説明

シーリングファンの支持装置

【課題】シーリングファンの取付け作業性を向上できるとともに、落下を防ぐことができるシーリングファンの支持装置を提供することを目的とする。
【解決手段】吊下具4と分離可能に支持される形状で当接部5を有した固定金具6と、固定金具6により包囲され天井面に固定される形状で突設するハンガー部8を有した引掛シーリング9とを備え、固定金具6の当接部5が引掛シーリング9のハンガー部8に係止できるように、当接部5をハンガー部8の直近上方に配置することにより、ブレード1を設けたモータ2からなるシーリングファン10の取付け作業性を向上できるとともに、落下を防ぐことができるシーリングファンの支持装置が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井面に取り付けられるシーリングファンの支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のシーリングファンの一例として天井から支持部材により吊下げられる天井扇が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、その天井扇について図17を参照しながら説明する。
【0004】
図に示すように、キャノピー101の内側の簡易取付金具102がパイプの支持部材103のハンガー104と係合固着され、支持部材103には固定子105が固着され、モータの外側回転体106には羽根107が設けられ、簡易取付金具102の内側には天井に取り付けられたシーリング108が配置され、そこから引き出される電源コード109はパイプの支持部材103の中空を通って制御基板110およびモータの固定子105に電力を供給するように構成されている。
【特許文献1】特開平11−210678号公報([0011]〜[0014]、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の天井扇では、天井扇の落下に対する安全性が考慮されていないという課題があり、落下を防ぐことができる支持装置が要求されている。
【0006】
また、電源コード109の配線が必要で取付工事が容易でないという課題があり、取り付け作業性を向上することが要求されている。
【0007】
本発明は、このような従来の課題を解決するもので、シーリングファンの支持装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のシーリングファンの支持装置は上記目的を達成するために、複数のブレードを固定するアウタロータ型のモータと、このモータの中心の上部に突出したパイプ状の固定軸と、この固定軸の上部に結合する吊下具と、この吊下具と分離可能に支持される形状で当接部を有した固定金具と、この固定金具により包囲され天井面に固定される形状で突設するハンガー部を有した引掛シーリングとを備え、前記固定金具の当接部が前記引掛シーリングのハンガー部に係止できるように、前記当接部を前記ハンガー部の直近上方に配置したものである。
【0009】
この手段により、取り付け作業性を向上できるとともに、シーリングファンの落下を防ぐことができるシーリングファンの支持装置が得られる。
【0010】
また、他の手段は、当接部を、固定金具の上部内周に張り出した円環形状とするとともに、取り付け時に引掛けシーリングのハンガー部を逃がすための切欠部を設け形成したものである。
【0011】
この手段により、落下に対する安全性を確保することができるシーリングファンの支持装置が得られる。
【0012】
また、他の手段は、当接部を、固定金具の上部内周に張り出す一対の突片により形成したものである。
【0013】
この手段により、固定金具の軽量化を図れるとともに、製造コストを安価にすることができるシーリングファンの支持装置が得られる。
【0014】
また、他の手段は、当接部を、略円筒状の固定金具の相対する側面に平面部を設け、前記平面部の一部を切り起こして形成したものである。
【0015】
この手段により、施工時の設置間違いや施工バラツキを小さくできるとともに、材料コストを抑えることができるシーリングファンの支持装置が得られる。
【0016】
また、他の手段は、引掛けシーリングのハンガー部に上方に折り曲げた係合突部を設け、固定金具の当接部に、前記係合突部が挿入可能な開口部を形成したものである。
【0017】
この手段により、固定金具の取付時の位置決めが容易となり作業性を向上できるとともに、シーリングファンの落下を未然に防止して安全性の向上を図れるシーリングファンの支持装置が得られる。
【0018】
