説明

スイッチ装置および車室用照明装置

【課題】検出感度を高く保ちつつ、温度変化に起因する誤判定を低減でき得るスイッチ装置を提供する。
【解決手段】スイッチ装置は、外側に露出して設けられ、前記人体の手指の接触を受けるタッチ面と、前記タッチ面の裏面に設けられる検出電極20と、前記検出電極20と人体との間の静電容量値を検出し、当該静電容量の検出値に基づいて手指の接触の有無を判定し、当該判定結果に応じて前記電子機器の動作を切り替えるマイコン30と、前記検出電極近傍に設けられ、温度を検知するサーミスタ26と、を備えている。マイコン30は、前記サーミスタ26で検知された温度に基づいて静電容量の温度変化に起因する変化量を求め、前記静電容量の検出値から前記変化量を除外し、当該除外された検出値に基づいて手指の接触の有無を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に組み込まれ、タッチ面への人体の手指の接触に応じて前記電子機器の動作を切り替えるスイッチ装置、および、当該スイッチ装置が組み込まれた車室用照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、タッチ面への人体の手指の接触に応じて前記電子機器の動作を切り替えるタッチスイッチ装置が広く知られている。こうしたタッチスイッチの中には、タッチ面の裏面に設置された検出電極とタッチ面に手指が接触した人体との間の静電容量の変化を検知し、この静電容量の変化量に応じて電子機器の動作を切り替える、いわゆる静電容量式のタッチスイッチがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、こうした静電容量式のタッチスイッチを組み込んだ車室用照明装置が開示されている。この車室用照明装置では、外部に露出する意匠板(照明レンズ)の裏面に電極を配置し、この意匠板の表面への手指の接触を、静電容量の変化に基づいて検知し、当該検知結果に応じて照明のON/OFFを切り替えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−112170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、こうした静電容量式のタッチスイッチでは、温度変化に応じて静電容量の値が変動するという問題があった。例えば、周辺温度が急激に上昇すると、当該温度上昇に伴い、静電容量値も上昇する。この温度上昇に伴う静電容量値の上昇量が大きい場合には、手指が接触したと誤判定され、電子機器が誤作動する場合があった。
【0006】
かかる問題を避けるためには、手指が接触したと判定する際の閾値の値を大きくし、タッチスイッチの感度を下げることが考えられる。かかる構成とすれば、温度変化に伴い静電容量の値が多少上昇したとしても、手指接触と誤判定される可能性を低減できる。しかしながら、このようにタッチスイッチの感度を下げた場合、本来、検知すべき接触が検知できない恐れがあった。例えば、手袋を装着した状態で、手指をタッチ面に接触させた場合、何もつけていない手指で接触させる場合よりも静電容量の値が小さくなる。このような手袋装着状態での接触を検知するためには、タッチスイッチの感度を十分に高く保つ必要がある。しかし、既述したようにタッチスイッチの感度を高めた場合には、温度変化に起因する誤判定が生じやすくなる。つまり、従来、温度変化に起因する誤判定低減と、高い検出感度と、を両立することは困難であった。
【0007】
そこで、本発明では、検出感度を高く保ちつつ、温度変化に起因する誤判定を低減でき得るスイッチ装置、および、当該スイッチ装置が組み込まれた車室用照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のスイッチ装置は、電子機器に組み込まれ、タッチ面への人体の手指の接触に応じて前記電子機器の動作を切り替えるスイッチ装置であって、外側に露出して設けられ、前記人体の手指の接触を受けるタッチ面と、前記タッチ面の裏面に設けられる検出電極と、前記電極と人体との間の静電容量値を検出し、当該静電容量の検出値に基づいて手指の接触の有無を判定し、当該判定結果に応じて前記電子機器の動作を切り替える制御部と、前記検出電極近傍に設けられ、温度を検知する温度検知手段と、を備え、前記制御部は、前記温度検知手段で検知された温度に基づいて静電容量の温度変化に起因する変化量を求め、前記静電容量の検出値から前記変化量を除外し、当該除外された検出値に基づいて手指の接触の有無を判定する、ことを特徴とする。
