説明

シール装置

【課題】高濃度スラリー等の流体に良好なシール特性を有するシール装置を提供する。
【解決手段】機内側を非接触シール、機外側を接触シールとし、機内側シールのさらに機内側に第1及び第2の仕切り壁510、530を設けて第1のガス室410及び第2のガス室420を設置する。第1及び第2の仕切り壁510、530の内周部にはフローティングリング520、540を設け、流体が機内側シール方向からも機内側からも第2のガス室420に流れるようにし、第2のガス室420に流れた流体は第2のガス室420の排気口421から排出する。バッファガスの流れと非接触シールによりスラリーを適切にシールするとともに接触シールにより機外に流体が漏れるのを確実に防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば粉砕機や分散機等の高濃度スラリー液や高粘度溶液を扱う流体機械に用いて好適なシール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
粉砕機や分散機等の高濃度スラリーあるいは高粘度溶液を扱う流体機械のシール装置としては、非接触シール同士を組み合わせたダブルメカニカルシールがしばしば用いられる。この種の装置においては、通常、大気側シールと機内側シールとの間の中間室に循環流体(液体又は流体)を機内側流体よりも高い圧力で加圧循環させることにより、機内側メカニカルシールの漏れ方向を中間室から機内側方向とし、被密封流体を機外へ漏出させないようにしている。
【0003】
また、非接触式シールを大気側、機内側の両方に設置し、被密封流体が中間室に入りにくい構造とした軸封装置(例えば、特許文献1)や、同じく非接触式シールを大気側、機内側の両方に設置し、機内側シールの被密封流体側に複数のシール室を設け、機内側シールに被密封流体が接触するまでに液体をガス化させる構造の液化ガス用軸封装置(例えば、特許文献2)等も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−235858号公報
【特許文献2】特許3517710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば特許文献1に開示されているような従来のシール装置においては、機内側シールが故障したり損傷したりすると、中間室の循環流体が大量に機内に流入することとなり、循環流体が液体の場合には製品となる媒体を希釈させるという問題があり、また、循環流体が気体の場合には粉砕能力や分散能力を低下させる場合がある。
また機内側シールの二次シールに機内側の媒体が固着すると、作動特性が変化し作動不良等が発生する可能性がある。
また、非接触シールを大気側、機内側の両方に用いると、中間室に循環流体を多量に供給する必要がある。
【0006】
また、特許文献2に開示されている液化ガス用軸封装置においては、機内側シールの漏れ方向が機内側から中間室方向であるとともに大気側シールの漏れ方向は中間室から大気側方向なので、被密封流体が機外に漏れる可能性があるという問題もある。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、高濃度スラリーや高粘度溶液等の流体に対しても良好なシール特性を得ることができ、循環流体が機内に侵入することを防止でき、また、被密封流体が機外に流出することを防止でき、被密封流体が二次シールに固着しても二次シールの作動性を阻害することなく、さらに、循環流体を多量に必要としないシール装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、請求項1に係る本発明のシール装置は、ハウジングの孔と、当該ハウジングの前記孔を貫通する回転軸との間をシールするシール装置であって、前記回転軸に設置され当該回転軸の軸方向の一方の端部にシール面を有する回転環と、前記ハウジングに設置され前記回転環の前記シール面に対向配置されるシール面を有する静止環とを有し、前記回転環の前記シール面及び前記静止環の前記シール面のいずれか一方又は両方に動圧発生溝が形成されており、前記回転軸の回転によって前記回転環の前記シール面と前記静止環の前記シール面とが相互に非接触状態となる機内側非接触シールと、前記機内側非接触シールより機外側に設置され、前記回転軸に設置され当該回転軸の軸方向の一方の端部にシール面を有する回転環と、前記ハウジングに設置され前記回転環の前記シール面に対向配置されるシール面を有する静止環とを有し、前記回転環の前記シール面と前記静止環の前記シール面とが密接摺動する機外側接触シールと、前記非接触シールと前記接触シールとの間の空間であって、バッファガスが流される中間室とを有することを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る本発明のシール装置は、前記ハウジングの内部の前記機内側非接触シールの機内側に設置され、前記回転軸の周囲空間を軸方向に区分し前記機内側非接触シールとの間に第1のガス室を形成する第1の仕切り壁と、前記ハウジングの内部の前記第1の仕切り壁のさらに機内側に設置され、前記回転軸の周囲空間を軸方向に区分し前記第1の仕切り壁との間に第2のガス室を形成する第2の仕切り壁とを有し、前記第2のガス室には排気口が形成されており、前記中間室