説明

センサ故障検出装置

【課題】低コスト化および小型化を図ることが可能なセンサ故障検出装置を提供する。
【解決手段】電源ラインと複数のセンサのそれぞれの、接地されていない他の一端に接続された分圧回路を介して分圧された複数のセンサの出力電圧が入力され、入力された複数のセンサの出力電圧のうちの一つを選択して出力する出力選択回路と、出力選択回路を介して入力されたセンサの出力電圧をデジタル値に変換するアナログ/デジタル変換回路と、電源ラインと出力選択回路の出力側との間に分圧回路をバイパスする、導通/遮断の切換が可能なバイパス回路と、を備え、バイパス回路を導通した状態で、出力選択回路を介して入力されたセンサの出力電圧をデジタル値に変換し、そのデジタル値に基づいて該センサの故障を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ故障検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
物理量を電気量として検出する分野では、物理量をアナログセンサによって検出し、このアナログセンサの出力をアナログ/デジタル(以下、A/Dという)変換回路によってデジタル値に変換し、このデジタル値を中央処理装置(以下、CPUという)によって演算処理する方法が一般に用いられている。
【0003】
A/D変換装置では、アナログ信号側回路の故障検出に加え、アナログ信号線の断線を検出するものが考案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−209863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構成では、アナログ信号側回路の故障を精度よく検出できるが、回路構成が複雑であるという問題がある。
【0006】
また、図5に、従来のセンサ故障検出装置2の構成の一例を示す。センサ故障検出装置2は、複数のセンサ回路U1,U2と、これらセンサ回路が接続されたマイコン10を含んで構成される。
【0007】
センサ回路U1は、一端が接地されたセンサS1と、電源ライン(Vcc)とセンサS1との間に設けられ、センサS1の出力電圧を分圧する分圧回路である分圧抵抗R11と、分圧抵抗R11を介して分圧された前記複数のセンサの出力電圧に重畳するノイズ等を除去するコンデンサC1と、分圧抵抗R11を介して分圧されたセンサS1の出力電圧が入力されるとともに、マイコン10への過電流の流入を保護する保護抵抗R12と、電源ライン(Vcc)とセンサS1との間には、分圧抵抗R11のバイパス回路K1を形成し、そのバイパス回路の導通/遮断を行うトランジスタT1と、を含んで構成される。そして、センサS1の出力電圧はマイコン10のAD変換用の入力ポートAD1に入力され、マイコン10の出力ポートP1によってトランジスタT1のオン/オフ(すなわち、バイパス回路K1の導通/遮断)が切り替えられる。
【0008】
センサ回路U2も、センサ回路U1と同様に、センサS2,分圧抵抗R21,コンデンサC2,保護抵抗R22,バイパス回路K2,トランジスタT2を含んで構成される。そして、センサS2の出力電圧はマイコン10のAD変換用の入力ポートAD2に入力され、マイコン10の出力ポートP2によってトランジスタT2のオン/オフ(すなわち、バイパス回路K2の接続/遮断)が切り替えられる。
【0009】
マイコン10は、周知のCPU11,ROM12,RAM13,AD変換回路14,信号入出力回路であるI/O15がバスライン16によりデータ伝送可能に接続されている。そして、CPU11がROM12に記憶された制御プログラムを実行することで、センサが出力する電圧を検出し、検出した電圧に基づいて種々の処理を実行する。
【0010】
図5の構成で、センサS1の故障を検出する場合(センサS2についても同様)、トランジスタT1をオン状態としてバイパス回路K1を導通状態とし、分圧抵抗R11の影響を除去してセンサS1の出力電圧を直接検出する。また、センサS1の故障を検出しないときには、トランジスタT1をオフ状態としてバイパス回路K1を遮断状態とする。つまり、センサ回路1個あたり、AD変換用の入力ポートとトランジスタ制御用の出力ポートを1本ずつ使用する。
【0011】
