説明

スプリッタモジュール、及び、それを用いた残置光コネクタの検出方法、出力ポート数の検出方法及び光伝送損失測定システム

【課題】 複数の光ファイバ伝送路における光信号の伝送における時間差を生じさせることが可能なスプリッタモジュールを提供する。
【解決手段】 スプリッタモジュール7は入力端子29に入力した光信号を分岐し出力端子31〜31へ出力する光スプリッタ23と、一端に光コネクタ33が挿入される挿入口が形成された出力ポート25〜25と、出力端子31〜31及び出力ポート25〜25それぞれを光学的に接続する光ファイバ伝送路27〜27と、を備え、光ファイバ伝送路27〜27の光路長が互いに異なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスプリッタモジュール、及び、それを用いた残置光コネクタの検出方法、出力ポート数の検出方法及び光伝送損失測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、光加入者網構築方式、例えばPON(Passive Optical Network)等において用いられ、光信号を分配するスプリッタモジュールが知られている(下記特許文献1参照)。スプリッタモジュールは、基地局であるOLT(Optical Line Terminal)と複数の利用者局のONU(Optical Network Unit)との間に設けられ、OLTから送信される光信号を複数のONUが受信できるように、光スプリッタ及びその光スプリッタと光学的に接続される複数の光ファイバ伝送路を用いて光信号を複数の光信号に分岐するのに用いられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】NTT技術ジャーナル、 2006年12月号、 「光サービスの経済化・即応化に貢献するR&D」(5)架空光クロージャ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載のスプリッタモジュールでは、複数の光ファイバ伝送路は光路長において差がないため、複数の光ファイバ伝送路間に光信号の伝送における時間差を生じさせることが不可能である。それ故、その伝送における時間差を用いた種々の応用も不可能である。
【0005】
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、スプリッタモジュール内の複数の光ファイバ伝送路に光信号の伝送における時間差を生じさせることが可能なスプリッタモジュールを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るスプリッタモジュールは、入力端子に入力した光信号を分岐して第1出力端子及び第2出力端子へ出力する光スプリッタと、一端に光コネクタが挿入される挿入口が形成された第1出力ポート及び第2出力ポートと、第1出力端子と第1出力ポートとを光学的に接続する第1光路と、第2出力端子と第2出力ポートとを光学的に接続する第2光路と、を備え、1光路及び第2光路それぞれの光路長が互いに異なる。
【0007】
本発明に係るスプリッタモジュールでは、第1光路及び第2光路それぞれの光路長が互いに異なるので、光スプリッタの出力端子から第1出力ポート及び第2出力ポートそれぞれまでの距離が互いに異なる。これにより、光信号、例えばパルス試験光が光スプリッタの入力端子に入力されてから第1及び第2の出力ポートそれぞれに到達するまでの時間に差を生じさせることができる。また、同様に第1及び第2の出力ポートに到達したパルス試験光が第1及び第2の出力ポートで反射して光スプリッタに到達するまでの時間にも差を生じさせることができる。
【0008】
また、本発明に係る残置光コネクタの検出方法は、上記のスプリッタモジュールを用いた残置光コネクタの検出方法であって、パルス試験光をスプリッタモジュールに伝搬させて、その伝搬の際に生じる後方散乱光の強度の時間的変化のデータを取得し、後方散乱光の強度の時間的変化のデータにおける第1出力ポート及び第2出力ポートによるパルス試験光の反射の位置及び強度に基づいて、第1出力ポート及び第2出力ポートそれぞれの挿入口に光コネクタが残置されているか否かを検出する。
【0009】
