説明

ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ

【課題】加工性および低燃費性に優れ、複素弾性率および耐久性に優れたゴム組成物ならびにそれを用いたタイヤを提供する。
【解決手段】(A)天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを含有し、さらに、ブタジエンゴム、変性ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムおよび変性スチレンブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも2種の合成ゴムを含有するゴム成分100重量部に対して、(B)硫黄を2〜2.9重量部、(C)クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を0.6〜10重量部、ならびに(D)カーボンブラックおよび/またはシリカを10〜55重量部含有するゴム組成物、ならびにそれを用いたタイヤ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タイヤにおいては、とくに高速走行時の制動性能などの操縦安定性や乗り心地性能の向上がますます強く要求されている。
【0003】
繊維コード被覆用ゴム組成物において、操縦安定性を向上させる方法としては、複素弾性率(E*)を向上させ、剛性を向上させる手法が知られている。具体的には、フェノール樹脂を配合する方法が知られている。しかし、ゴム組成物の転がり抵抗(tanδ)が増大してしまうという問題があった。
【0004】
*を向上させ、tanδを低減させる手法としては、レゾルシン縮合物や変性レゾルシン縮合物などを、ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物やヘキサメトキシメチロールメラミン(HMMM)の部分縮合物で架橋する方法が一般的に知られている。しかし、その場合、ゴム組成物の作製工程中、シートやトッピング加工時に架橋が開始してしまい、ゴム粘度が増大するため、加工性が悪化してしまう。
【0005】
また、E*を向上させ、tanδを低減させる手法としては、他にも、硫黄を高配合する手法や、加硫促進剤を高配合する手法なども知られている。しかし、走行時に自然効果が顕著となり、耐久性が悪化してしまう。
【0006】
さらに、近年、低燃費性に優れる低燃費タイヤが求められており、トレッドやサイドウォールなどを改良して低燃費化する技術が盛んに開発されている。
【0007】
しかし、トレッドやサイドウォールなどの大型部材の低燃費化が進行するにともない、結果として、コードトッピングゴムの燃費への寄与率が大きくなっている。
【0008】
FEM解析などにより、コードトッピングゴムの燃費を低減するためには、tanδを低減するのが有効であることが判明しつつあるが、コードトッピングゴムにおいて、tanδを低減するための有効な技術が存在しない。
【0009】
tanδを低減する方法としては、カーボンブラックの配合量を減らす方法や、オイルの配合量を増やす方法などが存在する。しかし、カーボンブラックの配合量を減らした場合、破断特性の低下を引き起こし、オイルの配合量を増やした場合、破断特性が低下するだけでなく、サイドウォールやインナーライナー、クッションゴムなどの隣接する部材へオイルが移行し、耐久性も悪化する。
【0010】
特許文献1には、メチレン基を供与し得る化合物およびレゾルシン系樹脂を含有し、ブレーカーエッジ部に好適に使用されるゴム組成物が開示されている。しかし、ゴム成分として、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムしか含有しておらず、高硫黄(4〜6重量部)であるため、高温加硫の際に、リバージョンによる物性の低下を引き起こす点で、いまだ改善の余地がある。
【0011】
【特許文献1】特開2004−217817号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、充分な硬度が得られ、加工性やロール作業性に優れ、低発熱性、破断時伸び、複素弾性率および耐久性に優れたゴム組成物ならびにそれを用いたタイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、(A)天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを含有し、さらに、ブタジエンゴム、変性ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムおよび変性スチレンブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも2種の合成ゴムを含有するゴム成分100重量部に対して、(B)硫黄を2〜2.9重量部、(C)クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を0.6〜10重量部、ならびに(D)カーボンブラックおよび/またはシリカを10〜55重量部含有するゴム組成物に関する。
【0014】
前記ゴム組成物は、さらに、さらに、ゴム成分(A)100重量部に対して、(E)ヘキサメチレンテトラミンを0.1〜3重量部含有することが好ましい。
【0015】
前記ゴム組成物は、さらに、さらに、ゴム成分(A)100重量部に対して、(F)ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物またはヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物を0.5〜3重量部含有することが好ましい。
