説明

スタック装置及びこのスタック装置を搭載した画像形成装置

【課題】後処理装置に搬出する必要な記録媒体のみを収納し、不要媒体を後処理装置に送ることのないスタック装置及びこのスタック装置を備えた画像記録装置を提供する。
【解決手段】本発明は、記録媒体を搬入する搬入部3と、搬入部3から搬入された記録媒体のうち、所望する記録媒体を複数枚収納する収納部2と、収納部2に収納された複数枚の記録媒体を搬出する搬出部4と、搬入部4から搬入された記録媒体のうち、所望しない記録媒体を排出する廃棄部5と、記録媒体の搬入先を収納部2と廃棄部5とに分別するとシート突き当て部27と、所望の有無の信号を含む外部信号に従ってシート突き当て部27を制御し、記録媒体を収納部2に収納するか、廃棄部5に送るかを分別制御する制御部と、を具備することを特徴とするスタック装置及びこのスタック装置を備えた画像記録装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成された記録媒体を収納し、収納した記録媒体を重ね揃えて後処理装置に受け渡すスタック装置及びこのスタック装置を搭載した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成された複数の記録媒体を収納し、これら記録媒体を重ね揃えた状態で後処理(例えば、シフト処理、穿孔処理、綴じ処理、折り込み処理及び糊付け処理等)を行う後処理装置に受け渡すスタック装置が知られている。
【0003】
このようなスタック装置が、例えば、特許文献1に開示されている。このスタック装置(用紙整合装置)は、画像形成装置から搬送される複数の記録媒体を用紙収納部に立てた状態で収納し、収納された記録媒体を整合した後、搬出ローラでこれら記録媒体を挟持して後処理装置へと受け渡している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−137536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した特許文献1に記載されるスタック装置では、後処理装置に搬送する必要がない記録媒体(不要媒体)を識別したり分別したりする機構がないため、不要媒体がスタック装置に搬入された場合であっても、不要媒体を後処理装置に必ず搬出することとなる。従って、後処理装置で処理されたものの中から不要媒体を取り除く作業を行わなければならず、作業に手間がかかり、また、作業時間により処理の遅延が生じている。
【0006】
そこで、本発明は、後処理装置に搬出する必要な記録媒体のみを収納し、不要媒体を後処理装置に送ることのないスタック装置及びこのスタック装置を搭載した画像記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による実施形態は、複数の記録媒体を搬入する搬入部と、前記搬入部から搬入された前記複数の記録媒体のうち、所望する記録媒体を収納する収納部と、前記収納部に収納された記録媒体を搬出する搬出部と、前記搬入部から搬入された前記複数の記録媒体のうち、所望しない記録媒体を排出する廃棄部と、前記記録媒体の搬入先を前記収納部と前記廃棄部とに分別する分別部と、前記所望の有無の指示を含む外部信号に従って前記分別部を制御し、前記複数の記録媒体を前記収納部に収納するか、前記廃棄部に送るかを分別制御する制御部と、を具備することを特徴とするスタック装置である。
【0008】
また、本発明による実施形態は、長尺の連続記録媒体を供給する給送部と、前記連続記録媒体に対して画像形成を行う画像形成部と、前記画像形成部で記録された連続記録媒体を所定のサイズの記録媒体に切断するカッター部と、前記連続記録媒体を前記給送部から前記カッター部まで搬送する媒体搬送部と、前記カッター部の下方に配置され、切断された前記記録媒体をスタック処理して、下流側の装置に受け渡すスタック装置と、少なくとも前記給送部、前記画像形成部、前記カッター部、前記媒体搬送部及び前記スタック装置を制御する制御装置と、を具備することを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、後処理装置に搬出する必要な記録媒体のみを収納し、不要媒体を後処理装置に送ることのないスタック装置及びこのスタック装置を搭載した画像記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】図1Aは、本発明の第1の実施形態に係るスタック装置の正面図である。
【図1B】図1Bは、図1Aの点線B−Bに沿ったスタック装置の上面図である。
【図1C】図1Cは、図1Aの点線C−Cに沿ったスタック装置の側面図である。
【図1D】図1Dは、図1Aの点線D−Dに沿ったスタック装置の側面図である。
【図1E】図1Eは、図1Aの点線E−Eに沿ったスタック装置の側面図である。
【図2】図2は、昇降台を上昇させて、重ね揃えられた記録媒体を記録媒体搬出部に押し上げた状態を示す図である。
【図3A】図3Aは、スタック装置の起動時又は停止時の状態を示す図である。
【図3B】図3Bは、スタック装置における不要媒体の廃棄処理であって、最後の不要媒体の先端が排出ローラ対にニップされたタイミングでシート突き当て部の第1の位置への移動を開始する状態を示す図である。
【図3C】図3Cは、スタック装置における不要媒体の廃棄処理であって、シート突き当て部が第1の位置に位置している状態を示す図である。
【図3D】図3Dは、スタック装置における不要媒体の廃棄処理であって、不要媒体が廃棄トレイに排出された状態を示す図である。
【図4A】図4Aは、スタック装置が1枚の記録媒体を収納しており、さらに1枚の記録媒体が搬送されている状態を示す側面図である。
【図4B】図4Bは、スタック装置が1枚の記録媒体を収納している状態を示す上面図である。
【図5A】図5Aは、スタック装置が2枚の記録媒体を収納しており、さらに1枚の記録媒体が搬送されている状態を示す側面図である。
【図5B】図5Bは、スタック装置が2枚の記録媒体を収納している状態を示す上面図である。
【図6】図6は、羽根車が回転し、収納媒体を押し付けている状態を示す図である。
【図7A】図7Aは、スタック装置が2枚の記録媒体を搬出し、1枚の記録媒体を排出する状態を示す上面図である。
【図7B】図7Bは、スタック装置が2枚の記録媒体を搬出し、1枚の記録媒体を排出し、さらに1枚の記録媒体が搬送されている状態を示す側面図である。
【図8】図8は、スタック装置によるスタック処理を示すフローチャートである。
【図9】図9は、スタック処理における不要媒体の廃棄処理を示すフローチャートである。
【図10】図10は、本発明のスタック装置を、連続記録媒体に画像を形成する画像形成装置に搭載した構成例を示す図である。
【図11】図11は、本発明の第1の実施形態の変形例のスタック装置の側面図である。
【図12】図12は、本発明の第2の実施形態のスタック装置の概略図である。
【図13】図13は、1枚目が不要媒体、2枚目が収納媒体であるときの切り替えゲートの切り替え動作を示す図である。
【図14】図14は、1枚目が収納媒体、2枚目が不要媒体であるときの切り替えゲートの切り替え動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、図1A乃至図1Eを参照して、本発明の第1の実施形態のスタック装置の構成について説明する。
スタック処理を行うスタック装置1は、上流側の画像形成装置等の排出口から順次排出されるシート状の記録媒体を、張りを持つように搬送方向(Z方向)と直交する方向(Y方向)に湾曲させて立てた状態で重ね揃えて一時的に収納する。収納された記録媒体が予め設定された枚数に達した際に、新たな記録媒体の受け入れ状態を継続したまま、下流側の後処理装置の搬入口に重ね揃えた記録媒体を受け渡す。この湾曲させて立てた状態は、例えば、長辺と短辺とを含む長方形の記録媒体が長辺側方向に沿って搬送される場合には、搬送方向と直交する短辺側を、Z方向上方から見て、丸く又は角が立たない程度に両端が湾曲させた状態である(後述する図4B参照)。
