説明

ダイボンダ及び半導体製造方法

【課題】
本発明は、ダイを正確にボンディングできる信頼性の高いダイボンダ及び半導体製造方法を提供することである。
【解決手段】
本発明は、基板または前記基板近傍に設けられた基準マークと前記基板のボンディング位置に設けられた認識パターンとを撮像し、ダイを前記ボンディング位置に近接させ、前記基準マークとボンディング位置に近接した前記ダイとを撮像し、前記2つの撮像によって得られた撮像データに基づいてボンディング位置に近接した前記ダイの位置を補正して前記基板に前記ダイをボンディングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイボンダ及び半導体製造方法に係わり、信頼度の高いダイボンダ及び半導体製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイ(半導体チップ)を配線基板やリードフレームなどの基板に搭載してパッケージを組み立てる工程の一部に、ウェハからダイを吸着し基板にボンディングするダイボンディング工程がある。
ダイボンディング工程では、基板のボンディング面に正確にダイをボンディングする必要がある。しかしながら、基板面はボンディングし易くするために80℃〜250℃前後の高温に加熱されている。高温または輻射熱によって、構成部材の位置ずれ等が発生しダイを正確な位置にボンディングできない。
【0003】
この種の問題を解決する従来技術としては特許文献1がある。特許文献1の課題は、高温のボンディングステージから輻射熱により、ボンディング位置を検出するカメラとボンディングツールの位置の差(オフセット量)が刻々変化することである。この課題を解決するために、特許文献1では、ボンディングステージ近傍に設けたリファレンス部材を基準点としてそのオフセット量を検出し、ボンディング位置を補正している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-203224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、昨今のダイの微小化またはchip on chipの技術の発達により、ダイのボンディングはより高精度の(十数〜数μm)位置決めが必要になってきている。それ故、特許文献1の課題に加えて、基板や基板支持するボンディングステージ等の熱膨張により基板側のボンディング位置ずれが問題になってきた。
【0006】
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたもので、本発明の目的は、ダイを正確にボンディングできる信頼性の高いダイボンダ及び半導体製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、少なくとも以下の特徴を有する。
本発明は、基板または前記基板の近傍に設けられた基準マークと、前記基準マークと前記基板のボンディング位置に設けられた認識パターンとを撮像する第1の撮像手段と、前記基準マークと前記ボンディング位置に近接したダイとを撮像する第2の撮像手段と、前記第1及び前記第2の撮像手段によって得られた撮像データに基づいて前記ボンディング位置に近接した前記ダイの位置を補正する補正手段とを具備するボンディング位置補正装置と、を有することを第1の特徴とする。
【0008】
また、本発明は、基板または前記基板近傍に設けられた基準マークと前記基板のボンディング位置に設けられた認識パターンとを撮像する第1の撮像ステップと、ダイを前記ボンディング位置に近接させる近接ステップと、前記基準マークと前記ボンディング位置に近接した前記ダイとを撮像する第2の撮像ステップと、前記第1及び前記第2の撮像ステップによって得られた撮像データに基づいて前記ボンディング位置に近接した前記ダイの位置を補正する補正ステップと、前記補正する量に基づいて前記基板に前記ダイをボンディングするステップとを有することを第2の特徴とする。
【0009】
さらに、本発明は、前記基板上に光を照射しスポット状の前記基準マークを形成することを第3の特徴とする
また、本発明は、前記基準マークは前記ボンディング位置以外に設けられた前記基板上のパターンであることを第4の特徴とする。
さらに、本発明は、前記第2の撮像は前記ボンディング位置の辺に対して所定の角度を持って斜め上方から行うことを第5の特徴とする。
また、本発明は、前記補正は前記ダイまたはコレットの前記撮像データに基づいて行うことを特徴とする
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ダイを正確にボンディングできる信頼性の高いダイボンダ及び半導体製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態であるダイボンダを上から見た概念図である。
