説明

コンテンツ移動装置、コンテンツ記録装置、コンテンツ移動方法、コンテンツ記録システム

【課題】 この発明は、第1の記録媒体から第2の記録媒体へのコンテンツの移動(コピー含む)を容易にすることを目的としている。
【解決手段】 第1の記録媒体(13)に記録されたコンテンツに係るタイトルキーを取得し、第2の記録媒体(12)に固有の暗号方式に対応させて暗号化する手段(14)と、暗号化されたタイトルキーを第2の記録媒体(12)に記録するために移動させる手段(14)と、第1の記録媒体(13)に記録されたコンテンツを第2の記録媒体(12)に記録するために移動させる手段を備えるように構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、第1の記憶媒体に記憶された映像、音楽等のコンテンツを第2の記憶媒体に移動するコンテンツ移動装置に関する。またこの発明は第1の記憶媒体から移動されたコンテンツを第2の記憶媒体に記録するコンテンツ記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、HDD(ハードディスクドライブ)やDVD(デジタルビデオディスク)等の記録媒体に映像を記録するコンテンツ記録装置が製品化されている。このようなコンテンツ記録装置は、映像や音楽(以下両者を総称して映像)を手軽に記録(録画)することができる。
【0003】
また、これらの記録媒体(第1の記録媒体)に記録(録画)された映像信号を、他の記録媒体(第2の記録媒体)に移動(コピーを含む)することも行われている。
しかし、第1の記録媒体で行われている暗号形式と第2の記録媒体で行われている暗号形式が相違している場合には、第1の記録媒体から第2の記録媒体に移動されたコンテンツの再生を行う場合に支障が生じるという問題がある。
【0004】
特許文献1にはHDDの記録データを他の媒体にコピーする技術が開示されている。
しかしながら、この特許文献1では第1の記録媒体から第2の記録媒体にコンテンツを移動(コピー)する際に、タイトルキーを解読すると共にコンテンツデータも解読しなければならないという問題があった。また、タイトルキーとコンテンツデータの両者を暗号化しなければならないという問題があった。このため、第1の記録媒体から第2の記録媒体へのコンテンツの移動(コピーを含む)に多大な時間を要するという問題があった。
【特許文献1】特開2002−203367号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、この発明は、上記事情を考慮してなされたもので、第1の記録媒体から第2の記録媒体へのコンテンツの移動(コピー含む)を容易にすることを目的とする。また、第1の記録媒体から第2の記録媒体へコンテンツを移動する際に要する時間を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るコンテンツ移動装置は、第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツに係るタイトルキーを取得し、当該タイトルキーを第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式に対応させて暗号化するタイトルキー暗号化手段と、暗号化されたタイトルキーを第2の記録媒体に記録するために移動させるタイトルキー移動手段と、第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを第2の記録媒体に記録するために移動させるコンテンツ移動手段を備えるように構成している。
【0007】
この発明に係るコンテンツ記録装置は、固有の第1の暗号方式が規定され、第1の暗号方式で暗号化されたコンテンツおよび当該コンテンツに係るタイトルキーが記録された第1の記録媒体と、固有の第2の暗号方式が規定され、第1の暗号方式とは異なる第2の暗号方式で暗号化したコンテンツを記録する第2の記録媒体と、第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツに係るタイトルキーを取得し、当該タイトルキーを前記第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式に対応させて暗号化するタイトルキー暗号化手段と、暗号化されたタイトルキーを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるタイトルキー移動手段と、第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるコンテンツ移動手段を備えるように構成している。
【0008】
この発明に係るコンテンツ移動方法は、第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツに係るタイトルキーを取得し、当該タイトルキーを第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式に対応させて暗号化するステップと、暗号化されたタイトルキーを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるステップと、第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを第2の記録媒体に記録するために移動させるステップを備えるように構成している。
