説明

コンピュータプログラムとインタフェースするためのコントローラ及びインターフェースオブジェクト

【課題】コンピューティングシステムで実行されているプログラムのコマンドをトリガするための方法を提供する。
【解決手段】インタフェースオブジェクトは、ハンドルに連結されたオブジェクトによって定義され、ハンドルは、オブジェクトから延びる線に略直交する長尺部材を有する。画像キャプチャ装置の視野内のインタフェースオブジェクトの位置の変化により、コンピューティングシステムで実行されているプログラムでインタフェースコマンドがトリガされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、コンピュータシステムへのジェスチャ入力に関し、より詳細には、装置の変化を視覚によって検出し、この変化によりコンピュータシステム側でアクションをトリガすることに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピューティングシステム用の代わりの入力装置を探し出すことが大きな関心を集めている。詳しくいえば、視覚によるジェスチャ入力装置の普及が一層進んでいる。一般的にいうと、ジェスチャ入力とは、コンピューティングシステム、ビデオゲームコンソール、インテリジェント家電(smart appliance)などの電子装置を、オブジェクトをトラッキングするビデオカメラがキャプチャした何らかのジェスチャに反応させることを指す。
【0003】
デジタルビデオカメラを使用して移動するオブジェクトをトラッキングし、ビデオ画像を処理してさまざまな表示を生成することは、当業界で知られている。例えば、図1は、ユーザの手がボール101を保持している状態を示す。ボール101はビデオカメラの視野に配置されており、ビデオカメラは、ボールの円形状を検出することで、ボールの位置をトラッキングすることができる。ボール101の位置がわかれば、この情報を使用して、当業界で一般に知られている各種方法によって、コンピュータプログラムを制御することができる。例として、モニタ上の動画を形成する仮想オブジェクトを考える。これは、ボール101の移動に対応しているとする。この仮想オブジェクトを表示するには、計算で求めた情報を使用して、コンピュータの記憶空間内でこの仮想オブジェクトの位置および向きを固定して、次に公知の処理によってこの画像のレンダリングを実行し、三次元情報を現実的な遠近表示に変換する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の知見および技術を使用しても、さまざまな課題によりオブジェクトのトラッキングができない状況が続いており、なかでも困難なのが、ビデオ画像内のピクセルのうち、対象のボール101に間違いなく対応しているピクセルのみを正確に抽出することである。例えば、図1に示すように、ボール101を保持している手によって、ボールの一部がブロックされる。この結果、ビデオカメラによってキャプチャされるボール101の画像の形状が完全な円でなくなってしまう。ボール101を保持している手によってボールの一部がブロックされるため、特定の円のオブジェクトを検出することで機能するオブジェクトのトラッキング法は、誤りが非常に起こりやすい。
【0005】
別の例では、入力をキャプチャするために、ビデオカメラによってトラッキングされるセンサを備えた手袋をユーザが着用し、ビデオカメラが、この手袋もトラッキングする場合もある。このような手袋は試されてきたものの、手袋を頻繁に着脱しなければならず不便であるため、この手袋はユーザに受け入れられていない。
【0006】
このため、ユーザにとって使い勝手のよい、インタフェースオブジェクトをトラッキングするためのより信頼性の高い方法およびシステムを提供することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
大まかにいうと、本発明は、コンピューティングシステム上で実行されているプログラムのコマンドをトリガするためのシステムおよび方法を提供することによって、このようなニーズを満たす。本発明は、方法、システムまたは装置など、多くのやり方で実装することができる点を理解されたい。以下に本発明のいくつかの発明の実施形態を記載する。
【0008】
発明の第1の態様によれば、コンピューティングシステムで実行されているプログラムのコマンドをトリガするための方法が提供される。前記方法では、画像キャプチャ装置の視野が監視され、前記視野内でインタフェースオブジェクトが特定される。前記インタフェースオブジェクトは、球形オブジェクトのペアによって定義され、前記特定されたインタフェースオブジェクトの位置の変化が分析される。前記インタフェースオブジェクトの位置の変化が検出されると、前記変化によって、前記コンピューティングシステムで実行されている前記プログラムでインタフェースコマンドがトリガされ、前記トリガは前記インタフェースオブジェクトの前記検出された変化の結果である。
【0009】
発明の第2の態様によれば、コンピューティングシステムで実行されているプログラムのコマンドをトリガするための方法が提供される。前記方法では、インタフェースオブジェクトが提供される。ここで、前記インタフェースオブジェクトは、ハンドルに連結されたオブジェクトによって定義され、前記ハンドルは、前記オブジェクトから延びる線に略直交する長尺部材を有する。画像キャプチャ装置の視野内に前記インタフェースオブジェクトが配置され、前記画像キャプチャ装置の前記視野内の前記インタフェースオブジェクトの位置の変化により、前記コンピューティングシステムで実行されている前記プログラムでインタフェースコマンドがトリガされる。
【0010】
発明の第3の態様によれば、コンピューティングシステムで実行されているプログラムのコマンドをトリガするためのシステムが提供される。前記システムは、画像キャプチャ装置と、前記画像キャプチャ装置と通信している前記コンピューティングシステムと、を有する。前記システムは、前記画像キャプチャ装置の視野内に配置されるように構成されたインタフェースオブジェクトも更に有する。前記インタフェースオブジェクトは、ハンドルに取り付けられたオブジェクトによって定義され、前記ハンドルは、前記オブジェクトから延びる線に略直交する長尺部材を有する。前記ハンドルは、前記ハンドルを保持している手が、前記画像キャプチャ装置が前記球形オブジェクトを視界にいれる(あるいは捉える)のをブロックしないよう制限するように構成されている。
【0011】
更に別の実施形態によれば、ゲームシステムが開示される。前記システムは、画像キャプチャ装置と、前記画像キャプチャ装置とインタフェースする前記コンピューティングシステムと、を有する。前記コンピューティングシステムとインタフェースするゲームコントローラも提供される。前記ゲームコントローラは、インタフェースオブジェクトとの連結が可能であり、前記インタフェースオブジェクトは、ポスト、および前記コントローラとインタフェースするコネクタを有する。前記インタフェースオブジェクトは、前記ポストの、前記コネクタに対向する端で前記ポストに連結された形状オブジェクトを有する。前記コンピューティングシステムは、前記画像キャプチャ装置によって得られた画像データの分析によって前記形状オブジェクトを捉えるように構成されており、前記画像データの前記分析は、前記コンピューティングシステム上で実行されるコンピュータプログラムによるインタラクティブなアクションをトリガするように構成されている。
【0012】
更に別の実施形態によれば、ゲームコントローラが開示される。前記ゲームコントローラは、コンピューティングシステムとインタフェースするためのものである。前記ゲームコントローラは、インタフェースオブジェクトとの連結が可能であり、前記インタフェースオブジェクトは、ポスト、および前記コントローラとインタフェースするコネクタを有する。前記インタフェースオブジェクトは、前記ポストの、前記コネクタに対向する端で前記ポストに連結された形状オブジェクトを有する。前記コンピューティングシステムは、前記形状オブジェクトを捉えるように構成されたキャプチャ装置を有し、前記キャプチャ装置からの画像データの分析は、前記コンピューティングシステム上で実行されるコンピュータプログラムによるインタラクティブなアクションをトリガするように構成されている。
【0013】
別の実施形態では、ゲームコントローラが提供される。前記ゲームコントローラは、人のユーザの左右の手による取り扱いに適合可能な第1面および第2面を有することが可能な本体を有する。第1端および第2端を有するポストが提供される。前記第1端は、前記本体を前記第1面と前記第2面の間に連結するためのコネクタを有する。形状オブジェクトが前記ポストの前記第2端に連結されており、前記形状オブジェクトは、前記本体が前記人のユーザによって取り扱われると、前記形状オブジェクトの空間位置および光強度の一方または両方を、画像キャプチャ装置によって認識することができる。
【0014】
