説明

ジョイントコネクタおよびその組立方法

【課題】防水と二重係止を同時に達成することが可能なジョイントコネクタおよびその組立方法を提供する。
【解決手段】アース用ジョイントコネクタ1は、複数の電線側端子20と、アース端子30と、コネクタハウジング40と、防水栓50と、シールリング60とを備えている。コネクタハウジング40は、電線側ハウジング部41と、アース側ハウジング部42とを備えている。電線側ハウジング部41がアース側ハウジング部42に対して第1位置で固定されたときには、ランス48は、アース側ハウジング部42に設けられたランスロック部49によって電線側端子20を係止する係止位置に拘束されない。一方、電線側ハウジング部41がアース側ハウジング部42に対して第2位置で固定されたときには、ランス48がランスロック部49によって電線側端子20を係止する係止位置に拘束される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ワイヤハーネスに設けられ、このワイヤハーネスに含まれる複数のアース用電線などの各種電線を車両内の所定の接続部位に接続するジョイントコネクタおよびその組立方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用ワイヤハーネスに含まれる複数のアース用電線を一括して車両の接続部位に接続するためのジョイントコネクタとして、特許文献1に記載されるアース用ジョイントコネクタが知られている。このアース用ジョイントコネクタは、各アース用電線の端末に装着される複数の電線用端子と、導体部と、これを保持するコネクタハウジングとを備えている。導体部は、各電線用端子が端子嵌合方向に嵌合される複数の電線側端子部と、車体の壁面上に固定された状態でアース部位に接続されるアース側端子部とを有し、各電線側端子部が端子嵌合方向と略直交しかつ壁面と略平行な方向に並んだ状態でアース側端子部と一体につながっている。コネクタハウジングの前面および後面には、それぞれ複数の開口が形成され、前面側開口には、導体部の複数の電線側端子部がそれぞれ挿入され、後面側開口には、複数の電線用端子が挿入されている。各電線用端子は、コネクタハウジング内部において、導体部の電線側端子部と嵌合している。
【0003】
しかも、上記の特許文献1記載のようなジョイントコネクタの場合、各アース用電線の端末に装着される複数の電線用端子をコネクタハウジング内部で、導体部の電線側端子部と嵌合しているが、この状態で、コネクタハウジング内部に設けられたランスなどの可動片によって電線用端子が係止され、さらに、リテーナによってランスの動きを拘束することによって、電線用端子を二重に係止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011―60522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記のようなアース用ジョイントコネクタには、取付位置によっては防水機能を要求される場合がある。しかし、上記の特許文献1記載のようなアース用ジョイントコネクタでは、前面側開口と電線側端子部との隙間、および後面側開口と電線用端子との隙間は、コネクタハウジングの外部に晒されているので、防水には適さない。
【0006】
これに対して、従来の一般的な防水コネクタの適用することは、大型化や複雑化につながり、製造コストが増大するという問題がある。
【0007】
しかも、上記の特許文献1記載のようなジョイントコネクタでは、電線用端子を二重に係止するためのリテーナは、コネクタハウジングの外周面において可動自在に設けられるため、コネクタハウジング内部の防水処理がさらに困難になっている。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑み、防水と二重係止を同時に達成することが可能なジョイントコネクタおよびその組立方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための手段として、本発明のジョイントコネクタは、ハーネスに含まれる複数の電線を車両内の接続部位に接続するためのジョイントコネクタであって、前記接続部位に接続可能な形状を有する接続部位側接続部、および複数の端子嵌合部を有する導体部と、前記電線の端末の各々に接続され、前記端子嵌合部に嵌合する複数の電線側端子と、前記導体部および前記電線側端子を保持するハウジングと、前記電線の各々に嵌着される防水栓と、前記ハウジングに設けられたシール部材と、を備えており、前記ハウジングは、各々の前記電線側端子を保持する電線側ハウジング部と、前記導体部を保持する導体部側ハウジング部とを備えており、前記電線側ハウジング部は、各々の前記電線側端子が収容される収容部と、当該収容部の内部に設けられ、前記電線側端子を前記収容部の内部で係止する係止位置とこの係止位置から退避して前記電線側端子が前記収容部に挿脱可能な退避位置との間で変位可能な可動片と、前記収容部に連通し、前記電線側端子が挿入可能であり、かつ、前記防水栓と密着する防水栓密着部と、前記収容部に連通し、前記端子嵌合部が挿入可能な嵌合部挿入孔と、を有しており、前記導体部側ハウジング