説明

ステロール含有粉末

本発明は、ステロールエステル含量が粉末の含量を基準に少なくとも30重量%である、ステロールとステロールエステルに由来する過冷却メルト状のステロール含有粉末調製物に関する。導入されるステロールエステルは、炭素数2〜24、好ましくは炭素数8〜12の鎖長を有する脂肪酸エステルである。該ステロール調製物は湿潤性であって複雑な装置をせず容易に溶融するため、食品中へ容易に配合することができ、特に、飲料において良好な官能特性と感覚特性を生じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して食品に、より具体的には、食品へ配合するための調製物、ステロール、スタノールとそれらのエステルの混合物を過冷却メルトの形態で含有する化粧用および医薬用の調製物、その製造方法、および該調製物を含有する製剤、とりわけ食品に関する。
【背景技術】
【0002】
低級コレステロールとして既知の難溶性フィトステロールおよびフィトスタノールを食品製剤、化粧品または医薬品中に配合することを可能とする多数の調製オプションが、文献に提案されている。分散性が乏しくなることに加えて、物質の好ましくない溶解挙動は、その生体利用性を低下させ、食品製剤の安定性に悪影響を及ぼす。先行技術文献には、主に微粉化によって、粒度を減少させることにより、いかにしてステロールの利用性を改善できるかが記載されている。しかしながら、粒度の減少とその結果として生じる表面の拡大は、エネルギーの高い粒子が凝集して極めて乏しい湿潤性を示すため、加工性不良を引き起こす。
【0003】
そのため、分散特性を際立って改善する乳化剤を使用することが通常は必要である。食品乳化剤は良好な適合性によって区別され、以前から既知であるにもかかわらず、乳化剤は、食品中に存在する他の物質の生体利用性にも影響し得、または調製物の安定性に悪影響を及ぼし得るが故に、乳化剤の量を低減するため、またはこれを完全に回避さえするための努力がなされている。
【0004】
また、乳化剤の配合によって、乏しい追加加工性の不都合を最小限とするための、さらなる技術的に創造性のある調製物の開発が必要となる。そこで、欧州特許EP1 005 859 B1、米国特許US 6,267,963 B1および国際特許出願WO 03/77680 A1は、ステロールと乳化剤を一緒に溶融することによって製造されるステロール調製物を提案する。該ステロール/乳化剤複合体は、一緒に晶出して、食品製剤中に容易かつ直接的にステロールを配合することを可能とする。しかしながら、調製物の低下したステロール含量は、使用量の増加によって乳化剤の投入量も増加するため、悪影響を有する。
【0005】
ステロールエステルは、そのコレステロール降下性作用において、ステロールに匹敵するため、純粋なステロールまたはスタノールに代わるものとして、脂肪酸でエステル化された誘導体が用いられる。エステル化誘導体は、そのより低い融点のため、加熱食品中で溶融することによって均一に分散させることができるので、やや配合しやすい。市販されているステロールエステルは、一般的には、例えばひまわり油、菜種油、アマニ油、ぬか油、サフラワー油または大豆油などの植物油に由来する脂肪酸による誘導体である。これらは、遊離ステロールのエステル交換またはエステル化、例えば欧州特許EP 0 914 329 B1に開示された方法によって製造される。ここで、米国特許US 3,751,569および欧州特許EP 1 075 191 B1に既に示されているように、脂肪酸の選択は、融点、安定性および溶解性に関する様々なステロール誘導体の特性に決定的に影響を及ぼす。ステロールエステルの融点が低い不都合は、その物理化学的安定性にある。ステロール脂肪酸エステルは、使用する脂肪酸に応じて、粘着性のペースト形態または粘性のコンシステンシーを有するため、粉末に加工するのが困難である。
【特許文献1】EP1 005 859 B1
【特許文献2】US 6,267,963 B1
【特許文献3】WO 03/77680 A1
【特許文献4】EP 0 914 329 B1
【特許文献5】US 3,751,569
【特許文献6】EP 1 075 191 B1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