【図2】本発明の特徴を有するボンディング位置補正装置を有するボンディングヘッド部の実施例1の概略構成図である。
【図3】実施例1における2台の位置補正カメラの配置を示す図である。
【図4】ボンディングヘッドがダイを吸着し、ボンディング位置の上側にきたときからの処理フローを示す。
【図5】図4におけるフローでの撮像画面を示す図である。
【図6】本発明の特徴を有するボンディング位置補正装置を有するボンディングヘッド部の実施例2の概略構成図である。
【図7】実施例2の処理における撮像画面を示す図である
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるダイボンダ10を上から見た概念図である。ダイボンダ10は大別してウェハ供給部1と、基板供給・搬送部5と、ダイボンディング部3と、これ等を制御する制御部4とを有する。
【0013】
ウェハ供給部1は、ウェハカセットリフタ11とピックアップ装置12とを有する。ウェハカセットリフタ11は、ウェハリングが充填されたウェハカセット(図示せず)を有し,順次ウェハリングをピックアップ装置12に供給する。ピックアップ装置12は、所望するダイをウェハリングからピックアップできるように、ウェハリングを移動する。
基板供給・搬送部5はスタックローダ51と、フレームフィーダ52と、アンローダ53とを有する。スタックローダ51は、ダイを接着する基板(例えば、リードフレーム)をフレームフィーダ52に供給する。フレームフィーダ52は、基板をフレームフィーダ52上の2箇所の処理位置を介してアンローダ53に搬送する。アンローダ53は、搬送された基板を保管する。
【0014】
ダイボンディング部3はプリフォーム部31と、ボンディングヘッド部32とを有する。プリフォーム部31は、フレームフィーダ52により搬送されてきた基板にダイ接着剤を塗布する。ボンディングヘッド部32は、ピックアップ装置12からダイをピックアップして上昇し、ダイをフレームフィーダ52上のボンディングポイントまで移動させる。そして、ボンディングヘッド部32は、ボンディングポイントでダイを下降させ、ダイ接着剤が塗布された基板上にダイをボンディングする。
【0015】
図2は、本発明の特徴を有するボンディング位置補正装置20を有するボンディングヘッド部32の実施例1の概略構成図である。
【0016】
ボンディングヘッド部32は、後述するボンディング位置補正装置20の他、ダイDを吸着しボンディングするボンディングヘッド41と、基板であるリードフレーム45の位置合わせをするために、リードフレームの位置を検出する基板位置検出撮像カメラ42(以下、単に位置検出カメラという)と、ボンディングヘッド41と位置検出カメラ42とを支持または固定する固定台43と、固定台43をXY方向に移動させる移動機構47と、リードフレーム45を保持するボンディングステージ(以下、単にステージという)44とを有する。なお、52はリードフレーム45を搬送する基板供給・搬送部5を形成するフレームフィーダである。
ボンディングヘッド41は、先端にダイDを吸着保持しているコレット41cと、コレット41cを昇降(Z方向に移動)させ、コレット41cを固定台43に対してY方向に移動させる2次元移動機構41mとを有する。
【0017】
ボンディング位置補正装置20は、基準位置を示す基準マークKMをリードフレーム45上に形成する基準マーク形成光源(以下、単に光源という)21と、コレット41cを降下させる前に、基準マークKMとボンディング位置(以下、処理位置という)45bとを撮像する処理位置カメラ22と、コレット41cが降下した時に、処理位置45bの真上にいるボンディングヘッド41の先端部と基準マークKMを撮像する2台の位置補正撮像カメラ(以下、単に位置補正カメラという)23、24とを有する。本実施例では、処理位置カメラ22を基板位置検出カメラ42で兼用する。また、光源21は、レーザ光源のようにスポット状に照射できるものであればよい。さらに、ボンディング位置補正装置20を構成する処理位置カメラ22等はそれらの支持部28を介して、ダイボンダ10の構造部材27に固定されている。図2では、図を見易くするために、位置補正カメラ23の支持部28は省略している。なお、破線で示す45sは、処理位置45bと基準マークKMとを含む処理位置周辺領域を示す。処理位置45bには、ダイDの対角線上に2箇所のL字状の認識パターン45p1、45p2が形成されている。
【0018】
図3は、2台の位置補正カメラ23、24の配置を示す図である。図3(a)は、2台の位置補正カメラ23,24を上部から見た図である。図3(b)は、位置補正カメラ23または24を側面から見た図である。図3(a)に示すように、2台の位置補正カメラ23、24は互いに90度の位置に配置されている。また、図3(b)に示すように、2台の位置補正カメラ23、24はリードフレーム45に対して角度θで斜めから、少なくとも基準マークKMと処理位置45bとを含む処理位置周辺領域45sを撮像する。