、前記第1のガス室、前記第2のガス室及び機内空間の各圧力が、前記中間室の圧力、前記第1のガス室の圧力、前記第2のガス室の圧力、前記機内空間の圧力の順に低くなるように構成されていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に係る本発明のシール装置は、前記第1の仕切り壁及び前記第2の仕切り壁のいずれか一方又は両方の内周部に、前記回転軸の外周面と微少間隙を形成して遊合し、流体を前記第2のガス室方向に流すフローティングリングが設置されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に係る本発明のシール装置は、前記接触シールは、前記回転環の前記シール面及び前記静止環の前記シール面のいずれか一方又は両方に、周方向に沿って所定の範囲で凹部に形成された外部と連通していない第1の溝と、周方向に沿って所定の範囲で凹部に形成されるとともに外部から圧力を導入可能に当該外部と連通している第2の溝とが、各々1つ以上形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に係る本発明のシール装置は、前記非接触シールは、二次シールとしてラバースプリングを具備していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る本発明のシール装置によれば、機内側シールを非接触シールとして中間室から機内側に循環流体が流されているため、高濃度スラリーや高粘度溶液等の流体に対しても良好なシール特性を得ることができ、一方で、大気側シールを接触シールで構成しているので、被密封流体が機外に流出することを防止できる。また、両方が非接触シール構成のシール装置と比較して、循環流体の量を大幅に少なくすることができる。
【0014】
また、請求項2に係る本発明のシール装置によれば、第1の仕切り壁及び第2の仕切り壁により被密封流体が機内側非接触シール方向に流れる可能性を低くすることができるので、高濃度スラリーや高粘度溶液等の流体に対しても常に良好なシール特性を得ることができ、また、被密封流体が機外に流出することを確実に防止できる。また、機内側非接触シールを通過した機内側に流れるバッファガス(循環流体)は、第2のガス室から排出されるので、循環流体が機内に侵入することを防止できる。
【0015】
また、請求項3に係る本発明のシール装置によれば、フローティングリングを設置したことにより、被密封流体が機内側非接触シール方向に流れる可能性をさらに低くすることができるので、高濃度スラリーや高粘度溶液等の流体に対しても常に良好なシール特性を得ることができ、被密封流体が機外に流出することをほぼ確実に防止でき、機内側非接触シールを通過して機内側に流れるバッファガス(循環流体)を確実に第2のガス室から排出し循環流体が機内に侵入することを防止できる。
【0016】
また、請求項4に係る本発明のシール装置によれば、接触シールとして形成されている機外側接触シール300においても、摺動負荷を低減することができ、耐摩耗性の高い耐久性の高いシール装置を提供することができる。
【0017】
また、請求項5に係る本発明のシール装置によれば、被密封流体が二次シールに固着しても二次シールの作動性を阻害することのないシール装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明の一実施形態のシール装置の構成を示す図であって、シール装置を軸心を通る平面で切断した断面図である。
【図2】図2は、図1に示したシール装置の、機内側非接触シール及び機外側接触シール付近の拡大図である。
【図3】図3は、機内側非接触シールの回転環の構造を示す図であって、図3(A)は回転環の正面図であり、図3(B)は図3(A)の動圧発生溝の円周方向の断面構造を示す図である。
【図4】図4は、機外側接触シールの静止環の構造を示す図であって、図4(A)は静止環の正面図であり、図4(B)は図4(A)のA−O−A’に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明のシール装置の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
本実施形態においては、高濃度のスラリーや高粘度の溶液等を取り扱う粉砕機や分散機等の機器において回転軸と機器本体のハウジングとの間隙をシールするシール装置について説明する。
【0020】
まず、シール装置10の概略構成について図1を参照して説明する。
シール装置10は、第1〜第3のシールハウジング161〜163、機内側非接触シール200、機外側接触シール300、第1及び第2の仕切り壁510、530、及び、フローティングリング520、540を有する。
また、シール装置10においては、機外側接触シール300と機内側非接触シール200との間に中間室400が、機内側非接触シール200と第1の仕切り壁510との間に第1のガス室410が、第1の仕切り壁510と第2の仕切り壁530との間に第2のガス室420が形成されている。
なお、本実施形態において、機外側空間Aは大気領域である。
【0021】
回転軸2は、機器本体のハウジング4に形成された孔5を通過して、スラリー液等が収容される機内側空間Qと機外側空間Aとを貫通しており、シール装置10は、ハウジング4と回転軸2との間に配設され、機内側空間Qからの機外側空間Aへの被密封流体の漏洩を防止する。
