説明

チューナ制御装置、チューナ制御方法、及びチューナ制御システム

【課題】ユーザによる面倒な選択操作を必要とせずに、重複チャンネルの選局に対処することが可能なチューナ制御方法を提供すること。
【解決手段】放送識別情報及びチャンネル番号により構成されるチャンネルコードを解釈し、チャンネル番号を解釈してチャンネルを選局するチューナに対して選局を指示するチューナ制御方法は、同一チャンネル番号を含む複数のチャンネルコード及びこれら各チャンネルコードに対応した操作情報により構成される重複情報を受信し、所定のチャンネルコードに基づく選局指示に対応して、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれている場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号及び前記所定のチャンネルコードに対応した操作情報を前記チューナに対して送信し選局を指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送識別情報及びチャンネル番号により構成されるチャンネルコードを解釈し、チャンネル番号を解釈してチャンネルを選局するチューナに対して選局を指示するチューナ制御装置、チューナ制御方法、及びチューナ制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地上波、BS、CSデジタル放送サービスが普及し、これらのデジタル放送サービスをケーブルTV事業者を介して視聴する環境が提供されている。具体的には、STB(セットトップボックス)と呼ばれるチューナの一種が、レコーダーなどのチューナ制御装置から指定されたチャンネル番号に基づき、地上波、BS、CSデジタル放送サービスにより提供される複数のチャンネルの中から指定されたチャンネルを選択し、選択されたチャンネルの映像をレコーダーへ送信する。これにより、レコーダーを介して選択されたチャンネルの映像を視聴したり、レコーダーを介して選択されたチャンネルの映像をレコーダーにて録画したりすることができる。
【0003】
ところが、地上波、BS、CSデジタル放送サービスにおいてチャンネル番号の重複という問題がある。例えば、BSのチャンネル番号101とCSのチャンネル番号101とが存在し、両者において異なる番組が放送されていると仮定する。このようなケースで、チューナは、チャンネル番号101を指定されただけでは、BSのチャンネル番号101を選択するべきなのか、CSのチャンネル番号101を選択するべきなのか判断できない。
【0004】
そこで、このようなケースで、BSのチャンネル番号101とCSのチャンネル番号101とをユーザに提示して選択させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−94889
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記技術では、ユーザによる面倒な選択操作が必要となる。それだけでなく、例えば、録画予約に対応してチャンネルの重複が発生した場合には、ユーザが選択操作できないこともあり得る。
【0006】
本発明の目的は、ユーザによる面倒な選択操作を必要とせずに、重複チャンネルの選局に対処することが可能なチューナ制御装置、チューナ制御方法、及びチューナ制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一実施形態に係るチューナ制御装置は、放送識別情報及びチャンネル番号により構成されるチャンネルコードを解釈し、チャンネル番号を解釈してチャンネルを選局するチューナに対して選局を指示するチューナ制御装置であって、
このチューナ制御装置は、同一チャンネル番号を含む複数のチャンネルコード、及びこれら各チャンネルコードに対応した操作情報により構成される重複情報を受信する重複情報受信手段と、所定のチャンネルコードに基づく選局指示に対応して、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれている場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号及び前記所定のチャンネルコードに対応した操作情報を前記チューナに対して送信し選局を指示し、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれていない場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号を前記チューナに対して送信し選局を指示する選局指示手段と、前記選局指示に基づきチャンネルを選局して映像を得るチューナから送信される前記映像を受信する映像受信手段と、を備えている。
【0008】
この発明の一実施形態に係るチューナ制御方法は、放送識別情報及びチャンネル番号により構成されるチャンネルコードを解釈し、チャンネル番号を解釈してチャンネルを選局するチューナに対して選局を指示するチューナ制御方法であって、
