説明

センシング装置及びセンシング方法

【課題】センシング装置及びセンシング方法における検出精度を改善する。
【解決手段】センシングセルは、ディスプレイパネルの内側に設けられ、第1タイプのセンシングデバイス及び第2タイプのセンシングデバイスを含む。第1タイプのセンシングデバイスは、センシングセルが入力イベントを検出した場合に第1タイプのセンシング信号を生成する。第2タイプのセンシングデバイスは、前記第1タイプのセンシングデバイスに隣接し、センシングセルが入力イベントを検出した場合に第2タイプのセンシング信号を生成し、入力イベントを検出する第1タイプのセンシングデバイスの検出能力は、入力イベントを検出する第2タイプのセンシングデバイスの検出能力と異なっている。処理回路は第1タイプのセンシング信号及び第2タイプのセンシング信号間の差分に従ってセンシングセルに対応するセンシング出力信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願により開示される実施形態はセンシングセルに関連し、特にディスプレイパネルの内側に設けられ、プロセス変動やノイズ干渉の影響を受けにくいセンシングセルに関連し、関連するセンシング装置及びセンシング方法にも関連する。
【背景技術】
【0002】
フォトセンシング装置を液晶ディスプレイ(LCD)パネルに設けることで、インセルタッチ方式(in-cell touch technique)は製造コストを削減し、製造歩留まりを改善することができ、その製品用途はますます拡大しつつある。図1を参照するに、従来のインセルフォトセンシングシステム100の設計における一部分が図示されている。複数のフォトセンシングユニットPU_1-PU_nは複数のセンシングデバイスPD_1-PD_nをそれぞれ有し、フォトセンシングデバイスPD_1-PD_nの各々はディスプレイパネルにおいてアレイ状に配列されている(図1においては図示せず)。フォトセンシングユニットPU_1-PU_nが入力イベント(例えば、照明が点灯するイベント)を受けると、ゲート制御信号により複数のトランジスタM_1-M_nが導通し、複数のフォト電流信号Pl_1-Pl_nを複数のパッドPAD_1-PAD_nへそれぞれ送信する。バックエンド処理回路(図1においては図示せず)は受信したフォト電流信号P1_1-Pl_nをそれぞれ処理し、フォトセンシングユニット各々で受信された光強度を判定する。
【0003】
しかしながら、フォトセンシングユニット各々を照らす入力イベントが一様な光強度分布であったとしても、プロセス変動に起因して、フォトセンシングユニットPU_1-PU_nにおいてそれぞれ生成されるフォト電流信号P1_1-Pl_nの中でばらつきが生じる。図2Aを参照するに、インセルフォトセンシングシステム100のディスプレイパネルにおけるフォト電流信号強度と位置(座標)との間の関係が示されている。図2Aに示されているように、偶然原因(chance cause)(すなわち、ランダムな要因)及び特殊原因(assignable cause)(すなわち、ローカルな要因)に起因してプロセス変動が生じるので、フォト電流信号強度はディスプレイパネル状で不均一に分布しており、これは入力イベントの検出精度に影響する。
【0004】
フォト電流信号は回路要素間のノイズ干渉のカップリングによっても影響を受ける。例えば図1に示されているように、フォト電流信号各々の干渉は、共通電圧ノードから生じるノイズN_1、ゲート信号クロックフィードスルーにより生じるノイズN_2、ソース信号クロックフィードスルーにより生じるノイズN_3、及び読み取り回路の共通ノード(すなわち、各パッド)から生じるノイズN_4等を含む。更に、カップリングノイズ干渉は、ランダム要因及びローカルな要因からの影響も受ける。図2Bを参照するに、インセルフォトセンシングシステム100の或るセンシングユニットにおけるフォト電流信号強度及び時間の間の関係を示す。図2Bに示されているように、センシングユニットのフォト電流信号強度はノイズの影響を受けており、時間と共に大きく変動している。従って、センシングユニットの信号対ノイズ比(SNR)は、入力イベントを正確に検出できる程度に充分に高くなければならない。
【0005】
<関連出願>
本願は西暦2011年4月20日付けで出願された米国仮特許出願第61/477,601号の優先的利益を享受し、その出願の内容は本願のリファレンスに組み入れられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、プロセス変動及び信号カップリング干渉の影響を減らし、検出精度を改善することが可能な新規なセンシングユニットが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によるセンシング装置は、
ディスプレイパネルにおける接触位置を検出するセンシング装置であって、ディスプレイパネルの内側に設けられた少なくとも1つのセンシングセルと、前記センシングセルに結合された処理回路とを有し、
前記少なくとも1つのセンシングセルは、
前記センシングセルが入力イベントの通知を受信した場合に第1タイプのセンシング信号を生成する第1タイプのセンシングデバイスと、
