説明

チャージポンプ回路

【課題】本発明は、昇圧比を選択して入力電圧を変換して出力するチャージポンプ回路の小型化を目的として、チャージポンプ回路の構成要素であるスイッチング素子の低減化を図ることを課題とする。
【解決手段】チャージポンプ回路の制御回路は、複数のスイッチング素子の切換制御により、少なくとも第1のコンデンサと第2のコンデンサの充放電動作を行い、第1の状態と第2の状態とを繰り返す2倍圧モードと、第3の状態と第4の状態とを繰り返す1.5倍圧モードとを少なくとも有し、検出された入力電圧に応じて昇圧するよう構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は各種電子機器に直流電圧を供給する電源回路に関し、特に、入力電圧の昇圧を行うチャージポンプ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、チャージポンプ回路は、インダクタを用いずに入力電圧より高い電圧を出力することができ、比較的消費電流の小さい負荷に電源電圧を供給する電源回路として多用されている。
【0003】
このようなチャージポンプ回路としては、例えば特許文献1に記載された電源回路がある。図8は特許文献1に開示されているチャージポンプ回路の回路構成図であり、入力された電源電圧の低下に応じて1倍、1.5倍、2倍の昇圧比を選択し、入力電圧を昇圧して出力するチャージポンプ回路を開示している。図8において、バッテリーなどの直流入力電源(図示なし)が、チャージポンプ回路の入力端子10に直流入力電圧Viを供給している。符号101〜107はP型MOSトランジスタであり、108と109はN型MOSトランジスタである。このチャージポンプ回路には第1のフライングコンデンサ110と第2のフライングコンデンサ111が設けられている。出力コンデンサ112は、チャージポンプ回路の出力端子20から出力電圧Voを出力する。
【0004】
入力端子10には、P型MOSトランジスタ101のドレインとP型MOSトランジスタ102のソースとP型MOSトランジスタ103の一端とP型MOSトランジスタ104のソースが接続される。P型MOSトランジスタ101のソースは、P型MOSトランジスタ105のドレインと第1のフライングコンデンサ110の一端に接続される。この接続点を端子P1とする。P型MOSトランジスタ102のドレインは、P型MOSトランジスタ106のドレインと第1のフライングコンデンサ110の他端とN型MOSトランジスタ108のドレインに接続される。この接続点を端子P2とする。P型MOSトランジスタ103の他端は、P型MOSトランジスタ106のソースと第2のフライングコンデンサ111の一端とP型MOSトランジスタ107のドレインに接続される。この接続点を端子P3とする。P型MOSトランジスタ104のドレインは、第2のフライングコンデンサ111の他端とN型MOSトランジスタ109のドレインに接続される。この接続点を端子P4とする。
【0005】
P型MOSトランジスタ105のソースとP型MOSトランジスタ107のソースは出力端子20に接続され、N型MOSトランジスタ108のソースとN型MOSトランジスタ109のソースは接地されている。P型MOSトランジスタ101〜107の各ゲートには、それぞれ制御信号S01〜S07が印加され、N型MOSトランジスタ108と109の各ゲートにはそれぞれ制御信号S08とS09が印加される。また、スイッチ113は、制御信号S10によって、P型MOSトランジスタ103のバックゲートを入力端子10側若しくは端子P3側に切り替えられる構成である。
【0006】
図9〜図11に示す回路図は、図8に示した従来のチャージポンプ回路の各動作モードにおける各スイッチの状態を示した等価回路図である。図9は昇圧比1倍の動作モードであり、図10の(a)と(b)は昇圧比1.5倍の動作モードであり、図11の(a)と(b)は昇圧比2倍の動作モードである。
【0007】
以下に、図8に示した従来のチャージポンプ回路の動作を図9〜図11を用いて説明する。
図9に示す昇圧比1倍の動作モードにおいて、P型MOSトランジスタ101〜103,105〜107はオン状態であり、P型MOSトランジスタ104とN型MOSトランジスタ108,109はオフ状態である。図示していないが、スイッチ113はP型MOSトランジスタ103のバックゲートを入力端子10側に接続している。この動作モードにおいて、入力端子10は、オン状態にあるP型MOSトランジスタ101,105を介して、出力端子20に接続され、入力電圧Viの1倍の電圧が出力される。
【0008】
図10に示す昇圧比1.5倍の動作モードにおいて、(a)に示す状態では、P型MOSトランジスタ101,106とN型MOSトランジスタ109はオン状態であり、P型MOSトランジスタ102〜105とP型MOSトランジスタ107とN型MOSトランジスタ108はオフ状態である。図示していないが、スイッチ113はP型MOSトランジスタ103のバックゲートを入力端子10側に接続している。この状態において、第1のフライングコンデンサ110と第2のフライングコンデンサ111は、直列に接続され、その両端には入力電圧Viが印加される。従って、第1のフライングコンデンサ110と第2のフライングコンデンサ111は、それぞれ入力電圧Viの約半分の電圧に充電される。
