説明

セルタコナゾール及びヒドロコルチゾン及び/又は抗菌キノロン化合物を含む抗真菌組成物

炎症を伴う真菌及び酵母菌が原因の皮膚疾患、並びに/又は細菌感染に関連した皮膚疾患を治療するために有用な薬剤組成物に関する。そのような組成物は、治療有効量のセルタコナゾール、又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、異性体若しくはその混合物、及び治療有効量のヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンの薬学的に許容されるエステル、抗菌キノロン化合物又はその混合物からなる群から選択される、少なくとも1種の化合物を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炎症を伴う真菌及び酵母菌が原因の皮膚疾患、並びに/又は細菌感染に関連した皮膚疾患を治療するために有用な局所製剤に関する。特に、本発明は、抗真菌薬及び抗炎症性ステロイドを含む安定した局所製剤に関する。より具体的には、本発明は、セルタコナゾール及びヒドロコルチゾン若しくは抗菌キノロン化合物、又はその混合物を含む局所製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
セルタコナゾール、国際一般的名称(INN)1−[2−[(7−クロロベンゾ[b]チエン−3−イル)メトキシ]−2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル]−1H−イミダゾール及びCAS REG No.99592−32−2、はヒト及び動物において、真菌及び酵母菌が原因の疾患の治療に有用な抗真菌薬である。セルタコナゾールは、薬学的に許容されるその付加塩と同様に、EP0151477で開示されている。セルタコナゾールのR−(−)−エナンチオマーは、薬学的に許容されるその付加塩と同様に、PCT出願WO03/68770で開示されている。
【0003】
抗菌薬1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸(T−3912、GF−001001−00)は、US6335447に記載されている。本化合物は、細菌に対して広範囲の活性を有する非フッ化キノロンである。
【0004】
ヨウ化カリウム、ホイットフィールド軟膏(Whitfield’s ointment)、ウンデシレン酸、抗生物質(例えば、ニスタチン及びアンホテリシンB)、グリセオフルビン、並びにビフォナゾール、ブトコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、フェンチコナゾール、フルトリマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、オモコナゾール、オキシコナゾール、パルコナゾール、セルタコナゾール、スルコナゾール及びチオコナゾールなどのイミダゾール抗真菌薬の使用を含む、様々な方法が真菌感染の治療に使用されている。
【0005】
イミダゾール抗真菌薬は、最初の広域スペクトル抗真菌薬であり、臨床診療において、非常に重要である。大部分の病原性真菌に対するこれらの広域スペクトルの抗真菌活性が、抗真菌薬治療における重要な進歩をもたらしている。
【0006】
多数の適したイミダゾールが文献に記載されており、当業者に周知である。適したイミダゾール抗真菌薬の例は、ビフォナゾール、ブトコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、フェンチコナゾール、フルトリマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、オモコナゾール、オキシコナゾール、パルコナゾール、セルタコナゾール、スルコナゾール及びチオコナゾールなどである。
【0007】
真菌及び酵母菌が原因の感染は、一般に、紅斑及び落屑の徴候、並びにそう痒又は痛みを伴う灼熱感の症状に関連する。真菌疾患の臨床的治療は、症状の完全な消失に少なくとも2〜4週間を必要とする。真菌感染がコルチコステロイドとイミダゾール抗真菌薬の組合せによって有効に治療できることが認められている。真菌の感受性は、そのライフサイクルによって異なることが知られている。菌糸と比べて、胞子は、治療に対してより強い耐性を示す。ステロイドは、真菌胞子の菌糸の発生を誘発する可能性があるので、真菌の治療に対する感受性をより高める。また、ステロイドは、塗布部位で血管収縮を生じさせることが知られている。この活性は、塗布部位からの抗真菌薬の消失を遅延又は防止することが可能で、抗真菌薬を表皮に長期間とどめることができる。したがって、局所に塗布した抗炎症薬により、病変の炎症の要素を直接かつ即時に軽減すると考えられている。よって、組合せ製品は、症状のすばやい軽減をもたらし、感染を根絶するはずである。この概念に基づき、抗真菌薬及び抗炎症薬の特定の組合せが真菌疾患の治療のために開発されている。
