スポークホイール
【課題】良好な振動・衝撃の吸収性を有すると共に、必要な剛性、強度を容易に確保できるものでありながら、高い自由度での意匠を形成できるスポークホイールを提供する。
【解決手段】一端にネジ部6を、他端に所定幅bからなる係合部7を、その間に板状の連結部9を有するプレートスポーク5を備える。プレートスポーク5は、係合部7をハブフランジ12,13の孔15に係合し、ネジ部6をニップル11によりリム2に締付ける。プレートスポーク5は、連結部9に各種の意匠を施したものを選択して用いられる。
【解決手段】一端にネジ部6を、他端に所定幅bからなる係合部7を、その間に板状の連結部9を有するプレートスポーク5を備える。プレートスポーク5は、係合部7をハブフランジ12,13の孔15に係合し、ネジ部6をニップル11によりリム2に締付ける。プレートスポーク5は、連結部9に各種の意匠を施したものを選択して用いられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リム、スポーク及びハブからなるスポークホイールに係り、オートバイに用いて好適であるが、自動車及び自転車等の他の車輌にも適用可能である。
【背景技術】
【0002】
一般に、ホイール、特にオートバイ用ホイールは、リムとハブとをワイヤスポークで連結するワイヤスポークホイールと、リム、ハブ及びスポークを一体に鋳造により形成したキャストホイールがある。ワイヤスポークホイールは、多数のワイヤスポークをリムとハブとの間に張ってホイールを構成するので、路面からの振動、衝撃を吸収する優れた特性を有するが、多数のワイヤスポークが張り渡された単調なデザインからなり、意匠性に劣っている。キャストホイールは、リム、ハブ及びスポークが一体に形成されており、上記振動・衝撃の吸収性能は劣るが、特にスポーク部分に多種類のデザインを採用することができ、意匠性に優れている。
【0003】
また、断面中空3角形状の深型リムと、少なくとも一端が屈曲形状の平板からなり、他端がニップルと螺合するネジ部からなるスポークと、外径方向に突出する多数のスポーク取付け部を有するハブとを備え、前記スポークの平板屈曲部分を深型リム側面の開口に係合すると共に他端ネジ部をニップルを介してハブのスポーク取付け部に取付けた自転車用ホイールが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−208202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載のホイールは、リム側の連結を平板状の屈曲部として、スポークの数を少なくすることが可能となり、多数のワイヤスポークからなる前記ワイヤスポークホイールに対して異なるイメージの意匠を得ることができる。
【0006】
しかし、上記スポークは、一部が平板状になってはいるが、ハブの接線方向に延びて張力のみが作用してハブとリムとを連結しているものであり、基本的には従来のワイヤスポークと同じであり、スポーク自体を多種類の意匠のものに交換可能として、バラエティに富んだ各種意匠のホイールを得ることができない。
【0007】
また、上記ホイールは、スポークをニップルによってハブに連結するため、スポーク取付け部の数、従ってハブの径によりスポークの数が制限され、自転車等の負荷荷重(車輌重量、駆動トルク、制動トルク)の小さなものには適用可能であるが、オートバイ等の比較的負荷荷重の大きい車輌には適用困難である。更に、径の小さな狭いハブのスポーク取付け部にてニップルの締付け操作することは面倒であり、この面からも、各種のスポークを交換することにより独自の個性的な意匠のホイールを得ることはできない。
【0008】
そこで、本発明は、スポークをプレートにて形成し、良好な振動・衝撃吸収性を有すると共に、必要な剛性、強度を容易に確保できるものでありながら、高い自由度での意匠を形成することができ、かつスポークのリム及びハブへの取付けを容易にして、各種のスポークを交換することにより様々な意匠のホイールを楽しむことを可能としたスポークホイール並びにそれに用いるプレートスポークを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、リム(2)と、ハブ(3)と、これらリム及びハブを連結する多数のスポーク(5)とからなるスポークホイール(1)において、
前記スポークは、一端にネジ部(6)を、他端に所定幅(b)からなる係合部(7)を、前記ネジ部と係合部との間に板状の連結部(9)を有するプレートスポーク(5)からなり、
前記リム(2)は、周方向所定間隔毎にそれぞれ貫通孔(27a)を形成したニップル座(27)を有し、
前記ハブ(3)は、軸方向に所定間隔を隔てて2個の環状のフランジ(12,13)を有すると共に、これらフランジにそれぞれ多数の係合孔(15)を形成してなり、
前記プレートスポーク(5)が、前記係合部(7)を前記係合孔(15)に係合しかつ前記ニップル座(27)に装着されたニップル(11)を前記ネジ部(6)に締付けて、前記リム(2)とハブ(3)を連結してなることを特徴とする。
【0010】
例えば、図1,図11,図12を参照すると、前記連結部(9)に各種意匠を施した多種類の前記プレートスポーク(5,52,53,54,55,56)を揃え、
これらプレートスポークから選択したプレートスポークを用いて、前記リム(2)とハブ(3)との間を連結してなる。
【0011】
例えば図4,図5,図11を参照すると、前記プレートスポーク(5)の係合部(7)は、切欠きにより幅方向に複数個の係合片(7a,7b)に分割され、
前記ハブフランジ(12)の係合孔(15)は、前記係合片(7a,7b)に合せて複数個(15a,15b)に分割され、
前記各プレートスポークの係合片(7a,7b)が、前記分割された1組の係合孔(15a,15b)にそれぞれ係合してなる。
【0012】
例えば図7を参照すると、前記プレートスポーク(5)は、前記連結部(9)及び係合部(7)からなるスポーク本体(50)と前記ネジ部(6)とが1個の部材から形成されてなる。
【0013】
例えば図7(c1)(c2)を参照すると、前記プレートスポーク(5)は、板状の前記スポーク本体の幅狭側端部分に幅方向に拡がる翼部を一体に設け、該翼部を巻き加工して円筒形状に成形し、該円筒形状部分(50e)の外周にネジ溝(6a)を形成して、前記スポーク本体(50)に前記ネジ部(6)を一体に成形してなる。
【0014】
前記各スポークホイールに用いられる、前記連結部(9)に意匠を施してなるプレートスポークからなる。
【0015】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲に記載の構成に何等影響を及ぼすものではない。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る本発明によると、プレートスポークは、その係合部をリムの係合孔に係合し、そのネジ部にニップルを締付けてリムに組付けられるので、本スポークホイールは、ワイヤスポークホイールと同様な路面からの振動、衝撃吸収性の優れた特性を有するものでありながら、板状の連結部を有し、設計自由度の高い構成からなり、キャストホイールのような優れた意匠性をも兼ね備える。
【0017】
