説明

タービンに関連するモード振動を変更するシステム及び方法

【課題】内側シュラウド内の振動の変更の助けとなる内側タービンシュラウド設計を改善する方法を提供する。
【解決手段】タービンにおけるシュラウド組立体の内側シュラウド700の1以上のモード振動周波数を変更するためのシュラウド組立体及び方法が記載される。シュラウド組立体は、内側シュラウド及び外側シュラウドを含む。内側シュラウドは、第1の末端部分708、第1の末端部分と相対する第2の末端部分710、上面704、及び複数の回転タービンブレードに隣接した下面706を含む。内側シュラウドは、上面704上に形成され、第1の末端部分と第2の末端部分との間に延び、インピンジメント冷却区域716が間に定められる2つのレール712a、712bを含む。内側シュラウドは、2以上のレールを横断する方向で上面上に形成される1以上の交差部材718を含む。内側シュラウドにおける望ましくないモード励起を回避する方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にタービンに関し、より詳細にはタービンに関連したモード振動の変更に関する。
【背景技術】
【0002】
タービンは、航空機産業、産業用、及び発電用途の様々な分野で使用される。通常、比較的高圧高温条件下で動作するガスタービンは、ロータから延びた複数の回転タービンブレードを含む。これらのタービンブレードは、1以上の高温ガスにより駆動することができる。1以上の回転タービンブレード先端近傍での高温ガスの漏出により、タービン効率が低下する可能性がある。従って、タービンは通常、高温ガスの有意な漏出を最小にするためにシュラウド組立体を備える。シュラウド組立体は通常、タービンケーシングに固定され、回転タービンブレードを覆う。この点に関して、シュラウド組立体通常、回転タービンブレードに円周方向の被覆を与える。シュラウド組立体を含むガスタービンは、高温ガス漏出を最小にする利点を有し、従って、タービン効率を改善することができる。
【0003】
従来、タービンのシュラウド組立体は、外側シュラウドと複数の内側シュラウドとを有する。外側シュラウドは通常、タービンケーシング又はシェルに固定される。典型的な内側シュラウドは、上面、下面、第1の(前方)末端部分、及び第2の(後方)末端部分を含むことができる。内側シュラウドの下面は通常、回転タービンブレードに隣接して配置される。タービンにシュラウド組立体を使用することにより、2次流路への高温ガスの漏出を阻止又は最小にすることができ、回転タービンブレードの各々のブレード先端の振動を低減することができる。加えて、複数の内側シュラウドの各々が高温ガスと連続的に接触しているので、内側シュラウドの各々の上面は通常、内側シュラウドの各々を冷却するためのインピンジメント冷却プレートで覆われる。
【0004】
通常の動作及び負荷条件下では、複数の回転タービンブレードは、一定の毎分回転数で回転する。複数のタービンブレードの回転により、励起周波数での複数のタービンブレードの1以上の励起及び振動が引き起こされる。これに加えて、内側シュラウドは、調和周波数と振動の複数のモード振動周波数とを有する。内側シュラウドの調和周波数及び複数のモード振動周波数は通常、その質量及び設計又は構造的特徴、例えば、第1の末端部分と第2の末端部分との間に延びる複数のレールの厚み又はインピンジメント冷却区域の厚みの関数である。内側シュラウドのモード振動周波数の少なくとも1つが回転タービンブレードの1以上の励起周波数に近接して位置するときに問題が生じる。このような状況は、内側シュラウド内に共振又はモード励起をもたらす可能性がある。この共振により、高温ガス通路から二次流路を分離するシールに亀裂を生じさせ、二次流路への高温ガスの漏出をもたらし、よってタービン効率が低下する可能性がある。加えて、高温ガス通路(HGP)吸込みが生じ、外側シュラウドに対する冷却を低下させる可能性がある。従って、外側シュラウドの温度が上昇し、外側シュラウドに対する構造的損傷を与える危険性が高くなる可能性がある。
【0005】
このため、高温ガスの漏出は、シュラウド組立体の製品寿命を短縮し、シュラウド組立体に関連するメンテナンス及び補修コストが高くなる可能性がある。加えて、高温ガスの漏出は、タービン性能に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0006】
従って、内側シュラウド内の振動の変更の助けとなる内側タービンシュラウド設計の改善の必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの実施形態によれば、内側シュラウド及び外側シュラウドを含む、タービン用シュラウド組立体が開示される。内側シュラウドは、第1の末端部分、該第1の末端部分と相対する第2の末端部分、上面、及び複数の回転タービンブレードに隣接した下面を有する本体(702)を含む。内側シュラウドは更に、上面上に形成され、第1の末端部分と第2の末端部分との間に延びて、インピンジメント冷却区域が間に定められる2以上のレールを含む。加えて、内側シュラウドは、2以上のレールを横断する方向で上面上に形成される1以上の交差部材を含む。
【0008】
