説明

サーバ構成制御装置及びサーバ構成制御方法

【課題】異なるサーバ種別間で、サーバを起動又は停止させる際の制約がある場合であっても、処理負荷量や、消費電力量を迅速に最適化すること。
【解決手段】サーバ構成制御装置において、起動/停止条件管理ファイルが、各サーバの起動又は停止に適用される制約条件を記憶する。サーバ稼動状況取得部が、各サーバにおける処理負荷量及び各サーバの稼動に用いられる電力量のうち少なくとも一方を取得する。サーバ起動/停止決定部が、処理負荷量及び電力量のうち少なくとも一方に基づいて、起動又は停止の対象となる対象サーバを決定する。また、サーバ起動/停止決定部が、制約条件に規定された他のサーバ及び条件の内容を特定する。サーバ起動/停止要求部が、特定された他のサーバが特定された条件を満たすように制御した後に、対象サーバの起動又は停止を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、サーバ構成制御装置及びサーバ構成制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信ネットワークにおいては、当該通信ネットワーク上に設置された複数の通信ネットワーク装置間で処理要求信号の送信と、それに対する処理結果の応答が行われている。例えば、1つの問題を複数の通信ネットワーク装置によって処理する並列分散処理などにおいては、通信ネットワーク装置は、他の通信ネットワーク装置から受信した処理要求信号に含まれるユーザ情報や、ネットワーク情報、及び、自装置が保持する情報にしたがって処理を実行する。そして、処理を実行した通信ネットワーク装置は、処理要求信号を送信した通信ネットワーク装置に対して処理結果を応答するとともに、処理内容を装置内に記憶する。
【0003】
上述した処理を実行するために、例えば、通信ネットワーク装置は、他の通信ネットワーク装置からの処理要求信号を受信して必要な処理を実行した後に、処理結果を応答するフロントサーバと、フロントサーバが処理を実行するために必要な情報(例えば、ユーザ情報や、ネットワーク情報など)を保持するDB(Data Base)サーバと、装置の処理内容を記録して保持するログサーバとから構成される。
【0004】
これらのサーバは、全てのサーバ種別において、少なくても1つ以上のサーバが、1つ以上のハードウェアに実装され、通信ネットワーク上に配置される。通信ネットワーク上に配置される各サーバの数は、通信ネットワークの規模や、要求される信頼度に応じて変化し、例えば、通信ネットワークの規模が大きい程、或いは、要求される信頼度が高い程、配置されるサーバ数が多くなる。
【0005】
ここで、通信ネットワーク上に配置されたサーバ群における各サーバの稼動を制御するサーバ構成制御装置が知られている。例えば、サーバ構成制御装置は、通信ネットワーク上に配置された複数のサーバそれぞれについて、処理負荷量を監視して、その処理負荷量に応じて、同一種別のサーバの中からサーバを選択し、選択したサーバを起動させたり、停止させたりする。また、サーバ構成制御装置は、サーバが設置されたサーバルームに供給される電力量を監視して、その電力量に応じて、サーバを起動させたり、停止させたりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−33292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した従来技術では、異なるサーバ種別間で、サーバを起動又は停止させる際の制約がある場合に、処理負荷量や、消費電力量を迅速に最適化することができないという問題があった。例えば、上述した従来技術では、サーバ種別間で、サーバを起動又は停止させる順番に制約があったり、サーバの起動又は停止に失敗した後の他のサーバに対する制御に制約があったりした場合に、それに沿ったサーバの制御を行うことができず、処理負荷量や、消費電力量を迅速に最適化することができない。
【0008】
かかる場合には、サーバ群を管理する保守者が、サーバの起動又は停止に係る制約を確認しながらサーバの起動又は停止を行うため、作業時間が長くかかってしまい、処理負荷量や、消費電力量を迅速に最適化することができない。さらに、保守者の作業ミスを誘発する場合もあった。
【0009】
そこで、本願は、上述した従来技術の問題に鑑みてなされたものであって、異なるサーバ種別間で、サーバを起動又は停止させる際の制約がある場合であっても、処理負荷量や、消費電力量を迅速に最適化することを可能にするサーバ構成制御装置及びサーバ構成制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本願の装置は、役割分担された各サーバが役割毎に複数台ずつネットワークに接続され、役割分担されたサーバ間で協働処理を行うシステムにおいて、各サーバの起動又は停止を制御するサーバ構成制御装置であって、各サーバの起動又は停止に適用される制約条件であって、サーバ毎に、該サーバの起動又は停止に際して所定の条件を満たすべき他のサーバ及び該条件の内容を示す制約条件を記憶する記憶手段と、各サーバにおける処理負荷量及び各サーバの稼動に用いられる電力量のうち少なくとも一方を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された処理負荷量及び電力量のうち少なくとも一方に基づいて、起動又は停止の対象となる対象サーバを決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された対象サーバの起動又は停止に適用される制約条件を前記記憶手段から取得し、該制約条件に規定された他のサーバ及び条件の内容を特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された他のサーバが前記特定手段によって特定された条件を満たすように制御した後に、前記決定手段によって決定された対象サーバの起動又は停止を実行する実行手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本願の装置は、異なるサーバ種別間で、サーバを起動又は停止させる際の制約がある場合であっても、処理負荷量や、消費電力量を迅速に最適化することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、従来技術に係る通信ネットワークの一例を示す図である。
【図2】図2は、従来技術に係るサーバ構成制御装置の処理の一例を説明するための図である。
【図3】図3は、従来技術に係るサーバ構成制御装置の構成の一例を示す図である。
【図4】図4は、従来技術に係るサーバ構成制御装置による処理の一例を示すシーケンス図である。
【図5】図5は、実施例1に係る通信ネットワークの一例を説明するための図である。
【図6】図6は、実施例1に係るサーバ構成制御装置の構成の一例を示す図である。
【図7】図7は、実施例1に係る通信ネットワーク装置起動/停止ファイルによって記憶される情報の一例を示す図である。
【図8】図8は、実施例1に係る優先度データファイルによって記憶される情報の一例を示す図である。
【図9A】図9Aは、実施例1に係る起動/停止条件管理ファイルによって記憶される情報の第1の例を示す図である。
【図9B】図9Bは、実施例1に係る起動/停止条件管理ファイルによって記憶される情報の第2の例を示す図である。
【図10A】図10Aは、実施例1に係るサーバ構成制御装置による処理の手順を示すシーケンス図である。
【図10B】図10Bは、実施例1に係るサーバ構成制御装置による処理の手順を示すシーケンス図である。
【図10C】図10Cは、実施例1に係るサーバ構成制御装置による処理の手順を示すシーケンス図である。
【図11】図11は、実施例2に係る通信ネットワークの一例を示す模式図である。
【図12】図12は、実施例2に係るサーバ構成制御装置の構成の一例を示す図である。
【図13】図13は、実施例2に係るサーバ停止時刻管理ファイルによって記憶される情報の一例を示す図である。
【図14A】図14Aは、実施例2に係るサーバ構成制御装置による処理の手順を示すシーケンス図である。
【図14B】図14Bは、実施例2に係るサーバ構成制御装置による処理の手順を示すシーケンス図である。
【図14C】図14Cは、実施例2に係るサーバ構成制御装置による処理の手順を示すシーケンス図である。
【図15】図15は、従来技術に係る通信ネットワークの一例を示す模式図である。
【図16】図16は、従来技術に係るサーバ構成制御装置の構成の一例を示す図である。
【図17】図17は、従来技術に係るサーバ構成制御装置による処理の一例を示すシーケンス図である。
【図18】図18は、実施例3に係る通信ネットワークの一例を示す模式図である。
【図19】図19は、実施例3に係るサーバ構成制御装置の構成の一例を示す図である。
【図20A】図20Aは、実施例3に係るサーバ構成制御装置による処理の手順を示すシーケンス図である。
【図20B】図20Bは、実施例3に係るサーバ構成制御装置による処理の手順を示すシーケンス図である。
【図20C】図20Cは、実施例3に係るサーバ構成制御装置による処理の手順を示すシーケンス図である。
【図20D】図20Dは、実施例3に係るサーバ構成制御装置による処理の手順を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照して、本願のサーバ構成制御装置及びサーバ構成制御方法の実施例を詳細に説明する。なお、本願のサーバ構成制御装置及びサーバ構成制御方法は、以下の実施例により限定されるものではない。
【実施例1】
【0014】
実施例1においては、まず、従来技術の一例を挙げて課題について説明した後、本願のサーバ構成制御装置について説明する。また、実施例1においては、通信ネットワーク上に配置された複数のサーバの処理負荷量に応じて、サーバの稼動を制御する場合について説明する。
【0015】
図1は、従来技術に係る通信ネットワークの一例を示す模式図である。例えば、通信ネットワークには、図1に示すように、複数の通信ネットワーク装置が接続される。なお、図1においては、2台の通信ネットワーク装置が示されているが、実際には、さらに多くの通信ネットワーク装置が通信ネットワークに接続されている。例えば、通信ネットワークは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などである。
【0016】