本発明の他の態様および利点は、例示のために本発明の原理を示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明を読めば明らかとなるであろう。
本発明は添付の図面と併せて以下の詳細な説明を読めば容易に理解できるであろう。図面においては、同じ構造要素には同じ参照符号を付した。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】従来のインタフェースオブジェクトを保持しているユーザの手の説明図である。
【図2】本発明の一実施形態による、インタフェースオブジェクトをトラッキング可能なシステム構成全体の高水準説明図である。
【図3】本発明の一実施形態による、インタフェースオブジェクトとの併用に適したコンピューティングシステムの各種構成要素の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態による、ユーザがインタフェースオブジェクトを操作しているときに、インタフェースオブジェクトに対応するピクセル群をトラッキングして判別するための機能ブロックを示すブロック図である。
【図5A】本発明の一実施形態による、図2に示したインタフェースオブジェクトをより詳細に示す説明図である。
【図5B】本発明の一実施形態による、図2に示したインタフェースオブジェクトをより詳細に示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態による、画像キャプチャ装置の視野内にある状態の、図5A,5Bに示したインタフェースオブジェクトの説明図である。
【図7】本発明の一実施形態による、図5A,5Bに示したインタフェースオブジェクトを使用して、コンピューティングシステム上で実行されているプログラムのコマンドをトリガするためのシステムの説明図である。
【図8A】インタフェースオブジェクトの別の実施形態の説明図である。
【図8B】インタフェースオブジェクトの別の実施形態の説明図である。
【図8C】インタフェースオブジェクトの別の実施形態の説明図である。
【図9A】図8A〜8Cに示したインタフェースオブジェクトを保持している手の説明図である。
【図9B】図8A〜8Cに示したインタフェースオブジェクトを保持している手の説明図である。
【図10A】画像キャプチャ装置の視野内にある状態の、図8A〜8Cに示したインタフェースオブジェクトの説明図である。
【図10B】画像キャプチャ装置の視野内にある状態の、図8A〜8Cに示したインタフェースオブジェクトの説明図である。
【図10C】画像キャプチャ装置の視野内にある状態の、図8A〜8Cに示したインタフェースオブジェクトの説明図である。
【図10D】画像キャプチャ装置の視野内にある状態の、図8A〜8Cに示したインタフェースオブジェクトの説明図である。
【図11A】本発明の一実施形態による、コンピュータプログラムとのインタフェースに使用することができる、コントローラに接続されたインタフェースオブジェクトの例を示す。
【図11B】本発明の一実施形態による、コンピュータプログラムとのインタフェースに使用することができる、コントローラに接続されたインタフェースオブジェクトの例を示す。
【図12A】本発明の一実施形態による、1つ以上のインタフェースオブジェクトをコントローラに接続するための代替の接続面の例を示す。
【図12B】本発明の一実施形態による、1つ以上のインタフェースオブジェクトをコントローラに接続するための代替の接続面の例を示す。
【図13A】本発明の一実施形態による、コンピューティング装置との通信を検出する際に、インタフェースオブジェクトと接続されているコントローラの例を示す。
【図13B】本発明の一実施形態による、コンピューティング装置との通信を検出する際に、インタフェースオブジェクトと接続されているコントローラの例を示す。
【図14A】本発明の一実施形態による、1つ以上のインタフェースオブジェクトをコントローラに接続するための別例を示す。
【図14B】本発明の一実施形態による、1つ以上のインタフェースオブジェクトをコントローラに接続するための別例を示す。
【図14C】本発明の一実施形態による、1つ以上のインタフェースオブジェクトをコントローラに接続するための別例を示す。
【図14D】本発明の一実施形態による、1つ以上のインタフェースオブジェクトをコントローラに接続するための別例を示す。
【図15】本発明の一実施形態による、インタフェースオブジェクトのオブジェクトに一体化することができる回路、スピーカおよび光デバイスを示す。
【図16】本発明の一実施形態による、図8A〜8Cに示したインタフェースオブジェクトを使用して、コンピューティングシステム上で実行されているプログラムのコマンドをトリガするためのシステムの説明図である。
【図17】本発明の一実施形態による、コンピューティングシステムで実行されているプログラムのコマンドをトリガする高水準の方法操作のフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
コンピューティングシステム上で実行されているプログラムのコマンドをトリガするためのシステムおよび方法について、本発明を記載する。しかし、本発明を、このような詳細な内容の一部または全てを用いなくても実施しうることは当業者にとって自明である。場合によっては、本発明を不必要にあいまいにすることのないよう、公知の処理操作は詳述していない。
ここに記載する各種実施形態は、コンピューティングシステム上で実行されているプログラムのコマンドをトリガするためのシステムおよび方法を提供する。一実施形態では、画像キャプチャ装置によって検出されるように構成されたインタフェースオブジェクトは、変形可能なハンドルに取り付けられた球形オブジェクトのペアによって定義される。画像キャプチャ装置は、このインタフェースオブジェクトにより、2種類の移動をキャプチャすることができる。一方の移動は、画像キャプチャ装置に対するインタフェースオブジェクトの移動である。以下に更に詳しく説明するように、2番目の移動は、インタフェースオブジェクトを保持しており、インタフェースオブジェクトに圧力をかけ、球形オブジェクトのペアを互いに対して移動させる手である。別の実施形態では、インタフェースオブジェクトは、T字状のハンドルに取り付けられたオブジェクトによって定義される。以下に更に詳しく説明するように、このハンドルは、ハンドルを保持している手が、画像キャプチャ装置がオブジェクトを捉えるのをブロックしないよう制限するように構成されている。更に別の実施形態では、ゲームコントローラが提供される。ゲームコントローラは、インタフェースオブジェクトとインタフェースすることができる。コントローラのオブジェクトのインタフェースは、コントローラに一体化されていても、接続インタフェースを介してコントローラと接続できてもよい。コントローラと接続されている場合に、形状オブジェクト(球形など)に光が提供されてもよい。この光は、着色光であっても、強度が異なる光であってもよく、一部の実施形態では、この光は、インタラクティブな信号を示すか、あるいは、コンピューティングシステムとの制御操作のインタラクティブ性と連係していてもよい。このため、各種の実施形態を、図面の順序に従って説明する。しかし、これらは、記載した特許請求の範囲の趣旨ならびに広い範囲に含まれる、数多くの入れ替え、組合せおよび/または変形を示すものであるため、特定の構造または構成に限定するものではない。
【0017】
図2は、本発明の一実施形態による、インタフェースオブジェクトをトラッキング可能なシステム構成全体の高水準模式図である。ゲームインタフェースシステム100は、画像キャプチャ装置104およびディスプレイ106と通信しているコンピューティングシステム102を備える。コンピューティングシステム102は、コードを実行し、画像キャプチャ装置104とインタフェースすることができる任意のコンピュータ装置(すなわちプロセッサとメモリを有する装置)を備えうる。例示的なコンピューティングシステム102は、コンピュータ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、インテリジェント家電、ソニープレイステーション2、ソニープレイステーション3(N)、他のブランドのゲームなどのゲームコンソール、あるいは汎用コンピューティングシステムなどを備える。コンピューティングシステム102は、ユーザ108が、プログラムのグラフィックとインタフェースできるようにするプログラムを実行することができる。
【0018】
画像キャプチャ装置104は、視野110内の画像のフレームを、キャプチャしてデジタル化してから、コンピューティングシステム102に転送できるようにするビデオキャプチャ装置であってもよい。画像キャプチャ装置104の例として、画像をコンピューティングシステム102に転送する際に、画像をキャプチャして、多くのフレームにデジタル化するウェブカメラタイプのビデオキャプチャ装置がある。更に、画像キャプチャ装置104は、生ビデオを連続的にキャプチャして、その後、この生ビデオをコンピューティングシステム102に転送するアナログタイプのビデオキャプチャ装置でもよく、コンピューティングシステムが生ビデオをフレームにデジタル化する。
