説明

サイロ及び回収システム

【課題】現地での設営作業の負担を軽減し、回収効率を向上させる。
【解決手段】負圧発生装置による吸引力で吸引する回収対象物を一時貯留するサイロ10であって、回収対象物を一時貯留して下部に排出口18,19を有するホッパー11と、ホッパー11を車両に着脱自在に装着する車載台27と、ホッパー11を高さ調節可能に支持する支持脚25とを備え、車両に装着された状態で支持脚25が収縮可能である一方、車両から離脱された状態でホッパー11を上昇させるように支持脚25が鉛直方向に伸長可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負圧発生装置による吸引力で回収対象物を一時貯留するサイロ及び回収システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、負圧発生装置とサイロ(タンク)とを地上に設置し、該サイロに連結されたパイプの先端を廃棄物の堆積場所に挿入し、負圧発生装置を作動させて廃棄物をサイロ内に吸引する回収装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。該回収装置によれば、サイロに一時貯留された廃棄物を下部の排出口から搬送車両の荷台に排出し、数台の搬送車両により代わる代わる廃棄物処理場に搬送するようにしている。
【特許文献1】特許第2578057号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記のような回収装置を実現するには、サイロ等を現地で溶接等して組み立てて設置せねばならず、現地での作業負担が大きくなるという問題がある。また、前記回収装置によれば、多量の廃棄物が連続的に排出される場合には、数台の搬送車両を代わる代わる現地に急行させる必要があり、回収効率が良くないという問題もある。
【0004】
そこで、本発明は、現地での設置作業の負担を軽減すると共に、回収効率を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係るサイロは、負圧発生装置による吸引力で吸引する回収対象物を一時貯留するサイロであって、前記回収対象物を一時貯留して下部に排出口を有するホッパーと、前記ホッパーを車両に着脱自在に装着する車載台と、前記ホッパーを高さ調節可能に支持する支持脚とを備え、前記車両に装着された状態で前記支持脚が収縮可能である一方、前記車両から離脱された状態で前記ホッパーを上昇させるように前記支持脚が鉛直方向に伸長可能であることを特徴とする。
【0006】
このようにすると、支持脚を収縮させた状態で車載台によりサイロを車両に装着して搬送し、現地でサイロを車両から離脱させて支持脚を伸長させれば、ホッパーの下方に回収コンテナの設置空間を形成することができる。したがって、サイロを現地で溶接等して組み立てる必要がなく、現地での作業負担を軽減することが可能となる。
【0007】
前記排出口には、前記ホッパー内の気密性を保ちながら開閉可能なバルブ装置が設けられていてもよい。
【0008】
このようにすると、ホッパー内の気密性を保ちながら回収対象物を排出口から回収コンテナに排出できるため、排出中も吸引を停止することなく連続的にサイロへの回収作業を行うことが可能となり、回収効率が向上する。
【0009】
前記排出口は複数設けられ、前記各排出口にそれぞれ前記バルブ装置が個別に設けられていてもよい。
【0010】
このようにすると、排出口が複数設けられていることでホッパー内の回収対象物の排出速度を速めることができる。また、バルブ装置を選択的に開閉することで、排出速度を調節することもできる。
【0011】
前記支持脚は、前記車載台よりも車幅方向の両外側に設けられていてもよい。
【0012】
このようにすると、車幅方向の両側に設けられた各支持脚の間隔が広くなり、支持脚を伸長させた時のホッパーの支持安定性が向上する。
【0013】
前記車載台には、前記支持脚が収縮した状態で接地する車輪が設けられていてもよい。
【0014】
このようにすると、支持脚が収縮した状態で車両から地面に下ろされた際に、車輪によりサイロを所要の位置へと容易に移動させることができ、設営作業の負担を軽減することができる。
【0015】
前記車載台には、回収対象物を前記ホッパー内に導く導入管を支持するブラケットが設けられていてもよい。
【0016】
このようにすると、ホッパーに接続される導入管の強度を容易に向上させることができる。
【0017】
