説明

コンピュータシステムのデータベースにおけるナビゲート方法およびシステム

【課題】非常に複雑なモデル化したオブジェクトを格納する製品ライフサイクル管理システムのデータベース内で簡単にナビゲートする方法を提供する。
【解決手段】コンピュータプログラム、コンピュータシステムおよびコンピュータシステムのデータベース内をナビゲートするための方法に関し、コンピュータシステムはグラフィカルユーザインタフェースを備え、この方法は、結果(110a−g)をデータベース内のクエリから戻すステップと、および戻り結果をいくつかのレベルの漸進的精度を使用してグラフィカルユーザインタフェース(100)に表示し、結果のそれぞれはクエリに従ってレベルの1つに関連付けられるステップとを含むことを特徴とする方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンピュータプログラムおよびシステムの分野に関し、より詳しくは、モデル化されたオブジェクトのデータ表現のデータベースを備える製品ライフサイクル管理ソリューションに関する。
【0002】
CATIAの商標でDASSAULT SYSTEMESが提供しているような多数のシステムおよびプログラムが、部品設計または部品のアセンブリ市場で提供されている。これらのいわゆるコンピュータ支援設計(CAD)システムによりユーザは、複雑な3次元(3D)のオブジェクトモデルまたはオブジェクトのアセンブリを構築および操作することができる。したがって、CADシステムは、縁や線、場合によっては、面を使用してモデル化したオブジェクトを表現する。線または縁を様々な方法、例えば非一様有理Bスプライン(NURBS)で表現することができる。これらのCADシステムはモデル化したオブジェクトで部品または部品のアセンブリを管理し、そのモデル化したオブジェクトが本質的に形状(geometry)の仕様となる。具体的には、CADファイルは仕様を含み、その仕様から形状が生成され、形状から表現が生成される。仕様、形状および表現は単一または複数のCADファイルに格納することができる。CADシステムはモデル化したオブジェクトを設計者に表示するグラフィックツールを含み、これらのツールは複雑なオブジェクトの表示専用である。CADシステムにおいてオブジェクトを表現するファイルの典型的なサイズは部品に対してメガバイトの範囲であり、アセンブリは何千もの部品を備える可能性がある。CADシステムは電子ファイルに格納されたオブジェクトモデルを管理する。
【0003】
CATIA、ENOVIAおよびDELMIAの商標でDASSAULT SYSTEMESが提供するような製品ライフサイクル管理ソリューション(PLM)も存在する。これらのソリューションは、製品技術の知識をまとめるエンジニアリングハブ、製造技術の知識を管理する製造ハブ、および企業統合を可能にし、エンジニアリングハブおよび製造ハブの両方に接続可能なエンタープライズハブを提供する。それらが一体となって、システムは、製品、プロセス、リソースとリンクするオープンなオブジェクトモデルを供給し、それにより最適な製品定義、製造準備、製品およびサービスを推進する動的で知識ベースの製品創造および意思決定支援が可能となる。上記のPLMソリューションは製品のリレーショナルデータベースを含む。そのデータベースは、テキストデータ集合とデータ間の関係とを備える。データは典型的には、製品に関する技術データを含み、前記データはデータ階層内で順序付けられ、検索できるように索引付けされる。データは製品の見本であり、しばしばモデル化したオブジェクトである。
【0004】
上記のPLMソリューションにおける問題の1つは、システムのユーザが、例えばデータベース上に格納したオブジェクト(例えば、製品または部品)に関するクエリの結果を表示すること、および場合によっては前記結果の3Dグラフィック表現を有することを望む可能性がある。その後、ユーザは典型的に表示結果の中をナビゲートする必要がある。
【0005】
周辺の技術領域では、インターネット上の情報を取得するいくつかの有名な検索エンジンが開発されてきた。例えば、アルタビスタ社は要求ボックスを有するインターネット検索サイトを提案した。その要求ボックスに、ユーザは情報を取得するためのキーワードを入力する。より最近では、グーグル社が、インターネットを通じて入手可能なhtmlファイルまたは(PDF、Microsoft Word、またはRTF形式の)テキストドキュメントを検索するための検索ツールを提案した。例えば米国特許第6,285,999号にあるように、ユーザが引き続き調査可能な所定数の結果ページを有するソートされたウェブページの一覧として、その結果がユーザに戻される。それぞれの結果はURLとして、URLを通じてアクセス可能なドキュメントの要約と共に表示される。その要約は、ドキュメントの文章の抜粋または文章の一部である。ウェブページがフレームから成る場合には、ユーザに返される結果はフレームのURLとそのフレームの要約を伴う可能性がある。したがって、それぞれのフレームはエンジンにより個別に検索および処理される。
【0006】
より一般的には、グーグルおよびMSNサーチ(商標)のようなウェブサーチエンジンは、情報コンテンツにアクセスする方法をグローバルインデックスから提供する。特に、それらは、リモートコンピュータからアクセス可能な情報エントリへのアクセスを例えばHTTP、FTPまたはNNTPプロトコルを通して提供する。
【0007】
インターネット上の情報を検索および取得する他の検索ツールが存在する。特に、サーチエンジンの他にウェブディレクトリも公知である。ウェブディレクトリは、他のウェブサイトに対するリンク付けとそれらのリンクのカテゴリ化とに特化したWWW上のディレクトリである。ウェブディレクトリではしばしば、サイト所有者が自身のサイトを含めるよう提示することができる。例えば、Yahoo!(商標)は、インターネットポータルと、ウェブディレクトリと、電子メールサービスを含む他のサービスのホストとを運営するコンピュータサービス会社である。ウェブディレクトリはしばしばサーチエンジンの技術を利用する。ウェブディレクトリに関してさらに詳述すると、この場合も要求ボックスが提供される。要求ボックスに対する検索入力の結果はいくつかのセクションに表示される。第1のセクションはカテゴリの一致とカテゴリツリー内での一致へのパスを表示し、第2のセクションはサイトの一致を表示する。第3のセクションはウェブページを表示する。グーグル社は、サイトおよびカテゴリ間で検索するためのインターネットサイトも提供する。検索結果は、サイトおよびカテゴリの分類の指示を含む。カテゴリ検索を選択すると、その検索に関係する可能性のあるカテゴリの一覧がユーザに提供され、後にそれぞれのカテゴリの内容にアクセスすることができる。
