説明

サンプル提供装置およびプロモーション展開システム

【課題】合成画像を表示部に表示させる際の作業効率を向上させるためのサンプル提供装置およびプロモーション展開システムを提供すること。
【解決手段】サンプル提供装置に収容されるサンプル商品に表示されているマーカーを利用して、収容されるサンプル商品を表わすマーカーIDに、当該サンプル商品のパッケージ等の三次元モデルからなる仮想物体を表わすサンプル画像データを対応付けておくことで、撮像画像内においてマーカーIDが表示されているサンプル商品の箱を認識することで、この箱の画像にサンプル商品のパッケージの仮想物体を重畳して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンプル商品を備え、当該サンプル商品を提供するサンプル提供装置およびプロモーション展開システムに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラ等の撮像装置によって撮像される現実空間の画像に対して、予め作成されている仮想空間の画像を合成して表示するため、拡張現実( Augmented Reality )という技術を利用した表示装置がある(例えば、特許文献1参考)。
この表示装置は、現実空間から撮像された特定の指標物体に基づき、この指標物体に予め決められている識別情報を得て、この識別情報に対応する合成画像を現実空間の画像に合成して表示する。
【0003】
このような表示を行う場合、必要となる合成画像は、コンピュータ等で予め作成されており、合成画像がコンピュータから表示装置に送信され、表示装置内の記憶部に記憶される。そして、合成対象である画像に合成画像を合成する場合、識別情報に対応する合成画像を表示装置内の記憶部から読み出し、合成して表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−256876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この指標物体の種類が増加すると、この指標物体に対応する数の合成画像を準備する必要がある。この場合、表示装置の記憶部に対して、これら新たに加わる指標物体の種類に応じた合成画像を、人手によって記憶させるようにしていたため、その作業が煩雑となる問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮し、上記の問題を解決すべくなされたものであって、その目的は、合成画像を表示部に表示させる際の作業効率を向上させるためのサンプル提供装置およびプロモーション展開システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題を解決するために、本発明に係るサンプル提供装置は、マーカーが表示されているサンプル商品の箱を収容する収容部と、光学系による光学像を撮像し、撮像画像データを生成する撮像部と、前記撮像画像データに基づく画像を表示する表示部と、前記撮像画像データを画像処理して、前記マーカーを含む光学像に基づき生成された撮像画像データから当該マーカーに対して予め割り当てられている第1の識別情報を得るとともに、前記撮像画面データの画面内における前記マーカーの位置、大きさ、姿勢のうち少なくとも1つを表わすマーカー形態情報を得る画像処理部と、前記第1の識別情報に、前記撮像画像データに重畳して合成される合成画像データを表わす第2の識別情報を対応付ける情報を記憶する記憶部と、前記画像処理部によって前記第1の識別情報が得られた場合、この第1の識別情報に基づき、前記記憶部を参照して、対応付けられている第2の情報が示す合成画像データを得るとともに、前記撮像画像データにおける前記マーカーを表わす画像領域に対して、前記マーカー形態情報に応じた前記合成画像データを前記撮像画像データに重畳して合成される画像を前記表示部に表示させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るサンプル提供装置は、ネットワークを介して接続される管理サーバと通信する通信部をさらに備え、前記制御部が、前記画像処理部によって前記第1の識別情報が得られた場合、当該第1の識別情報に対応する合成画像データの送信を要求するメッセージを、前記通信部を介して前記管理サーバに送信し、前記通信部を介して受信した合成画像データに、当該画像データに対応する前記第1の識別情報を対応付けて記憶部に記憶させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るサンプル提供装置は、現在の日や時刻を計時する計時部をさらに備え、前記記憶部が、前記第1の識別情報に、当該第1の識別情報の利用が有効な時間帯を表わす日時情報を対応付けて記憶し、前記制御部が、前記時部によって計時された現在の日や時刻に基づき、前記記憶部を参照して、記憶部に記憶されている日時情報が、前記計時部によって計時された日や時刻よりも過去であるか否かを判断し、前記記憶部に記憶されている日時情報の方が過去である場合、当該日時情報に対応付けられている情報を前記記憶部から削除することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るサンプル提供装置は、前記記憶部が、前記第1の識別情報に、前記サンプル提供装置が設置されている店舗を表わす店舗情報を対応付けて記憶し、前記制御部が、前記管理サーバから情報を受信した場合、当該受信した情報に、前記記憶部に記憶されている店舗番号と異なる店舗番号が含まれているか否かを判断し、前記記憶部に記憶されている店舗番号と異なる店舗番号が、前記管理サーバから受信した情報に含まれている場合、受信した情報を記憶部に記憶しないことを特徴とする。
【0011】
上記問題を解決するために、本発明に係るプロモーション配信システムは、サンプル提供装置と、前記サンプル提供装置とネットワークを介して接続されている管理サーバとを備えるプロモーション展開システムであって、前記管理サーバは、前記サンプル提供装置によって提供されるサンプル商品に表示されているマーカーに対して予め割り当てられている第1の識別情報に、合成画像データを表わす第2の識別情報を対応付ける情報を記憶する第1の記憶部と、前記ネットワークを介して前記サンプル提供装置と通信する第1の通信部とを備え、前記サンプル提供装置は、前記マーカーが表示されているサンプル商品の箱を収容する収容部と、前記ネットワークを介して管理サーバと通信する第2の通信部と、
光学系による光学像を撮像し、撮像画像データを生成する撮像部と、前記撮像画像データに基づく画像を表示する表示部と、前記撮像画像データを画像処理して、前記マーカーを含む光学像に基づき生成された撮像画像データから当該マーカーに対して予め割り当てられている第1の識別情報を得るとともに、前記撮像画面データの画面内における前記マーカーの位置、大きさ、向きのうち少なくとも1つを表わすマーカー形態情報を得る画像処理部と、前記第1の識別情報に、前記撮像画像データに重畳して合成される合成画像データを表わす第2の識別情報を対応付ける情報を記憶する記憶部と、前記画像処理部によって前記第1の識別情報が得られた場合、この第1の識別情報に基づき、前記記憶部を参照して、対応付けられている第2の情報が示す合成画像データを得るとともに、前記撮像画像データにおける前記マーカーを表わす画像領域に対して、前記マーカー形態情報に応じた前記合成画像データを前記撮像画像データに重畳して合成される画像を前記表示部に表示させる制御部と、を備え、前記サンプル提供装置の制御部は、前記画像処理部によって前記第1の識別情報が得られた場合、当該第1の識別情報に対応する合成画像データの送信を要求するメッセージを前記通信部を介して前記管理サーバに送信するとともに、前記通信部を介して受信した合成画像データに、当該画像データに対応する前記第1の識別情報を対応付けて記憶部に記憶させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、合成画像を表示部に表示させる際の作業効率を向上させるためのサンプル提供装置およびプロモーション展開システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施の形態に係るプロモーション展開システムの一例を説明するための概略図である。
【図2】本実施の形態に係るプロモーション展開システムの制御系の構成の一例を説明するためのブロック図である。
