説明

シート基板

【課題】回路基板ごとに行う検査、測定、プログラム初期化、インストールなどを、1枚のシート基板を用いることで、一度に多数個の回路基板に対して行い、かつ金属製の筐体に回路基板を組み入れてもショートしないシート基板を提供する。
【解決手段】配線パターンを形成して複数の回路基板3を構成したシート基板1において、シート基板1の端部に、各半導体チップ2にプログラムをインストールするための接続用パッド4を一括形成し、シート基板1上に、接続用パッド4と半導体チップ2とを結んでプログラム用配線6を形成し、さらにシート基板1上に回路基板2に打ち抜くための打ち抜き用溝7を形成すると共に、その打ち抜き用溝7に、シート基板1と回路基板3を連結するつなぎ目基板8を形成し、プログラム用配線6をつなぎ目基板8を通して形成し、回路基板2側となるつなぎ目基板8の両側に凹溝21,22を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の半導体チップを搭載すると共に、配線パターンを形成して複数の回路基板を構成したシート基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、回路基板上に実装されたICに、外部からファームウェアなどのプログラムをインストールする方法が取られるようになってきている。図5に示すように、従来の回路基板61は、1枚のシート基板から多数個取りされた回路基板であり、IC62を搭載すると共に、配線パターンやコンデンサ、抵抗などの電子部品63を搭載したものである。この回路基板61には、IC62に外部からプログラムをインストールするためのパッド64が設けられ、そのパッド64とIC62とを結んでプログラム用配線65が形成される。
【0003】
IC62にプログラムをインストールするには、シート基板から回路基板61を多数個取りし、回路基板61をデバイスに組み込んだ後、各回路基板61ごとに、パッド64にインストール用治具(ジグ)のプローブを接触させてインストールする方法がある。
【0004】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
【0005】
【特許文献1】実開平5−8970号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在、このような回路基板に要求されることとして、
1)小型の形状
2)実装面積の縮小
3)回路基板の組み立て、測定工程の短縮
4)ノイズによるクロストークの影響を受けない回路基板
が挙げられる。
【0007】
しかしながら、回路基板61上にプログラムをインストールするためのパッド64を形成すると、回路基板の外形が大きくなったり、部品の実装面積が縮小したりする。
【0008】
さらに、回路基板61の量産時には、多数個のIC62を同時にインストールする治具を作らない限り、各IC62を個別にインストールする必要があり、作業工程が非効率である。
【0009】
また、インストールするパッド64が小さいと治具との接触がうまくいかないおそれもあり、パッド64はある程度の大きさを必要とする。回路基板61にある程度の大きさのパッド64を形成すると、パッド64の下に形成した隣接配線などに高周波の信号が走っている場合、パッド64と隣接配線が容量結合しやすくクロストークの大きな原因となる。
【0010】
従来の回路基板61では、別にインストール用治具を用意しなければならず、IC62にプログラムをインストールするのにコストがかかるという問題もある。
【0011】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、従来、回路基板ごとに行う検査、測定、プログラム初期化、インストールなどを、1枚のシート基板を用いることで、一度に多数個の回路基板に対して行うシート基板を提供することにある。
【0012】
また、本発明の別の目的は、金属製の筐体に回路基板を組み入れてもショートしないシート基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、複数の半導体チップを搭載すると共に、配線パターンを形成して複数の回路基板を構成したシート基板において、シート基板の端部に、各半導体チップにプログラムをインストールするための接続用パッドを一括形成し、シート基板上に、上記接続用パッドと上記半導体チップとを結んでプログラム用配線を形成し、さらにシート基板上に上記回路基板に打ち抜くための打ち抜き用溝を形成すると共に、その打ち抜き用溝に、上記シート基板と上記回路基板を連結するつなぎ目基板を形成し、上記プログラム用配線を上記つなぎ目基板を通して形成し、上記回路基板側となる上記つなぎ目基板の両側に凹溝を形成したシート基板である。
【0014】