このチューナ制御方法は、同一チャンネル番号を含む複数のチャンネルコード、及びこれら各チャンネルコードに対応した操作情報により構成される重複情報を受信し、所定のチャンネルコードに基づく選局指示に対応して、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれている場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号及び前記所定のチャンネルコードに対応した操作情報を前記チューナに対して送信し選局を指示し、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれていない場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号を前記チューナに対して送信し選局を指示し、前記選局指示に基づきチャンネルを選局して映像を得るチューナから送信される前記映像を受信する。
【0009】
この発明の一実施形態に係るチューナ制御方法は、放送識別情報及びチャンネル番号により構成されるチャンネルコードを解釈し、チャンネル番号を解釈してチャンネルを選局するチューナに対して選局を指示するチューナ制御装置、及び前記チューナ制御装置とネットワークを介して接続する重複情報管理サーバにより実行されるチューナ制御方法であって、
前記重複情報管理サーバは、同一チャンネル番号を含む複数のチャンネルコード、及びこれら各チャンネルコードに対応した操作情報により構成される重複情報を管理し、前記重複情報を前記チューナ制御装置へ送信し、
前記チューナ制御装置は、前記重複情報を前記重複情報管理サーバから受信し、所定のチャンネルコードに基づく選局指示に対応して、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれている場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号及び前記所定のチャンネルコードに対応した操作情報を前記チューナに対して送信し選局を指示し、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれていない場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号を前記チューナに対して送信し選局を指示し、前記選局指示に基づきチャンネルを選局して映像を得る前記チューナから送信される前記映像を受信する。
【0010】
この発明の一実施形態に係る重複情報管理サーバは、放送識別情報及びチャンネル番号により構成されるチャンネルコードを解釈し、チャンネル番号を解釈してチャンネルを選局するチューナに対して選局を指示するチューナ制御装置とネットワークを介して接続する重複情報管理サーバであって、
この重複情報管理サーバは、同一チャンネル番号を含む複数のチャンネルコード、及びこれら各チャンネルコードに対応した操作情報により構成される複数の重複情報を管理し、これら複数の重複情報は、前記チューナを識別するためのチューナ識別情報及び前記チャンネルコードに基づく番組サービスの提供事業者を識別するためのサービス識別情報により区別された情報であり、前記チューナ制御装置から送信された、前記チューナ識別情報及び前記サービス識別情報を含む重複情報要求を受信し、前記複数の重複情報の中から、前記重複情報要求に含まれた前記チューナ識別情報及び記サービス識別情報に対応した重複情報を選択し、選択した前記重複情報を前記チューナ制御装置へ送信する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザによる面倒な選択操作を必要とせずに、重複チャンネルの選局に対処することが可能なチューナ制御装置及びチューナ制御方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る番組視聴録画システム(チューナ制御システム)の概略構成を示す図である。図1に示すように、番組視聴録画システムは、第1の機器(チューナ制御装置)10、第2の機器(チューナ)20、配信サーバ(重複情報管理サーバ)30を備えている。
【0014】
第1の機器10と配信サーバ30とはネットワークを介して接続されている。また、第1の機器10は、第2の機器20に対して主となる機器であり、第2の機器20は、第1の機器10に対して従となる機器であり、第1の機器10と第2の機器20とは映像信号ラインを介して接続されており、さらに第1の機器10からの赤外線信号を第2の機器20で受信可能に構成されている。第1の機器10は、例えばハードディスクレコーダである。
【0015】
第1の機器10は、赤外線送出部11、制御部12、映像入力部13、録画処理部14、記憶部15、コード処理部16、通信部17、操作部18を備えている。第2の機器20は、赤外線受光部21、選局処理部22、チューナ部23、映像出力部24、表示部25を備えている。配信サーバ30は、制御部31、通信部32、記憶部33を備えている。
【0016】
第1の機器10は、放送識別情報及びチャンネル番号により構成されるチャンネルコードを解釈し、チューナに対して選局(チャンネル番号)を指示する。これに対して、第2の機器20は、チャンネル番号を解釈してチャンネルを選局する。
【0017】