また、プレートスポークは、リム側がニップルに螺合するネジ部からなり、ハブ側が所定幅の係合部からなるので、リム側節点を頂点とした所定張り角のトラス構造からなり、車輌荷重及び路面からの衝撃力等の径方向荷重のみならず、駆動・制動等のトルク荷重も直接担持して、比較的少ない数のプレートスポークにてホイールとしての(捻り)剛性、強度を保持することができると共に、該少ない数のスポークが意匠性の優れたプレートスポークの形状と相俟って、優れた意匠からなるスポークホイールを提供することができる。
【0018】
請求項2及び6に係る本発明によると、ニップル及び係合部による比較的簡単な操作でプレートスポークを交換することができ、各種意匠を施した多種類のプレートスポークの中から選択して好みのプレートスポークを容易に取付けることができ、例えば趣味性部分の多いオートバイにあっては、ライダーの好みに合わせてスポークホイールを、特にプレートスポークを容易に交換することが可能となり、スポークホイール、特にプレートスポークのアフターパーツ市場を創設することができる。
【0019】
請求項3に係る本発明によると、プレートスポークの係合部を複数個の係合片に分割し、該分割係合片に合せてハブフランジの係合孔を複数個に分割したので、ハブフランジにおける係合孔による応力集中を低減し、ハブフランジの大径化及び肉厚化を抑制して、ハブの剛性を維持しつつ軽量化を図ることができ、プレートスポークの高い設計自由度(肉抜き孔等)等と相俟って、スポークホイールの軽量化を図ることができる。
【0020】
請求項4に係る本発明によると、プレートスポークを1個の部材から形成したので、部品点数(1点のみ)を少なくして、製造工数を減少すると共に、プレートスポーク自体の剛性を高めることが可能となる。
【0021】
請求項5に係る本発明によると、板状のスポーク本体の一端部分を巻き加工により円筒形状とし、該円筒形状部分の外周にネジ溝を形成してネジ部を一体に形成したので、プレス等の塑性加工により板状部材から容易にプレートスポークを成形することができ、多種のデザインを容易にかつコストアップを伴うことなく製造することができる。更に、巻き加工によるネジ部は、ニップルの螺合により締付けられ、巻き加工の弾性復元作用及び端面突当り段差等によりニップルの弛み止め機能も期待でき、かつ該ネジ部は、ニップルに螺合して隠されるので、外部から見えることがなく、仕上り精度が比較的雑であっても意匠性能を損なうことはない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】スポークホイールの全体を示す図で、(a)は正面図、(b)は斜視図である。
【図2】本発明に係るスポークホイールを示す図で、(a)は正面図、(b)は断面図である。
【図3】リムを示す図で、(a)は正面図、(b),(c),(d)はそれぞれ正面図のb−b,c−c,d−d矢視断面図、(e)は全体正面図である。
【図4】ハブを示す図で、(a)は正面断面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は斜視図である。
【図5】プレートスポークを示す図で、(a)は正面図、(b)は分解側面図、(c)は一部変更したニップル取付け部分を示す分解側面図である。
【図6】(a),(b),(c)はそれぞれニップル取付け部分を変更した異なる実施の形態によるプレートスポークを示す側面図である。
【図7】ネジ部を一体に成形したプレートスポークを示す図で、(a)は一実施の形態による側面図、(b1)は一部変更した実施の形態による平面図、(b2)はその側面図、(c1)は他の実施の形態による平面図、(c2)はその側面図である。
【図8】(a),(b)は、それぞれ異なる実施の形態によるプレートスポークのハブとの連結部を示す側断面図である。
【図9】プレートスポークの力支持を示す図である。
【図10】ホイールの支持剛性を説明する図で、(a)はスポークホイールの捩り剛性を示す図、(b)はハブフランジの最大応力を示す図、(c)は1穴によるリムフランジを示す側面図、(d)はその正面図、(e)は2穴によるリムフランジを示す正面図である。
【図11】(a),(b),(c),(d)は、それぞれプレートスポークを変更した各種デザインによるスポークホイールを示す正面図である。
【図12】リム及びプレートスポークを変更したデザインのスポークホイールを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面に沿って本発明の実施の形態について説明する。スポークホイール1は、図1(a),(b)に示すように、リム2と、ハブ3と、これらリム及びハブを連結する多数の板状のスポーク(プレートスポーク)5とからなる。該スポークホイール1は、オートバイに用いて好適であるが、これに限らず、自転車又は自動車等の他の車輌にも適用可能である。また、オートバイにあっては、前輪及び後輪の両方に用いられるが、一方のみ、例えば前輪のみを本プレートスポークホイールを用い、後輪を普通のワイヤスポークホイールとしてもよい。スポークホイール1は、図1(a)のように正面視で見られることが多く、その正面視において面積の大部分を占めるプレートスポーク5が人を惹き付ける意匠の要部となるが、該プレートスポーク5は、板状であるが故に多くのデザインが可能であり、かつ該プレートスポーク5を付け換えることにより多くの意匠を楽しむことができる(図11,図12参照)。
【0024】
プレートスポーク5は、図2(a),(b)に示すように、一端部にニップル結合用のネジ部6が設けられており、他端部にハブ3と連結する係合部7が形成されており、その間が板状の連結部9となっている。連結部9は、ネジ部6側が幅狭となり、所定幅bを有する係合部7側が幅広となり、それらを連結する略々3角形状のプレートからなり、一例として大小2個の肉抜き孔を有すると共に周方向に湾曲した形状からなる。リム2にはニップル用の座及び孔が多数形成されており、該孔の外径側(ドロップ部内側)からニップル11が挿入されて、前記プレートスポーク5のネジ部6に螺合する。ハブ3は、2個のフランジ12,13にそれぞれ係合孔15が周方向に多数形成されており、該係合孔15に前記プレートスポーク5の係合部7が係合する。
【0025】
図2に示す実施の形態においては、ニップル11は、ホイール1の中心Oに向けて挿入され、プレートスポーク5は、図2(a)において、該ネジ部6の中心線から延びる半径線Rが係合部7の所定幅bの中央を通るように設定されている。また、プレートスポーク5は、それぞれ所定立面角αとなるように、その係合部7がハブ3の2個のフランジ12,13の各係合孔15に周方向交互に軸方向外側から引っ掛けるように係合している。プレートスポーク5は、図9に示すように、ニップル11の締付けによりリム2とハブ3との間に所定張力F1,F2を付与されて連結されると共に、所定幅bを有する係合部7によるハブ3との連結に基づき、リム節点Aを頂点とした所定張り角βによりハブの2節点B,Cにてトラス状に接続する。従って、通常のワイヤスポークが引張り力のみによりリムとハブとを連結するのに対し、本プレートスポーク5は、上記トラス構造によりトルクに対しても支持する構造からなり、ハブとリムとの間の半径方向の荷重に加えて、トルクに対しても各プレートスポーク5が支持する。
【0026】
