説明

コンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法

【課題】受信状況に影響されずに、良好にコンテンツを再生することが可能な「コンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法」を提供すること。
【解決手段】コンテンツ再生装置は、通信網又は放送網を介してコンテンツを取得するコンテンツ取得手段と、取得したコンテンツが蓄積される記憶手段と、蓄積されているコンテンツのうち、ダウンロードが完了しているコンテンツを再生リストに登録して登録されたコンテンツを繰り返し再生させる制御手段と、を有する。制御手段は、ダウンロードが完了しているコンテンツの再生中に新たなコンテンツをダウンロードし、新たなコンテンツのダウンロードが完了したときは、新たなコンテンツを再生リストに登録し、再生リストに登録されたコンテンツが複数存在するとき、各コンテンツを部分バーで示し、再生中のコンテンツの位置を再生位置マークで示す再生状況表示バーを作成して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信網や放送網を介して受信した音楽等のコンテンツを再生するコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法に関し、特に、車両等の移動体において好適なコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車載用オーディオ装置に内蔵されるハードディスクの大容量化にともない、音楽などのコンテンツを大量に蓄積することができるようになってきている。さらに、ネットワーク回線の大容量化にともない、放送コンテンツでもリアルタイムに視聴可能なストリーム配信や、コンテンツをダウンロードしながら再生させるプログレッシブ視聴が行われるようになってきている。
【0003】
例えば、特許文献1には、電子ファイルをサーバー側でセグメントに分割し、最初のセグメントが再生されているときに次のセグメントがダウンロードされるようにしてストリーミングする技術が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、プログレッシブダウンロードにおいて、コンテンツの再生ビットレートの情報を取得し、受信ビットレートの情報と再生ビットレートの情報に基づいてコンテンツのダウンロード中の再生が可能かどうかを判定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2003−510734号公報
【特許文献2】特開2008−278090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したように、コンテンツを蓄積すると同時に、リアルタイムにコンテンツを再生することができるようになっている。
【0007】
しかし、アクセスが集中する人気番組ではその時間帯での配信性能が下がり、ビットレートが高い高品質なコンテンツのストリーム配信では、データの供給が所定のタイミングより遅れるおそれが高く、品質が劣化し滑らかな視聴が困難になる。
【0008】
特に、車載用オーディオ装置の場合には、車両の移動に伴いコンテンツを受信するときの電波受信状況も変化する。そのため、受信状態が良好なときには支障なくダウンロードが行われてリアルタイムにコンテンツを再生することが可能であるが、受信状態が悪化すると、ダウンロードが中断するとともに、コンテンツの再生が停止してしまう。その後、受信状態が良好な状態に回復したときに、続けてコンテンツが再生されるが、楽曲の再生が断続的になるなど、ユーザにとって不快な状況が発生する。
【0009】
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑みなされたものであり、受信状況に影響されずに、良好にコンテンツを再生することが可能なコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した従来技術の課題を解決するため、本発明の一形態によれば、通信網又は放送網を介してコンテンツを取得するコンテンツ取得手段と、取得したコンテンツが蓄積される記憶手段と、前記蓄積されているコンテンツのうち、ダウンロードが完了しているコンテンツを再生リストに登録して当該登録されたコンテンツを繰り返し再生させる制御手段と、を有することを特徴とするコンテンツ再生装置が提供される。
【0011】
この形態に係るコンテンツ再生装置において、前記制御手段は、前記ダウンロードが完了しているコンテンツの再生中に新たなコンテンツをダウンロードし、当該新たなコンテンツのダウンロードが完了したときは、当該新たなコンテンツを前記再生リストに登録するようにしてもよく、さらに、表示手段を備え、前記制御手段は、前記再生リストに登録されたコンテンツが複数存在するとき、各コンテンツを部分バーで示し当該各部分バーを識別可能に連結させるとともに、再生中のコンテンツの位置を再生位置マークで示す再生状況表示バーを作成して前記表示手段の画面に表示させるようにしてもよく、前記制御手段は、ダウンロード途中のコンテンツが存在するとき、前記再生リストに登録されたコンテンツと当該ダウンロード途中のコンテンツとを識別可能にした前記再生状況表示バーを作成して前記表示手段の画面に表示させるようにしてもよい。
