シャッター駆動システム
シャッターは、少なくとも1枚のシャッターブレードと、上記少なくとも1枚のシャッターブレードに移動可能に連結された磁石と、第一極と第二極との間に間隙を画成するソレノイドとを備えている。このソレノイドは、第一状態においては、上記磁石を上記間隙に制御可能に引き付け、第二状態においては、上記磁石を上記間隙から制御可能に遠ざける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的にシャッター装置に関し、特に電磁力によって開閉する写真用のシャッター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の写真用および実験用の装置に用いられる電動式レンズシャッターは、当該技術分野において公知である。特に高速開閉用に作られたレンズシャッターは、1秒足らずの速さで動作可能である。30−40ミリ秒以下の開閉サイクルが可能であり、1秒間に30サイクルという頻度でサイクルを繰り返すことも一般的である。
【0003】
レンズシャッターには一般的に2つのタイプがある。第1のタイプは「ギロチンシャッター」と呼ばれるもので、1枚または2枚の薄い金属製のブレードまたはリーフがレンズ開口部を覆うように配置されている。各ブレードはピボット接続されているため、レンズ開口部を覆う閉位置と、レンズ開口部からその脇に後退した開位置との間を揺動可能である。
【0004】
第2のタイプのシャッターにおいては、ピボット回動可能に取り付けられた複数のブレードが、レンズ開口部の周りに配置されている。各ブレードは回動可能な駆動リングに接続されている。これらのシャッターの動作において、駆動リングが一方向に回動するとブレードが一斉に開位置まで揺動する。露出の後に、リングが逆方向に回動すると、ブレードがレンズ開口部を覆う閉位置まで揺動する。上記シャッターの駆動には、一般的にリニア電気モータが用いられる。このリニアモータは、作動時にレバーアームを引っ張り、このレバーアームが駆動リングを回動させてシャッターを開く。モータが非作動になると、ばねが駆動リングを逆方向に回動させ、シャッターを閉じる。上述のとおり、この種のシャッターは1秒間に30回の開閉サイクルが可能である。
【0005】
しかし、空間的な制約がある場合もある。空間的制約、とくにシャッター開口部の領域での空間的制約は、シャッターを開閉する部品の寸法および配置を制約する。たとえば、シャッター開口部近傍に設置される部品は、開状態のシャッターを通過する光の円錐角に干渉しないよう、比較的薄型にしなければならない。また空間的制約があると、基本構造を維持したままシャッターサイズを変更する場合のような、シャッター装置の交換を複雑にする。
【0006】
上述のとおり、既存のシャッター装置においては、レンズ開口部の開閉のために、シャッターにリニア電気モータを機械的に連結するのが一般的である。しかし、適切な動作、特に高速における適切動作のためには、上記機械的連結構造を精密に製造する必要があり、この連結構造の動きを、比較的大きな緩衝装置を用いて緩衝させる必要がある。
【0007】
また、電磁エネルギーを利用してシャッターの開閉を行うシャッター装置も公知である。たとえば、この種の装置は、駆動リングに設けられた永久磁石および、この永久磁石の上部に設けられた離間した一対のソレノイドを含む。第一ソレノイドの作用端部の極性と、第二ソレノイドの作用端部の極性とを逆にして、一方のソレノイドが永久磁石を引き付け、他方のソレノイドが永久磁石を遠ざけることが出来る。ソレノイドに電圧を印加して極性を反転させることにより、第一ソレノイド近傍の第一位置と第二ソレノイド近傍の第二位置との間で、永久磁石を移動させることが出来る。
【0008】
このような装置は、シャッターブレードに損傷を与えることなく、シャッターを比較的高速で開閉できるように構成されることができる。しかし、このような装置においては、一般的に、シャッター装置の列または層の中で、ソレノイドを永久磁石の上方または下方に離して配置することが要求される。これにより、シャッター装置全体の厚さが必然的に厚くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、ここで開示する装置および方法は、上記の問題の1つ以上を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つの実施例においては、シャッターは、少なくとも1枚のシャッターブレードと、上記少なくとも1枚のシャッターブレードに移動可能に連結された磁石と、第一極と第二極との間に間隙を画成するソレノイドとを備えている。このソレノイドは、第一状態においては上記磁石を上記間隙に制御可能に引き付け、第二状態においては上記磁石を上記間隙から制御可能に遠ざける。
【0011】
本発明の別の実施例においては、シャッターは、開位置と閉位置との間を可動な複数のシャッターブレードと、上記複数のシャッターブレードの各シャッターブレードに移動可能に連結された磁石と、第一極を画成する第一面と、この第一面に対向し第二極を画成する第二面とを有するソレノイドとを備えている。この第一、第二面は、上記複数のシャッターブレードと実質的に平行な平面上に配置されており、上記ソレノイドは上記平面に垂直な中心軸を定める。上記磁石は、上記ソレノイドと同一平面上にありかつ上記中心軸と実質的に垂直な経路内を、上記第一極と上記第二極の少なくとも一つの極性に応じて動く。
【0012】
本発明のさらに別の実施例においては、シャッターの制御方法は、磁石の一部を、ソレノイドの第一極と第二極によって画成された間隙に引き付ける工程を備えている。上記磁石の一部を上記間隙に引き付けることにより、上記磁石に可動に連結された複数のシャッターブレードを開位置に動かす。上記方法は、上記磁石の一部を上記間隙から遠ざける工程をさらに備えている。上記磁石の一部を上記間隙から遠ざけることにより、上記複数のシャッターブレードを閉位置に動かす。
【0013】
本発明の1つの実施例においては、複数のシャッターブレードの制御方法は、第一磁極、第二磁極、および上記第一、第二磁極の間に間隙を有するソレノイドを含むシャッター装置を提供する工程を備えている。このシャッター装置は、上記間隙内において上記ソレノイドと同一平面上の経路を移動可能であり、その移動によって、上記複数のシャッターブレードを、上記シャッター装置の中央開口部を露出させる開位置と閉位置との間で動かす永久磁石をさらに備えている。上記方法は、上記複数のシャッターブレードを上記開位置と閉位置との間で動かす工程と、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動いている間、上記ソレノイドに印加された電気信号を低減させる工程とをさらに備えている。
【0014】
本発明の別の実施例においては、複数のシャッターブレードの制御方法は、ソレノイドの第一磁極と第二磁極との間で永久磁石を移動させる工程と、上記永久磁石の動きに応じて、上記複数のシャッターブレードを開位置と閉位置との間で動かす工程と、上記複数のシャッターブレードを動かしている間に、上記永久磁石の位置を感知する工程と、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記感知した位置に応じて、上記ソレノイドに印加された電気信号を低減させる工程とを備えている。
【0015】
本発明のさらに別の実施例においては、シャッター装置の制御方法は、ソレノイドに選択的に電圧を加え、永久磁石を、上記ソレノイドと同一平面上にある経路に沿って駆動する工程と、上記磁石の動きに応じて、複数のシャッターブレードを開位置と閉位置との間で動かす工程と、上記同一平面上の経路に沿う上記永久磁石の位置を感知する工程と、上記感知に応じて、上記ソレノイドに制御信号を与え、この制御信号が、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記ソレノイドが上記永久磁石を上記同一平面上の経路に沿って駆動する速度を変化させる工程とを備えている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施例に係わるシャッターの平面図であり、一部を除去した状態で示す。
【図2】図1の切断線2−2から見た、図1のシャッターの断面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係わるシャッターの断面図であり、一部を除去した状態で示す。
【図4】本発明のさらに他の実施例に係わるシャッターの平面図であり、一部を除去した状態で示す。
【図5】図4の切断線5−5から見た、図4のシャッターの断面図である。
【図6】図4のシャッターの部分図であり、一部を除去した状態で示す。
【図7】図4のシャッターの追加図である。
【図8】図7のシャッターの断面図である。
【図9】図7のシャッターの部分図であり、一部を除去した状態で示す。
【図10】本発明のさらに他の実施例に係わるシャッターの断面図である。
【図11】図10のシャッターの部分図であり、一部を除去した状態で示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の一実施例に係わるシャッター10を示す。このシャッター10は、写真、科学、較正(キャリブレーション)のあらゆる用途に適用可能であり、一枚または複数のシャッターブレードをシャッター開口部を横切って動かし、それによりシャッター開口部を1サイクル以上開閉することを要求する。
【0018】
シャッター10は、シャッター開口部14を画成する基板12を備えている。1つの実施例では、シャッター開口部14は、中心軸36を有する円形の開口部である。複数(通常5枚)のシャッターブレード16を、シャッター開口部14を横切ってピボット回動させることにより、光は選択的にこのシャッター開口部14を通過することを妨げられ、または許可される。好ましくは、シャッターブレード16はすべて、単一のシャッター平面上を動く。このシャッター平面は、シャッター開口部14の中心軸36に垂直である。従来のシャッターにおいては、シャッターブレードは、基板に取り付けられたリニアモータによって作動されていた。このモータは機械的な連結を介して駆動板または駆動リングを回動させ、この駆動板が往復回動することでシャッターブレードを動かし、選択的にシャッター開口部を露出させまたは覆う。
【0019】
本発明の一実施例に係わるシャッター10も、従来のような駆動リング18を利用している。駆動リング18の一部が、図1において基板12の除去された部分の向こうに示されている。上記駆動リング18は開口部20を有し、この開口部20は、シャッター開口部14に影響を与えないようにシャッター開口部と同軸をなしている。駆動リングからピン(図示せず)が突出している。これらのピンは、各シャッターブレード16に形成された対応するカムスロット(図示せず)に入り込んでいる。この構成において、駆動リング18が、レンズ開口部14の中心軸36と同一直線上をなす駆動リング回動軸の周りを往復回動すると、シャッターブレード16が開位置と閉位置の間をピボット回動する。閉位置を図1に示す。
【0020】
図1に示すように、シャッター10は、駆動リング18に連結された(連絡された、in communication with)永久磁石24と、永久磁石24の近傍に配置されたソレノイド26とを含んでいる。好ましくは、永久磁石24とソレノイド26は、協働して、駆動リング18を上述の駆動リング回動軸を中心に作動させる。
【0021】
ソレノイド26は、コア30の周りに巻かれたワイヤ28により構成されている。図1に示した実施例においては、ソレノイド26は略アーチ型の形状を成し、その内径は、シャッター開口部の直径よりも大きい。したがって、ソレノイド26をシャッター10に設ける場合、シャッター開口部14と干渉することなくシャッター開口部14の周りに配置することが出来る。一実施例においては、ソレノイド26は実質的にC字型の形状を成していてよく、中心軸36を中心に約270度以上の角度範囲にわたって広がっていてよい。この実質的C字型形状は、作用面32a、32bで終端する。この作用面32a、32bは間隙34によって離間されている。ソレノイド26がシャッター開口部14の周りに完全な円を形成していないからである。好ましくは、永久磁石24の少なくとも一部が、第一、第二作用面32a、32bの間の間隙34に配置されている。ソレノイド26を形成するワイヤ28の端部が、第一、第二作用面32a、32bの近傍に導線として配置され、この導線がソレノイドドライバ38に接続されている。このドライバ38がワイヤ28経由でソレノイド26に電流を供給すると、作用面32a、32bは逆の極性を帯びる。より具体的には、ソレノイド26に第一電流が供給されると、第一作用面32aが第一極性、すなわち北極または南極となり、第二作用面32bが逆の極性を帯びる。
【0022】
好ましくは、永久磁石24は駆動リング18に取り付けられ、好ましくは、この永久磁石24の少なくとも一部が、ソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bの間に形成された間隙34に配置されている。図2に示すように、永久磁石24は、その極軸25(すなわち、永久磁石24の第一極と第二極の両方を貫く軸)を中心軸36と実質的に平行にして、配置されている。図示の実施例においては、磁石24の北極が南極の上方に配置されており、北極がソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bの間の間隙34に配置されている。南極は、間隙34から離れて、ソレノイド26の下方に配置してもよい。
【0023】
動作中、シャッター10が図1、図2に示す閉位置にある時、磁石24が第一作用面32aに引き付けられ、第一作用面32aの近くに配置される。ソレノイド26に第一電流が供給されると、ソレノイド26の第一作用面32aが北極となり、第二作用面32bが南極となる。永久磁石24の北極がソレノイド26の作用面32a、32bの間に配置されているため、磁石24は第一作用面32aから遠ざけられ、第二作用面32bに引き付けられ、それによって第一作用面32a近傍の位置から第二作用面32b近傍の位置に移動する。この移動を矢印44で示す。永久磁石24が駆動リング18に連結されているため、磁石24が動くと、駆動リング18が駆動リング回動軸を中心に駆動され、シャッターブレード16が開く。シャッターブレード16が開くと、光はシャッター開口部14を通過することを許容される。