【0009】
この発明に係るコンテンツ記録システムは、固有の第1の暗号方式が規定され、第1の暗号方式で暗号化されたコンテンツおよび当該コンテンツに係るタイトルキーが記録された第1の記録媒体と、固有の第2の暗号方式が規定され、第1の暗号方式とは異なる第2の暗号方式で暗号化したコンテンツを記録する第2の記録媒体と、第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツに係るタイトルキーを取得し、当該タイトルキーを第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式に対応させて暗号化するタイトルキー暗号化手段と、暗号化されたタイトルキーを第2の記録媒体に記録するために移動させるタイトルキー移動手段と、第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを第2の記録媒体に記録するために移動させるコンテンツ移動手段を備えるように構成している。
【発明の効果】
【0010】
上記した構成によれば、第1の記録媒体から第2の記録媒体へのコンテンツの移動(コピー含む)を容易にすることが可能となる。また、第1の記録媒体から第2の記録媒体へコンテンツを移動する際に要する時間を低減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
図1はこの発明の実施の形態に係る映像編集装置/コンテンツ記録装置の構成の一例を示すブロック図である。
このコンテンツ記録装置では、記録媒体としてDVD−RAMとハードディスクとの双方を取り扱うことができるものとしているが、ハードディスクまたはDVD−RAMは、例えば半導体メモリ等の記録媒体に置換されてもよいものである。
【0012】
このコンテンツ記録装置では、映像の記録もできるように構成されている。
図1に示したコンテンツ記録装置において、その各ブロックを大きく分けると、左側に記録部の主なブロックが存在し、右側に再生部の主なブロックが存在する。
すなわち、このコンテンツ記録装置は、2種類のディスクドライブ部を有する。まず、ビデオファイルを構築できる情報記録媒体である第1のメディアとしての光ディスク11を回転駆動し、情報の読み書きを実行するディスクドライブ部12を有する。また、第2のメディアとしてのハードディスク13aを駆動するHDD(Hard Disk Drive)部13を有する。
【0013】
D−PRO(Data−Processor)部14は、ディスクドライブ部12及びHDD部13に記録データを供給することができ、また、再生された信号を受け取ることができる。ディスクドライブ部12は、光ディスク11に対する回転制御系、レーザ駆動系、光学系などを有する。
【0014】
D−PRO部14は、記録または再生単位のデータを取り扱うもので、バッファ回路、変調・復調回路、エラー訂正部等を含んでいる。
また、このコンテンツ記録装置は、記録側を構成するエンコーダ部15と、再生側を構成するデコーダ部16と、装置本体の動作を制御するマイクロコンピュータブロック17とを主たる構成要素としている。
【0015】
エンコーダ部15は、入力されたアナログビデオ信号やアナログオーディオ信号をデジタル化するビデオ用及びオーディオ用のアナログデジタルコンバータと、ビデオエンコーダと、オーディオエンコーダとを有する。さらに、副映像エンコーダも含む。
【0016】
エンコーダ部15の出力は、バッファメモリ18を含むフォーマッタ19にて所定のDVD−RAMのフォーマットに変換され、先のD−PRO部14に供給される。
【0017】
エンコーダ部15には、A/V(Audio/Video)入力部20からの外部アナログビデオ信号と外部アナログオーディオ信号、または、TV(Television)チューナー部21からのアナログビデオ信号とアナログオーディオ信号とが入力される。
【0018】
なお、エンコーダ部15は、圧縮されたデジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号が直接入力されるときは、圧縮デジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号を直接フォーマッタ19に供給することもできる。
【0019】
また、エンコーダ部15は、アナログデジタル変換されたデジタルビデオ信号やオーディオ信号を、V(Video)ミキシング部22やオーディオセレクタ23に直接供給することもできる。
【0020】
エンコーダ部15に含まれるビデオエンコーダでは、デジタルビデオ信号が、MPEG(Moving Picture Experts Group)2またはMPEG1規格に基づいた可変ビットレートで圧縮されたデジタルビデオ信号に変換される。
【0021】
デジタルオーディオ信号は、MPEGまたはAC(Audio Compression)−3規格に基づいて固定ビットレートで圧縮されたデジタルオーディオ信号、または、リニアPCM(Pulse Code Modulation)のデジタルオーディオ信号に変換される。
【0022】
副映像信号がA/V入力部20から入力された場合(例えば副映像信号の独立出力端子付DVDビデオプレーヤからの信号等)、または、このようなデータ構成のDVDビデオ信号が放送されて、それがTVチューナー部21で受信された場合は、DVDビデオ信号中の副映像信号が副映像エンコーダでエンコード(ランレングス符号化)されて副映像のビットマップとなる。
