説明

コンデンサマイクロフォン用増幅装置

【課題】 入力インピーダンスを数GΩから数10GΩに設定することが可能であり、かつ、ESD耐量が向上したコンデンサマイクロフォン用増幅装置を提供する。
【解決手段】 コンデンサマイクロフォン21から出力される音圧信号が反転入力端子1に入力され、直流バイアス電圧が非反転入力端子2に印加される差動増幅器20と、差動増幅器20の出力端子3と差動増幅器20の反転入力端子1との間に接続されたコンデンサ24と、差動増幅器20の出力端子3と差動増幅器20の反転入力端子1との間にコンデンサ24に並列に接続された抵抗素子23と、差動増幅器20の出力端子3と差動増幅器20の反転入力端子1との間にコンデンサ24に並列に接続された双方向ダイオード特性を有するESD保護素子25と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンデンサマイクロフォン用増幅装置に関し、特にESD(Electrostatic Discharge:静電気放電)保護機能を備えたものに関する。
【背景技術】
【0002】
内部インピーダンスの高い信号源として音圧センサなどの容量性の信号源が知られている。容量性の信号原たる音圧センサの代表例として、コンデンサマイクロフォンが知られている。コンデンサマイクロフォンは、振動板と電極とを向き合わせ、電極に外部から電圧を印加して帯電させるよう構成されている。この構成により、音圧による振動板の変位が振動板と電極との間の静電容量を変化させ、ひいては振動板と電極との間の電位を変化させる。コンデンサマイクロフォンは、この電位変化を電気信号として取り出すことで音(音圧)を電気信号に変換している。
【0003】
このようなコンデンサマイクロフォン用の従来の増幅装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。図10は、この従来の増幅装置の構成を示す回路図である。図10に示すように、この増幅装置においては、オペアンプ101の反転入力端子にコンデンサマイクロフォン100からの入力信号が印加され、オペアンプ101の非反転入力端子に直流バイアス源107からの直流バイアス電圧が印加される。そして、オペアンプ101の反転入力端子と出力端子102との間に、互いに並列にコンデンサ103と抵抗104とが接続されている。この構成によれば、寄生容量106の影響を受けずにコンデンサマイクロフォン100からの入力信号を増幅することができると特許文献1に記載されている。なお、符号105は、マイクバイアス源である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−028879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、携帯電話などの小型携帯機器にはエレクトレットコンデンサマイクロフォン(ECM)がよく使われている。ECMは、高分子材料などの誘電体内部に半永久的な分極を起こさせて表面に電荷を保持させたエレクトレットをコンデンサマイクロフォンの電極に用いることで、外部からの電圧印加を不要としたものである。
【0006】
ECMの感度や特性は、振動板と電極との間の静電容量に依存し、ECMの出力は振動板の振幅に比例する。ECMの静電容量は振動板及び電極の大きさとその間の構造とに依存し、一般には、数pFから数10pFである。また、周波数特性は、負荷抵抗が大きいほど、より低い周波数から平坦になる。従って、音声帯域(20Hz〜20kHz)において周波数特性を平坦にするためには、負荷抵抗を極めて大きな値にする必要がある。そこで、ECMの負荷抵抗には、入力インピーダンスが極めて高い電界効果トランジスタ又はオペアンプが使用される。その一方、入力インピーダンスが高すぎると、ECMへの電源投入後や大音声感知後に所望のDC動作電圧に戻る応答時間が遅くなるという問題が生じるため、一般には、入力インピーダンスは数GΩから数10GΩに設定される。
【0007】
そこで、ECMの負荷抵抗として、例えば図10に示す従来の増幅装置を用いると、オペアンプの高い入力インピーダンスにより、音声帯域まで周波数特性が平坦となり、かつ入力インピーダンスを数GΩから数10GΩに設定することで、ECMへの電源投入後や大音声感知後の応答時間を早めて所望の電気的特性を実現できると考えられる。従って、従来のように構成された増幅装置は、ECMに要求される所望の電気的特性を満たすと言える。
【0008】
しかし、ECMに限らずコンデンサマイクロフォン用の増幅装置のアセンブリ工程においては、ESD(Electrostatic Discharge:静電気放電)が発生する場合があり、その対策が必要とされる。ところが、従来のように構成された増幅装置では、反転入力端子1にESDが発生した場合、その静電気を逃す経路は、抵抗104を介してオペアンプ101の出力端子102に抜ける電流経路しかない。そのため、瞬間的に静電気放電が発生した場合、抵抗104に高電圧がかかることになる。この高電圧が、抵抗104の耐圧、コンデンサ103の耐圧、もしくはオペアンプ101の入力トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)の耐圧(ゲート耐圧)を越えると、これらが破壊されてしまう。