【0012】
また、この形態に係るコンテンツ再生装置において、前記制御手段は、前記再生リストに登録されたコンテンツとしてダウンロードが完了したコンテンツのうち所定の数のコンテンツを前記再生状況表示バーの部分バーとして作成するようにしてもよく、前記制御手段は、前記再生状況表示バーに表示される各コンテンツを示す部分バーの長さの比率を、当該各コンテンツのデータの長さの比率に対応させて表示させるようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の他の形態によれば、通信網を介してコンテンツを取得するステップと、前記取得したコンテンツを蓄積するステップと、前記蓄積されたコンテンツのうちダウンロードが完了したコンテンツを抽出して再生リストに登録するステップと、前記再生リストに登録されたコンテンツを繰り返し再生するステップと、を有することを特徴とするコンテンツ再生方法が提供される。
【0014】
この形態に係るコンテンツ再生方法において、さらに、前記再生リストに登録されたコンテンツを部分バーで示し、再生中のコンテンツの位置を再生位置マークで示す再生状況表示バーを作成して表示手段の画面に表示するステップを有するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明におけるコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法では、インターネット等を介して取得した音楽等のコンテンツのうち、ダウンロードが完了しているコンテンツだけを繰り返し再生するようにしている。これにより、ダウンロードしながら再生する場合に受信状況の悪化により再生が途切れるなどのユーザにとって不快な状況を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ再生装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1のコンテンツ再生装置における再生状況表示バーの一例(その1)を示す図である。
【図3】図1のコンテンツ再生装置における再生状況表示バーの一例(その2)を示す図である。
【図4】コンテンツ再生処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ再生装置10の構成を概略的に示したものである。このコンテンツ再生装置10は、ネットワーク(不図示)を介して楽曲やビデオのデータが格納されているサーバー(不図示)と接続されている。
【0019】
本実施形態に係るコンテンツ再生装置10は、図1に示すように、受信部11と、制御部12と、記憶部13と、表示部14と、再生部15と、スピーカ16と、操作部17と、送信部18を備えている。
【0020】
受信部11は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの通信プログラムに基づいてデータ伝送を行うインターネット等の通信網や放送網を介して、サーバーや放送局から音楽や放送等のコンテンツを受信し、制御部12に送出する。例えば、サーバーは、複数の音楽コンテンツを記憶し、コンテンツ再生装置10からアーティスト名等の検索条件を受け取ると、該当するコンテンツを検索し、要求元のコンテンツ再生装置10へ受信部11を介して提供する。
【0021】
記憶部13は、その記憶媒体として、例えばHDD(ハードディスク)装置や光磁気ディスク装置、又はフラッシュメモリやRAM等の半導体メモリを使用し、受信部を介して取得した音楽や放送のデータが保存される。
【0022】
表示部14は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)により構成された表示装置を備え、表示画面には、現在再生中の楽曲の情報が表示される。また、本実施形態に関連する情報として、記憶部13に格納されたコンテンツ及び再生中のコンテンツを示す再生状況表示バーが表示される。
【0023】
再生部15は、記憶部13に蓄積された音楽コンテンツのうち、制御部12によって指定された楽曲を再生し、スピーカ16に信号を供給する。
【0024】
操作部17は、ユーザが指示した情報を入力するためのものである。表示部14の表示画面にタッチパネルが設けられているときは、そのタッチパネルは操作部17として機能する。
【0025】
送信部18は、操作部17を介してユーザから楽曲やビデオの視聴が要求されたとき、サーバーにコンテンツ要求を送信する。
【0026】
制御部12は、例えば、マイクロコンピュータ等により構成され、上記各部を制御する。すなわち、受信部11で受信した音楽等のデータを書込部19によって記憶部13に蓄積し、記憶部13に蓄積された音楽等のコンテンツをコンテンツ抽出部20で抽出してコンテンツのダウンロード状況を判定する。さらに、再生する楽曲を決定して再生リスト作成部21でコンテンツの識別情報を登録して再生リストを作成する。再生リストに登録されたコンテンツの識別情報を再生コンテンツ選択部22で選択し、そのコンテンツの識別情報を再生部15に出力し、再生部15は、コンテンツの識別情報に対応するコンテンツデータを記憶部13から抽出してスピーカ16に出力する。また、再生リストの情報及び再生中のコンテンツの情報等を基に再生状況を示す画像を作成して表示部14の画面に表示する。