【0009】
図10の(b)に示す状態では、P型MOSトランジスタ102,104,105,107がオン状態であり、P型MOSトランジスタ101,103,106とN型MOSトランジスタ108,109がオフ状態である。図示していないが、スイッチ113はP型MOSトランジスタ103のバックゲートを第2のフライングコンデンサ111側に接続している。この状態においては、第1のフライングコンデンサ110と第2のフライングコンデンサ111が並列接続され、低電位側が入力端子10に接続され、高電位側が出力端子20に接続されている。入力端子10の入力電圧Viに入力電圧Viの約半分の両フライングコンデンサの電圧が加算される。従って、出力端子20からは入力電圧Viの約1.5倍の電圧が出力される。
以上のように、図10の(a)と(b)の状態が交互に繰り返されることにより、出力端子20から入力電圧Viの約1.5倍の電圧を得ることができる。
【0010】
図11に示す昇圧比2倍の動作モードにおいて、(a)に示す状態では、P型MOSトランジスタ101,103とN型MOSトランジスタ108,109はオン状態、P型MOSトランジスタ102,104〜107はオフ状態である。図示していないが、スイッチ113はP型MOSトランジスタ103のバックゲートを入力端子10側に接続している。この状態において、第1のフライングコンデンサ110と第2のフライングコンデンサ111には、それぞれ入力電圧Viが印加される。
【0011】
図11の(b)に示す状態では、P型MOSトランジスタ102,104,105,107はオン状態であり、P型MOSトランジスタ101,103,106とN型MOSトランジスタ108,109はオフ状態である。図示していないが、スイッチ113はP型MOSトランジスタ103のバックゲートを第2のフライングコンデンサ111側に接続している。この状態において、第1のフライングコンデンサ110と第2のフライングコンデンサ111は並列接続され、低電位側が入力端子10に接続され、高電位側が出力端子20に接続される。入力端子10の入力電圧Viに両フライングコンデンサの電圧(Vi)が加算される。従って、出力端子20からは入力電圧Viの約2倍の電圧が出力される。
以上のように、図11の(a)と(b)の状態が交互に繰り返されることにより、出力端子20から入力電圧Viの約2倍の電圧を得ることができる。
【0012】
尚、特許文献1では、P型MOSトランジスタ106のバックゲートを第1のフライングコンデンサ110側もしくは第2のフライングコンデンサ111側に切り替えるスイッチが記載され、貫通電流を防ぐための各スイッチの切換えの順序が説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2003−348821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記のように構成され動作する従来のチャージポンプ回路は、電池を電源とした小型で携帯可能な電子機器に多く用いられており、各構成要素は半導体集積回路内に集積化されている。従って、チャージポンプ回路における構成要素であるスイッチング素子の配設数の低減化は小型携帯化にとって達成すべき重要な課題であった。
本発明は、昇圧比を1倍、1.5倍、又は2倍に選択して入力電圧を変換して出力するチャージポンプ回路の小型化を目的として、チャージポンプ回路の構成要素であるスイッチング素子の低減化を図り、電子機器の小型携帯化に寄与することのできるチャージポンプ回路の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記の目的を達成するため、本発明に係る第1の観点のチャージポンプ回路は、
入力電圧が入力される入力端子と、
出力電圧を出力する出力端子と、
接地端子と、
少なくとも第1のコンデンサと第2のコンデンサを有するコンデンサと、
前記入力端子と前記第1のコンデンサの一端の間に接続される第1のスイッチと、
前記第1のコンデンサの他端と前記第2のコンデンサの一端の間に接続される第2のスイッチと、
前記入力端子と前記第2のコンデンサの他端の間に接続される第3のスイッチと、
第1のコンデンサの一端と前記第2のコンデンサの一端の間に接続される第4のスイッチと、
前記第1のコンデンサの一端と前記出力端子の間に接続される第5のスイッチと、
前記第2のコンデンサの他端と前記接地端子の間に接続される第6のスイッチと、
前記第1のコンデンサの他端と前記第2のコンデンサの他端の間に接続される第7のスイッチと、
前記各スイッチのオンオフを制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサを並列接続して前記入力電圧で充電する第1の状態と、
