シンク機器、シンク機器の制御方法、プログラム、及び、記録媒体
【課題】複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークにおいてコンテンツを表示するシンク機器を、コンテンツの種類に応じて容易に切り替えることのできるシンク機器を提供する。
【解決手段】HDMI入力装置101、102、チューナ部104、又は、ネットワーク入力部105を介して入力されるコンテンツを表示可能な表示部113を備えたテレビ10であって、HDMI入力装置101、102、チューナ部104、又は、ネットワーク入力部105を介して入力されるコンテンツをプロジェクタ20へ出力可能なHDMI出力装置103と、入力されるコンテンツの種類を判定し、判定結果に応じて、入力されるコンテンツを、表示部113に表示するか、HDMI出力装置103から他のシンク機器に出力するかを選択する連携制御部107と、を備えている。
【解決手段】HDMI入力装置101、102、チューナ部104、又は、ネットワーク入力部105を介して入力されるコンテンツを表示可能な表示部113を備えたテレビ10であって、HDMI入力装置101、102、チューナ部104、又は、ネットワーク入力部105を介して入力されるコンテンツをプロジェクタ20へ出力可能なHDMI出力装置103と、入力されるコンテンツの種類を判定し、判定結果に応じて、入力されるコンテンツを、表示部113に表示するか、HDMI出力装置103から他のシンク機器に出力するかを選択する連携制御部107と、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力されたコンテンツを処理するシンク機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)端子を標準搭載するテレビおよびAV機器が広く普及し、テレビとAV機器とをHDMIケーブルにより接続することが一般的となってきている。
【0003】
HDMIを用いると、一本のケーブルで映像と音声を伝送することができる。また、HDMI規格において定められているCEC(Consumer Electronics Control)コマンドにより、様々な機器間の連携が行えるようになる。CECコマンドによる機器間の連携を行うために、HDMIケーブルにより接続された各機器には、その機器の種別を示すことによりその機器を指定する論理アドレスと、HDMIケーブルにより接続された機器により構成されるHDMIネットワーク上における所在を示すことにより機器を指定する物理アドレスとが割り振られている。
【0004】
また、HDMIが普及してきたことにより、HDMIネットワークの中に、コンテンツを受信するテレビなどのシンク機器が複数存在する場合が増えてきている。
【0005】
例えば、特許文献1には、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークを、無線などで中継した場合にも、正しく物理アドレスの変更を行うことのできる中継装置に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−278262号公報(2009年11月26日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載された中継装置は、それぞれのシンク機器に対して、コンテンツを送信するソース機器の物理アドレスを変更するのみであり、ソース機器に対してそれぞれのシンク機器の物理アドレスを変更することはできない。これは、HDMI規格において、図3に示すように、シンク機器の物理アドレスが(0.0.0.0)という1通りの物理アドレスのみしか定義されておらず、2つ以上のシンク機器を区別することができないためである。
【0008】
従って、上記中継装置は、複数のシンク機器(例えばテレビとプロジェクタなど)が混在するHDMIネットワークにおいてコンテンツを受信して出力するシンク機器をソフトウェア処理によって自動的に切り替えることができない。そのため、HDMI出力端子が複数備えられたソース機器を使用するか、1つの入力から複数の出力を得るHDMIセレクタなどを使用して専用のリモートコントローラ(リモコン)によって出力先を切り替える必要がある。
【0009】
また、例えば、放送中のテレビ番組を受信して出力するシンク機器をテレビからプロジェクタに切り替えたい場合、チューナを内蔵したソース機器(HDDレコーダなど)を別に用意するなどの対処が必要になる。
【0010】
このように、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークにおいて、コンテンツを出力するシンク機器を切り替える場合、非常に利便性が低いという問題があった。
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークにおいてコンテンツを表示するシンク機器を、コンテンツの種類に応じて容易に切り替えることのできるシンク機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るシンク機器は、上記課題を解決するために、ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを表示可能な表示部を備えたシンク機器であって、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを他のシンク機器へ出力可能なコンテンツ出力部と、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定する判定手段と、上記判定手段の判定結果に応じて、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部から上記他のシンク機器に出力するかを選択する出力先選択手段と、を備えていることを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、まず、判定手段が上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定する。次に、出力先選択手段が、判定手段によって判定されたコンテンツの種類に応じて、上記コンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部を介して上記他のシンク機器へ出力するかを選択する。
【0014】
これによって、本発明のシンク機器は、コンテンツを入力するだけではなく、上記コンテンツの種類に応じて、コンテンツの表示を行うシンク機器を、自機器と他のシンク機器との間で自動で切り替えることができる。従って、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークにおいて上記コンテンツを表示するシンク機器を、上記コンテンツの種類に応じて容易に切り替えることができる。
【0015】
また、上記の構成によれば、本発明のシンク機器は、上記ソース機器から上記コンテンツが入力されることから、上記ソース機器に対してはシンク機器として動作し、上記他のシンク機器に上記コンテンツを出力していることから、上記他のシンク機器に対してはソース機器として動作する。このため、上記シンク機器を用いることによって、上記ソース機器及び上記他のシンク機器を特別な機能等に対応させることなく、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークにおいて上記コンテンツを表示するシンク機器を、上記コンテンツの種類に応じて容易に切り替えることができる。
【0016】
なお、上記「外部から入力されるコンテンツ」とは、例えば、本発明のシンク機器に内蔵されたチューナによって選択的に受信される放送信号、又は、インターネットを介して入力されるコンテンツのように、シンク機器とHDMI接続されるソース機器以外のコンテンツ供給元から供給されるコンテンツを指す。
【0017】
上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類と、上記コンテンツの表示を行うシンク機器とが関連付けられた出力先情報を記憶する記憶部を更に備え、上記出力先選択手段は、上記コンテンツの出力先を選択する前に、上記記憶部を参照することが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類に応じて表示を行うシンク機器を、予め上記出力先情報として記憶部に記憶させておくことができる。これによって、出力先選択手段は、コンテンツの種類に応じた出力先情報を記憶部から容易に取得することができる。
【0019】
なお、ユーザ入力を受け付ける入力部を介して、記憶部の出力先情報を随時書き換えることができるように構成してもよい。
【0020】
本発明に係るシンク機器は、上記表示部及び上記他のシンク機器にはそれぞれ個別に性能情報が設定されており、上記他のシンク機器の性能情報を取得する取得手段と、上記出力先の性能情報を上記ソース機器に提示する提示手段と、上記出力先選択手段において選択された出力先の性能情報と、上記提示手段において提示されている性能情報とが一致していない場合に、上記提示されている性能情報を上記出力先の性能情報に書き換える書替手段と、を更に備えていることが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、上記出力先選択手段において選択された出力先の性能情報に基づいて、上記ソース機器に提示する性能情報を書き換えることができるため、上記シンク機器は、上記ソース機器から入力される上記コンテンツを、上記出力先、すなわち、上記表示部又は上記他のシンク機器の性能情報に適した形式で取得し、出力先に出力することができる。
【0022】
本発明に係るシンク機器における上記判定手段は更に、上記ソース機器から入力されるコンテンツの種類を判定するとき、上記ソース機器から入力されるコンテンツに付加されている種別情報に基づいてコンテンツの種類を判定することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、上記判定手段は、コンテンツに付加されている種別情報に基づいて、上記ソース機器から入力されるコンテンツの種類を判定する。これによって、上記ソース機器から入力されるコンテンツの種類を、より正確に判定することができる。
【0024】
本発明に係るシンク機器における上記判定手段は、上記外部から入力されるコンテンツの種類を判定するとき、上記外部から入力される番組情報であって、上記外部から入力されるコンテンツの種別情報が付加されている番組情報に基づいてコンテンツの種類を判定することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、上記判定手段は、番組情報に付加されている種別情報に基づいて、上記外部から入力されるコンテンツの種類を判定する。これによって、上記外部から入力されるコンテンツの種類を、より正確に判定することができる。
【0026】
本発明に係るシンク機器における上記出力先選択手段は更に、ユーザ入力を受け付ける入力部からの指示に基づいてコンテンツの出力先を選択することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、上記出力先選択手段は、上記入力部を介して行われるユーザの指示に基づいて、コンテンツの出力先を選択する。これによって、ユーザは、入力部を操作するという極めて単純な操作によって、コンテンツの出力先を容易に切り替えることができる。
【0028】
なお、上記入力部は、本発明のシンク機器に対して外付け可能であり、シンク機器との接続形態は、無線か有線かを問わない。
【0029】
本発明に係るシンク機器の制御方法は、上記課題を解決するために、ソース機器又は外部から供給されるコンテンツを表示可能な表示部と、上記ソース機器又は外部から供給されるコンテンツを他のシンク機器へ出力可能なコンテンツ出力部とを備えたシンク機器の制御方法であって、上記ソース機器又は外部から供給されるコンテンツの種類を判定する判定ステップと、上記判定ステップの判定結果に応じて、上記ソース機器又は外部から供給されるコンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部から上記他のシンク機器に出力するかを選択する出力先選択ステップと、を含んでいることを特徴としている。
【0030】
上記の構成によれば、まず、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定する。次に、判定されたコンテンツの種類に応じて、上記コンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部を介して上記他のシンク機器へ出力するかを選択する。
【0031】
これにより、シンク機器について既に説明した効果と同様の効果を得ることができる。
【0032】
また、本発明に係るシンク機器を動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させることを特徴とするプログラム、および、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に含まれる。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係るシンク機器およびその制御方法は、ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを表示可能な表示部と、その入力されるコンテンツを他のシンク機器へ出力可能なコンテンツ出力部とを備えたシンク機器に関し、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定した判定結果に応じて、上記入力されるコンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部から上記他のシンク機器に出力するかを選択することを特徴としている。
【0034】
これによって、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークにおいて上記コンテンツを表示するシンク機器を、上記コンテンツの種類に応じて容易に切り替えることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態に係るテレビの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るコンテンツ再生システムを示すブロック図である。
【図3】HDMIケーブルの構成の一例を示す図である。
【図4】論理アドレスとソース機器の種別とを対応付けた表である。
【図5】CECコマンドの構成の概要を示す図である。
【図6】ソース機器とシンク機器をHDMIケーブルで接続した際に行われる接続処理を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るテレビの動作に関係するブロックのデータの繋がりを示したブロック図である。
【図8】本実施形態に係るテレビの動作を示すシーケンス図である。
【図9】本実施形態に係るテレビのEDID書替処理に関する動作を示すシーケンス図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るテレビの動作に関係するブロックのデータの繋がりを示したブロック図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係るテレビの動作を示すシーケンス図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係るテレビの動作に関係するブロックのデータの繋がりを示したブロック図である。
【図13】本発明の実施形態に係るテレビの動作を示すシーケンス図である。
【図14】本発明の実施形態の変形例に係るテレビの動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1から図8を参照して以下に説明する。本実施形態では、シンク機器とソース機器とがHDMIネットワークを介して接続されている場合を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では、シンク機器としてテレビジョン受像機(テレビ)を例示し、他のシンク機器としてプロジェクタを例示し、ソース機器としてBD(Blu−ray Disc)プレーヤ及びHDDレコーダを例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0037】