【0024】
ソレノイド26への電圧印加を停止すると、シャッターブレード16は、ソレノイド26に供給される電流が逆になるまで、開位置にとどまる。これは、永久磁石24を第二作用面32bが引き付け続けるためである。シャッターブレード16を閉じ、それによって光のシャッター開口部14通過を妨げるためには、ドライバ38がソレノイド26の極性を反転させる。極性を反転させると、第二作用面32bが北極になり、それによって永久磁石24が第二作用面32bから遠ざけられる。極性を反転させると、第一作用面32aが南極になり、永久磁石24を引き付ける。第二作用面32bから第一作用面32aへの磁石の動きを、矢印46で示す。
【0025】
理解されるように、電流の反転を遅延させると、シャッター10は遅延時間分だけ開位置にとどまることを許容される。逆に、開いた後すぐに電流を反転させれば、シャッター10は高速で開閉する。
【0026】
本発明の実施例においては、永久磁石24がソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bの一方に接触した時に、駆動リング18の動きが停止するようにしてもよい。間隙34と永久磁石24の寸法を適切に設定すれば、この接触によって、駆動リング18がシャッターブレード16の全閉位置または全開位置を越えて過剰回動することを、確実に防止することが出来る。あるいは、シャッター10は、駆動リング18の回動を停止させる、他の機械的係止要素または当接面を含んでいてよい。
【0027】
シャッター10はまた、部品同士の衝突を避けるためのダンパを含んでいてもよい。例えば、永久磁石24を開位置と閉位置との間で動いている時に、ソレノイド26に供給される電流を反転させることによって、永久磁石24の動きを減速させることが出来る。例えば、永久磁石24が作用面32a、32bの一方に近づく時、永久磁石24を交互に引き付け、遠ざけるのである。例えば、磁石24が作用面32a、32bの一方に接触する間際にパルスをソレノイド26に印加して、永久磁石24を遠ざけさせ、永久磁石24の動きを減速させて、永久磁石24に対する磁気ブレーキとして作用させることが出来る。
【0028】
上述のとおり、磁石24の北極が間隙34に配置されるように、シャッター10を構成してもよい。しかし、本発明の他の実施例においては、磁石24の南極が間隙34に配置され、磁石24の北極が間隙34の上方または下方に離間するように、磁石24を逆さにしてもよい。このような実施例においては、ソレノイド26の作用面32a、32bが逆の極性を持つように制御できるため、磁石24の一方の極のみをソレノイド26の作用面32a、32bの間の間隙34に配置し、各作用面32a、32bが磁石24の同じ極を「見る」ことができる。また、上述の各実施例においては、ソレノイド26を駆動リング18の第一面に配置し、シャッターブレード16を、駆動リング18の、逆方向を向く第二面に配置してよい。永久磁石24は、駆動リング18の第一面から突出するように取り付ける。
【0029】
図3は、本発明の他の実施例を示す。この実施例においては、シャッター100には2つのソレノイド26、26’が設けられている。第二のソレノイド26’は、上述した第一のソレノイド26と実質的に同一であり、二つのソレノイド26、26’は、駆動リング18の、反対側を向く第一面40と第二面42の近傍にそれぞれ配置されている。また、この実施例においては、永久磁石24が駆動リング18を貫通して配置され、永久磁石24の第一端が第一ソレノイド26の作用面32a、32bの間の間隙34に配置され、永久磁石24の第二端が第二ソレノイド26’の作用面32a’、32b’の間の間隙34’に配置されている。図3に示すシャッター100は、図1、2に示すシャッター10と実質的に同様に機能してよく、第二ソレノイド26’の存在が、永久磁石24の駆動に付加的力を与えることを助けてよい。その結果、図3に示す実施例は、永久磁石24によって駆動されるシャッター部品を動かすためにより大きな力が必要とされるような場合に用いることができる。このような実施例は、多数のシャッターブレード16が用いられる場合を含む。
【0030】
図4は、本発明のさらに別の実施例に係わるシャッター200を示す。シャッター200の部材を示すにあたっては、可能な限り同一の参照番号を用いた。図4において図示は省略するが、シャッター200は基板12に取り付けられるカバーも備えていてよいことが理解される。
【0031】
図4から図11に示すように、シャッター200は、基板12にピボット回動可能に取り付ける等の方法で接続された複数のシャッターブレード16を含んでいる。シャッター200はまた磁石50を含んでおり、この磁石50は、例えば少なくとも1つのシャッターブレード16に、移動可能その他の方法で接続された永久磁石である。シャッター200はまた、第一極と第二極との間に間隙34を画成するソレノイド26を含んでいる。以下に述べるように、ソレノイド26は、第一状態においては制御可能に磁石50を間隙34に引き付け、第二状態においては制御可能に磁石50を間隙34から遠ざける。これらの状態は、ソレノイド26によって定められた各極の極性によって定められる。ソレノイド26はまた、複数のシャッターブレード16に実質的に平行な平面62に沿って延びる等の方法で、上記平面上に横たわっている。従って、ソレノイド26は、上記平面62と垂直な中心軸60を定めてもよい。
【0032】
複数のシャッターブレード16は、例えば、写真、科学または較正(キャリブレーション)用のシャッターに一般的に用いられる材料、すなわち硬化アルミニウム、冷延鋼板、ステンレス鋼、チタンや、他の金属または合金からなる。シャッター200は、当該技術分野で公知のシャッターブレード16を、所望の数だけ備えていてもよい。例えば、図4から図11には2枚のシャッターブレード16しか示されていないが、シャッター200は少なくとも1つのシャッターブレード16を備えていてよく、また、シャッター200の用途により、2つ以上のシャッターブレード16を備えていてもよいことが理解される。従って、シャッターブレード16は、当該技術分野で公知の、いかなる形状、寸法、およびその他の構成を備えていてよい。シャッターブレード16の形状は、例えば、半月形、涙の滴形、実質的三角形、実質的正方形、実質的長方形、その他当該技術分野で公知のいかなる形状であってもよい。シャッターブレード16は、シャッター200の厚さを減らすために、なるべく薄いものであることが好ましい。シャッターブレード16は、ピボット回動可能、回動可能、その他の当該技術分野で公知の可動態様で、基板12に接続されている。例えば、シャッター200が基板12に固定されたピン52を含み、各シャッターブレード16が、開位置(図4に示す)から閉位置(図7に示す)まで、ピン52を中心に回動する。開位置にある時、シャッターブレード16は、光が基板12によって画成されたシャッター開口部14を通過するのを許容する。同様に、閉位置にある時、シャッターブレード16は、光がシャッター開口部14を通過するのを妨げる。シャッター200は追加的ピン52を含んでいてよく、各シャッターブレード16が少なくとも1つのピン52にピボット回動可能に接続されることが理解される。
【0033】
シャッター200の基板12の形状は、実質的円盤形、実質的正方形、実質的長方形、その他当該技術分野で公知のいかなる形状であってもよい。基板12は、シャッター200の部品が配置される1つまたは複数のチャンネルを画成してもよい。例えば、基板12の1つまたは複数のチャンネルは、支持、受容その他の方法で、ソレノイド26および/または磁石50を収容する。基板12は、金属、プラスチック、合金、高分子化合物、その他当該技術分野で公知のいかなる素材からなり、基板12の少なくとも一部が実質的に非磁性の金属または合金で構成される。シャッターブレード16に関して上述したように、基板12も、シャッター200全体の厚さを最小化するために、出来る限り薄くするのが望ましいと言えよう。
【0034】
図4から図11に示すように、磁石50は複数のシャッターブレードの各シャッターブレード16に移動可能に接続されており、また、例えば基板12に画成された溝の中を移動可能である。上述のとおり、磁石50は当該技術分野で公知のいかなる種類の磁石であってもよく、例えば、北極と南極を有する永久磁石である。磁石50は、当該技術分野で公知の、いかなる形状、寸法、およびその他の構成を備えていてよい。例えば、磁石50は、シャッターブレード16の高速の動きを促進するような寸法および/または形状を有していてもよい。少なくとも図5、6、8、9に示すように、磁石50は少なくとも1つのノブ66を画成してよく、このノブ66は、シャッターブレード16の各スロット54内に移動可能に配置される。1つの実施例においては、ノブ66は磁石50の頂部から突出しており、またノブ66は実質的に筒型形状を有し、スロット54内でのノブ66の動きによって生じる摩擦を減らす。図10および図11に示すように、他の実施例においては、ノブ66は省略され、磁石50それ自体が実質的に筒型である。このような実施例においては、磁石50は、各スロット54内に移動可能に配置された部分を画成してよく、スロット54は、その内部に配置された磁石50の湾曲部分(rounded portion)に対して相対的に移動可能な寸法、およびその他の構成を備えている。
【0035】
スロット54は、スロット54内に配置される磁石50の一部分の動きを受容するような、いかなる形状、寸法、およびその他の構成を備えていてよいことが理解される。従って、ノブ66等の磁石50の一部分のスロット54内での動きが、シャッターブレード16の、開位置(図4)から閉位置(図7)への動きを助ける。
【0036】
少なくとも図6、図9および図11に示すように、磁石50は北極Nを画成する平面と、南極Sを画成する別の平面とを含んでいる。磁石50の極N、Sを画成する平面は、ソレノイド26の作用面32a、32bの近傍に配置されている。磁石50はまた、北極Nと南極Sの中点および/または磁気中心を通る中心線を画成する。1つの実施例においては、中心線70は、磁石50の北極Nと南極Sとを画成する平面と、実質的に垂直である。図10および図11に示す実施例においては、スロット54(図示せず)が磁石50の平面を越えて嵌められ、磁石50の湾曲部分(rounded portion)だけがシャッターブレード16に接触して、開位置と閉位置との間の動きを助けるようになっていてよい。
【0037】
磁石50は矢印56(図4−図6)の方向に動いて、シャッターブレード16を開位置に動かし、矢印58(図7−図9)の方向に動いて、シャッターブレード16を閉位置に動かす。シャッター200はまた、矢印56および矢印58の方向への磁石50の動きを制限および/または規制する、1つまたは複数の係止要素64、65を含んでいてもよい。これらの係止要素64、65は、基板12内に固定されていてよいし、可動構造の動きを制限および/または規制するためにこの可動構造の近傍に配置された、当該技術分野で公知のいかなる構造であってもよい。係止要素64、65は当該技術分野で公知の緩衝素材、例えば、ゴム、プラスチックおよび/またはポリマー等からなる。係止要素64、65は脆弱ではなく、例えばシャッター200の磁石50のように、1つまたは複数の可動部品に繰り返し与えられる衝撃に耐える。1つの実施例においては、係止要素64、65は1つまたは複数のダンパを備えており、このダンパは、間隙34に対する磁石50の移動を制限および/または規制する。このような実施例においては、係止要素64、65は、磁石50がシャッターブレード16を開位置と閉位置との間で動かす際の、磁石50による衝撃を緩和する。係止要素64、65は、磁石50による衝撃を緩和することを助ける、当該技術分野で公知のいかなる形状、寸法、および/またはその他の構成を備えていてもよい。例えば、係止要素64、65は、磁石50による衝撃を緩和する、1つまたは複数のナイロン製の取付けねじを備えている。
【0038】
一実施例においては、磁石50の北極Nと南極Sが、例えばソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bによって定められた磁極と、それぞれ同一線上の位置に移動するのを禁じるように、係止要素64、65が基板12内に配置されていてもよい。このような実施例においては、ソレノイド26および/またはコア30は、第一、第二作用面32a、32bによって定められた極の磁気中心を貫通する中心線68を定める。この第一、第二作用面32a、32bは、逆の極性を有しており、その極性はドライバ38(図1−3)によって制御される。従って、このような実施例において、係止要素65は、磁石50の磁極N、Sが、ソレノイド26の作用面32a、32bによって定められた磁極と同一線上に移動するのを禁じるような位置に配置されている。とくに、図6および図11に示すように、係止要素65は、磁石50の極N、Sの中心線70が、それぞれ作用面32a、32bによって定められた極の中心線68と同一線上に位置することを禁止する。従って、シャッターブレード16が開位置にある時、永久磁石50は間隙34に完全に入るのを禁止され、磁石50の極N、Sの磁気中心線70が、ソレノイド26の作用面32a、32bによって定められた磁気中心線68と完全に同一線上に位置するのを禁止される。
【0039】
シャッターブレード16が閉位置にある時、中心線70は、図9に示すように、中心線68からさらに外れる。加えて、磁石50の南極Sを画成する平面はソレノイド26の作用面32bから距離d1だけ離れ、磁石50の北極Nを画成する平面は、作用面32aから距離d2だけ離れている。図9に示すように、一実施例においては、距離d1は距離d2と実質的に等しく、磁石50が矢印56、58の方向に動く間、磁石50は第一、第二作用面32a、32bから実質的に等距離を維持される。