本プレートスポーク5は、車輌重量及び路面からの衝撃力等のハブ及びリムとの間の径方向荷重、並びに駆動トルクT1及び制動トルクT2に対して必要とする剛性及び強度を保持することができ、その際におけるプレートスポーク5の張力及び曲げ応力の分担は、張り角βとスポーク本数により決定される。なお、張り角β及びスポーク本数は、車輌等の支持荷重、駆動・制動力の大きさにより任意に設定することができる。一般に、制動トルクT2は駆動トルクT1に比して大きな力が作用し、従って点ABの張力F1と点ACの張力F2に差がつくように設計してもよい。また、上記実施の形態のように、半径線Rが係合部所定幅bの中央を通る形状(半径線Rが張り角βの1/2線であり、トラスが2等分3角形)が力学上好ましいが、これに限らず、半径線が係合部所定幅bの中央から外れる位置を通る形状、更にはニップル11の中心線が半径線Rに対して周方向に傾斜して延び、該中心線が係合部幅から外れるようにしてもよい(図12参照)。
【0027】
上述したスポークホイール1は、プレートスポーク5を、その係合部7にてハブ3に連結すると共にそのネジ部6をニップル11で締付けることによりリム2に連結したので、いわばプレートスポークに張力を与えてハブとリムとを連結したので、剛体(一体化)構造のキャストホイールよりはむしろリムスポークホイールに近く、路面からの振動・衝撃に対する吸収性に優れている。一方、プレートスポーク5は、それぞれ板状の所定幅bからなり、各スポーク自体意匠性の優れたものを採用可能であり、かつその本数もワイヤスポークホイールよりは少なくて足り、ホイール全体としてもプレートスポークを際立たせた優れた意匠とすることができる。更に、プレートスポーク5は、係合部7及びネジ部6にてハブ3及びリム2と連結するので、比較的簡単に交換することができ、プレートスポーク自体が設計自由度の高い構成からなることと相俟って、プレートスポーク5を各種デザインのものに交換して、ユーザの独自性に合せたバリエーションを楽しむことができる。
【0028】
ついで、リム(外輪)2、ハブ(車軸)3及びプレートスポーク5について詳細に説明する。
【0029】
リム2は、図3に示すように、帯状鋼板をロールフォーミングにより、左右リムフランジ20,20、タイヤのビート部を装着するビート座21,21及びビート座の間のドロップ23を成形すると共に、円環状に成形して切断し、(e)に示すように、円環形状の端を溶接25により接合すると共にバルブ孔28をあけて形成される。上記ドロップ23には、その中央線に沿って所定間隔毎にニップル座27及びニップル用貫通孔27aが形成されており、これらニップル座27は、(c)及び(d)に示すように、交互に立面角α方向に延びるように側面視で傾斜すると共に、正面視にあってはニップル11が中心Oに向うように半径線方向に延びるように形成されている。なお、リム2は、鋼板からなる、いわゆる鉄リムについて説明したが、これに限らず、アルミ型材からなる、いわゆるアルミリムでも同様に適用可能である。
【0030】
ハブ3は、図4に示すように、アルミダイキャストに切削加工を施して形成され、車軸に支持されるボス30、該ボスの外周に軸方向に所定間隔隔てて平行に円環状に突出する2個のハブフランジ12,13を有する。各ハブフランジ12,13にはそれぞれ2個15a,15bで1組となる長孔(係合孔)15が6対ずつ等間隔に形成されており、一方のフランジ12の1組の係合孔15が、他方のフランジ13の隣接する係合孔15の間に位置するように配置されている。即ち、各フランジ12又は13の1対の係合孔15は、60度間隔で配置されており、一方のフランジに対して他方のフランジの係合孔は全体で30度ずれた位置にあり、従ってプレートスポーク5は、ホイール1全体を正面から見れば、30度間隔で全体に均等に12本配置される。
【0031】
プレートスポーク5は、図5(a),(b)に示すように、板状のスポーク本体50とネジ部6とからなる。スポーク本体50は、例えば湾曲3角形状等の各種意匠が施された連結部9と、該連結部9の幅広側端部分がクランク状に屈曲された係合部7とからなる。所定幅bからなる係合部7は、その幅方向中央部分に切欠き51が形成され、左右の小幅の係合片7a,7bに分割されている。該係合部7は、平坦面からなる連結部9から略々90度屈曲されて引掛け部52aが形成され、該引掛け部52aの先端面が逆方向に略々90度屈曲されて抜止め部52bとなっている。
【0032】
スポーク本体50の幅狭側端部分に連結孔(又はネジ孔)50aが形成されており、外周にネジ溝6aが形成された円筒状のネジ部6の一端には舌状の連結片6bが一体に設けられている。該連結片6bには連結孔(又はネジ孔)6cが形成されており、両連結孔50a,6cにピン53が圧入等により嵌合され、スポーク本体50とネジ部6とが一体に固着される。なお、ピン53をネジとして両連結孔(ネジ孔)50a,6cをネジ止めしてもよい。ネジ部6は、ニップル11がリム2の外径側(ドロップ内側)から挿入されて螺合する。
【0033】
図5(c)は、ネジ部の固着方法が異なる実施の形態を示しており、ネジ部6にはその一端面に2個の連結片6b,6dが一体に設けられている。これら連結片6b,6dの間に前記スポーク本体50の幅狭側端部分が挟まれるように挿入され、ピン又はネジ53によりネジ部6とスポーク本体50とが一体に固着される。
【0034】
図6は、ネジ部とスポーク本体50との他の実施の形態による固着方法を示す。図6(a)は、ネジ部6の連結片6bにピン53を一体に設け、該ピン53をスポーク本体50の連結孔50aに圧入等により固定して、ネジ部6とスポーク本体50とを一体に固着している。図6(b)は、ネジ部6の連結片6bとスポーク本体50の幅狭側端部分を溶接により一体に固着している。図6(c)は、スポーク本体50の幅狭側端部分を略々90度に折曲げ、該折曲部50cに切欠き又は孔50dを形成する。ボルト55を切欠きに通して、ニップル11に螺合して、プレートスポーク5をリム2に連結する。なお、中央にネジ孔を有するネジ部6を別途設け、上記ボルト55を該ネジ孔に螺合することによりスポーク本体50とネジ部とを一体に固着してもよい。
【0035】
図7は、スポーク本体50とネジ部6とを一体に成形したプレートスポーク5の実施の形態を示す。図7(a)は、鋳造又は鍛造により一体成形されたプレートスポーク5を示し、該プレートスポーク5はスポーク本体50とネジ部6とが一体に成形されている。図7(b1),(b2)は、ネジ部6をスポーク本体50から塑性加工により一体成形したプレートスポーク5を示す。該スポーク本体50は板状部材から形成され、該スポーク本体50の幅狭端部分を鍛造又はすえ込み加工により略々円柱状に成形する。そして、該円柱状部50fの外周にネジ溝を切削し(又は転造し)、ネジ部6を一体に成形する。
【0036】
図7(c1),(c2)は、ネジ部を巻き加工により成形したプレートスポークを示す。スポーク本体50は、板状部材から連結部9及び係合部7がプレスにより成形され、かつ幅狭側端部分に、左右方向に突出する板状の翼部が形成される。該板状翼部は巻き加工により中空円筒状に形成され、該円筒状部分50eの外周にネジ溝6aが切削されてネジ部6が一体に成形される。
【0037】
