説明

タッチパネルを備えた画像処理装置

【課題】ユーザがタッチパネル上で誤って同一位置に複数回触れる操作を行った場合でも、操作トラブルの発生を回避できるタッチパネルを備えた画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像を表示する液晶表示器3と、この液晶表示器3の表示画面上で所望する位置を指定可能なタッチパネル4を備えた画像処理装置1において、タッチパネル4で接触操作された位置の座標を検出する座標検出部7と、座標検出部7で、液晶表示器3に表示される画像中の選択ボタンに対応する座標が接触操作されたことが検出された場合には、この選択ボタンに対応するツールを動作させると共に、接触操作された座標の近傍となる所定範囲内に表示される選択ボタンの指定操作を所定時間無効とする処理を行うボタン処理部11とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを備えた画像処理装置に係り、特に、画面表示された選択ボタンを指定する際の操作性を向上させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、画像形成装置では、元となる原稿データに対して領域を指定して各種画像修飾を行ういわゆるデジタイザと呼ばれる画像処理装置を備えるものがある。画像処理装置は、表示画面上に原稿画像を表示し、更に、画面上に表示される拡大、縮小、移動、或いは領域指定等の各種の選択ボタンを用いて各操作に対応するツールを動作させて、選択された領域の文字・写真の種別の指定や網掛け処理の指定等の修飾を原稿データに対して施す機能を備えている。
【0003】
このような画像処理装置では、画面上に表示される操作ボタンの選択、或いは画面上に表示されている画像の所望点を指定するための入力手段として、画面上でユーザの指或いはタッチペン等で直接触れることにより入力操作を行うタッチパネルを用いたものが多く採用されている。タッチパネルを用いることにより、所望する点を画像上で直接入力することができる利点がある。
【0004】
ところが、タッチパネルはユーザが指、或いはタッチペンを用いて画像上で直接入力操作を行うので、誤操作が生じることが多々起こり得る。例えば、所望の選択ボタンを指で触れる操作を行ったけれども、誤って異なる選択ボタンに触れてしまった場合には、ユーザが全く意図しない異なる画像に切り替わってしまうことがあり、このような場合には再度元の選択ボタンが表示される画面に戻して入力操作をやり直す必要がある。
【0005】
また、所望する選択ボタンを指定するために、タッチパネル上でこの選択ボタン位置に触れる際に、同一位置に誤って2回或いはそれ以上の回数触れてしまうことがある。この際、1回目の接触操作によりこの接触位置に表示される選択ボタンが他の選択ボタンに切り替えられた場合には、2回目の接触操作は、操作入力上は他の選択ボタンを指定したことと見なされてしまい、ユーザが意図しない選択ボタンの指定が行われてしまうという問題が生じてしまう。
【0006】
そこで、例えば特開2003−209719号公報(特許文献1)には、指定対象とする選択ボタンでない誤った選択ボタンに触れてしまい、表示画面が変更された場合でも、この変更後の画面に指定対象となる選択ボタンを表示することにより、ユーザは容易に元の画面に戻して所望する選択ボタンを指定できる技術が開示されている。
【特許文献1】特開2003−209719号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した特許文献1に開示された従来技術では、選択ボタン指定時の操作を誤った場合に、操作を元に戻す対策としては有効であるが、所望する選択ボタンに誤って2回或いはそれ以上の回数触れてしまった場合の対処ができないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ユーザがタッチパネル上で誤って同一位置に複数回触れる操作を行った場合でも、操作トラブルの発生を回避できるタッチパネルを備えた画像処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、画像を表示する表示手段と、該表示手段の表示画面上で所望する位置を指定可能なタッチパネルとを備えた画像処理装置において、前記タッチパネルを接触操作して、前記表示画面上に表示された選択ボタンを指定した場合に、前記接触操作した座標の近傍となる所定範囲内に新たに表示される選択ボタンの指定操作を所定時間無効とすることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、画像を表示する表示手段と、該表示手段の表示画面上で所望する位置を指定可能なタッチパネルとを備えた画像処理装置において、前記タッチパネルで接触操作された位置の座標を検出する座標検出手段と、前