前記第1タイプのセンシングデバイスに隣接し、前記センシングセルが入力イベントの通知を受信した場合に第2タイプのセンシング信号を生成する第2タイプのセンシングデバイスとを有し、
前記入力イベントを検出する前記第1タイプのセンシングデバイスのセンシング能力は、前記入力イベントを検出する前記第2タイプのセンシングデバイスのセンシング能力と異なり、
前記処理回路は前記センシングセルに結合され、前記第1タイプのセンシング信号及び前記第2タイプのセンシング信号の間の差分に応じて前記センシングセルに対応するセンシング出力信号を出力する、センシング装置である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】従来のインセルフォトセンシングシステムの設計の位置部分を示す図。
【図2A】従来のインセルフォトセンシングシステムのディスプレイパネルにおけるフォト電流信号強度及び場所の間の関係を示す図。
【図2B】従来のインセルフォトセンシングシステムの或るセンシングユニットにおけるフォト電流信号強度及び時間の間の関係を示す図。
【図3】本発明の実施形態による一般的なセンシングセルを示す図。
【図4】本発明の第1実施形態によるセンシングセルの一例を示す図。
【図5】本発明の第2実施形態によるセンシングセルの一例を示す図。
【図6A】ディスプレイパネル上の接触位置を検出する本発明の実施形態によるセンシング装置を一般的に示す図。
【図6B】ディスプレイパネル上の接触位置を検出する本発明の実施形態によるセンシング装置の一例を示す図。
【図6C】ディスプレイパネル上の接触位置を検出する本発明の実施形態によるセンシング装置の別の例を示す図。
【図7A】図6Bに示すセンシング装置のディスプレイにおけるフォト電流信号強度及び場所の間の関係を示す図。
【図7B】図6Bに示すセンシングセルにおけるフォト電流信号強度及び時間の間の関係を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<概要>
本発明は、受信した入力イベントに応じて、隣接してはいるが異なるタイプのフォトセンシング装置から生成されるセンシング信号同士の差分に起因して入力イベント(例えば、照明イベント)を検出するセンシングセルを提供し、本発明は上記の問題を解決又は少なくとも緩和するセンシング装置及びセンシング方法に関連する。
【0010】
本発明の実施形態によれば、ディスプレイパネルにおける接触位置(touch position)を検出するセンシング装置の一例が提供される。本実施形態のセンシング装置は、少なくとも1つのセンシングセルと処理回路とを有する。センシングセルは、ディスプレイパネルの内側に設けられ、第1タイプのセンシングデバイス及び第2タイプのセンシングデバイスを含む。第1タイプのセンシングデバイスは、前記センシングセルが入力イベントを検出した場合に第1タイプのセンシング信号を生成する。第2タイプのセンシングデバイスは、前記第1タイプのセンシングデバイスに隣接し、前記センシングセルが前記入力イベントを検出した場合に第2タイプのセンシング信号を生成し、前記入力イベントを検出する前記第1タイプのセンシングデバイスの検出能力は、前記入力イベントを検出する前記第2タイプのセンシングデバイスの検出能力と異なっている。前記処理回路は前記センシングセルに結合され、前記第1タイプのセンシング信号及び前記第2タイプのセンシング信号間の差分に従って前記センシングセルに対応するセンシング出力信号を出力する。
【0011】
本発明の実施形態によれば、ディスプレイパネルにおいて接触位置を検出するセンシング方法の一例が提供される。一例によるセンシング方法は、前記ディスプレイパネルが入力イベントの出現を検出した場合に、第1のセンシング能力に基づいて前記入力イベントに対応する第1タイプのセンシング信号を生成し、前記第1のセンシング能力とは異なる第2のセンシング能力に基づいて第2タイプのセンシング信号を生成するステップと、前記第1タイプのセンシング信号及び前記第2タイプのセンシング信号間の差分に従って前記入力イベントに対応するセンシング出力信号を出力するステップとを有する。
【0012】
センシングデバイスを適切に設計及び配置するだけで、プロセスの調整やノイズ信号の抑制の処理を行うことなく、提案に係るセンシング装置/センシングセルは、入力イベントを検出する際のプロセス変動及び/又はノイズカップリングに起因する影響を大幅に削減でき、センシング装置/センシングセルのSNRも改善される。
【0013】
様々な図面に図示及び説明されている好適実施形態に関する以下の詳細な説明を理解することで、本発明に関する上記及びその他の開示内容は当業者にとって更に明りょうになるであろう。
【0014】
概して、本発明の原理又は概念は、同じセンシングユニットのディスプレイパネルの内側に少なくとも2つの隣接するセンシングデバイスを設けることであり、その際に、同じ入力イベントを検出する少なくとも2つの隣接するセンシングデバイス同士の間でセンシング能力が或る程度充分に異なっていることである。センシングユニットにはインセルフォトセンシング接触(in-cell photo-sensing touch)がなされ、ディスプレイパネルにおける接触位置情報は接触位置の輝度変化を検出することで取得される。更に、少なくとも2つの隣接するセンシングバイスにおける同じ入力イベントに起因して生じるセンシング信号は、それぞれ異なる仕方で出力され、プロセス変動やノイズカップリングに起因する影響は入力イベントを検出する際に大幅に削減できる。以下、詳細に説明する。
