説明

コンテンツ配信システム及びコンテンツ仲介サーバ

【課題】比較的安価に構成可能なシステムを用いて、ユーザが所望する映像や音声などのマルチメディアコンテンツをオンデマンドで配信することが可能なコンテンツ配信システム及びコンテンツ仲介サーバを提供すること。
【解決手段】通信網を介してプロバイダシステム10と接続可能な構内ネットワーク104に接続されたコンテンツ仲介サーバ105は、コンテンツ管理サーバ101から受け取ったコンテンツリストの内容に応じた管理情報を、構内ネットワーク104に接続された再生端末106に提供する管理情報提供手段と、管理情報に応じてユーザから入力される所望のコンテンツに関する再生指示が、再生端末106から命令として入力された場合に、配信元エッジサーバ102を選択し、該当するプロバイダシステム10のコンテンツ管理サーバ101に対してコンテンツ情報の配信を要求する配信要求制御手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばホテルの宿泊客のようなユーザに対して、ユーザが所望する映像や音声などのマルチメディアコンテンツをオンデマンドで配信するためのコンテンツ配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なコンテンツ配信システムは、例えば図5に示すように、映像配信サーバ201とコンテンツ管理サーバ202と操作端末203とを有して構成されている。映像配信サーバ201には映像データがコンテンツとして蓄積されている。コンテンツ管理サーバ202は、映像配信サーバ201に登録されているコンテンツの情報を蓄積し、ユーザからのリクエストに応じてコンテンツ一覧表を作成しユーザに提示する。操作端末203はコンテンツを視聴するユーザによって操作される。
【0003】
操作端末203においては、コンテンツ管理サーバ202から送信された画一的なコンテンツ一覧を表示し、ユーザの操作に従って所望のコンテンツを選択する。所望のコンテンツが選択された後、操作端末203は映像配信サーバ201に指定されたコンテンツの配信要求を送信し、映像配信サーバ201から映像データを受信し、接続されているテレビ等の表示装置204に映像を表示する。
【0004】
このように、映像配信システムやビデオオンデマンドのサービスを実現するためには、実際にユーザに対して映像配信サービスを提供する場所、例えばホテルや図書館などの拠点ごとに、操作端末数に応じた映像配信サーバ201とコンテンツ管理サーバ202とをそれぞれ設置する必要があった。
【0005】
また、特許文献1に開示されたコンテンツ提供システムにおいては、コンテンツホルダーと契約を締結したコンテンツアグリゲータがそれぞれのコンテンツホルダーからコンテンツを収集し、ユーザが利用する携帯端末からの視聴要求に応じて、コンテンツ仲介サーバがコンテンツアグリゲーションサーバから一時的にコンテンツをサーバ内へ蓄積し、ユーザの視聴要求に対して映像データの再生環境を提供している。
【特許文献1】特開2004−240709号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のコンテンツ配信システムにあっては、ホテルや図書館、ミニシアターなどの映像配信サービスを実施する拠点のそれぞれについて、映像配信サーバと情報提供サーバとを個々に設置する必要がある。また、映像コンテンツの数量が多くなるに従って、それらを蓄積するためのハードディスク等の蓄積装置に要求される記憶容量が増大するため、設置コストが増大するのは避けられない。
【0007】
このため、例えばシステムを設置する事業者が比較的客室数の少ないホテルの事業者であったり、比較的客室数の少ないホテルの宿泊客に対してデジタルコンテンツ視聴サービスを提供する事業者であるような場合には、システムの初期導入コストが高い障壁となりサービスの実現が困難な場合が多いのが実情である。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、比較的安価に構成可能なシステムを用いて、ユーザが所望する映像や音声などのマルチメディアコンテンツをオンデマンドで配信することが可能なコンテンツ配信システム及びコンテンツ仲介サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第1に、コンテンツ情報を保持する配信元エッジサーバと、前記配信元エッジサーバに保持されているコンテンツ情報の状態をコンテンツリストとして管理するコンテンツ管理サーバとを有する少なくとも一つのプロバイダシステムに所定の通信網を経由して接続されたコンテンツ配信システムであって、前記通信網を介して前記プロバイダシステムと接続可能な構内ネットワークと、前記構内ネットワークに接続されたコンテンツ仲介サーバと、前記構内ネットワークに接続され、コンテンツの視聴者であるユーザが利用可能な少なくとも1つの再生端末とを備え、前記コンテンツ仲介サーバは、前記プロバイダシステムのコンテンツ管理サーバから受け取ったコンテンツリストの内容に応じた管理情報を前記再生端末に提供する管理情報提供手段と、前記管理情報に応じてユーザから入力される所望のコンテンツに関する再生指示が、前記再生端末から命令として入力された場合に、少なくとも1つの配信元エッジサーバ又は少なくとも1つのプロバイダシステムを選択し、該当するプロバイダシステムのコンテンツ管理サーバに対してコンテンツ情報の配信を要求する配信要求制御手段とを有するコンテンツ配信システムが提供されるものである。
【0010】