【0019】
図2に示すように、画像キャプチャ装置104は、コンピューティングシステム102上で実行されているプログラム(ビデオゲームなど)とのインタラクションを可能にするために、インタフェースオブジェクト112の移動をキャプチャするように設計されている。
【0020】
例えば、ユーザ108は、プログラムとのインタラクションを可能にするために、インタフェースオブジェクト112の移動を利用することができる。詳細には、一実施形態では、ユーザ108は、ハンドルによって連結された球形オブジェクトのペアを備えたインタフェースオブジェクト112を保持している。以下に更に詳しく説明するように、ユーザ108が、2つの球形オブジェクトに圧力をかけて、握ることによって、球形オブジェクトのペアを互いに対して移動させうる。ユーザ108がインタフェースオブジェクト112を画像キャプチャ装置104の視野110内に移動させると、画像キャプチャ装置は、インタフェースオブジェクトの物理的特徴(サイズ、形、および色など)をキャプチャする。次に、ユーザ108は、手(または体の一部)を使って、インタフェースオブジェクト112の球形オブジェクトを互いに対して移動させるか、または画像キャプチャ装置104に対して移動させ、プログラムとのインタラクションを生じさせる。
【0021】
画像キャプチャ装置104がインタフェースオブジェクト112の物理的特徴をキャプチャしたら、コンピューティングシステム102は、インタフェースオブジェクトの二次元または三次元の描写を計算し(このような描写には、二次元または三次元の空間におけるインタフェースオブジェクトの位置および向きなどが含まれる)、この描写が、コンピューティングシステムのメモリ内に適宜記憶される。ユーザ108がインタフェースオブジェクト112の位置および/または向きを変更すると、コンピューティングシステム102上で実行され、ディスプレイ106に表示されているプログラムとインタフェースするために、メモリ内のインタフェースオブジェクトの描写と、画像メモリのレンダリング領域内のインタフェースオブジェクトの対応する表現とが絶えず更新される。例えば、図2に示すように、インタフェースオブジェクト112を移動させることにより、ユーザ108が、プログラムのオブジェクト114(例えばカーソル、図面、ウィンドウ、メニューなど)を操作できるようにするインタフェースコマンドがトリガされる。一例として、インタフェースオブジェクト112を移動させると、マウスに似たクリックおよびドラッグ機能が可能となる。すなわち、インタフェースオブジェクト112を握るか、これを移動させるか、この両方を行うことによって、ユーザ108は、ディスプレイ106に表示されているオブジェクト114を移動させたり、またはこれを操作することができる。
【0022】
図3は、本発明の一実施形態による、インタフェースオブジェクトとの併用に適したコンピューティングシステムの各種構成要素の構成を示すブロック図である。コンピューティングシステムは、本発明によるエンタテインメントシステム210全体の一構成要素であり、図3に示すように、システム全体を制御するためのマルチプロセッサユニット(MPU)212、プログラムの各種操作およびデータ記憶に使用されるメインメモリ214、幾何学処理に必要な浮動小数点のベクトル演算を実行するベクトル演算ユニット216、MPUからの制御に基づいてデータを生成すると共に、ビデオ信号をディスプレイ106(例えばCRTモニタ、液晶ディスプレイモニタなど)に出力する画像プロセッサ220、MPUまたはベクトル演算ユニットと画像プロセッサとの間の伝送バス上で調停等を実行するグラフィックインタフェース(GIF)222、周辺機器との間でデータを送受信できるようにする入出力ポート224、カーネル等の制御を実行するための、フラッシュメモリ等で構成された内部OSD機能ROM(OSDROM)226、ならびにカレンダ機能およびタイマ機能を備えたリアルタイムクロック228を備える。
【0023】
メインメモリ214、ベクトル演算ユニット216、GIF222、OSDROM226、リアルタイムクロック(RTC)228および入出力ポート224は、データバス230を介してMPU212に接続されている。バス230には、圧縮済みの動画およびテクスチャ画像を伸張して、これにより画像データを展開するプロセッサである画像処理ユニット238も接続されている。例えば、画像処理ユニット238は、MPEG2またはMPEG4の標準フォーマットに従って、ビットストリームをデコードおよび展開したり、マクロブロックをデコードしたり、逆離散コサイン変換、色空間変換、ベクトル量子化などを実行する機能を担う。
【0024】
サウンドシステムは、MPU212からの命令に基づいて音楽やその他の音響効果を生成するサウンド処理ユニット(SPU)271、SPUが波形データを記録するためのサウンドバッファ273、およびSPUが生成した音楽やその他の音響効果を出力するスピーカ275で構成される。なお、スピーカ275はディスプレイ106の一部として組み込まれていても、あるいは、外部スピーカ275に取り付けられた別個のオーディオライン出力接続として提供されてもよい。
【0025】
バス230に接続されており、本発明に従ってデジタルデータの入出力を行うと共にデジタルコンテンツを入力する機能を備えたインタフェースである通信インタフェース240も提供される。例えば、オンラインビデオゲームアプリケーションを実現するために、この通信インタフェース240を介して、ネットワーク上のサーバ端末との間で、ユーザ入力データを送信したり、状態データを受信することができる。エンタテインメントシステム210に対してデータ(キー入力データまたは座標データなど)を入力する入力装置232(コントローラとも呼ばれる)と、各種プログラムおよびデータ(すなわちオブジェクトに関するデータ、テクスチャデータなど)を有するCD−ROMなどの光学ディスク70の内容を再生する光ディスク装置236とが入出力ポート224に接続されている。
【0026】
本発明は、入力装置の機能を拡張するかこれに代わるものとして、入出力ポート224に接続された画像キャプチャ装置104を備える。入出力ポート224は、シリアルインタフェースやUSBインタフェースなどの1つ以上の入力インタフェースによって実装することができ、画像キャプチャ装置104は、画像キャプチャ装置との併用に適したUSB入力やその他の任意の従来のインタフェースを有利に利用することができる。
【0027】
上記の画像プロセッサ220は、レンダリングエンジン270、インタフェース272、画像メモリ274、およびディスプレイコントローラ276(プログラム可能なCRTコントローラなど)を備える。レンダリングエンジン270は、メモリインタフェース272を介して、かつMPU212から送られるレンダリング命令に従って、所定の画像データを画像メモリにレンダリングする処理を実行する。レンダリングエンジン270は、例えば、NTSC方式またはPAL方式に準拠し、より詳細には、1/60秒〜1/30秒の間隔で10〜数何十回を越えるレートで、320×240ピクセルまたは640×480ピクセルの画像データをリアルタイムに描画できる機能を備える。
【0028】
メモリインタフェース272とレンダリングエンジン270との間にバス278が接続されており、メモリインタフェース272と画像メモリ274との間に第2バス280が接続されている。第1バス278と第2バス280のビット幅は、例えばそれぞれ128ビットであり、レンダリングエンジン270は、画像メモリに対して高速レンダリング処理を実行することができる。画像メモリ274は、一元化された記憶構造を採用しており、この構造では、例えば、テクスチャレンダリング領域とディスプレイレンダリング領域とを一元化された領域に設定することができる。
【0029】
ディスプレイコントローラ276は、光ディスク装置236によって光ディスク70から取得したテクスチャデータ、またはメインメモリ214に作成されたテクスチャデータを、メモリインタフェース272を介して画像メモリ274のテクスチャレンダリング領域に書き込むように構成されている。画像メモリ274のディスプレイレンダリング領域にレンダリングされた画像データは、メモリインタフェース272を介して読み出されて、ディスプレイ106に出力され、画像データがその画面に表示される。
【0030】
図4は、本発明の一実施形態による、ユーザがインタフェースオブジェクトを操作しているときに、インタフェースオブジェクトに対応するピクセル群をトラッキングして判別するための機能ブロックを示すブロック図である。ブロックが表している諸機能は、コンピューティングシステムのMPUによって実行されるソフトウェアによって実装される点を理解されたい。更に、図4のブロックが表している機能の全てが、各実施形態で使用されるとは限らない。
【0031】