【0009】
好適な態様では、前記制御部は、予め規定された基準値と静電容量の検出値との差分値と、規定の閾値と、の比較結果に基づいて手指接触の有無を判定しており、前記温度検知手段で検知された温度に基づいて前記基準値、静電容量の検出値、および閾値のいずれか一つを補正することで前記静電容量の温度変化に起因する変化量を除外する。
【0010】
他の本発明である車室用照明装置は、スイッチ装置が組み込まれ、車室内を照明する車室用照明装置であって、前記スイッチ装置は、外側に露出して設けられ、光源からの光を車室に導く照明レンズであって、人体の手指の接触を受けるタッチ面として機能する照明レンズと、前記照明レンズの裏面に設けられる検出電極と、前記電極と人体との間の静電容量を検出し、当該静電容量の検出値に基づいて手指の接触の有無を判定し、当該判定結果に応じて前記光源のON/OFFを切り替える制御部と、前記検出電極近傍に設けられ、温度を検知する温度検知手段と、を備え、前記制御部は、前記温度検知手段で検知された温度に基づいて静電容量の温度変化に起因する変化量を求め、前記静電容量の検出値から前記変化量を除外し、当該除外された検出値に基づいて手指の接触の有無を判定する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、静電容量の検出値から温度変化に起因する変化量を除外し、当該除外された検出値に基づいて手指の接触の有無を判定しているため、検出感度を高く保ちつつ、温度変化に起因する誤判定を低減でき得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態である車室用照明装置の斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】スイッチ装置の制御回路図である。
【図4】従来の接触有無判断の様子を示すイメージ図である。
【図5】温度と静電容量との相関関係を示すグラフである。
【図6】温度変動時における静電容量値と手指接触との関係を示すグラフである。
【図7】対応テーブルの一例を示す図である。
【図8】手指の接触有無の判定処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態である車室用照明装置10の斜視図である。また、図2は図1のA−A断面図であり、図3は、車室用照明装置10に搭載されるスイッチ装置の制御回路図である。
【0014】
車室用照明装置10は、車室の天井に取り付けられ、車室内を照明する装置である。本実施形態の車室用照明装置10には、収納部12と、照明部14と、に大別される。収納部12は、小物の収納を受け付ける部位で、筐体により形成される略箱状の収容空間を、開閉自在の蓋体が覆っている。
【0015】
照明部14は、車室内を照明する部位で、右座席部分を照明する右マップランプ、左座席部分を照明する左マップランプ、および、車室全体を照明するドームランプを備えている。この照明部14には、各ランプのON/OFFを制御するスイッチ装置が一体的に組み込まれている。スイッチ装置には、静電容量の変化に基づいて照明レンズ16へのユーザの手指の接触を検知する静電容量式のタッチスイッチが三つ搭載されている。以下では、このスイッチ装置に特に関与する部分を中心に説明する。
【0016】
照明部14の車室内側の面には、透明なプラスチックなどからなる照明レンズ16が設けられている。この照明レンズ16は、三つの領域に区分され、各領域ごとに透光部18a,18b,18c(以下、特に区別しない場合は添字アルファベットを省略し「透光部18」という。他部材においても同じ)が形成されている。透光部18は、光源(図示せず)からの光を透過して車室内に導く部位である。また、この透光部18は、照明をON/OFFさせる際に、ユーザの手指が接触するタッチ面としても機能する。すなわち、ユーザは、左側マップランプをON/OFFしたい場合には、当該左側マップランプに対応する透光部18に手指を接触させる。当該照明装置に一体的に組み込まれたスイッチ装置は、この手指の接触を検知し、対応する光源をON/OFFさせる。
【0017】
照明レンズ16から間隔をあけた位置には、基板24が配置されている(図2参照)。この基板24には各ランプに対応する光源(図示せず)や、手指の接触を検知する制御部として機能するマイコン30などが配置されている。また、基板24のほぼ中央位置には、温度に応じた電圧を出力するサーミスタ26も設置されている。