【0008】
さらに他のソリューションは、情報を取得するためにデータベース内の多基準ベースクエリに依存する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記の場合には、クエリからの戻り結果はソートされ、いくつかのセクションまたはページ内でアクセス可能である。したがって、結果の調査はページ毎またはセクション毎のプロセスに限定される。所定のページまたはセクション内で、結果の概要を利用することができる。しかしながら、ユーザは他のセクションまたはページ内に含まれる結果に関する手掛りを全く持たない。したがって、ユーザは特定の結果が残りの結果にどう相関するかを理解できない。そのために、結果を調査することはユーザにとって厳しすぎる可能性がある。
【0010】
したがって、上記で簡潔に論じた既存ソリューションの限界によると、クエリから戻された結果の中でナビゲートするための改良ソリューションが求められる。好ましくは、前記ソリューションにより、ユーザは非常に複雑なモデル化したオブジェクトを格納する製品ライフサイクル管理システムのデータベース内で、簡単にナビゲートできる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
したがってある実施形態において、本発明はグラフィカルユーザインタフェースを含むコンピュータシステムのデータベース内でナビゲートする方法を提供する。この方法はデータベース内のクエリ結果を戻すステップと、および戻り結果をいくつかの漸進的精度レベルを使用してグラフィカルユーザインタフェースに表示するステップとを含み、その結果のそれぞれはクエリによりレベルの1つに関連付けられる。
【0012】
他の実施形態では、本発明による方法は次の特徴の1つまたは複数を含むことができる。
【0013】
−この方法は戻り結果の少なくとも1つをユーザの選択として受信するステップと、いくつかの精度レベルを使用して結果を再表示することのステップとをさらに含み、その選択結果は最微細精度のレベルに関連付けられること
−この方法は精度のレベル数に対するユーザの修正要求を受信するステップと、修正したレベル数により結果を再表示するステップとをさらに含むこと
−精度のレベル数に対するユーザの修正要求を受信するステップで、数値を1および2の中から選択できること
−グラフィカルユーザインタフェースは、レベル数の修正をトリガするのに適応したウィジェットまたはインタフェースコンポーネントを含むこと
−戻り結果は順序付けられたシーケンスにソートされ、結果の再表示ステップで、レベルにおける精度の細かさは順序付けられたシーケンスに従って選択結果から減少すること
−表示のステップで、少なくとも2つの結果グループを順序付けられたシーケンスに基づいて定義、かつ表示され、2グループのうちの一方は最微細精度のレベルに関連付けられること
−この方法は2グループの一方をユーザの選択として受信するステップと、少なくとも2グループを少なくとも2つの新規グループに再定義するステップとを含み、少なくとも2つの新規グループの第1グループは、選択したグループにおける結果の少なくとも一部を含み、少なくとも2つの新規グループの第2グループは残りの結果を含むこと
−少なくとも2つの新規グループをいくつかの精度レベルを使用して表示し、第1グループは最微細精度のレベルに関連付けられること、および第2グループは第1グループと比較してより粗い精度を有する1つまたは複数のレベルと関連付けられること
−この方法は、結果を戻すステップの前に、クエリに対するユーザ要求を受信するステップをさらに含むこと
−表示のステップで、最微細精度レベルに関連付けられた結果は、データベースに格納されたオブジェクトに関連するそれぞれの3Dグラフィカル表現で表示されること
−少なくとも1つの統合3Dグラフィカル表現が、精度が最微細なものではないレベルに関連付けられた結果に対して使用されること
−統合3Dグラフィカル表現は泡形状を有すること
−統合3Dグラフィカル表現はグループ内の結果のプレビューを含むこと
−プレビューは、統合3Dグラフィカル表現に近づくユーザのポインタに動的に反応すること
−表示のステップで、結果は視覚的キューに表示されること
本発明はさらに、本発明による方法を実装するコンピュータプログラムを提案する。本発明は、本発明の方法を実装するコンピュータシステムも対象とし、例えば製品ライフサイクル管理システムのようなシステムは、データベースおよびグラフィカルユーザインタフェースを備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明を具体化するシステムを、非制限的な例、および添付図面を参照して説明する。
【0015】
本発明はコンピュータシステムのデータベース内でナビゲートする方法を提供し、データベースクエリから戻された全ての結果はいくつかの精度レベルを使用して表示される。精度は好適には漸進的であり、それにより結果がどのように相関するかをより良く理解できる。現在画面上で目立つように表示された結果(フォーカスとも称する)は、最微細精度と関連付けられる。そのような結果は、例えば、ディスプレイ画面内で中央寄せするかまたは前面に配置することができる。フォーカス(またはディスプレイフォーカス)は、現在の視点に依存する画面ディスプレイ上のターゲット領域である。フォーカスから遠く離れた結果には粗い精度が与えられ、場合によっては動的にグループ化される。したがって、現在のユーザのフォーカスから構成される「視野」を使用して結果が表現され、著しくナビゲーションを改善する。ある実施形態において、精度レベルの数値をユーザが選択することができ、結果の明瞭性をさらに改善する。
【0016】
本発明の根底にある基本原理を図1および図2を参照して議論する。図1および図2は、本発明の代替的実施形態に従い、いくつかの漸進的精度レベルを使用して表示した結果の図である。