通信ネットワーク装置は、図1に示すように、フロントサーバと、DBサーバと、ログサーバとを有し、クライアント装置からの要求に応じて処理を実行する。例えば、通信ネットワーク装置は、他の通信ネットワーク装置、或いは、クライアント装置と通信を行い、並列分散処理を行う。なお、図1においては、フロントサーバ、DBサーバ及びログサーバが1台ずつ示されているが、通信ネットワーク装置が各サーバを複数台有する場合であってもよい。
【0017】
フロントサーバは、他の通信ネットワーク装置から受信した処理要求信号に基づいて処理を実行する。具体的には、フロントサーバは、図1に示すように、他の通信ネットワーク装置から処理要求信号を受信すると、受信した処理要求信号に応じた処理に必要な情報(例えば、ユーザ情報、ネットワーク情報など)をDBサーバから取得して、処理を実行する。その後、フロントサーバは、処理要求信号送信した通信ネットワーク装置に対して処理結果を応答するとともに、処理内容を示す処理ログをログサーバに送付する。
【0018】
DBサーバは、フロントサーバの処理に用いられる各種データを記憶する。例えば、DBサーバは、ユーザ情報やネットワーク情報を記憶し、図1に示すように、フロントサーバによる情報の取得要求に応答するとともに、応答内容を示す処理ログをログサーバに送付する。
【0019】
ログサーバは、通信ネットワーク装置の処理内容を記憶する。具体的には、ログサーバは、図1に示すように、フロントサーバ及びDBサーバからそれぞれ受信した処理ログを記憶する。
【0020】
上述した通信ネットワーク装置は、各サーバをそれぞれ1つのハードウェアに実装し、それらを複数搭載可能なサーバコンピュータ(例えば、ブレードサーバなど)で実現される場合であってもよいし、或いは、1台のサーバコンピュータを複数台の仮想的なコンピュータに分割し、分割した複数台の仮想的なコンピュータをそれぞれフロントサーバ、DBサーバ及びログサーバとして機能させることで実現される場合であってもよい。
【0021】
サーバ構成制御装置は、図1に示す通信ネットワーク上の各サーバの稼動を制御することで、通信ネットワーク上で稼動させるサーバの構成を制御する。図2は、従来技術に係るサーバ構成制御装置の処理の一例を説明するための模式図である。図2においては、通信ネットワーク装置が、2台のフロントサーバと、1台のDBサーバと、1台のログサーバとを有し、2台のフロントサーバが同一の処理を行なう場合について示す。また、図2においては、通信ネットワーク装置が1台のみ示されているが、実際には、複数の通信ネットワーク装置が通信ネットワークに接続されている。
【0022】
サーバ構成制御装置は、各サーバの処理負荷量を監視して、各サーバの稼動を制御する。例えば、図2に示すように、サーバ構成制御装置は、フロントサーバ1、DBサーバ及びログサーバが起動中にフロントサーバ1の処理負荷量が高負荷であると、停止中のフロントサーバ2を起動させて負荷の分散を行う。以下、この処理の詳細について、図3及び図4を用いて説明する。
【0023】
図3は、従来技術に係るサーバ構成制御装置200の構成の一例を示す図である。図3に示すように、従来技術に係るサーバ構成制御装置200は、グラフィックユーザインタフェース210と、主処理部220と、通信ネットワーク装置データファイル231と、サーバ構成ファイル232と、通信アドレスデータファイル233と、稼動状態管理ファイル234と、サーバリソース閾値管理ファイル235と、ログファイル236と、通信ネットワーク装置/サーバ識別部241と、通信アドレスデータ取得部242と、サーバ稼動状況取得部243と、サーバリソース計算/再配置部244と、サーバ起動/停止要求部245と、ログ管理部246とを有する。
【0024】
グラフィックユーザインタフェース210は、サーバ構成制御装置200の保守者に対して、画面上にアイコンやメニューで操作対象や選択項目を表示し、それをマウスなどのポインティングデバイスにより操作させるインタフェースである。
【0025】
主処理部220は、サーバ構成制御装置200による処理の全体制御を行う。通信ネットワーク装置データファイル231は、通信ネットワーク上に配置された複数の通信ネットワーク装置をそれぞれ一意に特定するための識別子を記憶する。サーバ構成ファイル232は、通信ネットワーク上に配置された複数の通信ネットワーク装置を構成するサーバを一意に特定するための情報を記憶する。例えば、サーバ構成ファイル232は、フロントサーバ1、フロントサーバ2、DBサーバ及びログサーバをそれぞれ一意に識別するための識別子を記憶する。通信アドレスデータファイル233は、通信ネットワーク装置を構成するサーバごとの通信アドレスを記憶する。
【0026】
稼動状態管理ファイル234は、通信ネットワーク装置を構成するサーバごとに、サーバを起動させるための起動要求コマンド、及び、サーバを停止させるための停止要求コマンドを記憶する。サーバリソース閾値管理ファイル235は、処理負荷量の閾値を記憶する。具体的には、サーバリソース閾値管理ファイル235は、サーバが高負荷状態にあるか否か、或いは、サーバが低負荷状態にあるか否かを判定するための閾値を記憶する。
【0027】
ログファイル236は、サーバ構成制御装置200によって実行された処理内容を記憶する。具体的には、ログファイル236は、後述するログ管理部246によって格納されるサーバ構成制御装置200の処理内容を記憶する。
【0028】
なお、通信ネットワーク装置データファイル231、サーバ構成ファイル232、通信アドレスデータファイル233、稼動状態管理ファイル234及びサーバリソース閾値管理ファイル235によって記憶される各種情報は、予め保守者によって登録される。
【0029】
通信ネットワーク装置/サーバ識別部241は、通信ネットワーク装置データファイル231によって記憶された情報に基づいて、通信ネットワークに接続された通信ネットワーク装置を識別する。また、通信ネットワーク装置/サーバ識別部241は、サーバ構成ファイル232によって記憶された情報に基づいて、通信ネットワーク装置を構成するサーバを識別する。例えば、通信ネットワーク装置/サーバ識別部241は、フロントサーバ1、フロントサーバ2、DBサーバ及びログサーバを識別する。
【0030】
通信アドレスデータ取得部242は、通信ネットワーク装置/サーバ識別部241によって識別されたサーバの通信アドレスを、通信アドレスデータファイルから取得する。サーバ稼動状況取得部243は、通信アドレスデータ取得部242によって取得された通信アドレスに対応するサーバから稼動状態を取得する。例えば、サーバ稼動状況取得部243は、フロントサーバ1の処理負荷量を取得する。
【0031】
サーバリソース計算/再配置部244は、サーバリソース閾値管理ファイル235によって記憶された閾値を参照して、サーバ稼動状況取得部243によって取得されたサーバの現時点の稼動状態を判定する。例えば、サーバリソース計算/再配置部244は、サーバリソース閾値管理ファイル235によって記憶された閾値を参照して、サーバ稼動状況取得部243によって取得されたフロントサーバ1の処理負荷量が高負荷状態であるか否か、及び、低負荷状態であるか否かを判定する。そして、サーバリソース計算/再配置部244は、起動又は停止させるサーバの数を算出する。
【0032】
サーバ起動/停止要求部245は、サーバリソース計算/再配置部244による判定結果に基づいて、通信ネットワーク上のサーバに対して起動要求コマンド或いは停止要求コマンドを送信する。ログ管理部246は、サーバ構成制御装置による処理内容をログファイル236に格納する。
【0033】
かかる構成の下、サーバ構成制御装置200は、以下に示すように、サーバの稼動を制御する。図4は、従来技術に係るサーバ構成制御装置200による処理の一例を示すシーケンス図である。なお、図4においては、通信ネットワーク装置を構成するサーバの処理負荷量を取得する時期に達した後の処理について示す。なお、サーバの処理負荷量を取得する時期については、保守者によって任意に設定することができる。また、保守者がグラフィックユーザインタフェース210からサーバの処理負荷量を取得するように要求を入力してもよい。
【0034】
図4に示すように、従来技術に係るサーバ構成制御装置200においては、サーバの処理負荷量を取得する時期に達すると、サーバ稼動状況取得部243が、現時点で稼動しているフロントサーバ1、DBサーバ及びログサーバの処理負荷量の取得要求を送信する(ステップS101)。フロントサーバ1、DBサーバ及びログサーバは、サーバ構成制御装置から取得要求を受信すると、それぞれ処理負荷量を応答する(ステップS102、ステップS103、ステップS104)。
【0035】
続いて、サーバ構成制御装置200においては、各サーバから処理負荷量の応答を受けると、サーバリソース計算/再配置部244が、予め登録された閾値と受付けた応答とを比較して、フロントサーバ1が高負荷状態であると判定し(ステップS105)、新たに起動させる同一種別のサーバの台数を算出する(ステップS106)。そして、サーバ起動/停止要求部245が、フロントサーバ2に起動要求コマンドを送信する(ステップS107)。
【0036】
フロントサーバ2は、サーバ構成制御装置200から起動要求コマンドを受信すると、受信した旨の応答である起動要求応答をサーバ構成制御装置200に送信し(ステップS108)、サーバを起動させる(ステップS109)。その後、サーバ構成制御装置200は、処理負荷量の取得時期に達したか否かを判定する(ステップS110)。
【0037】
ここで、処理負荷量の取得時期に達している場合には(ステップS110肯定)、サーバ稼動状況取得部243が、現時点で稼動しているフロントサーバ1、フロントサーバ2、DBサーバ及びログサーバの処理負荷量の取得要求を送信する(ステップS111)。フロントサーバ1、フロントサーバ2、DBサーバ及びログサーバは、サーバ構成制御装置から取得要求を受信すると、それぞれ処理負荷量を応答する(ステップS112、ステップS113、ステップS114、ステップS115)。
【0038】
続いて、サーバ構成制御装置200においては、各サーバから処理負荷量の応答を受けると、サーバリソース計算/再配置部244が、予め登録された閾値と受付けた応答とを比較して、フロントサーバ1及びフロントサーバ2が低負荷状態であると判定し(ステップS116)、停止させる同一種別のサーバの台数を算出する(ステップS117)。そして、サーバ起動/停止要求部245が、フロントサーバ2に停止要求コマンドを送信する(ステップS118)。
【0039】