【0018】
各透光部18の裏面、すなわち、基板24との対向面には、検出電極20が設けられている。検出電極20は、導電性を備えるとともに、光源からの光を照明レンズ16に通過させるものである。具体的には、検出電極20は、透明の導電性材料を印刷、塗装、蒸着、またはスパッタリングなどによって透光部18の裏面に薄膜状に形成することで形成される。あるいは、検出電極20は、不透明の導電性材料を、透光部18の裏面に、格子状に形成することで形成される。
【0019】
この検出電極20は、各ランプごと(各タッチ部ごと)に設けられている。互いに隣接する二つの検出電極20の間には、絶縁体が配され、これら検出電極20は互いに絶縁されている。なお絶縁体としては、専用の部材を別途設けてもよいし、照明レンズ16や、電極を挟んで照明レンズ16とは反対側に設けられたプレートなどの一部を検出電極20側に突出させたものを絶縁体として用いてもよい。
【0020】
この検出電極20と基板24との間には、導電性および弾性を備えた材料、例えば導電性ゴムなどからなる導通バー22が組み付けられている。導通バー22は、検出電極20と基板24上に形成された金属パターンとを電気的に接続する部材である。この導通バー22は、基板24と検出電極20の間に圧縮されて配置されており、基板24および検出電極20の双方に当接している。なお、図2から明らかなとおり本実施形態では、右側マップランプ用の導通バー22、および、左側マップランプ用の導通バー22は一つずつ、ドームランプ用の導通バー22は二つ設けられている。
【0021】
この導通バー22は、基板24上に形成された金属パターンを介してマイコン30に電気的に接続されている。マイコン30は、検出電極20と手指との間の静電容量の変化を検知し、この静電容量の変化に応じて光源のON/OFFを制御する制御部として機能する。すなわち、通常、人体は多くの水分を含んでおり、導電性がある。そのため、絶縁物である照明レンズ16の裏面に配置された検出電極20に人体の手指が近づくと、人体を通じて電流が流れる。人体と電極の間に電流が流れることにより静電容量が変化する。マイコン30は、この静電容量の変化を検知し、当該変化に基づいて手指の接触を検知する。そして、検知された手指の接触に応じて光源のON/OFFを制御する。
【0022】
ここで、従来、手指の接触有無判断は、静電容量の基準値と検出値との差分値である変動量を、あらかじめ規定された閾値と比較することで行われていた。図4は、この従来の接触有無判断の様子を示すイメージ図である。図4において、横軸は時間を、縦軸は静電容量の値を示している。また、太実線は基準値を、細実線は静電容量の検出値を、それぞれ示している。なお、この図4は、温度一定の場合を想定している。
【0023】
従来は、常温(例えば10度など)において手指が接触していない状態で検出されるであろう静電容量の値を、予め基準値として規定しておき、その基準値と、静電容量の検出値との差分値ΔEを取得する。そして、この差分値ΔEが、予め規定された閾値より高い場合には、手指が接触したと判定する。なお、図4において、タッチ1は、手袋を装着しない状態での手指接触タイミングを、タッチ2は手袋を装着した状態での手指接触タイミングをそれぞれ表している。この図4から明らかなとおり、手袋などを装着した状態では、通常、静電容量の検出値は低くなる。そのため、手指接触したと判定するための閾値は、こうした手袋装着状態での接触も検知するために比較的低めに設定されていた。
【0024】
しかしながら、静電容量の値は、周辺温度の変動に連動して変動するものであり、固定の閾値では適切な判断ができない場合があった。これについて図5、図6を参照して説明する。図5は、静電容量と温度との相関関係を示すグラフであり、横軸は温度、縦軸は静電容量値を示している。また、図6は、温度変動時における静電容量値と手指接触との関係を示すグラフであり、横軸は時間、縦軸は静電容量の値または温度を示している。また、図6において破線は温度を、太実線は基準値を、細実線は静電容量の検出値を示している。
【0025】