本発明の別の実施形態によれば、タービンが開示される。タービンは、タービンケーシングと、ロータと、該ロータから延びる複数の回転ブレードと、シュラウド組立体とを含む。シュラウド組立体は、タービンケーシングに取付られた1つの外側シュラウドと、複数の内側シュラウドとを含む。複数の内側シュラウドの各々は、シュラウド組立体の内側シュラウドと外側シュラウドとの間を接続可能にする1以上の取付具を含む。加えて、複数の内側シュラウドの各々は、第1の末端部分と、該第1の末端部分と相対する第2の末端部分と、上面と、複数の回転タービンブレードに隣接した下面とを有する本体を含む。2以上のレールが、上面上に形成され、第1の末端部分と第2の末端部分との間に延び、1以上の交差部材が、2以上のレールを横断する方向で上面上に形成される。
【0009】
本発明の更に別の実施形態によれば、タービンにおけるシュラウド組立体の内側シュラウドの1以上のモード振動周波数を変更するための方法が開示される。内側シュラウドの本体が準備される。本体は、第1の末端部分、第2の末端部分、上面、及びタービンに関連する複数の回転タービンブレードに隣接した下面を含む。第1の末端部分と第2の末端部分との間に本体の長さに沿って延び、インピンジメント冷却区域が上面上で且つ間に定められる2以上のレールが準備される。1以上の交差部材が、2以上のレールを横断する方向で上面上に設けられる。
【0010】
当業者であれば、本発明の他の実施形態、態様、特徴、及び利点は、以下の詳細な説明、添付図面、並びに添付の請求項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態を利用することができるガスタービンの1つの実施例の断面図。
【図2】本発明の実施形態を利用することができる、図1に示すガスタービンの一部の断面図。
【図3】本発明の実施形態を利用することができるタービンシュラウドの1つの実施例の断面図。
【図4】タービンシュラウド組立体で使用する従来の内側シュラウドの概略斜視図。
【図5】図4に示す従来の内側シュラウドの線A−A’に沿った断面図。
【図6】図4に示す従来の内側シュラウドのキャンベル線図。
【図7】本発明の例示的な実施形態による内側シュラウドの1つの実施例の概略斜視図。
【図8A】本発明の例示的な実施形態による内側シュラウドの別の実施例の斜視図。
【図8B】本発明の例示的な実施形態による内側シュラウドの別の実施例の斜視図。
【図9】本発明の種々の例示的な実施形態による内側シュラウドの交差部材として利用可能な様々なタイプのリブの実施例。
【図10】本発明の例示的な実施形態による、図7の内側シュラウドキャンベル線図の1つの実施例。
【図11】本発明の例示的な実施形態による、内側シュラウドを作成するための方法の1つの実施例のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以上において本発明を概略的に説明してきたが、ここで必ずしも縮尺通りに描かれていない添付図面を参照する。
【0013】
次に、本発明の全てではなく一部の実施形態を示している添付図面を参照しながら、本発明の例示的な実施形態を以下でより詳細に説明する。実際に、本発明は、多くの様々な形態で具現化することができ、本明細書に記載した実施形態に限定されるものとみなすべきではない。むしろこれらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満足することになるように提供される。全体にわたって同じ参照符号は同様の要素を示している。
【0014】
内側シュラウドの実施形態、並びに内側シュラウドの1以上のモード振動周波数を変更するための内側タービンシュラウドを製造する方法の実施形態が開示される。内側シュラウド内に1以上の交差部材を含めることができ、1以上の交差部材を設けることにより、内側シュラウドの1以上のモード振動周波数をタービンに関連する1以上の回転タービンブレードの励起周波数から離れて変更又はシフトすることを可能にすることができる。
【0015】
図1は、本発明の実施形態を利用することができるガスタービン100の1つの実施形態の断面図を示す。図1にはガスタービン100が示されているが、本発明の実施形態は、限定ではないが、種々の航空機産業、産業用、及び発電用途に利用されるタービンを含む、幅広い種類の様々なタービン設計及びタービンタイプに利用することができる。
【0016】
図1を参照すると、図示のガスタービン100は、吸気セクション102、圧縮機セクション104、燃焼器セクション106、タービンセクション108、及び排気セクション110を含むことができる。一般動作では、空気は、吸気セクション102を通って流入することができ、圧縮機セクション104において予め定義された又は予め設定された圧力まで加圧することができる。圧縮機セクション104により加圧された空気の少なくとも一部は、燃焼器セクション106に供給することができる。燃焼器セクション106において、加圧空気を燃料と混合することができ、次いで、組み合わされた空気及び燃料混合気を燃焼させることができる。燃焼器セクション106における空気及び燃料混合気の燃焼は、比較的高温且つ比較的高圧を有する高温ガスを生成することができる。燃焼器セクション106から出てくる高温ガスは、ガスタービン100のタービンセクション108において膨張することができる。タービンセクション108での高温ガスの膨張に続いて、比較的低圧の高温ガスをガスタービン100から排気セクション110を通じて送出することができる。排気セクション110から出てくる比較的低圧の高温ガスは、大気に、複合サイクル再生プラントに、及び/又は熱交換器の再循環ダクトに送出することができる。