記座標検出手段にて、前記表示手段に表示される画像中の選択ボタンに対応する座標が接触操作されたことが検出された場合には、この選択ボタンに対応するツールを動作させると共に、前記接触操作された座標の近傍となる所定範囲内に新たに表示される選択ボタンの指定操作を所定時間無効とするボタン操作制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、前記ボタン操作制御手段は、前記画像中の選択ボタンが指定され、この選択ボタンに対応するツールを動作させることにより、前記タッチパネルで接触操作した位置に新たに表示される選択ボタンが切り替えられた場合に、前記接触操作された座標の近傍となる所定範囲内に表示される選択ボタンの指定操作を所定時間無効とすることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、前記ボタン操作制御手段は、前記指定操作が無効とされている選択ボタンの表示を、操作不可表示とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本願請求項1,2の発明では、表示手段に表示されている各種選択ボタンのうち任意の選択ボタンを接触操作して指定すると、この接触点の座標位置の近傍となる所定範囲に新たに表示される選択ボタンを指定する操作が所定時間無効とされ、この所定時間内には選択ボタンを指定することができない。従って、ユーザが選択ボタン指定時に誤ってこの選択ボタンの位置をタッチパネルで複数回接触操作した場合であっても、2回目以降の接触操作は無効とされるので、ユーザが意図しない操作が入力されてしまうというトラブルの発生を回避することができる。
【0014】
請求項3の発明では、1回目の選択ボタンの指定操作により表示画面に新たに表示される操作ボタンが変更された場合でも、変更後に表示される選択ボタンの指定操作が無効とされるので、ユーザが意図しない画面に切り替わることを防止できる。
【0015】
請求項4の発明では、指定操作が無効とされている選択ボタンが、グレーアウト表示等の操作不可表示とされるので、ユーザはこの選択ボタンの指定操作が無効とされていることを容易に認識することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。同図に示す画像処理装置1は、例えば印刷装置において、印刷対象となる画像データ中に網掛け、枠線等の修飾パターンを書き込む作業を行うものであり、画像を表示する液晶表示器(LCD;表示手段)3と、該液晶表示器3の画面上でユーザによる接触操作(例えば、指やタッチペン等によるタッチ操作)を検出するタッチパネル4とを備えている。そして、液晶表示器3は例えば図6(a)に示すように、画面全体に画像を表示すると共に、左辺部に各種の選択ボタンを表示する。
【0017】
更に、この画像処理装置1は、表示データ記憶部5と、表示処理部6と、座標検出部(座標検出手段)7と、ボタンデータ記憶部8と、無効条件データ記憶部9と、無効期間監視部10と、ボタン処理部(ボタン操作制御手段)11と、CPU2とを備えている。
【0018】
座標検出部7は、タッチパネル4にて液晶表示器3上の所望位置がユーザにより接触操作されたことが検出された際に、タッチパネル4上での接触点に対応する液晶表示器3の表示画面上での座標を取得し、この座標データを出力する。
【0019】
表示データ記憶部5は、液晶表示器3に表示する対象となる全画像データを記憶し、表示処理部6より表示対象となる画像データの読み取り要求が発生した場合には、読み取り対象となる画像データを抽出して表示処理部6へ送信する。
【0020】
ボタンデータ記憶部8は、液晶表示器3に表示してユーザが選択可能なボタンデータを記憶し、表示処理部6より表示対象となる選択ボタンの読み取り要求が発生した場合には、読み取り対象となるボタンデータを抽出して表示処理部6へ送信する。
【0021】
無効条件データ記憶部9は、液晶表示器3に表示するボタンのうち、操作を無効とする条件を記憶する。本実施形態では、液晶表示器3に表示されている選択ボタンを指定するためのタッチパネル4の接触操作が行われた場合に、この接触点の座標の近傍となる所定範囲内に存在する選択ボタンの指定操作を無効とする。更に、タッチパネル4の接触操作により選択ボタンが指定され、この選択ボタンに対応するツールが動作することにより、液晶表示器3に表示される画像及び選択ボタンが変更された場合についても同様に、タッチパネル4の接触点の座標の近傍となる所定範囲内に存在する選択ボタンの指定操作を無効とする。
【0022】
無効期間監視部10は、無効条件データ記憶部9に記憶されている無効条件に基づき、液晶表示器3に表示されている選択ボタンの操作が無効とされた場合に、無効状態となってから無効状態が解除されるまでの時間を計時する。
【0023】