【0009】
一方、ESD破壊を防止するために、反転入力端子と接地端子との間、もしくは反転入力端子と電源端子との間にダイオード等のESD保護素子を接続すると、増幅装置の入力インピーダンスが低下してしまう。入力インピーダンスが低下すると、増幅装置の特性が悪化する。このため、ESD保護素子のような入力インピーダンスを低下させる素子を反転入力端子と接地端子もしくは電源端子との間に接続することはできない。
【0010】
もし、ESD保護素子を設けないこととすると、反転入力端子は極めてESD耐量が低くなる。その結果、反転入力端子にECMが接続され、ECMモジュールとして構成された場合、モジュール外部には露出しないが、その製造の過程ではESD破壊に十分に注意するために特別な取り扱いや工程管理が必要となり、製造方法が非常に煩雑となる。
【0011】
なお、この課題は、上述のように、ECM用の増幅装置には限らず、コンデンサマイクロフォン用の増幅装置にも共通する課題である。
【0012】
本発明は上記従来の問題点を解決するためになされたもので、入力インピーダンスを数GΩから数10GΩに設定することが可能であり、かつ、ESD耐量が向上したコンデンサマイクロフォン用増幅装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明に係るコンデンサマイクロフォン用増幅装置は、コンデンサマイクロフォンから出力される音圧信号が反転入力端子に入力され、直流バイアス電圧が非反転入力端子に印加される差動増幅器と、前記差動増幅器の出力端子と前記差動増幅器の反転入力端子との間に接続されたコンデンサと、前記差動増幅器の出力端子と前記差動増幅器の反転入力端子との間に前記コンデンサに並列に接続された抵抗素子と、 前記差動増幅器の出力端子と前記差動増幅器の反転入力端子との間に前記コンデンサに並列に接続された双方向ダイオード特性を有するESD保護素子と、を備える。
【0014】
この構成によれば、入力インピーダンスを数GΩから数10GΩに設定することが可能であり、かつ、ESD耐量を向上させることができる。その結果、製造上の特別な取り扱いや管理が不要となり、製造のリードタイム短縮、コスト削減を図ることが可能である。
【0015】
ESD保護素子が、オン電流の通流方向が互いに逆になるよう接続された一対のダイオードで構成されていてもよい。
【0016】
ESD保護素子が、各々がダイオード接続され、かつオン電流の通流方向が互いに逆になるよう接続された一対のMOSトランジスタで構成されていてもよい。
【0017】
ESD保護素子が、各々がダイオード接続され、かつオン電流の通流方向が互いに逆になるよう接続された一対のバイポーラトランジスタで構成されていてもよい。
【0018】
前記差動増幅器が、オペアンプであってもよい。
【0019】
前記差動増幅器が、MOSトランジスタを増幅素子として用いて構成されていてもよい。
【0020】
前記コンデンサマイクロフォンが、エレクトレットコンデンサマイクロフォンであってもよい。
【0021】
この構成により、外部からの電圧印加を不要とし、携帯電話などの小型携帯機器に用いることができる。
【0022】
前記コンデンサマイクロフォンが、MEMSマイクロフォンであってもよい。
【0023】
この構成によれば、半永久的な分極を起こさせて表面電荷を保持させたエレクトレットを電極に用いることで、外部からの電圧印加を不要とし、携帯電話などの小型携帯機器に用いることができる。また、エレクトレットを無機材料で作製でき、耐熱性に優れ、リフロー実装が可能となる。さらに、ECMに比べ、部品数が削減でき、コストを削減できる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は以上のように構成され、コンデンサマイクロフォン用増幅装置において、入力インピーダンスを数GΩから数10GΩに設定することが可能であり、かつ、ESD耐量が向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は本発明の実施形態1に係るコンデンサマイクロフォン用増幅装置の構成を示す回路図である。
【図2】図2は、図1のコンデンサマイクロフォン用増幅装置のESD保護素子が有するダイオード特性を示すグラフである。
【図3】図3は、図1のコンデンサマイクロフォン用増幅装置におけるESD保護素子の構成例を示す回路図である。
【図4】図4は、図1のコンデンサマイクロフォン用増幅装置におけるオペアンプの構成例を示す回路図である。
【図5】図5はオペアンプの反転入力端子に静電気放電が発生した場合の電流放出経路を示す図である。
【図6】図6はオペアンプの反転入力端子に静電気放電が発生した場合の電流放出経路を示す図である。
