説明

スイッチ

【課題】製造コストを上昇させることなく実装面積の縮小が可能であるスイッチを提供する。
【解決手段】回路基板7上に実装されるスイッチ1において、絶縁性のケース2は該回路基板7に接触する第1の面2cと、間隙を介して該回路基板7と対向する第2の面2fとを有する。前記ケース2に収容された複数の固定電極3、4の各々は、前記第2の面2fにおいて露出し、前記回路基板7上に設けられた配線端子8にはんだ付けされる外部接続端子3b、4bとを有する。前記外部接続端子3b、4bは、前記配線端子8と対向する第1部分3c、4cと、該第1部分3c、4cに連続し、これよりも大きな面積を有する第2部分3d、4dとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種電子機器に使用されるスイッチを回路基板上に実装する際にはんだ付けに供される端子の構造に関し、特にプッシュスイッチの端子構造に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の各種小型の電子機器に用いられるプッシュスイッチが例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
図13にこのような従来のプッシュスイッチを示す。このプッシュスイッチ100は、スイッチケース111と、第1固定電極112と、一対の第2固定電極113と、可動電極114と、カバーシート115とを備えている。
【0004】
スイッチケース111は、上面が開口した箱型形状を呈し、絶縁性樹脂から成る。第1固定電極112は、開口部の内底面の中央に固定されている。一対の第2固定電極113は、第1固定電極112を挟んで互いに対向する位置に固定されている。
【0005】
可動電極114は上方に膨出したドーム状の中央部114Aを備え、該中央部114Aの下面が第1固定電極112に間隔をあけて対峙するように、かつ縁部114Bが第2固定電極113と接触するようにスイッチケース111に収容されている。
【0006】
カバーシート115は可撓性を有する方形状の絶縁性フィルムから成り、スイッチケース111の開口部を覆うようにスイッチケースの111の上面に装着されている。
【0007】
カバーシート115が上方から押圧操作されると、下方に位置する可動電極114の中央部114Aがカバーシート115を介して押圧される。操作力が所定値を超えると中央部114Aが節度感を伴って反転(下方に膨出)し、中央部114Aの下面が第1固定電極112に接触する。これに伴って第1固定電極112と第2固定電極113が可動電極114を介して導通する(スイッチオン状態)。一方その操作力を除くと、可動電極114の自己復元力により中央部114Aが節度感を伴って元の状態(上方に膨出)に戻り、第1固定電極112と第2固定電極113の導通は解除される(スイッチオフ状態)。
【0008】
図14に示すように、第1固定電極112と第2固定電極113からの延設部分の先端は上方に折り曲げられて端子部112A、113Aを形成している。この端子部がスイッチケース111の外側面111Aに露出し、外部接続用の端子として使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許4457918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
通常プッシュスイッチを回路基板上に実装して周辺回路との接続を行なうにあたっては、回路基板上に形成されたランド上に端子部を配置し、はんだにより両者を導通させると共にプッシュスイッチを回路基板上に固定する。その際、端子部とランドの良好な導通状態を維持し、且つある程度の固定強度を確保するために、端子部とランドとの導通を得るのに最低限必要な量よりも多くのはんだが使用される。ここで余剰なはんだが端子部とランドの間に留まると、端子部が押し上げられてプッシュスイッチが回路基板から持ち上がった状態(浮き上がり)となる。この状態でプッシュスイッチが押圧操作されると、浮き上がり部分に応力が集中して破損が生ずる虞がある。
【0011】
このような事態を避けるため、図13に示すように、回路基板上に設けられるランド116をプッシュスイッチ100の外方まで延長して余剰はんだ117の退避先として機能させている。図15には外方に延長されたランド116が余剰はんだ117を受け入れ、フィレットが形成されている様子を示している。
【0012】
一方、プッシュスイッチ100の実装面積は、ランド116を含めた面積として定義される。上述した理由によりランド116をプッシュスイッチ100の外縁よりも更に外側へ延長する必要があるため、実装面積はプッシュスイッチ100自体の面積よりも大きくなることが避けられない。このことは近年求められている機器の小型化を妨げる要因となる。