【0008】
しかし、抗真菌薬とコルチコイドの組合せは、副作用がないとは言えない。市販の組合せのLotricomb(登録商標)(クロトリマゾール1%/ジプロピオン酸ベタメタゾン0.05%)において報告されている副作用には、感覚異常、斑点状丘疹、水腫及び二次感染などがある。他の市販の組合せCanesten(登録商標)ヒドロコルチゾン(クロトリマゾール1%/ヒドロコルチゾン1%)及びLotriderm(登録商標)(クロトリマゾール1%/ジプロピオン酸ベタメタゾン0.05%)において一般的に報告されている副作用は、局所の軽度の灼熱感、刺激及び過敏症反応である。さらに、時には、そのような組合せ製品は、真菌感染の治療に通常望まれる、炎症症状のすばやい軽減をもたらすことができない。皮膚の抗真菌薬/コルチコステロイドの組合せに関連した有害作用について、表1に示すようにErbagci(Am.J.Clin.Dermatol.2004,5,375−384)によって調査されている。Am.J.Clin.Dermatol.2004 5(6):375−384で、著者は、どの治療レジメン、抗真菌薬単独、又は抗真菌薬+コルチコステロイドが、皮膚糸状菌感染の管理のためにより有効であるか調査している研究の間で結果が相反していると述べている。組合せを使用すると観察される有害作用に加えて、皮膚糸状菌症の管理において、組合せ製品が、抗真菌薬単独と比較して、菌類学的及び臨床的な治癒率が同等又は低いことを示している別の研究に関する、いくつかの参考文献を引用する。したがって、抗真菌薬とコルチコステロイドの組合せは、必ずしも症状を軽減するために最適な治療法ではなく、又は、有害作用により、組合せが不適切な場合すらある。
【表1】

【0009】
皮膚の真菌感染は、後に細菌を保菌する可能性があることが知られている。これらの細菌は、損傷及び臨床症状の永続化に関与する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明によって解決される課題は、炎症を伴う真菌及び酵母菌が原因の皮膚疾患、並びに/又は細菌感染に関連した皮膚疾患を治療するために有用な薬剤組成物であって、総体症状のすばやい軽減をもたらし、副作用を減少させる、薬剤組成物を提供することである。その解決策は、
i)セルタコナゾール、又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和化合物、異性体若しくはその混合物、及び
ii)ヒドロコルチゾン、又は薬学的に許容されるそのエステル若しくはその混合物、或いは抗菌キノロン化合物、或いはその混合物を含む、薬剤組成物が、
抗炎症薬及び/又は抗菌薬と組み合わせて、セルタコナゾール単独及び/又は他の抗真菌薬の他の組成物と比較して、薬理学的特性を向上させることを出願人が発見しているという事実に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって、本発明の第1の態様は、
a)治療有効量のセルタコナゾール、又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、異性体若しくはその混合物、及び
b)治療有効量のヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンの薬学的に許容されるそのエステル、抗菌キノロン化合物又はその混合物からなる群から選択される、少なくとも1種の化合物
を、場合により、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤又は担体と組み合わせて含む薬剤組成物に関する。
【0012】
したがって、本発明は、炎症を伴う真菌及び酵母菌が原因の真菌感染、並びに/又は細菌感染に関連した真菌感染の治療に使用される、上記の定義の薬剤組成物に関する。
【0013】
第2の態様によれば、本発明は、本発明による化合物の有効量を投与することによって、ヒト又は動物の生体における炎症を伴う真菌及び酵母菌が原因の真菌感染、並びに/又は細菌感染に関連した真菌感染を治療するための薬物の製造における、上記の定義の薬剤組成物の使用に関する。本発明の薬剤組成物は、ヒトで使用することが好ましい。
【0014】
代わりに、この第2の態様を、その必要に応じて、ヒト又は生体に本明細書に記載の薬剤組成物の有効量を投与することを含む、ヒト又は動物の生体における上記の疾患の治療法として発展させることができる。本治療法は、ヒトにおける本明細書に記載の薬剤組成物の投与を含むことが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