このため、センサを数多く使用する制御装置では、センサの個数だけトランジスタが必要となって部品点数が多くなり、装置が大型化するとともに、マイコンのAD変換用の入力ポート,トランジスタ制御用の出力ポートもセンサの分だけ必要となるので、その制御装置で実現可能な機能が少なくなるという問題も生ずる。
【0012】
上記問題点を背景として、本発明の課題は、低コスト化および小型化を図ることが可能なセンサ故障検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0013】
上記課題を解決するためのセンサ故障検出装置は、一端が接地されてアナログ値を出力する複数のセンサと、電源ラインと複数のセンサのそれぞれの、接地されていない他の一端に接続され、該センサの出力電圧を分圧する分圧回路と、分圧回路を介して分圧された複数のセンサの出力電圧が入力され、入力された複数のセンサの出力電圧のうちの一つを選択して出力する出力選択回路と、出力選択回路を介して入力されたセンサの出力電圧をデジタル値に変換するアナログ/デジタル変換回路と、電源ラインと出力選択回路の出力側との間に設けられ、分圧回路をバイパスするバイパス回路と、バイパス回路の導通/遮断を切り替える切換回路と、を備え、アナログ/デジタル変換回路は、バイパス回路を導通した状態で、出力選択回路を介して入力されたセンサの出力電圧をデジタル値に変換し、変換したデジタル値に基づいて該センサの故障を判定する故障判定回路をさらに備えることを特徴とする。
【0014】
上記構成によって、バイパス回路およびトランジスタがセンサの個数によらず1つずつとなるので、部品点数(すなわち、トランジスタおよびその周辺回路を構成する素子)を削減することができる。また、バイパス回路の導通/遮断のためのCPUの出力ポートも1本で済む。さらに、センサの出力電圧を、出力選択回路を介して入力するため、CPUのAD変換用の入力ポートもセンサの個数によらず1本となり、不要となったAD入力ポートを他の用途に転用することができる(例えば、センサを増設できる、あるいはAD入力ポートを汎用入力ポートとして使用する)。
【0015】
また、本発明のセンサ故障検出装置における故障判定回路は、センサの故障が短絡故障あるいはオープン故障のいずれであるかを判定する。
【0016】
一般的に、センサの故障には、センサが短絡して0V付近の電圧を出力する短絡故障と、センサが断線等してセンサへの印加電圧に近い値の電圧を出力するオープン故障とがある。上記構成によって、従来の構成と同様に、これら2つの故障を判別することができる。
【0017】
また、本発明のセンサ故障検出装置は、出力選択回路の出力側とグランドとの間に設けられ、オープン故障の要因に応じた電圧をアナログ/デジタル変換回路に出力するオープン故障要因検出回路を備え、故障判定回路は、オープン故障が発生したときに、バイパス回路を遮断した状態で、アナログ/デジタル変換回路が変換した、オープン故障要因検出回路からの出力電圧に基づいて、オープン故障の要因を判別する。
【0018】
オープン故障には、センサが断線した状態の他に、断線はしていないもののセンサの出力電圧がセンサに印加される電圧に略等しい状態のまま変化しない状態(「電源張り付き」ともいう)がある。上記構成によって、従来の構成と同様に、オープン故障の原因を判別することができる。
【0019】
また、本発明のセンサ故障検出装置は、予め定められた故障判定タイミングが到来したか否かを判定する故障判定タイミング判定回路を備え、故障判定回路は、故障判定タイミング判定回路が、故障判定タイミングが到来したと判定したときに、センサの故障を判定する。
【0020】
上記構成によって、センサあるいはセンサを用いたシステムの動作に影響を及ぼさずに、センサの故障を判定することができる。
【0021】
また、本発明のセンサ故障検出装置における故障判定タイミング判定回路は、センサ故障検出装置に電源が投入されたときを、故障判定タイミングが到来したと判定する。
【0022】
上記構成によっても、センサあるいはセンサを用いたシステムの動作に影響を及ぼすことなく、複雑な故障判定タイミングの判定処理を行わずに、故障故障判定タイミングの到来を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明のセンサ故障検出装置の構成を示すブロック図。
【図2】センサ故障検出処理を説明するフロー図。