チャンネルコードは、例えばC200-101のように示され、チャンネルコードの前半のC200が放送識別情報を示し、後半の101がチャンネル番号を示す。放送識別情報は地上波デジタル、BS、CATV、CS1、CS2などを識別するための情報である。よって、図8に示すように、CATVのチャンネル番号101、CATVのチャンネル番号102、CATVのチャンネル番号103は、C200-101、C200-102、C200-103のように示される。また、BSのチャンネル番号101、BSのチャンネル番号102、BSのチャンネル番号103は、C999-101、C999-102、C999-103のように示される。
【0018】
C200、C999等の放送識別情報は、第1の機器10の制御/チャンネルコードの管理のために設定、管理されているもので、第2の機器20により識別できる情報ではない。例えば、第2の機器20は、放送識別情報を受け取っても無視してしまう。また、チャンネルを選局するためには、赤外線(リモコン)を通じてデータを送出するため、第2の機器20側で理解できないコードは送出できないことになっている。そのため、放送識別情報の代わりに、第1の機器10からは、第2の機器20で理解できるネットワーク切換(BS,CS,CATV)を送出する。このネットワーク切換を送出してもわざわざ重複チャンネル選択画面を表示してしまう第2の機器20がある。そのために、以下説明するように、第1の機器10は、第2の機器20に対して、チャンネル番号及び操作情報を送出し、目的のチャンネルを自動選択させる。
【0019】
第1の機器10は、上記したように、チャンネルコードを解釈することができるので、C200-101とC999-101とを区別することができる。これに対して、第2の機器20は、チャンネルコードではなくチャンネル番号を解釈するだけなので、C200-101とC999-101とを区別することができない(第2の機器20は、C200、C999の放送識別情報は受け取らない、或いは無視してしまう)。そこで、後述する重複情報を利用し、第1の機器10がC200-101を指定したときに、第2の機器20がC200-101とC999-101の中からC200-101を自動選択し、また、第1の機器10がC999-101を指定したときに、第2の機器20がC200-101とC999-101の中からC999-101を自動選択することができるシステムを提供する。
【0020】
配信サーバ30の記憶部33は、後述する重複情報を記憶しており、配信サーバ30の通信部32は、第1の機器10からの重複情報要求に対応して重複情報を第1の機器10に対して送信する。第1の機器10は、重複情報に基づき制御信号を赤外線送出部11から送信し、第2の機器20を制御する。第2の機器20は、赤外線受光部21により受光された赤外線信号に基づき、チャンネルを選局して得られた映像を映像出力部24を介して第1の機器10へ送信する。第1の機器10は、映像入力部13を介して受信される映像を出力したり、録画処理部14により録画したりする。
【0021】
ここで、配信サーバ30により管理される重複情報について説明する。つまり、記憶部33に記憶される重複情報について説明する。
【0022】
重複情報は、同一チャンネル番号を含む複数のチャンネルコード、及びこれら各チャンネルコードに対応した操作情報により構成される。例えば、重複情報は、C300-211(操作情報:down, down, enter)、C300-222(操作情報:down, down, enter)、C999-211(操作情報:down, enter)、C999-222(操作情報:down, enter)により構成される。
【0023】
図6、図9、及び図10は、配信サーバ30により管理される重複情報をより詳細に説明するための図である。重複情報の本質は、BSやCATVなどで重複しているチャンネル番号を特定することである。ところが、番組サービスの提供事業者によって、チャンネル番号が異なるため、提供事業者毎に重複情報を用意する必要がある。同様に、第2の機器(チューナ)のメーカによって、選局方法が異なるため、第2の機器のメーカ毎に重複情報を用意する必要がある。即ち、図6及び図9に示すように、番組サービスの提供事業者を識別するためのサービスID及び第2の機器(チューナ)のメーカを識別するためのチューナIDに対応した複数の重複情報を用意する必要がある。
【0024】
図2は、図1に示す第1の機器10の制御部12の概略構成を示す図である。図2に示すように、制御部12は、チャンネル重複情報検索処理部121、チャンネル重複情報解析部122、チャンネル重複情報記憶部123、チャンネル重複判定部124、選局処理部125、チャンネル選択コントロール信号送信部126を備えている。
【0025】
図3は、第1の機器10、第2の機器20、及び配信サーバ30の動作概要を示す図である。図4は、第1の機器10と配信サーバ30の動作を示すフローチャートである。図5は、第1の機器10と第2の機器20の動作を示すフローチャートである。
【0026】
以下、番組視聴録画システムの動作、つまり重複情報を利用した動作について説明する。上記したように、配信サーバ30は、複数の重複情報を管理している。即ち、サービスID1及びチューナID1用の重複情報、サービスID1及びチューナID2用の重複情報、サービスID1及びチューナID3用の重複情報、サービスID2及びチューナID1用の重複情報、サービスID2及びチューナID2用の重複情報、…を管理している。
【0027】