【図3】本実施の形態に係るサンプル提供装置に収容されるサンプル商品の箱と、これに表示されるマーカーコードの一例を説明するための参考図である。
【図4】本実施の形態に係る記憶部に記憶されているサンプル判定情報の一例を説明するための概略図である。
【図5】本実施の形態に係る記憶部に記憶されているユーザ登録情報の一例を説明するための概略図である。
【図6】本実施の形態に係る記憶部に記憶されている読取履歴情報の一例を説明するための概略図である。
【図7】本実施の形態に係る記憶部に記憶されているサンプル登録情報の一例を説明するための概略図である。
【図8】本実施の形態に係るサンプル提供装置に表示される表示画面の一例を説明するための参考図である。
【図9】本実施の形態に係るプロモーション展開システムで利用される会員IDを割り当てるための会員登録のフローの一例を説明するための参考図である。
【図10】本実施の形態に係るプロモーション展開システムの利用フローの一例を説明するための参考図である。
【図11】本実施の形態に係るサンプル提供装置の操作部に表示される表示画面の一例を説明するための参考図である。
【図12】本実施の形態に係るサンプル提供装置の操作部に表示される表示画面の他の例を説明するための参考図である。
【図13】本実施の形態に係るサンプル提供装置におけるサンプル商品提供処理の処理フローの一例を説明するためのフローチャートである。
【図14】本実施の形態に係るサンプル提供装置におけるサンプル登録情報作成処理の処理フローの一例を説明するためのフローチャートである。
【図15】本実施の形態に係るサンプル提供装置における表示制御処理の処理フローの一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態に係るプロモーション展開システム100を説明する概観図である。
図1に示す通り、プロモーション展開システム100は、サンプル提供装置1と、店頭表示装置2と、管理サーバ3とを備える。
【0015】
サンプル提供装置1は、店頭表示装置2と通信可能に接続されるとともに、ネットワーク4を介して管理サーバ3と通信可能に接続されている。このサンプル提供装置1および店頭表示装置2は、例えば、販売店内等に配置され、これらの付近には商品棚5が設置されている。
【0016】
具体的に説明すると、サンプル提供装置1は、サンプル提供装置ディスプレイ101と、読取部102と、操作部103と、サンプル陳列部104と、サンプル取出口105とを備える。
【0017】
サンプル提供装置ディスプレイ101は、サンプル提供装置1の上方部分に配置されており、例えば、映像や音声、情報等を表示する広告媒体として利用されているデジタルサイネージ( Digital Signage )であって、映像や音声を出力する。
【0018】
読取部102は、固有のユニークID( Identity Document )の情報を保持する媒体からユニークIDを読み取る。
このユニークIDは、それぞれ異なる固有の識別情報であって、例えば、予め会員登録がなされているユーザに対して割り当てられるユニークIDを会員IDという。また、不特定のユーザに対して任意に割り当てられるユニークIDをお試しIDという。
【0019】
このユニークIDを保持する媒体としては、例えば暗号化されたユニークIDを表わす情報を含む二次元コードが印刷された媒体や、この二次元コードを表示部に表示する携帯電話等がある。また、ユニークIDが記憶されたICチップを備えるICタグや、前記ICチップを内蔵する非接触型ICカードや携帯電話等の利用が可能である。
【0020】
この読取部102は、例えば、媒体に印刷された二次元コードを撮影することで二次元コードに含まれているユニークIDを読み取る二次元コード読取部102aと、近づけられた非接触型ICカードやICタグと無線通信することによりICチップに記憶されているユニークIDを読み取る無線読取部102bとを含む。
【0021】
操作部103は、ユーザからの操作を受け付けて操作に応じた操作情報を出力するとともに、操作画面を表示する表示画面を有する。この操作部103は、例えば、タッチパネル等が利用可能であって、操作ボタンやメッセージ等が表わされる操作画面を映像で表示させるとともにこの操作画面から操作指示を受け付ける。
【0022】
サンプル陳列部104は、サンプル提供装置1に収容されているサンプル商品、あるいはサンプル商品に類似する模型が、外部から見えるように並べられている。このサンプル陳列部104には、並べられたサンプル商品等が汚れたり外側から取り出されたりしないように、並べられた商品等に透明な保護板等が取り付けられている。本実施の形態においては、商品Aが左側、商品Bが中央、商品Cが右側に、並べて配置されている。
【0023】
サンプル取出口105は、サンプル提供装置1から提供されるサンプル商品の排出口であって、例えばユーザが操作部103を介して選択したサンプル商品が排出され、ユーザによってサンプル商品が取り出される部分である。
【0024】
店頭表示装置2は、例えば、映像や音声、情報等を出力する広告媒体として利用されているデジタルサイネージである。この店頭表示装置2は、例えば、サンプル提供装置1と通信可能に接続され、サンプル提供装置1から出力される映像や音声等を出力する。
【0025】
管理サーバ3は、ネットワーク4を介してサンプル提供装置1と接続され、サンプル提供装置1と通信を行う。
【0026】
商品棚5は、商品を陳列するための棚であって、例えば、陳列部分が最上段、上段、下段、最下段の4つに別れている。本実施の形態において、商品棚5の最上段と上段には商品Aが、下段には商品Bが、最下段には商品Cが陳列されている。また、本実施の形態においては商品棚5の各段には異なる商品が載置されているが、同一段内に複数の種類の商品を陳列してもよく、またさらには一種類の商品のみを陳列してもよい。
なお、商品棚5と店頭表示装置2とは、一体的に形成されるものであってもよく、店頭表示装置2を覆うようなサイズで形成された商品棚5に設けられる収容部分に店頭表示装置2をはめ込んで収容するものであってもよい。
【0027】
次に、図2を用いて、プロモーション展開システム100の制御系の構成について、より詳細に説明する。図2は、プロモーション展開システム100の制御系の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示す通り、サンプル提供装置1は、上述の構成に加えて、撮像部106と、画像処理部107と、記憶部108と、制御部109と、通信部110と、抽選部111と、サンプル排出駆動部112と、サンプル収容部113と、計時部114とをさらに備える。
【0028】
撮像部106は、レンズを介して入射する光学像を撮影して撮像画像データを生成し、画像処理部107に出力する。この撮像部106は、例えば、小型のカメラ等であって、サンプル提供装置1の前において操作部103が操作可能な位置の近くにいるユーザ等を撮像する。この撮像部106は、例えば、連続性のある複数の画像で構成される動画を撮像し、撮像画像データは、連続性のある複数の画像で構成される動画を含む。
【0029】
画像処理部107は、撮像部106から入力される撮像画像データを画像処理して、撮像部106によって撮像された光学像の中にマーカーコードが含まれているか否かを判断する。
【0030】
このマーカーコードとは、図3に示す通り、サンプル提供装置1によって提供されるサンプル商品の箱の表面に印刷されているマーカー(言い換えると、撮像された画像データ内におけるサンプル商品の位置、姿勢および大きさを示す物体教示指標)であって、このマーカーには、予め決められている固有のマーカーIDが割り当てられている。つまり、このマーカーコードは、暗号化されたマーカーIDを表わす情報を含み、例えば画像処理装置107のようにこのマーカーコードを解析する機能を有する装置によって、マーカーコードが撮影された画像データから、マーカーIDが抽出される。このサンプル商品としては、様々な形や大きさの商品が対象となるため、一定の箱に封入することでサンプル提供装置1を介して、自動的にユーザへのサンプル商品の提供が可能となる。
【0031】
本実施形態において、マーカーコードは、図3に示す通り、マーカーコードの位置を表わすマーカー位置部と、マーカーコードの方向を表わすマーカー方向部と、マーカーIDを示すマーカーID部とを含む。
このマーカー位置部は、例えば、均一の幅を有する正方形の枠である。
マーカー方向部は、例えば、マーカー位置部の枠の内側であって、正方形のうちの一角の付近に位置する。