ボタン処理部11は、液晶表示器3に表示される各選択ボタンに対応するツールを実行するためのプログラムが記憶されており、タッチパネル4にて所望の選択ボタンが指定された際に、この選択ボタンに対応するツールを動作させる処理を行う。即ち、タッチパネルの出力信号に基づき、液晶表示器3上に表示された、例えば拡大表示ツールを指定するための選択ボタンがタッチパネル4上で接触操作された場合に、拡大表示ツールのプログラムを実行する。これにより、液晶表示器3に表示されていた画像が拡大して表示される。
【0024】
また、ボタン処理部11は、タッチパネル4で液晶表示器3に表示されている選択ボタンに対応する位置が接触操作されたことを検出した際には、無効条件データ記憶部9に記憶されている無効条件に基づき、この接触点の座標の近傍となる所定範囲内に表示される選択ボタンの指定操作を無効とする。また、選択ボタンが指定されたことにより表示画面が変更され、接触点の位置に表示される選択ボタンが変更された場合についても同様に、接触点の座標の近傍となる所定範囲内に表示される選択ボタンの指定操作を無効とする。
【0025】
表示処理部6は、表示データ記憶部5に記憶されている画像データから、表示対象となる画像を抽出し、且つ、ボタンデータ記憶部8に記憶されている選択ボタンを抽出して、液晶表示器3に表示する。
【0026】
CPU2は、図示しないROM等に記憶されているシステムプログラムを起動し、画像処理装置1全体を総括的に制御する。
【0027】
次に、上述のように構成された本実施形態に係る画像処理装置1の動作を、図2〜図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0028】
図2は、タッチパネル4を用いて液晶表示器3の画面上の座標を指定する際の処理手順を示すフローチャートである。液晶表示器3に画像が表示されている際に、ユーザが画像上の所定の点に触れると(ステップST1)、座標検出部7によりこの点のタッチパネル4上の位置が検出され、更に、この触れた点の位置に対応する液晶表示器3の表示画面上の座標が検出される(ステップST2)。その結果、ユーザが指定した点の液晶表示器3画面上での座標データを得ることができる。
【0029】
図3は、液晶表示器3に画像を表示する際の処理手順を示すフローチャートである。液晶表示器3に表示する画像を更新する要求が発生した場合には、表示処理部6は表示内容を更新し(ステップST11)、新たな表示データの内容を液晶表示器3に表示する(ステップST12)。
【0030】
図4は、無効期間監視部10における無効期間の監視処理の処理手順を示すフローチャートである。まず、現時点で液晶表示器3に表示されている選択ボタンの中で指定操作が無効とされているものが存在するか否かを判別する(ステップST21)。そして、無効とされている選択ボタンが存在しない場合には(ステップST21でNO)、そのまま処理を終了する。
【0031】
他方、無効とされている選択ボタンが存在する場合には(ステップST21でYES)、予め設定した無効期間となる所定時間(例えば3秒間)が経過したか否かが判別される(ステップST22)。所定時間が経過していない場合には(ステップST22でNO)、その選択ボタンの無効状態を継続させ、所定時間が経過した場合には(ステップST22でYES)無効状態を解除する(ステップST23)。その結果、ユーザは無効とされていた選択ボタンを指定することができるようになる。
【0032】
図5は、選択ボタンを指定する際の処理手順を示すフローチャートである。まず、ユーザがタッチパネル4により液晶表示器3の表示画面上の所望する点で接触操作すると、座標検出部7にてタッチパネル4上の接触点の位置が検出され、更にこの位置に対応する液晶表示器3の表示画面上の座標が求められ、この座標データはボタン処理部11に送られる(ステップST31)。
【0033】
次いで、ボタン処理部11は、この座標データに対応する画像上の位置に選択ボタンが存在するか否かを判別し(ステップST32)、選択ボタンが存在しないと判別された場合には(ステップST32でNO)そのまま処理を終了する。他方、該当する選択ボタンが存在すると判別された場合には(ステップST32でYES)、この選択ボタンが無効条件データ記憶部9に記憶されている無効条件により無効状態とされているか否かが判別され(ステップST33)、無効であると判別された場合には(ステップST33でNO)、この選択ボタンの指定操作は無効であるので、そのまま処理を終了する。
【0034】
また、無効でないと判別された場合には(ステップST33でYES)、この選択ボタンに対応するツールを動作させる処理を行う(ステップST34)。例えば、指定した選択ボタンが画像拡大ボタンであり、且つこの選択ボタンが無効とされていない場合には、現在液晶表示器3に表示されている画像を拡大する処理を実行する。このとき、処理の内容に応じて選択ボタンを含めた表示画像の更新が行われる。