【0013】
また図14に示す第1固定電極112、第2固定電極113、および端子112A、113Aを形成するためには、平板状の導電部材を所定の外郭形状に打ち抜いた後、端子112A、113Aを上方に折り曲げる工程が必要であり、成形金型が複雑となって製造コストを上昇させる要因となる。
【0014】
したがって本発明の目的は、製造コストを上昇させることなく実装面積の縮小が可能であるスイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するために、本発明によれば以下に列挙するものが提供される。
【0016】
(1):回路基板上に実装されるスイッチであって、
前記スイッチが前記回路基板上に実装される際に該回路基板に接触する第1の面と、該第1の面が該回路基板に接触した際に間隙を介して該回路基板と対向する第2の面とを有する絶縁性のケースと、
前記ケースに収容された複数の固定電極と、
前記ケースに収容され、前記複数の固定電極を導通状態とする第1位置と非導通状態とする第2位置との間で可動とされた可動電極とを備え、
前記複数の固定電極の各々は、
前記可動電極と接触可能な接触端子と、
前記第2の面において露出し、前記スイッチが前記回路基板に実装される際に該回路基板上に設けられた配線端子のランドにはんだ付けされる外部接続端子とを有し、
前記外部接続端子は、
前記ランドと対向する第1部分と、
前記第1部分に連続し、前記第1部分よりも大きな面積を有する第2部分とを有することを特徴とするスイッチ。
【0017】
(2):前記複数の固定電極の少なくとも一つにおいて、前記外部接続端子の前記第1部分は、前記ケースの前記第2の面より突出した第3部分を有することを特徴とする(1)に記載のスイッチ。
【0018】
(3):前記外部接続端子の先端部は、前記ケースの側面において露出し、且つ該ケースの最外縁の内側に位置していることを特徴とする(1)または(2)に記載のスイッチ。
【0019】
(4)前記可動電極の可動方向は、前記ケースの前記第1の面の法線方向であることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載のスイッチ。
【発明の効果】
【0020】
スイッチの外部接続端子と配線端子のランドとの良好な導通状態を維持し、且つある程度の固定強度を確保するために、外部接続端子とランドとの導通を得るのに最低限必要な量よりも多くのはんだが通常使用される。上記(1)の構成によれば、回路基板に対向する面に露出した外部接続端子には配線端子に対向する第1部分よりも大きな面積を有する第2部分が確保されているため、余ったはんだは第2部分に流入した後に凝固する。したがって、余ったはんだの退避先として機能させるべく配線端子をケースの外側にまで延長する必要がなく、スイッチの実装面積がスイッチ自体の面積を超えることがない。これにより機器の小型化に伴って要請されている実装面積の縮小に寄与することができる。
【0021】
また、低背化の要請に伴って外部接続端子と配線端子の間隙はできる限り小さくすることが求められる。上記の構成によれば広面積の第2部分へ余ったはんだを確実に退避させることができるため、スイッチの固定強度を十分に確保可能な量のはんだを使用しながら、余剰はんだによるケースの回路基板からの浮き上がりを防止できる。
【0022】
上記(2)の構成によれば、はんだは第3部分を経由して円滑に第2部分へと導かれる。これによりはんだ付け作業をより効率的かつ確実に遂行することが可能である。
【0023】
上記(3)の構成によれば、はんだの余剰分がケースの外側に至ることがなく、スイッチの実装面積がスイッチ自体の面積を上回る事態を回避することができる。
【0024】
いわゆるプッシュスイッチの場合、余剰はんだによるケースの回路基板からの浮き上がりが生じていると押圧操作力によりケースや接続部の破損が生じやすい。上記(4)の構成によれば、前述のように浮き上がりを防止できるため、そのような事態を回避し得る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施形態に係るプッシュスイッチの外観を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係るプッシュスイッチの外観を示す4面図であり、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は右側面図である。
【図3】第1実施形態に係るプッシュスイッチの分解斜視図である。
【図4】図2の(A)における線IV−IVに沿ったプッシュスイッチの断面図である。