【0015】
<詳細な説明>
図3を参照するに、本発明の実施形態によるセンシングセルが概略的に示されている。センシングセル300は、第1タイプのセンシングデバイス310及び第2タイプのセンシングデバイス320を含むが、これらに限定されない。第1タイプのセンシングデバイス310は、ディスプレイパネル(図3には図示せず)の内部に設けられ、センシングセル300が入力イベントI_Eを受信すると(受け付けると)、入力イベントI_Eに従って第1タイプのセンシング信号SS_1を生成するように形成されている。第2タイプのセンシングデバイス320も、ディスプレイパネルの内部に設けられ、センシングセル300が入力イベントI_Eを受信すると(受け付けると)、入力イベントI_Eに従って第2タイプのセンシング信号SS_2を生成するように形成されている。更に、第2タイプのセンシングデバイス320は第1タイプのセンシングデバイス310に隣接しているので、第1タイプのセンシングデバイス310及び第2タイプのセンシングデバイス320は、上記のプロセス変動及び/又はノイズカップリングについて実質的に同じローカル因子で影響を受ける。第2タイプのセンシングデバイス320が第2タイプのセンシング信号SS_2を生成するのは受信した入力イベントI_Eに応じているわけではない点に留意を要する。一実施形態における適切な設計の場合、第2タイプのセンシングデバイス320は入力イベントI_Eの入力信号を受信しなくてもよく、あるいは入力イベントI_Eの入力信号を受信した後に入力信号イベントを無視してもよい。限定ではなく一例として、第2タイプのセンシングデバイス320は、入力信号を受信するのに使用される経路を遮ってもよく、あるいは内側の材料及び/又はアーキテクチャ設計自体により入力信号を除去してもよい。更に、第1タイプのセンシングデバイス310及び第2タイプのセンシングデバイス320は、同じ入力イベントI_Eに対して充分に異なるセンシング応答をするように異なるアーキテクチャを有していてもよい。
【0016】
図4を参照するに、本発明の第1実施形態によるセンシングセルの一例が示されている。限定ではない一例としてのセンシングセル400は第1タイプのセンシングデバイス410及び第2タイプのセンシングデバイス420を含み、第1タイプのセンシングデバイス410及び第2タイプのセンシングデバイス420は双方ともディスプレイパネル(図4には図示せず)の内部に設けられている。第1タイプのセンシングデバイス410は第1のセンサS_1を含み、第1のセンサS_1は、センシングセル400が入力イベントI_Eを受信した場合に入力インベントI_Eに応じて第1タイプのセンシング信号SS_1を生成するように形成されている。第2タイプのセンシングデバイス420は第1タイプのセンシングデバイス410と隣接し、第2のセンサS_2及び障害ユニット(obstruction unit)SDを含む。障害ユニットSDは、センシングセル400が入力イベントI_Eを受信した場合に、入力イベントI_Eの入力信号が第2のセンサS_2に送信されることを遮るように形成されている(例えば、第2のセンサS_2が入力信号を受信するのに使用される経路を遮る)。従って、入力イベントI_Eがセンシングセル400で生じたとしても、第2のセンサS_2は、入力イベントI_Eの入力信号を受信することなく第2タイプのセンシング信号SS_2を生成する。本実施形態において、入力イベントI_Eはディスプレイパネル上の接触位置における輝度変化(以下、光イベント又はイルミネーションイベント(illumination event)と言及する)を表現してもよいことに留意を要する。例えば、光イベントは、ディスプレイパネルに光ペンが接触した場合の発光イベントでもよいし、あるいはディスプレイパネルに指が接触した場合の遮光イベントでもよい。また、入力イベントI_Eが接触位置の光強度変動を表現する場合において、第1タイプのセンシング信号SS_1はフォト電流(photocurrent)信号であり、第2タイプのセンシング信号SS_2は暗電流(dark current)信号でもよい。すなわち、第1のセンサS_1及び第2のセンサS_2各々はフォトセンサであってもよい(例えば、インセルフォトセンサ)。第2タイプのセンシング信号SS_2(例えば、暗電流信号)に関し、第1タイプのセンシング信号SS_1(例えば、フォト電流信号)は光イベントの情報を更に搬送する。更に、第1タイプのセンシングデバイス410及び第2タイプのセンシングデバイス420は互いに隣接しているので、第1タイプのセンシング信号SS_1(例えば、フォト電流信号)及び第2タイプのセンシング信号SS_2(例えば、暗電流信号)は、同じプロセス変動及び回路ノイズ干渉の影響を受けると考えられる。本実施形態において、プロセス変動及び回路ノイズ干渉に起因する影響は、第1タイプのセンシング信号SS_1及び第2タイプのセンシング信号SS_2の減算を行うことで排除され、第1タイプのセンシング信号SS_1及び第2タイプのセンシング信号SS_2は、良好なセンシング品質を得るためにセンシングセル400から同時に出力されてもよい。