【0035】
更に、ステップST31で指定された座標から所定範囲内に新たな選択ボタンが存在するか否かを、無効条件記憶部9に記憶されている無効条件に基づき判別し(ステップST35)、新たな選択ボタンが存在すると判別された場合には(ステップST35でYES)、この選択ボタンを所定時間(例えば3秒間)無効状態とする(ステップST36)。従って、ユーザはこの所定時間内は、このボタンを選択することができない。
【0036】
更に、この選択ボタンの指定操作が無効であることを示すために、この選択ボタンの表示をグレーアウト表示(操作不可表示)とする。これにより、ユーザがこの選択ボタンを指定することができないことを即時に認識することができる。
【0037】
図6は、液晶表示器3に表示される画像を示す説明図であり、以下、同図を参照して表示される画像の変化について説明する。同図(a)は、液晶表示器3に「花」の画像が表示され、且つ画面の左辺部に複数の選択ボタンが表示されている状態を示している。同図(a)のa1は画像を拡大する処理を行う拡大表示ボタンを示し、a2は画像を縮小する処理を行う縮小表示ボタンを示し、a3は分版処理を行う分版ボタンを示している。
【0038】
また、a4は選択した領域(例えば符号A1に示す領域)に網掛けパターンを表示する網掛けボタンを示し、a5は選択した領域の画像を反転表示する反転ボタンを示し、a6は表示した画像を消去する消去ボタンを示している。更に、a7は表示画像を任意の方向に移動させる移動ボタンを示し、a8は選択されている領域の選択状態を解除するためのエリア取り消しボタンを示し、a9は上記の各ボタンa1〜a8を指定した後、これを確認するためのOKボタンを示している。
【0039】
図6(b)は、図6(a)に示した画像中での所望する処理が終了し、OKボタンa9を指定した後に表示される画面を示しており、画面の左辺部に表示される選択ボタンが変更され、a10に示す矩形エリア作成ボタン、a11に示す多角形エリア作成ボタン、及びa12に示す終了ボタンが表示される。
【0040】
そして、上述したように本実施形態では、画面上で任意の選択ボタンが指定されると、この指定した位置の近傍となる所定範囲内の選択ボタンの操作が所定時間無効となるので、図6(a)のOKボタンa9を指定した後には、同図(b)に示すようにOKボタンa9の近傍となる範囲に表示される終了ボタンa12がグレーアウトされ、所定時間操作ができない状態とされる。
【0041】
その後、所定時間が経過すると図6(c)に示すように終了ボタンa12が通常の表示状態となり、ユーザによる選択ボタンの指定操作が可能となる。
【0042】
また、図7は図6と対比するための説明図であり、本発明の特徴である選択ボタン操作を所定時間無効とする機能を備えない場合の表示画像の変化を示している。図7(a)は図6(a)と同様であり、液晶表示器3の表示画面に「花」の画像が表示され、左辺部に各選択ボタンa1〜a9が表示されている。
【0043】
そして、図7(a)の状態から、ユーザがタッチパネル4に触れてOKボタンa9を指定すると、同図(b)に示すように左辺部に表示される選択ボタンが変更され、前の画面でOKボタンa9を表示していた位置には、終了ボタンa12が表示される。この際、終了ボタンa12を指定する操作が無効とされていないと、ユーザが図7(a)の画面上で誤ってOKボタンa9に2回接触操作してしまった場合には、1回目の接触操作で図7(b)に示す画面が表示され、2回目の操作では図7(b)に示す終了ボタンa12を指定したものと見なされてしまい、図7(c)に示すように、ユーザが意図しない終了画面が表示されてしまうことになる。
【0044】
つまり、本実施形態に係る画像処理装置1では、ユーザが選択ボタンを指定する際に、誤って同一点を2回或いはそれ以上接触操作してしまった場合に、ユーザが意図しない画面に切り替わってしまうことを防止できるのである。
【0045】
このようにして、本実施形態に係る画像処理装置1では、液晶表示器3に表示されている各種選択ボタンのうち任意の選択ボタンを接触操作して指定すると、この接触点の座標位置の近傍となる所定範囲に表示される選択ボタンを指定する操作が所定時間(例えば3秒間)無効とされ、この所定時間内には選択ボタンを指定することができないので、ユーザが選択ボタン指定時に誤ってこの選択ボタンの位置をタッチパネル4で2回或いはそれ以上接触操作した場合であっても、2回目以降の接触操作は無効とされるので、ユーザが意図しない操作が入力されてしまうという問題を解消することができる。
【0046】
また、1回目の指定操作により表示画面に表示される操作ボタンが変更された場合でも、変更後に新たに表示される選択ボタンの指定操作が無効とされるので、ユーザが意図しない画面に切り替わるというトラブルの発生を回避することができる。
【0047】
