説明

スルホニウム塩,光酸発生剤,硬化性組成物及びポジ型フォトレジスト組成物

【課題】i線に光感応性が高く重合性化合物への相溶性と配合後の貯蔵安定性に優れたスルホニウム塩及びこれを含む酸発生剤の提供。
【解決手段】下式(1)で示されるスルホニウム塩、又は下式(1)及び(2)で示される混合スルホニウム塩を含んでなる光酸発生剤。


〔式中,R1〜R6、R’1〜R’9はアルキル基、アルコキシ基等を表し、Ar1〜Ar5はフェニル基,ナフチル基、フェニレン基又はナフチレン基を表し、m1〜m6、n1〜n9は基の個数を表し、X-は一価の多原子アニオンを表す。〕


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1),
【化1】



〔式(1)中,R1〜R6は,互いに独立して,アルキル基,ヒドロキシル基,アルコキシ基,アルキルカルボニル基,アリールカルボニル基,アルコキシカルボニル基,アリールオキシカルボニル基,アリールチオカルボニル基,アシロキシ基,アリールチオ基,アルキルチオ基,アリール基,複素環式炭化水素基,アリールオキシ基,アルキルスルフィニル基,アリールスルフィニル基,アルキルスルホニル基,アリールスルホニル基,ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基,置換されていてよいアミノ基,シアノ基,ニトロ基又はハロゲン原子を表し,Ar1,Ar2は互いに独立して,フェニル基またはナフチル基を表し,m1〜m6,はそれぞれR1〜R6の個数を表し,m1,m4及びm6は0〜5の整数,m2,m3及びm5は0〜4の整数を表す。X-は一価の多原子アニオンを表す(ただし,MY6-は除き,ここにMは,リン,ホウ素及びアンチモン原子を表し,Yはハロゲン原子を表す)。〕で示されるスルホニウム塩。
【請求項2】
1〜R6について,該アルキル基が,炭素数1〜18の直鎖アルキル基,炭素数3〜18の分枝鎖アルキル基,又は炭素数3〜18のシクロアルキル基であり,該アルコキシ基が,炭素数1〜18の直鎖アルコキシ基,又は炭素数3〜18の分枝鎖アルコキシ基であり,該アルキルカルボニル基が,炭素数2〜18の直鎖アルキルカルボニル基,又は炭素数4〜18の分枝鎖アルキルカルボニル基であり,該アリールカルボニル基が,炭素数7〜11のアリールカルボニル基であり,該アルコキシカルボニル基が,炭素数2〜19の直鎖アルコキシカルボニル基,又は炭素数4〜19分枝鎖アルコキシカルボニル基であり,該アリールオキシカルボニル基が,炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基であり,該アリールチオカルボニル基が,素数7〜11のアリールチオカルボニル基であり,該アシロキシ基基が,炭素数2〜19の直鎖アシロキシ基又は炭素数4〜19の分枝鎖アシロキシ基であり,該アリールチオ基が,炭素数6〜20のアリールチオ基であり,該アルキルチオ基が,炭素数1〜18の直鎖アルキルチオ基又は炭素数3〜18の分枝鎖アルキルチオ基であり,該アリール基が,炭素数6〜10のアリール基であり,該複素環式炭化水素基が,炭素数4〜20の複素環式炭化水素基であり,該アリールオキシ基が,炭素数6〜10のアリールオキシ基であり,該アルキルスルフィニル基が,炭素数1〜18の直鎖アルキルスルフィニル基又は炭素数3〜18の分枝鎖スルフィニル基であり,該アリールスルフィニル基が,炭素数6〜10のアリールスルフィニル基であり,該アルキルスルホニル基が,炭素数1〜18の直鎖アルキルスルホニル基又は炭素数3〜18の分枝鎖アルキルスルホニル基,該アリールスルホニル基が,炭素数6〜10のアリールスルホニル基,該ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基が,式(3)
【化2】