(システムの概要)
本実施形態に係るテレビを備えるコンテンツ再生システムを図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係るコンテンツ再生システム1を示すブロック図である。
【0038】
図2に示すように、コンテンツ再生システム1は、テレビ10(シンク機器)、プロジェクタ20(他のシンク機器)、BDプレーヤ30(ソース機器)、及び、HDDレコーダ40(ソース機器)を備えている。
【0039】
テレビ10は、BDプレーヤ30及びHDDレコーダ40に対し、シンク機器として動作する。すなわち、テレビ10は、BDプレーヤ30及びHDDレコーダ40から入力されるコンテンツを再生するなどの処理を行う。
【0040】
また、テレビ10は、プロジェクタ20に対し、ソース機器として動作する。すなわち、テレビ10はプロジェクタ20に対してコンテンツを出力し、プロジェクタ20は供給されたコンテンツを表示するなどの処理を行う。
【0041】
以下、本実施形態に係るテレビ10の具体的な構成および動作について説明する。
【0042】
(HDMIの概要)
まず、テレビ10の説明に先立って、図2に示すテレビ10、プロジェクタ20、BDプレーヤ30、及び、HDDレコーダ40を接続しているHDMIの概要について説明する。
【0043】
図2に示すように、テレビ10、プロジェクタ20、BDプレーヤ30、及び、HDDレコーダ40は、HDMIケーブルを介して接続されている。HDMIケーブルの構成を、図3を参照して説明する。図3は、HDMIケーブルの構成を示す図である。
【0044】
HDMIケーブルは、図3に示すように、コンテンツ(映像信号および音声信号)を伝送するTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)チャンネルと、シンク機器の性能、特性などを示すEDID(Extended Display Identification Data)などを伝送するDDC(Display Data Channel)ラインと、CECコマンドを伝送するCECラインと、ホットプラグ検出ピンの電圧を制御することによってEDIDをソース機器に読み出させることなどに利用されるHPD(Hot Plug Detect)信号を伝送するHPDラインと、接続検知のためにソース機器によって電圧(対グランド電位)が5Vに制御される5V電力ラインとを備えている。
【0045】
ここで、CECコマンドの概要について図4及び図5を参照して説明する。図4は、論理アドレスとソース機器の種別とを対応付けた表である。図5は、CECコマンドの構成の概要を示す図である。
【0046】
図4に示すように、論理アドレスは、機器種別(テレビ、レコーダ、プレーヤ、チューナ、オーディオの何れか)を示す0及び1から15までの自然数によって表現される。例えば、テレビには論理アドレス「0」が割り振られ、1台目のレコーダには論理アドレス「1」が割り振られ、2台目のレコーダには論理アドレス「2」が割り振られる。
【0047】
一方、物理アドレスは、ソース機器からのパスを示す4桁の0及び自然数によって表現される。例えば、シンク機器(テレビおよびプロジェクタ)には物理アドレス(0,0,0,0)が割り振られる。これに対し、シンク機器のx番目のHDMI入力装置に接続されたソース機器Xには物理アドレス(x,0,0,0)が割り振られ、シンク機器のy番目のHDMI入力装置に接続されたソース機器Yには物理アドレス(y,0,0,0)が割り振られる。
図2に示したコンテンツ再生システム1の構成においては、シンク機器であるテレビ10の入力端子1に接続されたHDDレコーダ40に物理アドレス(1,0,0,0)が割り振られ、入力端子2に接続されたBDプレーヤ30には(2,0,0,0)が割り振られる。
【0048】
なお、シンク機器であるプロジェクタ20に接続されたテレビ10はソース機器として動作するため、テレビ10に物理アドレス(1,0,0,0)が割り振られる。
【0049】
すなわち、コンテンツ再生システム1には、シンク機器とソース機器とが1つのシステムとして動作するHDMIネットワーク(以下、HDMI系とも呼称する)が互いに分離して2つ存在する。1つのHDMI系はシンク機器として動作するテレビ10、ソース機器としてのBDプレーヤ30及びHDDレコーダ40によって構成され、他の1つのHDMI系は、シンク機器としてのプロジェクタ20及びソース機器として動作するテレビ10によって構成される。
【0050】
CECラインは、1つのHDMI系の中で、シンク機器とソース機器とを接続する共通の信号線である。よって、HDMI規格の規定内では、1つのHDMI系でシンク機器として動作するテレビ10に割り当てられるアドレスと、他の1つのHDMI系でシンク機器として動作するプロジェクタ20に割り当てられるアドレスとは、同じ(すなわち論理アドレス0および物理アドレス(0,0,0,0))になるので、区別することは不可能である。
【0051】
そこで、本発明では、この2つのHDMI系においてテレビ10は共通の構成要素なので、それぞれのHDMI系において出入力されるCECコマンドなどを、後述するテレビ10が備えるCEC制御部112、連携制御部107などが適宜制御している。これによって、2つのHDMI系を1つのHDMI系、すなわち、コンテンツ再生システム1として動作させることを可能にしている。
【0052】
CECコマンドは、HDMIケーブルを介して接続された各機器の論理アドレスを指定する情報をCECコマンド内に格納することにより、所望の機器にCECコマンドを送信することができる。
【0053】
図5に示すように、CECコマンドは、ヘッダ(Header Block)、オプコード(Opcode Block)、オペランド(Operand Block)から構成される。具体的には、ヘッダにてCECコマンドの宛先及び送信元の論理アドレスを指定し、オプコードにて具体的なコマンドを指定し、オペランドにオプコードで指定したコマンドに応じた種々のデータを付加することによって、CECコマンドを構成する。
【0054】
(HDMI接続処理)
次に、ソース機器とシンク機器とをHDMIケーブルで接続した際に行われる接続処理について、図6を参照して説明する。図6は、ソース機器とシンク機器をHDMIケーブルで接続した際に行われる接続処理を示すシーケンス図である。
【0055】
図6に示すように、ソース機器とシンク機器とをHDMIケーブルで接続して、各機器の電源をON状態に遷移させると、まず、ソース機器が、接続されたことをシンク機器に示すため5V電源ラインを5Vに制御する。
【0056】
シンク機器は、5V電源ラインが5Vに制御されたことを検知すると、ホットプラグ検出ピンの電圧をLowレベル(Lレベル)からHighレベル(Hレベル)に制御することによってHPD信号をソース機器に供給する。
【0057】
ソース機器はホットプラグ検出ピンがHレベルに制御されたことを検知すると、DDCラインを介して、シンク機器のEDIDを読み出す。EDIDを読み出すことによって、ソース機器はシンク機器の性能及び特性を把握する。性能及び特性としては、具体的には、ビデオフォーマット、オーディオフォーマット、CEC対応可否、ソース機器に割り当てられる物理アドレスなどを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、例えば、シンク機器の機種名、型番などを挙げることもできる。
【0058】
ソース機器は、読み出したEDIDから自機器の物理アドレスを認識すると、CECラインを利用し、図4に示すようにHDMI規格で予め割り当てられている自機器の種別を示す論理アドレスが使用可能か否かを問い合わせる問い合わせコマンドを出力する。なお、この問い合わせコマンドの出力は、問い合わせたい論理アドレスを、問い合わせコマンドを構成するヘッダにて指定するなどして行われる。この問い合わせコマンドに応答がない、すなわち、問い合わせた論理アドレスを使用中であるとの応答が他機器よりされない場合、ソース機器は、問い合わせた論理アドレスが使用可能であると判定する。
【0059】
問い合わせた論理アドレスを自機器の論理アドレスとして採用すると、CECラインを利用し、シンク機器に対して自機器の物理アドレス及び論理アドレスを通知する。
【0060】
シンク機器は、ソース機器からの通知を受け、ソース機器の物理アドレス及び論理アドレスを認識する。
【0061】
なお、問い合わせコマンドに対する応答がされた場合、ソース機器は問い合わせた論理アドレスが使用不可であると判定し、図4に示す自機器の種別を示す論理アドレスのうち、他の論理アドレスが使用可能か否かを問い合わせる問い合わせコマンドを再び出力する。
【0062】
なお、図2に示すように、本実施形態に係るコンテンツ再生システム1は、シンク機器であるテレビ10とソース機器であるBDプレーヤ30及びHDDレコーダ40、シンク機器であるプロジェクタ20とプロジェクタ20に対してソース機器として機能するテレビ10とがHDMIケーブルによって接続されているため、それぞれのHDMI接続に対して上述したHDMI接続処理が行われることになる。
【0063】
(テレビの構成)
続いて、本実施形態に係るテレビ10の構成について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るテレビ10の構成を示すブロック図である。
【0064】
図1に示すように、本実施形態に係るテレビ10は、HDMI入力装置101、HDMI入力装置102(提示手段)、HDMI出力装置103(コンテンツ出力部)(取得手段)、チューナ部104、ネットワーク入力部105、種別情報取得部106、連携制御部107(判定手段)(出力先選択手段)、連携情報記憶部108(記憶部)、切替制御部109、EDID制御部110(書替手段)、リモコン受信/制御部111、CEC制御部112、及び、表示部113を備えている。
【0065】
また、図1における実線の矢印は、コンテンツのデータの流れを示し、破線の矢印は、CECコマンドの流れを示し、一点鎖線の矢印は、その他の制御データの流れを示している。
【0066】
HDMI入力装置101、102及びHDMI出力装置103は、HDMIケーブルによって接続された機器と通信を行う手段であり、HDMI入力装置101、102は、図3に示すHDMIレシーバというLSIを含み、HDMI出力装置103は、同図に示すHDMIトランスミッタというLSIを含んで構成されている。HDMI入力装置101及び102は、接続されたソース機器から入力されるコンテンツを取得する。上記HDMIレシーバは、符号化された映像、音声、種別情報などを復号化して、TMDSチャンネルを介して表示部113および音声部(不図示)などにデータを提供する。また、HDMI入力装置101及び102にはそれぞれテレビ10のEDIDが設定されており、接続されたソース機器に対してEDIDを提示する。
【0067】
前述したように、テレビ10のEDIDには、自身の物理アドレスおよび表示部113の性能情報、およびソース機器に割り当てる物理アドレスなどが含まれている。したがって、HDMI入力装置101及び102は、表示部113の性能情報をソース機器に提供する提示手段として機能する。
【0068】
HDMI出力装置103は、接続されたシンク機器に対してコンテンツを出力する。また、HDMI出力装置103は、接続されたシンク機器に設定されているEDIDを読み出す。したがって、HDMI出力装置103は、テレビ10以外の他のシンク機器の性能情報を取得する取得手段として機能する。
【0069】
チューナ部104及びネットワーク入力部105は、HDMIケーブルによって接続された機器以外の外部機器から供給されるコンテンツを取得する手段である。チューナ部104は、デジタル放送番組などのコンテンツ、デジタル放送番組などのコンテンツの種別情報が付加されている番組情報などを取得する。また、ネットワーク入力部105は、インターネットなどのネットワークを介して入力されるコンテンツ又はコンテンツの種別情報が付加されたコンテンツを取得する。
【0070】
表示部113は、入力されたコンテンツのうち、映像を表示する手段である。
【0071】
種別情報取得部106は、入力されるコンテンツの種別情報を抽出する手段である。具体的には、HDMI入力装置101、102、チューナ部104及びネットワーク入力部105を介してソース機器又は外部から入力されたコンテンツや制御データから種別情報を抽出し、連携制御部107に供給する。
【0072】
例えば、種別情報取得部106は、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30からコンテンツが供給される場合には、「AVI InfoFramePacket」と呼ばれる情報パケットを抽出する。なお、この情報パケットはTMDSチャンネルを介してHDMI入力装置102に入力される。
【0073】
また、種別情報取得部106は、HDMI入力装置101を介してHDDレコーダ40からコンテンツが供給される場合には、ベンダーコマンドに含まれる種別情報を抽出してもよい。また、チューナ部104及びネットワーク入力部105を介して放送番組のコンテンツ、インターネットテレビなどのコンテンツが入力される場合には、種別情報取得部106は、コンテンツと共に入力されるEPG(Electronic Program Guide)やコンテンツに付加されている識別情報を抽出してもよい。
【0074】
なお、より具体的には、コンテンツの種別情報は、上記HDMIレシーバ内のレジスタなどに一旦格納され、種別情報取得部106および連携制御部107などとして機能するCPUにて動作するHDMIレシーバ用のドライバソフトによって、上記レジスタから取得される。
【0075】
連携制御部107は、種別情報取得部106から供給される種別情報に基づいて、入力されるコンテンツの種類を判定する判定手段として機能し、且つ、判定結果に基づいて出力先を選択する出力先選択手段として機能する。
【0076】
具体的には、種別情報取得部106から供給される種別情報に基づいて判定した、入力されるコンテンツの種類に基づいて、入力されるコンテンツを、HDMI出力装置103を介してシンク機器に出力するか、表示部113に表示するかを選択する。なお、コンテンツの種別に応じた出力先の選択は、連携情報記憶部108に記憶されている連携情報を参照することによって行われる。連携制御部107は、出力先の選択結果を切替制御部109に通知する。
【0077】
なお、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30からコンテンツが供給される場合に入力される、「AVI InfoFramePacket」と呼ばれる情報パケットに定義されるコンテンツの種別には、例えば、「Graphics」、「Photo」、「Cinema」、「Game」、「No Data」などを挙げることができる。
【0078】
連携情報記憶部108は、コンテンツの種別と出力先とが関連付けられた連携情報(出力先情報)を記憶する手段である。連携情報としては、例えば、情報パケットに定義されている種別情報のうち、「Graphics」、「Cinema」などを示す種別情報とHDMI出力装置103とが関連付けられ、「Photo」、「Game」、「No Data」などを示す種別情報と表示部113とが関連づけられたテーブルを挙げることができる。なお、本発明の連携情報はこれに限定されるものではなく、例えば、「Game」を示す種別情報とHDMI出力装置103とが関連付けられていてもよい。
【0079】
また、放送番組などのコンテンツが入力される場合には、「映画」、「スポーツ」などを示す種別情報とHDMI出力装置103とが関連付けられ、「ニュース」、「ドラマ」などを示す種別情報と表示部113とが関連づけられたテーブルを挙げることができる。なお、本発明の連携情報はこれに限定されるものではなく、例えば、「ドラマ」を示す種別情報とHDMI出力装置103とが関連付けられていてもよい。
【0080】
この種別情報を参照することによって、連携制御部107は、コンテンツの種別情報が、例えば、「Cinema」、「スポーツ」などを示す場合にはHDMI出力装置103を介してシンク機器に出力し、「Game」、「ニュース」などを示す場合には表示部113に出力するよう、出力先を選択する。
