説明

ズームレンズ

【課題】 精度が高められたズームレンズを提供する。
【解決手段】 レンズ前群111を構成する第1のサブレンズ群111_1と第2のサブレンズ群111_2との間にシャッタ130を配置するとともに、第1のサブレンズ群111_1を保持する第1のレンズ枠141と第2のサブレンズ群111_2を保持する第2のレンズ枠142との双方を、直接に移動筒121に支持するとともに、第2のレンズ枠142の凸部を、溝121dの奥側に連結しその溝121dが回転方向に折れ曲がった形状を形成する凹部に嵌入することにより、第2のレンズ枠142を移動筒121に支持した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のレンズ群からなる撮影レンズと、その撮影レンズを保持して伸縮しその撮影レンズの焦点距離を変化させるレンズ鏡胴とを有するズームレンズに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ロール状の写真フイルム上に写真撮影を行なうコンパクトフイルムカメラ、被写体光を撮像素子で捉えて画像信号を生成するデジタルカメラ、携帯電話に搭載されるカメラ、あるいは動画を撮影するビデオカメラ等の光学機器には、ズームレンズを備えたものがある。それらの光学機器に備えられたズームレンズは大きくは2つの機能を有しており、そのうちの1つは焦点距離を変倍することにより像倍率を変倍するズーミング機能であり、もう1つはピントの合った像を形成するための焦点調節(ピント調節)機能である。これら2つの機能は、いずれも、ズームレンズを構成する複数のレンズ群全体あるいは一部を光軸方向に移動させることにより実現される。これら複数のレンズ群のうちの1つのレンズ群はレンズ枠で保持されてシャッタに取り付けられており、さらにそのシャッタは、レンズ鏡胴を構成する、光軸方向に移動する移動筒に取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−321478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したように、従来のズームレンズでは、複数のレンズ群のうちの1つのレンズ群がレンズ枠で保持されてシャッタに取り付けられており、さらにそのシャッタがレンズ鏡胴を構成する移動筒に取り付けられている。このため、従来のズームレンズでは、ズームレンズを製造するにあたり、レンズ群をレンズ枠で保持してシャッタに取り付ける工程において生じる取付け寸法誤差と、さらにそのシャッタを移動筒に取り付ける工程において生じる取付け寸法誤差との双方の誤差を有する。従って、レンズ群の、光軸方向に対する傾きや光軸とのズレを小さく抑えることは困難であり、ズームレンズの精度が低いという問題がある。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑み、精度が高められたズームレンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成する本発明のズームレンズは、複数のレンズ群からなる撮影レンズと、その撮影レンズを保持して伸縮しその撮影レンズの焦点距離を変化させるレンズ鏡胴とを有するズームレンズにおいて、
上記複数のレンズ群を構成する所定のレンズを保持する第1のレンズ枠と、
上記第1のレンズ枠を支持する第1の鏡胴部材を含む複数の鏡胴部材とを備え、
上記第1の鏡胴部材が、他の第2の鏡胴部材が嵌合してその第1の鏡胴部材の光軸方向の移動を許可するとともに回転を禁止する、光軸方向に延び一端がその第1の鏡胴部材の端に達するキー溝と、そのキー溝の奥側に連絡しそのキー溝が回転方向に折れ曲がった形状を形成する凹部とを有し、
上記第1のレンズ枠が、上記キー溝に上記一端から嵌入し奥に移動して上記凹部に嵌入する凸部を有し、その凸部が上記凹部に嵌入することによりその第1のレンズ枠が上記第1の鏡胴部材に支持されてなることを特徴とする。
【0006】
本発明のズームレンズは、第1のレンズ枠を支持する第1の鏡胴部材が、他の第2の鏡胴部材が嵌合して第1の鏡胴部材の光軸方向の移動を許可するとともに回転を禁止するキー溝と、そのキー溝の奥側に連絡しそのキー溝が回転方向に折れ曲がった形状を形成する凹部とを有し、第1のレンズ枠の凸部が上記凹部に嵌入することにより第1のレンズ枠が第1の鏡胴部材に支持されてなる構成である。このため、第1のレンズ枠を支持する第1の鏡胴部材の、上記キー溝以外の部分に、レンズ枠を支持するための空隙部分を設ける必要はなく、従って第1の鏡胴部材および第2の鏡胴部材の強度の低下を抑えたまま、組立精度が高く且つ小型のズームレンズを提供することができる。
【0007】