部は、前記導体部をその接続部位側接続部を露出させるように保持し、かつ、前記導体部の各端子嵌合部を覆うカバー部と、前記可動片を前記係止位置に拘束するための可動片ロック部とを有しており、前記カバー部は、前記電線側ハウジング部が挿入可能な開口を有しており、前記導体部側ハウジング部は、そのカバー部の開口に挿入された前記電線側ハウジング部を所定の第1位置および当該第1位置よりも前記カバー部の奥側の第2位置にそれぞれ固定する固定部を有しており、前記シール部材は、少なくとも前記第2位置において、前記導体部側ハウジング部のカバー部の内周面と前記電線側ハウジング部の外周面との隙間をシールするように設けられ、前記可動片ロック部は、前記電線側ハウジング部が前記導体部側ハウジング部に対して前記第1位置で固定されたときには、前記可動片を前記係止位置に拘束せず、一方、前記電線側ハウジング部が前記導体部側ハウジング部に対して前記第2位置で固定されたときには、前記可動片を前記係止位置に拘束するような位置に、設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
この構成によれば、ハウジングが導体部側ハウジング部および電線側ハウジング部を有しており、当該電線側ハウジング部を導体部側ハウジング部に対して2段階の位置に固定することによって、電線側端子の仮保持および本係止を確実に行うことが可能になっている。
【0011】
すなわち、電線側端子が収容される収容部の内部には、電線側端子を係止する可動片が設けられている。この可動片は、電線側端子を収容部の内部で係止する係止位置とこの係止位置から退避して電線側端子が収容部に挿脱可能な退避位置との間で変位することが可能である。電線側ハウジング部が導体部側ハウジング部に対して固定部によって第1位置で固定されたときには、可動片が可動片ロック部によって係止位置に拘束されない状態になり、電線側端子は仮保持の状態になる。一方、電線側ハウジング部が導体部側ハウジング部に対してカバー部の奥側の第2位置で固定部によって固定されたときには、可動片が可動片ロック部によって係止位置に拘束され、電線側端子は可動片および可動片ロック部の二重の係止によって収容部内部に拘束され、本係止の状態になる。これにより、電線側ハウジング部が第2位置にあるか否かを外部から確認することによってハウジング内部の電線側端子が二重に係止されているか否かを容易に確認することが可能である。
【0012】
しかも、2つのハウジング部を連結する操作によってハウジング内部において電線側端子を二重に係止する動作が行われるので、二重係止のためのリテーナなどの部材がハウジング外部に露出せず、しかも、防水栓が電線側ハウジング部における収容部に連通する防水栓密着部に密着して当該防水栓密着部をシールし、かつ、シール部材が導体部側ハウジング部のカバー部の内周面と電線側ハウジング部の外周面との隙間をシールするので、ハウジングの防水機能を維持できる。これにより、ジョイントコネクタの防水と二重係止を同時に達成することが可能である。
【0013】
また、前記可動片ロック部は、前記電線側ハウジング部が前記導体部側ハウジング部に対して前記第2位置で固定されたときには、前記可動片を挟んで前記電線側端子と反対の側に位置して前記可動片を前記係止位置に拘束するような位置に、設けられ、前記電線側端子は、前記可動片を、前記係止位置から前記退避位置へ変位させる可動片変位部を有し、前記可動片変位部は、前記電線側端子が前記電線側ハウジング部の前記収容部に収容される途中の状態では、前記可動片を前記退避位置へ変位させ、前記電線側ハウジング部が前記第1位置から前記第2位置へ移行することが禁止されるように、前記可動片を前記可動片ロック部に当接させることが可能な位置に、設けられている、のが好ましい。
【0014】
かかる構成によれば、電線側端子が電線側ハウジング部の収容部に収容される途中の状態では、可動片は、可動片変位部によって、電線側端子を係止する係止位置から退避位置へ変位され、その状態で電線側ハウジング部が第1位置から第2位置へ向けて移動したときに、移動の途中で可動片が可動片ロック部に当接することにより、電線側ハウジング部を電線側端子が仮保持される第1位置から本係止される第2位置へ移行することが禁止される。これにより、電線側端子が電線側ハウジング部の収容部に収容が完了していない状態で、電線側ハウジング部を第1位置から第2位置へ移行することを確実に禁止することができる。
【0015】
また、前記導体部側ハウジング部は、前記導体部の端子嵌合部が前記カバー部の内部に突出した状態で、インサート成形されているのが好ましい。
【0016】
かかる構成によれば、導体部側ハウジング部が導体部の端子嵌合部がカバー部の内部に突出した状態でインサート成形によって製造されているので、導体部側ハウジング部における導体部が貫通する部分では当該導体部側ハウジング部と導体部とが密着している。そのため、ハウジングのシール性をさらに向上させることが可能である。
【0017】