【0023】
エンコードされたデジタルビデオ信号、デジタルオーディオ信号、副映像データは、フォーマッタ19にてパック化され、ビデオパック、オーディオパック、副映像パックとなる。さらに、これらのパックが集合されて、DVD−VR(Video Recording)規格(例えばDVD−RAM、DVD−R、DVD−RW等に記録する規格)で規定されたフォーマットに変換される。
【0024】
ここで、図1のコンテンツ記録装置は、フォーマッタ19でフォーマット化された情報(ビデオ、オーディオ、副映像データ等のパック)及び作成された管理情報を、D−PRO部14を介してHDD部13またはディスクドライブ部12に供給し、ハードディスク13aまたは光ディスク11に記録することができる。
【0025】
また、ハードディスク13aまたは光ディスク11に記録された情報を、D−PRO部14、ディスクドライブ部12を介して光ディスク11あるいはハードディスク13aに記録することもできる。
【0026】
また、ハードディスク13aまたは光ディスク11に記録されている複数番組のビデオオブジェクトを、一部削除したり、異なる番組のオブジェクトを繋げたりといった編集処理を行なうこともできる。これは、この実施の形態に係るフォーマットが取り扱うデータ単位を定義し、編集を容易にしているからである。
【0027】
マイクロコンピュータブロック17は、MPU(Micro Processing Unit)またはCPU(Central Processing Unit)と、制御プログラム等が書きこまれたROMと、プログラム実行に必要なワークエリアを提供するためのRAMとを含んでいる。
【0028】
マイクロコンピュータブロック17のMPUは、そのROMに格納された制御プログラムにしたがい、RAMをワークエリアとして用いて、欠陥場所検出、未記録領域検出、記録情報記録位置設定、UDF(Universal Disk Format)記録、AVアドレス設定等を実行する。
【0029】
また、マイクロコンピュータブロック17は、システム全体を制御するために必要な情報処理部を有するもので、ワークRAM24、方式違い検出部25、VMG(全体のビデオ管理情報)情報作成部、コピー関連情報検知部、コピー及びスクランブリング情報処理部(RDI処理部)、パケットヘッダ処理部、シーケンスヘッダ処理部、アスペクト比情報処理部等を備える。
【0030】
また、マイクロコンピュータブロック17は、後に説明するデータビットレート変換手段26、映像/音声データの重要度とビットレート変換を対応づけるための変換テーブルが記憶されたメモリ27を備えている。尚、ここではビットレートとは映像信号を所定の画質に変換する割合である。
【0031】
チャプタスキップ再生手段26は、所定のチャプタにおいて計算されるチャプタ番号に応じたサムネイル位置の情報が記憶されている。そして、この計算されたチャプタ番号のサムネイル位置を取得する制御手段を備えている。
【0032】
マイクロコンピュータブロック17の実行結果のうち、ユーザに通知すべき内容は、コンテンツ記録装置の表示部28に表示されるか、または、モニターディスプレイ29にOSD(On Screen Display)表示される。
【0033】
また、マイクロコンピュータブロック17は、このコンテンツ記録装置を操作するための操作信号を与えるキー入力部30を有する。このキー入力部30は、例えばコンテンツ記録装置の本体上に設けた操作スイッチ類、または、リモートコントローラ等に相当する。また、このコンテンツ記録装置と有線通信、無線通信または光通信や赤外線通信等の手段を用いて接続されたPC(Personal Computer)パーソナルコンピューター等であってもよい。
【0034】
いずれの形態であるにせよ、ユーザがこのキー入力部30を操作することにより、入力された映像音声信号の記録処理や、記録されたコンテンツの再生処理、あるいは記録されたコンテンツに対する編集処理等を施すことができる。
【0035】
なお、マイクロコンピュータブロック17が、ディスクドライブ部12、HDD部13、D−PRO部14、エンコーダ部15及びデコーダ部16等を制御するタイミングは、STC(System Time Clock)31からの時間データに基づいて実行することができる。記録や再生の動作は、通常は、STC31からのタイムクロックに同期して実行されるが、それ以外の処理はSTC31とは独立したタイミングで実行されてもよい。
【0036】
デコーダ部16は、パック構造を持つDVDフォーマットの信号から各パックを分離して取り出すセパレータと、パック分離やその他の信号処理実行時に使用するメモリと、セパレータで分離された主映像データ(ビデオパックの内容)をデコードするVデコーダと、セパレータで分離された副映像データ(副映像パックの内容)をデコードするSP(Sub Picture)デコーダと、セパレータで分離されたオーディオデータ(オーディオパックの内容)をデコードするAデコーダとを有する。また、デコードされた主映像にデコードされた副映像を適宜合成し、主映像に、メニュー、ハイライトボタン、字幕やその他の副映像を重ねて出力するビデオプロセッサを備えている。
【0037】
デコーダ部16の出力ビデオ信号は、Vミキシング部22に入力される。Vミキシング部22では、テキストデータの合成が行なわれる。また、Vミキシング部22には、TVチューナー部21やA/V入力部20からの信号を、直接取り込むラインも接続されている。