真菌疾患は、例えば、皮膚、爪、粘膜などの角化及び非角化上皮組織の、酵母菌感染を含む、真菌感染を指す。したがって、本発明の組成物は、足白癬、頭部白癬、体部白癬、癜風及び股部白癬、爪真菌疾患(皮膚糸状菌及び酵母菌感染が原因の爪真菌症)などの、そう痒及び/又は炎症を伴う真菌疾患を治療するために有用である。他の適応は、病原性酵母菌の存在がその結果生じる炎症及びそう痒を伴う皮膚病を引き起こす、カンジダ症及び間擦疹性皮膚炎などの酵母菌病(yeast disease)に対するものである。また、本組成物は、細菌感染に関連した真菌疾患を治療するために有用である可能性がある。
【0016】
本発明の目的のために、セルタコナゾール化合物は、セルタコナゾール、薬学的に許容されるその塩、溶媒和物及び異性体とすることができる。特に、好ましいのは、R−(−)−セルタコナゾール、並びに薬学的に許容されるその塩及び溶媒和物である。薬学的に許容される溶媒和物は、水和物、又はアルコールなどの他の結晶化溶媒とすることができる。代表的な薬学的に許容される塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、パルモエート(palmoate)、メタンスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩などである。
【0017】
好ましくは、セルタコナゾール化合物は、セルタコナゾール塩基、一硝酸セルタコナゾール、R−セルタコナゾール塩基及び一硝酸R−セルタコナゾールから選択される。
【0018】
本発明の目的のために、ヒドロコルチゾンは、ヒドロコルチゾン塩基又は薬学的に許容されるそのエステルを指す。ヒドロコルチゾン及びそのエステルは、例えば、ヒドロコルチゾン塩基及び酢酸ヒドロコルチゾンなどの効力の低いヒドロコルチゾン、並びに酪酸ヒドロコルチゾン、プロピオン酸ヒドロコルチゾン及び吉草酸ヒドロコルチゾンなどの効力が中等度のヒドロコルチゾンなど、効力によって分類することができる。
【0019】
好ましい実施形態では、ヒドロコルチゾンは、効力の低いヒドロコルチゾンである。他の好ましい実施形態では、ヒドロコルチゾンは、効力が中等度のヒドロコルチゾンである。
【0020】
より好ましい実施形態では、ヒドロコルチゾンのエステルは、アセポン酸ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンブテプレート(buteprate)、ブチル酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、シピオン酸ヒドロコルチゾン、プロピオン酸ヒドロコルチゾン及び吉草酸ヒドロコルチゾンである。
【0021】
特に好ましいのは、ヒドロコルチゾン塩基、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン及び吉草酸ヒドロコルチゾンである。
【0022】
本発明で利用される抗菌キノロン化合物は、シプロフロキサシン、モキシフロキサシン、オフロキサシン、ガチフロキサシン、スパルフロキサシン、レボフロキサシン、ノルフロキサシン、エンテロフロキサシン、GF−001001−00、トロバフロキサシン、ロメフロキサシン、エノキサシン、シノキサシン、アラトロフロキサシンからなる群から選択されていると一般に記述される可能性がある。好ましい実施形態では、抗菌薬は、1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸(GF−001001−00)又は薬学的に許容されるその塩である。
【0023】
GF−001001−00の塩は、通常、公知のアミノ基などの塩基性基の塩、又はヒドロキシル基若しくはカルボキシル基などの酸性基の塩を含む。
【0024】
例えば、塩基性基の塩は、塩化水素酸、臭化水素酸及び硫酸などの鉱酸塩、酒石酸、ギ酸、クエン酸、トリクロロ酢酸及びトリフルオロ酢酸などの有機カルボン酸塩、並びにメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸及びナフタリンスルホン酸などのスルホン酸の酸を含むことができる。
【0025】
例えば、酸性基の塩は、ナトリウム及びカリウムなどのアルカリ金属塩、カルシウム及びマグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンズアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミン及びN,N’−ジベンジルエチレンジアミンなど窒素含有有機塩基の塩を含むことができる。