マーカーID部は、例えば、マーカー位置部の枠の内側であって、正方形の中央付近に位置する。
【0032】
また、画像処理部107は、撮像画像データを画像処理することによって、マーカーコードの位置、大きさ、姿勢(向き)等を表わす情報(以下、マーカー形態情報という)を得る。
具体的には、画像処理部107は、このマーカー位置部の正方形の歪み等に基づき、このマーカーコードが表示されているサンプル商品の箱の姿勢(向き)を表わす情報を得るとともに、マーカー位置部の正方形の大きさに基づき、サンプル商品の箱の大きさ、すなわち、マーカーコードが表示されているサンプル商品の箱とサンプル提供装置1との相対距離を表す情報を得る。また、画像処理部107は、マーカー方向部に基づき、サンプル商品の箱に対して予め決められている上下左右の方向を表わす情報を得る。さらに、画像処理部107は、マーカーID部に基づき、当該マーカーコードのマーカーIDを得る。
【0033】
図2に戻って、記憶部108は、サンプル判定情報181と、ユーザ登録情報182と、読取履歴情報183と、サンプル登録情報184と、コンテンツデータ185と、サンプル画像データ186と、付属画像データ187とを記憶する。
【0034】
サンプル判定情報181は、図4に示す通り、ユニークIDに応じて、サンプル商品の提供を許可するための条件を示す判定条件と、判定条件に基づきサンプル商品の提供が許可されると判断された場合に提供されるサンプル商品を示すサンプル商品情報と、コンテンツデータを表わすコンテンツ番号とを対応付ける情報である。このコンテンツ番号は、コンテンツデータ185に含まれる複数のコンテンツデータのうちの個々を識別する識別情報である。
このサンプル判定情報181は、ユニークIDの種類(例えば、会員IDあるいはお試しID)に応じて、それぞれ、異なるテーブルを備える。
【0035】
ユニークIDの種類がお試しIDの場合、図4(a)に示す通り、ユニークIDに、抽選結果や配付期間に応じた判定条件と、サンプル商品情報とが対応付けられている。ここでのユニークIDは、例えば二次元コード読取部102aに読み取られたユニークID(お試しID)であり、QR−1xxxxのような番号が付されている。
例えば、ユニークID「QR−11xxx」(つまり、「QR−11000」〜「QR−11999」)には、判定条件「抽選で当選すること」が、サンプル商品の提供をするための条件として対応づけられており、サンプル商品情報として「選択されたサンプル商品」が対応付けられている。
【0036】
一方、ユニークIDの種類が会員IDの場合、図4(b)に示す通り、読取部102によって読み取られたユニークIDが表すユーザ情報に応じた判定条件に、サンプル商品情報が対応付けられている。
このユーザ情報とは、ユーザ登録情報182(図5で後述する)においてユニークIDに対応付けられている情報であって、例えば、ユーザの「性別」や「年齢」を表わす情報、および各ユーザに割り当てられているユニークIDの過去の読み取り状況を表わす「履歴情報」を含む。
この会員IDの場合のサンプル判定情報181は、後述するユーザ登録情報182とともに、制御部109によって参照されることにより、読取部102によって読み取られたユニークIDに基づき、対応する判定情報とサンプル商品情報があるか否かが判断される。
【0037】
ユーザ登録情報182は、図5に示す通り、ユニークIDのうち会員登録されたユーザに対して割り当てられる会員IDに、当該会員IDが付与されているユーザの性別、年齢、履歴情報等を含むユーザ情報を対応付ける情報である。これらユーザ情報は、例えば、会員IDが付与されるユーザが会員登録をする際に当該ユーザによって登録される情報である。なお、会員登録についての詳細な説明は、図9を用いて後述する。
【0038】
読取履歴情報183は、図6に示す通り、ユニークIDに、履歴情報と、抽選結果とを対応付ける情報である。
なお、履歴情報は、ユーザ登録情報182に含まれる履歴情報と同じ情報である。
【0039】
サンプル登録情報184は、図7に示す通り、マーカーIDに、サンプル画像データを示すサンプル画像番号と、付属画像データを示す付属画像番号と、サンプル商品を示す商品番号と、当該マーカーIDの利用が有効な時間帯を表わす日時情報と、当該マーカーIDが利用される店舗を表わす店舗番号とを対応付ける情報である。
【0040】
このサンプル画像番号は、サンプル画像データ186に含まれる複数のサンプル画像データのうち個々を識別するためにそれぞれに付与されている番号である。
付属画像番号は、付属画像データ187に含まれる複数の付属画像データのうち個々を識別するためにそれぞれに付与されている番号である。
コンテンツ番号は、コンテンツデータ185に含まれる複数のコンテンツデータのうち個々を識別するためにそれぞれに付与されている番号である。
日時情報は、例えば、サンプル提供装置1を用いてサンプル商品を提供するプロモーションの実施期間等である。
店舗番号は、複数の店舗うち個々を識別するために割り振られる識別情報であって、サンプル提供装置1が設置される店舗に割り振られている店舗番号が、記憶部108に記憶されている。
【0041】
図2に戻って、制御部109は、サンプル提供装置1を統括的に制御し、例えば、図13〜15を用いて後述するようなサンプル商品提供処理、サンプル登録情報作成処理、および表示制御処理を行う。
制御部109は、例えば、係員によってサンプル商品がサンプル収容部113に収容される際に起動する設定モードにおいて、サンプル登録情報作成処理を行う。この設定モードは、例えば、サンプル収容部113等を覆っている扉を開いたことがセンサ等を用いて制御部109により検出された場合、あるいは、操作部103を介して設定モードが係員によって指定された場合に起動する。
【0042】
また、制御部109は、設定モードが終了した場合、サンプル提供モードに移り、サンプル商品提供処理および表示制御処理を行う。この設定モードの終了は、例えば、サンプル収容部113等を覆っている扉を閉められたことがセンサ等を用いて制御部109により検出された場合、あるいは、操作部103を介してサンプル提供モードが係員によって指定された場合に終了する。
【0043】
(サンプル商品提供処理)
この制御部109は、記憶部106に記憶されているサンプル判定情報181に基づき、読取部102によって読み取られたユニークIDが判定条件を満たすか否かを判断する。当該ユニークIDが判定条件を満たす場合、制御部109は、当該ユニークIDと対応付けられているサンプル商品情報に示されているサンプル商品、あるいはユーザによって選択されたサンプル商品を、サンプル取出口105に排出するようサンプル排出駆動部110を駆動させる。
【0044】
制御部109は、読取部102によって読み取られたユニークIDに対応する判定条件において、抽選の結果において「あたり」であることがサンプル商品を提供する条件として設定されている場合、抽選部111に対して抽選を実行させる。この抽選の結果が、抽選部111から入力されると、制御部109は、この抽選結果を、ユニークIDに対応付けて、記憶部108の読取履歴情報183に記憶させる。
【0045】
また、制御部109は、サンプル提供処理における判断結果(例えば、提供されたサンプル商品の商品番号や名称、あるいは読取部102によって読み取られたマーカーID)、およびユニークIDが読み取られた時刻、ユーザ情報等を含む履歴情報を、ユニークIDに対応付けて、記憶部106に記憶されている読取履歴情報183に記憶させる。
【0046】
(サンプル登録情報作成処理)
制御部109は、設定モードにおいて、画像処理部107によって撮像画像データからマーカーコードが検出された場合、当該マーカーコードに含まれるマーカーIDを画像処理部107から得る。この制御部109は、得られたマーカーIDに基づき、マーカーIDが表わすサンプル商品のサンプル画像データの送信を要求するメッセージを、通信部110を介して管理サーバ3に送信する。例えば、この制御部109は、サンプル画像データの送信を要求するメッセージに、マーカーIDを対応づけて送信する。
【0047】
制御部109は、管理サーバ3からサンプル画像データを受信すると、当該サンプル画像データを示すサンプル画像番号を、マーカーIDに対応づけて、記憶部108のサンプル登録情報184に記憶させる。
また、制御部109は、管理サーバ3から、マーカーIDに対応付けられている付属画像データ、商品番号、日時情報、および店舗情報を受信した場合、当該付属画像データを示す付属画像番号、商品番号、日時情報、および店舗情報を、このマーカーIDに対応づけて、記憶部108のサンプル登録情報184に記憶させる。
