説明

シャンプー組成物

【解決手段】 (A)カチオン性界面活性剤、(B)常温で固体の油分、及び(C)金属封鎖剤を含有し、アニオン性界面活性剤の含有量が5質量%未満であるシャンプー組成物。
【効果】 本発明によれば、洗髪時のきしみ感を抑制し、かつ洗髪乾燥後の髪の仕上がり感触を向上させるシャンプー組成物を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャンプー組成物に関し、特に、洗髪時のきしみ感を抑制し、かつ洗髪乾燥後の髪の仕上がり感触を向上させることができるシャンプー組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カラーリング等によりダメージを受けた髪には、健常毛と比較して水道水中のカルシウムが吸着しやすい。このため、洗髪乾燥後に毛髪のやわらかさやなめらかさが低減しやすく、毛髪にカルシウムが蓄積することが、毛髪感触が劣化する要因の1つといわれている。さらに、ダメージを受けた髪は、洗髪時においても健常毛よりもきしみ感が強く、キューティクルが剥離しやすいという問題があった。
【0003】
毛髪に吸着したカルシウム塩を取り除く方法としては、シャンプー中にキレート剤を配合する技術が提案されている(例えば、特許文献1:特開昭63−150213号公報参照)。しかしながら、この方法では、洗髪乾燥後の毛髪のやわらかさやなめらかさは改善するものの、さらなる改善効果が望まれており、洗髪時のきしみ感の抑制は不充分であった。
【0004】
一方、洗髪時のきしみ感を抑制する方法として、アニオン活性剤等の洗浄基剤をベースにしたシャンプーにおいて、カチオン性の高分子化合物を組成中に配合する手法が一般的である。さらに、シャンプー組成中にカチオン性界面活性剤と常温固体の油分とを主成分とする液晶構造体を形成、分散させることで、髪をすすいだ時にその液晶が髪に吸着してなめらかさを付与する方法も提案されている(例えば、特許文献2,3:特開2001−181145号公報、国際公開2004/045568号パンフレット参照)。
【0005】
しかしながら、繰り返しのカラーリング等によりダメージを受けた髪においては、さらなる洗髪時のきしみ感抑制や、洗髪乾燥後の髪の仕上がり感触向上が望まれていた。
【0006】
【特許文献1】特開昭63−150213号公報
【特許文献2】特開2001−181145号公報
【特許文献3】国際公開2004/045568号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、洗髪時のきしみ感を抑制し、かつ洗髪乾燥後の髪の仕上がり感触を向上させることができるシャンプー組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、(A)カチオン性界面活性剤、(B)常温で固体の油分、及び(C)金属封鎖剤を含有するシャンプー組成物中のアニオン性界面活性剤の含有量を5質量%未満にし、これに(C)金属封鎖剤を併用することにより、カラーリング等によりダメージを受けた髪の洗髪時のきしみを大幅に改善し、キューティクルの剥離を抑えながら、残留カルシウムを取り除くことで、洗髪時のきしみ感を抑制し、かつ洗髪乾燥後の髪の仕上がり感触を向上できることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0009】
従って、本発明は、
[1].(A)カチオン性界面活性剤、(B)常温で固体の油分、及び(C)金属封鎖剤を含有し、アニオン性界面活性剤の含有量が5質量%未満であるシャンプー組成物、
[2].前記(A)成分と(B)成分とを主成分として形成された液晶構造体が、組成物中に分散してなる[1]記載のシャンプー組成物、
[3].(B)常温で固体の油分が、融点45℃以上の高級アルコールである[1]又は[2]記載のシャンプー組成物、
[4].(C)金属封鎖剤が、ヒドロキシエタンジホスホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸塩、アミノカルボン酸、アミノカルボン酸塩、リン酸塩、ヒドロキシカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸塩から選ばれる1種又は2種以上である[1]、[2]又は[3]記載のシャンプー組成物を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、洗髪時のきしみ感を抑制し、かつ洗髪乾燥後の髪の仕上がり感触を向上させるシャンプー組成物を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(A)成分は、カチオン性界面活性剤であり、シャンプー組成物に配合し得るものであれば、その種類は特に制限されず、1種単独で又は2種以上を適且組み合わせて用いることができる。カチオン性界面活性剤としては、例えば下記一般式(1)で表されるアルキル第四級アンモニウム塩等が好適に使用される。
【0012】
【化1】

[式中、R1、R2、R3、及びR4は、それぞれアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルケニル基、ポリアルキレンオキシド基又はベンジル基を示し、R1、R2、R3、及びR4のうち1つ又は2つは炭素数10〜24、好ましくは16〜22の直鎖アルキル基、ヒドロキシアルキル基又はアルケニル基であり、残りはメチル基、エチル基、ベンジル基、又は−(C24O)q−H、−(C36O)r−H(但し、q及びrはそれぞれ1〜5の整数)で表されるポリアルキレンオキシド基であり、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。Z-は陰イオンを示す。]
【0013】
カチオン性界面活性剤は、通常、塩の形で配合され、具体的には塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類、グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩等として用いることができる。これらのうち、塩酸塩、臭素酸塩の形が好ましい。
【0014】
上記一般式(1)で表される(A)成分の具体例としては、例えば、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、セトステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジベヘニルジメチルアンモニウムクロライド等を挙げることができる。
【0015】
その中でも、16〜22の直鎖アルキル基を有するものが好ましく、具体的に、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。
【0016】
また、下記一般式(2)で表されるグアニジン誘導体又はその塩も、カチオン性界面活性剤として好適に使用することができる。
【0017】
【化2】