また、本発明の回収システムは、回収対象物を一時貯留して下部に排出口を有するホッパーが支持脚により高さ調節可能に支持されたサイロと、前記ホッパーに回収対象物を吸引する吸引力を発生させる負圧発生装置と、前記ホッパーの前記排出口の下方に配置される回収コンテナとを備え、前記サイロ、前記負圧発生装置及び前記回収コンテナには、車両に着脱可能な車載台がそれぞれ設けられており、前記サイロが前記車両に装着された状態で、前記支持脚が収縮可能である一方、前記サイロが前記車両から離脱された状態で、前記ホッパーの前記排出口の下方に前記回収コンテナを交換可能に設置すべく前記支持脚が鉛直方向に伸長可能であることを特徴とする。
【0018】
このようにすると、多量の回収対象物が連続的にサイロに吸引される場合でも、複数の回収コンテナを交換して運用すれば、サイロを止めることなく連続して回収対象物を回収コンテナに排出することができる。したがって、数台の搬送車両を代わる代わる現地に急行させる必要もなく、たとえば1台の車両で回収コンテナを順番に搬送すれば、運用コスト及び回収効率が改善する。
【発明の効果】
【0019】
以上の説明から明らかなように、本発明のサイロによれば、サイロを現地で溶接等して組み立てる必要がなく、現地での作業負担を軽減することが可能となる。また、本発明の回収システムによれば、数台の搬送車両を代わる代わる現地に急行させる必要もなく、運用コスト及び回収効率が改善する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
【0021】
図1は本発明の実施形態に係るサイロ10を示す側面図である。図2は図1に示すサイロ10の正面図である。なお、以下の説明における前側、後側、左側、右側とは、車両35(図5)に搭載された状態での前側、後側、左舷側、右舷側をいう。
【0022】
図1及び図2に示すように、サイロ10は、廃棄物(回収対象物)を一時貯留するホッパー11を備えている。ホッパー11は、その上部に後述する負圧発生装置50に接続される負圧導入口12を前方に向けた状態で有している。また、ホッパー11には、廃棄物をホッパー11内に吸引する導入管13がその後部側面より斜め下後方に向けて突設されている。また、ホッパー11は、その下端部に一対の排出口14,15を有している。これら排出口14,15には、一対のロータリーバルブ装置16,17が個別にフランジ接続されており、各ロータリーバルブ装置16,17の下端開口が排出口18,19となっている。
【0023】
ホッパー11には、主に中空状の角パイプ材で構成されたフレーム20が溶接等により固定されている。フレーム20は、ホッパー11を囲むように平面視で矩形状に骨組みされた縦メンバ22及び横メンバ23を有している。なお、ホッパー11は、縦メンバ22又は横メンバ23に架設された図示しないフレーム材により溶接固定されている。縦メンバ22及び横メンバ23で形成される枠の四隅には中空状のマスト21が下方に延出された状態で固定されている。各マスト21の下部には、互いを車幅方向に連結する横メンバ24が架設されている。各マスト21には、下端に接地フランジ25aを有する支持脚25が上下スライド可能に貫通されている。即ち、支持脚25をマスト21に対して下方にスライド伸長させることで、ホッパー11の高さが調節可能となっている。
【0024】
フレーム20のマスト21には、サイロ10を後述する車両35に着脱自在に装着するための車載台27が溶接等により固定されている。車載台27はフレーム20よりも左右車幅方向に狭く、支持脚25は車載台27よりも左右車幅方向の両外側に設けられている。また、車載台27は、フレーム20よりも前後方向に長くフレーム20の前後に突出している。車載台27には、ロータリーバルブ装置16,17から下方に吐出される廃棄物を遮らないように排出口18,19の下方に空間が設けられている。
【0025】
車載台27は側面視で略L字形状であり、前後方向に設けられた水平枠部27aと、この水平枠部27aの前端部から上方に突出した垂直枠部27bとを有している。垂直枠部27bは上方に向けて段階的に狭幅となる形状で、その上部には後述する車両35のフック部38aに係止される円弧状の被係止バー27cが幅方向に架設されている。
【0026】
水平枠部27aの前部には脚部27dが下方に向けて突設されている。水平枠部27aの後部には、支持脚25が上方にスライドした収縮状態で、サイロ10を車両35より下ろした時に接地する車輪27eが設けられている。また、水平枠部27aの前後方向の中央付近には、後述する車両35の安全フック43に係止される安全バー27hが設けられている。水平枠部27aの後部には、導入管13の先端部を支持固定するブラケット27gが設けられている。