【0081】
切替制御部109は、コンテンツの出力先を切り替える手段である。具体的には、連携制御部107における選択結果の通知に基づき、入力されるコンテンツをHDMI出力装置103から出力するか、表示部113に表示するかを切り替える。
【0082】
EDID制御部110は、コンテンツの出力先のEDIDに基づいて、HDMI入力装置101、102のEDIDを書き換える手段である。具体的には、出力先がHDMI出力装置103である場合、EDIDをソース機器に提示するHDMI入力装置101又はHDMI入力装置102に設定されているEDIDと、HDMI出力装置103が読み出したシンク機器のEDIDとを比較する。比較した結果、2つのEDIDが異なる場合には、HDMI入力装置101又はHDMI入力装置102に設定されているEDIDを、HDMI出力装置103が読み出したシンク機器のEDIDに書き換える。また、出力先が表示部113である場合、HDMI入力装置101又はHDMI入力装置102に設定されているEDIDと、表示部113のEDIDとを比較する。比較した結果、2つのEDIDが異なる場合には、HDMI入力装置101又はHDMI入力装置102に設定されているEDIDを、表示部113のEDIDに書き換える。
【0083】
リモコン受信/制御部111は、ユーザ入力を受け付ける不図示のリモコン(入力部)からのリモコン信号を受信する。受信したリモコン信号が、放送番組の放送局を選択する信号である場合にはチューナ部104にリモコン信号を供給し、インターネットなどのネットワークを介して入力されるコンテンツを選択する信号である場合にはネットワーク入力部105にリモコン信号を供給する。また、受信したリモコン信号が、連携情報を設定する信号である場合、設定された連携情報を連携情報記憶部108に記憶し、コンテンツの出力先を切り替える信号である場合には、リモコン信号を連携制御部107に直接供給する。
【0084】
CEC制御部112は、接続された機器に対して出力するCECコマンドを出力し、接続された機器から入力されたCECコマンドに応じて処理を行う手段である。具体的なCECコマンドについては後述する。
【0085】
(テレビの動作)
続いて、テレビ10の動作について図7から図9を参照して説明する。図7は図1に示すテレビ10の構成のうち、本実施形態に係るテレビ10の動作に関係するブロックのみのデータの繋がりを示したブロック図である。図8は、本実施形態に係るテレビ10の動作を示すシーケンス図である。
【0086】
また、図7における実線の矢印は、コンテンツのデータの流れを示し、破線の矢印は、CECコマンドの流れを示し、一点鎖線の矢印は、その他の制御データの流れを示している。
【0087】
図7に示すように、本実施形態では、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30からコンテンツが入力される場合のテレビ10の動作を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では、BDプレーヤ30から映画、すなわち種別情報が「Cinema」であるコンテンツが入力される場合を例に挙げて説明する。
【0088】
なお、以下の説明では、上述したHDMI接続処理において、BDプレーヤ30はHDMI入力装置102に設定されているEDIDの読み出しを終え、HDMI出力装置103はプロジェクタ20のEDIDの読み出しを終えていることを前提としている。
【0089】
図8に示すように、BDプレーヤ30に対して再生指示がなされると、コンテンツデータと共に情報パケットがHDMI入力装置102に入力される。HDMI入力装置102は、入力されたコンテンツデータ及び情報パケットを種別情報取得部106に供給する。
【0090】
種別情報取得部106は、供給されたコンテンツデータ及び情報パケットから情報パケットを抽出し、抽出した情報パケットからコンテンツの種別を示す種別情報を取得する。入力されたコンテンツが映画であるので、種別情報取得部106は、「Cinema」の種別情報を取得する。種別情報取得部106は、取得した種別情報を連携制御部107に供給する。
【0091】
連携制御部107は、取得した種別情報が示す種別に対するコンテンツの出力先を、連携情報記憶部108に記憶されている連携情報を参照して選択する。連携情報において、「Cinema」を示す種別情報に関連付けられた出力先がHDMI出力装置103である場合、連携制御部107は、出力先をHDMI出力装置103と判定する。
【0092】
連携制御部107は、出力先としてHDMI出力装置103を選択すると、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、HDMI出力装置103において読み出されたプロジェクタ20のEDIDに書き換えるEDID書替処理を行う。EDID書替処理の詳細については、後述する。
【0093】
連携制御部107は、EDID書替処理が終了すると、CEC制御部112に対し、シンク機器の電源をONにするCECコマンドを出力するよう電源ONコマンド出力指示を通知する。
【0094】
CEC制御部112は、電源ONコマンド出力指示を取得すると、HDMI出力装置103を介してプロジェクタ20に、シンク機器の電源をONにするCECコマンドである<Image View On>コマンドを出力する。
【0095】
プロジェクタ20は、<Image View On>コマンドが入力されると、自機器の電源をONに遷移させる。なお、本実施形態では、<Image View On>コマンドはプロジェクタ20の電源がOFFであるか否かに係わらず出力されるが、本発明はこれに限定されず、プロジェクタ20の電源がOFFである場合にのみ出力される構成を採用してもよい。
【0096】
<Image View On>コマンドが出力されると、連携制御部107は、CEC制御部112に対し、自機器の映像データをシンク機器に表示させるCECコマンドを出力するように表示コマンド出力指示を通知する。
【0097】
CEC制御部112は、表示コマンド出力指示を取得すると、自機器の映像データをシンク機器に表示させるCECコマンドである<Active Source>コマンドに自身の物理アドレスを付加し、ブロードキャストで出力する。
【0098】
プロジェクタ20は、入力された<Active Source>コマンドに付加されている物理アドレスを有するソース機器である、HDMI出力装置103から入力されるコンテンツの表示処理を行うことができる状態に遷移する。
【0099】
<Active Source>コマンドが出力されると、連携制御部107は、切替制御部109に対し、コンテンツの出力先をHDMI出力装置103に切り替えるよう通知する。
【0100】
切替制御部109は、コンテンツの出力先をHDMI出力装置103に切り替える。これによって、BDプレーヤ30から入力されるコンテンツは、HDMI出力装置103を介してプロジェクタ20に出力される。
【0101】
なお、入力されたコンテンツが、例えば「Game」であり、連携情報記憶部108に記憶されている関連情報において「Game」を示す種別情報に関連付けられた出力先が表示部113である場合、連携制御部107は、出力先として表示部113を選択する。
【0102】
連携制御部107は、出力先として表示部113を選択すると、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、表示部113のEDIDに書き換えるEDID書替処理を行う。EDID書替処理の詳細については、後述する。
【0103】
連携制御部107は、出力先として表示部113を選択すると、表示部113を、電源が供給された状態に遷移させる。
【0104】
表示部113に電源が供給されると、連携制御部107は、切替制御部109に対し、コンテンツの出力先を表示部113に切り替えるよう通知する。
【0105】
切替制御部109は、コンテンツの出力先を表示部113に切り替える。これによって、BDプレーヤ30から入力されるコンテンツは、表示部113に表示される。
【0106】
なお、本実施形態では、予め連携情報記憶部108に記憶されている連携情報を参照することによって出力先を判定する構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、リモコンなどによってユーザが設定した連携情報を連携情報記憶部108に記憶し、ユーザによって設定された連携情報を参照することによって出力先を判定する構成を採用してもよい。
【0107】
(EDID書替処理)
テレビ10のEDID書替処理について、図9を参照して説明する。図9は、テレビ10のEDID書替処理に関する動作を示すシーケンス図である。
【0108】
連携制御部107は、コンテンツの出力先を選択すると、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを確認し、選択した出力先のEDIDと比較する。
【0109】
例えば、選択された出力先がHDMI出力装置103である場合には、HDMI接続処理においてHDMI出力装置103によって読み出されたプロジェクタ20のEDIDとHDMI入力装置102に設定されているEDIDとを比較する。また、選択された出力先が表示部113である場合には、表示部113のEDIDとHDMI入力装置102に設定されているEDIDとを比較する。
【0110】
比較した結果、HDMI入力装置102に設定されているEDIDと、出力先のEDIDとが一致する場合、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを変更することなくEDID書替処理を終了する。
【0111】
比較した結果、HDMI入力装置102に設定されているEDIDと、出力先のEDIDとが一致しない場合、連携制御部107は、CEC制御部112に対し、BDプレーヤ30からのコンテンツの出力を停止させるCECコマンドを出力するよう停止コマンド出力指示を通知する。
【0112】
ここで、視聴内容に応じて出力先を自動で切り替えるとき、HDMI入力装置に設定されているEDIDと、出力先のEDIDとが異なる場合には、その都度、HDMI入力装置に接続されているソース機器に、出力先のEDIDを認識させる必要がある。このため、EDID制御部を設け、ソース機器に出力先のEDIDを再認識させる構成としている。
【0113】
CEC制御部112は、停止コマンド出力指示を取得すると、ソース機器をシンク機器から制御するユニキャストのCECコマンドである<Deck Control>コマンドに、コンテンツの出力を停止させる「STOP」の指示内容を付加し、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30に出力する。
【0114】
BDプレーヤ30は、「STOP」の指示内容が付加された<Deck Control>コマンドが入力されると、コンテンツの出力を停止する。
【0115】
連携制御部107は、停止コマンド出力指示を通知すると、EDID制御部110に対し、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、出力先のEDIDに書き換えるよう書替指示を通知する。
【0116】
EDID制御部110は、書替指示を取得すると、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、出力先のEDIDに書き換える。
【0117】
例えば、選択された出力先がHDMI出力装置103である場合には、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、HDMI出力装置103によって読み出されたプロジェクタ20のEDIDに書き換える。また、選択された出力先が表示部113である場合には、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、表示部113のEDIDに書き換える。
【0118】
HDMI入力装置102に設定されているEDIDを書き換えると、EDID制御部110は、HDMI入力装置102に対し、BDプレーヤ30にEDIDの再取得を行わせるよう再取得指示を通知する。
【0119】
HDMI入力装置102は、再取得指示を取得すると、ホットプラグ検出ピンの電圧をHレベルからLレベルに制御した後、再びLレベルからHレベルに制御する。
【0120】
BDプレーヤ30は、HDMI入力装置102のホットプラグ検出ピンの電圧がHレベルからLレベルに制御された時点で、HDMI入力装置102との接続が解除されたと判定し、LレベルからHレベルに制御された時点で、再びHDMI入力装置102と接続されたと判定する。BDプレーヤ30において、再びHDMI入力装置102と接続されたと判定されると、BDプレーヤ30とHDMI入力装置102との間で上述のHDMI接続処理が再び行われる。HDMI接続処理が終了する通知として、BDプレーヤ30からHDMI入力装置102に対して、CECコマンドにて物理アドレス及び論理アドレスが出力される。
【0121】
HDMI入力装置102は、入力された物理アドレス及び論理アドレスをCEC制御部112に供給し、CEC制御部112は、取得した物理アドレス及び論理アドレスを連携制御部107に通知する。
【0122】
連携制御部107は、BDプレーヤ30の物理アドレス及び論理アドレスを取得すると、CEC制御部112に対し、BDプレーヤ30からのコンテンツを出力させるCECコマンドを出力するよう出力コマンド出力指示を通知する。
【0123】
CEC制御部112は、出力コマンド出力指示を取得すると、ソース機器をシンク機器から制御するユニキャストのCECコマンドである<Play>コマンドに、コンテンツを再生させる「Forward」の指示内容を付加し、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30に出力する。
【0124】
EDID書替処理の具体例として、色深度の書き換えを挙げて説明する。色深度とは、YCbCr、RGBなどの色空間に対応している表示装置において、各要素を何ビットで表示できるかの性能を示す情報である。
【0125】
例えば、EDIDの色深度に関する値が、表示部113について24ビット/pixelに設定され、プロジェクタ20について30ビット/pixelに設定されているとき、出力先が表示部113からプロジェクタ20に切り替えられると、例えばHDMI入力装置102に設定されているEDIDの色深度に関する値を24ビット/pixelから30ビット/pixelに書き換える。逆に、出力先がプロジェクタ20から表示部113に切り替えられると、HDMI入力装置102に設定されているEDIDの色深度に関する値を30ビット/pixelから24ビット/pixelに書き換える。
【0126】
これによって、テレビ10は、プロジェクタ20が対応している色深度に適したフォーマットでBDプレーヤ30から供給されるコンテンツを取得し、プロジェクタ20に出力することができる。
【0127】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図10及び図11を参照して説明する。図10は、図1に示すテレビ10の構成のうち、本実施形態に係るテレビ10の動作に関係するブロックのみのデータの繋がりを示したブロック図である。図11は、本実施形態に係るテレビ10の動作を示すシーケンス図である。なお、説明の便宜上、実施形態1に係る構成要素と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0128】
また、図10における実線の矢印は、コンテンツのデータの流れを示し、破線の矢印は、CECコマンドの流れを示し、一点鎖線の矢印は、その他の制御データの流れを示している。
【0129】
(テレビの動作)
図10に示すように、本実施形態では、チューナ部104に放送番組のコンテンツが入力される場合のテレビ10の動作を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では、種別情報が「スポーツ」であるコンテンツが入力される場合を例に挙げて説明する。
【0130】
なお、以下の説明では、上述したHDMI接続処理において、HDMI出力装置103はプロジェクタ20のEDIDの読み出しを終えていることを前提としている。
