説明

コンビナトリアルターゲティングを通じたプロトキシンの選択的活性化のための方法、組成物、およびキット

本発明は、コンビナトリアルターゲティング法を使用した、標的細胞の選択的な殺滅を通して様々な疾病を治療するための方法および組成物を提供する。本発明は、細胞を標的とする部分を含むプロトキシン融合タンパク質と、自然に作用可能には、標的細胞内、標的細胞上、またはその近傍において認められない活性化部分により活性化される修飾可能な活性部分とを特徴とする。これらの方法はまた、特定の細胞集団を標的にし、破壊するための、プロトキシンおよびプロトキシン活性化因子を少なくとも含む、2つ以上の治療薬の併用使用を含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の非天然の、細胞を標的とする部分、1つの選択的に修飾可能な活性化ドメイン、および1つの毒素ドメインを含む、プロトキシン融合タンパク質であって、前記修飾可能な活性化ドメインが、外因性酵素に対する基質を含む、プロトキシン融合タンパク質。
【請求項2】
前記酵素が、プロテアーゼである、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項3】
前記プロテアーゼが、外因性ヒトプロテアーゼである、請求項2に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項4】
前記プロテアーゼが、非ヒトプロテアーゼである、請求項2に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項5】
前記プロテアーゼが、非哺乳類プロテアーゼである、請求項2に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項6】
前記プロテアーゼが、ウイルスプロテアーゼである、請求項2に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項7】
前記修飾可能な活性化ドメインが、プロテアーゼ切断部位の翻訳後修飾を含む、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項8】
前記修飾可能な活性化ドメインが、翻訳後修飾を除去することが可能な酵素に対する基質を含む、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項9】
前記修飾可能な活性化ドメインが、翻訳後修飾を除去することが可能な外因性酵素に対する基質を含む、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項10】
前記1つ以上の非天然の、細胞を標的とする部分が、癌細胞を認識する、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項11】
前記1つ以上の非天然の、細胞を標的とする部分が、造血細胞、リンパ球、および侵害受容ニューロンから成る群から選択される細胞を認識する、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項12】
少なくとも1つの非天然の、細胞を標的とする部分が、ポリペプチドである、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項13】
少なくとも1つの非天然の、細胞を標的とする部分が、受容体のためのリガンドである、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項14】
少なくとも1つの非天然の、細胞を標的とする部分が、抗体または抗体フラグメントである、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項15】
少なくとも1つの非天然の、細胞を標的とする部分が、人工的に多様化された結合タンパク質である、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項16】
前記プロトキシンが、活性化可能な毒素である、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項17】
前記活性化可能な毒素が、活性化可能な孔形成毒素または活性化可能な酵素毒素から成る群から選択される、請求項16に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項18】
前記毒素が、AB毒素、細胞壊死因子毒素、皮膚壊死毒素、および活性化可能なADPリボシル化毒素から成る群から選択される、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項19】
前記毒素が、アエロリジン、コレラ菌外毒素、緑膿菌外毒素、およびジフテリア毒素から成る群から選択される、請求項1に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項20】
前記毒素が、アエロリジンである、請求項19に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項21】
前記毒素が、コレラ菌外毒素である、請求項19に記載のプロトキシン融合タンパク質。
【請求項22】
1つ以上の、細胞を標的とする部分、1つの天然で活性化可能なドメイン、および1つの修飾ドメインを含む、プロトキシン活性化因子融合タンパク質であって、前記修飾ドメインが、前記天然で活性化可能なドメインの活性化前には、不活性である、プロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項23】
前記プロトキシン活性化因子融合タンパク質が、標的細胞に対して非毒性である、請求項22に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項24】
1つ以上の、細胞を標的とする部分および1つの修飾ドメインを含む、プロトキシン活性化因子融合タンパク質であって、標的細胞に対して非毒性である、プロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項25】
前記修飾ドメインが、プロテアーゼドメインである、請求項22、23、または24に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項26】
前記プロテアーゼドメインが、ヒトプロテアーゼの触媒ドメインである、請求項25に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項27】
前記ヒトプロテアーゼが、外因性ヒトプロテアーゼである、請求項26に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項28】