図7に示す一体成形からなるプレートスポーク5は、部品点数が少く(1点)、特に図7(c)に示す巻き加工によるものは、加工工数も少なくしてコストダウンを図ることができる。また、巻き加工によるネジ部6は、ニップル11との螺合により巻き部分が固く締められ、巻き部分の弾性復元力及び端面の突当面50gによりニップル11との弛め止めも期待できる。なお、該巻き加工によるネジ部6は、製造精度が十分でなく、突当面50gに段差等があってネジ溝6aの仕上がりが多少難であっても、該ネジ部6は、リム2とニップル11で結合する際、ニップルにより隠されて、意匠性を損うことがない。
【0038】
図8は、プレートスポーク5の係合部7によるハブ3との係合を示す。図8(a)は、前述した屈曲部、即ち引掛け部52a及び抜止め部52bからなる係合部7を示し、係合部7がハブフランジ12,13の係合孔15に差込まれ、ネジ部6がニップルにより引張られることにより、引掛け部52aが係合孔15に引掛かり、抜止め部52bにより係合孔15からの抜けが阻止される。図8(b)は、プレートスポーク5の係合部7がL字状からなり、該L字状部を係合孔15に引掛けた後、その先端をヘディング加工により膨出部7eを成形し、孔からの抜止めを図っている。
【0039】
本プレートスポーク5は、その係合部7が2個の係合片7a,7bに分割されており、各係合部7がハブフランジの1組の係合孔対15の各係合孔15a,15bに係合し、ネジ部6がニップル11により締付けられてリム2に連結される。この際、図9に基づき前述したように、スポークホイール1に作用する制動、駆動トルクT1,T2は、ハブ3に対して所定幅bの係合部7を介して各プレートスポーク5からトラス状に作用する。車輌(オートバイ)の特性に基づく制動及び駆動力に対して、スポークホイール1に必要とする剛性を維持するためには、プレートスポークの本数及び各プレートスポークの張り角βを所定値に設定する必要がある。
【0040】
スポーク本数は、ハブ3のフランジ径、強度及びデザインから制限され、張り角βは、図10(a)に示すように大きい程大きなホイール捻り剛性が得られ、大きな制動、駆動力に対応することが可能となる。ホイール径によっても異なるが、スポーク本数は、8本〜16本、好ましくは10〜12本であり、張り角βは、10度〜22度、好ましくは13度〜19度、更に好ましくは16度〜18度である。
【0041】
プレートスポーク5の張り角βを大きくすることは、ハブフランジ12(13)の2節点B,C(幅b)の距離が広くなることであり、ハブフランジの強度を低下することになる。即ち、図10(b)に示すように、張り角βを大きくすることによりハブフランジの最大応力が増大する。必要なホイール捻り剛性を保持するためのスポーク本数(例えば12本)及び張り角β(例えば17度)を設定し、ハブフランジ12,13の強度を確保するためには、フランジ外径を大きくするか又はハブフランジ幅を厚くすることで対応可能である。プレートスポーク5の上記張り角βに対応する係合部7の幅bに対応する1個の長孔15’をハブフランジ12(13)に形成すると、図10(c)に示すように、ハブフランジ12の幅が肉厚となり、また図10(d)に示すように、ハブフランジ12の外径が大きくなる。
【0042】
本実施の形態では、プレートスポーク5の係合部7を2個の係合片7a,7bに分割し、ハブフランジ12の係合孔15も、図10(e)に示すように、比較的周方向に短い1対の係合孔15a,15bに分割した。これにより、ハブフランジの係合孔に作用する応力集中を低減し、図10(b)にハブ2穴として示すようにハブフランジに作用する最大応力を大幅に低減した。従って、プレートスポーク5の必要とする張り角βを保持しつつ、ハブフランジの大径化及び肉厚化を防止して、スポークホイール1の軽量化を向上すると共に、すっきりとした良好なデザインを得ることが可能となった。なお、プレートスポーク5の係合部7及びハブフランジ12(13)の係合孔15の分割数は、2個に限らず、3個又はそれ以上でもよい。また、ホイールに作用する荷重が小さかったり、またハブフランジの大型化が許容される場合、係合部及び係合孔は1個でもよい。
【0043】
図11は、プレートスポークを交換した各種のデザインからなるスポークホイール(タイヤを装着した状態)を示す。図11(a)は、プレートスポーク52が2等辺3角形からなるシンプルな構造のスポークホイール12を示す。図11(b)は、スポークホイール53がネジ部6から2本に分かれて、それぞれが係合片となってハブ3と連結するスポークホイール13を示す。図11(c)は、プレートスポーク54が中央部を左右に膨らむように変形した3角形からなるスポークホイール14を示す。図11(d)は、プレートスポーク55が中央部を凹むようにしてタワー状にみえる変形3角形としたスポークホイール15を示す。プレートスポークのデザインは、その他各種考えられ、同じリム2及びハブ3を用いて、プレートスポークのみを各種交換して各種デザインのスポークホイールを楽しむことができる。
【0044】
図12は、リムも一部変形したスポークホイール16を示す。該リム22は、ニップル座が回転方向に傾斜するように形成されており、従ってニップル11は、ハブの接線に向けて延びるように装着される。プレートホイール56も上記ニップルに合せて湾曲するように構成されている。
【符号の説明】
【0045】
1,12〜16 スポークホイール
2 リム
3 ハブ
5,52〜56 プレートスポーク
6 ネジ部
7 係合部
7a,7b 係合片
9 連結部
11 ニップル
12,13 ハブフランジ
15,15a,15b 係合孔
27 ニップル座
27a 貫通孔(ニップル孔)
50 スポーク本体
50e 円筒形状部分
【技術分野】
【0001】
本発明は、リム、スポーク及びハブからなるスポークホイールに係り、オートバイに用いて好適であるが、自動車及び自転車等の他の車輌にも適用可能である。
【背景技術】
【0002】
一般に、ホイール、特にオートバイ用ホイールは、リムとハブとをワイヤスポークで連結するワイヤスポークホイールと、リム、ハブ及びスポークを一体に鋳造により形成したキャストホイールがある。ワイヤスポークホイールは、多数のワイヤスポークをリムとハブとの間に張ってホイールを構成するので、路面からの振動、衝撃を吸収する優れた特性を有するが、多数のワイヤスポークが張り渡された単調なデザインからなり、意匠性に劣っている。キャストホイールは、リム、ハブ及びスポークが一体に形成されており、上記振動・衝撃の吸収性能は劣るが、特にスポーク部分に多種類のデザインを採用することができ、意匠性に優れている。
【0003】
また、断面中空3角形状の深型リムと、少なくとも一端が屈曲形状の平板からなり、他端がニップルと螺合するネジ部からなるスポークと、外径方向に突出する多数のスポーク取付け部を有するハブとを備え、前記スポークの平板屈曲部分を深型リム側面の開口に係合すると共に他端ネジ部をニップルを介してハブのスポーク取付け部に取付けた自転車用ホイールが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−208202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載のホイールは、リム側の連結を平板状の屈曲部として、スポークの数を少なくすることが可能となり、多数のワイヤスポークからなる前記ワイヤスポークホイールに対して異なるイメージの意匠を得ることができる。
【0006】