【0019】
以上の構成によって、図2の実施形態おける本発明の特徴であるボンディングの処理フローを図4、図5を用いて説明する。図4は、ボンディングヘッド41がダイを吸着し、処理位置の上側にきたときからの処理フローを示す。図5は、図4におけるフローでの撮像画面を示す図である。
【0020】
まず、ボンディングヘッド41が、処理位置45bにダイDを降下させる前に、処理位置カメラ22で基準マークKMと処理位置45bを含む処理位置周辺領域45sを撮像する(ステップ1)。図5(a)は、この状態を示す撮像画面である。図5(a)の状態では、リードフレームは加熱により熱膨張している。従って、図5(a)から得られる処理位置45bの位置座標は、熱膨張の影響を含んだ位置座標である。
【0021】
処理位置45bには、ダイDの対角線上に2箇所のL字状の認識パターン45p1、45p2が形成されている。基準マークKMの中心点を原点として、この2箇所の認識パターン45p1、45p2の位置座標を画像処理にて求める(ステップ2)。次に、2箇所の認識パターン45p1、45p2の位置座標から処理位置45bの中心位置45cの位置座標を求める(ステップ3)。この中心位置45cの座標位置を第1中心座標とする。この第1中心座標45c1と2箇所の認識パターン45p1、45p2の位置座標をそれぞれ(X1,Y1)、(Xp11,Yp11)、(Xp21,Yp21)とすると、第1中心座標は式(1)、式(2)により求まる。
X1=(Xp11+Xp21)/2 (1)
Y1=(Yp11+Yp21)/2 (2)
次に、ボンディングヘッド41の移動量を求める(ステップ4)。式(1)、式(2)の位置座標は、処理位置カメラ22から見た位置座標である。ボンディングヘッド41と処理位置カメラ22との間にはオフセットがあるから、ボンディングヘッド41から見た位置座標に変える必要がある。そこで、そのオフセット量を(Xh,Yh)とすると、ボンディングヘッド41から見た中心位置45cの位置座標((Xhi,Yhi)は、式(3)、式(4)となる。
Xhi=X1+Xh (3)
Yhi=Y1+Yh (4)
次に、式(3)、式(4)で示す位置にボディングヘッド41を移動させ、処理位置45bに向ってダイDを保持したコレット41cを降下させる(ステップ5)。ボディングヘッド41の移動時間とダイDの降下時間は非常に短い。それ故に、その間にリードフレーム45の熱膨張による形状変化や、オフセット量の変化は殆どない。従って、オフセット量の初期値からの変動または時系列変動がなければ、前記ダイDの降下によって、目標値とする処理位置45bにダイDをボンディングできる。
【0022】
しかしながら、実際には、リードフレーム45の加熱機構による輻射熱等によってオフセット量は変化する。そこで、そのオフセット量の変化を補正する。そのために、ボンディングされる直前で停止し、ダイの降下位置と処理位置45bとのずれ量を検出する。まず、停止した状態で、基準マークKMと処理位置45bを含む処理位置周辺領域45sを2台の位置補正カメラ23、24で撮像をする(ステップ6)。
【0023】
図5(b)、図5(c)はそれぞれ位置補正カメラ23、24で撮像した状態を示す。この撮像を処理位置カメラ22で真上から撮像しない理由は、第1にコレット41cが処理位置45bを覆い被さり、認識パターン45p1、45p2を認識できない点である。また、第2に、図2ではコレット41cは撮像できそうであるが、実際はコレット41cもボンディングヘッド41の機構に邪魔されて、真上から見えない点である。そこで、ダイD又はコレット41cが撮像できるように、図3(b)に示す角度θを持って撮像する。実際にはダイDをボンディングするので、ダイD自体を撮像できる角度が望ましい。ダイ自体を撮像すると、角度が小さくなりがちであるが、余り角度θを小さくすると、画像の変形が大きくなり位置検出精度が落ちるので、その間で角度を調節する。
【0024】
次に、停止した状態で、2箇所の認識マークに対応するダイDのコーナの位置座標を画像処理によって求める(ステップ7)。本実施例1では、ダイDのコーナの位置座標を求めるために、位置補正カメラ23、24を2台用いている。その理由は以下の通りである。斜めから撮像すると位置補正カメラ23、24から見たそれぞれX軸方向、Y軸方向は位置によって一画素の当り長さが異なるが、Y軸方向、X軸方向は変わらない。そこで、図5(b)に示すように、位置補正カメラ23で撮像したデータに基づき、基準マークKMの中心を基準とした座標系でダイDのX方向の位置座標を、図5(c)に示すように、位置補正カメラ24で撮像したデータに基づき、基準マークKMの中心を基準とした座標系でダイDのY方向の位置座標を検出する。従って、図2における実施形態では、認識パターン45p1、45p2に対応するダイDを撮像側のコーナで代用して検出できる。
【0025】