本発明のワイヤハーネスのジョイントコネクタの組立方法は、上記のジョイントコネクタの組み立て方法であって、前記ジョイントコネクタを用意する準備工程と、前記電線側ハウジング部を前記導体部側ハウジング部に対して前記第1位置で固定した状態で、前記電線側端子を前記防水栓密着部から挿入して前記収容部に収容するとともに前記防水栓を前記防水栓密着部に密着させ、前記可動片によって前記電線側端子を前記収容部の内部に係止する仮保持工程と、前記電線側ハウジング部を前記カバー部の奥へ向けて移動させて、前記電線側ハウジング部を前記導体部側ハウジング部に対して前記連結部によって前記第2位置で固定するとともにこれらのハウジング部の隙間を前記シール部材でシールし、その状態において、前記可動片ロック部によって、前記電線側端子を係止する位置に前記可動片を拘束することにより、前記電線側端子を前記収容部の内部に拘束する本係止工程とを含むことを特徴とするものである。
【0018】
この特徴によれば、仮保持工程において、電線側ハウジング部が導体部側ハウジング部に対して第1位置で固定された状態で、電線側端子を収容部の内部で係止する係止位置とこの係止位置から退避して電線側端子が収容部に挿脱可能な退避位置との間で変位可能な可動片が可動片ロック部によって係止位置に拘束されない状態になり、電線側端子は仮保持の状態になる。その後、電線側ハウジング部が導体部側ハウジング部に対してカバー部の奥側の第2位置で固定されたときには、可動片が可動片ロック部によって係止位置に拘束される状態になり、電線側端子は可動片および可動片ロック部による二重の係止によって収容部内部に拘束され、本係止の状態になる。これにより、電線側ハウジング部が第2位置にあるか否かを外部から確認することによってハウジング内部の電線側端子が二重に係止されているか否かを容易に確認することが可能である。
【0019】
しかも、2つのハウジング部を連結する操作によってハウジング内部において電線側端子を二重に係止する動作が行われるので、二重係止のためのリテーナなどの部材がハウジング外部に露出せず、しかも、防水栓が電線側ハウジング部における収容部に連通する防水栓密着部に密着して当該防水栓密着部をシールし、かつ、シール部材が導体部側ハウジング部と電線側ハウジング部との隙間をシールするので、ハウジングの防水機能を維持できる。これにより、ジョイントコネクタの防水と二重係止を同時に達成することが可能である。
【0020】
また、前記本係止工程の後に、前記接続部位側接続部を前記接続部位に接続する接続工程をさらに含むのが好ましい。
【0021】
かかる構成によれば、ジョイントコネクタの防水と二重係止を達成した後に、接続部位側接続部を接続部位に接続することが可能になり、接続部位への接続作業を容易かつ確実に行うことが可能になる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明によれば、電線側端子をハウジング内部の可動片および可動片ロック部によって二重に係止することができ、しかも、防水機能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態に係るジョイントコネクタの斜視図である。
【図2】図1のジョイントコネクタの分解斜視図である。
【図3】図1のジョイントコネクタの組み立て方法を説明する図であって、電線側ハウジング部が第1位置にあり、アース電線の電線側端子が電線側ハウジング部に接続される前の状態のハウジングおよび導体部を示す平面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図3のケーシングを上面側の連結部の位置で縦方向に切断した縦断面図である。
【図6】図3のケーシングを両側面の連結部の位置で横方向に切断した横断面図である。
【図7】図3のジョイントコネクタにおいて、電線側ハウジング部が第1位置にあり、アース電線の電線側端子が電線側ハウジング部に接続されて仮保持の状態になったときの平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】図7に示される電線側ハウジング部が第1位置から第2位置へ移行して当該第2位置でアース側ハウジング部に固定され、アース電線の電線側端子が本係止の状態になったときの平面図である。
【図10】図9のX―X線断面図である。
【図11】図9のケーシングを上面側の連結部の位置で縦方向に切断した縦断面図である。
【図12】図9のケーシングを両側面の連結部の位置で横方向に切断した横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の好ましい実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0025】
図1〜2および図9〜12に示されるアース用ジョイントコネクタ1は、ハーネスに含まれる複数の電線Wを車両内に設置されたボルトなどのアース部位に接続するためのジョイントコネクタである。複数の電線側端子20と、アース端子30と、コネクタハウジング40と、防水栓50と、シールリング60とを備える。
【0026】
複数の電線側端子20は、図2および図10に示されるように、電線Wの端末の各々に接続される。各電線側端子20は、雌型の電気接触部22と、導体バレル23とを前後に備えている。
【0027】