前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサを並列接続して前記入出力端子間に接続し、出力側に放電する第2の状態と、を繰り返して昇圧比が2倍となる動作モード(2倍圧モード)と、
前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサを直列接続して前記入力電圧で充電する第3の状態と、
前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサを並列接続して前記入出力端子間に接続し、出力側に放電する第4の状態と、を繰り返して昇圧比が1.5倍となる動作モード(1.5倍圧モード)とを有しており
前記制御回路は、
前記第1の状態において、前記第1のスイッチと前記第4のスイッチと前記第6のスイッチと前記第7のスイッチがオン状態であり、他のスイッチがオフ状態となり、
前記第2の状態において、前記第3のスイッチと前記第4のスイッチと前記第5のスイッチと前記第7のスイッチがオン状態であり、他のスイッチがオフ状態となり、
前記第3の状態において、前記第1のスイッチと前記第2のスイッチと前記第6のスイッチがオン状態であり、他のスイッチがオフ状態となり、
前記第4の状態において、前記第3のスイッチと前記第4のスイッチと前記第5のスイッチと前記第7のスイッチがオン状態であり、他のスイッチがオフ状態となるよう制御しており、さらに
前記制御回路は、
前記第1のスイッチと前記第2のスイッチと前記第5のスイッチと前記第6のスイッチがオン状態であり、他のスイッチがオフ状態となる1倍圧モードを有するよう構成されている。以上のように構成された本発明のチャージポンプ回路においては、構成要素であるスイッチング素子の配設数の低減化を図ることが可能となり、昇圧比を変更できるチャージポンプ回路を用いた装置の小型携帯化を達成することができる。また、本発明においては、昇圧比を選択して入力電圧を変換し、出力するチャージポンプ回路の小型化を達成することができる。
【0016】
また、本発明に係る第2の観点のチャージポンプ回路は、前記第1の観点において、
前記制御回路が、前記入力電圧に基づいて、前記2倍圧モードまたは前記1.5倍圧モードまたは1倍圧モードを選択するよう構成しても良い。
【0017】
また、本発明に係る第3の観点のチャージポンプ回路は、前記第1の観点において、前記第7のスイッチがP型MOSトランジスタとN型MOSトランジスタを並列接続した構成でも良い。
【0018】
また、本発明に係る第4の観点のチャージポンプ回路は、前記第1の観点において、
前記出力電圧を制御するために、前記第6のスイッチのオン抵抗を調整する帰還回路を設けても良い。このように帰還回路を設けて第6のスイッチのオン抵抗を制御することにより、出力電圧を所定の値に制御することができる。
【0019】
また、本発明に係る第5の観点のチャージポンプ回路は、前記第4の観点において、前記帰還回路が、出力電圧と基準電圧とを比較し増幅する比較器を有し、前記第6のスイッチの駆動信号がオフ状態とき前記第6のスイッチをオフ状態とし、前記第6のスイッチの駆動信号がオン状態とき前記第6のスイッチを前記比較器の出力により駆動するよう構成しても良い。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、従来のチャージポンプ回路より少ないスイッチング素子数による簡単な構成で、1倍、1.5倍、2倍の昇圧比を選択して入力電圧を変換して出力する電源回路であるチャージポンプ回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る第1の実施形態のチャージポンプ回路の回路構成図。
【図2】(a)は第1の実施形態のチャージポンプ回路の2倍圧モードにおける各駆動信号のタイミングチャート、(b)は第1の実施形態のチャージポンプ回路の2倍圧モードにおける第1の状態を示す等価回路図、(c)は第1の実施形態のチャージポンプ回路の2倍圧モードにおける第2の状態を示す等価回路図。
【図3】(a)は第1の実施形態のチャージポンプ回路の1.5倍圧モードにおける各駆動信号のタイミングチャート、(b)は第1の実施形態のチャージポンプ回路の1.5倍圧モードにおける第3の状態を示す回路図、(c)は第1の実施形態のチャージポンプ回路の1.5倍圧モードにおける第4の状態を示す回路図。
【図4】本発明に係る第2の実施形態のチャージポンプ回路の回路構成図。
【図5】(a)は第2の実施形態のチャージポンプ回路の2倍圧モードにおける各駆動信号のタイミングチャート、(b)は第2の実施形態のチャージポンプ回路の2倍圧モードにおける第1の状態を示す回路図、(c)は第2の実施形態のチャージポンプ回路の2倍圧モードにおける第2の状態を示す回路図。
【図6】(a)は第2の実施形態のチャージポンプ回路の1.5倍圧モードにおける各駆動信号のタイミングチャート、(b)は第2の実施形態のチャージポンプ回路の1.5倍圧モードにおける第3の状態を示す回路図、(c)は第2の実施形態のチャージポンプ回路の1.5倍圧モードにおける第4の状態を示す回路図。