【0017】
例えばユーザの要求を受けてデータベースにクエリを行うと、110a−gの結果が戻ってくる。データベースクエリの領域でよくあるように、戻り結果は例えばユーザ要求との関連度に従って、ソート、順序付けまたはランク付けされる。
【0018】
ソートは項目を何らかの列および/または別の集合に配置する任意のプロセスであり、したがって2つの似て異なる意味を有する可能性がある。すなわち、
−順序付け:同じ種類、クラス、性質等を持つ項目を何らかの順序付けシーケンスに配置すること、および
−分類:同様な特性を有する項目を(ソートにより)グループ化およびラベル付けすること
これらの定義に関わらず、戻り結果を属性に関連付けるか、あるいは順序付けまたはカテゴリメンバシップのいずれかを反映するシーケンスに従って順序付けることができる。
【0019】
図1または図2の例では、デフォルトのソート規則、例えば名前により結果がソートされる。図中のタグA−Zは図1または図2における結果と関連付けられ、一連の結果のページを示すことができる。例えば、文字aで始まる名前(または参照、記号、ヘッダ等)を有する全ての戻り結果はページAでアクセスすることができる。異なる実施形態では、A−Zの各ページは、ソート規則に従ってランク付けした所定数の結果を含むことができる。
【0020】
結果はグラフィカルユーザインタフェース(またはGUI)100に表示される(GUIの詳細は図3を参照し、後に重点的に説明する)。ここでは、結果は例えばエンジン部品のようなCADオブジェクトに関する。しかしながら、図1または図2に表示する部品の厳密な性質は本発明を理解する上では重要ではない。
【0021】
重要なことは、戻り結果110a−gがいくつかの、例えば4つの漸進的精度レベルで表示されるということである。精度の概念は今日のコンピュータ科学の領域で定着しているが、正確には定義されていない。本仕様では、「精度」は、情報を閲覧または説明する詳細レベルを意味する。例えば、アクセスツールがより細かい(またはより微細な)精度になると、それが提示する情報の塊はより小さくなる。別の例として、人口統計的研究の結果を、大陸、国、地方、町等によってソートすることができる(精度は、大陸から町へ移行するにつれて微細さを増す)。さらに別の例として、特定のパラグラフにリンクする索引は、特定のページにリンクする目次またはサイトマップよりも精度が細かくなる(またはより微細な精度を有する)。同様な考え方により、精度はしばしばより大きなエンティティを再分割する程度と見なされる。例えば、インチに分割したヤードは、フィートに分割したヤードより微細な精度を有する。
【0022】
表示したソート結果110a−gのそれぞれは精度レベルの1つに関連付けられる。異なる精度を利用することは、結果にグループの概念を導入することを意味する。しかしながら、以降議論するように、精度レベルおよびグループの間で1対1の位置付けをすることは必須ではない。したがって、表示された結果は、ソートおよび(何らかの形で)グループ化される。したがって、使用した漸進的精度により、ユーザは特定の結果が残りの結果または結果のグループとどのように相関するかをより良く理解できる。この点を以下で例示する。
【0023】
例えば、結果110dの一部は最微細精度レベルに関連付けられる。典型的に、最微細精度に関連する結果は例えば、クエリ直後に表示される最も関連性の高い結果である。クエリの結果の表示直後は、ディスプレイフォーカスがこれらのオブジェクト上にある(すなわち、現フォーカスとなる)。基本的にPLMのコンテキストでは、モデル化したオブジェクトの個々の3Dグラフィカル表現がPLMデータベースに格納されると、最微細精度に関連する結果110dが表示される。個々の3Dグラフィカル表現により、例えばオブジェクト参照または名前と比較して、オブジェクトの性質を即時に理解できる。
【0024】
しかしながら、個々の表現は、好適には(図1にあるように)「K013−1152013」といった個々のオブジェクト参照/名前で補完されるものとする。異なる実施形態では、名前の接頭語のみがより粗い精度のグループに関連して表示される。
【0025】
好適には、図1の例にあるように2Dシームレスレイアウト上に分布するか、または図2にあるようにディスク上に(または回転盤上に)秩序だって分布するような3D縮小表現が使用できることとする。以下で分かるように、シームレス表現は何らかの形でナビゲーションを「非固定化」し、さらにナビゲーションを引き続き全体として首尾一貫させる。
【0026】
個々の3Dグラフィカル表現と対照的に、好適には、より粗い精度に関連する結果に対しては統合3Dグラフィカル表現を使用するものとする。統合表現は、好適には、結果のグループの代表的表現であり、したがってユーザにとって直感的に理解できるものとする。この目的で、統合表現は例えば球形または泡形状を有することができる(110a−c、110e −g)。
【0027】
結果の様々なグループは、ユーザに対して同一レベルの詳細を提供する必要はない。したがって、図1または図2から分かるように、基盤となる順序付けシーケンスに従って精度の細かさを変化できる。特に、精度が最微細のフォーカスから開始し、シーケンスに従って精度の細かさを減少することができる。また、同一の(最微細な)精度を、選択結果(例えば、フォーカス)と本質的に同じ所定数の結果に適用することができる。その所定数の結果には例えば、ページAのように現フォーカスと同じページを経由してアクセス可能な結果の一部または全てがある。さらに、ページを選択するとき(したがってフォーカスは選択したページにあり)、そのページ内の(全てとは限らないが)所定数の結果に同じ精度が与えられる。
【0028】
「遠い」結果(110a−c、110e−g)に関して、泡に対応する結果のグループは最も関連性が高いものでも現フォーカスでもないオブジェクトに関連するので、より粗い精度を適用できる。したがって、泡内の詳細レベルは個々の表現、すなわち最微細精度から利用できるものより低い。
【0029】
漸進的精度を利用することで、個々の表現とグループの表現の間での突然の遷移を防止することができる。この点で、例えば泡110b、c、e、fのように、統合3Dグラフィカル表現はグループ内の結果のプレビューを含むことができる。例えば泡110cまたは110e内の「(K)」または「(K013)」のように、精度を漸進的にするために名前(または参照等)の接頭語を泡内に表示することもできる。名前の接頭語は、名前全体と比較して精度が粗い一種の「テキスト形式」プレビューと見なすことができる。
