説明

スラッジ除去装置

【課題】液面に浮遊するスラッジを良好に取り除くことのできる新規なスラッジ除去装置の提供。
【解決手段】下端がスラッジ含有液中に浸漬される傾斜路10を形成するフレーム2と、傾斜路10に沿ってスラッジを掻き上げるスクレーパ17と、スクレーパ17を傾斜路10の下端側と上端側との間で往復移動させるための流体圧シリンダ16とを備える。スクレーパ17は、その幅方向両側上部に付設されるローラ19を有し、該ローラ19の下方に垂下する状態で往復移動される。傾斜路10の両側には側板13があり、その両側板13には、スクレーパ17が傾斜路10の上端側に向けて移動するときにローラ19を支持する傾斜状の往路レール21と、該往路レール21の上方にあってスクレーパ17が傾斜路10の下端側に向けて移動するときにローラ19を支持する傾斜状の復路レール23とが設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スラッジ含有液からスラッジを取り除くために用いられるスラッジ除去装置に係わり、特に自動車その他の塗装工程で循環して使用される塗料ミスト捕集用水から塗料スラッジを取り除くために用いられるスラッジ除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車のボディーや機械部品に対する塗装は塗装ブースと呼ばれる仕切られた空間内で行われる。ブース内では塗料をミスト状にして塗装対象に吹き付けるが、その一部は塗装対象に付着せずしてブース内に拡散するので、これをそのまま放置するとブース内に塗料が付着して清掃が困難になるばかりでなく、近傍の作業者の健康を害することに
なる。
【0003】
このため、ブース内における余剰の塗料ミストは種々の方法により捕集されるが、その一例として、金属板などから成る壁板に沿ってブース内の上部から水を流下させ、これにより壁板の表面に水膜を形成し、その水膜に塗料ミストを付着せしめることが行われている。
【0004】
ここに、係る塗料ミスト捕集用水は循環して使用するので、その循環系内において塗料ミスト捕集用水に含まれる塗料スラッジを水と分離して除去することが求められる。
【0005】
従来、そのスラッジ除去方法として、塗料スラッジを含んだ塗料ミスト捕集用水を分離槽に回収し、これに凝集剤等を添加して塗料スラッジを凝集、浮上せしめた後、更に塗料スラッジの凝集を促進させるべく、分離槽内の塗料スラッジ含有液をポンプにより汲み上げて気液混合しながら第2の分離槽に送り、第2の分離槽内で凝集、浮上した塗料スラッジを当該分離槽内に設けられる越流堰を通じてメッシュ金網に回収することが行われている(例えば、特許文献1)。
【0006】
又、凝集剤や気泡の作用により液面上に浮上した塗料スラッジをスクレーパにより槽外に掻き出すことが行われている(例えば、特許文献2)。
【0007】
【特許文献1】特開2004−237175号公報
【0008】
【特許文献2】特開平11−262725号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1のように液面上に浮上した塗料スラッジを越流堰の上部を通じてメッシュ金網内に回収するものでは効率が悪く、塗料スラッジの多くが除去されぬうちに槽内のスラッジ含有液(塗料ミスト捕集用水)が塗装ブースに送られ、塗装ブースと分離槽との間で多量の塗料スラッジを含んだ塗料ミスト捕集用水が循環されてその循環経路を汚損してしまう虞がある。
【0010】
又、特許文献2のように、無端の周回軌道にスクレーパを取り付けた装置では、スクレーパが槽内に戻るとき当該スクレーパが槽内の液面に対面する状態で進入し、しかもスラッジ含有液中にて反転されるために、これによる水掻き作用で液面が乱れ、液面に浮遊している塗料スラッジを沈降させ、これを槽外に掻き出せなくなるという欠点がある。
【0011】
又、特許文献2によれば、塗料スラッジの脱水を目的として、スクレーパをパンチングプレートに沿って移動させるようにしているので、スクレーパによる塗料スラッジの掻き出し中に、その多くが槽内に落下してしまう。
【0012】