【図5】図2の(A)における線V−Vに沿ったプッシュスイッチの断面図である。
【図6】第1実施形態に係るプッシュスイッチにおける第1固定電極および第2固定電極の全体構成を示す斜視図である。
【図7】第1実施形態に係るプッシュスイッチを回路基板上に実装した状態を示す線V−Vに沿った断面図である。
【図8】第1実施形態に係るプッシュスイッチの第1変形例を示す底面図である。
【図9】第1実施形態に係るプッシュスイッチの第2変形例を示す底面図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るプッシュスイッチの外観を示す4面図であり、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は右側面図である。
【図11】図10の(A)における線XI−XIに沿ったプッシュスイッチの断面図である。
【図12】第2実施形態に係るプッシュスイッチを回路基板上に実装した状態を示す線XI−XIに沿った断面図である。
【図13】従来のプッシュスイッチを示す分解斜視図である。
【図14】従来のプッシュスイッチにおける第1固定電極および第2固定電極の全体構成を示す斜視図である。
【図15】従来のプッシュスイッチを回路基板上に実装した状態を模式的に示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について以下詳細に説明する。
【0027】
図1〜6に示すように、本発明の第1実施形態に係るプッシュスイッチ1は、スイッチケース2と、第1固定電極3と、第2固定電極4と、可動電極5と、カバーシート6とを備えている。
【0028】
スイッチケース2は、凹部2aが開口した上面2bを有する箱型の絶縁性樹脂から成る。第1固定電極3は、凹部2a内に露出して可動電極5の中央部5aと接触可能な接触端子3aと、スイッチケース2の少なくとも回路基板の実装面に対向する側に露出して該実装面上に形成された配線端子のランドと接続される外部接続端子3bとを備えている。第2固定電極4は、凹部2a内に露出して可動電極5の縁部5bと接触する一対の接触端子4aと、スイッチケース2の少なくとも回路基板の実装面に対向する側に露出して該実装面上に形成された配線端子のランドと接続される外部接続端子4bとを備えている。接触端子3aは凹部2aの内底面の中央に固定されている。一対の接触端子4aは、接触端子3aを挟んで互いに対向する位置に固定されている。
【0029】
可動電極5は弾性変形が可能な導電性部材である。可動電極5は上方に膨出したドーム状の中央部5aを備え、該中央部5aの下面が接触端子3aに間隔をあけて対峙するように、かつ縁部5bが一対の接触端子4aと接触するように凹部2aに収容されている。なお接触端子4aは少なくとも一つ設けられていればよい。
【0030】
カバーシート6は可撓性を有する略方形状の絶縁性フィルムから成り、凹部2aを覆うようにスイッチケース2の上面2bに装着されている。これにより凹部2aに外部から埃や水分等が侵入することを防止し、第1固定電極3、第2固定電極4および可動電極5の腐食を防止している。絶縁性フィルムの材料としてはポリイミド等の樹脂が例示され得る。
【0031】
カバーシート6が上方から押圧操作されると、下方に位置する可動電極5の中央部5aがカバーシート6を介して押圧される。操作力が所定値を超えると中央部5aが節度感を伴って反転(下方に膨出)し、中央部5aの下面が接触端子3aに接触する。これに伴って第1固定電極3と第2固定電極4が可動電極5を介して導通する(スイッチオン状態)。一方その操作力を除くと、可動電極5の自己復元力(弾性)により中央部5aが節度感を伴って元の状態(上方に膨出)に戻り、第1固定電極3と第2固定電極4の導通は解除される(スイッチオフ状態)。
【0032】
スイッチケース2の回路基板の実装面に対向する側は、底面2c(第1の面)と、外部接続端子3b、4bが露出する端子露出面2f(第2の面)を含んでいる。図2の(A)および(D)より明らかなように、外部接続端子3b、4bと端子露出面2fとは略面一とされている。底面2cと端子露出面2fの間には段差が設けられており、底面2cが回路基板に接触するようにスイッチケース2を回路基板上に載置すると、端子露出面2fすなわち外部接続端子3b、4bは間隙を介して回路基板に対向する。
【0033】
本実施形態のプッシュスイッチ1は、図7に示すように回路基板7上に実装される。回路基板7の実装面には配線端子のランド8が形成されており、はんだ付けにより外部接続端子3b、4bと電気的に接続される。同図では外部接続端子3bのみ図示しているが、外部接続端子4bについても同様である。
【0034】