【0026】
上記の塩の中で、GF−001001−00の好ましい塩は、薬理学的に許容される塩を含む。
【0027】
本発明の組成物で利用される活性主成分の量は、例えば、活動性感染の治療、活動性感染の発症を予防するための皮膚の治療、又は外科手術などの医療処置と併せた組織の滅菌など、使用の目的によって決まる。また、使用量は、治療される特定の組織によって決まる。例えば、より低濃度が、一般的に、特に敏感な組織の治療に使用される一方、いくぶん高い濃度は、あまり敏感でない組織を治療するために使用される可能性がある。
【0028】
本発明の組成物は、0.1重量%から10重量%までのセルタコナゾール、又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和化合物、異性体若しくはその混合物の組成物を含む。組成物におけるセルタコナゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、異性体若しくはその混合物の量は、組成物の0.2重量%から8重量%までが好ましい。組成物の0.2重量%から7重量%までがより好ましい。本発明の他の好ましい実施形態では、R−セルタコナゾール塩基及び一硝酸R−セルタコナゾールは、組成物の0.3重量%から5重量%までの量の範囲内である。他の好ましい実施形態では、セルタコナゾール塩基及び一硝酸セルタコナゾールは、組成物の0.5重量%から5重量%までの量の範囲内である。
【0029】
本発明の組成物は、0.05重量%から5重量%までのヒドロコルチゾン、又は薬学的に許容されるそのエステル若しくはその混合物の組成物を含むことができる。組成物の0.1重量%から2重量%までがより好ましい。
【0030】
本発明の組成物は、0.5重量%から10.0重量%までの抗菌キノロン化合物を含むことができる。0.5重量%から10.0重量%までの1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸又は薬学的に許容されるその塩が好ましい。
【0031】
第1の態様の一実施形態では、本発明は、有効量のセルタコナゾール、薬学的に許容されるそれらの塩、溶媒和物及び異性体、並びに少なくとも1種のヒドロコルチゾン又は薬学的に許容されるそれらのエステルを含む薬学的に許容される組成物に関し、その結果、そう痒及び/又は炎症を伴う菌類又は酵母菌が原因の真菌疾患の治療で相乗効果を発揮する。
【0032】
他の実施形態では、本発明は、有効量のセルタコナゾール、薬学的に許容されるその塩、溶媒和物及び異性体、並びに少なくとも1種の抗菌キノロン化合物を含む薬学的に許容される組成物に関する。より好ましい実施形態では、抗菌キノロン化合物は、1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸(GF−001001−00)又は薬学的に許容されるその塩である。
【0033】
抗菌キノロン化合物を含むこれらの組成物は、薬剤耐性菌を含むグラム陽性菌及びグラム陰性菌が原因の真菌感染などの、細菌に感染した真菌疾患の治療のために相乗効果を発揮する。
【0034】
他の実施形態では、本発明は、有効量のセルタコナゾール、又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和物及びその異性体、並びに少なくとも1種のヒドロコルチゾン又は薬学的に許容されるそれらのエステル、並びに少なくとも1種の抗菌キノロン化合物を含む薬学的に許容される組成物に関する。これらの組成物は、そう痒及び/又は炎症を伴う細菌に感染した真菌疾患の治療で相乗効果を発揮する。
【0035】
好ましい実施形態によれば、本発明は、薬学的に許容される賦形剤若しくは担体、又はその混合物と組み合わせた、セルタコナゾール塩基、一硝酸セルタコナゾール、R−セルタコナゾール塩基及びR−一硝酸セルタコナゾールから選択されるセルタコナゾール化合物、並びにヒドロコルチゾン塩基、吉草酸ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン及び酪酸ヒドロコルチゾンからなる群から選択されるヒドロコルチゾンを含む薬剤組成物に関する。
【0036】
好ましい実施形態によれば、本発明は、薬学的に許容される賦形剤若しくは担体、又はその混合物と組み合わせた、セルタコナゾール塩基、一硝酸セルタコナゾール、R−セルタコナゾール塩基及び一硝酸R−セルタコナゾールから選択されるセルタコナゾール化合物、並びに抗菌キノロン化合物を含む薬剤組成物に関する。抗菌キノロン化合物が1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸(GF−001001−00)及び薬学的に許容されるその塩であるそれらの組成物が特に好ましい。