【0030】
漸進的精度により、ユーザは対応するグループ内に隠れたものを推測することができる。したがって、漸進的精度により、フォーカスされた結果110dが残りの結果110a−c、110e−gとどのように相関するかをより良く理解することができる。例えば、図1において、ユーザは微細な精度で表示される最終結果110d(参照番号K013−1152024参照)と泡110eにグループ化された結果とのリンクを容易に理解することができる。すなわち、この例ではリンクは接頭語「K013」である。さらに、グラフィカルプレビューは別の種類のリンクを確立する。ユーザは例えば結果110dと例えば110cまたは110eとの間の相関、すなわちエンジンの機械部品が含まれることを即座に理解することができる。
【0031】
異なる実施形態では、プレビューは泡に接近するユーザポインタに動的に反応することができる。例えば、泡は最初にプレビューを表示しなくともよい。ユーザがポインタを近づけると、プレビューが泡内に漸進的に現れ、GUIをより対話的にすることができる。
【0032】
泡に対応する結果のグループが非常に多数の結果を含むとき、プレビューを例えば「適応的」にすることができる。例えば、プレビューの選択を考慮でき、選択したものを内容に適合させることができる。例えば、10個の結果のうち1つのみまたは最初の結果のみ、または各ページ(泡110f内のページL−N参照)の最初の結果をプレビューすることができる。同様に、テキスト形式の内容を考慮した場合、キーワードまたはサマリーを提供することができる。したがって、この場合プレビューを適応的プレビューと称することができる。
【0033】
図1または図2のビューは実際にはクエリ直後の表示状態を反映せず、ユーザが特定の結果にフォーカスを当てた直後の表示状態を反映する。実際、結果110a−gがクエリから戻されるとき、クエリに従って様々な精度レベルと結果との関連が生成される。例えば、n個の最も関連性の高い結果110dは最微細精度を得、より関連性の低い結果はより粗い精度を得る。
【0034】
むしろ、図1または図2のビューは、ユーザが特定のセクション(ここではページKのK013)にフォーカスを当てると表示されるビュー、または特定の結果、例えばセクション内の結果110dsを選択するときに表示されるビューに対応する。したがって、セクションK013または結果110dsが現フォーカスである。最微細精度は現フォーカスに関連付けられる。さらに、同一の精度がセクション内の所定数の結果に適用された。
【0035】
好適には、図1および図2で結果を再表示するとき、ソート規則の連続性(ここではページにより、A−Zで示す)が保存され、再表示結果はページAからページZまでソートされたままである。これは、基盤となる結果の順序付けシークエンスが保存されることを意味する。したがって、結果のソートおよびグループ化の両方が可能であるが、戻り結果の中でナビゲートする際にソートおよびグループ化の間で厳格な境界がない方法を本発明は提案する。
【0036】
図1および図2にあるように、例えば4つの異なる精度レベルを考える者もいるかもしれない。または(例えば泡110bと110cと泡110eと110fを再グループ化することで)3つのレベルのみまたは(泡110a−cと110e−gを再グループ化することで)2つのレベルのみを使う者もいるかもしれない。レベル数がより大きくなれば、精度をより漸進的にすることができる。しかしながら、レベル数があまりに多いと使用上混乱を来たしうる。また、2つのみのレベルを使用すると、遷移が急になる可能性がある。したがって、3つまたは4つのレベルがより都合が良いと思われる。
【0037】
有為なことに、ユーザがレベル数を対話的に修正でき、ナビゲーションの容量を追加できる。次の図を参照してこれを議論する。
【0038】
さらに興味深いことに、現フォーカスに関する結果の関連性について視覚効果を探求することができる。この点で、例えば110aおよび110gのような「遠く離れた」グループは「より近い」もの(110cおよび110e)より小さく見え、プレビューは「より近い」グループ上でのみ利用可能とする。遠い/近いの概念は現フォーカスに依存するが、最初のソートは保存されることに注意する。
【0039】
図1を参照してより詳細に述べると、スライダ130をGUIのウィジェットの一部として(2Dレイアウト内に)提供し、結果のスクロールを可能にする。したがって、結果をスクロールするとき、オブジェクトの個々の表現110dは順次片方(最も近いグループのそば)に表れ、(ソート規則に従って)結果の最後に到達するときを除いて他方(最も近いグループのもう一方のそば)に消えるが、例えばグループ110gのような最後のグループが除去されるという副作用がある。グループの動的な再セグメント化は、結果をスクロールするときに生ずることに注意する。
【0040】
以下では、PLMのコンテキストに特に関連する本発明の実施形態を説明する。
【0041】
実施形態の一例として、ユーザコンピュータと1つまたは複数の製品データ管理(PDM)システムとを備えるコンピュータネットワークで本発明のプロセスを実装する。ユーザコンピュータはPDMシステムと通信する。PDMシステムは例えばバックボーンネットワークに位置することができる。PDMシステムにより、場合によっては階層的に相関する多数の文書、関連およびデータの管理が可能である。上記のPDMシステムはモデル化した製品、モデル化したアセンブリおよびモデル化した製品部品に関連するデータを有する製品ライフサイクルデータベースを具備し、設計者がそれらを検索したり、場合によっては後から編集したりすることができる。したがって、複数のユーザが異なる部品/製品/アセンブリ上で共同作業することができる。
【0042】
GUI100は典型的なPLM風インタフェースであることができ、当業界で普通である標準的なメニューバー110、120を有することができる。GUI100は、ディスプレイとメモリを有するネットワーク化したコンピュータ上で実行される。例えば、図3に表示した参照番号100で識別されるものと同様なGUIをネットワークの他のコンピュータ上で実行することができる。これらのコンピュータは、同様なローカルアプリケーションおよび共通環境を有するとさらに有利である。
