説明

コンクリートポンプ用分配弁、コンクリートポンプ及びその制御方法、並びにコンクリートポンプ車

【課題】コンクリートポンプ用分配弁、コンクリートポンプ及びその制御方法、ならびにコンクリートポンプ車を提供する。
【解決手段】該コンクリートポンプ用分配弁は、後端がホッパーの流出口と連通されホッパーと搬送シリンダを連通する第1の原料吸込管と、後端がコンクリートポンプの転送管に回転可能と連通され搬送シリンダと転送管を連通する第1の圧送管と、を含むバルブを含み、バルブは駆動機構の駆動で2つの状態の間で変換でき、第1状態である場合、搬送シリンダが第1の原料吸込管を介してセメントスラリーを吸込み、第2状態である場合、搬送シリンダが第1の圧送管を介してセメントスラリーを圧送する。当該構造の分配弁によると、コンクリートポンプがセメントスラリーの自然流動機能を充分に利用し、コンクリートポンプの原料吸込性能を向上でき、且つ、分配弁が高い耐圧力を有し、搬送シリンダを介してセメントスラリーが大きい圧力を有し、セメントスラリーの高圧圧送の需要を満たすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は2010年2月9日に中国国家知的財産局に提出した「コンクリートポンプ用分配弁、コンクリートポンプ及びその制御方法、並びにコンクリートポンプ車」(出願番号:201010114510.3)発明特許出願の優先権を主張し、その内容は参照として全部本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、コンクリートポンプ技術に関し、具体的に、コンクリートポンプ用分配弁、コンクリートポンプ及びその制御方法、並びにコンクリートポンプ車に関する。
【背景技術】
【0003】
コンクリートポンプは、現在最も汎用されているコンクリート機器の中の一つで、コンクリートポンプは、通常、ホッパーと、搬送シリンダと、分配弁と、転送管と、を含む。ホッパーは、セメントスラリーを蓄積し、搬送シリンダは液圧シリンダの駆動によって伸縮運動を行い、分配弁は、予定の第1時間内に、搬送シリンダが適量のセメントスラリーを吸込むように、搬送シリンダとホッパーとを連通し、また、予定の第2時間内に、搬送シリンダが吸込んだセメントスラリーを転送管に圧送するように、搬送シリンダと転送管とを連通し、セメントスラリーは搬送シリンダの圧力の作用で予定の位置に達する。
【0004】
現在、国内外で市販されているコンクリートポンプの分配弁は、主に、ゲート型分配弁と、S型分配弁との二種類がある。
【0005】
ゲート型分配弁は、分配弁内の2つのゲートによる上下移動によって、予定の第1時間内に、搬送シリンダが原料を吸込するように、搬送シリンダとホッパーの流出口とを連通し、予定の第2時間内において、搬送シリンダが原料を圧送するように、搬送シリンダをY字形管を介して転送管と連通させる。ゲート型分配弁は、流出口がホッパーの底部に位置するので、セメントスラリーの自然流動性を充分に利用し、搬送シリンダがセメントスラリーを一層順調に吸込することができ、コンクリートポンプが優れた原料吸込性能を具備することになり、且つホッパー内に攪拌翼のみが存在し、ホッパーの容積率が高く、コンクリートポンプの圧送効率を向上できるメリットを有し、特に、粗骨材のコンクリートの場合、上記のメリットが更に明確である。しかし、ゲート型分配弁にも、搬送シリンダと転送管との間の状態をゲート位置を切り替えることによって実現し、搬送シリンダの圧送中において、転送管内のセメントスラリーの圧力がゲート周辺の釣合い状態の制限を受ける問題がある。ゲート位置の切り替えの需要及びセメントスラリーを搬送する際の状況などの原因で、ゲート周辺の釣合い状態によってゲート分配弁は大きい動作圧力(通常、8Mpa程度)を受けることができなく、ゲート型分配弁はセメントスラリーの高圧圧送の需要を満たすことができず、更に、コンクリートポンプの圧送効率に影響を与え、セメントスラリーを更に高い予定位置まで圧送することができなく、コンクリートポンプの応用範囲を制限してしまう。
【0006】
図1は、既存技術に係わるS型分配弁を有する構造を示すブロック図である。図1において、二点鎖線でホッパー110を示す。S型分配弁120は、S形曲管121と、コネクタ122と、めがね板123と、を備え、S形曲管121はホッパー110内に装着され、その出力端はホッパー110の側壁に回転可能に装着され、ホッパー110の外部に位置する転送管と連通され、コネクタ122はS形曲管121の入力端に装着され、めがね板123はホッパー110の他の側壁に固定され、且つ、その2つの原料転送孔はそれぞれ、2つの搬送シリンダ140に連通される。S形曲管121の入力端とコネクタ122は駆動機構130の駆動によってホッパー110内で横方向に揺動し、めがね板123上の対応する原料転送孔を順に通過し2つの搬送シリンダ140を連通する。2つの搬送シリンダ140は順にS形曲管121を介して転送管にセメントスラリーを圧送する。S型分配弁は、搬送シリンダの圧送時に発生する高圧が主にS形曲管121の内壁に作用し、断面が円形であるS形曲管121全体が均一に圧力を受け、S型分配弁が大きい圧力を受けることができ、また、コネクタ122がゴムばね又は他の弾性部品を介してS形曲管121の入力端に装着され、めがね板123とコネクタ122が浮動型シール構造で、コネクタ122とめがね板123との間で予定の押圧力を保持可能で、良好なシール性を保持し、且つ、ゴムばねの変形によって磨耗による隙間を自動的に補償し、これによって、S型分配弁120が大きい動作圧力を有し、その動作圧力が16Mpa、更に大きい値に達することができ、S型分配弁120によると、コンクリートポンプはセメントスラリーを更に遠い距離又は更に高い位置まで圧送可能で、多方面の需要を満たすことができるメリットを有している。一方、S型分配弁120は、S型分配弁120のS形曲管121がホッパー110内に位置し、ホッパー110の一部の容積を占めると共に、セメントスラリーの流動に影響を与え、コンクリートポンプの原料吸込機能に影響を与え、また、搬送シリンダの圧送と原料の吸込みをいずれもS形曲管121を介して行うので、S形曲管121の磨耗速度が速くなり、S形曲管121の使用寿命を短縮するデメリットがある。