本発明に係る残置光コネクタの検出方法によれば、第1光路及び第2光路の光路長差により、後方散乱光の強度の時間的変化のデータにおける第1出力ポート及び第2出力ポートによるパルス試験光の反射を区別することが可能である。また、第1及び第2の出力ポートの挿入口に光コネクタが挿入されている場合には反射信号の高さが小さい。一方、その光コネクタが挿入されていない場合にはフレネル反射により、反射信号の高さが大きくなる。よって、後方散乱光の強度の時間的変化のデータにおける反射の位置及び大きさにより、各出力ポートにおける光コネクタの接続有無を検出することができ、その結果、不必要な光コネクタが残置されているか否かを検出することができる。ここで、後方散乱光とは、スプリッタモジュールに伝搬されたパルス試験光が反射又は散乱されて、伝搬方向と逆方向に戻ってくる光をいう。
【0010】
また、本発明に係る出力ポート数の検出方法は、上記のスプリッタモジュールを用いた出力ポート数の検出方法であって、パルス試験光をスプリッタモジュールに伝搬させて、その伝搬の際に生じる後方散乱光の強度の時間的変化のデータをモニタし、そのモニタ結果に基づいて第1出力ポート及び第2出力ポートを含むスプリッタモジュールの出力ポートの数を検出する。
【0011】
本発明に係る出力ポート数の検出方法によれば、現場で設置状況の確認をすることなく、後方散乱光の強度の時間的変化のデータをモニタすることで、検出対象のスプリッタモジュールの出力ポートの数、すなわちスプリッタモジュールによる光分岐数を容易に検出することができる。
【0012】
本発明に係る光伝送損失測定システムは、基地局と利用者局との間に敷設されており請求項1に記載のスプリッタモジュールを含む光伝送部と、基地局から利用者局に向けて光伝送部に伝搬させるべきパルス試験光を出力すると共に、光伝送部で生じた後方散乱光を受光して、該後方散乱光の強度の時間的変化のデータを取得する測定部と、を備え、後方散乱光の強度の時間的変化のデータにおける第1出力ポート及び第2出力ポートよるパルス試験光の反射の強度に基づいて光伝送部の光伝送損失を測定する。
【0013】
本発明に係る光伝送損失測定システムでは、第1及び第2の光路それぞれの光路長が互いに異なり、故に後方散乱光の強度の時間的変化のデータにおける第1出力ポート及び第2出力ポートそれぞれによるパルス試験光の影響が区別可能なスプリッタモジュールを用い、第1出力ポート及び第2出力ポートそれぞれによるパルス試験光の反射の強度をモニタすることで光伝送部の光伝送損失をより詳細に測定することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数の光ファイバ伝送路における光信号の伝送における時間差を生じさせることが可能なスプリッタモジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係る光伝送損失測定システムの構成を示す概略図である。
【図2】図1の測定装置において取得された後方散乱光の強度の時間的変化のデータを示す。
【図3】従来のスプリッタモジュールが用いられた光伝送損失測定システムを示す図である。
【図4】図3の測定装置により取得された後方散乱光の強度の時間的変化のデータを示す。
【図5】本光伝送損失測定システムによる残置光コネクタの検出動作を説明するための図である。
【図6】本光伝送損失測定システムによる残置光コネクタの検出動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0017】
図1は、本実施形態に係る光伝送損失測定システム1の構成を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態に係る光伝送損失測定システム1では、基地局(センタ局)3と複数の端末局である利用者局(加入者局)5〜5との間に敷設されており、スプリッタモジュール7を含む光伝送部9により信号光を送受信する。光伝送損失測定システム1は、光伝送部9、反射手段11,13、光合分波器15及び測定装置17を備える。
【0018】
光伝送部9は、スプリッタモジュール7、基地局3とスプリッタモジュール7とを光学的に接続する光ファイバ伝送路19、及びスプリッタモジュール7と利用者局5〜5とを光学的に接続する光ファイバ伝送路21〜21を有する。