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的は液面に浮遊する塗料その他のスラッジを良好に取り除くことのできる新規なスラッジ除去装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記の目的を達成するため、
スラッジ含有液の液面上に浮かぶスラッジを取り除くスラッジ除去装置であって、下端が前記スラッジ含有液中に浸漬される傾斜路を形成するフレームと、前記傾斜路に沿ってスラッジを掻き上げるスクレーパと、このスクレーパを前記傾斜路の下端側と上端側との間で往復移動させるための流体圧シリンダとを備え、
前記スクレーパは、その幅方向両側上部に付設されるローラを有して該ローラの下方に垂下する状態で前記傾斜路の下端側と上端側との間を往復移動されると共に、
前記フレームは前記傾斜路の両側に相対向して設けられる左右一対の側板を有し、その両側板には、前記スクレーパが傾斜路の上端側に向けて移動するときに前記ローラを支持する傾斜状の往路レールと、該往路レールの上方にあって前記スクレーパが傾斜路の下端側に向けて移動するときに前記ローラを支持する傾斜状の復路レールとが設けられることを特徴とする。
【0014】
又、スクレーパは、傾斜路の上端側に向けて移動するときに該傾斜路の表面に摺接する弾性変形可能なブレードを備えることを特徴とする。
【0015】
加えて、傾斜路の表面に対するブレードの接触圧が前記傾斜路の下端側より上端側で大きくなるように、前記傾斜路の表面から往路レールまでの高さ寸法が前記傾斜路の下端側より上端側で短く設定されることを特徴とする。
【0016】
又、フレームの両側板には、スクレーパが傾斜路の下端側に移動されるときにローラを往路レールの上端から復路レールの上端に案内する揺動自在なガイド板が設けられることを特徴とする。
【0017】
更に、流体圧シリンダの伸縮速度を調整可能なシリンダ制御部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るスラッジ除去装置によれば、スラッジの除去が手作業により行われる既設の分離槽上に配置してスラッジ除去作業の自動化を低コストで実現することができ、しかもスクレーパが上下2列の往路レールと復路レールで支持されるローラを有して起立状態で往復移動されるようにしていることから、液面上に浮かんだスラッジを傾斜路に沿って掻き上げる前に、スラッジ含有液の液面に対してスクレーパを直角に進入させることが可能となる。このため、液面が波立たず、これによりスラッジの沈降が防止されるために除去不能なスラッジ量を低減できる。
【0019】
又、スクレーパは、傾斜路の上端側に向けて移動するときに該傾斜路の表面に摺接する弾性変形可能なブレードを有することから、スラッジの掻き上げに際して耳障りな摩擦音が発生せず、しかもスラッジを取り逃がしなく排出することが可能となる。
【0020】
加えて、傾斜路の表面に対するブレードの接触圧が前記傾斜路の下端側より上端側で大きくなるように、傾斜路の表面から往路レールまでの高さ寸法が傾斜路の下端側より上端側で短く設定されることから、掻き上げ途中のスラッジから多くの水分を排除してその含水率を低減できる。
【0021】
更に、フレームの両側板には、スクレーパが傾斜路の下端側に移動されるときにローラを往路レールの上端から復路レールの上端に案内する揺動自在なガイド板が設けられることから、スクレーパが往路レール上を逆行することを確実に防止できる。このため、往路を逆行したスクレーパでスラッジ含有液の液面が乱されたり、そのスクレーパで液面上のスラッジが傾斜路の反対側に押し遣られたりしてしまうことがなく、液面上のスラッジを良好に掻き上げることができる。
【0022】
又、流体圧シリンダの伸縮速度を調整可能なシリンダ制御部を備えることから、スクレーパをスラッジの性状に合った最適な速度で移動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面に基づいて本発明を詳しく説明する。図1は本発明に係るスラッジ除去装置の使用態様を示した説明図である。図1において、1は分離槽であり、この分離槽1には図示せぬ塗装ブースからスラッジ含有液L(塗料ミスト捕集用水)が送り込まれる。そして、そのスラッジ含有液Lは、液面上に浮かぶ塗料スラッジSを取り除かれた後、清浄水として分離槽1内から塗装ブースに給送される。
