タッチパネル装置及びその接触位置検出方法
本発明は、1つのタッチセンサのみでタッチパネル全体の接触位置を感知することができると共に、接触位置を正確に検出することができるタッチパネル装置及びその接触位置検出方法を提供する。本発明のタッチパネル装置は、直列に接続する複数個の第1タッチパッドを有する第1タッチパターンを備えるタッチパネルと、クロック信号を上記第1タッチパターンの一端に印加して上記第1タッチパターンの他端から出力する遅延されたクロック信号を生成して、上記クロック信号と上記遅延されたクロック信号との遅延時間差を用いて接触物体の接触位置に対応する接触位置データを生成するタッチセンサと、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、タッチパネル装置に関し、特にタッチセンサの個数を減少することができるタッチパネル装置及びタッチパネルの接触位置検出方法(Touch panel device and contact position detection method of it)に関する。
【背景技術】
【0002】
ITO(インジウム−錫の複合酸化物)膜は液晶ディスプレイを中心とする表示デバイスの透明電極(膜)として広く用いられ、透明な伝導性酸化物薄膜で、高い透明度と低い面抵抗及びパターン形成の容易性という長所のため液晶表示素子(LCD)だけでなく、有機発光素子や太陽電池、プラズマディスプレイ、E−Paperなどの多様な分野において電極物質として応用されていて、ブラウン管モニタ電磁波遮蔽及びITOインクに応用されている。
【0003】
ITOを用いるタッチパネル装置は、大韓民国公開特許第10−2007−0112750号に公開されている。
【0004】
図1は従来のITOを用いるタッチパネル装置の構成図であり、ITOフィルム10及びタッチセンサ部20から構成され、ITOフィルム10には棒状のタッチパッド対11、12が形成されている。
【0005】
棒状のタッチパッド11の一側と、棒状のタッチパッド12の他側とは、それぞれがタッチセンサ部20と接続され、接触物体の接触位置により変化する抵抗値によって入力されるクロック信号CLKを遅延させて遅延クロック信号ts1_sig1、ts1_sig2を出力する。タッチセンサ部20は棒状のタッチパッド対11、12により遅延された遅延クロック信号ts1_sig1、ts1_sig2を入力して遅延クロック信号ts1_sig1、ts1_sig2の遅延時間を検出して接触物体の接触位置を判別する。
【0006】
例えば、接触物体(例えば、指)が棒状のタッチパッド対11、12の接触面Aに接触されると、棒状のタッチパッド11はクロック信号CLKから接触地点Aまでの距離が長く、棒状のタッチパッド12はクロック信号CLKから接触地点Aまでの距離が短い。従って、棒状のタッチパッド11のタッチセンサ部20と接触地点Aとの間の抵抗値が棒状のタッチパッド12の抵抗値よりも相対的に小さくなって結果的に長い遅延時間を発生させることになり、棒状のタッチパッド12の抵抗値は棒状のタッチパッド11の抵抗値よりも相対的に小さくなって結果的に短い遅延時間を発生させることになる。このとき、タッチセンサ部20は棒状のタッチパッド対11、12のそれぞれの遅延時間を検出し、検出した遅延時間に対応する座標の平均を算出して棒状のタッチパッド対11、12のY軸接触位置を決定する。
【0007】
そして、ITOフィルムに形成された棒状のタッチパッド対に順に番号を付与し、接触された棒状のタッチパッド対11、12の番号に対応する座標を接触物体のX軸位置に決定する。
【0008】
ここで、接触物体(例えば、指)によるキャパシタンスも遅延時間を発生させることができるので、クロック信号CLKには棒状のタッチパッド11の抵抗値だけでなく、接触物体のキャパシタンスにより遅延時間を発生させることができるのも当然である。
【0009】
また、棒状のタッチパッド11、12とタッチセンサ部20とを接続するための導電線がクロック信号CLKの遅延時間に影響を及ぼすことができるので、このような導線の影響を減少するためにそれぞれの棒状のタッチパッド11、12からタッチセンサ部20に印加される遅延クロック信号ts1_sig1、ts1_sig2の配線長さは同一にすることが好ましい。
【0010】
図2は、図1の1つのタッチパッド対を用いたタッチセンサ部の一例を示す。タッチセンサ部20は少なくとも1つのタッチセンサを備える。そして、少なくとも1つのタッチセンサは、それぞれクロック信号発生部30、第1及び第2信号増幅部31、32、第1及び第2信号比較部41、42及び接触位置データ発生部51から構成されている。
【0011】
次に、図1を参照して図2のタッチセンサの構成要素を説明する。
クロック信号発生部30はクロック信号CLKを生成し、棒状のタッチパッド対と第1信号比較部41及び第2信号比較部42にそれぞれ印加する。
【0012】
第1信号増幅部31はクロック信号CLKが棒状のタッチパッド11を通過して出力される第1遅延クロック信号ts1_sig1を印加し、第1遅延クロック信号ts1_sig1を増幅させて出力する。
【0013】
第1信号比較部41は増幅された第1遅延クロック信号ts1_sig1とクロック信号CLKを印加して比較して遅延時間に対応される第1信号sig1を生成する。
【0014】
第2信号増幅部32はクロック信号CLKが棒状のタッチパッド12を通過して出力される第2遅延クロック信号ts1_sig2を印加し、第2遅延クロック信号ts1_sig2を増幅させて出力する。
【0015】
第2信号比較部42は増幅された第2遅延クロック信号ts1_sig2とクロック信号CLKを印加して比較して遅延時間に対応される第2信号sig2を生成する。
【0016】
接触位置データ発生部51は第1信号sig1と第2信号sig2を印加し、第1信号sig1と第2信号sig2とのそれぞれに対応される座標値を求め、得られた座標値を平均してY軸座標値を求める。そして、順に付与された棒状のタッチパッド対の番号のうちの接触された棒状のタッチパッド対の番号に対応する座標をX軸座標値により求める。接触位置データ発生部51は得られたY軸座標値とX軸座標値とに対応する接触位置データTS_OUTを出力する。
【0017】
このような従来のタッチパネル装置は、接触物体が接触したタッチパッド対のうちの1つのタッチパッドがノイズの影響を受けた際は正確な接触物体の接触位置を出力することができない。また、棒状のタッチパッド対11、12は接触物体の接触位置によって抵抗値が線形的に可変するので、ノイズに非常に弱い。
【0018】
そして、タッチパネルの解像度を高めるためにタッチパッド対の個数を増加すると、増加したタッチパッド対の個数に応じて複数個のタッチセンサが必要となり、タッチセンサ部の大きさが大きくなるという短所を有する。また、タッチセンサ部の大きさを小さくするために、1つのタッチセンサが複数個のタッチパッド対を順に検査して接触物体の接触位置を求めるとしても、解像度が高くなると検査するタッチパッド対が増加するので、接触位置を検出する時間も長くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】韓国特許出願公開第2007−0112750号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本願発明の目的は、複数個のタッチパッドが接続線により直列に接続されるタッチパターンを備えて1つのタッチセンサだけで接触物体の接触を感知することができるタッチパネル装置を提供することである。
【0021】
本願発明の他の目的は、上記目的を達成するためのタッチパネル装置の接触位置検出方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記目的を達成するための本発明のタッチパネル装置は、直列に接続される複数個の第1タッチパッドを有する第1タッチパターンを備えるタッチパネルと、クロック信号を上記第1タッチパターンの一端に印加して上記第1タッチパターンの他端で出力される遅延されたクロック信号を生成して、上記クロック信号と上記遅延したクロック信号との遅延時間差を用いて接触物体の接触位置に対応する接触位置データを生成するタッチセンサとを備えることを特徴とする。
【0023】
上記目的を達成するためのタッチセンサは、上記クロック信号を生成して上記第1タッチパターンの一端に出力するクロック発生部と、上記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、上記クロック信号と上記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力する比較部と、上記第1遅延時間に対応する接触位置を計算して上記接触位置データを出力する接触位置データ発生部とを備えることを特徴とする。
【0024】
上記目的を達成するためのタッチセンサは、上記クロック信号を生成して上記第1タッチパターンの一端及び他端に入れ替えて出力するクロック発生部と、上記クロック信号が遅延されて上記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号及び上記第1タッチパターンの一端に出力される第2遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1及び第2パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、上記クロック信号と上記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力し、上記クロック信号と上記第2パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第2遅延時間を出力する比較部と、上記第1及び第2遅延時間に対応する接触位置を計算して上記接触位置データを出力する接触位置データ発生部とを備えることを特徴とする。
【0025】
上記目的を達成するための接触位置データ発生部は、上記第1及び第2遅延時間との間の遅延時間差を用いて上記接触位置データを生成することを特徴とする。
【0026】
上記目的を達成するための接触位置データ発生部は、上記第1及び第2遅延時間との間の遅延時間比を用いて上記接触位置データを生成することを特徴とする。
【0027】
上記目的を達成するための接触位置データ発生部は、上記第1遅延時間に対応する第1接触位置と上記第2遅延時間に対応する第2接触位置をそれぞれ計算し、上記計算された接触位置の中心位置を判別し、上記中心位置から上記接触位置データを生成することを特徴とする。
【0028】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、第1のITOフィルムを備え、上記第1タッチパターンの上記複数個の第1タッチパッドが上記第1のITOフィルムの一面全体に均一に分散配置されることを特徴とする。
【0029】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、上記第1タッチパターンの上記複数個の第1タッチパッドが上記接触物体により同時に複数個が接触されないように配置されることを特徴とする。
【0030】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、少なくとも1つの第2タッチパターンを追加してさらに備えることを特徴とする。
【0031】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、上記第1のITOフィルムの同一面に上記第1タッチパターンの上記複数個の第1タッチパッドとの間にそれぞれ配置される複数個の第2タッチパッドと上記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備える、少なくとも1つの第2タッチパターンを追加してさらに備えることを特徴とする。
【0032】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、上記第1のITOフィルムの同一面に上記第1タッチパターンの上記複数個の第1タッチパッドとの間にそれぞれ配置される複数個の第2タッチパッドと上記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線で構成される、少なくとも1つの第2タッチパターンを追加してさらに備えることを特徴とする。
【0033】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、上記第1のITOフィルムの他面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッドと上記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備える、少なくとも1つの第2タッチパターンを追加してさらに備えることを特徴とする。
【0034】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、少なくとも1つの第2のITOフィルムと、上記少なくとも1つの第2のITOフィルムの一面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッドと上記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備える少なくとも1つの第2タッチパターンと、を追加してさらに備えることを特徴とする。
【0035】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、少なくとも1つの第2のITOフィルムと、上記少なくとも1つの第2のITOフィルムの他面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッドと上記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備える少なくとも1つの第2タッチパターンと、を追加してさらに備えることを特徴とする。
【0036】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、上記第1及び第2タッチパターンのそれぞれが互いに交差する地点で短絡しないように絶縁するための絶縁手段を追加してさらに備え、上記絶縁手段は上記第1及び第2のITOフィルムの端領域または外部に配置されることを特徴とする。
【0037】
上記他の目的を達成するための本発明のタッチパネル装置の接触位置検出方法は、直列に接続される複数個の第1タッチパッドを有する第1タッチパターンを配置する段階と、クロック信号を上記第1タッチパターンの一端に印加して上記第1タッチパターンの他端から出力される遅延されたクロック信号を生成して、上記クロック信号と上記遅延されたクロック信号との遅延時間差を用いて接触物体の接触位置に対応する接触位置データを生成する段階とを備えることを特徴とする。
【0038】
上記他の目的を達成するための第1タッチパターンを配置する段階は、上記複数個の第1タッチパッドを直列に接続するために、上記複数個の第1タッチパッドのそれぞれよりも狭い面積に、上記複数個の第1タッチパッドとの間に伝導性物質によりパターニングされる複数個の第1接続線を配置する段階を追加してさらに備えることを特徴とする。
【0039】
上記他の目的を達成するための接触位置データを生成する段階は、上記クロック信号を生成して上記第1タッチパターンの一端に出力する段階と、上記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1パルスクロック信号を出力する段階と、上記クロック信号と上記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力する段階と、上記第1遅延時間に対応する接触位置を計算して上記接触位置データを出力する段階とを備えることを特徴とする。
【0040】
上記他の目的を達成するためのタッチセンサは、上記クロック信号を生成して上記第1タッチパターンの一端または他端に入れ替えて出力する段階と、上記クロック信号が遅延されて上記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号及び上記第1タッチパターンの一端に出力される第2遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1及び第2パルスクロック信号を出力する段階と、上記クロック信号と上記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力し、上記クロック信号と上記第2パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第2遅延時間を出力する段階と、上記第1及び第2遅延時間に対応する接触位置を計算して上記接触位置データを出力する段階とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0041】