〔AOはエチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基,qは1〜5の整数を表す。〕で示されるヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基であり,該置換されていてよいアミノ基が,アミノ基(−NH2)及び炭素数1〜15の置換アミノ基であり,該ハロゲン原子が,フッ素原子,塩素原子,臭素原子又はヨウ素原子である,請求項1に記載のスルホニウム塩。
【請求項3】
1〜R6が,メチル基,メトキシ基またはアセチル基よりなる群から選ばれる1種であることを特徴とする,請求項1又は2に記載のスルホニウム塩。
【請求項4】
3及びR4がメチル基またはメトキシ基であり,m3及びm4が1であり,m1,m2,m5及びm6が0である,請求項1ないし3の何れかに記載のスルホニウム塩。
【請求項5】
1〜m6が何れも0である,請求項1ないし4の何れかに記載のスルホニウム塩。
【請求項6】
Ar1,Ar2が何れもフェニル基である,請求項1ないし5の何れかに記載のスルホニウム塩。
【請求項7】
式(1)のX-が,(Rf)bPF6-b-,R10cBY4-c-,R10cGaY4-c-,R11SO3-,(R11SO23-又は(R11SO22-で表されるアニオン〔ここに,Pはリン原子,Fはフッ素原子,Rfは水素原子の80モル%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基,R10は,少なくとも1個の水素原子がハロゲン原子,トリフルオロメチル基,ニトロ基又はシアノ基で置換されたフェニル基,Bはホウ素原子,Yはハロゲン原子,Gaはガリウム原子,R11は,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基,bは1〜5の整数,cは1〜4の整数を表す。〕である,請求項1ないし6の何れかに記載のスルホニウム塩。
【請求項8】
請求項1ないし7の何れかのスルホニウム塩と下記式(2),
【化3】



〔式(2)中,R’1〜R’9は,互いに独立して,アルキル基,ヒドロキシル基,アルコキシ基,アルキルカルボニル基,アリールカルボニル基,アルコキシカルボニル基,アリールオキシカルボニル基,アリールチオカルボニル基,アシロキシ基,アリールチオ基,アルキルチオ基,アリール基,複素環式炭化水素基,アリールオキシ基,アルキルスルフィニル基,アリールスルフィニル基,アルキルスルホニル基,アリールスルホニル基,ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基,置換されていてよいアミノ基,シアノ基,ニトロ基又はハロゲン原子を表し,Ar3及びAr5は互いに独立して,フェニル基またはナフチル基を表し,Ar4はフェニレン基またはナフチレン基を表し,n1〜n9,はそれぞれR’1〜R’9の個数を表し,n4,n6,n7及びn9は0〜5の整数,n1,n2,n3,n5及びn8は0〜4の整数を表し,X-は一価の多原子アニオンを表す。〕で示されるスルホニウム塩とを含んでなる,混合スルホニウム塩。
【請求項9】
R’1〜R’9について,該アルキル基が,炭素数1〜18の直鎖アルキル基,炭素数3〜18の分枝鎖アルキル基,又は炭素数3〜18のシクロアルキル基であり,該アルコキシ基が,炭素数1〜18の直鎖アルコキシ基,又は炭素数3〜18の分枝鎖アルコキシ基であり,該アルキルカルボニル基が,炭素数2〜18の直鎖アルキルカルボニル基,又は炭素巣4〜18の分枝鎖アルキルカルボニル基であり,該アリールカルボニル基が,炭素数7〜11のアリールカルボニル基であり,該アルコキシカルボニル基が,炭素数2〜19の直鎖アルコキシカルボニル基又は炭素数4〜19の分枝鎖アルコキシカルボニル基であり,該アリールオキシカルボニル基が,炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基であり,該アリールチオカルボニル基,炭素数7〜11のアリールチオカルボニル基であり,該アシロキシ基が,炭素数2〜19の直鎖アシロキシ基又は炭素数4〜19の分枝鎖アシロキシ基であり,該アリールチオ基が,炭素数6〜20のアリールチオ基であり,該アルキルチオ基が,炭素数1〜18の直鎖アルキルチオ基又は炭素数3〜18の分枝鎖アルキルチオ基であり,該アリール基が,炭素数6〜10のアリール基であり,該複素環式炭化水素基が,炭素数4〜20の複素環式炭化水素基であり,該アリールオキシ基が,炭素数6〜10のアリールオキシ基であり,アルキルスルフィニル基が,炭素数1〜18の直鎖アルキルスルフィニル基又は炭素数3〜18の分枝鎖アルキルスルフィニル基であり,該アリールスルフィニル基が,炭素数6〜10のアリールスルフィニル基であり,該アルキルスルホニル基が,炭素数1〜18の直鎖アルキルスルホニル基又は炭素数3〜18の分枝鎖アルキルスルホニル基であり,該アリールスルホニル基が,炭素数6〜10のアリールスルホニル基であり,該ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基が,式(4)
【化4】