【0012】
なお、画像形成装置は、インクジェットプリンタを始めとするプリンタ、コピー機などである。また、スタック装置への記録媒体の搬入は、画像形成装置から直接行われても、画像形成装置に取り付けられたソータ機構から行われてもよい。後処理装置は、例えば、シフト処理、穿孔処理、綴じ処理、折り込み処理及び糊付け処理等を行う装置である。
【0013】
スタック装置1は、図1A並びに図1Cに示されるように、大別して、収納部としての装置本体部2と、記録媒体搬入部3と、記録媒体搬出部4と、廃棄部としての記録媒体廃棄部5と、これらを制御する制御部6と、により構成されている。
【0014】
記録媒体搬入部3は、入口ガイド7と、媒体検出部8と、入口ローラ対9と、により構成されている。入口ガイド7は、記録媒体10の搬入をガイドする。また、媒体検出部8は、入口ガイド7を通過する記録媒体10を検出する。さらに、入口ローラ対9は、記録媒体10を装置本体部2に搬入する。
【0015】
図1Cに示すように、入口ガイド7の中間部には、開口が設けられており、この開口を挟んで対峙するように、媒体検出部8の発光部と受光部とが配置されている。記録媒体10が媒体検出部8を通過する際、発光部からの光を記録媒体10が遮光することにより、記録媒体10の先端部分から後端部分までを検出する。
【0016】
入口ローラ対9の回転速度は、搬送されている時の記録媒体10の間隔よりも、取り込み時に、その間隔が長くなるように設定されている。すなわち、入口ローラ対9に搬入される記録媒体の速度より、入口ローラ対9によって取り込む記録媒体の速度の方が速くなるように設定されている。
【0017】
記録媒体搬出部4は、ピックアップローラ対11と、搬出ガイド12と、搬出ローラ対13と、により構成されている。ピックアップローラ対11は、装置本体部2に重ね揃えられて収納された所望する記録媒体、すなわち必要な記録媒体(収納媒体)10をニップして取り出す。搬出ガイド12と搬出ローラ対13とは、下流側の後処理装置に記録媒体を搬出するためのガイド及びローラ対である。ピックアップローラ対11と搬出ローラ対13とは、適宜、ワンウェイクラッチを備えている。
【0018】
記録媒体廃棄部5は、排出ローラ対14と、廃棄ガイド15と、廃棄ローラ対16と、により構成されている。排出ローラ対14は、不要となる所望しない記録媒体(不要媒体)を装置本体部2から引き出す。廃棄ガイド15と廃棄ローラ対16とは、記録媒体10を廃棄トレイ17(図3D参照)に排出するためのガイド及びローラ対である。
【0019】
装置本体部2は、後処理装置に受け渡す記録媒体を一時的に収納し、重ね揃えた状態(スタック状態)で記録媒体搬出部4に搬出する一方、不要媒体を記録媒体廃棄部5に排出する。ここでの説明において、所望する画像情報が記録された記録媒体を必要記録媒体又は所望する記録媒体と称する。また、ロール紙等の記録媒体の先端部分又は後端部分で画像情報が未記録媒体や記録エラーが発生した記録媒体を不要媒体又は所望しない記録媒体と称する。
【0020】
装置本体部2は、大別して、基材部18と、搬入ガイド19、20と、記録媒体に張り(腰)を持たせるコシ付けガイド21と、羽根車22、23と、ファン24と、パドルローラ25、26と、シート突き当て部27と、昇降部28と、により構成されている。
【0021】
基材部18は、図1Aに示されるように、金属等の硬質材料からなる矩形形状であり、また、図1Bに示されるように、Z方向上方から見て、中央部よりも両端部側が薄い凸型形状である。この凸型形状の薄い両端部のX−Z面と対向する位置に、Z方向に延出した羽根車22、23が配置されている。なお、基材部18は、羽根車22、23が配置された面側を表面とし、羽根車22、23が配置されていない面(非配置面)側を裏面とする。また、羽根車22、23を挟んで基材部18と対向する位置には、不図示の背板が設けられている。この背板は、ジャム時に記録媒体10を取り出せるように、開閉可能に設けられている。そして、図1C並びに図1Dに示されるように、これら基材部18、羽根車22、23及び背板によって、記録媒体10を収納する収納スペース29が形成されている。
前記背板には、搬入ガイド19、20と、コシ付けガイド21と、ファン24と、パドルローラ25、26とが設けられている。
【0022】
搬入ガイド19、20は、図1Aに示すように、Z方向に対して入口ローラ対9の下方に、また、図1Bに示すように、X方向に対して羽根車22、23の間に配置されている。ここで、搬入ガイド19は、図1Eに示されるように、搬入される記録媒体10の先端が羽根車22の仕切り部材である羽根と羽根との間に入るように、角度が調整されている。搬入ガイド20についても同様である。
【0023】
また、搬入ガイド19、20は、記録媒体10を連続的に収納する際に、収納スペース29に先に収納されている記録媒体10の上端(搬送方向における後端)と、後続して搬入される記録媒体10の先端(搬送方向における前端)とを衝突させないために設けられている。これら搬入ガイド19、20は、記録媒体10の滑り性がよい金属又は硬質な樹脂により、曲面(衝突面)を持つように形成されている。なお、記録媒体10の先端が搬入ガイド19、20に衝突した際に、その先端の跳ね返りを緩衝するように、裏面(非衝突面)からばね等の弾性部材で遊動可能に支持してもよい。
【0024】
コシ付けガイド21は、図1Dに示されるように、上端(搬入側)に対して下端(排出側)がY方向に広がった形状である。この形状により、コシ付けガイド21は、記録媒体10の少なくとも両先端を背板側に湾曲させる。すなわち、コシ付けガイド21は、シート突き当て部27の記録媒体10が当接する側の面の法線を曲率中心とするように、記録媒体10の先端を湾曲させる。このように記録媒体10を湾曲させて立ち上がった形態に変形させることで、記録媒体10に腰を持たせて、Z方向に対して折れ曲がりにくい状態となる。記録媒体10は、搬入時には、この状態で先端がシート突き当て部27に当接して、収納される。
【0025】
媒体移動部としての羽根車22、23は、Z方向に延設された円柱形状の軸に仕切り部材としての複数の羽根が均等に取り付けられて構成されており、これら羽根間に複数の空間をそれぞれ形成している。これら羽根は、可撓性を有する部材、例えば、金属、樹脂又は硬質ゴムを用いて形成されている。これにより、羽根車22、23が回転した際、羽根の先端部分が基材部18の表面に接触しても、羽根が僅かに可撓した状態で通過することができる。そして、羽根は、通過した後、元の形状に戻る。本実施形態では、6枚の羽根を有する羽根車を例として示しているが、羽根の枚数は6枚に限定されるものではない。
【0026】
送風部としてのファン24は、図1B並びに図1Cに示されるように、搬入ガイド19、20近傍に設けられている。これらファン24は、収納された記録媒体10に対してY方向に空気を吹き付けて、記録媒体10を基材部18側に押し付ける。すなわち、ファン24は、収納されている記録媒体10と搬入ガイド19、20との間に隙間を形成し、搬入ガイド19、20から搬入される記録媒体10の先端が既に収納されている記録媒体10の後端と接触しないようにするための補助的な役割を果たしている。従って、ファン24は、必要に応じて設ければよい。
【0027】