【図7】図7は本発明の実施形態2に係るコンデンサマイクロフォン用増幅装置の構成を示す回路図である。
【図8】図8は本発明の実施形態3に係るコンデンサマイクロフォン用増幅装置の構成を示す回路図である。
【図9】図9は本発明の実施形態4に係るコンデンサマイクロフォン用増幅装置の構成を示す回路図である。
【図10】図10は従来のコンデンサマイクロフォン用増幅装置の構成を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では、全ての図を通じて、同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0027】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施形態1に係るコンデンサマイクロフォン用増幅装置の構成を示す回路図である。
【0028】
[構成]
図1に示すように、本実施の形態1のコンデンサマイクロフォン用増幅装置は、作動増幅器20を増幅素子として備えている。差動増幅器20は、例えば、オペアンプ(演算増幅器)で構成される。以下では、差動増幅器20がオペアンプで構成される場合を例に取って説明する。オペアンプ20の反転入力端子1はコンデンサマイクロフォン21に接続される。コンデンサマイクロフォン21は、例えば、ECM、MEMSマイクロフォン、一般のコンデンサマイクロフォン等で構成される。以下では、コンデンサマイクロフォン21がECMで構成される場合を例に取って説明する。オペアンプ20の反転入力端子1にはECM21から出力される音圧信号(電圧信号)が入力(印加)される。オペアンプ20の非反転入力端子2は、直流バイアス電源22に接続され、非反転入力端子2に直流バイアス電源22によって直流バイアス電圧が印加される。オペアンプ20の出力端子3と反転入力端子1との間には、コンデンサ24と、抵抗素子23と、ESD保護素子25とが互いに並列に接続されている。ESD保護素子25は双方向ダイオード特性を有するように構成されている。
【0029】
そして、このコンデンサマイクロフォン用増幅器の入力インピーダンスは、音声信号帯域(20Hz〜20kHz)において周波数特性を平坦にし、かつ電源投入後に所望のDC電圧に戻る応答時間を適宜選択することにより、数GΩから数10GΩに設定される。
【0030】
<ESD保護素子の構成>
図2は、図1のコンデンサマイクロフォン用増幅装置のESD保護素子が有するダイオード特性を示すグラフである。図2において、横軸はダイオードのアノードとカソードとの間に印加される電圧(バイアス電圧)Vを表し、縦軸はダイオードに流れる電流Iを表している。このダイオードの電圧V−電流I特性においては、順電圧(カソードを基準としてアノードが正になる電圧)が増大するに連れて、電流I(順電流I1)は、順電圧Vがオン電圧Vonになるまでは殆んど流れず、順電圧Vがオン電圧Vonになると急激に増大するように変化する。一方、逆電圧(カソードを基準としてアノードが負になる電圧)Vが増大する(絶対値が増大する)に連れて、電流I(逆電流I2)は、逆電圧Vがブレークダウン電圧Vbdになるまでは殆んど流れず、逆電圧Vがブレークダウン電圧Vbdになると急激に増大する(絶対値が増大する)ように変化する。このようなダイオードの電圧V−電流I特性は、いわゆる「ダイオード特性」として周知である。この「ダイオード特性」は、換言すると、順電圧が印加される領域(順方向)と逆電圧が印加される領域(逆方向)とのいずれにおいても、印加される電圧Vの絶対値が増大するに連れて、電流Iの絶対値は、電圧Vの絶対値が特定の電圧(オン電圧Von又はブレークダウン電圧Vbd:以下、導通電圧という。)の絶対値になるまでは殆んど流れず、電圧Vの絶対値が導通電圧の絶対値になると急激に増大するように変化する。本発明においてESD保護素子25が持つべき「双方向ダイオード特性」とは、ESD保護素子25の2つの通電方向のいずれにおいても、この「ダイオード特性」のように、「印加される電圧Vの絶対値が増大するに連れて、電流Iの絶対値は、電圧Vの絶対値が導通電圧(オン電圧Von又はブレークダウン電圧Vbd)の絶対値になるまでは殆んど流れず、電圧Vの絶対値が導通電圧の絶対値になると急激に増大するように変化する」電圧V−電流I特性のことをいう。また、この急激に変化した電流を「オン電流」と呼ぶ場合がある。
【0031】
次に、マイクロフォン用増幅装置の構成上、ESD保護素子25に要求される特性について説明する。
【0032】