【0022】
また、シール装置10においては、機内側空間Qの流体圧力に対して、第2のガス室420の圧力、第1のガス室410の圧力、及び、中間室400の圧力が、順に高圧となるように各空間の圧力を設定する。これにより、被密封流体を適切にシールできるとともに、機内側のスラリーや高粘度流体が機内側非接触シール200側に流れ難くし、機内側非接触シール200及びその二次シールのラバースプリング240にスラリーや高粘度流体が接触し固着することを防止し、良好なシール特性を持続させる構成となっている。
【0023】
また、シール装置10においては、第1の仕切り壁510及び第2の仕切り壁530の内周側にフローティングリング520、540を設けることにより、流体が第2のガス室420方向に流れるようにする。また、第2のガス室420に流入した流体は排気口421を通して回収するようにする。これにより、機内側の流体が機内側非接触シール200に接触することを一層難くするとともに、バッファガス(循環流体)が機内側空間Qに流入して製品流体を希釈したり、機器本体の粉砕、分散等の処理能力を低下させることのない構成となっている。
本実施形態のシール装置10はこのような概略構成のシール装置である。
【0024】
次に、機内側非接触シール200、機外側接触シール300及びその周辺の構成について、主に図2を参照して詳細に説明する。
【0025】
機内側非接触シール200は、回転環210と静止環220とを有する。回転環210は、第1のシールハウジング161の内周に配置されて、第1のスリーブ111により回転軸2に固定されて回転軸2とともに回転する。静止環220は、ラバースプリング240及びノックピン253により第1のシールハウジング161及び第2のシールハウジング162の内周に非回転に保持される。回転環210と静止環220とは、圧縮スプリング251の軸方向付勢力によって対向端面(シール面)211、221同士が押し付けられシール面200Sを形成するが、回転環210のシール面211には動圧発生溝212(図3参照)が形成されており、回転軸2の回転に伴って回転環210のシール面211と静止環220のシール面221とは非接触な状態となる。このように機内側非接触シール200は、シール面211、221が非接触な状態でシール面の内外周の空間を封止分離する非接触シールである。
【0026】
機外側接触シール300は、回転環310と静止環320とを有する。回転環310は、第3のシールハウジング163の機内側の内周に配置されて、第1のスリーブ111、第2のスリーブ131及びスリーブカラー147により回転軸2に固定されて回転軸2とともに回転する。静止環320は、第3のシールハウジング163の機外側の内周に非回転に設置される。回転環310と静止環320とは、圧縮スプリング351の軸方向付勢力によって対向端面(シール面)311、321同士が密接し、摺動シール面300Sを形成する。このように機外側シール300は、シール面311、321が密接摺動してシール面の内外周の空間を封止分離する接触シールである。
【0027】
回転軸2の外周には、第1のスリーブ111が回転軸2と一体的に回転可能に嵌合固着されている。第1のスリーブ111の機内側の端部には、フランジ113が一体形成されている。第1のスリーブ111のフランジ113が形成されている領域の内周面にはOリング溝115が形成され、これにOリング117が装着されている。このOリング117により、被密封流体が第1のスリーブ111と回転軸2との間の隙間に流入することが防止される。Oリング117の材質は、被密封流体の種類等に応じて選択されるが、例えば合成ゴムである。
【0028】
第1のスリーブ111のフランジ113の外周には、ラビリンスシールリング119が装着されている。ラビリンスシールリング119は、外周面に軸方向に沿って凸部及び凹部(溝)が交互に形成してある部材であり、その凸部を第1のシールハウジング161の内周面に近接して配置することにより、第1のスリーブ111のフランジ113の外周面と第1のシールハウジング161の内周面との間からスラリーが機内側非接触シール200のシール面付近に侵入することを防止している。ラビリンスシールリング119は、例えばPTFEなどのフッ素樹脂で構成される。
【0029】
第1のスリーブ111のフランジ113の機外側には、機内側非接触シール200を構成する回転環210が配置されている。フランジ113の回転環210側の面にはOリング溝123が形成されOリング125が装着されている。Oリング125は、回転環210の裏面に圧接され、回転環210とフランジ113との間をシールしている。Oリング125は、Oリング117と同様に合成ゴム等で構成されている。
【0030】
回転環210の内周面にはキー溝127が形成されている。このキー溝127には、第1のスリーブ111に形成されているキー129が係止し、これにより回転環210は、第1のスリーブ111に固着され、回転軸2と共に回転可能となっている。
【0031】