【0040】
ソレノイド26は、上述した図1〜図3のソレノイド26と実質的に類似であってよい。1つの実施例においては、ソレノイド26は、当該技術分野で公知のいかなる形状、寸法、および/またはその他の構成を備えていてもよい。例えばソレノイド26は、実質的正方形、実質的長方形、実質的C字型、その他電磁力を制御可能に供給するいかなる構成を有していてもよい。例えば、図4から図11に示すように、ソレノイド26は、第一作用面32aと第二作用面32bとの間に間隙34を画成するC字型のコア30を備えていている。加えて、第一作用面32aは第二作用面32bに対向しており、このような実施例においては、ソレノイド26の電磁力線は、作用面32a、32bによって画成された極の間に実質的に直接的に形成される。
【0041】
図1から図3に示すように、ソレノイド26は、コア30の周りに巻かれたワイヤ28のコイルをさらに備えており、このワイヤ28はドライバ38に電気的に接続されていている。図示の便宜上、図4から図11では、ワイヤ28のコイルおよびドライバ38は省略されている。図4から図11には図示されていないが、ワイヤ28の巻数および/または長さが、ソレノイド26の作用面32a、32bによって画成された極の電磁力の強さを定め、コイル28の巻数が多ければ多いほど(つまり、コイルの長さが長いほど)、ソレノイド26はより強力になる。
【0042】
このようなコイル構成を有するソレノイド26は、従来の電磁石よりもはるかに低い電圧で動作可能である。1つの実施例においては、ソレノイド26は、比較的低い電圧供給で、作用面32a、32bによって画成された極の間に比較的大きな磁束を供給する。例えば、ソレノイド26は5ボルト未満の電力で動作可能であり、実施例において、ソレノイド26は3ボルト未満で動作可能である。間隙34の寸法を縮小、および/または実質的に最小化すると、ソレノイド26のパワーを強めることができる。したがって、磁石50の極N、Sとソレノイド26の作用面32a、32bによって画成された極との間の距離d1、d2は、出来るだけ小さい方が望ましいと考えてよい。1つの実施例においては、距離d1、d2は約0.125インチ以下である。
【0043】
上述のとおり、磁石50が間隙34に引き付けられ、間隙34から遠ざけられる間、磁石50はソレノイド26の第一、第二極から実質的に等距離であり続ける。ソレノイド26の各極の極性はドライバ38によって制御可能に反転され、これにより、第一磁気状態においては磁石50を制御可能に間隙34に引き付け、第二磁気状態においては磁石50を制御可能に間隙34から遠ざける。少なくとも図5、図8および図10に示すように、磁石50は実質的に直線的な経路に沿って移動し、この磁石50の経路はソレノイド26と実質的に同一平面上にあってよい。この磁石50の直線状の経路は、例えばソレノイド26の作用面32a、32bによって画成された極をつなぐ中心線68のような直線と、実質的に垂直である。
【0044】
ソレノイド26の中心軸60はシャッター開口部14の中心軸36と実質的に平行であり、1つの実施例においては、中心軸60は中心軸36と同一直線上にある。従って、図5、図6、図10および図11に示すように、ソレノイド26は、磁石50を、平面62に沿って、ソレノイド26の中心軸60と垂直方向に、間隙34へと引き付ける。同様に、図8および図9に示すように、ソレノイド26は、平面62に沿って、中心軸60と垂直に、磁石50を間隙34から遠ざける。
【0045】
このような実施例においては、磁石50は直線状の経路に沿って、係止要素64、65間を移動し、この直線状の経路は、平面62と実質的に同一平面上にある。図4から図11には明示されていないが、この直線状の経路は基板12のチャンネルおよび/またはその他の構造または構成要素によって実質的に画成されていてよいことが理解される。例えば、係止要素64、65はこの経路の少なくとも一部を画成している。磁石50が移動する経路は、ソレノイド26が画成する間隙34を横切るように延びていることが理解される。以下により詳細に述べるように、磁石50は、第一、第二作用面32a、32bによって画成される極の極性に応じて上記経路を移動する。
【0046】
本発明の他の実施例においては、シャッター200は、磁石50の位置制御を助けるフィードバックセンサを、1つまたは複数有していてもよい。センサ72、74(図5、図8および図10)は、当該技術分野で公知のいかなるタイプの電磁センサおよび/または位置センサであってもよい。例えば、センサ72、74はホール効果センサであり、このホール効果センサの一部が磁石50の近傍に取り付けられている。例示的取り付け位置は、1つまたは両方の係止要素64、65の上方または下方の位置を含んでいてよい。あるいは、センサ72、74は、ソレノイド26のコイル28を貫通する電流を感知する電流センサであってもよい。上述の実施例においては、ドライバ38が1つまたは複数のセンサ72、74によって生成されたフィードバック信号を受け取る。この信号は、間隙34内での磁石50の位置の結果としてソレノイド26を貫通する電流の変化を示している。そして、このドライバ38で、ソレノイド26に向かう電流を変え、間隙34内および/またはその他の間隙34に対する磁石50の位置を制御する。
【0047】
さらに別の実施例においては、センサ72、74は、1つまたは複数のシャッターブレード16に取り付けられたマイクロマグネットと、マイクロマグネットの相対的位置を検出するためにシャッター200の静止した構成要素に取り付けられた、対応するトランスデューサーを備えている。さらに別の実施例においては、センサ72、74は、磁石50に取り付けられた標識(flag)その他の構造と、この標識の位置を検出するセンサを備えていている。このような実施例においては、センサ要素の位置変化に基づいて、ドライバ38が1つまたは複数のセンサ72、74からフィードバックを受け取る。上述の各実施例において、センサ72、74が受け取るフィードバックは、磁石50の位置を検出しおよび/または磁石の位置を制御するのを助けるのに利用され、これによりシャッターブレード16の位置を制御する。
【0048】
本発明の一実施例において、シャター200を、1つまたは複数の写真用装置におけるシャッターブレード16の開閉に用いる。例えば、シャター200は、写真用フィルムを所望の長さの時間だけ光にさらし、それによってフィルム上に画像を形成するために用いる。このような用途においては、シャッター200はカメラ等の写真用装置に用いられる構成要素である。図面を参照しながら説明したように、ドライバ38は、電流をワイヤ28経由でソレノイド26に供給する。ソレノイド26に向けられた電流は、例えば図9に示すように、作用面32aに北極を形成し、作用面32bに南極を形成する。この実施例においては、磁石50の北極Nが作用面32aの北極によって遠ざけられ、磁石50の南極Sが作用面32bによって定められた南極によって遠ざけられる。このように、磁石50は少なくとも部分的に(完全にまたは不完全に)間隙34から遠ざけられ、係止要素64の近くまで強制的に移動させられる。磁石50を少なくとも部分的に間隙34から遠ざけることによって、複数のシャッターブレード16が図7に示す閉位置になる。具体的には、作用面32a、32bを図9に示す極性を持つように制御すると、磁石50が矢印58の方向に遠ざけられ、磁石50のノブ66がシャッターブレード16によって画成されたスロット54内を矢印58の方向に移動し、それによってシャッターブレード16を閉じる。各シャッターブレード16は、ピン52に可動に連結されており、したがって、磁石50がスロット54内を矢印58の方向に移動すると、複数のシャッターブレード16がピン52を中心に動き、図7に示す閉位置になる。
【0049】
シャッター200を図4に示す開位置に動かし、それによってシャッター開口部14を露出し及び/又は開くためには、ソレノイド26の極性を反転させるように、ドライバ38を制御する。具体的には、ドライバ38は電流をソレノイド26に供給し、このソレノイドは、作用面32aに南極を、作用面32bに北極を画成する。作用面32aによって画成された南極は、磁石50の北極Nを引き付け、作用面32bによって画成された北極は、磁石50の南極Sを引き付ける。そのため、磁石50は矢印56の方向に移動し、間隙34に引き付けられる。磁石50の間隙34への移動は、係止要素65によって制止される。具体的には、係止要素65は、磁石50の極N、Sが、ソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bによって画成された極と一直線上に並ぶ位置まで移動するのを禁止する。少なくとも図6および図11に示すように、係止要素65は、磁石50の極N、S・BR>フ中心線70がソレノイド26の中心線68と同一直線上に並ぶのを禁じるように位置決めされる。
【0050】
磁石50を、ソレノイド26の第一極と第二極とによって画成された間隙34内に、少なくとも一部が入るように引き付けると、磁石50に可動に連結された複数のシャッターブレード16が、図4に示す開位置になる。具体的には、磁石50のノブ66が、シャッターブレード16のスロット54内に入り込んだ状態で矢印56の方向に移動し、シャッター開口部14を実質的に露出及び/又は開く。各シャッターブレード16は、ここで述べる開位置と閉位置との間を動く際、ピン52を中心にピボット回動等の態様で動く。
【0051】
上述のとおり、シャッター200を開位置と閉位置との間で動かす際に、磁石50は、ソレノイド26の第一、第二極の極性に応じて、ソレノイド26と同一平面上にあり、ソレノイド26の中央軸60と実質的に直交する経路内を移動する。磁石50の極N、Sは、磁石50が間隙34に引き付けられる際、ソレノイド26の第一、第二極と一直線上に並ぶ位置に移動するのを禁止されているため、ソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bによって画成された極の極性を単に反転させるだけで、磁石50を間隙34から有効に遠ざけるのに十分な電磁力を提供することができる。別の実施例において、磁石50の極N、Sが、作用面32a、32bによって画成された極と実質的に同一直線上に並ぶことを許容される場合には、単に作用面32a、32bによって画成された極の極性を反転させるだけでは、磁石50を、矢印56、矢印58のいずれの方向にも移動させることはできない。このような実施例では、磁石50および/またはシャッターブレード16の動きを引き起こすために、付加的な機構が必要となろう。
【0052】
開示されたシャッターの他の実施例は、本明細書の内容を検討すれば、当業者には明らかであろう。本明細書および実施例は例示的なものに過ぎず、本発明の真の範囲は、以下の請求項に示されるものと理解されたい。
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的にシャッター装置に関し、特に電磁力によって開閉する写真用のシャッター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の写真用および実験用の装置に用いられる電動式レンズシャッターは、当該技術分野において公知である。特に高速開閉用に作られたレンズシャッターは、1秒足らずの速さで動作可能である。30−40ミリ秒以下の開閉サイクルが可能であり、1秒間に30サイクルという頻度でサイクルを繰り返すことも一般的である。
【0003】
レンズシャッターには一般的に2つのタイプがある。第1のタイプは「ギロチンシャッター」と呼ばれるもので、1枚または2枚の薄い金属製のブレードまたはリーフがレンズ開口部を覆うように配置されている。各ブレードはピボット接続されているため、レンズ開口部を覆う閉位置と、レンズ開口部からその脇に後退した開位置との間を揺動可能である。
【0004】
第2のタイプのシャッターにおいては、ピボット回動可能に取り付けられた複数のブレードが、レンズ開口部の周りに配置されている。各ブレードは回動可能な駆動リングに接続されている。これらのシャッターの動作において、駆動リングが一方向に回動するとブレードが一斉に開位置まで揺動する。露出の後に、リングが逆方向に回動すると、ブレードがレンズ開口部を覆う閉位置まで揺動する。上記シャッターの駆動には、一般的にリニア電気モータが用いられる。このリニアモータは、作動時にレバーアームを引っ張り、このレバーアームが駆動リングを回動させてシャッターを開く。モータが非作動になると、ばねが駆動リングを逆方向に回動させ、シャッターを閉じる。上述のとおり、この種のシャッターは1秒間に30回の開閉サイクルが可能である。
【0005】
しかし、空間的な制約がある場合もある。空間的制約、とくにシャッター開口部の領域での空間的制約は、シャッターを開閉する部品の寸法および配置を制約する。たとえば、シャッター開口部近傍に設置される部品は、開状態のシャッターを通過する光の円錐角に干渉しないよう、比較的薄型にしなければならない。また空間的制約があると、基本構造を維持したままシャッターサイズを変更する場合のような、シャッター装置の交換を複雑にする。
【0006】
上述のとおり、既存のシャッター装置においては、レンズ開口部の開閉のために、シャッターにリニア電気モータを機械的に連結するのが一般的である。しかし、適切な動作、特に高速における適切動作のためには、上記機械的連結構造を精密に製造する必要があり、この連結構造の動きを、比較的大きな緩衝装置を用いて緩衝させる必要がある。
【0007】
また、電磁エネルギーを利用してシャッターの開閉を行うシャッター装置も公知である。たとえば、この種の装置は、駆動リングに設けられた永久磁石および、この永久磁石の上部に設けられた離間した一対のソレノイドを含む。第一ソレノイドの作用端部の極性と、第二ソレノイドの作用端部の極性とを逆にして、一方のソレノイドが永久磁石を引き付け、他方のソレノイドが永久磁石を遠ざけることが出来る。ソレノイドに電圧を印加して極性を反転させることにより、第一ソレノイド近傍の第一位置と第二ソレノイド近傍の第二位置との間で、永久磁石を移動させることが出来る。
【0008】