請求項2の発明は、複数の半導体チップを搭載すると共に、配線パターンを形成して複数の回路基板を構成したシート基板において、各回路基板の端部に、各半導体チップにプログラムをインストールするための接続用パッドを一括形成し、各回路基板上に、上記接続用パッドと上記半導体チップとを結んでプログラム用配線を形成し、さらにシート基板上に上記回路基板に打ち抜くための打ち抜き用溝を形成すると共に、その打ち抜き用溝に、上記シート基板と上記回路基板を連結するつなぎ目基板を形成したシート基板である。
【0015】
請求項3の発明は、上記接続用パッドは、上記半導体チップに電力を供給するための電源パッドと、上記半導体チップに外部からプログラムをインストールするためのソフトインストールパッドと、上記半導体チップの初期特性を確認するための初期特性確認パッドとからなる請求項1または2記載のシート基板である。
【0016】
請求項4の発明は、複数の半導体チップを搭載すると共に、配線パターンを形成して複数の回路基板を構成したシート基板において、シート基板の端部に、各半導体チップにプログラムをインストールするためのRFID装置を設け、シート基板上に、上記RFID装置から出力された直流電圧が印加される電源線を形成すると共に、その電源線と上記半導体チップを結んで第1のプログラム用配線を形成し、シート基板上に、上記RFID装置から出力された検波出力を伝送する検波線を形成すると共に、その検波線と上記半導体チップを結んで第2のプログラム用配線を形成したシート基板である。
【0017】
請求項5の発明は、上記RFID装置は、外部からマイクロ波により送信されたプログラムを含む変調データ信号を受信する受信アンテナと、上記変調データ信号を復調して検波出力を出力する検波器と、上記変調データ信号から上記半導体チップに印加する直流電圧を取り出すと共に、上記検波器に印加する直流電圧を取り出す整流回路とからなる請求項4記載のシート基板である。
【0018】
請求項6の発明は、上記検波器は、受信した上記変調データ信号を増幅する増幅器と、増幅したデータ信号からノイズを除去する第1のバンドパスフィルタと、増幅したデータ信号にそのデータ信号とは異なる高周波信号を加える局部発振器と、これら増幅したデータ信号と高周波信号を混合して周波数変換する混合器と、その混合器の出力からデータ信号を検波する第2のバンドパスフィルタとからなる請求項5記載のシート基板である。
【0019】
請求項7の発明は、シート基板上には回路基板に打ち抜くための切り抜き用溝を形成すると共に、その切り抜き用溝に、上記シート基板と上記回路基板を連結するつなぎ目基板を形成し、上記第1および第2のプログラム用配線を上記つなぎ目基板を通して形成した請求項4〜6いずれかに記載のシート基板である。
【0020】
請求項8の発明は、上記回路基板側となる上記つなぎ目基板の両側に凹溝を形成した請求項4〜7いずれかに記載のシート基板である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、シート基板で多数個取りされる各回路基板に搭載したICに、プログラムを一度にインストールすることができ、金属製の筐体に回路基板を組み入れてもショートしない構造となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
【0023】
図1は、本発明の好適な第1の実施形態を示すシート基板の平面図である。
【0024】
図1に示すように、第1の実施形態に係るシート基板1は、複数の半導体チップとしてのIC2を搭載すると共に、複数の回路基板3(図1中の網掛け部分)を構成したものであり、回路基板3が多数個取りされるものである。
【0025】
半導体チップとしては、LSIなどでもよい。回路基板3は、リジッド基板からなるものでもよいし、リジッドフレキ基板(フレックスリジッドプリント配線板)やフレキ基板からなるものでもよい。第1の実施形態では、回路基板3をリジッドフレキ基板で形成した。
【0026】
回路基板3は、例えば、スイッチングハブやメディアコンバータなどのネットワーク機器に接続されて電気信号を光信号に変換して送信し、また光信号を受信して電気信号に変換する光トランシーバや、携帯電話などの携帯機器に収納されて使用される。
【0027】
さて、シート基板1の端部には、各IC2にファームウェアなどのプログラムをインストールするための接続用パッド4が、回路基板3の一辺に沿って複数個(図1では1枚の回路基板3に対して4個ずつの合計24個)一括形成される。
【0028】
ここで、ファームウェアとは、ハードウェアの基本的な制御を行うために機器に組み込まれたソフトウェアのことをいう。
【0029】
1枚の回路基板3に対して形成した4個の接続用パッド4は、IC2に電力を供給するための電源パッド4aと、IC2に外部からプログラムをインストールするためのソフトインストールパッド4bと、IC2の初期特性を確認するための初期特性確認パッド4cと、グランドとなるグランドパッド4dとからなる。
【0030】
ここで、IC2の初期特性を確認するとは、IC2に予めデータが書き込まれているか否か、あるいはIC2がきちんと動作するか否かを確認することをいう。