【0017】
本発明の特定の実施形態において、ガスタービン100のような利用されるガスタービンは、圧縮機セクション104において約17.5から約18.5の圧力比と、約2390°Fよりも高い燃焼温度(Tfire)とを有することができる。タービンタイプ、タービンの用途、適用要件、及び/又は動作パラメータに応じて、ガスタービン100は、幅広い様々な圧力比及び/又は燃焼温度を有することができる。
【0018】
図2は、図1に示すタービン100のようなガスタービンの一部の断面図である。図2は、ガスタービン100のタービンセクション108における種々のシュラウド組立体の配置及び位置付けの1つの実施例の拡大断面図を示す。タービンセクション108は、タービンケーシング200と、ノズル202のような複数の第1段ノズルを含むことができる。タービンセクション108は更に、3つの膨張段のような任意の数の膨張段を含むことができる。膨張段の各々は、回転タービンブレードの対応するセットを含むことができる。例えば、第1の複数の回転タービンブレード204は第1の膨張段に含めることができ、第2の複数の回転タービンブレード208は第2の膨張段に含めることができ、第3の複数の回転タービンブレード212はガスタービン100の第3の膨張段に含めることができる。複数の回転タービンブレード204、208、及び212は、ガスタービン100のロータ(図示せず)上に支持することができる。第2の複数の回転タービンブレード208及び第3の複数の回転タービンブレード212は、複数の第2段ノズル206及び複数の第3段ノズル210それぞれの後に配置することができる。第1段シュラウド組立体214は、第1の複数の回転タービンブレード204に隣接して配置することができる。同様に、第2段シュラウド組立体216及び第3段シュラウド組立体218は、第2及び第3の複数の回転タービンブレード208、212それぞれに隣接して配置することができる。第1段シュラウド組立体214は、ガスタービン100の燃焼セクション104(図1に示す)から出て複数の第1段ノズル202を通って流入する1又はそれ以上の高温ガスの経路を定めることができる。複数の第1段ノズル202を通り抜ける1又はそれ以上の高温ガスは、複数の回転タービンブレード204を回転させることができる。ガスタービン100の第1の膨張段の後、1又はそれ以上の高温ガスは、ガスタービン100の第2の膨張段用の複数の第2段ノズル206を通って第2の複数の回転タービンブレード208に配向され、該第2の複数の回転タービンブレード208を回転させることができる。最後に、1又はそれ以上の高温ガスは、ガスタービン100の第3の膨張段用の複数の第3段ノズル210を通って第3の複数の回転タービンブレード212に配向され、次いで、ガスタービン100の排気セクション110に配向することができる。複数の回転タービンブレード204、208、及び212の回転により、ガスタービン100のロータにより仕事出力を生成することができる。ガスタービン100は、3つの膨張段で示されているが、種々の他のタービンは、任意の数の膨張段及びシュラウド組立体を含むことができる。
【0019】
図3は、本発明の実施形態を利用することができるタービンシュラウドの1つの実施例の断面図である。図3は、図2に示すシュラウド組立体214のような、ガスタービンの第1段シュラウド組立体の断面図を示している。他の種々のタービンにおいて同様のシュラウド組立体を用いることができる。第1段シュラウド組立体214は、内側シュラウド302及び外側シュラウド304を含むことができる。インピンジメントプレート306を内側シュラウド302と外側シュラウド304との間に配置又は位置することができる。内側シュラウド302は、本体308、第1の末端部分310、及び第2の末端部分312を含むことができる。本発明の特定の実施形態において、本体308は、弓形構造であり、或いは1以上の弓形部分及び/又は表面を含むことができる。内側シュラウド302は更に、第1の末端部分310及び第2の末端部分312にそれぞれ配置された、第1の取付手段314aと第2の取付手段314bとを含むことができる。第1及び第2の取付手段は、内側シュラウドと外側シュラウド304との接続を可能にする好適な取付機構及び/又は取付装置であり、及び/又はこれらを含むことができる。例えば、取付手段314a、314bはフック部分を含むことができ、該フック部は、外側シュラウドに付随する対応する下側フック316a、316bと係合又は取り外し可能に接続するよう機能する。好適な取付手段の他のタイプは、限定ではないが、他のタイプのフック、ボルト、スナップ、スクリュー、その他を含むことができる。外側シュラウド304は更に、取付部分318a、318bのような、複数の取付部分を含むことができ、図2に示すケーシング200のようなタービンケーシングに外側シュラウド304を取り付けることを可能にする。取付部分318a、318bは、タービンケーシング200上に設けられた1以上のフック(図示せず)によりタービンケーシング200に外側シュラウド304を取り外し可能に取り付けることができるようになる。外側シュラウド304は更に、1以上の冷却孔(図示せせず)を含むことができ、外側シュラウド304の温度を予め定義された範囲内に維持するために冷却流体の循環を可能にする。冷却流体は、冷却空気、或いは他の何れかのタイプの冷却ガス又は冷却剤とすることができる。
【0020】