搬送補助機構としてのパドルローラ25、26は、コシ付けガイド21の両側に設けられている。パドルローラ25、26は、羽根部分が柔らかく、例えば、ゴムや樹脂等により形成されている。これらパドルローラ25、26は、記録媒体10が収納される際に、入口ローラ対9の搬送力を受けなくなった時(すなわち、記録媒体10の後端が入口ローラ対9より装置本体2内に搬送された時)、記録媒体10を下流側へ搬送させる補助搬送機構である。パドルローラ25、26は、入口ローラ対9と同じ回転速度で回転する。
【0028】
シート突き当て部27は、Y方向に延出した板形状であり、Z方向に対してコシ付けガイド21の下方に配置されている。シート突き当て部27は、パドルローラ25、26によりこのシート突き当て部27に送られた記録媒体10の先端を、このシート突き当て部27の板面に当接させて、記録媒体10を揃える。この時、前述した様に、記録媒体10は、コシ付けガイド21によって曲げによる腰を持った状態となっている。
【0029】
シート突き当て部27は、基材部18に最も近接している位置(第1の位置)と、第1の位置よりも基材部18と離れた位置(第2の位置)との間でY方向に移動可能である。第1の位置は、記録媒体10と当接する当接位置であり、シート突き当て部27が第1の位置にある状態で搬入された記録媒体10は、シート突き当て部27と当接し、収納スペース29に収納される。なお、記録媒体10におけるシート突き当て部31と突き当たり、当接した位置を収納位置とする。第2の位置は、記録媒体10と当接しない非当接位置であり、シート突き当て部27が第2の位置にある状態で搬入された記録媒体10は、シート突き当て部27と当接せず、排出ローラ対14に導かれる。
【0030】
なお、シート突き当て部27は、第1の位置に向かう方向に弾性力を有してもよい。この弾性力は、シート突き当て部27が、排出されるべき不要な記録媒体(以下、不要媒体とする)に当接した時に、不要媒体の排出動作を阻害しないように押し戻される程度に働く。また、シート突き当て部27の形状は、後述する昇降台31、32が配置される部分を凹ませた凸型形状であってもよい。
【0031】
次に、昇降部28の構成について説明する。
昇降部28は、昇降台31、32と、固定支持部材33(33a、33b)、34(34a、34b)と、2本のガイド軸35(35a、35b)と、支持部材36、37と、連結部材38と、により構成されている。
【0032】
固定支持部材33、34は、ガイド軸35a、35bを基材部18の裏面(羽根車22、23の非配置面)に固定している。これらガイド軸35a、35bは、基材部18の裏面側でZ方向に延設されている。昇降台31、32は、連結部材38及び支持部材36、37を介してガイド軸35a、35bにそれぞれ取り付けられている。支持部材36、37は、昇降台31、32をそれぞれガイド軸35a、35bに沿って移動可能に支持している。また、基材部18には、昇降台31、32の昇降のための切欠部39が設けられている。
【0033】
昇降台31、32は、図1Cに示される下降位置と、図2に示される上昇位置との間でZ方向に移動可能である。昇降台31、32の下降位置及び上昇位置間の昇降には、ボールネジを利用した駆動機構、オイル又はエアーを利用したシリンダ機構、プーリとワイヤによる駆動機構、又はマグネット(リニアモータ等)を利用した駆動機構等々の公知な駆動機構を適宜採用する。
【0034】
なお、昇降台31、32が下降位置にある時、これら昇降台31、32は、シート突き当て部27よりもZ方向に対して下方に設定され、シート突き当て部27の下面と昇降台31、32の上面との間には、記録媒体が通り抜け可能な隙間30が形成されている。また、昇降台31、32の位置は、これら昇降台31、32を押し上げた際に、シート突き当て部27と干渉しない位置でもある。
【0035】
制御部6は、例えば、このスタック装置1に搬入される記録媒体が、所望する記録媒体であるか、所望しない記録媒体であるか、すなわち所望の有無の指示を含む外部信号により通知された情報を記憶している。また、制御部6は、媒体検出部8が検出した記録媒体10の通過に関する情報及び前記外部信号により通知された情報に基づいて、ローラ駆動部40と、突き当て駆動部41と、昇降台駆動部42とに信号を送出し、それぞれ、パドルローラ25、26、シート突き当て部27、昇降台31、32を駆動させる。シート突き当て部27と突き当て駆動部41とは、記録媒体10の搬入先を、収納部と廃棄部とに分別する分別部を構成している。
【0036】
次に、図8に示されるフローチャートを参照して、スタック装置1によるスタック処理について説明する。
【0037】
まず、メイン電源の投入により、スタック装置1の起動・初期化を行う(ステップS1)。この時、画像形成装置や後処理装置も起動する。なお、各装置を個々に起動させるのではなく、画像形成装置を起動させた際に、スタック装置及び後処理装置が起動するように構成してもよい。初期化においては、シート突き当て部27が第2の位置に位置しているか否か、昇降台31、32が下降位置に位置しているか否かの確認を行う。各々が排出位置及び下降位置に位置していない場合は、第2の位置及び下降位置に移動させる。そして、各構成部位の駆動を開始する。
【0038】
次に、不要媒体の廃棄処理を行う(ステップS2)。例えば、後述のように、ロール紙のような連続記録媒体に画像を形成し、この連続記録媒体を切断したカット紙をスタックするスタック装置の場合、画像形成装置の記録部からカッター部までの経路に存在する記録媒体により、画像形成開始時に必ず不要媒体が生じる。このため、この段階で廃棄処理を行うことが効果的である。この廃棄処理について、図9に示されるフローチャート並びに図3A乃至図3Dを参照して説明する。
【0039】
図3Aは、スタック装置1の起動時又は停止時の状態を示している。この時、シート突き当て部27は、第1の位置よりも基材部18から離れた第2の位置に配置されている。この状態で、不要となる所望しない記録媒体(以下、不要媒体10aとする)がスタック装置1に送られるか否かを確認する(ステップS11)。この確認は、スタック装置1と接続されている装置、例えば、画像形成装置の制御部からスタック装置1の制御部6への通知によりわかる。すなわち、画像形成装置の制御部からは、不要媒体10aがあるか否か、ある場合は、スタック装置1に送られる不要媒体10aが何枚か、等の情報が通知される。
【0040】
ステップS11において不要媒体10aがあると判断された場合(YES)は、不要媒体10aのすべてが媒体検出部8を通過したか否かを監視する(ステップS12)。媒体検出部8は、不要媒体10aの先端と後端とを検出し、通過した不要媒体の数をカウントする。ステップS12においてすべての不要媒体10aが通過していない場合(NO)は、通過し終わるまで監視を続ける。
【0041】
一方、ステップS11において不要媒体10aがないと判断された場合(NO)並びにステップS12において媒体検出部8が最後の不要媒体10aの搬送方向における前端、及び/又は後端を検知した場合(YES)は、所定時間経過後、シート突き当て部27を、基材部18に最も近接している第1の位置へと移動させる(ステップS13)。具体的には、図3Bに示されるように、最後の不要媒体10aの搬送方向における先端が排出ローラ対14にニップされたタイミングで、突き当て駆動部41がシート突き当て部27をY方向に移動させる。そして、図3Cに示されるように、シート突き当て部27は第1の位置で停止させる。
【0042】
ここで、シート突き当て部27は、第1の位置へ移動する最中に、先端部が不要媒体10aに当接する。しかし、シート突き当て部27と昇降台31、32とは、前述したように重なり部分で上下方向に隙間30が設けられているため、排出ローラ対14の搬送力によって、不要媒体10aは、そのまま搬送されて隙間30を通り抜けていく。そして、図3Dに示されるように、不要媒体10aは、廃棄ガイド15及び廃棄ローラ対16を経て廃棄トレイ17に排出される。