【0131】
図11に示すように、チューナ部104は、放送信号に含まれるEPGなどに基づいて、コンテンツの種別情報(放送番組のジャンル情報など)を取得している。
【0132】
放送番組の放送局を選択する信号を受信すると、リモコン受信/制御部111は、チューナ部104に対し、放送局のチャンネル情報を供給する。
【0133】
チャンネル情報を取得したチューナ部104は、選択された放送局において放送されているコンテンツ及び種別情報を含むEPGなどの情報を取得し、種別情報取得部106に供給する。
【0134】
種別情報取得部106は、供給されたコンテンツ及び種別情報を含むEPGなどの情報から、コンテンツの種別を示す種別情報を取得する。入力されたコンテンツがスポーツであるので、種別情報取得部106は、「スポーツ」の種別情報を取得する。種別情報取得部106は、取得した種別情報を連携制御部107に供給する。
【0135】
連携制御部107は、取得した種別情報が示す種別に対するコンテンツの出力先を、連携情報記憶部108に記憶されている連携情報を参照して判定する。連携情報において、「スポーツ」を示す種別情報に関連付けられた出力先がHDMI出力装置103である場合、連携制御部107は、出力先をHDMI出力装置103と判定する。
【0136】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先としてHDMI出力装置103を選択し、プロジェクタ20にコンテンツを表示させる処理は、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0137】
なお、入力されたコンテンツが、例えば「ニュース」であり、連携情報記憶部108に記憶されている関連情報において「ニュース」を示す種別情報に関連付けられた出力先が表示部113である場合、連携制御部107は、出力先を表示部113と判定する。
【0138】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先として表示部113を選択し、表示部113にコンテンツを表示させる処理も、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0139】
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図12及び図13を参照して説明する。図12は、図1に示すテレビ10の構成のうち、本実施形態に係るテレビ10の動作に関係するブロックのみのデータの繋がりを示したブロック図である。図13は、本実施形態に係るテレビ10の動作を示すシーケンス図である。なお、説明の便宜上、実施形態1に係る構成要素と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0140】
また、図12における実線の矢印は、コンテンツのデータの流れを示し、破線の矢印は、CECコマンドの流れを示し、一点鎖線の矢印は、その他の制御データの流れを示している。
【0141】
なお、HDDレコーダ40は、ベンダ機器同士の間において固有の制御を行うために利用されるユニキャストのコマンドであるベンダーコマンド(Vendor Command)によって、テレビ10と連携できる機器であることを前提としている。また、ベンダーコマンドとは、HDMI規格で規定されているCECコマンドの拡張用コマンドであり、ベンダーコマンドには任意の情報を含ませることができる。本実施形態では、このベンダーコマンドにコンテンツの種別情報を含めることによって、HDDレコーダ40に記憶さているコンテンツの種別情報をテレビ10に供給する構成を例に挙げて説明する。
【0142】
(テレビの動作)
図13に示すように、本実施形態では、HDMI入力装置101を介してHDDレコーダ40からコンテンツが入力される場合のテレビ10の動作を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では、種別情報が「スポーツ」であるコンテンツが入力される場合を例に挙げて説明する。
【0143】
なお、以下の説明では、上述したHDMI接続処理において、HDDレコーダ40はHDMI入力装置101に設定されているEDIDの読み出しを終え、HDMI出力装置103はプロジェクタ20のEDIDの読み出しを終えていることを前提としている。
【0144】
図13に示すように、HDDレコーダ40に対して再生指示がなされると、コンテンツデータと共にコンテンツの種別情報を含むベンダーコマンドがHDMI入力装置101に入力される。HDMI入力装置101は、当該ベンダーコマンドをCEC制御部112に供給する。
【0145】
CEC制御部112は、ベンダーコマンドを取得すると、取得したベンダーコマンドを一時的に保持する。また、CEC制御部112は、取得したベンダーコマンドがテレビ10にて処理可能なコマンドであるか否かを判定し、処理可能なコマンドであると判定した場合には、ベンダーコマンドが処理可能なコマンドであることを示す<Ack>コマンドを、HDMI入力装置101を介してHDDレコーダ40に出力する。
【0146】
CEC制御部112は、<Ack>コマンドの供給を行うと、連携制御部107にベンダーコマンドを保持している旨を通知する。
【0147】
連携制御部107はCEC制御部112からの通知を取得すると、CEC制御部112において一時的に保持されているベンダーコマンドを確認し、ベンダーコマンドに含まれた種別情報から、コンテンツの種別を認識する。入力されたコンテンツがスポーツであるので、連携制御部107は、「スポーツ」の種別を認識する。
【0148】
連携制御部107は、取得した種別情報が示す種別に対するコンテンツの出力先を、連携情報記憶部108に記憶されている連携情報を参照して判定する。連携情報において、「スポーツ」を示す種別情報に関連付けられた出力先がHDMI出力装置103である場合、連携制御部107は、出力先をHDMI出力装置103と判定する。
【0149】
連携制御部107は、出力先をHDMI出力装置103と判定すると、HDMI入力装置101に設定されているEDIDを、HDMI出力装置103において読み出されたプロジェクタ20のEDIDに書き換えるEDID書替処理を行う。
【0150】
なお、本実施形態において行われるEDID書替処理は、テレビ10とBDプレーヤ30との間で行われるのに替えて、テレビ10とHDDレコーダ40との間で行われること以外は、実施形態1で説明したEDID書替処理と同じである。
【0151】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先としてHDMI出力装置103を選択し、プロジェクタ20にコンテンツを表示させる処理は、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0152】
なお、入力されたコンテンツが、例えば「ニュース」であり、連携情報記憶部108に記憶されている関連情報において「ニュース」を示す種別情報に関連付けられた出力先が表示部113である場合、連携制御部107は、出力先を表示部113と判定する。
【0153】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先として表示部113を選択し、表示部113にコンテンツを表示させる処理も、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0154】
〔変形例〕
本発明の実施形態の変形例について、図14を参照して説明する。図14は、本変形例に係るテレビ10の動作を示すシーケンス図である。
【0155】
(テレビの動作)
本発明の実施形態は、上述した自動で出力先を選択する構成に加えて、ユーザがリモコンの操作などによって出力先を切り替える構成を備えていてもよい。
【0156】
図14に示すように、本変形例では、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30からコンテンツが入力される場合、チューナ部104に放送番組のコンテンツが入力される場合、及び、HDMI入力装置101を介してHDDレコーダ40からコンテンツが入力される場合の何れかの場合におけるテレビ10の動作を例に挙げて説明する。
【0157】
なお、以下の説明では、上述したHDMI接続処理において、HDMI出力装置103はプロジェクタ20のEDIDの読み出しを終えていることを前提としている。
【0158】
図14に示すように、リモコン受信/制御部111は、ユーザがリモコンを操作することによって行なわれる出力先切替指示をリモコンから受信すると、受信した出力先切替指示を連携制御部107に供給する。
【0159】
連携制御部107は、出力先切替指示を取得すると、出力先切替指示を取得した時点で入力されるコンテンツが表示部113において表示されているか否かを判定する。
【0160】
連携制御部107は、出力先切替指示を取得した時点で入力されるコンテンツが表示部113において表示されていると判定した場合、CEC制御部112に対し、シンク機器の電源をONにするCECコマンドを出力するよう電源ONコマンド出力指示を通知する。
【0161】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先としてHDMI出力装置103を選択し、プロジェクタ20にコンテンツを表示させる処理は、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0162】
なお、連携制御部107は、出力先切替指示を取得した時点で入力されるコンテンツが表示部113において表示されていないと判定した場合、表示部113を、電源が供給された状態に遷移させる。
【0163】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先として表示部113を選択し、表示部113にコンテンツを表示させる処理も、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0164】
(プログラムおよび記録媒体)
テレビ10は、ハードウェアロジックによって構成すればよい。又は、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0165】
すなわち、テレビ10は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するMPUなどのCPU、このプログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを実行可能な形式に展開するRAM(Random Access Memory)、および、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)を備えている。
【0166】
そして、本発明の目的は、テレビ10のプログラムメモリに固定的に担持されている場合に限らず、上記プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、又は、ソースプログラム)を記録した記録媒体をテレビ10に供給し、テレビ10が上記記録媒体に記録されている上記プログラムコードを読み出して実行することによっても、達成可能である。
【0167】
上記記録媒体は、特定の構造又は種類のものに限定されない。すなわちこの記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
【0168】
また、テレビ10を通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介してテレビ10に供給する。この通信ネットワークはテレビ10にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類又は形態に限定されない。たとえばインターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。
【0169】
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成又は種類のものに限定されない。たとえばIEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0170】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0171】
本発明に係るシンク機器は、テレビ、パーソナルコンピュータなどに好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0172】
1 コンテンツ再生システム
10 テレビ(シンク機器)
20 プロジェクタ(他のシンク機器)
30 BDプレーヤ(ソース機器)
40 HDDレコーダ(ソース機器)
101、102 HDMI入力装置(提示手段)
103 HDMI出力装置(コンテンツ出力部)(取得手段)
104 チューナ部
105 ネットワーク入力部
106 種別情報取得部
107 連携制御部(判定手段)(出力先選択手段)
108 連携情報記憶部(記憶部)
109 切替制御部
110 EDID制御部(書替手段)
111 リモコン受信/制御部
112 CEC制御部
113 表示部
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力されたコンテンツを処理するシンク機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)端子を標準搭載するテレビおよびAV機器が広く普及し、テレビとAV機器とをHDMIケーブルにより接続することが一般的となってきている。
【0003】
HDMIを用いると、一本のケーブルで映像と音声を伝送することができる。また、HDMI規格において定められているCEC(Consumer Electronics Control)コマンドにより、様々な機器間の連携が行えるようになる。CECコマンドによる機器間の連携を行うために、HDMIケーブルにより接続された各機器には、その機器の種別を示すことによりその機器を指定する論理アドレスと、HDMIケーブルにより接続された機器により構成されるHDMIネットワーク上における所在を示すことにより機器を指定する物理アドレスとが割り振られている。
【0004】
また、HDMIが普及してきたことにより、HDMIネットワークの中に、コンテンツを受信するテレビなどのシンク機器が複数存在する場合が増えてきている。
【0005】
例えば、特許文献1には、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークを、無線などで中継した場合にも、正しく物理アドレスの変更を行うことのできる中継装置に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−278262号公報(2009年11月26日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載された中継装置は、それぞれのシンク機器に対して、コンテンツを送信するソース機器の物理アドレスを変更するのみであり、ソース機器に対してそれぞれのシンク機器の物理アドレスを変更することはできない。これは、HDMI規格において、図3に示すように、シンク機器の物理アドレスが(0.0.0.0)という1通りの物理アドレスのみしか定義されておらず、2つ以上のシンク機器を区別することができないためである。
【0008】
従って、上記中継装置は、複数のシンク機器(例えばテレビとプロジェクタなど)が混在するHDMIネットワークにおいてコンテンツを受信して出力するシンク機器をソフトウェア処理によって自動的に切り替えることができない。そのため、HDMI出力端子が複数備えられたソース機器を使用するか、1つの入力から複数の出力を得るHDMIセレクタなどを使用して専用のリモートコントローラ(リモコン)によって出力先を切り替える必要がある。
【0009】
また、例えば、放送中のテレビ番組を受信して出力するシンク機器をテレビからプロジェクタに切り替えたい場合、チューナを内蔵したソース機器(HDDレコーダなど)を別に用意するなどの対処が必要になる。
【0010】
このように、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークにおいて、コンテンツを出力するシンク機器を切り替える場合、非常に利便性が低いという問題があった。