【0038】
また、Vミキシング部22には、バッファとして用いるフレームメモリ32が接続されている。Vミキシング部22の出力がアナログ出力の場合はI/F(Interface)33を介して外部出力され、デジタル出力の場合はD/A(Digital/Analog)変換器34を介して外部のモニターディスプレイ29に出力される。
【0039】
デコーダ部16の出力オーディオ信号は、セレクタ23を介してD/A変換器35でアナログ変換され外部のスピーカ36に出力される。
セレクタ23は、マイクロコンピュータブロック17からのセレクト信号により制御される。これにより、セレクタ23は、TVチューナー部21やA/V入力部20からのデジタル信号を直接モニタする時、エンコーダ部15をスルーした信号を直接選択することも可能である。
【0040】
なお、エンコーダ部15のフォーマッタ19では、記録中、各切り分け情報を作成し、定期的にマイクロコンピュータブロック17のMPUに送出している[GOP(Group Of Picture)先頭割り込み時等の情報]。切り分け情報としては、VOBU(Video Object Unit)のパック数、VOBU先頭からのI(Intra)ピクチャのエンドアドレス、VOBUの再生時間等である。
【0041】
同時に、アスペクト比情報処理部からの情報を記録開始時にMPUに送り、MPUはVOB(Video Object)ストリーム情報(STI)を作成する。ここで、STIは、解像度データ、アスペクト比データ等を保存し、再生時に、各デコーダ部ではこの情報を元にして初期設定が行なわれる。
【0042】
また、このコンテンツ記録装置では、ビデオファイルは1ディスクに1ファイルとしている。また、データをアクセス(シーク)している間に、途切れないで再生を続けるために、最低限連続する情報単位(サイズ)を決めている。この単位をCDA(Contiguous Data Area)と称している。CDAサイズは、ECC(エラー訂正コード)ブロック(16セクタ)の倍数であり、ファイルシステムではこのCDA単位で記録を行なっている。
【0043】
D−PRO部14は、エンコーダ部15のフォーマッタ19からVOBU単位のデータを受け取り、CDA単位のデータをディスクドライブ部12またはHDD部13に供給している。
【0044】
また、マイクロコンピュータブロック17のMPUは、記録したデータを再生するのに必要な管理情報を作成し、データ記録終了のコマンドを認識すると、作成した管理情報をD−PRO部14に送る。これにより、管理情報が光ディスク11またはハードディスク13aに記録される。
【0045】
このため、エンコードが行なわれているとき、マイクロコンピュータブロック17のMPUは、エンコーダ部15からデータ単位の情報(切り分け情報等)を受け取る。また、マイクロコンピュータブロック17のMPUは、記録開始時には光ディスク11またはハードディスク13aから読み取った管理情報(ファイルシステム)を認識し、各ディスクの未記録エリアを認識し、データ上の記録エリアを、D−PRO部14を介してディスクに設定している。
【0046】
図2はこの発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、HDD部からDVD部へのコンテンツの移動のようすを示す図である。
ここではHDD部13からDVD部12へコンテンツ(Content)が移動している。
現在のコンテンツプロテクション規格では、HDDにContentを暗号化して記録する方式は規定されていない(第1の暗号方式)。しかし、現行のDVDレコーダでは、Discで用いられている暗号化方式とは異なる、独自の暗号化方式を用いてContentを保護している(第2の暗号方式)。
【0047】
このため、従来の技術においては、HDD上に記録したEncrypted Content(暗号化されたコンテンツ)をDisc(DVD)に移動させるためには、一度Encrypted Contentの独自暗号(第1の暗号方式)を復号してから、Discのフォーマットに合わせて再暗号化しなければならなかった。
【0048】
この発明の実施の形態においては、HDDにContentを暗号化して記録する際に、DiscにContentを暗号化して記録する方式の中の、Title Keyの生成以降の処理と同様の方式を用いることによって上記問題を解決する。
【0049】
この発明の実施の形態においては、初めに記録するContentに対応するTitle KeyからContent Keyを生成する。次に、Content Keyを使用してContentを暗号化し、Encrypted ContentをHDDに記録する。これによって、Title KeyをDiscに合わせて再暗号化するだけで、Encrypted Contentを再暗号化することなく、高速にHDDからDiscへ移動させることが可能となる。
【0050】
すなわちこの発明の実施の形態においては、第1の記録媒体(HDD)13に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体(HDD)13に記録されたコンテンツを前記第1の記録媒体13に固有の方式とは異なる第2の記録媒体(Disc(DVD))12に固有の第2の暗号方式が規定された第2の記録媒体12に記録するためにコンテンツを移動させる。