外側シュラウド304は、例えば、鍛造プロセスで製造することができる。内側シュラウド302は、例えば、鍛造プロセス及び/又はインベストメント鋳造プロセスで製造することができる。1つの実施形態において、内側シュラウド302は、ニッケルが大半の又は最大の成分(ニッケルを約50%以上含有)であるニッケル合金で作ることができるが、本発明の他の実施形態では、内側シュラウド302は、幅広い種類の異なる金属、合金、複合材、及び/又は他の材料の純粋な又は組み合わせたもので作り、又は構成することができる。
【0021】
図4は、タービンシュラウド組立体で使用する従来の内側シュラウド400の概略斜視図である。例えば、図4に示す内側シュラウド400は、図3に示すシュラウド組立体で利用することができる。図4を参照すると、内側シュラウド400は、上面402、下面404、第1の末端部分420、及び/又は第2の末端部分425を含むことができる。2つの端部レール406a、406b、及び中心レール408が第1の末端部分420から第2の末端部分425まで延びることができる。図1に示すタービン100のような、ガスタービン内では、内側シュラウド400の下面404は、図2に示すブレード204のような複数の回転タービンブレードに隣接して配置又は位置することができる。この点に関して、内側シュラウド400は、図2に示す第1段ノズル202のような複数のノズルから出る1又はそれ以上の高温ガス用の高温ガス経路を形成又は定めることができる。2つの端部レール406a、406b、及び中心レール408は、内側シュラウド400に対して構造的剛性をもたらすことができる。加えて、2つの端部レール406a、406b、及び中心レール408は、内側シュラウド400の上面402に沿ってインピンジメント冷却区域410を定め、図3に示すインピンジメント冷却プレート306のようなインピンジメント冷却プレートを収容することができる。冷却ガスは、インピンジメント冷却プレート306に当たり、内側シュラウド302を冷却して予め定義された範囲内に温度を維持するようにすることができる。また、冷却孔(図示せず)を内側シュラウド400内に設け、図2に示すシュラウド組立体214のような関連するシュラウド組立体214の有効且つ効率的な冷却を提供又は可能にすることができる。
【0022】
図5は、図4に示す従来の内側シュラウド400の基準線A−A’に沿った断面図である。図5は更に、2つの端部レール406a、406bそれぞれのレール厚みRT1及びRT2、中心レール408の中心レール厚みCT、及びインピンジメント冷却区域410のベース部502のバスタブ厚みBTを示している。バスタブベース部502の底部は湾曲することができ、従って、内側シュラウド400に弓形形状又は弓形構造を与えることができる。レール厚みRT1及びRT2、中心レール厚みCT、及びバスタブ厚みBTは、内側シュラウド400のモード振動周波数を規定する主要パラメータのうちの3つとすることができる。レール厚みRT1、RT2、中心レール厚みCT、及び/又はバスタブ厚みBTに利用される値の範囲は、内側シュラウド400についての適用及び剛性要件のような様々なパラメータ及び/又は特性によって決まることができる。図1に示すガスタービン100のようなガスタービンの種々の動作条件、サイズ、及び用途に応じて、レール厚みRT1、RT2、中心レール厚みCT、及び/又はバスタブ厚みBTの値の範囲は要望通りに変わることができる。従来、内側シュラウド400のモード解析は、内側シュラウド400に関連する1以上の振動周波数の決定を可能にすることができるので、内側シュラウド400及び/又はタービン100の設計時に考慮することができる。図4に示す内側シュラウド400では、モード解析の1つの実施例から得られた内側シュラウド400のモード振動周波数を以下の表1に示す。
【0023】
【表1】

図6は、図4に示す従来の内側シュラウド400のキャンベル線図(Campbell diagram)600である。キャンベル線図600は、図2に示す第1の複数の回転タービンブレード204など、内側シュラウド400を利用した内側シュラウド400のモード振動周波数とタービンの第1段回転タービンブレードの励起周波数との間の共振の一致を示している。キャンベル線図において、横軸は、図1に示すタービン100のようなガスタービンのロータの毎分回転数(rpm)の動作範囲を表すことができ、縦軸は、第1の複数の回転タービンブレード204の励起周波数を表すことができる。内側シュラウドのモード振動周波数は、右側の縦軸にプロットされている。ガスタービン100において、第1の膨張段の複数の回転タービンブレード204は、92個のブレードなど、任意の数のブレードを含むことができる。約3600rpmのロータ動作範囲において、第1の複数の回転タービンブレード204の励起周波数は、内側シュラウド400の第7モード振動周波数に近接して位置する場合がある。こうした状況は、内側シュラウド400において共振又はモード励起をもたらす可能性がある。この共振は、内側シュラウド400と第1の複数の回転タービンブレードとの間のクロス又はハニカムシールなどのシールの亀裂の一因となり、又は該亀裂を引き起こす可能性がある。これは、二次流路への高温ガスの漏出につながる可能性があり、ガスタービン100の効率が低下する。それに加えて、高温ガス通路(HGP)吸込みが生じ、図3に示す外側シュラウド304のような関連する外側シュラウドに対する冷却が低下する可能性がある。この冷却低下に起因して、外側シュラウド304に関連する温度が上昇し、外側シュラウド304に対する構造的損傷の一因となり、又は該損傷を引き起こす可能性がある。このため、高温ガスの漏出は、シュラウド組立体214のようなタービンシュラウド組立体の製品寿命を短縮する恐れがあり、シュラウド組立体214のメンテナンス及び補修コストが高くなる可能性があり、更に、ガスタービン100の性能に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0024】