【0016】
前記ゴム組成物は、合成ゴムとして、変性ブタジエンゴムまたは変性スチレンブタジエンゴムを含有することが好ましい。
【0017】
前記ゴム組成物は、合成ゴムとして、変性ブタジエンゴムおよび変性スチレンブタジエンゴムを含有することが好ましい。
【0018】
前記ゴム組成物のゴム成分(A)が、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを40〜80重量%、変性ブタジエンゴムを10〜30重量%含有することが好ましい。
【0019】
本発明のゴム組成物は、繊維コードを被覆してカーカスまたはベルトとして使用することが好ましい。
【0020】
また、本発明は前記ゴム組成物を用いたタイヤに関する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、所定のゴム成分(A)、硫黄(B)、クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(C)ならびにカーボンブラックおよび/またはシリカ(D)を所定量含有することで、充分な硬度が得られ、加工性、ロール作業性に優れ、低燃費性、破断時伸び、複素弾性率および耐久性に優れたゴム組成物、ならびにそれを用いたタイヤを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明のゴム組成物は、(A)ゴム成分、(B)硫黄、(C)クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物ならびに(D)カーボンブラックおよび/またはシリカを含有する。
【0023】
ゴム成分(A)としては、天然ゴム(NR)および/またはイソプレンゴム(IR)および、ブタジエンゴム(BR)、変性ブタジエンゴム(変性BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)および変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)からなる群から選ばれる少なくとも2種の合成ゴムを含有する。
【0024】
NRとしては、とくに制限はなく、通常ゴム工業で使用されるものを使用することができ、具体的には、RSS♯3、TSR20などがあげられる。また、IRとしても、とくに制限はなく、タイヤ工業で従来から使用されるものを使用することができる。
【0025】
ゴム成分(A)中のNRおよび/またはIRの含有率は40重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましい。NRおよび/またはIRの含有率が40重量%未満では、引張試験における破断時伸びが低下し、タイヤが走行時に、路面の凹凸や異物と接触することにより、ゴム組成物が破断する傾向がある。また、ゴム成分(A)中のNRおよび/またはIRの含有率は90重量%以下が好ましく、80重量%以下がより好ましく、75重量%以下がさらに好ましい。NRおよび/またはIRの含有率が90重量%をこえると、高温加硫時にリバージョンが生じたり、100%シス構造がトランス構造に転移するなどポリマー構造の弱体化が生じ、破断抗力や破断時伸びなどのゴム特性が低下する傾向がある。
【0026】
BRとしても、とくに制限はなく、宇部興産(株)製のBR130B、BR150Bなどのハイシス含有量のBR(ハイシスBR)などを好適に使用することができる。耐亀裂成長性に優れるという点で、ゴム成分(A)中のBRの含有率は、10重量%以上であることが好ましく、15重量%以上であることがより好ましい。また、破断伸びに優れ、さらに、それ以上配合しても耐亀裂成長性が飽和し、向上しないという点で、ゴム成分(A)中のBRの含有率は、50重量%以下であることが好ましく、40重量%以下であることがより好ましい。
【0027】
変性BRとしては、リチウム開始剤により1,3−ブタジエンの重合をおこなったのち、スズ化合物を添加することにより得られ、さらに変性BR分子の末端がスズ−炭素結合で結合されているものが好ましい。
【0028】
リチウム開始剤としては、アルキルリチウム、アリールリチウム、ビニルリチウム、有機スズリチウムおよび有機窒素リチウム化合物などのリチウム系化合物や、リチウム金属などがあげられる。前記リチウム開始剤を変性BRの開始剤とすることで、高ビニル、低シス含有量の変性BRを作製できる。
【0029】
スズ化合物としては、四塩化スズ、ブチルスズトリクロライド、ジブチルスズジクロライド、ジオクチルスズジクロライド、トリブチルスズクロライド、トリフェニルスズクロライド、ジフェニルジブチルスズ、トリフェニルスズエトキシド、ジフェニルジメチルスズ、ジトリルスズクロライド、ジフェニルスズジオクタノエート、ジビニルジエチルスズ、テトラベンジルスズ、ジブチルスズジステアレート、テトラアリルスズ、p−トリブチルスズスチレンなどがあげられ、これらのスズ化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0030】
変性BR中のスズ原子の含有率は50ppm以上が好ましく、60ppm以上がより好ましい。スズ原子の含有率が50ppm未満では、変性BR中のカーボンブラックの分散を促進する効果が小さく、tanδが増大してしまう傾向がある。また、スズ原子の含有率は3000ppm以下が好ましく、2500ppm以下がより好ましく、250ppm以下がさらに好ましい。スズ原子の含有率が3000ppmをこえると、混練り物のまとまりが悪く、エッジが整わないため、混練り物の押出し加工性が悪化する傾向がある。