【0007】
上記の2種類の分配弁に存在する問題に鑑み、コンクリートポンプの原料吸込性能を向上しつつ、高圧でセメントスラリーを圧送する際の需要を満たすことは既存技術において解決し難い課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記技術的課題に鑑み、本発明の第1の態様は、コンクリートポンプの原料吸込性能を向上しつつ、セメントスラリーの高圧圧送の需要を満たすことのできるコンクリートポンプ用分配弁を提供することをその目的とする。
【0009】
上記分配弁に基づいて、本発明の第2態様によると、上記分配弁を備えるコンクリートポンプ及びコンクリートポンプ車を提供することをその目的とする。
【0010】
また、上記コンクリートポンプ用分配弁に基づいて、本発明の第3態様によると、コンクリートポンプの制御方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記第1の態様の目的を実現するため、本発明によるコンクリートポンプ用分配弁は、第1の原料吸込管と第1の圧送管を含むバルブを含み、前記第1の原料吸込管の後端はホッパーの流出口と連通され、前記第1の圧送管の後端はコンクリートポンプの転送管に回転可能と連通され、前記バルブは駆動機構の駆動で第1状態と第2状態との間で変換し、前記第1状態である場合、前記第1の原料吸込管の先端は搬送シリンダと連通され、前記第2状態である場合、前記第1の圧送管の先端は搬送シリンダと連通される。
【0012】
コンクリートポンプ用分配弁が、さらに、原料転送孔を備える耐磨耗板を含み、前記第1の原料吸込管又は前記第1の圧送管は前記原料転送孔を介して前記搬送シリンダと連通され、その中、前記第1の原料吸込管と第1の圧送管の先端はそれぞれ、前記耐磨耗板に釣合うコネクタを備え、前記第1状態である場合、前記第1の原料吸込管のコネクタの孔は前記原料転送孔と連通し、前記第2状態である場合、前記第1の圧送管のコネクタの孔は前記原料転送孔と連通されることが好ましい。
【0013】
前記耐磨耗板が、第1の原料転送孔と第2の原料転送孔との2つの転送孔を備え、バルブが、さらに、先端に耐磨耗板に釣合うコネクタを備え、後端が前記転送管に回転可能に連通される第2の圧送管を含み、前記第1状態である場合、前記第1の原料吸込管の孔が前記第1の原料転送孔と連通され、第2の圧送管コネクタの孔が前記第2の原料転送孔と連通され、前記第2状態である場合、前記第1の原料吸込管が前記第2の原料転送孔と連通され、第1の圧送管のコネクタの孔が前記第1の原料転送孔と連通されることが好ましい。
【0014】
バルブが、さらに、一端が第1の原料吸込管の後端に回転可能に接続され、他端が前記ホッパーの流出口に接続されるユニバーサルジョイントを含むことが好ましい。
【0015】
前記第1の原料吸込管と、第1の圧送管と、第2の圧送管がそれぞれ駆動機構の駆動で同期して揺動することができる。
【0016】
前記第1の圧送管の後端と第2の圧送管の後端が転送管に回転可能に接続される出力端に合流され、前記第1の圧送管と第2の圧送管が前記駆動機構の駆動によって前記出力端の中央線の周りで回転することができる。
【0017】
バルブが、さらに、一端が第1の原料吸込管の後端に回転可能に接続されるユニバーサルジョイントを含み、前記第1の圧送管と第1の原料吸込管が相対的に固定されることが好ましい。
【0018】
前記第1の圧送管と第2の圧送管が第1の原料吸込管に対し対称に配置されることが好ましい。
【0019】
前記耐磨耗板が、第1の原料転送孔と第2の原料転送孔との2つの原料転送孔を備え、バルブが、さらに、先端に前記耐磨耗板に釣合うコネクタを備え、後端が前記ホッパーの流出口と連通される第2の原料吸込管を備え、前記第1状態である場合、前記第1の原料吸込管のコネクタの孔が前記第1の原料転送孔と連通され、第1の圧送管のコネクタの孔が前記第2の原料転送孔と連通され、前記第2状態である場合、前記第1の圧送管が前記第2の原料転送孔と連通され、第2の原料吸込管のコネクタの孔が前記第1の原料転送孔と連通されることが好ましい。
【0020】
前記第1の原料吸込管と、第1の圧送管と、第2の原料吸込管がそれぞれ、駆動機構の駆動によって同期して揺動することができる。
【0021】
前記第1の原料吸込管の後端が第2の原料吸込管の後端と前記ホッパーの流出口に接続される原料吸込通路に合流されることができる。
【0022】
バルブが、一端が前記原料吸込通路の後端に回転可能に接続されるユニバーサルジョイントを含むことが好ましい。
【0023】
前記第1の原料吸込管と第2の原料吸込管が第1の圧送管に対し対称に配置されることが好ましい。
【0024】
上記第2態様の目的を実現するため、本発明によるコンクリートポンプは、ホッパーと、搬送シリンダと、転送管と、駆動機構と、を含み、さらに、上記のコンクリートポンプ用分配弁の中のいずれかを含む。
【0025】
前記コンクリートポンプ用分配弁が前記ホッパーの外部に設けられることが好ましい。
【0026】
本発明によるコンクリートポンプ車は、シャーシと、アームシステムとを含み、さらに、シャーシ上に装着される上記のコンクリートポンプを含み、前記転送管はアームシステムの転送管路と連通される。
【0027】
上記の第2態様の目的を実現するため、本発明によると、第1の搬送シリンダと第2の搬送シリンダの2つの転送シリンダと上記のコンクリートポンプ用分配弁の中のいずれかとを含むコンクリートポンプの制御方法であって、
前記第1の搬送シリンダが前記第1の原料吸込管を介してホッパーからセメントスラリーを吸込み、前記第2の搬送シリンダが前記第2の圧送管を介してセメントスラリーを圧送するステップ(S110)と、
分配バルブ(200)を他の状態に変換するステップ(S120)と、