【0027】
図3はサイロ10の支持脚25の固定状態を表す要部断面図である。図3に示すように、マスト21の所要位置には水平方向に貫通孔21aが形成されており、支持脚25の所要位置にも水平方向に貫通孔25bが形成されている。また、固定用のロックピン34は、貫通孔21a,25bに挿通可能な軸部34aと、軸部34aの先端側面から径方向に出没するように付勢された係止ボール部34bと、軸部34aの後端部に取り付けられた把持リング部34cとを備えている。そして、支持脚25をマスト21に対して上下スライドさせて互いに連通した貫通孔21a,25bにロックピン34の軸部34bが挿通されることで、係止ボール部34bが貫通孔21aの周縁に係止され、支持脚25がマスト21に対して位置決め固定される。
【0028】
図4はサイロ10のロータリーバルブ装置16,17の概略断面図である。図4に示すように、各ロータリーバルブ装置16,17は互いに略同一構成であるため、一方のロータリーバルブ装置16について代表して説明する。ロータリーバルブ装置16は、ホッパー11の排出口14,15にフランジ接続されており、鉛直方向に配置された流路管28を備えている。流路管28は、上端に流入口33を有すると共に下端に排出口18を有する円筒部28aと、該円筒部28aの上下方向中央で両側に膨出した断面円形状のバルブ壁部28bとを備えている。バルブ壁部28bの内部には、径方向に複数の羽根29aが突出した回転羽根弁29が回転軸29bを中心として回転自在に配置されている。回転羽根弁29は、バルブ壁部28bに対して気密性を保ちながら摺動する大きさであり、各羽根29aの周方向間隔は流入口33と排出口18とを同時に連通させないように形成されている。
【0029】
流路管28の外壁にはモータ30が固定されており、モータ30の駆動軸30aが伝達ベルト31で回転羽根弁29の回転軸29bに接続されている。また、モータ30とバルブ壁部28bとを纏めて正面側を覆うようにカバー32が取り付けられている。そして、モータ30により回転羽根弁29を回転駆動すると、回転羽根弁29は流入口33と排出口18とに交互に連通させるように摺動回転する。よって、ロータリーバルブ装置16は、ホッパー11内の気密性を保ちながら開閉するバルブ機能を発揮する構成となっている。
【0030】
図5はサイロ10の車載状態を表す側面図である。図5に示すように、サイロ10は、車両35に搭載して目的地まで搬送し、その場で車両35から降ろして定置するようにしたものである。車両35は、荷台36上の積載フレーム37に設けられた支持軸39を有し、その支持軸39を支点として側面視でL形の荷役アーム38が回転自在に設けられている。荷役アーム38には油圧シリンダ40の一端部41が接続され、その油圧シリンダ40の他端部42が積載フレーム37に接続されている。荷役アーム38の先端にはフック部38aが形成されている。また、積載フレーム37からは安全フック43が突出している。
【0031】
車両35に搭載されたサイロ10は、荷役アーム38のフック部38aがサイロ10の被係止バー27cに係止されると共に、安全フック43が安全バー27hに係止されることで位置決めされる。一方、荷役アーム38を油圧シリンダ40で傾動させることにより、サイロ10の車載台27が車両35の積載フレーム37の後端部に設けられたガイドローラ44に載せて前後方向にスライドされるように構成されている。
【0032】
図6はサイロ10を用いた回収システム100を表す図面である。図7は図6のVII矢視方向から見た図面である。図6及び図7に示すように、回収システム100は、サイロ10と、該サイロ10に接続されて同じ車載台27を有する負圧発生装置50と、該サイロ10の下方に配置されて同じ車載台27を有する回収コンテナ80とを備えている。即ち、1台の車両35でサイロ10、負圧発生装置50及び回収コンテナ80をそれぞれ搬送し、廃棄物を回収する現地でそれぞれ降ろして定置するようにしている。
【0033】
サイロ10は、支持脚25をマスト21に対して下方にスライド伸長させた状態で支持脚25の接地フランジ25aを地面に接地させ、図3で述べたように支持脚25を位置決め固定することで、ホッパー11の位置を高く設定する。これによりロータリーバルブ装置16,17の排出口18,19の下方に形成された空間に回収コンテナ80を配置する。
【0034】