【0048】
制御部109は、管理サーバ3から受信した情報のうち、自身の記憶部108に記憶されている店舗番号と異なる店舗番号に関連付けられた情報(例えば、サンプル画像データ、付属画像データ、商品番号、日時情報等)を受信した場合、これらの情報は、サンプル登録情報184に記憶させることなく、消去する。
【0049】
また、制御部109は、計時部114によって計時された現在の日や時刻に基づき、サンプル登録情報184を参照して、このサンプル登録情報184における日時情報が、計時部114によって計時された日や時刻よりも過去であるか否かを判断する。サンプル登録情報184における日時情報の方が過去である場合、制御部109は、当該日時情報に対応付けられている情報をサンプル登録情報184から削除する。
なお、制御部109は、操作部103から、指定されたマーカーIDに対応する情報をサンプル登録情報184から削除する操作情報が入力された場合、当該マーカーIDに対応付けられている全ての情報を削除する。
【0050】
(表示制御処理)
制御部109は、サンプル提供モードにおいて、撮像画像データに基づき画像処理部107によってマーカーIDが得られた場合、このマーカーIDに基づき、サンプル登録情報184およびサンプル画像データ186を参照して、マーカーIDに対応するサンプル画像データを得る。
この制御部109は、画像処理部107によって得られるマーカー形態情報に基づき、得られたサンプル画像データの表示形態を制御して、このサンプル画像データを、撮像部106によって生成された撮像画像データ上に重畳して合成し、サンプル提供装置ディスプレイ101に表示させる。
【0051】
具体的に説明すると、制御部109は、拡張現実( Augmented Reality )という技術を利用して、撮像画像データにおいて表示されているマーカーコードの動きに応じた合成画像を作成し、サンプル提供装置ディスプレイ101に表示させる。
例えば、制御部109は、画像処理部107によって得られるマーカー形態情報に基づき、現実空間において動かされているサンプル商品の箱の動きに追従して、仮想空間において表示されているサンプル画像データが動く画像を、撮像画像データに合成した合成画像データを作成し、サンプル提供装置ディスプレイ101に出力する。この拡張現実の技術は、例えば、この技術を実装するソフトウェアを記憶部108に記憶させ、制御部109がこのソフトを実行することにより実現される。
【0052】
図8を用いて、具体的に説明すると、サンプル提供モードにおいて、撮像部106により、サンプル商品の箱を持ったユーザが撮像された場合、図示の通り、ユーザと、サンプル商品の箱に表示されているマーカーコードが、撮像画像データに含まれている。
画像処理部107は、この撮像画像データを画像処理することによって、マーカーコードに含まれているマーカーIDを得るとともに、マーカーコードの位置、大きさ、姿勢を示すマーカー形態情報を得て、マーカーIDとマーカー形態情報を制御部109に出力する。
【0053】
制御部109は、入力されたマーカーIDとマーカー形態情報に基づき、サンプル商品の箱の三次元モデルからなる仮想物体を回転、移動、倍率変更等するように、サンプル画像データを制御して、撮像画像データの画面内において、マーカーコードが表示されている部分に、マーカーコードの位置、大きさ、姿勢に対応するサンプル商品の箱の仮想物体を示すサンプル画像データを重畳して合成する。この合成された画像データが、サンプル提供装置ディスプレイ101に表示されると、例えば、図示の通り、ユーザの保持しているサンプル商品のマーカーコードの部分に、サンプル画像データが表示される。
ここでは、サンプル商品のパッケージを表わすサンプル画像データを表示する例を示す。
【0054】
また、サンプル登録情報184において、画像処理部107の画像処理によって得られたマーカーIDに、付属画像データが対応付けられている場合、制御部109は、この付属画像データを撮像画像データ上に合成して、サンプル提供装置ディスプレイ101に表示させる。これにより、図示の通り、サンプル商品の周りには、例えばサンプル商品の商品名(例えば、○○カレー)、訴求メッセージ(例えば、商品成分、カロリーオフ、隠し味にバナナがおススメ等)、商品の価格(xxx円)、およびイメージ画像(例えば、調理イメージ画像や、キャラクター、その他アニメーション等)が表示される。
また、この付属画像データは、例えば、壺の中から巻き物が飛びだし、この巻き物が開いて、巻き物に書かれた文章や絵が現れるというような動きが与えられたアニメーション動画であってもよく、表示されている文字の大きさが変化したり、キャラクター等のイメージ画像が動くものであってもよい。
【0055】
図2に戻って、通信部110は、ネットワーク4を介して管理サーバ3と通信可能に接続されるとともに、店頭表示装置2の通信部201と通信可能に接続され、情報の伝送を行う。
【0056】
サンプル排出駆動部111は、制御部109によるサンプル提供処理における判断結果に基づき駆動され、サンプル商品毎にそれぞれのサンプル商品が収容されているサンプル収容部113から、制御部109によって決定されたサンプル商品を、サンプル取出口105へ排出する。
【0057】
サンプル収容部113は、例えば、係員によって収容口から投入されることで、収容スペースに収容されるような構造である。例えば、各収容スペースには、同種のサンプル商品を内包するサンプル商品の箱が収容されており、サンプル排出駆動部111がサンプル収容部113の取出口を開口することにより、収容されているサンプル商品の箱が1つずつサンプル取出口105に排出される。
このサンプル商品の箱は、例えば、サンプル収容部113に収容するための形状に形成されており、大きさや形状が異なるサンプル商品を収容する場合であっても、サンプル収容部113に収容されるサイズにあわせて、同一の形状に形成された箱に入れられることが好ましい。これにより、大きさや形状が異なるサンプル商品をサンプル収容部113に収容することができ、このサンプル商品の箱に表示されるマーカーコードのマーカー位置部を一定の形状や大きさにすることができる。
【0058】
計時部114は、現在の日および時刻を計時して、この計時した情報を制御部109に出力する。
【0059】
店頭表示装置2は、通信部201と、制御部202と、商品棚ディスプレイ203とを含む。
通信部201は、サンプル提供装置1と通信可能に接続される。
制御部202は、通信部201を介してサンプル提供装置1から制御信号やコンテンツデータを受信する。この制御部202は、サンプル提供装置1からの制御信号に基づき、受信するコンテンツのデータに基づく映像や音声を商品棚ディスプレイ203から出力させる。
商品棚ディスプレイ203は、例えば、液晶ディスプレイ等であって、制御部202によって制御され、コンテンツデータに基づく映像や音声を出力する。
【0060】
管理サーバ3は、通信部301と、記憶部302と、操作部303とを備える。
記憶部302は、マーカーIDに、サンプル画像データを示すサンプル画像番号と、付属画像データを示す付属画像番号と、サンプル商品を示す商品番号と、当該マーカーIDの使用が有効な時間帯を表わす日時情報と、当該マーカーIDが使用される店舗を表わす店舗番号とを対応付ける情報を記憶する。
通信部301は、サンプル提供装置1から、サンプル画像データ等の記憶部302に記憶されている情報を要求するメッセージを受信すると、メッセージに関連付けられているマーカーIDに対応付けられている情報を記憶部302から読み出し、読み出した情報にマーカーIDを対応付けてサンプル提供装置1に返信する。
操作部303は、管理サーバを管理する管理者等の操作入力を受け付け、記憶部302に記憶される情報の書き換えや変更、追加、上書き等の操作入力を受け付け、記憶部302に記憶されている情報を変更、作成等する。
【0061】
次に、図9を参照して、ユニークIDとして会員IDを含む二次元コードを、会員登録したユーザの携帯電話の表示部に表示させる処理の一例について説明する。
図9に示す通り、ユーザの携帯電話は、自身に内蔵されている機能を利用して、会員登録を要求するメールを送信する送信先のメールアドレスを含む二次元コードを読み取る。
この携帯電話は、このメールアドレスに対して、例えば、宛先にこのメールアドレスを含み、メッセージの本文に何の情報も含まない空メールを、メールアドレスで特定されるサイトサーバに送信する。