(式中、R5は炭素数1〜21の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、Aは炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基又はアルケニレン基であり、tは1〜5の整数であって、tが2以上の場合、各ブロック中のAは互いに異なってもよい。)
【0018】
上記一般式(2)中のR5は、炭素数1〜21、好ましくは11〜19の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、例えば、C1123−、C1225−、C1327−、C1429−、C1531−、C1633−、C1735−、(C8172CH−、4−C251530−等の基が好適である。
【0019】
置換基Aは、炭素数1〜10、好ましくは2〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基又はアルケニレン基であり、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、イソプロピレン基、2−ペンテニル基、2−エチルブチレン基等が挙げられる。
【0020】
上記一般式(2)で表わされるグアニジン誘導体は、通常、塩の形で配合され、具体的には塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類、グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩等として用いることができる。これらのうち、塩酸塩、臭素酸塩、酢酸塩、グリコール酸塩、クエン酸塩及び酸性アミノ酸塩の形が好ましい。
【0021】
さらに、アミノ酸系カチオン性界面活性剤も、カチオン性界面活性剤として好適に使用することができる。アミノ酸系カチオン性界面活性剤としては、モノ−N−長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩を挙げることができる。この化合物を構成する塩基性アミノ酸としては、例えば、オルニチン、リシン及びアルギニン等の天然アミノ酸を挙げることができる。また、α,γ−ジアミノ酪酸のような合成アミノ酸を用いることも可能である。これらは光学活性体でもラセミ体でもよい。
【0022】
また、そのアシル基は、炭素数が8〜22の飽和又は不飽和の高級脂肪酸残基である。これらは天然のものでも合成されたものでもよい。例えば、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基及びステアロイル基等の単一高級脂肪酸残基、並びにヤシ油脂肪酸残基及び牛脂高級脂肪酸残基等の天然の混合高級脂肪酸残基を用いることができる。
【0023】
低級アルキルエステル成分としては、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル及びオクチルエステルが好適である。低級アルキルエステル成分は、通常、塩の形で配合され、具体的には塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類、グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩等として用いることができる。これらのうち、塩酸塩、L−又はDL−ピロリドンカルボン酸塩及び酸性アミノ酸塩の形が好ましい。
【0024】
さらに、アミドアミン型界面活性剤も、カチオン性界面活性剤として好適に使用することができる。アミドアミン型界面活性剤としては、下記一般式(3)で表される化合物を用いることができる。
【0025】
【化3】