機内側非接触シール200の回転環210のシール面211には、図3(A)に示すように、複数の動圧発生溝212が円周方向に形成してある。動圧発生溝212は、平面側から見てL字形状を持ち、中間室400に直接に連通する放射状部分213と、放射状部分213の外径部分に連通して円周方向に延在する円周状部分214とを具備する。また相互に隣接する一対の動圧発生溝212は、線対称に配列してある。本実施態様では、相互に対称に配置された6対の動圧発生溝212の組が、回転環210のシール面211に円周方向に沿って略等間隔に配置してある。
【0032】
図3(B)に示すように、各動圧発生溝212の溝深さT1は、回転環210の円周方向に沿って均一な深さではなく、放射状部分213と交差する位置において最大限に深く形成してあり、その周方向に沿って反対側端部において最も浅くなるようにしてある。このように不均一な溝深さとすることにより、回転環210が静止環220に対して相対回転する際に、溝深さが浅い部分において圧力が上昇する。その結果、回転環210のシール面211と静止環220のシール面221との間に隙間C1が形成される。動圧発生溝212は、中間室400に連通しているため、中間室400のバッファガスは、動圧発生溝212内に引き込まれ、隙間C1は、バッファガスによるバリア層215となる。
【0033】
機内側非接触シール200においては、動圧発生溝212は、バッファガスのガス圧が第1のガス室410の流体圧よりも高く形成された中間室400に連通している。また、機内側非接触シール200の外周側が第1のガス室410であり、動圧発生溝212には遠心力が作用する。その結果、このバリア層215により、機内側の流体が中間室400に侵入することを効果的に阻止することができる。
また、本実施形態においては、図3(A)に示すように、相互に対称な形状に形成された動圧発生溝212の組が回転環210のシール面211に形成されているため、回転環210の回転方向がどちらになったとしても、動圧発生溝212は同様な作用を有する。
【0034】
機内側非接触シール200の回転環210は、SiC、超硬合金又はセラミックコーティング材などの硬質材料で構成される。
【0035】
図2に戻り、第1のスリーブ111の軸方向中央部の外周には、第2のスリーブ131が嵌合固着されている。第2のスリーブ131は、第1スリーブ111に形成されているキー129に係止され、両者は回転軸2と共に一体的に回転するようになっている。第2のスリーブ131の大気側の端部には、フランジ133が一体成形してある。
第1のスリーブ111の外周面の第2のスリーブ131が嵌合されている領域には、Oリング溝135が形成されており、Oリング137が装着されている。これにより、第1のスリーブ111と第2のスリーブ113との間がシールされ、中間室400に流されるバッファガスあるいは機外側空間Aに存在する流体が第1のスリーブ111と第2のスリーブ113との間に流入することを防止している。Oリング137の材質は、Oリング117と同様に例えば合成ゴム等で構成するものとするが、Oリング137は、中間室400に配置され、通常状態では被密封流体には接触しないので、前述したOリング117、125よりは安価な材質にすることもできる。
【0036】
フランジ133の大気側には、機外側接触シール300を構成する回転環310が配置されている。フランジ133の回転環310側の面にはOリング溝139が形成されOリング141が装着されている。Oリング141は、機外側接触シール300の回転環310の裏面に圧接され、回転環310とフランジ133との間をシールしている。Oリング141は、Oリング137と同様の材質でよい。
【0037】
機外側接触シール300の回転環310の内周面にはキー溝143が形成してあり、そのキー溝143に対して、第1のスリーブ111に固着してあるキー145が係止する。これにより、回転環310は、第1のスリーブ111に固着されて回転軸2と共に回転可能となる。
機外側接触シール300の回転環310も、SiC、超硬合金、セラミックコーティング材などの硬質材料で構成される。
【0038】
第1のスリーブ111の大気側端部の外周には、スリーブカラー147がセットスクリュー149により固定されている。また、スリーブカラー147の大気側端部には、固着用フランジ151が一体成形してある。
【0039】
機器本体のハウジング4の大気側端部には、第1のシールハウジング161、第2のシールハウジング162及び第3のシールハウジング163が、ボルト165により着脱自在に固定してある。第1のシールハウジング161及び第2のシールハウジング162は、第3のシールハウジング163とハウジング4との間に挟み込まれて固定される。
【0040】
第3のシールハウジング163には、バッファガスを供給するためのガス加圧供給口167が形成されており、そこから中間室400に高圧なバッファガスを供給可能になっている。ガス加圧供給口167には、図示せぬバッファガス供給装置が接続されており、ガス加圧供給口167を通して中間室400内に、機内側空間Qに収容される被密封流体の流体圧よりも高圧のバッファガスを流し込むようになっている。なお、バッファガスとしては、特に限定されないが、例えば窒素ガスなどの不活性ガスが好ましい。供給されるバッファガスの圧力は、被密封流体の圧力に応じて設定されるが、例えば中間室400内において、被密封流体の圧力よりも、好ましくは0.2〜0.3MPa程度高い圧力である。
【0041】