【0027】
このように構成されたコンテンツ再生装置10において、コンテンツの出力を行うときに、ダウンロードが完了しているコンテンツを選択し、それらのコンテンツを繰り返し再生するようにしている。これにより、ダウンロードの途中で電波受信状況が悪化したために再生出力が途切れる等、ユーザに対して不快感を与えることを防止することが可能となる。
【0028】
以下に、本実施形態に係るコンテンツ再生装置10において行う、コンテンツ再生処理について図2から図4を参照しながら説明する。
【0029】
図2及び図3は、コンテンツ再生装置10においてコンテンツの再生が行われているときに表示される再生状況表示の一例である。図2及び図3に示す再生状況表示では、記憶部13に格納された楽曲をバー(横棒)の形式で表示しており、以後、再生状況表示バーと呼ぶ。例えば、記憶部13にダウンロードが完了した楽曲が3曲あれば、図2(a)に示すように再生状況表示バー31に2本の区切り線(SL1,SL2)を表示し、ダウンロードの完了した楽曲が3曲(M1,M2,M3)格納されていることが分かるようになっている。また、再生位置マークPMによって、現在再生されている楽曲の位置(図2(a)では、楽曲M1)を示している。
【0030】
本実施形態では、ダウンロードが完了した楽曲について繰り返し再生するようにしている。図2(b)に示すように、再生位置マークPMが再生状況表示バー31の終了位置EPに到達して、3曲目の楽曲M3の再生が終了したときは、図2(c)に示すように、再生位置マークPMを開始位置SPに戻し、1曲目の楽曲M1の最初から再生を繰り返す。
【0031】
この再生状況表示バー31は、コンテンツの取得状況に応じてリアルタイムに変化する。図3は、ダウンロードが完了していないコンテンツが存在する場合の再生状況表示バー31の一例を示している。
【0032】
図3(a)は、図2に示したように3曲のダウンロードが完了した後も継続して4曲目のダウンロードが行われている状況を示している。図3(a)の楽曲M4はダウンロード途中であることを示すために、他のダウンロードが完了した楽曲M1から楽曲M3とは異なる態様で表示される。図3(a)では斜線で表示しているが、これに限らず、例えば色を変えるようにしてもよい。
【0033】
このようなダウンロード途中の楽曲が存在する場合に、楽曲M3の再生が終了し、図3(b)に示すように再生位置マークが楽曲M3のダウンロード完了楽曲の最終位置CEPにきたときには、楽曲M4の再生を行うことなく、楽曲M1に戻り、楽曲M1から楽曲M3までの再生を繰り返し実行する。
【0034】
その後、図3(c)に示すように、楽曲M4のダウンロードが完了すると、楽曲M3の再生の終了後は、楽曲M4の再生を行い、ダウンロードが完了した楽曲M1から楽曲M4までの再生を繰り返し実行する。
【0035】
なお、再生状況表示バー31に表示させる楽曲コンテンツの数は、予め定めた数だけ表示させるようにしてもよい。この場合、例えば再生リストに登録される最新の楽曲コンテンツから5曲目までとするようにしてもよい。
【0036】
また、再生リストに登録する順番は、ダウンロードが完了した順に登録するようにしてもよく、所定の条件、例えば、楽曲のリリース日の順にソートして登録するようにしてもよい。
【0037】
また、再生状況表示バー31の楽曲バーには楽曲名やアーティスト名を表示するようにしてもよく、再生状況表示バー31の楽曲バーを選択することにより、その楽曲に関するより詳細な情報、例えば、楽曲名やアーティスト名に加えてアルバム名やジャンル等を別画面に表示させるようにしてもよい。
【0038】
また、再生状況表示バー31の楽曲バーを選択することにより、その楽曲を再生するか否かのメニューを表示し、再生が指示されたときには、その楽曲から再生するようにしてもよい。
【0039】
また、再生状況表示バー31に表示させるコンテンツデータは、楽曲だけではなく、例えばニュース等の放送を表示するようにしてもよい。その場合には、楽曲とその他の放送とを識別可能に、例えば色を変えるなどによって区別するようにする。また、再生位置マークは楽曲コンテンツに対してだけ表示されるようにしてもよい。
【0040】
また、図2及び図3では、バーの形式で再生状況を表示しているが、これに限らず、ダウンロードが完了しているコンテンツ、ダウンロード途中のコンテンツ、及び再生位置がわかるものであればよい。
【0041】
次に、本実施形態に係るコンテンツ再生装置10の制御部12において行うコンテンツ再生処理について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。なお、本処理は、ユーザによりコンテンツの再生指示がされてからコンテンツの再生停止の指示がされるまでの処理を示している。また、コンテンツ再生装置10は、ネットワークを介して、コンテンツやコンテンツに関連する属性情報等のダウンロードを継続して実施しているものとする。また、ダウンロードされるコンテンツは、そのコンテンツを識別可能な識別情報と、コンテンツデータとが関連付けて記憶されるものとする。