よって、本発明が解決すべき課題は、最初に記載した不都合を有さず、エステル化されていないステロールおよび/またはスタノールを食品中に容易かつ均質に分散および配合させることが可能な調製物を提供することであった。また、好適な感覚特性と官能特性を食品に与える調製物を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ステロールエステル含量が粉末の含量を基準に少なくとも30重量%である、ステロールとステロールエステルの過冷却メルト状のステロール含有粉末調製物に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の調製物は、遊離の未エステル化ステロールとステロールエステルを一緒に溶融し、急冷することによって溶融混合物を固化し、固化したメルトを粉砕することによって得ることができる。
【0009】
市販のステロールエステルはその製造に由来して、存在するステロールが完全にはエステル化されていないという事実のために、程度の差はあれ多くの割合の遊離ステロールを含有する。例えば欧州特許EP 0 911 385 B1には、エステル化度が40〜85%のステロールエステルが記載されている。
【0010】
本発明による両方の生成物、即ち遊離ステロールとエステル化ステロールの過冷却メルトは、同一の分子を含有するものの、その異なった物理化学的構造のため、部分エステル化ステロールや両成分の純粋な粉末混合物とは全く異なった特性を有する。生成物は全て、示差走査熱量法(DSC)によって容易に識別される。驚くべきことに、本発明によるステロール調製物は、純粋なステロール調製物およびステロールエステルに対して改善された官能特性を有する。純粋なステロールエステルとは対照的に、該調製物は、これをかなり高い全ステロール含量を有する易流動性の粉末に加工することができる。本発明による粉末は、粉末の重量を基準に少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも75重量%、とりわけ80重量%を超える全ステロールを含有する。
【0011】
植物および野菜原材料から得られるステロール、所謂フィトステロールおよびフィトスタノールは、本発明において用いられる。既知の具体例は、エルゴステロール、ブラシカステロール、カンペステロール、アヴィーナステロール、デスモステロール、クリオナステロール、スチグマステロール、ポリフェラステロール、カリノステロール、シトステロールおよびそれらの混合物である。これらの中で、β−シトステロールおよびカンペステロールは好適に用いられる。水素化された飽和形態のステロール、所謂スタノールも使用する化合物のなかに含まれる。β−シトスタノールおよびカンペスタノールのエステルもやはり好適である。野菜原材料源には、とりわけ、大豆、カノーラ、パーム核、コーン、ヤシ、菜種、サトウキビ、ひまわり、オリーブ、コットン、ソーヤ、ピーナッツの種子および油またはトール油製造由来の生成物が含まれる。
【0012】
純粋なステロールの使用量が過冷却メルト中で多いほど、調製物の溶融範囲が高くなる。良好な流動特性を有する微粒子粉末を製造することができる。120℃より低い融点であると、食品調製物中で溶融して加工が容易となるため有利である。加工すべきステロール粉末の粒度は、微粉化の範囲を超えていてよい。しかしながら、メルト中での未エステル化ステロールの使用量は、このように過冷却メルトの融点によって制約されもする。食品中で調製物を単に溶融することによる良好な加工性を保証するためには、ステロールエステルの使用量は、30重量%より低くすべきではない。ステロールとステロールエステルの重量比3:7〜7:3、好ましくは1:4〜3:2の範囲内が有利である。
【0013】
使用するステロールエステルは、通常、炭素原子2〜26個の鎖長を有する脂肪酸による脂肪酸エステルである。脂肪酸は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸などの短鎖脂肪酸、例えばシュウ酸およびマレイン酸などのジカルボン酸、クエン酸、乳酸などのヒドロキシ酸、およびラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エルカ酸、エライジン酸、リノール酸、共役リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸およびエイコサペンタエン酸などの長鎖飽和および不飽和脂肪酸であり得る。例えばひまわり油および菜種油の脂肪酸でエステル化して得られる、炭素原子16個および18個の鎖長を有する飽和および不飽和脂肪酸のステロールエステルは好適である。