このような装置は、シャッターブレードに損傷を与えることなく、シャッターを比較的高速で開閉できるように構成されることができる。しかし、このような装置においては、一般的に、シャッター装置の列または層の中で、ソレノイドを永久磁石の上方または下方に離して配置することが要求される。これにより、シャッター装置全体の厚さが必然的に厚くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、ここで開示する装置および方法は、上記の問題の1つ以上を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つの実施例においては、シャッターは、少なくとも1枚のシャッターブレードと、上記少なくとも1枚のシャッターブレードに移動可能に連結された磁石と、第一極と第二極との間に間隙を画成するソレノイドとを備えている。このソレノイドは、第一状態においては上記磁石を上記間隙に制御可能に引き付け、第二状態においては上記磁石を上記間隙から制御可能に遠ざける。
【0011】
本発明の別の実施例においては、シャッターは、開位置と閉位置との間を可動な複数のシャッターブレードと、上記複数のシャッターブレードの各シャッターブレードに移動可能に連結された磁石と、第一極を画成する第一面と、この第一面に対向し第二極を画成する第二面とを有するソレノイドとを備えている。この第一、第二面は、上記複数のシャッターブレードと実質的に平行な平面上に配置されており、上記ソレノイドは上記平面に垂直な中心軸を定める。上記磁石は、上記ソレノイドと同一平面上にありかつ上記中心軸と実質的に垂直な経路内を、上記第一極と上記第二極の少なくとも一つの極性に応じて動く。
【0012】
本発明のさらに別の実施例においては、シャッターの制御方法は、磁石の一部を、ソレノイドの第一極と第二極によって画成された間隙に引き付ける工程を備えている。上記磁石の一部を上記間隙に引き付けることにより、上記磁石に可動に連結された複数のシャッターブレードを開位置に動かす。上記方法は、上記磁石の一部を上記間隙から遠ざける工程をさらに備えている。上記磁石の一部を上記間隙から遠ざけることにより、上記複数のシャッターブレードを閉位置に動かす。
【0013】
本発明の1つの実施例においては、複数のシャッターブレードの制御方法は、第一磁極、第二磁極、および上記第一、第二磁極の間に間隙を有するソレノイドを含むシャッター装置を提供する工程を備えている。このシャッター装置は、上記間隙内において上記ソレノイドと同一平面上の経路を移動可能であり、その移動によって、上記複数のシャッターブレードを、上記シャッター装置の中央開口部を露出させる開位置と閉位置との間で動かす永久磁石をさらに備えている。上記方法は、上記複数のシャッターブレードを上記開位置と閉位置との間で動かす工程と、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動いている間、上記ソレノイドに印加された電気信号を低減させる工程とをさらに備えている。
【0014】
本発明の別の実施例においては、複数のシャッターブレードの制御方法は、ソレノイドの第一磁極と第二磁極との間で永久磁石を移動させる工程と、上記永久磁石の動きに応じて、上記複数のシャッターブレードを開位置と閉位置との間で動かす工程と、上記複数のシャッターブレードを動かしている間に、上記永久磁石の位置を感知する工程と、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記感知した位置に応じて、上記ソレノイドに印加された電気信号を低減させる工程とを備えている。
【0015】
本発明のさらに別の実施例においては、シャッター装置の制御方法は、ソレノイドに選択的に電圧を加え、永久磁石を、上記ソレノイドと同一平面上にある経路に沿って駆動する工程と、上記磁石の動きに応じて、複数のシャッターブレードを開位置と閉位置との間で動かす工程と、上記同一平面上の経路に沿う上記永久磁石の位置を感知する工程と、上記感知に応じて、上記ソレノイドに制御信号を与え、この制御信号が、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記ソレノイドが上記永久磁石を上記同一平面上の経路に沿って駆動する速度を変化させる工程とを備えている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施例に係わるシャッターの平面図であり、一部を除去した状態で示す。
【図2】図1の切断線2−2から見た、図1のシャッターの断面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係わるシャッターの断面図であり、一部を除去した状態で示す。
【図4】本発明のさらに他の実施例に係わるシャッターの平面図であり、一部を除去した状態で示す。
【図5】図4の切断線5−5から見た、図4のシャッターの断面図である。
【図6】図4のシャッターの部分図であり、一部を除去した状態で示す。
【図7】図4のシャッターの追加図である。
【図8】図7のシャッターの断面図である。
【図9】図7のシャッターの部分図であり、一部を除去した状態で示す。
【図10】本発明のさらに他の実施例に係わるシャッターの断面図である。
【図11】図10のシャッターの部分図であり、一部を除去した状態で示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の一実施例に係わるシャッター10を示す。このシャッター10は、写真、科学、較正(キャリブレーション)のあらゆる用途に適用可能であり、一枚または複数のシャッターブレードをシャッター開口部を横切って動かし、それによりシャッター開口部を1サイクル以上開閉することを要求する。
【0018】
シャッター10は、シャッター開口部14を画成する基板12を備えている。1つの実施例では、シャッター開口部14は、中心軸36を有する円形の開口部である。複数(通常5枚)のシャッターブレード16を、シャッター開口部14を横切ってピボット回動させることにより、光は選択的にこのシャッター開口部14を通過することを妨げられ、または許可される。好ましくは、シャッターブレード16はすべて、単一のシャッター平面上を動く。このシャッター平面は、シャッター開口部14の中心軸36に垂直である。従来のシャッターにおいては、シャッターブレードは、基板に取り付けられたリニアモータによって作動されていた。このモータは機械的な連結を介して駆動板または駆動リングを回動させ、この駆動板が往復回動することでシャッターブレードを動かし、選択的にシャッター開口部を露出させまたは覆う。
【0019】
本発明の一実施例に係わるシャッター10も、従来のような駆動リング18を利用している。駆動リング18の一部が、図1において基板12の除去された部分の向こうに示されている。上記駆動リング18は開口部20を有し、この開口部20は、シャッター開口部14に影響を与えないようにシャッター開口部と同軸をなしている。駆動リングからピン(図示せず)が突出している。これらのピンは、各シャッターブレード16に形成された対応するカムスロット(図示せず)に入り込んでいる。この構成において、駆動リング18が、レンズ開口部14の中心軸36と同一直線上をなす駆動リング回動軸の周りを往復回動すると、シャッターブレード16が開位置と閉位置の間をピボット回動する。閉位置を図1に示す。
【0020】
図1に示すように、シャッター10は、駆動リング18に連結された(連絡された、in communication with)永久磁石24と、永久磁石24の近傍に配置されたソレノイド26とを含んでいる。好ましくは、永久磁石24とソレノイド26は、協働して、駆動リング18を上述の駆動リング回動軸を中心に作動させる。
【0021】
ソレノイド26は、コア30の周りに巻かれたワイヤ28により構成されている。図1に示した実施例においては、ソレノイド26は略アーチ型の形状を成し、その内径は、シャッター開口部の直径よりも大きい。したがって、ソレノイド26をシャッター10に設ける場合、シャッター開口部14と干渉することなくシャッター開口部14の周りに配置することが出来る。一実施例においては、ソレノイド26は実質的にC字型の形状を成していてよく、中心軸36を中心に約270度以上の角度範囲にわたって広がっていてよい。この実質的C字型形状は、作用面32a、32bで終端する。この作用面32a、32bは間隙34によって離間されている。ソレノイド26がシャッター開口部14の周りに完全な円を形成していないからである。好ましくは、永久磁石24の少なくとも一部が、第一、第二作用面32a、32bの間の間隙34に配置されている。ソレノイド26を形成するワイヤ28の端部が、第一、第二作用面32a、32bの近傍に導線として配置され、この導線がソレノイドドライバ38に接続されている。このドライバ38がワイヤ28経由でソレノイド26に電流を供給すると、作用面32a、32bは逆の極性を帯びる。より具体的には、ソレノイド26に第一電流が供給されると、第一作用面32aが第一極性、すなわち北極または南極となり、第二作用面32bが逆の極性を帯びる。
【0022】
好ましくは、永久磁石24は駆動リング18に取り付けられ、好ましくは、この永久磁石24の少なくとも一部が、ソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bの間に形成された間隙34に配置されている。図2に示すように、永久磁石24は、その極軸25(すなわち、永久磁石24の第一極と第二極の両方を貫く軸)を中心軸36と実質的に平行にして、配置されている。図示の実施例においては、磁石24の北極が南極の上方に配置されており、北極がソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bの間の間隙34に配置されている。南極は、間隙34から離れて、ソレノイド26の下方に配置してもよい。
【0023】
動作中、シャッター10が図1、図2に示す閉位置にある時、磁石24が第一作用面32aに引き付けられ、第一作用面32aの近くに配置される。ソレノイド26に第一電流が供給されると、ソレノイド26の第一作用面32aが北極となり、第二作用面32bが南極となる。永久磁石24の北極がソレノイド26の作用面32a、32bの間に配置されているため、磁石24は第一作用面32aから遠ざけられ、第二作用面32bに引き付けられ、それによって第一作用面32a近傍の位置から第二作用面32b近傍の位置に移動する。この移動を矢印44で示す。永久磁石24が駆動リング18に連結されているため、磁石24が動くと、駆動リング18が駆動リング回動軸を中心に駆動され、シャッターブレード16が開く。シャッターブレード16が開くと、光はシャッター開口部14を通過することを許容される。
【0024】
ソレノイド26への電圧印加を停止すると、シャッターブレード16は、ソレノイド26に供給される電流が逆になるまで、開位置にとどまる。これは、永久磁石24を第二作用面32bが引き付け続けるためである。シャッターブレード16を閉じ、それによって光のシャッター開口部14通過を妨げるためには、ドライバ38がソレノイド26の極性を反転させる。極性を反転させると、第二作用面32bが北極になり、それによって永久磁石24が第二作用面32bから遠ざけられる。極性を反転させると、第一作用面32aが南極になり、永久磁石24を引き付ける。第二作用面32bから第一作用面32aへの磁石の動きを、矢印46で示す。
【0025】
理解されるように、電流の反転を遅延させると、シャッター10は遅延時間分だけ開位置にとどまることを許容される。逆に、開いた後すぐに電流を反転させれば、シャッター10は高速で開閉する。
【0026】
本発明の実施例においては、永久磁石24がソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bの一方に接触した時に、駆動リング18の動きが停止するようにしてもよい。間隙34と永久磁石24の寸法を適切に設定すれば、この接触によって、駆動リング18がシャッターブレード16の全閉位置または全開位置を越えて過剰回動することを、確実に防止することが出来る。あるいは、シャッター10は、駆動リング18の回動を停止させる、他の機械的係止要素または当接面を含んでいてよい。
【0027】
シャッター10はまた、部品同士の衝突を避けるためのダンパを含んでいてもよい。例えば、永久磁石24を開位置と閉位置との間で動いている時に、ソレノイド26に供給される電流を反転させることによって、永久磁石24の動きを減速させることが出来る。例えば、永久磁石24が作用面32a、32bの一方に近づく時、永久磁石24を交互に引き付け、遠ざけるのである。例えば、磁石24が作用面32a、32bの一方に接触する間際にパルスをソレノイド26に印加して、永久磁石24を遠ざけさせ、永久磁石24の動きを減速させて、永久磁石24に対する磁気ブレーキとして作用させることが出来る。
【0028】
上述のとおり、磁石24の北極が間隙34に配置されるように、シャッター10を構成してもよい。しかし、本発明の他の実施例においては、磁石24の南極が間隙34に配置され、磁石24の北極が間隙34の上方または下方に離間するように、磁石24を逆さにしてもよい。このような実施例においては、ソレノイド26の作用面32a、32bが逆の極性を持つように制御できるため、磁石24の一方の極のみをソレノイド26の作用面32a、32bの間の間隙34に配置し、各作用面32a、32bが磁石24の同じ極を「見る」ことができる。また、上述の各実施例においては、ソレノイド26を駆動リング18の第一面に配置し、シャッターブレード16を、駆動リング18の、逆方向を向く第二面に配置してよい。永久磁石24は、駆動リング18の第一面から突出するように取り付ける。
【0029】