【0017】
図5を参照するに、本発明の第2実施形態によるセンシングセルの一例が示されている。限定ではない一例によるセンシングセル500は、第1タイプのセンシングデバイス510及び第2タイプのセンシングデバイス520を有する。第1タイプのセンシングデバイス510は、図4に示されていた第1センサS_1、第1パッドPAD_1及び第1スイッチSW_1を有する。上述したように、センシングセル500が入力イベントI_Eを受信すると、第1センサS_1は、入力イベントI_Eに応じて第1タイプのセンシング信号SS_1を生成する。更に、第1スイッチSW_1は第センサS_1が第1タイプのセンシング信号SS_1を制御信号SCに従って第1パッドPAD_1に送信するように制御する。第2タイプのセンシング装置520は図4に示されていた障害ユニットSD及び第2センサS_2を有し、更に第2パッドPAD_2及び第2スイッチSW_2を有する。センシングセル500が入力イベントI_Eを受信した場合に、障害ユニットSDは、入力イベントI_Eの入力信号が第2センサS_2へ送信されることを遮る(例えば、入力信号を受信するために第2センサS_2により使用される経路を遮る)。従って第2のセンサS_2は入力イベントI_Eの入力信号を受信することなく第2タイプのセンシング信号を生成する。更に、第2スイッチSW_2は、第2センサS_2が第2タイプのセンシング信号を制御信号SCに従って第2パッドPAD_2へ送信するように制御する。言い換えれば、センシングセル500は第1タイプのセンシング信号SS_1及び第2タイプのセンシング信号SS_2を同時に出力してもよい。
【0018】
図5に示されているセンシングセル及び図4に示されているセンシングセル400の主な相違点は、センシングセル500に含まれている各々のセンシングデバイスがスイッチ及びパッドを含んでいる点であり、スイッチはセンシングデバイスのセンシング信号の送信を制御し、パッドはセンシングデバイスのセンシング信号を受信する。第1スイッチSW_1及び第2スイッチSW_2は両方ともトランジスタにより実現されてもよいこと、及び第1センサS_1及び第2センサS_2はフォトセンシングデバイスにより実現されてもよいことに留意を要する。センシングセル500は図1に示されているインセルフォトセンシングシステム100に使用されてもよい。
【0019】
上記の実施形態は説明を目的としているにすぎず、本発明の限定であることを意図しては以内点に留意を要する。例えば、入力イベントI_Eの入力信号を減衰させることで、図4/図5に示されている第2タイプのセンシングデバイスは、第2センシング信号SS_2の生成が入力イベントI_Eには応じないことを実現してもよい。また、障害ユニットSDが減衰ユニットにより置換されてもよい。図5に示されているセンサは図5に示されているスイッチ及び/又はパッドに結合されていなくてもよい。代替的な設計例において、第1タイプのセンシングデバイス510はパッドPAD_1を省略してもよく(すなわち、第1タイプのセンシング信号SS_1を直接的に出力し)、第2タイプのセンシングデバイス520はパッドPAD_2を省略してもよい(すなわち、第2タイプのセンシング信号SS_2を直接的に出力してもよい)。代替的な設計例において、第2体法のセンシングデバイス520は障害ユニットSDを省略し、第2センサS_2は第1センサS_1とは異なる設計仕様(例えば、内部材料及び/又はアーキテクチャ設計)を有していてもよく、これにより、入力イベントI_Eを検出するためのセンシング能力が、入力イベントI_Eを検出するための第1タイプのセンシングデバイス510のセンシング能力と異なっていることを実現できる。更に別の代替例において、第1タイプのセンシングデバイス510はパッドPAD_1を省略し(すなわち、第1タイプのセンシング信号SS_1を直接的に出力し)、第2タイプのセンシングデバイス520は障害ユニットSD及びPAD_2を省略し(すなわち、第2タイプのセンシング信号SS_1を直接的に出力し)、第2センサS_2は第1センサS_1とは異なる設計仕様(例えば、内部材料及び/又はアーキテクチャ設計)を有していてもよい。要するに、センシングセルが入力イベントを受信した場合に、センシングセルに含まれているセンシングデバイスが入力イベントに応じてセンシング信号を生成する一方、センシングセルに含まれている他のセンシングデバイスが入力イベントには応じない別のセンシング信号を生成する限り、本発明の精神に従っている。更にフォトセンシングシステムに加えて、図3に示すセンシングセルアーキテクチャが他のタイプのセンシングシステム(例えば、熱検出システム)に適用されてもよい。
【0020】