【0031】
変性BRの分子量分布(Mw/Mn)は2以下が好ましく、1.5以下がより好ましい。変性BRのMw/Mnが2をこえると、カーボンブラックの分散性が悪化し、tanδが増大してする傾向がある。 変性BRのビニル結合量は5重量%以上が好ましく、7重量%以上がより好ましい。変性BRのビニル結合量が5重量%未満では、変性BRを重合(製造)することは困難な傾向がある。また、変性BRのビニル結合量は50重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましい。変性BRのビニル結合量が50重量%をこえると、カーボンブラックの分散性が悪化し、引張強度が低下する傾向がある。
【0032】
ゴム成分(A)中の変性BRの含有率は10重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましい。変性BRの含有率が10重量%未満では、充分な耐亀裂成長性が得られない傾向がある。また、ゴム成分(A)中の変性BRの含有率は50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましく、30重量%以下がさらに好ましい。変性BRの含有率が50重量%をこえると、変性BRの含有率を上昇させても、耐亀裂成長性は飽和し、向上しないうえに、破断時伸びが低下する傾向がある。
【0033】
以上の条件を満たす変性BRとしては、たとえば、日本ゼオン(株)製のBR1250Hなどがあげられる。
【0034】
SBRとしては、とくに制限はなく、乳化重合SBR(E−SBR)または溶液重合SBR(S−SBR)を使用することができる。
【0035】
ゴム成分(A)中のSBRの含有率は10重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましい。SBRの含有率が10重量%未満では、リバージョンを抑制する効果が充分ではない傾向がある。また、ゴム成分(A)中のSBRの含有率は50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましい。SBRの含有率が50重量%をこえると、破断強度が低下する傾向がある。
【0036】
変性SBRは、JSR(株)製のHPR340などのように、結合スチレン量の小さいものが好ましい。
【0037】
変性SBRの結合スチレン量は、ゴム配合でのリバージョン性に優れる点から、5重量%以上が好ましく、7重量%以上がより好ましい。また、変性SBRの結合スチレン量は、低発熱性に優れる点から、30重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましい。
【0038】
変性SBRとしては、乳化重合変性SBR(変性E−SBR)と溶液重合変性SBR(変性S−SBR)があげられるが、シリカとポリマー鎖の結合を強め、tanδを低減させることで低燃費性を向上させることができることから、変性S−SBRが好ましい。
【0039】
変性SBRとしては、スズやケイ素などでカップリングされたものが好ましく用いられる。変性SBRのカップリング方法としては、常法に従って、たとえば、変性SBRの分子鎖末端のアルカリ金属(Liなど)やアルカリ土類金属(Mgなど)を、ハロゲン化スズやハロゲン化ケイ素などと反応させる方法などがあげられる。
【0040】
変性SBRは、共役ジオレフィン単独、または共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物とを(共)重合して得られた(共)重合体であり、第1級アミノ基やアルコキシシリル基を有することが好ましい。
【0041】
第1級アミノ基は、重合開始末端、重合終了末端、重合体主鎖、側鎖のいずれに結合していてもよいが、重合体末端からエネルギー消失を抑制してヒステリシスロス特性を改良し得る点から、重合開始末端または重合終了末端に導入されていることが好ましい。
【0042】
変性SBRの重量平均分子量(Mw)は、充分な破断特性が得られる点から、100万以上が好ましく、120万以上がより好ましい。また、変性SBRのMwは、ゴムの粘度を調節し、混練り加工を容易にできる点から、200万以下が好ましく、180万以下がより好ましい。
【0043】
ゴム成分(A)中の変性SBRの含有率は10重量%以上であることが好ましく、15重量%以上であることがより好ましい。変性SBRの含有率が10重量%未満では、リバージョン性が劣り、tanδが悪化する傾向がある。また、ゴム成分(A)中の変性SBRの含有率は40重量%以下であることが好ましく、35重量%以下であることがより好ましい。変性SBRの含有率が40重量%をこえると、破断強度が低下する傾向がある。
【0044】
BR、変性BR、SBRおよび変性SBRからなる群から選ばれる合成ゴムのうち、SBRを含有させると、リバージョンが発生しにくく、硬度を維持することができ、BRを含有させると、耐亀裂成長性に優れる。また、変性BRを含有させるとカーボンブラックとの相互作用に優れ、カーボンブラックとポリマー鎖の結合を強めることができ、変性SBRはシリカとの相互作用に優れ、シリカとポリマー鎖の結合を強めることができる。本発明は、ゴム成分(A)として、BR、変性BR、SBRおよび変性SBRからなる群から選ばれる合成ゴムを少なくとも2種類含有するものであり、カーボンブラックやシリカを含む場合に低燃費性に優れる、破断強度が向上する場合もあるという点から、変性BRまたは変性SBRを含有することが好ましく、変性BRおよび変性SBRのいずれも含有することが好ましい。