フロントサーバ2は、サーバ構成制御装置200から停止要求コマンドを受信すると、受信した旨の応答である停止要求応答をサーバ構成制御装置200に送信し(ステップS119)、サーバを停止させる(ステップS120)。なお、従来技術においては、ステップS109及びステップS120におけるサーバの起動及び停止が行われた後、保守者が確認作業を実施して、正常に動作していない場合には、原因調査を実施するとともに、保守者があらためてサーバの起動又は停止を実施する。
【0040】
上述したように、従来技術におけるサーバ構成制御装置においては、複数のサーバの処理負荷量を監視して、処理負荷量が閾値を越えた場合に、同一種別のサーバを起動させたり、停止させたりすることで、処理負荷量を最適にするように制御する。ここで、上述した従来技術においては、異なるサーバ種別間で稼動に関する制約がある場合に、サーバを起動させたり、停止させたりすることができなかった。
【0041】
すなわち、従来のサーバ構成制御装置は、サーバの処理負荷量に基づいて、同一種別のサーバを起動させたり、停止させたりするだけであるため、異なるサーバ種別間で稼動に関する制約がある場合に、それを考慮してサーバを起動させたり、停止させたりすることができない。例えば、ログサーバをフロントサーバより先に停止させると、フロントサーバで処理中の内容をログサーバに記録することができなくなる。したがって、ログサーバよりフロントサーバを先に停止させる必要があるが、従来のサーバ構成制御装置では、これに対応することができない。このように、サーバ種別間で停止順序の制約がある場合には、従来のサーバ構成制御装置ではこれらのサーバを停止させることはできなかった。
【0042】
また、例えば、フロントサーバの停止に失敗すると、ログサーバの停止は実施不可になるという制約がある場合、フロントサーバの停止の実行結果に応じて後続サーバの停止実施可否の判断が必要になるため、従来のサーバ構成制御装置ではこれらのサーバを停止させることはできなかった。すなわち、従来のサーバ構成制御装置では、あるサーバが故障のために起動或いは停止に失敗すると、他の全てのサーバの起動或いは停止が一律に実施不可能になってしまう。
【0043】
また、例えば、1台のログサーバが2台のフロントサーバの稼働状況及び処理状況を記録したファイルを保持するような動作の依存関係がある場合にログサーバを停止させるためには、2台のフロントサーバを予め停止させている必要があるが、従来のサーバ構成制御装置では、このような処理を行うことができず、ログサーバを停止させることができない。
【0044】
上述したように、従来のサーバ構成制御装置では、異なるサーバ種別間で起動又は停止の順序があったり、制御の失敗の後の処理が限定されていたり、サーバの動作に依存関係があったりするような制約がある場合に、サーバの起動及び停止を制御することができない。そのため、従来、このような制約がある場合には、保守者が制約を確認しながらサーバの稼動を制御することとなり、処理負荷量の最適化を迅速に行うことができなかった。
【0045】
そこで、本願のサーバ構成制御装置は、異なるサーバ種別間で、起動又は停止させる際の制約がある場合であっても、処理負荷量や、消費電力量を迅速に制御することを可能にすることを目的とする。実施例1においては、上述したように、処理負荷量を制御する場合について説明する。
【0046】
図5は、実施例1に係る通信ネットワークの一例を示す模式図である。例えば、実施例1に係る通信ネットワークには、図5に示すように、通信ネットワーク装置Aと、サーバ構成制御装置100が接続される。なお、図5においては、1台の通信ネットワーク装置が示されているが、実際には、さらに多くの通信ネットワーク装置が通信ネットワークに接続されている。例えば、通信ネットワークは、LANやWANなどである。
【0047】
通信ネットワーク装置Aは、図5に示すように、サブセットA1と、サブセットA2とを有し、図示しないクライアント装置などからの要求に応じた処理を実行する。具体的には、通信ネットワーク装置Aは、任意の処理を実行する際に、サブセットA1とサブセットA2とが並列して処理を行う。すなわち、通信ネットワーク装置Aは、並列分散処理を実行して、処理に係る負荷を分散する。
【0048】
サブセットA1は、図5に示すように、フロントサーバ1と、フロントサーバ2と、ログサーバ1とを有する。サブセットA2は、図5に示すように、フロントサーバ3と、ログサーバ2とを有する。
【0049】
サブセットA1において、フロントサーバ1は、例えば、図5に示すように、DBサーバ1からネットワーク情報及びユーザ情報を取得して、処理要求に応じた処理を実行し、処理内容を示すログをログサーバ1に送付する。また、フロントサーバ2は、図5に示すように、DBサーバ2からネットワーク情報及びユーザ情報を取得して、処理要求に応じた処理を実行し、ログをログサーバ1に送付する。
【0050】
DBサーバ1は、フロントサーバ1の処理に用いられる各種データを記憶する。例えば、DBサーバ1は、ユーザ情報やネットワーク情報を記憶し、フロントサーバ1による情報の取得要求に応答するとともに、応答内容を示すログをログサーバ1に送付する。また、DBサーバ2は、フロントサーバ2及びフロントサーバ3の処理に用いられる各種データを記憶する。例えば、DBサーバ2は、ユーザ情報やネットワーク情報を記憶し、フロントサーバ2による情報の取得要求に応答するとともに、ログをログサーバ1に送付する。
【0051】
ログサーバ1は、通信ネットワーク装置Aの処理内容を記憶する。具体的には、ログサーバ1は、図5に示すように、フロントサーバ1、フロントサーバ2、DBサーバ1及びDBサーバ2からそれぞれ受信したログを記憶する。
【0052】
サブセットA2において、フロントサーバ3は、例えば、図5に示すように、DBサーバ2からネットワーク情報及びユーザ情報を取得して、処理要求に応じた処理を実行し、ログをログサーバ2に送付する。ログサーバ2は、通信ネットワーク装置Aの処理内容を記憶する。具体的には、ログサーバ2は、図5に示すように、フロントサーバ3から受信したログを記憶する。
【0053】
上述した通信ネットワーク装置は、各サーバをそれぞれ1つのハードウェアに実装し、それらを複数搭載可能なサーバコンピュータ(例えば、ブレードサーバなど)で実現される場合であってもよいし、或いは、1台のサーバコンピュータを複数台の仮想的なコンピュータに分割し、分割した複数台の仮想的なコンピュータをそれぞれフロントサーバ、DBサーバ及びログサーバとして機能させることで実現される場合であってもよい。
【0054】
サーバ構成制御装置は、各サーバの処理負荷量を監視して、異なるサーバ種別間で、起動又は停止させる際の制約がある場合であっても、処理負荷量や、消費電力量を迅速に制御する。図6は、実施例1に係るサーバ構成制御装置100の構成の一例を示す図である。
【0055】
図6に示すように、実施例1に係るサーバ構成制御装置100は、グラフィックユーザインタフェース110と、主処理部120と、通信ネットワーク装置データファイル131と、サーバ構成ファイル132と、通信アドレスデータファイル133と、稼動状態管理ファイル134と、通信ネットワーク装置起動/停止ファイル135と、優先度データファイル136と、起動/停止条件管理ファイル137と、ログファイル138と、通信ネットワーク装置/サーバ識別部141と、通信アドレスデータ取得部142と、サーバ稼動状況取得部143と、サーバ起動/停止決定部144と、サーバ起動/停止要求部145と、ログ管理部146とを有する。
【0056】
グラフィックユーザインタフェース110は、サーバ構成制御装置100の保守者に対して、画面上にアイコンやメニューで操作対象や選択項目を表示し、それをマウスなどのポインティングデバイスにより操作させるインタフェースである。
【0057】
主処理部120は、サーバ構成制御装置100による処理の全体制御を行う。通信ネットワーク装置データファイル131は、通信ネットワーク上に配置された通信ネットワーク装置を一意に特定するための識別子を記憶する。例えば、通信ネットワーク装置データファイル131は、通信ネットワーク装置Aを一意に特定するための識別子「A」を記憶する。
【0058】
サーバ構成ファイル132は、通信ネットワーク上に配置された通信ネットワーク装置を構成するサーバを一意に特定するための情報を記憶する。例えば、サーバ構成ファイル132は、フロントサーバ1〜3、DBサーバ1〜2及びログサーバ1をそれぞれ一意に特定するための識別子を記憶する。
【0059】
通信アドレスデータファイル133は、通信ネットワーク装置Aを構成するサーバごとの通信アドレスを記憶する。稼動状態管理ファイル133は、後述するサーバ稼動状況取得部143によって取得された各サーバのネットワークへの接続状態や、OS(Operation System)などの稼動状態、各サーバのCPU使用率及びメモリ使用量などを記憶する。
【0060】
通信ネットワーク装置起動/停止ファイル135は、通信ネットワークに接続された通信ネットワーク装置ごとに、サーバの起動順序及び停止順序を記憶する。図7は、実施例1に係る通信ネットワーク装置起動/停止ファイル135によって記憶される情報の一例を示す図である。
【0061】
例えば、通信ネットワーク装置起動/停止ファイル135は、図7に示すように、通信ネットワーク装置のサブセットごとに、サーバの停止順序を記憶する。一例を挙げると、通信ネットワーク装置起動/停止ファイル135は、「通信ネットワーク:A、サブセット:A1」に対応付けて、「1:フロントサーバ1、2:フロントサーバ2、3:DBサーバ1、4:DBサーバ2、5:ログサーバ1」を記憶する。ここで、上記した情報は、ネットワーク装置AのサブセットA1においては、フロントサーバ1、フロントサーバ2、DBサーバ1、DBサーバ2、ログサーバ1の順序で停止することを意味する。
【0062】
図6に戻って、優先度データファイル136は、サーバ種別ごとに、サーバを稼動させる優先度を記憶する。図8は、実施例1に係る優先度データファイル136によって記憶される情報の一例を示す図である。例えば、優先度データファイル136は、図8に示すように、通信ネットワーク装置ごとに、サーバ種別ごとの優先度を記憶する。一例を挙げると、優先度データファイル136は、「通信ネットワーク:A」に対応付けて、「フロントサーバ1=フロントサーバ2>フロントサーバ3」を記憶する。ここで、上記した情報は、フロントサーバ3を稼動させる優先度がフロントサーバ1及びフロントサーバ2よりも低いことを意味している。
【0063】