第1のシールハウジング161の外周面には、Oリング溝169が形成してあり、Oリング171が装着されている。Oリング171は、ハウジング4の孔5の内周面に押し付けられて、第1のシールハウジング161とハウジング4との間の隙間をシールしている。
また、第2のシールハウジング162の機内側の外周面には、Oリング溝173が形成してあり、Oリング175が装着されている。Oリング175は、第1のシールハウジング161の内周面に押し付けられて、第1のシールハウジング161と第2のシールハウジング162との間の隙間をシールしている。
さらにまた、第2のシールハウジング162の機外側の外周面には、Oリング溝177が形成してあり、Oリング179が装着されている。Oリング179は、第3のシールハウジング163の内周面に押し付けられて、第2のシールハウジング162と第3のシールハウジング163との間の隙間をシールしている。
【0042】
第2のシールハウジング162の内周面には、径方向内側にリング状に突出したリテーナ部181が形成されている。リテーナ部181は、回転軸2に設置された第2のスリーブ131のフランジ部133の機内側に配置される。
リテーナ部181は、軸方向機内側に向けて開口した複数の凹部183を有する。複数の凹部183は、リング状のリテーナ部181に等配に配置されている。この凹部183には、圧縮スプリング251の基端が保持される。圧縮スプリング251の先端は、第1のシールハウジング161の内周側中空部内に配置される機内側非接触シール200の静止環220の背面(大気側端面)に接触し、静止環220を軸方向機内側に押圧する。これにより、機内側非接触シール200の静止環220は機内側非接触シール200の回転環210に押し付けられる。
【0043】
また、リテーナ部181には、軸方向機内側に向けてノックピン253が設置されている。ノックピン253は、機内側非接触シール200の静止環220の背面(大気側端面)に形成される切り欠き223に係合される。これにより、機内側非接触シール200の静止環220は、第2のシールハウジング162に対して相対回転不能に係止される。
【0044】
第1のシールハウジング161と第2のシールハウジング162が一体的に接続されている機内側の内周角部は、ラバースプリング240の外周部が嵌合固定されるラバースプリング設置部185に構成されている。ラバースプリング240は、ゴム製のリング状弾性部材であって、内周部が機内側非接触シール200の静止環220の背面側(大気側)細径部に嵌合されて、静止環220の段差部222に固着される。これによりラバースプリング240は、静止環220を、径方向には回転軸2と同心に維持し、軸方向には移動自在に保持する。
【0045】
機内側非接触シール200の静止環220は、前述したようにノックピン253により第2のシールハウジング162に回転不能に係合され、圧縮スプリング251により回転環210方向に押圧されて、第1のシールハウジング161の内周側中空部内に配置されている。また、前述したように、静止環220の機外側の外周面の段差部222にはラバースプリング240の内周側端部が固着されており、これにより静止環220は、第1のシールハウジング161との間をシールされた状態で軸方向に移動自在に保持される。
【0046】
機内側非接触シール200の静止環220の材質は、カーボン材にする場合もあるが、本実施態様では、回転環210と同様なSiC、超硬合金、セラミックコーティング材などの硬質材で構成してある。
なお、機内側非接触シール200のシール面200Sは、回転軸2の軸芯に対して略垂直になっているが、必要に応じて傾斜面にしてもよい。
【0047】
第3のシールハウジング163の内周面には、径方向内側にリテーナ部191が形成されている。リテーナ部191は、回転軸2に設置されたスリーブカラー147の固着用フランジ部151の機内側に配置される。
リテーナ部191は、軸方向機内側に向けて開口した複数の凹部193を有する。複数の凹部193は、リング状のリテーナ部191に等配に配置されている。この凹部193には、圧縮スプリング351の基端が保持される。圧縮スプリング351の先端は、機外側接触シール300の静止環320の背面(大気側端面)に接触し、静止環320を軸方向機内側に押圧する。これにより、機外側接触シール300の静止環320は機外側接触シール300の回転環310に押し付けられる。
【0048】
また、第3のシールハウジング163のリテーナ部191の外周部には、軸方向機内側に向けてノックピン353が設置されている。ノックピン353は、機外側接触シール300の静止環320の背面(大気側端面)に形成される切り欠き332に係合される。
また、機外側接触シール300の静止環320の内周側の、第3のシールハウジング163のリテーナ部191との接触面には、Oリング溝341が形成されOリング343が装着されており、第3のシールハウジング163のリテーナ部191と静止環320との隙間をシールするようになっている。
【0049】
このような構成により、機外側接触シール300の静止環320は、軸方向にはOリング343を介して移動自在で、第3のシールハウジング163に対して相対回転不能に係止された状態に保持される。
なお、Oリング343の材質は、例えばOリング171、175等と同様な材質でよい。
また、機外側接触シール300の静止環320の材質は、本実施態様では、例えば潤滑性に優れたカーボンで構成してある。