【0045】
ゴム成分(A)としては、前記NR、IR、BR、変性BR、SBR、変性SBR、以外にも、タイヤ工業で従来から使用されるアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)などの他のゴム成分を使用することもできる。
【0046】
ゴム成分(A)中の他のゴム成分の含有率は、亀裂成長性や加工性を維持し、また劣化性に優れる点から、20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましい。なお、他のゴム成分を含有しなくてもよい。
【0047】
硫黄(B)としては、ゴム工業において加硫時に一般的に用いられる硫黄を用いることができるが、とくに不溶性硫黄が好ましい。ここで不溶性硫黄とは、天然硫黄S8を加熱、急冷し、Sx(x=10万〜30万)となるように高分子量化した硫黄のことをいう。不溶性硫黄を用いることで、通常、硫黄をゴム加硫剤として用いた場合に生じるブルーミングを防止することができる。
【0048】
硫黄(B)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して2重量部以上、好ましくは2.4重量部以上である。硫黄(B)の含有量が2重量部未満では、カーカス繊維コードとの接着層に充分な硫黄が供給されず、接着性が劣る。また、硫黄(B)の含有量はゴム成分(A)100重量部に対して、2.9重量部以下、好ましくは2.8重量部以下である。硫黄の含有量が2.9重量部をこえると、硫黄架橋の密度が大きくなり、破断抗力および破断時伸びなどの破断特性、とくに熱酸化劣化後の破断特性が低下する。
【0049】
本発明のゴム組成物は、クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物(C)(以下、化合物(C)とする)を含有する。
【0050】
クレゾール樹脂としては、薬品軟化点が100℃付近(92〜107℃)であるため、常温では固体であるが、ゴム混練り時に液体であるため分散しやすく、さらに本発明で用いられるヘキサメチレンテトラミン(HMT)との反応開始温度が130℃付近とタイヤ加硫温度(145〜190℃)以下で適切であるということから、下記化学式で表されるメタクレゾール樹脂を用いることが最も好ましい。
【0051】
【化1】

【0052】
式中のnは、1以上が好ましく、2以上がより好ましい。また、式中のnは、5以下が好ましい。
【0053】
このようなクレゾール樹脂としては、たとえば、住友化学(株)製のスミカノール610などが例示される。
【0054】
レゾルシン縮合物とは、下記化学式で表される化合物をいう。
【0055】
【化2】

【0056】
変性レゾルシン縮合物とは、下記化学式のように末端がレゾルシンであり、繰り返し単位がレゾルシンまたはアルキルフェノールを有する縮合物である。
【0057】
【化3】

【0058】
化学式2および化学式3中のnは整数である。nは、ゴム中への分散性が良好であるという点から2〜5が好ましい。
【0059】
化学式3におけるRは、アルキル基であり、炭素数は、9以下が好ましく、8以下がより好ましい。化学式3におけるRのアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、オクチル基などがあげられる。また、前記変性レゾルシン縮合物は、繰り返し単位としてレゾルシンとアルキルフェノールの混合であってよい。
【0060】
変性レゾルシン縮合物としては、たとえば、レゾルシン・アルキルフェノール・ホルマリン共重合体(住友化学工業(株)製のスミカノール620など)、レゾルシン・ホルマリン反応物ペナコライト樹脂(インドスペック社製の1319Sなど)などがあげられる。
【0061】
化合物(C)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して0.6重量部以上、好ましくは1重量部以上、より好ましくは3重量部以上である、化合物(C)の含有量が0.6重量部未満では、充分な硬度が得られない。また、化合物(C)の含有量はゴム成分(A)100重量部に対して、10重量部以下、好ましくは8重量部以下である。化合物(C)の含有量が10重量部をこえると、硬度が大きくなりすぎて、耐亀裂成長性および破断時伸びが低下する。
【0062】
カーボンブラックおよび/またはシリカ(D)としては、とくに制限はなく、タイヤ工業で従来から使用されるSAF、ISAF、HAF、FEFなどのグレードのカーボンブラックやシリカを使用することができる。
【0063】
カーボンブラックおよび/またはシリカ(D)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して10重量部以上、好ましくは25重量部以上である。カーボンブラックおよび/またはシリカ(D)の含有量が10重量部未満では、硬度や破断強度が充分ではない傾向がある。また、カーボンブラックおよび/またはシリカ(D)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して、55重量部以下、好ましくは50重量部以下である。カーボンブラックおよび/またはシリカ(D)の含有量が55重量部をこえると、発熱性が高くなる傾向がある。
【0064】
シリカを用いる場合には、シランカップリング剤を併用することが好ましい。
【0065】