図6に戻って、起動/停止条件管理ファイル137は、各サーバを起動或いは停止させるための種々の条件を記憶する。具体的には、起動/停止条件管理ファイル137は、各サーバを起動又は停止させる場合に、予め起動又は停止している必要のある他のサーバの識別子や、優先度が低いサーバを停止させる場合の他のサーバにおける処理量の閾値、停止させるサーバの数と閾値との関係、各サーバが起動又は停止可能であるための、他のサーバのネットワーク接続状態やOSの稼動状態などの条件を記憶する。
【0064】
図9Aは、実施例1に係る起動/停止条件管理ファイル137によって記憶される情報の第1の例を示す図である。例えば、実施例1に係る起動/停止条件管理ファイル137は、図9Aに示すように、サーバごとに、処理負荷が低負荷であるか否かを判定するためのCPU使用率の閾値と、高負荷であるか否かを判定するためのCPU使用率の閾値とを記憶する。
【0065】
図9Bは、実施例1に係る起動/停止条件管理ファイル137によって記憶される情報の第2の例を示す図である。例えば、実施例1に係る起動/停止条件管理ファイル137は、図9Bに示すように、サーバごとに、当該サーバを停止させるための制約を記憶する。一例を挙げると、実施例1に係る起動/停止条件管理ファイル137は、「フロントサーバ3」に対応付けて、「フロントサーバ1、フロントサーバ2が正常に稼動」を記憶する。ここで、上記した情報は、フロントサーバ3を停止させるためには、フロントサーバ1、フロントサーバ2が正常に稼動していることが必要であることを意味する。なお、図9A及び図9Bに示す情報は、あくまでも一例であり、例えば、サーバの負荷状況を判定するための閾値としてメモリ使用量を用いる場合であってもよい。
【0066】
図6に戻って、ログファイル138は、サーバ構成制御装置100によって実行された処理内容を記憶する。具体的には、ログファイル138は、後述するログ管理部146によって格納されるサーバ構成制御装置100の処理内容を記憶する。
【0067】
なお、通信ネットワーク装置データファイル131、サーバ構成ファイル132、通信アドレスデータファイル133、通信ネットワーク装置起動/停止ファイル135、優先度データファイル136及び起動/停止条件管理ファイル137によって記憶される各種情報は、予め保守者によって登録される。
【0068】
通信ネットワーク装置/サーバ識別部141は、通信ネットワーク装置データファイル131によって記憶された情報に基づいて、通信ネットワークに接続された通信ネットワーク装置を識別する。また、通信ネットワーク装置/サーバ識別部141は、サーバ構成ファイル132によって記憶された情報に基づいて、通信ネットワーク装置を構成するサーバを識別する。例えば、通信ネットワーク装置/サーバ識別部141は、通信ネットワーク上の通信ネットワーク装置Aを構成するフロントサーバ1、フロントサーバ2、フロントサーバ3、DBサーバ1、DBサーバ2及びログサーバ1をそれぞれ識別する。
【0069】
通信アドレスデータ取得部142は、通信ネットワーク装置/サーバ識別部141によって識別されたサーバの通信アドレスを、通信アドレスデータファイルから取得する。サーバ稼動状況取得部143は、通信アドレスデータ取得部142によって取得された通信アドレスに対応するサーバから稼動状態を取得し、稼動状態管理ファイル134に格納する。例えば、サーバ稼動状況取得部143は、フロントサーバ1のネットワークへの接続状態や、OSの稼動状態、CPU使用率及びメモリ使用量などを取得し、稼動状態管理ファイル134に格納する。
【0070】
サーバ起動/停止決定部144は、サーバ稼動状況取得部143によって取得された処理負荷量に基づいて、起動又は停止の対象となるサーバを決定する。具体的には、サーバ起動/停止決定部144は、まず、停止条件管理ファイル137によって記憶された閾値を参照して、サーバ稼動状況取得部143によって取得されたサーバの現時点の負荷状態を判定する。例えば、サーバ起動/停止決定部144は、停止条件管理ファイル137によって記憶された閾値を参照して、サーバ稼動状況取得部143によって取得されたフロントサーバ1〜3、DBサーバ1〜2及びログサーバ1の処理負荷量が高負荷状態であるか否か、及び、低負荷状態であるか否かを判定する。
【0071】
そして、サーバ起動/停止決定部144は、起動又は停止させるサーバの数を決定する。具体的には、サーバ起動/停止決定部144は、起動/停止条件管理ファイル137によって記憶された起動又は停止させるサーバの数と閾値との対応関係に基づいて、起動又は停止させるサーバの数を決定する。ここで、起動又は停止させるサーバの数と閾値との対応関係としては、例えば、任意の閾値にサーバの数を対応付けた情報や、サーバの現時点の処理負荷量が閾値を超えた際の超えた程度ごとにサーバの数を対応付けた情報などである。
【0072】
そして、サーバ起動/停止決定部144は、決定した数のサーバを起動又は停止の対象として決定する。具体的には、サーバ起動/停止決定部144は、優先度データファイル136によって記憶されたサーバの優先度に基づいて、起動又は停止の対象となるサーバを決定する。例えば、サーバ起動/停止決定部144は、優先度の高い順、或いは、優先度の低い順に起動又は停止の対象となるサーバを決定する。
【0073】
そして、サーバ起動/停止決定部144は、起動又は停止の対象として決定したサーバの起動又は停止に適用される制約条件を起動/停止条件管理ファイル137から取得し、該制約条件に規定された他のサーバ及び条件の内容を特定する。例えば、サーバ起動/停止決定部144は、図9Bに示す情報を参照して、起動又は停止の対象として決定したサーバを起動又は停止させるための制約条件を特定する。
【0074】
サーバ起動/停止要求部145は、サーバ起動/停止決定部144によって決定された制約条件を満たすように他のサーバを制御した後、起動又は停止の対象として決定されたサーバの起動又は停止を制御する。通信ネットワーク上のサーバに対して起動要求コマンド或いは停止要求コマンドを送信する。ログ管理部146は、サーバ構成制御装置100による処理内容をログファイル138に格納する。
【0075】
次に、実施例1に係るサーバ構成制御装置100の処理の手順について、図10A〜図10Cを用いて説明する。図10A〜図10Cは、実施例1に係るサーバ構成制御装置による処理の手順を示すシーケンス図である。なお、図10A〜図10Cにおいては、図10A、図10B、図10Cの順にサーバ構成制御装置100による処理の手順を示す。また、図10A〜図10Cにおいては、各フロントサーバのCPU使用率が、稼動させる優先度の最も低いフロントサーバを停止させる閾値よりも低い場合を例とする。また、図10A〜図10Cにおいては、フロントサーバ3を停止する際に、フロントサーバ3のプロセス停止中に異常状態になり、フロントサーバ3の停止に失敗した場合を例とする。また、以下では、サーバ構成制御装置100による処理について、サーバ構成制御装置100が有する各部を用いて説明する。
【0076】
図10Aに示すように、実施例1に係るサーバ構成制御装置100においては、サーバ稼動状況取得部143が、フロントサーバ1、フロントサーバ2、フロントサーバ3、DBサーバ1、DBサーバ2、ログサーバ1、ログサーバ2それぞれに対して、各サーバの処理負荷量の取得要求を送信する(ステップS201)。フロントサーバ1、フロントサーバ2、フロントサーバ3、DBサーバ1、DBサーバ2、ログサーバ1及びログサーバ2は、サーバ稼動状況取得部143から処理負荷量の取得要求を受信すると、自身がクライアント装置などから要求されている処理を実行するために使用しているCPU使用率などを処理負荷量として応答する(ステップS202〜ステップS208)。なお、サーバ構成制御装置100においては、サーバ稼動状況取得部143による処理負荷量の取得要求が送信される前に、通信ネットワーク装置データファイル131、サーバ構成ファイル132及び通信アドレスデータファイル133を参照して各サーバの通信アドレスが取得されている。
【0077】
各サーバから処理負荷量を受信すると、サーバ起動/停止決定部144は、各サーバから受信したCPU使用率などを、起動/停止条件管理ファイル137に記録してある、サーバを停止させる場合のCPU使用率などの閾値と比較する。そして、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ1、フロントサーバ2及びフロントサーバ3のCPU使用率が閾値よりも低いことを検出すると、フロントサーバの処理負荷量が停止条件に該当すると判定し(ステップS209)、比較結果をログファイル138に記録する。
【0078】
そして、サーバ起動/停止決定部144は、起動/停止条件管理ファイルに記憶された停止させるサーバ数と閾値との対応関係を参照して、停止させるサーバ数を1台と決定するとともに、優先度データファイルに記憶されたフロントサーバの優先度に基づいて、フロントサーバ3を停止させると決定する。さらに、サーバ起動/停止決定部144は、通信ネットワーク装置起動/停止ファイル135に記憶された停止順序を参照して、フロントサーバ3を停止する場合には、ログサーバ2も停止させることを決定する(ステップS210)。
【0079】
その後、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ3及びログサーバ2それぞれの停止順序などの制約を参照する(ステップS211)。ここで、サーバ起動/停止決定部144は、まず、フロントサーバ3を停止する場合には、フロントサーバ1及びフロントサーバ2が起動していて正常に稼動していることが必要であることを確認する。
【0080】
サーバ起動/停止決定部144は、通信ネットワーク装置起動/停止ファイル135から、最初に停止させるサーバはフロントサーバ3であることを特定すると、フロントサーバ1への接続状態及びフロントサーバ1のOSの稼動状態などを確認するために、フロントサーバ1の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、フロントサーバ1に対してネットワーク接続状況確認を行う(ステップS212)。フロントサーバ1からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS213)、サーバ起動/停止決定部144は、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS214)。サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ1からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS215)、フロントサーバ1が正常に稼動していると判定する。