【0043】
このように、最後の不要媒体10aが廃棄トレイ17に収容される前に、シート突き当て部27が第1の位置への移動を開始する。これにより、例えば、図3Bに示されるように、最後の不要媒体10aの直後に収納すべき記録媒体(以下、収納すべき記録媒体を収納媒体10bとする)が搬送されてきたとしても、確実に収納媒体10bの先端をシート突き当て部27に当接させ、収納スペース29内に収納することができる。
以上で廃棄処理を終了し、リターンする(ステップS14)。
【0044】
次に、スタック処理のために搬入される収納媒体10bを、順次、シート突き当て部27に突き当てて収納スペース29内に収納する(ステップS3)。そして、媒体検出部8により、設定された数の収納媒体を収納したか否かを判断する(ステップS4)。なお、スタック装置1に収納する収納媒体10bの枚数は、前述した廃棄処理の際に画像形成装置の制御部からスタック装置1の制御部6に通知された情報の中に含まれている。本実施形態では、2枚の収納媒体10b(10b1、10b2) を収納することとする。
【0045】
入口ガイド7から搬入された1枚目の収納媒体10b1は、媒体検出部8を通過した後、入口ローラ対9に達する。媒体検出部8は、収納媒体10b1の先端と後端とを検出し、通過した収納媒体の数をカウントする。収納媒体10b1は、入口ローラ対9の回転により、搬入ガイド19、20を介して羽根車22、23の羽根間に搬入される。この時、入口ローラ対9から収納媒体10b1の後端が外れるが、収納媒体10b1は、パドルローラ25、26により引き下ろされて、シート突き当て部27に当接して、収納される。その際、収納媒体10b1は、コシ付けガイド21にガイドされながら搬送される。
【0046】
この収納媒体10b1の収納状態を、図4A並びに図4Bに示す。図4Bに示されるように、収納媒体10b1は、コシ付けガイド21によって湾曲され、腰を持つ。詳細には、コシ付けガイド21は、シート突き当て部27において収納媒体10b1が当接する側の面の法線を曲率中心とするように、収納媒体10b1の先端を湾曲させる。これにより、図4Aに示されるように、収納媒体10b1が真っ直ぐに立ち上がった形態をとり、Z方向に対して折れ曲がりにくい状態となる。
【0047】
また、収納媒体10b1には、ファン24により空気が吹き付けられているため、収納媒体10b1の後端と搬入ガイド19、20との間に隙間が生じる。そして、この状態において、後続する2枚目の収納媒体10b2が、搬入ガイド19、20を介して、羽根車22、23の羽根間に搬入される。この時、収納媒体10b2の先端は、収納媒体10b1の面の部分に当接するため、ジャムが発生することはない。そして、図5Bに示されるように、設定枚数の収納媒体が収納される。
【0048】
ステップS4において、前述のように収納数が設定した数に達したならば(YES)、収納媒体10b1、10b2を重ね揃えた状態のまま、羽根車22、23を回転させる。そして、収納媒体10b1、10b2の両側端を、シート突き当て部27から昇降台31、32に移動させる(ステップS5)。一方、収納数が設定した数に達していなければ(NO)、収納媒体を収納し続ける。
【0049】
ステップS5において、羽根車22、23を回転させるタイミングは、媒体検出部8が収納媒体10b2の後端を検出してから所定時間経過後である。すなわち、収納媒体10b1、10b2がシート突き当て部27上に載置されるタイミングで羽根車22、23が回転する。図6は、羽根車22、23が回転している状態を示している。
【0050】
図6に示す羽根車22、23は、図5Bに示される状態から、羽根のピッチと同じ角度の整数倍だけ回転させる。本実施形態では、それぞれにおいて羽根2つ分の角度を矢印方向に回転する。この回転により、収納媒体10b1、10b2の両側端が、基材部18側に押し付けられる。すなわち、羽根車22、23を回転することにより、収納媒体10b1、10b2の両側端の少なくとも一部をシート突き当て部27と当接した収納位置から、当接が解除された押し上げ位置に移動させる。これにより、収納媒体10b1、10b2の両側端の少なくとも一部は、昇降台31、32側に移動する。この時、昇降台31、32は、前述したようにシート突き当て部27より低い位置に配置されている。このため、収納媒体10b1、10b2の両側端は、昇降台31、32側にスムーズに移動させることができる。このように、羽根車22、23が回転することにより、収納媒体10b1、10b2の両端は、コシ付けガイド21によって湾曲した状態と反対向きに湾曲する。
【0051】
そして、次に収納すべき収納媒体10c1、10c2があるか否かを判断する(ステップS6)。なお、次に収納すべき収納媒体があるか否かの情報も、画像形成装置の制御部からスタック装置1の制御部6に通知された情報の中に含まれている。
【0052】
ステップS6において、次に収納すべき収納媒体10c1、10c2がある場合(YES)は、図7Aに示されるように、収納媒体10b2の直後に収納媒体10c1が搬送されており、ステップS7に移る。この時、図6に示されるように、羽根車22、23が回転することにより、収納媒体10c1が収納される新たな空間が形成されている。すなわち、収納媒体10c1は、図7Aに示されるように、収納媒体10b1、10b2が収納されている羽根車22、23の羽根間とは異なる羽根間に収納される。
【0053】
また、収納媒体10c1が収納されると同時に、昇降台31、32をガイド軸35a、35bに沿って上昇させて(ステップS7)、重ね揃えた状態の収納媒体10b1、10b2を押し上げる。この際、新たに収納された収納媒体10c1の先端は、昇降台31、32に接触していないため、図7Bに示されるように、収納媒体10b1、10b2のみを押し上げることができる。そして、ステップS7の後、ステップS3に戻り、再び収納媒体を設定枚数収納させる。
【0054】
このように、羽根車22、23を回転させることで、収納媒体10b1、10b2の記録媒体搬出部4への搬出動作と、収納媒体10c1、10c2の本体装置部2への搬入動作とを同時に行うことができ、高速処理が可能となる。なお、昇降台31、32は、収納媒体10b1、10b2の搬出動作が終わり、次の収納媒体10c1、10c2の搬出動作が開始される前に、昇降台駆動部42により下降位置へと戻される。
【0055】
ステップS6において、次に収納すべき収納媒体がない場合(NO)は、ステップS8に移行する。ステップS7並びにステップS8における、昇降台31、32を上昇させて、重ね揃えられた記録媒体を記録媒体搬出部4に押し上げる動作について説明する。
【0056】
図2は、重ね揃えられた記録媒体10b1、10b2を記録媒体搬出部4に受け渡すために、昇降台31、32を押し上げた状態を示す図である。昇降台31、32は、ガイド軸35a、35bに沿って昇降台駆動部42により同時に上昇し、上昇位置に達する。すると、押し上げられた記録媒体10b1、10b2が、回転するピックアップローラに当接する。そして、これら記録媒体10b1、10b2は、ピックアップローラ対にニップされて、搬出ガイド15に取り出され、搬出ローラ対16に搬送される。このように、昇降台31、32により、記録媒体10b1、10b2が重ね揃えられた状態で押し上げられ、記録媒体搬出部4に受け渡される。
【0057】
ステップS8の後、一連のシーケンスは終了する。
以上説明したように、本発明のスタック装置は、記録媒体を収納スペース29に収納する際に、コシ付けガイド21により湾曲させた先端をシート突き当て部27に突き当てて、張りを持たせた立ち状態で収納することにより、腰の弱い記録媒体に対しても突き当たりによる記録媒体の腰砕け等の波打ち(撓み又はよれ)の発生を防ぎ、ジャムエラーを防止する。