【0042】
まず、最初のステップS11において、初期設定を行う。この初期設定では、再生リスト内のコンテンツ数をmとし、何曲目のコンテンツを再生しているかを示すカウンタをnとし、n=1と設定する。
【0043】
次のステップS12において、記憶部13に蓄積されているコンテンツのうち、ダウンロードが完了しているコンテンツを抽出する。制御部12のコンテンツ抽出部20において記憶部13からコンテンツを抽出し、ダウンロードが完了しているコンテンツを検出する。ダウンロードが完了しているか否かは、ダウンロードするデータの全体のサイズを取得し、ダウンロードが完了したデータのサイズと比較して判断するようにしてもよいし、ダウンロードが終了した旨の情報を取得して判定するようにしてもよい。
【0044】
また、音楽コンテンツは属性情報としてTOC(Table Of Contents)を有しており、TOC情報にはアルバム名やアーティスト名、アルバムに含まれる全楽曲の時間や、各楽曲の時間等の情報が含まれている。この楽曲の時間情報と書込み時間とを基にダウンロードが終了したか否かを判定するようにしてもよい。
【0045】
次のステップS13において、ステップS12で抽出したコンテンツを再生リストに登録する。再生リストは再生されるコンテンツを示すものであり、制御部12の再生リスト作成部21において、ダウンロードが完了して再生されるコンテンツのコード(識別番号)等の識別情報を登録する。
【0046】
また、再生リスト作成部21で作成された再生リストに基づいて、再生の状況を示す再生状況表示バーを作成し、表示部14の表示画面にその再生状況表示バーを表示する。再生状況表示バーは、再生リストに登録されている楽曲が何曲存在するかを示すものであり、再生リストの各楽曲の長さの比率に応じて各楽曲を再生状況表示バーで表すようにしている。また、再生中の楽曲の位置を示す再生位置マークを再生状況表示バーの開始位置に表示する。
【0047】
次のステップS14からステップS21では、再生リストに登録されたコンテンツを繰り返し再生する処理が行われる。
【0048】
ステップS14において、制御部12は再生リストのn番目のコンテンツを再生部14に指示し、n番目のコンテンツを再生させる。再生状況表示バーでは、n番目のコンテンツの再生状況に応じて、n番目のコンテンツを示す再生状況表示バーの楽曲部分バーの再生位置に再生位置マークを移動させて表示する。
【0049】
次のステップS15において、新たにダウンロードが完了したコンテンツがあるか否かを検出する。ダウンロードが完了したコンテンツがある場合にはステップS16に移行し、ない場合にはステップS18に移行する。制御部12のコンテンツ抽出部20において記憶部13からコンテンツを抽出し、すでに再生リストに登録されているコンテンツ以外のコンテンツがダウンロード完了したか否かを検出して判断する。
【0050】
次のステップS16において、新たにダウンロードが完了したコンテンツを再生リストに追加登録する。
【0051】
次のステップS17において、再生リスト内のコンテンツ数mに1を加算する。
【0052】
次のステップS18において、再生リストのm番目のコンテンツの再生が終了したか否かを判定する。m番目のコンテンツの再生が終了したときは、ステップS19に移行し、m番目のコンテンツの再生が終了していないときは、ステップS20に移行する。
【0053】
m番目のコンテンツの再生が終了したとき、再生状況表示バーの再生位置マークは図2(b)に示す最終位置EPに表示される。
【0054】
次のステップS19において、再生するコンテンツのカウンタを1とし、ステップS14に戻り1番目のコンテンツを再生する。再生リストのm番目のコンテンツはダウンロードが完了しているコンテンツの最後のコンテンツであるため、次にダウンロードが完了していないコンテンツを再生することなく、再生リストの最初のコンテンツに戻って再生を繰り返す。再生リストの最初のコンテンツに戻るとき、再生状況表示バーの再生位置マークは、図2(c)に示す開始位置SPに表示される。
【0055】
一方、ステップS15において、新たにダウンロードが完了したコンテンツがないと判定された場合には再生リストのコンテンツ数を加算することなくステップS18に移行して再生リストの最後のコンテンツの再生が終了したか否かの判断が行われる。
【0056】
ステップS18において、再生リストの最後のコンテンツでない場合に移行するステップS20では、再生リストのn番目のコンテンツの再生が終了したか否かを判定する。n番目のコンテンツの再生が終了した場合はステップS21に移行し、n番目のコンテンツの再生が終了していない場合は、ステップS14に移行し、n番目のコンテンツの再生を継続する。
【0057】
n番目のコンテンツの再生が終了した場合は、ステップS21において再生するコンテンツのカウンタnに1加算して、ステップS14に移行し、次のコンテンツの再生を行う。
【0058】
上記ステップS14からステップS21の処理によって、ダウンロードが完了したコンテンツが登録される再生リストに従って、コンテンツが繰り返し再生される。
【0059】