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークにおいてコンテンツを表示するシンク機器を、コンテンツの種類に応じて容易に切り替えることのできるシンク機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るシンク機器は、上記課題を解決するために、ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを表示可能な表示部を備えたシンク機器であって、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを他のシンク機器へ出力可能なコンテンツ出力部と、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定する判定手段と、上記判定手段の判定結果に応じて、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部から上記他のシンク機器に出力するかを選択する出力先選択手段と、を備えていることを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、まず、判定手段が上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定する。次に、出力先選択手段が、判定手段によって判定されたコンテンツの種類に応じて、上記コンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部を介して上記他のシンク機器へ出力するかを選択する。
【0014】
これによって、本発明のシンク機器は、コンテンツを入力するだけではなく、上記コンテンツの種類に応じて、コンテンツの表示を行うシンク機器を、自機器と他のシンク機器との間で自動で切り替えることができる。従って、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークにおいて上記コンテンツを表示するシンク機器を、上記コンテンツの種類に応じて容易に切り替えることができる。
【0015】
また、上記の構成によれば、本発明のシンク機器は、上記ソース機器から上記コンテンツが入力されることから、上記ソース機器に対してはシンク機器として動作し、上記他のシンク機器に上記コンテンツを出力していることから、上記他のシンク機器に対してはソース機器として動作する。このため、上記シンク機器を用いることによって、上記ソース機器及び上記他のシンク機器を特別な機能等に対応させることなく、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークにおいて上記コンテンツを表示するシンク機器を、上記コンテンツの種類に応じて容易に切り替えることができる。
【0016】
なお、上記「外部から入力されるコンテンツ」とは、例えば、本発明のシンク機器に内蔵されたチューナによって選択的に受信される放送信号、又は、インターネットを介して入力されるコンテンツのように、シンク機器とHDMI接続されるソース機器以外のコンテンツ供給元から供給されるコンテンツを指す。
【0017】
上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類と、上記コンテンツの表示を行うシンク機器とが関連付けられた出力先情報を記憶する記憶部を更に備え、上記出力先選択手段は、上記コンテンツの出力先を選択する前に、上記記憶部を参照することが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類に応じて表示を行うシンク機器を、予め上記出力先情報として記憶部に記憶させておくことができる。これによって、出力先選択手段は、コンテンツの種類に応じた出力先情報を記憶部から容易に取得することができる。
【0019】
なお、ユーザ入力を受け付ける入力部を介して、記憶部の出力先情報を随時書き換えることができるように構成してもよい。
【0020】
本発明に係るシンク機器は、上記表示部及び上記他のシンク機器にはそれぞれ個別に性能情報が設定されており、上記他のシンク機器の性能情報を取得する取得手段と、上記出力先の性能情報を上記ソース機器に提示する提示手段と、上記出力先選択手段において選択された出力先の性能情報と、上記提示手段において提示されている性能情報とが一致していない場合に、上記提示されている性能情報を上記出力先の性能情報に書き換える書替手段と、を更に備えていることが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、上記出力先選択手段において選択された出力先の性能情報に基づいて、上記ソース機器に提示する性能情報を書き換えることができるため、上記シンク機器は、上記ソース機器から入力される上記コンテンツを、上記出力先、すなわち、上記表示部又は上記他のシンク機器の性能情報に適した形式で取得し、出力先に出力することができる。
【0022】
本発明に係るシンク機器における上記判定手段は更に、上記ソース機器から入力されるコンテンツの種類を判定するとき、上記ソース機器から入力されるコンテンツに付加されている種別情報に基づいてコンテンツの種類を判定することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、上記判定手段は、コンテンツに付加されている種別情報に基づいて、上記ソース機器から入力されるコンテンツの種類を判定する。これによって、上記ソース機器から入力されるコンテンツの種類を、より正確に判定することができる。
【0024】
本発明に係るシンク機器における上記判定手段は、上記外部から入力されるコンテンツの種類を判定するとき、上記外部から入力される番組情報であって、上記外部から入力されるコンテンツの種別情報が付加されている番組情報に基づいてコンテンツの種類を判定することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、上記判定手段は、番組情報に付加されている種別情報に基づいて、上記外部から入力されるコンテンツの種類を判定する。これによって、上記外部から入力されるコンテンツの種類を、より正確に判定することができる。
【0026】
本発明に係るシンク機器における上記出力先選択手段は更に、ユーザ入力を受け付ける入力部からの指示に基づいてコンテンツの出力先を選択することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、上記出力先選択手段は、上記入力部を介して行われるユーザの指示に基づいて、コンテンツの出力先を選択する。これによって、ユーザは、入力部を操作するという極めて単純な操作によって、コンテンツの出力先を容易に切り替えることができる。
【0028】
なお、上記入力部は、本発明のシンク機器に対して外付け可能であり、シンク機器との接続形態は、無線か有線かを問わない。
【0029】
本発明に係るシンク機器の制御方法は、上記課題を解決するために、ソース機器又は外部から供給されるコンテンツを表示可能な表示部と、上記ソース機器又は外部から供給されるコンテンツを他のシンク機器へ出力可能なコンテンツ出力部とを備えたシンク機器の制御方法であって、上記ソース機器又は外部から供給されるコンテンツの種類を判定する判定ステップと、上記判定ステップの判定結果に応じて、上記ソース機器又は外部から供給されるコンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部から上記他のシンク機器に出力するかを選択する出力先選択ステップと、を含んでいることを特徴としている。
【0030】
上記の構成によれば、まず、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定する。次に、判定されたコンテンツの種類に応じて、上記コンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部を介して上記他のシンク機器へ出力するかを選択する。
【0031】
これにより、シンク機器について既に説明した効果と同様の効果を得ることができる。
【0032】
また、本発明に係るシンク機器を動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させることを特徴とするプログラム、および、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に含まれる。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係るシンク機器およびその制御方法は、ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを表示可能な表示部と、その入力されるコンテンツを他のシンク機器へ出力可能なコンテンツ出力部とを備えたシンク機器に関し、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定した判定結果に応じて、上記入力されるコンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部から上記他のシンク機器に出力するかを選択することを特徴としている。
【0034】
これによって、複数のシンク機器が混在するHDMIネットワークにおいて上記コンテンツを表示するシンク機器を、上記コンテンツの種類に応じて容易に切り替えることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態に係るテレビの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るコンテンツ再生システムを示すブロック図である。
【図3】HDMIケーブルの構成の一例を示す図である。
【図4】論理アドレスとソース機器の種別とを対応付けた表である。
【図5】CECコマンドの構成の概要を示す図である。
【図6】ソース機器とシンク機器をHDMIケーブルで接続した際に行われる接続処理を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るテレビの動作に関係するブロックのデータの繋がりを示したブロック図である。
【図8】本実施形態に係るテレビの動作を示すシーケンス図である。
【図9】本実施形態に係るテレビのEDID書替処理に関する動作を示すシーケンス図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るテレビの動作に関係するブロックのデータの繋がりを示したブロック図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係るテレビの動作を示すシーケンス図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係るテレビの動作に関係するブロックのデータの繋がりを示したブロック図である。
【図13】本発明の実施形態に係るテレビの動作を示すシーケンス図である。
【図14】本発明の実施形態の変形例に係るテレビの動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1から図8を参照して以下に説明する。本実施形態では、シンク機器とソース機器とがHDMIネットワークを介して接続されている場合を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では、シンク機器としてテレビジョン受像機(テレビ)を例示し、他のシンク機器としてプロジェクタを例示し、ソース機器としてBD(Blu−ray Disc)プレーヤ及びHDDレコーダを例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0037】
(システムの概要)
本実施形態に係るテレビを備えるコンテンツ再生システムを図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係るコンテンツ再生システム1を示すブロック図である。
【0038】
図2に示すように、コンテンツ再生システム1は、テレビ10(シンク機器)、プロジェクタ20(他のシンク機器)、BDプレーヤ30(ソース機器)、及び、HDDレコーダ40(ソース機器)を備えている。
【0039】
テレビ10は、BDプレーヤ30及びHDDレコーダ40に対し、シンク機器として動作する。すなわち、テレビ10は、BDプレーヤ30及びHDDレコーダ40から入力されるコンテンツを再生するなどの処理を行う。
【0040】
また、テレビ10は、プロジェクタ20に対し、ソース機器として動作する。すなわち、テレビ10はプロジェクタ20に対してコンテンツを出力し、プロジェクタ20は供給されたコンテンツを表示するなどの処理を行う。
【0041】
以下、本実施形態に係るテレビ10の具体的な構成および動作について説明する。
【0042】
(HDMIの概要)
まず、テレビ10の説明に先立って、図2に示すテレビ10、プロジェクタ20、BDプレーヤ30、及び、HDDレコーダ40を接続しているHDMIの概要について説明する。
【0043】
図2に示すように、テレビ10、プロジェクタ20、BDプレーヤ30、及び、HDDレコーダ40は、HDMIケーブルを介して接続されている。HDMIケーブルの構成を、図3を参照して説明する。図3は、HDMIケーブルの構成を示す図である。
【0044】
HDMIケーブルは、図3に示すように、コンテンツ(映像信号および音声信号)を伝送するTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)チャンネルと、シンク機器の性能、特性などを示すEDID(Extended Display Identification Data)などを伝送するDDC(Display Data Channel)ラインと、CECコマンドを伝送するCECラインと、ホットプラグ検出ピンの電圧を制御することによってEDIDをソース機器に読み出させることなどに利用されるHPD(Hot Plug Detect)信号を伝送するHPDラインと、接続検知のためにソース機器によって電圧(対グランド電位)が5Vに制御される5V電力ラインとを備えている。
【0045】
ここで、CECコマンドの概要について図4及び図5を参照して説明する。図4は、論理アドレスとソース機器の種別とを対応付けた表である。図5は、CECコマンドの構成の概要を示す図である。
【0046】
図4に示すように、論理アドレスは、機器種別(テレビ、レコーダ、プレーヤ、チューナ、オーディオの何れか)を示す0及び1から15までの自然数によって表現される。例えば、テレビには論理アドレス「0」が割り振られ、1台目のレコーダには論理アドレス「1」が割り振られ、2台目のレコーダには論理アドレス「2」が割り振られる。
【0047】
一方、物理アドレスは、ソース機器からのパスを示す4桁の0及び自然数によって表現される。例えば、シンク機器(テレビおよびプロジェクタ)には物理アドレス(0,0,0,0)が割り振られる。これに対し、シンク機器のx番目のHDMI入力装置に接続されたソース機器Xには物理アドレス(x,0,0,0)が割り振られ、シンク機器のy番目のHDMI入力装置に接続されたソース機器Yには物理アドレス(y,0,0,0)が割り振られる。
図2に示したコンテンツ再生システム1の構成においては、シンク機器であるテレビ10の入力端子1に接続されたHDDレコーダ40に物理アドレス(1,0,0,0)が割り振られ、入力端子2に接続されたBDプレーヤ30には(2,0,0,0)が割り振られる。
【0048】
なお、シンク機器であるプロジェクタ20に接続されたテレビ10はソース機器として動作するため、テレビ10に物理アドレス(1,0,0,0)が割り振られる。
【0049】
すなわち、コンテンツ再生システム1には、シンク機器とソース機器とが1つのシステムとして動作するHDMIネットワーク(以下、HDMI系とも呼称する)が互いに分離して2つ存在する。1つのHDMI系はシンク機器として動作するテレビ10、ソース機器としてのBDプレーヤ30及びHDDレコーダ40によって構成され、他の1つのHDMI系は、シンク機器としてのプロジェクタ20及びソース機器として動作するテレビ10によって構成される。