したがって、本発明のタッチパネル装置及びその接触位置検出方法は、複数個のタッチパッドが直列に接続されてタッチパターンが形成されるので、1つのタッチセンサだけでタッチパネル全体の接触位置を感知することができる。また、タッチパッドが接続線よりも広い面積を有するようにしてタッチパッドと接続線の抵抗値の差が確実とされて、ノイズが存在する場合にも接触物体の接触位置を容易に感知することができる。それと共に、タッチセンサが直列接続されたタッチパッド1つに対して両方向に入れ替えてクロック信号を入力し、出力される信号の遅延時間を用いて接触物体の接触位置を計算してノイズの影響を最小化する。また、複数個のタッチパターンを用いてタッチパネルの解像度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来のITOを用いるタッチパネル装置の構成図である。
【図2】図1の1つのタッチパッド対を用いるタッチセンサ部の一例を示す図である。
【図3】本発明のタッチパネル装置の第1実施形態である。
【図4】図3のタッチセンサの構成及び接触位置を検出する検出方法を説明するためのブロック図である。
【図5】本発明のタッチパネル装置の第2実施形態である。
【図6】図5のタッチセンサの構成及び接触位置を検出する検出方法を説明するためのブロック図である。
【図7】本発明のタッチパネル装置の第3実施形態である。
【図8】図6のタッチセンサを用いて接触物体の接触位置による遅延時間をグラフに示す図である。
【図9】ITOフィルムに配置されるタッチパターンの他の実施例を示す図である。
【図10】ITOフィルムに配置されるタッチパターンの他の実施例を示す図である。
【図11】本発明のタッチパネル装置の補間方法を説明するための図である。
【図12】本発明のタッチパネル装置の補間方法を説明するための図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、添付した図面を参照して本発明のタッチパネル装置及びその接触位置検出方法を説明する。
【0044】
図3は本発明のタッチパネル装置の第1実施形態として、ITOフィルム120及びタッチセンサ100から構成されている。
図3には、ITOフィルム120の一面全体にタッチパターンがパターニングされている。タッチパターンはそれぞれが所定の抵抗値を有する複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nと複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1から構成され、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nのそれぞれは隣接するタッチパッドと接続線CL1_1〜CL1_n−1により直列に接続されている。複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1は導体により形成することができるが、本発明ではタッチパッドP1_1と同様にITOでパターニングするものとして説明する。
【0045】
そして、フィルム120にパターニングされるタッチパッドP1_1〜P1_nと接続線CL1_1〜CL1_n−1の大きさを異なるようにして抵抗値が異なるようにする。図3に示すように、接触物体の接触を容易とする大きなタッチパッドP1_1〜P1_nは幅が小さい接続線CL1_1〜CL1_n−1より抵抗値が小さくなる。複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nのそれぞれと複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1のそれぞれとの抵抗値が異なるため、図3のタッチパターンは接触物体の接触位置によって抵抗値が非線形に可変されるものとして表現することができる。すなわち、抵抗値が異なるタッチパッドと接続線は、接触位置による抵抗値が確実に異なるため、接触物体の接触位置を判別する領域が複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nと複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1のそれぞれにより所定の単位領域に区分されることと同一な効果を有する。このように接触物体の接触位置を所定単位領域に判別することによって、接触物体の接触位置を高解像度に判断することは困難であっても、タッチパターンにノイズが発生した場合に接触物体が接触された単位領域を正確に判別することが容易であるという長所がある。このような接触物体の判別方式は、アナログ信号とデジタル信号との差に類似する。
【0046】
例えば、図3のITOフィルム10に接続線CL1_1に所定の静電容量(Capacitance)を有する接触物体(例えば、人の指)が接触されると、接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値が大きく、タッチパッドP1_1〜P1_nの抵抗値が小さいため、隣接したタッチパッドP1_2に接触物体が接触されたものとの抵抗値の差がほとんどない。また、接続線CL1_1〜CL1_n−1の面積が小さいため、接触により生じる静電容量が小さくて検出しにくい。
【0047】
タッチセンサ100はクロック出力ピンoutとクロック入力ピンinを備え、クロック出力ピンoutはタッチパターンに直列接続された複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nのうちの最初のタッチパッドP1_1に接続され、クロック入力ピンinは最後のタッチパッドP1_nに接続されている。タッチセンサ100はクロック信号CLKを生成してクロック出力ピンoutを介して最初のタッチパッドP1_1に出力し、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nを通過する間に遅延された遅延クロック信号D_CLKをクロック入力ピンinに印加する。そして、クロック入力ピンinに印加した遅延クロック信号DCLKを用いてITOフィルム120に接触した接触物体の位置を計算して接触位置データTS_OUTを出力する。
【0048】
図4は、図3のタッチセンサ100の構成及び接触位置を検出する検出方法を説明するための一例のブロック図であり、図3のタッチセンサ100は、クロック信号発生部110、遅延信号検出部130、比較部140、及び接触位置データ発生部150から構成されている。
【0049】
まず、図3を参照して図4のタッチセンサの構成を説明する。
クロック信号発生部110はクロック信号CLKを生成してクロック出力ピンoutに出力する。
【0050】
このとき、上記のように、図3のITOフィルム120のタッチパッドP1_1がクロック出力ピンoutに接続されているので、タッチパッドP1_1に入力されたクロック信号CLKは複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nを通過してクロック入力ピンinに出力される。タッチパターンにクロック信号CLKが入力されると、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値とタッチパッドP1_1〜P1_nに接触された接触物体の静電容量によりクロック信号CLKが遅延及び歪曲されて遅延クロック信号D_CLKが出力される。
【0051】
遅延信号検出部130は、遅延クロック信号D_CLKを印加し、遅延クロック信号D_CLKの信号レベルを判別してパルスクロック信号P_CLKを生成して出力する。
【0052】
比較部140は、遅延信号検出部130から出力されるパルスクロック信号P_CLKとクロック信号発生部110から出力されるクロック信号CLKとを入力して比較し、クロック信号CLKに対するパルスクロック信号P_CLKの遅延時間DTを出力する。
【0053】
接触位置データ発生部150は、比較部140から出力される遅延時間DTを入力し、遅延時間DTに対応する座標を接触物体の接触位置データTS_OUTとして出力する。
【0054】
図3を参照して、図4のタッチセンサが接触物体の接触位置検出方法を説明する。
ここで、直列接続されたタッチパッドP1_1〜P1_nのうちの1つのタッチパッドP1_2が接触物体によって接触されたと仮定する。
【0055】
まず、クロック信号発生部110は、クロック信号CLKを生成してクロック出力ピンoutを介してタッチパターンのタッチパッドP1_1に出力し、同時にタッチセンサ100内の比較部140へ出力する。
【0056】
タッチパターンに入力されたクロック信号CLKは複数個のタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値と接触物体の静電容量によって遅延クロック信号D_CLKに変形されて最後のタッチパッドP1_nを介して出力される。
【0057】
遅延信号検出部130は、クロック信号CLKが複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nにより遅延及び歪曲されて出力される遅延クロック信号D_CLKをクロック入力ピンinを介して入力し、遅延クロック信号D_CLKの信号レベルを感知してパルス信号形式のパルスクロック信号P_CLKを出力する。ここで、遅延信号検出部130は、偶数個のインバータ(Invertor)あるいはバッファなどのロジッグ素子あるいは比較器(comparator)を用いて構成することができる。
【0058】
比較部140は、遅延信号検出部130から出力されるパルスクロック信号P_CLKとクロック信号発生部110から出力されるクロック信号CLKを入力して2つの信号との遅延時間差を比較して遅延時間DTを出力する。
【0059】
その後、接触位置データ発生部150は、比較部140から出力される遅延時間DTを入力し、遅延時間DTに対応する座標を求めて接触位置データTS_OUTに出力する。
【0060】
上記したように本発明の接触位置検出方法は、ITOフィルム120にパターニングされたタッチパターンの一端にクロック信号CLKを入力してタッチパターンを構成するタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値と接触物体の静電容量によって遅延された信号の遅延時間DTを検出して遅延時間DTに対応する座標を求めるので、接触物体の接触位置を判別することができる。したがって、ITOフィルム120の一面に、全体的に配置された1つのタッチパターンと1つのタッチセンサだけで接触物体の接触位置を感知することができる。
【0061】
しかし、上記の接触位置検出方法は、タッチセンサ100がタッチパターンの一端にクロック信号CLKを出力し、他端から遅延クロック信号D_ClKを印加して、ノイズなどが発生する場合に接触物体の接触位置を正確に感知することができない場合がある。このようなノイズはタイミングジッタ(timing jitter)で測定することができるので、正確な接触位置検出のためにノイズを除去する一種のフィルタ(filter)あるいは平均値計算をして除去することができる。一例として、接触位置データ発生部150に上記ノイズ除去のためにIIR(Infinite Impulse Response)フィルタのようなデジタルフィルタを追加することができる。また、平均値を累積して保存する平均値保存部をさらに備え、現在計算された接触位置データTS_OUTに累積平均値を加算または引き算してノイズを除去することができる。
【0062】
図5は本発明のタッチパネル装置の第2実施形態である。図5において、ITOフィルム220にパターニングされるタッチパターンは図3のタッチパターンと同一である。図3では、タッチセンサ100がタッチパターンの一端にクロック信号CLKを出力し、他端から遅延クロック信号D_CLKを印加するように、クロック出力ピンoutとクロック入力ピンinが備えられているが、図5のタッチセンサ200はタッチパターンの両端に入れ替えてクロック信号CLKを出力し、また、両端から出力される遅延クロック信号D_CLK1、D_ClK2を印加することができるように第1及び第2クロック入出力ピンout1/in2、in1/out2を備える。すなわち、図5のタッチセンサは同一のタッチパターンに対して両方向でクロック信号CLKを印加することができ、第1及び第2遅延クロック信号D_CLK1、D_CLK2を印加することができる。また、クロック信号CLKを入出力できる第1及び第2クロック入出力ピンout1/in2、in1/out2を用いず、第1クロック入出力ピンout1/in2を第1入力ピン(図示せず)と第1出力ピン(図示せず)とし、第2クロック入出力ピンin1/out2を第2入力ピン(図示せず)と第2出力ピン(図示せず)に区分して第1及び第2遅延クロック信号D_CLK1、D_CLK2を出力したり印加したりすることができる。また、今までは、確実な区分のために、接続線CL1_1〜CL1_n−1とタッチパッドP1_1〜P1_nとを区分して分散された構造にて説明したが、全体を1つの棒状あるいは多様な構造にして連続的な構造とすることができる。
【0063】
図6は、図5のタッチセンサの構成及び接触位置を検出するための検出方法を説明するためのブロック図である。図6のタッチセンサも図3のタッチセンサと同様に、クロック信号発生部210、遅延信号検出部230、比較部240、及び接触位置データ発生部250から構成されている。まずは図5を参照して図6のタッチセンサの構成を説明する。
【0064】
クロック信号発生部210は、クロック信号CLKを生成してクロック入出力ピンout1/in2、in1/out2を介してタッチペトルラインの最初のタッチパッドP1_1または最後のタッチパッドP1_nに入れ替えて出力し、同時にタッチセンサ200内の比較部240にクロック信号CLKを出力する。遅延信号検出部230は最初のタッチパッドP1_1から出力される第2遅延クロック信号D_CLK2をクロック入出力ピンout1/in2を介して入力するか、または最後のタッチパッドP1_nから出力される第1遅延クロック信号D_CLK1をクロック入出力ピンin1/out2を介して入力する。
【0065】
遅延信号検出部230は、タッチパターンを介して印加される第1及び第2遅延クロック信号D_CLK1、D_CLK2を印加し、第1及び第2遅延クロック信号D_CLK1、D_CLK2の信号レベルを判別して第1及び第2パルスクロック信号P_CLK1、P_CLK2を生成して出力する。
【0066】
比較部240は、遅延信号検出部230から出力される第1及び第2パルスクロック信号P_CLK1、P_CLK2とクロック信号発生部210から出力されるクロック信号CLKとを入力して比較し、クロック信号CLKに対する第1及び第2パルスクロック信号P_CLK1、P_CLK2のそれぞれの遅延時間を測定して第1及び第2遅延時間DT1、DT2を出力する。
【0067】
接触位置データ発生部250は、比較部240から出力される第1及び第2遅延時間DT1、DT2を入力し、第1及び第2遅延時間DT1、DT2に対応する座標を接触物体の接触位置データTS_OUTに出力する。
【0068】
図5を参照して、図6のタッチセンサが接触物体の接触位置検出方法を説明する。
直列接続されたタッチパッドP1_1〜P1_nのうちの1つのタッチパッドP1_2が接触物体によって接触されたと仮定する。
【0069】
まず、クロック信号発生部210は、クロック信号CLKを生成し、第1クロック入出力ピンout1/in2を介してタッチパターンの最初のタッチパッドP1_1と比較部240に出力する。
【0070】
タッチパターンに入力されたクロック信号CLKは、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値とタッチパッドP1_2に接触された接触物体の静電容量によって遅延及び歪曲されて第1遅延クロック信号D_CLK1が最後のタッチパッドP1_nを介して出力される。
【0071】
遅延信号検出部230は、第1遅延クロック信号D_CLK1の信号レベルを感知して第1パルスクロック信号P_CLK1を出力する。
【0072】
比較部240は、遅延信号検出部230から出力される第1パルスクロック信号P_CLK1とクロック信号発生部210から出力されるクロック信号CLKとを入力して比較し、クロック信号CLKに対する第1パルスクロック信号P_CLK1の遅延時間を測定して第1遅延時間DT1を出力する。
【0073】
接触位置データ発生部250は、比較部240から出力された第1遅延時間DT1を入力して保存する。
【0074】
その後、クロック信号発生部210は、生成したクロック信号CLKを第2クロック入出力ピンin1/out2を介してタッチパターンの最後のタッチパッドP1_nと比較部240に出力する。
【0075】
タッチパターンに入力されたクロック信号CLKは、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値とタッチパッドP1_2に接触された接触物体の静電容量によって遅延及び歪曲されて第2遅延クロック信号D_CLK2が最初のタッチパッドP1_1を介して出力される。