しかし、上記スポークは、一部が平板状になってはいるが、ハブの接線方向に延びて張力のみが作用してハブとリムとを連結しているものであり、基本的には従来のワイヤスポークと同じであり、スポーク自体を多種類の意匠のものに交換可能として、バラエティに富んだ各種意匠のホイールを得ることができない。
【0007】
また、上記ホイールは、スポークをニップルによってハブに連結するため、スポーク取付け部の数、従ってハブの径によりスポークの数が制限され、自転車等の負荷荷重(車輌重量、駆動トルク、制動トルク)の小さなものには適用可能であるが、オートバイ等の比較的負荷荷重の大きい車輌には適用困難である。更に、径の小さな狭いハブのスポーク取付け部にてニップルの締付け操作することは面倒であり、この面からも、各種のスポークを交換することにより独自の個性的な意匠のホイールを得ることはできない。
【0008】
そこで、本発明は、スポークをプレートにて形成し、良好な振動・衝撃吸収性を有すると共に、必要な剛性、強度を容易に確保できるものでありながら、高い自由度での意匠を形成することができ、かつスポークのリム及びハブへの取付けを容易にして、各種のスポークを交換することにより様々な意匠のホイールを楽しむことを可能としたスポークホイール並びにそれに用いるプレートスポークを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、リム(2)と、ハブ(3)と、これらリム及びハブを連結する多数のスポーク(5)とからなるスポークホイール(1)において、
前記スポークは、一端にネジ部(6)を、他端に所定幅(b)からなる係合部(7)を、前記ネジ部と係合部との間に板状の連結部(9)を有するプレートスポーク(5)からなり、
前記リム(2)は、周方向所定間隔毎にそれぞれ貫通孔(27a)を形成したニップル座(27)を有し、
前記ハブ(3)は、軸方向に所定間隔を隔てて2個の環状のフランジ(12,13)を有すると共に、これらフランジにそれぞれ多数の係合孔(15)を形成してなり、
前記プレートスポーク(5)が、前記係合部(7)を前記係合孔(15)に係合しかつ前記ニップル座(27)に装着されたニップル(11)を前記ネジ部(6)に締付けて、前記リム(2)とハブ(3)を連結してなることを特徴とする。
【0010】
例えば、図1,図11,図12を参照すると、前記連結部(9)に各種意匠を施した多種類の前記プレートスポーク(5,52,53,54,55,56)を揃え、
これらプレートスポークから選択したプレートスポークを用いて、前記リム(2)とハブ(3)との間を連結してなる。
【0011】
例えば図4,図5,図11を参照すると、前記プレートスポーク(5)の係合部(7)は、切欠きにより幅方向に複数個の係合片(7a,7b)に分割され、
前記ハブフランジ(12)の係合孔(15)は、前記係合片(7a,7b)に合せて複数個(15a,15b)に分割され、
前記各プレートスポークの係合片(7a,7b)が、前記分割された1組の係合孔(15a,15b)にそれぞれ係合してなる。
【0012】
例えば図7を参照すると、前記プレートスポーク(5)は、前記連結部(9)及び係合部(7)からなるスポーク本体(50)と前記ネジ部(6)とが1個の部材から形成されてなる。
【0013】
例えば図7(c1)(c2)を参照すると、前記プレートスポーク(5)は、板状の前記スポーク本体の幅狭側端部分に幅方向に拡がる翼部を一体に設け、該翼部を巻き加工して円筒形状に成形し、該円筒形状部分(50e)の外周にネジ溝(6a)を形成して、前記スポーク本体(50)に前記ネジ部(6)を一体に成形してなる。
【0014】
前記各スポークホイールに用いられる、前記連結部(9)に意匠を施してなるプレートスポークからなる。
【0015】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲に記載の構成に何等影響を及ぼすものではない。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る本発明によると、プレートスポークは、その係合部をリムの係合孔に係合し、そのネジ部にニップルを締付けてリムに組付けられるので、本スポークホイールは、ワイヤスポークホイールと同様な路面からの振動、衝撃吸収性の優れた特性を有するものでありながら、板状の連結部を有し、設計自由度の高い構成からなり、キャストホイールのような優れた意匠性をも兼ね備える。
【0017】
また、プレートスポークは、リム側がニップルに螺合するネジ部からなり、ハブ側が所定幅の係合部からなるので、リム側節点を頂点とした所定張り角のトラス構造からなり、車輌荷重及び路面からの衝撃力等の径方向荷重のみならず、駆動・制動等のトルク荷重も直接担持して、比較的少ない数のプレートスポークにてホイールとしての(捻り)剛性、強度を保持することができると共に、該少ない数のスポークが意匠性の優れたプレートスポークの形状と相俟って、優れた意匠からなるスポークホイールを提供することができる。
【0018】
請求項2及び6に係る本発明によると、ニップル及び係合部による比較的簡単な操作でプレートスポークを交換することができ、各種意匠を施した多種類のプレートスポークの中から選択して好みのプレートスポークを容易に取付けることができ、例えば趣味性部分の多いオートバイにあっては、ライダーの好みに合わせてスポークホイールを、特にプレートスポークを容易に交換することが可能となり、スポークホイール、特にプレートスポークのアフターパーツ市場を創設することができる。
【0019】
請求項3に係る本発明によると、プレートスポークの係合部を複数個の係合片に分割し、該分割係合片に合せてハブフランジの係合孔を複数個に分割したので、ハブフランジにおける係合孔による応力集中を低減し、ハブフランジの大径化及び肉厚化を抑制して、ハブの剛性を維持しつつ軽量化を図ることができ、プレートスポークの高い設計自由度(肉抜き孔等)等と相俟って、スポークホイールの軽量化を図ることができる。
【0020】
請求項4に係る本発明によると、プレートスポークを1個の部材から形成したので、部品点数(1点のみ)を少なくして、製造工数を減少すると共に、プレートスポーク自体の剛性を高めることが可能となる。
【0021】
請求項5に係る本発明によると、板状のスポーク本体の一端部分を巻き加工により円筒形状とし、該円筒形状部分の外周にネジ溝を形成してネジ部を一体に形成したので、プレス等の塑性加工により板状部材から容易にプレートスポークを成形することができ、多種のデザインを容易にかつコストアップを伴うことなく製造することができる。更に、巻き加工によるネジ部は、ニップルの螺合により締付けられ、巻き加工の弾性復元作用及び端面突当り段差等によりニップルの弛み止め機能も期待でき、かつ該ネジ部は、ニップルに螺合して隠されるので、外部から見えることがなく、仕上り精度が比較的雑であっても意匠性能を損なうことはない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】スポークホイールの全体を示す図で、(a)は正面図、(b)は斜視図である。
【図2】本発明に係るスポークホイールを示す図で、(a)は正面図、(b)は断面図である。
【図3】リムを示す図で、(a)は正面図、(b),(c),(d)はそれぞれ正面図のb−b,c−c,d−d矢視断面図、(e)は全体正面図である。