最初に、画像キャプチャ装置104から入力されたピクセルデータが、入出力ポートインタフェースを介してコンピューティングシステムに送られ、これにより、以下に記載するプロセスがコンピューティングシステムで実行されうる。まず、画像の各ピクセルが、例えばラスタベースでサンプリングされると、色分離処理操作301が実行される。これにより、各ピクセルの色が決定されて、画像が、色の異なるさまざまな二次元セグメントに分割される。次に、特定の実施形態では、色遷移定位操作303が実行される。これにより、色の異なるセグメントが隣接している領域がより詳細に決定されて、はっきりと色が遷移している画像の位置が特定される。次に、幾何学処理305の操作が実行される。この操作では、実施形態に応じて、端縁検出プロセスまたは面積の統計値(area statistics)の計算の実行が行われて、対象のオブジェクトの端縁に相当する線、曲線および/または多角形が代数的または幾何学的に定義される。例えば、図2に示すインタフェースオブジェクトの実施形態では、ピクセル領域には、インタフェースオブジェクトの直交正面像に対応する2つの略円形の形状が含まれる。この円形状の代数的または幾何学的な表現から、インタフェースオブジェクトに対応するピクセル群の中心、半径および向きを定義することができる。
【0032】
図4を参照すると、操作307で、アルゴリズムに従ってオブジェクトの三次元の位置および向きが計算される。このアルゴリズムについては、本発明の好ましい実施形態に関して後述する。性能向上のため、三次元の位置および向きのデータに対して、カルマン(Kalman)フィルタリング処理操作309が実行される。この処理を実行するのは、所定の時点においてオブジェクトが存在するであろう位置を概算して、起こり得ず、このため正しいデータ群から外れていると考えられる誤った測定値を除去するためである。カルマンフィルタリングを実行するもう1つの理由は、画像キャプチャ装置104は画像を30Hzで生成するが、一般的なディスプレイは60Hzで動作するため、カルマンフィルタリングによって、ゲームプログラムの動作の制御に使用するデータの不足分を埋めるためである。カルマンフィルタリングによる離散データのスムージングは、コンピュータビジョンの分野では公知であり、ここで詳述しない。
【0033】
図5A,Bは、本発明の一実施形態による、図2に示したインタフェースオブジェクトをより詳細に示す模式図である。図5Aに示すように、インタフェースオブジェクト112は、ハンドル404によって互いに連結された球形オブジェクト402のペアを備える。球形オブジェクト402のそれぞれは球形の本体を有しており、この本体は、中実であっても中空であってもよい。球形オブジェクト402は、適切な材料であればどのような材料でもよい。代表的な材料には、プラスチック、木、セラミック、金属などがある。更に、球形オブジェクト402の表面が、任意の適切な色またはパターンを有していてもよい。例えば、球形オブジェクト402が、球形オブジェクトを容易に特定できるように、暗い背景とはっきり対照をなす白であってもよい。更に、画像キャプチャ装置がパターンの向きをキャプチャして、コンピューティングシステムが、画像キャプチャ装置に対する球形オブジェクトの向きを決定できるように、球形オブジェクト402の表面にパターンが付されていてもよい。
【0034】
ハンドル404は、2つの球形オブジェクト402を連結する変形可能な部材であれば、どのようなものでもよい。例えば、一実施形態では、ハンドル404は、2つの対向する端を有し、これにより、それぞれの端が、1つの球形オブジェクト402に連結されている変形可能なU字状部材であってもよい。インタフェースオブジェクト112を保持している手が、球形オブジェクト402のペアをブロックしないよう制限するために、ハンドル404は、球形オブジェクトから離れて延在し、一実施形態では、ハンドルはユーザの手のひらにフィットするように設計されている。ハンドル404は、圧力をかけると変形し、圧力が解放されると元の形に復元する材料であれば、どのような材料から形成されてもよい。代表的な変形可能材料には、プラスチック、金属、木などがある。
【0035】
図5Bは、インタフェースオブジェクト112に圧力をかけている状態を示す。力406(すなわち圧力)をかけることで、球形オブジェクト402のペアが互いに対して移動する。例えば、図5Bに示すように、ハンドル404または球形オブジェクト402に力406をかけると、球形オブジェクトのペアが、反対方向から互いに近づく。あるいは、力406が解放されると、ハンドル404が、力の解放に伴って元の形状に戻るため、球形オブジェクト402のペアが、反対方向に互いに離れる。
【0036】
図6は、本発明の一実施形態による、画像キャプチャ装置の視野内にある状態の、図5A,5Bに示したインタフェースオブジェクトの模式図である。図6に示すように、インタフェースオブジェクト112が、画像キャプチャ装置104の視野502内に配置されている。インタフェースオブジェクト112は、X、YおよびZの各方向に移動および/または回転することができる。インタフェースオブジェクト112が視野502内にありさえすれば、画像キャプチャ装置104は、ほぼどの方向、どの角度でも、球形オブジェクト402のペアの円形状を検出する。換言すれば、各オブジェクト402は球形であるため、球形オブジェクトは、X軸、Y軸およびZ軸のどの方向、どの角度からみても円形状を有する。例えば、図6に示すように、画像キャプチャ装置104は、球形オブジェクト402のペアが、XZ平面に沿って垂直に並んでいる状態で、インタフェースオブジェクト112の直交正面像に対応する2つの略円形の形状を検出する。図6に示すように、インタフェースオブジェクト112がXY平面に沿って90°時計回りに回転してもなお、画像キャプチャ装置104は2つの略円形の形状を検出する。球形オブジェクト402は、異なる方向および角度からみても形状が歪まないため、2つの円形状を検出して、インタフェースオブジェクト112を単純にトラッキングすることができる。
【0037】
図7は、本発明の一実施形態による、図5A,5Bに示したインタフェースオブジェクトを使用して、コンピューティングシステム上で実行されているプログラムのコマンドをトリガするためのシステムの模式図である。図7に示すように、画像キャプチャ装置104は、コンピューティングシステム102と通信しており、コンピューティングシステム102はディスプレイ106と通信している。インタフェースオブジェクト112が画像キャプチャ装置104の視野内に与えられると、画像キャプチャ装置はインタフェースオブジェクトを検出する。インタフェースオブジェクト112は、X方向、Y方向およびZ方向でトラッキングされて、コンピューティングシステム102上で実行されているプログラムのイベントをトリガできるように構成されている。インタフェースオブジェクト112は、前述のように色および/または円形状によってトラッキングすることができる。すなわち、インタフェースオブジェクト112は、画像キャプチャ装置104の視野内にあるときに、検出可能な特徴的な色と、特徴的な円形状とを有しうる。一実施形態では、インタフェースオブジェクト112は、手のひらのなかにフィットすることができる。このため、インタフェースオブジェクト112に圧力をかけると、インタフェースオブジェクトの球形オブジェクトのペアが、XZ平面に沿って反対方向から互いに近づき、この位置の変化が画像キャプチャ装置104によって検出される。逆に、画像キャプチャ装置104は、圧力が解放されると、球形オブジェクトが、XZ平面に沿って反対方向に互いに離れることを検出しうる。更に、手により、インタフェースオブジェクト112を、画像キャプチャ装置104に対して、X方向、Y方向およびZ方向に沿って移動させうる。例えば、X方向に沿ったインタフェースオブジェクト112の位置の変化を検出するために、画像キャプチャ装置104によってキャプチャされたインタフェースオブジェクトの球形オブジェクトのサイズが、事前にプログラムされている基準サイズと比較されて、画像キャプチャ装置に対するインタフェースオブジェクトの距離が決定されうる。この検出された位置の変化がコンピューティングシステム102に伝達されて、この結果、コンピューティングシステム上で実行され、ディスプレイ106に表示されているプログラムでインタフェースコマンドがトリガされる。例えば、ディスプレイ106に表示されているプログラムのオブジェクト(画像604または点602など)を選択したり、これにアクセスしたり、これを移動させたりできるように、インタフェースオブジェクト112を、マウスと同様に使用することができる。
【0038】
一実施形態では、点602で画像604をグラブして、自由にドラッグしたり操作したりすることができる。インタフェースオブジェクト112がマウスと同様の機能を実現する任意の数の適切な操作を実行できることを当業者は理解されよう。当然、インタフェースオブジェクト112を使用して、マウスに似た機能を必要とするビデオゲームや、その他の適したインタラクティブゲームをプレイすることができる。一実施形態では、インタフェースオブジェクト112の球形オブジェクト同士の相対移動が、ディスプレイ106に表示されているオブジェクト(画像604および点602など)を選択させるマウスクリックと同様のインタフェースコマンドをトリガする。更に、インタフェースオブジェクト112の位置を、画像キャプチャ装置104に対して、X方向、Y方向およびZ方向に移動すると、ディスプレイ106に表示されているオブジェクトが移動されうる。例えば、インタフェースオブジェクト112を移動させると、ディスプレイ106で画像604が移動される。本明細書に記載したマウスに似た機能を適用できる用途が数多く存在することを当業者は理解されよう。