【0062】
サイトサーバは、受信したメールに基づき、会員登録を行うためのサイトを特定するURL( uniform resource locator )等が記述されている仮登録メールを、携帯電話に返信する。
この携帯電話は、受信した仮登録メールに記述されているURLにアクセスして、会員登録に必要な情報(例えば、ユーザの名前、年齢、性別、住居圏、携帯電話の電話番号やメールアドレス等)をサイトサーバに送信する。
サイトサーバは、受信した情報に基づき会員登録を認証するための処理を行い、会員登録に有効な情報を受信したことを判断した場合、当該ユーザに固有の会員IDを割り当てるとともに、この会員IDに受信した情報を対応付けて、サイトサーバが備える記憶部に記憶させる。
これにより、会員登録が完了する。
【0063】
ここで、例えば、サンプル提供装置1によるサンプル商品の提供を要求するメールが、当該携帯電話からサイトサーバに送信された場合、携帯電話のメールアドレスに対応付けられている会員IDを含む二次元コードがサイトサーバによって作成され、携帯電話に送信される。これにより、携帯電話に、会員IDを含む二次元コードが表示される。
【0064】
なお、これに限られず、キャンペーンの開始時期に合わせて、各会員に対してそれぞれ固有の会員IDを含む二次元コードを、サイトサーバから会員の携帯電話に対して配信する構成であってもよい。
【0065】
次に、図10を参照して、サンプル提供装置1を利用したプロモーション展開の一例について説明する。
このプロモーションは、サンプル提供装置1を用いてサンプル商品の提供を告知するとともに、ユニークIDを含む二次元コードやICタグを有するユーザに対して、サンプル提供装置1を利用してサンプル商品を提供するものである。
また、提供されるサンプル商品にマーカーコードを付すことにより、各サンプル商品に応じて拡張現実の技術を利用した合成画像を、サンプル提供装置ディスプレイ101に表示させ、各サンプル商品に関する機能情報や関連情報等をユーザに訴求するものである。
【0066】
まず、このプロモーションの実施期間に合わせて、サンプル提供装置1が設定されている店舗のチラシや、当該店舗のウェブページ等において、このチラシやウェブページに掲載されている二次元コードや、会員登録により得られる二次元コードやICタグを持参することで、サンプル商品の提供が受けられることを告知する。
これにより、日頃から店舗に行く客に加えて、サンプル商品の提供を目的とする客を店舗に誘引されることが期待される。
【0067】
一方、プロモーションの実施期間においては、店頭にサンプル提供装置1が設置されるとともに、例えば、このプロモーションの告知や、会員登録を行うための二次元コード(図8による説明を参照)を表記するポスター等を店頭に掲示する。
これにより、まだ会員登録を行っていないユーザに対して、ポスターに表記されている二次元コードを読み取らせ、その場での会員登録を促すことができる。
【0068】
また、チラシを持参したユーザは、チラシに印刷されている二次元コードを二次元コード読取部102aに読み取らせることで、サンプル提供装置1に対してサンプル商品提供処理を実行させることができる。
一方、予め会員登録を行ったユーザや、その場で会員登録を行ったユーザも、会員IDを含む二次元コードを二次元読取部102aに読み取らせることにより、あるいは、会員IDを記憶するICタグを無線読取部102bに読み取らせることにより、サンプル提供装置1に対してサンプル商品提供処理を実行させることができる。
【0069】
なお、これに限られず、会員登録しているユーザの所持する会員カードに一時的にお試しIDを含む二次元コードを表示させ、あるいは、携帯電話にお試しIDを含む二次元コードを表示したメールマガジンを送信して、携帯電話の表示部にこの二次元コードを表示させるものであってもよい。ユーザは、これらの二次元コードを利用して、サンプル提供装置1に対してサンプル商品提供処理を実行させることができる。
【0070】
なお、サンプル商品の提供を受けたユーザの会員IDが、サンプル提供装置1からサイトサーバに送信された場合、サイトサーバは、この会員IDと対応付けられている携帯電話のメールアドレスに対して、アンケートに対する回答を入力させサーバに返送させるためのメールを送信しても良い。これにより、サンプル提供装置1によるサンプル商品の提供を受けたユーザの感想や実態調査を実施し、このアンケート結果に会員IDを対応付けてサイトサーバの記憶部に記憶しておくことができる。
【0071】
次に、図11を参照して、サンプル提供装置1からサンプル商品の提供を受けるためのユーザの操作方法の一例について説明する。図11は、サンプル判定情報181において、抽選の結果に応じてサンプル商品の提供を行うことが予め決められている判定条件に対応付けられているユニークIDが読み取られた場合の一例について説明する参考図である。
【0072】
図11に示す通り、サンプル提供装置1の操作部103の表示画面に、画面SC1に示すような、サンプル商品の提供を実施していることを表わすメッセージや、ユーザに対して操作部103の表示画面を触る(タッチ)ように促すメッセージが表示される。
ここで、ユーザが操作部103の表示画面をタッチすると、画面SC2に示すように、二次元コードあるいはICタグによるユニークIDの読み取りを促すメッセージが表示される。
【0073】
ユーザが、二次元コードあるいはICタグを二次元コード読取部102aあるいは無線読取部102bにかざすと、二次元コード読取部102aあるいは無線読取部102bは、ユニークIDを読み取り、制御部109に出力する。制御部109は、入力されたユニークIDに基づき、サンプル判定情報181を参照して、サンプル商品の提供を行うユニークIDであるか否かを判断するとともに、サンプル商品の提供において抽選を行うユニークIDであるか否かを判断する。
ここで、抽選を行うユニークIDであることが判断された場合、操作部103の表示画面には、画面SC4に示すように、抽選における複数の選択肢(例えばA〜D)を示す抽選画面が表示される。そして、ユーザによって、この選択肢のうちいずれか1つが操作部103を介して選択(タッチ)されると、抽選部111は、タッチされた選択肢に基づき抽選を行い、抽選結果を制御部109に出力する。
【0074】
抽選結果が「あたり」である場合、操作部103の表示画面には、画面SC5に示すような、あたりを通知するメッセージが表示され、続けて、画面SC6に示すような、サンプル提供装置1に収容されているサンプル商品A〜Cのうち1つを選択するための選択画面が表示される。
この選択画面に表示されているサンプル商品A〜Cのうち1つがユーザにより操作部103を介して選択(タッチ)されると、制御部109は、サンプル排出駆動部112を駆動させ、タッチされたサンプル商品をサンプル取出口105に排出する。
【0075】
そして、操作部103は、画面SC7に示す通り、サンプル商品がサンプル取出口105から排出されていることを示すメッセージや、このサンプル商品をサンプル取出口105から取り出すことを促すメッセージを表示画面に表示する。
【0076】
一方、抽選結果が「はずれ」である場合、操作部103の表示画面には、画面SC8に示すような、はずれを通知するメッセージが表示され、続けて、画面SC9に示すような、例えば広告等を表示する画面が表示される。
【0077】
次に、図12を参照して、サンプル提供装置1からサンプル商品の提供を受けるためのユーザの操作方法の他の例について説明する。図12は、サンプル判定情報181において、抽選結果に関わらず、サンプル商品の提供を行うことが予め決められている判定条件に対応付けられているユニークIDが読み取られた場合の一例について説明する参考図である。なお、図11を用いて説明した画面と同様の画面には、同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0078】
図12に示す通り、サンプル提供装置1の操作部103の表示画面には、画面SC1に示すような画面が表示され、次いで、画面SC2に示すような、二次元コードあるいはICタグによるユニークIDの読み取りを促すメッセージが表示される。
【0079】
ここで、二次元コード読取部102aあるいは無線読取部102bにより、ユニークIDが読み取られると、制御部109は、読み取られたユニークIDに基づき、サンプル判定情報181を参照して、サンプル商品の提供を行うユニークIDであるか否かを判断する。