【0058】
また、記録媒体を重力方向と平行となるように保持させることで、スタック装置の設置面積の小型化を実現でき、スタック装置を画像形成装置やソータ装置などに搭載しても、装置面積の増大を少なく抑えることができる。
【0059】
スタック装置1は、記録媒体を下流側の後処理装置に受け渡す経路、すなわち収納部としての装置本体部2から記録媒体搬出部4へと記録媒体を搬送する搬出経路に加えて、装置本体部2から記録媒体廃棄部5へと記録媒体を搬送する廃棄経路を有している。このスタック装置をプリンタやコピー機に搭載した際に、試し刷りなどのスタックには不要媒体をより分けて、廃棄トレイ17に出力することができる。従って、不要媒体を収納せず、下流側の後処理装置への受け渡しを防止し、かつ手作業による取り出し作業を無くすことができる。
【0060】
また、本発明のスタック装置は、制御部6を有している。この制御部6は、不要媒体があるか、不要媒体が何枚あるか、何枚目の記録媒体が不要媒体であるか等の情報を記憶している。そして、媒体検出部8で記録媒体搬入部3を通過した記録媒体の枚数をカウントして、このカウントした情報に基づいて、制御部6が、パドルローラ駆動部40、突き当て駆動部41、昇降台駆動部42に信号を送出し、パドルローラ25、26、突き当て駆動部27、昇降台30、31をそれぞれ駆動させる。すなわち、制御部6は、記録媒体を収納部である装置本体部2内に収納するか、記録媒体廃棄部5に送るかを分別制御する。従って、搬出経路と廃棄経路との経路の切り換えは、収納スペース29の底部に設けたシート突き当て部27を設置面に対してシャッタのように平行移動させることで選択できる。また、一旦収納スペース29内に収納された記録媒体は、シート突き当て部27を退避させた後、パドルローラ25、26を回転させて押し出して、排出ローラ対14にニップさせて取り出すことにより、確実に廃棄経路側に排出させることができる。
【0061】
シート突き当て部27と、記録媒体を押し上げる昇降台31、32とは、前述のように、段差及び隙間を有して配置されている。シート突き当て部27の第2の位置から第1の位置への移動のタイミングは、最終の不要媒体が排出ローラ対14にニップされたタイミングで開始される。そのため、シート突き当て部27は、不要媒体に当接するが、隙間が形成されているため、不要媒体は、排出ローラ対14によって排出される。これと共に、不要媒体を排出している最中にシート突き当て部27が第1の位置に位置しているため、不要媒体とスタックする記録媒体とが近接して搬入されたとしても、スタックする記録媒体を確実に収納させることができる。
【0062】
また、設定数に重ね揃えられた記録媒体の両側端を保持する羽根車22、23を回転させるだけで、記録媒体の両側端をシート突き当て部27上の収納位置から昇降台31、32による押し上げ位置まで移動させることができ、かつ羽根によりガイドされたまま記録媒体の押し上げが行われて、揃えが乱れることなく搬出ローラに搬送することができる。
【0063】
図10は、本発明のスタック装置を、連続記録媒体に画像を形成する画像形成装置に搭載した構成例を示す図である。なお、図10におけるスタック装置1の構成及び参照符号は、図1A乃至図1Eを参照して、ここでの説明は省略する。
【0064】
スタック装置1は、画像形成装置100内のカッター部190の下方に配置される。このカッター部190により所定サイズに切断された記録媒体が、スタック装置1に搬入され、スタック装置1は、後処理装置へ重ね揃えた記録媒体を受け渡す。
【0065】
以下に、画像形成装置100について説明する。
画像形成装置100は、アンワインダー部101とプリンタ部102とを備えている。
【0066】
まず、アンワインダー部101について説明する。
このアンワインダー部101は、例えば、巻回されたロール紙である連続記録媒体103が装着された紙管固定シャフト104と、スタンド105と、ブレーキ106とを有している。アンワインダー部101は、紙管固定シャフト104により連続記録媒体103を回転可能に保持して、この連続記録媒体103をプリンタ部102に供給する記録媒体供給部である。
【0067】
スタンド105は、紙管固定シャフト104を回転可能に支持する。紙管固定シャフト104は、不図示の空気注入口より空気を注入することにより、紙管の内径をチャックする複数の爪部が半径方向に突出する。これにより、紙管固定シャフト104の爪部が連続記録媒体103の紙管の内径に食い込み、連続記録媒体103を強固に保持する。
【0068】
紙管固定シャフト104には、プーリとベルトを介して、ブレーキ106が接続されている。このブレーキ106の制動力は、紙管固定シャフト104に伝達される。これにより、ブレーキ106は、連続記録媒体103の搬送方向と逆方向の張力を与える機能を果たしている。
【0069】
続いて、プリンタ部102について説明する。
プリンタ部102は、複数のローラ107〜120、導入ガイド121、本体フレーム122、第1のドラム130、第2のドラム140からなる連続記録媒体103の搬送部、第1の記録部150、第2の記録部160、第1のクリーニングユニット170、第2のクリーニングユニット180、カッター部190、スタック装置1、制御装置200及び廃棄トレイ17により構成されている。
【0070】
このプリンタ部102は、アンワインダー部101から矢印Aで示される方向に送り出される連続記録媒体103を導入する。
【0071】
制御装置200は、少なくとも記録媒体供給部であるアンワインダー部101、連続記録媒体103を搬送する搬送部、画像形成部である第1の記録部150及び第2の記録部160、クリーニング部である第1のクリーニングユニット170及び第2のクリーニングユニット180、カッター部190及びスタック装置1の動作を制御する。
【0072】
プリンタ部102に導入された連続記録媒体103は、フリーローラ107、108、揺動ローラ109、フリーローラ110、111からなる搬送系を経由して第1のドラム130に搬送される。
【0073】
揺動ローラ109は、回動中心109aにより本体フレーム122に回動自在に保持されるアーム109bの先端に、順逆両方向に回転可能に取り付けられている。そして、揺動ローラ109は、揺動ローラ109の下周面に沿って搬送される連続記録媒体103に、揺動ローラ109とアーム109bの自重により張力を作用させる張力発生部を構成している。
【0074】
また、張力発生部は、アンワインダー部101に保持された連続記録媒体103の偏芯などによって引き起こされる張力の変動により、連続記録媒体103が弛んだ場合、この弛みを解消する機能も有している。
【0075】
また、回動中心109aには、揺動ローラ109が上下方向に移動した際の回動位置を検出するポテンションメータ109cが設けられている。このポテンションメータ109cの出力信号によって、アンワインダー部101の紙管固定シャフト104に連結したブレーキ106が作動される。これにより、連続記録媒体103の張力が制御される。なお、フリーローラ107、108、110、111は、それぞれ本体フレーム122に回転可能に支持されている。
【0076】
前記搬送系を経由して第1のドラム130に搬送された連続記録媒体103は、フリーローラ111、112により、第1のドラム130に、例えば、約330度の巻き付け角で巻き付けられる。この第1のドラム130は、例えばアルミニウム製の中空の円筒であり、回転軸120aが本体フレーム122に回転可能に支持されている。そして、第1のドラム130に保持された連続記録媒体103は、第1のドラム130に対向して配置された第1の記録部150の直下に搬送され、第1の記録部150により連続記録媒体103の表面に記録が行われる。