(式中、R6は炭素数7〜23、好ましくは9〜22、より好ましくは13〜22の脂肪酸残基であり、R7は炭素数1〜4のアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基、mは2〜4の整数を示す。)
【0026】
上記一般式(3)で表されるアミドアミン型界面活性剤としては、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ヤシ油脂脂肪酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド等が挙げられる。これらの中でも、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好適に用いられる。
【0027】
これらは、通常、塩の形で配合され、具体的には塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類、グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩等として用いることができる。これらのうち、酸性アミノ酸塩、クエン酸塩、塩酸塩の形が好ましい。なお、中和に用いられる塩は1種単独又は2種以上を併用してもよい。
【0028】
本発明の(A)成分のカチオン性界面活性剤の配合量は、特に制限されないが、本発明のシャンプー組成物中0.05〜7質量%が好ましい。配合量が少なすぎると、すすぎ時に毛髪に充分な滑らかさ感、柔軟性を付与することができない場合がある。一方、多すぎると毛髪にべたつくような重さを生じる場合がある。
【0029】
特に、上記一般式(1)で表されるアルキル4級アンモニウム塩、及び一般式(2)で表されるグアニジン誘導体又はその塩を配合する場合は、その配合量は、シャンプー組成物中0.05〜6質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜4質量%である。
【0030】
モノ−N−長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩のようなアミノ酸系カチオン性界面活性剤を配合する場合は、その配合量は、シャンプー組成物中0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.3〜3質量%である。
【0031】
アミドアミン型界面活性剤を配合する場合は、その配合量は、シャンプー組成物中0.1〜7質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%である。
【0032】
(B)成分は、常温で固体の油分であり、シャンプー組成物に配合し得るものであれば、その種類は特に制限されず、1種単独で又は2種以上を適且組み合わせて用いることができる。なお、常温とは20〜30℃をいう。具体的には、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナービルアルコール、セリルアルコール、コレステロール、フィトステロール等の高級アルコール類、モノステアリン酸ヘキサグリセリン、トリステアリン酸デカグリセリン、モノステアリン酸ジグリセリン、モノ・ジステアリン酸ジグリセリン、ヘキサステアリン酸ヘキサグリセリン、オクタステアリン酸ヘキサグリセリン、トリイソステアリン酸ヘキサグリセリン、ペンタステアリン酸ヘキサグリセリン、ペンタステアリン酸デカグリセリン、デカステアリン酸デカグリセリン、ペンタベヘニン酸デカグリセリン、トリオレイン酸ペンタグリセリン、トリステアリン酸ペンタグリセリン、トリベヘニン酸ペンタグリセリン、テトラベヘニン酸ペンタグリセリン、ペンタベヘニン酸ペンタグリセリン、ジベヘニン酸トリグリセリン、トリベヘニン酸トリグリセリン、テトラベヘニン酸トリグリセリン、ヘキサステアリン酸ペンタグリセリン、トリステアリン酸テトラグリセリン、ペンタステアリン酸テトラグリセリン等のポリグリセリン脂肪酸エステル類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス等の植物系ワックスやミツロウやセレシン等が挙げられる。
【0033】
これらの中でも、(A)成分と組成中において、単独で液晶構造体を形成できる油分が好ましく、具体的には、融点が45℃以上、より好ましくは45〜75℃の高級アルコールが挙げられる。
【0034】
融点が45℃以上の高級アルコールとしては、炭素数14〜26の直鎖のアルキル基又はアルケニル基を有するアルコールを挙げることができ、具体的には、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナービルアルコール、セリルアルコール等が好適なものとして挙げられる。融点が45℃未満の高級アルコールを併用することもできるが、この場合、高級アルコール混合物としての融点が45℃以上であることが望ましい。
【0035】
本発明のシャンプー組成物は、(A)成分と(B)成分とを主成分として形成された液晶構造体が、組成物中に分散してなることが好ましい。液晶構造体の形成は、(A)成分と(B)成分との比率が重要である。シャンプー組成物中の(A)成分と(B)成分の質量比は、(B)/[(A)+(B)]が、0.35〜0.90が好ましく、より好ましくは0.5〜0.90である。質量比が0.35未満又は0.90を超えると、すすぎ時のきしみ改善が弱いものとなる場合がある。
【0036】
(A)成分と(B)成分との最も好ましい組み合わせとしては、下記が挙げられる。
(i)(A)C16〜C22のモノアルキルカチオン性界面活性剤と(B)C16〜C22の高級アルコールとの組み合わせで、(B)/[(A)+(B)]=0.6〜0.8
(ii)(A)C16〜C22のジアルキルカチオン性界面活性剤と(B)C16〜C22の高級アルコールとの組み合わせで、(B)/[(A)+(B)]=0.5〜0.7
【0037】
(B)成分の配合量は、通常、シャンプー組成物中0.5〜10質量%が好ましく、より好ましくは2〜10質量%である。配合量が0.5質量%未満では使用感が不充分になる場合があり、一方、10質量%を超えると組成物の経時安定性が悪くなる場合がある。
【0038】
(C)成分は金属封鎖剤であり、シャンプー組成物に配合し得るものであれば、その種類は特に制限されず、1種単独で又は2種以上を適且組み合わせて用いることができる。金属封鎖剤としては、例えばヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩、アミノカルボン酸及びその塩、リン酸塩、ヒドロキシカルボン酸及びその塩、エチレンジアミン四酢酸及びその塩、ジヒドロキシエチルグリシン及びその塩、酒石酸、コハク酸、グルコン酸、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等が挙げられる。この中でもヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩、アミノカルボン酸及びその塩、リン酸塩、ヒドロキシカルボン酸及びその塩が好ましく、特にヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)が好ましい。