前記プロテアーゼドメインが、非ヒトプロテアーゼの触媒ドメインである、請求項25に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項29】
前記非ヒトプロテアーゼが、ウイルスプロテアーゼである、請求項28に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項30】
前記ウイルスプロテアーゼが、レトロウイルスプロテアーゼ、ポティウイルスプロテアーゼ、ピコルナウイルスプロテアーゼ、およびコロナウイルスプロテアーゼから成る群から選択される、請求項29に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項31】
前記修飾ドメインが、ホスファターゼドメインである、請求項22、23、または24に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項32】
前記1つ以上の、細胞を標的とする部分が、抗体または抗体フラグメントである、請求項22、23、または24に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項33】
前記1つ以上の、細胞を標的とする部分が、受容体のためのリガンドである、請求項22、23、または24に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項34】
前記1つ以上の、細胞を標的とする部分が、細菌源に由来する結合ドメインである、請求項22、23、または24に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項35】
前記1つ以上の、細胞を標的とする部分が、細菌毒素に由来する結合ドメインである、請求項22、23、または24に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項36】
前記1つ以上の、細胞を標的とする部分が、人工的に多様化された結合タンパク質である、請求項22、23、または24に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項37】
記プロトキシン活性化因子融合タンパク質と、プロトキシン活性化因子融合タンパク質が作用するプロトキシンとの組み合わせの、10%未満の細胞毒性または細胞増殖抑制作用を有する、請求項22、23、または24に記載のプロトキシン活性化因子融合タンパク質。
【請求項38】
1つ以上の、細胞を標的とする部分、1つの選択的に修飾可能な活性化ドメイン、および1つの活性化因子ドメインを含む、プロアクチベーター融合タンパク質であって、前記修飾可能な活性化ドメインが、酵素に対する基質を含む、プロアクチベーター融合タンパク質。
【請求項39】
前記酵素が、プロテアーゼである、請求項38に記載のプロアクチベーター融合タンパク質。
【請求項40】
前記修飾可能な活性化ドメインが、プロテアーゼ切断部位の翻訳後修飾を含む、請求項38に記載のプロアクチベーター融合タンパク質。
【請求項41】
前記修飾可能な活性化ドメインが、翻訳後修飾を除去することが可能な酵素に対する基質を含む、請求項38に記載のプロアクチベーター融合タンパク質。
【請求項42】
前記1つ以上の、細胞を標的とする部分が、癌細胞を認識する、請求項38に記載のプロアクチベーター融合タンパク質。
【請求項43】
前記1つ以上の、細胞を標的とする部分が、造血細胞、および侵害受容ニューロンから成る群から選択される細胞を認識する、請求項38に記載のプロアクチベーター融合タンパク質。
【請求項44】
前記1つ以上の、細胞を標的とする部分が、リンパ球を認識する、請求項43に記載のプロアクチベーター融合タンパク質。
【請求項45】
前記プロテアーゼが、外因性ヒトプロテアーゼである、請求項39に記載のプロアクチベーター融合タンパク質。
【請求項46】
前記プロテアーゼが、非ヒトプロテアーゼである、請求項39に記載のプロアクチベーター融合タンパク質。
【請求項47】
前記プロテアーゼが、非哺乳類プロテアーゼである、請求項39に記載のプロアクチベーター融合タンパク質。
【請求項48】
前記非哺乳類プロテアーゼが、ウイルスプロテアーゼである、請求項39に記載のプロアクチベーター融合タンパク質。
【請求項49】
少なくとも1つの非天然の、細胞を標的とする部分が、ポリペプチドである、請求項38に記載の組成物。
【請求項50】
少なくとも1つの非天然の、細胞を標的とする部分が、受容体のためのリガンドである、請求項38に記載の組成物。
【請求項51】
少なくとも1つの非天然の、細胞を標的とする部分が、抗体または抗体フラグメントである、請求項38に記載の組成物。
【請求項52】
少なくとも1つの非天然の、細胞を標的とする部分が、人工的に多様化された結合タンパク質である、請求項38に記載の組成物。
【請求項53】
標的細胞を、(i)第1の、細胞を標的とする部分、選択的に修飾可能な活性化ドメイン、および毒素ドメインを含む、プロトキシン融合タンパク質、ならびに(ii)第2の、細胞を標的とする部分および修飾ドメインを含む、プロトキシン活性化因子融合タンパク質に接触させるステップを含む、標的細胞を破壊または抑制する方法であって、前記プロトキシン融合タンパク質の前記第1の細胞標的ドメインおよび前記プロトキシン活性化因子融合タンパク質の前記第2の細胞標的ドメインが、それぞれ、前記標的細胞を認識し、それに結合し、前記標的細胞への双方の融合タンパク質の結合後、前記修飾可能な活性化部分が、前記修飾ドメインにより選択的に活性化され、毒素活性をもたらし、それによって、前記標的細胞を破壊または抑制する、方法。
【請求項54】
前記選択的に修飾可能な活性化ドメインが、前記標的細胞とは異種であるプロテアーゼの切断部位である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記毒素が、AB毒素、細胞壊死因子毒素、皮膚壊死毒素、および活性化可能なADPリボシル化毒素から成る群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記毒素が、活性化可能な孔形成毒素および活性化可能な酵素毒素から成る群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
前記毒素が、コレラ菌外毒素である、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記毒素が、アエロリジンである、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記毒素が、カスパーゼ、リシン、アブリン、およびモデッシン(Modeccin)から成る群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項60】