【0051】
ここでは、固有の第1の暗号方式が上記のように独自に規定され、第1の暗号方式で暗号化されたコンテンツおよび当該コンテンツに係るタイトルキーが第1の記録媒体に記録されている。
【0052】
また、固有の第2の暗号方式が上記のように規定され、第1の暗号方式とは異なる第2の暗号方式で暗号化したコンテンツが第2の記録媒体(Disc(DVD))12に移動され、記録される。
【0053】
ここで、第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体13に記録されたコンテンツに係るタイトルキーを取得し、当該タイトルキーを第2の記録媒体12に固有の第2の暗号方式に対応させて暗号化する(タイトルキー暗号化手段)。
【0054】
また、上記第1の記憶媒体に対応させて暗号化されたタイトルキーを第2の記録媒体(Disc(DVD))12に記録するために移動させる(タイトルキー移動手段)。
【0055】
また、第1の記録媒体(HDD)13に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体(HDD)13に記録されたコンテンツを第2の記録媒体(Disc(DVD))12に記録するために移動させる(コンテンツ移動手段)14。
【0056】
また、第1の記録媒体(HDD)13から移動されたコンテンツを第1の記録媒体(HDD)13から移動されたタイトルキーと共に第2の記録媒体(Disc(DVD))12に記録する(記録手段)。
【0057】
図3はこの発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、DVD部からHDD部へのコンテンツの移動のようすを示す図である。
上記説明ではHDD部からDVD部へコンテンツが移動する例を説明したが、ここではDVD部12からHDD部13へコンテンツ(Content)が移動している。
【0058】
図4はこの発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、HDD部とSDカード部のコンテンツの相互移動のようすを示す図である。
上記説明ではHDD部からDVD部へコンテンツが移動する例を説明したが、この発明の実施の形態においては、第1の記録媒体と第2の記録媒体はHDDとDVDに限られることはない。ここではHDD部とSDカード部間でコンテンツ(Content)が移動している。
【0059】
図5は、この発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、HDD部とTape部のコンテンツの相互移動のようすを示す図である。
上記と同様に、この発明の実施の形態においては、第1の記録媒体と第2の記録媒体はHDDとDVDに限られることはない。ここではHDD部とTape部間でコンテンツ(Content)が移動している。
【0060】
図6はこの発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、HDD(第1の記録媒体)へのコンテンツ記録のようすを説明するフローチャートである。
符号S100はここでの開始ステップである。続いて符合S101を付したステップへ進む。
符号S101は第1の記録媒体(HDD)に初めに記録するコンテンツ(Content)に対応するタイトルキー(Title Key)からコンテンツ(Content Key)を生成するステップである。続いて符合S102を付したステップへ進む。
【0061】
符号S102は生成されたコンテンツキー(Content Key)を使用してコンテンツ(Content)を暗号化するステップである。続いて符合S103を付したステップへ進む。
【0062】
符合S103は暗号化されたコンテンツ(Encrypted Content)を第1の記録媒体(HDD)に記録するステップである。続いて符合S104を付したステップへ進む。
【0063】
符号S104は終了ステップであり、ここでの処理は終了する。
すなわち、この発明の実施の形態においては、第1の記録媒体(HDD)に初めに記録するコンテンツ(Content)に対応するタイトルキー(Title Key)からコンテンツ(Content Key)を生成する。次に、このコンテンツキー(Content Key)を使用してコンテンツ(Content)を暗号化し、暗号化されたコンテンツ(Encrypted Content)を第1の記録媒体(HDD)に記録する。そして、移動させるコンテンツは暗号化されたコンテンツ(Encrypted Content)単位毎に対応したタイトルキー(Title Key)があり、保護されている。
【0064】
図7はこの発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、HDD(第1の記録媒体)からDisc(第2の記録媒体)へのコンテンツ記録のようすを説明するフローチャートである。
【0065】
符号S200はここでの開始ステップである。続いて符合S201を付したステップへ進む。
符号S201はタイトルキー(Title Key)を第2の記憶媒体(Disc(DVD))のフォーマットに合わせて暗号化するステップである。続いて符合S202を付したステップへ進む。
【0066】
符号S202は暗号化されたタイトルキー(Encrypted Title Key)を第2の記憶媒体(Disc(DVD))に記録するステップである。続いて符合S203を付したステップへ進む。