また、他の手段は、当接部を、天井面に接する固定金具の上端面と同一平面に設けたものである。
【0019】
この手段により、施工性が向上するとともに、プレス加工もしやすく製造コストを抑えることのできるシーリングファンの支持装置が得られる。
【0020】
また、他の手段は、引掛シーリングのハンガー部に、上方に折り曲げた係合突部を設け、固定金具の当接部に、水平面で回動したときに、前記係合突部が挿入可能な切欠溝を設けたものである。
【0021】
この手段により、作業性をさらに向上できるとともに、シーリングファンの落下を防止して安全性の向上が図れるシーリングファンの支持装置が得られる。
【0022】
また、他の手段は、引掛シーリングの外径よりやや大きな間隔で対向する少なくとも一対のガイド部を固定金具に設けたものである。
【0023】
この手段により、施工性が向上するとともに、固定金具の当接部と引掛シーリングのハンガー部との相対位置を正確に保つことができるシーリングファンの支持装置が得られる。
【0024】
また、他の手段は固定金具の当接部の近傍に第1の取付孔を設け、前記固定金具のガイド部に第2の取付孔を設けたものである。
【0025】
この手段により、落下に対する安全性をより向上させることができるシーリングファンの支持装置が得られる。
【0026】
また、他の手段は、固定金具の側面にキャノピーが係合する係合孔を設けたものである。
【0027】
この手段により、キャノピーの仮固定ができ、施工が容易となるシーリングファンの支持装置が得られる。
【0028】
また、他の手段は、垂下方向に突起を有する吊下具と、前記突起を挿入可能な位置決め孔を有する固定金具とを備え、前記固定金具と前記吊下具を段付ねじにより水平方向に連結可能とし、前記段付ねじの段部径より大きい段付ねじ孔を前記固定金具に設けたものである。
【0029】
この手段により、シーリングファンが落下するのを防ぐことができるとともに、シーリングファン運転時の振動が天井面に伝わり難くなるシーリングファンの支持装置が得られる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、取り付け作業性を向上できるとともに、シーリングファンの落下を防ぐことができる効果のあるシーリングファンの支持装置を提供できる。
【0031】
また、固定金具の軽量化を図れるとともに、製造コストを安価にすることができる効果のあるシーリングファンの支持装置を提供できる。
【0032】
また、施工時の設置間違いや施工バラツキを小さくできるとともに、材料コストを抑えることのできる効果のあるシーリングファンの支持装置を提供できる。
【0033】
また、固定金具の取付時の位置決めが容易となり作業性を向上できる効果のあるシーリングファンの支持装置を提供できる。
【0034】
また、施工性が向上するとともに、製造コストを抑えることができる効果のあるシーリングファンの支持装置を提供できる。
【0035】
また、固定金具の当接部と引掛シーリングのハンガー部との相対位置を正確に保つことができる効果のあるシーリングファンの支持装置を提供できる。
【0036】
また、仮固定ができ施工が容易となる効果のあるシーリングファンの支持装置を提供できる。
【0037】
また、シーリングファンの運転時の振動が天井面に伝わり難くなる効果のあるシーリングファンの支持装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
本発明の請求項1記載の発明は、複数のブレードを固定するアウタロータ型のモータと、このモータの中心の上部に突出したパイプ状の固定軸と、この固定軸の上部に係合する吊下具と分離可能に支持される形状で当接部を有した固定金具と、この固定金具により包囲され天井面に固定される形状で突設するハンガー部を有した引掛シーリングとを備え、前記固定金具の当接部が前記引掛シーリングのハンガー部に係合できるように、前記当接部を前記ハンガー部の直近上方に配置したものであり、シーリングファンを天井面に固定する固定金具の当接部が、引掛シーリングのハンガー部に係止できることにより、固定金具を天井面に取り付けるときに仮置きできるので、取り付け作業性を向上できるとともに、もし固定金具の取り付けねじが破損した場合であっても、固定金具の当接部が引掛シーリングのハンガー部に引っかかって保持されるので、シーリングファンの落下を防ぐことができるという作用を有する。
【0039】