【0043】
GUI100は、ユーザの要求によるかまたはバックグラウンドタスクとしてのいずれかにより、製品ライフサイクルデータベースへのアクセスを許可するように調整される。したがって設計者は、GUIを使用して直接PLMデータベースにクエリを行うことができる。例えばツールバー300経由で、検索をトリガすることができる。ここでは、クエリがまだトリガされていないので何も表示されない。
【0044】
より詳細には、ツールバー300は1つまたは複数のツールバー領域を備える。図3の実施形態において、ツールバー300は4つの上記ツールバー領域310、320、330、340を備える。ツールバーの各領域は、1つまたは複数の機能またはタスクに関連付けられ、ユーザがそれらを選択することができる。上記の機能は、関連領域を選択することで直接または間接的に開始される。
【0045】
図3の4つのツールバー領域のそれぞれは、好適にはユーザが選択した機能を実行するのに適したボタン315、325、334、345を示す。ボタンは、例えば「選択準備完了」のような機能を示すことができる。さらに、ツールバー領域のボタンの各々に、さらなる機能または引数の候補を表示するため、プルダウンメニューボタン(それぞれ、参照番号316、326、336、346で示す)を補うことができる。
【0046】
図3の実施形態では、第1のツールバー領域310を一般的に検索動作と関連付けることができる。第2の領域320は選択動作に関し、第3の領域330は例えば他の設計者とのチャット/通信のような共同ワークグループ内の共同作業に関することができる。共同ワークグループは例えば、共同設計者およびプロジェクト管理者のような共同ワークスペースを共有する人々で構成することができる。第4のツールバー領域340はデータベースを更新するための修正配信機能と関連付けることができ、第4のツールバー領域340は共同ワークグループに通知することができる。
【0047】
上記の構造により、ルーチンPLMタスクへの効率的なアクセスが可能である。特に、共同作業に特化した第3のツールバー領域330は、設計者が他の設計者と迅速に連絡をとり、それによりネットワークでの共同作業に特有の衝突を解決することを支援する。
【0048】
動作中は、例えばマウスのおかげで、ユーザは入力領域を選択することができ、所望の引数(例えば、「検索」領域310の入力領域315におけるキーワード「モバイル」)を直接入力するか、選択することができる。引数が選択されると、ユーザは関連するアイコンボタン311、321、331、341をクリックし、機能の実行をトリガすることができる(ここでは、アイコン311をクリックすることで検索機能がトリガされる)。上記のアイコンボタン311、321,331、341は人間工学の点で有利である。上記のボタンに直感的なアイコンをさらに付けることができる。同じ意味で、「ポジティブな」賢いメッセージを表示し、ユーザガイダンスを最適化するためにツールバーの領域を構成することができる。
【0049】
クエリ「モバイル」の結果として起こり得るものを図4に表示し、クエリに応答して戻された結果を示す。図1または図2にあるように、結果110aおよび110dを異なる精度レベルを使用して表示する。ユーザはディスクまたは回転盤上の結果を取得し、泡110aが「データ袋」として動作する。再度、デフォルトのソート規則が適用される。ここで、結果は名前でソートされる。
【0050】
この例では、データベースはキーワード「Mobile(モバイル)」に関連する特に2つの製品クラス、すなわち、携帯電話(総称番号110dおよび参照番号219−223の両方で示す)およびモデル化したミニカー(110dおよび210)を含むと仮定する。
【0051】
デフォルトでは、アルゴリズムは最微細精度を使用してページAに付随する結果を表示する。したがって、オブジェクト群110dは名前が文字aで始まる戻り結果のうち最も関連性の高いデフォルトのグループを形成する。携帯電話の一般名は例えば「Advance mobile phone(高級携帯電話)」、車の名前は「Amusement mobile(アミューズメントモービル)」であることができ、したがってその結果が戻される。他の結果は、より粗い精度で表示される。
【0052】
デフォルト数、例えば14個の関連部品/オブジェクトを最微細精度で表示し、残りのオブジェクト群110aをより粗い精度に従ってグループ化することを保証するようにアルゴリズムを設計することができる。ここでは上記のグループ110a1つのみを表示する。しかしながら、前に喚起したように、残りのオブジェクトグループのデフォルト数はユーザが修正できる。
【0053】
携帯電話219−223に関して、様々なカラーバージョンが表示される。ミニカーに関しては、入力キーワード「Mobile(モバイル)」に論理的に関連するので、部品211−218(例えば、シャーシフレーム211)も戻されて表示される。
【0054】
他の結果110aは、より粗い精度であることの利点を有する。すなわち、他の結果110aは泡110aとしてグループ化および表現され、場合によっては残りのオブジェクトのプレビューを図1または図2のように示す。図4の例では、泡110aは携帯電話およびミニカーの集合的なプレビューを示す。上記残りのオブジェクトのおおよその数を示すものをさらに提供することができる(図示せず)。
【0055】
次に、第1のウィジェット150を提供することができる。第1のウィジェット150は、最微細精度で参照している現在のグループ(ここではページAに対応)を示す。グループは必ずしもページに対応する必要はないことに注意する。特に、より粗い精度を有する結果グループを実際にいくつかのページに集約することができる。
【0056】
使用中にウィジェット150内の記号「>」または「<」をクリックすることで、ユーザは1ページずつ結果を閲覧することができる。ユーザは、ソート規則(ここでは、A B C D E−J K−Q R−Z)に依存する選択可能範囲の表示を使用して結果の次のページに直接行くこともできる。別のページ、例えばページBに行くとき、ページを微細な精度に拡張し、グループを形成してページA、C―Zおよび、場合によっては回転盤上に表示不能なページB内の結果の一部を集約する。