【0081】
次に、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ2の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、フロントサーバ2に対してネットワーク接続状況確認を行い(ステップS216)、フロントサーバ2からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS217)、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS218)。サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ2からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS219)、フロントサーバ2が正常に稼動していると判定する。
【0082】
そして、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ3の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、フロントサーバ3に対してネットワーク接続状況確認を行い(ステップS220)、フロントサーバ3からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS221)、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS222)。サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ3からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS223)、フロントサーバ3が停止可能であると判定する(ステップS224)。
【0083】
そして、サーバ起動/停止要求部145は、プロセス/OS/電源停止要求をフロントサーバ3に送信する(ステップS225)。ここで、フロントサーバ故障が発生してプロセス/OS/電源停止(エラー応答)が返されると(ステップS226)、サーバ起動/停止決定部144は、プロセスの停止に失敗したことを検出するとともに、ログファイル138にフロントサーバ3の停止が正常に実施されなかったこと、及びフロントサーバ3のプロセスの稼動状態を記録する。そして、サーバ起動/停止決定部144は、次に停止させるサーバを確認して(ステップS227)、該サーバがログサーバ2であると特定する。
【0084】
その後、サーバ起動/停止決定部144は、起動停止条件管理ファイルに記憶された制約を参照して、フロントサーバ3が停止不可の場合のログサーバ2の停止可否を確認して(ステップS228)、ログサーバ2が停止可能であると判定する(ステップS229)。
【0085】
次に停止させるサーバはログサーバ2あることを特定して停止可能と判定すると、サーバ起動/停止決定部144は、ログサーバ2の接続状態およびログサーバ2のOSの稼動状態などを確認するために、ログサーバ2の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、ログサーバ2に対してネットワーク接続状況確認を行う(ステップS230)。ログサーバ2からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS231)、サーバ起動/停止決定部144は、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS232)。サーバ起動/停止決定部144は、ログサーバ2からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS233)、ログサーバ2が停止可能であると判定する(ステップS234)。
【0086】
そして、サーバ起動/停止要求部145は、プロセス/OS/電源停止要求をログサーバ2に送信する(ステップS235)。プロセス/OS/電源停止要求を受信すると、ログサーバ2は、プロセス/OS/電源停止を応答した後(ステップS236)、サーバを停止させる(ステップS237)。そして、サーバ起動/停止要求部145は、プロセス/OS/電源停止を受付けると、ログファイル138にログサーバ2の停止が正常に実施されたことを記録するとともに、ログサーバ2の次に停止させるサーバがないことを確認する。そして、サーバ構成制御装置100は、次のサーバの処理負荷量の確認の時間まで待機する(ステップS238)。
【0087】
なお、上述した処理の手順は、あくまでも一例であり、実施例1に係るサーバ構成制御装置100は、その他のサーバの停止処理及びサーバの起動処理においても同様の処理を実行することが可能である。
【0088】
[実施例1の効果]
上述したように、実施例1によれば、役割分担された各サーバが役割毎に複数台ずつネットワークに接続され、役割分担されたサーバ間で協働処理を行うシステムにおける各サーバの起動又は停止を制御するサーバ構成制御装置において、起動/停止条件管理ファイル137が、各サーバの起動又は停止に適用される制約条件であって、サーバ毎に、該サーバの起動又は停止に際して所定の条件を満たすべき他のサーバ及び該条件の内容を示す制約条件を記憶する。そして、サーバ稼動状況取得部143が、各サーバにおける処理負荷量及び各サーバの稼動に用いられる電力量のうち少なくとも一方を取得する。そして、サーバ起動/停止決定部144が、サーバ稼動状況取得部143によって取得された処理負荷量及び電力量のうち少なくとも一方に基づいて、起動又は停止の対象となる対象サーバを決定する。また、サーバ起動/停止決定部144が、決定した対象サーバの起動又は停止に適用される制約条件を起動/停止条件管理ファイル137から取得し、該制約条件に規定された他のサーバ及び条件の内容を特定する。そして、サーバ起動/停止要求部145が、サーバ起動/停止決定部144によって特定された他のサーバがサーバ起動/停止決定部144によって特定された条件を満たすように制御した後に、サーバ起動/停止決定部144によって決定された対象サーバの起動又は停止を実行する。従って、実施例1に係るサーバ構成制御装置100は、通信ネットワークを構成する各サーバの種別間に動作の依存関係があったり、複雑な停止手順が必要であっても、当通信ネットワークの保守者が各サーバの停止可否や停止手順を判断することなく、各サーバの処理負荷量を迅速に最適化することが可能である。
【0089】
また、実施例1によれば、サーバ起動/停止決定部144は、サーバ稼動状況取得部143によって取得された前記処理負荷量又は前記電力量が任意の閾値を越えた場合に、サーバごとに予め設定された当該サーバを稼動させる優先度の順に前記対象サーバと決定する。従って、実施例1に係るサーバ構成制御装置100は、サーバごとの性能を考慮して、柔軟な構成制御を行うことが可能である。
【0090】
また、実施例1によれば、起動/停止条件管理ファイル137は、制約条件の内容として、起動及び停止の順序、サーバ間の依存関係及び制御に失敗した場合の処理について記憶する。従って、実施例1に係るサーバ構成制御装置100は、通信ネットワークを構成する各サーバの稼動状態により複雑な停止手順が必要であっても、当通信ネットワークの保守者が各サーバの停止可否や停止手順を判断することなく、各サーバの処理負荷量を迅速に最適化することが可能である。
【実施例2】
【0091】
上述した実施例1では、サーバの処理負荷量を定期的に取得し、現時点の処理負荷量に基づいてサーバの起動又は停止を制御する場合について説明した。実施例2においては、予め設定された時間帯にサーバの起動又は停止を制御する場合について説明する。
【0092】
図11は、実施例2に係る通信ネットワークの一例を示す模式図である。例えば、実施例2に係る通信ネットワークには、図11に示すように、通信ネットワーク装置Aと、サーバ構成制御装置100aが接続される。なお、図11に示す通信ネットワーク装置Aは、図5に示す通信ネットワーク装置Aと同様である。実施例2に係るサーバ構成制御装置100aは、図11に示すように、フロントサーバ3及びログサーバ2を「22:00〜7:00」の間停止させるように制御する。以下、実施例2に係るサーバ構成制御装置100aの詳細について説明する。
【0093】
まず、実施例2に係るサーバ構成制御装置100aの構成について説明する。図12は、実施例2に係るサーバ構成制御装置100aの構成の一例を示す図である。なお、実施例2に係るサーバ構成制御装置100aは、実施例1に係るサーバ構成制御装置100と比較して、サーバ停止時刻管理ファイル139を新たに有する点と、サーバ起動/停止決定部144による処理内容とが異なる。以下、これらを中心に説明する。
【0094】
サーバ停止時刻管理ファイル139は、各サーバを停止させる時刻及び各サーバを起動させる時刻を記憶する。図13は、実施例2に係るサーバ停止時刻管理ファイル139によって記憶される情報の一例を示す図である。例えば、サーバ停止時刻管理ファイル139は、図13に示すように、サーバに停止時刻を対応付けた情報を記憶する。一例を挙げると、サーバ停止時刻管理ファイル139は、「フロントサーバ3」に対応付けて「22:00〜7:00」を記憶する。上記した情報は、フロントサーバ3を22:00〜7:00の間停止させることを意味する。なお、サーバ停止時刻管理ファイル139によって記憶される情報は、サーバ構成制御装置100aの保守者によって予め登録される。例えば、処理負荷量が少ないと見込まれる時間帯を停止時刻として登録したり、処理負荷量が多いと見込まれる時間帯を起動時刻として登録したりする。
【0095】
サーバ起動/停止決定部144は、サーバ停止時刻管理ファイル139によって記憶されたサーバの停止時刻又は起動時刻に基づいて、通信ネットワークに接続されたサーバ群から起動又は停止させるサーバを決定する。
【0096】