このダイDのコーナの位置座標からダイDの中心位置、即ち処理位置45bの中心位置45cの中心座標を求める(ステップ8)。この中心座標を第2中心座標45c2とする。この第2中心座標45c2の(X2,Y2)は、図5(b)及び図5(c)から式(5)及び式(6)となる。
X2=(Xd1+Xd2)/2 (5)
Y2=(Yd1+Yd2)/2 (6)
次に、式(1)及び式(2)で求めた第1中心座標と、式(5)及び式(6)で求めた第2中心座標から式(7)及び式(8)で示すボンディング位置のずれ量(補正量)(ΔX,ΔY)を求める(ステップ9)。
ΔX=X2−X1 (7)
ΔY=Y2−Y1 (8)
このずれ量は、ボンディングヘッド41から見た場合のずれ量であるから、原因としては次の2点が挙げられる。第1は、前述したように輻射熱によるボンディングヘッド41と処理位置カメラ22間のオフセット量のずれ量である。第2は、ボンディングヘッド41と位置補正カメラ23、24間の輻射熱によるオフセット量のずれ量である。しかしながら、第2の原因においては、同一画像で基準マークを原点として位置座標を求めているので、例えオフセット量のずれが発生したとしても、自ずと補正されている。従って、原因は第1の点である。
【0026】
次に、補正量に基づきダイの位置を補正し、リードフレーム(基板)45にボンディングする(ステップ10)。最後に、コレット41cを上昇させ、次のダイのボンディング処理へと移行する(ステップ11)。
【0027】
以上の説明では、認識パターンとして処理位置45bの対角線上に設けられたに2箇所のL字状の認識パターン45p1、45p2を用いた。以上説明では、最終的には処理位置、即ちボンディング位置の中心位置45cで補正量を求めているので、L字状の認識パターン45p1、45p2は仮想的に考え、処理位置の中心位置45cの×(ばつ印)状等の認識マーク一つでもよい。
【0028】
以上説明した実施例1によれば、リードフレーム45の高温によるリードフレーム45自体の熱膨張、および処理位置カメラ22、位置補正カメラ23,24とボンディングヘッド41とのオフセット量に変動を共に補正でき、ダイを正確にボンディングできる信頼性の高いダイボンダを提供できる。
また、本ダイボンダを用いることにより、信頼性の高い半導体製造方法を提供できる。
【0029】
図6は、本発明の特徴を有するボンディング位置補正装置20を有するボンディングヘッド部32の実施例2の概略構成図である。
【0030】
実施例2は、実施例1とは以下の点で異なり、その他の点は同一である。第1の異なる点は以下の通りである。実施例1では、互いに90度の角度をもって配置された2台の位置補正カメラ23、24で、ボンディングされる直前で停止したダイDを基準マークKMと共に撮像し、補正量を求めた。実施例2では、図7(a)に示すように、処理位置45b、即ちボンディングするダイの辺に対し45度の角度をもって配置された1台の位置補正カメラ25で、ボンディングされる直前で停止したコレット41cと基準マークKMとを共に撮像し、補正量を求める。図7(c)は、1台の位置補正カメラ25による画像を示す。なお、図7(a)は、処理位置カメラ22で撮像された像であり、図5(a)と同じ図である。
【0031】
また、第2の点は、第1の点に関連して、位置補正カメラ25が45度の角度を持っているために、得られる画像も45度回転した画像になり、位置座標系も45度回転する。そのために、どちらかの位置座標系を45回転し、両方画像の位置座標系を合わせる必要がある。本実施例では、図7(b)に示す処理位置カメラ22の撮像画面の位置座標系を回転させる。図7(a)に示す位置座標は、回転後の位置座標を示す。また、斜めから撮像しているので、その補正も行なう。
【0032】
さらに、第3の点は、前述及び図7(c)に示すように、ダイ自体もコレットに覆われ撮像できない場合の例を示している。そのために、本実施例では、ダイの代わりにコレットを代用して用いる。
図7に示すように、図7(a)に示す認識パターン45p1、45p2に対応するコレットの41cのコーナ位置41c1、41c2の位置座標は、画像処理によりそれぞれ(Xc21,Yc21)、(Xc22,Yc22)となる。第2中心座標(X2’,Y2’)は図5(b)、図5(c)から式(9)、式(10)となる。
X2'=(Xc21+Xc22)/2 (9)
Y2'=(Yc21+Yc22)/2 (10)
この結果、式(7)、式(8)と同様に、補正量(ΔX,ΔY’)を求め、実施例1と同様にダイの位置を補正し、リードフレーム(基板)45にボンディングすることができる。
以上説明では、位置補正カメラを処理位置45bに対し45度をもって配置したが、その他の角度でもよい。
【0033】
従って、実施例2によれば、リードフレーム45の高温によるリードフレーム45自体の熱膨張および処理位置カメラ22とボンディングヘッド41のオフセット量の変動とを共に補正でき、ダイを正確にボンディングできる信頼性の高いダイボンダを提供できる。