【0057】
さらに、ズームとして動作する別のウィジェット160または「ズーム」スライダを提供し、特に、表示した精度のレベル数を修正することができる。この例において、カーソル161は3つの可能な位置、すなわち右、中央、左を有する。ウィジェット160のカーソルが右側にあるとき、粗い精度を有するグループ110a1つのみが表示される。したがって、(最微細精度を有する)拡大した結果数は最適である。
【0058】
最後のグラフィカルツール400を、ナビゲーションの可能性を増すために提供することができる。これを、図8−9を参照して説明する。
【0059】
図5を参照する。「ズーム」スライダ160を使用して、ユーザは結果の精度を修正した。ここで、ズームアウト(左の位置)は、レベル数を1つの(粗い)精度レベルにのみ減少させた。結果は名前の基準によりグループ化される。一方、アルゴリズムは新規のグループ510a−c、510e−fを生成し、セグメント化を最適化した。したがって、グループは図4の場合と比べて再定義されている。これを達成するため、様々な考え方を採用することができる。
【0060】
例えば、スライダのカーソル位置によって、アルゴリズムは所定数の均一なグループを生成することを体系的に試みることができる。(例えば、
−カーソルがズームアウト/左位置にある(粗い精度のみを有する)ときは、5つのグループ510a−c、510e−f、
−カーソルが中央にあるときは、4つのグループ(最微細精度を有する1つのグループと、粗い精度を受ける他のグループとを含む。図6のグループ610a−dを参照)、および
−カーソルがズームインまたは右位置にあるときは2つのグループ(最微細精度のグループと、粗い精度である他のグループとを含む。図4の110aおよび110dを参照)。
【0061】
したがって、ズームスライダ160を使用して結果の精度を修正することにより、結果のグループを自動的に再定義(例えば、再セグメント化)することもできる。
【0062】
図6を参照する。ズームスライダ160を使用して、ユーザは結果の精度を再度修正した。ここで精度レベルの総数は図4の場合と比べて不変のままである。しかしながら、粗い精度を有するグループ610a−cの数は増加している。したがって、(全てのグループを含む)全体的な精度は変化している。
【0063】
したがって、ズームスライダ160により、ユーザは精度のレベル数と同一レベル内でのグループの定義とを修正することができる。したがってグループは、もはや固定的な境界を有する固定的な集合ではない。対照的に、本発明はある実施形態において、ソート規則と求められる精度のレベル数とに従ってグループ数とそれらの内容とを最適化することができる。
【0064】
次に、ユーザは例えば610a(ページJ−Qに対応)のようなグループの1つに含まれる、あるオブジェクトにフォーカスを当てるよう決めることができる。この点で、ユーザはグループをダブルクリックして、図7に示すものを表示することができる。
【0065】
図7を参照すると、回転盤が図6と比べて「回転」している。ページJの所定数のオブジェクトは、最微細精度を有するグループ710dを形成する。したがって、オブジェクトは統合オブジェクトとして表示され、それぞれの3Dグラフィカル表現を有する。オブジェクトは視点に最も近く(フォーカスの修正)、他のグループ710a−cは(図6に関して)動的に再定義され、回転盤上に再配置される。ここで、ウィジェット160のカーソル位置は図6と比べて不変のままである。現フォーカスは視点から最も近く、「より遠い」結果は回転盤上の背景に再配置されることに注意する。図7のグループ710a−cは図6のそれらと異なる。なぜならば、グループ710a−cは異なる数のオブジェクト、および異なるオブジェクトを含むからである。
【0066】
一実施形態において、回転盤を図1の2Dレイアウトと同様に起動することができる。ここで、図1のようにスライダを使用するのではなく、ユーザは回転盤のポインタにより回転盤を回転し、結果をスクロールすることができる。図1の場合のように、オブジェクトの個々の表現(より微細な精度)は最も近いグループの1つから抽出されて逐次回転盤の前面に現れ、最も近いグループの他方に消える。図1と対照的に、回転盤の設計により副作用は生じない。再び、結果をスクロールするときにグループの動的な再セグメント化が生ずる。
【0067】
したがって、概要として、本発明によるナビゲーション方法は、データベース上に格納されたオブジェクトのサブセット(例えば、オブジェクト710a−cにより形成されたサブセット、または同じことであるが、クエリから戻された図6の610a−dにより形成されたサブセット)とそのサブセット内の少なくとも2つのグループとを定義することができる。第1のグループ(610a、bまたはc)は例えば最も関連性の低い結果を集約し、粗い精度に関連付けられる。第2のグループ(例えば、610d)は、最微細精度に関連付けられるオブジェクトを含む。次に、この方法はGUI内にそれぞれの精度を有する第1および第2のグループを表示する。上述のように、少なくとも1つの統合グラフィカル表現は第1のグループ(例えば、泡)に対応することができ、第2のグループに対応するオブジェクトそれぞれの個別グラフィカル表現が表示される。次いで、グループ内に表示したオブジェクト間をナビゲートするユーザの指示を受けてオブジェクト数を変化させることで、この方法はさらに少なくとも1つのグループ(例えば、610a)を動的に再定義することができる。したがって異なるレベルの精度が含まれ、それによりユーザは残りの結果(例えば710a−c)を参照しつつ所定の結果(例えば710d)をフォーカスすることができる。それによりナビゲーションの進度が改善される。加えて、ユーザが要求する精度を変えるとき、新規のグループを形成して、オブジェクト間の関係をより良く理解することができる。
【0068】
図8は図6と同じビューを示し、基準に従ったナビゲーションを可能とするためにグラフィカルツール400の機能が起動されている。言い換えると、ツールは一実施形態において例えば図6の結果を表示する処理をトリガし、その結果は新規基準に従って再配置(場合により再順序付けまたはカテゴリ化)される。この処理を以降再配置プロセスと称する。