次に、実施例2に係るサーバ構成制御装置100aの処理の手順について、図14A〜図14Cを用いて説明する。図14A〜図14Cは、実施例2に係るサーバ構成制御装置100aによる処理の手順を示すシーケンス図である。なお、図14A〜図14Cにおいては、図14A、図14B、図14Cの順にサーバ構成制御装置100aによる処理の手順を示す。また、図14A〜図14Cにおいては、フロントサーバの処理要求量が少ないと見込まれる毎日22:00〜翌日7:00の期間は、フロントサーバ3およびログサーバ2を停止させるように、サーバ構成制御装置100aにあらかじめ登録させている場合を例とする。また、以下では、サーバ構成制御装置100aによる処理について、サーバ構成制御装置100aが有する各部を用いて説明する。
【0097】
図14Aに示すように、実施例2に係るサーバ構成制御装置100aにおいては、保守者によって、サーバ構成制御装置100aが保持するサーバ停止時刻管理ファイル139に、フロントサーバ3およびログサーバ2を毎日22:00に停止させるようにあらかじめ記録される。そして、当保守者が、サーバ停止時刻管理ファイル139の記録内容をサーバ構成制御装置100aの動作に反映させるために、サーバ構成制御装置100aにサーバ停止時刻管理ファイル139の読み込み要求コマンドを実行する。
【0098】
そして、時刻が22:00に達すると(ステップS301肯定)、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ3およびログサーバ2の停止処理を開始する(ステップS302)とともに、ログファイル138に停止処理を開始したことを記録する。
【0099】
続いて、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ3とログサーバ2を停止させると判定して(ステップS303)、フロントサーバ3及びログサーバ2それぞれの停止順序などの制約を確認する(ステップS304)。ここで、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ3を停止する場合には、フロントサーバ1及びフロントサーバ2が起動していて正常に稼動していることが必要であることを確認する。
【0100】
サーバ起動/停止決定部144は、通信ネットワーク装置起動/停止ファイル135から、最初に停止させるサーバはフロントサーバ3であることを特定すると、フロントサーバ1への接続状態及びフロントサーバ1のOSの稼動状態などを確認するために、フロントサーバ1の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、フロントサーバ1に対してネットワーク接続状況確認を行う(ステップS305)。フロントサーバ1からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS306)、サーバ起動/停止決定部144は、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS307)。サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ1からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS308)、フロントサーバ1が正常に稼動していると判定する。
【0101】
次に、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ2の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、フロントサーバ2に対してネットワーク接続状況確認を行い(ステップS309)、フロントサーバ2からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS310)、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS311)。サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ2からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS312)、フロントサーバ2が正常に稼動していると判定する。
【0102】
そして、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ3の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、フロントサーバ3に対してネットワーク接続状況確認を行い(ステップS313)、フロントサーバ3からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS314)、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS315)。サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ3からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS316)、フロントサーバ3が停止可能であると判定する(ステップS317)。
【0103】
そして、サーバ起動/停止要求部145は、プロセス/OS/電源停止要求をフロントサーバ3に送信する(ステップS318)。プロセス/OS/電源停止要求を受信すると、フロントサーバ3は、プロセス/OS/電源停止を応答した後(ステップS319)、サーバを停止させる(ステップS320)。そして、サーバ起動/停止要求部145は、プロセス/OS/電源停止を受付けると、ログファイル138にフロントサーバ3の停止が正常に実施されたことを記録する。
【0104】
そして、サーバ起動/停止決定部144は、次に停止させるサーバを確認して(ステップS321)、該サーバがログサーバ2であると特定する。次に停止させるサーバはログサーバ2であることを特定すると、サーバ起動/停止決定部144は、ログサーバ2の接続状態およびログサーバ2のOSの稼動状態などを確認するために、ログサーバ2の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、ログサーバ2に対してネットワーク接続状況確認を行う(ステップS322)。ログサーバ2からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS323)、サーバ起動/停止決定部144は、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS324)。サーバ起動/停止決定部144は、ログサーバ2からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS325)、ログサーバ2が停止可能であると判定する(ステップS326)。
【0105】
そして、サーバ起動/停止要求部145は、プロセス/OS/電源停止要求をログサーバ2に送信する(ステップS327)。プロセス/OS/電源停止要求を受信すると、ログサーバ2は、プロセス/OS/電源停止を応答した後(ステップS328)、サーバを停止させる(ステップS329)。そして、サーバ起動/停止要求部145は、プロセス/OS/電源停止を受付けると、ログファイル138にログサーバ2の停止が正常に実施されたことを記録するとともに、ログサーバ2の次に停止させるサーバがないことを確認する。そして、サーバ構成制御装置100aは、次のサーバの停止処理時刻まで待機する(ステップS330)。
【0106】
なお、上述した処理の手順は、あくまでも一例であり、実施例2に係るサーバ構成制御装置100aは、その他のサーバの停止処理及びサーバの起動処理においても同様の処理を実行することが可能である。また、第1の実施例と組み合わせて、通信ネットワーク装置を構成する各サーバを、処理要求負荷量が少ない場合に停止させ、かつあらかじめ登録された時刻に停止させる場合にも応用可能である。
【0107】
[実施例2の効果]
上述したように、実施例2によれば、サーバ構成制御装置100aは、フロントサーバの処理要求量が少ないと想定される時刻に計画的にフロントサーバ3およびログサーバ2を停止させる場合に、それぞれのサーバを動作の依存関係にしたがった順番で停止させたり、フロントサーバ3の停止実行結果を確認した後にログサーバ2の停止可否を判断することから、通信ネットワークを構成する各サーバの種別間に動作の依存関係があったり、複雑な停止手順が必要であっても、当通信ネットワークの保守者が各サーバの停止可否や停止手順を判断することなく、サーバ構成制御装置100aが各サーバの処理負荷量を迅速かつ最適な時間帯に最適化することが可能である。
【実施例3】
【0108】
上述した実施例1及び実施例2では、処理負荷量に基づいてサーバの起動及び停止を制御する場合について説明した。実施例3においては、サーバ群を稼動させるために使用される電力量に基づいてサーバの起動及び停止を制御する場合について説明する。なお、実施例3においては、まず、電力量に基づいてサーバの起動又は停止を制御する従来技術の一例を挙げて課題について説明した後、本願のサーバ構成制御装置について説明する。
【0109】
図15は、従来技術に係る通信ネットワークの一例を示す模式図である。例えば、通信ネットワークには、図15に示すように、通信ネットワーク装置とサーバ構成制御装置が接続される。なお、図15においては、2台の通信ネットワーク装置が示されているが、実際には、さらに多くの通信ネットワーク装置が通信ネットワークに接続されている。例えば、通信ネットワークは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などである。
【0110】
通信ネットワーク装置は、図15に示すように、フロントサーバと、DBサーバと、ログサーバとを有する。フロントサーバは電源管理装置Aと接続され、DBサーバは電源管理装置Bと接続され、ログサーバは電源管理装置Cと接続されて外部電源から電力を供給される。
【0111】
一般に、サーバルームに設置されている各装置や空調設備への電力供給状態を管理する場合には、図15に示すように、サーバルームに電源管理装置を設置して外部電源と接続する。電源管理装置が通信ネットワーク装置を構成する各サーバと外部電源の間に接続された通信ネットワークシステムにおいて、電源管理装置は、外部電源からの電力供給が停止した場合に、当電源管理装置が保有しているバッテリーを用いて、一時的に各サーバに電力を供給する。
【0112】
そして、サーバ構成制御装置は、電源管理装置から各サーバへの電力供給状態を適宜取得して、外部電源からの電力供給が停止したことを検出すると、サーバ構成制御装置は、当外部電源に接続している電源管理装置から電力を供給されている各サーバに対して、停止要求コマンドを実行する。