図3及び図4に示すように、例えば第1の機器10の初期設定時又は設定変更時に(ST101)、第1の機器10のチャンネル重複情報検索処理部121は、通信部17を介して、第2の機器20を識別するためのチューナID及びサービスIDを含む重複情報取得要求を配信サーバ30に対して送信する(ST102)。つまり、第1の機器10に対して接続された第2の機器20のチューナID及び第2の機器20により利用されている番組サービスの提供事業者を識別するためのサービスIDを含む重複情報取得要求が配信サーバ30に対して送信される。
【0028】
図3及び図4に示すように、配信サーバ30は、重複情報取得要求を受信し、受信した重複情報取得要求を解析し(ST201)、配信サーバ30が重複情報を保持していれば(ST202、YES)、受信した重複情報取得要求に含まれるチューナID及びサービスIDに基づき、管理されている複数の重複情報の中から該当する重複情報を選択し(ST203)、選択した重複情報を第1の機器10に対して送信する(ST204)。これにより、第1の機器10は、接続相手の第2の機器20の機種に対応し、且つ第2の機器20により利用されている番組サービスの提供事業者に対応した重複情報をダウンロードすることができる。第1の機器10は、ダウンロードした重複情報をコード処理部16により解析し、さらにチャンネル重複情報解析処理部122により解析し(ST103)、チャンネル重複情報記憶処理部123が、解析された重複情報を記憶部15に記憶する(ST104)。
【0029】
なお、第1の機器10が、管理サーバ30に対して重複情報取得要求を送信するタイミングの具体例としては、番組サービスの提供事業者の初期設定時及び設定変更時が挙げられる。さらに、第1の機器10の接続相手である第2の機器(チューナ)の初期設定時及び設定変更時が挙げられる。つまり、番組サービスの提供事業者に変更が生じたり、第1の機器10の接続相手である第2の機器に変更が生じたりした場合には、管理サーバ30に対して重複情報取得要求が送信される。または、配信サーバ30から第1の機器へ提供される番組表更新時が挙げられる。なお、本発明では、第1の機器10が管理サーバ30に対して重複情報取得要求を送信するタイミングは上記に限定されるものではなく、他のタイミングであってもよい。
【0030】
図3及び図5に示すように、第1の機器10の選局処理部125は、操作部18を介して入力された視聴のための選局(チャンネルボタンによる選局又は番組表からの選択による選局)を指示し(ST301)、又は録画処理部14からの録画予約のための選局を指示し(ST301)、第1の機器10の制御部12は、選局指示に基づき、記憶部15に記憶した重複情報を参照し(ST302、YES)、第2の機器20を制御する。つまり、第1の機器10のチャンネル重複判定部124は、所定のチャンネルコードに基づく選局指示に対応して、記憶部15に記憶した重複情報に所定のチャンネルコードが含まれているか否か判定する。第1の機器10のチャンネル選択コントロール信号送信部126は、記憶部15に記憶した重複情報に所定のチャンネルコードが含まれている旨の判定に基づき、所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号及び所定のチャンネルコードに対応した操作情報を第2の機器20に対して送信し選局を指示する(ST303)(ST304)。また、第1の機器10のチャンネル選択コントロール信号送信部126は、記憶部15に記憶した重複情報に所定のチャンネルコードが含まれていない旨の判定に基づき、所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号を第2の機器20に対して送信し選局を指示する(ST304)。
【0031】
ここで一例を挙げて説明する。第1の機器10の記憶部15に記憶された重複情報が、C999-101(操作情報:enter)、C200-101(操作情報:down, enter)を含んでいると仮定する。上記した所定のチャンネルコードがC999-101であれば、重複情報に所定のチャンネルコードが含まれていることになる。よって、第1の機器10のチャンネル選択コントロール信号送信部126は、赤外線送出部11を介して、チャンネル番号101と操作情報(enter)を送信する。また、上記した所定のチャンネルコードがC200-101であっても、重複情報に所定のチャンネルコードが含まれていることになる。よって、第1の機器10のチャンネル選択コントロール信号送信部126は、赤外線送出部11を介して、チャンネル番号101と操作情報(down, enter)を送信する。ところが、上記した所定のチャンネルコードがC999-105であれば、重複情報に所定のチャンネルコードが含まれていないことになる。よって、第1の機器10のチャンネル選択コントロール信号送信部126は、赤外線送出部11を介して、チャンネル番号105を送信する。
【0032】
図3及び図5に示すように、第2の機器20は、チャンネル番号及び操作情報を受信すると(ST401)、受信したチャンネル番号に該当する複数のチャンネルの選択項目を提示し(ST402)、さらに受信した操作情報に基づき複数のチャンネルの選択項目の中から所定のチャンネルの選択項目を選択する(ST403)(ST404)。
【0033】