【0024】
ここに、本発明に係るスラッジ除去装置は、分離槽1の上部に配置され、分離槽1内におけるスラッジ含有液Lの液面上に浮遊する塗料スラッジSを分離槽1の外部に排出するのに用いられる。
【0025】
2は係るスラッジ除去装置の本体部分を構成するフレームであり、そのフレーム2上には加圧水発生装置3が設けられる。
【0026】
その加圧水発生装置3は、分離槽1内のスラッジ含有液Lを循環させるポンプ4(例えば遠心ポンプ)を含んで構成されるもので、ポンプ4の吸込口は管路5を介して分離槽1の下部内に連通される。又、ポンプ4の吐出口には加圧容器6(レギュレータ)が接続され、その加圧容器6と分離槽1の下部内が管路7より連通されている。特に、ポンプ4の吸込口の近傍には吸気管8が取り付けられ、当該ポンプ4の起動中に吸気管8を通じてポンプ4内にエア(外気)が取り込まれるようになっている。
【0027】
しかして、ポンプ4の起動により管路5を通じて分離槽1内のスラッジ含有液Lが汲み上げられると、そのスラッジ含有液Lとエアがポンプ4内で撹拌されてスラッジ含有液L中に気泡が混入され、次いでそのスラッジ含有液Lが加圧容器6内に送り込まれることにより、加圧容器6内の圧力でスラッジ含有液L中にエアが溶け込む。そして、その液が大気開放されることにより、スラッジ含有液L中に溶け込んだエアが微細化されて現れる。この結果、多量の微細気泡を含んだスラッジ含有液Lが管路7を通じて分離槽1内に戻される。
【0028】
これによれば、塗料スラッジSの凝集が促進されると共に、気泡の作用により塗料スラッジSに大きな浮力が生じるために当該塗料スラッジSを分離槽1内の液面上に良好に浮上せしめることができる。尚、分離槽1には高分子物質から成る少量の凝集剤等が添加されるが、その添加は必ずしも必要でなく、スラッジ含有液Lを加圧水発生装置3に通すだけでも塗料スラッジSを凝集させて、これを液面上に良好に浮上せしめることができる。
【0029】
ここに、本願装置フレーム2は、分離槽1内におけるスラッジ含有液Lの液面上に浮かぶ塗料スラッジSを排出するための搬出経路と成す傾斜路10を形成する。特に、その傾斜路10は下端がスラッジ含有液L中に浸漬されると共に、該傾斜路10の上端は落下口11として分離槽1の外側上部に開通される。そして、その落下口11の下方位置に回収容器12が配置され、その回収容器12内に塗料スラッジSが落とし込まれるようになっている。
【0030】
次に、図2はスラッジ除去装置の縦断面図であり、図3には図2におけるX−X断面(本装置の横断面)を示す。
【0031】
これらの図で明らかなように、フレーム2は傾斜路10を底面として該傾斜路10の両側に相対向して設けられる左右一対の側板13,13を有する。その両側板13の上部には天板14が架設され、両側板13の末端部には端部プレート15が取り付けられる。
【0032】
図2で明らかなように、端部プレート15には流体圧シリンダ16が取り付けられ、その伸縮ロッド部には両側板13の間隔(傾斜路10の幅)と略同じ幅を有するスクレーパ17が取り付けられる。本例において、流体圧シリンダ16はボトム側がクレビス形とされる複動型の空気圧シリンダで、シリンダ部のボトムが端部プレート15に形成されるブラケット15Aにピン18にて結合され、そのピン18を中心として当該流体圧シリンダ16が両側板13の間で上下方向に揺動可能とされている。
【0033】
一方、スクレーパ17は、流体圧シリンダ16の伸縮ロッド部が接続する金属製のベースプレート17Aと、該ベースプレート17Aの下端に取り付けられるブレード17Bとに構成される板状部材であり、その幅方向両側上部にはローラ19が付設される。尚、ローラ19はベースプレート17Aの一部を折り曲げて形成されるブラケット20に対して回転自在に取り付けられる。又、ブレード17Bは弾性変形可能なゴム板から成る。