【0050】
静止環320のシール面321には、図4(A)及び図4(B)に示すように、単なる凹部として形成された第1の溝322と、静止環320のシール面321の背面に貫通する細孔324が形成された第2の溝323とが形成されている。第1の溝322は、換言すれば、固定環320の背面と連結していない溝である。
第2の溝323に形成されている細孔324は、直径が3mm以下の小径の管であって、固定環320の摺動面321側に形成される第2の溝323の底部と、固定環320の背面とを貫通する。
【0051】
図1及び図2に示すように、機外側接触シール300のシール面300S(321)の外周側はシール装置10の中間室400となり、シール面300S(321)の内周側が機外側大気空間Aとなる。そして図示のごとく静止環320の背面側空間は、中間室400に連通している。なお、中間室400の圧力は機外側の大気圧より高圧である。
【0052】
このような構成の静止環320においては、中間室400の圧力が細孔324を介してシール面321に形成された第2の溝323に導入され、静止環320と回転環310との接触負荷を下げるように作用する。この状態は、回転軸2が回転しているか否かに関わらず中間室400の圧力が大気圧よりも高ければ常に作用するものであり、従って第2の溝323は、常に中間室400の圧力が接触負荷を低減するように作用する静圧溝として作用する。
【0053】
一方で、静止環320のシール面321に形成された第1の溝322、すなわち中間室400等の高圧な空間と連通していない溝322は(図3参照)、回転軸2が回転した場合に、溝内に浸入した流体によるシール面300Sの相対摺動による動圧が、静止環320と回転環310との接触負荷を下げるように作用する。従って第1の溝322は、回転軸2が回転した場合に接触負荷を低減するように作用する動圧溝として作用する。
【0054】
なお、第1の溝322及び第2の溝323の数、第1の溝322及び第2の溝323の各々の長さ、幅、内径(外径)、及び、1つの第2の溝323に対する細孔324の数等は、中間室400の圧力や圧力変動、回転軸2の回転速度、要求されるシール面300Sの面圧や摩耗性能等々によって適切な形態に設定される。
【0055】
このような構成のシール装置10においては、ハウジング4と回転軸2との間の軸周空間が機内側非接触シール200と機外側接触シール300とで仕切られることによって、機内側非接触シール200のシール面200Sの内周空間から機外側接触シール300のシール面300Sの外周空間に至る中間室400が形成される。
中間室400には、第3のシールハウジング163に形成されたバッファガス加圧供給口167から、Nガス等の不活性ガスが供給される。
【0056】
次に、シール装置10の、機内側非接触シール200よりさらに機内側の構成について図1を参照して説明する。
【0057】
シール装置10においては、機内側非接触シール200の機内側に第1の仕切り壁510が設置され、第1の仕切り壁510のさらに機内側に第2の仕切り壁530が設置される。第1の仕切り壁510及び第2の仕切り壁530は、機内側非接触シール200の機内側において装置本体のハウジング4の内周面と回転軸2の外周面との間の軸周空間を軸方向に各々区分する円環状の部材である。すなわち、第1の仕切り壁510及び第2の仕切り壁530の設置により、機内側非接触シール200と第1の仕切り壁510との間に第1のガス室410が形成され、第1の仕切り壁510と第2の仕切り壁530との間に第2のガス室420が形成される。
【0058】
第1の仕切り壁510及び第2の仕切り壁530の内周部には、各々Oリング511、513及び531、533を介してフローティングリング520及びフローティングリング540が装着されている。
フローティングリング520、540は、各々、内周部にスパイラル溝が設けられており、回転軸2の回転に伴って第2のガス室420方向に流体が流れるように流体に方向性を持たせる部材である。すなわち、第1の仕切り壁510の内周部に設置されたフローティングリング520は、回転軸2の回転に伴って第1のガス室410の流体が第2のガス室420に流れるように流体の流れを形成する。また、第2の仕切り壁530の内周部に設置されたフローティングリング540は、回転軸2の回転に伴って機内側空間Qの流体が第2のガス室420に流れるように流体の流れを形成する。
【0059】
第2のガス室420には、排気口421が形成されており、第2のガス室420に流入した流体は、外部に排気回収されるようになっている。排気口421からの排気は、ポンプ等により強制排気をしてもよいし、自然排気でも差し支えない。
【0060】
シール装置10においては、前述したように、中間室400にバッファガス加圧供給口167を介してバッファガスを加圧流入しており、第1のガス室410から第2のガス室420に流体が流れるようにフローティングリング520により流体に方向性を持たせており、機内側空間Qから第2のガス室420に流体が流れるようにフローティングリング540により流体に方向性を持たせており、さらに、第2のガス室420に流入したガスは排気口421から排気回収している。
【0061】