また、請求項3記載の発明は、当接部を、固定金具の上部内周に張り出した円環形状で取り付け時に引掛けシーリングのハンガー部を逃がすための切欠部を設けたものであり、固定金具の切欠き部を通して引掛シーリングのハンガー部を逃がすようにして天井面に近接させ、水平面で回動させたあと、天井面にねじ止め固定することにより、ねじ止め位置の制約が少なく取り付け作業が容易であるとともに、引掛シーリングのハンガー部に係止可能な当接部が略全周にあり、引掛シーリングのハンガー部に係止される範囲が広いので、落下に対する安全性を確保することができるという作用を有する。
【0040】
また、請求項3記載の発明は、当接部を、固定金具の上部内周に張り出す一対の突片により形成したものであり、引掛シーリングのハンガー部に係止可能な当接部を一対の突片とすることにより、固定金具の軽量化を図れるとともに、加工作業が容易となり製造コストを安価にすることができるという作用を有する。
【0041】
また、請求項4記載の発明は、当接部を、略円筒状の固定金具の相対する側面に平面部を設け、前記平面部の一部を切り起こして形成したものであり、引掛シーリングの外周を囲む固定金具の上部は略円筒状であるが、固定金具の相対する側面の2箇所に平面部を形成し、この平面部の一部を切り起こし加工することにより、内周側に当接部を突設して引掛シーリングのハンガー部に係止可能とすることで、同一材料の1部品で製造可能となるので、施工時の設置間違いや施工バラツキを小さくできるとともに、材料コストを抑えることができるという作用を有する。
【0042】
また、請求項5記載の発明は、引掛シーリングのハンガー部に上方に折り曲げた係合突部を設け、固定金具の当接部に、前記係合突部が挿入可能な開口部を形成したものであり、固定金具に、引掛シーリングのハンガー部の係合突起が挿入可能な開口部を有する当接部を設けることで、固定金具の取付時の位置決めが容易となり、作業性を向上できるとともに、また、万一ハンガー部の取付用ねじが破損したときに、固定金具がずれ下がると当接部の開口部が確実に係合突部に引掛かることとなり、シーリングファンの落下を未然に防止して安全性の向上が図れるという作用を有する。
【0043】
また、請求項6記載の発明は、当接部を、天井面に接する固定金具の上端面と同一平面に設けたものであり、天井面と同一平面に、引掛シーリングのハンガー部に係合可能な当接部を設けることにより、施工性が向上するとともに、プレス加工もしやすく製造コストを抑えることができるという作用を有する。
【0044】
また、請求項7記載の発明は、引掛シーリングのハンガー部に、上方に折り曲げた係合突部に、水平面で回動したときに、前記係合突部が挿入可能な切欠溝を設けたものであり、固定金具を天井面に近づけて水平面上で回動したときに、引掛シーリングのハンガー部の係合突部が当接部の切欠溝に挿入されるとともに、切欠溝の一端に当接して所定位置に停止できるので、固定金具を上下に移動せずに取付時の位置決めが可能となり、作業性をさらに向上できるとともに、もしハンガー部の取付用ねじの破損した場合であっても、固定金具がずれ下がると当接部の切欠溝が確実に係合突部に引掛かることとなり、シーリングファンの落下を防止して安全性の向上が図れるという作用を有する。
【0045】
また、請求項8記載の発明は、引掛シーリングの外径よりやや大きな間隔で対向する少なくとも一対のガイド部を固定金具に設けたものであり、引掛シーリングの外径よりやや大なる内径のガイド部を設けることにより、固定金具の当接部を引掛シーリングのハンガー部へと確実に案内できるため、固定金具を容易に取付けることができ、施工性が向上するとともに、固定金具の当接部と引掛シーリングのハンガー部との相対位置を正確に保つことができるという作用を有する。
【0046】
また、請求項9記載の発明は、固定金具の当接部の近傍に第1の取付孔を設け、前記固定金具のガイド部に第2の取付孔を設けたものであり、固定金具の当接部の近傍には第1の取付孔を設けているが、ガイド部に第2の取付孔を設けることにより、第2の取付孔を通して木ねじ等により天井面に締め付けて、天井面への固定をさらに強化することができ、落下に対する安全性をより向上させることができるという作用を有する。
【0047】
また、請求項10記載の発明は、固定金具の側面にキャノピーが係合する係合孔を設けたものであり、固定金具の外郭となるキャノピーを取り付ける際、固定金具の略円筒状の側面に、キャノピーを係合可能な係合孔を設けることにより、キャノピーのピンを係合孔に差し込むことで仮固定ができ、施工が容易になるという作用を有する。
【0048】