【0034】
また、実施例2によれば、本ダイボンダを用いることにより、信頼性の高い半導体製造方法を提供できる。
さらに、実施例2によれば、位置補正カメラを1台で済み、システムが簡略化できる。
【0035】
以上説明した実施例1及び実施例2とも、光源を用いて基準マークを作成したが、ボンディングするときにコレットに隠れない位置ある基板(リードフレーム)上のパターンを用いてもよいし、公知例のように特定の部材を基板近傍に設けてもよい。
【0036】
以上のように本発明の実施形態について説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。
【符号の説明】
【0037】
1:ウェハ供給部 3:ダイボンディング部
4:制御部 5:基板供給・搬送部
10:ダイボンダ 20:ボンディング位置補正装置
21:基準マーク形成光源(光源) 22:処理位置カメラ
23、24、25:位置補正撮像カメラ(位置補正カメラ)
31:プリフォーム部 32:ボンディングヘッド部
41:ボンディングヘッド 41c:コレット
42:位置検出カメラ 43:固定台
44:ボンディングステージ(ステージ) 45:リードフレーム
45b:ボンディング位置(処理位置) 45c:処理位置の中心位置
45p1、45p2:認識パターン
45s:処理位置と基準マークとを含む処理位置周辺領域
47:移動機構 D:ダイ
KM:基準マーク
θ:位置補正撮像カメラのリードフレーム面からの成す角。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板または前記基板の近傍に設けられた基準マークと、
前記基準マークと前記基板のボンディング位置に設けられた認識パターンとを撮像する第1の撮像手段と、前記基準マークと前記ボンディング位置に近接したダイとを撮像する第2の撮像手段と、前記第1及び前記第2の撮像手段によって得られた撮像データに基づいて前記ボンディング位置に近接した前記ダイの位置を補正する補正手段とを具備するボンディング位置補正装置と、
を有することを特徴とするダイボンダ。
【請求項2】
前記ボンディング位置補正装置は、前記基準マークをスポット状に形成する光源を有することを特徴とする請求項1に記載のダイボンダ。
【請求項3】
前記基準マークは、前記ボンディング位置以外に設けられた前記基板上のパターンであることを特徴とする請求項1に記載のダイボンダ。
【請求項4】
前記第2の撮像手段は、前記ボンディング位置の辺に対して所定の角度を持って斜め上方から前記撮像をすることを特徴とする請求項1に記載のダイボンダ。
【請求項5】
前記所定の角度は、45度であることを特徴とする請求項4に記載のダイボンダ。
【請求項6】
前記第2の撮像手段は、前記ボンディング位置に隣接する2辺にそれぞれ垂直であって、斜め上方から前記撮像をすることを特徴とする請求項1に記載のダイボンダ。
【請求項7】
前記認識パターンは、前記ボンディング位置のコーナ或いは中止位置に設けられたパターンであることを特徴とする請求項1に記載のダイボンダ。
【請求項8】
基板または前記基板近傍に設けられた基準マークと前記基板のボンディング位置に設けられた認識パターンとを撮像する第1の撮像ステップと、
ダイを前記ボンディング位置に近接させる近接ステップと、
前記基準マークと前記ボンディング位置に近接した前記ダイを撮像する第2の撮像ステップと、
前記第1及び前記第2の撮像ステップによって得られた撮像データに基づいて前記ボンディング位置に近接した前記ダイの位置を補正する補正ステップと、
前記補正する量に基づいて前記基板に前記ダイをボンディングするステップと、
を有することを特徴とする半導体製造方法。
【請求項9】
前記基板上に光を照射し、スポット状の前記基準マークを形成するステップを有することを特徴とする請求項8に記載の半導体製造方法。
【請求項10】
前記基準マークは、前記ボンディング位置以外に設けられた前記基板上のパターンであることを特徴とする請求項8に記載の半導体製造方法。
【請求項11】
前記第2の撮像ステップは、前記ボンディング位置の辺に対して所定の角度を持って斜め上方から前記撮像をすることを特徴とする請求項8に記載の半導体製造方法。
【請求項12】
前記補正ステップは、前記ダイまたはコレットの前記撮像データに基づいて行うことを特徴とする請求項8に記載の半導体製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−69731(P2012−69731A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−213200(P2010−213200)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(300022504)株式会社日立ハイテクインスツルメンツ (607)
【Fターム(参考)】