【0077】
なお、第1のドラム130における連続記録媒体103の巻き付け角を、例えば、330度程度に広く確保することで、第1のドラム130と連続記録媒体103との間で滑りがなく、連続記録媒体103を第1のドラム130に密着して保持させることができる。これにより、正確な用紙搬送とドラムの回転数制御が可能となる。
【0078】
第1のドラム130の巻き終わり以降では、第1の記録部150により表面に画像を記録された連続記録媒体103は、フリーローラ112〜114の搬送系を経由して、第2のドラム140に搬送される。
【0079】
第2のドラム140に搬送された連続記録媒体103も、第1のドラム130と同様に、フリーローラ114及び115により第2のドラム118に330度の巻き付け角で巻き付けられる。この第2のドラム140も、例えばアルミニウム製の中空の円筒であり、回転軸130aが本体フレーム122に回転可能に支持されている。なお、フリーローラ112〜115も本体フレーム122に回転可能に支持されている。
【0080】
前述のように第2のドラム140に、例えば、約330度の巻き付け角で巻き付けられた連続記録媒体103は、第2のドラム140の巻き始めの張力と巻き終わりの張力によって、第2のドラム140の外周面に垂直抗力が与えられる。これにより、第2のドラム140と連続記録媒体103との間の摩擦力が大きくなることから、第2のドラム140と連続記録媒体103との間で滑りがなくなり、連続記録媒体103は第2のドラム140に密着保持される。
【0081】
第2のドラム140は、その回転軸130aにプーリとベルトを介して連結された駆動モータ141の駆動力によって、図の反時計回り方向に回転する。このように、第2のドラム140は、駆動ドラムとして機能し、第1のドラム130は、連続記録媒体103を介して、第2のドラム140によって時計方向に回転する従動ドラムとなっている。
【0082】
そして、第2のドラム140の回転によって、第2のドラム140に保持される連続記録媒体103は、第2のドラム140に対向して配置された第2の記録部160の直下に搬送される。
【0083】
第2のドラム140に巻き付けられて保持された連続記録媒体103は、第1のドラム130において第1の記録部150により記録された画像記録面が下向き(第2のドラム140の周面側)になっており、まだ記録されていない裏面が上向き(第2の記録部160に対面する向き)になっている。
【0084】
第2のドラム140に巻き付けられて保持され、第2の記録部160の直下に搬送された連続記録媒体103には、第2の記録部160により裏面に画像が形成される。これにより連続記録媒体103への両面記録が完了する。
【0085】
また、第2のドラム140の回転軸140aには、位置検出部におけるエンコーダが連結されている。エンコーダは、第2のドラム140の回転に伴って回転し、第2のドラム140の回転位置に相当する検出パルスを出力する。そして、エンコーダから出力された検出パルスは、制御装置200を介して第1の記録部150及び第2の記録部160の記録ヘッドを駆動させる不図示の駆動基板に入力される。この検出パルスに同期して、駆動基板からの駆動制御により、記録ヘッドがインクを吐出する。すなわち、連続記録媒体103は、第1のドラム130及び第2のドラム140上で滑ることなく同速度で搬送されるため、第2のドラム140の回転に伴って出力される検出パルスに基づいて、第1の記録部150及び第2の記録部160の吐出駆動を制御することができる。
【0086】
続いて、第1の記録部150と第2の記録部160について説明する。第1の記録部150の構成は、第2の記録部160においても同様であるので、代表的に第1の記録部150について説明する。
【0087】
本実施形態の第1の記録部150は、シアン(C)、ブラック(K)、マゼンタ(M)、イエロ一 (Y)の合計4色の記録ヘッド部151a、151b、151c及び151dを有している。本実施形態では、これら記録ヘッド部151a〜151dは、複数の記録ヘッドにより構成されている。そして、複数の記録ヘッドをヘッド保持プレート152上に連続記録媒体104の記録領域と同等、又はそれ以上となるように固定している。記録ヘッドに形成されたノズル面は、第1のドラム130の外周面に保持された連続記録媒体103の画像記録面に対して対向配置されている。なお、ヘッド保持プレート152と第1のドラム130との相対位置は、不図示の部材によって位置決めされている。
【0088】
続いて、第1のクリーニングユニット170と第2のクリーニングユニット180について説明する。第1クリーニングユニット170の構成は、第2クリーニングユニット180においても同様であるので、代表的に第1クリーニングユニット170について説明する。第1クリーニングユニット170は、第1の記録部150の各記録ヘッド部151a、151b、151c及び151dのクリーニングを行うために設けられており、周知のワイプ、ノズル吸引などのクリーニング動作を行う機能を有する。
【0089】
そして、第1のクリーニングユニット170により第1の記録部150のクリーニングを行う際は、まずヘッド保持プレート152を不図示の退避機構により、第1のドラム130の周面から離れる方向に退避させる。これにより、記録ヘッド部151a〜151dも第1のドラム130の周面から離れる方向に移動し、記録ヘッド部151a〜151dの下面と第1のドラム130の周面との間に所定の間隙が形成される。
【0090】
その後、第1のクリーニングユニット170を記録ヘッド部151a〜151dの直下に移動させて、記録ヘッド部151a〜151dのクリーニングを行う。クリーニング動作終了後は、第1のクリーニングユニット170は、図10に示される待機位置に戻り、第1の記録部150は、画像記録位置に戻る。
【0091】
前述したように、第1の記録部150により表面に記録され、第2の記録部160により裏面に記録されて両面記録が完了した連続記録媒体103は、第2のドラム140の巻き終わり部分から、フリーローラ115以降の搬送系により搬送される。
【0092】
第2のドラム140の巻き終わり部分以降では、連続記録媒体103は、第1のニップローラ対116に搬送される。なお、第1のニップローラ対116は、本体フレーム122に回転可能に支持されている。
【0093】
第1のニップローラ対116は、対のローラからなり、一方のローラには図示しないトルクリミッタと減速ギヤと駆動モータとが連結され、第1のドラム130及び第2のドラム140上での連続記録媒体103の搬送速度と同速度で連続記録媒体103を搬送する。これにより、第1のニップローラ対116は、連続記録媒体103に搬送方向と同一方向に張力を作用させるための張力発生部を構成している。
【0094】
第1のニップローラ対116以降では、連続記録媒体103は、フリーローラ117〜119を経由して、第2のニップローラ対120に搬送される。なお、フリーローラ117〜119、第2のニップローラ対120も本体フレーム122に回転可能に支持されている。
【0095】
第2のニップローラ対120は、一対のローラからなり、特には図示しないが、一方のローラにはトルクリミッタと減速ギヤと駆動モータが連結され、第1のニップローラ対116による連続記録媒体103の搬送速度と同速度で連続記録媒体103を直後に配置する導入ガイド121に向けて搬送する。
【0096】
導入ガイド121は、この搬送経路中での連続記録媒体103の厚み方向の変動を抑制し、連続記録媒体103をカッター部190に導入する機能を有している。この導入ガイド121は、連続記録媒体103の幅方向に延在し、連続記録媒体103の表裏を覆い、搬送経路を規制するような構成となっている。この導入ガイド121は、例えば板金や樹脂成型で作られた部品である。又は、細長いローラ対で構成しても良い。