【0076】
遅延信号検出部230は、第2遅延クロック信号D_CLK2の信号レベルを感知して第2パルスクロック信号P_CLK2を出力する。
【0077】
比較部240は遅延信号検出部130から出力される第2パルスクロック信号P_CLK2とクロック信号発生部210から出力されるクロック信号CLKとを入力して比較し、クロック信号CLKに対する第2パルスクロック信号P_CLK2の遅延時間を測定して第2遅延時間DT2を出力する。
【0078】
接触位置データ発生部250は、比較部240から出力される遅延時間DT2を入力し、保存された第1遅延時間DT1と入力された第2遅延時間DT2とを比較して対応する座標を求めて接触位置データTS_OUTに出力する。ここで、接触位置データ発生部250は、第1及び第2遅延時間DT1、DT2のそれぞれに対応する座標を計算し、2つの座標の平均値を用いて接触位置データTS_OUTを求めることができる。また、第1及び第2遅延時間DT1、DT2との間の差を計算して、直ちに接触位置データTS_OUTを求めることができる。
【0079】
上記のように、図6のタッチセンサは、ITOフィルム220のタッチパターンの両端に入れ替えてクロック信号CLKを出力し、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値とタッチパッドP1_1〜P1_nに接触された接触物体の静電容量によって遅延されるクロック信号CLKの遅延時間を2回検出する。そして、2つの遅延時間DT1、DT2を用いて座標を求めるため、ITOフィルム220とディスプレイパネルとの間のノイズやオフセットが存在する場合にもノイズとオフセットを除去して正確に接触物体の接触位置を求めることができる。
【0080】
図7は、本発明のタッチパネル装置の第3実施形態である。
図7のタッチセンサ200は、図5のタッチセンサと同一である。しかし、図5のタッチパターンは直列に接続される複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nと複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1を備えているが、図7のITOフィルム221は接続線を備えず、横方向の複数個のタッチパッドと縦方向の複数個のタッチパッドが直列に直接接続する構造を有する。すなわち、図7のタッチパターンPP1は複数個のタッチパッドが直接直列に接続されて、ITOフィルム221の一面に均一に配置される形態を有する。上記では、複数個のタッチパッドと説明したが、この場合は1つの棒状のタッチパッドがITOフィルム221に配置されるものと説明することができる。また、接続線を備えず、タッチパッドだけを備えるタッチパターンの形態は図7のタッチパターンPP1に限れない。すなわち、多様な形態で実現することができる。
【0081】
図8は、図6のタッチセンサを用いて接触物体の接触位置による遅延時間をグラフに示す図である。
【0082】
図5を参照して図8のグラフを説明する。
ここで、図8のグラフにおいて接触物体の接触位置(Touch Point、X軸)はITOフィルム220でタッチパターンに直列接続されたタッチパッドP1_1〜P1_nが8個(1〜8)であることを例にしたものであって、8個のタッチパッド(1〜8)に接触物体がそれぞれ接触された際、タッチパターンの両端に入れ替えて印加されるクロック信号CLKの遅延時間(Delay Time、Y軸)を表示したものである。したがって、X軸の8個の接触位置(1〜8)のそれぞれに対する遅延時間は2つとなる。参照までに、X軸の接触位置NTは接触物体が接触されないことを意味する。
【0083】
図8のグラフは、タッチパターンの複数個のタッチパッド(1、8)のうちの最初のタッチパッド1にクロック信号CLKが印加され、各タッチパッド(1〜8)に順に接触物体が接触された際の遅延時間を測定したグラフ301とタッチパターンの複数個のタッチパッド(1、8)のうちの最後のタッチパッド8にクロック信号CLKが印加され、各タッチパッド(1〜8)に順に接触物体が接触された際の遅延時間を測定したグラフ302及び上記2つのグラフ301、302と同一な設定にコンピュータシミュレーションプログラムを用いて得られたグラフ311、312を示すものである。グラフ311はグラフ301に対応するシミュレーショングラフであり、グラフ312はグラフ302に対応するシミュレーショングラフである。測定値301、302とシミュレーション値311、312との間の差は、主に外部ノイズとオフセットキャパシタンスよるものである。
【0084】
図8のグラフを参照して図6の接触位置データ発生部の接触物体の接触位置検出方法を説明する。
ここで、図6の説明のように、本発明のタッチセンサ200はタッチパターンの両端に配置されたタッチパッド(1、8)に入れ替えてクロック信号CLKを出力するので、タッチパッド(1〜8)を介して2つの遅延時間DT1、DT2を検出して利用する。
【0085】
最初に、検出された2つの遅延時間との差を利用する接触位置検出方法を詳細に説明する。
例えば、接触物体が複数個のタッチパッド(1〜8)のうちの1つのタッチパッドに接触するが、第1遅延時間DT1は26.5nsに測定され、第2遅延時間DT2は24.8nsに測定されたら、タッチセンサ200は第1遅延時間DT1と第2遅延時間DT2との差を計算し、計算された遅延時間差1.7nsに対応するタッチパッドの位置を求める。図8のグラフによれば、接触物体が接触されたタッチパッドは2番目のタッチパッド2となる。その後、タッチセンサ200は設定したタッチパッド(1〜8)のそれぞれに対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを用いて2番目のタッチパッド2に対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを出力する。したがって、タッチセンサ200は遅延時間に対応する接触物体の接触位置データTS_OUTが設定されているので、計算した遅延時間1.7nsに対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを直ちに出力することができる。
【0086】
ここで、第1遅延時間DT1と第2遅延時間DT2との差が0となるタッチパッドの位置はタッチパターンの中央に位置するタッチパッドであり、中央に位置するタッチパッドを基準として両方に位置するタッチパッドの第1遅延時間DT1と第2遅延時間DT2との差は符号の変化である。図6のグラフによれば、タッチパッド(1〜8)の計算された遅延時間差は、おおよそ−3〜3nsの間の値となる。
【0087】
上記のように遅延時間差を利用すると、遅延時間のオフセットが自動で除去されるので、ノイズ影響が減少されるという長所がある。
【0088】
二番目として、検出された2つの遅延時間の比を用いた接触位置検出方法を説明する。
【0089】
例えば、接触物体が直列接続したタッチパッド(1〜8)に接触し、第1遅延時間DT1は27nsに測定され、第2遅延時間DT2は24nsに測定された場合、タッチセンサ200は数式1のように第1遅延時間DT1と第2遅延時間DT2との比を計算する。
DT1/DT2×100 ・・・(数式1)
【0090】
計算された遅延時間は112.5であって、112.5に対応するタッチパッドの位置を求めることができる。図8のグラフによれば、接触物体が接触されたタッチパッドは1番目のタッチパッド1となる。このとき、タッチセンサ100は計算された遅延時間の比に対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを設定し、計算された遅延時間の比112.5に対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを直ちに出力することができる。その後、タッチセンサ100は設定したタッチパッド(1〜8)のそれぞれに対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを利用して1番目のタッチパッド1に対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを出力する。
【0091】
ここで、第1遅延時間と第2遅延時間との比が1(数式1によれば100)となるタッチパッドの位置はタッチパッド(1〜8)の中央に位置するタッチパッドとなり、第1タッチパッド1から第8タッチパッド8は降順の遅延時間の比を有することになる。図8のグラフによれば、タッチパッドの計算された遅延時間の比はおおよそ113〜89間の値となる。
【0092】
上記のように遅延時間の比を利用すれば、計算された遅延時間値が大きくなって接触物体の接触位置TS_OUTをより精密に求めることができる長所がある。
【0093】
本発明のタッチパターンは、複数個のタッチパッドと複数個の接続線との大きさを異なるようにして接触位置を所定の単位領域として判別するので、上記のように遅延時間差を利用する場合や遅延時間比を利用する場合にも接触位置を正確に感知することができる。上記においては、簡単な一例として、たとえ第1遅延時間及び第2遅延時間の差と比が用いられたが、差と比の組み合わせまたは他の数学的方法を用いることができる。
【0094】
図9及び図10は、ITOフィルムに配置されたタッチパターンの他の実施形態を示す図である。
図3及び図5に示すITOフィルム120、220に配置されたタッチパターンはタッチパッド間の間隔が狭ければ狭いほどタッチパネルの解像度(Resolution)は増加するが、接触物体によって複数個のタッチパッドP1_1、P1_nが2つ以上一緒に接触されると、間違った接触位置データTS_OUTを出力することができる。したがって、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nのそれぞれは同時に2つ以上のタッチパッドが接触物体によって接触されないように、十分な間隔を維持することが好ましい。そのために、図3及び図5に示すITOフィルム120、220は1つのタッチパターンを備えているため、タッチパネルの解像度を増加させることができない短所を有する。
【0095】
図9は、1つのITOフィルム120、220の同一面に2つのパターンラインP1、P2を並んで配置したものである。
【0096】
第1及び第2タッチパターンP1、P2が並んで配置されているので、第1タッチパターンP1と第2タッチパターンP2のそれぞれは複数個のタッチパッド間の間隔を十分に確保して接触物体によって第1タッチパターンP1の複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nまたは第2タッチパターンの複数個のタッチパッドP2_1〜P2_nが同時に接触されることを防止することができる。そして、2つのタッチパターンP1、P2が並んで配置される際、第1タッチパターンP1の接続線CL1_1〜CL1_n−1と第2タッチパターンP2の接続線CL2_1〜CL2_n−1とが交差する交差地点BPは短絡しないように交差地点BPの2つの接続線間を絶縁する。また、第1タッチパターンP1と第2タッチパターンP2との間隔を最大限減少してタッチパネルの解像度を増加させることができる。図9では2つのタッチパターンP1、P2だけを示してあるが、2つ以上の複数個のタッチパターンを備えることもできる。
【0097】
したがって、図9はタッチパターンが複数個に備えられて、同一タッチパターンの複数個のタッチパッドが接触物体によって同時に接触されることを防止しながら、解像度を高めることができる。
【0098】
ここで、CL1_1〜CL1_n−1、CL2_1〜CL2_n−1の交差地点BPは、ITOフィルム120、220内でも絶縁することができるが、接続線CLをITOフィルム120、220外に引き出して外部において絶縁することができる。また、ITOフィルム120、220内で絶縁する場合にもディスプレイに影響を与えないように絶縁しなければならない。一般にITOフィルム120、220はディスプレイ装置において映像がディスプレイされる領域よりも大きいので、ITOフィルム120、220の外郭で絶縁してもディスプレイに影響を与えない。
【0099】
図10では、2つのタッチパターンがITOフィルム120、220の両面にそれぞれ1つずつ配置される。タッチセンサのうち、キャパシタンスの変化によって接触物体の接触を感知するキャパシタンス感知型タッチセンサはキャパシタンス感知型接近センサと構造的に類似する。すなわち、キャパシタンス感知型タッチセンサはセンシング感度を高く設定して接近センサとして用いることができる。よって、タッチセンサに接触物体が直接接触されないとしても、キャパシタンス感知型タッチセンサは接触物体を感知することができる。図9で第1タッチパターンP1と第3タッチパターンP3はITOフィルム120、220の配置される面が互いに異なる。すなわち、第1タッチパターンP1はITOフィルム120、220の上部面に配置され、第3タッチパターンP3はITOフィルム120、220の下部面に配置される。上記のように2つのタッチパターンP1、P3がそれぞれITOフィルムに配置される面が異なる場合に、図9のような交差地点BPがないため絶縁する必要がないという長所がある。同様に、複数個のITOフィルムがそれぞれ1つのタッチパターンを備えることもできる。それと共に、タッチパネルが非常に高い水準の解像度を要する場合には、図9と図10を同時に適用して用いることもできる。すなわち、少なくとも1つ以上のITOフィルムのそれぞれの一面または両面に複数個のタッチパターンを配置して用いることができる。
【0100】
図11及び図12は、本発明のタッチパネル装置の補間方法を説明するための図である。
一般的にタッチパネルは映像信号を映像画面に表示するディスプレイの外部画面に付着されるか、またはディスプレイの外部ガラス板に形成されるが、タッチパネルの解像度(Resolution)とディスプレイの解像度が異なるため、タッチパネルから出力される接触位置をディスプレイ画面上の位置に対応(変換)させなければならない必要がある。このとき、補間方法を用いてタッチパネルの位置をディスプレイ画面上の位置に対応させることで接触位置の変化をさらに滑らかに表現することができる。
【0101】
図11は、時間領域における補間方法を説明するための図である。
直列接続されたタッチパッドP1の第3タッチパッドP1_3、第9タッチパッドP1_9及び第23タッチパッドP1_23に接触物体が順に接触されたと仮定した場合、ディスプレイ画面にはそれぞれのタッチパッドP1_3、P1_9、P1_23の位置に対応する位置が順に離散的に表示され、最終的に第23タッチパッドP1_23に対応する位置だけが表示される。
【0102】
これとは異なって、タッチパネルを備える装置の使用用途によって接触位置が離散的ではない連続的に表現されなければならない場合も発生する。例えば、コンピュータのポインタのような場合に接触位置の移動経路が連続的に変化するように表示されるようにしなければならない場合もある。このような場合に、ITOフィルム120内にはないが、ディスプレイ画面上に存在する第3タッチパッドP1_3と第9タッチパッドP1_9との間の位置及び第9タッチパッドP1_9と第23タッチパッドP1_23との間の位置のように、ディスプレイ画面上に存在する各タッチパッド間の位置を時間によって区分してディスプレイ画面上の各タッチパッド間の位置を生成して補間信号に出力する。すなわち、接触物体によってタッチパッドP1_3が接触された以後、タッチパッドP1_9が接触されると、ポインタはタッチパッドP1_3の位置が表示された後、直ちにタッチパッドP1_9の位置が表示されるのではなく、タッチパッドP1_3の位置からタッチパッドP1_9の位置に時間経過によって順に移動することを表示することになる。
【0103】
図12は、空間領域における補間方法を説明するための図である。
第1タッチパターンPL1と第3タッチパターンP3とが並んで配置されたITOフィルム120、220において、第1タッチパターンP1の第3タッチパッドP1_3と第2タッチパターンP3の第3タッチパッドP3_3とが同時に接触物体により接触される場合に、第1タッチパターンP1を用いて計算された接触位置と第3タッチパターンP3を用いて計算された接触位置との中心位置を接触物体の接触位置データTS_OUTに出力する。ここでは、図10に示すタッチパターンを例にして説明したが、図9に示すタッチパターンを利用する場合にも空間領域で補間を行うことができる。
【0104】
上記のような補間方法は、図3及び図5のタッチセンサに接触物体の接触位置データTS_OUTを印加して補間して出力する補間信号出力部(図示せず)をさらに備えて補間信号を出力する。
【0105】
上述では、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、当該技術分野の熟練した当業者は、添付の特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で、本発明を多様に修正及び変更させることができる。