図3は、本発明の他の実施例を示す。この実施例においては、シャッター100には2つのソレノイド26、26’が設けられている。第二のソレノイド26’は、上述した第一のソレノイド26と実質的に同一であり、二つのソレノイド26、26’は、駆動リング18の、反対側を向く第一面40と第二面42の近傍にそれぞれ配置されている。また、この実施例においては、永久磁石24が駆動リング18を貫通して配置され、永久磁石24の第一端が第一ソレノイド26の作用面32a、32bの間の間隙34に配置され、永久磁石24の第二端が第二ソレノイド26’の作用面32a’、32b’の間の間隙34’に配置されている。図3に示すシャッター100は、図1、2に示すシャッター10と実質的に同様に機能してよく、第二ソレノイド26’の存在が、永久磁石24の駆動に付加的力を与えることを助けてよい。その結果、図3に示す実施例は、永久磁石24によって駆動されるシャッター部品を動かすためにより大きな力が必要とされるような場合に用いることができる。このような実施例は、多数のシャッターブレード16が用いられる場合を含む。
【0030】
図4は、本発明のさらに別の実施例に係わるシャッター200を示す。シャッター200の部材を示すにあたっては、可能な限り同一の参照番号を用いた。図4において図示は省略するが、シャッター200は基板12に取り付けられるカバーも備えていてよいことが理解される。
【0031】
図4から図11に示すように、シャッター200は、基板12にピボット回動可能に取り付ける等の方法で接続された複数のシャッターブレード16を含んでいる。シャッター200はまた磁石50を含んでおり、この磁石50は、例えば少なくとも1つのシャッターブレード16に、移動可能その他の方法で接続された永久磁石である。シャッター200はまた、第一極と第二極との間に間隙34を画成するソレノイド26を含んでいる。以下に述べるように、ソレノイド26は、第一状態においては制御可能に磁石50を間隙34に引き付け、第二状態においては制御可能に磁石50を間隙34から遠ざける。これらの状態は、ソレノイド26によって定められた各極の極性によって定められる。ソレノイド26はまた、複数のシャッターブレード16に実質的に平行な平面62に沿って延びる等の方法で、上記平面上に横たわっている。従って、ソレノイド26は、上記平面62と垂直な中心軸60を定めてもよい。
【0032】
複数のシャッターブレード16は、例えば、写真、科学または較正(キャリブレーション)用のシャッターに一般的に用いられる材料、すなわち硬化アルミニウム、冷延鋼板、ステンレス鋼、チタンや、他の金属または合金からなる。シャッター200は、当該技術分野で公知のシャッターブレード16を、所望の数だけ備えていてもよい。例えば、図4から図11には2枚のシャッターブレード16しか示されていないが、シャッター200は少なくとも1つのシャッターブレード16を備えていてよく、また、シャッター200の用途により、2つ以上のシャッターブレード16を備えていてもよいことが理解される。従って、シャッターブレード16は、当該技術分野で公知の、いかなる形状、寸法、およびその他の構成を備えていてよい。シャッターブレード16の形状は、例えば、半月形、涙の滴形、実質的三角形、実質的正方形、実質的長方形、その他当該技術分野で公知のいかなる形状であってもよい。シャッターブレード16は、シャッター200の厚さを減らすために、なるべく薄いものであることが好ましい。シャッターブレード16は、ピボット回動可能、回動可能、その他の当該技術分野で公知の可動態様で、基板12に接続されている。例えば、シャッター200が基板12に固定されたピン52を含み、各シャッターブレード16が、開位置(図4に示す)から閉位置(図7に示す)まで、ピン52を中心に回動する。開位置にある時、シャッターブレード16は、光が基板12によって画成されたシャッター開口部14を通過するのを許容する。同様に、閉位置にある時、シャッターブレード16は、光がシャッター開口部14を通過するのを妨げる。シャッター200は追加的ピン52を含んでいてよく、各シャッターブレード16が少なくとも1つのピン52にピボット回動可能に接続されることが理解される。
【0033】
シャッター200の基板12の形状は、実質的円盤形、実質的正方形、実質的長方形、その他当該技術分野で公知のいかなる形状であってもよい。基板12は、シャッター200の部品が配置される1つまたは複数のチャンネルを画成してもよい。例えば、基板12の1つまたは複数のチャンネルは、支持、受容その他の方法で、ソレノイド26および/または磁石50を収容する。基板12は、金属、プラスチック、合金、高分子化合物、その他当該技術分野で公知のいかなる素材からなり、基板12の少なくとも一部が実質的に非磁性の金属または合金で構成される。シャッターブレード16に関して上述したように、基板12も、シャッター200全体の厚さを最小化するために、出来る限り薄くするのが望ましいと言えよう。
【0034】
図4から図11に示すように、磁石50は複数のシャッターブレードの各シャッターブレード16に移動可能に接続されており、また、例えば基板12に画成された溝の中を移動可能である。上述のとおり、磁石50は当該技術分野で公知のいかなる種類の磁石であってもよく、例えば、北極と南極を有する永久磁石である。磁石50は、当該技術分野で公知の、いかなる形状、寸法、およびその他の構成を備えていてよい。例えば、磁石50は、シャッターブレード16の高速の動きを促進するような寸法および/または形状を有していてもよい。少なくとも図5、6、8、9に示すように、磁石50は少なくとも1つのノブ66を画成してよく、このノブ66は、シャッターブレード16の各スロット54内に移動可能に配置される。1つの実施例においては、ノブ66は磁石50の頂部から突出しており、またノブ66は実質的に筒型形状を有し、スロット54内でのノブ66の動きによって生じる摩擦を減らす。図10および図11に示すように、他の実施例においては、ノブ66は省略され、磁石50それ自体が実質的に筒型である。このような実施例においては、磁石50は、各スロット54内に移動可能に配置された部分を画成してよく、スロット54は、その内部に配置された磁石50の湾曲部分(rounded portion)に対して相対的に移動可能な寸法、およびその他の構成を備えている。
【0035】
スロット54は、スロット54内に配置される磁石50の一部分の動きを受容するような、いかなる形状、寸法、およびその他の構成を備えていてよいことが理解される。従って、ノブ66等の磁石50の一部分のスロット54内での動きが、シャッターブレード16の、開位置(図4)から閉位置(図7)への動きを助ける。
【0036】
少なくとも図6、図9および図11に示すように、磁石50は北極Nを画成する平面と、南極Sを画成する別の平面とを含んでいる。磁石50の極N、Sを画成する平面は、ソレノイド26の作用面32a、32bの近傍に配置されている。磁石50はまた、北極Nと南極Sの中点および/または磁気中心を通る中心線を画成する。1つの実施例においては、中心線70は、磁石50の北極Nと南極Sとを画成する平面と、実質的に垂直である。図10および図11に示す実施例においては、スロット54(図示せず)が磁石50の平面を越えて嵌められ、磁石50の湾曲部分(rounded portion)だけがシャッターブレード16に接触して、開位置と閉位置との間の動きを助けるようになっていてよい。
【0037】
磁石50は矢印56(図4−図6)の方向に動いて、シャッターブレード16を開位置に動かし、矢印58(図7−図9)の方向に動いて、シャッターブレード16を閉位置に動かす。シャッター200はまた、矢印56および矢印58の方向への磁石50の動きを制限および/または規制する、1つまたは複数の係止要素64、65を含んでいてもよい。これらの係止要素64、65は、基板12内に固定されていてよいし、可動構造の動きを制限および/または規制するためにこの可動構造の近傍に配置された、当該技術分野で公知のいかなる構造であってもよい。係止要素64、65は当該技術分野で公知の緩衝素材、例えば、ゴム、プラスチックおよび/またはポリマー等からなる。係止要素64、65は脆弱ではなく、例えばシャッター200の磁石50のように、1つまたは複数の可動部品に繰り返し与えられる衝撃に耐える。1つの実施例においては、係止要素64、65は1つまたは複数のダンパを備えており、このダンパは、間隙34に対する磁石50の移動を制限および/または規制する。このような実施例においては、係止要素64、65は、磁石50がシャッターブレード16を開位置と閉位置との間で動かす際の、磁石50による衝撃を緩和する。係止要素64、65は、磁石50による衝撃を緩和することを助ける、当該技術分野で公知のいかなる形状、寸法、および/またはその他の構成を備えていてもよい。例えば、係止要素64、65は、磁石50による衝撃を緩和する、1つまたは複数のナイロン製の取付けねじを備えている。
【0038】
一実施例においては、磁石50の北極Nと南極Sが、例えばソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bによって定められた磁極と、それぞれ同一線上の位置に移動するのを禁じるように、係止要素64、65が基板12内に配置されていてもよい。このような実施例においては、ソレノイド26および/またはコア30は、第一、第二作用面32a、32bによって定められた極の磁気中心を貫通する中心線68を定める。この第一、第二作用面32a、32bは、逆の極性を有しており、その極性はドライバ38(図1−3)によって制御される。従って、このような実施例において、係止要素65は、磁石50の磁極N、Sが、ソレノイド26の作用面32a、32bによって定められた磁極と同一線上に移動するのを禁じるような位置に配置されている。とくに、図6および図11に示すように、係止要素65は、磁石50の極N、Sの中心線70が、それぞれ作用面32a、32bによって定められた極の中心線68と同一線上に位置することを禁止する。従って、シャッターブレード16が開位置にある時、永久磁石50は間隙34に完全に入るのを禁止され、磁石50の極N、Sの磁気中心線70が、ソレノイド26の作用面32a、32bによって定められた磁気中心線68と完全に同一線上に位置するのを禁止される。
【0039】
シャッターブレード16が閉位置にある時、中心線70は、図9に示すように、中心線68からさらに外れる。加えて、磁石50の南極Sを画成する平面はソレノイド26の作用面32bから距離d1だけ離れ、磁石50の北極Nを画成する平面は、作用面32aから距離d2だけ離れている。図9に示すように、一実施例においては、距離d1は距離d2と実質的に等しく、磁石50が矢印56、58の方向に動く間、磁石50は第一、第二作用面32a、32bから実質的に等距離を維持される。
【0040】
ソレノイド26は、上述した図1〜図3のソレノイド26と実質的に類似であってよい。1つの実施例においては、ソレノイド26は、当該技術分野で公知のいかなる形状、寸法、および/またはその他の構成を備えていてもよい。例えばソレノイド26は、実質的正方形、実質的長方形、実質的C字型、その他電磁力を制御可能に供給するいかなる構成を有していてもよい。例えば、図4から図11に示すように、ソレノイド26は、第一作用面32aと第二作用面32bとの間に間隙34を画成するC字型のコア30を備えていている。加えて、第一作用面32aは第二作用面32bに対向しており、このような実施例においては、ソレノイド26の電磁力線は、作用面32a、32bによって画成された極の間に実質的に直接的に形成される。
【0041】
図1から図3に示すように、ソレノイド26は、コア30の周りに巻かれたワイヤ28のコイルをさらに備えており、このワイヤ28はドライバ38に電気的に接続されていている。図示の便宜上、図4から図11では、ワイヤ28のコイルおよびドライバ38は省略されている。図4から図11には図示されていないが、ワイヤ28の巻数および/または長さが、ソレノイド26の作用面32a、32bによって画成された極の電磁力の強さを定め、コイル28の巻数が多ければ多いほど(つまり、コイルの長さが長いほど)、ソレノイド26はより強力になる。
【0042】
このようなコイル構成を有するソレノイド26は、従来の電磁石よりもはるかに低い電圧で動作可能である。1つの実施例においては、ソレノイド26は、比較的低い電圧供給で、作用面32a、32bによって画成された極の間に比較的大きな磁束を供給する。例えば、ソレノイド26は5ボルト未満の電力で動作可能であり、実施例において、ソレノイド26は3ボルト未満で動作可能である。間隙34の寸法を縮小、および/または実質的に最小化すると、ソレノイド26のパワーを強めることができる。したがって、磁石50の極N、Sとソレノイド26の作用面32a、32bによって画成された極との間の距離d1、d2は、出来るだけ小さい方が望ましいと考えてよい。1つの実施例においては、距離d1、d2は約0.125インチ以下である。
【0043】
上述のとおり、磁石50が間隙34に引き付けられ、間隙34から遠ざけられる間、磁石50はソレノイド26の第一、第二極から実質的に等距離であり続ける。ソレノイド26の各極の極性はドライバ38によって制御可能に反転され、これにより、第一磁気状態においては磁石50を制御可能に間隙34に引き付け、第二磁気状態においては磁石50を制御可能に間隙34から遠ざける。少なくとも図5、図8および図10に示すように、磁石50は実質的に直線的な経路に沿って移動し、この磁石50の経路はソレノイド26と実質的に同一平面上にあってよい。この磁石50の直線状の経路は、例えばソレノイド26の作用面32a、32bによって画成された極をつなぐ中心線68のような直線と、実質的に垂直である。
【0044】
ソレノイド26の中心軸60はシャッター開口部14の中心軸36と実質的に平行であり、1つの実施例においては、中心軸60は中心軸36と同一直線上にある。従って、図5、図6、図10および図11に示すように、ソレノイド26は、磁石50を、平面62に沿って、ソレノイド26の中心軸60と垂直方向に、間隙34へと引き付ける。同様に、図8および図9に示すように、ソレノイド26は、平面62に沿って、中心軸60と垂直に、磁石50を間隙34から遠ざける。
【0045】