図2の(C)に示すように、外部接続端子3b、4bの下面はランド対向部3c、4c(第1部分)と、はんだ退避部3d、4d(第2部分)を含んでいる。ランド対向部3c、4cとはんだ退避部3d、4dは物理的・物性的に連続しており、両者の間に明確な境界は存在しない。ここではランド対向部3c、4cを回路基板7のランド8に対向する、すなわちランド8と同面積を有する部位と定義し、外部接続端子3b、4bがスイッチケース2の端子露出面2fに露出している部分のうち、ランド対向部3c、4c以外の部分をはんだ退避部3d、4dと定義する。はんだ退避部3d、4dはランド対向部3c、4cよりも大きな面積を有する部位を備えている。
【0035】
ここでプッシュスイッチ1の外部接続端子3b、4bと配線端子のランド8との良好な導通状態を維持し、且つある程度の固定強度を確保するために、外部接続端子3b、4bとランド8との導通を得るのに最低限必要な量よりも多くのはんだ9が使用される。本実施形態の外部接続端子3b、4bの下面にはランド対向部3c、4cよりも大きな面積を有するはんだ退避部3d、4dが確保されているため、はんだ9の余剰分はこの部分に流入した後に凝固する。
【0036】
図7に示す状態では、ランド8の右側(外部接続端子3b、4bの先端側、スイッチケース2の外側)にも余ったはんだ9が退避しているが、より広いはんだ退避部3d、4dが存在するランド8の左側(スイッチケース2の内側)へ向かってより多く流れる。
【0037】
したがって本実施形態の構成によれば、余ったはんだの退避先として機能させるべくランド8をスイッチケース2の外側にまで延長する必要がなく、プッシュスイッチ1の実装面積がプッシュスイッチ1自体の面積を超えることがない。これにより機器の小型化に伴って要請されている実装面積の縮小に寄与することができる。
【0038】
また低背化の要請に伴って外部接続端子3b、4bとランド8の間隙はできる限り小さくすることが求められる。本実施形態の構成によれば広面積のはんだ退避部3d、4dへ余ったはんだ9を確実に退避させることができるため、プッシュスイッチ1の固定強度を十分に確保可能な量のはんだ9を使用しながら、余剰はんだによるスイッチケース2の回路基板7からの浮き上がり、およびこれに伴う押圧操作時におけるプッシュスイッチ1の破損を防止できる。
【0039】
スイッチケース2は第1固定電極3および第2固定電極4と共にインサート成形され、接触端子3a、4aと外部接続端子3b、4bを各々接続する延設部分はスイッチケース2内に埋設される。本実施形態では外部接続端子3b、4bの先端部はスイッチケース2の側面2dから露出しているが、これらはインサート成形の際に金型内へフープ供給するために用いた製品同士の連結部を切断した痕跡である。図1〜5より明らかなように、当該先端部はスイッチケース2の最外縁2eよりも内側に位置している。したがってはんだ9の余剰分がスイッチケース2の外側に至ることがなく、プッシュスイッチ1の実装面積がプッシュスイッチ1自体の面積を上回る事態を回避することができる。
【0040】
更に、第1固定電極3および第2固定電極4は、従来のプッシュスイッチ100の第1固定電極112および第2固定電極113のように複雑な折り曲げ加工を行なうための金型を必要としないため、製造コストの上昇を回避できる。
【0041】
なおランド対向部3c、4cの位置は、実装される回路基板7におけるランド8の配置に応じ、外部接触端子3b、4bのスイッチケース2の端子接触面2fにおいて露出している部位の範囲内において適宜変更可能である。例えば図8に示す第1変形例のプッシュスイッチ1aにおいては、外部接触端子3b、4bの延設方向中央部がランド対向部3c、4cとされ、それらの左右両側がそれぞれはんだ退避部3d、4dとされている。ランド8とランド対向部3c、4cとの接続に用いられるはんだ9の余剰分は、左右両側のはんだ退避部3d、4dへと流れた後に凝固する。
【0042】
スイッチケース2の端子露出面2fの形状は製品の仕様に応じて適宜変更可能である。例えば図9に示す第2変形例のプッシュスイッチ1bにおいては、外部接続端子3b、4bの延設方向中央部が底面2cから延長された被覆部2gにより覆われる構成とされている。本実施形態では、被覆部2gに覆われている部分において外部接続端子3b、4bは各々連続しているが、回路の仕様等に応じて被覆部2gの箇所で分断されていてもよい。
【0043】
図8および9を参照して説明したように、仕様により異なるはんだ9の使用量に鑑みて余剰はんだの退避先として十分な面積が確保できていれば、はんだ退避部3d、4dの配置や形状は図1〜7に示した例に限定されるものではない。
【0044】