【0039】
(C)成分の配合量は、シャンプー組成物中0.01〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜1質量%である。
【0040】
本発明のシャンプー組成物には、カチオン性界面活性剤以外に、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及びアニオン性界面活性剤等の洗浄性界面活性剤を配合することができる。これらは1種単独で又は2種以上を適且組み合わせて用いることができる。
【0041】
両性界面活性剤としては、アルキルベタイン系活性剤、アミドベタイン系活性剤、スルホベタイン系活性剤、ヒドロキシスルホベタイン系活性剤、アミドスルホベタイン系活性剤、ホスホベタイン系活性剤、イミダゾリニウムベタイン系活性剤、アミノプロピオン酸系活性剤、アミノ酸系活性剤等が挙げられる。
【0042】
中でも、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルイミノジプロピオン酸、N−[3−アルキル(12,14)オキシ−2−ヒドロキシプロピル]−L−アルギニン酸塩が好ましい。
【0043】
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、アルキルグリセリルグリコシド、メチルグルコシド脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0044】
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アシル化アミノ酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、アルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、脂肪酸石ケン、アルキルリン酸エステル塩、N−ラウロイルグルタミン酸塩、N−パルミトイルグルタミン酸塩、N−ラウロイル−N−エチルグリシン塩、N−ラウロイルザルコシン塩、N−ミリストイル−β−アラニン塩等が挙げられる。
【0045】
洗浄性界面活性剤の配合量は、2質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。洗浄性界面活性剤の配合量の上限は特に限定されないが、通常30質量%である。この中で、アニオン性界面活性剤の含有量は5質量%未満であり、より好ましくは2質量%以下であり、シャンプー組成物中にアニオン性界面活性剤が含まれなくてもよい。アニオン性界面活性剤の量をこの範囲とすることで、(A)、(B)及び(C)成分を併用する効果を高め、かつ形成された液晶構造体の分散安定性が向上する。
【0046】
本発明のシャンプー組成物には、本発明の効果が損なわれない範囲で、上記必須成分、洗浄性界面活性剤及び精製水等の水の他に、必要に応じて一般にシャンプー組成物に用いられている各種添加成分を配合することが可能である。
【0047】
各種添加成分としては、例えば、シリコーン化合物、ポリオール類、食塩、芒硝等の無機塩類、有機塩類、プロピレングリコール等の保湿剤、トニック剤、可溶化剤、BHTやα−トコフェロール等の酸化防止剤、トリクロサン、トリクロロカルバン等の殺菌剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、タンパク誘導体、動植物抽出液、ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン等のフケ防止剤、グリチルリチン酸ジカリウム等の抗炎症剤、安息香酸及びその塩、パラベン類、ケーソンCG等の防腐剤、クエン酸、トリエタノールアミン等のpH調整剤、エチレングリコールジ脂肪酸エステル等のパール化剤、乳濁剤、ハイドロトロープ、低級アルコール、ビタミン類、揮発性油分、疎水性溶媒、希釈性溶媒、色素、香料等を任意に添加することができる。これらの添加成分は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、本発明のシャンプー組成物の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0048】
シリコーン化合物としては、その種類が特に制限されるものではなく、通常シャンプー組成物に使用されているものを用いることが可能である。例えば、ジメチルポリシロキサン(高重合ジメチルポリシロキサン、シリコーンゴムを含む)、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリアミノ変性シリコーン、べタイン変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、シリコーングラフトポリマー、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、トリメチルシリル基末端ジメチルポリシロキサン、シラノール基末端ジメチルポリシロキサン等を挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。これらの中でも、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリアミノ変性シリコーンが特に好適に使用される。
【0049】
なお、これらのシリコーン化合物は、その粘度等が特に制限されるものではないが、通常、温度25℃における粘度が1〜20,000,000mm2/s、好ましくは30〜100,000,000mm2/sのものが好適に用いられる。
【0050】
また、上記シリコーン化合物としては、上記シリコーン化合物を界面活性剤により乳化し、エマルジョン化したものも使用することができる。なお、このようなエマルジョンは、乳化剤や乳化方法に特に制限はなく、種々使用することができる。
【0051】
本発明に使用される香料、香料組成物は、特開2003−300811号公報の段落番号[0021]〜[0035]に記載した香料成分等、[0050]に記載した香料用溶剤等が挙げられる。この香料用溶剤の使用量は、香料組成物中に0.1〜99質量%配合されるが、好ましくは、1〜50質量%配合される。
【0052】
また、香料安定化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンEとその誘導体、カテキン化合物、フラボノイド化合物、ポリフェノール化合物等が挙げられ、香料組成中に0.0001〜10質量%配合されるが、好ましくは、0.001〜5質量%配合される。これらの中で、好ましい安定化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエンが挙げられる。