このような実施例においては、磁石50は直線状の経路に沿って、係止要素64、65間を移動し、この直線状の経路は、平面62と実質的に同一平面上にある。図4から図11には明示されていないが、この直線状の経路は基板12のチャンネルおよび/またはその他の構造または構成要素によって実質的に画成されていてよいことが理解される。例えば、係止要素64、65はこの経路の少なくとも一部を画成している。磁石50が移動する経路は、ソレノイド26が画成する間隙34を横切るように延びていることが理解される。以下により詳細に述べるように、磁石50は、第一、第二作用面32a、32bによって画成される極の極性に応じて上記経路を移動する。
【0046】
本発明の他の実施例においては、シャッター200は、磁石50の位置制御を助けるフィードバックセンサを、1つまたは複数有していてもよい。センサ72、74(図5、図8および図10)は、当該技術分野で公知のいかなるタイプの電磁センサおよび/または位置センサであってもよい。例えば、センサ72、74はホール効果センサであり、このホール効果センサの一部が磁石50の近傍に取り付けられている。例示的取り付け位置は、1つまたは両方の係止要素64、65の上方または下方の位置を含んでいてよい。あるいは、センサ72、74は、ソレノイド26のコイル28を貫通する電流を感知する電流センサであってもよい。上述の実施例においては、ドライバ38が1つまたは複数のセンサ72、74によって生成されたフィードバック信号を受け取る。この信号は、間隙34内での磁石50の位置の結果としてソレノイド26を貫通する電流の変化を示している。そして、このドライバ38で、ソレノイド26に向かう電流を変え、間隙34内および/またはその他の間隙34に対する磁石50の位置を制御する。
【0047】
さらに別の実施例においては、センサ72、74は、1つまたは複数のシャッターブレード16に取り付けられたマイクロマグネットと、マイクロマグネットの相対的位置を検出するためにシャッター200の静止した構成要素に取り付けられた、対応するトランスデューサーを備えている。さらに別の実施例においては、センサ72、74は、磁石50に取り付けられた標識(flag)その他の構造と、この標識の位置を検出するセンサを備えていている。このような実施例においては、センサ要素の位置変化に基づいて、ドライバ38が1つまたは複数のセンサ72、74からフィードバックを受け取る。上述の各実施例において、センサ72、74が受け取るフィードバックは、磁石50の位置を検出しおよび/または磁石の位置を制御するのを助けるのに利用され、これによりシャッターブレード16の位置を制御する。
【0048】
本発明の一実施例において、シャター200を、1つまたは複数の写真用装置におけるシャッターブレード16の開閉に用いる。例えば、シャター200は、写真用フィルムを所望の長さの時間だけ光にさらし、それによってフィルム上に画像を形成するために用いる。このような用途においては、シャッター200はカメラ等の写真用装置に用いられる構成要素である。図面を参照しながら説明したように、ドライバ38は、電流をワイヤ28経由でソレノイド26に供給する。ソレノイド26に向けられた電流は、例えば図9に示すように、作用面32aに北極を形成し、作用面32bに南極を形成する。この実施例においては、磁石50の北極Nが作用面32aの北極によって遠ざけられ、磁石50の南極Sが作用面32bによって定められた南極によって遠ざけられる。このように、磁石50は少なくとも部分的に(完全にまたは不完全に)間隙34から遠ざけられ、係止要素64の近くまで強制的に移動させられる。磁石50を少なくとも部分的に間隙34から遠ざけることによって、複数のシャッターブレード16が図7に示す閉位置になる。具体的には、作用面32a、32bを図9に示す極性を持つように制御すると、磁石50が矢印58の方向に遠ざけられ、磁石50のノブ66がシャッターブレード16によって画成されたスロット54内を矢印58の方向に移動し、それによってシャッターブレード16を閉じる。各シャッターブレード16は、ピン52に可動に連結されており、したがって、磁石50がスロット54内を矢印58の方向に移動すると、複数のシャッターブレード16がピン52を中心に動き、図7に示す閉位置になる。
【0049】
シャッター200を図4に示す開位置に動かし、それによってシャッター開口部14を露出し及び/又は開くためには、ソレノイド26の極性を反転させるように、ドライバ38を制御する。具体的には、ドライバ38は電流をソレノイド26に供給し、このソレノイドは、作用面32aに南極を、作用面32bに北極を画成する。作用面32aによって画成された南極は、磁石50の北極Nを引き付け、作用面32bによって画成された北極は、磁石50の南極Sを引き付ける。そのため、磁石50は矢印56の方向に移動し、間隙34に引き付けられる。磁石50の間隙34への移動は、係止要素65によって制止される。具体的には、係止要素65は、磁石50の極N、Sが、ソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bによって画成された極と一直線上に並ぶ位置まで移動するのを禁止する。少なくとも図6および図11に示すように、係止要素65は、磁石50の極N、S・BR>フ中心線70がソレノイド26の中心線68と同一直線上に並ぶのを禁じるように位置決めされる。
【0050】
磁石50を、ソレノイド26の第一極と第二極とによって画成された間隙34内に、少なくとも一部が入るように引き付けると、磁石50に可動に連結された複数のシャッターブレード16が、図4に示す開位置になる。具体的には、磁石50のノブ66が、シャッターブレード16のスロット54内に入り込んだ状態で矢印56の方向に移動し、シャッター開口部14を実質的に露出及び/又は開く。各シャッターブレード16は、ここで述べる開位置と閉位置との間を動く際、ピン52を中心にピボット回動等の態様で動く。
【0051】
上述のとおり、シャッター200を開位置と閉位置との間で動かす際に、磁石50は、ソレノイド26の第一、第二極の極性に応じて、ソレノイド26と同一平面上にあり、ソレノイド26の中央軸60と実質的に直交する経路内を移動する。磁石50の極N、Sは、磁石50が間隙34に引き付けられる際、ソレノイド26の第一、第二極と一直線上に並ぶ位置に移動するのを禁止されているため、ソレノイド26の第一、第二作用面32a、32bによって画成された極の極性を単に反転させるだけで、磁石50を間隙34から有効に遠ざけるのに十分な電磁力を提供することができる。別の実施例において、磁石50の極N、Sが、作用面32a、32bによって画成された極と実質的に同一直線上に並ぶことを許容される場合には、単に作用面32a、32bによって画成された極の極性を反転させるだけでは、磁石50を、矢印56、矢印58のいずれの方向にも移動させることはできない。このような実施例では、磁石50および/またはシャッターブレード16の動きを引き起こすために、付加的な機構が必要となろう。
【0052】
開示されたシャッターの他の実施例は、本明細書の内容を検討すれば、当業者には明らかであろう。本明細書および実施例は例示的なものに過ぎず、本発明の真の範囲は、以下の請求項に示されるものと理解されたい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)少なくとも1枚のシャッターブレードと、
b)上記少なくとも1枚のシャッターブレードに移動可能に連結された磁石と、
c)第一極と第二極との間に間隙を画成し、第一状態において上記磁石を上記間隙に制御可能に引き付け、第二状態において上記磁石を上記間隙から制御可能に遠ざけるソレノイドと、
を備えたシャッター。
【請求項2】
上記磁石が直線状の経路に沿って移動し、この経路は上記ソレノイドと同一平面上に存在し、かつ上記ソレノイドの第一極と第二極との間の線に対して垂直であることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項3】
上記ソレノイドは、上記少なくとも1枚のシャッターブレードと実質的に平行な平面上に配置され、この平面に垂直な中心軸を定めており、このソレノイドは、上記平面に沿いかつ上記中心軸と垂直に、上記磁石を上記間隙に引きつけることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項4】
上記ソレノイドが、C字型のコアと、このコアの周囲に巻き付けられたワイヤのコイルとを備えたことを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項5】
上記ソレノイドの上記第一極および上記第二極が逆の極性を持つことを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項6】
ソレノイドドライバをさらに備え、このソレノイドドライバが上記ソレノイドを上記第一状態と上記第二状態の少なくとも一方に設定し、上記第一極および第二極の極性を変えることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項7】
係止要素をさらに備え、この係止要素は、上記磁石の第一、第二磁極が、それぞれ上記ソレノイドの第一、第二極と同一直線上の位置に移動することを禁止するように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のシャッター。
【請求項8】
上記磁石を上記間隙に引き付けることにより、上記少なくとも1枚のシャッターブレードを開位置に動かし、上記磁石を上記間隙から遠ざけることにより、上記少なくとも1枚のシャッターブレードを閉位置に動かすことを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項9】
上記少なくとも1枚のシャッターブレードがスロットを備え、上記磁石の一部がこのスロットに移動可能に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項10】
上記少なくとも1枚のシャッターブレードがピンに可動連結され、上記スロット内の上記磁石の動きが、上記少なくとも1枚のシャッターブレードを、上記ピンを中心に開位置と閉位置との間で回動させることを特徴とする請求項9に記載のシャッター。
【請求項11】
上記磁石が上記間隙に引き付けられたり上記間隙から遠ざけられる際、上記磁石が上記ソレノイドの上記第一、第二極から実質的に等距離であり続けることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項12】
上記シャッターブレードが複数装備されていることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項13】
上記磁石の位置制御を助けるフィードバックセンサをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項14】
上記フィードバックセンサが、上記ソレノイドを通る電流の変化を示すフィードバック信号を生成することを特徴とする請求項13に記載のシャッター。
【請求項15】
以下の構成を備えたシャッター。
a)開位置と閉位置との間を可動な複数のシャッターブレード。
b)上記複数のシャッターブレードの各シャッターブレードに移動可能に連結された磁石。
c)第一極を画成する第一面と、この第一面に対向し第二極を画成する第二面とを有するソレノイド。この第一、第二面は、上記複数のシャッターブレードと実質的に平行な平面上に配置されている。
d)上記ソレノイドは上記平面に垂直な中心軸を定める。
e)上記磁石は、上記ソレノイドと同一平面上にありかつ上記中心軸と実質的に垂直な経路内を、上記第一極と上記第二極の少なくとも一つの極性に応じて動く。
【請求項16】
上記磁石は、上記経路内での移動の際に、上記ソレノイドの上記第一、第二極から実質的に等距離であり続けることを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項17】
上記経路の一部がダンパによって画成されていることを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項18】
上記第一極および第二極の極性を変えるソレノイドドライバをさらに備えたことを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項19】
上記経路内に配置された係止要素をさらに備え、この係止要素は、上記磁石の第一、第二極が、それぞれ上記ソレノイドの第一、第二極と同一直線上の位置に移動することを禁止することを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項20】
上記ソレノイドが上記第一極と上記第二極との間に間隙を画成し、上記経路がこの間隙に対して垂直に延びていることを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項21】
上記複数のシャッターブレードの各々がスロットを備え、上記磁石の一部が各スロット内に移動可能に配置されていることを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項22】
上記複数のシャッターブレードのそれぞれがピンに可動に連結され、上記スロット内の上記磁石の動きにより、上記複数のシャッターブレードを、ピンを中心に開位置と閉位置との間で回動させることを特徴とする請求項21に記載のシャッター。
【請求項23】
上記ソレノイドが、C字型のコアと、このコアの周囲に巻き付けられたワイヤのコイルとを備えたことを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項24】
a)磁石の一部を、ソレノイドの第一極と第二極によって画成された間隙に引き付け、これにより、上記磁石に可動に連結された複数のシャッターブレードを開位置に動かす工程と、
b)上記磁石の一部を上記間隙から遠ざけ、これにより、上記複数のシャッターブレードを閉位置に動かす工程と、
を備えたシャッターの制御方法。
【請求項25】
上記磁石の一部を上記間隙に引き付ける工程が、上記第一極と上記第二極が逆の極性を持つように上記ソレノイドに電圧を加えることを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