前記第1の搬送シリンダが前記第1の圧送管を介してセメントスラリーを圧送し、前記第2の搬送シリンダが前記第1の原料吸込管を介してホッパーからセメントスラリーを吸込むステップ(S130)と、を含むコンクリートポンプの制御方法を提供する。
【0028】
本発明によると、第1の搬送シリンダと第2の搬送シリンダの2つの転送シリンダと上記のコンクリートポンプ用分配弁の中のいずれかとを含むコンクリートポンプの制御方法であって、
前記第1の搬送シリンダが前記第1の原料吸込管を介してホッパーからセメントスラリーを吸込み、前記第2の搬送シリンダが前記第1の圧送管を介してセメントスラリーを圧送するステップ(S210)と、
分配バルブを他の状態に変換するステップ(S220)と、
前記第1の搬送シリンダが前記第1の圧送管を介してセメントスラリーを圧送し、前記第2の搬送シリンダが前記第2の原料吸込管を介してホッパーからセメントスラリーを吸込むステップ(S230)と、を含むコンクリートポンプの制御方法を提供する。
【0029】
既存技術に比べ、本発明によるコンクリートポンプ用分配弁はホッパーの外部の予定位置に位置し、分配弁のバルブは少なくとも、2つの管路を含み、その中、搬送シリンダがセメントスラリーを吸込むように、第1の原料吸込管はホッパーと搬送シリンダを連通し、また、セメントスラリーを圧送するように、第1の圧送管は搬送シリンダと転送管を連通し、第1状態と第2状態との変換によって、コンクリートポンプが予定の方式でセメントスラリーを外部に圧送することができる。分配弁がホッパーの外部に位置し、その中ホッパーの下方に位置することが好ましく、その故、コンクリートポンプはセメントスラリーの自然流動機能を充分に利用し、セメントスラリーが搬送シリンダに順調に入り込み、コンクリートポンプの原料吸込性能を向上できる。同時に、セメントスラリーを圧送する際、第1の圧送管を介してセメントスラリーを外部に圧送し、セメントスラリーの高圧が主に第1の圧送管の内壁に印加され、第1の圧送管は均一に圧力を受ける。従って、分配弁は高い耐圧力を有し、搬送シリンダを介してセメントスラリーが大きい圧力を有し、セメントスラリーの高圧圧送の需要を満たすことができる。
【0030】
更なる好適の技術案において、転送管と連通する第2の圧送管を設け、前記第1状態である場合、前記第1の原料吸込管と第2の圧送管の先端のコネクタの孔がそれぞれ、2つの原料転送孔と連通され、この時、一つの搬送シリンダが第2の圧送管を介してセメントスラリーを圧送し、他の搬送シリンダが第1の原料吸込管を介してセメントスラリーを吸込む。前記第2状態である場合、前記第1の原料吸込管と第1の圧送管の先端のコネクタの孔はそれぞれ、2つの前記原料転送孔と連通され、この時、一つの搬送シリンダは第1の原料吸込管を介してセメントスラリーを吸込み、他の搬送シリンダは第1の圧送管を介してセメントスラリーを圧送する。該技術案により提供される分配弁によると、第1の圧送管と第2の圧送管を介して循環的に外部にセメントスラリーを圧送することができ、バルブの磨耗速度を低減し、バルブの使用寿命及び保護周期を延長できる。
【0031】
更なる技術案において、第1の圧送管の後端とホッパーの流出口との間にはユニバーサルジョイントが接続され、該技術案によると、分配弁の状態変換に便利であると共に、分配弁のシール性を向上でき、セメントスラリーの第1の原料吸込管の後端とホッパーとの間での漏れを防止できる。
【0032】
更なる好適な技術案において、前記第1の圧送管と第2の圧送管の後端は合流して一つの出力端を形成し、「Y」型構造体を形成し、該構造によると、セメントスラリーを圧送する際の抵抗を低減でき、コンクリートポンプの使用性能を向上でき、出力端と転送管を回転可能に接続し、一つの駆動機構によって「Y」型構造体を移動させ、分配弁の第1状態と第2状態との間での変換の便宜を図ることができる。更なる技術案において、第1の原料吸込管の後端とホッパーの流出口との間にユニバーサルジョイントが接続され、ユニバーサルジョイントが第1の原料吸込管の後端に回転可能に接続され、この時、第1の原料吸込管と第1の圧送管は相対的に固定され、すなわち、「Y」型構造体と固定され、一つの駆動機構によって分配弁の状態変換を行うことができる。
【0033】
可能の技術案において、ホッパーと連通する第2の原料吸込管を設け、第1状態である場合、第1の原料吸込管と第1の圧送管の先端のコネクタの孔がそれぞれ、2つの原料転送孔に対向し、一つの搬送シリンダが第1の原料吸込管を介してセメントスラリーを吸込み、他の搬送シリンダが第1の圧送管を介してセメントスラリーを圧送する。第2状態である場合、前記第1の圧送管と第2の原料吸込管の先端のコネクタの孔がそれぞれ、2つの原料転送孔と連通され、この時、一つの搬送シリンダが第1の圧送管を介してセメントスラリーを圧送し、他の搬送シリンダが第2の原料吸込管を介してセメントスラリーを吸込む。該技術案による分配弁は本発明の目的を実現すると共に、既存のコンクリートポンプの双搬送シリンダ構造に対応できる。
【発明の効果】
【0034】
上記分配弁に基づいて提供される該分配弁を備えるコンクリートポンプも対応する技術効果を実現し、好適の技術案において、前記流出口が下向きで、ホッパー内のセメントスラリーはさらに順調に対応する搬送シリンダに移動でき、コンクリートポンプの原料吸込性能をさらに向上でき、コンクリートポンプに基づくコンクリートポンプ車も対応する技術効果を生じることができる。
【0035】
上記分配弁に基づいて提供されるコンクリートポンプの制御方法も上記分配弁の特徴を充分に利用でき、コンクリートポンプの原料吸込性能を向上すると共に、セメントスラリーを高圧圧送する際の需要を満たし、コンクリートポンプの動作効率を向上し、分配弁の磨耗速度を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、既存技術におけるS型分配弁の構造を示す図である。