【0050】
CECラインは、1つのHDMI系の中で、シンク機器とソース機器とを接続する共通の信号線である。よって、HDMI規格の規定内では、1つのHDMI系でシンク機器として動作するテレビ10に割り当てられるアドレスと、他の1つのHDMI系でシンク機器として動作するプロジェクタ20に割り当てられるアドレスとは、同じ(すなわち論理アドレス0および物理アドレス(0,0,0,0))になるので、区別することは不可能である。
【0051】
そこで、本発明では、この2つのHDMI系においてテレビ10は共通の構成要素なので、それぞれのHDMI系において出入力されるCECコマンドなどを、後述するテレビ10が備えるCEC制御部112、連携制御部107などが適宜制御している。これによって、2つのHDMI系を1つのHDMI系、すなわち、コンテンツ再生システム1として動作させることを可能にしている。
【0052】
CECコマンドは、HDMIケーブルを介して接続された各機器の論理アドレスを指定する情報をCECコマンド内に格納することにより、所望の機器にCECコマンドを送信することができる。
【0053】
図5に示すように、CECコマンドは、ヘッダ(Header Block)、オプコード(Opcode Block)、オペランド(Operand Block)から構成される。具体的には、ヘッダにてCECコマンドの宛先及び送信元の論理アドレスを指定し、オプコードにて具体的なコマンドを指定し、オペランドにオプコードで指定したコマンドに応じた種々のデータを付加することによって、CECコマンドを構成する。
【0054】
(HDMI接続処理)
次に、ソース機器とシンク機器とをHDMIケーブルで接続した際に行われる接続処理について、図6を参照して説明する。図6は、ソース機器とシンク機器をHDMIケーブルで接続した際に行われる接続処理を示すシーケンス図である。
【0055】
図6に示すように、ソース機器とシンク機器とをHDMIケーブルで接続して、各機器の電源をON状態に遷移させると、まず、ソース機器が、接続されたことをシンク機器に示すため5V電源ラインを5Vに制御する。
【0056】
シンク機器は、5V電源ラインが5Vに制御されたことを検知すると、ホットプラグ検出ピンの電圧をLowレベル(Lレベル)からHighレベル(Hレベル)に制御することによってHPD信号をソース機器に供給する。
【0057】
ソース機器はホットプラグ検出ピンがHレベルに制御されたことを検知すると、DDCラインを介して、シンク機器のEDIDを読み出す。EDIDを読み出すことによって、ソース機器はシンク機器の性能及び特性を把握する。性能及び特性としては、具体的には、ビデオフォーマット、オーディオフォーマット、CEC対応可否、ソース機器に割り当てられる物理アドレスなどを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、例えば、シンク機器の機種名、型番などを挙げることもできる。
【0058】
ソース機器は、読み出したEDIDから自機器の物理アドレスを認識すると、CECラインを利用し、図4に示すようにHDMI規格で予め割り当てられている自機器の種別を示す論理アドレスが使用可能か否かを問い合わせる問い合わせコマンドを出力する。なお、この問い合わせコマンドの出力は、問い合わせたい論理アドレスを、問い合わせコマンドを構成するヘッダにて指定するなどして行われる。この問い合わせコマンドに応答がない、すなわち、問い合わせた論理アドレスを使用中であるとの応答が他機器よりされない場合、ソース機器は、問い合わせた論理アドレスが使用可能であると判定する。
【0059】
問い合わせた論理アドレスを自機器の論理アドレスとして採用すると、CECラインを利用し、シンク機器に対して自機器の物理アドレス及び論理アドレスを通知する。
【0060】
シンク機器は、ソース機器からの通知を受け、ソース機器の物理アドレス及び論理アドレスを認識する。
【0061】
なお、問い合わせコマンドに対する応答がされた場合、ソース機器は問い合わせた論理アドレスが使用不可であると判定し、図4に示す自機器の種別を示す論理アドレスのうち、他の論理アドレスが使用可能か否かを問い合わせる問い合わせコマンドを再び出力する。
【0062】
なお、図2に示すように、本実施形態に係るコンテンツ再生システム1は、シンク機器であるテレビ10とソース機器であるBDプレーヤ30及びHDDレコーダ40、シンク機器であるプロジェクタ20とプロジェクタ20に対してソース機器として機能するテレビ10とがHDMIケーブルによって接続されているため、それぞれのHDMI接続に対して上述したHDMI接続処理が行われることになる。
【0063】
(テレビの構成)
続いて、本実施形態に係るテレビ10の構成について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るテレビ10の構成を示すブロック図である。
【0064】
図1に示すように、本実施形態に係るテレビ10は、HDMI入力装置101、HDMI入力装置102(提示手段)、HDMI出力装置103(コンテンツ出力部)(取得手段)、チューナ部104、ネットワーク入力部105、種別情報取得部106、連携制御部107(判定手段)(出力先選択手段)、連携情報記憶部108(記憶部)、切替制御部109、EDID制御部110(書替手段)、リモコン受信/制御部111、CEC制御部112、及び、表示部113を備えている。
【0065】
また、図1における実線の矢印は、コンテンツのデータの流れを示し、破線の矢印は、CECコマンドの流れを示し、一点鎖線の矢印は、その他の制御データの流れを示している。
【0066】
HDMI入力装置101、102及びHDMI出力装置103は、HDMIケーブルによって接続された機器と通信を行う手段であり、HDMI入力装置101、102は、図3に示すHDMIレシーバというLSIを含み、HDMI出力装置103は、同図に示すHDMIトランスミッタというLSIを含んで構成されている。HDMI入力装置101及び102は、接続されたソース機器から入力されるコンテンツを取得する。上記HDMIレシーバは、符号化された映像、音声、種別情報などを復号化して、TMDSチャンネルを介して表示部113および音声部(不図示)などにデータを提供する。また、HDMI入力装置101及び102にはそれぞれテレビ10のEDIDが設定されており、接続されたソース機器に対してEDIDを提示する。
【0067】
前述したように、テレビ10のEDIDには、自身の物理アドレスおよび表示部113の性能情報、およびソース機器に割り当てる物理アドレスなどが含まれている。したがって、HDMI入力装置101及び102は、表示部113の性能情報をソース機器に提供する提示手段として機能する。
【0068】
HDMI出力装置103は、接続されたシンク機器に対してコンテンツを出力する。また、HDMI出力装置103は、接続されたシンク機器に設定されているEDIDを読み出す。したがって、HDMI出力装置103は、テレビ10以外の他のシンク機器の性能情報を取得する取得手段として機能する。
【0069】
チューナ部104及びネットワーク入力部105は、HDMIケーブルによって接続された機器以外の外部機器から供給されるコンテンツを取得する手段である。チューナ部104は、デジタル放送番組などのコンテンツ、デジタル放送番組などのコンテンツの種別情報が付加されている番組情報などを取得する。また、ネットワーク入力部105は、インターネットなどのネットワークを介して入力されるコンテンツ又はコンテンツの種別情報が付加されたコンテンツを取得する。
【0070】
表示部113は、入力されたコンテンツのうち、映像を表示する手段である。
【0071】
種別情報取得部106は、入力されるコンテンツの種別情報を抽出する手段である。具体的には、HDMI入力装置101、102、チューナ部104及びネットワーク入力部105を介してソース機器又は外部から入力されたコンテンツや制御データから種別情報を抽出し、連携制御部107に供給する。
【0072】
例えば、種別情報取得部106は、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30からコンテンツが供給される場合には、「AVI InfoFramePacket」と呼ばれる情報パケットを抽出する。なお、この情報パケットはTMDSチャンネルを介してHDMI入力装置102に入力される。
【0073】
また、種別情報取得部106は、HDMI入力装置101を介してHDDレコーダ40からコンテンツが供給される場合には、ベンダーコマンドに含まれる種別情報を抽出してもよい。また、チューナ部104及びネットワーク入力部105を介して放送番組のコンテンツ、インターネットテレビなどのコンテンツが入力される場合には、種別情報取得部106は、コンテンツと共に入力されるEPG(Electronic Program Guide)やコンテンツに付加されている識別情報を抽出してもよい。
【0074】
なお、より具体的には、コンテンツの種別情報は、上記HDMIレシーバ内のレジスタなどに一旦格納され、種別情報取得部106および連携制御部107などとして機能するCPUにて動作するHDMIレシーバ用のドライバソフトによって、上記レジスタから取得される。
【0075】
連携制御部107は、種別情報取得部106から供給される種別情報に基づいて、入力されるコンテンツの種類を判定する判定手段として機能し、且つ、判定結果に基づいて出力先を選択する出力先選択手段として機能する。
【0076】
具体的には、種別情報取得部106から供給される種別情報に基づいて判定した、入力されるコンテンツの種類に基づいて、入力されるコンテンツを、HDMI出力装置103を介してシンク機器に出力するか、表示部113に表示するかを選択する。なお、コンテンツの種別に応じた出力先の選択は、連携情報記憶部108に記憶されている連携情報を参照することによって行われる。連携制御部107は、出力先の選択結果を切替制御部109に通知する。
【0077】
なお、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30からコンテンツが供給される場合に入力される、「AVI InfoFramePacket」と呼ばれる情報パケットに定義されるコンテンツの種別には、例えば、「Graphics」、「Photo」、「Cinema」、「Game」、「No Data」などを挙げることができる。
【0078】
連携情報記憶部108は、コンテンツの種別と出力先とが関連付けられた連携情報(出力先情報)を記憶する手段である。連携情報としては、例えば、情報パケットに定義されている種別情報のうち、「Graphics」、「Cinema」などを示す種別情報とHDMI出力装置103とが関連付けられ、「Photo」、「Game」、「No Data」などを示す種別情報と表示部113とが関連づけられたテーブルを挙げることができる。なお、本発明の連携情報はこれに限定されるものではなく、例えば、「Game」を示す種別情報とHDMI出力装置103とが関連付けられていてもよい。
【0079】
また、放送番組などのコンテンツが入力される場合には、「映画」、「スポーツ」などを示す種別情報とHDMI出力装置103とが関連付けられ、「ニュース」、「ドラマ」などを示す種別情報と表示部113とが関連づけられたテーブルを挙げることができる。なお、本発明の連携情報はこれに限定されるものではなく、例えば、「ドラマ」を示す種別情報とHDMI出力装置103とが関連付けられていてもよい。
【0080】
この種別情報を参照することによって、連携制御部107は、コンテンツの種別情報が、例えば、「Cinema」、「スポーツ」などを示す場合にはHDMI出力装置103を介してシンク機器に出力し、「Game」、「ニュース」などを示す場合には表示部113に出力するよう、出力先を選択する。
【0081】
切替制御部109は、コンテンツの出力先を切り替える手段である。具体的には、連携制御部107における選択結果の通知に基づき、入力されるコンテンツをHDMI出力装置103から出力するか、表示部113に表示するかを切り替える。
【0082】
EDID制御部110は、コンテンツの出力先のEDIDに基づいて、HDMI入力装置101、102のEDIDを書き換える手段である。具体的には、出力先がHDMI出力装置103である場合、EDIDをソース機器に提示するHDMI入力装置101又はHDMI入力装置102に設定されているEDIDと、HDMI出力装置103が読み出したシンク機器のEDIDとを比較する。比較した結果、2つのEDIDが異なる場合には、HDMI入力装置101又はHDMI入力装置102に設定されているEDIDを、HDMI出力装置103が読み出したシンク機器のEDIDに書き換える。また、出力先が表示部113である場合、HDMI入力装置101又はHDMI入力装置102に設定されているEDIDと、表示部113のEDIDとを比較する。比較した結果、2つのEDIDが異なる場合には、HDMI入力装置101又はHDMI入力装置102に設定されているEDIDを、表示部113のEDIDに書き換える。
【0083】
リモコン受信/制御部111は、ユーザ入力を受け付ける不図示のリモコン(入力部)からのリモコン信号を受信する。受信したリモコン信号が、放送番組の放送局を選択する信号である場合にはチューナ部104にリモコン信号を供給し、インターネットなどのネットワークを介して入力されるコンテンツを選択する信号である場合にはネットワーク入力部105にリモコン信号を供給する。また、受信したリモコン信号が、連携情報を設定する信号である場合、設定された連携情報を連携情報記憶部108に記憶し、コンテンツの出力先を切り替える信号である場合には、リモコン信号を連携制御部107に直接供給する。
【0084】
CEC制御部112は、接続された機器に対して出力するCECコマンドを出力し、接続された機器から入力されたCECコマンドに応じて処理を行う手段である。具体的なCECコマンドについては後述する。
【0085】
(テレビの動作)
続いて、テレビ10の動作について図7から図9を参照して説明する。図7は図1に示すテレビ10の構成のうち、本実施形態に係るテレビ10の動作に関係するブロックのみのデータの繋がりを示したブロック図である。図8は、本実施形態に係るテレビ10の動作を示すシーケンス図である。
【0086】
また、図7における実線の矢印は、コンテンツのデータの流れを示し、破線の矢印は、CECコマンドの流れを示し、一点鎖線の矢印は、その他の制御データの流れを示している。
【0087】
図7に示すように、本実施形態では、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30からコンテンツが入力される場合のテレビ10の動作を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では、BDプレーヤ30から映画、すなわち種別情報が「Cinema」であるコンテンツが入力される場合を例に挙げて説明する。
【0088】
なお、以下の説明では、上述したHDMI接続処理において、BDプレーヤ30はHDMI入力装置102に設定されているEDIDの読み出しを終え、HDMI出力装置103はプロジェクタ20のEDIDの読み出しを終えていることを前提としている。
【0089】
図8に示すように、BDプレーヤ30に対して再生指示がなされると、コンテンツデータと共に情報パケットがHDMI入力装置102に入力される。HDMI入力装置102は、入力されたコンテンツデータ及び情報パケットを種別情報取得部106に供給する。
【0090】
種別情報取得部106は、供給されたコンテンツデータ及び情報パケットから情報パケットを抽出し、抽出した情報パケットからコンテンツの種別を示す種別情報を取得する。入力されたコンテンツが映画であるので、種別情報取得部106は、「Cinema」の種別情報を取得する。種別情報取得部106は、取得した種別情報を連携制御部107に供給する。
【0091】
連携制御部107は、取得した種別情報が示す種別に対するコンテンツの出力先を、連携情報記憶部108に記憶されている連携情報を参照して選択する。連携情報において、「Cinema」を示す種別情報に関連付けられた出力先がHDMI出力装置103である場合、連携制御部107は、出力先をHDMI出力装置103と判定する。
【0092】