シランカップリング剤としては、とくに制限はなく、タイヤ工業で従来からゴム組成物中にシリカとともに配合されているものであれば使用することができ、具体的には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられ、これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドなどが好適に用いられる。
【0066】
シランカップリング剤を配合する場合、シランカップリング剤の含有量は、加工性および発熱性に優れる点から、シリカ100重量部に対して6重量部以上が好ましく、8重量部以上がより好ましい。また、シランカップリング剤の含有量は、シランカップリング剤を過剰に配合すると、余剰カップリング剤が硫黄を放出し、ゴムを過剰に架橋するため破断強度が低下し、また、コストも高くなる点から、シリカ100重量部に対して12重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましい。
【0067】
シートやトッピングの加工中に架橋が開始すると、ゴム粘度が増大し、加工性が低下してしまうため、本発明では、加工温度(90〜140℃)で分解しないヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)を含有することが好ましい。
【0068】
ヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して0.1重量部以上であることが好ましく、0.5重量部以上であることがより好ましい。ヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)の含有量が0.1重量部未満では、充分な化合物(C)の架橋形成、ひいてはゴム組成物の硬度が得られない傾向がある。また、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)の含有量はゴム成分(A)100重量部に対して3重量部以下であることが好ましく、2.5重量部以下であることがより好ましい。ヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)の含有量が3重量部をこえると、熱分解時に生じるアンモニアがコードとゴムの接着層を破壊し、ゴム付きの低下が生じる。
【0069】
本発明では、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)がホルマリンとアンモニアに分解した際のアンモニアを無害化し、コード接着性を向上させることができることから、ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物またはヘキサメトキシメチロールメラミン(HMMM)の部分縮合物(F)(以下、化合物(F)とする)を含有してもよい。
【0070】
HMMPMEの部分縮合物とは、下記化学式で表されるものをいう。
【0071】
【化4】

【0072】
(式中、nは整数であり、nは通常1〜3である)
HMMMの部分縮合物とは、下記化学式で表されるものをいう。
【0073】
【化5】

【0074】
(式中のnは整数であり、nは通常1〜3である。)
【0075】
化合物(F)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して0.5重量部以上であることが好ましく、0.7重量部以上であることがより好ましい。化合物(F)の含有量が0.5重量部未満では、充分な硬度が得られない傾向がある。また、化合物(F)の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して3重量部以下が好ましく、2重量部以下がより好ましい。化合物(F)の含有量が3重量部をこえると、ゴム練りやシート加工中に架橋が開始してしまい、配合ゴムの粘度が増大してしまう傾向がある。
【0076】
本発明のゴム組成物には、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、クレー、タルク、アルミナなどのカーボンブラックやシリカ以外の補強用充填剤を含むことができる。これらの補強用充填剤は、単独で配合してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0077】
カーボンブラックおよびシリカ以外の補強用充填剤の含有量は、ゴム成分(A)100重量部に対して5重量部以上が好ましく、7重量部以上がより好ましい。補強用充填剤の含有量が5重量部未満では、破断強度が向上しない傾向がある。また、カーボンブラックおよびシリカ以外の補強用充填剤の含有量はゴム成分(A)100重量部に対して50重量部以下が好ましく、40重量部以下がより好ましい。補強用充填剤の含有量が50重量部をこえると、硬度が高くなりすぎて、破断時伸びが低下する傾向がある。
【0078】
本発明のゴム組成物は、前記ゴム成分(A)、硫黄(B)、化合物(C)、カーボンブラックおよび/またはシリカ(D)、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)(E)、化合物(F)、ならびに補強用充填剤以外にも、通常ゴム工業で使用される配合剤、たとえば、アロマオイル、各種老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種加硫促進剤などを適宜配合することができる。
【0079】