ここで、読み取られたユニークIDがサンプルの提供を行うユニークIDであると判断された場合、操作部103の表示画面には、画面SC6に示すような、サンプル提供装置1に収容されているサンプル商品A〜Cのうち1つを選択するための選択画面が表示される。
この選択画面に表示されているサンプル商品A〜Cのうち1つがユーザにより操作部103を介して選択(タッチ)されると、制御部109が、サンプル排出駆動部112を駆動させ、タッチされたサンプル商品をサンプル取出口105に排出するとともに、操作部103が、画面SC7に示すような画面を表示する。
【0080】
次に、図13を参照して、サンプル商品提供処理の処理フローについて説明する。図13は、サンプル商品提供処理の処理フローの一例を示すフローチャートである。
図13に示す通り、制御部109が、サンプル提供モードである場合において、二次元コード読取部102aあるいは無線読取部102bによって、ユニークIDが読み取られると(ステップST1)、制御部109は、読み取られたユニークIDに基づき、サンプル判定情報181を参照して、サンプル商品の提供において抽選を行うユニークIDであるか否かを判断する(ステップST2)。
【0081】
例えば、二次元コード読取部102aによって、ユニークID「QR−210001」が読み取られた場合、制御部109は、サンプル判定情報181を参照して、ユニークID「QR−210001」に対応付けられている判定条件を得る。この判定条件としては、図4(a)に示した通り、配付期間内において読み取られた最初のユニークIDであることが、サンプル商品の提供を許可する条件である。
【0082】
よって、制御部109は、ユニークID「QR−210001」がサンプル商品の提供において抽選を行うユニークIDでないと判断し(ステップST2−NO)、読み取られたユニークID「QR−210001」に基づき、サンプル判定情報181を参照して、サンプル商品の提供を行うユニークIDであるか否かを判断する(ステップST3)。
【0083】
具体的に説明すると、制御部109は、読取履歴情報183を参照して、ユニークID「QR−210001」に対応付けられている読取履歴情報が配付期間内にサンプル商品の提供があったことを表わす情報であるか否かを判断する。この読取履歴情報183において、ユニークID「QR−210001」が記憶されていない場合、あるいは、ユニークID「QR−210001」に対応付けられている読取履歴情報が配付期間内にサンプル商品の提供があったことを表わす情報でないと判断された場合、制御部109は、ユニークID「QR−210001」が、サンプル商品の提供を行うユニークIDであることを判断する(ステップST3−YES)。
【0084】
そして、制御部109は、記憶部106に記憶されているサンプル判定情報181を参照して、読取部102によって読み取られたユニークID「QR−210001」が対応付けられているサンプル商品情報に示されているサンプル商品Aを、サンプル取出口105に排出するようサンプル排出駆動部110を駆動させる(ステップST4)。これにより、サンプル取出口105には、サンプル商品Aが排出される。
【0085】
次いで、制御部109は、サンプル商品Aが提供された日および時刻、あるいはユニークID「QR−210001」が二次元コード読取102aによって読み取られた日および時刻を表わす時刻情報を計時部114から得る。
この制御部109は、ユニークID「QR−210001」に、提供されたサンプル商品Aを示す情報や計時部114によって得られた時刻情報を表わす履歴情報を対応付けて、記憶部108の読取履歴情報183に記憶させる(ステップST5)。
なお、ここで、ユニークIDが会員IDである場合、制御部109は、ユーザ登録情報182に対しても、このユニークIDに履歴情報を対応付けた情報を記憶させる。
【0086】
一方、ステップST3において、読取履歴情報183において、ユニークID「QR−210001」に対応付けられている履歴情報が配付期間内にサンプル商品の提供があったことを表わす情報であると判断された場合、制御部109は、ユニークID「QR−210001」が、サンプル商品の提供を行うユニークIDでないと判断し(ステップST3−NO)、ステップST6に移行する。
【0087】
そして、制御部109は、サンプル判定情報181を参照して、ユニークID「QR−210001」に対応付けられているコンテンツ番号があるか否かを判断する(ステップST6)。対応付けられているコンテンツ番号がある場合、制御部109は、このコンテンツ番号で示されるコンテンツデータを記憶部108のコンテンツデータ185から読み出し、通信部110を介して店頭表示装置2の通信部201に出力する(ステップST7)。
これにより、店頭表示装置2は、入力されたコンテンツデータを制御部202に出力し、表示部203に出力させる。
【0088】
ステップST2に戻って、制御部109は、サンプル商品の提供において抽選を行うユニークIDであることを判断した場合(ステップST2−YES)、制御部109は、抽選部111に抽選を実行させる。
【0089】
例えば、二次元コード読取部102aによって、ユニークID「QR−120001」が読み取られた場合、制御部109は、サンプル判定情報181を参照して、ユニークID「QR−120001」に対応付けられている判定条件を得る。この判定条件としては、図4(a)に示した通り、抽選で当選した場合が、サンプル商品の提供を許可する条件である。
【0090】
よって、制御部109は、ユニークID「QR−120001」がサンプル商品の提供において抽選を行うユニークIDであると判断し、抽選部111に抽選を実行させる。この抽選部111により実行された抽選結果は、制御部109に出力される。
この抽選結果が「あたり」の場合(ステップST9−YES)、制御部109は、サンプル商品を選択させるための選択画面を操作部103の表示画面に表示し、ユーザに1つのサンプル商品を選択させる(ステップST11)。
操作部103を介して、1つのサンプル商品が選択されると、制御部109は、選択されたサンプル商品を、サンプル取出口105に排出するようサンプル排出駆動部110を駆動させる(ステップST10)。
【0091】
次いで、制御部109は、サンプル商品が提供された日および時刻、あるいはユニークID「QR−120001」が二次元コード読取102aによって読み取られた日および時刻を表わす時刻情報を計時部114から得る。
この制御部109は、ユニークID「QR−120001」に、提供されたサンプル商品を示す情報や計時部114により得られた時刻情報を表わす履歴情報や、抽選結果(あたりであるか、あるいははずれであるか)を対応付けて、記憶部108の読取履歴情報183に記憶させる(ステップST12)。
なお、ここで、ユニークIDが会員IDである場合、制御部109は、ユーザ登録情報182に対しても、このユニークIDに履歴情報を対応付けた情報を記憶させる。
【0092】
次に、図14を参照して、サンプル登録情報作成処理の処理フローについて説明する。図14は、サンプル登録情報作成処理の処理フローの一例を示すフローチャートである。
【0093】
図14に示す通り、制御部109が、設定モードである場合において、画像処理部107は、撮像部106によって生成された撮像画像データに基づき、マーカーコードを検出した場合(ステップST21)、このマーカーコードを含む画像領域を画像処理(解析)して、マーカーコードに含まれるマーカーIDを得る(ステップST22)。そして、画像処理部107は、得られたマーカーIDを制御部109に出力する。
【0094】
この制御部109は、画像処理部107から入力されたマーカーIDに対応するサンプル画像データの送付を要求するメッセージに、マーカーIDを関連付けて、通信部110を介して管理サーバ3に送信する(ステップST23)。
【0095】
管理サーバ3は、このメッセージを受信すると、記憶部302を参照して、メッセージに関連付けられているマーカーIDに対応付けられているサンプル画像データがあるか否かを判断する。このマーカーIDに対応付けられているサンプル画像データが得られた場合、管理サーバ3は、このサンプル画像データにマーカーIDを関連付けて、通信部301を介してサンプル提供装置1に送信する。
なお、管理サーバ3は、記憶部302において、当該マーカーIDに付属画像データや、商品番号、日時情報、店舗番号等が対応付けられている場合、このサンプル画像データとともに、サンプル提供装置1に送信する。
【0096】