【0113】
図16は、従来技術に係るサーバ構成制御装置200aの構成の一例を示す図である。なお、図16においては、図3に示す従来技術に係るサーバ構成制御装置200が有する各部と同一の部には同一符号を付す。すなわち、サーバ構成制御装置200aにおいては、消費電力量管理部247を新たに有する点が、サーバ構成制御装置200とは異なる。消費電力量管理部247は、通信ネットワーク電源管理装置からサーバルームに供給される電力量の情報を取得する。そして、サーバ起動/停止要求部245は、消費電力量管理部247によって取得された電力量に基づいて、サーバの起動又は停止を制御する。
【0114】
図17は、従来技術に係るサーバ構成制御装置200aによる処理の一例を示すシーケンス図である。従来技術に係るサーバ構成制御装置200aにおいては、まず、事前に、通信ネットワーク装置を停止させるための停止要求コマンドを、通信ネットワーク装置を構成するサーバ毎にサーバ構成制御装置200aに登録する。さらに、各電源管理装置が接続している外部電源からの電力供給が停止した場合に、サーバ構成制御装置200aに電力供給が停止したことを通知するための登録を電源管理装置に実施する(ステップS401)。
【0115】
次に、サーバ構成制御装置は、定期的あるいは適宜、各電源管理装置から、当電源管理装置と接続している各サーバへの電源供給状態を取得する。ここで、電力供給停止通知を受付けると(ステップS402)、サーバ構成制御装置200aは、DBサーバの停止処理の実行を開始し(ステップS403)、DBサーバに停止要求を送信する(ステップS404)。
【0116】
DBサーバは、停止要求を受信すると、停止要求応答を返すとともに(ステップS405)、サーバを停止させる(ステップS406)。そして、通信ネットワーク装置の保守者は、各サーバの停止が正常に実施されたかを確認する。もし、正常に実施されなかった場合には、当保守者はその原因調査を実施するととともに、当サーバの停止を当保守者があらためて実施する。
【0117】
上述したように、従来技術におけるサーバ構成制御装置200aにおいては、電力供給通知停止に応じて、当該通知を送信した電源管理装置から電力が供給されるサーバの停止を制御するのみである。従って、異なるサーバ種別間で稼動に関する制約がある場合に、サーバを起動させたり、停止させたりすることができなかった。
【0118】
そこで、実施例3に係るサーバ構成制御装置は、異なるサーバ種別間で、起動又は停止させる際の制約がある場合であっても、消費電力量を迅速に最適化することを可能にすることを目的とする。
【0119】
図18は、実施例3に係る通信ネットワークの一例を示す模式図である。例えば、実施例3に係る通信ネットワークには、図18に示すように、通信ネットワーク装置Aと、サーバ構成制御装置100bが接続される。
【0120】
通信ネットワーク装置Aは、図18に示すように、サーバルームαに設置され、サブセットA1と、サブセットA2とを有する。サブセットA1及びサブセットA2を構成するサーバは実施例1及び実施例2と同様である。通信ネットワーク装置Aを構成する各サーバは、外部電源との間に、それぞれ電源管理装置A〜Gが接続されている。またサーバルームαには空調機器などの電気機器があり、当電気機器についても、外部電源との間に、電源管理装置Hが接続されている。各電源管理装置は、接続しているサーバや電気機器の消費電力をモニタリングし、外部入力インタフェースから消費電力量の問合せ要求があった際に当サーバや当電気機器の消費電力量を応答する。
【0121】
実施例3に係るサーバ構成制御装置100bの構成について説明する。図19は、実施例3に係るサーバ構成制御装置100bの構成の一例を示す図である。なお、実施例3に係るサーバ構成制御装置100bは、実施例1に係るサーバ構成制御装置100と比較して、消費電力量管理部147を新たに有する点、稼動状態管理ファイル134及び起動/停止条件管理ファイル137によって記憶される情報及びサーバ起動/停止決定部144による処理内容とが異なる。以下、これらを中心に説明する。
【0122】
消費電力量管理部147は、通信ネットワーク装置Aを構成する各サーバの消費電力量及びサーバルームαの消費電力量を電源管理装置A〜Hから定期的に取得する。そして、消費電力量管理部147は、取得した消費電力量を稼動状態管理ファイルに格納する。
【0123】
稼動状態管理ファイル134は、通信ネットワーク装置Aを構成する各サーバの消費電力量及びサーバルームαの消費電力量を記憶する。具体的には、稼動状態管理ファイル134は、消費電力量管理部147によって取得された各サーバの消費電力量及びサーバルームαの消費電力量を記憶する。
【0124】
起動/停止条件管理ファイル137は、各種制約に加え、サーバを起動又は停止させる場合のサーバルームαの消費電力量の閾値、及び、サーバの数と閾値との対応関係について記憶する。
【0125】
サーバ起動/停止決定部144は、稼動状態管理ファイル134によって記憶されたサーバルームαの消費電力量に基づいて、起動又は停止を実行するサーバを決定する。具体的には、サーバ起動/停止決定部144は、各電源管理装置からそれぞれ取得された消費電力量の総和を、起動/停止条件管理ファイル137によって記憶された消費電力量の閾値と比較することで、起動又は停止を実行するサーバを決定する。
【0126】
次に、実施例3に係るサーバ構成制御装置100bの処理の手順について、図20A〜図20Dを用いて説明する。図20A〜図20Dは、実施例3に係るサーバ構成制御装置100bによる処理の手順を示すシーケンス図である。なお、図20A〜図20Dにおいては、図20A、図20B、図20C、図20Dの順にサーバ構成制御装置100bによる処理の手順を示す。また、図20A〜図20Dにおいては、サーバルームαの消費電力が、稼動させる優先度の最も低いフロントサーバを停止させる閾値よりも高い場合を例とする。また、図20A〜図20Dにおいては、フロントサーバ3を停止する際に、フロントサーバ3のプロセス停止中に異常状態になり、フロントサーバ3の停止に失敗した場合を例とする。また、以下では、サーバ構成制御装置100bによる処理について、サーバ構成制御装置100bが有する各部を用いて説明する。
【0127】
図20Aに示すように、実施例3に係るサーバ構成制御装置100bにおいては、消費電力量管理部147が、電源管理装置A〜Hそれぞれに対して、各電源管理装置の消費電力量の取得要求を送信する(ステップS501)。電源管理装置A〜Hは、消費電力量管理部147から消費電力量の取得要求を受信すると、それぞれ自身がサーバに供給している電力量を消費電力量として応答する(ステップS502〜ステップS509)。なお、サーバ構成制御装置100bにおいては、消費電力量管理部147による消費電力量の取得要求が送信される前に、通信ネットワーク装置データファイル131、サーバ構成ファイル132及び通信アドレスデータファイル133を参照して各サーバの通信アドレスが取得されている。
【0128】
各電源管理装置から消費電力量を受信すると、サーバ起動/停止決定部144は、各電源管理装置から取得した消費電力量の総和を、起動/停止条件管理ファイル137に記録してある、サーバを停止させる場合の消費電力量の閾値と比較する。そして、サーバ起動/停止決定部144は、消費電力量の総和が閾値よりも高いことを検出すると、フロントサーバの処理負荷量が停止条件に該当すると判定し(ステップS510)、比較結果をログファイル138に記録する。
【0129】
そして、図20Bに示すように、サーバ起動/停止決定部144は、起動/停止条件管理ファイルに記憶された停止させるサーバ数と閾値との対応関係を参照して、停止させるサーバ数を1台と決定するとともに、優先度データファイルに記憶されたフロントサーバの優先度に基づいて、フロントサーバ3を停止させると決定する。さらに、サーバ起動/停止決定部144は、通信ネットワーク装置起動/停止ファイル135に記憶された停止順序を参照して、フロントサーバ3を停止する場合には、ログサーバ2も停止させることを決定する(ステップS511)。
【0130】
その後、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ3及びログサーバ2それぞれの停止順序などの制約を確認する(ステップS512)。ここで、サーバ起動/停止決定部144は、まず、フロントサーバ3を停止する場合には、フロントサーバ1及びフロントサーバ2が起動していて正常に稼動していることが必要であることを確認する。
【0131】
サーバ起動/停止決定部144は、通信ネットワーク装置起動/停止ファイル135から、最初に停止させるサーバはフロントサーバ3であることを特定すると、フロントサーバ1への接続状態及びフロントサーバ1のOSの稼動状態などを確認するために、フロントサーバ1の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、フロントサーバ1に対してネットワーク接続状況確認を行う(ステップS513)。フロントサーバ1からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS514)、サーバ起動/停止決定部144は、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS515)。サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ1からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS516)、フロントサーバ1が正常に稼動していると判定する。
【0132】
次に、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ2の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、フロントサーバ2に対してネットワーク接続状況確認を行い(ステップS517)、フロントサーバ2からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS518)、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS519)。サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ2からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS520)、フロントサーバ2が正常に稼動していると判定する。