【0067】
符号S203は第1の記録媒体(HDD)に記録された暗号化されたコンテンツ(Encrypted Content)を第2の記憶媒体(Disc(DVD))に移動するステップである。続いて符合S204を付したステップへ進む。
【0068】
符号S204は終了ステップであり、ここでの処理は終了する。
すなわちこの発明の実施の形態においては、第1の記録媒体(HDD)に記録された暗号化されたコンテンツ(Encrypted Content)を第2の記憶媒体(Disc(DVD))に移動させる際には、移動させる暗号化されたコンテンツ(Encrypted Content)に対応したタイトルキー(Title Key)を第2の記憶媒体(Disc(DVD))のフォーマットに合わせて再暗号化することでよく、特に暗号化されたコンテンツ(Encrypted Content)を再暗号化しなくとも良い。このため、コンテンツを第1の記録媒体(HDD)から第2の記憶媒体(Disc(DVD))へ高速に移動させることが可能となる。
【0069】
上記のように構成することによって、この発明の実施の形態においては、第1の記録媒体から第2の記録媒体へのコンテンツの移動(コピー含む)を容易にすることが可能となる。また、第1の記録媒体から第2の記録媒体へコンテンツを移動する際に要する時間を低減し、コンテンツの移動を高速に行うことが可能となる。
【0070】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその趣旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】この発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置の構成の一例を示すブロック図。
【図2】この発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、HDD部からDVD部へのコンテンツの移動のようすを示す図。
【図3】この発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、DVD部からHDD部へのコンテンツの移動のようすを示す図。
【図4】この発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、HDD部とSDカード部のコンテンツの相互移動のようすを示す図。
【図5】この発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、HDD部とTape部のコンテンツの相互移動のようすを示す図。
【図6】この発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、HDD(第1の記録媒体)へのコンテンツ記録のようすを説明するフローチャート。
【図7】この発明の実施の形態に係るコンテンツ記録装置における、HDD(第1の記録媒体)からDisc(第2の記録媒体)へのコンテンツ記録のようすを説明するフローチャート。
【符号の説明】
【0072】
11…光ディスク、12…ディスクドライブ部、13…HDD部、14…D−PRO部、15…エンコーダ部、16…デコーダ部、17…マイクロコンピュータブロック、18…バッファメモリ、19…フォーマッタ、20…A/V入力部、21…TVチューナー部、22…Vミキシング部、23…セレクタ、24…ワークRAM、25…方式違い検知部、26…データビットレート変換手段、27…変換テーブルが記憶されたメモリ、28…表示部、29…モニターディスプレイ、30…キー入力部、31…STC、32…フレームメモリ部、33…I/F、34…D/A変換器、35…D/A変換器、36…スピーカ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを前記第1の記録媒体に固有の方式とは異なる第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式が規定された第2の記録媒体に記録するためにコンテンツを移動させるコンテンツ移動装置において、
前記第1の暗号方式で暗号化され、前記第1の記録媒体に記録されたコンテンツに係るタイトルキーを取得し、当該タイトルキーを前記第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式に対応させて暗号化するタイトルキー暗号化手段と、
前記暗号化されたタイトルキーを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるタイトルキー移動手段と、
前記第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるコンテンツ移動手段を備えることを特徴とするコンテンツ移動装置。
【請求項2】
第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを前記第1の記録媒体に固有の方式とは異なる第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式が規定された第2の記録媒体に記録するためにコンテンツを移動させるコンテンツ記録装置において、
固有の第1の暗号方式が規定され、第1の暗号方式で暗号化されたコンテンツおよび当該コンテンツに係るタイトルキーが記録された第1の記録媒体と、