図4から6の上記の説明は、ガスタービン100及び該ガスタービン100と関連して利用することができる従来の内側シュラウド400の1つの実施形態に関するものである。本発明の他の実施形態では、
異なるガスタービン又は他のタイプのタービンを利用することができる。これらの様々なタービンは、異なる構成要素及び/又は動作特性を含むことができる。例えば、異なるタービンは、膨張段内に任意の数のブレードを含むことができる。別の実施例として、異なるタービンは、ロータの異なる動作範囲(例えば、rpm)を有することができ、これらの異なる動作範囲は考慮されるべき異なる励起周波数をもたらす可能性がある。
【0025】
図4から6の上記の説明においては、内側シュラウド400は、これに生じる幾つかの問題と共に詳細に説明された。これまで説明された問題を軽減するために、本発明の種々の実施形態を図7〜10において説明する。以下で説明される本発明の幾つかの実施形態では、複数の設計上の修正形態について検討され、実験的に試行され、結果として、内側シュラウドの関連するモード周波数とタービンの動作範囲のブレード振動周波数との間のギャップの増大が改善されている。
【0026】
図7は、本発明の実施形態による内側シュラウド700の概略斜視図を示す。内側シュラウド700は、本体702、上面704、下面706、第1の末端部分708、及び該第1の末端部分708と相対する第2の末端部分710とを含むことができる。内側シュラウド700は更に、2つの端部レール712a、712bと、第1の末端部分708から第2の末端部分710まで延びる中心レールとを含むことができる。使用中、下面706は、図2に示す第1の複数の回転タービンブレード204のような複数の回転タービンブレードに隣接して配置することができ、下面706は、図2に示すノズル202のような複数の関連する第1段ノズルから出る1又はそれ以上の高温ガス用の高温ガス経路を形成又は定めることができる。2つの端部レール712a、712b及び中心レール714は、内側シュラウド700に対して構造的剛性をもたらすことができる。加えて、内側シュラウド700は、弓形構造とすることができ、或いは、1以上の弓形部分及び/又は表面を含むことができる。1つの実施形態において、2つの端部レール712a、712b及び中心レール714は、上面704に沿ってインピンジメント冷却区域716を定め、図3に示すインピンジメント冷却プレート306のようなインピンジメント冷却プレートを収容することができる。
【0027】
加えて、本発明の一態様によれば、内側シュラウド700は、上面に形成及び/又は接続された交差部材718を含むことができる。例えば、交差部材718は、内側シュラウド700の上面704に配置又は形成された突出形状とすることができる。交差部材718は、2つの端部レール712a、712b及び中心レール714を横断する方向に設けることができ、該交差部材は、インピンジメント冷却区域716を2つの部分に分割及び/又は二分することができる。
【0028】
本発明の1つの実施形態において、内側シュラウド700は、インベストメント鋳造プロセスを用いてニッケル合金(少なくとも約50%がニッケル)から構成することができる。加えて、内側シュラウド700は、第1の末端部分708及び第2の末端部分710それぞれに設けられた取付手段720a、720bを含むことができる。取付手段720a、720bは、図3を参照して図示及び説明された取付手段314a、314bと類似したものとすることができる。
【0029】
他の種々の実施形態において、交差部材718の寸法は変えることができる。例えば、交差部材の寸法は、例えば、ガスタービン100のロータの通常動作範囲(rpm単位)、ガスタービン100の膨張段でのブレードの数、内側シュラウド700の材料、その他といった、ガスタービン100の種々の要因に少なくとも部分的に基づいて決定することができる。1つの実施形態において、交差部材718は、2つの端部レール712a、712bを横断する方向に延びる約0.446インチ(1.32cm)の長さと、約0.145インチ(0.37cm)の幅とを有することができる。
【0030】
本発明の種々の実施形態において、内側シュラウド700の上面704上に1以上の交差部材718を設けることにより、内側シュラウド700のモード振動周波数の変更が可能になり、内側シュラウド700の共振又はモード励起の回避の一助とすることができる。1つの実施形態において、複数の内側シュラウド700は、図2に示すシュラウド組立体214のような、ガスタービン100のシュラウド組立体で利用することができる。複数の内側シュラウド700の各々の1以上の交差部材718により、図2に示す第1の複数の回転タービンブレードのような、複数の回転タービンブレードの励起周波数から離れて複数の内側シュラウド700の各々の第7モード振動周波数をシフトすることを可能にすることができる。複数の内側シュラウド700を利用するガスタービン100はまた、本発明の種々の実施形態において、要望通りに他の複数の内側シュラウド設計を利用することができる。利用可能な追加の内側シュラウド設計の幾つかの実施例を本明細書で説明する。