【図7】本発明に係る第3の実施形態に係るチャージポンプ回路の回路構成図。
【図8】従来のチャージポンプ回路の回路構成図。
【図9】従来のチャージポンプ回路の1倍昇圧時における等価回路図。
【図10】従来のチャージポンプ回路の1.5倍昇圧時における等価回路図。
【図11】従来のチャージポンプ回路の2倍昇圧時における等価回路図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明のチャージポンプ回路に係る好適な実施形態について添付の図面を参照しつつ説明する。
【0023】
《第1の実施形態》
まず、本発明に係る第1の実施形態のチャージポンプ回路について、添付の図1から図3を参照しつつ説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係るチャージポンプ回路の回路構成図である。
図1に示す第1の実施形態のチャージポンプ回路において、入力端子1に直流の入力電圧Viが印加され、その入力電圧Viが検出されて昇圧率が選定され、出力端子2から所望の出力電圧Voが出力されるよう構成されている。第1の実施形態のチャージポンプ回路には、8個のスイッチング素子と、第1のコンデンサ3と、第2のコンデンサ4と、出力コンデンサ5が設けられている。出力コンデンサ5は、出力端子2に接続され、図示していないが負荷に直流の出力電圧Voを出力する。第1のコンデンサ3と第2のコンデンサ4の静電容量は等しく設定されている。
【0024】
制御回路6は、駆動信号V11,V12,V13,V14,V15,V16,V17,V18を対応する各スイッチング素子に出力して制御する。第1のスイッチ11は入力端子1と第1のコンデンサ3の一端の間に接続され、駆動信号V11によってオンオフされる。第2のスイッチ12は入力端子1と第1のコンデンサ3の他端の間に接続され、駆動信号V12によってオンオフされる。第3のスイッチ13は第1のコンデンサ3の他端と第2のコンデンサ4の一端の間に接続され、駆動信号V13によってオンオフされる。第4のスイッチ14は、入力端子1と第2のコンデンサ4の他端の間に接続され、駆動信号V14によってオンオフされる。第5のスイッチ15は第1のコンデンサ3の一端と出力端子2の間に接続され、駆動信号V15によってオンオフされる。第6のスイッチ16は第1のコンデンサ3の他端と接地間に接続され、駆動信号V16によってオンオフされる。第7のスイッチ17は第2のコンデンサ4の一端と出力端子2の間に接続され、駆動信号V17によってオンオフされる。第8のスイッチ18は第2のコンデンサ4の他端と接地間に接続され、駆動信号V18によってオンオフされる。また、第6のスイッチ16と第8のスイッチ18はN型MOSトランジスタであり、その他のスイッチング素子はP型MOSトランジスタである。
【0025】
制御回路6は、入力電圧Viを検出し、検出された入力電圧Viを第1の所定値(X)及び第2の所定値(Y)とそれぞれ比較する。第1の所定値(X)は第2の所定値(Y)より小さく(X<Y)設定されている。制御回路6は、入力電圧Viが第1の所定値(X)より低い場合(Vi<X)には昇圧比2倍の動作モード(2倍圧モード)を選択し、入力電圧Viが第1の所定値(X)以上で第2の所定値(Y)より低い場合(X≦Vi<Y)には昇圧比1.5倍の動作モード(1.5倍圧モード)を選択し、入力電圧Viが第2の所定値以上の場合(Y≦Vi)には昇圧比1倍の動作モード(1倍圧モード)を選択して、各スイッチング素子をオンオフ制御する。このように入力電圧Viを昇圧することにより、電池などの直流電源における電圧低下を補うことができる構成となる。
【0026】
図2の(a)は2倍圧モードにおける各駆動信号V11〜V18の動作波形を示す。図2における(b)と(c)は、2倍圧モードにおける第1の状態と第2の状態の各スイッチング素子のオンオフ状態を示す等価回路図である。
図2の(b)に示すように、2倍圧モードにおける第1の状態では、第1のスイッチ11と第4のスイッチ14と第6のスイッチ16と第7のスイッチ17がオン状態で、他のスイッチはオフ状態である。尚、オフ状態のスイッチはボディダイオードを表示している。従って、第1の状態において、第1のコンデンサ3は入力電圧Viで充電されるとともに、第2のコンデンサ4は入力端子1と出力端子2の間に接続されて、その電荷を出力側に放電する。
【0027】
次に、図2の(c)に示すように、2倍圧モードにおける第2の状態では、第2のスイッチ12と第3のスイッチ13と第5のスイッチ15と第8のスイッチ18がオン状態であり、他のスイッチはオフ状態である。従って、第2のコンデンサ4は入力電圧Viで充電されるとともに、第1のコンデンサ3は入力端子1と出力端子2の間に接続されて、その電荷を出力側に放電する。
【0028】
以上のように、2倍圧モードにおいて、第1の状態と第2の状態が繰り返されることにより、入力端子1の入力電圧Viに第1のコンデンサ3と第2のコンデンサ4に充電された電圧が交互に上乗せされるため、出力端子2には入力電圧Viの約2倍の電圧が生成される。
【0029】