この構成により、例えばホテルの各客室、あるいは図書館、ミニシアターのように映像配信サービスを実施すべき拠点のそれぞれについて、映像配信サーバと情報提供サーバとを個々に設置する必要がなくなる。また、映像コンテンツの数量が多くなっても、コンテンツの蓄積に用いるハードディスク等の蓄積装置の設置コストを抑制できる。このため、比較的客室数の少ないホテルを経営する事業者や、デジタルコンテンツ視聴サービスを提供する事業者においては、導入の障壁が低くなり、コンテンツ提供サービスの導入が著しく容易になる。
【0011】
本発明は、第2に、上記第1に記載のコンテンツ配信システムであって、前記構内ネットワークには、前記再生端末の設置場所に対応付けたユーザ毎の特性を表す個人情報を保持し管理する客室管理サーバが接続され、前記コンテンツ仲介サーバは、コンテンツリストの内容から前記管理情報を生成する際に、該当する再生端末に対応付けられたユーザの個人情報を前記客室管理サーバから取得し、この個人情報を反映して前記管理情報として出力する情報に制限を加えるコンテンツ制限制御手段を更に有する。
【0012】
この構成により、利用しているユーザに応じた視聴制限(パレンタル制御)を実施することができる。例えば、ホテル内においては、各客室の宿泊客に関する年齢などの特性をユーザの個人情報として客室管理サーバに登録しておくことができる。従って、コンテンツ仲介サーバは、再生端末が設置された客室の宿泊客に関する個人情報を客室管理サーバから取得することができ、例えば未成年者のユーザに対しては有害なコンテンツに関する情報を事前に削除した管理情報を作成してユーザに提供し、視聴制限を実現することができる。
【0013】
本発明は、第3に、上記第1に記載のコンテンツ配信システムであって、前記構内ネットワークには、前記再生端末の設置場所に対応付けた設備の再生能力を表す性能情報を保持し管理する客室管理サーバが接続され、前記コンテンツ仲介サーバは、コンテンツリストの内容から前記管理情報を生成する際に、該当する再生端末に対応付けられた設備の性能情報を前記客室管理サーバから取得し、この性能情報を反映して前記管理情報として出力する情報の制限又は優先順位を制御する設備品質制御手段を更に有する。
【0014】
この構成により、例えばホテルにおいては、客室のグレードに応じて品質の異なるコンテンツサーヒスを提供することが可能になる。すなわち、客室に設置されている再生装置の性能やテレビなどの表示装置の性能に応じたコンテンツリストをユーザ毎に提供できるので、客室グレードの対価に応じた映像配信サービスが実現し、顧客満足度を向上させるコンテンツ配信システムを実現することができる。
【0015】
本発明は、第4に、上記第1に記載のコンテンツ配信システムであって、前記コンテンツ仲介サーバは、複数のプロバイダシステムから互いに異なる複数のコンテンツリストを取得し、複数のコンテンツリストの内容を組み合わせ、各コンテンツリスト内のコンテンツ情報の特性に基づいて前記管理情報を生成する。
【0016】
この構成により、同時に複数のプロバイダシステムを利用可能な場合に、それぞれのプロバイダシステムから提供される複数のコンテンツリストの内容を組み合わせることにより、最適化した情報をユーザに提示することができる。
【0017】
本発明は、第5に、上記第1に記載のコンテンツ配信システムであって、前記コンテンツ仲介サーバは、複数の配信元エッジサーバとそれぞれ通信回線にて接続され、前記コンテンツ仲介サーバは、前記通信回線の各々の通信品質を確認する回線品質確認手段を更に有し、同一のコンテンツ情報を配信可能な配信元エッジサーバが複数存在する場合に、前記コンテンツ仲介サーバは最も回線品質が高い配信元エッジサーバをコンテンツ情報の配信元として自動的に選択する。
【0018】
この構成により、ユーザに対して配信するコンテンツをコンテンツ仲介サーバが選択する際に、各拠点とそれぞれの配信元エッジサーバとを結ぶ通信網の状況や配信元エッジサーバが設置されている場所の地域的な問題を事前に検証することができるので、実際にユーザがサービスを利用する際に、最も安定して映像データを配信可能な配信元エッジサーバを自動的に選択することができる。従って、業務提携しているコンテンツプロバイダーとの関係だけではなく、このコンテンツ仲介サーバが設置される地域的な課題も解決することができる。
【0019】
本発明は、第6に、上記第1に記載のコンテンツ配信システムであって、前記コンテンツ仲介サーバは、前記再生端末からユーザが現在視聴しているコンテンツの番組番号を取得し、視聴可能な映像情報に関する電子番組表と前記コンテンツリストとに基づいて、前記番組番号のコンテンツと関連性のある映像情報を検索し、検索結果について少なくとも存在の有無を該当する再生端末に対して通知する。
【0020】
ユーザが現在視聴しているコンテンツと関連性のある映像情報の存在の有無をユーザに知らせることができるので、利用者が潜在的に所望している他のコンテンツについても、ユーザに対して視聴の開始を促すことができ、コンテンツ利用の機会を増やすことが可能であり、ユーザの利便性も向上する。
【0021】