雌型の電気接触部22は、アース端子30の端子嵌合部32に嵌合可能な形状を有する。具体的には、電気接触部22は、中空角筒状の本体と、この本体内で撓み可能に設けられる接触ばね片26とを有する。この電気接触部22の天壁には、後述するランス48(図10参照)が挿入されるランス挿入孔28が形成されている。
【0028】
導体バレル23は、電気接触部22とともに銅やアルミなどの金属材料によって一体形成されている。導体バレル23には、電線Wの端部の絶縁被膜が除去されて外部に剥き出しになった導体部分が圧着される。導体部分は、導体バレル23によって巻き締められる。
【0029】
アース端子30は、導電材料からなり、各電線側端子20に共通して接続されることによりこれらの電線側端子20を一括してアース部位に接続、すなわち接地する部材である。アース端子30は、図2〜4に示されるように、複数の(図例では12本の)端子嵌合部32と、各端子嵌合部32の端部を互いに連結する連結部33と、アース接続部34と、連結部33とアース接続部34との間に介在する段差部36とを一体に有している。ここで、アース端子30は、本発明の導体部に対応し、アース接続部34は、本発明の接続部位側接続部に対応する。各端子嵌合部32は、連結部33および段差部36を介して共通のアース接続部34に電気的に接続されている。複数の端子嵌合部32は、上下2段にそれぞれ6本ずつ配置されている。
【0030】
各端子嵌合部32は、アース用ジョイントコネクタ1の後側(電線W側)に向かって突出し、前記各電線側端子20の雌型の電気接触部22に対して所定の端子嵌合方向に嵌入可能な雄型のタブによって構成されている。各端子嵌合部32は、雌型の電気接触部22の内周面および接触ばね片26に接触することにより、当該電気接触部22と電気的に導通する。
【0031】
段差部36は、コネクタハウジング40の下面とアース接続部34との間に所定の段差を与えた状態で、各端子嵌合部32とアース接続部34との間の電気的接続を可能にしている。
【0032】
アース接続部34は、貫通孔35を有する板状の部分であり、ボルトなどのアース部位に接続された状態で車両内部の壁面に固定できるようになっている。アース接続部34は、本発明の接続部位側端子部に対応する。
【0033】
コネクタハウジング40は、図2〜4に示されるように、アース端子30および電線側端子20を保持する。コネクタハウジング40は、各々の電線側端子20を保持する電線側ハウジング部41と、アース端子30を保持するアース側ハウジング部42と、当該電線側ハウジング部41および当該アース側ハウジング部42を互いに連結する連結部43とを備えている。
【0034】
電線側ハウジング部41は、各々の電線側端子20が挿入可能で、かつ、防水栓50が密着可能な端子挿入孔41aと、当該端子挿入孔41aに連通し、電線側端子20が収容される収容部41bと、収容部41bに連通し、端子嵌合部32が挿入可能な嵌合部挿入孔41cとを有している。端子挿入孔41aを通して収容部41bに挿入された電線側端子20は、突起41dに突き当たることにより、収容部41b内の所定の位置に位置決めされる。
【0035】
端子挿入孔41aは、本発明の防水栓密着部に対応するものであり、収容部41bに連通し、電線側端子20が挿入可能であり、かつ、当該端子挿入孔41aの内周面において防水栓50と密着する。
【0036】
また、電線側ハウジング部41における収容部41bの内部には、ランス48(可動片)が上下方向に揺動自在に設けられている。ランス48は、図4に示されるように、電線側端子20を収容部41bの内部で係止する係止位置とこの係止位置から上方へ退避して電線側端子20が収容部41bに挿脱可能な退避位置との間で変位することが可能である。ランス48は、図10に示されるように、係止位置では、当該収容部41bの内部に突出した状態で雌型の電気接触部22のランス挿入孔28に嵌合することにより、電線側端子20を収容部41bの内部に係止することが可能である。一方、退避位置では、ランス48は、雌型の電気接触部22の上方へ退避してランス挿入孔28と嵌合しないので、電線側端子20を収容部41bに挿脱させることが可能である。
【0037】
アース側ハウジング部42は、アース端子30をそのアース接続部34を露出させるように保持し、かつ、アース端子30の各端子嵌合部32を覆うカバー部42aと、ランス48を係止位置(図10参照)に拘束するランスロック部49とを有している。カバー部42aは、電線側ハウジング部41が挿入可能な開口42bを有している。ここで、アース側ハウジング部42は、本発明の導体部側ハウジング部に対応する。
【0038】
ランスロック部49は、電線側ハウジング部41がアース側ハウジング部42に対して第1位置(図4および図8参照)で固定されたときには、ランス48を係止位置に拘束せず、一方、電線側ハウジング部41がアース側ハウジング部42に対して第2位置(図10参照)で固定されたときには、ランス48を係止位置に拘束するような位置に、設けられている。本実施形態では、ランスロック部49は、電線側ハウジング部41がアース側ハウジング部42に対して第2位置(図10参照)で固定されたときには、ランス48を挟んで電線側端子20と反対の側に位置してランス48を係止位置(図10参照)に拘束するような位置に、設けられている。