【符号の説明】
【0106】
20,100,200 タッチセンサ部
30,110,210 クロック信号発生部
31 第1信号増幅部
32 第2信号増幅部
41 第1信号比較部
42 第2信号比較部
51,150,250 接触位置データ発生部
120,220,221 ITOフィルム
130,230 遅延信号検出部
140,240 比較部
P1,P2 第1及び第2タッチパターン
【技術分野】
【0001】
本願発明は、タッチパネル装置に関し、特にタッチセンサの個数を減少することができるタッチパネル装置及びタッチパネルの接触位置検出方法(Touch panel device and contact position detection method of it)に関する。
【背景技術】
【0002】
ITO(インジウム−錫の複合酸化物)膜は液晶ディスプレイを中心とする表示デバイスの透明電極(膜)として広く用いられ、透明な伝導性酸化物薄膜で、高い透明度と低い面抵抗及びパターン形成の容易性という長所のため液晶表示素子(LCD)だけでなく、有機発光素子や太陽電池、プラズマディスプレイ、E−Paperなどの多様な分野において電極物質として応用されていて、ブラウン管モニタ電磁波遮蔽及びITOインクに応用されている。
【0003】
ITOを用いるタッチパネル装置は、大韓民国公開特許第10−2007−0112750号に公開されている。
【0004】
図1は従来のITOを用いるタッチパネル装置の構成図であり、ITOフィルム10及びタッチセンサ部20から構成され、ITOフィルム10には棒状のタッチパッド対11、12が形成されている。
【0005】
棒状のタッチパッド11の一側と、棒状のタッチパッド12の他側とは、それぞれがタッチセンサ部20と接続され、接触物体の接触位置により変化する抵抗値によって入力されるクロック信号CLKを遅延させて遅延クロック信号ts1_sig1、ts1_sig2を出力する。タッチセンサ部20は棒状のタッチパッド対11、12により遅延された遅延クロック信号ts1_sig1、ts1_sig2を入力して遅延クロック信号ts1_sig1、ts1_sig2の遅延時間を検出して接触物体の接触位置を判別する。
【0006】
例えば、接触物体(例えば、指)が棒状のタッチパッド対11、12の接触面Aに接触されると、棒状のタッチパッド11はクロック信号CLKから接触地点Aまでの距離が長く、棒状のタッチパッド12はクロック信号CLKから接触地点Aまでの距離が短い。従って、棒状のタッチパッド11のタッチセンサ部20と接触地点Aとの間の抵抗値が棒状のタッチパッド12の抵抗値よりも相対的に小さくなって結果的に長い遅延時間を発生させることになり、棒状のタッチパッド12の抵抗値は棒状のタッチパッド11の抵抗値よりも相対的に小さくなって結果的に短い遅延時間を発生させることになる。このとき、タッチセンサ部20は棒状のタッチパッド対11、12のそれぞれの遅延時間を検出し、検出した遅延時間に対応する座標の平均を算出して棒状のタッチパッド対11、12のY軸接触位置を決定する。
【0007】
そして、ITOフィルムに形成された棒状のタッチパッド対に順に番号を付与し、接触された棒状のタッチパッド対11、12の番号に対応する座標を接触物体のX軸位置に決定する。
【0008】
ここで、接触物体(例えば、指)によるキャパシタンスも遅延時間を発生させることができるので、クロック信号CLKには棒状のタッチパッド11の抵抗値だけでなく、接触物体のキャパシタンスにより遅延時間を発生させることができるのも当然である。
【0009】
また、棒状のタッチパッド11、12とタッチセンサ部20とを接続するための導電線がクロック信号CLKの遅延時間に影響を及ぼすことができるので、このような導線の影響を減少するためにそれぞれの棒状のタッチパッド11、12からタッチセンサ部20に印加される遅延クロック信号ts1_sig1、ts1_sig2の配線長さは同一にすることが好ましい。
【0010】
図2は、図1の1つのタッチパッド対を用いたタッチセンサ部の一例を示す。タッチセンサ部20は少なくとも1つのタッチセンサを備える。そして、少なくとも1つのタッチセンサは、それぞれクロック信号発生部30、第1及び第2信号増幅部31、32、第1及び第2信号比較部41、42及び接触位置データ発生部51から構成されている。
【0011】
次に、図1を参照して図2のタッチセンサの構成要素を説明する。
クロック信号発生部30はクロック信号CLKを生成し、棒状のタッチパッド対と第1信号比較部41及び第2信号比較部42にそれぞれ印加する。
【0012】
第1信号増幅部31はクロック信号CLKが棒状のタッチパッド11を通過して出力される第1遅延クロック信号ts1_sig1を印加し、第1遅延クロック信号ts1_sig1を増幅させて出力する。
【0013】
第1信号比較部41は増幅された第1遅延クロック信号ts1_sig1とクロック信号CLKを印加して比較して遅延時間に対応される第1信号sig1を生成する。
【0014】
第2信号増幅部32はクロック信号CLKが棒状のタッチパッド12を通過して出力される第2遅延クロック信号ts1_sig2を印加し、第2遅延クロック信号ts1_sig2を増幅させて出力する。
【0015】
第2信号比較部42は増幅された第2遅延クロック信号ts1_sig2とクロック信号CLKを印加して比較して遅延時間に対応される第2信号sig2を生成する。
【0016】
接触位置データ発生部51は第1信号sig1と第2信号sig2を印加し、第1信号sig1と第2信号sig2とのそれぞれに対応される座標値を求め、得られた座標値を平均してY軸座標値を求める。そして、順に付与された棒状のタッチパッド対の番号のうちの接触された棒状のタッチパッド対の番号に対応する座標をX軸座標値により求める。接触位置データ発生部51は得られたY軸座標値とX軸座標値とに対応する接触位置データTS_OUTを出力する。
【0017】
このような従来のタッチパネル装置は、接触物体が接触したタッチパッド対のうちの1つのタッチパッドがノイズの影響を受けた際は正確な接触物体の接触位置を出力することができない。また、棒状のタッチパッド対11、12は接触物体の接触位置によって抵抗値が線形的に可変するので、ノイズに非常に弱い。
【0018】
そして、タッチパネルの解像度を高めるためにタッチパッド対の個数を増加すると、増加したタッチパッド対の個数に応じて複数個のタッチセンサが必要となり、タッチセンサ部の大きさが大きくなるという短所を有する。また、タッチセンサ部の大きさを小さくするために、1つのタッチセンサが複数個のタッチパッド対を順に検査して接触物体の接触位置を求めるとしても、解像度が高くなると検査するタッチパッド対が増加するので、接触位置を検出する時間も長くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】韓国特許出願公開第2007−0112750号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本願発明の目的は、複数個のタッチパッドが接続線により直列に接続されるタッチパターンを備えて1つのタッチセンサだけで接触物体の接触を感知することができるタッチパネル装置を提供することである。
【0021】
本願発明の他の目的は、上記目的を達成するためのタッチパネル装置の接触位置検出方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記目的を達成するための本発明のタッチパネル装置は、直列に接続される複数個の第1タッチパッドを有する第1タッチパターンを備えるタッチパネルと、クロック信号を上記第1タッチパターンの一端に印加して上記第1タッチパターンの他端で出力される遅延されたクロック信号を生成して、上記クロック信号と上記遅延したクロック信号との遅延時間差を用いて接触物体の接触位置に対応する接触位置データを生成するタッチセンサとを備えることを特徴とする。
【0023】
上記目的を達成するためのタッチセンサは、上記クロック信号を生成して上記第1タッチパターンの一端に出力するクロック発生部と、上記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、上記クロック信号と上記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力する比較部と、上記第1遅延時間に対応する接触位置を計算して上記接触位置データを出力する接触位置データ発生部とを備えることを特徴とする。
【0024】
上記目的を達成するためのタッチセンサは、上記クロック信号を生成して上記第1タッチパターンの一端及び他端に入れ替えて出力するクロック発生部と、上記クロック信号が遅延されて上記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号及び上記第1タッチパターンの一端に出力される第2遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1及び第2パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、上記クロック信号と上記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力し、上記クロック信号と上記第2パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第2遅延時間を出力する比較部と、上記第1及び第2遅延時間に対応する接触位置を計算して上記接触位置データを出力する接触位置データ発生部とを備えることを特徴とする。
【0025】
上記目的を達成するための接触位置データ発生部は、上記第1及び第2遅延時間との間の遅延時間差を用いて上記接触位置データを生成することを特徴とする。
【0026】
上記目的を達成するための接触位置データ発生部は、上記第1及び第2遅延時間との間の遅延時間比を用いて上記接触位置データを生成することを特徴とする。
【0027】
上記目的を達成するための接触位置データ発生部は、上記第1遅延時間に対応する第1接触位置と上記第2遅延時間に対応する第2接触位置をそれぞれ計算し、上記計算された接触位置の中心位置を判別し、上記中心位置から上記接触位置データを生成することを特徴とする。
【0028】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、第1のITOフィルムを備え、上記第1タッチパターンの上記複数個の第1タッチパッドが上記第1のITOフィルムの一面全体に均一に分散配置されることを特徴とする。
【0029】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、上記第1タッチパターンの上記複数個の第1タッチパッドが上記接触物体により同時に複数個が接触されないように配置されることを特徴とする。
【0030】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、少なくとも1つの第2タッチパターンを追加してさらに備えることを特徴とする。
【0031】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、上記第1のITOフィルムの同一面に上記第1タッチパターンの上記複数個の第1タッチパッドとの間にそれぞれ配置される複数個の第2タッチパッドと上記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備える、少なくとも1つの第2タッチパターンを追加してさらに備えることを特徴とする。
【0032】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、上記第1のITOフィルムの同一面に上記第1タッチパターンの上記複数個の第1タッチパッドとの間にそれぞれ配置される複数個の第2タッチパッドと上記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線で構成される、少なくとも1つの第2タッチパターンを追加してさらに備えることを特徴とする。
【0033】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、上記第1のITOフィルムの他面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッドと上記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備える、少なくとも1つの第2タッチパターンを追加してさらに備えることを特徴とする。
【0034】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、少なくとも1つの第2のITOフィルムと、上記少なくとも1つの第2のITOフィルムの一面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッドと上記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備える少なくとも1つの第2タッチパターンと、を追加してさらに備えることを特徴とする。
【0035】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、少なくとも1つの第2のITOフィルムと、上記少なくとも1つの第2のITOフィルムの他面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッドと上記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備える少なくとも1つの第2タッチパターンと、を追加してさらに備えることを特徴とする。
【0036】
上記目的を達成するためのタッチパネルは、上記第1及び第2タッチパターンのそれぞれが互いに交差する地点で短絡しないように絶縁するための絶縁手段を追加してさらに備え、上記絶縁手段は上記第1及び第2のITOフィルムの端領域または外部に配置されることを特徴とする。
【0037】
上記他の目的を達成するための本発明のタッチパネル装置の接触位置検出方法は、直列に接続される複数個の第1タッチパッドを有する第1タッチパターンを配置する段階と、クロック信号を上記第1タッチパターンの一端に印加して上記第1タッチパターンの他端から出力される遅延されたクロック信号を生成して、上記クロック信号と上記遅延されたクロック信号との遅延時間差を用いて接触物体の接触位置に対応する接触位置データを生成する段階とを備えることを特徴とする。
【0038】
上記他の目的を達成するための第1タッチパターンを配置する段階は、上記複数個の第1タッチパッドを直列に接続するために、上記複数個の第1タッチパッドのそれぞれよりも狭い面積に、上記複数個の第1タッチパッドとの間に伝導性物質によりパターニングされる複数個の第1接続線を配置する段階を追加してさらに備えることを特徴とする。
【0039】
上記他の目的を達成するための接触位置データを生成する段階は、上記クロック信号を生成して上記第1タッチパターンの一端に出力する段階と、上記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1パルスクロック信号を出力する段階と、上記クロック信号と上記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力する段階と、上記第1遅延時間に対応する接触位置を計算して上記接触位置データを出力する段階とを備えることを特徴とする。
【0040】
上記他の目的を達成するためのタッチセンサは、上記クロック信号を生成して上記第1タッチパターンの一端または他端に入れ替えて出力する段階と、上記クロック信号が遅延されて上記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号及び上記第1タッチパターンの一端に出力される第2遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1及び第2パルスクロック信号を出力する段階と、上記クロック信号と上記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力し、上記クロック信号と上記第2パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第2遅延時間を出力する段階と、上記第1及び第2遅延時間に対応する接触位置を計算して上記接触位置データを出力する段階とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0041】