本発明は、第7に、コンテンツ情報を保持する配信元エッジサーバと、前記配信元エッジサーバに保持されているコンテンツ情報の状態をコンテンツリストとして管理するコンテンツ管理サーバとを有する少なくとも1つのプロバイダシステムに所定の通信網を経由して接続され、前記通信網を介して前記プロバイダシステムと接続可能な構内ネットワークと、当該構内ネットワークに接続されてコンテンツの視聴者であるユーザが利用可能な少なくとも1つの再生端末とを備えるコンテンツ配信システムに用いられ、前記構内ネットワークに接続可能なコンテンツ仲介サーバであって、前記プロバイダシステムのコンテンツ管理サーバから受け取ったコンテンツリストの内容に応じた管理情報を前記再生端末に提供する管理情報提供手段と、前記管理情報に応じてユーザから入力される所望のコンテンツに関する再生指示が、前記再生端末から命令として入力された場合に、少なくとも1つの配信元エッジサーバもしくは少なくとも1つのプロバイダシステムを選択し、該当するプロバイダシステムのコンテンツ管理サーバに対してコンテンツ情報の配信を要求する配信要求制御手段とを備えるコンテンツ仲介サーバが提供されるものである。
【0022】
この構成により、例えばホテルの各客室、あるいは図書館、ミニシアターのように映像配信サービスを実施すべき拠点のそれぞれについて、映像配信サーバと情報提供サーバとを個々に設置する必要がなくなる。また、映像コンテンツの数量が多くなっても、コンテンツの蓄積に用いるハードディスク等の蓄積装置の設置コストを抑制できる。このため、比較的客室数の少ないホテルを経営する事業者や、デジタルコンテンツ視聴サービスを提供する事業者においては、導入の障壁が低くなり、コンテンツ提供サービスの導入が著しく容易になる。
【0023】
本発明は、第8に、コンピュータを、上記第7に記載のコンテンツ仲介サーバの各手段として機能させるプログラムが提供されるものである。
【0024】
本発明は、第9に、上記第8に記載のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体が提供されるものである。
【0025】
このプログラムを所定のコンピュータで実行することにより、上記第7に記載されたコンテンツ仲介サーバの機能を実現することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、比較的安価に構成可能なシステムを用いて、ユーザが所望する映像や音声などのマルチメディアコンテンツをオンデマンドで配信することが可能なコンテンツ配信システム及びコンテンツ仲介サーバを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムについて、図1〜図4を参照しながら以下に説明する。
【0028】
図1は本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。図2は本発明の実施形態に係るコンテンツ仲介サーバの構成例を示すブロック図である。図3は本発明の実施形態のコンテンツ仲介サーバが扱うデータの第一の構成例を示す模式図である。図4は本発明の実施形態のコンテンツ仲介サーバが扱うデータの第二の構成例を示す模式図である。
【0029】
本実施形態では、図1に示すようにコンテンツ配信システム100があるホテル内に設置されている場合を想定している。勿論、ホテル以外にも、例えば図書館やミニシアターのような場所にコンテンツ配信システム100を設置することが考えられる。
【0030】
図1に示すコンテンツ配信システム100は、構内ネットワーク(LAN)104と、コンテンツ仲介サーバ105と、複数の客室のそれぞれに配置された複数の再生装置106(1)、106(2)、・・・と、客室管理サーバ110とを備えている。コンテンツ仲介サーバ105と、再生装置106(1)、106(2)、・・・と、客室管理サーバ110とは、構内ネットワーク104を介して互いに通信可能な状態で接続されている。
【0031】
このコンテンツ配信システム100は、各再生装置106のユーザとなる客室の宿泊客に対して映像などのコンテンツを提供するために、ホテルとは別の外部の業者が運営するシステムを利用する。実際には、様々なコンテンツを配信可能なコンテンツプロバイダーシステム10(1)を管理する業者(コンテンツプロバイダー)やコンテンツプロバイダーシステム10(2)を管理する業者とコンテンツ配信システム100を管理する業者とが事前に業務提携することにより、コンテンツ配信システム100はコンテンツプロバイダーシステム10(1)、10(2)を利用可能になる。
【0032】
各コンテンツプロバイダーシステム10は、コンテンツ管理サーバ101と1つ又は複数の映像配信エッジサーバ102とを備えている。映像配信エッジサーバ102は、映像や音声などの様々なコンテンツのデータを蓄積しており、ユーザ側のシステムからの要求に応じて要求されたコンテンツを通信網を経由して配信する機能を有している。コンテンツ管理サーバ101は、映像配信エッジサーバ102上に所有している多数のコンテンツを管理する機能を有している。
【0033】
図1に示す例では、コンテンツ配信システム100の構内ネットワーク104は、一般公衆通信網(例えばインターネット)103を経由して2つのコンテンツプロバイダーシステム10(1)、10(2)と互いに通信可能な状態で接続されている。
【0034】
まず、コンテンツを配信するための動作の概略について説明する。各コンテンツプロバイダーシステム10のコンテンツ管理サーバ101は、それ自身が管理している多数のコンテンツの各種属性の情報を含めたコンテンツリスト313をコンテンツ配信システム100のコンテンツ仲介サーバ105に通知する。
【0035】
このコンテンツリスト313には、例えば図3(a)に示す具体例では、各コンテンツのID、価格、パック販売の可否、配信可能なエッジサーバを特定する情報、フォーマット、ビットレートなどの情報が含まれている。
【0036】