図3の(a)は1.5倍圧モードにおける各駆動信号V11〜V18の動作波形を示す。図3における(b)と(c)は、1.5倍圧モードにおける第3の状態と第4の状態の各スイッチング素子のオンオフ状態を示す等価回路図である。
図3の(b)に示すように、1.5倍圧モードにおける第3の状態では、第1のスイッチ11と第3のスイッチ13と第8のスイッチ18がオン状態で、他のスイッチはオフ状態である。尚、オフ状態のスイッチはボディダイオードを表示している。従って、第3の状態において、第1のコンデンサ3と第2のコンデンサ4は直列に接続され、入力電圧Viで充電される。即ち、第1のコンデンサ3と第2のコンデンサ4のそれぞれは、入力電圧Viの約半分の電圧Vi/2に充電される。
【0030】
次に、図3の(c)に示すように、1.5倍圧モードにおける第4の状態では、第2のスイッチ12と第4のスイッチ14と第5のスイッチ15と第7のスイッチ17がオン状態であり、他のスイッチはオフ状態である。従って、第1のコンデンサ3と第2のコンデンサ4は並列接続されるとともに、入力端子1と出力端子2の間に接続されて、その電荷を出力側に放電する。
【0031】
以上のように、1.5倍圧モードにおいて、第3の状態と第4の状態が繰り返されることにより、第3の状態で入力電圧Viの約半分の電圧Vi/2に充電された各コンデンサの電圧が、第4の状態で入力端子1の入力電圧Viに上乗せされるので、出力端子2には入力電圧Viの約1.5倍の電圧が生成される。
【0032】
尚、1倍圧モードに関しては、図示していないが、第1のスイッチ11と第3のスイッチ13と第5のスイッチ15と第8のスイッチ18がオン状態であり、他のスイッチはオフ状態である。従って、第1のコンデンサ3と第2のコンデンサ4は直列に入力電圧Viで充電されるとともに、オン状態である第1のスイッチ11と第5のスイッチ15によって、入力端子1と出力端子2は短絡されている。従って、出力端子2には入力電圧Viの約1倍の電圧が生成される。
【0033】
以上のように、第1の実施形態のチャージポンプ回路は、図8に示した従来例より少ないスイッチング素子により構成された電源回路により、入力電圧に対して1倍、1.5倍、2倍の昇圧比を適切に選択して変換し、出力することができる。例えば、図8に示した従来のチャージポンプ回路の構成に比べると、第1の実施形態のチャージポンプ回路においては、バックゲートの電位を切り替えるスイッチング素子(103)を設ける必要が無く、その従来例より少ない8個のスイッチング素子により、1倍、1.5倍、2倍の昇圧比を選択して入力電圧を変換して出力することができる構成である。
【0034】
《第2の実施形態》
図4は本発明に係る第2の実施形態のチャージポンプ回路の回路構成図である。図4に示す第2の実施形態のチャージポンプ回路において、入力端子1に直流の入力電圧Viが印加され、その入力電圧Viが検出されて昇圧率が選定され、出力端子2から所望の出力電圧Voが出力されるよう構成されている。第2の実施形態のチャージポンプ回路には、8個のスイッチング素子と、第1のコンデンサ3aと、第2のコンデンサ4aと、出力コンデンサ5が設けられている。出力コンデンサ5は、出力端子2に接続され、図示していないが負荷に直流の出力電圧Voを出力する。第1のコンデンサ3aと第2のコンデンサ4bの静電容量は等しく設定されている。
【0035】
制御回路6aは、駆動信号V21,V22,V23,V24,V25,V26,V27a,V27bを対応する各スイッチング素子に出力する。第1のスイッチ21は入力端子1と第1のコンデンサ3aの一端の間に接続され、駆動信号V21によってオンオフされる。第2のスイッチ22は第1のコンデンサ3aの他端と第2のコンデンサ4aの一端の間に接続され、駆動信号V22によってオンオフされる。第3のスイッチ23は入力端子1と第2のコンデンサ4aの他端の間に接続され、駆動信号V23によってオンオフされる。第4のスイッチ24は第1のコンデンサ3aの一端と第2のコンデンサ4aの一端の間に接続され、駆動信号V24によってオンオフされる。第5のスイッチ25は第1のコンデンサ3aの一端と出力端子2の間に接続され、駆動信号V25によってオンオフされる。上記の第1から第5のスイッチ21から25はP型MOSトランジスタで構成される。
【0036】
第6のスイッチ26は第2のコンデンサ4aの他端と接地間に接続されるN型MOSトランジスタであり、駆動信号V26によってオンオフされる。第7のスイッチ27は、P型MOSトランジスタ27aとN型MOSトランジスタ27bの並列構成体からなり、第1のコンデンサ3aの他端と第2のコンデンサ4aの他端の間に接続されている。第7のスイッチ27において、P型MOSトランジスタ27aは駆動信号V27aによってオンオフされ、N型MOSトランジスタ27bは駆動信号V27bによってオンオフされる。
【0037】