図6Aを参照するに、ディスプレイパネル上の接触位置を検出する本発明の実施形態によるセンシング装置が一般的に示されている。センシング装置600はセンシングセル602及び処理回路604を有する。センシングセルはディスプレイパネルの内側に設けられており、第1タイプのセンシングデバイス610及び第2タイプのセンシングデバイス620を含む。第1タイプのセンシングデバイス610は、センシングセル602が入力イベントI_Eを受信した場合に第1タイプのセンシング信号SS_1を生成する。第2タイプのセンシングデバイス620は第1タイプのセンシングデバイス610と隣接しており、センシングセル602が入力イベントI_Eを受信した場合に第2タイプのセンシング信号SS_2を生成し、入力ベントI_Eを検出するための第1タイプのセンシングデバイス610のセンシング能力は、入力ベントI_Eを検出するための第2タイプのセンシングデバイス620のセンシング能力と相違する。処理回路604はセンシングセル602に結合され、第1タイプのセンシング信号SS_1及び第2タイプのセンシング信号SS_2の間の相違に応じてセンシングセル602に対応するセンシング出力信号S_OUTを出力する。図3-5に示されているセンシングセル300-500の実施形態は、第1タイプのセンシングデバイス610と第2タイプのセンシングデバイス620 との間で入力イベントI_Eに対して異なる検出能力を実現するように使用されている点に留意を要する。例えば第1タイプのセンシングデバイス610は図3に示されている第1タイプのセンシングデバイス310に対応し、第2タイプのセンシングデバイス620は図3に示されている第2タイプのセンシングデバイス320に対応する。従ってセンシングセル602が図3-5に示されているセンシングセル300-500のアーキテクチャを使用する実施形態に関し、更なる詳細な説明は簡明化のため省略される。しかしながら、これは単なる説明の便宜上のことに過ぎず、本発明の限定を意図するものではない。言い換えれば、同じ入力イベントに起因して生成される個々のセンシング信号に従って異なるセンシング出力を生成する異なるセンシング能力を備えたセンシングデバイス群を使用する任意の実施形態が、本発明の精神に従っており、本発明の範囲に含まれる。
【0021】
図6Bを参照するに、ディスプレイパネル上の接触位置を検出する本発明の実施形態によるセンシング装置の一例が示されている。この例のセンシング装置606は、図1に示されているインセルフォトセンシングシステム100の代わりに使用され、複数のフォトセンシングセル602_1-602_n及び処理回路608を含む。フォトセンシングセル602_1-602_nは、複数のフォトセンシングデバイス(例えば、インセルフォトセンサ)PD1_1-PD1_nと、複数の障害ユニットSD_1-SD_nと、複数のトランジスタM1_1-M1_n及びM2_1-M2_nと、複数のパッドPAD1_1-PAD1_n及びPAD2_1-PAD2_nとをそれぞれ有する。センシングセル602_1に関し、第1タイプのセンシングデバイスはフォトセンシングデバイスPD1_1、トランジスタM1_1及びパッドPAD1_1を含み、第2タイプのセンシングデバイスはフォトセンシングデバイスPD2_1、障害ユニットSD_1、トランジスタM2_1及びパッドPAD2_1を含み、トランジスタM1_1及びM2_1は制御信号SCに従って導通する又はON/OFFが制御される。代替的な設計例において、第2タイプのセンシングデバイスは障害ユニットSD_1を省略してもよく、フォトセンシングデバイスPD2_1はフォトセンシングデバイスPD1_1と異なる設計仕様(例えば、内部材料及び/又はアーキテクチャ設計)を有し、第2タイプのセンシングデバイスが入力イベントI_Eを検出するセンシング能力が、第1タイプのセンシングデバイスが入力イベントI_Eを検出するセンシング能力と相違することを実現してもよい。図3-6Aに関連する上記の説明を参照すれば、センシング装置606を用いて、図1に示すインセルフォトセンシングシステム100の接触検出精度を改善できることは、当業者に自明であるので、更なる説明は簡明化のため省略される。
【0022】
上記の実施形態は例示の目的で示されているに過ぎず、本発明の限定を意図してはいないことに留意を要する。例えば、センシングセルの第1タイプのセンシング信号及び第2タイプのセンシング信号は先ず処理回路に搬送され、次に第1タイプのセンシング信号及び第2タイプのセンシング信号間の差分に従って処理回路がセンシング出力信号を生成し、そしてセンシング出力信号はバックエンド回路(後段の回路)の読み取り回路に搬送されてもよい。図6Cを参照するに、ディスプレイパネル上の接触位置を検出する本発明の実施形態によるセンシング装置の別の例が示されている。図6Cに示されているように、一例によるセンシング装置616のアーキテクチャは図6Bに示されているセンシング装置606の一例のアーキテクチャに基づいており、それらの間の主な相違は、センシングセル612_1-612_nの各々に対応する第1タイプのセンシング信号及び第2タイプのセンシング信号(例えば、センシングセル612_1に対応する第1タイプのセンシング信号SS_1及び第2タイプのセンシング信号SS_2)が、対応するセンシング出力信号S_OUT1-S_OUT_nをそれぞれ生成するように処理回路618に直接的に搬送されている点である。更に、処理回路618は、更なる処理を実行するためにバックエンド回路の読み取り回路の対応するパッドPAD_1-PAD_nにセンシング出力信号S_OUT1-S_OUT_nを送信してもよい。センシング装置606と比較すると、センシング装置616はパッド数を半分に節約できる。図3-6Bに関連する上記の説明を参照すれば、当業者はセンシング装置616の動作を充分に理解できるので、更なる説明は簡明化のため省略される。