なお、上記処理において、コンテンツ視聴要求があったときに、コンテンツ再生装置は常にサーバーからコンテンツを受信するようにしているが、受信状態が良好なときにコンテンツを受信するようにしてもよい。例えば、放送を受信する場合には、受信電界強度やBER等を検出し、良好に受信可能な所定の値になったときにコンテンツの受信を行うようにする。
【0060】
以上説明したように、本実施形態におけるコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法では、インターネット等を介して取得した音楽等のコンテンツのうち、ダウンロードが完了しているコンテンツだけを繰り返し再生するようにしている。これにより、ダウンロードしながら再生する場合に受信状況の悪化により再生が途切れるなどのユーザにとって不快な状況を防止することが可能となる。
【0061】
また、記憶部に格納されたダウンロードが完了したコンテンツとダウンロード途中のコンテンツとを識別可能に表示するとともに、再生中のコンテンツの位置を示すようにしている。これにより、ダウンロードが完了していないコンテンツが存在することや、全体のコンテンツにおける再生中のコンテンツの位置の概略を容易に且つ安全に把握することが可能となる。
【0062】
なお、上記実施形態ではコンテンツとして主に音楽コンテンツを対象として説明したが、これに限らず、放送コンテンツにも適用可能である。例えば、放送コンテンツが本編放送コンテンツやコマーシャル放送コンテンツの複数の部分コンテンツに分割された状態で受信して記憶部に格納したとき、各部分コンテンツのうち、ダウンロードが完了している部分コンテンツについて繰り返し再生するようにする。
【符号の説明】
【0063】
10…コンテンツ再生装置、
11…受信部、
12…制御部、
13…記憶部、
14…表示部、
15…再生部、
16…スピーカ、
17…操作部、
18…送信部、
19…書込部、
20…コンテンツ抽出部、
21…再生リスト作成部、
22…再生コンテンツ選択部、
31…再生状況表示バー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信網又は放送網を介してコンテンツを取得するコンテンツ取得手段と、
取得したコンテンツが蓄積される記憶手段と、
前記蓄積されているコンテンツのうち、ダウンロードが完了しているコンテンツを再生リストに登録して当該登録されたコンテンツを繰り返し再生させる制御手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記ダウンロードが完了しているコンテンツの再生中に新たなコンテンツをダウンロードし、当該新たなコンテンツのダウンロードが完了したときは、当該新たなコンテンツを前記再生リストに登録することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
さらに、表示手段を備え、
前記制御手段は、前記再生リストに登録されたコンテンツが複数存在するとき、各コンテンツを部分バーで示し当該各部分バーを識別可能に連結させるとともに、再生中のコンテンツの位置を再生位置マークで示す再生状況表示バーを作成して前記表示手段の画面に表示させることを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
前記制御手段は、ダウンロード途中のコンテンツが存在するとき、前記再生リストに登録されたコンテンツと当該ダウンロード途中のコンテンツとを識別可能にした前記再生状況表示バーを作成して前記表示手段の画面に表示させることを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記再生リストに登録されたコンテンツとしてダウンロードが完了したコンテンツのうち所定の数のコンテンツを前記再生状況表示バーの部分バーとして作成することを特徴とする請求項4に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記再生状況表示バーに表示される各コンテンツを示す部分バーの長さの比率を、当該各コンテンツのデータの長さの比率に対応させて表示させることを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項7】
通信網を介してコンテンツを取得するステップと、
前記取得したコンテンツを蓄積するステップと、
前記蓄積されたコンテンツのうちダウンロードが完了したコンテンツを抽出して再生リストに登録するステップと、
前記再生リストに登録されたコンテンツを繰り返し再生するステップと、
を有することを特徴とするコンテンツ再生方法。
【請求項8】
さらに、前記再生リストに登録されたコンテンツを部分バーで示し、再生中のコンテンツの位置を再生位置マークで示す再生状況表示バーを作成して表示手段の画面に表示するステップを有することを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−211286(P2011−211286A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−74361(P2010−74361)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】