【図2】図2は、本発明の実施例1に係わるコンクリートポンプ用分配弁の構造を示す図で、同時に分配弁による圧送原理も示している。
【図2−1】図2−1は、図2に示すコンクリートポンプ用分配弁の第1状態の構造を示す図である。
【図2−2】図2−2は、図2に示すコンクリートポンプ用分配弁の第2状態の構造を示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施例2に係わるコンクリートポンプ用分配弁の構造を示す斜視図である。
【図3−1】図3−1は、図3に示すコンクリートポンプ用分配弁の第1状態の構造を示す図である。
【図3−2】図3−2は、図3に示すコンクリートポンプ用分配弁の第2状態の構造を示す図である。
【図3−3】図3−3は、図3に示すコンクリートポンプ用分配弁の原料吸込み原理を示す図である。
【図4】図4は、本発明に係わるコンクリートポンプの制御方法を示すフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の実施例3に係わるコンクリートポンプ用分配弁の構造を示す図である。
【図6】図6は、本発明の他のコンクリートポンプの制御方法を示すフローチャートである。
【図7−1】図7−1は、本発明の実施例4に係わるコンクリートポンプ用分配弁の第1状態の動作原理を示す図である。
【図7−2】図7−2は、本発明の実施例4に係わるコンクリートポンプ用分配弁の第2状態の動作原理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面を参照して本発明を詳しく説明し、その説明は例を挙げて解釈したことにすぎず、本発明の保護範囲を制限するものではない。なお、本発明においてコンクリートを圧送するコンクリートポンプを例に説明するが、スラリー又はセメントスラリーと同一の性能を有する他の高粘度の他の圧送機器又は機構に用いることもできる。
【0038】
本発明による技術案を更に明確に説明するため、以下、コンクリートポンプの構造を結合してコンクリートポンプ用分配弁を説明する。
【0039】
図2は、本発明の実施例に提供されるコンクリートポンプ用分配弁の構造を示す図で、同時に、分配弁による圧送原理も示していて、図2−1は、図2に示すコンクリートポンプ用分配弁が第1状態である場合の構造を示し、図2−2は、図2に示すコンクリートポンプ用分配弁が第2状態である場合の構造を示す。図2において、分配弁の構造を明確に示すため、二点鎖線でホッパー400の輪郭を示し、図2−1と図2−2において、コネクタと耐磨耗板との間の関係を明確化するため、破線で耐磨耗板の輪郭を示している。
【0040】
以下、図2における動作面Pを参照し、動作面Pの左側が前で、右側が後ろである。
【0041】
実施例1に提供されるコンクリートポンプ用分配弁は、バルブ200と、耐磨耗板300と、を備える。前記バルブ200は、第1の原料吸込管210と、第1の圧送管220と、を含み、第1の原料吸込管210と第1の圧送管220の先端は、それぞれ、コネクタ211とコネクタ221を備え、コネクタ211とコネクタ221はリンク状で、耐磨耗板300と釣合って利用される。耐磨耗板300は、既存技術におけるめがね板と同一の材質及び性能を有することができる。分配弁が状態の切替を行う場合、コネクタ211とコネクタ221の孔が一定の周期でそれぞれ耐磨耗板300上の原料転送孔310と連通されるように、コネクタ211とコネクタ221はそれぞれ、耐磨耗板300の動作面Pに沿って予定の経路でスライドする。
【0042】
第1の原料吸込管210の後端は、ホッパー400の流出口401に移動可能に接続されることが好ましく、移動可能に接続されるとは、ホッパー400の固定を保持する際、第1の原料吸込管210に対応する揺動を行わせると共に、搬送シリンダによるホッパー400からの原料の吸込みを保証し、分配弁による状態変換に対応することを言う。移動可能の接続を、軟性構造によって実現することができ、ヒンジ構造で実現することもできる。第1の圧送管220の後端は、コンクリートポンプの転送管(図に示していない)と回転可能に接続され、分配弁が状態を変換する際、第1の圧送管220と転送管の連通状態を保持する。
【0043】
本実施例において、第1の原料吸込管210と第1の圧送管220は相対的に固定され、コネクタ211とコネクタ221は一体構造をなし、両者は駆動機構500の駆動によって軸線Xに沿って回転し、回転することによって分配弁を後述の第1状態と第2状態との間で切り替える。
【0044】
バルブ200は、第1の原料吸込管210の後端とホッパー400流出口401との間に接続されるユニバーサルジョイント201を更に有し、ユニバーサルジョイント201は中空構造で、セメントスラリーが第1の原料吸込管210を経過して予定の搬送シリンダに搬送されるように、対応する通路を形成している。ユニバーサルジョイント201の上端は、フランジを介してホッパー400の流出口401に接続され、下端は第1の原料吸込管210の後端の凹円面に釣合う凸円面を有してヒンジ釣合いされ、ユニバーサルジョイント201が第1の原料吸込管210に対して回転可能である。従って、分配弁の状態変換に便宜を提供すると共に、第1の原料吸込管210の後端とホッパー400との結合位置のシール性を保証し、セメントスラリーが両方の釣合い位置から漏れることを防止できる。
【0045】
図2−1に示すように、バルブ200は、駆動機構500の駆動によって、右側に位置し、第1状態に保持された場合、コネクタ211の孔は原料転送孔310に対向して連通されている。この時、原料転送孔310に対向する搬送シリンダは第1の原料吸込管210を介して順調に、ホッパー400からセメントスラリーを吸込むことができる。図2−2に示すように、バルブ200は駆動機構500の駆動によって、左側に位置し、第2状態に保持される場合、コネクタ221の孔は原料転送孔310に対向して連通され、この時、原料転送孔310に対向する搬送シリンダは第1の圧送管220を介して第1状態で吸込んだセメントスラリーを転送管に圧送し、図2で矢印で示すように、セメントスラリーを外部に圧送することができる。