さらに、上記磁石の第一、第二磁極がそれぞれ上記ソレノイドの第一極および第二極と同一直線上の位置に移動するのを禁じることを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
上記ソレノイドが、上記複数のシャッターブレードと実質的に平行な平面上に配置されるとともに、上記平面と垂直な中心軸を定め、
(a)上記磁石の一部を上記間隙に引き付ける工程が、上記磁石を上記平面に沿って上記中心軸に垂直に移動するよう案内することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
さらに、上記ソレノイドを通る電流の変化を示すフィードバック信号に基づいて、上記磁石の一部を制御することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
a)第一磁極、第二磁極、および上記第一、第二磁極の間に間隙を有するソレノイドと、
上記間隙内において上記ソレノイドと同一平面上の経路を移動可能であり、その移動によって、上記複数のシャッターブレードを、上記シャッター装置の中央開口部を露出させる開位置と閉位置との間で動かす永久磁石
とを含むシャッター装置を提供する工程と、
b)上記複数のシャッターブレードを上記開位置と閉位置との間で動かす工程と、
c)上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動いている間、上記ソレノイドに印加された電気信号を低減させる工程
とを備えた複数のシャッターブレードの制御方法。
【請求項30】
上記電気信号を低減する工程が、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置のいずれかに近づいている時に、上記第一、第二磁極の少なくとも一方の極性を反転させるように電流を上記ソレノイドに供給することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
上記電気信号を低減する工程が、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置のいずれかに近づいている時に、上記ソレノイドに印加された電流を逆転させることを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
上記電気信号を低減する工程が、上記ソレノイドに電流パルスを供給することを含み、このパルスは、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動いている間に終了することを特徴とする、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
上記電気信号を低減する工程が、上記ソレノイドに電流を供給して、上記複数のシャッターブレードの動きを磁気的に減速させることを含むことを特徴とする、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
さらに、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動いている間に、上記ソレノイドに供給される電流を減少させることを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
さらに、上記ソレノイドに電流を供給し、上記永久磁石を上記間隙内に引き付け、上記永久磁石を上記間隙から遠ざけることを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
a)ソレノイドの第一磁極と第二磁極との間で永久磁石を移動させる工程と、
b)上記永久磁石の動きに応じて、上記複数のシャッターブレードを開位置と閉位置との間で動かす工程と、
c)上記複数のシャッターブレードを動かしている間に、上記永久磁石の位置を感知する工程と、
d)上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記感知した位置に応じて、上記ソレノイドに印加された電気信号を低減させる工程と、
を備えた複数のシャッターブレードの制御方法。
【請求項37】
上記位置の感知工程は、上記ソレノイドを通る電流を感知することを含むことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
さらに、上記ソレノイドによって画成された間隙に対する上記永久磁石の位置を感知することを備えたことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
さらに、上記永久磁石の位置を、ホール効果センサを用いて感知することを備えたことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
上記電気信号を低減する工程が、上記ソレノイドに供給される電流の極性を反転させることを含むことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
さらに、上記複数のシャッターブレードのうちの1枚に取り付けられたマイクロマグネットの位置を感知すること、および、この感知したマイクロマグネットの位置に応じて上記ソレノイドに印加された電流を低減することを備えたことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
さらに、上記永久磁石に取り付けられた標識の位置を感知すること、および、この感知した標識の位置に応じて上記ソレノイドに印加された電流を低減することを備えたことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
上記電気信号を低減する工程が、上記ソレノイドに電流パルスを印加することを含み、このパルスは上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に終了することを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項44】
上記電気信号を低減する工程が、上記第一磁極と第二磁極の少なくとも一方の極性を反転させることを備えたことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項45】
上記電気信号を低減する工程が、上記ソレノイドに電流を供給し、上記永久磁石が上記第一磁極と第二磁極の一方に近づく時に上記永久磁石を磁気的に減速させることを含むことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項46】
(a)ソレノイドに選択的に電圧を加え、永久磁石を、上記ソレノイドと同一平面上にある経路に沿って駆動する工程と、
(b)上記磁石の動きに応じて、複数のシャッターブレードを開位置と閉位置との間で動かす工程と、
(c)上記同一平面上の経路に沿う上記永久磁石の位置を感知する工程と、
(d)上記感知に応じて、上記ソレノイドに制御信号を与え、この制御信号は、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記ソレノイドが上記永久磁石を上記同一平面上の経路に沿って駆動する速度を変化させる工程と、
を備えた、シャッター装置の制御方法。
【請求項47】
上記位置を感知する工程は、上記ソレノイドを通る電流を感知することを含むことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
さらに、上記ソレノイドによって画成される間隙に対する上記永久磁石の位置を感知することをさらに備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
さらに、ホール効果センサを用いて上記永久磁石の位置を感知することを備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
さらに、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記感知に応じて、上記ソレノイドに印加された電流の極性を反転させることを備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項51】
さらに、上記複数のシャッターブレードのうちの1枚に取り付けられたマイクロマグネットの位置を感知すること、および、この感知したマイクロマグネットの位置に応じて、上記ソレノイドに供給された電流を低減することを備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項52】
さらに、上記永久磁石に取り付けられた標識の位置を感知すること、および、この感知した標識の位置に応じて、上記ソレノイドに供給された電流を低減することをさらに備えたとこを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項53】
上記ソレノイドに電流パルスを印加することをさらに備え、このパルスは、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に終了することを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項54】
さらに、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記感知に応じて、上記ソレノイドによって画成される磁極の磁性を反転させることを備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項55】
さらに、上記永久磁石が上記ソレノイドの磁極に近づく時に、上記ソレノイドに電流を供給して上記永久磁石を磁気的に減速させることを備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項1】
a)少なくとも1枚のシャッターブレードと、
b)上記少なくとも1枚のシャッターブレードに移動可能に連結された磁石と、
c)第一極と第二極との間に間隙を画成し、第一状態において上記磁石を上記間隙に制御可能に引き付け、第二状態において上記磁石を上記間隙から制御可能に遠ざけるソレノイドと、
を備えたシャッター。
【請求項2】
上記磁石が直線状の経路に沿って移動し、この経路は上記ソレノイドと同一平面上に存在し、かつ上記ソレノイドの第一極と第二極との間の線に対して垂直であることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項3】
上記ソレノイドは、上記少なくとも1枚のシャッターブレードと実質的に平行な平面上に配置され、この平面に垂直な中心軸を定めており、このソレノイドは、上記平面に沿いかつ上記中心軸と垂直に、上記磁石を上記間隙に引きつけることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項4】
上記ソレノイドが、C字型のコアと、このコアの周囲に巻き付けられたワイヤのコイルとを備えたことを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項5】
上記ソレノイドの上記第一極および上記第二極が逆の極性を持つことを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項6】
ソレノイドドライバをさらに備え、このソレノイドドライバが上記ソレノイドを上記第一状態と上記第二状態の少なくとも一方に設定し、上記第一極および第二極の極性を変えることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項7】
係止要素をさらに備え、この係止要素は、上記磁石の第一、第二磁極が、それぞれ上記ソレノイドの第一、第二極と同一直線上の位置に移動することを禁止するように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のシャッター。
【請求項8】
上記磁石を上記間隙に引き付けることにより、上記少なくとも1枚のシャッターブレードを開位置に動かし、上記磁石を上記間隙から遠ざけることにより、上記少なくとも1枚のシャッターブレードを閉位置に動かすことを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項9】
上記少なくとも1枚のシャッターブレードがスロットを備え、上記磁石の一部がこのスロットに移動可能に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項10】
上記少なくとも1枚のシャッターブレードがピンに可動連結され、上記スロット内の上記磁石の動きが、上記少なくとも1枚のシャッターブレードを、上記ピンを中心に開位置と閉位置との間で回動させることを特徴とする請求項9に記載のシャッター。
【請求項11】
上記磁石が上記間隙に引き付けられたり上記間隙から遠ざけられる際、上記磁石が上記ソレノイドの上記第一、第二極から実質的に等距離であり続けることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項12】
上記シャッターブレードが複数装備されていることを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項13】
上記磁石の位置制御を助けるフィードバックセンサをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のシャッター。
【請求項14】
上記フィードバックセンサが、上記ソレノイドを通る電流の変化を示すフィードバック信号を生成することを特徴とする請求項13に記載のシャッター。
【請求項15】
以下の構成を備えたシャッター。
a)開位置と閉位置との間を可動な複数のシャッターブレード。
b)上記複数のシャッターブレードの各シャッターブレードに移動可能に連結された磁石。