【図4】ハブを示す図で、(a)は正面断面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は斜視図である。
【図5】プレートスポークを示す図で、(a)は正面図、(b)は分解側面図、(c)は一部変更したニップル取付け部分を示す分解側面図である。
【図6】(a),(b),(c)はそれぞれニップル取付け部分を変更した異なる実施の形態によるプレートスポークを示す側面図である。
【図7】ネジ部を一体に成形したプレートスポークを示す図で、(a)は一実施の形態による側面図、(b1)は一部変更した実施の形態による平面図、(b2)はその側面図、(c1)は他の実施の形態による平面図、(c2)はその側面図である。
【図8】(a),(b)は、それぞれ異なる実施の形態によるプレートスポークのハブとの連結部を示す側断面図である。
【図9】プレートスポークの力支持を示す図である。
【図10】ホイールの支持剛性を説明する図で、(a)はスポークホイールの捩り剛性を示す図、(b)はハブフランジの最大応力を示す図、(c)は1穴によるリムフランジを示す側面図、(d)はその正面図、(e)は2穴によるリムフランジを示す正面図である。
【図11】(a),(b),(c),(d)は、それぞれプレートスポークを変更した各種デザインによるスポークホイールを示す正面図である。
【図12】リム及びプレートスポークを変更したデザインのスポークホイールを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面に沿って本発明の実施の形態について説明する。スポークホイール1は、図1(a),(b)に示すように、リム2と、ハブ3と、これらリム及びハブを連結する多数の板状のスポーク(プレートスポーク)5とからなる。該スポークホイール1は、オートバイに用いて好適であるが、これに限らず、自転車又は自動車等の他の車輌にも適用可能である。また、オートバイにあっては、前輪及び後輪の両方に用いられるが、一方のみ、例えば前輪のみを本プレートスポークホイールを用い、後輪を普通のワイヤスポークホイールとしてもよい。スポークホイール1は、図1(a)のように正面視で見られることが多く、その正面視において面積の大部分を占めるプレートスポーク5が人を惹き付ける意匠の要部となるが、該プレートスポーク5は、板状であるが故に多くのデザインが可能であり、かつ該プレートスポーク5を付け換えることにより多くの意匠を楽しむことができる(図11,図12参照)。
【0024】
プレートスポーク5は、図2(a),(b)に示すように、一端部にニップル結合用のネジ部6が設けられており、他端部にハブ3と連結する係合部7が形成されており、その間が板状の連結部9となっている。連結部9は、ネジ部6側が幅狭となり、所定幅bを有する係合部7側が幅広となり、それらを連結する略々3角形状のプレートからなり、一例として大小2個の肉抜き孔を有すると共に周方向に湾曲した形状からなる。リム2にはニップル用の座及び孔が多数形成されており、該孔の外径側(ドロップ部内側)からニップル11が挿入されて、前記プレートスポーク5のネジ部6に螺合する。ハブ3は、2個のフランジ12,13にそれぞれ係合孔15が周方向に多数形成されており、該係合孔15に前記プレートスポーク5の係合部7が係合する。
【0025】
図2に示す実施の形態においては、ニップル11は、ホイール1の中心Oに向けて挿入され、プレートスポーク5は、図2(a)において、該ネジ部6の中心線から延びる半径線Rが係合部7の所定幅bの中央を通るように設定されている。また、プレートスポーク5は、それぞれ所定立面角αとなるように、その係合部7がハブ3の2個のフランジ12,13の各係合孔15に周方向交互に軸方向外側から引っ掛けるように係合している。プレートスポーク5は、図9に示すように、ニップル11の締付けによりリム2とハブ3との間に所定張力F1,F2を付与されて連結されると共に、所定幅bを有する係合部7によるハブ3との連結に基づき、リム節点Aを頂点とした所定張り角βによりハブの2節点B,Cにてトラス状に接続する。従って、通常のワイヤスポークが引張り力のみによりリムとハブとを連結するのに対し、本プレートスポーク5は、上記トラス構造によりトルクに対しても支持する構造からなり、ハブとリムとの間の半径方向の荷重に加えて、トルクに対しても各プレートスポーク5が支持する。
【0026】
本プレートスポーク5は、車輌重量及び路面からの衝撃力等のハブ及びリムとの間の径方向荷重、並びに駆動トルクT1及び制動トルクT2に対して必要とする剛性及び強度を保持することができ、その際におけるプレートスポーク5の張力及び曲げ応力の分担は、張り角βとスポーク本数により決定される。なお、張り角β及びスポーク本数は、車輌等の支持荷重、駆動・制動力の大きさにより任意に設定することができる。一般に、制動トルクT2は駆動トルクT1に比して大きな力が作用し、従って点ABの張力F1と点ACの張力F2に差がつくように設計してもよい。また、上記実施の形態のように、半径線Rが係合部所定幅bの中央を通る形状(半径線Rが張り角βの1/2線であり、トラスが2等分3角形)が力学上好ましいが、これに限らず、半径線が係合部所定幅bの中央から外れる位置を通る形状、更にはニップル11の中心線が半径線Rに対して周方向に傾斜して延び、該中心線が係合部幅から外れるようにしてもよい(図12参照)。
【0027】
上述したスポークホイール1は、プレートスポーク5を、その係合部7にてハブ3に連結すると共にそのネジ部6をニップル11で締付けることによりリム2に連結したので、いわばプレートスポークに張力を与えてハブとリムとを連結したので、剛体(一体化)構造のキャストホイールよりはむしろリムスポークホイールに近く、路面からの振動・衝撃に対する吸収性に優れている。一方、プレートスポーク5は、それぞれ板状の所定幅bからなり、各スポーク自体意匠性の優れたものを採用可能であり、かつその本数もワイヤスポークホイールよりは少なくて足り、ホイール全体としてもプレートスポークを際立たせた優れた意匠とすることができる。更に、プレートスポーク5は、係合部7及びネジ部6にてハブ3及びリム2と連結するので、比較的簡単に交換することができ、プレートスポーク自体が設計自由度の高い構成からなることと相俟って、プレートスポーク5を各種デザインのものに交換して、ユーザの独自性に合せたバリエーションを楽しむことができる。
【0028】
ついで、リム(外輪)2、ハブ(車軸)3及びプレートスポーク5について詳細に説明する。
【0029】
リム2は、図3に示すように、帯状鋼板をロールフォーミングにより、左右リムフランジ20,20、タイヤのビート部を装着するビート座21,21及びビート座の間のドロップ23を成形すると共に、円環状に成形して切断し、(e)に示すように、円環形状の端を溶接25により接合すると共にバルブ孔28をあけて形成される。上記ドロップ23には、その中央線に沿って所定間隔毎にニップル座27及びニップル用貫通孔27aが形成されており、これらニップル座27は、(c)及び(d)に示すように、交互に立面角α方向に延びるように側面視で傾斜すると共に、正面視にあってはニップル11が中心Oに向うように半径線方向に延びるように形成されている。なお、リム2は、鋼板からなる、いわゆる鉄リムについて説明したが、これに限らず、アルミ型材からなる、いわゆるアルミリムでも同様に適用可能である。
【0030】