次に図10〜12を用いて本発明の第2実施形態に係るプッシュスイッチ11について説明する。第1実施形態と実質的に同一の構造あるいは機能を有する要素には同一の参照番号を付与し、繰り返しとなる説明は省略する。
【0045】
本実施形態では、ランド対向部3c、4cの一部が下方すなわちランド側へ膨出した膨出部3e、4e(第3部分)とされている点が第1実施形態と異なる。この膨出部3e、4eは、第1固定電極3および第2固定電極4の形成工程において、例えば接触端子部3a、4aと同時に絞り加工を施すことにより形成可能である。
【0046】
図12に示すように、膨出部3e、4eは端子露出面2fより突出しているため、はんだ9のはんだ退避部3d、4dへの流入を補助してはんだ付け作業をより効率的かつ確実に遂行することが可能である。
【0047】
ランド対向部3c、4cすなわち膨出部3e、4eの位置およびはんだ退避部3d、4dの位置は図10〜12に示した例に限定されるものではない。仕様により異なるランド8の位置やはんだ9の使用量に鑑みて、余剰はんだの退避先として十分な面積が確保できていれば、ランド対向部3c、4cすなわち膨出部3e、4eの位置およびはんだ退避部3d、4dは図8および9で例示したように適宜変更可能である。
【0048】
本実施形態では膨出部3e、4eはドーム状に形成されているが、端子露出面2fから突出していれば形状や寸法は適宜選択可能である。また全てのランド対向部3c、4cのうち、膨出部3e、4eを設けたものと設けないものが混在していてもよい。
【0049】
上記の実施形態は本発明の理解を容易にするための例示であって、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において改変され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれ得ることは勿論である。
【0050】
上記の実施形態では本発明をプッシュスイッチに適用した例を説明したが、スイッチケースの底面側における端子の配置や構造が同様であれば、スライドスイッチにも本発明を適用可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 プッシュスイッチ
2 スイッチケース
2c 底面(第1の面)
2f 端子露出面(第2の面)
3 第1固定電極
3b 外部接続端子
3c ランド対向部(第1部分)
3d はんだ退避部(第2部分)
3e 膨出部(第3部分)
4 第2固定電極
4b 外部接続端子
4c ランド対向部(第1部分)
4d はんだ退避部(第2部分)
4e 膨出部(第3部分)
5 可動電極
6 カバーシート
7 回路基板
8 ランド
9 はんだ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板上に実装されるスイッチであって、
前記スイッチが前記回路基板上に実装される際に該回路基板に接触する第1の面と、該第1の面が該回路基板に接触した際に間隙を介して該回路基板と対向する第2の面とを有する絶縁性のケースと、
前記ケースに収容された複数の固定電極と、
前記ケースに収容され、前記複数の固定電極を導通状態とする第1位置と非導通状態とする第2位置との間で可動とされた可動電極とを備え、
前記複数の固定電極の各々は、
前記可動電極と接触可能な接触端子と、
前記第2の面において露出し、前記スイッチが前記回路基板に実装される際に該回路基板上に設けられた配線端子のランドにはんだ付けされる外部接続端子とを有し、
前記外部接続端子は、
前記ランドと対向する第1部分と、
前記第1部分に連続し、前記第1部分よりも大きな面積を有する第2部分とを有することを特徴とするスイッチ。
【請求項2】
前記複数の固定電極の少なくとも一つにおいて、前記外部接続端子の前記第1部分は、前記ケースの前記第2の面より突出した第3部分を有することを特徴とする請求項1に記載のスイッチ。
【請求項3】
前記外部接続端子の先端部は、前記ケースの側面において露出し、且つ該ケースの最外縁の内側に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチ。
【請求項4】
前記可動電極の可動方向は、前記ケースの前記第1の面の法線方向であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−104416(P2012−104416A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−253223(P2010−253223)
【出願日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(000006220)ミツミ電機株式会社 (1,651)
【Fターム(参考)】