連携制御部107は、出力先としてHDMI出力装置103を選択すると、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、HDMI出力装置103において読み出されたプロジェクタ20のEDIDに書き換えるEDID書替処理を行う。EDID書替処理の詳細については、後述する。
【0093】
連携制御部107は、EDID書替処理が終了すると、CEC制御部112に対し、シンク機器の電源をONにするCECコマンドを出力するよう電源ONコマンド出力指示を通知する。
【0094】
CEC制御部112は、電源ONコマンド出力指示を取得すると、HDMI出力装置103を介してプロジェクタ20に、シンク機器の電源をONにするCECコマンドである<Image View On>コマンドを出力する。
【0095】
プロジェクタ20は、<Image View On>コマンドが入力されると、自機器の電源をONに遷移させる。なお、本実施形態では、<Image View On>コマンドはプロジェクタ20の電源がOFFであるか否かに係わらず出力されるが、本発明はこれに限定されず、プロジェクタ20の電源がOFFである場合にのみ出力される構成を採用してもよい。
【0096】
<Image View On>コマンドが出力されると、連携制御部107は、CEC制御部112に対し、自機器の映像データをシンク機器に表示させるCECコマンドを出力するように表示コマンド出力指示を通知する。
【0097】
CEC制御部112は、表示コマンド出力指示を取得すると、自機器の映像データをシンク機器に表示させるCECコマンドである<Active Source>コマンドに自身の物理アドレスを付加し、ブロードキャストで出力する。
【0098】
プロジェクタ20は、入力された<Active Source>コマンドに付加されている物理アドレスを有するソース機器である、HDMI出力装置103から入力されるコンテンツの表示処理を行うことができる状態に遷移する。
【0099】
<Active Source>コマンドが出力されると、連携制御部107は、切替制御部109に対し、コンテンツの出力先をHDMI出力装置103に切り替えるよう通知する。
【0100】
切替制御部109は、コンテンツの出力先をHDMI出力装置103に切り替える。これによって、BDプレーヤ30から入力されるコンテンツは、HDMI出力装置103を介してプロジェクタ20に出力される。
【0101】
なお、入力されたコンテンツが、例えば「Game」であり、連携情報記憶部108に記憶されている関連情報において「Game」を示す種別情報に関連付けられた出力先が表示部113である場合、連携制御部107は、出力先として表示部113を選択する。
【0102】
連携制御部107は、出力先として表示部113を選択すると、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、表示部113のEDIDに書き換えるEDID書替処理を行う。EDID書替処理の詳細については、後述する。
【0103】
連携制御部107は、出力先として表示部113を選択すると、表示部113を、電源が供給された状態に遷移させる。
【0104】
表示部113に電源が供給されると、連携制御部107は、切替制御部109に対し、コンテンツの出力先を表示部113に切り替えるよう通知する。
【0105】
切替制御部109は、コンテンツの出力先を表示部113に切り替える。これによって、BDプレーヤ30から入力されるコンテンツは、表示部113に表示される。
【0106】
なお、本実施形態では、予め連携情報記憶部108に記憶されている連携情報を参照することによって出力先を判定する構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、リモコンなどによってユーザが設定した連携情報を連携情報記憶部108に記憶し、ユーザによって設定された連携情報を参照することによって出力先を判定する構成を採用してもよい。
【0107】
(EDID書替処理)
テレビ10のEDID書替処理について、図9を参照して説明する。図9は、テレビ10のEDID書替処理に関する動作を示すシーケンス図である。
【0108】
連携制御部107は、コンテンツの出力先を選択すると、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを確認し、選択した出力先のEDIDと比較する。
【0109】
例えば、選択された出力先がHDMI出力装置103である場合には、HDMI接続処理においてHDMI出力装置103によって読み出されたプロジェクタ20のEDIDとHDMI入力装置102に設定されているEDIDとを比較する。また、選択された出力先が表示部113である場合には、表示部113のEDIDとHDMI入力装置102に設定されているEDIDとを比較する。
【0110】
比較した結果、HDMI入力装置102に設定されているEDIDと、出力先のEDIDとが一致する場合、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを変更することなくEDID書替処理を終了する。
【0111】
比較した結果、HDMI入力装置102に設定されているEDIDと、出力先のEDIDとが一致しない場合、連携制御部107は、CEC制御部112に対し、BDプレーヤ30からのコンテンツの出力を停止させるCECコマンドを出力するよう停止コマンド出力指示を通知する。
【0112】
ここで、視聴内容に応じて出力先を自動で切り替えるとき、HDMI入力装置に設定されているEDIDと、出力先のEDIDとが異なる場合には、その都度、HDMI入力装置に接続されているソース機器に、出力先のEDIDを認識させる必要がある。このため、EDID制御部を設け、ソース機器に出力先のEDIDを再認識させる構成としている。
【0113】
CEC制御部112は、停止コマンド出力指示を取得すると、ソース機器をシンク機器から制御するユニキャストのCECコマンドである<Deck Control>コマンドに、コンテンツの出力を停止させる「STOP」の指示内容を付加し、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30に出力する。
【0114】
BDプレーヤ30は、「STOP」の指示内容が付加された<Deck Control>コマンドが入力されると、コンテンツの出力を停止する。
【0115】
連携制御部107は、停止コマンド出力指示を通知すると、EDID制御部110に対し、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、出力先のEDIDに書き換えるよう書替指示を通知する。
【0116】
EDID制御部110は、書替指示を取得すると、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、出力先のEDIDに書き換える。
【0117】
例えば、選択された出力先がHDMI出力装置103である場合には、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、HDMI出力装置103によって読み出されたプロジェクタ20のEDIDに書き換える。また、選択された出力先が表示部113である場合には、HDMI入力装置102に設定されているEDIDを、表示部113のEDIDに書き換える。
【0118】
HDMI入力装置102に設定されているEDIDを書き換えると、EDID制御部110は、HDMI入力装置102に対し、BDプレーヤ30にEDIDの再取得を行わせるよう再取得指示を通知する。
【0119】
HDMI入力装置102は、再取得指示を取得すると、ホットプラグ検出ピンの電圧をHレベルからLレベルに制御した後、再びLレベルからHレベルに制御する。
【0120】
BDプレーヤ30は、HDMI入力装置102のホットプラグ検出ピンの電圧がHレベルからLレベルに制御された時点で、HDMI入力装置102との接続が解除されたと判定し、LレベルからHレベルに制御された時点で、再びHDMI入力装置102と接続されたと判定する。BDプレーヤ30において、再びHDMI入力装置102と接続されたと判定されると、BDプレーヤ30とHDMI入力装置102との間で上述のHDMI接続処理が再び行われる。HDMI接続処理が終了する通知として、BDプレーヤ30からHDMI入力装置102に対して、CECコマンドにて物理アドレス及び論理アドレスが出力される。
【0121】
HDMI入力装置102は、入力された物理アドレス及び論理アドレスをCEC制御部112に供給し、CEC制御部112は、取得した物理アドレス及び論理アドレスを連携制御部107に通知する。
【0122】
連携制御部107は、BDプレーヤ30の物理アドレス及び論理アドレスを取得すると、CEC制御部112に対し、BDプレーヤ30からのコンテンツを出力させるCECコマンドを出力するよう出力コマンド出力指示を通知する。
【0123】
CEC制御部112は、出力コマンド出力指示を取得すると、ソース機器をシンク機器から制御するユニキャストのCECコマンドである<Play>コマンドに、コンテンツを再生させる「Forward」の指示内容を付加し、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30に出力する。
【0124】
EDID書替処理の具体例として、色深度の書き換えを挙げて説明する。色深度とは、YCbCr、RGBなどの色空間に対応している表示装置において、各要素を何ビットで表示できるかの性能を示す情報である。
【0125】
例えば、EDIDの色深度に関する値が、表示部113について24ビット/pixelに設定され、プロジェクタ20について30ビット/pixelに設定されているとき、出力先が表示部113からプロジェクタ20に切り替えられると、例えばHDMI入力装置102に設定されているEDIDの色深度に関する値を24ビット/pixelから30ビット/pixelに書き換える。逆に、出力先がプロジェクタ20から表示部113に切り替えられると、HDMI入力装置102に設定されているEDIDの色深度に関する値を30ビット/pixelから24ビット/pixelに書き換える。
【0126】
これによって、テレビ10は、プロジェクタ20が対応している色深度に適したフォーマットでBDプレーヤ30から供給されるコンテンツを取得し、プロジェクタ20に出力することができる。
【0127】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図10及び図11を参照して説明する。図10は、図1に示すテレビ10の構成のうち、本実施形態に係るテレビ10の動作に関係するブロックのみのデータの繋がりを示したブロック図である。図11は、本実施形態に係るテレビ10の動作を示すシーケンス図である。なお、説明の便宜上、実施形態1に係る構成要素と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0128】
また、図10における実線の矢印は、コンテンツのデータの流れを示し、破線の矢印は、CECコマンドの流れを示し、一点鎖線の矢印は、その他の制御データの流れを示している。
【0129】
(テレビの動作)
図10に示すように、本実施形態では、チューナ部104に放送番組のコンテンツが入力される場合のテレビ10の動作を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では、種別情報が「スポーツ」であるコンテンツが入力される場合を例に挙げて説明する。
【0130】
なお、以下の説明では、上述したHDMI接続処理において、HDMI出力装置103はプロジェクタ20のEDIDの読み出しを終えていることを前提としている。
【0131】
図11に示すように、チューナ部104は、放送信号に含まれるEPGなどに基づいて、コンテンツの種別情報(放送番組のジャンル情報など)を取得している。
【0132】
放送番組の放送局を選択する信号を受信すると、リモコン受信/制御部111は、チューナ部104に対し、放送局のチャンネル情報を供給する。
【0133】
チャンネル情報を取得したチューナ部104は、選択された放送局において放送されているコンテンツ及び種別情報を含むEPGなどの情報を取得し、種別情報取得部106に供給する。
【0134】
種別情報取得部106は、供給されたコンテンツ及び種別情報を含むEPGなどの情報から、コンテンツの種別を示す種別情報を取得する。入力されたコンテンツがスポーツであるので、種別情報取得部106は、「スポーツ」の種別情報を取得する。種別情報取得部106は、取得した種別情報を連携制御部107に供給する。
【0135】
連携制御部107は、取得した種別情報が示す種別に対するコンテンツの出力先を、連携情報記憶部108に記憶されている連携情報を参照して判定する。連携情報において、「スポーツ」を示す種別情報に関連付けられた出力先がHDMI出力装置103である場合、連携制御部107は、出力先をHDMI出力装置103と判定する。
【0136】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先としてHDMI出力装置103を選択し、プロジェクタ20にコンテンツを表示させる処理は、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0137】
なお、入力されたコンテンツが、例えば「ニュース」であり、連携情報記憶部108に記憶されている関連情報において「ニュース」を示す種別情報に関連付けられた出力先が表示部113である場合、連携制御部107は、出力先を表示部113と判定する。
【0138】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先として表示部113を選択し、表示部113にコンテンツを表示させる処理も、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0139】
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図12及び図13を参照して説明する。図12は、図1に示すテレビ10の構成のうち、本実施形態に係るテレビ10の動作に関係するブロックのみのデータの繋がりを示したブロック図である。図13は、本実施形態に係るテレビ10の動作を示すシーケンス図である。なお、説明の便宜上、実施形態1に係る構成要素と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0140】
また、図12における実線の矢印は、コンテンツのデータの流れを示し、破線の矢印は、CECコマンドの流れを示し、一点鎖線の矢印は、その他の制御データの流れを示している。
【0141】
なお、HDDレコーダ40は、ベンダ機器同士の間において固有の制御を行うために利用されるユニキャストのコマンドであるベンダーコマンド(Vendor Command)によって、テレビ10と連携できる機器であることを前提としている。また、ベンダーコマンドとは、HDMI規格で規定されているCECコマンドの拡張用コマンドであり、ベンダーコマンドには任意の情報を含ませることができる。本実施形態では、このベンダーコマンドにコンテンツの種別情報を含めることによって、HDDレコーダ40に記憶さているコンテンツの種別情報をテレビ10に供給する構成を例に挙げて説明する。
【0142】
(テレビの動作)
図13に示すように、本実施形態では、HDMI入力装置101を介してHDDレコーダ40からコンテンツが入力される場合のテレビ10の動作を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では、種別情報が「スポーツ」であるコンテンツが入力される場合を例に挙げて説明する。
【0143】
なお、以下の説明では、上述したHDMI接続処理において、HDDレコーダ40はHDMI入力装置101に設定されているEDIDの読み出しを終え、HDMI出力装置103はプロジェクタ20のEDIDの読み出しを終えていることを前提としている。
【0144】
図13に示すように、HDDレコーダ40に対して再生指示がなされると、コンテンツデータと共にコンテンツの種別情報を含むベンダーコマンドがHDMI入力装置101に入力される。HDMI入力装置101は、当該ベンダーコマンドをCEC制御部112に供給する。
【0145】