また、指定操作が無効とされている選択ボタンがグレーアウト表示(操作不可表示)されるので、ユーザはこの選択ボタンの指定操作が無効とされていることを容易に認識することができ、無効となっている選択ボタンを指定するという無用な操作を行うことを防止できる。
【0048】
以上、本発明のタッチパネルを備えた画像処理装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
タッチパネルを用いて選択ボタンを指定しながら画像に操作を加える際に、ユーザが誤って同一点に2回触れてしまった際の、ユーザが意図しない操作を防止する上で極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態に係るタッチパネルを備えた画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るタッチパネルを備えた画像処理装置の、座標入力処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係るタッチパネルを備えた画像処理装置の、液晶表示器への表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係るタッチパネルを備えた画像処理装置の、無効期間監視処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係るタッチパネルを備えた画像処理装置の、選択ボタン入力処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る液晶表示器に表示される画像を示す説明図であり、(a)は「OK」ボタンが表示されている状態、(b)は「OK」ボタンを指定した後無効となってグレーアウトされた状態、(c)は所定時間が経過して「OK」ボタンの無効状態が解除された状態を示す。
【図7】本発明が適用されないが液晶表示器に表示される画像を示す説明図であり、(a)は「OK」ボタンが表示されている状態、(b)は「OK」ボタンを指定した後「終了」ボタンが表示された状態、(c)は誤って「終了」ボタンが指定された状態を示す。
【符号の説明】
【0051】
1 画像処理装置
2 CPU
3 液晶表示器(表示手段)
4 タッチパネル
5 表示データ記憶部
6 表示処理部
7 座標検出部(座標検出手段)
8 ボタンデータ記憶部
9 無効条件データ記憶部
10 無効期間監視部
11 ボタン処理部(ボタン操作制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示手段と、該表示手段の表示画面上で所望する位置を指定可能なタッチパネルとを備えた画像処理装置において、
前記タッチパネルを接触操作して、前記表示画面上に表示された選択ボタンを指定した場合に、前記接触操作した座標の近傍となる所定範囲内に新たに表示される選択ボタンの指定操作を所定時間無効とすることを特徴とするタッチパネルを備えた画像処理装置。
【請求項2】
画像を表示する表示手段と、該表示手段の表示画面上で所望する位置を指定可能なタッチパネルとを備えた画像処理装置において、
前記タッチパネルで接触操作された位置の座標を検出する座標検出手段と、
前記座標検出手段にて、前記表示手段に表示される画像中の選択ボタンに対応する座標が接触操作されたことが検出された場合には、この選択ボタンに対応するツールを動作させると共に、前記接触操作された座標の近傍となる所定範囲内に新たに表示される選択ボタンの指定操作を所定時間無効とするボタン操作制御手段と、
を備えたことを特徴とするタッチパネルを備えた画像処理装置。
【請求項3】
前記ボタン操作制御手段は、前記画像中の選択ボタンが指定され、この選択ボタンに対応するツールを動作させることにより、前記タッチパネルで接触操作した位置に表示される選択ボタンが切り替えられた場合に、前記接触操作された座標の近傍となる所定範囲内に新たに表示される選択ボタンの指定操作を所定時間無効とすることを特徴とする請求項2に記載のタッチパネルを備えた画像処理装置。
【請求項4】
前記ボタン操作制御手段は、前記指定操作が無効とされている選択ボタンの表示を、操作不可表示とすることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載のタッチパネルを備えた画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−146516(P2006−146516A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−335082(P2004−335082)
【出願日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(000250502)理想科学工業株式会社 (1,191)
【Fターム(参考)】