【0023】
要するに、上記の処理回路は受信した第1タイプのセンシング信号及び受信した第2タイプのセンシング信号の間の差分に従ってセンシング出力信号を出力し、プロセス変動や回路ノイズ干渉に起因する影響を減らし、光イベント(すなわち、入力イベントI_E)が高精度に検出される。
【0024】
図6Aを再び参照する。図3-5に示すセンシングセル300-500の実施形態を使用して、入力イベントI_Eを検出する第1タイプのセンシングデバイスの能力が、入力イベントI_Eを検出する第2タイプのセンシングデバイスの能力と相違することを実現するのに加えて、センシングセル602は、第1タイプのセンシングデバイス610及び第2タイプのセンシングデバイス620の何れかの材料及び/又はアーキテクチャを調整又は相違させることで、上記2つのセンシングデバイス間のセンシング能力の充分な相違を実現してもよい。例えばセンシング装置600がフォトセンシングシステムに適用される場合、第2タイプのセンシングデバイス620が透明性の低い材料で構築され、第1タイプのセンシングデバイス610及び第2タイプのセンシングデバイス620の間における受信光強度の充分な相違を実現してもよい。従って、処理回路604が光イベントを検出するのに充分な相違が、第1タイプのセンシング信号SS_1及び第2タイプのセンシング信号SS_2の間に生じる。要するに、入力イベントI_Eを検出する際に第1タイプのセンシングデバイス610及び第2タイプのセンシングデバイス620の間でセンシング能力が充分に相違しており、そして第1タイプのセンシング信号SS_1及び第2タイプのセンシング信号SS_2の間の差分が入力イベントI_Eを検出する処理回路604に搬送される限り、本発明の精神に従っている。
【0025】
一例として図6Bに示されるセンシング装置606を考察する。提案するセンシング装置/センシングセルがプロセス変動やノイズ干渉に起因する影響を如何にして大幅に削減できるかを以下に説明する。
【0026】
図6Bに示される入力イベントI_Eがイルミネーションイベントである場合、センシングセル602_1の第1タイプのセンシング信号SS_1はフォト電流信号S_PC及びノイズ信号S_N1を含んでいると考えられ、ノイズ信号S_N1は共通モードノイズ信号S_NCM1(プロセス変動及びノイズカップリングの局所的な(場所に固有の)要因に起因する)及び非共通(differential)モードノイズS_NDF1(プロセス変動及びノイズカップリングの局所的でない(場所に固有でない)ランダムな要因に起因する)を含む。従って第1タイプのセンシング信号SS_1は次のように表現できる。
【0027】
SS_1=S_PC+S_NCM1+S_NDF1。
同様に第2タイプのセンシング信号SS_2は次のように表現できる。
SS_2=S_DC+S_NCM2+S_NDF2。
【0028】
すなわち、第2タイプのセンシング信号SS_2は暗電流信号S_DC及びノイズ信号S_N2を含むと考えられ、ノイズ信号S_N2は共通モードノイズ信号S_NCM2及び非共通モードノイズS_NDF2を含む。一実施形態において、処理回路608は、センシングセル602_1に対応するセンシング出力信号S_OUT1として、第1タイプのセンシング信号SS_1及び第2タイプのセンシング信号SS_2の間の差分を直接的に出力する。言い換えれば、次のようになる。
【0029】
S_OUT1
=SS1-SS2
=(S_PC-S_DC)+(S_NCM1-S_NCM2)+(S_NDF1-S_NDF2)
=S_OUT11+S_OUT12+S_OUT13
ここで、信号S_OUT11はセンシングセル602_1により検出されたイルミネーションイベント(すなわち、入力イベントI_E)のフォト信号強度を表現し、信号S_OUT12は第1タイプのセンシング信号SS_1の共通モードノイズ信号S_NCM1と第2タイプのセンシング信号SS_2の共通モードノイズ信号S_NCM2との間の差分であり、信号S_OUT13は第1タイプのセンシング信号SS_1の非共通モードノイズS_NDF1と第2タイプのセンシング信号SS_2の非共通モードノイズS_NDF2との間の差分である。センシングセル602_1の第1タイプのセンシングデバイス及び第2タイプのセンシングデバイスは互いに隣接しているので、センシングセル602_1の第1タイプのセンシングデバイス及び第2タイプのセンシングデバイスは、プロセス変動及びノイズカップリングについて同じローカルな影響を受けると考えられる。すなわち信号S_OUT12はゼロと考えてよい。更に信号S_OUT11に対して信号S_OUT13は無視できる。センシングセル602_1-602_nから出力されたセンシング出力信号S_OUT1-S_OUTnに含まれている理想的でない信号成分はほとんど排除されるので、センシング装置606は入力イベントI_Eに依存してプロセス変動及びノイズカップリングの影響を適切に低減し、センシング装置606のSNRは大幅に改善される。
【0030】