例えば、第2の機器20が、赤外線受光部21を介して、チャンネル番号101と操作情報(enter)を受信すると、図7に示すように、受信したチャンネル番号101に該当する二つのチャンネルの選択項目(BSのチャンネル番号101とCATVのチャンネル番号101)を提示し、受信した操作情報(enter)に基づき一番目の選択項目(BSのチャンネル番号101)を選択(enter)する。これにより、第2の機器20により選択されたBSのチャンネル番号101の映像が、第2の機器20から第1の機器10へ送信され、第1の機器10は送信した映像を視聴用に提供したり、録画したりする。即ち、第1の機器10は、所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号に対応する映像を受信することができる。
【0034】
また、第2の機器20が、赤外線受光部21を介して、チャンネル番号101と操作情報(down, enter)を受信すると、図7に示すように、チャンネル番号101に該当する二つのチャンネルの選択項目(BSのチャンネル番号101とCATVのチャンネル番号101)を提示し、操作情報(down, enter)に基づき二番目の選択項目(CATVのチャンネル番号101)を選択(down, enter)する。これにより、第2の機器20により選択されたCATVのチャンネル番号101の映像が、第2の機器20から第1の機器10へ送信され、第1の機器10は送信した映像を視聴用に提供したり、録画したりする。即ち、第1の機器10は、所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号に対応する映像を受信することができる。
【0035】
以上により、第2の機器20が、チャンネル番号を解釈し、操作情報(カーソル操作情報、決定入力情報)を解釈するだけで、重複するチャンネル番号が存在していたとしても、目的のチャンネルコードにより指定されるチャンネル番号を正確に選択することができる。その結果、第1の機器10は、目的のチャンネルコードで指定したチャンネル番号の映像を入手することができる。また、上記したように配信サーバ上で管理している操作情報を用いて第2の機器20の動作を制御しているため、第1の機器10はソフトウェアのバージョンアップなどを行わなくても、第2の機器20が、重複するチャンネル番号が存在していたとしても、目的のチャンネルコードにより指定されるチャンネル番号を正確に選択することができる。
【0036】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態に係る番組視聴録画システム(チューナ制御システム)の概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す第1の機器の制御部の概略構成を示す図である。
【図3】第1の機器、第2の機器、及び配信サーバの動作概要を示す図である。
【図4】第1の機器と配信サーバの動作を示すフローチャートである。
【図5】第1の機器と第2の機器の動作を示すフローチャートである。
【図6】重複情報を説明するための図である。
【図7】重複したチャンネル番号に対応する二つのチャンネルの選択項目の表示例を示す図である。
【図8】重複したチャンネル番号を説明するための図である。
【図9】重複情報を説明するための図である。
【図10】重複情報を説明するための図である。
【符号の説明】
【0038】
10…第1の機器、11…赤外線送出部、12…制御部、13…映像入力部、14…録画処理部、15…記憶部、16…コード処理部、17…通信部、18…操作部、20…第2の機器、21…赤外線受光部、22…選局処理部、23…チューナ部、24…映像出力部、25…表示部、30…配信サーバ、31…制御部、32…通信部、33…記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送識別情報及びチャンネル番号により構成されるチャンネルコードを解釈し、チャンネル番号を解釈してチャンネルを選局するチューナに対して選局を指示するチューナ制御装置であって、
同一チャンネル番号を含む複数のチャンネルコード、及びこれら各チャンネルコードに対応した操作情報により構成される重複情報を受信する重複情報受信手段と、
所定のチャンネルコードに基づく選局指示に対応して、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれている場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号及び前記所定のチャンネルコードに対応した操作情報を前記チューナに対して送信し選局を指示し、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれていない場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号を前記チューナに対して送信し選局を指示する選局指示手段と、
前記選局指示に基づきチャンネルを選局して映像を得る前記チューナから送信される前記映像を受信する映像受信手段と、
を備えたことを特徴とするチューナ制御装置。
【請求項2】
前記重複情報受信手段は、
前記チューナを識別するためのチューナ識別情報及び前記チャンネルコードに基づく番組サービスの提供事業者を識別するためのサービス識別情報を含む重複情報要求を重複情報管理サーバに対して送信し、