前記修飾ドメインが、前記細胞とは異種のプロテアーゼを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項61】
前記異種プロテアーゼが、ヒトプロテアーゼを含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記異種プロテアーゼが、ヒトグランザイムBである、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記異種プロテアーゼが、アミノ酸21〜247を含む、前記ヒトグランザイムBプロテアーゼのタンパク質分解ドメインを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記選択的に修飾可能な活性化ドメインが、IEPDである、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
前記異種プロテアーゼが、ウイルスプロテアーゼである、請求項60に記載の方法。
【請求項66】
前記毒素が、ジフテリア毒素である、請求項53に記載の方法。
【請求項67】
前記ジフテリア毒素フリン切断部位が、前記標的細胞とは異種であるプロテアーゼの切断部位により置き換えられる、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記毒素ドメインが、ジフテリア毒素のアミノ酸1〜389を含む、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
融合タンパク質のうちの1つまたは両方が、PEG化、グリコシル化、またはその両方により修飾される、請求項53に記載の方法。
【請求項70】
前記第1の細胞を標的とする部分もしくは前記第2の細胞を標的とする部分、またはその両方が、抗体、抗体様分子、抗体フラグメント、および単一抗体ドメインから成る群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項71】
前記第1の、細胞を標的とする部分、もしくは前記第2の、細胞を標的とする部分、またはその両方が、可溶性メディエーター、サイトカイン、成長因子、可溶性受容体フラグメント、人工的に多様化されたポリペプチドバインダー、およびマトリックスフラグメントから成る群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項72】
前記第1の、細胞を標的とする部分、もしくは前記第2の、細胞を標的とする部分、またはその両方が、糖質、脂質、および合成リガンドから成る群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項73】
前記第1の、細胞を標的とする部分、もしくは前記第2の、細胞を標的とする部分、またはその両方が、抗CD5 ScFv、抗CD19 ScFv、およびCD22 ScFvから成る群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項74】
前記標的細胞を、前記プロトキシン融合タンパク質および前記プロトキシン活性化因子融合タンパク質に同時に接触させる、請求項53に記載の方法。
【請求項75】
前記標的細胞を、前記プロトキシン活性化因子融合タンパク質との接触の前に、前記プロトキシン融合タンパク質に接触させる、請求項53に記載の方法。
【請求項76】
前記標的細胞を、前記プロトキシン融合タンパク質との接触の前に、前記プロトキシン活性化因子融合タンパク質に接触させる、請求項53に記載の方法。
【請求項77】
前記標的細胞が、ヒト細胞である、請求項53に記載の方法。
【請求項78】
前記標的細胞が、癌細胞である、請求項53に記載の方法。
【請求項79】
前記修飾可能な活性化ドメインの選択的活性化がない場合、前記プロトキシン融合タンパク質は、前記標的細胞または前記標的細胞を取り囲む環境により天然に活性化可能ではなく、前記修飾可能な活性化ドメインの前記選択的活性化が、前記プロトキシン融合タンパク質を天然に活性化可能にする、請求項53に記載の方法。
【請求項80】
(i)第1の、細胞を標的とする部分、選択的に修飾可能な活性化ドメイン、および毒性ドメインを含む、プロトキシン融合タンパク質、ならびに(ii)第2の、細胞を標的とする部分、天然で活性化可能なドメイン、および修飾ドメインを含む、プロトキシン活性化因子融合タンパク質を前記対象に投与するステップを含む、対象における標的細胞を破壊または抑制する方法であって、前記天然で活性化可能なドメインが、前記プロトキシン活性化因子融合タンパク質を前記対象へ投与すると活性化し、それにより、前記天然で活性化可能なドメインの活性が、前記修飾ドメインの活性化をもたらし、前記プロトキシン融合タンパク質の前記第1の細胞標的ドメインおよび前記プロトキシン活性化因子融合タンパク質の前記第2の細胞標的ドメインが、それぞれ、前記標的細胞を認識して結合し、両方の融合タンパク質が前記標的細胞に結合すると、前記修飾可能な活性化部分が、前記修飾ドメインにより選択的に活性化され、毒素活性をもたらし、それによって、前記標的細胞を破壊または抑制する、方法。
【請求項81】
(i)第1の、細胞を標的とする部分、選択的に修飾可能な活性化ドメイン、および毒性ドメインを含む、プロトキシン融合タンパク質、ならびに(ii)第2の、細胞を標的とする部分、天然で活性化可能なドメイン、および修飾ドメインを含む、プロトキシン活性化因子融合タンパク質を含む、組成物であって、前記修飾ドメインが、前記天然で活性化可能なドメインの活性化前には、不活性であり、前記プロトキシン融合タンパク質の前記第1の細胞標的ドメインおよび前記活性なプロトキシン活性化因子融合タンパク質の前記第2の細胞標的ドメインが、それぞれ、標的細胞を認識して結合し、両方の融合タンパク質が前記標的細胞に結合すると、前記修飾ドメインが、前記選択的に修飾可能な活性化ドメインを活性化し、毒素活性をもたらす、組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公表番号】特表2010−500967(P2010−500967A)
【公表日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−520855(P2009−520855)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/016475
【国際公開番号】WO2008/011157
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(592017633)ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション (177)
【Fターム(参考)】