このような構成の下で、シール装置10においては、中間室400の圧力(P4)、第1のガス室410の圧力(P3)、第2のガス室420の圧力(P2)及び機内側空間Qの圧力(P1)は、通常の作動時において、中間室400、第1のガス室410、第2のガス室420、機内側空間Qの順に低くなるように、すなわち、P4>P3>P2>P1となるように調整する。
【0062】
具体的には、被密封流体の圧力(機内側空間Qの圧力)、機内側非接触シール200から漏洩するバッファガスの流量、あるいは、場合によっては第2のガス室420からガスを排出する際の流路抵抗や各フローティングリング520、540の性能等に基づいて、中間室400に流入するバッファガスの圧力の調整、あるいは、可能であれば第2のガス室420からガスを排出する際の流路抵抗や各フローティングリング520、540の性能の選択や調整等を行う。
【0063】
以上説明したように、本実施形態のシール装置10においては、機内側シール200として非接触シールを使用し、中間室400から機内側にバッファガスが流れる構成としているため、高濃度スラリーや高粘度溶液等も適切にシールすることができ、また、例えば粉砕機等に適用した場合でも粒径の小さな粒子が中間室400に入り込んで来ることを防ぐことができる。仮に被密封流体が機内側非接触シール200の近傍まで流入した場合でも、機内側非接触シール200で被密封流体を適切にシールすることができる。
また、非接触シールは摩耗が少なく耐久性に優れており、被密封流体がスラリー液などであっても、耐摩耗性に優れて有効にシールすることができるシール装置10を提供することができる。
【0064】
また、シール装置10においては、機内側非接触シール200の二次シールとしてラバースプリング240を用いているので、仮に、被密封流体が二次シールに固着しても、その作動性は阻害されず、良好なシール特性を得ることができる。従って、流体が固着し易いスラリーや高粘着性溶液等であっても、適切なシール特性を得ることができる。
また、仮に機内側非接触シール200の機内側に被密封流体が達した場合でも、ラバースプリング240の作動性は何ら影響を受けず良好なシール特性を得ることができる。
【0065】
また、シール装置10においては、機内側非接触シール200の機内側に第1の仕切り壁510及び第2の仕切り壁530という2重の仕切り壁を設置して機内側空間に第1のガス室410及び第2のガス室420を形成しており、被密封流体が機内側非接触シール200のシール面200Sに到達し難い構成となっており、被密封流体を適切にシールできるとともに耐久性のよいシール装置を提供できる。
【0066】
また、各空間の圧力関係が、中間室400の圧力(P4)>第1のガス室410の圧力(P2)>第2のガス室420の圧力(P3)>機内側空間Qの圧力(P4)という関係となるように調整されているので、スラリーや高粘度流体等の被密封流体が機内側非接触シール200のシール面200Sに接触する可能性は一層低減され、良好なシール特性を長く維持できる耐久性のよいシール装置を提供できる。
【0067】
また、前述した流体圧力の関係に加えて、第1の仕切り壁510及び第2の仕切り壁530の内周部には、機内側及び第1のガス室410から各々第2のガス室420に流体が流れこむようにするフローティングリング520、540が設置されているので、被密封流体が機内側非接触シール200のシール面200Sに到達する可能性はさらに一層低減され、被密封流体を適切にシールできるとともに耐久性のよいシール装置を提供できる。
【0068】
また、第2のガス室420には排気口421が形成されており第2のガス室420に流入した流体は適宜排出されるので、機内側非接触シール200から機内側に流入したバッファガスがさらに機内側に流入することは防止され、製品としての被密封流体が希釈されたり、あるいは、粉砕や分散の性能が低下することを防ぐことができる。
【0069】
また、機外側(大気側)シールとしては接触シール(ドライコンタクトシール)300を設置しているので、中間室400に流されるバッファガスを外部に漏らすことなくシールすることができる。また、仮に機内側非接触シール200が破損等した場合であっても、被密封流体を外部に漏らすことなくシールすることができる。
また、2つのシールをともに非接触シールを用いる場合と比較して、バッファガスの使用量を大幅に低減することができる。
【0070】
なお、前述した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって本発明を何ら限定するものではない。本実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含み、また任意好適な種々の改変が可能である。
【0071】
例えば、前述した機内側非接触シール200及び機外側接触シール300の構成の細部は、任意に変更してよい。
また、前述した実施形態では、機内側非接触シール200において回転環210に動圧発生溝212を形成したが、静止環220に形成してもよいし、回転環210と静止環220の両方に形成してもよい。