コンテンツ仲介サーバ105は、各コンテンツ管理サーバ101から受信したコンテンツリスト313の内容に後述するような様々な処理を加えた後で保存する。また、各コンテンツに対応した配信元の映像配信エッジサーバ102を特定するアドレスなどの情報を予め保持しておく。そして、コンテンツ仲介サーバ105から各再生装置106に対しては、コンテンツリスト313から作成された、各ユーザの視聴可能なコンテンツのリストが提供される。従って、再生装置106に接続されたテレビなどの表示装置の画面には、視聴可能なコンテンツのリストが表示される。
【0037】
再生装置106を使用するユーザ(宿泊客)が表示装置の画面上に表示されたコンテンツのリストの中から所望の1つのコンテンツを選択すると、コンテンツ仲介サーバ105はこの入力操作に応答して、選択されたコンテンツを配信する映像配信エッジサーバ102に対して、再生装置106を要求元とした配信要求を構内ネットワーク104及び一般公衆通信網103を介して送信する。
【0038】
映像配信エッジサーバ102は、事前に登録されたコンテンツ配信システム100内の再生装置106からの配信要求を受信すると、指定されたコンテンツの映像データを一般公衆通信網103に送出し、構内ネットワーク104を介して要求元の再生装置106宛てに配信する。
【0039】
従って、配信するコンテンツのデータは全てコンテンツプロバイダーシステム10側に存在するので、コンテンツ配信システム100上のコンテンツ仲介サーバ105などにコンテンツのデータを蓄積する必要がない。そのため、視聴可能なコンテンツの数が増えても、コンテンツ仲介サーバ105の記憶容量を増やす必要はない。
【0040】
客室管理サーバ110は、このホテル内の各客室に宿泊している宿泊客に関する個人情報を客室毎に区別して管理すると共に、客室毎にその属性を表す情報を管理している。客室管理サーバ110が管理する個人情報としては、宿泊客の年齢のように個人の特性を表す情報が含まれる。また、客室管理サーバ110が管理する客室の属性としては、客室に割り当てられたグレード、客室内に設置されている再生装置106の性能の区分や、客室内に設置された表示装置(例えばテレビ受像器)の表示能力の区分などが想定される。
【0041】
コンテンツ仲介サーバ105は、視聴可能なコンテンツのリストを再生装置106を介してユーザに提示する際に、コンテンツ管理サーバ101から受信したコンテンツリスト313に含まれる多数のコンテンツの中で所定の条件を満たす一部分のコンテンツのリストだけを提示する。すなわち、コンテンツ仲介サーバ105は客室管理サーバ110が管理している情報を参照して、客室毎に視聴制限を行う。
【0042】
例えば、該当する客室のユーザの年齢が未成年に属している場合や、該当する客室のユーザについて視聴制限を必要とする属性が事前に割り当てられている場合には、コンテンツリスト313の中で規制対象に該当するコンテンツが選択可能なメニューのリスト項目として再生装置106に出力されないようにコンテンツ仲介サーバ105が規制する。
【0043】
また、例えばグレードの高い客室のユーザに対して提示するコンテンツのリストと比較的グレードの低い客室のユーザに対して提示するコンテンツのリストとの間には違いが生じるようにコンテンツ仲介サーバ105が制御する。具体的には、内容が共通であるが品質のグレードが異なる複数のコンテンツが存在する場合に、グレードの高い客室のユーザに対しては、映像や音声の品質が高いフォーマットのコンテンツやビットレートの高いコンテンツを選択可能なメニューのリスト項目としてユーザに提示し、グレードの低い客室のユーザに対しては、映像や音声の品質が高いフォーマットのコンテンツやビットレートの高いコンテンツを選択可能なメニューのリスト項目としてユーザに提示する。
【0044】
このような制御を実施することにより、未成年者に対して有害なコンテンツが配信されるのを事前に防止することができる。また、客室のグレードの違いや設置された設備の能力の違いを反映して、最適なコンテンツだけをユーザに視聴させることができる。
【0045】
また、コンテンツ仲介サーバ105は、視聴制限の他に優先度の制御も実施する。例えば、内容が共通であるが品質のグレードが異なる複数のコンテンツが存在する場合に、グレードの高い客室のユーザに対しては、映像や音声の品質が高いフォーマットのコンテンツやビットレートの高いコンテンツや価格の高いコンテンツを優先度の高いコンテンツとして選択可能なメニューのリスト項目に提示し、映像や音声の品質が低いフォーマットのコンテンツやビットレートの低いコンテンツや価格の安いコンテンツを優先度の低いコンテンツとして選択可能なメニューのリスト項目に提示する。
【0046】
コンテンツ仲介サーバ105に関する具体的な構成例が図2に示されている。図2を参照すると、コンテンツ仲介サーバ105にはネットワーク通信処理部301と、コンテンツリスト読込部302と、コンテンツ候補選択部303と、データベース制御部(以下、DB制御部という)304と、回線品質確認部305と、コマンドインタフェース306と、一覧表作成処理部307と、視聴番組情報抽出部308と、関連情報提供部309と、配信コンテンツ情報データベース310と、チャンネル情報テーブル311と、EPG(Electronic Program Guide)電子番組情報テーブル312とが備わっている。
【0047】
ネットワーク通信処理部301は、構内ネットワーク104と接続するための通信インタフェースであり、コンテンツ仲介サーバ105が構内ネットワーク104に接続された各客室の再生装置106及び客室管理サーバ110との間で通信を行ったり、一般公衆通信網103を介して各コンテンツプロバイダーシステム10との間で通信を行うために設けてある。