c)第一極を画成する第一面と、この第一面に対向し第二極を画成する第二面とを有するソレノイド。この第一、第二面は、上記複数のシャッターブレードと実質的に平行な平面上に配置されている。
d)上記ソレノイドは上記平面に垂直な中心軸を定める。
e)上記磁石は、上記ソレノイドと同一平面上にありかつ上記中心軸と実質的に垂直な経路内を、上記第一極と上記第二極の少なくとも一つの極性に応じて動く。
【請求項16】
上記磁石は、上記経路内での移動の際に、上記ソレノイドの上記第一、第二極から実質的に等距離であり続けることを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項17】
上記経路の一部がダンパによって画成されていることを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項18】
上記第一極および第二極の極性を変えるソレノイドドライバをさらに備えたことを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項19】
上記経路内に配置された係止要素をさらに備え、この係止要素は、上記磁石の第一、第二極が、それぞれ上記ソレノイドの第一、第二極と同一直線上の位置に移動することを禁止することを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項20】
上記ソレノイドが上記第一極と上記第二極との間に間隙を画成し、上記経路がこの間隙に対して垂直に延びていることを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項21】
上記複数のシャッターブレードの各々がスロットを備え、上記磁石の一部が各スロット内に移動可能に配置されていることを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項22】
上記複数のシャッターブレードのそれぞれがピンに可動に連結され、上記スロット内の上記磁石の動きにより、上記複数のシャッターブレードを、ピンを中心に開位置と閉位置との間で回動させることを特徴とする請求項21に記載のシャッター。
【請求項23】
上記ソレノイドが、C字型のコアと、このコアの周囲に巻き付けられたワイヤのコイルとを備えたことを特徴とする請求項15に記載のシャッター。
【請求項24】
a)磁石の一部を、ソレノイドの第一極と第二極によって画成された間隙に引き付け、これにより、上記磁石に可動に連結された複数のシャッターブレードを開位置に動かす工程と、
b)上記磁石の一部を上記間隙から遠ざけ、これにより、上記複数のシャッターブレードを閉位置に動かす工程と、
を備えたシャッターの制御方法。
【請求項25】
上記磁石の一部を上記間隙に引き付ける工程が、上記第一極と上記第二極が逆の極性を持つように上記ソレノイドに電圧を加えることを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
さらに、上記磁石の第一、第二磁極がそれぞれ上記ソレノイドの第一極および第二極と同一直線上の位置に移動するのを禁じることを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
上記ソレノイドが、上記複数のシャッターブレードと実質的に平行な平面上に配置されるとともに、上記平面と垂直な中心軸を定め、
(a)上記磁石の一部を上記間隙に引き付ける工程が、上記磁石を上記平面に沿って上記中心軸に垂直に移動するよう案内することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
さらに、上記ソレノイドを通る電流の変化を示すフィードバック信号に基づいて、上記磁石の一部を制御することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
a)第一磁極、第二磁極、および上記第一、第二磁極の間に間隙を有するソレノイドと、
上記間隙内において上記ソレノイドと同一平面上の経路を移動可能であり、その移動によって、上記複数のシャッターブレードを、上記シャッター装置の中央開口部を露出させる開位置と閉位置との間で動かす永久磁石
とを含むシャッター装置を提供する工程と、
b)上記複数のシャッターブレードを上記開位置と閉位置との間で動かす工程と、
c)上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動いている間、上記ソレノイドに印加された電気信号を低減させる工程
とを備えた複数のシャッターブレードの制御方法。
【請求項30】
上記電気信号を低減する工程が、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置のいずれかに近づいている時に、上記第一、第二磁極の少なくとも一方の極性を反転させるように電流を上記ソレノイドに供給することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
上記電気信号を低減する工程が、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置のいずれかに近づいている時に、上記ソレノイドに印加された電流を逆転させることを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
上記電気信号を低減する工程が、上記ソレノイドに電流パルスを供給することを含み、このパルスは、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動いている間に終了することを特徴とする、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
上記電気信号を低減する工程が、上記ソレノイドに電流を供給して、上記複数のシャッターブレードの動きを磁気的に減速させることを含むことを特徴とする、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
さらに、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動いている間に、上記ソレノイドに供給される電流を減少させることを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
さらに、上記ソレノイドに電流を供給し、上記永久磁石を上記間隙内に引き付け、上記永久磁石を上記間隙から遠ざけることを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
a)ソレノイドの第一磁極と第二磁極との間で永久磁石を移動させる工程と、
b)上記永久磁石の動きに応じて、上記複数のシャッターブレードを開位置と閉位置との間で動かす工程と、
c)上記複数のシャッターブレードを動かしている間に、上記永久磁石の位置を感知する工程と、
d)上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記感知した位置に応じて、上記ソレノイドに印加された電気信号を低減させる工程と、
を備えた複数のシャッターブレードの制御方法。
【請求項37】
上記位置の感知工程は、上記ソレノイドを通る電流を感知することを含むことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
さらに、上記ソレノイドによって画成された間隙に対する上記永久磁石の位置を感知することを備えたことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
さらに、上記永久磁石の位置を、ホール効果センサを用いて感知することを備えたことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
上記電気信号を低減する工程が、上記ソレノイドに供給される電流の極性を反転させることを含むことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
さらに、上記複数のシャッターブレードのうちの1枚に取り付けられたマイクロマグネットの位置を感知すること、および、この感知したマイクロマグネットの位置に応じて上記ソレノイドに印加された電流を低減することを備えたことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
さらに、上記永久磁石に取り付けられた標識の位置を感知すること、および、この感知した標識の位置に応じて上記ソレノイドに印加された電流を低減することを備えたことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
上記電気信号を低減する工程が、上記ソレノイドに電流パルスを印加することを含み、このパルスは上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に終了することを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項44】
上記電気信号を低減する工程が、上記第一磁極と第二磁極の少なくとも一方の極性を反転させることを備えたことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項45】
上記電気信号を低減する工程が、上記ソレノイドに電流を供給し、上記永久磁石が上記第一磁極と第二磁極の一方に近づく時に上記永久磁石を磁気的に減速させることを含むことを特徴とする、請求項36に記載の方法。
【請求項46】
(a)ソレノイドに選択的に電圧を加え、永久磁石を、上記ソレノイドと同一平面上にある経路に沿って駆動する工程と、
(b)上記磁石の動きに応じて、複数のシャッターブレードを開位置と閉位置との間で動かす工程と、
(c)上記同一平面上の経路に沿う上記永久磁石の位置を感知する工程と、
(d)上記感知に応じて、上記ソレノイドに制御信号を与え、この制御信号は、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記ソレノイドが上記永久磁石を上記同一平面上の経路に沿って駆動する速度を変化させる工程と、
を備えた、シャッター装置の制御方法。
【請求項47】
上記位置を感知する工程は、上記ソレノイドを通る電流を感知することを含むことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
さらに、上記ソレノイドによって画成される間隙に対する上記永久磁石の位置を感知することをさらに備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
さらに、ホール効果センサを用いて上記永久磁石の位置を感知することを備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
さらに、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記感知に応じて、上記ソレノイドに印加された電流の極性を反転させることを備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項51】
さらに、上記複数のシャッターブレードのうちの1枚に取り付けられたマイクロマグネットの位置を感知すること、および、この感知したマイクロマグネットの位置に応じて、上記ソレノイドに供給された電流を低減することを備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項52】
さらに、上記永久磁石に取り付けられた標識の位置を感知すること、および、この感知した標識の位置に応じて、上記ソレノイドに供給された電流を低減することをさらに備えたとこを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項53】
上記ソレノイドに電流パルスを印加することをさらに備え、このパルスは、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に終了することを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項54】
さらに、上記複数のシャッターブレードが上記開位置と閉位置との間を動く間に、上記感知に応じて、上記ソレノイドによって画成される磁極の磁性を反転させることを備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項55】
さらに、上記永久磁石が上記ソレノイドの磁極に近づく時に、上記ソレノイドに電流を供給して上記永久磁石を磁気的に減速させることを備えたことを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1】
【図2】
【図3】
【公表番号】特表2011−514989(P2011−514989A)
【公表日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−550848(P2010−550848)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際出願番号】PCT/US2009/036872
【国際公開番号】WO2009/154823
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(506333646)ヴィ・エー インク (2)
【氏名又は名称原語表記】VA,Inc.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際出願番号】PCT/US2009/036872
【国際公開番号】WO2009/154823
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(506333646)ヴィ・エー インク (2)
【氏名又は名称原語表記】VA,Inc.
【Fターム(参考)】
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