【0097】
連続記録媒体103は、第2のニップローラ対120から導入ガイド121を介してカッター部190に導入される。なお、第2のニップローラ対120とカッター部190間の搬送経路はできる限り短くなるように構成される。
【0098】
カッター部190は、アンビルローラ191と、アンビルローラ191と対向して配置されたカッターローラ192と、アンビルローラ191及びカッターローラ192よりも搬送方向下流側に設けられたブラシローラ193とにより構成されている。
【0099】
カッターローラ192には、カッター刃192aが設けられている。ここでは、カッターローラ192の外周面には、等間隔でカッター刃192aが2個設けられている。そして、カッターローラ192とアンビルローラ191とを、第1のドラム130及び第2のドラム140上での連続記録媒体103の搬送速度、及び第1のニップローラ対116、第2のニップローラ対120による連続記録媒体103の搬送速度と同速度で回転させる。これにより、連続記録媒体103を所定サイズのシート状の記録媒体10に連続して裁断することができる。
【0100】
ブラシローラ193の外周面には、ゴムやスポンジその他の摩擦部材が形成されている。本実施形態では、この摩擦部材として、ローラの径方向に延びる多数の線状部材が植設されている。このブラシローラ193は、カッターローラ192によって切断された連続記録媒体103の先端が、カットローラ192又はアンビルローラ191に沿って巻き込まれるのを防止している。そのため、ブラシローラ193のローラ最外周の線速度を、カッターローラ192におけるカッター刃192aの先端の線速度よりも速く設定している。これにより、連続記録媒体103を弛ませずに搬送することができる。なお、カッター部190は、交換可能である。また、ローラ径を変更して、所望するサイズに切断するカッター部に適宜交換することで、複数のサイズの記録媒体を出力することができる。
【0101】
カッター部190で切断されたシート状の記録媒体10は、スタック装置1に搬入される。このスタック装置1は、カッター部190の鉛直下方に配置され、前述したように記録媒体10を重ね揃えて後処理装置に受け渡しを行う。ここでのスタック装置1の構成及び動作における詳細な説明は省略する。なお、画像形成装置100は画像記録部で画像記録された連続記録媒体103をスタック装置1から後処理装置に受け渡したら連続記録媒体103の搬送を停止する。
【0102】
ここで、巻回されたロール紙のような連続記録媒体を用いて画像を形成する画像形成装置においては、前回の画像形成を終了した際に、画像記録部からカッター部までの搬送路上に何も画像形成されていない連続記録媒体が残っている。従って、次に画像形成を行う際には、画像記録部からカッター部までに残っている連続記録媒体を不要媒体として廃棄しなければならない。また、画像記録中におけるジョブとジョブとの間に白紙等を挿入した場合、この白紙の部分が不要媒体となる。そのため、ジョブ間で発生した不要媒体を廃棄しなければならない。しかし、スタック装置1を配置することで、不要媒体は、廃棄トレイ17に廃棄され、収納すべき記録媒体(収納媒体)のみを収納し、後処理装置へと搬出することが可能となる。すなわち、スタック装置1は、前述したように不要媒体の廃棄処理と収納媒体の収納処理とを、画像形成装置による画像形成を停止させることなく連続的に行うことが可能にする。
【0103】
なお、本実施形態のスタック装置を用いて、スタックされた記録媒体で冊子に製本する場合には、画像形成装置において、1冊子分の画像を1頁から最終頁まで連続記録媒体に順次、画像形成して、切断してスタック装置に搬入することにより、実現できる。
【0104】
以上説明したように、連続記録媒体103に画像を形成する画像形成装置は、画像形成開始時に、少なくとも第1のドラム130の第1の記録部150からカッター部190までの搬送経路上に残存している連続記録媒体103を廃棄する。廃棄する連続記録媒体103は、カッター部190により切断して排出するが、カッター刃192aを切断位置から移動させて、その長尺のままローラをすり抜けて廃棄することも可能である。
【0105】
本実施形態のスタック装置は、不要な記録媒体を退避したシート突き当て部27を通過させて、記録媒体廃棄部6に切断した記録媒体を搬出し、廃棄トレイ17に自動で廃棄させることができる。従って、作業者により収納スペースに収納された不要な記録媒体の取り出し作業をする必要が無くなる。
【0106】
また、カッター部190の下方にスタック装置を配置することで、スタック装置を含む画像形成装置の設置面積の増大を最小限に抑制することができ、小型化が実現できる。
【0107】
次に、図11を参照して、本発明の第1の実施形態のスタック装置の変形例について説明する。
第1の実施形態では、媒体検出部8として、発光部と受光部とを対向させて配置し、記録媒体10の通過を検出し、カウントするのみであったが、変形例では、媒体検出部8として、ラインセンサを用いている。これにより、記録媒体に形成された画像を認識し、その記録媒体が不要媒体であるか収納媒体であるかをその場で判断して、制御部6により各駆動部に信号を送出し、シート突き当て部27等を制御することができる。この変形例では、不要媒体が何枚目にあるかが予めわかっていない場合でも、記録媒体の仕分けを行うことができる。
【0108】
次に、図12乃至図14を参照して、本発明の第2の実施形態のスタック装置について説明する。
第2の実施形態では、記録媒体搬入部3における媒体検出部8と入口ローラ対9との間に、収納媒体を装置本体部2に搬送し、記録媒体搬出部4へと搬出する経路(搬出経路)と不要媒体を廃棄トレイ17に搬送する経路(廃棄経路)とを切り替える切り替えゲート43を配置している。すなわち、収納スペース29を含む装置本体部2よりも上流側で、搬出経路と廃棄経路とを切り替える。
【0109】
図12に示すように、切り替えゲート43は、媒体検出部8が読み取った情報に基づき、この切り替えゲート43の基部に連結された回転プランジャ44によって駆動され、搬出経路と廃棄経路とを切り替える。不要媒体は、廃棄ガイド45内をローラ対46a、46bにより搬送されて、廃棄トレイ17に排出される。なお、ローラ対46aの一方のローラには、駆動モータが接続されている。同様にローラ対46bの一方のローラには駆動モータが接続されている。切り替えゲート43が装置本体部2よりも上流側に設けられているため、廃棄トレイ17も、装置本体部2に対して上方に設けられることができ、作業者が廃棄トレイ17にアクセスしやすく、また、ジョブ毎に切り替える複数の経路を増設する際の空間を確保することができる。
【0110】
次に、図13並びに図14を参照して、切り替えゲート43の切り替え動作について説明する。
【0111】
図13は、1枚目が不要媒体10aであり、2枚目が収納媒体10bである場合の切り替えゲート43の切り替え動作を示す図である。何枚目が不要媒体又は収容媒体であるか、不要媒体が何枚であるか等の情報は、第1の実施形態と同様に、予めわかっているものとする。
【0112】