【0046】
本実施例において、分配弁がホッパー400の下方に位置するので、セメントスラリーの自然流動機能を充分に利用し、搬送シリンダが更に容易にセメントスラリーを吸込むことができ、コンクリートポンプの原料吸込性能を向上できる。同時に、セメントスラリーを圧送する際、第1の圧送管220を介して外部にセメントスラリーを圧送し、セメントスラリーによる高圧が主に第1の圧送管220の内壁に作用するので、分配弁は高耐圧力を有する。そして、コネクタと対応する管との間はゴムばね又は他の弾性機構によって接続され、コネクタと耐磨耗板300との間の押圧力を保持し、釣合い位置のシール性を向上し、また、磨耗による隙間を自動的に補償し、分配弁の耐圧力を向上し、搬送シリンダを介してセメントスラリーが大きい圧力を有し、セメントスラリーの高圧圧送の需要を満たし、コンクリートポンプの効率を向上し、コンクリートポンプの適用範囲を拡張できる。
【0047】
上述によると、本発明のキーポイントは、高圧に耐える対応の管を保持すると共に、ホッパー400と搬送シリンダを連通する管を別に設けることによって、セメントスラリーの高圧圧送の需要を満たすと共に、コンクリートポンプの原料吸込性能を向上する。そして、コンクリートポンプが圧送する際、圧送と原料吸込を異なる管を介して行うので、バルブ200の磨耗速度を低減し、分配弁の使用寿命及び保護周期を延長することができる。
【0048】
本実施例において、第1の圧送管220の構造は、既存技術におけるS形曲管と同じで、耐磨耗板300の動作面は垂直面で、第1の圧送管220の先端と後端の端面も垂直面で、このような構造を有すると、既存のコンクリートポンプの搬送シリンダと釣合うことができる。そして、第1の圧送管220についても、実際の作業又はコンクリートポンプの構造の違いに基づいて、適切な構造を選択でき、例えばC型管などを選択できる。
【0049】
本実施例において、第1の原料吸込管210はL形管で、接続された縦方向部分と横方向部分を含み、横方向部分にコネクタ211が装着され、縦方向部分は上向きに伸ばし、ホッパー400の下部の流出口401に可動接続され、セメントスラリーの自然流動性を充分に利用するため、流出口401をホッパー400の底部、又はホッパー400の最低位置に設け、流出口401の開口を下向きにすることが好ましい。このような構造によると、搬送シリンダによるセメントスラリーの吸込みに便利である一方、ホッパーのクリーニングにも便利である。同様に、第1の原料吸込管210もL形管に限られなく、実際状況及びコンクリートポンプの具体的な構造に応じて、適切な構造及び形状を選択することができる。
【0050】
図3、図3−1と図3−2を参照すると、図3は、本発明の実施例2に係わるコンクリートポンプ用分配弁の立体構造を示す図で、図3−1は、図3に示すコンクリートポンプ用分配弁が第1状態である場合の構造を示す図で、図3−2は、図3に示すコンクリートポンプ用分配弁が第2状態である場合の構造を示す図で、図3−3は、図3に示すコンクリートポンプ用分配弁が原料を吸込む原理を示す図である。
【0051】
実施例1に比べ、実施例2に提供されるコンクリートポンプ用分配弁は、さらに、第2の圧送管230を有し、耐磨耗板300は二つの原料転送孔を有し、説明の便利を図るため、2つの原料転送孔をそれぞれ、第1の原料転送孔311と第2の原料転送孔312とし、該耐磨耗板は既存技術におけるめがね板と同じであることができる。本実施例において、第2の圧送管230もS型曲管で、第1の原料吸込管210に対し、第2の圧送管230は第1の圧送管220に対称し、前記第1の圧送管220の後端と第2の圧送管230の後端は一つの出力端202に合流され、一つの「Y」型構造体を形成する。出力端202は転送管に回転可能に接続され、出力端202の中心線は上記軸線Xと重なり、従って、前記駆動機構500がバルブ200を駆動して状態変換を行うと共に、出力端202は転送管と連通状態を保持し、圧送抵抗を低減しつつ、コンクリートポンプの使用性能を保持する。同様に、第2の圧送管230の先端も耐磨耗板300と釣合って使用する環状のコネクタ231を備える。分配弁の状態の違いによって、コネクタ211、221、231はそれぞれ耐磨耗板300と異なる釣合い状態を有する。
【0052】
図3−1、3−2に示すように、第1状態である場合、コネクタ211の孔とコネクタ231の孔はそれぞれ、第1の原料転送孔311と第2の原料転送孔312と連通され、コネクタ221の孔は耐磨耗板300の動作面に対向し、第1の圧送管220の先端は密封状態である。前記第2状態において、コネクタ211とコネクタ221の孔はそれぞれ、第2の原料転送孔312と第1の原料転送孔311と連通され、この場合、コネクタ231の孔は耐磨耗板300の動作面に対向し、第2の圧送管230の先端は密封状態である。
【0053】
以下、コンクリートポンプの2つの搬送シリンダ(図に示していない)を結合し実施例2に提供される分配弁の動作原理を説明する。同時に、本発明に提供されるコンクリートポンプの制御方法も説明するが、該方法についての単独な説明は省略する。図4は、本発明に係わるコンクリートポンプの制御方法を示すフローチャートである。説明の便宜のため、第1の原料転送孔311に対向する搬送シリンダを第1の搬送シリンダとし、第2の原料転送孔312に対向する搬送シリンダを第2の搬送シリンダとする。
【0054】
図3−1に示す第1状態を開始点とし、コンクリートポンプの制御方法は以下のステップを含む。
【0055】
第1の搬送シリンダは第1の原料吸込管210を介してホッパー400からセメントスラリーを吸込み、第2の搬送シリンダは第2の圧送管230を介してセメントスラリーを圧送する(S110)。第1状態において、コネクタ211の孔とコネクタ231の孔はそれぞれ、第1の原料転送孔311と第2の原料転送孔312と連通され、第1の原料転送孔311に対向する第1の搬送シリンダはホッパー400から予定量のセメントスラリーを吸込み、原料を吸込む原理は図3ー3に示すとおりである。同時に、第2の原料転送孔312に対向する第2の搬送シリンダは第2の圧送管230を介して転送管にセメントスラリーを圧送する。第1の搬送シリンダと第2の搬送シリンダが予定位置に達した時、方向変換を行う。