したがって、本発明のタッチパネル装置及びその接触位置検出方法は、複数個のタッチパッドが直列に接続されてタッチパターンが形成されるので、1つのタッチセンサだけでタッチパネル全体の接触位置を感知することができる。また、タッチパッドが接続線よりも広い面積を有するようにしてタッチパッドと接続線の抵抗値の差が確実とされて、ノイズが存在する場合にも接触物体の接触位置を容易に感知することができる。それと共に、タッチセンサが直列接続されたタッチパッド1つに対して両方向に入れ替えてクロック信号を入力し、出力される信号の遅延時間を用いて接触物体の接触位置を計算してノイズの影響を最小化する。また、複数個のタッチパターンを用いてタッチパネルの解像度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来のITOを用いるタッチパネル装置の構成図である。
【図2】図1の1つのタッチパッド対を用いるタッチセンサ部の一例を示す図である。
【図3】本発明のタッチパネル装置の第1実施形態である。
【図4】図3のタッチセンサの構成及び接触位置を検出する検出方法を説明するためのブロック図である。
【図5】本発明のタッチパネル装置の第2実施形態である。
【図6】図5のタッチセンサの構成及び接触位置を検出する検出方法を説明するためのブロック図である。
【図7】本発明のタッチパネル装置の第3実施形態である。
【図8】図6のタッチセンサを用いて接触物体の接触位置による遅延時間をグラフに示す図である。
【図9】ITOフィルムに配置されるタッチパターンの他の実施例を示す図である。
【図10】ITOフィルムに配置されるタッチパターンの他の実施例を示す図である。
【図11】本発明のタッチパネル装置の補間方法を説明するための図である。
【図12】本発明のタッチパネル装置の補間方法を説明するための図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、添付した図面を参照して本発明のタッチパネル装置及びその接触位置検出方法を説明する。
【0044】
図3は本発明のタッチパネル装置の第1実施形態として、ITOフィルム120及びタッチセンサ100から構成されている。
図3には、ITOフィルム120の一面全体にタッチパターンがパターニングされている。タッチパターンはそれぞれが所定の抵抗値を有する複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nと複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1から構成され、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nのそれぞれは隣接するタッチパッドと接続線CL1_1〜CL1_n−1により直列に接続されている。複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1は導体により形成することができるが、本発明ではタッチパッドP1_1と同様にITOでパターニングするものとして説明する。
【0045】
そして、フィルム120にパターニングされるタッチパッドP1_1〜P1_nと接続線CL1_1〜CL1_n−1の大きさを異なるようにして抵抗値が異なるようにする。図3に示すように、接触物体の接触を容易とする大きなタッチパッドP1_1〜P1_nは幅が小さい接続線CL1_1〜CL1_n−1より抵抗値が小さくなる。複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nのそれぞれと複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1のそれぞれとの抵抗値が異なるため、図3のタッチパターンは接触物体の接触位置によって抵抗値が非線形に可変されるものとして表現することができる。すなわち、抵抗値が異なるタッチパッドと接続線は、接触位置による抵抗値が確実に異なるため、接触物体の接触位置を判別する領域が複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nと複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1のそれぞれにより所定の単位領域に区分されることと同一な効果を有する。このように接触物体の接触位置を所定単位領域に判別することによって、接触物体の接触位置を高解像度に判断することは困難であっても、タッチパターンにノイズが発生した場合に接触物体が接触された単位領域を正確に判別することが容易であるという長所がある。このような接触物体の判別方式は、アナログ信号とデジタル信号との差に類似する。
【0046】
例えば、図3のITOフィルム10に接続線CL1_1に所定の静電容量(Capacitance)を有する接触物体(例えば、人の指)が接触されると、接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値が大きく、タッチパッドP1_1〜P1_nの抵抗値が小さいため、隣接したタッチパッドP1_2に接触物体が接触されたものとの抵抗値の差がほとんどない。また、接続線CL1_1〜CL1_n−1の面積が小さいため、接触により生じる静電容量が小さくて検出しにくい。
【0047】
タッチセンサ100はクロック出力ピンoutとクロック入力ピンinを備え、クロック出力ピンoutはタッチパターンに直列接続された複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nのうちの最初のタッチパッドP1_1に接続され、クロック入力ピンinは最後のタッチパッドP1_nに接続されている。タッチセンサ100はクロック信号CLKを生成してクロック出力ピンoutを介して最初のタッチパッドP1_1に出力し、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nを通過する間に遅延された遅延クロック信号D_CLKをクロック入力ピンinに印加する。そして、クロック入力ピンinに印加した遅延クロック信号DCLKを用いてITOフィルム120に接触した接触物体の位置を計算して接触位置データTS_OUTを出力する。
【0048】
図4は、図3のタッチセンサ100の構成及び接触位置を検出する検出方法を説明するための一例のブロック図であり、図3のタッチセンサ100は、クロック信号発生部110、遅延信号検出部130、比較部140、及び接触位置データ発生部150から構成されている。
【0049】
まず、図3を参照して図4のタッチセンサの構成を説明する。
クロック信号発生部110はクロック信号CLKを生成してクロック出力ピンoutに出力する。
【0050】
このとき、上記のように、図3のITOフィルム120のタッチパッドP1_1がクロック出力ピンoutに接続されているので、タッチパッドP1_1に入力されたクロック信号CLKは複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nを通過してクロック入力ピンinに出力される。タッチパターンにクロック信号CLKが入力されると、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値とタッチパッドP1_1〜P1_nに接触された接触物体の静電容量によりクロック信号CLKが遅延及び歪曲されて遅延クロック信号D_CLKが出力される。
【0051】
遅延信号検出部130は、遅延クロック信号D_CLKを印加し、遅延クロック信号D_CLKの信号レベルを判別してパルスクロック信号P_CLKを生成して出力する。
【0052】
比較部140は、遅延信号検出部130から出力されるパルスクロック信号P_CLKとクロック信号発生部110から出力されるクロック信号CLKとを入力して比較し、クロック信号CLKに対するパルスクロック信号P_CLKの遅延時間DTを出力する。
【0053】
接触位置データ発生部150は、比較部140から出力される遅延時間DTを入力し、遅延時間DTに対応する座標を接触物体の接触位置データTS_OUTとして出力する。
【0054】
図3を参照して、図4のタッチセンサが接触物体の接触位置検出方法を説明する。
ここで、直列接続されたタッチパッドP1_1〜P1_nのうちの1つのタッチパッドP1_2が接触物体によって接触されたと仮定する。
【0055】
まず、クロック信号発生部110は、クロック信号CLKを生成してクロック出力ピンoutを介してタッチパターンのタッチパッドP1_1に出力し、同時にタッチセンサ100内の比較部140へ出力する。
【0056】
タッチパターンに入力されたクロック信号CLKは複数個のタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値と接触物体の静電容量によって遅延クロック信号D_CLKに変形されて最後のタッチパッドP1_nを介して出力される。
【0057】
遅延信号検出部130は、クロック信号CLKが複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nにより遅延及び歪曲されて出力される遅延クロック信号D_CLKをクロック入力ピンinを介して入力し、遅延クロック信号D_CLKの信号レベルを感知してパルス信号形式のパルスクロック信号P_CLKを出力する。ここで、遅延信号検出部130は、偶数個のインバータ(Invertor)あるいはバッファなどのロジッグ素子あるいは比較器(comparator)を用いて構成することができる。
【0058】
比較部140は、遅延信号検出部130から出力されるパルスクロック信号P_CLKとクロック信号発生部110から出力されるクロック信号CLKを入力して2つの信号との遅延時間差を比較して遅延時間DTを出力する。
【0059】
その後、接触位置データ発生部150は、比較部140から出力される遅延時間DTを入力し、遅延時間DTに対応する座標を求めて接触位置データTS_OUTに出力する。
【0060】
上記したように本発明の接触位置検出方法は、ITOフィルム120にパターニングされたタッチパターンの一端にクロック信号CLKを入力してタッチパターンを構成するタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値と接触物体の静電容量によって遅延された信号の遅延時間DTを検出して遅延時間DTに対応する座標を求めるので、接触物体の接触位置を判別することができる。したがって、ITOフィルム120の一面に、全体的に配置された1つのタッチパターンと1つのタッチセンサだけで接触物体の接触位置を感知することができる。
【0061】
しかし、上記の接触位置検出方法は、タッチセンサ100がタッチパターンの一端にクロック信号CLKを出力し、他端から遅延クロック信号D_ClKを印加して、ノイズなどが発生する場合に接触物体の接触位置を正確に感知することができない場合がある。このようなノイズはタイミングジッタ(timing jitter)で測定することができるので、正確な接触位置検出のためにノイズを除去する一種のフィルタ(filter)あるいは平均値計算をして除去することができる。一例として、接触位置データ発生部150に上記ノイズ除去のためにIIR(Infinite Impulse Response)フィルタのようなデジタルフィルタを追加することができる。また、平均値を累積して保存する平均値保存部をさらに備え、現在計算された接触位置データTS_OUTに累積平均値を加算または引き算してノイズを除去することができる。
【0062】
図5は本発明のタッチパネル装置の第2実施形態である。図5において、ITOフィルム220にパターニングされるタッチパターンは図3のタッチパターンと同一である。図3では、タッチセンサ100がタッチパターンの一端にクロック信号CLKを出力し、他端から遅延クロック信号D_CLKを印加するように、クロック出力ピンoutとクロック入力ピンinが備えられているが、図5のタッチセンサ200はタッチパターンの両端に入れ替えてクロック信号CLKを出力し、また、両端から出力される遅延クロック信号D_CLK1、D_ClK2を印加することができるように第1及び第2クロック入出力ピンout1/in2、in1/out2を備える。すなわち、図5のタッチセンサは同一のタッチパターンに対して両方向でクロック信号CLKを印加することができ、第1及び第2遅延クロック信号D_CLK1、D_CLK2を印加することができる。また、クロック信号CLKを入出力できる第1及び第2クロック入出力ピンout1/in2、in1/out2を用いず、第1クロック入出力ピンout1/in2を第1入力ピン(図示せず)と第1出力ピン(図示せず)とし、第2クロック入出力ピンin1/out2を第2入力ピン(図示せず)と第2出力ピン(図示せず)に区分して第1及び第2遅延クロック信号D_CLK1、D_CLK2を出力したり印加したりすることができる。また、今までは、確実な区分のために、接続線CL1_1〜CL1_n−1とタッチパッドP1_1〜P1_nとを区分して分散された構造にて説明したが、全体を1つの棒状あるいは多様な構造にして連続的な構造とすることができる。
【0063】
図6は、図5のタッチセンサの構成及び接触位置を検出するための検出方法を説明するためのブロック図である。図6のタッチセンサも図3のタッチセンサと同様に、クロック信号発生部210、遅延信号検出部230、比較部240、及び接触位置データ発生部250から構成されている。まずは図5を参照して図6のタッチセンサの構成を説明する。
【0064】
クロック信号発生部210は、クロック信号CLKを生成してクロック入出力ピンout1/in2、in1/out2を介してタッチペトルラインの最初のタッチパッドP1_1または最後のタッチパッドP1_nに入れ替えて出力し、同時にタッチセンサ200内の比較部240にクロック信号CLKを出力する。遅延信号検出部230は最初のタッチパッドP1_1から出力される第2遅延クロック信号D_CLK2をクロック入出力ピンout1/in2を介して入力するか、または最後のタッチパッドP1_nから出力される第1遅延クロック信号D_CLK1をクロック入出力ピンin1/out2を介して入力する。
【0065】
遅延信号検出部230は、タッチパターンを介して印加される第1及び第2遅延クロック信号D_CLK1、D_CLK2を印加し、第1及び第2遅延クロック信号D_CLK1、D_CLK2の信号レベルを判別して第1及び第2パルスクロック信号P_CLK1、P_CLK2を生成して出力する。
【0066】
比較部240は、遅延信号検出部230から出力される第1及び第2パルスクロック信号P_CLK1、P_CLK2とクロック信号発生部210から出力されるクロック信号CLKとを入力して比較し、クロック信号CLKに対する第1及び第2パルスクロック信号P_CLK1、P_CLK2のそれぞれの遅延時間を測定して第1及び第2遅延時間DT1、DT2を出力する。
【0067】
接触位置データ発生部250は、比較部240から出力される第1及び第2遅延時間DT1、DT2を入力し、第1及び第2遅延時間DT1、DT2に対応する座標を接触物体の接触位置データTS_OUTに出力する。
【0068】
図5を参照して、図6のタッチセンサが接触物体の接触位置検出方法を説明する。
直列接続されたタッチパッドP1_1〜P1_nのうちの1つのタッチパッドP1_2が接触物体によって接触されたと仮定する。
【0069】
まず、クロック信号発生部210は、クロック信号CLKを生成し、第1クロック入出力ピンout1/in2を介してタッチパターンの最初のタッチパッドP1_1と比較部240に出力する。
【0070】
タッチパターンに入力されたクロック信号CLKは、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値とタッチパッドP1_2に接触された接触物体の静電容量によって遅延及び歪曲されて第1遅延クロック信号D_CLK1が最後のタッチパッドP1_nを介して出力される。
【0071】
遅延信号検出部230は、第1遅延クロック信号D_CLK1の信号レベルを感知して第1パルスクロック信号P_CLK1を出力する。
【0072】
比較部240は、遅延信号検出部230から出力される第1パルスクロック信号P_CLK1とクロック信号発生部210から出力されるクロック信号CLKとを入力して比較し、クロック信号CLKに対する第1パルスクロック信号P_CLK1の遅延時間を測定して第1遅延時間DT1を出力する。
【0073】
接触位置データ発生部250は、比較部240から出力された第1遅延時間DT1を入力して保存する。
【0074】
その後、クロック信号発生部210は、生成したクロック信号CLKを第2クロック入出力ピンin1/out2を介してタッチパターンの最後のタッチパッドP1_nと比較部240に出力する。
【0075】
タッチパターンに入力されたクロック信号CLKは、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値とタッチパッドP1_2に接触された接触物体の静電容量によって遅延及び歪曲されて第2遅延クロック信号D_CLK2が最初のタッチパッドP1_1を介して出力される。
【0076】
遅延信号検出部230は、第2遅延クロック信号D_CLK2の信号レベルを感知して第2パルスクロック信号P_CLK2を出力する。
【0077】
比較部240は遅延信号検出部130から出力される第2パルスクロック信号P_CLK2とクロック信号発生部210から出力されるクロック信号CLKとを入力して比較し、クロック信号CLKに対する第2パルスクロック信号P_CLK2の遅延時間を測定して第2遅延時間DT2を出力する。