【0053】
香料組成物とは、前記の香料成分、溶剤及び香料安定化剤等からなる混合物である。本発明の組成物にはかかる香料組成物が、シャンプー組成物中0.005〜40質量%配合されるが、好ましくは、0.01〜10質量%配合される。
【0054】
本発明のシャンプー組成物は、(A)成分と(B)成分とを主成分として形成された液晶構造体が、組成物中に分散してなることが好ましい。液晶構造体が、組成物中に分散することにより、シャンプーすすぎ時のきしみ、特にカラーリングした髪の激しいきしみ感を改善する。なお、「主成分として形成」とは、液晶構造体が(A)成分と(B)成分とから形成されるが、この2成分のほかに他の成分が微量含まれる場合があることをいう。
【0055】
なお、液晶構造は、X線回析、光学顕微鏡及び電子顕微鏡等によって確認することができる。分散状態とは液晶構造体が可溶化されずに分散していることを示す。
【0056】
本発明のシャンプー組成物は、特開2001−311099号公報に記載の方法に準じて調製することができる。より具体的には、洗浄性界面活性剤及び(C)金属封鎖剤を含有する水相と、(A)カチオン性界面活性剤及び(B)常温で固体の油分を(B)成分の融点に合わせて溶解した油相とを、40〜85℃で混合し、得られた混合物を冷却する方法が好ましい。
【0057】
本発明のシャンプー組成物の容器としては、アルミニウムラミネートチューブ、EVALチューブ、アルミチューブ、ガラス蒸着プラスチックチューブ等のチューブの他、機械的又は差圧によるディスペンサー容器及びスクイーズ容器、ラミネートフィルム容器、スポイト容器、スティック容器、ボトル容器等に充填することができる。ラミネートフィルムは、通常2層以上の多層を有し、その材質はポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、二軸延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂、紙、アルミ蒸着プラスチック等によって構成される。強度、柔軟性、耐候性等を考慮し、一般的には2〜5層のものを用いる。ボトルの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−ビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド等及びガラス等を炭層ないし2層以上組み合わせて用いることができる。
【0058】
本発明のシャンプー組成物の使用方法は特に制限されず、シャンプー組成物の常用量を常法に従って使用することができる。
【実施例】
【0059】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%を示す。
【0060】
[実施例1〜10、比較例1〜10]
表1〜4に示す組成のシャンプー組成物を、下記製造方法で調製した。得られたシャンプー組成物について、下記方法で評価を行った。結果を表1〜4に併記する。
【0061】
製造方法
[1].(A)成分及び(B)成分の油溶性成分を、45〜80℃で加温溶解し、油相を調製した。
[2].(C)成分、洗浄性界面活性剤及びその他の成分を、精製水に室温〜80℃で撹拌溶解し水相を調製した。
[3].[2]で得られた水相に[1]で得られた油相を添加し、パドルミキサーで温度40〜80℃で撹拌混合し、撹拌しながら室温まで徐冷し、必要に応じてpH調整してシャンプー組成物を得た。
【0062】
上記製造方法にて調製した実施例1〜10のシャンプー組成物は、X線回折の結果、規則的な回折パターンが観察された。これらを偏光顕微鏡にて観察したところ、組織像は光学異方性を示し、また、クライオ走査型電子顕微鏡にて凍結割断したサンプルを観察したところ、薄層が重なっていた。これより、実施例1〜10のシャンプー組成物は、液晶構造体が分散したものであると認められた。
【0063】
評価方法及び評価基準
[1].シャンプーをすすいだ時のきしみ感
<方法>
茶色系に染毛した、長さがショート〜セミロングの髪の女性パネラー10名を対象にして評価を行った。パネラーがシャンプー組成物を10日間使用し、すすぎ時のきしみ感を下記評点に基づいて評価した。表中では10名の合計点を下記評価基準で示した。なお、シャンプー後に使用するリンス・コンディショナー等のインバス製品やスタイリング剤やヘアケア剤等のアウトバス製品は、各パネラーが日常用いているものをそのまま使用した。
【0064】
<評点>
+2点:非常によい、+1点:やや良い、−1点:やや悪い、−2点:非常に悪い
<評価基準>
シャンプーすすぎ時のきしみのなさ
◎ :合計点が15点以上
◎〜○:14〜10点
○ :合計点が9〜5点
△ :合計点が4〜0点
△〜×:合計点が−1〜−4点
× :合計点が−5点以下
【0065】
[2].シャンプーによるカルシウム除去効果の評価
<方法>
ダメージ毛髪(パーマ1回、ブリーチ2回処理)の毛束(長さ30cm、10g)を、シャンプー組成物1gで、7回繰り返し洗髪処理した。この洗髪処理後の毛髪中の残存カルシウム量を定量した。毛髪中の残存カルシウム量は、一定量分取した毛髪に、酸を加えて加水分解し、これをICP発光分析することにより測定した。得られたカルシウム量から、洗髪処理前のブランク毛髪中のカルシウム量を100%として、カルシウム残存率を換算した。カルシウム残存量と毛髪の柔らかさとの相関性は確認済みであり、下記評価基準の( )内はブランク毛に対する柔らかさの官能評価レベルを示す。
<評価基準>
カルシウム残存率(髪の柔らかさ)
◎:70%未満(ブランク毛と比較して柔らかさを感じる)
○:70〜100%未満(ブランク毛と比較してやや柔らかさを感じる)
△:100%(ブランク毛と比較して柔らかさは変化なし)
×:100%より多い(ブランク毛と比較してかたさを感じる)
【0066】
上記実施例及び比較例で得られたシャンプー組成物は下記容器それぞれに充填した。なお、下記中のPEはポリエチレン、PPはポリプロピレン、PETはポリエチレンテレフタレート、PAはポリアミド、HDPEは高密度ポリエチレンを示す。
<ボトル容器>
<1>ボトル部:材質PP キャップ:材質PP
<2>ボトル部:材質HDPE キャップ:材質PP
<3>ボトル部:材質PET キャップ:材質PP
<4>ボトル部:材質PP/HDPE キャップ:材質PP
<ポンプ容器>
<5>ボトル部:材質PP ディスペンサー部:使用材質PP、PE及びSUS304
<6>ボトル部:HDPE ディスペンサー部:使用材質PP、PE及びSUS304
<7>ボトル部:PET ディスペンサー部:使用材質PP、PE及びSUS304
<8>ボトル部:PP/HDPE ディスペンサー部:使用材質PP、PE及びSUS304
<パウチ容器>
<9>材質アルミ蒸着ポリエチレンパウチ
【0067】
【表1】