ハブ3は、図4に示すように、アルミダイキャストに切削加工を施して形成され、車軸に支持されるボス30、該ボスの外周に軸方向に所定間隔隔てて平行に円環状に突出する2個のハブフランジ12,13を有する。各ハブフランジ12,13にはそれぞれ2個15a,15bで1組となる長孔(係合孔)15が6対ずつ等間隔に形成されており、一方のフランジ12の1組の係合孔15が、他方のフランジ13の隣接する係合孔15の間に位置するように配置されている。即ち、各フランジ12又は13の1対の係合孔15は、60度間隔で配置されており、一方のフランジに対して他方のフランジの係合孔は全体で30度ずれた位置にあり、従ってプレートスポーク5は、ホイール1全体を正面から見れば、30度間隔で全体に均等に12本配置される。
【0031】
プレートスポーク5は、図5(a),(b)に示すように、板状のスポーク本体50とネジ部6とからなる。スポーク本体50は、例えば湾曲3角形状等の各種意匠が施された連結部9と、該連結部9の幅広側端部分がクランク状に屈曲された係合部7とからなる。所定幅bからなる係合部7は、その幅方向中央部分に切欠き51が形成され、左右の小幅の係合片7a,7bに分割されている。該係合部7は、平坦面からなる連結部9から略々90度屈曲されて引掛け部52aが形成され、該引掛け部52aの先端面が逆方向に略々90度屈曲されて抜止め部52bとなっている。
【0032】
スポーク本体50の幅狭側端部分に連結孔(又はネジ孔)50aが形成されており、外周にネジ溝6aが形成された円筒状のネジ部6の一端には舌状の連結片6bが一体に設けられている。該連結片6bには連結孔(又はネジ孔)6cが形成されており、両連結孔50a,6cにピン53が圧入等により嵌合され、スポーク本体50とネジ部6とが一体に固着される。なお、ピン53をネジとして両連結孔(ネジ孔)50a,6cをネジ止めしてもよい。ネジ部6は、ニップル11がリム2の外径側(ドロップ内側)から挿入されて螺合する。
【0033】
図5(c)は、ネジ部の固着方法が異なる実施の形態を示しており、ネジ部6にはその一端面に2個の連結片6b,6dが一体に設けられている。これら連結片6b,6dの間に前記スポーク本体50の幅狭側端部分が挟まれるように挿入され、ピン又はネジ53によりネジ部6とスポーク本体50とが一体に固着される。
【0034】
図6は、ネジ部とスポーク本体50との他の実施の形態による固着方法を示す。図6(a)は、ネジ部6の連結片6bにピン53を一体に設け、該ピン53をスポーク本体50の連結孔50aに圧入等により固定して、ネジ部6とスポーク本体50とを一体に固着している。図6(b)は、ネジ部6の連結片6bとスポーク本体50の幅狭側端部分を溶接により一体に固着している。図6(c)は、スポーク本体50の幅狭側端部分を略々90度に折曲げ、該折曲部50cに切欠き又は孔50dを形成する。ボルト55を切欠きに通して、ニップル11に螺合して、プレートスポーク5をリム2に連結する。なお、中央にネジ孔を有するネジ部6を別途設け、上記ボルト55を該ネジ孔に螺合することによりスポーク本体50とネジ部とを一体に固着してもよい。
【0035】
図7は、スポーク本体50とネジ部6とを一体に成形したプレートスポーク5の実施の形態を示す。図7(a)は、鋳造又は鍛造により一体成形されたプレートスポーク5を示し、該プレートスポーク5はスポーク本体50とネジ部6とが一体に成形されている。図7(b1),(b2)は、ネジ部6をスポーク本体50から塑性加工により一体成形したプレートスポーク5を示す。該スポーク本体50は板状部材から形成され、該スポーク本体50の幅狭端部分を鍛造又はすえ込み加工により略々円柱状に成形する。そして、該円柱状部50fの外周にネジ溝を切削し(又は転造し)、ネジ部6を一体に成形する。
【0036】
図7(c1),(c2)は、ネジ部を巻き加工により成形したプレートスポークを示す。スポーク本体50は、板状部材から連結部9及び係合部7がプレスにより成形され、かつ幅狭側端部分に、左右方向に突出する板状の翼部が形成される。該板状翼部は巻き加工により中空円筒状に形成され、該円筒状部分50eの外周にネジ溝6aが切削されてネジ部6が一体に成形される。
【0037】
図7に示す一体成形からなるプレートスポーク5は、部品点数が少く(1点)、特に図7(c)に示す巻き加工によるものは、加工工数も少なくしてコストダウンを図ることができる。また、巻き加工によるネジ部6は、ニップル11との螺合により巻き部分が固く締められ、巻き部分の弾性復元力及び端面の突当面50gによりニップル11との弛め止めも期待できる。なお、該巻き加工によるネジ部6は、製造精度が十分でなく、突当面50gに段差等があってネジ溝6aの仕上がりが多少難であっても、該ネジ部6は、リム2とニップル11で結合する際、ニップルにより隠されて、意匠性を損うことがない。
【0038】
図8は、プレートスポーク5の係合部7によるハブ3との係合を示す。図8(a)は、前述した屈曲部、即ち引掛け部52a及び抜止め部52bからなる係合部7を示し、係合部7がハブフランジ12,13の係合孔15に差込まれ、ネジ部6がニップルにより引張られることにより、引掛け部52aが係合孔15に引掛かり、抜止め部52bにより係合孔15からの抜けが阻止される。図8(b)は、プレートスポーク5の係合部7がL字状からなり、該L字状部を係合孔15に引掛けた後、その先端をヘディング加工により膨出部7eを成形し、孔からの抜止めを図っている。
【0039】
本プレートスポーク5は、その係合部7が2個の係合片7a,7bに分割されており、各係合部7がハブフランジの1組の係合孔対15の各係合孔15a,15bに係合し、ネジ部6がニップル11により締付けられてリム2に連結される。この際、図9に基づき前述したように、スポークホイール1に作用する制動、駆動トルクT1,T2は、ハブ3に対して所定幅bの係合部7を介して各プレートスポーク5からトラス状に作用する。車輌(オートバイ)の特性に基づく制動及び駆動力に対して、スポークホイール1に必要とする剛性を維持するためには、プレートスポークの本数及び各プレートスポークの張り角βを所定値に設定する必要がある。
【0040】
スポーク本数は、ハブ3のフランジ径、強度及びデザインから制限され、張り角βは、図10(a)に示すように大きい程大きなホイール捻り剛性が得られ、大きな制動、駆動力に対応することが可能となる。ホイール径によっても異なるが、スポーク本数は、8本〜16本、好ましくは10〜12本であり、張り角βは、10度〜22度、好ましくは13度〜19度、更に好ましくは16度〜18度である。
【0041】
プレートスポーク5の張り角βを大きくすることは、ハブフランジ12(13)の2節点B,C(幅b)の距離が広くなることであり、ハブフランジの強度を低下することになる。即ち、図10(b)に示すように、張り角βを大きくすることによりハブフランジの最大応力が増大する。必要なホイール捻り剛性を保持するためのスポーク本数(例えば12本)及び張り角β(例えば17度)を設定し、ハブフランジ12,13の強度を確保するためには、フランジ外径を大きくするか又はハブフランジ幅を厚くすることで対応可能である。プレートスポーク5の上記張り角βに対応する係合部7の幅bに対応する1個の長孔15’をハブフランジ12(13)に形成すると、図10(c)に示すように、ハブフランジ12の幅が肉厚となり、また図10(d)に示すように、ハブフランジ12の外径が大きくなる。