【0034】
そして、係るスクレーパ17は、流体圧シリンダ16の伸縮動作により傾斜路10の下端側と上端側との間で往復移動され、そのスクレーパ17が傾斜路10の上端側に向かって移動するときには、傾斜路10の表面にブレード17Bが摺接されることにより、スラッジ含有液Lの液面上に浮かぶ塗料スラッジSが傾斜路10に沿って掻き上げられ、その塗料スラッジSが落下口11より排出されるようになっている。
【0035】
又、図2および図3から明らかなように、両側板13には傾斜路10に沿って延びる往路レール21が敷設され、該往路レール21の上方には中間プレート22を介して往路レール21よりも短い傾斜状の復路レール23が敷設される。
【0036】
往路レール21と復路レール23は、スクレーパ17の移動案内を行うものであり、スクレーパ17が傾斜路10の上端側に向かって移動(上昇移動)するとき左右一対のローラ19が往路レール21により支持され、スクレーパ17が傾斜路10の下端側に向かって移動(下降移動)するときには復路レール23によりローラ19が支持されるようになっている。
【0037】
しかして、スクレーパ17は、往路レール21と復路レール23でローラ19が支持されることにより、当該ローラ19より下方に垂下する起立状態で往復移動を行うものである。
【0038】
尚、スクレーパ17の上昇移動時には上記のように傾斜路10の表面に対してブレード17Bが摺接するが、スクレーパ17の下降移動時には往路レール21より上方に位置する復路レール23でローラ19が支持されることにより、ブレード17Bが傾斜路10の表面から離間されることになる。
【0039】
ここで、スクレーパ17は、復路レール23の下端に達したローラ19が往路レール21の下端上に落下することで初期位置(図2の実線で示される位置)に復帰するが、このとき係るスクレーパ19が起立姿勢を保ってスラッジ含有液L中に進入するので、スラッジ含有液Lの液面が波立たず、それ故に塗料スラッジSの沈降を防止することができる。
【0040】
又、図2で明らかなように、傾斜路10と往路レール21は屈曲した形態にして傾斜角度が変化されており、それらの下端側は緩斜面部10A,21A(本例において液面に対し約15度)とされ、上端側は緩斜面部10A,21Aよりも傾斜角度が大きい急斜面部10B,21Bとされている。特に、傾斜路10の上端側である急斜面部10Bでは、その表面から往路レール21までの高さ寸法H2が、緩斜面部10Aにおける表面から往路レール21までの高さ寸法H1よりも短く設定されている。これによれば、急斜面部10Bにおいて、ブレード17Bが弾性変形されつつ傾斜路10の表面に強力に押し付けられるため、急斜面部10Bとブレード17Bの交差角が小さくなることも手伝って、掻き上げ途中の塗料スラッジSから水分が絞り出されるという効果が得られる。
【0041】
尚、絞り出された水分は、スクレーパ17と両側板13との僅かな隙間から傾斜路10を通じてスラッジ含有液L中に戻される。又、ブレード17Bの弾性変形による反力がスクレーパ17の押上力として作用するが、このとき中間プレート22がローラ19を上方から押え付けてスクレーパ19の浮上を防止する働きをする。
【0042】
一方、図2において、フレーム2の両側板13には往路レール21と復路レール23との上端部位置でガイド板24が取り付けられる。このガイド板24は、ピン25を中心に上下方向に揺動自在とされるもので、平時は往路レール21上にあって該往路レール21の上端部分を遮断しているが、スクレーパ17の上昇移動時にはローラ19により上方に押し開かれて当該ローラ19の通過を許容し、ローラ19の通過後には自重により初期位置に復帰して往路レール21の下端側に対するローラ19の侵入を阻止する。そして、流体圧シリンダ16の縮小動作によりスクレーパ17が下降移動されるときには、ガイド板24によりローラ19が往路レール21の上端から復路レール23の上端に案内されるようになっている。尚、ガイド板24を省略しても、流体圧シリンダ16の縮小速度を上げることにより、ローラ19を往路レール21から復路レール23に乗り移らすことができる。
【0043】