【0069】
図8に示すように、グラフィカルツール400はユーザ対話領域410(北)、420(西)、430(南)、440(東)、450(中央)を備え、それらを例えば単純なマウスクリックにより起動することができる。好適には、より容易に識別するためにグラフィカルツールの領域にマーカーを付け、グラフィカルツールが直感的で人間工学的であるように配置する。図8の例では、グラフィカルツールは一般的なコンパスの形(象限に配置した領域)を有し、以降「コンパス」または「グラフィカルツール」のいずれかで示すが同じことを意味する。扱いやすさに関しては上記の形は望ましいが、様々な他の形を提供することができる。好適には、システムのコンパスはユーザフレンドリーかつ直感的なツールであるよう意図される。
【0070】
ユーザ選択可能領域410−450は様々な種類の機能に特化することができる。この関連する象限(quadrant)430を起動することができ、その結果サブメニュー431が表示される。サブメニュー431はユーザに、名前または種類によりナビゲーションを選択することを提示する。「種類」基準を選択すると、図9のビューになる。
【0071】
図9は、選択基準に基づく新規ナビゲーションステップ後に取得した新規結果のビュー、すなわち、オブジェクトの種類に従って回転盤910上に再表示したものを示す。目下の例では、(以前のオブジェクトに関連する)5種類のファイルを示している。したがって、5つのグループ910a−cを形成し、5種類のファイルを反映する。この種類のファイルは、表示グループ付近に表示したタグが示すように、ビデオ910a、Jpeg画像910b、テキストファイル910f、CADオブジェクト/部品910eおよびCAD図面910cである。
【0072】
この例でのウィジェット160のカーソルは自動的に左の位置に設定されている。すなわち、1つのみの(粗い)精度レベルが維持されている。多数のファイルが含まれるとき、上記のオプションはデフォルトのものであることができる。
【0073】
種類による再配置の基本原理を以下に示す。
【0074】
データベースはモデル化したオブジェクトとモデル化したオブジェクト間の関係とを備えることを思い出してみる。このモデル化したオブジェクトは属性値の集合に関連付けられ、その属性値はデータベースに格納されるかまたはモデル化したオブジェクトを含む関係に基づいて計算可能である。
【0075】
再配置プロセスは第1に、結果のビューを(例えば図6に示す本発明の方法に従って)ユーザに表示することを含む。次いで、再配置プロセスは属性種類をユーザが選択したことを受信することを含み、以降で説明するように、これは典型的にグラフィカルツール400を通して達成できる。次に、再配置プロセスは以下のステップを含む。すなわち、
以前表示したビューのオブジェクトに対してデータベースにクエリを行うこと
以前のビューのオブジェクトに関連させて、選択した属性種類の1つまたは複数の値を提供すること;および新規に提供された属性値に従ってビュー内にオブジェクトを再表示すること。属性種類は例えば基準(例えばオブジェクト名または種類)に対応する。したがって、ページではなく基準に従って結果をナビゲートすることが可能である。
【0076】
グラフィカルツールではなく、同一の再配置プロセスを任意のアイコンまたはメニューコマンドを使用してトリガできることに注意する。
【0077】
次に、ユーザは、例えばグループ910eのような特定の結果グループに付随する結果を拡張したいと望む可能性がある。この目的で、本発明の実施形態においてユーザは対応する泡910eをダブルクリックし、図10のビューを表示することができる。
【0078】
図10は図9と同じ結果を示し、結果の特定グループ(図9のCADオブジェクト/部品のグループ910e)がユーザのフォーカスを受信する。ユーザは2次回転盤920上の要求オブジェクト全てを取得する(回転盤910は親または1次回転盤である)。結果として、ユーザは図4に表示したのと同じオブジェクト110a、110d、210−233を取得する。
【0079】
異なる実施形態では、単一レベルの(粗い)精度またはグループ(図9のグループ910a−fを思い出すこと)のみが第1の回転盤に存在するときに、この拡張を生ずることができる。
【0080】
別の異なる実施形態では、表示したオブジェクト(泡を含む)910a−f、110a、110d、210−223は、回転盤階層(1次、2次等)の所定のレベルにおけるそれぞれの重みに従って配置され、表示したオブジェクトの重みは、GUI100に表示される階層内のオブジェクトの子孫数に依存する。重み依存の原理のため、上記のソリューションによりユーザは、組織化したデータを通じて進むことと、オブジェクトおよびの組織化したデータの間の関係とを、簡潔かつ直感的な方法でより良く理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の代替的実施形態により結果をいくつかの精度レベルを使用して表示するビューの変形を示す。
【図2】本発明の代替的実施形態により結果をいくつかの精度レベルを使用して表示するビューの変形を示す。
【図3】本発明の実施形態によりデータベースにクエリを行うツールバーを表示するPLMグラフィカルユーザインタフェースの表示例である。
【図4】結果をいくつかの精度レベルを使用して表示する、図3のPLMグラフィカルユーザインタフェースにおけるビューである。
【図5】結果の精度が変化した後に表示される、図4と同様な結果を示す。
【図6】結果の精度が別途変化した後に表示される、図4と同様な結果を示す。
【図7】特定の結果へのフォーカスを受信した後に再表示される、図6と同様な結果を示す。
【図8】図6と同様な結果を示し、さらなるナビゲーションステップを考慮してグラフィカルツールの機能が起動されることを示す。
【図9】の新規ナビゲーションステップ後に取得される新規結果を示す。
【図10】特定グループの結果がフォーカスされた後に再表示される、図9と同様な結果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフィカルユーザインタフェースを備えるコンピュータシステムのデータベース内をナビゲートするための方法であって、
結果(110a―g)をデータベース内のクエリから戻すステップと、