図7A及び図7Bを参照するに、図7Aは、図6Bに示すセンシング装置のディスプレイにおけるフォト電流信号強度及び場所の間の関係を示し、図7Bは、図6Bに示すセンシングセルにおけるフォト電流信号強度及び時間の間の関係を示す。図7Aに示されているように、センシングセル各々の第1タイプのセンシング信号(フォト電流信号に対応する)及び第2タイプのセンシング信号(暗電流信号に対応する)の間の差分を抽出することで、製造プロセスで生じた隣接するセンシングセルにおけるローカル変動要因が大幅に削減される。図7Bに示されているように、第1タイプのセンシング信号SS_1及び第2タイプのセンシング信号SS_2の間の差分は、充分な大きさ及び適切な信号値を有し、隣接するセンシングセル同士の間で生じるノイズカップリングは大幅に削減される。図1に示されるインセルフォトセンシングシステム100の場合、入力イベントI_Eを検出するフォトセンシングデバイスPD_1のセンシング能力は入力イベントI_Eを検出するフォトセンシングデバイスPD_2のセンシング能力と同一であるので、インセルフォトセンシングシステム100は適切な差分のセンシング出力(differential sensing output)を得ることはできない点に留意を要する。すなわち、インセルフォトセンシングシステム100がフォト電流PI_1及びPI_2の間の差分を出力する場合(ゼロになってしまうので)、必要な検出信号を取り出すことはできない。例えば、フォト電流PI_2は図7Bに示されているセンシング信号SS_1に対応し、フォト電流PI_1は図7Bに示されているセンシング信号SS_3に対応する。図7Bに示されているように、センシング信号SS_1及びセンシング信号SS_3の間の差分は実質的にゼロになるので、必要な信号を取り出すことはできない。
【0031】
上述した第1タイプのセンシングデバイス及び第2タイプのセンシングデバイスは回路配置において複数の形態を有する点に留意を要する。例えば、センシング装置606に含まれているセンシングセルがディスプレイパネルにおいてアレイ状に配列される場合、センシングセル602-1に含まれるフォトセンシングデバイスPD_1及びPD_2(第1タイプの
センシングデバイス及び第2タイプのセンシングデバイスにそれぞれ対応する)は、同じ列(カラム)又は同じ行(ロー)に配置されなくてもよい。一実施形態において、第1タイプのセンシングデバイス及び第2タイプのセンシングデバイスの回路配置は、コモンセントロイドレイアウト(common-centroid layout)方式を使用してもよい。
【0032】
要するに、センシングデバイスを適切に設計及び配置するだけで、プロセスの調整を行うことなく、提案に係るセンシング装置は、入力イベントを検出する際にプロセス変動及び/又はノイズカップリングに起因する影響を大幅に削減でき、センシング装置のSNRも改善される。
【0033】
本発明の教示内容を保持しつつ、装置及び方法の多くの変形例及び代替例が可能であることを当業者は認めるであろう。従って上記の開示内容の境界は添付の特許請求の範囲によってのみ規定される。
【符号の説明】
【0034】
300 センシングセル
310 第1タイプのセンシングデバイス
320 第2タイプのセンシングデバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイパネルにおける接触位置を検出するセンシング装置であって、ディスプレイパネルの内側に設けられた少なくとも1つのセンシングセルと、前記センシングセルに結合された処理回路とを有し、
前記少なくとも1つのセンシングセルは、
前記センシングセルが入力イベントの通知を受信した場合に第1タイプのセンシング信号を生成する第1タイプのセンシングデバイスと、
前記第1タイプのセンシングデバイスに隣接し、前記センシングセルが入力イベントの通知を受信した場合に第2タイプのセンシング信号を生成する第2タイプのセンシングデバイスとを有し、
前記入力イベントを検出する前記第1タイプのセンシングデバイスのセンシング能力は、前記入力イベントを検出する前記第2タイプのセンシングデバイスのセンシング能力と異なり、
前記処理回路は前記センシングセルに結合され、前記第1タイプのセンシング信号及び前記第2タイプのセンシング信号の間の差分に応じて前記センシングセルに対応するセンシング出力信号を出力する、センシング装置。
【請求項2】
前記センシングセルが前記入力イベントの通知を受信した場合に、前記第1タイプのセンシングデバイスは前記入力イベントに応じて前記第1タイプのセンシング信号を生成し、前記第2タイプのセンシングデバイスは前記入力イベントには応じていない前記第2タイプのセンシング信号を生成する、請求項1記載のセンシング装置。
【請求項3】
前記センシングセルが前記入力イベントの通知を受信した場合に、前記第2タイプのセンシングデバイスは前記入力イベントの入力信号を受信しない、請求項1記載のセンシング装置。
【請求項4】
前記第1タイプのセンシングデバイス及び前記第2タイプのセンシングデバイスがコモンセントロイドレイアウト方式で形成されている、請求項1記載のセンシング装置。
【請求項5】
前記第1タイプのセンシングデバイスが、前記入力イベントに応じて前記第1タイプのセンシング信号を生成する第1のセンサと、前記第1のセンサが前記第1タイプのセンシング信号を前記処理回路に送信することを制御する第1のスイッチとを有し、