【0048】
コンテンツリスト読込部302は、各コンテンツプロバイダーシステム10のコンテンツ管理サーバ101から送出されるコンテンツリスト313のデータを読み込み、これを整形して例えば図3(a)に示すようなデータ構成に並び替える機能を有している。なお、コンテンツリスト313についてはコンテンツリスト読込部302が各コンテンツプロバイダーシステム10に対して要求を行ってその応答としてコンテンツリスト313を受け取るように制御しても良いし、要求の有無とは無関係に各コンテンツプロバイダーシステム10から定期的にあるいは不定期でコンテンツリスト313が送出されるように制御しても良い。コンテンツリスト読込部302が整形したコンテンツリスト313のデータは、コンテンツ仲介サーバ105の内部メモリ上に展開され一時的に保持される。
【0049】
コンテンツ候補選択部303は、コンテンツリスト読込部302によってメモリ上に展開されたコンテンツリスト313のデータを参照し、コンテンツの配信候補について自動的に選択を行う。基本的な制御として、コンテンツ候補選択部303は、コンテンツ配信の価格と配信先のランク(各再生装置106もしくは各客室に対応付けられているH(ハイ)/L(ロー))に応じて、最適なコンテンツをユーザの選択可能な候補として選択する。また、新たなコンテンツリスト313が入力された場合には、それまでに配信候補であった情報との比較を行って選択候補の最適化を行う。
【0050】
このような制御により、ユーザがコンテンツの配信要求を行う際の配信元となるコンテンツプロバイダーシステム10の区別や、配信元のコンテンツ配信サーバ201に関する区別が、コンテンツ毎に、ユーザもしくは利用環境に応じたプライリティであるランクを考慮して自動的に決定される。
【0051】
ユーザもしくは利用環境に応じたランクの情報については、前述の客室管理サーバ110から取得することができるが、規模の小さいシステムの場合にはコンテンツ仲介サーバ105自身の内部メモリに予め保持しておくこともできる。また、ユーザ毎あるいは客室毎に視聴制限の制御を実施する場合には、予め定めた規制の条件に該当するコンテンツの情報については、コンテンツ候補選択部303はユーザの選択候補から除外するために出力を禁止する。
【0052】
コンテンツ候補選択部303で処理された結果は、DB制御部304の制御により配信コンテンツ情報データベース310に登録され保持される。コンテンツ候補選択部303から出力され配信コンテンツ情報データベース310に登録される情報レコードの具体例が図3(b)に示されている。なお、配信コンテンツ情報データベース310上には再生装置106毎に独立したレコードが作成される。
【0053】
回線品質確認部305は、コンテンツの配信元とユーザとの間の通信回線に関する回線品質を確認する機能を有している。例えば、図3(b)に示すレコード内の「コンテンツB」においては、配信元サーバとして「A」、「B」、「E」の3つが登録されているので、これらのいずれかを配信元として選択可能であるが、それぞれのサーバ毎に実際の回線品質が異なるので、最も回線品質の良好なサーバを選択するのが望ましい。そこで、回線品質確認部305は、コンテンツ毎に、配信コンテンツ情報データベース310のレコードとして登録されている配信サーバ(映像配信エッジサーバ102)のそれぞれに対して、ネットワーク通信処理部301を介して実際に通信を行い、その通信結果から実際の通信回線の品質の程度を確認する。
【0054】
回線品質確認部305の確認結果は、DB制御部304の制御により配信コンテンツ情報データベース310上のレコードの内容に反映される。具体的には、回線品質確認部305の確認結果を反映した配信コンテンツ情報データベース310上のレコードにおいては、図3(c)に示すように「優先接続先」の項目が追加される。
【0055】
例えば、図3(b)に示すレコード内の「コンテンツB」においては、配信元サーバとして「A」、「B」、「E」の3つが登録されているが、図3(c)に示すレコード内の「コンテンツB」の「優先接続先」の項目においては、回線品質に従って「E、A、B」の順番で配置してある。つまり、「E」に割り当てられた配信サーバを優先的に選択することにより最適な通信状態でコンテンツの配信を実行することができる。
【0056】
このような制御により優先接続先を自動的に決定することにより、ユーザに対して配信するコンテンツをコンテンツ仲介サーバ105が選択する際に、各拠点とそれぞれの映像配信エッジサーバ102との間の一般公衆通信網103の状況や映像配信エッジサーバ102が設置されている場所の地域的な問題を事前に検証することができ、ユーザが利用する際により安定して映像データを配信可能な映像配信エッジサーバ102を選択することができる。また、業務提携しているコンテンツプロバイダー側の問題だけでなく、このコンテンツ仲介サーバ105が設置される場所の地域的な課題も解決できる。
【0057】
コマンドインタフェース306は、再生装置106に対するユーザの入力操作などによって再生装置106から出力される様々な制御コマンドの情報を解析してコマンドを識別する。
【0058】