【0039】
具体的には、ランスロック部49は、カバー部42aの奥側において、開口42bから挿入される電線側ハウジング部41のそれぞれのランス48の上面に当接する位置に設けられている。これにより、電線側ハウジング部41が第2位置(図10参照)に位置するときに、ランスロック部49がランス48を下方へ押圧して、電線側ハウジング部41の収容部41b内部にランス48を斜め下方に向いた状態で拘束することができる。
【0040】
アース側ハウジング部42は、アース端子30の端子嵌合部32がカバー部42aの内部に突出した状態で、インサート成形されている、
連結部43は、電線側ハウジング部41を、アース側ハウジング部42のカバー部42aの開口42bに挿入された状態で2段階の固定、すなわち、所定の第1位置(図3〜8参照)および当該第1位置よりもカバー部42aの奥側の第2位置(図9〜12参照)にそれぞれ固定することが可能である。
【0041】
連結部43は、図2〜6に示されるように、第1突起43aと、第2突起43bと、固定部43cと、突起収納部43dとを備えている。第1突起43aおよび第2突起43bは、電線側ハウジング部41に設けられている。固定部43cおよび突起収納部43dは、アース側ハウジング部42のカバー部42aに設けられている。
【0042】
具体的には、第1突起43aは、電線側ハウジング部41の上面41eおよび両側面41fにそれぞれの表面から突出して設けられている。第1突起43aは、電線側ハウジング部41が第1位置(図3〜6参照)に位置するときに、固定部43cに係合できる位置に配置されている。第1突起43aは、電線側ハウジング部41をアース側ハウジング部42のカバー部42aの開口42bに第1位置まで挿入したときに、固定部43cと係合しやすいように、固定部43cに向けて斜面43a1(図5参照)が形成されている。
【0043】
同様に、第2突起43bは、電線側ハウジング部41の上面41eおよび両側面41fにそれぞれの表面から突出して設けられている。第2突起43bは、電線側ハウジング部41が第2位置(図9〜10参照)に位置するときに、固定部43cに係合できる位置に配置されている。これらの第2突起43bは、第1突起43aよりも後にカバー部42aの開口42bに挿入されるように、第1突起43aよりも端子挿入孔41aに近い位置に配置されている。第1突起43aおよび第2突起43bは、電線側ハウジング41が開口42bに挿入される方向に沿って並んで配置されている。さらに、上記第1突起43aと同様に、第2突起43bは、電線側ハウジング部41をアース側ハウジング部42のカバー部42aの開口42bに第2位置まで挿入したときに、固定部43cと係合しやすいように、固定部43cに向けて斜面43b1(図5参照)が形成されている。
【0044】
固定部43cは、アース側ハウジング部42のカバー部42aの開口42bの内周縁に沿って、各々の第1突起43aおよび第2突起43bに係合可能な位置に設けられたリブ状の部分である。固定部43cは、上記の第1突起43aおよび第2突起43bに係合することにより、アース側ハウジング部42のカバー部42aの開口42bに挿入された電線側ハウジング部41を、所定の第1位置(図3〜8参照)および当該第1位置よりもカバー部42aの奥側の第2位置(図9〜12参照)にそれぞれ固定する。
【0045】
突起収納部43dは、アース側ハウジング部42のカバー部42aの上面および側面において、固定部43cに隣接し、かつ、固定部43cよりも開口42bから遠い位置に、外向きに張り出して形成されている。突起収納部43dにおける開口42bの内周縁に近い側の端部は、固定部43cによって閉塞されている。
【0046】
電線側ハウジング部41をアース側ハウジング部42のカバー部42aの開口42bに第1位置まで挿入したときに、第1突起43aが突起収納部43dに収納された状態で固定部43cと係合し(図5〜6参照)、第2突起43bは、電線側ハウジング部41を第2位置まで挿入したときに、第2突起43bが突起収納部43dに収納された状態で固定部43cと係合する(図11〜12参照)。
【0047】
防水栓50は、電線Wの各々に嵌着される円筒状のパッキンである。防水栓50は、電線Wを電線側ハウジング部41の端子挿入孔41aに挿入されたときに、当該端子挿入孔41aの内周面に密着する。防水栓50は、ウレタンゴムやブチルゴムなどの柔軟かつ密着性の高い材料によって製造される。
【0048】
シールリング60は、アース側ハウジング部42のカバー部42aの内周面と電線側ハウジング部41の外周面との間をシールする。シールリング60は、本発明のハウジング40に設けられたシール部材に対応する。シールリング60は、電線側ハウジング部41の先端部の外周面に形成された溝部41gに嵌合され、その状態で電線側ハウジング部41とともにアース側ハウジング部42のカバー部42aの奥へ挿入されることにより、アース側ハウジング部42のカバー部42aと電線側ハウジング部41との隙間をシールすることが可能である。なお、シールリング60は、少なくとも第2位置(図10参照)において、アース側ハウジング部42のカバー部42aの内周面と電線側ハウジング部41の外周面との隙間をシールするように、設けられていればよい。