【0031】
本発明の一態様によれば、内側シュラウド700は、複数の内側シュラウド700の1以上の1以上のモード振動周波数をガスタービンの膨張段に関連する複数の回転タービンブレードの励起周波数から離れてシフトすることができる。例えば、1つの実施形態において、内側シュラウドの1以上のモード振動周波数は、ガスタービン100の複数の回転タービンブレードの励起周波数から約±10%離れてシフトすることができる。他の実施形態では、内側シュラウドの1以上のモード振動周波数は、要望に応じて、±5%、±7%、±15%、その他のように、ガスタービン100に関連する励起周波数から他の量又は百分率だけシフトすることができる。
【0032】
3600rpmで動作しているロータを有するガスタービンで利用する場合、内側シュラウド700のモード振動周波数は、複数の回転ブレードの励起周波数から十分に離れてシフトされることが分かる。例えば、内側シュラウド700の第7モード振動は、図1及び2に示すタービン100の第1の複数の回転ブレードの励起振動周波数から離れてシフトされる。モード解析から得られた内側シュラウド700モード振動周波数表現の1つの実施例を以下の表2に示す。
【0033】
【表2】

図7の実施形態は、交差部材と共に2つの端部レール及び1つの中心レールを用いて説明しているが、1以上の交差部材を有する2つの端部レールを備えた実施形態は、本発明の技術的思想及び範囲内にある。
【0034】
図8Aは、本発明の例示的な実施形態による内側シュラウド800aの別の実施例の斜視図である。図8Aを参照すると、内側シュラウド800aは、2つの交差部材802a、802bが内側シュラウド800aの上面804上に配置されて図示されている。2つの交差部材802a、802bは、2つの端部レール806a、806bを横断する方向に突出した形状とすることができる。
【0035】
図8Bは、本発明の例示的な実施形態による内側シュラウド800bの別の実施例の斜視図である。図8Bを参照すると、内側シュラウド800bは、3つの交差部材808a、808b、808cが内側シュラウド800bの上面810上に配置されて図示されている。3つの交差部材808a、808b、808cは、内側シュラウド800bの2つの端部レール812a、812bを横断する方向に突出した形状とすることができる。種々の実施形態において、ガスタービンの用途及びサイズに応じた様々な動作条件の下で、内側シュラウド800a又は800bのいずれかは、それぞれの内側シュラウドの1以上のモード振動周波数を変更し、複数の回転タービンブレードの励起周波数に起因する内側シュラウドのモード励起又は共振を回避することができる。
【0036】
加えて、本発明の種々の実施形態において、1以上の交差部材は、上面に沿って多くの様々な方向に延びることができる。例えば、1以上の交差部材は、2つの端部レールの1つ又はそれ以上に対して1以上の直交方向及び/又は1以上の弓状方向など、2つの端部レールに対して横断方向ではない1以上の方向で2つの端部レール間に延びることができる。
【0037】
図9は、本発明の種々の例示的な実施形態による内側シュラウドの交差部材として利用可能な様々なタイプのリブの実施例を示している。図9は、図7に示す内側シュラウド700などの内側シュラウドの1以上のモード振動周波数を変更するためにガスタービンで利用できる代替の交差部材設計を示している。本発明の種々の実施形態による交差部材設計は、実質的に円形リブ900、実質的に矩形リブ902a、902b、実質的に楕円リブ904、及び/又は実質的に半円リブ906を含むことができる。要望に応じて、内側シュラウドのモード振動周波数を変更する同様の結果を得るために他のリブ形状及びサイズを利用して、モード振動周波数をタービンブレード励起周波数から十分に離れてシフトするなど、関連する設計目標及び/又は要件と合致するようにすることができる。
【0038】
図10は、本発明の例示的な実施形態による、図7の内側シュラウド700のキャンベル線図の1つの実施例である。キャンベル線図1000は、図2に示す第1の複数の回転タービンブレード204など、複数の回転タービンブレードの励起周波数と内側シュラウド700のモード振動周波数との間の共振の一致を示している。1つの実施形態において、ロータの約3600rpmの動作範囲では、第1の複数の回転タービンブレード204の励起周波数は、内側シュラウド700の第7モード振動周波数から十分に離れて位置し又は低下することができる。内側シュラウド700を利用することにより、内側シュラウド700での共振又はモード励起は、図2に示すシュラウド組立体214のようなガスタービンのシュラウド組立体において低減又は回避することができる。図1に示すタービン100のようなガスタービンの効率を高め、並びにシュラウド組立体214の製品寿命を長くすることができ、更にガスタービン100の性能全体を改善することができる。
【0039】
図11は、本発明の例示的な実施形態による、内側シュラウドを作成、生成、及び/又は製造するための方法1100の1つの実施例のフローチャートである。方法1100は更に、ガスタービンにおけるシュラウド組立体の内側シュラウド(図7に示す内側シュラウド70など)の1以上のモード振動周波数を変更する方法とすることができる。本方法はブロック1102から始まることができる。