【図3】センサ故障判定処理を説明するフロー図。
【図4】センサ故障検出処理の別例を説明するフロー図。
【図5】従来技術によるセンサ故障検出装置の構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明のセンサ故障検出装置について、図面を用いて説明する。図1に、本発明のセンサ故障検出装置1の構成を示す。センサ故障検出装置1は、複数のセンサ回路U11,U21と、これらセンサ回路が接続されたマイコン10を含んで構成される。なお、センサ回路は、2つ以上であれば数を問わない。
【0025】
センサ故障検出装置1は、例えば車両に搭載される空調装置制御用のECU(以下、「エアコンECU」という)やエンジン制御用のECU(以下、「エンジンECU」という)に含まれる。エアコンECUは、車両の室内の温度,車外の温度,日射量,エバポレータ温度(アナログ値)等を、それぞれセンサにより測定したものをAD変換し、その結果に基づいて空調制御を行っている。また、エンジンECUは、アクセル開度,エンジン回転数,車速,冷却水の水温,吸気温度,エンジン回転角(アナログ値)等を、それぞれセンサにより測定したものをAD変換し、その結果に基づいてエンジン回転制御を行っている。
【0026】
センサ回路U11は、図5のセンサ回路U1からトランジスタT1およびバイパス回路K1を除いたものであり、センサS1,分圧抵抗R11,コンデンサC1,保護抵抗R12を含んで構成され、各構成要素の動作は図5と同様であるため、ここでの詳細な説明は割愛する。また、同様に、センサ回路U21は、図5のセンサ回路U2からトランジスタT2およびバイパス回路K2を除いたものであるので、ここでの詳細な説明は割愛する。なお、分圧抵抗R11,R21が本発明の分圧回路に相当する。
【0027】
マイコン10の構成も、図5と同様であるため、ここでの詳細な説明は割愛する。なお、CPU11が本発明の故障判定回路,故障判定タイミング判定回路に相当する。また、AD変換回路14が本発明のアナログ/デジタル変換回路に相当する。
【0028】
各センサS1,S2から保護抵抗R12,R22を介して出力される出力電圧は、例えば周知のアナログスイッチような、複数のアナログ入力のうちから1つを選択して出力する出力選択回路20に入力される。すなわち、センサS1の検出電圧は入力端子In1に、センサS2の検出電圧は入力端子In2に入力される。そして、マイコン10の出力ポートP2の選択指示により(選択指示用に複数の出力ポートを用いてもよい)、複数のセンサ回路から1個を選択する。選択されたセンサの検出電圧は、出力端子outからマイコン10のAD変換用の入力ポートAD1に入力される。
【0029】
出力選択回路20の出力端子outと電源ライン(Vcc)との間には、分圧抵抗R11およびR12のバイパス回路K3を形成し、そのバイパス回路K3の導通/遮断を行うトランジスタT3が接続されている。これにより、各センサ回路に1個ずつ必要であったバイパス回路およびトランジスタが、センサ回路の数に関係なく1個で済むので、部品点数(すなわち、コスト)が削減され、配線パターンも簡略化できる。なお、トランジスタT3が本発明の切換回路に相当する。
【0030】
また、出力選択回路20の出力端子out(つまり、入力ポートAD1)とグランドとの間に、オープン故障要因判定用の抵抗R3が接続される。なお、抵抗R3が本発明のオープン故障要因検出回路に相当する。
【0031】
図2を用いて、マイコン10におけるセンサ故障検出処理について説明する。なお、本処理は、上述の制御プログラムに含まれる。まず、電源が投入され(S11:Yes)、マイコンの初期設定や上述のECUの状態を初期状態とするための初期化処理が行われる(S12)。続いて、各センサの故障を検出する。初期化処理と通常時の処理との間に実行することで、確実にセンサの故障を検出できるとともに、通常時の処理に影響を及ぼすことを防止できる。また、電源投入(パワーオンリセット)時の初期化処理実行タイミングを故障判定タイミングが到来したと判定している。この場合、電源投入時にセンサ故障検出処理が自動的に実行されるので、故障判定タイミング判定のための回路およびプログラムを、特に必要としない。
【0032】