1枚目が不要媒体10aである場合には、図13(a)に示すように、切り替えゲート43は、回転プランジャ44により、記録媒体を廃棄経路に搬送するように予め設定されている。そして、図13(b)に示すように、搬送された1枚目の不要媒体10aは、廃棄経路へと搬送される。続いて、2枚目の収納媒体10bが入口ガイド8に搬入されると、図13(c)に示すように、切り替えゲート43は、記録媒体を搬出経路に搬送するように、矢印の方向へと回動されて、経路が切り替えられる。この経路の切り替えタイミングは、不要媒体10aがローラ対46aにニップされたタイミングで切り替わる。このとき、切り替えゲート43と廃棄ガイド45との間には隙間が形成されるため、不要媒体10aは、切り替え動作の影響を受けることなく、この隙間を通って廃棄経路へと送られる。そして、ローラ対46により、廃棄トレイ17に導かれる。一方、収納媒体10bは、図13(d)に示すように、搬出経路へと送られる。かくして、不要媒体10aと収納媒体10bとが分けられる。
【0113】
図14は、1枚目が収納媒体10bであり、2枚目が不要媒体10aである場合の切り替えゲート43の切り替え動作を示す図である。この場合も、図13と同様の切り替え動作が果される。すなわち、収納媒体10aが入口ローラ対にニップされたタイミングで切り替えゲート43が切り替わる。
【0114】
なお、第2の実施形態のスタック装置1も、第1の実施形態と同様に画像形成装置100に搭載することができる。
【0115】
以下は、本発明の付記請求項である。
[1] 搬入部から搬入されたシート状の記録媒体を鉛直方向に沿って形成された収納スペースに複数枚収納し、収納された複数枚の記録媒体を下流側の装置に受け渡す搬出部を有するスタック装置であって、
前記収納スペースに搬入された記録媒体の搬入方向先端部が突き当たり、記録媒体を収納位置で停止させる付き当て部と、
複数の仕切り部材を有し、前記仕切り部材間に複数の記録媒体を収納可能な複数の空間を形成すると共に、前記複数の空間のうち任意の1つの空間に前記収納位置で停止する記録媒体を収納し、前記仕切り部材を移動させることで記録媒体の前記先端部の少なくとも一部を前記収納位置とは異なる押し上げ位置に移動させる媒体移動部と、
前記媒体移動部によって前記押し上げ位置に移動した記録媒体を前記搬出部まで押し上げる昇降部と、
を備え、記録媒体の搬送動作及び画像形成の制御を行う上位コントローラからの信号に従い、前記突き当て部を移動することにより2つ以上の経路に切り替える切り替え機構を有することを特徴とするスタック装置。
[2] 前記収納スペースよりも上流側に配置され、前記搬入部から搬入されたシート状の記録媒体を、前記収納スペース、又は前記収納スペースとは異なる経路へ導くように媒体搬送経路を切り替え可能に配置された切り替え部材と、をさらに有することを特徴とする[1]に記載のスタック装置。
【符号の説明】
【0116】
1…スタック装置、2…装置本体部、3…記録媒体搬入部、4…記録媒体搬出部、5…記録媒体廃棄部、6…制御部、7…入口ガイド、8…媒体検出部、9…入口ローラ対、10…記録媒体、11…入口ロ一ラ対、12…ピックアップローラ対、13…搬出ガイド、14…搬出ローラ対、15…廃棄ガイド、16…廃棄ローラ対、17…廃棄トレイ、18…基材部、19、20…搬入ガイド、21…コシ付けガイド、22、23…羽根車、24…ファン、25、26…パドルローラ、27…シート突き当て部、28…昇降部、29…収納スペース、30…隙間、31、32…昇降台、33、34…固定支持部材、35…ガイド軸、36、37…支持部材、38…連結部材、39…切欠部、40…ローラ駆動部、41…突き当て駆動部、42…昇降台駆動部、43…切り替えゲート、44…回転プランジャ、45…廃棄ガイド、46…ローラ対、100…画像形成装置、101…アンワインダー部、102…プリンタ部、103…連続記録媒体、104…紙管固定シャフト、105…スタンド、106…ブレーキ、107、108…フリーローラ、109…揺動ローラ、109a…回動中心、109b…アーム、109c…ポテンションメータ、110〜115…フリーローラ、116…ニップローラ対、117〜119…フリーローラ、120…ニップローラ対、121…導入ガイド、122…本体フレーム、130…第1のドラム、130a…回動軸、140…第2のドラム、140a…回動軸、141…駆動モータ、150…第1の記録部、151a〜151d…記録ヘッド、152…プレート、160…第2の記録部、170…第1のクリーニングユニット、180…第2のクリーニングユニット、190…カッター部、191…アンビルローラ、192…カッターローラ、192a…カッター刃、193…ブラシローラ、200…制御装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記録媒体を搬入する搬入部と、
前記搬入部から搬入された前記複数の記録媒体のうち、所望する記録媒体を収納する収納部と、
前記収納部に収納された記録媒体を搬出する搬出部と、
前記搬入部から搬入された前記複数の記録媒体のうち、所望しない記録媒体を排出する廃棄部と、
前記記録媒体の搬入先を前記収納部と前記廃棄部とに分別する分別部と、
前記所望の有無の指示を含む外部信号に従って前記分別部を制御し、前記複数の記録媒体を前記収納部に収納するか、前記廃棄部に送るかを分別制御する制御部と、
を具備することを特徴とするスタック装置。
【請求項2】
前記分別部は、
搬入された前記複数の記録媒体と当接して停止させる付き当て部と、
前記制御部から送出される外部信号に従い、前記突き当て部を移動させて、前記収納部に記録媒体を収納する第1の位置と前記廃棄部に記録媒体を廃棄する第2の位置とを切り換える突き当て駆動部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載のスタック装置。
【請求項3】
前記収納部は、複数の仕切り部材間に前記複数の記録媒体を収納可能な空間を形成すると共に、前記複数の空間のうち任意の1つの空間に前記複数の記録媒体を収納し、前記仕切り部材を移動させることにより前記複数の記録媒体の先端部の少なくとも一部を前記突き当て部と当接する収納位置から前記突き当て部と非当接となる押し上げ位置に移動させる媒体移動部を有することを特徴とする請求項2に記載のスタック装置。
【請求項4】
前記廃棄部は、前記収納部よりも鉛直方向下方に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のスタック装置。
【請求項5】
前記収納部よりも上流側に配置され、前記搬入部から搬入された前記複数の記録媒体を、前記収納部、又は前記収納部とは異なる経路に導くように、媒体搬送経路を切り替え可能に配置された切り替え部材をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のスタック装置。
【請求項6】
前記廃棄部は、前記収納部よりも鉛直方向上方に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のスタック装置。
【請求項7】
長尺の連続記録媒体を供給する給送部と、
前記連続記録媒体に対して画像形成を行う画像形成部と、
前記画像形成部で記録された連続記録媒体を所定のサイズの記録媒体に切断するカッター部と、
前記連続記録媒体を前記給送部から前記カッター部まで搬送する媒体搬送部と、
前記カッター部の下方に配置され、切断された前記記録媒体をスタック処理して、下流側の装置に受け渡す請求項1乃至6のいずれか1に記載のスタック装置と、
少なくとも前記給送部、前記画像形成部、前記カッター部、前記媒体搬送部及び前記スタック装置を制御する制御装置と、
を具備することを特徴とする画像形成装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−105405(P2011−105405A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−259183(P2009−259183)
【出願日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】