【0078】
接触位置データ発生部250は、比較部240から出力される遅延時間DT2を入力し、保存された第1遅延時間DT1と入力された第2遅延時間DT2とを比較して対応する座標を求めて接触位置データTS_OUTに出力する。ここで、接触位置データ発生部250は、第1及び第2遅延時間DT1、DT2のそれぞれに対応する座標を計算し、2つの座標の平均値を用いて接触位置データTS_OUTを求めることができる。また、第1及び第2遅延時間DT1、DT2との間の差を計算して、直ちに接触位置データTS_OUTを求めることができる。
【0079】
上記のように、図6のタッチセンサは、ITOフィルム220のタッチパターンの両端に入れ替えてクロック信号CLKを出力し、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_n及び複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1の抵抗値とタッチパッドP1_1〜P1_nに接触された接触物体の静電容量によって遅延されるクロック信号CLKの遅延時間を2回検出する。そして、2つの遅延時間DT1、DT2を用いて座標を求めるため、ITOフィルム220とディスプレイパネルとの間のノイズやオフセットが存在する場合にもノイズとオフセットを除去して正確に接触物体の接触位置を求めることができる。
【0080】
図7は、本発明のタッチパネル装置の第3実施形態である。
図7のタッチセンサ200は、図5のタッチセンサと同一である。しかし、図5のタッチパターンは直列に接続される複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nと複数個の接続線CL1_1〜CL1_n−1を備えているが、図7のITOフィルム221は接続線を備えず、横方向の複数個のタッチパッドと縦方向の複数個のタッチパッドが直列に直接接続する構造を有する。すなわち、図7のタッチパターンPP1は複数個のタッチパッドが直接直列に接続されて、ITOフィルム221の一面に均一に配置される形態を有する。上記では、複数個のタッチパッドと説明したが、この場合は1つの棒状のタッチパッドがITOフィルム221に配置されるものと説明することができる。また、接続線を備えず、タッチパッドだけを備えるタッチパターンの形態は図7のタッチパターンPP1に限れない。すなわち、多様な形態で実現することができる。
【0081】
図8は、図6のタッチセンサを用いて接触物体の接触位置による遅延時間をグラフに示す図である。
【0082】
図5を参照して図8のグラフを説明する。
ここで、図8のグラフにおいて接触物体の接触位置(Touch Point、X軸)はITOフィルム220でタッチパターンに直列接続されたタッチパッドP1_1〜P1_nが8個(1〜8)であることを例にしたものであって、8個のタッチパッド(1〜8)に接触物体がそれぞれ接触された際、タッチパターンの両端に入れ替えて印加されるクロック信号CLKの遅延時間(Delay Time、Y軸)を表示したものである。したがって、X軸の8個の接触位置(1〜8)のそれぞれに対する遅延時間は2つとなる。参照までに、X軸の接触位置NTは接触物体が接触されないことを意味する。
【0083】
図8のグラフは、タッチパターンの複数個のタッチパッド(1、8)のうちの最初のタッチパッド1にクロック信号CLKが印加され、各タッチパッド(1〜8)に順に接触物体が接触された際の遅延時間を測定したグラフ301とタッチパターンの複数個のタッチパッド(1、8)のうちの最後のタッチパッド8にクロック信号CLKが印加され、各タッチパッド(1〜8)に順に接触物体が接触された際の遅延時間を測定したグラフ302及び上記2つのグラフ301、302と同一な設定にコンピュータシミュレーションプログラムを用いて得られたグラフ311、312を示すものである。グラフ311はグラフ301に対応するシミュレーショングラフであり、グラフ312はグラフ302に対応するシミュレーショングラフである。測定値301、302とシミュレーション値311、312との間の差は、主に外部ノイズとオフセットキャパシタンスよるものである。
【0084】
図8のグラフを参照して図6の接触位置データ発生部の接触物体の接触位置検出方法を説明する。
ここで、図6の説明のように、本発明のタッチセンサ200はタッチパターンの両端に配置されたタッチパッド(1、8)に入れ替えてクロック信号CLKを出力するので、タッチパッド(1〜8)を介して2つの遅延時間DT1、DT2を検出して利用する。
【0085】
最初に、検出された2つの遅延時間との差を利用する接触位置検出方法を詳細に説明する。
例えば、接触物体が複数個のタッチパッド(1〜8)のうちの1つのタッチパッドに接触するが、第1遅延時間DT1は26.5nsに測定され、第2遅延時間DT2は24.8nsに測定されたら、タッチセンサ200は第1遅延時間DT1と第2遅延時間DT2との差を計算し、計算された遅延時間差1.7nsに対応するタッチパッドの位置を求める。図8のグラフによれば、接触物体が接触されたタッチパッドは2番目のタッチパッド2となる。その後、タッチセンサ200は設定したタッチパッド(1〜8)のそれぞれに対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを用いて2番目のタッチパッド2に対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを出力する。したがって、タッチセンサ200は遅延時間に対応する接触物体の接触位置データTS_OUTが設定されているので、計算した遅延時間1.7nsに対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを直ちに出力することができる。
【0086】
ここで、第1遅延時間DT1と第2遅延時間DT2との差が0となるタッチパッドの位置はタッチパターンの中央に位置するタッチパッドであり、中央に位置するタッチパッドを基準として両方に位置するタッチパッドの第1遅延時間DT1と第2遅延時間DT2との差は符号の変化である。図6のグラフによれば、タッチパッド(1〜8)の計算された遅延時間差は、おおよそ−3〜3nsの間の値となる。
【0087】
上記のように遅延時間差を利用すると、遅延時間のオフセットが自動で除去されるので、ノイズ影響が減少されるという長所がある。
【0088】
二番目として、検出された2つの遅延時間の比を用いた接触位置検出方法を説明する。
【0089】
例えば、接触物体が直列接続したタッチパッド(1〜8)に接触し、第1遅延時間DT1は27nsに測定され、第2遅延時間DT2は24nsに測定された場合、タッチセンサ200は数式1のように第1遅延時間DT1と第2遅延時間DT2との比を計算する。
DT1/DT2×100 ・・・(数式1)
【0090】
計算された遅延時間は112.5であって、112.5に対応するタッチパッドの位置を求めることができる。図8のグラフによれば、接触物体が接触されたタッチパッドは1番目のタッチパッド1となる。このとき、タッチセンサ100は計算された遅延時間の比に対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを設定し、計算された遅延時間の比112.5に対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを直ちに出力することができる。その後、タッチセンサ100は設定したタッチパッド(1〜8)のそれぞれに対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを利用して1番目のタッチパッド1に対応する接触物体の接触位置データTS_OUTを出力する。
【0091】
ここで、第1遅延時間と第2遅延時間との比が1(数式1によれば100)となるタッチパッドの位置はタッチパッド(1〜8)の中央に位置するタッチパッドとなり、第1タッチパッド1から第8タッチパッド8は降順の遅延時間の比を有することになる。図8のグラフによれば、タッチパッドの計算された遅延時間の比はおおよそ113〜89間の値となる。
【0092】
上記のように遅延時間の比を利用すれば、計算された遅延時間値が大きくなって接触物体の接触位置TS_OUTをより精密に求めることができる長所がある。
【0093】
本発明のタッチパターンは、複数個のタッチパッドと複数個の接続線との大きさを異なるようにして接触位置を所定の単位領域として判別するので、上記のように遅延時間差を利用する場合や遅延時間比を利用する場合にも接触位置を正確に感知することができる。上記においては、簡単な一例として、たとえ第1遅延時間及び第2遅延時間の差と比が用いられたが、差と比の組み合わせまたは他の数学的方法を用いることができる。
【0094】
図9及び図10は、ITOフィルムに配置されたタッチパターンの他の実施形態を示す図である。
図3及び図5に示すITOフィルム120、220に配置されたタッチパターンはタッチパッド間の間隔が狭ければ狭いほどタッチパネルの解像度(Resolution)は増加するが、接触物体によって複数個のタッチパッドP1_1、P1_nが2つ以上一緒に接触されると、間違った接触位置データTS_OUTを出力することができる。したがって、複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nのそれぞれは同時に2つ以上のタッチパッドが接触物体によって接触されないように、十分な間隔を維持することが好ましい。そのために、図3及び図5に示すITOフィルム120、220は1つのタッチパターンを備えているため、タッチパネルの解像度を増加させることができない短所を有する。
【0095】
図9は、1つのITOフィルム120、220の同一面に2つのパターンラインP1、P2を並んで配置したものである。
【0096】
第1及び第2タッチパターンP1、P2が並んで配置されているので、第1タッチパターンP1と第2タッチパターンP2のそれぞれは複数個のタッチパッド間の間隔を十分に確保して接触物体によって第1タッチパターンP1の複数個のタッチパッドP1_1〜P1_nまたは第2タッチパターンの複数個のタッチパッドP2_1〜P2_nが同時に接触されることを防止することができる。そして、2つのタッチパターンP1、P2が並んで配置される際、第1タッチパターンP1の接続線CL1_1〜CL1_n−1と第2タッチパターンP2の接続線CL2_1〜CL2_n−1とが交差する交差地点BPは短絡しないように交差地点BPの2つの接続線間を絶縁する。また、第1タッチパターンP1と第2タッチパターンP2との間隔を最大限減少してタッチパネルの解像度を増加させることができる。図9では2つのタッチパターンP1、P2だけを示してあるが、2つ以上の複数個のタッチパターンを備えることもできる。
【0097】
したがって、図9はタッチパターンが複数個に備えられて、同一タッチパターンの複数個のタッチパッドが接触物体によって同時に接触されることを防止しながら、解像度を高めることができる。
【0098】
ここで、CL1_1〜CL1_n−1、CL2_1〜CL2_n−1の交差地点BPは、ITOフィルム120、220内でも絶縁することができるが、接続線CLをITOフィルム120、220外に引き出して外部において絶縁することができる。また、ITOフィルム120、220内で絶縁する場合にもディスプレイに影響を与えないように絶縁しなければならない。一般にITOフィルム120、220はディスプレイ装置において映像がディスプレイされる領域よりも大きいので、ITOフィルム120、220の外郭で絶縁してもディスプレイに影響を与えない。
【0099】
図10では、2つのタッチパターンがITOフィルム120、220の両面にそれぞれ1つずつ配置される。タッチセンサのうち、キャパシタンスの変化によって接触物体の接触を感知するキャパシタンス感知型タッチセンサはキャパシタンス感知型接近センサと構造的に類似する。すなわち、キャパシタンス感知型タッチセンサはセンシング感度を高く設定して接近センサとして用いることができる。よって、タッチセンサに接触物体が直接接触されないとしても、キャパシタンス感知型タッチセンサは接触物体を感知することができる。図9で第1タッチパターンP1と第3タッチパターンP3はITOフィルム120、220の配置される面が互いに異なる。すなわち、第1タッチパターンP1はITOフィルム120、220の上部面に配置され、第3タッチパターンP3はITOフィルム120、220の下部面に配置される。上記のように2つのタッチパターンP1、P3がそれぞれITOフィルムに配置される面が異なる場合に、図9のような交差地点BPがないため絶縁する必要がないという長所がある。同様に、複数個のITOフィルムがそれぞれ1つのタッチパターンを備えることもできる。それと共に、タッチパネルが非常に高い水準の解像度を要する場合には、図9と図10を同時に適用して用いることもできる。すなわち、少なくとも1つ以上のITOフィルムのそれぞれの一面または両面に複数個のタッチパターンを配置して用いることができる。
【0100】
図11及び図12は、本発明のタッチパネル装置の補間方法を説明するための図である。
一般的にタッチパネルは映像信号を映像画面に表示するディスプレイの外部画面に付着されるか、またはディスプレイの外部ガラス板に形成されるが、タッチパネルの解像度(Resolution)とディスプレイの解像度が異なるため、タッチパネルから出力される接触位置をディスプレイ画面上の位置に対応(変換)させなければならない必要がある。このとき、補間方法を用いてタッチパネルの位置をディスプレイ画面上の位置に対応させることで接触位置の変化をさらに滑らかに表現することができる。
【0101】
図11は、時間領域における補間方法を説明するための図である。
直列接続されたタッチパッドP1の第3タッチパッドP1_3、第9タッチパッドP1_9及び第23タッチパッドP1_23に接触物体が順に接触されたと仮定した場合、ディスプレイ画面にはそれぞれのタッチパッドP1_3、P1_9、P1_23の位置に対応する位置が順に離散的に表示され、最終的に第23タッチパッドP1_23に対応する位置だけが表示される。
【0102】
これとは異なって、タッチパネルを備える装置の使用用途によって接触位置が離散的ではない連続的に表現されなければならない場合も発生する。例えば、コンピュータのポインタのような場合に接触位置の移動経路が連続的に変化するように表示されるようにしなければならない場合もある。このような場合に、ITOフィルム120内にはないが、ディスプレイ画面上に存在する第3タッチパッドP1_3と第9タッチパッドP1_9との間の位置及び第9タッチパッドP1_9と第23タッチパッドP1_23との間の位置のように、ディスプレイ画面上に存在する各タッチパッド間の位置を時間によって区分してディスプレイ画面上の各タッチパッド間の位置を生成して補間信号に出力する。すなわち、接触物体によってタッチパッドP1_3が接触された以後、タッチパッドP1_9が接触されると、ポインタはタッチパッドP1_3の位置が表示された後、直ちにタッチパッドP1_9の位置が表示されるのではなく、タッチパッドP1_3の位置からタッチパッドP1_9の位置に時間経過によって順に移動することを表示することになる。
【0103】
図12は、空間領域における補間方法を説明するための図である。
第1タッチパターンPL1と第3タッチパターンP3とが並んで配置されたITOフィルム120、220において、第1タッチパターンP1の第3タッチパッドP1_3と第2タッチパターンP3の第3タッチパッドP3_3とが同時に接触物体により接触される場合に、第1タッチパターンP1を用いて計算された接触位置と第3タッチパターンP3を用いて計算された接触位置との中心位置を接触物体の接触位置データTS_OUTに出力する。ここでは、図10に示すタッチパターンを例にして説明したが、図9に示すタッチパターンを利用する場合にも空間領域で補間を行うことができる。
【0104】
上記のような補間方法は、図3及び図5のタッチセンサに接触物体の接触位置データTS_OUTを印加して補間して出力する補間信号出力部(図示せず)をさらに備えて補間信号を出力する。
【0105】
上述では、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、当該技術分野の熟練した当業者は、添付の特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で、本発明を多様に修正及び変更させることができる。
【符号の説明】
【0106】
20,100,200 タッチセンサ部
30,110,210 クロック信号発生部
31 第1信号増幅部
32 第2信号増幅部
41 第1信号比較部
42 第2信号比較部
51,150,250 接触位置データ発生部
120,220,221 ITOフィルム
130,230 遅延信号検出部
140,240 比較部