次に、CPU11から出力選択回路20に指令を送り、入力を故障検出の対象となるセンサ(例えば、センサS1)に切り替える(S13)。続いて、CPU11がトランジスタT3をオン状態とする、すなわちバイパス回路K3を導通状態とするように出力ポートP1を制御する(S14)。これにより、分圧抵抗R11は電圧を発生せず、入力ポートAD1には電源電圧(Vcc)が直接印加された状態でのセンサS1の発生する電圧が入力される。
【0033】
次に、上述の状態で入力される電圧をAD変換回路14でAD変換する(S15)。AD変換後、CPU11はトランジスタT3をオフ状態とする、すなわちバイパス回路K3を遮断状態とするように出力ポートP1を制御する(S16)。
【0034】
次に、AD変換後の電圧値(デジタル値)に基づいて、例えば、以下のようにして故障の有無を判定する故障判定処理を実行する(S17,図3参照)。
【0035】
そして、センサが故障していると判定したとき(S18:Yes)、故障時の処理を行う(S19)。故障時の処理は、例えば、RAM13上のセンサ毎に割り当てられた故障フラグをセットする。その後の処理は、センサやセンサを用いているシステムより異なるが、例えば、故障したセンサのデジタル値をフェイルセーフ用の値に固定する。
【0036】
一方、センサが正常であると判定したとき(S18:No)、あるいはステップS19の故障時の処理を実行後、出力選択回路20に接続されている全センサについて故障判定を実施したか否かを判定し、全センサについて故障判定を実施していないとき(S20:No)、ステップS13へ戻り、CPU11から出力選択回路20に指令を送り、入力を次のセンサ(例えば、センサS2)に切り替える。そして、ステップS14以降の故障判定を実施する。
【0037】
また一方、全センサについて故障判定を実施したとき(S20:Yes)、マイコン10が搭載されているECU(エアコンECU,エンジンECU等)における通常時の処理を実行する(S21)。
【0038】
図3を用いて、図2のステップS17に相当する故障判定処理について説明する。なお、ここでは、センサの出力電圧が、下限値0.5V(V1と称する)〜上限値4.5V(V2と称する)の範囲内にあるとき、センサが正常であると判定する。まず、センサの出力電圧が、上限値V2を下回るか否かを判定する。
【0039】
センサの出力電圧が上限値V2を下回るとき(S31:No)、下限値V1を下回るか否かを判定し、下限値V1を下回るとき(S32:Yes)、短絡故障と判定する(S34)。一方、下限値V1を上回るとき、すなわち下限値V1〜上限値V2の範囲内にあるとき(S32:No)、正常と判定する(S33)。
【0040】
一方、センサの出力電圧が上限値V2を上回るとき(S31:Yes)、オープン故障と判定する(S35)。この段階で、オープン故障であるか否かは判定できるが、上述のように、センサが「断線」状態となるものと、「電源張り付き」状態となるものがある。以下、これらのいずれの状態かを判別する処理について述べる。無論、短絡故障とオープン故障のみを検出し、以降のステップを実行せず、オープン故障の判別を行わない構成としてもよい。
【0041】
まず、再度、AD変換回路14でセンサからの出力電圧をAD変換する(S36)。このとき、トランジスタT3は、ステップS16が実行されているのでオフ状態であり、バイパス回路K3は遮断状態となっている。次に、AD変換後のセンサ電圧が下限値V1を下回るか否かを判定し、下限値V1を下回るとき(S37:Yes)、入力ポートAD1は、抵抗R3を介して接地された状態にあるので、断線によるオープン故障と判定する(S39)。一方、下限値V1を上回るとき、つまり、抵抗R1との分圧比に応じた電圧値となるとき(S37:No)、センサS1に電源(Vcc)が印加された状態にあるので、電源張り付きによるオープン故障と判定する(S38)。
【0042】
図4を用いて、図2のセンサ故障検出処理の別例について、センサS1を例に挙げて説明する。なお、本処理は、図2の処理が、初期化処理と通常時の処理との間に実行するものであるものに対し、通常時の処理(図2のステップS21内)において実行するものである。また、本処理は、図2の処理の変形例であるため、図2と同一の処理ステップについては同一の符号を付与し、ここでの詳細な説明は割愛する。
【0043】