【0031】
シート基板1上には、各接続用パッド4とIC2とをそれぞれ結ぶようにプログラム用配線6が複数本(図1では1枚の回路基板3に対して4本ずつの合計24本)形成される。
【0032】
また、シート基板1上には、各回路基板3の周りに、回路基板3に打ち抜くための打ち抜き用溝7が形成される。打ち抜き用溝7には、その打ち抜き用溝7を横切るように、シート基板1に各回路基板3を保持するつなぎ目基板8が形成される。各プログラム用配線6は、このつなぎ目基板8を通して形成される。本実施形態では、1つのつなぎ目基板8に対して1本のプログラム用配線6が通るようにしている。
【0033】
シート基板1は、より詳細には図2に示すように、回路基板3側となるつなぎ目基板8の両側には、凹溝21,22が形成される。つなぎ目基板8と回路基板3の境界(切断面)8sが、シート基板1から回路基板3を多数個取りする際に切断される箇所である。
【0034】
次に、各IC2にプログラムをインストールする方法を図3で説明する。
【0035】
図3に示すように、別に設けたカードエッジコネクタ31に、シート基板1のカードエッジ部5を差し込む。カードエッジコネクタ31はケーブル32の一端に接続されており、ケーブル32の他端には、コンピュータ33が接続される。このコンピュータ33には、各IC2にプログラムをインストールするインストーラーが搭載されている。
【0036】
この状態で、コンピュータ33により、初期特性確認パッド4cを介して各IC2の初期特性を評価する、またはソフトインストールパッド4bを介して各IC2にプログラムを一括してインストールする。IC2にプログラムがインストールされたか否かは、初期特性確認パッド4cを介して各IC2にアクセスすることで確認する。
【0037】
そして、シート基板1の各つなぎ目基板8の境界8s(図2参照)をカッターなどで切断すると共に、打ち抜き用溝7を打ち抜くことで、多数個(図1では6個)の回路基板3が得られる。シート基板1の回路基板3が打ち抜かれた後の部分は捨て基板となる。
【0038】
第1の実施形態の作用を説明する。
【0039】
シート基板1は、その端部に、各IC2にプログラムをインストールするための接続用パッド4を複数まとめて形成し、さらに接続用パッド4とIC2とを結んでプログラム用配線6を形成している。
【0040】
図5の従来の回路基板61では、各回路基板61上にパッド64を形成しており、各回路基板61ごとのIC62にプログラムをインストールしていた。本実施形態に係るシート基板1は、これらパッド64をシート基板1の端部に一括形成することで、シート基板1で多数個取りされる各回路基板3に搭載した全てのIC2に、プログラムを一度にインストールすることができる。
【0041】
したがって、従来問題となっていた回路基板の外形が大きくなったり、部品の実装面積が縮小したりすることがなく、インストールの作業工程も効率的である。また、回路基板3に接続用パッド4を形成しておらず、接続用パッド4が回路基板3の配線パターンと隣接しないので容量結合することもなく、クロストークもない。
【0042】
これにより、現在の回路基板に要求されている小型の形状、実装面積の縮小、回路基板の組み立て、測定工程の短縮が実現でき、ノイズによるクロストークの影響も受けない。
【0043】
したがって、シート基板1は、従来、回路基板ごとに行う検査、測定、プログラム初期化、インストールなどを、1枚のシート基板1を用いることで、一度に多数個の回路基板3に対して行うことができる。
【0044】
シート基板1は、回路基板3側となるつなぎ目基板8の両側に凹溝21,22を形成しているため、つなぎ目基板8と回路基板3の切断面8sが回路基板3の端より回路基板3の内側に位置する。
【0045】
従来、通常は回路基板端が切断面になるが、その場合には回路基板端に導体が残存し、回路基板を金属製の筐体(ケース)などに組み入れる際、切断面の導体と筐体が接触するとショートするおそれがあった。
【0046】
しかし、シート基板1は、切断面8sが回路基板3の端から凹溝21,22によって隔離されるので、回路基板3を金属製の筐体に組み込んだ際、回路基板3の端が筐体に接触しても、切断面8sが筐体に接触することはなく、ショートしない構造である。
【0047】
また、プログラム用配線6は、つなぎ目基板8を通して形成されるので、回路基板3、打ち抜き用溝7、つなぎ目基板8として従来と同じ構成を採用できる。
【0048】
上記実施形態では、1枚の回路基板3に対する接続用パッド4として、電源パッド4a、ソフトインストールパッド4b、初期特性確認パッド4c、グランドパッド4dの4個の接続用パッドからなる例で説明したが、接続用パッド4は必ずしも4個必要というわけではなく、グランドパッド4dを省略して上記3個の接続用パッドからなっていてもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、1つのつなぎ目基板8に対して1本のプログラム用配線6が通るように形成したが、1つのつなぎ目基板8に対して複数本のプログラム用配線6が通るように形成してもよい。