【0019】
スプリッタモジュール7は、光スプリッタ23、出力ポート25〜25及び光ファイバ伝送路27〜27を含む。光スプリッタ23は、光ファイバ伝送路19によって入力端子29に入力した光信号を例えば8分岐して、出力端子31〜31へ出力する。出力ポート25〜25はそれぞれ、一端に挿入口が形成されており、各挿入口には光ファイバ伝送路21〜21それぞれの一端に設けられている光コネクタ33が挿入されている。光スプリッタ23の出力端子31〜31及び出力ポート25〜25それぞれは光路長が互いに異なる光ファイバ伝送路27〜27により光学的に接続されている。
【0020】
測定装置17は、光ファイバ伝送路19へ伝搬させるべきパルス試験光を出力すると共に、光ファイバ伝送路19から到達した試験光の後方散乱光を受光して、その後方散乱光の強度の時間的変化のデータを取得する。光合分波器15は、光ファイバ伝送路19上に設けられており、測定装置17から出力されたパルス試験光を光ファイバ伝送路19へ結合し、光ファイバ伝送路19により到達した後方散乱光を測定装置17へ結合する。
【0021】
反射手段11は、スプリッタモジュール7の入力端子29の直前に設けられており、光ファイバ伝送路19により到達した測定装置17からの試験光及び基地局3からの信号光をスプリッタモジュール7へ透過させる。また、反射手段11は、スプリッタモジュール7により到達した試験光の後方散乱光を光ファイバ伝送路19へ透過させる。反射手段13は、利用者局5〜5それぞれの直前に設けられており、光ファイバ伝送路21〜21により伝送されて到達した信号光及び試験光を入力して、そのうち信号光を透過させて利用者局5〜5へ出力し、試験光を反射する。
【0022】
この光伝送損失測定システム1は以下のように動作する。測定装置17から出力された試験光は、光合分波器15を経て反射手段11に到達し、到達した一部の試験光が反射される。この反射による後方散乱光は、光ファイバ伝送路19により逆方向に伝送されて、測定装置17に到達する。反射手段11を透過した試験光は、光スプリッタ23により8分岐されて、分岐されたパルス試験光は互いに光路長が異なる光ファイバ伝送路27〜27により伝送されてスプリッタモジュール7の出力ポート25〜25に到達する。出力ポート25〜25に到達した試験光の一部は、出力ポート25〜25とそれぞれに挿入されている各光コネクタ33との接続により反射する。この反射による後方散乱光は、スプリッタモジュール7及び光ファイバ伝送路19により逆方向に伝送されて、測定装置17に到達する。
【0023】
出力ポート25〜25を透過した試験光は光ファイバ伝送路21〜21により利用者局5〜5のそれぞれの直前に設けられている反射手段13に到達して、各反射手段13により反射される。この反射による後方散乱光は、光ファイバ伝送路21〜21、スプリッタモジュール7及び光ファイバ伝送路19により逆方向に伝送され、測定装置17に到達する。また、光伝送部9上の各地点で試験光のレイリー散乱による後方散乱光も、逆方向に伝送されて測定装置17に到達する。測定装置17では、反射又は散乱されて到達した後方散乱光を受光して、その後方散乱光の強度の時間的変化のデータを取得する。
【0024】
図2は、測定装置17において取得された後方散乱光の強度の時間的変化のデータを示す。図2において、横軸は、光伝送部9上の位置(すなわち、測定装置17から試験光が出力された時刻からの経過時間)を示し、縦軸は、試験光の後方散乱光のパワーを示す。図2に示されているように、光合分波器15において試験光が反射することにより生じた反射光のピークA、反射手段11において試験光が反射することにより生じた反射光のピークB、出力ポート25〜25において試験光が反射することにより生じた反射光のピークC、及び各反射手段13において試験光が反射することにより生じた反射光のピークDが測定装置17によって観測される。光伝送損失測定システム1は、後方散乱光の強度の時間的変化のデータにおけるピークA〜Dの大きさに基づいて基地局3と利用者極5〜5との間の光伝送部9における各光路の光伝送損失を測定する。
【0025】