図1を参照して、上記導通電圧(オン電圧Von又はブレークダウン電圧Vbd)は、抵抗素子23、コンデンサ24、及びオペアンプ20の入力部(一般的にはトランジスタ(例えば、図3のNチャネルMOSトランジスタ4、5)のゲート)の耐圧より小さく、かつ上記導通電圧が、通常動作時にオペアンプ20の反転入力端子1と出力端子3との電圧差の最大値より大きいことが必要である。これにより、オペアンプ20が通常動作(増幅)している場合に、ESD保護素子が導通することがないので、当該オペアンプ20の通常動作が阻害されない。一方、反転入力端子1にサージが印加された場合に、抵抗素子23、コンデンサ24、及びオペアンプ20の入力部が破壊する前にESD保護素子が導通するため、これらの破壊が防止される。なお、オン電圧Vonは一般的に約0.7Vであり、ブレークダウン電圧Vbdは、一般的に十数Vである。このような「双方向ダイオード特性」を有するESD保護素子25の具体的構成は、図3、実施の形態2(図7)、及び実施の形態3(図8)において例示する。なお、これ以外に、ESD保護素子25として、ツェナーダイオード又はMSMダイオード(metal-semiconductor-metal diode)を用いてもよい。これらの素子は双方向に通電可能であるので、単独でESD保護素子25を構成することができる。また、ツェナーダイオードの特性は図2に示す通常のダイオードの特性と同じであり、順方向における導通電圧はオン電圧Vonであり、逆方向における導通電圧はブレークダウン電圧Vbdである。また、MSMダイオードは、ショットキーダイオードが背中合わせに形成されたものに相当し、順方向及び逆方向における導通電圧は、ショットキー接合におけるブレークダウン電圧に相当する。それ故、これらの素子もESD保護素子25として用いることができる。
【0033】
図3は、図1のコンデンサマイクロフォン用増幅装置におけるESD保護素子25の構成例を示す回路図である。図3に示すように、ESD保護素子25は、例えば、順電流(オン電流)の通流方向が互いに逆になるよう接続された一対のダイオード26、27で構成されている。つまり、一方のダイオード26のアノードと他方のダイオード27のカソードとが接続され、一方のダイオード26のカソードと他方のダイオード27のアノードとが接続された、一対のダイオード26、27で構成されている。このような構成とすると、ESD保護素子25の2つの通電方向のいずれにおいても、上記「ダイード特性」の順電圧領域を使用することとなり、ESD保護素子25がいずれの通電方向においても、オン電圧Von(約0.7V)で導通する。このため、抵抗素子23、コンデンサ24、及びオペアンプ20の入力部が破壊するのを好適に防止することができる。
【0034】
<オペアンプの構成例>
図4は、図1のコンデンサマイクロフォン用増幅装置におけるオペアンプの構成例を示す回路図である。
【0035】
図4に示すように、オペアンプ20は、例えば、差動入力ΔVinに対応する一対の入力電圧Vin1、Vin2を差動増幅する差動増幅部51と、差動増幅部51の一対の出力電圧の差分αΔVinを出力する差分出力部52と、差分出力部52を構成するトランジスタを活性領域において動作させるゲート電圧設定部53と、差分出力部52の出力αΔVinを増幅して出力端子3から出力する出力部54とを備えている。
【0036】
差動増幅部51においては、電源18に第1の電流源15が接続され、この第1の電流源15に、第1のPチャネルMOSトランジスタ4のソースが接続され、第1のPチャネルMOSトランジスタ4のドレインに第1の抵抗12の一端が接続され、第1の抵抗12の他端が接地端子に接続されている。また、第1の電流源15には、第2のPチャネルMOSトランジスタ5のソースが、第1のPチャネルMOSトランジスタ4と並列に接続され、第2のPチャネルMOSトランジスタ5のドレインに第2の抵抗13の一端が接続され、第2の抵抗13の他端が接地端子に接続されている。そして、第1のPチャネルMOSトランジスタ4のゲートが反転入力端子1に接続され、第2のPチャネルMOSトランジスタ5のゲートが非反転入力端子2に接続されている。
【0037】
差分出力部52においては、電源18に第3のPチャネルMOSトランジスタ6のソースが接続され、第3のPチャネルMOSトランジスタ6のドレインに第1のNチャネルMOSトランジスタ8のドレインが接続され、第1のNチャネルMOSトランジスタ8のソースが、差動増幅部51の第1の抵抗12と第1のPチャネルMOSトランジスタ4のドレインとの接続点(ノード)に接続されている。また、電源18に第4のPチャネルMOSトランジスタ7のソースが接続され、第4のPチャネルMOSトランジスタ7のドレインに第2のNチャネルMOSトランジスタ9のドレインが接続され、第2のNチャネルMOSトランジスタ9のソースが、差動増幅部51の第2の抵抗13と第2のPチャネルMOSトランジスタ5のドレインとのノードに接続されている。第3のPチャネルMOSトランジスタ4のゲートと第4のPチャネルMOSトランジスタ5のゲートとは互いに接続され、第4のPチャネルMOSトランジスタ5のゲートは当該PチャネルMOSトランジスタ5のドレインに接続されている。つまり、PチャネルMOSトランジスタ5はダイオード接続されている。第1のNチャネルMOSトランジスタ8のゲートと第2のNチャネルMOSトランジスタ9のゲートとは互いに接続され、かつ、ゲート電圧設定部53に接続されている。
【0038】