〔AOは,エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基,q’は,1〜5の整数を表す。〕で示されるヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基であり,該置換されていてよいアミノ基が,アミノ基(−NH2)及び炭素数1〜15の,飽和炭化水素基又は芳香族基を含んでよい炭化水素基置換基で置換された置換アミノ基であり,該ハロゲン原子が,フッ素原子,塩素原子,臭素原子又はヨウ素原子である,請求項8に記載の混合スルホニウム塩。
【請求項10】
R’1〜R’9が,互いに独立して,メチル基,メトキシ基またはアセチル基よりなる群から選ばれる1種を表すものである,請求項8又は9に記載の混合スルホニウム塩。
【請求項11】
R’3,R’4及びR’7がメチル基またはメトキシ基であり,n3,n4及びn7が1であり,n1,n2,n5,n6,n8及びn9が0である,請求項8ないし10の何れかに記載の混合スルホニウム塩。
【請求項12】
1〜n9が何れも0である,請求項8ないし11の何れかに記載の混合スルホニウム塩。
【請求項13】
式(2)のX-が,MYa-,(Rf)bPF6-b-,R10cBY4-c-,R10cGaY4-c-,R11SO3-,(R11SO23-又は(R11SO22-で表されるアニオン〔ここに,Mはリン原子,ホウ素原子,又はアンチモン原子,Yはハロゲン原子,Pはリン原子,Fはフッ素原子,Rfは水素原子の80モル%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基,R10は,少なくとも1個の水素原子がハロゲン原子,トリフルオロメチル基,ニトロ基又はシアノ基で置換されたフェニル基,Bはホウ素原子,Yはハロゲン原子,Gaはガリウム原子,R11は,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基,aは4〜6の整数,bは1〜5の整数,cは1〜4の整数を表す。〕である,請求項8ないし12の何れかに記載の混合スルホニウム塩。
【請求項14】
式(1)及び式(2)のX-が,(CF3CF23PF3-,(C654-,((CF32634-,(C654Ga-,((CF32634Ga-,(CF3SO23-,トリフルオロメタンスルホン酸アニオン,ノナフルオロブタンスルホン酸アニオン,ベンゼンスルホン酸アニオン,p−トルエンスルホン酸アニオン,及び(CF3SO22-より選ばれるアニオンである,請求項1ないし13の何れかに記載の混合スルホニウム塩。
【請求項15】
請求項1ないし14の何れかに記載のスルホニウム塩を含有することを特徴とする光酸発生剤。
【請求項16】
請求項15に記載の光酸発生剤とカチオン重合性化合物とを含有することを特徴とするエネルギー線硬化性組成物。
【請求項17】
請求項16に記載のエネルギー線硬化性組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化体。
【請求項18】
請求項15に記載の光酸発生剤と,酸の作用によりアルカリに対する溶解性が増大する樹脂である成分(B)とを含有することを特徴とする,化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物。
【請求項19】
前記成分(B)が,ノボラック樹脂(B1),ポリヒドロキシスチレン樹脂(B2),及びアクリル樹脂(B3)からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を含むものであることを特徴とする,請求項18に記載の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物。
【請求項20】
アルカリ可溶性樹脂(C)及び酸拡散制御剤(D)を更に含有することを特徴とする,請求項18又は19に記載の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物。
【請求項21】
支持体上に請求項18ないし20の何れかに記載の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物からなる膜厚5〜150μmのフォトレジスト層を積層してフォトレジスト積層体を得る積層工程と,該フォトレジスト積層体に部位選択的に光又は放射線を照射する露光工程と,該露光工程後にフォトレジスト積層体を現像してレジストパターンを得る現像工程と,を含むことを特徴とするレジストパターンの作製方法。

【公開番号】特開2011−102269(P2011−102269A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−257930(P2009−257930)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(000106139)サンアプロ株式会社 (32)
【Fターム(参考)】