回収コンテナ80は、廃棄物を収容するコンテナ本体81と、コンテナ本体81が載置された車載台27とを備えている。コンテナ本体81は、その上部に形成されてスライドマンホール蓋86で開閉される上開口部83と、後端開口部を閉鎖してヒンジ85で開閉されるテールゲート84とを備えている。回収コンテナ80は、上開口部83がサイロ10のロータリーバルブ装置16,17の排出口18,19の直下に位置するように定置されており、排出口18,19と上開口部83とは上下方向に互いに近接した位置に配置されている。サイロ10の導入管13の先端には、一端を廃棄物堆積場所に挿入する操作ホース91の他端が接続されている。
【0035】
サイロ10の負圧導入口12には、連結ホース90を介して負圧発生装置50と接続されている。負圧発生装置50は、サイロ10のホッパー11内に負圧を発生させる負圧発生本体51と、該負圧発生本体51が載置される車載台27とを備えている。負圧発生本体51には、連結ホース90に接続される第1吸気管52を介して連結された第1ウオータスクラバ53が設けられている。第1吸気管52の中間部分には、この第1吸気管52を開閉する開閉弁54が設けられている。第1ウオータスクラバ53は、横向きに配置されたタンク55の一部に設けられている。第1ウオータスクラバ53の前側には第2吸気管56を介してサイレンサ57が設けられており、このサイレンサ57の下側に第3吸気管58を介してルーツブロワ59が設けられている。第1ウオータスクラバ53では、ルーツブロワ59で吸引されるホッパー11内の空気中から粉塵等を除去しており、サイレンサ57では、ルーツブロワ59に空気を吸引する際に発生する騒音の低騒音化を図っている。
【0036】
このルーツブロワ59の前側に、ルーツブロワ59を駆動するための独立エンジン60が設けられている。この独立エンジン60とルーツブロワ59とは、一体的に形成された架台61上に並設されている。また、この独立エンジン60でルーツブロワ59を駆動するための駆動機構(図示せず)も、架台61上に設けられている。架台61は、車載台27に防振ゴム62を介して設けられている。サイレンサ57とルーツブロワ59と独立エンジン60と駆動機構と、これらを設けた架台61とが防音カバー63によって覆われている。
【0037】
また、ルーツブロワ59の後流側には、このルーツブロワ59から排気する第1排気管64と、この第1排気管64から排気される空気中の細かい粉塵や水滴を除去する第2ウオータスクラバ65とが設けられている。第2ウオータスクラバ65は、第1ウオータスクラバ53を一部に設けたタンク55の他方に設けられている。この第2ウオータスクラバ65を通過した空気は、第2排気管67によって車両下部まで導かれて大気中に放出されている。また、負圧発生装置50の車載台27には、独立エンジン60のための燃料タンク72と、ロータリーバルブ装置16,17を駆動するための発電機73とが搭載されている。
【0038】
次に、回収システム100の使用手順について説明する。図6に示すように、操作ホース91の一端を焼却灰などの廃棄物堆積場所に挿入した状態で、負圧発生装置50を稼動することでサイロ10のホッパー11内に負圧を発生させる。これにより、操作ホース91及び導入管13を通じて廃棄物がホッパー11内に吸引されて一時貯留される。その際、ロータリーバルブ装置16,17を駆動させてもホッパー11内の気密性は保たれるので、負圧発生装置50を稼動させたままでロータリーバルブ装置16,17を駆動させる。そうすると、ホッパー11内の廃棄物が排出口18,19より下方に吐出され、上部開口部83から回収コンテナ80に収容される。
【0039】
回収コンテナ80が廃棄物で一杯になったら、ロータリーバルブ装置16,17を停止させて別の回収コンテナ80と交換する。その際、交換作業中であっても、負圧発生装置50は稼動させたままでサイロ10のホッパー11内への廃棄物の吸引作業を続行させる。別の回収コンテナ80をサイロ10の排出口18,19の下方に設置できたら、ロータリーバルブ装置16,17を再び駆動させ、ホッパー11内に一時貯留された廃棄物を排出口18,19から吐出させる。
【0040】
以上のように、本実施形態の回収システム100によれば、ロータリーバルブ装置16,17がホッパー11内の気密性を保ちながら廃棄物を排出口18,19から回収コンテナ80に排出するため、排出中も吸引を停止することなく連続的にサイロ10への回収作業を行うことが可能となる。また、回収コンテナ80の交換中も負圧発生装置50を停止させることなく、廃棄物を連続的にサイロ10へ回収することが可能となる。したがって、廃棄物の回収効率が大幅に向上する。
【0041】
また、本実施形態のサイロ10によれば、支持脚25を収縮させた状態でサイロ10を車両35に装着して搬送し、現地でサイロ10を車両35から離脱させて支持脚25を伸長させれば、ホッパー11の下方に回収コンテナ80の設置空間を形成することができる。したがって、サイロ10を現地で溶接等して組み立てる必要がなく、現地での作業負担を軽減することが可能となる。