【0056】
分配弁の状態変換を行い、すなわち、駆動機構500によって分配バルブを駆動して予定の角度回転し、図3−2に示す第2状態に回転する(S120)。
【0057】
第1の搬送シリンダは第1の圧送管220を介して外部にセメントスラリーを圧送し、第2の搬送シリンダは第1の原料吸込管210を介してホッパー400からセメントスラリーを吸込む(S130)。第2状態において、コネクタ211とコネクタ221の孔はそれぞれ、第2の原料転送孔312と第1の原料転送孔311と連通され、この場合、第1の搬送シリンダと第2の搬送シリンダはそれぞれ相反する方向に移動し、第2の原料転送孔312に対応する第2の搬送シリンダは第1の原料吸込管210を介してセメントスラリーを吸込み、第1の原料転送孔311に対応する第1の搬送シリンダは第1の圧送管220を介して転送管にセメントスラリーを圧送する。第1の搬送シリンダと第2の搬送シリンダが予定位置に達した場合、それぞれ方向変換を行う。
【0058】
分配弁の状態変換を行って、再び図3−1に示す第1状態に戻り、ステップS100に戻って、上記フローを重複し、セメントスラリーを持続して予定位置に圧送する(S140)。
【0059】
実施例2に提供されるバルブ200の3つの管路は相対的に固定され、また、駆動機構500の駆動によって一体的に回転式揺動を行って、一つの状態から他の状態に変換し、該構造によると、構造が簡単で、制御に便宜であるメリットを有する。
【0060】
上記本発明のキーポイントによると、他の形態で本発明の目的を実現することができる。本発明の実施例3によると、他の構造のコンクリートポンプ用分配弁を提供する。
【0061】
図5は、本発明の実施例3に提供されるコンクリートポンプ用分配弁の構造を示す図である。該コンクリートポンプ用分配弁のバルブ200は、第2の原料吸込管230’を備え、第2の原料吸込管230’の先端にコネクタが設けられ、対応する搬送シリンダが第2の原料吸込管230’を介して原料を吸込むように、後端はホッパー400と連通される。本実施例において、第1の原料吸込管210と第2の原料吸込管230’を対称に配置し、かつ、上端で合流し、ホッパー400の流出口401と連通する原料吸込通路を形成し、該原料吸込通路はユニバーサルジョイントを介してホッパー400と連通することもできる。他の部分は実施例2に提供されるコンクリートポンプ用分配弁の構造と同じであることができる。第1の圧送管220の後端は転送管に回転可能に接続され、後端の中央線は上記軸線Xと重なる。駆動機構500によりバルブ200を駆動し状態変換を行う場合、後端は転送管との連通を保持する。
【0062】
上述のように、対応する原料転送孔とコネクタによって、第1状態において、第1の搬送シリンダが第1の原料吸込管210と連通され、第2の搬送シリンダが第1の圧送管220と連通され、第2状態において、第1の搬送シリンダが第1の圧送管220と連通され、第2の搬送シリンダが第2の原料吸込管230’と連通されることができる。
【0063】
以下、コンクリートポンプの2つの搬送シリンダ(図に示していない)を結合して実施例3に提供される分配弁の動作原理を説明する。同時に、本発明に提供される他のコンクリートポンプの制御方法も説明する。
【0064】
図6は、本発明に係わる他のコンクリートポンプの制御方法を示すフローチャートで、該方法は以下のステップを含む。
【0065】
第1の搬送シリンダが第1の原料吸込管210を介してホッパー400からセメントスラリーを吸込み、第2の搬送シリンダが第1の圧送管220を介して外部にセメントスラリーを圧送する(S210)。第1の搬送シリンダと第2の搬送シリンダが予定位置に達すると、方向変換を行う。
【0066】
分配弁の状態変換を行って、すなわち、駆動機構500によって分配バルブを駆動して予定の角度回転させ、第2状態に変換する(S220)。
【0067】
第1の搬送シリンダが第1の圧送管220を介して外部にセメントスラリーを圧送し、第2の搬送シリンダが第2の原料吸込管230’を介してホッパー400からセメントスラリーを吸込む(S230)。第1の搬送シリンダと第2の搬送シリンダが予定位置に達すると、それぞれ方向変換を行う。
【0068】
分配弁の状態変換を行って、ステップS210に戻って、上記フローを重複し、セメントスラリーを持続的に予定位置に圧送する(S240)。
【0069】
上述のように、各管路が同一の磨耗速度を備えるように、三つの管路の基に第4管路を設けることができる。実施例2により提供されるコンクリートポンプ用分配弁を基に、第1の原料吸込管210と第4管路をそれぞれ、ホッパー400と連通し、第1の圧送管220と第2の圧送管230をそれぞれ転送管と連通し、一つの状態で、一つの搬送シリンダが第2の圧送管230を介して圧送し、他の搬送シリンダが第1の原料吸込管210を介して原料を吸込み、他の状態で、一つの搬送シリンダが第4管路を介して原料を吸込み、他の搬送シリンダが第1の圧送管220を介して圧送する。実施例3に提供されるコンクリートポンプ用分配弁を基に、第1の原料吸込管210と第2の原料吸込管230’をそれぞれホッパー400と連通し、第1の圧送管220と第4管路をそれぞれ転送管と連通し、一つの状態で、一つの搬送シリンダが第1の圧送管220を介して圧送し、他の搬送シリンダが第1の原料吸込管210を介して原料を吸込み、他の状態で、一つの搬送シリンダが第4管路を介して圧送し、他の搬送シリンダが第2の原料吸込管230’を介して原料を吸込むようにすることができる。
【0070】
上述のように、バルブ200の三つの管路は一体構造に限られなく、分割構造であることもでき、駆動機構により同期動作し、本発明の目的を実現することができる。