制御回路6aは、入力電圧Viを検出し、検出された入力電圧Viを第1の所定値(X)及び第2の所定値(Y)とそれぞれ比較する。第1の所定値(X)は第2の所定値(Y)より小さく(X<Y)設定されている。制御回路6aは、入力電圧Viが第1の所定値(X)より低い場合(Vi<X)には昇圧比2倍の動作モード(2倍圧モード)を選択し、入力電圧Viが第1の所定値(X)以上で第2の所定値(Y)より低い場合(X≦Vi<Y)には昇圧比1.5倍の動作モード(1.5倍圧モード)を選択し、入力電圧Viが第2の所定値以上の場合(Y≦Vi)には昇圧比1倍の動作モード(1倍圧モード)を選択して、各スイッチング素子をオンオフ制御する。このように入力電圧Viを昇圧することにより、電池などの直流電源における電圧低下を補うことができる構成となる。
【0038】
図5の(a)は2倍圧モードにおける各駆動信号V21〜V26及びV27aとV27bの動作波形を示す。図5における(b)と(c)は、2倍圧モードにおける第1の状態と第2の状態の各スイッチング素子のオンオフ状態を示す等価回路図である。
図5の(b)に示すように、2倍圧モードにおける第1の状態では、第1のスイッチ21と第4のスイッチ24と第6のスイッチ26と第7のスイッチ27のN型MOSトランジスタ27bがオン状態であり、他のスイッチはオフ状態である。尚、オフ状態のスイッチはボディダイオードを表示している。第7のスイッチ27のP型MOSトランジスタ27aに関しては、駆動信号V27aのゲート電位はLレベルとなっているが、ソース電位もLレベルであるためオンできない。この第1の状態において、第1のコンデンサ3aと第2のコンデンサ4aはともに入力電圧Viで充電される。
【0039】
次に、図5の(c)に示すように、2倍圧モードにおける第2の状態では、第3のスイッチ23と第4のスイッチ24と第5のスイッチ25と第7のスイッチ27のP型MOSトランジスタ27aがオン状態であり、他のスイッチはオフ状態である。第7のスイッチ27のN型MOSトランジスタ27bは、駆動信号V27bのゲート電位がHレベルとなっているが、ソース電位もHレベル(入力電圧Vi)であるためオンできない。この第2の状態において、第1のコンデンサ3aと第2のコンデンサ4aは並列に接続されるとともに、入力端子1と出力端子2の間に接続されて、その電荷を出力側に放電する。
【0040】
以上のように、2倍圧モードにおいて、第1の状態と第2の状態が繰り返されることにより、第1の状態で入力電圧Viに充電された第1のコンデンサ3aと第2のコンデンサ4aの並列構成における電圧が、第2の状態で入力電圧Viに上乗せされるので、出力端子2には入力電圧Viの約2倍の電圧が生成される。
【0041】
図6の(a)は1.5倍圧モードにおける各駆動信号V21〜V26,V27a,V27bの動作波形を示す。図6における(b)と(c)は、1.5倍圧モードにおける第3の状態と第4の状態の各スイッチング素子のオンオフ状態を示す等価回路図である。
【0042】
図6の(b)に示すように、1.5倍圧モードにおける第3の状態では、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22と第6のスイッチ26がオン状態であり、他のスイッチはオフ状態である。尚、オフ状態のスイッチはボディダイオードを表示している。従って、第1のコンデンサ3aと第2のコンデンサ4aは直列に接続され、入力電圧Viで充電される。即ち、第1のコンデンサ3aと第2のコンデンサ4aのそれぞれは入力電圧Viの約半分の電圧Vi/2に充電される。
【0043】
次に、図6の(c)に示すように、1.5倍圧モードにおける第4の状態では、第3のスイッチ23と第4のスイッチ24と第5のスイッチ25と第7のスイッチ27のP型MOSトランジスタ27aがオン状態であり、他のスイッチはオフ状態である。第7のスイッチ27のN型MOSトランジスタ27bは、駆動信号V27bのゲート電位がHレベルとなっているが、ソース電位もHレベル(入力電圧Vi)なのでオンできない。この第4の状態において、第1のコンデンサ3aと第2のコンデンサ4aは並列接続されるとともに、入力端子1と出力端子2の間に接続されて、その電荷を出力側に放電する。
【0044】
以上のように、1.5倍圧モードにおいて、第3の状態と第4の状態が繰り返されることにより、第3の状態で入力電圧Viの約半分の電圧Vi/2に充電された各コンデンサの電圧が、第4の状態で入力端子1の入力電圧Viに上乗せされるので、出力端子2には入力電圧Viの約1.5倍の電圧が生成される。
【0045】
尚、1倍圧モードに関しては、図示していないが、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22と第5のスイッチ25と第6のスイッチ26がオン状態であり、他のスイッチはオフ状態である。従って、第1のコンデンサ3aと第2のコンデンサ4aは直列に入力電圧Viで充電されるとともに、オン状態である第1のスイッチ21と第5のスイッチ25によって、入力端子1と出力端子2は短絡される。従って、出力端子2には入力電圧Viの約1倍の電圧が生成される。
【0046】