前記第2タイプのセンシングデバイスが、前記第1のセンサとは異なる設計仕様を有し、前記第2タイプのセンシング信号を生成する第2のセンサと、前記第2のセンサが前記第2タイプのセンシング信号を前記処理回路に送信することを制御する第2のスイッチとを有する、請求項1記載のセンシング装置。
【請求項6】
前記第1タイプのセンシングデバイスが、第1のパッドと、前記入力イベントに応じて前記第1タイプのセンシング信号を生成する第1のセンサと、前記第1のセンサが前記第1タイプのセンシング信号を前記第1パッドへ制御信号に従って送信することを制御する第1のスイッチとを有し、
前記第2タイプのセンシングデバイスが、第2のパッドと、前記第1のセンサとは異なる設計仕様を有し、前記第2タイプのセンシング信号を生成する第2のセンサと、前記第2のセンサが前記第2タイプのセンシング信号を前記第2パッドへ前記制御信号に従って送信することを制御する第2のスイッチとを有する、請求項1記載のセンシング装置。
【請求項7】
前記第1タイプのセンシングデバイスが、前記入力イベントに応じて前記第1タイプのセンシング信号を生成する第1のセンサと、前記第1のセンサが前記第1タイプのセンシング信号を前記処理回路に送信することを制御する第1のスイッチとを有し、
前記第2タイプのセンシングデバイスが、前記第2タイプのセンシング信号を生成する第2のセンサと、前記入力イベントの前記入力信号が前記第2のセンサに送信されることを遮る障害ユニットと、前記第2のセンサが前記第2タイプのセンシング信号を前記処理回路に送信することを制御する第2のスイッチとを有する、請求項1記載のセンシング装置。
【請求項8】
前記処理回路が前記センシング出力信号をパッドに送信する、請求項5又は7に記載のセンシング装置。
【請求項9】
前記第1タイプのセンシングデバイスが、第1のパッドと、前記入力イベントに応じて前記第1タイプのセンシング信号を生成する第1のセンサと、前記第1のセンサが前記第1タイプのセンシング信号を前記第1のパッドに制御信号に従って送信することを制御する第1のスイッチとを有し、
前記第2タイプのセンシングデバイスが、第1のパッドと、前記第2タイプのセンシング信号を生成する第2のセンサと、前記入力イベントの前記入力信号が前記第2のセンサに送信されることを遮る障害ユニットと、前記第2のセンサが前記第2タイプのセンシング信号を前記第2のパッドに前記制御信号に従って送信することを制御する第2のスイッチとを有する、請求項1記載のセンシング装置。
【請求項10】
前記センシングセルが前記第1タイプのセンシング信号及び前記第2タイプのセンシング信号を同時に出力する、請求項1記載のセンシング装置。
【請求項11】
前記入力イベントが前記接触位置の輝度変化を表し、前記第1タイプのセンシング信号がフォト電流信号であり、前記第2タイプのセンシング信号が暗電流信号である、請求項1記載のセンシング装置。
【請求項12】
ディスプレイパネルにおいて接触位置を検出するセンシング方法であって、
前記ディスプレイパネルが入力イベントの出現を検出した場合に、第1のセンシング能力に基づいて前記入力イベントに対応する第1タイプのセンシング信号を生成し、前記第1のセンシング能力とは異なる第2のセンシング能力に基づいて第2タイプのセンシング信号を生成するステップと、
前記第1タイプのセンシング信号及び前記第2タイプのセンシング信号の間の差分に従って前記入力イベントに対応するセンシング出力信号を出力するステップと
を有するセンシング方法。
【請求項13】
前記第1のセンシング能力に基づいて前記入力イベントに対応する第1タイプのセンシング信号を生成する際に、前記ディスプレイパネルにおける前記入力イベントを検出したことに応じて前記第1タイプのセンシング信号を生成し、
前記第1のセンシング能力とは異なる第2のセンシング能力に基づいて第2タイプのセンシング信号を生成する際に、前記入力イベントを遮ったことに応じて前記第2タイプのセンシング信号を生成する、請求項12記載のセンシング方法。
【請求項14】
前記第1のセンシング能力及び前記第2のセンシング能力の間の相違が、前記第1タイプのセンシングデバイス及び前記第2タイプのセンシングデバイスの内部材料の相違、又は前記第1タイプのセンシングデバイス及び前記第2タイプのアーキテクチャ設計の相違に起因している、請求項12記載のセンシング方法。
【請求項15】
前記入力イベントが前記接触位置の輝度変化を表し、前記第1タイプのセンシング信号がフォト電流信号であり、前記第2タイプのセンシング信号が暗電流信号である、請求項12記載のセンシング方法。


【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2012−227925(P2012−227925A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−86274(P2012−86274)
【出願日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【出願人】(510336303)劍揚股▲ふん▼有限公司 (7)
【Fターム(参考)】