【0040】
ブロック1102において、内側シュラウド700の本体を準備することができる。本体は、第1の末端部分と第2の末端部分とを含むことができる。加えて、幾つかの実施形態では、本体は内側シュラウド700に弓状構造を備えることができる。本体が準備されると、工程はブロック1104に進むことができる。
【0041】
ブロック1104で、内側シュラウド100の第1の末端部分と第2の末端部分との間に延びる2以上のレールを設けることができる。2以上のレールが設けられると、工程はブロック1106に進むことができ、上面上に1以上の交差部材を設けることができる。1以上の交差部材は、2以上のレールを横断する方向で上面上に形成又は設けることができる。加えて、幾つかの実施形態では、1以上の交差部材は、2以上のレールを横断する方向で形成される突出形状を含むことができる。加えて、幾つかの実施形態では、上面上に設けられた1以上の交差部材は、図9に示す設計及び寸法のような、種々の設計及び寸法を有することができる。設けられた1以上の交差部材は、内側シュラウド700に関連する1以上の周波数の変更を可能にすることができる。例えば、1以上の交差部材により、内側シュラウド700の1以上のモード周波数をタービン内の対応する複数の回転タービンブレードに関連する励起周波数から離れてシフト可能にすることができる。
【0042】
本方法1100はブロック1106の後で終了することができる。
【0043】
図11の方法1100で説明した工程は、必ずしも図11に記載した順序で実施される必要はなく、好適な順序で実施することができる。加えて、本発明の幾つかの実施形態において、図11に記載した工程の全てではなく、ほぼ同じ工程を実施してもよい。
【0044】
要望に応じて、本発明の種々の実施形態において幅広い種類の異なるタイプ及び形状の交差部材を利用することができる。利用される交差部材により、周波数の各々が、タービンロータブレードの励起周波数の±10%内のゾーン外など、タービンロータブレードの励起周波数近傍の望ましくないゾーンの範囲から外れるように、内側シュラウドの高調波及び他のモード周波数を変更可能にすることができる。タービンロータブレードの励起は、ブレードが固定されるタービンロータの回転に起因して引き起こされる可能性があり、不可避のものとすることができる。
【0045】
現時点で最も実用的かつ好ましい実施形態であると考えられるものに関して本発明を説明してきたが、本発明は、開示した実施形態に限定されるものではなく、逆に特許請求の範囲の技術思想及び技術的範囲内に含まれる様々な改良及び均等な構成を保護しようとするものであることを理解されたい。
【0046】
本明細書は、最良の形態を含む実施例を用いて本発明を開示し、更に、当業者がデバイス又はシステムを実施及び利用すること及び本方法を実施することを含む本発明を実施することを可能にする。本発明の特許保護される範囲は、請求項によって定義され、当業者であれば想起される他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、請求項の文言と差違のない構造要素を有する場合、或いは、請求項の文言と僅かな差違を有する均等な構造要素を含む場合には、本発明の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0047】
100 ガスタービン
102 吸気セクション
104 圧縮機セクション
106 燃焼器セクション
108 タービンセクション
110 排気セクション
200 タービンケーシング
202 第1段ノズル
204 第1膨張段ブレード
206 第2段ノズル
208 第2膨張段ブレード
210 第3段ノズル
212 第3膨張段ブレード
214 第1段シュラウド組立体
216 第2段シュラウド組立体
218 第3段シュラウド組立体
302 内側シュラウド
304 外側シュラウド
306 インピンジメント冷却プレート
308 内側シュラウド本体
310 内側シュラウド第1末端部分
312 内側シュラウド第2末端部分
314a 内側シュラウド第1取付手段
314b 内側シュラウド第2取付手段
316a 外側シュラウド下側フック
316b 外側シュラウド下側フック
318a 外側シュラウド取付部分
318b 外側シュラウド取付部分
400 内側シュラウド
402 内側シュラウド上面
404 内側シュラウド下面
406a 内側シュラウド端部レール
406b 内側シュラウド端部レール
408 内側シュラウド中心レール
410 内側シュラウドインピンジメント冷却区域
502 内側シュラウドベース
RT1 内側シュラウド端部レール厚み
RT2 内側シュラウド端部レール厚み
CT 内側シュラウド中心レール厚み
BT 内側シュラウドインピンジメント区域厚み
700 内側シュラウド
702 内側シュラウド本体
704 内側シュラウド上面
706 内側シュラウド下面
708 内側シュラウド第1末端部分
710 内側シュラウド第2末端部分
712a 内側シュラウド端部レール
712b 内側シュラウド端部レール
714 内側シュラウド中心レール
716 内側シュラウドインピンジメント冷却区域
718 内側シュラウド交差部材
720a 内側シュラウド取付手段
720b 内側シュラウド取付手段
800a 内側シュラウド
802a 内側シュラウド交差部材