以上のように、第2の実施形態のチャージポンプ回路は、少ないスイッチング素子により構成された電源回路により、入力電圧に対して1倍、1.5倍、2倍の昇圧比を選択して変換し、出力することができる。例えば、図8に示した従来のチャージポンプ回路の構成に比べると、第2の実施形態のチャージポンプ回路においては、バックゲートの電位を切り替えるスイッチング素子(103)を設ける必要が無く、その従来例より少ない8個のスイッチング素子により、1倍、1.5倍、2倍の昇圧比を選択して入力電圧を変換して出力することができる。
尚、第1の実施形態及び第2の実施形態のチャージポンプ回路の1倍圧モードでは、第1のコンデンサと第2のコンデンサが直列に入力電圧Viで充電したが、これは入力電圧Viが低下して1.5倍圧モードに切り替わる際に各コンデンサ電圧の変動を抑え、スムーズな動作モードの切換を行うためである。
【0047】
《第3の実施形態》
前述の第2の実施形態において、第7のスイッチ27は双方向に電流が流れる上、接地電位や入力電圧Viとなるため、P型MOSトランジスタ27aとN型MOSトランジスタ27bを並列接続した構成となっている。このため、第2の実施形態のチャージポンプ回路においては、1.5倍圧モードの第3の状態や1倍圧モードにおいては、第7のスイッチ27のP型MOSトランジスタ27aとN型MOSトランジスタ27bはオフ状態であるが、これらのボディダイオードは並列且つ双方向に接続されている。このため、第2の実施形態における第2のコンデンサ4aの電圧は、P型MOSトランジスタ27aとN型MOSトランジスタ27bのボディダイオードの順方向電圧以下という制約がある。
【0048】
上記のように第2の実施形態のチャージポンプ回路は、第1の実施形態に比べて第2のコンデンサ4aの電圧に制約があるが、第1のコンデンサ3a及び第2のコンデンサ4aが動作モードによらず同じタイミングで充電され、その充電電流が第6のスイッチ26(図4参照)を流れる構成である。従って、第6のスイッチ26のオン状態のオン抵抗を制御することによって、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサの充電量を調整することが可能となる。このように各コンデンサの充電量を調整することにより出力電圧Voを所定の電圧値に調整することができる。
【0049】
以下、出力電圧Voを所定の電圧値に調整するための帰還回路を設けたチャージポンプ回路を本発明に係る第3の実施形態として説明する。図7は、本発明に係る第3の実施形態のチャージポンプ回路の構成を示す回路図である。尚、第3の実施形態において、図4に示した第2の実施形態のチャージポンプ回路と実質的に同じ構成を有し、同じ動作を行うものには同じ符号を付与し、その説明は第2の実施形態における説明を援用し、ここでは省略する。
【0050】
図7において、図4に示した第2の実施形態のチャージポンプ回路と異なるのは、駆動信号V26が帰還回路30を介して第6のスイッチ26に入力されるよう構成されている点である。帰還回路30は、基準電圧源60と、出力電圧Voと基準電圧源60の電圧が入力される誤差増幅器61と、誤差増幅器61の出力にドレインが接続されてソースが接地されたN型MOSトランジスタ62と、制御回路6aの出力する駆動信号V26を反転してN型MOSトランジスタ62のゲートへ印加するインバータ63とを有して構成されている。この帰還回路30の誤差増幅器61の出力は、第6のスイッチ26であるN型MOSトランジスタに印加される。
【0051】
以上のように構成された第3の実施形態のチャージポンプ回路における出力電圧Voの調整動作について説明する。第3の実施形態のチャージポンプ回路は、第6のスイッチ26のオン状態におけるオン抵抗を制御することにより、出力電圧Voが調整される。
まず、駆動信号V26がLレベルである時、第2の実施形態であれば第6のスイッチ26はオフ状態となるが、第3の実施形態においても同様にオフ状態となる。即ち、Lレベルの駆動信号V26はインバータ63によってHレベルとなり、これによってN型MOSトランジスタ62がオン状態となって、第6のスイッチ26のゲート電位を接地して第6のスイッチ26をオフ状態とする。
【0052】
次に、駆動信号V26がHレベルである時、N型MOSトランジスタ62がオフ状態となって、第6のスイッチ26のゲート電位は誤差増幅器61の出力となる。誤差増幅器61の出力は、出力電圧Voと基準電圧源60の電圧との誤差を増幅している。出力電圧Voが基準電圧源60の電圧より高くなろうとすると、誤差増幅器61の出力は低下し、第6のスイッチ26のオン抵抗を高くする。このため、第6のスイッチ26を介して流れる第1のコンデンサ3a及び第2のコンデンサ4aの充電電流は制限され、それらの充電電圧は低くなる。この充電電圧が入力電圧Viに加算されて出力されるため、第1のコンデンサ3a及び第2のコンデンサ4aの充電電圧が低くなると出力電圧Voも低下する。
逆に、出力電圧Voが基準電圧源60の電圧より低くなろうとすると、誤差増幅器61の出力は上昇し、第6のスイッチ26のオン抵抗を低くする。このため、第1のコンデンサ3a及び第2のコンデンサ4aの充電電流は増え、充電電圧が高くなるので、出力電圧Voも高くなる。