ここで、上記撮影レンズを構成する複数のレンズ群のうちの1つのレンズ群が第1のサブレンズ群と第2のサブレンズ群との2つのサブレンズ群からなり、
上記第1のレンズ枠が上記第1のサブレンズ群を保持するものであって、さらに
上記2つのサブレンズ群の間に配置されたシャッタと、
上記第2のサブレンズ群を保持する第2のレンズ枠とを備え、
上記第1の鏡胴部材が、上記第1のレンズ枠と上記第2のレンズ枠との双方を直接に支持するものであることが好ましい。
【0008】
このように、1つのレンズ群を構成する第1のサブレンズ群と第2のサブレンズ群との間にシャッタが配置されるとともに、その第1のサブレンズ群を保持する第1のレンズ枠とその第2のサブレンズ群を保持する第2のレンズ枠との双方が、直接に上記第1の鏡胴部材に支持されてなる構成であると、ズームレンズを製造するにあたり、シャッタが配置された第1,第2のサブレンズ群を保持する第1,第2のレンズ枠を直接に第1の鏡胴部材に支持する工程のみで済む。従って、従来の、レンズ群をレンズ枠で保持してシャッタに取り付ける工程と、そのシャッタを鏡胴部材である移動筒に取り付ける工程とが必要とされる技術と比較し、レンズ群の、光軸方向に対する傾きや光軸とのズレを小さく抑えることができ、精度の高いズームレンズを提供することができる。
【0009】
また、上記シャッタが、上記第1のレンズ枠と上記第2のレンズ枠とのうちのいずれか一方のレンズ枠に支持されたものであることも好ましい。
【0010】
このように、シャッタをいずれか一方のレンズ枠に支持する構成を採用すると、レンズ群の、光軸方向に対する傾きや光軸とのズレを小さく抑えたまま、ズームレンズの組立工程を簡素化することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、精度の高いズームレンズを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明のズームレンズの第1実施形態が組み込まれたカメラを示す図である。
【0014】
図1(a)には、本発明のズームレンズの第1実施形態が組み込まれたカメラを前面斜め上から見た図が示されている。また、図1(b)には、図1(a)に示すカメラを背面から見た図が示されている。
【0015】
図1に示すカメラ1は、ロール状の写真フイルム上に写真撮影を行なうコンパクトフイルムカメラであり、図1(a)に示すように、このカメラ1の前面中央部には、複数のレンズ群からなる撮影レンズ110と、その撮影レンズ110を保持して伸縮しその撮影レンズ110の焦点距離を変化させるレンズ鏡胴120とを有するズームレンズ100が備えられている。
【0016】
また、このカメラ1の前面上部には、フラッシュ発光部16と、測距部17を構成するAF投光窓17aおよびAF受光窓17bと、ファインダ対物窓15と、測光光学部20とが備えられている。さらに、このカメラ1の上面には、シャッタボタン14が備えられている。
【0017】
また、図1(b)に示すように、このカメラ1の背面には、裏蓋10と、視度調節ダイヤル40と、ファインダ接眼窓41と、ピント合わせが完了した時に光を発するAFランプ42と、電源ボタン43とが備えられている。
【0018】
裏蓋10には、ズームレンズ100をテレ側(遠距離側)あるいはワイド側(近距離側)に動作させるズームボタン44と、フイルム確認窓45と、電池蓋46とが備えられている。
【0019】
また、裏蓋10には、液晶モニタ部47が備えられている。この液晶モニタ部47は、オートフラッシュや赤目軽減フラッシュ等のフラッシュモードを表示するためのフラッシュモード表示部47aと、セルフタイマの有無を表示するためのセルフタイマモード表示部47bと、オートフォーカス等のフォーカスモードを表示するためのフォーカスモード表示部47cと、年・月・日・時・分等を表示するための日付モード表示部47dと、電池の残存容量を表示するための電池残存表示部47eと、撮影枚数を表示するための撮影枚数表示部47fとを有する。
【0020】
さらに、裏蓋10には、各種のメニューやモードの選択を行なうための十字ボタン48と、各種のメニューを表示したり十字ボタン48で選択されたメニューやモードを決定するためのメニュー/決定ボタン49も備えられている。
【0021】
図2は、図1に示すカメラに組み込まれたズームレンズの断面図、図3は、図2に示すズームレンズの分解斜視図である。
【0022】
図2,図3に示すズームレンズ100は、本発明にいう複数のレンズ群の一例に相当するレンズ前群111およびレンズ後群112からなる撮影レンズ110を有する。レンズ前群111は、第1のサブレンズ群111_1と第2のサブレンズ群111_2から構成されている。これらサブレンズ群111_1,111_2の間には、シャッタ130が配置されている。また、第1のサブレンズ群111_1は第1のレンズ枠141で保持されるとともに、第2のサブレンズ群111_2は第2のレンズ枠142で保持されている。また、シャッタ130は、第2のレンズ枠142に支持されている。