【0049】
上記のように構成されたアース用ジョイントコネクタ1では、電線側ハウジング部41がアース側ハウジング部42に対して連結部43(具体的には、第1突起43aおよびこれと係合する固定部43c)によって第1位置(図7〜8参照)で固定されたときには、ランス48がランスロック部49によって係合位置に拘束されない状態になる。この状態では、収容部41bに収容された電線側端子20は、ランス48によって係止されているが、ランス48が拘束されていない状態であるので、いわゆる仮保持の状態になっている。
【0050】
一方、電線側ハウジング部41がアース側ハウジング部42に対して連結部4(具体的には、第2突起43bおよびこれと係合する固定部43c)3によって第2位置(図9〜10参照)で固定されたときには、ランス48がランスロック部49によって係合位置に拘束される状態になり、電線側端子20は本係止の状態になる。これにより、電線側ハウジング部41の位置を外部から見れば、コネクタハウジング40の内部の電線側端子20が本係止(すなわち、ランス48およびランスロック部49による二重係止)されているか否かを容易に確認することが可能である。
【0051】
また、本実施形態の電線側端子20は、図2および図10に示されるように、ランス48を、電線側端子20を収容部41bの内部に係止する係止位置から退避位置へ変位させるランス変位部29を有している。ランス変位部29は、電線側端子20が電線側ハウジング部41の収容部41bに収容される途中の状態では、ランス48を退避位置へ変位させ、電線側ハウジング部41が第1位置(図8参照)から第2位置(図10参照)へ移行することが禁止されるように、ランス48をランスロック部49に当接させることが可能な位置に、設けられている。
【0052】
(アース用ジョイントコネクタの組立て方法の説明)
つぎに、図面を参照しながら、本実施形態のアース用ジョイントコネクタ1の組立て方法について説明する。
【0053】
まず、本実施形態のアース用ジョイントコネクタ1を用意する(準備工程)。
【0054】
ついで、図7〜10に示されるように、電線側ハウジング部41をアース側ハウジング部42に対して連結部43の第1突起43aと固定部43cとの係合によって第1位置で固定した状態で、電線側端子20を端子挿入孔41aから挿入して収容部41bに収容するとともに防水栓50を端子挿入孔41aの内周面に密着させる。このとき、ランス48が収容部41bの内部に突出した状態で電線側端子20における雌型の電気接触部22のランス挿入孔28に嵌合することにより、電線側端子20を収容部41bの内部に保持する。(仮保持工程)。この仮保持のときは、ランス48は収容部41bに突出して電線側端子20係止しているが、ランス48はランスロック部49によって係止位置に拘束されずに係止位置と離脱位置との間で変位可能な状態であるので、ランス48による係止状態が後述する本係止の状態より弱い。そのため、このような第1位置に固定された電線側ハウジング部41に対して、電線側端子20を弱い力で容易に挿入することが可能である。
【0055】
その後、図9〜12に示されるように、電線側ハウジング部41をカバー部42aの奥へ向けて移動させて、電線側ハウジング部41をアース側ハウジング部42に対して連結部43の第2突起43bと固定部43cとの係合によって第2位置で固定し、その状態において、ランス48がランスロック部49によって電線側端子20を収容部41bの内部に係止する係止位置に拘束されることにより、電線側端子20を収容部41bの内部に拘束する(本係止工程)。これにより、電線側端子20は、ランス48およびランスロック部49によって二重に係止され、電線側ハウジング部41から抜け出にくくなる。
【0056】
さらに、本係止工程の後に、アース接続部34をボルトなどによって車両内の所定のアース部位に接続すれば、アース接続までの一連の工程が完了する(アース接続工程)。
【0057】
(本実施形態の特徴)
(1)
本実施形態のアース用ジョイントコネクタ1では、コネクタハウジング40がアース側ハウジング部42および電線側ハウジング部41を有しており、当該電線側ハウジング部41をアース側ハウジング部42に対して連結部43によって2段階の位置に連結することによって、電線側端子20の仮保持および本係止を確実に行うことが可能になっている。
【0058】
すなわち、電線側端子20が収容される収容部41bの内部には、電線側端子20を係止するランス48が設けられている。このランス48は、電線側端子20を収容部41bの内部で係止する係止位置とこの係止位置から退避して電線側端子20が収容部41bに挿脱可能な退避位置との間で変位することが可能である。例えば、図7〜8に示されるように、電線側ハウジング部41がアース側ハウジング部42に対して連結部43(具体的には、図6に示される第1突起43aおよびこれと係合する固定部43c)によって第1位置で固定されたときには、ランス48がランスロック部49によって係止位置に拘束されない状態になり、電線側端子20は仮保持の状態になる。
【0059】