一覧表作成処理部307は、各再生装置106からコンテンツ仲介サーバ105に入力される所定のコマンドに応答して、該当する再生装置106に対して配信可能なコンテンツの一覧を表示するための一覧表を作成する。具体的には、配信コンテンツ情報データベース310を参照し、要求元の再生装置106に対応するレコード(例えば図3(c)の内容)の情報に基づいてユーザに提示すべきコンテンツ情報のリストを作成する。この一覧表を作成する際には、例えばレコード中の「ランク」の項目の内容の違いを表示順位に反映させるように処理したり、「ランク」の項目の内容が「L」のコンテンツと「H」のコンテンツとのいずれか一方を除外するように処理する場合もある。
【0059】
視聴番組情報抽出部308は、再生装置106から出力されるチャンネル情報とチャンネル情報テーブル311とに基づいて、関連情報を抽出するための制御信号を関連情報提供部309に与える。視聴番組情報抽出部308から入力される制御信号に従ってEPG電子番組情報テーブル312に登録された情報の中から関連情報を抽出し、コマンドインタフェース306及びネットワーク通信処理部301を介して該当する再生装置106に通知する。
【0060】
図2に示す再生装置106には、サーバから配信されるコンテンツを再生する機能だけでなく、一般のテレビ放送を受信して視聴する機能も含まれている。そして、ユーザが再生装置106で一般のテレビ放送を視聴している場合には、再生装置106は定期的に、もしくはユーザが視聴番組のチャンネルを変更した場合に、視聴している番組番号(論理チャンネル番号)をコンテンツ仲介サーバ105へ送信する。
【0061】
再生装置106が送出した番組番号は、コンテンツ仲介サーバ105に入力され、ネットワーク通信処理部301を介してコマンドインタフェース306で解析される。そして、ユーザが視聴チャンネルを変更したことを検出した場合には、コマンドインタフェース306の指示により、対応する番組で関連する映像情報の有無を表示するように情報を該当するユーザの視聴している再生装置106に対して通知する。
【0062】
ホテル内などの構内で放送されている番組は、それぞれ独自の論理チャンネルに割り当てて放送されている。一方、一般に入手可能なEPG電子番組情報においては、予め固定された物理チャンネル毎に番組の情報が記述されている。チャンネル情報テーブル311には、図4(a)に示すように、再生装置106が出力する論理チャンネルと物理チャンネルとの対応関係を表す情報が保持されている。そこで、視聴番組情報抽出部308はチャンネル情報テーブル311を利用して、論理チャンネルから物理チャンネルへの番号の変換を行う。
【0063】
EPG電子番組情報テーブル312には、図4(b)に示すように、時間帯毎に各物理チャンネルに対応付けられた番組の名称などの情報とその詳細情報とが予め登録されている。関連情報提供部309は、EPG電子番組情報テーブル312に登録されている情報の中から、視聴番組情報抽出部308の変換によって得られた物理チャンネルに対応する情報を抽出し、更に現在時刻が属する時間帯に該当する番組の情報とその詳細情報とを抽出し、その中からキーワードを抽出する。そして、DB制御部304を介して配信コンテンツ情報データベース310上に登録されているレコードの内容を参照し、抽出されたキーワードとの関連性があるコンテンツをリストアップし、その結果を関連情報として出力し、コマンドインタフェース306及びネットワーク通信処理部301を介して再生装置106に通知する。
【0064】
従って、再生装置106を利用してホテル内で一般のテレビ番組を視聴している視聴者は、現在視聴しているチャンネルの番組と関連のある映像などのコンテンツをコンテンツ仲介サーバ105から入手可能であることを知ることができる。つまり、ユーザが必要としている可能性の高いコンテンツについてユーザが配信を要求するように促すことができ、コンテンツ配信サービスの利用促進につながる。
【0065】
以上に説明した本発明の実施形態では、利用範囲が限定された構内ネットワーク104内に設けたコンテンツ仲介サーバ105がコンテンツ配信の単なる仲介を行うので、コンテンツを蓄積して配信するための映像配信サーバや情報提供サーバをホテルや図書館、ミニシアターなどの映像配信サービスを実施するそれぞれの拠点に設置する必要がない。また、コンテンツ仲介サーバ105はコンテンツを蓄積する必要がないので、配信すべきコンテンツの数量を増やす場合であっても、設置する設備のコスト増大を大幅に抑制できる。従って、比較的客室数の少ないホテルを経営する事業者や、デジタルコンテンツ視聴サービスを提供する事業者がこのシステムを導入する際に、導入の障壁を低くすることができ、コンテンツ提供サービスの実施が著しく容易になる。
【0066】
また、各再生装置106に対応付けられたユーザの年齢などの個人情報や、各再生装置106が設置された客室のグレードや設備の性能などのランクに応じて、コンテンツ候補選択部303が選択可能なコンテンツの候補を制限するので、ユーザに対して視聴制限(パレンタル制御)を実施したり、同業他社との差別化のために、各グレード毎にたとえば設置している映像視聴環境に応じて配信する映像コンテンツのグレードを自動的に選別することもできる。従って、対価に応じた映像配信サービスを提供することが可能であり、顧客満足度の向上にもつながる。
なお、本実施形態ではユーザに対応付けられるランクについて、ハイとローの2種類の場合(図3(b)参照)を想定して説明したが、客室や映像視聴環境の種類に応じて、更に多くの種類のランクを割り当ててもよく、判断基準についても必要に応じて変更しても構わない。
【0067】
なお、コンテンツ仲介サーバ105と客室管理サーバ110とについては、必ずしも独立したサーバとして設ける必要はなく、両者の機能を物理的に単一のサーバで実現しても良い。また、パレンタル制御やグレードに応じたコンテンツの選別を実施しない場合には、客室管理サーバ110の機能自体を省略することもできる。