【0068】
【表2】

【0069】
【表3】

【0070】
【表4】

【0071】
以下、実施例11〜13に示す組成のシャンプー組成物を、実施例1と同様の方法で調製した。実施例1と同様にX線回折等をし、同様の評価をおこなった。実施例11〜13のシャンプー組成物は、いずれも液晶構造体が分散したものであると認められ、すすぎ時のきしみのなさ及びカルシウム残存率について良好な結果を得た。
【0072】
[実施例11]
組成 質量%
ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド 2.5
ベヘニルアルコール 6.0 ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.1
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 12.0
ラウリン酸アミドプロピルヒドロキシスルホベタイン ※53 2.0
アシルグルタミン酸トリエタノールアミン ※54 0.5
ラウリルジメチルアミンオキシド 1.0
POE(2)ラウリン酸モノエタノールアミド 3.0
ベヘニルエーテル(10EO) 0.3
モノステアリン酸ポリエチレングリコール ※55 0.2
モノラウリン酸グリセリル ※56 1.0
ベントナイト 0.3
ジメチルシリコーンエマルジョン ※57 1.0
アミノ変性シリコーン(SM8704C) 0.2
安息香酸ナトリウム 1.0
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
アルギニン 0.5
プロピレングリコール 10.0
ポリエチレングリコール ※58 3.0
植物混合エキスA ※59 0.3
植物混合エキスB ※60 0.3
シラカバエキス ※61 0.3
黄色203号 0.001
黄色5号 0.002
香料 A 0.5
クエン酸 0.45
合計 100.0
【0073】
[実施例12]
組成 質量%
ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド 2.5
ベヘニルアルコール 5.0
ポリリン酸ナトリウム 0.5
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 8.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 4.0
ラウリルジヒドロキシエチルアミンオキシド 1.0
モノラウリン酸グリセリル ※56 2.0
ジメチルシリコーンエマルジョン ※57 1.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.1
ベントナイト 0.3
ピロクトンオラミン ※62 0.3
安息香酸ナトリウム 0.7
トリメチルグリシン ※63 0.5
グリセリン 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
オキシベンソン 0.1
黄色203号 0.001
黄色5号 0.002
香料 B 0.5
クエン酸 0.5
合計 100.0
【0074】
[実施例13]
組成 質量%
ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド 1.5
ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド 1.0
ベヘニルアルコール 6.0
エデト酸2ナトリウム 0.5
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 12.0
POEアルキルスルホコハク酸ナトリウム ※64 0.5
ラウリルジメチルアミンオキシド 1.0
モノラウリン酸グリセリル 2.0
ジメチルシリコーンエマルジョン ※57 1.0
カチオン化グアガム ※65 0.1
安息香酸ナトリウム 0.7
メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル ※66 0.5
グリセリン 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
オキシベンソン 0.1
グリコール酸 ※67 0.5
クエン酸 0.5
香料 C 0.5
合計 100.0
【0075】
なお、実施例1〜13、比較例1〜10には下記のものを使用した。
※1 ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド:アーカードT833(ライオン(株)製)
化粧品原料基準(以下「粧原基」と略す)に準拠したステアリルトリメチルアンモニウムクロライドで、純分約33%の水溶液(残り、粧原基無水エタノール29%、粧原基精製水38%)。表中にはステアリルトリメチルアンモニウムクロライドの純分相当量を記載した。
※2 ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド:アーカード22−80(ライオン(株)製)
粧原基に準拠したベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドで、純分約80%の固体。表中にはベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドの純分相当量を記載した。
化粧品原料基準第二版追補参照。
本品は、ナタネ油由来のエルカ酸を原料とし、長鎖アミンを経て合成されている。その長鎖アミンのアルキル鎖長分布は以下の通りである。
16以下 2%以下
18 6%以下
20 6%以下
22 87〜93%
24 3%以下
※3 ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド:アーカード218P−75E(ライオン(株)製)
粧原基に準拠したジステアリルジメチルアンモニウムクロライドで、純分約75%のペースト。表中にはジステアリルジメチルアンモニウムクロライドの純分相当量を記載した。なお、本品のアルキル(アルケニル)基はC180:C181=75:25とする第4級アンモニウム塩である。
※4 酢酸ラウリン酸アミドブチルグアニジン液:C12A4G(ライオン(株)製)
純分約32%の水溶液。表中には酢酸ラウリン酸アミドブチルグアニジン液の純分相当量を記載した。
※5 ステアリルアルコール:コノール30SS(新日本理科(株)製)
粧原基準拠
※6 ベヘニルアルコール:LANETTE 22(コグニスジャパン(株)製)