P1,P2 第1及び第2タッチパターン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列に接続される複数個の第1タッチパッドを有する第1タッチパターンを備えるタッチパネルと、
クロック信号を前記第1タッチパターンの一端に印加して前記第1タッチパターンの他端から出力される遅延された第1遅延クロック信号を生成して、前記クロック信号と前記第1遅延クロック信号との遅延時間差を用いて接触物体の接触位置に対応する接触位置データを生成するタッチセンサと、
を備えることを特徴とするタッチパネル装置。
【請求項2】
前記タッチセンサは、
前記クロック信号を生成して前記第1タッチパターンの一端に出力するクロック発生部と、
前記第1タッチパターンの他端に出力される前記第1遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、
前記クロック信号と前記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力する比較部と、
前記第1遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する接触位置データ発生部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル装置。
【請求項3】
前記接触位置データ発生部は、
ノイズによって前記接触位置データが間違って計算されることを防止するためのノイズ除去部を追加してさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のタッチパネル装置。
【請求項4】
前記ノイズ除去部は、
デジタルフィルタであることを特徴とする請求項3に記載のタッチパネル装置。
【請求項5】
前記ノイズ除去部は、
前記接触位置データの累積平均値を保存し、前記累積平均値を用いてノイズを除去する平均値保存部であることを特徴とする請求項3に記載のタッチパネル装置。
【請求項6】
前記タッチセンサは、
クロック信号を前記第1タッチパターンの他端に印加して前記第1タッチパターンの一端から出力される遅延された第2遅延クロック信号を生成して、前記クロック信号と前記第1及び第2遅延クロック信号のそれぞれの遅延時間差を用いて接触物体の接触位置に対応する接触位置データを生成することを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル装置。
【請求項7】
前記タッチセンサは、
前記クロック信号を生成して前記第1タッチパターンの一端及び他端に入れ替えて出力するクロック発生部と、
前記クロック信号が遅延されて前記第1タッチパターンの他端に出力される前記第1遅延クロック信号及び前記第1タッチパターンの一端に出力される前記第2遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1及び第2パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、
前記クロック信号と前記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力し、前記クロック信号と前記第2パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第2遅延時間を出力する比較部と、
前記第1及び第2遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する接触位置データ発生部と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載のタッチパネル装置。
【請求項8】
前記接触位置データ発生部は、
前記第1及び第2遅延時間との間の遅延時間差を用いて前記接触位置データを生成することを特徴とする請求項7に記載のタッチパネル装置。
【請求項9】
前記接触位置データ発生部は、
前記第1及び第2遅延時間との間の遅延時間比を用いて前記接触位置データを生成することを特徴とする請求項7に記載のタッチパネル装置。
【請求項10】
前記接触位置データ発生部は、
前記第1遅延時間に対応する第1接触位置と前記第2遅延時間に対応する第2接触位置とをそれぞれ計算し、前記計算された接触位置の中心位置を判別して、前記中心位置に対応する前記接触位置データを生成することを特徴とする請求項7に記載のタッチパネル装置。
【請求項11】
前記タッチパネルは、
第1のITOフィルムを備え、前記第1タッチパターンの前記複数個の第1タッチパッドが前記第1のITOフィルムの一面全体に均一に分散配置されることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル装置。
【請求項12】
前記第1タッチパターンは、
前記複数個の第1タッチパッド間に配置されて、前記複数個の第1タッチパッドを直列に接続し、それぞれ前記複数個の第1タッチパッドのそれぞれより狭い面積に伝導性物質にパターニングされる複数個の第1接続線を追加してさらに備えることを特徴とする請求項10に記載のタッチパネル装置。
【請求項13】
前記タッチパネルは、
前記第1タッチパターンの前記複数個の第1タッチパッドが前記接触物体によって同時に複数個が接触されないように配置されることを特徴とする請求項12に記載のタッチパネル装置。
【請求項14】
前記タッチパネルは、
少なくとも1つの第2タッチパターンを追加してさらに備えることを特徴とする請求項13に記載のタッチパネル装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つの第2タッチパターンは、
前記第1のITOフィルムの一面に前記第1タッチパターンの複数個の第1タッチパッド間にそれぞれ配置される複数個の第2タッチパッドと前記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項16】
前記タッチパネルは、
前記第1及び第2タッチパターンのそれぞれが互いに交差する地点で短絡しないように絶縁するための絶縁手段を追加してさらに備え、
前記絶縁手段は前記第1のITOフィルムの端領域または外部に配置されることを特徴とする請求項15に記載のタッチパネル装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの第2タッチパターンは、
前記第1のITOフィルムの他面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッドと前記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線とを備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項18】
前記タッチパネルは、
前記第1及び第2タッチパターンのそれぞれが互いに交差する地点で短絡されないように絶縁するための絶縁手段を追加してさらに備え、
前記絶縁手段は前記第1のITOフィルムの端領域または外部に配置されることを特徴とする請求項17に記載のタッチパネル装置。
【請求項19】
前記タッチパネルは、
少なくとも1つの第2のITOフィルムと、
前記少なくとも1つの第2のITOフィルムの一面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッドと前記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備える少なくとも1つの第2タッチパターンと、
を追加してさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項20】
前記タッチパネルは、
前記第1及び第2タッチパターンのそれぞれが互いに交差する地点で短絡されないように絶縁するための絶縁手段を追加してさらに備え、
前記絶縁手段は前記第1のITOフィルムの端領域または外部に配置されることを特徴とする請求項19に記載のタッチパネル装置。
【請求項21】
前記タッチパネルは、
少なくとも1つの第2のITOフィルムと前記第2のITOフィルムの他面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッド及び前記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を追加してさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項22】
前記タッチパネルは、
前記第1及び第2タッチパターンのそれぞれが互いに交差する地点で短絡されないように絶縁するための絶縁手段を追加してさらに備え、
前記絶縁手段は前記第1のITOフィルムの端領域または外部に配置されることを特徴とする請求項21に記載のタッチパネル装置。
【請求項23】
前記タッチセンサは、
前記クロック信号を生成して前記第1及び第2タッチパターンの一端に出力するクロック発生部と、
前記第1及び第2タッチパターンの他端に出力される複数個の前記第1遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の複数個の第1パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、
前記クロック信号と前記複数個の第1パルスクロック信号のそれぞれの遅延時間差を計算して複数個の第1遅延時間を出力する比較部と、
前記複数個の第1遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する接触位置データ発生部と、
を備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項24】
前記接触位置データ発生部は、
ノイズによって前記接触位置データが間違って計算されることを防止するためのノイズ除去部を追加してさらに備えることを特徴とする請求項23に記載のタッチパネル装置。
【請求項25】
前記ノイズ除去部は、
デジタルフィルタであることを特徴とする請求項24に記載のタッチパネル装置。
【請求項26】
前記ノイズ除去部は、
前記接触位置データの累積平均値を保存し、前記累積平均値を用いてノイズを除去する平均値保存部であることを特徴とする請求項23に記載のタッチパネル装置。
【請求項27】
前記タッチセンサは、
前記クロック信号を生成して前記第1及び第2タッチパターンの一端及び他端に入れ替えて出力するクロック発生部と、
前記クロック信号が遅延されて前記第1及び第2タッチパターンの他端に出力される複数個の前記第1遅延クロック信号及び前記第1及び第2タッチパターンの一端に出力される複数個の第2遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の複数個の第1及び第2パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、
前記クロック信号と前記複数個の第1パルスクロック信号のそれぞれの遅延時間差を計算して複数個の第1遅延時間を出力し、前記クロック信号と前記複数個の第2パルスクロック信号のそれぞれの遅延時間差を計算して複数個の第2遅延時間を出力する比較部と、
前記複数個の第1及び第2遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する接触位置データ発生部と、
を備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項28】
前記接触位置データ発生部は、
前記複数個の第1遅延時間のそれぞれと前記複数個の第1遅延時間に対応する前記複数個の第2遅延時間のそれぞれの差を用いて前記接触位置データを出力することを特徴とする請求項27に記載のタッチパネル装置。
【請求項29】
前記接触位置データ発生部は、
前記複数個の第1遅延時間のそれぞれと前記複数個の第1遅延時間に対応する前記複数個の第2遅延時間のそれぞれの比を用いて前記接触位置データを出力することを特徴とする請求項27に記載のタッチパネル装置。
【請求項30】
前記接触位置データ発生部は、
複数個の第1及び第2遅延時間に対応する接触位置が複数個に計算されると、前記複数個の接触位置の中心位置を計算し、前記中心位置に対応する前記接触位置データを出力することを特徴とする請求項27に記載のタッチパネル装置。
【請求項31】
前記タッチセンサは、
前記接触物体が前記複数個の第1ないし第5タッチパッドのうち互いに異なるタッチパターンに順に接触されると、先に接触されたタッチパッドに対応する接触位置データを出力し、以後接触されたタッチパッドに対応する接触位置データを出力する以前に前記先に接触されたタッチパッドと前記以後接触されたタッチパッドとの間の位置に対応する少なくとも1つの接触位置データを出力することを特徴とする請求項27に記載のタッチパネル装置。
【請求項32】
直列に接続される複数個の第1タッチパッドを有する第1タッチパターンを配置する段階と、
クロック信号を前記第1タッチパターンの一端に印加して前記第1タッチパターンの他端から出力される遅延されたクロック信号を生成して、前記クロック信号と前記遅延されたクロック信号との遅延時間差を用いて接触物体の接触位置に対応する接触位置データを生成する段階と、
を備えることを特徴とするタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項33】
前記第1タッチパターンを配置する段階は、
前記複数個の第1タッチパッドを直列に接続するために、前記複数個の第1タッチパッドのそれぞれより狭い面積に前記複数個の第1タッチパッドとの間に伝導性物質でパターニングされる複数個の第1接続線を配置する段階を追加してさらに備えることを特徴とする請求項32に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項34】
前記接触位置データを生成する段階は、
前記クロック信号を生成して前記第1タッチパターンの一端に出力する段階と、
前記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1パルスクロック信号を出力する段階と、
前記クロック信号と前記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力する段階と、
前記第1遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する段階と、
を備えることを特徴とする請求項33に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項35】
前記接触位置データを出力する段階は、
ノイズを除去する段階を追加してさらに備えることを特徴とする請求項34に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項36】
前記タッチセンサは、
前記クロック信号を生成して前記第1タッチパターンの一端または他端に入れ替えて出力する段階と、
前記クロック信号が遅延されて前記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号及び前記第1タッチパターンの一端に出力される第2遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1及び第2パルスクロック信号を出力する段階と、
前記クロック信号と前記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力し、前記クロック信号と前記第2パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第2遅延時間を出力する段階と、
前記第1及び第2遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する段階と、
を備えることを特徴とする請求項32に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項37】
前記接触位置データを出力する段階は、
前記第1及び第2遅延時間との間の遅延時間差または遅延時間比を用いて前記接触位置データを生成することを特徴とする請求項36に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項38】
前記接触位置データを出力する段階は、
前記第1遅延時間に対応する接触位置と前記第2遅延時間に対応する接触位置をそれぞれ計算し、前記計算された接触位置の中心位置を判別して前記接触位置データを生成することを特徴とする請求項36に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項1】
直列に接続される複数個の第1タッチパッドを有する第1タッチパターンを備えるタッチパネルと、
クロック信号を前記第1タッチパターンの一端に印加して前記第1タッチパターンの他端から出力される遅延された第1遅延クロック信号を生成して、前記クロック信号と前記第1遅延クロック信号との遅延時間差を用いて接触物体の接触位置に対応する接触位置データを生成するタッチセンサと、