【0023】
一方、レンズ後群112は、レンズ112_1とレンズ112_2から構成されている。これらレンズ112_1,112_2は、レンズ枠151で保持されている。
【0024】
また、ズームレンズ100は、撮影レンズ110を保持して伸縮しその撮影レンズ110の焦点距離を変化させるレンズ鏡胴120を有する。
【0025】
このレンズ鏡胴120には、移動筒121(本発明にいう第1の鏡胴部材の一例に相当)と、回転筒122と、直進筒123(本発明にいう他の第2の鏡胴部材の一例に相当)と、固定筒124とが備えられている。
【0026】
移動筒121は、第1のレンズ枠141と第2のレンズ枠142との双方を、図2に示すA1,A2の部分で直接に支持する。また、この移動筒121には、図3に示す、直進筒123の直進キー123a間に設けられた凹部123dが嵌合して、この移動筒121の光軸方向の移動を許可するとともに回転を禁止する、光軸方向に延び一端がこの移動筒121の端に達するキー121aが設けられている。詳細には、このキー121aは、移動筒121の内面である溝121dに立設されたリブ121a1,121a2から構成されており、このリブ121a1に上記凹部123dが嵌合している。さらに、この移動筒121の外周にはヘリコイド外ネジ121bが設けられている。
【0027】
また、回転筒122の内周にはヘリコイド内ネジ122aが設けられているとともに、その回転筒122の外周には被駆動ギア122bが設けられている。被駆動ギア122bは、図示しない駆動ギアに噛合されており、この駆動ギアが回転するとその回転駆動力が被駆動ギア122bに伝えられ、回転筒122が光軸を中心に回転するとともに光軸方向にも移動する。これに伴い、回転筒122のヘリコイド内ネジ122aからの駆動力が移動筒121のヘリコイド外ネジ121bに伝達される。ここで、移動筒121に設けられたキー121aを構成するリブ121a1に、直進筒123の凹部123dが嵌合しているため、この移動筒121は、光軸方向にのみ移動する。さらに、直進筒123、移動筒121、および第2のレンズ枠142について、図4、図5、および図6を参照して説明する。
【0028】
図4は、図3に示す直進筒の斜視図、図5は、図3に示す移動筒の斜視図、および図6は、第2のレンズ枠の斜視図である。
【0029】
図4に示す直進筒123には、前述した直進キー123aおよび凹部123dが設けられている。また、図5に示す移動筒121には、前述したリブ121a1,121a2からなるキー121aが設けられている。また、この移動筒121は、溝121dのうちの、リブ121a1,121a2間における溝121dの奥側に連絡し、その溝121dが回転方向に折れ曲がった形状を形成する凹部121cを有する。
【0030】
さらに、図6に示す第2のレンズ枠142は、図5に示す溝121dに移動筒121の一端から嵌入し奥に移動して凹部121cに嵌入する凸部142aを有し、この凸部142aが凹部121cに嵌入することにより、第2のレンズ枠142が移動筒121に支持される。
【0031】
本実施形態のズームレンズ100は、レンズ前群111を構成する第1のサブレンズ群111_1と第2のサブレンズ群111_2との間にシャッタ130が配置されるとともに、第1のサブレンズ群111_1を保持する第1のレンズ枠141と第2のサブレンズ群111_2を保持する第2のレンズ枠142との双方が、直接に移動筒121に支持されてなる構成である。このため、ズームレンズ100を製造するにあたり、シャッタ130が配置された第1,第2のサブレンズ群111_1,111_2を保持する第1,第2のレンズ枠141,142を直接に移動筒121に支持する工程のみで済む。従って、従来の、レンズ群をレンズ枠で保持してシャッタに取り付ける工程と、そのシャッタを鏡胴部材である移動筒に取り付ける工程とが必要とされる技術と比較し、レンズ前群111の、光軸方向に対する傾きや光軸とのズレを小さく抑えることができ、精度の高いズームレンズ100を提供することができる。
【0032】
また、本実施形態では、シャッタ130が、第2のレンズ枠142のみに支持されてなる構成であるため、組立工程が簡素化される。
【0033】
さらに、本実施形態では、第2のレンズ枠142の凸部142aを、溝121dの凹部121cに嵌入することにより、第2のレンズ枠142を移動筒121に支持する構成であるため、移動筒121の、溝121d以外の部分に、この第2のレンズ枠142を支持するための空隙部分を設ける必要はなく、従って移動筒121および直進筒123の強度の低下を抑えたまま小型化を実現することができる。
【0034】