固有の第2の暗号方式が規定され、第1の暗号方式とは異なる第2の暗号方式で暗号化したコンテンツを記録する第2の記録媒体と、
前記第1の暗号方式で暗号化され、前記第1の記録媒体に記録されたコンテンツに係るタイトルキーを取得し、当該タイトルキーを前記第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式に対応させて暗号化するタイトルキー暗号化手段と、
前記暗号化されたタイトルキーを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるタイトルキー移動手段と、
前記第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるコンテンツ移動手段を備えることを特徴とするコンテンツ記録装置。
【請求項3】
第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを前記第1の記録媒体に固有の方式とは異なる第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式が規定された第2の記録媒体に記録するためにコンテンツを移動させるコンテンツ記録装置において、
固有の第1の暗号方式が規定され、第1の暗号方式で暗号化されたコンテンツおよび当該コンテンツに係るタイトルキーが記録された第1の記録媒体と、
固有の第2の暗号方式が規定され、第1の暗号方式とは異なる第2の暗号方式で暗号化したコンテンツを記録する第2の記録媒体と、
前記第1の暗号方式で暗号化され、前記第1の記録媒体に記録されたコンテンツに係るタイトルキーを取得し、当該タイトルキーを前記第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式に対応させて暗号化するタイトルキー暗号化手段と、
前記暗号化されたタイトルキーを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるタイトルキー移動手段と、
前記第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるコンテンツ移動手段と、
前記第1の記録媒体から移動されたコンテンツを前記第1の記録媒体から移動されたタイトルキーと共に前記第2の記録媒体に記録する記録手段を備えることを特徴とするコンテンツ記録装置。
【請求項4】
第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを前記第1の記録媒体に固有の方式とは異なる第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式が規定された第2の記録媒体に記録するためにコンテンツを移動させるコンテンツ移動方法において、
前記第1の暗号方式で暗号化され、前記第1の記録媒体に記録されたコンテンツに係るタイトルキーを取得し、当該タイトルキーを前記第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式に対応させて暗号化するステップと、
前記暗号化されたタイトルキーを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるステップと、
前記第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるステップを備えることを特徴とするコンテンツ移動方法。
【請求項5】
第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを前記第1の記録媒体に固有の方式とは異なる第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式が規定された第2の記録媒体に記録するためにコンテンツを移動させるコンテンツ記録システムにおいて、
固有の第1の暗号方式が規定され、第1の暗号方式で暗号化されたコンテンツおよび当該コンテンツに係るタイトルキーが記録された第1の記録媒体と、
固有の第2の暗号方式が規定され、第1の暗号方式とは異なる第2の暗号方式で暗号化したコンテンツを記録する第2の記録媒体と、
前記第1の暗号方式で暗号化され、前記第1の記録媒体に記録されたコンテンツに係るタイトルキーを取得し、当該タイトルキーを前記第2の記録媒体に固有の第2の暗号方式に対応させて暗号化するタイトルキー暗号化手段と、
前記暗号化されたタイトルキーを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるタイトルキー移動手段と、
前記第1の記録媒体に固有の第1の暗号方式で暗号化され、第1の記録媒体に記録されたコンテンツを前記第2の記録媒体に記録するために移動させるコンテンツ移動手段を備えることを特徴とするコンテンツ記録システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−52804(P2008−52804A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−227112(P2006−227112)
【出願日】平成18年8月23日(2006.8.23)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】