【0014】
グリセロールによってエステル化され、中鎖トリグリセリド(MCT)(Miglykol(登録商標)としても知られる)の形態で存在する分布で炭素原子6〜10個の鎖長を有する飽和脂肪酸は、特に好適である。この鎖長の脂肪酸によるステロールエステルは、良好な官能特性を有し、長鎖不飽和脂肪酸による市販のステロールエステルより酸化に対して遙かに安定性である。MCT油はヒトの栄養分野において脂肪の取り込みを減少させ、脂肪の燃焼と代謝率を増加させるため、これらの脂肪酸のステロールエステルは栄養生理学に関する価値の他の主効果および副次的効果も生み出し得る。
【0015】
中鎖脂肪酸の選択に関しては、炭素原子8個および10個の鎖長は、好適には、C8とC10の脂肪酸分布(重量比)が100:0〜0:100、好ましくは60:40〜50:50、とりわけ75:25〜65:35で用いられる。脂肪酸混合物は、最大7重量%、好ましくは最大5重量%、とりわけ最大3重量%の他の鎖長を含有する。69〜75重量%のC8と23〜27重量%のC10(実施例を参照)の鎖長分布を有する中鎖脂肪酸によるステロールエステルは、ひまわり油および菜種油の脂肪酸(主にリノール酸、オレイン酸および少量のパルミチン酸とステアリン酸)による市販の脂肪酸エステルに対して改善された安定性を有し、純粋なステロールに対して改善された官能特性および改善された加工性を有する。
【0016】
ひまわり油脂肪酸または菜種油脂肪酸などの不飽和脂肪酸に基づく通常のステロールエステルとは対照的に、中鎖ステロールエステルとステロールの混合物は酸化に対する高い安定性をも示す。通常の貯蔵および/または輸送の条件によって、感覚特性は損なわれない。本発明による生成物は、その特性に何ら損傷なく、アジア諸国および/または夏季(30〜40℃)で遭遇するような、標準条件(室温)下で貯蔵することができ、高温での輸送さえすることができる。
【0017】
本発明によるステロール粉末は全ステロール含量の高い粉末であって、親油性活性成分を食品、とりわけ飲料中へ容易に配合することが可能となる。該粉末は凝集する傾向をほとんど示さず、したがって、良好な流動特性を有する。該粉末は良好な均質性によって区別され、その改善された湿潤性のため、機械についての主要な出費なしに更に加工することができる。更に、該粉末は、最終調製物中に極めて迅速に均一分配される。
【0018】
製造は、標準的な方法、例えばステロールおよび/または食用脂肪酸、好ましくは飽和中鎖CおよびC10の脂肪酸による様々なステロールまたはスタノールの混合物のエステル化によって行うことができる。脂肪酸のエステルもエステル化することができる。相当する方法は、先行技術中に見出し得る。
【0019】
選択されたステロールエステルは遊離ステロールと一緒に120〜190℃で溶融され、素速く10〜25℃の温度に冷却される。こうして固化したメルトは、簡単な衝撃ツールおよびミルによって、好ましくは低温でサイズを減少させる。専門家に既知の冷噴霧法を、所望の粒度分布へサイズ減少させるために使用してもよい。非常に異なった粒度分布に、使用する方法および意図する更なる加工によって調節することができる。最大3mm、好ましくは1μm〜1mmの間、より好ましくは100μm未満、最も好ましくは15μm未満の平均粒度は、有用であることが判明した。
【0020】
本発明による粉末は、これを食品中に配合すると、高表面活性の乳化剤、特にレシチン、モノグリセリド、ジグリセリド、ポリソルベート、ナトリウムステアリルラクチレート、グリセロールモノステアレート、乳酸エステルおよびポリグリセロールエステル、プロピレングリコールエステル、ポリオキシエチレンエステル、ジアセチルコハク酸エステルなどを使用する必要がなくなる。
【0021】
本発明の方法によって製造されるステロール含有調製物は、食品中、とりわけ乳汁、乳飲料、乳清およびヨーグルト飲料、マーガリン、果汁、果汁混合物、果汁飲料、野菜飲料、無発泡および発泡飲料、豆乳飲料および高タンパク質液体食品代替飲料および発酵乳製剤、ヨーグルト、飲用ヨーグルト、またはチーズ製剤、シリアルおよび栄養バー中、並びに化粧用または医薬用製剤中へ容易に配合することができる。
【0022】