また、その動圧発生溝212の形状も、前述した実施形態ではL字形状の形態を示したが、T字形状、あるいはスパイラル形状でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、容器(ケース、ハウジング)内で任意の流体を処理する回転機械であれば任意の装置に適用することができる。特に、高濃度スラリー液や、高粘度溶液を処理する機械に有効であり、例えば、粉砕機や、分散機等に適用して有効である。また、水中ポンプ等にも好適に適用可能である。産業分野としては、上述のような機械を使用する任意の業界において利用可能であり、例えば、建設業、土木業、し尿処理業、鉱山業、半導体製造業等において有効に利用可能である。
【符号の説明】
【0073】
2…回転軸
4…ハウジング
5…孔
10…シール装置
111…第1のスリーブ
131…第2のスリーブ
113、133…フランジ
115、123、135、139…Oリング溝
117、125、137、141…Oリング
119…ラビリンスシールリング
127、143…キー溝
129、145…キー
147…スリーブカラー
149…セットスクリュー
151…固着用フランジ
161…第1のシールハウジング
162…第2のシールハウジング
163…第3のシールハウジング
165…ボルト
167…バッファガス加圧供給口
169、173、177…Oリング溝
171、175、179…Oリング
181、191…リテーナ部
183、193…凹部
185…ラバースプリング設置部
200…機内側非接触シール
200S…シール面
210…回転環
211…シール面
212…動圧発生溝
213…放射状部分
214…円周状部分
215…バリア層
220…静止環
221…シール面
222…段差部
223…切り欠き
240…ラバースプリング
251…圧縮スプリング
253…ノックピン
300…機外側接触シール
300S…摺動シール面
310…回転環
311…シール面
320…静止環
321…シール面
322…第1の溝
323…第2の溝
324…細孔
332…切り欠き
341…Oリング溝
343…Oリング
351…圧縮スプリング
353…ノックピン
400…中間室
410…第1のガス室
420…第2のガス室
421…排気口
510…第1の仕切り壁
520…フローティングリング
530…第2の仕切り壁
540…フローティングリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングの孔と、当該ハウジングの前記孔を貫通する回転軸との間をシールするシール装置であって、
前記回転軸に設置され当該回転軸の軸方向の一方の端部にシール面を有する回転環と、前記ハウジングに設置され前記回転環の前記シール面に対向配置されるシール面を有する静止環とを有し、前記回転環の前記シール面及び前記静止環の前記シール面のいずれか一方又は両方に動圧発生溝が形成されており、前記回転軸の回転によって前記回転環の前記シール面と前記静止環の前記シール面とが相互に非接触状態となる機内側非接触シールと、
前記機内側非接触シールより機外側に設置され、前記回転軸に設置され当該回転軸の軸方向の一方の端部にシール面を有する回転環と、前記ハウジングに設置され前記回転環の前記シール面に対向配置されるシール面を有する静止環とを有し、前記回転環の前記シール面と前記静止環の前記シール面とが密接摺動する機外側接触シールと、
前記非接触シールと前記接触シールとの間の空間であって、バッファガスが流される中間室と
を有するシール装置。
【請求項2】
前記ハウジングの内部の前記機内側非接触シールの機内側に設置され、前記回転軸の周囲空間を軸方向に区分し前記機内側非接触シールとの間に第1のガス室を形成する第1の仕切り壁と、
前記ハウジングの内部の前記第1の仕切り壁のさらに機内側に設置され、前記回転軸の周囲空間を軸方向に区分し前記第1の仕切り壁との間に第2のガス室を形成する第2の仕切り壁とを有し、
前記第2のガス室には排気口が形成されており、
前記中間室、前記第1のガス室、前記第2のガス室及び機内空間の各圧力が、前記中間室の圧力、前記第1のガス室の圧力、前記第2のガス室の圧力、前記機内空間の圧力の順に低くなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
【請求項3】
前記第1の仕切り壁及び前記第2の仕切り壁のいずれか一方又は両方の内周部に、前記回転軸の外周面と微少間隙を形成して遊合し、流体を前記第2のガス室方向に流すフローティングリングが設置されていることを特徴とする請求項2に記載のシール装置。
【請求項4】
前記接触シールは、前記回転環の前記シール面及び前記静止環の前記シール面のいずれか一方又は両方に、周方向に沿って所定の範囲で凹部に形成された外部と連通していない第1の溝と、周方向に沿って所定の範囲で凹部に形成されるとともに外部から圧力を導入可能に当該外部と連通している第2の溝とが、各々1つ以上形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシール装置。
【請求項5】
前記非接触シールは、二次シールとしてラバースプリングを具備していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−216587(P2010−216587A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−64968(P2009−64968)
【出願日】平成21年3月17日(2009.3.17)
【出願人】(000101879)イーグル工業株式会社 (119)
【Fターム(参考)】