以上の動作によって、第3の実施形態のチャージポンプ回路の出力電圧Voは、基準電圧源60の電圧と等しくなるように制御される。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、各種電子機器に直流電圧を供給する電源回路等において有用であり汎用性の高いチャージポンプ回路である。
【符号の説明】
【0054】
1 入力端子
2 出力端子
3 第1のコンデンサ
4 第2のコンデンサ
5 出力コンデンサ
6 制御回路
11 第1のスイッチ素子
12 第2のスイッチ素子
13 第3のスイッチ素子
14 第4のスイッチ素子
15 第5のスイッチ素子
16 第6のスイッチ素子
17 第7のスイッチ素子
18 第8のスイッチ素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電圧が入力される入力端子と、
出力電圧を出力する出力端子と、
接地端子と、
少なくとも第1のコンデンサと第2のコンデンサを有するコンデンサと、
前記入力端子と前記第1のコンデンサの一端の間に接続される第1のスイッチと、
前記第1のコンデンサの他端と前記第2のコンデンサの一端の間に接続される第2のスイッチと、
前記入力端子と前記第2のコンデンサの他端の間に接続される第3のスイッチと、
第1のコンデンサの一端と前記第2のコンデンサの一端の間に接続される第4のスイッチと、
前記第1のコンデンサの一端と前記出力端子の間に接続される第5のスイッチと、
前記第2のコンデンサの他端と前記接地端子の間に接続される第6のスイッチと、
前記第1のコンデンサの他端と前記第2のコンデンサの他端の間に接続される第7のスイッチと、
前記各スイッチのオンオフを制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサを並列接続して前記入力電圧で充電する第1の状態と、
前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサを並列接続して前記入出力端子間に接続し、出力側に放電する第2の状態と、を繰り返す2倍圧モードと、
前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサを直列接続して前記入力電圧で充電する第3の状態と、
前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサを並列接続して前記入出力端子間に接続し、出力側に放電する第4の状態と、を繰り返す1.5倍圧モードを有しており、
前記制御回路は、
前記第1の状態において、前記第1のスイッチと前記第4のスイッチと前記第6のスイッチと前記第7のスイッチがオン状態であり、他のスイッチがオフ状態となり、
前記第2の状態において、前記第3のスイッチと前記第4のスイッチと前記第5のスイッチと前記第7のスイッチがオン状態であり、他のスイッチがオフ状態となり、
前記第3の状態において、前記第1のスイッチと前記第2のスイッチと前記第6のスイッチがオン状態であり、他のスイッチがオフ状態となり、
前記第4の状態において、前記第3のスイッチと前記第4のスイッチと前記第5のスイッチと前記第7のスイッチがオン状態であり、他のスイッチがオフ状態となるよう制御しており、さらに
前記制御回路は、
前記第1のスイッチと前記第2のスイッチと前記第5のスイッチと前記第6のスイッチがオン状態であり、他のスイッチがオフ状態となる1倍圧モードを有するチャージポンプ回路。
【請求項2】
前記制御回路は、前記入力電圧に基づいて、前記2倍圧モードまたは前記1.5倍圧モードまたは1倍圧モードを選択することを特徴とする請求項1記載のチャージポンプ回路。
【請求項3】
前記第7のスイッチがP型MOSトランジスタとN型MOSトランジスタを並列接続した構成である請求項1記載のチャージポンプ回路。
【請求項4】
前記出力電圧を制御するために、前記第6のスイッチのオン抵抗を調整する帰還回路が設けられたことを特徴とする請求項1記載のチャージポンプ回路。
【請求項5】
前記帰還回路が、出力電圧と基準電圧とを比較し増幅する差動増幅器を有し、前記第6のスイッチの駆動信号がオフ状態とき前記第6のスイッチをオフ状態とし、前記第6のスイッチの駆動信号がオン状態とき前記第6のスイッチを前記差動増幅器の出力により駆動するよう構成された請求項4記載のチャージポンプ回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−135776(P2011−135776A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85096(P2011−85096)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【分割の表示】特願2006−147685(P2006−147685)の分割
【原出願日】平成18年5月29日(2006.5.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】