よって、本発明は、上記組成物を有するステロール調製物を含有する食品製剤にも関する。これらは、飲料および乳製品中に好適に使用され、食品の全重量を基準に0.1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%の粉体形状調製物を含有する。
【0023】
製造は、標準的な方法、例えば飽和中鎖C8およびC10脂肪酸によるステロールおよび/または様々なステロールまたはスタノールの混合物のエステル化によって行うことができる。脂肪酸のエステルは、エステル交換によってエステル化することもできる。相当する無水物または酸ハロゲン化物によるエステル化も可能である。相当する方法は、先行技術に見出し得る。
【0024】
本発明によるステロール脂肪酸エステルによって、食品中に配合することとなる際に乳化剤の必要性がなくなる。塗り脂肪、マーガリン、バター、植物油、フライ脂肪、ピーナッツバター、マヨネーズ、ドレッシング、シリアル、パンおよび菓子製品、ケーキ、小麦パン、ライ麦パン、トースト、クリスプブレッド、アイスクリーム、プディング、乳製品、ヨーグルト、コテッジチーズ、クリーム、スウィーツ、チョコレート、チューインガム、ミューズリーバー、乳飲料、大豆飲料、果汁、野菜ジュース、発酵飲料、麺類、米、ソース、チーズ、塗りチーズ、肉およびソーセージからなる群から選択される食品中に、該ステロール脂肪酸エステルを容易に配合し得る。
【実施例】
【0025】
実施例1
中鎖脂肪酸によるステロールエステルの製造
8〜10個の炭素原子(69〜75%のC、23〜27%のC10)を含有する脂肪酸726gを反応槽中へ導入し、窒素下で120℃に加熱した。次いで、トール油ステロール1120gと菜種ステロール480gを3回に分けてゆっくり添加し、温度を100℃以上に保持した。次いで、反応器の内容物を210℃まで3時間加熱し、反応蒸留液の上部相を連続的に反応混合物へ還流させた。その後、混合物を100mbarに排気し4時間撹拌した。次いで、過剰の脂肪酸を15mbarで留去させ、反応混合物を90℃に冷却して窒素でパージした。混合物を85℃/30mbar未満で30分間乾燥させた後、窒素でパージした。最後の精製工程は、190℃/3mbarにてストリッピング蒸気を導入(1分あたり0.2g)することによって行った。無臭、淡色で、感覚中性の高融点固体1911gと黄色の透明蒸留液16gが残渣として得られた。
【0026】
実施例2
ステロールとステロールエステルの粉体化過冷却メルトの製造
a)C8〜10脂肪酸によるステロールエステル(実施例1によるもの)83.3gを、トール油ステロール11.7gおよび菜種ステロール5.0gと一緒に140±3℃で溶融させた。透明なメルトが生成し、80℃の温度まで透明であった。メルトを金属板上に室温で注ぎ出し、固化の20時間後に、Krups beater mill中で粉砕した。使用した遊離ステロール中のエステル化ステロールと使用したステロールエステル中の遊離ステロールの残存含有量を考慮して、得られた過冷却メルト形態の粉砕粉末は、遊離ステロールに対して81.7重量%〜20.4重量%の比率の全ステロール含量を有していた。
【0027】
b)C8〜10脂肪酸によるステロールエステル62.5gを、トール油ステロール26.3gと菜種ステロール11.3gと一緒に140±3℃で溶融させた。メルトを金属板上に室温で注ぎ出し、試験a)のメルトより速く結晶化し、固化の20時間後に、Krups beater mill中で粉砕した。粉砕粉末は、遊離ステロールに対して85.7重量%〜39.8重量%の比率の全ステロール含量を有していた。
【0028】
c)C8〜10脂肪酸によるステロールエステル41.7g、トール油ステロール40.8gおよび菜種ステロール17.5gを用いて、a)およびb)に記載した試験を繰り返した。メルトは100℃の温度まで透明であったが、a)およびb)より遙かに速く結晶化した。粉砕粉末は、遊離ステロールに対して89.8重量%〜59.2重量%の比率の全ステロール含量を有していた。
【0029】
増加した量の遊離の未エステル化ステロールは過冷却メルトの固化温度を高め、そのため、粉砕メルトの挙動に対して有利でもある。粉末a)はやや粘着性の粉末を生じたが、粉末b)は粘着性がより低く、変形c)は流動特性が最も良好であった。
【0030】
しかしながら、増加した量の遊離ステロールを添加することによって本発明による調製物の溶融範囲を大きく増加させた場合、極めて微細な粉砕によってのみ粉末を更に水系調製物中で加工し得る。100℃未満の溶融範囲であると、溶融後に対応する調製物を加熱食品中へ導入することができ、容易で簡単な更なる加工が可能となり最終消費者製品における均一分布が得られるため、飲料中の配合にとって有利である。