【0068】
また、本実施形態においては、図3(a)に示すような内容のコンテンツリスト313をコンテンツ仲介サーバ105が受信し、コンテンツリスト313の内容に基づいて、コンテンツ候補選択部303の制御により、各コンテンツプロバイダーとの間のコンテンツ提供形態や価格に応じて、コンテンツや視聴形式に応じて利用するコンテンツプロバイダーを自動的に選択することが可能となる。これにより、ユーザの利便性を最優先に考慮したコンテンツ配信システムを構築することができる。
【0069】
なお、本実施形態においては、コンテンツリスト313については、業務提携している1つ以上のコンテンツプロバイダーからそれぞれ非同期に送信されてくることを想定している。コンテンツ仲介サーバ105は、コンテンツリスト313を受信するたびにそれ自身のコンテンツリスト情報の更新処理を実施し、常に最適な条件でコンテンツプロバイダーとの交渉をすることができる。
【0070】
また、本実施形態においては、回線品質確認部305が、コンテンツ毎に登録されている各映像配信エッジサーバ102との間のそれぞれの通信回線について実際に通信を行い、その通信結果から回線の通信品質の程度を検出し、この通信品質を反映するように、DB制御部304が配信コンテンツ情報データベース310のレコードを更新するので、このレコードの中に優先接続先の映像配信エッジサーバ102を特定する情報が生成される。従って、配信コンテンツ情報データベース310上のレコードの優先接続先に基づいてコンテンツ配信元となる映像配信エッジサーバ102を選択することにより、通信条件が最適な映像配信エッジサーバ102を自動的に選択することが可能になる。
【0071】
従って、ユーザに対して配信するコンテンツをコンテンツ仲介サーバ105が選択する際に、各拠点とそれぞれの映像配信エッジサーバ102との間の一般公衆通信網103の状況や、各映像配信エッジサーバ102が設置されている場所の地域的な問題を事前に検証することができる。このため、複数の映像配信エッジサーバ102が配信元の候補として存在する場合には、ユーザがコンテンツ配信サービスを利用する時に最も安定して映像データを配信できる映像配信エッジサーバ102を選択することができる。これにより、業務提携しているコンテンツプロバイダーとの関係だけではなく、このコンテンツ仲介サーバ105が設置される場所の地域的な課題も解決することができる。
【0072】
また、本実施形態においては、コンテンツ仲介サーバ105内の視聴番組情報抽出部308及び関連情報提供部309の制御により、利用者が現在視聴している番組と関連性を有するコンテンツに関する情報をコンテンツ仲介サーバ105が再生装置106に提供するので、利用者が潜在的に所望しているコンテンツの存在を利用者に自動的に知らせることができ、コンテンツ利用の機会が増大し、ユーザの利便性も向上する。
【0073】
なお、以上に説明した実施形態は単なる代表例であり、現実に本発明を実施する場合には様々な変形や機能の追加などが可能であることはいうまでもない。
【0074】
なお、本実施形態に係るコンテンツ仲介サーバの主要な制御については、所定のコンピュータを用いて予め用意したプログラムを実行することにより実現することもできる。また、用意するプログラムについては、オンラインで所定のサーバから制御用のコンピュータに供給しても良いし、例えばCD−ROMやDVD−ROMのような記録媒体上に記録したプログラムをコンピュータで読み込んで実行しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、比較的安価に構成可能なシステムを用いて、ユーザが所望する映像や音声などのマルチメディアコンテンツをオンデマンドで配信することが可能な効果を有し、コンテンツ配信システム及びコンテンツ仲介サーバ等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムの主要な構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施形態に係るコンテンツ仲介サーバの構成例を示すブロック図
【図3】本発明の実施形態に係るコンテンツ仲介サーバが扱うデータの第一の構成例を示す模式図
【図4】本発明の実施形態に係るコンテンツ仲介サーバが扱うデータの第二の構成例を示す模式図
【図5】一般的なコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図
【符号の説明】
【0077】
10 コンテンツプロバイダーシステム
100 コンテンツ配信システム
101 コンテンツ管理サーバ
102 映像配信エッジサーバ
103 一般公衆通信網
104 構内ネットワーク
105 コンテンツ仲介サーバ
106 再生装置
110 客室管理サーバ
201 コンテンツ配信サーバ
202 コンテンツ管理サーバ
203 操作端末
301 ネットワーク通信処理部
302 コンテンツリスト読込部
303 コンテンツ候補選択部
304 DB制御部
305 回線品質確認部
306 コマンドインタフェース
307 一覧表作成処理部
308 視聴番組情報抽出部
309 関連情報提供部
310 配信コンテンツ情報データベース
311 チャンネル情報テーブル
312 EPG電子番組情報テーブル