図7は、図1に示すカメラの回路ブロック図である。
【0035】
このカメラ1には、内蔵電池50が実装されており、その内蔵電池50からの電力は直接にドライバIC51に供給されるとともに、レギュレータ52により安定化されてCPU53に供給される。また、レギュレータ52の出力電圧はリセット部54でモニタされる。このリセット部54は、レギュレータ52の出力電圧が、CPU53が正常に動作することのできる最低電圧まで低下すると、このカメラ1の作動の暴走を防ぐためCPU53の動作を停止させる役割りを担っている。
【0036】
CPU53には、そのCPU53で実行される各種プログラムやデータが格納されたEEPROM55、内蔵電池50の残存容量をモニタするためのバッテリチェック部56、上述した液晶モニタ部47、測光光学部20、測距部17、上述したズームレンズ100をテレ側、あるいはワイド側に動作させるためのズームボタン44等からなる操作子群70、およびフラッシュ発光部16が接続されており、CPU53は、その接続先に応じ、指示や情報を受け取り、あるいは制御を行なっている。また、CPU53には、そのCPU53が動作するのに必要となる基本クロックを生成するための水晶発振子62も接続されている。さらに、CPU53には、ドライバIC51も接続されており、ドライバIC51は、CPU53の指示を受けてシャッタ130の開閉駆動用の電動モータ57,フイルム給送用の電動モータ59,フォーカス動作用の電動モータ60,ズーム動作用の電動モータ61を駆動する。さらに、ドライバIC51には、シャッタ130が開き始めたタイミングを捉えるシャッタセンサ58も接続されている。
【0037】
ここで、ドライバIC51は、シャッタ130の開閉駆動用の電動モータ57を駆動するためのシャッタ駆動ドライバを内蔵し、このシャッタ駆動ドライバは、CPU53からの指令を受けてシャッタ130の開閉駆動用の電動モータ57を駆動し、シャッタセンサ58により検出されたシャッタ130の開のタイミングから、測光光学部20で測光された被写界の明るさの情報に応じたタイミングまで、シャッタ130を開いて閉じる。こうすることにより、ひと駒分の撮影が行なわれる。
【0038】
また、ドライバIC51には、フイルム給送用の電動モータ59、フォーカス動作用の電動モータ60、およびズーム動作用の電動モータ61を駆動するための、フイルム給送ドライバ,フォーカス動作用ドライバ,ズーム動作用ドライバが内蔵されている。
【0039】
フイルム給送ドライバは、CPU53からの指示に応じて電動モータ59を駆動し、例えば、ひと駒の撮影が終了すると写真フイルムをひと駒分巻き上げたり、最終駒まで撮影が終了すると写真フイルムをフイルムパトローネ(図示せず)内に巻き戻したりする。
【0040】
また、フォーカス動作用ドライバは、測距部17の測距結果に応じて電動モータ60を駆動し、ピント調節のためのフォーカス動作を行なう。
【0041】
さらに、ズーム動作用ドライバは、ズーム操作レバーの操作に応じたズームボタン44のオン、オフがCPU53で検出されたことによるCPU53からの指示に応じて、電動モータ61を駆動し、ズームレンズ100をテレ側、あるいはワイド側に動作させる。
【0042】
図8は、本発明のズームレンズの第2実施形態の分解斜視図である。
【0043】
尚、図3に示すズームレンズ100の構成要素と同じ構成要素には同一の符号を付し、異なる点について説明する。
【0044】
図8に示すズームレンズ200は、図1に示すズームレンズ100と比較し、移動筒121の内面にキー溝121eが設けられている点が異なっている。詳細には、移動筒121は、直進筒123の直進キー123aが嵌合して、この移動筒121の光軸方向の移動を許可するとともに回転を禁止する、光軸方向に延び一端がこの移動筒121の端に達するキー溝121eが設けられている。
【0045】
図9は、図8に示す移動筒の斜視図である。
【0046】
図9に示す移動筒121には、前述したキー溝121eが設けられている。また、この移動筒121には、キー溝121eの奥側に連絡し、そのキー溝121eが回転方向に折れ曲がった形状を形成する凹部121cを有する。この凹部121cに、前述した図6に示す第2のレンズ枠142の凸部142aを嵌入することにより、第2のレンズ枠142を移動筒121に支持する。このようにして、移動筒121の、キー溝121e以外の部分に、この第2のレンズ枠142を支持するための空隙部分を設けることなく、移動筒121および直進筒123の強度の低下を抑えたまま小型化を実現してもよい。
【0047】