一方、図9〜12に示されるように、電線側ハウジング部41がアース側ハウジング部42に対して連結部43(具体的には、図11に示される第2突起43bおよびこれと係合する固定部43c)によって、カバー部42aの奥側の第2位置で固定されたときには、ランス48がランスロック部49によって係止位置に拘束される状態になり、電線側端子20はランス48およびランスロック部49の二重の係止によって収容部41b内部に係止され、本係止の状態になる。これにより、電線側ハウジング部41が第2位置にあるか否か外部から確認することによってハウジング内部の電線側端子20が二重に係止されているか否かを外部から容易に確認することが可能である。
【0060】
しかも、2つのハウジング部41、42を連結する操作によってコネクタハウジング40内部において電線側端子20を二重に係止する動作が行われるので、二重係止のためのリテーナなどの部材がコネクタハウジング40外部に露出せず、しかも、防水栓50が電線側ハウジング部41の端子挿入孔41a(防水栓密着部)の内周面に密着してシールし、かつ、シールリング60がアース側ハウジング部42のカバー部42aの内周面と電線側ハウジング部41の外周面との隙間をシールするので、コネクタハウジング40の防水機能を維持できる。これによりジョイントコネクタの防水と二重係止を同時に達成することが可能である。
【0061】
また、図7〜8に示される仮保持の状態では、コネクタハウジング40は、電線側ハウジング部41とアース側ハウジング部42とが一体になるように連結されているので、部品管理上好ましい。しかも、ランス48等の突起状の部分は、コネクタハウジング40の外部に露出しないので、損傷のおそれが低くなる。
【0062】
(2)
また、本実施形態では、電線側端子20が電線側ハウジング部41の収容部41bに収容される途中の状態では、ランス48は、ランス変位部29によって電線側端子20を係止する係止位置から退避位置へ変位され、その状態で電線側ハウジング部41が第1位置から第2位置へ向けて移動したときに、移動の途中でランス48がランスロック部49に当接することにより、電線側ハウジング部41を電線側端子20が仮保持される第1位置から本係止される第2位置へ移行することが禁止される。これにより、電線側端子20が電線側ハウジング部41の収容部41bに収容が完了していない状態で、電線側ハウジング部41を第1位置から第2位置へ移行することを確実に禁止することができる。
【0063】
(3)
また、本実施形態では、アース側ハウジング部42が、アース端子30の端子嵌合部32がカバー部42aの内部に突出した状態でインサート成形によって製造されているので、アース側ハウジング部42におけるアース端子30が貫通する部分では当該アース側ハウジング部42とアース端子30とが密着している。そのため、コネクタハウジング40のシール性をさらに向上させることが可能である。
【0064】
(4)
また、本実施形態のアース用ジョイントコネクタの組立方法では、仮保持工程において、電線側ハウジング部41がアース側ハウジング部42に対して第1位置で固定された状態で、電線側端子20を収容部41bの内部で係止する係止位置とこの係止位置から退避して電線側端子20が収容部41bに挿脱可能な退避位置との間で変位可能なランス48がランスロック部49によって係止位置に拘束されない状態になり、電線側端子20は仮保持の状態になる。その後、電線側ハウジング部41がアース側ハウジング部42に対してカバー部42aの奥側の第2位置で固定されたときには、ランス48がランスロック部49によって係止位置に拘束される状態になり、電線側端子20はランス48およびランスロック部49による二重の係止によって収容部41b内部に係止され、本係止の状態になる。これにより、電線側ハウジング部41が第2位置にあるか否かを外部から確認することによってコネクタハウジング40内部の電線側端子20が二重に係止されているか否かを外部から容易に確認することが可能である。
【0065】
しかも、2つのハウジング部41、42を連結する操作によってコネクタハウジング40内部において電線側端子20を二重に係止する動作が行われるので、二重係止のためのリテーナなどの部材がコネクタハウジング40外部に露出せず、しかも、防水栓が電線側ハウジング部41の挿入孔の内周面に密着されるので、コネクタハウジング40の防水機能を維持できる。防水と二重係止を同時に達成することが可能である。
【0066】
(5)
また、上記実施形態の組立方法における本係止工程まで完了してアース用ジョイントコネクタ1の防水と二重係止を達成した後に、アース接続部34をアース部位に接続すれば、アース部位への接続作業を容易かつ確実に行うことが可能になる。
【0067】
(変形例)
上記実施形態では、本発明のジョイントコネクタの一例として、車両の接続部位に接続されるアース用ジョイントコネクタを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両内の他の接続部位に接続されるジョイントコネクタにも本発明を適用することが可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 アース用ジョイントコネクタ
20 電線側端子
29 ランス変位部(可動片変位部)