【0039】
図8A,8B,8Cは、インタフェースオブジェクトの別の実施形態の模式図である。図8Aに示すように、インタフェースオブジェクト112は、ハンドル706に連結されたオブジェクト704を備える。この実施形態では、ハンドル706は、オブジェクト704から延びる線と略直交する第1の長尺部材732のほか、2つの対向する端を有する第2の長形部材730を更に備える。このうちの一方の端が第1の長尺部材の略中間地点に連結され、もう一方の端がオブジェクトに連結されている。したがって、一実施形態では、ハンドル706はT字状であると定義される。ここで使用しているように、「実質的」および「略」との文言は、特定の用途について、特定の寸法またはパラメータが、製造許容差内で変わってもよいことを指す。一実施形態では、製造許容差は+25%である。ハンドル706は、適切な材料であればどのような材料でもよい。代表的な材料には、プラスチック、木、セラミック、金属などがある。
【0040】
図8Aに示すように、オブジェクト704は、形状が球形状であってもよい。しかし、オブジェクト704は、球形に限定されず、任意の適切な形状を有することができる。例えば、図8Cに示すように、オブジェクト704は立方体でもよい。オブジェクト704の代表的な形状には、このほか、ドーム、半球、角錐、半立方体などがある。オブジェクト704の表面が、任意の適切な色またはパターンを有していてもよい。例えば、オブジェクト704が、オブジェクトを容易に特定できるように、白い背景とはっきり対照をなす黒であってもよい。一実施形態では、オブジェクト704は色が変わってもよい。例えば、図8Aに示すように、オブジェクト704は、ある色を有する。しかし、図8Bに示すように、ボタン710が押されると、ボタンにより、オブジェクト704の色が変化する。一実施形態では、変色は、オブジェクト704内に色光源(例えば発光ダイオード(LED)のライトなど)を設けることによって容易に行うことができる。オブジェクト内で着色光を発するように着色光源が駆動されると、オブジェクト704の色が変化する。更に、オブジェクト704の表面がパターンを有し、画像キャプチャ装置に対するオブジェクトの向きを決定するために、パターンの向きを検出できるようになっていてもよい。パターンは、適切であればどのような形状、色およびサイズであってもよい。例えば、図8Cに示すように、立方体の各表面が、L字状のパターン712を有する。それぞれのL字状パターン712は色と向きが異なっており、画像キャプチャ装置が色とパターンを検出することで、コンピューティングシステムが、画像キャプチャ装置に対するインタフェースオブジェクト112の向きおよび位置を決定できるようになる。
【0041】
図9A,9Bは、図8A〜8Cに示したインタフェースオブジェクトを保持している手の模式図である。図9A,9Bに示すように、インタフェースオブジェクト112が、画像キャプチャ装置104の視野内に配置されている。インタフェースオブジェクト112を保持している手903が、オブジェクト704をブロックしないように、ハンドル706が設けられている。つまり、ハンドル706は、画像キャプチャ装置104がオブジェクト704を視界にいれて捉えることをハンドルを保持している手903がブロックしないように制限する。手903がオブジェクト704をブロックしないよう制限するために、ハンドル706はオブジェクトから離れて延在しており、オブジェクト704から延びる線と略直交する部材を備える。したがって、インタフェースオブジェクト112を保持している手903は、オブジェクト704から所定の距離、離間した状態に保たれる。すなわち、手903は、オブジェクト704を保持せず、4本の指が長尺部材とてのひらを包み込むように、自然にハンドル706を持つ。親指は、長尺部材の端の一方に置かれうる。手903は、図9Aに示すように、オブジェクト704が上を向くようにインタフェースオブジェクト112を保持するか、あるいは、図9Bに示すように、オブジェクトが画像キャプチャ装置104のほうを向くようにインタフェースオブジェクトを保持しうる。
【0042】
図10A〜10Dは、画像キャプチャ装置の視野内にある状態の、図8A〜8Cに示したインタフェースオブジェクトの模式図である。上で説明したように、ハンドルは、インタフェースオブジェクト112を保持している手がハンドルに連結されたオブジェクトをブロックしないよう制限するように構成されている。つまり、手に自然にハンドルを保持させることで、ユーザが画像キャプチャ装置104の視野502内でインタフェースオブジェクト112を保持しているときに、ハンドルに連結されたオブジェクトがブロックされてみえなくなることが一般に防げる。例えば、図10Aは、ユーザが、インタフェースオブジェクト112を画像キャプチャ装置104のほうに直接向けている状態を示す。インタフェースオブジェクト112のハンドルを保持している手がハンドルに取り付けられたオブジェクトの後ろにあるため、画像キャプチャ装置104は、オブジェクトを妨害されずに視界にいれ、捉えることができる。図10Bは、ユーザが、腕を前腕に実質的に垂直にして、インタフェースオブジェクト112を保持している状態を示す。この角度では、手がオブジェクトの下にあるため、インタフェースオブジェクト112を保持している手がハンドルと連結されているオブジェクトをブロックすることはない。したがって、画像キャプチャ装置104は、この場合も、この角度でオブジェクトを妨害されずに捉えることができる。更に、図10Cは、ユーザが、腕と前腕を床に向けてインタフェースオブジェクト112を保持している状態を示す。この角度では、手がオブジェクトの後ろにあるため、インタフェースオブジェクト112を保持している手がハンドルと連結されているオブジェクトをブロックすることはない。このため、画像キャプチャ装置104は、インタフェースオブジェクト112が床を向いている場合であってもオブジェクトを妨害されずに捉えることができる。
【0043】
しかし、ハンドルは、画像キャプチャ装置104の視野502内に配置されているときに、ハンドルに取り付けられたオブジェクトがブロックされるのを完全には防ぐことはできない。図10Dに示すように、インタフェースオブジェクト112がブロックされてみえなくなる可能性のある腕の位置の1つが、腕と肘を直接画像キャプチャ装置104に向けている状態である。前腕が曲がり、インタフェースオブジェクト112がユーザの肩の後ろにある。したがって、この1つの腕位置では、インタフェースオブジェクト112が、画像キャプチャ装置104から遠ざけて向けられ、インタフェースオブジェクトが肘と前腕の後ろにある。このため、この腕の角度では、肘と前腕が、画像キャプチャ装置104の視野からインタフェースオブジェクト112をブロックしている。
【0044】
図11Aは、ゲームコントローラ1102が、オブジェクト1112が連結されているインタフェースオブジェクト1104に取り付けるためのコネクタ1114を有する例示的な1100を示す。オブジェクト1112は、後述するように、コンピューティングシステムとのインタフェースを複数選択できるように構成されうる。一実施形態では、コネクタ1114は、係合コネクタ1106に取り付けられる。係合コネクタ1106では、コネクタ1114を囲むかまたはこれを支えるクリップまたはラッチ機構は、コントローラ1102にある係合コネクタ1106と接続されると、更に機械的に安定させることが可能である。別の実施形態では、係合コネクタ1106は、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート(USB接続のメスコネクタなど)などの機械電気的接続機構を有する。相手側の係合コネクタ1114が、インタフェースオブジェクト1104の一端に提供されている。一実施形態では、相手側の係合コネクタ1114は、USBポート(USB接続のオスコネクタなど)であってもよい。別の実施形態では、各種アクセサリを接続するために、ゲームコントローラ1102に2つのミニUSBポート1106,1108が設けられてもよい。アクセサリの例には、ビデオゲームシステムまたは一般的なコンピューティングシステムに適した振動装置、音声入力装置、足踏み式ペダル、その他のアクセサリなどがあるが、これらに限定されない。このため、一実施形態では、インタフェースオブジェクト1104は、ゲームコントローラ1102のアクセサリとして提供され、所望のインタフェースの実装に応じて着脱することができる。
【0045】