各センサは、その測定対象に応じて一定周期(例えば、数msec〜数百msec)で計測を行っている。そこで、本処理では、センサの出力電圧の計測に先立って故障判定を行う。まず、センサS1の計測タイミングが到来したか否かを判定する。計測タイミングが到来したと判定したとき(S10:Yes)、図2のステップS13〜S17の処理を行って、センサS1の故障を判定する。この場合、計測タイミングが故障判定タイミングとなる。
【0044】
センサS1が故障していると判定したとき(S18:Yes)、故障判定タイミングが到来したと判定し、図2と同様に、故障時の処理を行う(S19)。一方、センサS1が正常と判定したとき(S18:No)、通常時の処理を行う(S191)。すなわち、この状態(バイパス回路K3は遮断状態)におけるセンサS1からの出力電圧をAD変換回路14でAD変換し、これをセンサ電圧として、所定の処理を行う。
【0045】
他のセンサ(S2等)についても、それぞれの計測タイミング到来時に、上述のような処理を行い、センサが正常か故障かに応じて対応する処理を行う。
【0046】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 センサ故障検出装置
10 マイコン
11 CPU(故障判定回路,故障判定タイミング判定回路)
14 AD変換回路(アナログ/デジタル変換回路)
20 出力選択回路
K3 バイパス回路
R11,R21 分圧抵抗(分圧回路)
R3 抵抗(オープン故障要因検出回路)
S1,S2 センサ
T3 トランジスタ(切換回路)
U11,U21 センサ回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が接地されてアナログ値を出力する複数のセンサと、
電源ラインと前記複数のセンサのそれぞれの、接地されていない他の一端に接続され、該センサの出力電圧を分圧する分圧回路と、
前記分圧回路を介して分圧された前記複数のセンサの出力電圧が入力され、入力された前記複数のセンサの出力電圧のうちの一つを選択して出力する出力選択回路と、
前記出力選択回路を介して入力されたセンサの出力電圧をデジタル値に変換するアナログ/デジタル変換回路と、
前記電源ラインと前記出力選択回路の出力側との間に設けられ、前記分圧回路をバイパスするバイパス回路と、
前記バイパス回路の導通/遮断を切り替える切換回路と、
を備え、
前記アナログ/デジタル変換回路は、前記バイパス回路を導通した状態で、前記出力選択回路を介して入力されたセンサの出力電圧をデジタル値に変換し、
変換した前記デジタル値に基づいて該センサの故障を判定する故障判定回路をさらに備えることを特徴とするセンサ故障検出装置。
【請求項2】
前記故障判定回路は、前記センサの故障が短絡故障あるいはオープン故障のいずれであるかを判定する請求項1に記載のセンサ故障検出装置。
【請求項3】
前記出力選択回路の出力側とグランドとの間に設けられ、前記オープン故障の要因に応じた電圧を前記アナログ/デジタル変換回路に出力するオープン故障要因検出回路を備え、
前記故障判定回路は、前記オープン故障が発生したときに、前記バイパス回路を遮断した状態で、前記アナログ/デジタル変換回路が変換した、前記オープン故障要因検出回路からの出力電圧に基づいて、前記オープン故障の要因を判別する請求項2に記載のセンサ故障検出装置。
【請求項4】
予め定められた故障判定タイミングが到来したか否かを判定する故障判定タイミング判定回路を備え、
前記故障判定回路は、前記故障判定タイミング判定回路が、前記故障判定タイミングが到来したと判定したときに、前記センサの故障を判定する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のセンサ故障検出装置。
【請求項5】
前記故障判定タイミング判定回路は、前記センサ故障検出装置に電源が投入されたときを、前記故障判定タイミングが到来したと判定する請求項4に記載のセンサ故障検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−169715(P2012−169715A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−26656(P2011−26656)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】