ゲート電圧設定部53においては、電源18に第2の電流源16が接続され、この第2の電流源15に、第3のNチャネルMOSトランジスタ10のドレインが接続され、第3のNチャネルMOSトランジスタ10のソースに第3の抵抗14の一端が接続され、第3の抵抗14の他端が接地端子に接続されている。第3のNチャネルMOSトランジスタ10はダイオード接続されていて、この第3のNチャネルMOSトランジスタ10のゲートが、差分出力部52の第1のNチャネルMOSトランジスタ8と第2のNチャネルMOSトランジスタ9の双方のゲートに接続されている。
【0039】
出力部54においては、電源18に第3の電流源17が接続され、この第3の電流源17に、第4のNチャネルMOSトランジスタ11のドレインが接続され、第4のNチャネルMOSトランジスタ11のソースが接地端子に接続されている。第4のNチャネルMOSトランジスタ11のゲートは、差分出力部の第3のPチャネルMOSトランジスタ6のドレインと第1のNチャネルMOSトランジスタ8のドレインとのノードに接続されている。そして、第3の電流源17と第4のNチャネルMOSトランジスタ11のドレインとのノードが出力端子3に接続されている。
【0040】
次に、このように構成されたオペアンプ20の動作を簡単に説明する。ゲート電圧設定部53では、第3の電流源16による電流と第3の抵抗14の抵抗値とにより定まる電流がダイオード接続された第3のNチャネルMOSトランジスタ10により一定の電圧に変換されて、第1のNチャネルMOSトランジスタ8及び第2のNチャネルMOSトランジスタ9の双方のゲートに印加される。この一定の電圧はこれらのトランジスタが活性領域において動作するよう設定される。
【0041】
この状態において、非反転入力端子1に入力電圧Vin1が入力され、反転入力端子2に入力電圧Vin2が入力されると、差動増幅部51の第1の抵抗12と第1のPチャネルMOSトランジスタ4のドレインとのノードに、一定のバイアス電圧から差動入力ΔVinに比例する電圧だけ低下した電圧が出力され、差動増幅部51の第2の抵抗13と第2のPチャネルMOSトランジスタ5のドレインとのノードに、一定のバイアス電圧から差動入力ΔVinに比例する電圧だけ上昇した電圧が出力される。
【0042】
差分出力回路52の2つの電流経路には、第1のNチャネルMOSトランジスタ8及び第2のNチャネルMOSトランジスタ9の動作により、それぞれ、差動増幅部51の一対の出力電圧に応じた電流が流れる。しかし、第2のNチャネルMOSトランジスタ9の動作により規定される電流がダイオード接続された第4のPチャネルMOSトランジスタ7によって電圧に変換されて第3のPチャネルMOSトランジスタ6のゲートに印加される。これにより、第1のNチャネルMOSトランジスタ8の動作により規定される電流が、第3のPチャネルMOSトランジスタ6の動作によって減少される。これにより、第1のNチャネルMOSトランジスタ8と第3のPチャネルMOSトランジスタ6とのノードに、差動増幅部51の一対の出力電圧の差分αΔVinが出力される。
【0043】
この差分αΔVinが出力部54の第4のNチャネルMOSトランジスタ11によってさらに増幅され、差動増幅出力電圧Voutとして出力端子3から出力される。
【0044】
[動作]
次に、以上のように構成されたコンデンサマイクロフォン用増幅装置の動作を説明する。
【0045】
まず、通常時の動作を説明する。図1を参照すると、通常時には、ESD保護素子は、導通せず、ECM21からの音圧信号がオペアンプ20によって、反転増幅されて出力端子3から出力される。この場合、ECMの容量をC1と表し、コンデンサ24の容量をC2と表すと、抵抗素子23の抵抗値が十分大きい場合には、この増幅装置の利得Gは、G=C1/C2となる。
【0046】
次に、静電気放電が発生した場合の動作を説明する。
【0047】
図1、図3、及び図4を参照すると、例えば、コンデンサマイクロフォン用増幅装置のアセンブリ中に反転入力端子1に静電気放電が発生した場合、ESD保護素子25が導通する。これにより、反転入力端子1からESD保護素子25を通り、電源端子18又は接地端子19に逃がす経路が形成され、オペアンプ20の第1のPチャネルMOSトランジスタ4、抵抗素子23、及びコンデンサ24に耐圧を超える電圧がかからない。このため、オペアンプ20の第1のPチャネルMOSトランジスタ4、抵抗23およびコンデンサ24の破壊は起こらない。
【0048】
以下、反転入力端子1に静電気放電が発生した場合の電流放出経路を、接地端子19基準の場合と電源端子18基準の場合とのそれぞれについて、図5及び図6を参照して説明する。
【0049】
図5及び図6は、図1及び図4の等価回路を示すものであり、図1に示したコンデンサマイクロフォン用増幅装置において、反転入力端子1に静電気放電が発生した場合の電流放出経路を示す図である。電流放出経路が分かるように図5及び図6には、オペアンプ20の出力端子3に接続されている内部の素子が図示されている。オペアンプ20の出力端子3には第4のNチャネルMOSトランジスタ11のドレインと第3の電流源17とが接続されている。第3の電流源17は、電流源回路の一例として、カレントミラーで構成されているものとし、第5のPチャネルMOSトランジスタ32で示す。