また、請求項11記載の発明は、垂下方向に突起を有する吊下具と、前記突起を挿入可能な位置決め孔を有する固定金具とを備え、前記固定金具と前記吊下具を段付ねじにより水平方向に連結可能とし、前記段付ねじの段部径より大きい段付ねじ孔を前記固定金具に設けたものであり、固定金具と吊下具を段付ねじを介して連結することで、固定金具から吊下具が脱落し、シーリングファンが落下することを防ぐことができるとともに、固定金具の段付ねじ取付用の段付ねじ孔を段付ねじの段部径より大きくすることで、完全な結合状態とはならないようにして、シーリングファンの運転時の振動が天井面に伝わり難くなるという作用を有する。
【0049】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0050】
(実施の形態1)
図1〜図6に示すように、複数のブレード1を固定するアウタロータ型のモータ2と、モータ2の中心の上部に突出したパイプ状の固定軸3と、固定軸3の上部に結合する吊下具4と、吊下具4と分離可能に支持される形状で当接部5を有した固定金具6と、固定金具6により包囲され天井面7に固定される形状で突設する端部がL形のハンガー部8を有した引掛シーリング9とを備え、固定金具6の当接部5が引掛シーリング9のハンガー部8に係止できるように当接部5をハンガー部8の直近上方に配置しシーリングファン10を構成する。
【0051】
上記構成において、シーリングファン10を天井面7に固定する固定金具6の当接部5が引掛シーリング9のハンガー部8に係止できることにより、固定金具6を天井面7に取り付けるときに仮置き出来るので取り付け作業性を向上でき、また、万一固定金具6の取り付けねじが破損した場合でも、固定金具6の当接部5が引掛シーリング9のハンガー部8に引っ掛かって保持されるのでシーリングファン10の落下を防ぐことができることとなる。
【0052】
(実施の形態2)
図4に示すように、当接部5Aを、固定金具6Aの上部内周に張り出した円環形状で取り付け時には、実施の形態1で示す引掛シーリング9のハンガー部8を逃がすための切欠部11を設け構成する。
【0053】
上記構成において、固定金具6Aの切欠部11を通して実施の形態1で示す引掛シーリング9のハンガー部8を逃がすようにして天井面に近接させ、水平面で少し回動させたあと、天井面にねじ止め固定することにより、ねじ止め位置の制約が少なく取り付け作業が容易であるとともに、引掛シーリング9のハンガー部8に係止可能な当接部5Aが略全周にあり、引掛シーリング9のハンガー部8に係止される範囲が広いので落下に対する安全性を確保することができることとなる。
【0054】
(実施の形態3)
図5に示すように、当接部5Bを、固定金具6Bの上部内周に張り出す一対の突片12により形成し構成する。
【0055】
上記構成において、実施の形態1に示す引掛シーリング9のハンガー部8に係止可能な当接部5Bを一対の突片12とすることにより、固定金具6Bの軽量化を図れるとともに、加工作業が容易となり、製造コストを安価にすることができることとなる。
【0056】
(実施の形態4)
図6に示すように、当接部5Cを、固定金具6Cの相対する側面に平面部13を設け、平面部13の一部を切り起こして形成した構成とする。
【0057】
上記構成において、実施の形態1で示す引掛シーリング9の外周を囲む固定金具6Cの上部は略円筒状であるが、固定金具6Cの相対する側面の2箇所に平面部13を形成し、この平面部13の一部を切り起こし加工することにより、内周側に当接部5Cを突設して実施の形態1で示す引掛シーリング9のハンガー部8に係止可能とすることで、同一材料の1部品で製造可能となるので、施工時の設置間違いや施工バラツキを小さくできるとともに、材料コストを抑えることができることとなる。
【0058】
(実施の形態5)
図7および図8に示すように、引掛シーリング9Aのハンガー部8Aに、上方に折り曲げた係合突部14を設け、固定金具6Dの当接部5Dに、係合突部14が挿入可能な開口部15を形成し構成する。
【0059】
上記構成において、固定金具6Dに引掛シーリング9Aのハンガー部8Aの係合突部14が挿入可能な開口部15を有する当接部5Dを設けることで、固定金具6Dの取付時の位置決めが容易となり、固定金具6Dの仮置きができるので作業性を向上できるとともに、もしハンガー部8Aの取付用のねじが破損したときであっても、固定金具6Dがずれ下がると当接部5Dの開口部15が確実に係合突部14に引っ掛かることとなり、シーリングファンの落下を未然に防止して安全性の向上が図れることとなる。
【0060】
(実施の形態6)
図9に示すように、当接部5Eを、天井面に接する固定金具6Eの上端面16と同一平面に設け構成する。
【0061】
上記構成において、天井面と同一平面に、実施の形態1に示す引掛シーリング9のハンガー部8に係合可能な当接部5Eを設けることにより、施工性が向上するとともに、プレス加工が容易となり製造コストを抑えることができることとなる。