【0037】
他の好ましい実施形態では、本発明は、薬学的に許容される賦形剤若しくは担体、又はその混合物と組み合わせた、セルタコナゾール塩基、一硝酸セルタコナゾール、R−セルタコナゾール塩基及び一硝酸R−セルタコナゾールから選択されるセルタコナゾール化合物、並びにヒドロコルチゾン塩基、吉草酸ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン及び酪酸ヒドロコルチゾンからなる群から選択されるヒドロコルチゾン、並びに抗菌キノロン化合物を含む薬剤組成物に関する。キノロン系抗菌薬が、1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸(GF−001001−00)及び薬学的に許容されるその塩であるそれらの組成物が特に好ましい。
【0038】
本組成物の投与経路は、眼、鼻、耳、直腸、膣、皮内、腫瘍内、病巣内、血管内、局所、経皮、局部又は領域とすることができる。好ましい実施形態では、本発明は、局所組成物に関する。本発明の実施形態では、組成物は、局所投与に対して設計される。
【0039】
本発明の組成物は、クリーム、フォーム、ペースト、軟膏、エマルジョン、乳液、ポマード、粉末、溶液、ゲル、スプレー、シャンプー、ローション、懸濁液、微粒子、マイクロカプセル、ナノスフェア、ナノ粒子、脂質小胞、リポソーム、ポリマー小胞、貼付剤又は生物学的挿入物などの任意の剤形で製剤することができる。
【0040】
好ましい実施形態によれば、本発明は、無水マイクロエマルジョン又は無水クリームの形の無水組成物に関する。
【0041】
マイクロエマルジョンは、非常に安定したエマルジョンであって、分散相粒子が100nm/直径以下で極めて小さく、可視波長(400〜480nm)より遥かに小さい。したがって、マイクロエマルジョンは完全に透明である。マイクロエマルジョンの活性成分は、水相から保護される分散相(油)でとどまるので、エマルジョン及び懸濁液などの従来の組成物より長い期間、その有効性を維持する。さらに、マイクロエマルジョンの非常に小さい粒子が、外部皮膚表面を通した活性成分の浸透を増加させる。
【0042】
ここに記載の製剤は、場合により1種又は2種以上の他の薬学的に活性な物質を含む。有用な物質は、皮膚用製剤で通常使用される任意の物質を含み、前述の抗菌薬などの抗菌薬及び他の抗炎症薬を含むことができるが、これらに限定されない。
【0043】
上記の活性薬剤成分(API)に加えて、本発明の組成物は、例えば、溶媒、緩衝剤、安定化剤、浸透促進剤、湿潤剤及び/又は保湿剤、保存剤、乳白剤、芳香剤、着色剤、乳化剤、塩基、緩和剤、硬化剤、可溶化剤など、当技術分野で公知の薬剤配合のための薬学的に許容される賦形剤も含むであろう。
【0044】
本発明の方法の実施形態では、本組成物は、周知の技術及び従来技術を使用した、例えば、溶液、ゲル、懸濁液などの形態による従来技術を使用して調製することができる。また、本発明の組成物は、必要に応じて撹拌する単純な成分の混合を含む、当技術分野で公知の方法によって調製することができる。
【0045】
通常、治療部位に対して、局所用の組成物を1回又は2回以上塗布する。本組成物を塗布する1日あたりの回数は、状態の重症度及び医師の指導によって決まる。本発明の組成物の薬理学的プロフィールは、炎症を伴う真菌感染及び酵母菌感染及び/又は細菌感染と関連した真菌感染及び酵母菌感染を患う患者で評価することができる。
【0046】
本発明の付加的な目的、利点及び特徴は、記載の試験の時に当業者に明らかとなるか、本発明の実践によって知ることができる。以下の実施例は、実例として提供され、本発明を制限することを意図するものではない。
【実施例1】
【0047】
1%一硝酸セルタコナゾール+0.1%酢酸ヒドロコルチゾンの無水マイクロエマルジョン
本実施例は、一硝酸セルタコナゾール及び酢酸ヒドロコルチゾンの無水マイクロエマルジョンの形で本発明を示す。本実施例の薬剤組成物は以下の通りである。
一硝酸セルタコナゾール 1.00g
酢酸ヒドロコルチゾン 0.10g
ラブラゾール 52.50g
プルロールオレイック(Plurol oleic) 13.40g
Myritol 318 15.00g
プロピレングリコール 18.00g
【0048】
ラブラゾール、プルロールオレイック、Myritol 318及びプロピレングリコールは混合し、35〜40℃まで加熱する。一硝酸セルタコナゾール及び酢酸ヒドロコルチゾンを、完全に溶解するまで磁気撹拌下で加え、その後、マイクロエマルジョンを冷却及び保存する。
【0049】
実施例1に記載の方法に基づいて、以下の組成物を調製することができる。
【実施例2】
【0050】