を備えることを特徴とするタッチパネル装置。
【請求項2】
前記タッチセンサは、
前記クロック信号を生成して前記第1タッチパターンの一端に出力するクロック発生部と、
前記第1タッチパターンの他端に出力される前記第1遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、
前記クロック信号と前記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力する比較部と、
前記第1遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する接触位置データ発生部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル装置。
【請求項3】
前記接触位置データ発生部は、
ノイズによって前記接触位置データが間違って計算されることを防止するためのノイズ除去部を追加してさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のタッチパネル装置。
【請求項4】
前記ノイズ除去部は、
デジタルフィルタであることを特徴とする請求項3に記載のタッチパネル装置。
【請求項5】
前記ノイズ除去部は、
前記接触位置データの累積平均値を保存し、前記累積平均値を用いてノイズを除去する平均値保存部であることを特徴とする請求項3に記載のタッチパネル装置。
【請求項6】
前記タッチセンサは、
クロック信号を前記第1タッチパターンの他端に印加して前記第1タッチパターンの一端から出力される遅延された第2遅延クロック信号を生成して、前記クロック信号と前記第1及び第2遅延クロック信号のそれぞれの遅延時間差を用いて接触物体の接触位置に対応する接触位置データを生成することを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル装置。
【請求項7】
前記タッチセンサは、
前記クロック信号を生成して前記第1タッチパターンの一端及び他端に入れ替えて出力するクロック発生部と、
前記クロック信号が遅延されて前記第1タッチパターンの他端に出力される前記第1遅延クロック信号及び前記第1タッチパターンの一端に出力される前記第2遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1及び第2パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、
前記クロック信号と前記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力し、前記クロック信号と前記第2パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第2遅延時間を出力する比較部と、
前記第1及び第2遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する接触位置データ発生部と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載のタッチパネル装置。
【請求項8】
前記接触位置データ発生部は、
前記第1及び第2遅延時間との間の遅延時間差を用いて前記接触位置データを生成することを特徴とする請求項7に記載のタッチパネル装置。
【請求項9】
前記接触位置データ発生部は、
前記第1及び第2遅延時間との間の遅延時間比を用いて前記接触位置データを生成することを特徴とする請求項7に記載のタッチパネル装置。
【請求項10】
前記接触位置データ発生部は、
前記第1遅延時間に対応する第1接触位置と前記第2遅延時間に対応する第2接触位置とをそれぞれ計算し、前記計算された接触位置の中心位置を判別して、前記中心位置に対応する前記接触位置データを生成することを特徴とする請求項7に記載のタッチパネル装置。
【請求項11】
前記タッチパネルは、
第1のITOフィルムを備え、前記第1タッチパターンの前記複数個の第1タッチパッドが前記第1のITOフィルムの一面全体に均一に分散配置されることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル装置。
【請求項12】
前記第1タッチパターンは、
前記複数個の第1タッチパッド間に配置されて、前記複数個の第1タッチパッドを直列に接続し、それぞれ前記複数個の第1タッチパッドのそれぞれより狭い面積に伝導性物質にパターニングされる複数個の第1接続線を追加してさらに備えることを特徴とする請求項10に記載のタッチパネル装置。
【請求項13】
前記タッチパネルは、
前記第1タッチパターンの前記複数個の第1タッチパッドが前記接触物体によって同時に複数個が接触されないように配置されることを特徴とする請求項12に記載のタッチパネル装置。
【請求項14】
前記タッチパネルは、
少なくとも1つの第2タッチパターンを追加してさらに備えることを特徴とする請求項13に記載のタッチパネル装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つの第2タッチパターンは、
前記第1のITOフィルムの一面に前記第1タッチパターンの複数個の第1タッチパッド間にそれぞれ配置される複数個の第2タッチパッドと前記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項16】
前記タッチパネルは、
前記第1及び第2タッチパターンのそれぞれが互いに交差する地点で短絡しないように絶縁するための絶縁手段を追加してさらに備え、
前記絶縁手段は前記第1のITOフィルムの端領域または外部に配置されることを特徴とする請求項15に記載のタッチパネル装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの第2タッチパターンは、
前記第1のITOフィルムの他面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッドと前記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線とを備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項18】
前記タッチパネルは、
前記第1及び第2タッチパターンのそれぞれが互いに交差する地点で短絡されないように絶縁するための絶縁手段を追加してさらに備え、
前記絶縁手段は前記第1のITOフィルムの端領域または外部に配置されることを特徴とする請求項17に記載のタッチパネル装置。
【請求項19】
前記タッチパネルは、
少なくとも1つの第2のITOフィルムと、
前記少なくとも1つの第2のITOフィルムの一面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッドと前記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を備える少なくとも1つの第2タッチパターンと、
を追加してさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項20】
前記タッチパネルは、
前記第1及び第2タッチパターンのそれぞれが互いに交差する地点で短絡されないように絶縁するための絶縁手段を追加してさらに備え、
前記絶縁手段は前記第1のITOフィルムの端領域または外部に配置されることを特徴とする請求項19に記載のタッチパネル装置。
【請求項21】
前記タッチパネルは、
少なくとも1つの第2のITOフィルムと前記第2のITOフィルムの他面全体に均一に分散配置される複数個の第2タッチパッド及び前記複数個の第2タッチパッドを直列に接続するための複数個の第2接続線を追加してさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項22】
前記タッチパネルは、
前記第1及び第2タッチパターンのそれぞれが互いに交差する地点で短絡されないように絶縁するための絶縁手段を追加してさらに備え、
前記絶縁手段は前記第1のITOフィルムの端領域または外部に配置されることを特徴とする請求項21に記載のタッチパネル装置。
【請求項23】
前記タッチセンサは、
前記クロック信号を生成して前記第1及び第2タッチパターンの一端に出力するクロック発生部と、
前記第1及び第2タッチパターンの他端に出力される複数個の前記第1遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の複数個の第1パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、
前記クロック信号と前記複数個の第1パルスクロック信号のそれぞれの遅延時間差を計算して複数個の第1遅延時間を出力する比較部と、
前記複数個の第1遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する接触位置データ発生部と、
を備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項24】
前記接触位置データ発生部は、
ノイズによって前記接触位置データが間違って計算されることを防止するためのノイズ除去部を追加してさらに備えることを特徴とする請求項23に記載のタッチパネル装置。
【請求項25】
前記ノイズ除去部は、
デジタルフィルタであることを特徴とする請求項24に記載のタッチパネル装置。
【請求項26】
前記ノイズ除去部は、
前記接触位置データの累積平均値を保存し、前記累積平均値を用いてノイズを除去する平均値保存部であることを特徴とする請求項23に記載のタッチパネル装置。
【請求項27】
前記タッチセンサは、
前記クロック信号を生成して前記第1及び第2タッチパターンの一端及び他端に入れ替えて出力するクロック発生部と、
前記クロック信号が遅延されて前記第1及び第2タッチパターンの他端に出力される複数個の前記第1遅延クロック信号及び前記第1及び第2タッチパターンの一端に出力される複数個の第2遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の複数個の第1及び第2パルスクロック信号を出力する遅延信号検出部と、
前記クロック信号と前記複数個の第1パルスクロック信号のそれぞれの遅延時間差を計算して複数個の第1遅延時間を出力し、前記クロック信号と前記複数個の第2パルスクロック信号のそれぞれの遅延時間差を計算して複数個の第2遅延時間を出力する比較部と、
前記複数個の第1及び第2遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する接触位置データ発生部と、
を備えることを特徴とする請求項14に記載のタッチパネル装置。
【請求項28】
前記接触位置データ発生部は、
前記複数個の第1遅延時間のそれぞれと前記複数個の第1遅延時間に対応する前記複数個の第2遅延時間のそれぞれの差を用いて前記接触位置データを出力することを特徴とする請求項27に記載のタッチパネル装置。
【請求項29】
前記接触位置データ発生部は、
前記複数個の第1遅延時間のそれぞれと前記複数個の第1遅延時間に対応する前記複数個の第2遅延時間のそれぞれの比を用いて前記接触位置データを出力することを特徴とする請求項27に記載のタッチパネル装置。
【請求項30】
前記接触位置データ発生部は、
複数個の第1及び第2遅延時間に対応する接触位置が複数個に計算されると、前記複数個の接触位置の中心位置を計算し、前記中心位置に対応する前記接触位置データを出力することを特徴とする請求項27に記載のタッチパネル装置。
【請求項31】
前記タッチセンサは、
前記接触物体が前記複数個の第1ないし第5タッチパッドのうち互いに異なるタッチパターンに順に接触されると、先に接触されたタッチパッドに対応する接触位置データを出力し、以後接触されたタッチパッドに対応する接触位置データを出力する以前に前記先に接触されたタッチパッドと前記以後接触されたタッチパッドとの間の位置に対応する少なくとも1つの接触位置データを出力することを特徴とする請求項27に記載のタッチパネル装置。
【請求項32】
直列に接続される複数個の第1タッチパッドを有する第1タッチパターンを配置する段階と、
クロック信号を前記第1タッチパターンの一端に印加して前記第1タッチパターンの他端から出力される遅延されたクロック信号を生成して、前記クロック信号と前記遅延されたクロック信号との遅延時間差を用いて接触物体の接触位置に対応する接触位置データを生成する段階と、
を備えることを特徴とするタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項33】
前記第1タッチパターンを配置する段階は、
前記複数個の第1タッチパッドを直列に接続するために、前記複数個の第1タッチパッドのそれぞれより狭い面積に前記複数個の第1タッチパッドとの間に伝導性物質でパターニングされる複数個の第1接続線を配置する段階を追加してさらに備えることを特徴とする請求項32に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項34】
前記接触位置データを生成する段階は、
前記クロック信号を生成して前記第1タッチパターンの一端に出力する段階と、
前記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1パルスクロック信号を出力する段階と、
前記クロック信号と前記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力する段階と、
前記第1遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する段階と、
を備えることを特徴とする請求項33に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項35】
前記接触位置データを出力する段階は、
ノイズを除去する段階を追加してさらに備えることを特徴とする請求項34に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項36】
前記タッチセンサは、
前記クロック信号を生成して前記第1タッチパターンの一端または他端に入れ替えて出力する段階と、
前記クロック信号が遅延されて前記第1タッチパターンの他端に出力される第1遅延クロック信号及び前記第1タッチパターンの一端に出力される第2遅延クロック信号のレベルを感知してパルス状の第1及び第2パルスクロック信号を出力する段階と、
前記クロック信号と前記第1パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第1遅延時間を出力し、前記クロック信号と前記第2パルスクロック信号との遅延時間差を計算して第2遅延時間を出力する段階と、
前記第1及び第2遅延時間に対応する接触位置を計算して前記接触位置データを出力する段階と、
を備えることを特徴とする請求項32に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項37】
前記接触位置データを出力する段階は、
前記第1及び第2遅延時間との間の遅延時間差または遅延時間比を用いて前記接触位置データを生成することを特徴とする請求項36に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【請求項38】
前記接触位置データを出力する段階は、
前記第1遅延時間に対応する接触位置と前記第2遅延時間に対応する接触位置をそれぞれ計算し、前記計算された接触位置の中心位置を判別して前記接触位置データを生成することを特徴とする請求項36に記載のタッチパネル装置の接触位置検出方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2011−522320(P2011−522320A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−511492(P2011−511492)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【国際出願番号】PCT/KR2009/001473
【国際公開番号】WO2009/148214
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(507248435)エーティーラブ・インコーポレーテッド (30)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【国際出願番号】PCT/KR2009/001473
【国際公開番号】WO2009/148214
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(507248435)エーティーラブ・インコーポレーテッド (30)
【Fターム(参考)】
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