【0062】
(実施の形態7)
図10および図11に示すように、実施の形態5に示す引掛シーリング9Aのハンガー部8Aに、上方に折り曲げた係合突部14を設け、固定金具6Fの当接部5Fに、水平面で回動したときに、前記係合突部14が挿入可能な切欠溝17を設け構成する。
【0063】
上記構成において、固定金具6Fを天井面に近づけて水平面上で回動したときに、引掛シーリング9Aのハンガー部8Aの係合突部14が当接部5Fの切欠溝17に挿入されるとともに、切欠溝17の一端に当接して所定位置に停止できるので固定金具6Fを上下に移動せずに取付時の位置決めが可能となり、作業性をさらに向上でき、もしハンガー部8Aの取付用ねじの破損したときであっても、固定金具6Fがずれ下がると当接部5Fの切欠溝17が確実に係合突部14に引っ掛かることとなり、シーリングファンの落下を防止して安全性の向上が図れることとなる。
【0064】
(実施の形態8)
図12に示すように、実施の形態5に示す引掛シーリング9Aの外径よりやや大きな間隔で対向する少なくとも一対のガイド部18を固定金具6Gに設け構成する。
【0065】
上記構成において、実施の形態5に示す引掛シーリング9Aの外径よりやや大なる内径がガイド部18を設けることにより、固定金具6Gを水平面で回動するときにぶれが少なく、固定金具6Gの当接部5Gを引掛シーリング9Aのハンガー部8Aへと確実に案内できるため、固定金具6Gを容易に取付けることができ、施工性が向上するとともに、固定金具6Gの当接部5Gと引掛シーリング9Aのハンガー部8Aとの相対位置を正確に保つことができることとなる。
【0066】
(実施の形態9)
図13に示すように、固定金具6Hの当接部5Hの近傍に第1の取付孔19を設け、固定金具6Hのガイド部18Aに第2の取付孔20を設け構成する。
【0067】
上記構成において、固定金具6Hの当接部5Hの近傍には第1の取付孔19を設けているが、ガイド部18Aに第2の取付孔20を設けることにより、第2の取付孔20を通して木ねじ等により天井面に締め付けて、天井面への固定をさらに強化することができ、落下に対する安全性をより向上させることができることとなる。
【0068】
(実施の形態10)
図14に示すように、固定金具6Jの側面にキャノピー21に設けたピン22が係合する係合孔23を設け構成する。
【0069】
上記構成において、固定金具6Jの外郭となるキャノピー21を取り付ける際、固定金具6Jの略円筒状の側面に、キャノピー21に設けたピン22を係合可能な係合孔23を設けることにより、キャノピー21のピン22を係合孔23に差し込むことで仮固定ができ、施工が容易になることとなる。
【0070】
(実施の形態11)
図15および図16に示すように、垂下方向に突起24を有する吊下具4Aと、突起24を挿入可能な位置決め孔25を有する固定金具6Kとを備え、固定金具6Kと吊下具4Aを段付ねじ26により水平方向に連結可能とし、段付ねじ26の段部径より大きい段付ねじ孔27を固定金具6Kに設け構成する。
【0071】
上記構成において、固定金具6Kと吊下具4Aを段付ねじ26を介して連結することで、固定金具6Kから吊下具4Aが脱落することや、シーリングファンが落下することを防ぐことができるとともに、固定金具6Kの段付ねじ孔27を段付ねじ26の段部径より大きくすることで、完全な固着状態とならないように結合して、シーリングファン運転時の振動が天井面に伝わり難くなることとなる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明にかかるシーリングファンの支持装置は、シーリングファンの取付け作業性を向上できるとともに、落下を防ぐことができる効果を奏し、天井直付けの施回扇や照明器の支持装置の分野にも有用である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施の形態1のシーリングファンの支持装置の分解斜視図
【図2】同シーリングファンの支持装置の側面図
【図3】同シーリングファンの支持装置の要部拡大図
【図4】本発明の実施の形態2のシーリングファンの支持装置の固定金具の斜視図
【図5】本発明の実施の形態3のシーリングファンの支持装置の固定金具の斜視図
【図6】本発明の実施の形態4のシーリングファンの支持装置の固定金具の斜視図
【図7】本発明の実施の形態5のシーリングファンの支持装置の固定金具の引掛シーリングの側面図
【図8】同シーリングファンの支持装置の固定金具の斜視図
【図9】本発明の実施の形態6のシーリングファンの支持装置の固定金具の斜視図