30 アース端子(導体部)
32 端子嵌合部
34 アース接続部(接続部位側接続部)
40 コネクタハウジング
41 電線側ハウジング部
41a 端子挿入孔(防水栓密着部)
42 アース側ハウジング部
43 連結部
48 ランス(可動片)
49 ランスロック部(可動片ロック部)
50 防水栓
60 シールリング
W アース用電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハーネスに含まれる複数の電線を車両内の接続部位に接続するためのジョイントコネクタであって、
前記接続部位に接続可能な形状を有する接続部位側接続部、および複数の端子嵌合部を有する導体部と、
前記電線の端末の各々に接続され、前記端子嵌合部に嵌合する複数の電線側端子と、
前記導体部および前記電線側端子を保持するハウジングと、
前記電線の各々に嵌着される防水栓と、
前記ハウジングに設けられたシール部材と、
を備えており、
前記ハウジングは、各々の前記電線側端子を保持する電線側ハウジング部と、前記導体部を保持する導体部側ハウジング部とを備えており、
前記電線側ハウジング部は、各々の前記電線側端子が収容される収容部と、当該収容部の内部に設けられ、前記電線側端子を前記収容部の内部で係止する係止位置とこの係止位置から退避して前記電線側端子が前記収容部に挿脱可能な退避位置との間で変位可能な可動片と、前記収容部に連通し、前記電線側端子が挿入可能であり、かつ、前記防水栓と密着する防水栓密着部と、前記収容部に連通し、前記端子嵌合部が挿入可能な嵌合部挿入孔と、を有しており、
前記導体部側ハウジング部は、前記導体部をその接続部位側接続部を露出させるように保持し、かつ、前記導体部の各端子嵌合部を覆うカバー部と、前記可動片を前記係止位置に拘束するための可動片ロック部とを有しており、
前記カバー部は、前記電線側ハウジング部が挿入可能な開口を有しており、
前記導体部側ハウジング部は、そのカバー部の開口に挿入された前記電線側ハウジング部を所定の第1位置および当該第1位置よりも前記カバー部の奥側の第2位置にそれぞれ固定する固定部を有しており、
前記シール部材は、少なくとも前記第2位置において、前記導体部側ハウジング部のカバー部の内周面と前記電線側ハウジング部の外周面との隙間をシールするように設けられ、
前記可動片ロック部は、前記電線側ハウジング部が前記導体部側ハウジング部に対して前記第1位置で固定されたときには、前記可動片を前記係止位置に拘束せず、一方、前記電線側ハウジング部が前記導体部側ハウジング部に対して前記第2位置で固定されたときには、前記可動片を前記係止位置に拘束するような位置に、設けられている、
ことを特徴とするジョイントコネクタ。
【請求項2】
前記可動片ロック部は、前記電線側ハウジング部が前記導体部側ハウジング部に対して前記第2位置で固定されたときには、前記可動片を挟んで前記電線側端子と反対の側に位置して前記可動片を前記係止位置に拘束するような位置に、設けられ、
前記電線側端子は、前記可動片を、前記係止位置から前記退避位置へ変位させる可動片変位部を有し、
前記可動片変位部は、前記電線側端子が前記電線側ハウジング部の前記収容部に収容される途中の状態では、前記可動片を前記退避位置へ変位させ、前記電線側ハウジング部が前記第1位置から前記第2位置へ移行することが禁止されるように、前記可動片を前記可動片ロック部に当接させることが可能な位置に、設けられている、
請求項1に記載のジョイントコネクタ。
【請求項3】
前記導体部側ハウジング部は、前記導体部の端子嵌合部が前記カバー部の内部に突出した状態で、インサート成形されている、
請求項1または2に記載のジョイントコネクタ。
【請求項4】
請求項1に記載のジョイントコネクタの組み立て方法であって、
前記ジョイントコネクタを用意する準備工程と、
前記電線側ハウジング部を前記導体部側ハウジング部に対して前記第1位置で固定した状態で、前記電線側端子を前記防水栓密着部から挿入して前記収容部に収容するとともに前記防水栓を前記防水栓密着部に密着させ、前記可動片によって前記電線側端子を前記収容部の内部に係止する仮保持工程と、
前記電線側ハウジング部を前記カバー部の奥へ向けて移動させて、前記電線側ハウジング部を前記導体部側ハウジング部に対して前記第2位置で固定するとともにこれらのハウジング部の隙間を前記シール部材でシールし、その状態において、前記可動片ロック部によって、前記電線側端子を係止する位置に前記可動片を拘束することにより、前記電線側端子を前記収容部の内部に拘束する本係止工程と、
を含むことを特徴とするジョイントコネクタの組み立て方法。
【請求項5】
前記本係止工程の後に、前記接続部位側接続部を前記接続部位に接続する接続工程をさらに含む
請求項4に記載のジョイントコネクタの組み立て方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−58381(P2013−58381A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195843(P2011−195843)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】