【0050】
図5は、接地端子19基準の場合におけるサージ電流放出経路を示し、図6は、電源端子18基準の場合におけるサージ電流放出経路を示す。図5及び図6では、図1では図示されていなかった電源端子18と接地端子19との間に接続された外部端子ESD保護素子としてのNチャネルMOSトランジスタ33が示されている。この外部端子ESD保護素子は、ICにおいて、一般的に設けられている。また、図5及び図6では、ESD保護素子25が一対のダイオード26、27によって構成されている場合を例示しており、かつ、理解を容易にするために、各MOSトランジスタ11、32、33に、これらのダイオード要素をダイオードの標記記号で併記している。
【0051】
<接地端子基準の場合>
接地端子19基準で、反転入力端子1にプラスのサージ電圧が印加された場合、図5に一点鎖線で示すように、サージ電圧による電流は、反転入力端子1から、ESD保護素子25とオペアンプ20の第5のPチャネルMOSトランジスタ32(第3の電流源17)とを経由し、電源端子18と接地端子19との間に接続されたNチャネルトランジスタ33(外部端子用ESD保護素子)のブレークダウンにより接地端子19に流れる。ここで、Nチャネルトランジスタ33のブレークダウンは、逆電圧によるpn接合の可逆的なブレークダウンであるので、Nチャネルトランジスタ33は破壊されない。この点、オペアンプ20の反転入力端子1からの入力部を構成する第1のPチャネルMOSトランジスタ4にサージ電圧が印加された場合には、ゲートとソース又はドレインとの間の絶縁(ゲート絶縁膜)が非可逆的に破壊されるのと異なる。
【0052】
また、反転入力端子1にプラスのサージ電圧が印加された場合、図5に点線で示すように、サージ電圧による電流が、反転入力端子1から、ESD保護素子25を経由して、オペアンプ20の第4のNチャネルMOSトランジスタ11のブレークダウンにより接地端子19に流れることもあり得る。
【0053】
一方、接地端子19基準で、反転入力端子1にマイナスのサージ電圧が印加された場合、図5に破線で示すように、サージ電圧による電流は、接地端子19から、オペアンプ20の第4のNチャネルMOSトランジスタ11とESD保護素子25とを経由して、反転入力端子1に流れる。
【0054】
<電源端子基準の場合>
電源端子18基準で、反転入力端子1にプラスのサージ電圧が印加された場合、図6に破線で示すように、サージ電圧による電流は、反転入力端子1から、ESD保護素子25とオペアンプ20の第5のPチャネルMOSトランジスタ32とを経由して、電源端子18に流れる。一方、電源端子18基準で、反転入力端子1にマイナスのサージ電圧が印加された場合、図6に一点鎖線で示すように、サージ電圧による電流は、電源端子18から、電源端子18と接地端子19との間のNチャネルトランジスタ33のブレークダウンにより、オペアンプ20の第4のNチャネルMOSトランジスタ11を経由し、さらにESD保護素子25を経由して、反転入力端子1に流れる。また、電源端子18基準で、反転入力端子1にマイナスのサージ電圧が印加された場合、図6に点線で示すように、サージ電圧による電流が、電源端子18から、オペアンプ20の第5のPチャネルMOSトランジスタ32のブレークダウンにより、ESD保護素子25を経由して、反転入力端子1に流れることもあり得る。
【0055】
以上に説明したように、本実施の形態1によれば、入力インピーダンスを数GΩから数10GΩに設定して所望の電気的特性を満たし、かつ、ESD耐量を向上させることができる。その結果、製造上の特別な取り扱いや管理が不要となるため、製造のリードタイム短縮し、かつコスト削減を図ることが可能である。
【0056】
なお、ESD耐量はESD保護素子25の許容電流値に依存するため、素子の特性に応じて、入力インピーダンスが数GΩから数10GΩで、かつ、製造上の特別な取り扱いや管理が必要とされないESD耐量となるように、ESD保護素子25の大きさを設定することが望ましい。
【0057】
また、上記図5及び図6を用いた説明では、サージ電圧が印加された場合の電流経路として、オペアンプ20の内部の素子である第4のNチャネルMOSトランジスタ11あるいは第5のPチャネルMOSトランジスタ32を通過する電流経路を例示したが、サージ電圧が印加された場合の電流経路は、ESD保護素子25を通過してオペアンプ20の出力端子3に至る経路を含んでおればよく、例えば、オペアンプ20の出力端子3と電源端子18との間、又はオペアンプ20の出力端子3と接地端子19との間にさらなるESD保護素子を接続してもよい。この場合においても、コンデンサマイクロフォン増幅装置の入力インピーダンスを低減させることがなく、所望の電気的特性を満たすことができ、かつ、ESD耐量を向上させることができる。