係合コネクタ1106がミニUSBポートなどの通信ポートを備えている場合には、インタフェースオブジェクト1104に追加のインタラクティブ機能を提供することができる。例えば、インタフェースオブジェクト1104が、LEDなどの光電気イルミネータおよび/またはスピーカなどの音声発生装置を備えうる。例示的な実施形態では、インタフェースオブジェクト1104が、ゲームコントローラ1102を介してコンピューティングシステム102と電気的通信を行っており(図2)、このため、コンピューティングシステム102上で実行されているプログラムにインタラクティブに反応しうる(図2)。
【0046】
一実施形態では、ポスト1110は、硬質または半硬質であり、ジョイント、ヒンジを有していても、破損することなく曲がるように、弾性的に変形可能であってもよい。例えば、ポスト1110は、粘弾性を有するプラスチック材料から形成されるか、または弾性スプリングの内部を有する軟性プラスチックから形成されうる。オブジェクト1112が照明手段を有する実施形態では、ポスト1110は、中空であるか、オブジェクト1112からインタフェースオブジェクトコネクタ1114まで延びる電気導体のまわりに成型され(図15を参照)、例えば、ミニUSBプラグである。このため、ポスト1110は、オブジェクト1112からコネクタ1114に延びる長尺部材であってもよい。
【0047】
一実施形態では、オブジェクト1112は、オブジェクト1112内の照明手段がオブジェクト1112を照明するように、半透明のプラスチック材料の楕円体であってもよい。多色および/または変調のLEDデバイスを使用することにより、ゲームコントローラ1102または関連するコンピューティング装置から(有線または無線で)受け取ったデータに応じて、オブジェクト1112を、明るさをさまざまに変えて、異なる色で照明することができる。オブジェクト1112、コネクタ1114、ポスト1110内に、あるいは、コントローラ1102、コネクタ1114またはポスト1110の異なる部分に沿って、回路(図15)を設けることができる。一実施形態では、この回路は、受信したデータを解釈して、所望の色と明るさを発生させるために、イルミネータに適切な電圧を給電する。得られる色および/または明るさが、変調されたり、コンピュータプログラムまたはゲームのシーケンスとのインタラクティブなインタフェースに応じて起動されうる。
【0048】
図11Bは、等角コネクタ1114’を有する別のコントローラ1102を示す。一例では、等角コネクタ1114’は、コントローラへ留まるクランプのように機能する。別の実施形態では、等角コネクタ1114’は、コントローラ1102の正面領域と係合するように構成されている。等角コネクタ1114’にはオスUSBコネクタ1115が設けられており、このコネクタ1115は、コントローラ1102の正面にあるメスコネクタ(図示せず)に挿入される。等角コネクタ1114’は、コントローラ1102の正面にぴったり安定して係合するように、適切なクリップ構造を備えて構成されている。このようにして、プレーヤ/ユーザがゲームプレイ中に興奮して、時にはコントローラ1102を用いたプレイが多少乱暴になったとしても、インタフェースオブジェクト1104は、ほぼ安定して、コントローラ1102の正面に取り付けられている状態を保つ。
【0049】
インタフェースオブジェクト1104をコントローラ1102に取り付ける方法を示すために、例示的な形状と構造を示したが、インタフェースオブジェクト1104を固定する他の方法を提供することができることを理解すべきである。更に、USB以外の他のタイプの電気通信コネクタも可能であり、コントローラ1102とインタフェースオブジェクト1104間で電気信号を伝達するために、他の特殊コネクタ、専用コネクタ、カスタムコネクタおよび標準のコネクタを使用してもよいことを理解すべきである。
【0050】
図12A,12Bは、ゲームコントローラ1102の背面1202にある、少なくとも1つの背面コネクタ1204,1206で接続が行われる別の実施形態を示す。一実施形態では、インタラクティブオブジェクト1104(図11)が背面コネクタ1204または1206に接続され、インタラクティブオブジェクト1104のポスト1110がゲームコントローラ1102から水平に延びている。別の実施形態では、ゲームコントローラ1204は、図12Bに分解した形で示すように、ポスト1110がコネクタ1114”から垂直に上に延びることができるように、90°(または他の任意の適切な角度)の曲げを有する。
【0051】
図13Aでは、ゲームインタフェースシステム1300は、画像キャプチャ装置104と電気的に通信しているコンピューティングシステム102を備え、このため、図2を参照して上で説明したように、コンピューティングシステム102は、画像キャプチャ装置104からビデオ画像データを受け取る。この実施形態では、ユーザ1308は、インタフェースオブジェクト1104が取り付けられているゲームコントローラ1102を操作している。上で説明したように、インタフェースオブジェクト1104は、ゲームプログラムまたは一般のコンピュータによって実行されるプログラムなどの、コンピューティングシステム102上で実行されているアプリケーションプログラム内のアクションに反応しうる。
【0052】
一例として、ゲームプログラムがフライトシミュレーションプログラムの場合、インタフェースオブジェクト1104は、ミサイルが搭載されているとき、燃料残量が低下したとき、または標的に照準を定めたときに、色を変えたり、点滅したり、変調したりする。更に、インタフェースオブジェクト1104が画像キャプチャ装置104の視野に入っていれば、インタフェースオブジェクトの移動が、画像キャプチャ装置104から受信されたビデオ画像データから解釈されうる。このため、フライトシュミレータの例では、ゲームコントローラ1102の移動が、航空機の操縦やその他の操作に使用される一方で、ゲームコントローラ1102のボタンや、ジョイスティック、その他の制御装置は、例えば、カメラアングルを選択または変更したり、武器のタイプを選択するなど、さまざまなシステムを起動するのに使用されうる。
【0053】
一実施形態では、ゲームコントローラ1102は、図13Aに示すようにコンピューティングシステム102と無線通信する。例えば、ゲームコントローラ1102は、コンピューティング装置102と無線で通信するための無線Wi−Fi IEEE 802.11x対応の無線トランシーバ、あるいは赤外(IR)モジュレータを備え、この場合、コンピューティング装置102は、互換の赤外線トランシーバまたはセンサユニット(図示せず)を備える。別の実施形態では、ゲームコントローラ1102は、画像キャプチャ装置104を介してユーザーコマンドをコンピューティング装置102に伝送するために、コントローラにあるインタラクティブオブジェクト1104またはほかの発光素子(図示せず)を使用して、視覚により通信する。この技術に関する更に詳しい詳細は2006年5月4日出願の、関連米国特許出願第11/429,414号「強度のコンピュータ画像および音声処理、ならびにコンピュータプログラムとインタフェースするための入力装置(Computer Image And Audio Processing of Intensity And Input Devices For Interfacing With A Computer Program)」に記載されている。同出願を、参照により援用する。
【0054】
動作時に、画像キャプチャ装置104は視野を撮像し、画像キャプチャ装置104が捉えている視覚的視野を表すビデオデータを送信する。コンピューティング装置102は、このビデオデータを解釈して、ビデオフレームに対するインタラクティブオブジェクト1104の位置を特定する。次に、この位置情報が、データを要求しているプログラムまたはソフトウェアルーチンに送信されうる。別の実施形態では、画像キャプチャ装置104は、画像キャプチャ装置104の内部的な画像データを解釈して、次に、インタラクティブオブジェクト1104を特定するために、視野の位置情報をコンピューティング装置102に送信するマイクロプロセッサまたはデジタル信号処理装置を備える。図13Bは、図13Aの無線接続の代わりに、ケーブルを介してコントローラ1102がコンピューティング装置102に接続されている例1300’を示す。この例では、ワイヤが別のUSB接続を介してコントローラに接続されていても、接続がコントローラに一体化されていてもよい。
【0055】
図14Aは、コントローラ1102の本体の異なる部分にインタフェースオブジェクト1104を接続することができるコントローラ1102を示す。この例では、2つのインタフェースオブジェクト1104を有することで、コンピューティング装置102が、空間位置1400を決定することが可能となる。空間位置1400の例には、上述したフライトシミュレーションプログラムで使用されるようなチルト、ロール、およびヨーがある。ポスト1110のコントローラ1102への接続は、USB接続、または電気線、配線、音声、光または一般的な信号伝達の1つ以上を可能にするその他の接続を介したものであってよい。図14Bの例では、インタフェースオブジェクト1114aにクロスポスト1110’構成が提供されている。図に示すように、クロスポスト1110’は、2つのオブジェクト1112に連結することができる。クロスポスト1110’は一例に過ぎず、ほかのポスト構成も可能である。