粧原基準拠、固体。
本品は、ヤシ油由来であり、そのアルキル鎖長分布は以下の通りである。
16 0.5%以下
18 5〜15%
20 10〜20%
22 70〜80%
24 1%以下
※7 硬化ナタネ油アルコール:Stenol 1822SR(コグニスジャパン(株)製)
化粧品種別配合成分規格(以下「粧配規」と略す)に準拠、鎖長の分布は概して以下の通りである。
16以下 1.5%以下
18 40〜46%
20 8〜14%
22 42〜48%
24 0.5%以下
※8 ミリスチルアルコール:コノール1495(新日本理化(株)製)
※9 ラウリルアルコール:コノール20L(新日本理化(株)製)
粧原基準拠。
※10 オレイルアルコール:アンジェコール 90NR(新日本理化(株)製)
※11 ヒドロキシエタンジホスホン酸:フェリオックス115(ライオン(株)製)
※12 エデト酸二ナトリウム:ディゾルビンNA2(アクゾノーベル製)
※13 ポリリン酸ナトリウム:ポリリン酸ナトリウム(岩瀬コスファ(株)製)
※14 コハク酸:コハク酸(岩瀬コスファ(株)製)
※15 ステアリン酸モノグリセリル:リケマールS−100(理研ビタミン(株)製)
粧配規準拠、白色固体、mp62〜68、HLB4.3。
※16 ベヘニン酸モノグリセリル:リケマールB−100(理研ビタミン(株)製)
粧配規準拠、白色固体、mp74〜80、HLB4.2。
※17 ステアリルエーテル(EO11):EMALEX 611(日本エマルジョン(株)製)
粧配規準拠、白色ワックス状、HLB11。
※18 ベヘニルエーテル(EO10):EMALEX BHA−10(日本エマルジョン(株)製)
粧配規準拠、白色ワックス状、HLB9。
※19 POE(20)硬化ヒマシ油:CW−20−90(青木油脂工業(株)製)
粧原基に準拠したポリオキシエチレン硬化ヒマシ油で、純分約90%の水溶液。表中にはPOE(20)硬化ヒマシ油の純分相当量を記載した。
※20 ジステアリン酸エチレングリコール:Genapol PMS(クラリアントジャパン(株)製)
粧配規に準拠したジステアリン酸エチレングリコールで、C16とC18の混合比は6:4。
本原料のシャンプーへの配合方法は、シャンプー中での分散性を良くするため、予め本原料の質量比25%に対して、POEアルキルエーテル硫酸ナトリウム水溶液20%、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド25%及び水30%を約80℃で混合して分散液を作製し、その分散液をシャンプー液中に添加した。
※21 ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム:POEアルキルエーテル硫酸ナトリウム(ライオン(株)製)
粧配規に準拠したポリオキシエチレンアルキル(炭素数12,13)エーテル硫酸ナトリウム液(3EO)で、純分約27%の水溶液。表中にはPOEアルキルエーテル硫酸ナトリウムの純分相当量を記載した。
※22 テトラデセンスルホン酸ナトリウム:テトラデセンスルホン酸ナトリウム(ライオン(株)製)
粧配規に準拠したテトラデセンスルホン酸ナトリウム液で、純分約35%でヒドロキシアルカンスルホン酸ナトリウムを含んだ水溶液。表中にはテトラデセンスルホン酸ナトリウムの純分相当量を記載した。
※23 ラウリン酸アミドプロピルベタイン:エナジコールL30B(ライオン(株)製)
粧配規に準拠したラウリン酸アミドプロピルベタイン液で、純分約30%の水溶液。表中にはラウリン酸アミドプロピルベタインの純分相当量を記載した。
※24 ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン:オバゾリンLB−SF(東邦化学工業(株)製)
粧原基に準拠した、純分約35%の水溶液。表中にはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインの純分相当量を記載した。
※25 ラウリルジメチルアミンオキシド:アロモックスDM12D−W(ライオン(株)製)
粧配規に準拠したラウリルジメチルアミンオキシド液で、純分約33%の水溶液。表中にはラウリルジメチルアミンオキシドの純分相当量を記載した。
※26 アルキル(炭素数8−16)グルコシド:PLANTACARE 818UP(コグニスジャパン(株)製)
粧配規に準拠したアルキル(炭素数8−16)グルコシドで、純分約52%の液体。表中にはアルキル(8−16)グルコシドの純分相当量を記載した。
本品は、ヤシ油由来であり、そのアルキル鎖長分布は以下の通りである.
8 24〜30%
10 15〜22%
12 37〜42%
14 12〜18%
16 4%以下
※27 ベントナイト:クニピアF(クニミネ工業(株)製)
粧原基準拠。
※28 合成ベントナイト:スメクトンSA(クニミネ工業(株)製)
粧原基準拠。
※29 ヒドロキシプロピルセルロース:HPC−SL(日本曹達(株)製)
※30 キサンタンガム:モナートガムDA(ケルコ(株)製)
※31 高重合ポリエチレングリコール:ポリオックスWSR 60K−CG(ユニオンカーバイド(株)製)
※32 ジステアリン酸ポリエチレングリコール(150EO):EMALEX 6300 DI−ST(日本エマルジョン(株)製)
※33 ジメチルシリコーン:レオフローDMS−55(ライオン(株)製)
粧配規に準拠した粘度10万mm2/s、平均分子量約13万の高重合メチルポリシロキサンを、化粧品原料基準(以下「粧原基」と略す)に準拠したPOE(15)セチルエーテルで機械力にて乳化分散した水分散液で、ジメチルシリコーンの濃度は約55%。水分散液中のジメチルシリコーンの平均粒子径は約0.5μm。表中にはジメチルシリコーンの純分相当量を記載した。
※34 ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体:SH3775M(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)
粧配規に準拠。
※35 アミノ変性シリコーン:SM8704C(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)
粧配規に準拠したアモジメチコンの水分散液で、アミノ変性シリコーンの濃度は約40%。水分散液中のアミノ変性シリコーンの平均粒子径は約0.1μm。表中にはアミノ変性シリコーンの純分相当量を記載した。
※36 カチオン変性シリコーン:X−52−2380(信越化学工業(株)製)