2%一硝酸セルタコナゾール+0.3%吉草酸ヒドロコルチゾンの無水クリーム
本実施例は、一硝酸セルタコナゾール及び吉草酸ヒドロコルチゾンの無水クリームの形で本発明を示す。本実施例の薬剤組成物は以下の通りである。
一硝酸セルタコナゾール 2.00g
吉草酸ヒドロコルチゾン 0.30g
Eumulgin B3 20g
パルミチン酸イソプロピル 10g
流動パラフィン 100gまで
【実施例3】
【0051】
1%R−セルタコナゾール+0.5%吉草酸ヒドロコルチゾンの無水クリーム
本実施例は、R−セルタコナゾール及び吉草酸ヒドロコルチゾンの無水クリームの形で本発明を示す。本実施例の薬剤組成物は以下の通りである。
R−セルタコナゾール 1.00g
吉草酸ヒドロコルチゾン 0.50g
モノステアリン酸グリセリン 6g
Miglyol 812 20g
Miglyol 840 10g
流動パラフィン 14g
Softisan 378 100gまで
【実施例4】
【0052】
2%一硝酸セルタコナゾール+0.5%酢酸ヒドロコルチゾン+1%GF−001001−00の無水クリーム
本実施例は、一硝酸セルタコナゾール、酢酸ヒドロコルチゾン及びGF−001001−00の無水クリームの形で本発明を示す。本実施例の薬剤組成物は以下の通りである。
一硝酸セルタコナゾール 2.00g
酢酸ヒドロコルチゾン 0.50g
GF−001001−00 1.00g
Miglyol 812 20g
白色ワセリン 20g
流動パラフィン 10g
Softisan 378 100gまで
【実施例5】
【0053】
1%R−セルタコナゾール+0.5%酢酸ヒドロコルチゾン+1%GF−001001−00の無水クリーム
本実施例は、R−セルタコナゾール、酢酸ヒドロコルチゾン及びGF−001001−00の無水クリームの形で本発明を示す。本実施例の薬剤組成物は以下の通りである。
R−セルタコナゾール 1.00g
酢酸ヒドロコルチゾン 0.50g
GF−001001−00 1.00g
セチルアルコール 3g
ラノリン 2g
Arlatone T 20g
白色ワセリン 100gまで
【実施例6】
【0054】
2%一硝酸セルタコナゾール+0.3%酢酸ヒドロコルチゾン+1%GF−001001−00の水中油滴形(o/w)エマルジョン
本実施例は、一硝酸セルタコナゾール、酢酸ヒドロコルチゾン及びGF−001001−00の水中油滴形(o/w)エマルジョンの形で本発明を示す。本実施例の薬剤組成物は以下の通りである。
一硝酸セルタコナゾール 2.00g
酢酸ヒドロコルチゾン 0.30g
GF−001001−00 1.00g
Tefose 1500 15.00g
ステアリン酸 2.00g
鉱油 6.00g
メチルパラベンナトリウム塩 0.05g
ソルビン酸 0.05g
精製水 68.6g
Labrafil M2130CS 5.00g
【実施例7】
【0055】
1%一硝酸R−セルタコナゾール+0.3%酢酸ヒドロコルチゾン+1%GF−001001−00の水中油滴形(o/w)エマルジョン
本実施例は、一硝酸R−セルタコナゾール、酢酸ヒドロコルチゾン及びGF−001001−00の水中油滴形(o/w)エマルジョンの形で本発明を示す。本実施例の薬剤組成物は以下の通りである。
一硝酸R−セルタコナゾール 1.00g
酢酸ヒドロコルチゾン 0.30g
GF−001001−00 1.00g
Tefose 1500 15.00g
ステアリン酸 2.00g
鉱油 6.00g
メチルパラベンナトリウム塩 0.05g
ソルビン酸 0.05g
Labrafil M2130CS 5.00g
精製水 69.6g
【実施例8】
【0056】
2%一硝酸セルタコナゾール+1%GF−001001−00の無水クリーム
本実施例は、一硝酸セルタコナゾール及びGF−001001−00の無水クリームの形で本発明を示す。本実施例の薬剤組成物は以下の通りである。
一硝酸セルタコナゾール 2.00g
GF−001001−00 1.00g
Sedefos 75 20.00g
コンプリトール888ATO 3.00g
白色パラフィン 5.00g
ミリスチン酸オクチルドデシル 5.00g
PEG300 64.00g
【実施例9】
【0057】
1%一硝酸R−セルタコナゾール+1%GF−001001−00の無水クリーム
本実施例は、一硝酸R−セルタコナゾール及びGF−001001−00の無水クリームの形で本発明を示す。本実施例の薬剤組成物は以下の通りである。
一硝酸R−セルタコナゾール 1.00g
GF−001001−00 1.00g
Sedefos 75 20.00g
コンプリトール888ATO 3.00g
白色パラフィン 5.00g
ミリスチン酸オクチルドデシル 5.00g
PEG300 65.00g
【実施例10】
【0058】