図5に示すとおり、温度以外の条件が同じ場合において、得られる静電容量は、温度が高いほど高くなる。したがって、例えば、図6の非タッチ1のように手指が接触していないタイミングであっても、スイッチ装置の周辺温度が急激に上昇した場合、静電容量の検出値が高くなる。その結果、検出値と基準値の差分値が閾値以上となり、手指が接触していないにもかかわらず、手指が接触したと誤判定されることがあった。かかる問題を避けるために、閾値の値を十分に高くする、すなわち、タッチスイッチの感度を低下させることも考えられるが、その場合、タッチ3のように通常温度時において手袋を装着した状態での手指接触が検知できないという問題があった。また、タッチ4のように急激に温度低下した状態では、手袋を外した状態で手指接触したとしても、静電容量の検出値と基準値との差分値が小さくなり、結果として、手指接触を検出できないというおそれもあった。
【0026】
こうした問題を避けるために、固定の基準値ではなく、過去に検出した静電容量値と新たに検出した静電容量値との差分値に基づいて手指の接触有無を判断する方法もある。しかし、この場合であっても、静電容量の検出間隔よりも十分に短い時間で、温度の急変があった場合には対応できず、やはり誤判定を招く恐れがあった。
【0027】
本実施形態では、かかる問題を解決するために、温度変化に起因する静電容量の変化を除外して、手指の接触有無を判断するようにしている。以下、これについて説明する。
【0028】
図3に示すとおり、各検出電極20は基板24上に設置されたマイコン30にそれぞれ接続されている。マイコン30は、この検出電極20と人体との間の静電容量を、一定間隔で検出し続ける。サーミスタ26は、固定抵抗28と直列に接続されており、定電圧が印加されている。この分圧電位が、A/D変換された上でマイコン30に入力される。マイコン30は、この入力された電圧に基づいて現在の温度を取得する。
【0029】
また、本実施形態では、マイコン30に、さらに、温度と補正基準値との対応テーブルを記憶している。図7は、この対応テーブルの一例を示す図である。ここで、補正基準値とは、各温度ごとに予め設定される値で、対応する温度下において、タッチ部に手指が接触していない状態で検知されるであろう静電容量値である。本実施形態では、この補正基準値を予め、実験などにより求め、各温度と当該温度に対応する補正基準値とを対応付けてマイコン30に記憶している。ここで、この補正基準値は、スイッチ装置の使用が想定される温度範囲で求められている。マイコン30は、手指の接触有無を判断する際、この対応テーブルを参照し、温度に応じて基準値を補正する。なお、本実施形態では、温度と補正基準値との対応テーブルを記憶しているが、最終的に補正基準値が求められるデータであれば、他の形式のデータを記憶するのでもよい。例えば、温度と、固定値である基準値(常温での静電容量値)の補正量との対応関係を記憶してもよいし、テーブルに代えて、温度と補正基準値との関係を示す数式を記憶するようにしてもよい。
【0030】
次に、このスイッチ装置における手指接触の有無判断の流れについて図8を参照して説明する。図8は、手指接触有無判断の流れを示すフローチャートである。
【0031】
スイッチ装置は、予め規定された間隔で、各検出電極20で検出される静電容量値を読み取る(S10)。続いて、サーミスタ26から出力される電圧に基づいて、スイッチ装置周辺の温度を取得する(S12)。温度および静電容量検出値が取得できれば、続いて、対応テーブルを参照して温度検出値に応じた補正基準値を取得する(S14)。そして、この補正基準値と、静電容量検出値との差分値を算出する(S16)。
【0032】
ここで、補正基準値は、現在の温度下において、手指非接触の場合に検出されるべき静電容量値である。換言すれば、この補正基準値は、温度変化に起因する静電容量の変化が反映された基準値であるといえる。また、実際に検出された静電容量検出値にも、温度変化に起因する静電容量の変化分が含まれている。かかる温度変化に起因する静電容量の変化分が含まれる二つの値(基準補正値および静電容量検出値)の差分値は、温度変化に起因する静電容量の変化分が除外されることになる。マイコン30は、この温度変化に起因する変化分が除外された差分値に基づいて手指の接触の有無を判断する。具体的には、差分値と予め規定された閾値とを比較する(S20)。
【0033】
比較の結果、差分値が閾値未満の場合、手指の接触はなかったものと判断する(S20においてNo)。この場合は、特段の処理は、行わず、ステップS10に戻る。一方、差分値が閾値以上の場合(S20においてYes)、手指の接触があったと判断する。この場合、対応する光源のON/OFFを切り替える(S22)。