【0056】
図14C,14Dは、そのような他のポストの構成を示す。例えば、図14Cにおいて、ポスト1110”は完全な十字の構成を提供し、図14Dでは、ポスト1110’”は可撓部材を提供する。このため、オブジェクト1112は、ポストを介してインタフェースして、前述の追加の位置情報を提供することができる。
【0057】
図15は、ポスト1110がコネクタ1114とオブジェクト1112を接続している一例を示す。オブジェクト1112の内部に、色の光の駆動、制御および切替を行う回路1502が設けられている。別の例では、回路が、コントローラ1102またはコンピューティング装置102に設けられてもよい。回路がオブジェクト1112の中にある場合、回路1502は発光ダイオード(LED)1504,1506を有しうる。LED1504と1506の色は、同じであっても、異なっていてもよい。LED1504,1506は、互いに独立して、変調されたり、光の強度を変えたり、動作することができる。回路1502は、スピーカを備えるか、またはスピーカ1509とインタフェースすることができる。スピーカは、インタラクティビティの実装に応じて、光と同期して音を出力するか、あるいは、独立して音または振動を発生させるように駆動されうる。
【0058】
図16は、本発明の一実施形態による、図8A〜8Cに示したインタフェースオブジェクトを使用して、コンピューティングシステム上で実行されているプログラムのコマンドをトリガするためのシステムの模式図である。図11に示すように、画像キャプチャ装置104は、コンピューティングシステム102と通信しており、コンピューティングシステム102はディスプレイ106と通信している。インタフェースオブジェクト112が画像キャプチャ装置104の視野内に与えられると、画像キャプチャ装置はインタフェースオブジェクトを検出する。インタフェースオブジェクト112は、X方向、Y方向およびZ方向でトラッキングされて、ディスプレイに表示されるイベントをトリガできるように構成されている。インタフェースオブジェクト112は、前述のように色および/または形状によってトラッキングすることができる。すなわち、インタフェースオブジェクト112は、画像キャプチャ装置104の視野内にあるときに、検出可能な特徴的な色と、特徴的な形状とを有しうる。インタフェースオブジェクト112を保持している手が、インタフェースオブジェクトを、画像キャプチャ装置104に対して、X方向、Y方向およびZ方向に沿って移動させうる。更に、インタフェースオブジェクト112は色を変えうる。画像キャプチャ装置104は、この位置と色の変化を検出することができ、検出されたこの変化が、コンピューティングシステム102に伝達される。この結果、コンピューティングシステム上で実行され、ディスプレイ106に表示されているプログラムでインタフェースコマンドがトリガされる。例えば、ディスプレイ106に表示されているオブジェクト(画像604または点602など)を選択したり、これにアクセスしたり、これを移動させたりできるように、インタフェースオブジェクト112を、マウスと同様に使用することができる。一実施形態では、インタフェースオブジェクト112の色の変化が、ディスプレイ106に表示されているオブジェクト(画像604および点602など)を選択させるマウスクリックと同様のインタフェースコマンドをトリガする。更に、インタフェースオブジェクト112の位置を、画像キャプチャ装置104に対してX方向、Y方向およびZ方向に移動すると、ディスプレイ106に表示されているオブジェクトが移動される。このため、インタフェースオブジェクト112を使用して、点602において画像604をグラブして、この画像を自由にドラッグしたり操作することができる。この場合も、本明細書に記載したマウスに似た機能を適用できる用途が数多く存在することを当業者は理解されよう。
【0059】
図17は、本発明の一実施形態による、コンピューティングシステムで実行されているプログラムのコマンドをトリガする方法操作のフローチャート図である。操作1702で開始し、画像キャプチャ装置の視野がモニタされる。インタフェースオブジェクトが提供され、画像キャプチャ装置の視野内に配置される。上で説明したように、一実施形態では、インタフェースオブジェクトは、球形オブジェクトのペアによって定義される。別の実施形態では、インタフェースオブジェクトは、ハンドルに取り付けられたオブジェクトによって定義され、ハンドルは、オブジェクトから延びる線に略直交する長尺部材を有する。
【0060】
図17に示すように、インタフェースオブジェクトが視野内で特定されて(1704)、インタフェースオブジェクトの位置または色の変化が検出されうる(1706)。上で説明したように、一実施形態では、位置の変化は、画像キャプチャ装置に対するインタフェースオブジェクトの移動であり、別の実施形態では、インタフェースオブジェクトの球形オブジェクトのペアの互いに対する移動でもよい。更に、一実施形態では、色の変化は、インタフェースオブジェクト内で着色光を発光させることで容易に行うことができる。操作1708において、位置または色の変化によって、コンピューティングシステム上で実行されているプログラムでインタフェースコマンドがトリガされる。代表的なインタフェースコマンドには、ディスプレイ上のオブジェクトの選択、ディスプレイ上のオブジェクトの移動、コンピュータプログラムの起動などがある。
【0061】
以上まとめると、上記の発明は、コンピューティングシステム上で実行されているプログラムのコマンドをトリガするためのシステムおよび方法を提供する。一実施形態では、インタフェースオブジェクトは、球形オブジェクトのペアによって定義される。ハンドルは、画像キャプチャ装置が球形オブジェクトのペアを捉えるのをブロックしないようにハンドルを保持している手を制限する。各球形オブジェクトは、どの方向、どの角度からみても円形状の形状を有する。1つ以上の球形オブジェクトは、完全に球形でも、そうでなくてもよい。球形オブジェクトは、異なる方向および角度からみても形状が歪まないため、画像キャプチャ装置は、妨害のない円形状を検出することによって、インタフェースオブジェクトを確実にトラッキングすることができる。しかし、オブジェクトが円形でない場合にも、オブジェクトの形状を検出することができ、このため、他の形状も想定される。別の実施形態では、インタフェースオブジェクトは、T字状のハンドルに連結されたオブジェクトによって定義される。手は、当然、オブジェクトを保持せずに、画像キャプチャ装置が捉えているオブジェクトを手がブロックしにくいようにハンドルを保持する。ユーザは、インタフェースコマンドをトリガするために、ハンドルを把握して、対応するインタフェースオブジェクトを、画像キャプチャ装置の視野内に保持させるだけでよいため、上記のインタフェースオブジェクトにより、ユーザは、インタフェースオブジェクトを使い勝手よく使用および保持できるようになる。オブジェクトは、ビデオゲームのプレイで使用されるコントローラに接続することもできる。オブジェクトは、コネクタを介してインタフェースされ、オブジェクトは、追加のインタラクティブに検出可能な視覚、音声、構成または位置を提供する、光、音声またはその他の効果によって給電されうる。
【0062】
上記の実施形態を考慮に入れて、本発明が、コンピュータシステムに記憶されたデータを使用する、各種のコンピュータ実装操作を使用してもよい点を理解すべきである。これらの操作は、物理量の物理的操作を必要とする。この物理量は通常、記憶、転送、結合、比較などの操作が可能な電気信号または磁気信号の形を取るが、必ずしもこれらに限定されない。更に、実行される操作は、生成、特定、決定または比較などと呼ばれることが多い。
【0063】
本発明は、また、計算機可読媒体上の計算機可読コードとして実施されてもよい。計算機可読媒体は、コンピュータシステムによって後から読取ることができるデータを記憶できるデータ記憶装置であれば、どのようなものであってもよい。計算機可読媒体には、コンピュータコードが実装される電磁搬送波も含まれる。計算機可読媒体の例には、ハードディスク、ネットワーク接続記憶装置(NAS)、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープおよび他の光学式データ記憶装置および非光学式データ記憶装置などがある。また、計算機可読媒体は、計算機可読コードが分散式に記憶されて、実行されるように、ネットワークに結合されたコンピュータシステムを介して分散されてもよい。
【0064】