【0050】
次に、第2の実施形態を説明する。
【0051】
図4に示すように、シート基板41は、その端部に、各回路基板3に搭載されたICにプログラムをインストールするためのRFID(Radio Frequency Identification)装置42を設けている。ここで、RFID方式とは、無線を利用してICにプログラムをインストールする方式をいう。
【0052】
シート基板41上には、RFID装置42から出力された直流電圧が印加される電源線43が形成されると共に、その電源線43と各ICを結んで第1のプログラム用配線44が形成される。
【0053】
また、シート基板41上には、RFID装置42から出力された検波出力を伝送する検波線45が形成されると共に、その検波線45と各ICを結んで第2のプログラム用配線46が形成される。ここで、検波出力は、各ICにインストールしたいデータ信号のことである。
【0054】
シート基板41上には、図1のシート基板1と同様に、各回路基板3の周りに、回路基板3に打ち抜くための打ち抜き用溝が形成される。打ち抜き用溝には、その打ち抜き用溝を横切るように、シート基板41に各回路基板3を保持するつなぎ目基板が形成される。第1および第2のプログラム用配線44,46は、このつなぎ目基板を通して形成される。
【0055】
また、シート基板41は、回路基板3側となるつなぎ目基板の両側に図2と同様の凹溝を形成している。
【0056】
RFID装置42は、送信器など外部からマイクロ波(1G〜3THz)により送信された、ICにインストールしたいプログラムを含む変調データ信号を受信する受信アンテナ47と、変調データ信号を復調して検波出力を出力する検波器48と、変調データ信号からICに印加する直流電圧を取り出すと共に、検波器48に印加する直流電圧を取り出す整流回路49とからなる。
【0057】
整流回路49からは2つの直流電圧が出力され、一方の直流電圧はRFID装置42に接続された電源線43に印加されてICの電源電圧として利用され、他方の直流電圧は検波器48に印加されて検波器48の電源電圧として利用される。
【0058】
受信アンテナ47と整流回路49でレクテナを構成する。レクテナとは、マイクロ波のエネルギーを直流電流(あるいは直流電圧)に変換するアンテナである。つまり、受信アンテナ47と整流回路49をレクテナとして利用することで、ICの駆動電源は、受信したマイクロ波エネルギーを整流回路49を利用して直流電圧に変換することで得られる。レクテナの一例としては、ダイポールアンテナの間にショットキーダイオードを配置したものがある。
【0059】
検波器48は、変調データ信号を増幅する増幅器としてのローノイズアンプ50と、増幅したデータ信号からノイズを除去する第1のバンドパスフィルタ51と、増幅したデータ信号にそのデータ信号とは異なる高周波信号を加える局部発振器52と、これら増幅したデータ信号と高周波信号を混合して周波数変換するミキサ(混合器)53と、そのミキサ53の出力からICにインストールしたいプログラムであるデータ信号を検波する第2のバンドパスフィルタ54とからなる。
【0060】
第2の実施形態の作用を説明する。
【0061】
まず、シート基板41を多数個用意し、例えば、無線LAN機能を有するコンピュータ、あるいは送信器により、ICにインストールしたいプログラムを含むデータ信号を変調し、マイクロ波として変調データ信号を無線で送信する。
【0062】
各シート基板41では、受信アンテナ47で変調データ信号を受信し、整流回路49により、この変調データ信号のマイクロ波エネルギーを直流電圧に変換し、電源線43、第1のプログラム用配線44を通して各ICに印加する。また、整流回路49により、検波器48に直流電圧が印加される。
【0063】
これと同時に、各シート基板41では、検波器48により、変調データ信号を復調して検波出力を出力し、検波線45、第2のプログラム用配線46を通して各ICにプログラムを一括してインストールする。
【0064】
シート基板41では、RFID装置42を搭載し、そのRFID装置42とICを結んで電源線43、第1のプログラム用配線44を形成し、RFID装置42とICを結んで検波線45、第2のプログラム用配線46を形成している。
【0065】
このため、無線を利用して、多数個のシート基板41の回路基板3に搭載した全てのICにプログラムを一度にインストールすることができる。
【0066】
シート基板41では、RFID装置42を搭載する必要があるので、図1のシート基板1よりも価格が若干高くなるが、インストールしたいシート基板41の枚数に制限がなく(1000枚でも、1万枚でもよい)、いかなる数のICに対してもプログラムを一度の操作でインストールできる。
【0067】
したがって、シート基板41は、シート基板1に比べ、検査、測定、プログラム初期化、インストールなどの測定工数を大幅に短縮できる。シート基板41のそれ以外の作用効果は、シート基板1と同じである。