【0071】
図7−1は、本発明の実施例4に係わるコンクリートポンプ用分配弁が第1状態である時の移動原理を示す図で、図7−2は、本発明の実施例4に係わるコンクリートポンプ用分配弁が第2状態である時の移動原理を示す図である。図に三つのコネクタと耐磨耗板との相対移動原理のみを示す。実施例4により提供される分配弁の第1の原料吸込管210はホッパー400に回転可能に接続され、第1の圧送管220と第2の圧送管230はそれぞれ転送管の適切な部分に回転可能に接続され、該三者は相対的に独立している。図7−1に示すように、第1状態である場合、実施例2の第1状態と同様に、コネクタ211の孔とコネクタ231の孔はそれぞれ、第1の原料転送孔311と第2の原料転送孔312と連通され、前記第2状態である場合、コネクタ211とコネクタ221の孔はそれぞれ、第2の原料転送孔312と第1の原料転送孔311と連通される。他の動作原理及び動作フローは実施例2と同じであるので、説明を省略する。
【0072】
上記分配弁に基づいて、本発明によると、コンクリートポンプを提供し、該コンクリートポンプは、ホッパー400と、搬送シリンダと、転送管と、駆動機構500と、を含み、さらに、上記のいずれかのコンクリートポンプ用分配弁を含み、前記搬送シリンダは耐磨耗板300の原料転送孔と連通され、液圧シリンダの駆動で伸縮運動を行う。上記分配弁に対応し、本発明により提供されるコンクリートポンプも対応する技術効果及び技術的特徴を有し、ここでは説明を省略する。上記コンクリートポンプに基づいて、コンクリートポンプ車を提供し、該コンクリートポンプ車は、シャーシと、アームシステムとを含み、さらに、上記コンクリートポンプを含む。シャーシは移動式シャーシで、アームシステムは順次ヒンジ接続された複数のアームと、セメントスラリーを予定位置まで転送する転送管路とを備え、上記コンクリートポンプはシャーシに装着され、コンクリートポンプの転送管はアームシステムの転送管路と連通される。
【0073】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者であれば本発明に様々な修正や変形が可能である。本発明の精神や原則内での如何なる修正、置換、改良などは本発明の保護範囲内に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
後端がホッパー(400)の流出口(401)と連通される第1の原料吸込管(210)と後端がコンクリートポンプの転送管に回転可能と連通される第1の圧送管(220)を含むバルブ(200)を含み、
前記バルブ(200)は駆動機構(500)の駆動で第1状態と第2状態との間で変換し、前記第1状態である場合、前記第1の原料吸込管(210)の先端が搬送シリンダと連通され、前記第2状態である場合、前記第1の圧送管(220)の先端が前記搬送シリンダと連通されることを特徴とするコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項2】
原料転送孔を備える耐磨耗板(300)をさらに含み、
前記第1の原料吸込管(210)又は前記第1の圧送管(220)は前記原料転送孔を介して前記搬送シリンダと連通され、その中、前記第1の原料吸込管(210)と第1の圧送管(220)の先端はそれぞれ、前記耐磨耗板(300)に釣合うコネクタを備え、前記第1状態である場合、前記第1の原料吸込管(210)のコネクタの孔が前記原料転送孔と連通し、前記第2状態である場合、前記第1の圧送管(220)のコネクタの孔が前記原料転送孔と連通されることを特徴とする請求項1に記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項3】
前記耐磨耗板(300)が、第1の原料転送孔(311)と第2の原料転送孔(312)との2つの転送孔を備え、
バルブ(200)が、さらに、先端に耐磨耗板(300)に釣合うコネクタを備え、後端が前記転送管に回転可能に連通される第2の圧送管(230)を含み、
前記第1状態である場合、前記第1の原料吸込管(210)のコネクタの孔が前記第1の原料転送孔(311)と連通され、第2の圧送管(230)コネクタの孔が前記第2の原料転送孔(312)と連通され、前記第2状態である場合、前記第1の原料吸込管(210)が前記第2の原料転送孔(312)と連通され、第1の圧送管(220)のコネクタの孔が前記第1の原料転送孔(311)と連通されることを特徴とする請求項2に記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項4】
バルブ(200)が、
一端が第1の原料吸込管(210)の後端に回転可能に接続され、他端が前記ホッパー(400)の流出口(401)に接続されるユニバーサルジョイント(201)をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項5】
前記第1の原料吸込管(210)と、第1の圧送管(220)と、第2の圧送管(230)がそれぞれ駆動機構(500)の駆動で同期して揺動することを特徴とする請求項3に記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項6】
前記第1の圧送管(220)の後端と第2の圧送管(230)の後端が転送管に回転可能に接続される出力端(202)に合流され、前記第1の圧送管(220)と第2の圧送管(230)が前記駆動機構(500)の駆動によって前記出力端(202)の中央線の周りで回転することを特徴とする請求項3に記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項7】
バルブ(200)が、
一端が第1の原料吸込管(210)の後端に回転可能に接続されるユニバーサルジョイント(201)をさらに含み、
前記第1の圧送管(220)と第1の原料吸込管(210)が相対的に固定されることを特徴とする請求項6に記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項8】