次に、図4により流体圧シリンダの伸縮速度を調整するシリンダ制御部30について説明する。図4において、31は空気圧源(エアコンプレッサ)、32は空気圧源31に接続する切換バブルであり、切換バルブ32のポートには2つの可変絞り付き逆止弁33が接続され、それら可変絞り付き逆止弁33は、それぞれ流体圧シリンダ16のヘッド側とボトム側のポートに接続される。
【0044】
そして、このようなシリンダ制御部30によれば、スラッジ含有液の液面上に浮かぶ塗料スラッジの性状に応じて流体圧シリンダ16の伸縮速度、ひいてはスクレーパ17の移動速度を調整して塗料スラッジの除去を好適に行うことができる。
【0045】
以上、本発明について説明したが、本発明は上記例に限らず、例えば流体圧シリンダ17として油圧シリンダを用いてもよい。又、本発明に係るスラッジ除去装置は塗料スラッジほか、スラッジ含有液の液面上に浮かぶ様々なスラッジを除去するのに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係るスラッジ除去装置の使用態様を示す説明図
【図2】同装置の縦断面図
【図3】図2におけるX−X断面図
【図4】シリンダ制御部の構成例を示す空気圧回路図
【符号の説明】
【0047】
1 分離槽
2 フレーム
3 加圧水発生装置
4 ポンプ
6 加圧容器
8 吸気管
10 傾斜路
13 フレームの側板
16 流体圧シリンダ
17 スクレーパ
17B ブレード
19 ローラ
21 往路レール
23 復路レール
24 ガイド板
30 シリンダ制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スラッジ含有液の液面上に浮かぶスラッジを取り除くスラッジ除去装置であって、下端が前記スラッジ含有液中に浸漬される傾斜路を形成するフレームと、前記傾斜路に沿ってスラッジを掻き上げるスクレーパと、このスクレーパを前記傾斜路の下端側と上端側との間で往復移動させるための流体圧シリンダとを備え、
前記スクレーパは、その幅方向両側上部に付設されるローラを有して該ローラの下方に垂下する状態で前記傾斜路の下端側と上端側との間を往復移動されると共に、
前記フレームは前記傾斜路の両側に相対向して設けられる左右一対の側板を有し、その両側板には、前記スクレーパが傾斜路の上端側に向けて移動するときに前記ローラを支持する傾斜状の往路レールと、該往路レールの上方にあって前記スクレーパが傾斜路の下端側に向けて移動するときに前記ローラを支持する傾斜状の復路レールとが設けられることを特徴とするスラッジ除去装置。
【請求項2】
スクレーパは、傾斜路の上端側に向けて移動するときに該傾斜路の表面に摺接する弾性変形可能なブレードを備えることを特徴とする請求項1記載のスラッジ除去装置。
【請求項3】
傾斜路の表面に対するブレードの接触圧が前記傾斜路の下端側より上端側で大きくなるように、前記傾斜路の表面から往路レールまでの高さ寸法が前記傾斜路の下端側より上端側で短く設定されることを特徴とする請求項2記載のスラッジ除去装置。
【請求項4】
フレームの両側板には、スクレーパが傾斜路の下端側に移動されるときにローラを往路レールの上端から復路レールの上端に案内する揺動自在なガイド板が設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスラッジ除去装置。
【請求項5】
流体圧シリンダの伸縮速度を調整可能なシリンダ制御部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスラッジ除去装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−253072(P2007−253072A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−81027(P2006−81027)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(505128614)株式会社トータルエス・ケー (2)
【Fターム(参考)】