【0034】
以上の説明から明らかなとおり、本実施形態では、静電容量の変化分が除外された差分値に基づいて、手指の接触の有無を判断している。その結果、温度の急変が発生しても、誤判定を防止することができ、より安定した動作を実現できる。
【0035】
なお、本実施形態では、基準値(非接触時に得られるであろう静電容量値)を温度に応じて補正しているが、基準値ではなく、静電容量の検出値や閾値を温度に応じて補正するようにしてもよい。また、本実施形態では、静電容量の基準値と検出値との差分値を、閾値と比較し、手指接触の有無を判断している。しかし、差分値ではなく、静電容量検出値そのものを閾値と比較し、手指接触の有無を判断してもよい。この場合、静電容量検出値または閾値のいずれかを温度に応じて補正すればよい。
【0036】
さらに、本実施形態では、温度に起因する静電容量変化を除外しているが、さらに、湿度に起因する静電容量変化も除外するようにしてもよい。すなわち、スイッチ装置の内部に、湿度センサを設け、湿度変化に起因する静電容量の変化を除外するべく、当該湿度センサで得られた湿度に応じて、静電容量の基準値、検出値、閾値のいずれかを補正するようにしてもよい。また、本実施形態では、車室用照明装置10に組み込まれるスイッチ装置を例示しているが、電子機器に組み込まれる静電容量式のタッチスイッチ装置であれば、他のスイッチ装置であってもよい。
【符号の説明】
【0037】
10 車室用照明装置、12 収納部、14 照明部、16 照明レンズ、18 透光部、20 検出電極、22 導通バー、24 基板、26 サーミスタ、28 固定抵抗、30 マイコン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に組み込まれ、タッチ面への人体の手指の接触に応じて前記電子機器の動作を切り替えるスイッチ装置であって、
外側に露出して設けられ、前記人体の手指の接触を受けるタッチ面と、
前記タッチ面の裏面に設けられる検出電極と、
前記電極と人体との間の静電容量値を検出し、当該静電容量の検出値に基づいて手指の接触の有無を判定し、当該判定結果に応じて前記電子機器の動作を切り替える制御部と、
前記検出電極近傍に設けられ、温度を検知する温度検知手段と、
を備え、
前記制御部は、前記温度検知手段で検知された温度に基づいて静電容量の温度変化に起因する変化量を求め、前記静電容量の検出値から前記変化量を除外し、当該除外された検出値に基づいて手指の接触の有無を判定する、
ことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチ装置であって、
前記制御部は、予め規定された基準値と静電容量の検出値との差分値と、規定の閾値と、の比較結果に基づいて手指接触の有無を判定しており、前記温度検知手段で検知された温度に基づいて前記基準値、静電容量の検出値、および閾値のいずれか一つを補正することで前記静電容量の温度変化に起因する変化量を除外する、
ことを特徴とするスイッチ装置。
【請求項3】
スイッチ装置が組み込まれ、車室内を照明する車室用照明装置であって、
前記スイッチ装置は、
外側に露出して設けられ、光源からの光を車室に導く照明レンズであって、人体の手指の接触を受けるタッチ面として機能する照明レンズと、
前記照明レンズの裏面に設けられる検出電極と、
前記電極と人体との間の静電容量を検出し、当該静電容量の検出値に基づいて手指の接触の有無を判定し、当該判定結果に応じて前記光源のON/OFFを切り替える制御部と、
前記検出電極近傍に設けられ、温度を検知する温度検知手段と、
を備え、
前記制御部は、前記温度検知手段で検知された温度に基づいて静電容量の温度変化に起因する変化量を求め、前記静電容量の検出値から前記変化量を除外し、当該除外された検出値に基づいて手指の接触の有無を判定する、
ことを特徴とする車室用照明装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−142100(P2012−142100A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292174(P2010−292174)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(308013436)小島プレス工業株式会社 (386)
【Fターム(参考)】