本発明の一部を構成している、本明細書に記載した操作はいずれも、有用な機械的操作である。本発明は、これらの操作を実行するデバイスまたは装置にも関する。この装置は、所望の目的のために特別に作製されたものであっても、あるいは汎用コンピュータであり、そのコンピュータに記憶されているコンピュータプログラムによって選択的に作動もしくは構成されてもよい。特に、各種の汎用の機械を、本明細書の教示に従って記述したコンピュータプログラムと併用してもよく、あるいは所望の操作を実行するために特化した機械を作製するほうが利便性が高いこともある。
【0065】
上記した発明は、携帯式デバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラム可能な家庭用電気製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなど、他のコンピュータシステム構成によって実施されてもよい。上記に、本発明を明確に理解できるように多少詳細に記載したが、添付の特許請求の範囲内で変更例または変形例を実施できることは明らかである。したがって、本実施形態は例示的なものであり、制限するものではなく、本発明は本明細書に記載されている詳細な事項に限定されず、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で変更されてもよい。特許請求の範囲において、各種構成要素および/またはステップの順序は、請求項に明示的に記載されていない限り、特定の操作の順序を示すものではない。
【符号の説明】
【0066】
100 ゲームインタフェースシステム
102 コンピューティング装置
104 画像キャプチャ装置
106 ディスプレイ
108 ユーザ
110 視野
112 インタフェースオブジェクト
108 ユーザ
112 インタフェースオブジェクト
114 オブジェクト
210 エンタテインメントシステム
214 メインメモリ
216 ベクトル演算ユニット
220 画像プロセッサ
224 入出力ポート
228 リアルタイムクロック
230 データバス
232 入力する入力装置
236 光ディスク装置
238 画像処理ユニット
240 通信インタフェース
270 レンダリングエンジン
272 メモリインタフェース
273 サウンドバッファ
274 画像メモリ
275 スピーカ
276 ディスプレイコントローラ
280 バス
301 色分離処理操作
303 色遷移定位操作
305 幾何学処理
309 フィルタリング処理操作
402 球形オブジェクト
404 ハンドル
502 視野
604 画像
704 オブジェクト
706 ハンドル
710 ボタン
730 長形部材
732 長尺部材
1102 ゲームコントローラ
1104 インタフェースオブジェクト
1106 ポート
1110 クロスポスト
1112 オブジェクト
1114 コネクタ
1115 コネクタ
1204 ゲームコントローラ
1300 ゲームインタフェースシステム
1308 ユーザ
1400 空間位置
1509 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイの前方に形成されるインターフェース空間からキャプチャされた画像データを処理するコンピューティングシステムで実行されるコンピュータプログラムとインターフェースするコントローラであって、
入力データを前記コンピューティングシステムと無線通信するための、少なくとも1つのボタンを備えたコントローラ本体を有し、前記コントローラ本体は、ユーザの手に保持されるよう構成されており、
前記コントローラ本体の一端に接続された球形オブジェクトを有し、前記球形オブジェクトは半透明な材料から形成されており、
前記半透明な材料を前記球形オブジェクトの内部から照明するための照明手段を有し、前記照明手段は、前記半透明な材料を一色以上で照明するよう形成されている、コントローラ。
【請求項2】
前記コントローラ本体は、無線通信回路を備える、請求項1記載のコントローラ。
【請求項3】
前記照明手段は、発光ダイオード(LED)デバイスから形成されている、請求項1記載のコントローラ。
【請求項4】
前記LEDデバイスは、前記コンピュータプログラムの実行中において、コンピューティングシステムから受信されたデータに基づいて駆動される、請求項3記載のコントローラ。
【請求項5】
前記コンピュータプログラムは、インタラクティブビデオゲームである、請求項4記載のコントローラ。
【請求項6】
前記コントローラ本体は、ユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタを備える、請求項1記載のコントローラ。
【請求項7】
前記USBコネクタは、前記球形オブジェクトが設けられた端部とは反対側の端部で前記コントローラ本体に一体化されている、請求項6記載のコントローラ。
【請求項8】
前記コントローラ本体は、ハンドルであり、前記ハンドルは、プラスティック材料から形成されている、請求項1記載のコントローラ。
【請求項9】
コンピューティングシステムで実行されるコンピュータプログラムと通信するインターフェースデバイスであって、前記インターフェースデバイスは、
入力データを前記コンピューティングシステムと無線通信するための、少なくとも1つのボタンを備えたコントローラ本体を有し、前記コントローラ本体は、人の手で保持される形状を有し、
前記コントローラ本体の一端に接続されたオブジェクトを有し、前記オブジェクトは半透明な材料から形成されており、
前記半透明な材料を前記オブジェクトの内部から照明するための照明手段を有し、前記照明手段は、前記半透明な材料を照明するよう形成されている、インターフェースオブジェクト。
【請求項10】
前記コントローラ本体は、無線通信回路を備える、請求項9記載のインターフェースオブジェクト。
【請求項11】
前記照明手段は、発光ダイオード(LED)デバイスから形成されている、請求項9記載のインターフェースオブジェクト。
【請求項12】
前記LEDデバイスは、前記コンピュータプログラムの実行中において、コンピューティングシステムから受信されたデータに基づいて駆動される、請求項11記載のインターフェースオブジェクト。
【請求項13】
前記コンピュータプログラムは、インタラクティブビデオゲームである、請求項12記載のインターフェースオブジェクト。
【請求項14】
前記コントローラ本体は、ユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタを備える、請求項9記載のインターフェースオブジェクト。
【請求項15】
前記USBコントローラは、前記球形オブジェクトが設けられた端部とは反対側の端部で前記コントローラ本体に一体化されている、請求項14記載のインターフェースオブジェクト。
【請求項16】
前記コントローラ本体は、ハンドルであり、前記ハンドルは、プラスティック材料から形成されている、請求項9記載のインターフェースオブジェクト。
【請求項17】
前記オブジェクトは、球、ドーム、一部球形又は一部ドーム、立方体、角錐又は半立方体のいずれかの形状である、請求項9記載のインターフェースオブジェクト。
【請求項18】
前記インターフェースデバイスの一部として形成された振動フィードバックデバイスを更に含む、請求項9記載のインターフェースオブジェクト。
【請求項19】
コントローラであって、
少なくとも1つのボタンを備えたハンドルを有し、
前記ハンドルの一方の端部にのみ接続された球形オブジェクトを有し、前記球形オブジェクトは半透明な材料から形成されており、
球形オブジェクト内に設けられた照明手段を有し、
前記少なくとも1つのボタンからの入力データを解釈してデータを無線通信するための回路を有し、前記回路は、更に、照明されていない色から照明された色へと前記球形オブジェクトの照明切替えをトリガするように前記照明手段とインターフェースするよう形成されている、コントローラ。
【請求項20】
更に、照明手段と前記回路とを駆動するための電源を有する、請求項19記載のコントローラ。
【請求項21】
前記照明された色は、1つ以上の色及び1つ以上の照明レベルである、請求項20記載のコントローラ。
【請求項22】
前記ハンドルは、前記球形オブジェクトが設けられた端部とは反対側の端部に、ユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタコネクタを有する、請求項19記載のコントローラ。
【請求項23】
前記ハンドルは、プラスティック材料から形成されている、請求項19記載のコントローラ。
【請求項24】
更に振動フィードバックデバイスを有する、請求項19記載のコントローラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−134338(P2011−134338A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−21087(P2011−21087)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【分割の表示】特願2008−537992(P2008−537992)の分割
【原出願日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】