前記第1の圧送管(220)と第2の圧送管(230)が第1の原料吸込管(210)に対し対称に配置されることを特徴とする請求項3ないし7の中のいずれかに記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項9】
前記耐磨耗板(300)が、第1の原料転送孔(311)と第2の原料転送孔(312)との2つの原料転送孔を備え、
バルブ(200)が、さらに、先端に前記耐磨耗板(300)に釣合うコネクタを備え、後端が前記ホッパーの流出口(401)と連通される第2の原料吸込管(230’)を備え、
前記第1状態である場合、前記第1の原料吸込管(210)のコネクタの孔が前記第1の原料転送孔(311)と連通され、第1の圧送管(220)のコネクタの孔が前記第2の原料転送孔(312)と連通され、前記第2状態である場合、前記第1の圧送管(220)が前記第2の原料転送孔(312)と連通され、第2の原料吸込管(230’)のコネクタの孔が前記第1の原料転送孔(311)と連通されることを特徴とする請求項2に記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項10】
前記第1の原料吸込管(210)と、第1の圧送管(220)と、第2の原料吸込管(230’)がそれぞれ、駆動機構(500)の駆動によって同期して揺動することを特徴とする請求項9に記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項11】
前記第1の原料吸込管(210)の後端が第2の原料吸込管(230’)の後端と前記ホッパー(400)の流出口(401)に接続される原料吸込通路に合流されることを特徴とする請求項10に記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項12】
バルブ(200)が、
一端が前記原料吸込通路の後端に回転可能に接続されるユニバーサルジョイントをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項13】
前記第1の原料吸込管(210)と第2の原料吸込管(230’)が第1の圧送管(220)に対し対称に配置されることを特徴とする請求項9ないし11の中のいずれかに記載のコンクリートポンプ用分配弁。
【請求項14】
ホッパー(400)と、搬送シリンダと、転送管と、駆動機構(500)と、を含むコンクリートポンプであって、
請求項1〜13の中のいずれかに記載のコンクリートポンプ用分配弁をさらに含むことを特徴とするコンクリートポンプ。
【請求項15】
前記コンクリートポンプ用分配弁が前記ホッパー(400)の外部に設けられることを特徴とする請求項14に記載のコンクリートポンプ。
【請求項16】
シャーシと、アームシステムとを含むコンクリートポンプ車であって、
シャーシ上に装着される請求項15に記載のコンクリートポンプをさらに含み、
前記転送管がアームシステムの転送管路と連通されることを特徴とするコンクリートポンプ車。
【請求項17】
第1の搬送シリンダと第2の搬送シリンダの2つの転送シリンダと請求項3ないし8の中のいずれかに記載のコンクリートポンプ用分配弁とを含むコンクリートポンプの制御方法であって、
前記第1の搬送シリンダが前記第1の原料吸込管(210)を介してホッパー(400)からセメントスラリーを吸込み、前記第2の搬送シリンダが前記第2の圧送管(230)を介してセメントスラリーを圧送するステップ(S110)と、
分配バルブ(200)を他の状態に変換するステップ(S120)と、
前記第1の搬送シリンダが前記第1の圧送管(220)を介してセメントスラリーを圧送し、前記第2の搬送シリンダが前記第1の原料吸込管(210)を介してホッパー(400)からセメントスラリーを吸込むステップ(S130)と、を含むことを特徴とするコンクリートポンプの制御方法。
【請求項18】
第1の搬送シリンダと第2の搬送シリンダの2つの転送シリンダと請求項9ないし13の中のいずれかに記載のコンクリートポンプ用分配弁とを含むコンクリートポンプの制御方法であって、
前記第1の搬送シリンダが前記第1の原料吸込管(210)を介してホッパー(400)からセメントスラリーを吸込み、前記第2の搬送シリンダが前記第1の圧送管(220)を介してセメントスラリーを圧送するステップ(S210)と、
分配バルブ(200)を他の状態に変換するステップ(S220)と、
前記第1の搬送シリンダが前記第1の圧送管(220)を介してセメントスラリーを圧送し、前記第2の搬送シリンダが前記第2の原料吸込管(230’)を介してホッパー(400)からセメントスラリーを吸込むステップ(S230)と、を含むことを特徴とするコンクリートポンプの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図3−3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【公表番号】特表2013−519026(P2013−519026A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551489(P2012−551489)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【国際出願番号】PCT/CN2011/070782
【国際公開番号】WO2011/098003
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(512203481)コナン サンイー インテリジェント コントロール イクイップメント カンパニー リミテッド (2)
【出願人】(512203816)サンイー ヘビー インダストリー カンパニー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】