また、出力ポート25〜25による反射光のピークCは、出力ポート25〜25それぞれにより生じる反射に対応し、互いに区別される8つのピークC〜Cにより構成されている。本光伝送損失測定システム1は、ピークCを構成するピークC(n=1,2,3…)の数でスプリッタモジュール7の分岐数、すなわち出力端子25(n=1,2,3…)の数を算出することができる。なお、光ファイバ伝送路27〜27の光路長差は、測定装置17の分解能より長い。
【0026】
図3は、従来のスプリッタモジュール7Aが用いられた光伝送損失測定システム1Aの構成を示す概略図である。光伝送損失測定システム1Aは、スプリッタモジュール7の以外の構成要素は光伝送損失測定システム1と同じである。スプリッタモジュール7Aは、光ファイバ伝送路27〜27のすべての光路長が同じ長さとなっている点においてスプリッタモジュール7と相違する。また、図4は、図3の光伝送損失測定システム1Aの測定装置17により取得された後方散乱光の強度の時間的変化のデータを示す。図4において、横軸は、光伝送部9上の位置を示し、縦軸は、試験光の後方散乱光のパワーを示す。
【0027】
図4に示されているように、光伝送損失測定システム1Aの測定装置17においても、光合分波器15、反射手段11、出力ポート25〜25及び各反射手段13のそれぞれにおいて試験光が反射することにより生じた反射光のピークA、ピークB、ピークC、及びピークDが観測される。しかし、出力ポート25〜25によるピークCは、1つのピークから成っており、後方散乱光の強度の時間的変化のデータにおける各出力ポートで生じる反射が重なって、各反射の影響は区別できない。
【0028】
次に、図5及び図6を用いてスプリッタモジュール7が備えられた本光伝送損失測定システム1による残置光コネクタの検出動作を説明する。図5は、図1の光伝送損失測定システム1において出力ポート25及び25に光コネクタ33が挿入されていない場合を表す図である。図6は、図5の光伝送損失測定システム1の測定装置17によって、取得された後方散乱光の強度の時間的変化のデータを示す。図6に示されているように、図5の測定装置17によって、図2と同様なピークA〜Dそれぞれが得られること、ピークCがスプリッタモジュール7の出力ポート25〜25それぞれに対応するピークC〜Cから構成されていることが分かる。
【0029】
しかし、出力ポート25〜25のすべてに光コネクタ33が挿入されていたため、ピークC〜Cが同じ高さになっている図2とは異なり、図6においては光コネクタ33が挿入されているか否かによってピークC〜Cの高さに差が生じている。詳細には、光コネクタ33が挿入されていない出力ポート25及び25はフレネル反射によりピークC及びCの高さが大きくなっている。一方、光コネクタ33が挿入されている他の出力端子によるピークは、出力ポートの挿入口に光コネクタ33が挿入されている場合には反射によるピークの高さが小さくなっている。このように、光伝送損失測定システム1は、出力ポート25〜25による試験光の反射の高さの差により光コネクタ33の接続の有無を検出し、不必要な光コネクタが残置されているか否かを検出する。
【0030】
本実施形態に係るスプリッタモジュール7では、光ファイバ伝送路27〜27の光路長が互いに異なるので、光スプリッタ23の出力端子31〜31から出力ポート25〜25までの距離が互いに異なる。これにより、パルス試験光が光スプリッタ23の入力端子29に入力されてから出力ポート25〜25それぞれに到達するまでの時間に差を生じさせることができる。
【0031】
また、出力ポート25〜25におけるパルス試験光の反射による後方散乱光が出力ポート25〜25から光スプリッタ23に到達するまでの時間にも差を生じさせることができる。そのため、後方散乱光の強度の時間的変化のデータを取得して、そのデータにおける出力ポート25〜25による試験光の反射の位置及び高さをモニタすることで、スプリッタモジュール7の生産時の特性が検査できると共に、スプリッタモジュール7の種別及び管理番号等も特定することができる。
【0032】
また、このような効果を有するスプリッタモジュール7を備える光伝送損失測定システム1では、後方散乱光の強度の時間的変化のデータを分析することで、光伝送路の光伝送損失をより詳細に測定することができる。
【0033】
光伝送損失測定システム1によれば、出力ポート25〜25によるパルス試験光の反射の位置及び高さにより、出力ポート25〜25における光コネクタ33の接続の有無が検出でき、その結果、不必要な光コネクタ33が残置されているか否かを検出することができる。