そして、サンプル提供装置1は、通信部110を介して、管理サーバ3から、マーカーIDが関連付けられたサンプル画像データ、付属画像データ、商品番号、日時情報および店舗番号を受信する(ステップST24)。
次いで、制御部109は、管理サーバ3から受信した情報に基づき、関連付けられているマーカーIDに、サンプル画像データを示すサンプル画像番号、付属画像データを示す付属画像番号、商品番号、日時情報および店舗番号を対応付けて、記憶部108のサンプル登録情報184に記憶させる(ステップST25)。
【0097】
そして、制御部109は、画像処理部107によって、他のマーカーIDが得られた場合(ステップST26−YES)、ステップST22〜24の処理を繰り返す。
これにより、図7に示すようなサンプル登録情報184が作成される。
【0098】
次に、図15を参照して、表示制御処理の処理フローについて説明する。図15は、表示制御処理の処理フローの一例を示すフローチャートである。
【0099】
図15に示す通り、サンプル提供モードにおいて、画像処理部107は、撮像部106によって生成された撮像画像データに基づき、マーカーコードを検出した場合、このマーカーコードを含む画像領域を画像処理(解析)して、マーカーコードに含まれるマーカーIDを得る(ステップST41)。そして、画像処理部107は、得られたマーカーIDを制御部109に出力する。
【0100】
この制御部109は、画像処理部107から入力されたマーカーIDに基づき、サンプル登録情報184を参照して、当該マーカーIDに対応付けられているサンプル画像番号を得るとともに、サンプル画像データ185を参照して、このサンプル画像番号に対応付けられているサンプル画像データを得る(ステップST42)。
【0101】
また、画像処理部107は、撮像部106によって生成された撮像画像データを画像処理(解析)することによって、マーカーコードの位置、大きさ、姿勢を示すマーカー形態情報を得て、制御部109に出力する。
【0102】
制御部109は、入力されたマーカーIDとマーカー形態情報に基づき、サンプル画像データの表示形態を制御して、撮像画像データの画面内において、マーカーコードが表示されている部分に、マーカーコードの位置、大きさ、姿勢に対応するサンプル画像データを合成する(ステップST43)。
【0103】
次いで、制御部109は、画像処理部107から入力されたマーカーIDに基づき、サンプル登録情報184を参照して、当該マーカーIDに対応付けられている付属画像番号があるか否かを判断する。当該マーカーIdに対応付けられている付属画像番号がある場合、この付属画像番号に基づき、サンプル画像データ185を参照して、この付属画像番号に対応付けられている付属画像データを得る(ステップST45)。
【0104】
この制御部109は、得られた付属画像データを撮像画像データに合成する(ステップST46)
なお、付属画像データが、マーカーIDの位置、大きさ、姿勢等に応じた表示形態で表示されることが予め決められている場合、制御部109は、入力されたマーカーIDとマーカー形態情報に基づき、付属画像データの表示形態を制御して、撮像画像データの画面内において、撮像画像データに表示されているマーカーコードに応じた付属画像データを合成する。
【0105】
そして、制御部109は、合成された画像データをサンプル提供装置ディスプレイ101に表示させる(ステップST47)。
【0106】
上述の通り、本実施形態に係るサンプル提供装置1は、収容するサンプル商品に表示されているマーカーを利用して、収容されるサンプル商品を表わすマーカーIDに、サンプル画像データを表わすサンプル画像番号を対応付けるようにした。
これにより、収容されているサンプル商品と、当該サンプル商品に対応するサンプル画像データを一対一に対応づけることができ、これら対応付けられた情報を記憶するサンプル登録情報184を作成する際の作業効率を向上させることができる。
【0107】
なお、本発明によらない場合、操作部103を介して、係員が、サンプル商品の商品番号等を入力し、当該商品番号に対応付けられているサンプル画像データ等を管理サーバ3に要求するメッセージの送信を指示するとともに、この商品番号に、受信したサンプル画像データや、当該サンプル商品に表示されているマーカーIDを対応付ける等の作業が発生する場合がある。
しかし、本実施形態に係るサンプル提供装置1は、拡張現実の技術を利用して合成画像を表示させる機能を備えるものであって、当該機能を実現する際に用いられる撮像部106と画像処理部107を利用して、マーカーIDを読み取らせることにより、サンプル商品を識別するための商品番号等を入力する等の作業を削減することができる。また、もともと備えられている構成や機能を利用するものであるため、新たな追加する構成や機能等も抑えることができ、経済的である。
【0108】
また、制御部109は、設定モードにおいて、撮像部106によって撮像された撮像画像データから、マーカーIDが得られた場合、サンプル画像データ等を要求するメッセージに、このマーカーIDを関連付けて、管理サーバ3に送信するようにした。
これにより、管理サーバ3の記憶部302において、当該マーカーIDに対応付けられているサンプル画像データ等を受信し、制御部109が、受信した情報を互いに対応付けてサンプル登録情報184に記憶させることができる。よって、係員が、手作業により、サンプル画像データ等の送信を指示する作業や、受信した情報を互いに対応付けて記憶させる作業等を削減することができる。
【0109】
さらに、制御部109は、管理サーバ3から、マーカーIDに対応付けられている日時情報を受信し、マーカーIDに日時情報を対応付けてサンプル登録情報184に記憶させるようにした。この制御部109は、計時部114によって計時される現在の日や時刻に基づき、サンプル登録情報184を参照して、このサンプル登録情報184における日時情報が、計時部114によって計時された日や時刻よりも過去である場合、当該日時情報に対応付けられている情報をサンプル登録情報184から削除するようにした。
【0110】
これにより、サンプル商品がサンプル提供装置1に収容されているプロモーション期間を経過した場合、サンプル登録情報184に記憶されている当該サンプル商品に関する情報を自動的に削除することができる。よって、係員が、サンプル登録情報184から、プロモーションの施策が終了したサンプル商品に関する情報を削除する作業が不要となる。また、プロモーション期間が終了したサンプル商品に関する情報が、サンプル登録情報184にいつまでも残っておかれる事態を回避し、記憶部108のメモリ容量を有効に活用することができるとともに、古い情報と新しい情報とが混同してしまうような事態を回避することができる。
【0111】
また、制御部109は、管理サーバ3から、マーカーIDに対応付けられている店舗番号を受信し、マーカーIDに店舗番号を対応付けてサンプル登録情報184に記憶させるようにした。この制御部109は、管理サーバ3から情報を受信した場合、この受信した情報に、記憶部109に記憶されているサンプル提供装置1が設置されている店舗を表わす店舗番号と異なる店舗番号が含まれているか否かを判断し、記憶部109に記憶されている店舗番号と異なる店舗番号が、管理サーバ3から受信した情報に含まれている場合、受信した情報をサンプル登録情報184に記憶させないようにした。
これにより、サンプル提供装置1が設定されている店舗以外に配信するための情報を受信した場合であっても、誤って、この情報をサンプル登録情報184に受信する事態を回避することができる。
【0112】
なお、本実施形態に係るサンプル提供装置1は、上記構成に限られず、例えば、サンプル商品提供処理、サンプル登録情報作成処理、および表示制御処理を行っていない状態において、コンテンツを提供するものであってもよい。
例えば、制御部109が、サンプル商品処理等の各処理を行っていない状態であると判断した場合、コンテンツデータ185に記憶されているコンテンツデータを読み出し、サンプル提供装置ディスプレイ101に表示させる。
【0113】
このコンテンツデータとしては、例えば、サンプル提供装置1の前を通過するユーザに話しかけるような会話調のメッセージや、季節や行事に合わせた旬の情報、あるいは、広告、宣伝、天気予報、占い、クッキング映像、お料理の豆知識等の情報を含む。また、これらの情報を、店舗側の店長や店員が話す口調で紹介し、紹介された情報に対して、主婦やOL等のスーパーを利用する顧客が応えるコメントを表示したコミュニケーションを図るメッセージであることが好ましい。
【0114】