【0031】
分散試験
こうして得られた粉末を乳汁および水に分散させ、同程度の粒度分布を有する粉末化ステロールと比較した。この目的で、試験すべき液体約250mLをガラスビーカー中へ注ぎ入れ、撹拌した(約100r.p.m.)。各粉末2.5gを撹拌液に添加し、分散挙動を評価した。
【0032】
本発明による粉末は全て、冷水(15℃)および温水(60℃)中、および乳汁(18℃)に極めて均一に分散させることができたが、未処理の遊離粉砕ステロールは、分散が不良であって、疎水性表面のために、液体表面上に残存した。感覚面では、大きな相違が見出された。本発明による粉末は水中および乳汁中で中立的な味であって、ガムおよび口腔粘膜上に被覆物を形成しなかったが、未処理粉末は口腔粘膜に粘着し、典型的な嫌なステロール味のほかに、不快な感覚印象を後に残した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステロールエステル含量が粉末の含量を基準に少なくとも30重量%である、ステロールとステロールエステルの過冷却メルト状のステロール含有粉末調製物。
【請求項2】
ステロールエステルは2〜24個の炭素原子の鎖長を有する脂肪酸エステルであることを特徴とする、請求項1に記載のステロール含有粉末調製物。
【請求項3】
ステロールエステルは6〜10個の炭素原子の鎖長を有する脂肪酸エステルであることを特徴とする、請求項1または2に記載のステロール含有粉末調製物。
【請求項4】
全ステロール含量はステロール含有粉末調製物を基準に少なくとも65重量%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のステロール含有粉末調製物。
【請求項5】
ステロールとステロールエステルの重量比は3:7〜7:3の範囲内であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のステロール含有粉末調製物。
【請求項6】
ステロールとステロールエステルの重量比は1:4〜3:2の範囲内であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のステロール含有粉末調製物。
【請求項7】
最大3mmの平均粒度を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のステロール含有粉末調製物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載のステロール調製物0.1〜50重量%を含有する食品。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれかに記載のステロール調製物0.1〜50重量%を含有する飲料および乳製品。
【請求項10】
ステロールおよび/またはスタノールならびにステロールおよび/またはスタノールエステルを120〜190℃で一緒に溶融し、溶融混合物を冷却し、および固化した混合物を粉砕によって粉末にサイズを減じることを含む、ステロール含有粉末調製物の製造方法。
【請求項11】
C8とC10の脂肪酸分布100:0〜0:100、好ましくは60:40〜50:50、とりわけ75:25〜65:35における、8個および10個の炭素原子の鎖長を有する中鎖脂肪酸のステロール脂肪酸エステル。

【公表番号】特表2009−529017(P2009−529017A)
【公表日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557631(P2008−557631)
【出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【国際出願番号】PCT/EP2007/001657
【国際公開番号】WO2007/101581
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(505066718)コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (191)
【氏名又は名称原語表記】Cognis IP Management GmbH
【Fターム(参考)】