【0042】
さらに、ロータリーバルブ装置16,17が個別に2つ設けられているので、ホッパー11内の廃棄物の排出速度を速めることができ、また、いずれかのロータリーバルブ装置16,17を停止させれば排出速度を選択的に開閉することで、排出速度を調節することもできる。さらに、サイロ10の支持脚25は、車載台27の車幅方向の両外側に設けられているので、支持脚25の車幅方向の間隔が広くなり、支持脚25を伸長させた時のホッパー11の支持安定性が向上する。
【0043】
また、車載台27には、廃棄物をホッパー11内に吸引する導入管13を支持するブラケット27gが設けられているので、導入管13の強度を容易に向上させることができる。
【0044】
なお、本実施形態ではホッパー11内の気密性を保ちながら開閉可能なバルブ装置としてロータリーバルブ装置16,17を用いているが、その代わりに、流路方向に直列配置された一対のシャッター弁を二重扉のように交互に開閉させる構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
以上のように、本発明に係るサイロ及び回収システムは、現地での作業負担が軽減され、回収効率も向上する優れた効果を有し、廃棄物を吸引収集して処理場に搬送する回収システム等に適用すると有益である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施形態に係るサイロを示す側面図である。
【図2】図1に示すサイロの正面図である。
【図3】図1に示すサイロの支持脚の固定状態を表す要部断面図である。
【図4】図1に示すサイロのロータリーバルブ装置の概略断面図である。
【図5】図1に示すサイロの車載状態を表す側面図である。
【図6】図1に示すサイロを用いた回収システムを表す図面である。
【図7】図6のVII矢視方向から見た図面である。
【符号の説明】
【0047】
10 サイロ
11 ホッパー
13 導入管
16,17 ロータリーバルブ装置(バルブ装置)
18,19 排出口
25 支持脚
27 車載台
27e 車輪
35 車両
50 負圧発生装置
80 回収コンテナ
100 回収システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負圧発生装置による吸引力で吸引する回収対象物を一時貯留するサイロであって、
前記回収対象物を一時貯留して下部に排出口を有するホッパーと、前記ホッパーを車両に着脱自在に装着する車載台と、前記ホッパーを高さ調節可能に支持する支持脚とを備え、
前記車両に装着された状態で前記支持脚が収縮可能である一方、
前記車両から離脱された状態で前記ホッパーを上昇させるように前記支持脚が鉛直方向に伸長可能であることを特徴とするサイロ。
【請求項2】
前記排出口には、前記ホッパー内の気密性を保ちながら開閉可能なバルブ装置が設けられている請求項1に記載のサイロ。
【請求項3】
前記排出口は複数設けられ、前記各排出口にそれぞれ前記バルブ装置が個別に設けられている請求項2に記載のサイロ。
【請求項4】
前記支持脚は、前記車載台よりも車幅方向の両外側に設けられている請求項1乃至3のいずれか1項に記載のサイロ。
【請求項5】
回収対象物を一時貯留して下部に排出口を有するホッパーが支持脚により高さ調節可能に支持されたサイロと、
前記ホッパーに回収対象物を吸引する吸引力を発生させる負圧発生装置と、
前記ホッパーの前記排出口の下方に配置される回収コンテナとを備え、
前記サイロ、前記負圧発生装置及び前記回収コンテナには、車両に着脱可能な車載台がそれぞれ設けられており、
前記サイロが前記車両に装着された状態で、前記支持脚が収縮可能である一方、前記サイロが前記車両から離脱された状態で、前記ホッパーの前記排出口の下方に前記回収コンテナを交換可能に設置すべく前記支持脚が鉛直方向に伸長可能であることを特徴とする回収システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−24355(P2008−24355A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−200914(P2006−200914)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【出願人】(000002358)新明和工業株式会社 (919)
【Fターム(参考)】