足白癬において、実施例1の組成物の1日2回投与と唯一の活性成分として1%一硝酸セルタコナゾールを含む標準のマイクロエマルジョン組成物の1日2回投与とを比較する予備臨床試験を実施した。標準のマイクロエマルジョン組成物は、この実験のために調製した。患者24例を、各群12例で、最高で14日間治療した。足白癬病変に関連した症状は、最も一般に第4指と第5指の間の落屑、浸軟及び亀裂である。実施例1の組成物で治療した群において、症状の顕著な改善が3〜5日以内に評価され、8〜10日で完全寛解に達した。一硝酸セルタコナゾールで治療した群では、7〜9日まで顕著な改善は見られず、12〜14日で完全寛解に達した。本実験は、セルタコナゾール単独に対するセルタコナゾールとヒドロコルチゾンの組合せの治療上の利点を実証している。
【実施例11】
【0059】
体部白癬において、実施例4の組成物の1日2回投与と2%一硝酸セルタコナゾール及び0.5%酢酸ヒドロコルチゾンを含む標準の無水クリームの1日2回投与を比較する予備臨床試験を実施した。標準の無水クリームは、この実験のために調製した。患者24例を、各群12例で、最高で10日間治療した。実施例4の組成物で治療した群において、そう痒及び発疹の顕著な改善が4〜5日以内に評価され、6〜8日で完全寛解に達した。比較のための標準無水クリームで治療した群では、6〜7日で顕著な改善が見られ、9〜10日で完全寛解に達した。このため、本実験は、抗菌キノロン化合物で増強すると、セルタコナゾール及びヒドロコルチゾン組成物の治療効果が増すことを明らかにしている。
【実施例12】
【0060】
皮膚カンジダ症において、実施例8の組成物の1日2回投与と唯一の活性成分として2%一硝酸セルタコナゾールを含む標準の無水クリームの1日2回投与を比較する予備臨床試験を実施した。標準の無水クリームは、この実験のために調製した。患者24例を、各群12例で、最高で21日間治療した。かゆみを伴う紫斑は、本感染に関連した最も頻度の高い症状であった。そう痒の顕著な改善及び斑の大きさの著明な縮小が、実施例8の組成物で治療した群で6〜8日後に観察された。11〜12日で完全に治癒した。比較のための標準無水クリームで治療した群では、13〜15日で顕著な改善が見られ、17〜19日で完全寛解に達した。したがって、抗菌キノロン化合物の添加によって差が生じた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)治療有効量のセルタコナゾール、又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、異性体若しくはその混合物、及び
b)治療有効量のヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンの薬学的に許容されるエステル、抗菌キノロン化合物又はその混合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物
を、場合により、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤若しくは担体、又はその混合物と組み合わせて含む薬剤組成物。
【請求項2】
セルタコナゾール、又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、異性体若しくはその混合物の前記治療有効量が、組成物の0.1重量%から10重量%までの範囲である、請求項1に記載の薬剤組成物。
【請求項3】
セルタコナゾール、又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、異性体若しくはその混合物の治療上許容される量が、組成物の0.2重量%から8重量%までの範囲である、請求項1又は2に記載の薬剤組成物。
【請求項4】
前記セルタコナゾールが、セルタコナゾール塩基、R−セルタコナゾール塩基、一硝酸セルタコナゾール及び一硝酸R−セルタコナゾールからなる群から選択される、請求項1から3までのいずれかに記載の薬剤組成物。
【請求項5】
R−セルタコナゾール塩基又は一硝酸R−セルタコナゾールが、組成物の0.3重量%から5重量%までの範囲の量で存在する、請求項4に記載の薬剤組成物。
【請求項6】
セルタコナゾール塩基又は一硝酸セルタコナゾールが、組成物の0.5重量%から5重量%までの範囲の量で存在する、請求項4に記載の薬剤組成物。
【請求項7】
ヒドロコルチゾン、又は薬学的に許容されるそのエステル若しくはその混合物の前記治療有効量が、組成物の0.05重量%から5重量%までの範囲である、請求項1から6までのいずれかに記載の薬剤組成物。
【請求項8】
ヒドロコルチゾン、又は薬学的に許容されるそのエステル若しくはその混合物の前記治療有効量が、組成物の0.1重量%から2重量%までの範囲である、請求項7に記載の薬剤組成物。