【0068】
検波器としては、図5の検波器48の他に、高周波増幅器、中間周波増幅器、低周波増幅器などを備えた検波器を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すシート基板の平面図である。
【図2】図1に示したシート基板の拡大平面図である。
【図3】図1に示したシート基板のICにプログラムをインストールする方法を説明する概略図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示すシート基板の概略図である。
【図5】従来の回路基板の概略図である。を説明する概略図である。
【符号の説明】
【0070】
1 シート基板
2 IC(半導体チップ)
3 回路基板
4 接続用パッド
6 プログラム用配線
7 打ち抜き用溝
8 つなぎ目基板
21,22 凹溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の半導体チップを搭載すると共に、配線パターンを形成して複数の回路基板を構成したシート基板において、シート基板の端部に、各半導体チップにプログラムをインストールするための接続用パッドを一括形成し、シート基板上に、上記接続用パッドと上記半導体チップとを結んでプログラム用配線を形成し、さらにシート基板上に上記回路基板に打ち抜くための打ち抜き用溝を形成すると共に、その打ち抜き用溝に、上記シート基板と上記回路基板を連結するつなぎ目基板を形成し、上記プログラム用配線を上記つなぎ目基板を通して形成し、上記回路基板側となる上記つなぎ目基板の両側に凹溝を形成したことを特徴とするシート基板。
【請求項2】
複数の半導体チップを搭載すると共に、配線パターンを形成して複数の回路基板を構成したシート基板において、各回路基板の端部に、各半導体チップにプログラムをインストールするための接続用パッドを一括形成し、各回路基板上に、上記接続用パッドと上記半導体チップとを結んでプログラム用配線を形成し、さらにシート基板上に上記回路基板に打ち抜くための打ち抜き用溝を形成すると共に、その打ち抜き用溝に、上記シート基板と上記回路基板を連結するつなぎ目基板を形成したことを特徴とするシート基板。
【請求項3】
上記接続用パッドは、上記半導体チップに電力を供給するための電源パッドと、上記半導体チップに外部からプログラムをインストールするためのソフトインストールパッドと、上記半導体チップの初期特性を確認するための初期特性確認パッドとからなる請求項1または2記載のシート基板。
【請求項4】
複数の半導体チップを搭載すると共に、配線パターンを形成して複数の回路基板を構成したシート基板において、シート基板の端部に、各半導体チップにプログラムをインストールするためのRFID装置を設け、シート基板上に、上記RFID装置から出力された直流電圧が印加される電源線を形成すると共に、その電源線と上記半導体チップを結んで第1のプログラム用配線を形成し、シート基板上に、上記RFID装置から出力された検波出力を伝送する検波線を形成すると共に、その検波線と上記半導体チップを結んで第2のプログラム用配線を形成したことを特徴とするシート基板。
【請求項5】
上記RFID装置は、外部からマイクロ波により送信されたプログラムを含む変調データ信号を受信する受信アンテナと、上記変調データ信号を復調して検波出力を出力する検波器と、上記変調データ信号から上記半導体チップに印加する直流電圧を取り出すと共に、上記検波器に印加する直流電圧を取り出す整流回路とからなる請求項4記載のシート基板。
【請求項6】
上記検波器は、受信した上記変調データ信号を増幅する増幅器と、増幅したデータ信号からノイズを除去する第1のバンドパスフィルタと、増幅したデータ信号にそのデータ信号とは異なる高周波信号を加える局部発振器と、これら増幅したデータ信号と高周波信号を混合して周波数変換する混合器と、その混合器の出力からデータ信号を検波する第2のバンドパスフィルタとからなる請求項5記載のシート基板。
【請求項7】
シート基板上には回路基板に打ち抜くための切り抜き用溝を形成すると共に、その切り抜き用溝に、上記シート基板と上記回路基板を連結するつなぎ目基板を形成し、上記第1および第2のプログラム用配線を上記つなぎ目基板を通して形成した請求項4〜6いずれかに記載のシート基板。
【請求項8】
上記回路基板側となる上記つなぎ目基板の両側に凹溝を形成した請求項4〜7いずれかに記載のシート基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−300030(P2007−300030A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−128645(P2006−128645)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】