【図10】本発明の実施の形態7のシーリングファンの支持装置の固定金具の斜視図
【図11】同シーリングファンの支持装置の切欠溝を示す当接部の拡大図
【図12】本発明の実施の形態8のシーリングファンの支持装置の固定金具の斜視図
【図13】本発明の実施の形態9のシーリングファンの支持装置の固定金具の斜視図
【図14】本発明の実施の形態10のシーリングファンの支持装置のキャノピーの取付状態を示す斜視図
【図15】本発明の実施の形態11のシーリングファンの支持装置の吊下具の取付状態を示す要部断面図
【図16】同シーリングファンの支持装置の吊下具の取付状態を示す要部断面図
【図17】従来のシーリングファンの断面図
【符号の説明】
【0074】
1 ブレード
2 モータ
3 固定軸
4 吊下具
4A 吊下具
5 当接部
5A 当接部
5B 当接部
5C 当接部
5D 当接部
5E 当接部
5F 当接部
5H 当接部
6 固定金具
6A 固定金具
6B 固定金具
6C 固定金具
6D 固定金具
6E 固定金具
6F 固定金具
6G 固定金具
6H 固定金具
6J 固定金具
7 天井面
8 ハンガー部
8A ハンガー部
9 引掛シーリング
9A 引掛シーリング
10 シーリングファン
11 切欠部
12 突片
13 平面部
14 係合突部
15 開口部
16 上端面
17 切欠溝
18 ガイド部
18A ガイド部
19 第1の取付孔
20 第2の取付孔
21 キャノピー
22 ピン
23 係合孔
24 突起
25 位置決め孔
26 段付ねじ
27 段付ねじ孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のブレードを固定するアウタロータ型のモータと、このモータの中心の上部に突出したパイプ状の固定軸と、この固定軸の上部に結合する吊下具と、この吊下具と分離可能に支持される形状で当接部を有した固定金具と、この固定金具により包囲され天井面に固定される形状で突設するハンガー部を有した引掛シーリングとを備え、前記固定金具の当接部が前記引掛シーリングのハンガー部に係止できるように、前記当接部を前記ハンガー部の直近上方に配置したシーリングファンの支持装置。
【請求項2】
当接部を、固定金具の上部内周に張り出した円環形状とするとともに、取り付け時に引掛シーリングのハンガー部を逃すための切欠部を設け形成した請求項1記載のシーリングファンの支持装置。
【請求項3】
当接部を、固定金具の上部内周に張り出す一対の突片により形成した請求項1記載のシーリングファンの支持装置。
【請求項4】
当接部を、略円筒状の固定金具の相対する側面に平面部を設け、前記平面部の一部を切り起こして形成した請求項1または3記載のシーリングファンの支持装置。
【請求項5】
引掛シーリングのハンガー部に上方に折り曲げた係合突部を設け、固定金具の当接部に、前記係合突部が挿入可能な開口部を形成した請求項1〜4いずれかに記載のシーリングファンの支持装置。
【請求項6】
当接部を、天井面に接する固定金具の上端面と同一平面に設けた請求項1〜5いずれかに記載のシーリングファンの支持装置。
【請求項7】
引掛シーリングのハンガー部に、上方に折り曲げた係合突部を設け、固定金具の当接部に、水平面で回動したときに、前記係合突部が挿入可能な切欠溝を設けた請求項1〜4いずれかに記載のシーリングファンの支持装置。
【請求項8】
引掛シーリングの外径よりやや大きな間隔で対向する少なくとも一対のガイド部を固定金具に設けた請求項1〜7いずれかに記載のシーリングファンの支持装置。
【請求項9】
固定金具の当接部の近傍に第1の取付孔を設け、前記固定金具のガイド部に第2の取付孔を設けた請求項8記載のシーリングファンの支持装置。
【請求項10】
固定金具の側面にキャノピーが係合する係合孔を設けた請求項1〜9いずれかに記載のシーリングファンの支持装置。
【請求項11】
垂下方向に突起を有する吊下具と、前記突起を挿入可能な位置決め孔を有する固定金具とを備え、前記固定金具と前記吊下具を段付ねじにより水平方向に連結可能とし、前記段付ねじの段部径より大きい段付ねじ孔を前記固定金具に設けた請求項1記載のシーリングファンの支持装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−309161(P2007−309161A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−137568(P2006−137568)
【出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】