【請求項9】
前記ヒドロコルチゾンが、ヒドロコルチゾン塩基、アセポン酸ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンブテプレート、ブチル酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、シピオン酸ヒドロコルチゾン、プロピオン酸ヒドロコルチゾン及び吉草酸ヒドロコルチゾンからなる群から選択される、請求項1から8までのいずれかに記載の薬剤組成物。
【請求項10】
前記ヒドロコルチゾンが、ヒドロコルチゾン塩基、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン及び吉草酸ヒドロコルチゾンからなる群から選択される、請求項9に記載の薬剤組成物。
【請求項11】
前記抗菌キノロン化合物の前記治療有効量が、組成物の0.5重量%から10重量%までの範囲である、請求項1から10までのいずれかに記載の薬剤組成物。
【請求項12】
前記抗菌キノロン化合物が、1−シクロプロピル−8−メチル−7−[5−メチル−6−(メチルアミノ)−3−ピリジニル]−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸又は薬学的に許容されるその塩である、請求項11に記載の薬剤組成物。
【請求項13】
セルタコナゾール、又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、異性体若しくはその混合物;及びヒドロコルチゾン、又はヒドロコルチゾンの薬学的に許容されるそのエステル若しくはその混合物;及び少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤若しくは担体、又はその混合物を含む、請求項1から10までのいずれかに記載の薬剤組成物。
【請求項14】
セルタコナゾール、又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、異性体若しくはその混合物;抗菌キノロン化合物;及び少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤若しくは担体、又はその混合物を含む、請求項1から6まで、及び11から12までのいずれかに記載の薬剤組成物。
【請求項15】
セルタコナゾール、又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、異性体若しくはその混合物;ヒドロコルチゾン、又はヒドロコルチゾンの薬学的に許容されるそのエステル若しくはその混合物;抗菌キノロン化合物;及び少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤若しくは担体、又はその混合物を含む、請求項1から12までのいずれかに記載の薬剤組成物。
【請求項16】
局所投与用に設計される、請求項1から15までのいずれかに記載の薬剤組成物。
【請求項17】
クリーム、フォーム、ペースト、軟膏、エマルジョン、乳液、ポマード、粉末、溶液、ゲル、スプレー、シャンプー、ローション、懸濁液、微粒子、マイクロカプセル、ナノスフェア、ナノ粒子、脂質小胞、リポソーム、ポリマー小胞、貼付剤又は生物学的挿入物として製剤される、請求項16に記載の薬剤組成物。
【請求項18】
無水マイクロエマルジョン又は無水クリームとして製剤される、請求項16又は17に記載の薬剤組成物。
【請求項19】
ヒト又は動物の生体における炎症を伴う真菌及び酵母菌が原因の真菌感染、並びに/又は細菌感染に関連した真菌感染を治療するための薬物を製造するための、請求項1から18までのいずれかに記載の薬剤組成物の使用。
【請求項20】
前記真菌感染が、足白癬、頭部白癬、体部白癬、癜風、並びに股部白癬、爪真菌疾患、カンジダ症及び間擦疹性皮膚炎、並びに細菌感染に関連した真菌疾患からなる群から選択される、請求項19に記載の使用。

【公表番号】特表2008−531640(P2008−531640A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−557469(P2007−557469)
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【国際出願番号】PCT/EP2006/060190
【国際公開番号】WO2006/092374
【国際公開日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(501108452)フエルレル インターナショナル,ソシエダッド アノニマ (39)
【Fターム(参考)】