また、本発明はこれに限られず、以下のような構成であってもよい。
例えば、マーカーは、図3に示したような、幾何学図形的なデザインで構成されるコードであると説明したが、本発明はこれに限られず、画像処理部107によって、特定の指標となる図形や画像が認識される場合、当該指標となる図形や画像であってもよい。
【0115】
また、制御部109によるサンプル登録情報作成処理は、例えば、サンプル収容部113に収容される際に、収容口からサンプル収容部113までの経路上あるいは収容口付近に設けられた撮像装置によって、マーカーコードに含まれるマーカーIDが読み取られるものであってもよい。これにより、撮像部106に各サンプル商品のマーカーを読み取らせる作業が簡略化され、係員によるサンプル登録情報作成処理の作業が向上する。
さらに、制御部109によるサンプル登録情報作成処理は、マーカーコードを読み取るものに限られず、例えば、画像処理部107が撮像部106によって撮像された画像データに基づき、バーコードに含まれる情報を読み取る構成であってもよく、また、画像データを解析して撮像された数字や文字を認識することでマーカーIDに対応する情報を検出するものであってもよい。
【0116】
また、制御部109によるサンプル登録情報作成処理は、マーカーコードに含まれるマーカーIDに限られず、例えば、サンプル商品の箱に商品番号や暗号化された商品番号を含むバーコードや二次元コードが表示されている場合、この表示を撮像部108が撮像することにより商品番号を読み取る構成であってもよい。この場合、制御部109は、商品番号を含むメッセージを管理サーバ3に送信して、サンプル画像データ等を要求する。
なお、店頭表示装置2の通信部201は、ネットワーク4を介して管理サーバ3の通信部301と通信可能に接続される構成であってもよい。このとき、店頭表示装置2は、表示部203に表示させる画像データ等を、管理サーバ3から受信して表示させることができる。
【0117】
また、サンプル提供装置1や店頭表示装置2等の動作の過程は、コンピュータに実行させるためのプログラムや、このプログラムとしてコンピュータ読み取り可能な記録媒体として利用可能であり、コンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0118】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に記憶したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0119】
1・・・サンプル提供装置、2・・・店頭表示装置、3・・・管理サーバ、4・・・ネットワーク、101・・・サンプル提供装置ディスプレイ、102・・・読取部、103・・・操作部、106・・・撮像部、107・・・画像処理部、108・・・記憶部、109・・・制御部、110・・・通信部、114・・・計時部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マーカーが表示されているサンプル商品の箱を収容する収容部と、
光学系による光学像を撮像し、撮像画像データを生成する撮像部と、
前記撮像画像データに基づく画像を表示する表示部と、
前記撮像画像データを画像処理して、前記マーカーを含む光学像に基づき生成された撮像画像データから当該マーカーに対して予め割り当てられている第1の識別情報を得るとともに、前記撮像画面データの画面内における前記マーカーの位置、大きさ、姿勢のうち少なくとも1つを表わすマーカー形態情報を得る画像処理部と、
前記第1の識別情報に、前記撮像画像データに重畳して合成される合成画像データを表わす第2の識別情報を対応付ける情報を記憶する記憶部と、
前記画像処理部によって前記第1の識別情報が得られた場合、この第1の識別情報に基づき、前記記憶部を参照して、対応付けられている第2の情報が示す合成画像データを得るとともに、前記撮像画像データにおける前記マーカーを表わす画像領域に対して、前記マーカー形態情報に応じた前記合成画像データを前記撮像画像データに重畳して合成される画像を前記表示部に表示させる制御部と、
を備えることを特徴とするサンプル提供装置。
【請求項2】
ネットワークを介して接続される管理サーバと通信する通信部をさらに備え、
前記制御部は、
前記画像処理部によって前記第1の識別情報が得られた場合、当該第1の識別情報に対応する合成画像データの送信を要求するメッセージを、前記通信部を介して前記管理サーバに送信し、
前記通信部を介して受信した合成画像データに、当該画像データに対応する前記第1の識別情報を対応付けて記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1に記載のサンプル提供装置。
【請求項3】
現在の日や時刻を計時する計時部をさらに備え、
前記記憶部は、
前記第1の識別情報に、当該第1の識別情報の利用が有効な時間帯を表わす日時情報を対応付けて記憶し、
前記制御部は、
前記時部によって計時された現在の日や時刻に基づき、前記記憶部を参照して、記憶部に記憶されている日時情報が、前記計時部によって計時された日や時刻よりも過去であるか否かを判断し、前記記憶部に記憶されている日時情報の方が過去である場合、当該日時情報に対応付けられている情報を前記記憶部から削除することを特徴とする請求項1あるいは2に記載のサンプル提供装置。
【請求項4】
前記記憶部は、
前記第1の識別情報に、前記サンプル提供装置が設置されている店舗を表わす店舗情報を対応付けて記憶し、
前記制御部は、
前記管理サーバから情報を受信した場合、当該受信した情報に、前記記憶部に記憶されている店舗番号と異なる店舗番号が含まれているか否かを判断し、前記記憶部に記憶されている店舗番号と異なる店舗番号が、前記管理サーバから受信した情報に含まれている場合、受信した情報を記憶部に記憶しないことを特徴とする請求項2あるいは3に記載のサンプル提供装置。
【請求項5】
サンプル提供装置と、前記サンプル提供装置とネットワークを介して接続されている管理サーバとを備えるプロモーション展開システムであって、
前記管理サーバは、
前記サンプル提供装置によって提供されるサンプル商品に表示されているマーカーに対して予め割り当てられている第1の識別情報に、合成画像データを表わす第2の識別情報を対応付ける情報を記憶する第1の記憶部と、
前記ネットワークを介して前記サンプル提供装置と通信する第1の通信部とを備え、
前記サンプル提供装置は、
前記マーカーが表示されているサンプル商品の箱を収容する収容部と、
前記ネットワークを介して管理サーバと通信する第2の通信部と、
光学系による光学像を撮像し、撮像画像データを生成する撮像部と、
前記撮像画像データに基づく画像を表示する表示部と、
前記撮像画像データを画像処理して、前記マーカーを含む光学像に基づき生成された撮像画像データから当該マーカーに対して予め割り当てられている第1の識別情報を得るとともに、前記撮像画面データの画面内における前記マーカーの位置、大きさ、向きのうち少なくとも1つを表わすマーカー形態情報を得る画像処理部と、
前記第1の識別情報に、前記撮像画像データに重畳して合成される合成画像データを表わす第2の識別情報を対応付ける情報を記憶する記憶部と、
前記画像処理部によって前記第1の識別情報が得られた場合、この第1の識別情報に基づき、前記記憶部を参照して、対応付けられている第2の情報が示す合成画像データを得るとともに、前記撮像画像データにおける前記マーカーを表わす画像領域に対して、前記マーカー形態情報に応じた前記合成画像データを前記撮像画像データに重畳して合成される画像を前記表示部に表示させる制御部と、を備え、
前記サンプル提供装置の制御部は、
前記画像処理部によって前記第1の識別情報が得られた場合、当該第1の識別情報に対応する合成画像データの送信を要求するメッセージを前記通信部を介して前記管理サーバに送信するとともに、前記通信部を介して受信した合成画像データに、当該画像データに対応する前記第1の識別情報を対応付けて記憶部に記憶させることを特徴とするプロモーション展開システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2011−123741(P2011−123741A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281888(P2009−281888)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】