【0034】
上述したように、複数の光路間に光路長差のない従来のスプリッタモジュール7Aが用いられた光伝送損失測定システム1Aにおいては、出力ポート25〜25によるパルス試験光の反射に対応したピークの位置及び高さにより不必要な光コネクタの残置が確認できず、例えばPONサービスの利用開始又は終了の際等において光コネクタの残置の有無の確認を現場で行う必要がある。しかし、本実施形態のスプリッタモジュール7が用いられた光伝送損失測定システム1においては、現場で確認することなく、例えば基地局側で後方散乱光の強度の時間的変化のデータを分析することで他の利用者局へのサービスに影響を与えずに容易に残置光コネクタの存在が把握できる。
【0035】
また、本光伝送損失測定システム1によれば、後方散乱光の強度の時間的変化のデータをモニタし、出力ポートの位置におけるパルス試験光の反射に対応したピークの数により、簡単に出力ポート数が検出できる。
【0036】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、本実施形体のスプリッタモジュール7は、8つの出力ポート25〜25を有し、光信号を8分岐するものであるが光信号を7以下又は9以上に分岐可能なものであってもよい。
【符号の説明】
【0037】
1…光伝送損失測定システム、7…スプリッタモジュール、25〜25…出力ポート、27〜27…光ファイバ伝送路、29…入力端子、31〜31…出力端子、23…光スプリッタ、33…光コネクタ。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力端子に入力した光信号を分岐して第1出力端子及び第2出力端子へ出力する光スプリッタと、
一端に光コネクタが挿入される挿入口が形成された第1出力ポート及び第2出力ポートと、
前記第1出力端子と前記第1出力ポートとを光学的に接続する第1光路と、
前記第2出力端子と前記第2出力ポートとを光学的に接続する第2光路と、
を備え、
前記1光路及び前記第2光路それぞれの光路長が互いに異なるスプリッタモジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のスプリッタモジュールを用いた残置光コネクタの検出方法であって、
パルス試験光を前記スプリッタモジュールに伝搬させて、その伝搬の際に生じる後方散乱光の強度の時間的変化のデータを取得し、前記後方散乱光の強度の時間的変化のデータにおける前記第1出力ポート及び前記第2出力ポートによる前記パルス試験光の反射の位置及び強度に基づいて前記第1出力ポート及び前記第2出力ポートそれぞれの前記挿入口に前記光コネクタが残置されているか否かを検出する残置光コネクタの検出方法。
【請求項3】
請求項1に記載のスプリッタモジュールを用いた出力ポート数の検出方法であって、
パルス試験光を前記スプリッタモジュールに伝搬させて、その伝搬の際に生じる後方散乱光の強度の時間的変化のデータをモニタし、そのモニタ結果に基づいて前記第1出力ポート及び前記第2出力ポートを含む前記スプリッタモジュールの出力ポートの数を検出する出力ポート数の検出方法。
【請求項4】
基地局と利用者局との間に敷設されており請求項1に記載のスプリッタモジュールを含む光伝送部と、
前記基地局から前記利用者局に向けて前記光伝送部に伝搬させるべきパルス試験光を出力すると共に、前記光伝送部で生じた後方散乱光を受光して、該後方散乱光の強度の時間的変化のデータを取得する測定部と、
を備え、
前記後方散乱光の強度の時間的変化のデータにおける前記第1出力ポート及び前記第2出力ポートそれぞれによる前記パルス試験光の反射の強度に基づいて前記光伝送部の光伝送損失を測定する光伝送損失測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−69721(P2011−69721A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−221015(P2009−221015)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】