【0058】
(実施の形態2)
図7は本発明の実施形態2に係るコンデンサマイクロフォン用増幅装置の構成を示す回路図である。
【0059】
図7に示すように、本実施の形態2のコンデンサマイクロフォン用増幅装置では、ESD保護素子25が、一対のダイオード接続されたNチャネルMOSトランジスタ28、29で構成されている。これ以外の点は、実施の形態1のコンデンサマイクロフォン用増幅装置と同じである。
【0060】
具体的には、ESD保護素子25は、一方のNチャネルMOSトランジスタ28のドレインと他方のNチャネルMOSトランジスタ29のソースとが接続され、一方のNチャネルMOSトランジスタ28のソースと他方のダイオード29のドレインとが接続された、一対のNチャネルMOSトランジスタ28、29で構成されている。各々のNチャネルMOSトランジスタ28、29は、ドレインとゲートとが接続された「ダイオード接続」に構成されている。このような構成としても、実施の形態1同様の効果が得られる。
なお、一対のNチャネルMOSトランジスタ28、29に代えて、一対のPチャネルMOSトランジスタを用いてもよく、1つのNチャネルMOSトランジスタと1つのPチャネルMOSトランジスタとを組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0061】
(実施の形態3)
図8は本発明の実施形態3に係るコンデンサマイクロフォン用増幅装置の構成を示す回路図である。
【0062】
図8に示すように、本実施の形態3のコンデンサマイクロフォン用増幅装置では、ESD保護素子25が、一対のダイオード接続されたnpnバイポーラトランジスタ30、31で構成されている。これ以外の点は、実施の形態1のコンデンサマイクロフォン用増幅装置と同じである。
【0063】
具体的には、ESD保護素子25は、一方のNPNバイポーラトランジスタ30のコレクタと他方のNPNバイポーラトランジスタ31のエミッタとが接続され、一方のNPNバイポーラトランジスタ30のエミッタと他方のNPNバイポーラトランジスタ31のコレクタとが接続された、一対のNPNバイポーラトランジスタ30、31で構成されている。各々のNPNバイポーラトランジスタ30、31は、コレクタとベースとが接続された「ダイオード接続」に構成されている。このような構成としても、実施の形態1同様の効果が得られる。
なお、一対のNPNバイポーラトランジスタ30、31に代えて、一対のPNPバイポーラトランジスタを用いてもよく、1つのNPNバイポーラトランジスタと1つのPNPバイポーラトランジスタとを組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0064】
(実施の形態4)
図9は本発明の実施形態4に係るコンデンサマイクロフォン用増幅装置の構成を示す回路図である。
【0065】
図9に示すように、本実施の形態4のコンデンサマイクロフォン用増幅装置では、抵抗素子23が、トランジスタ34等を用いた高抵抗回路で構成されている。これ以外の点は、実施の形態1のコンデンサマイクロフォン用増幅装置と同じである。
【0066】
具体的には、抵抗素子23は、例えば、第7のNチャネルMOSトランジスタ34と、第8のNチャネルMOSトランジスタ35と、第4の電流源36とを備えている。
【0067】
第7のNチャネルMOSトランジスタ34のゲートには、第4の電流源36に接続されかつダイオード接続された第8のNチャネルMOSトランジスタ35のオン電圧に相当するゲート−ソース間電圧VGSが与えられている。これにより、第7のNチャネルMOSトランジスタ34はオン状態、すなわち強反転領域で動作する。第7のNチャネルMOSトランジスタ34の電流(ドレイン電流)がほぼ0(ゼロ)のとき、第7のNチャネルMOSトランジスタ34は非飽和領域(三極管領域)で動作する。
【0068】
非飽和領域での電流Itriは、下式
Itri=k・(W1/L1)・((VGS1-VTH)・VDS1-VDS12/2)
で表される。(例えば、Design of Analog CMOS Integrated Circuit p17 : Behzad Razavi McGRAW-HILL 出版参照。)ここでkは電流増幅率であり、移動度μとMOSトランジスタのゲート容量Coxの積で表することができ、Wはゲート幅、Lはゲート長である。VTHはしきい値電圧、VDSはドレイン−ソース間電圧である。
【0069】
この電流Itriをドレイン−ソース間電圧VDSで微分して逆数を採るとMOSトランジスタの抵抗値Ronになり、これは、下式
Ron=L1/(k・W1・(VGS1−VDS1−VTH))
で表される。
【0070】
図9に示す構成で、第7のNチャネルMOSトランジスタ34の電流がほぼ0のとき、ドレイン−ソース間電圧はほぼ0(VDS1≒0V)となる。電流増幅率kは半導体プロセスから決定される値であり、所望の抵抗値になるようゲート−ソース間電圧VGS、ゲート幅W、ゲート長Lを選択して設計される。