802b 内側シュラウド交差部材
804 内側シュラウド上面
806a 内側シュラウド端部レール
806b 内側シュラウド端部レール
800b 内側シュラウド
808a 内側シュラウド交差部材
808b 内側シュラウド交差部材
808c 内側シュラウド交差部材
810 内側シュラウド上面
812a 内側シュラウド端部レール
812b 内側シュラウド端部レール
900 交差部材の円形リブ設計
902a 交差部材の矩形リブ設計
902b 交差部材の矩形リブ設計
904 交差部材の楕円 リブ設計
906 交差部材の半円 リブ設計
1100 方法
1102 ブロック
1104 ブロック
1106 ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側シュラウド(700)及び外側シュラウド(304)を含む、タービン(100)用シュラウド組立体(214)において、前記内側シュラウド(700)が、
第1の末端部分(708)、該第1の末端部分と相対する第2の末端部分(710)、上面(704)、及び複数の回転タービンブレード(204)に隣接した下面(706)を含む本体(702)と、
前記上面(704)上に形成され、前記第1の末端部分(708)と前記第2の末端部分(710)との間に延び、インピンジメント冷却区域(716)が間に定められる2以上のレール(712a、712b)と、
前記2以上のレール(712a、712b)を横断する方向で前記上面(704)上に形成される1以上の交差部材(718)と、
を備えるシュラウド組立体(214)。
【請求項2】
前記1以上の交差部材(718)が複数の交差部材を含む、請求項1記載のシュラウド組立体(214)。
【請求項3】
前記1以上の交差部材(718)により、前記内側シュラウド(700)の1以上のモード振動周波数を前記複数の回転タービンブレード(204)の励起周波数から離れてシフトすることができる、請求項1記載のシュラウド組立体(214)。
【請求項4】
前記1以上の交差部材(718)が、前記内側シュラウド(700)の上面(704)上に形成された突出形状を含む、請求項1記載のシュラウド組立体(214)。
【請求項5】
前記1以上の交差部材(718)が、前記内側シュラウド(700)の上面(704)を二分して、前記インピンジメント冷却区域(716)を2つの部分に分割する、請求項1記載のシュラウド組立体(214)。
【請求項6】
前記内側シュラウド(700)の本体(702)が弓形構造を有する本体を含む、請求項1記載のシュラウド組立体(214)。
【請求項7】
前記内側シュラウド(700)が、1以上のニッケル合金から構成された内側シュラウドを含む、請求項1記載のシュラウド組立体(214)。
【請求項8】
前記第1の末端部分(708)及び前記第2の末端部分(710)が、前記内側シュラウド(700)を前記外側シュラウドに接続可能にする1以上のそれぞれの取付具(720a、720b)を更に含む、請求項1記載のシュラウド組立体(214)。
【請求項9】
タービンケーシング(200)と、
ロータと、
前記ロータから延びる複数の回転タービンブレード(204)と、
前記タービンケーシング(200)に取付られた複数の内側シュラウド(700)と1つの外側シュラウド(304)とを含むシュラウド組立体(214)と、
を備えたタービン(100)において、
前記複数の内側シュラウド(700)の各々が、
前記シュラウド組立体(214)の内側シュラウド(700)と外側シュラウド(304)との間を接続可能にする1以上の取付具(720a、720b)と、
第1の末端部分(708)、該第1の末端部分と相対する第2の末端部分(710)、上面(704)、及び前記複数の回転タービンブレード(204)に隣接した下面(706)を含む本体(702)と、
前記上面(704)上に形成され、前記第1の末端部分(708)と前記第2の末端部分(710)との間に延びる2以上のレール(712a、712b)と、
前記2以上のレール(712a、712b)を横断する方向で前記上面(704)上に形成される1以上の交差部材(718)と、
を含むタービン(100)
【請求項10】
タービン(100)におけるシュラウド組立体(214)の内側シュラウド(700)の1以上のモード振動周波数を変更するための方法(1100)であって、
第1の末端部分(708)、第2の末端部分(710)、上面(704)、及び複数の回転タービンブレード(204)に隣接した下面(706)を備えた本体(702)を準備する段階と、
前記第1の末端部分(708)と前記第2の末端部分(710)との間に前記本体(702)の長さに沿って延び、インピンジメント冷却区域(716)が前記上面(704)上で且つ間に定められる2以上のレール(712a、712b)を準備する段階と、
前記2以上のレール(712a、712b)を横断する方向で前記上面(704)上に1以上の交差部材(718)を準備する段階と、
を含む方法(100)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−275704(P2009−275704A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−115098(P2009−115098)
【出願日】平成21年5月12日(2009.5.12)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】