【0042】
本実施の形態では、プレートスポーク5の係合部7を2個の係合片7a,7bに分割し、ハブフランジ12の係合孔15も、図10(e)に示すように、比較的周方向に短い1対の係合孔15a,15bに分割した。これにより、ハブフランジの係合孔に作用する応力集中を低減し、図10(b)にハブ2穴として示すようにハブフランジに作用する最大応力を大幅に低減した。従って、プレートスポーク5の必要とする張り角βを保持しつつ、ハブフランジの大径化及び肉厚化を防止して、スポークホイール1の軽量化を向上すると共に、すっきりとした良好なデザインを得ることが可能となった。なお、プレートスポーク5の係合部7及びハブフランジ12(13)の係合孔15の分割数は、2個に限らず、3個又はそれ以上でもよい。また、ホイールに作用する荷重が小さかったり、またハブフランジの大型化が許容される場合、係合部及び係合孔は1個でもよい。
【0043】
図11は、プレートスポークを交換した各種のデザインからなるスポークホイール(タイヤを装着した状態)を示す。図11(a)は、プレートスポーク52が2等辺3角形からなるシンプルな構造のスポークホイール12を示す。図11(b)は、スポークホイール53がネジ部6から2本に分かれて、それぞれが係合片となってハブ3と連結するスポークホイール13を示す。図11(c)は、プレートスポーク54が中央部を左右に膨らむように変形した3角形からなるスポークホイール14を示す。図11(d)は、プレートスポーク55が中央部を凹むようにしてタワー状にみえる変形3角形としたスポークホイール15を示す。プレートスポークのデザインは、その他各種考えられ、同じリム2及びハブ3を用いて、プレートスポークのみを各種交換して各種デザインのスポークホイールを楽しむことができる。
【0044】
図12は、リムも一部変形したスポークホイール16を示す。該リム22は、ニップル座が回転方向に傾斜するように形成されており、従ってニップル11は、ハブの接線に向けて延びるように装着される。プレートホイール56も上記ニップルに合せて湾曲するように構成されている。
【符号の説明】
【0045】
1,12〜16 スポークホイール
2 リム
3 ハブ
5,52〜56 プレートスポーク
6 ネジ部
7 係合部
7a,7b 係合片
9 連結部
11 ニップル
12,13 ハブフランジ
15,15a,15b 係合孔
27 ニップル座
27a 貫通孔(ニップル孔)
50 スポーク本体
50e 円筒形状部分
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リムと、ハブと、これらリム及びハブを連結する多数のスポークと、からなるスポークホイールにおいて、
前記スポークは、一端にネジ部を、他端に所定幅からなる係合部を、前記ネジ部と係合部との間に板状の連結部を有するプレートスポークからなり、
前記リムは、周方向所定間隔毎にそれぞれ貫通孔を形成したニップル座を有し、
前記ハブは、軸方向に所定間隔を隔てて2個の環状のフランジを有すると共に、これらフランジにそれぞれ多数の係合孔を形成してなり、
前記プレートスポークが、前記係合部を前記係合孔に係合しかつ前記ニップル座に装着されたニップルを前記ネジ部に締付けて、前記リムとハブを連結してなる、
ことを特徴とするスポークホイール。
【請求項2】
前記連結部に各種意匠を施した多種類の前記プレートスポークを揃え、
これらプレートスポークから選択したプレートスポークを用いて、前記リムとハブとの間を連結してなる、
請求項1記載のスポークホイール。
【請求項3】
前記プレートスポークの係合部は、切欠きにより幅方向に複数個の係合片に分割され、
前記ハブフランジの係合孔は、前記係合片に合せて複数個に分割され、
前記各プレートスポークの係合片が、前記分割された1組の係合孔にそれぞれ係合してなる、
請求項1又は2記載のスポークホイール。
【請求項4】
前記プレートスポークは、前記連結部及び係合部からなるスポーク本体と前記ネジ部とが1個の部材から形成されてなる、
請求項1ないし3のいずれか記載のスポークホイール。
【請求項5】
前記プレートスポークは、板状の前記スポーク本体の幅狭側端部分に幅方向に拡がる翼部を一体に設け、該翼部を巻き加工して円筒形状に成形し、該円筒形状部分の外周にネジ溝を形成して、前記スポーク本体に前記ネジ部を一体に成形してなる、
請求項4記載のスポークホイール。
【請求項6】
請求項1ないし5記載のスポークホイールに用いられる、前記連結部に意匠を施してなるプレートスポーク。
【請求項1】
リムと、ハブと、これらリム及びハブを連結する多数のスポークと、からなるスポークホイールにおいて、
前記スポークは、一端にネジ部を、他端に所定幅からなる係合部を、前記ネジ部と係合部との間に板状の連結部を有するプレートスポークからなり、
前記リムは、周方向所定間隔毎にそれぞれ貫通孔を形成したニップル座を有し、
前記ハブは、軸方向に所定間隔を隔てて2個の環状のフランジを有すると共に、これらフランジにそれぞれ多数の係合孔を形成してなり、
前記プレートスポークが、前記係合部を前記係合孔に係合しかつ前記ニップル座に装着されたニップルを前記ネジ部に締付けて、前記リムとハブを連結してなる、
ことを特徴とするスポークホイール。
【請求項2】
前記連結部に各種意匠を施した多種類の前記プレートスポークを揃え、
これらプレートスポークから選択したプレートスポークを用いて、前記リムとハブとの間を連結してなる、
請求項1記載のスポークホイール。
【請求項3】
前記プレートスポークの係合部は、切欠きにより幅方向に複数個の係合片に分割され、
前記ハブフランジの係合孔は、前記係合片に合せて複数個に分割され、
前記各プレートスポークの係合片が、前記分割された1組の係合孔にそれぞれ係合してなる、
請求項1又は2記載のスポークホイール。
【請求項4】
前記プレートスポークは、前記連結部及び係合部からなるスポーク本体と前記ネジ部とが1個の部材から形成されてなる、
請求項1ないし3のいずれか記載のスポークホイール。
【請求項5】
前記プレートスポークは、板状の前記スポーク本体の幅狭側端部分に幅方向に拡がる翼部を一体に設け、該翼部を巻き加工して円筒形状に成形し、該円筒形状部分の外周にネジ溝を形成して、前記スポーク本体に前記ネジ部を一体に成形してなる、
請求項4記載のスポークホイール。
【請求項6】
請求項1ないし5記載のスポークホイールに用いられる、前記連結部に意匠を施してなるプレートスポーク。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−140259(P2011−140259A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−1522(P2010−1522)
【出願日】平成22年1月6日(2010.1.6)
【出願人】(000207425)大同工業株式会社 (45)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月6日(2010.1.6)
【出願人】(000207425)大同工業株式会社 (45)
【Fターム(参考)】
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