【0071】
なお、図9では各トランジスタがNチャネルMOSトランジスタで構成されているが、PチャネルMOSトランジスタで構成してもよい。また、第7のNチャネルMOSトランジスタ34を複数直列に接続してもよく、この場合にはより高い抵抗値を得ることができる。
【0072】
本実施の形態4によれば、このように第7のNチャネルMOSトランジスタ34を非飽和領域で動作させることで、ポリシリコン抵抗に比べ、チップ面積を小さく高抵抗を構成することができる。これにより、ESD保護素子25を設けることによりチップ面積が増大するが、その増大の程度を緩和することができる。
【0073】
なお、実施の形態1及び4において、ESD保護素子25として、ツェナーダイオード、又はMSMダイオード(metal-semiconductor-metal diode)を用いてもよい。
【0074】
なお、実施の形態4を実施の形態2又は実施3と組み合わせてもよい。
【0075】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明のマイクロフォン用増幅装置は、入力インピーダンスを数GΩから数10GΩに設定すること可能で、かつ、ESD耐量が向上した増幅装置として携帯電話などの小型携帯機器において有用である。
【符号の説明】
【0077】
1 反転入力端子
2 非反転入力端子
3 出力端子
4 第1のPチャネルMOSトランジスタ
5 第2のPチャネルMOSトランジスタ
6 第3のPチャネルMOSトランジスタ
7 第4のPチャネルMOSトランジスタ
8 第1のNチャネルMOSトランジスタ
9 第2のNチャネルMOSトランジスタ
10 第3のNチャネルMOSトランジスタ
11 第4のNチャネルMOSトランジスタ
12 第1の抵抗
13 第2の抵抗
14 第3の抵抗
15 第1の電流源
16 第2の電流源
17 第3の電流源
18 電源端子
19 接地端子
20 オペアンプ
21 コンデンサマイクロフォン(ECM)
22 直流バイアス電源
23 抵抗素子
24 コンデンサ
25 ESD保護素子
26 ダイオード
27 ダイオード
28 NチャネルMOSトランジスタ
29 NチャネルMOSトランジスタ
30 NPNバイポーラトランジスタ
31 NPNバイポーラトランジスタ
32 第5のPチャネルMOSトランジスタ
33 外部ECD保護素子としてのNチャネルMOSトランジスタ
34 第7のNチャネルMOSトランジスタ
35 第8のNチャネルMOSトランジスタ
36 第4の電流源
51 差動増幅部
52 差分出力部
53 ゲート電圧設定部
54 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンデンサマイクロフォンから出力される音圧信号が反転入力端子に入力され、直流バイアス電圧が非反転入力端子に印加される差動増幅器と、
前記差動増幅器の出力端子と前記差動増幅器の反転入力端子との間に接続されたコンデンサと、
前記差動増幅器の出力端子と前記差動増幅器の反転入力端子との間に前記コンデンサに並列に接続された抵抗素子と、
前記差動増幅器の出力端子と前記差動増幅器の反転入力端子との間に前記コンデンサに並列に接続された双方向ダイオード特性を有するESD保護素子と、を備える、コンデンサマイクロフォン用増幅装置。
【請求項2】
ESD保護素子が、オン電流の通流方向が互いに逆になるよう接続された一対のダイオードで構成されている、請求項1に記載のコンデンサマイクロフォン用増幅装置。
【請求項3】
ESD保護素子が、各々がダイオード接続され、かつオン電流の通流方向が互いに逆になるよう接続された一対のMOSトランジスタで構成されている、請求項1に記載のコンデンサマイクロフォン用増幅装置。
【請求項4】
ESD保護素子が、各々がダイオード接続され、かつオン電流の通流方向が互いに逆になるよう接続された一対のバイポーラトランジスタで構成されている、請求項1に記載のコンデンサマイクロフォン用増幅装置。
【請求項5】
前記差動増幅器が、オペアンプである、請求項1に記載のコンデンサマイクロフォン用増幅装置。
【請求項6】
前記差動増幅器が、MOSトランジスタを増幅素子として用いて構成されている、請求項1に記載のコンデンサマイクロフォン用増幅装置。
【請求項7】
前記コンデンサマイクロフォンが、エレクトレットコンデンサマイクロフォンである、請求項1に記載のコンデンサマイクロフォン用増幅装置。
【請求項8】
前記コンデンサマイクロフォンが、MEMSマイクロフォンである、請求項1に記載のコンデンサマイクロフォン用増幅装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−233954(P2011−233954A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−99774(P2010−99774)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】