【0133】
そして、サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ3の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、フロントサーバ3に対してネットワーク接続状況確認を行い(ステップS521)、フロントサーバ3からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS522)、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS523)。サーバ起動/停止決定部144は、フロントサーバ3からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS524)、フロントサーバ3が停止可能であると判定する(ステップS525)。
【0134】
そして、サーバ起動/停止要求部145は、プロセス/OS/電源停止要求をフロントサーバ3に送信する(ステップS526)。ここで、フロントサーバ3に故障が発生してプロセス/OS/電源停止(エラー応答)が返されると(ステップS527)、サーバ起動/停止決定部144は、プロセスの停止に失敗したことを検出するとともに、ログファイル138にフロントサーバ3の停止が正常に実施されなかったこと、及びフロントサーバ3のプロセスの稼動状態を記録する。そして、サーバ起動/停止決定部144は、次に停止させるサーバを確認して(ステップS528)、該サーバがログサーバ2であると特定する。
【0135】
その後、サーバ起動/停止決定部144は、起動停止条件管理ファイルに記憶された制約を参照して、フロントサーバ3が停止不可の場合のログサーバ2の停止可否を確認して(ステップS529)、ログサーバ2が停止可能であると判定する(ステップS530)。
【0136】
次に停止させるサーバはログサーバ2あることを特定して停止可能と判定すると、サーバ起動/停止決定部144は、ログサーバ2の接続状態およびログサーバ2のOSの稼動状態などを確認するために、ログサーバ2の通信アドレスを通信アドレスデータファイルから取得した後に、ログサーバ2に対してネットワーク接続状況確認を行う(ステップS531)。ログサーバ2からネットワーク接続状況応答を受付けると(ステップS532)、サーバ起動/停止決定部144は、プロセス/OS稼働状況確認を行う(ステップS533)。サーバ起動/停止決定部144は、ログサーバ2からプロセス/OS稼働状況応答を受付けると(ステップS534)、ログサーバ2が停止可能であると判定する(ステップS535)。
【0137】
そして、サーバ起動/停止要求部145は、プロセス/OS/電源停止要求をログサーバ2に送信する(ステップS536)。プロセス/OS/電源停止要求を受信すると、ログサーバ2は、プロセス/OS/電源停止を応答した後(ステップS537)、サーバを停止させる(ステップS538)。そして、サーバ起動/停止要求部145は、プロセス/OS/電源停止を受付けると、ログファイル138にログサーバ2の停止が正常に実施されたことを記録するとともに、ログサーバ2の次に停止させるサーバがないことを確認する。そして、サーバ構成制御装置100bは、次の消費電力量の確認の時間まで待機する(ステップS539)。
【0138】
なお、上述した処理の手順は、あくまでも一例であり、実施例3に係るサーバ構成制御装置100bは、その他のサーバの停止処理及びサーバの起動処理においても同様の処理を実行することが可能である。
【0139】
[実施例3の効果]
上述したように、実施例3によれば、サーバ構成制御装置100bは、サーバルームαの消費電力が多く、フロントサーバ3を停止させる場合に、通信ネットワーク装置起動/停止ファイルからログサーバ2も停止させることを確認して、それぞれのサーバを動作の依存関係にしたがった順番で停止させる。従って、実施例3に係るサーバ構成制御装置100bは、通信ネットワークを構成する各サーバの種別間に動作の依存関係があったり、複雑な停止手順が必要であっても、当通信ネットワークの保守者が各サーバの停止可否や停止手順を判断することなく、サーバルームαの消費電力量を迅速に最適化することが可能である。
【0140】
また、実施例3によれば、サーバ構成制御装置100bは、フロントサーバ3の停止に失敗した場合に、起動/停止条件管理ファイルを用いて、フロントサーバ3の次に停止させるログサーバ2の停止可否を確認して、停止可能であると判断した後にログサーバ2を停止させる。従って、サーバ構成制御装置100bは、通信ネットワークを構成する各サーバの稼動状態により複雑な停止手順が必要であっても、当通信ネットワークの保守者が各サーバの停止可否や停止手順を判断することなく、サーバルームαの消費電力量を迅速に最適化することが可能である。
【実施例4】
【0141】
これまで実施例1、2及び3について説明したが、本願の技術は実施例1、2及び3に限定されるものではない。すなわち、実施例1、2及び3は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【0142】
例えば、各装置の分散・統合の具体的形態(例えば、図6の形態)は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合することができる。一例を挙げると、通信ネットワーク装置データファイル131と、サーバ構成ファイルとを識別情報ファイルとして統合してよい。
【0143】
また、サーバ稼動状況取得部143をサーバ構成制御装置100の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよく、或いは、サーバ稼動状況取得部143とサーバ起動/停止決定部144とを別々の装置が有し、ネットワークに接続されて協働することで、上述したサーバ構成制御装置100の機能を実現するようにしてもよい。
【0144】
これらの実施例やその変形は、本願が開示する技術に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0145】
100、100a、100b サーバ構成制御装置
134 稼動状態管理ファイル
135 通信ネットワーク装置起動/停止ファイル
136 優先度データファイル
137 起動/停止条件管理ファイル
143 サーバ稼動状況取得部
144 サーバ起動/停止決定部
145 サーバ起動/停止要求部
147 消費電力量管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
役割分担された各サーバが役割毎に複数台ずつネットワークに接続され、役割分担されたサーバ間で協働処理を行うシステムにおいて、各サーバの起動又は停止を制御するサーバ構成制御装置であって、
各サーバの起動又は停止に適用される制約条件であって、サーバ毎に、該サーバの起動又は停止に際して所定の条件を満たすべき他のサーバ及び該条件の内容を示す制約条件を記憶する記憶手段と、
各サーバにおける処理負荷量及び各サーバの稼動に用いられる電力量のうち少なくとも一方を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された処理負荷量及び電力量のうち少なくとも一方に基づいて、起動又は停止の対象となる対象サーバを決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された対象サーバの起動又は停止に適用される制約条件を前記記憶手段から取得し、該制約条件に規定された他のサーバ及び条件の内容を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された他のサーバが前記特定手段によって特定された条件を満たすように制御した後に、前記決定手段によって決定された対象サーバの起動又は停止を実行する実行手段と
を備えたことを特徴とするサーバ構成制御装置。
【請求項2】
前記決定手段は、前記取得手段によって取得された前記処理負荷量又は前記電力量が任意の閾値を越えた場合に、サーバごとに予め設定された当該サーバを稼動させる優先度の順に前記対象サーバと決定することを特徴とする請求項1に記載のサーバ構成制御装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記制約条件の前記条件の内容として、起動及び停止の順序、サーバ間の依存関係及び制御に失敗した場合の処理について記憶することを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ構成制御装置。
【請求項4】
役割分担された各サーバが役割毎に複数台ずつネットワークに接続され、役割分担されたサーバ間で協働処理を行うシステムにおいて、各サーバの起動又は停止を制御するサーバ構成制御装置によって実行されるサーバ構成制御方法であって、
各サーバにおける処理負荷量及び各サーバの稼動に用いられる電力量のうち少なくとも一方を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された処理負荷量及び電力量のうち少なくとも一方に基づいて、起動又は停止の対象となる対象サーバを決定する決定工程と、
各サーバの起動又は停止に適用される制約条件として、サーバ毎に、該サーバの起動又は停止に際して所定の条件を満たすべき他のサーバ及び該条件の内容を記憶する記憶部を参照し、前記決定工程によって決定された対象サーバの起動又は停止に適用される制約条件を取得し、該制約条件に規定された他のサーバ及び条件の内容を特定する特定工程と、
前記特定工程によって特定された他のサーバが前記特定工程によって特定された条件を満たすように制御した後に、前記決定工程によって決定された対象サーバの起動又は停止を実行する実行工程と
を含んだことを特徴とするサーバ構成制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【公開番号】特開2013−54604(P2013−54604A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193320(P2011−193320)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】