CEC制御部112は、ベンダーコマンドを取得すると、取得したベンダーコマンドを一時的に保持する。また、CEC制御部112は、取得したベンダーコマンドがテレビ10にて処理可能なコマンドであるか否かを判定し、処理可能なコマンドであると判定した場合には、ベンダーコマンドが処理可能なコマンドであることを示す<Ack>コマンドを、HDMI入力装置101を介してHDDレコーダ40に出力する。
【0146】
CEC制御部112は、<Ack>コマンドの供給を行うと、連携制御部107にベンダーコマンドを保持している旨を通知する。
【0147】
連携制御部107はCEC制御部112からの通知を取得すると、CEC制御部112において一時的に保持されているベンダーコマンドを確認し、ベンダーコマンドに含まれた種別情報から、コンテンツの種別を認識する。入力されたコンテンツがスポーツであるので、連携制御部107は、「スポーツ」の種別を認識する。
【0148】
連携制御部107は、取得した種別情報が示す種別に対するコンテンツの出力先を、連携情報記憶部108に記憶されている連携情報を参照して判定する。連携情報において、「スポーツ」を示す種別情報に関連付けられた出力先がHDMI出力装置103である場合、連携制御部107は、出力先をHDMI出力装置103と判定する。
【0149】
連携制御部107は、出力先をHDMI出力装置103と判定すると、HDMI入力装置101に設定されているEDIDを、HDMI出力装置103において読み出されたプロジェクタ20のEDIDに書き換えるEDID書替処理を行う。
【0150】
なお、本実施形態において行われるEDID書替処理は、テレビ10とBDプレーヤ30との間で行われるのに替えて、テレビ10とHDDレコーダ40との間で行われること以外は、実施形態1で説明したEDID書替処理と同じである。
【0151】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先としてHDMI出力装置103を選択し、プロジェクタ20にコンテンツを表示させる処理は、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0152】
なお、入力されたコンテンツが、例えば「ニュース」であり、連携情報記憶部108に記憶されている関連情報において「ニュース」を示す種別情報に関連付けられた出力先が表示部113である場合、連携制御部107は、出力先を表示部113と判定する。
【0153】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先として表示部113を選択し、表示部113にコンテンツを表示させる処理も、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0154】
〔変形例〕
本発明の実施形態の変形例について、図14を参照して説明する。図14は、本変形例に係るテレビ10の動作を示すシーケンス図である。
【0155】
(テレビの動作)
本発明の実施形態は、上述した自動で出力先を選択する構成に加えて、ユーザがリモコンの操作などによって出力先を切り替える構成を備えていてもよい。
【0156】
図14に示すように、本変形例では、HDMI入力装置102を介してBDプレーヤ30からコンテンツが入力される場合、チューナ部104に放送番組のコンテンツが入力される場合、及び、HDMI入力装置101を介してHDDレコーダ40からコンテンツが入力される場合の何れかの場合におけるテレビ10の動作を例に挙げて説明する。
【0157】
なお、以下の説明では、上述したHDMI接続処理において、HDMI出力装置103はプロジェクタ20のEDIDの読み出しを終えていることを前提としている。
【0158】
図14に示すように、リモコン受信/制御部111は、ユーザがリモコンを操作することによって行なわれる出力先切替指示をリモコンから受信すると、受信した出力先切替指示を連携制御部107に供給する。
【0159】
連携制御部107は、出力先切替指示を取得すると、出力先切替指示を取得した時点で入力されるコンテンツが表示部113において表示されているか否かを判定する。
【0160】
連携制御部107は、出力先切替指示を取得した時点で入力されるコンテンツが表示部113において表示されていると判定した場合、CEC制御部112に対し、シンク機器の電源をONにするCECコマンドを出力するよう電源ONコマンド出力指示を通知する。
【0161】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先としてHDMI出力装置103を選択し、プロジェクタ20にコンテンツを表示させる処理は、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0162】
なお、連携制御部107は、出力先切替指示を取得した時点で入力されるコンテンツが表示部113において表示されていないと判定した場合、表示部113を、電源が供給された状態に遷移させる。
【0163】
以降、連携制御部107、切替制御部109及びCEC制御部112が、コンテンツの出力先として表示部113を選択し、表示部113にコンテンツを表示させる処理も、実施形態1で説明した処理と同じである。
【0164】
(プログラムおよび記録媒体)
テレビ10は、ハードウェアロジックによって構成すればよい。又は、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0165】
すなわち、テレビ10は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するMPUなどのCPU、このプログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを実行可能な形式に展開するRAM(Random Access Memory)、および、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)を備えている。
【0166】
そして、本発明の目的は、テレビ10のプログラムメモリに固定的に担持されている場合に限らず、上記プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、又は、ソースプログラム)を記録した記録媒体をテレビ10に供給し、テレビ10が上記記録媒体に記録されている上記プログラムコードを読み出して実行することによっても、達成可能である。
【0167】
上記記録媒体は、特定の構造又は種類のものに限定されない。すなわちこの記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
【0168】
また、テレビ10を通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介してテレビ10に供給する。この通信ネットワークはテレビ10にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類又は形態に限定されない。たとえばインターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。
【0169】
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成又は種類のものに限定されない。たとえばIEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0170】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0171】
本発明に係るシンク機器は、テレビ、パーソナルコンピュータなどに好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0172】
1 コンテンツ再生システム
10 テレビ(シンク機器)
20 プロジェクタ(他のシンク機器)
30 BDプレーヤ(ソース機器)
40 HDDレコーダ(ソース機器)
101、102 HDMI入力装置(提示手段)
103 HDMI出力装置(コンテンツ出力部)(取得手段)
104 チューナ部
105 ネットワーク入力部
106 種別情報取得部
107 連携制御部(判定手段)(出力先選択手段)
108 連携情報記憶部(記憶部)
109 切替制御部
110 EDID制御部(書替手段)
111 リモコン受信/制御部
112 CEC制御部
113 表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを表示可能な表示部を備えたシンク機器であって、
上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを他のシンク機器へ出力可能なコンテンツ出力部と、
上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定する判定手段と、
上記判定手段の判定結果に応じて、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部から上記他のシンク機器に出力するかを選択する出力先選択手段と、を備えている
ことを特徴とするシンク機器。
【請求項2】
上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類と、上記コンテンツの表示を行うシンク機器とが関連付けられた出力先情報を記憶する記憶部を更に備え、
上記出力先選択手段は、上記コンテンツの出力先を選択する前に、上記記憶部を参照する
ことを特徴とする請求項1に記載のシンク機器。
【請求項3】
上記表示部及び上記他のシンク機器にはそれぞれ個別に性能情報が設定されており、
上記他のシンク機器の性能情報を取得する取得手段と、
上記出力先の性能情報を上記ソース機器に提示する提示手段と、
上記出力先選択手段において選択された出力先の性能情報と、上記提示手段において提示されている性能情報とが一致していない場合に、上記提示されている性能情報を上記出力先の性能情報に書き換える書替手段と、を更に備えている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシンク機器。
【請求項4】
上記判定手段は、上記ソース機器から入力されるコンテンツの種類を判定するとき、上記ソース機器から入力されるコンテンツに付加されている種別情報に基づいてコンテンツの種類を判定する
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のシンク機器。
【請求項5】
上記判定手段は、上記外部から入力されるコンテンツの種類を判定するとき、上記外部から入力される番組情報であって、上記外部から入力されるコンテンツの種別情報が付加されている番組情報に基づいてコンテンツの種類を判定する
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のシンク機器。
【請求項6】
上記出力先選択手段は、ユーザ入力を受け付ける入力部からの指示に基づいてコンテンツの出力先を選択する
ことを特徴とする、請求項1から5の何れか1項に記載のシンク機器。
【請求項7】
ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを表示可能な表示部と、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを他のシンク機器へ出力可能なコンテンツ出力部とを備えたシンク機器の制御方法であって、
上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定する判定ステップと、
上記判定ステップの判定結果に応じて、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部から上記他のシンク機器に出力するかを選択する出力先選択ステップと、を含んでいる
ことを特徴とするシンク機器の制御方法。
【請求項8】
コンピュータを請求項1から6までの何れか1項に記載のシンク機器として動作させるためのプログラムであって、上記コンピュータを上記シンク機器の各手段として機能させるプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを表示可能な表示部を備えたシンク機器であって、
上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを他のシンク機器へ出力可能なコンテンツ出力部と、
上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定する判定手段と、
上記判定手段の判定結果に応じて、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部から上記他のシンク機器に出力するかを選択する出力先選択手段と、を備えている
ことを特徴とするシンク機器。
【請求項2】
上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類と、上記コンテンツの表示を行うシンク機器とが関連付けられた出力先情報を記憶する記憶部を更に備え、
上記出力先選択手段は、上記コンテンツの出力先を選択する前に、上記記憶部を参照する
ことを特徴とする請求項1に記載のシンク機器。
【請求項3】
上記表示部及び上記他のシンク機器にはそれぞれ個別に性能情報が設定されており、
上記他のシンク機器の性能情報を取得する取得手段と、
上記出力先の性能情報を上記ソース機器に提示する提示手段と、
上記出力先選択手段において選択された出力先の性能情報と、上記提示手段において提示されている性能情報とが一致していない場合に、上記提示されている性能情報を上記出力先の性能情報に書き換える書替手段と、を更に備えている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシンク機器。
【請求項4】
上記判定手段は、上記ソース機器から入力されるコンテンツの種類を判定するとき、上記ソース機器から入力されるコンテンツに付加されている種別情報に基づいてコンテンツの種類を判定する
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のシンク機器。
【請求項5】
上記判定手段は、上記外部から入力されるコンテンツの種類を判定するとき、上記外部から入力される番組情報であって、上記外部から入力されるコンテンツの種別情報が付加されている番組情報に基づいてコンテンツの種類を判定する
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のシンク機器。
【請求項6】
上記出力先選択手段は、ユーザ入力を受け付ける入力部からの指示に基づいてコンテンツの出力先を選択する
ことを特徴とする、請求項1から5の何れか1項に記載のシンク機器。
【請求項7】
ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを表示可能な表示部と、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを他のシンク機器へ出力可能なコンテンツ出力部とを備えたシンク機器の制御方法であって、
上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツの種類を判定する判定ステップと、
上記判定ステップの判定結果に応じて、上記ソース機器又は外部から入力されるコンテンツを、上記表示部に表示するか、上記コンテンツ出力部から上記他のシンク機器に出力するかを選択する出力先選択ステップと、を含んでいる
ことを特徴とするシンク機器の制御方法。
【請求項8】
コンピュータを請求項1から6までの何れか1項に記載のシンク機器として動作させるためのプログラムであって、上記コンピュータを上記シンク機器の各手段として機能させるプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−9958(P2012−9958A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142017(P2010−142017)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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