313 コンテンツリスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ情報を保持する配信元エッジサーバと、前記配信元エッジサーバに保持されているコンテンツ情報の状態をコンテンツリストとして管理するコンテンツ管理サーバとを有する少なくとも一つのプロバイダシステムに所定の通信網を経由して接続されたコンテンツ配信システムであって、
前記通信網を介して前記プロバイダシステムと接続可能な構内ネットワークと、
前記構内ネットワークに接続されたコンテンツ仲介サーバと、
前記構内ネットワークに接続され、コンテンツの視聴者であるユーザが利用可能な少なくとも1つの再生端末と
を備え、
前記コンテンツ仲介サーバは、
前記プロバイダシステムのコンテンツ管理サーバから受け取ったコンテンツリストの内容に応じた管理情報を前記再生端末に提供する管理情報提供手段と、
前記管理情報に応じてユーザから入力される所望のコンテンツに関する再生指示が、前記再生端末から命令として入力された場合に、少なくとも1つの配信元エッジサーバ又は少なくとも1つのプロバイダシステムを選択し、該当するプロバイダシステムのコンテンツ管理サーバに対してコンテンツ情報の配信を要求する配信要求制御手段と
を有するコンテンツ配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記構内ネットワークには、前記再生端末の設置場所に対応付けたユーザ毎の特性を表す個人情報を保持し管理する客室管理サーバが接続され、
前記コンテンツ仲介サーバは、コンテンツリストの内容から前記管理情報を生成する際に、該当する再生端末に対応付けられたユーザの個人情報を前記客室管理サーバから取得し、この個人情報を反映して前記管理情報として出力する情報に制限を加えるコンテンツ制限制御手段を更に有するコンテンツ配信システム。
【請求項3】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記構内ネットワークには、前記再生端末の設置場所に対応付けた設備の再生能力を表す性能情報を保持し管理する客室管理サーバが接続され、
前記コンテンツ仲介サーバは、コンテンツリストの内容から前記管理情報を生成する際に、該当する再生端末に対応付けられた設備の性能情報を前記客室管理サーバから取得し、この性能情報を反映して前記管理情報として出力する情報の制限又は優先順位を制御する設備品質制御手段を更に有するコンテンツ配信システム。
【請求項4】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記コンテンツ仲介サーバは、複数のプロバイダシステムから互いに異なる複数のコンテンツリストを取得し、複数のコンテンツリストの内容を組み合わせ、各コンテンツリスト内のコンテンツ情報の特性に基づいて前記管理情報を生成するコンテンツ配信システム。
【請求項5】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記コンテンツ仲介サーバは、複数の配信元エッジサーバとそれぞれ通信回線にて接続され、
前記コンテンツ仲介サーバは、前記通信回線の各々の通信品質を確認する回線品質確認手段を更に有し、同一のコンテンツ情報を配信可能な配信元エッジサーバが複数存在する場合に、前記コンテンツ仲介サーバは最も回線品質が高い配信元エッジサーバをコンテンツ情報の配信元として自動的に選択するコンテンツ配信システム。
【請求項6】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記コンテンツ仲介サーバは、前記再生端末からユーザが現在視聴しているコンテンツの番組番号を取得し、視聴可能な映像情報に関する電子番組表と前記コンテンツリストとに基づいて、前記番組番号のコンテンツと関連性のある映像情報を検索し、検索結果について少なくとも存在の有無を該当する再生端末に対して通知するコンテンツ配信システム。
【請求項7】
コンテンツ情報を保持する配信元エッジサーバと、前記配信元エッジサーバに保持されているコンテンツ情報の状態をコンテンツリストとして管理するコンテンツ管理サーバとを有する少なくとも1つのプロバイダシステムに所定の通信網を経由して接続され、前記通信網を介して前記プロバイダシステムと接続可能な構内ネットワークと、当該構内ネットワークに接続されてコンテンツの視聴者であるユーザが利用可能な少なくとも1つの再生端末とを備えるコンテンツ配信システムに用いられ、前記構内ネットワークに接続可能なコンテンツ仲介サーバであって、
前記プロバイダシステムのコンテンツ管理サーバから受け取ったコンテンツリストの内容に応じた管理情報を前記再生端末に提供する管理情報提供手段と、
前記管理情報に応じてユーザから入力される所望のコンテンツに関する再生指示が、前記再生端末から命令として入力された場合に、少なくとも1つの配信元エッジサーバもしくは少なくとも1つのプロバイダシステムを選択し、該当するプロバイダシステムのコンテンツ管理サーバに対してコンテンツ情報の配信を要求する配信要求制御手段と
を備えるコンテンツ仲介サーバ。
【請求項8】
コンピュータを、請求項7に記載のコンテンツ仲介サーバの各手段として機能させるプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−158414(P2007−158414A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−346578(P2005−346578)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】