進歩的な精度のいくつかのレベルを使用して戻った前記結果を前記グラフィカルユーザインタフェース(100)に表示するステップであって、前記結果のそれぞれは、前記クエリに従って、前記レベルのうちの1つに関連付けられるステップと
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
戻った前記結果(110d、110ds)のうちの少なくとも1つのユーザ選択を受信するステップと、
前記いくつかの精度レベルを使用して前記結果(110a―g)を再表示するステップであって、前記選択された結果(110d、110ds)は最微細精度を有するレベルに関連付けられるステップと
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
精度の前記レベル数を修正するユーザ要求を受信するステップと、
前記修正されたレベル数に従って、前記結果(510a−f、610a−d)を再表示するステップと
をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
精度のレベル数を修正する前記ユーザ要求を受信するステップで、前記数は1および2から選択できることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記グラフィカルユーザインタフェース(100)は、レベル数の修正をトリガするのに適応したウィジェット(widget)(160)またはインタフェースコンポーネント(160)を備えることを特徴とする請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
戻された前記結果は、順序付けられたシーケンスにソートされるステップと、
前記結果を再表示する前記ステップで、前記レベルの精度の細かさは、前記選択された結果から前記順序付けられたシーケンスに沿って減少するステップと
を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記表示ステップで、結果の少なくとも2つのグループ(110a−g、610a−d)は、前記順序付けシーケンスに基づいて定義および表示され、前記2グループのうちの一方が、最微細精度を有するレベルに関連付けられることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記2グループのうちの一つ(610a)のユーザの選択を受信するステップと、
前記少なくとも2つの新規グループ(710a−d)の第1グループ(710d)は、前記選択されたグループ(610a)の結果の少なくとも一部を備え、
前記少なくとも2つの新規グループ(710a−d)の第2グループ(710a−c)は、残りの結果を備えた
前記少なくとも2つのグループを、少なくとも2つの新規グループ(710a−d)に再定義するステップと
をさらに備え、前記方法は、
前記第1グループ(710d)を最微細精度のレベルに関連付け、
前記第2のグループ(710a−c)を前記第1グループと比べてより粗い精度を有する1または複数のレベルに関連付ける
前記少なくとも2つの新規グループ(710a−d)を前記いくつかの精度レベルを使用して表示するステップ
をさらに備えたことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記結果を戻す前記ステップの前に、
前記クエリに対するユーザ要求を受信するステップ
をさらに備えたことを特徴とする請求項1から8の任意の1つに記載の方法。
【請求項10】
前記表示ステップで、最微細精度のレベルに関連付けられる前記結果(110d、110ds)は、前記データベースに格納されたオブジェクトに関連するそれぞれの3Dグラフィカル表現として表示されることを特徴とする請求項1から9の任意の1つに記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つの統合3Dグラフィカル表現(110a−c、110e−g)は、精度が最微細精度ではないレベルに関連付けられる結果に対して使用されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記統合3Dグラフィカル表現は泡形状を有することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記統合3Dグラフィカル表現は前記グループ内の結果のプレビューを備えたことを特徴とする請求項11または14に記載の方法。
【請求項14】
前記プレビューは、前記統合3Dグラフィカル表現に近づくユーザポインタに動的に反応することを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記表示ステップで、前記結果は視覚的キュー(910、920)上に表示されることを特徴とする請求項1から14の任意の1つに記載の方法。
【請求項16】
請求項1から15の任意の1つの方法を実装することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項17】
請求項1から15の任意の1つの方法を実装し、前記データベースおよび前記グラフィカルユーザインタフェースを備えることを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項18】
前記コンピュータシステムは製品ライフサイクル管理システムであることを特徴とする請求項17に記載のコンピュータシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−59563(P2008−59563A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−187569(P2007−187569)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(500102435)ダッソー システムズ (52)
【氏名又は名称原語表記】DASSAULT SYSTEMES
【住所又は居所原語表記】9,quai Marcel Dassault, BP 310 92156 Suresnes Cedex, FRANCE
【Fターム(参考)】