※37 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド:CDE−100(川研ファインケミカル(株)製)
粧原基のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドに準拠。
※38 ポリオキシエチレン(2)ラウリン酸モノエタノールアミド:アミゼット2L−Y(川研ファインケミカル(株)製)を使用した。
※39 カチオン化セルロース:XE−511K(ライオン(株)製)
粧配規の塩化O−[ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースに準拠。
※40 塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体:カヤクリルレジンMN−50(日本化薬(株)製)
粧配規に準拠した塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液、純分は約5.5%の水溶液。
モノマーである塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリルアミドの仕込み比は約1:1。表中には塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体の純分相当量を記載した。
※41 プロピレングリコール:プロピレングリコール(旭硝子(株)製)
※42 ソルビトール:D−ソルビット液(東和化成工業(株)製)
粧原基に準拠したソルビット液で、純分約60%の水溶液。表中にはソルビトールの純分相当量を記載した。
※43 加水分解小麦タンパク液:クロペプタイドW(クローダジャパン(株)製)、GLUADIN WLM(コグニスジャパン(株)製)
粧配規準拠。
※44 ジグルコシル没食子酸:ジグルコシル没食子酸(三井化学(株)製)
※45 メチルパラベン:メチルパラベン(吉富ファインケミカル(株)製)
粧原基準拠。
※46 安息香酸ナトリウム:安息香酸ソーダ(BFGoodrich Kalama Inc.社製)
粧原基準拠。
※47 メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン液:KATHON CG(ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製)
粧配規準拠。表中には本液の配合量を記載した。
※48 アルギニン:アルギニン(味の素(株)製)
粧原基準拠。
※49 黄色203号:キノリン イエローWS−G(中央合成化学(株)製)
※50 赤色106号:赤色106号(癸巳化成(株)製)
※51 緑色3号:緑色3号(癸巳化成(株)製)
※52 クエン酸:ケッショウクエンサンL(扶桑化学工業(株)製)
粧原基クエン酸・1水塩に準拠。
※53 ラウリン酸アミドプロピルヒドロキシスルホベタイン:ソフタゾリンLSB(川研ファインケミカル(株)製)
純分約30%の水溶液。配合量は純分相当量を記載した。
※54 アシルグルタミン酸トリエタノールアミン:アミソフトCT−12(味の素(株)製)
※55 モノステアリン酸ポリエチレングリコール:エマレックス6300M−ST(日本エマルジョン(株)製)
※56 モノラウリン酸グリセリル:MONOMULS 90−L12(コグニスジャパン(株)製)
※57 ジメチルシリコーンエマルジョン:粘度1,000万/400万/1,000mm2/sを15/15/70質量%の比率で混合したジメチコンの水分散液。水分散液中のジメチルシリコーンの平均粒子径は約0.5μm。配合量はジメチコン全量の純分相当量を記載した。
※58 ポリエチレングリコール:PEG300(ライオン(株)製)
※59 植物混合エキスA:ファルコレックスBX44(一丸ファルコス(株)製)
本混合液は、オトギリソウエキス、カモミラエキス、シナノキエキス、トウキンセンカエキス、ヤグルマソウエキス及びローマカミツレエキスを含む1,3−BG・水溶液である。
※60 植物混合エキスB:ファルコレックスBX46(一丸ファルコス(株)製)
本混合液は、スギナエキス、ホップエキス、マツエキス、レモンエキス及びローズマリーエキスを含む1,3−BG・水溶液である。
※61 シラカバエキス:シラカバエキス(C)(一丸ファルコス(株)製)
粧配規準拠。
※62 ピロクトンオラミン:オクトピロックス(クラリアントジャパン(株)製)
※63 トリメチルグリシン:トリメチルグリシン(味の素(株)製)
※64 POEアルキルスルホコハク酸ナトリウム:ビューライトESS(三洋化成(株)製)
※65 カチオン化グアーガム:ラボールガムCG−M6L(大日本製薬(株)製)
※66 メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル:ネオヘリオパンAV(Haamann&Reimer社製)
※67 グリコール酸:グリピュア70(デュポン(株)製)
【0076】
実施例及び比較例に使用した香料A〜Dは以下の通りである。
【0077】
【表5】

【0078】
【表6】

【0079】
【表7】

【0080】
【表8】

【0081】
【表9】

【0082】
【表10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)カチオン性界面活性剤、(B)常温で固体の油分、及び(C)金属封鎖剤を含有し、アニオン性界面活性剤の含有量が5質量%未満であるシャンプー組成物。
【請求項2】
前記(A)成分と(B)成分とを主成分として形成された液晶構造体が、組成物中に分散してなる請求項1記載のシャンプー組成物。
【請求項3】
(B)常温で固体の油分が、融点45℃以上の高級アルコールである請求項1又は2記載のシャンプー組成物。
【請求項4】
(C)金属封鎖剤が、ヒドロキシエタンジホスホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸塩、アミノカルボン酸、アミノカルボン酸塩、リン酸塩、ヒドロキシカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1、2又は3記載のシャンプー組成物。

【公開番号】特開2006−63044(P2006−63044A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−249835(P2004−249835)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】