尚、上述した実施形態では、ロール状の写真フイルム上に写真撮影を行なうコンパクトフイルムカメラに、本発明を適用した例で説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、例えば、被写体光を撮像素子で捉えて画像信号を生成するデジタルカメラ、携帯電話に搭載されるカメラ、フィルムをカメラ外部に送り出すとともに現像するインスタントカメラ、あるいは動画を撮影するビデオカメラのいずれにも、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明のズームレンズの第1実施形態が組み込まれたカメラを示す図である。
【図2】図1に示すカメラに組み込まれたズームレンズの断面図である。
【図3】図2に示すズームレンズの分解斜視図である。
【図4】図3に示す移動筒の斜視図である。
【図5】図3に示す直進筒の斜視図である。
【図6】第2のレンズ枠の斜視図である。
【図7】図1に示すカメラの回路ブロック図である。
【図8】本発明のズームレンズの第2実施形態の分解斜視図である。
【図9】図8に示す移動筒の斜視図である。
【符号の説明】
【0049】
1 カメラ
10 裏蓋
14 シャッタボタン
15 ファインダ対物窓
16 フラッシュ発光部
17 測距部
17a AF投光窓
17b AF受光窓
20 測光光学部
40 視度調節ダイヤル
41 ファインダ接眼窓
42 AFランプ
43 電源ボタン
44 ズームボタン
45 フイルム確認窓
46 電池蓋
47 液晶モニタ部
47a フラッシュモード表示部
47b セルフタイマモード表示部
47c フォーカスモード表示部
47d 日付モード表示部
47e 電池残存表示部
47f 撮影枚数表示部
48 十字ボタン
49 メニュー/決定ボタン
50 内蔵電池
51 ドライバIC
52 レギュレータ
53 CPU
54 リセット部
55 EEPROM
56 バッテリチェック部
57,59,60,61 電動モータ
58 シャッタセンサ
62 水晶発振子
70 操作子群
80 筐体部
100,200 ズームレンズ
110 撮影レンズ
111 レンズ前群
111_1 第1のサブレンズ群
111_2 第2のサブレンズ群
112 レンズ後群
112_1,112_2 レンズ
120 レンズ鏡胴
121 移動筒
121a キー
121a1,121a2 リブ
121b ヘリコイド外ネジ
121c 凹部
121d 溝
121e キー溝
122 回転筒
122a ヘリコイド内ネジ
122b 被駆動ギア
123 直進筒
123a 直進キー
123d 凹部
124 固定筒
130 シャッタ
141 第1のレンズ枠
142 第2のレンズ枠
142a 凸部
151 レンズ枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のレンズ群からなる撮影レンズと、該撮影レンズを保持して伸縮し該撮影レンズの焦点距離を変化させるレンズ鏡胴とを有するズームレンズにおいて、
前記複数のレンズ群を構成する所定のレンズを保持する第1のレンズ枠と、
前記第1のレンズ枠を支持する第1の鏡胴部材を含む複数の鏡胴部材とを備え、
前記第1の鏡胴部材が、他の第2の鏡胴部材が嵌合して該第1の鏡胴部材の光軸方向の移動を許可するとともに回転を禁止する、光軸方向に延び一端が該第1の鏡胴部材の端に達するキー溝と、該キー溝の奥側に連絡し該キー溝が回転方向に折れ曲がった形状を形成する凹部とを有し、
前記第1のレンズ枠が、前記キー溝に前記一端から嵌入し奥に移動して前記凹部に嵌入する凸部を有し、該凸部が前記凹部に嵌入することにより該第1のレンズ枠が前記第1の鏡胴部材に支持されてなることを特徴とするズームレンズ。
【請求項2】
前記撮影レンズを構成する複数のレンズ群のうちの1つのレンズ群が第1のサブレンズ群と第2のサブレンズ群との2つのサブレンズ群からなり、
前記第1のレンズ枠が前記第1のサブレンズ群を保持するものであって、さらに
前記2つのサブレンズ群の間に配置されたシャッタと、
前記第2のサブレンズ群を保持する第2のレンズ枠とを備え、
前記第1の鏡胴部材が、前記第1のレンズ枠と前記第2のレンズ枠との双方を直接に支持するものであることを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
【請求項3】
前記シャッタが、前記第1のレンズ枠と前記第2のレンズ枠とのうちのいずれか一方のレンズ枠に支持されたものであることを特徴とする請求項2記載のズームレンズ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−193212(P2007−193212A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−12711(P2006−12711)
【出願日】平成18年1月20日(2006.1.20)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】