本発明のゴム組成物は、カーカス、ベルト、ビードエイペックス、クリンチエイペックス、バンドなど、様々な部材に使用することができ、とくに限定されるわけではないが、高硬度で補強性および耐亀裂成長性に優れるという理由から、カーカスまたはベルトとして用いられることが好ましい。本発明のゴム組成物をカーカスまたはベルトとして使用する場合、繊維コードを該ゴム組成物で被覆してカーカスまたはベルトを成形したのち、他のタイヤ部材と貼りあわせて未加硫タイヤを成形し、加硫することによって、タイヤを製造することができる。
【0080】
繊維コードとは、本発明のゴム組成物をカーカスまたはベルトとして用いる際に、本発明のゴム組成物で被覆する繊維コードのことをいう。具体的には、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、ポリエチレンテレフタラート、アラミドなどの原料により得られるものである。なかでも、熱安定性に優れ、さらに安価であるという理由から、繊維コードの原料としては、ポリエステルおよびアラミドが好ましい。
【実施例】
【0081】
実施例にもとづいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0082】
以下、実施例および比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
天然ゴム(NR):RSS♯3
ブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)製のBR150B
変性ブタジエンゴム(変性BR):日本ゼオン(株)製のNipol BR1250H(リチウム開始剤:リチウム、スズ原子の含有率:250ppm、Mw/Mn:1.5、ビニル結合量:10〜13重量%)
スチレンブタジエンゴム(SBR):日本ゼオン(株)製のNipol 1502
変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR):JSR(株)製のHPR340(変性S−SBR、結合スチレン量:10重量%、アルコキシルシランでカップリングし、末端に導入)
不溶性硫黄:フレキシス社製のクリステックスHSOT20(硫黄80重量%およびオイル分20重量%含む不溶性硫黄)
メタクレゾール樹脂:住友化学(株)製のスミカノール610(化学式1においてn=16〜17)
変性レゾルシン樹脂:住友化学(株)製のスミカノール620(レゾルシン・アルキルフェノール縮合物)
【0083】
【化6】

【0084】
(式中Rは、メチル基、オクチル基または水酸基であり、これらは混在していてもよい。)
カーボンブラック1:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN326
カーボンブラック2:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN330
ヘキサメチレンテトラミン(HMT):大内新興化学工業(株)製のノクセラーH
ヘキサメトキシメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物:住友化学(株)製のスミカノール507A(メチレン基を有する物質約65%とシリカおよびオイルの混合物)の有効樹脂分(式(4):
【0085】
【化7】

【0086】
(式中、nは1〜3の整数である)
シリカ:ローディア社製の115Gr
アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
酸化亜鉛:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
ステアリン酸:日本油脂(株)製の椿
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルファンアミド)
N−シクロヘキシルチオ−フタルイミド(CTP):大内新興化学工業(株)製のリターダーCTP
【0087】
実施例1〜14および比較例1〜11
表1に示す配合処方にしたがい、不溶性硫黄および加硫促進剤(HMT、HMMPMEの部分縮合物およびCTPを配合する場合にはこれらも)を除く各種薬品をバンバリーミキサーにて混練りした。得られた混練り物に不溶性硫黄および加硫促進剤、(HMT、HMMPMEの部分縮合物およびCTPを配合する場合にはこれらも)を加え、オープンロールにて混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で12分間プレス加硫することにより、実施例1〜14および比較例1〜11の加硫ゴム組成物を得た。
【0088】
(ムーニー粘度)
前記未加硫ゴム組成物から所定のサイズの試験片を作成し、JIS K 6300「未加硫ゴムの試験方法」に準じて、(株)島津製作所製のムーニー粘度試験機を用い、1分間の予熱によって熱せられた130℃の温度条件にて、小ローターを回転させ、4分間経過した時点での未加硫ゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4)を測定した。なお、ムーニー粘度が小さいほど、加工性に優れることを示す。
【0089】
(粘弾性試験)
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪10%、動歪2%および周波数10Hzの条件下で、70℃における加硫ゴム組成物の複素弾性率E*および損失正接tanδを測定した。なお、E*が大きいほど、剛性が高く、操縦安定性に優れることを示し、tanδが小さいほど低発熱性に優れることを示す。
【0090】
(引張試験)
JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方」に準じて、前記加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型試験片を用いて引張試験を実施し、各試験片の破断時伸びEB(%)を測定した。また、実施例1〜6および比較例1〜6の加硫ゴム組成物については、熱オーブンを用いて、温度100℃の条件下で48時間熱酸化劣化したのちの試験片についても同様に、破断時伸びEB(%)を測定した。なお、EBが大きいほど優れることを示す。
【0091】
(接着試験)
レゾルシンとホルムアルデヒド混合液に繊維コード(帝人(株)製のポリエステル(原料:テレフタル酸およびエチレングリコール)を浸漬することにより、レゾルシンの樹脂膜を形成(ディップ処理)した繊維コードを未加硫ゴム組成物で被覆して未加硫カーカスを成形したのち、170℃の条件下で12分間加硫することによってカーカスを作製した。
【0092】
得られたカーカスを用いて接着試験を実施し、引張試験機(インストロン社製)により測定したカーカスと繊維コードの剥離抗力を測定した。そして、比較例1の接着性指数を100とし、下記計算式により、各配合の剥離抗力を指数表示した。
(接着性指数)=(各配合の剥離抗力)/(比較例1の剥離抗力)×100
【0093】
(ロール作業性)
オープンロールにおける混練り工程にて、ロールに対する未加硫ゴム組成物の巻きつきなどを目視にて評価し、比較例7のロール作業性指数を100とし、各配合のロール作業性を指数表示した。なお、ロール作業性指数が大きいほど、オープンロールにおける混練りが潤滑に進み、加工性に優れることを示す。
【0094】
(ゴム硬度)
JIS K 6253「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に準じて、タイプAデュロメーターにて測定した。
【0095】
(高荷重耐久ドラム試験)
繊維コード(帝人(株)製のポリエステル(原料:テレフタル酸およびエチレングリコール)を前記未加硫ゴム組成物で被覆して未加硫カーカスを成形したのち、他のタイヤ部材と貼り合わせて未加硫タイヤを成形し、170℃の条件下で12分間加硫することにより、商用車用トラックタイヤ(タイヤサイズ:225/70R16 117/115)を製造した。
【0096】
JIS規格の最大荷重(最大内圧条件)の230%荷重の条件で、タイヤを速度20km/hでドラム走行させ、ビード部またはトレッド部の膨れ発生までの走行距離を測定し、比較例7の高荷重耐久性指数を100とし、以下の計算式により、各配合の走行距離をそれぞれ指数表示した。なお、高荷重耐久性指数が大きいほど、ビード部またはトレッド部の耐久性が優れ、良好であることを示す。
(高荷重耐久性指数)=(各配合の走行距離)/(比較例7の走行距離)×100
【0097】
前記評価結果を表1および表2に示す。
【0098】
【表1】

【0099】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを含有し、さらに、ブタジエンゴム、変性ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムおよび変性スチレンブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも2種の合成ゴムを含有するゴム成分100重量部に対して、
(B)硫黄を2〜2.9重量部、
(C)クレゾール樹脂、レゾルシン縮合物および変性レゾルシン縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を0.6〜10重量部、ならびに
(D)カーボンブラックおよび/またはシリカを10〜55重量部含有するゴム組成物。
【請求項2】
さらに、ゴム成分(A)100重量部に対して、(E)ヘキサメチレンテトラミンを0.1〜3重量部含有する請求項1記載のゴム組成物。
【請求項3】
さらに、ゴム成分(A)100重量部に対して、(F)ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物またはヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物を0.5〜3重量部以下含有する請求項1または2記載のゴム組成物。
【請求項4】
前記ゴム成分(A)が合成ゴムとして、変性ブタジエンゴムまたは変性スチレンブタジエンゴムを含有する請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
【請求項5】
前記ゴム成分(A)が合成ゴムとして、変性ブタジエンゴムおよび変性スチレンブタジエンゴムを含有する請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
【請求項6】
前記ゴム成分(A)が、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを40〜80重量%、変性ブタジエンゴムを10〜30重量%含有する請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
【請求項7】
繊維コードを被覆してカーカスまたはベルトとして使用する請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物を用いたタイヤ。

【公開番号】特開2008−31427(P2008−31427A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−137739(P2007−137739)
【出願日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)
【Fターム(参考)】