前記重複情報管理サーバにより管理された複数の重複情報であって、前記チューナ識別情報及び前記サービス識別情報に基づき区別された複数の重複情報の中から、前記重複情報要求に含まれた前記チューナ識別情報及び前記サービス識別情報に対応した前記重複情報を受信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のチューナ制御装置。
【請求項3】
前記選局指示手段は、視聴のための前記所定のチャンネルコードに基づく選局指示に対応して、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれている場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号及び前記所定のチャンネルコードに対応した操作情報を前記チューナに対して送信し選局を指示し、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれていない場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号を前記チューナに対して送信し選局を指示する、
ことを特徴とする請求項1に記載のチューナ制御装置。
【請求項4】
前記選局指示手段は、予約録画のための前記所定のチャンネルコードに基づく選局指示に対応して、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれている場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号及び前記所定のチャンネルコードに対応した操作情報を前記チューナに対して送信し選局を指示し、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれていない場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号を前記チューナに対して送信し選局を指示する、
ことを特徴とする請求項1に記載のチューナ制御装置。
【請求項5】
前記チューナは、前記チューナ制御装置から送信される前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号に該当する複数のチャンネルが存在する場合、これら複数のチャンネルの選択項目を提示するものであって、
前記選局指示手段は、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれている場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号を前記選択項目の中から選択するための前記操作情報を前記チューナに対して送信し選局を指示する、
ことを特徴とする請求項1に記載のチューナ制御装置。
【請求項6】
放送識別情報及びチャンネル番号により構成されるチャンネルコードを解釈し、チャンネル番号を解釈してチャンネルを選局するチューナに対して選局を指示するチューナ制御方法であって、
同一チャンネル番号を含む複数のチャンネルコード、及びこれら各チャンネルコードに対応した操作情報により構成される重複情報を受信し、
所定のチャンネルコードに基づく選局指示に対応して、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれている場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号及び前記所定のチャンネルコードに対応した操作情報を前記チューナに対して送信し選局を指示し、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれていない場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号を前記チューナに対して送信し選局を指示し、
前記選局指示に基づきチャンネルを選局して映像を得る前記チューナから送信される前記映像を受信する、
ことを特徴とするチューナ制御方法。
【請求項7】
前記チューナを識別するためのチューナ識別情報及び前記チャンネルコードに基づく番組サービスの提供事業者を識別するためのサービス識別情報を含む重複情報要求を重複情報管理サーバに対して送信し、
前記重複情報管理サーバにより管理された複数の重複情報であって、前記チューナ識別情報及び前記サービス識別情報に基づき区別された複数の重複情報の中から、前記重複情報要求に含まれた前記チューナ識別情報及び前記サービス識別情報に対応した前記重複情報を受信する、
ことを特徴とする請求項6に記載のチューナ制御方法。
【請求項8】
前記チューナは、前記チューナ制御装置から送信される前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号に該当する複数のチャンネルが存在する場合、これら複数のチャンネルの選択項目を提示するものであって、
前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれている場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号を前記選択項目の中から選択するための前記操作情報を前記チューナに対して送信し選局を指示する、
ことを特徴とする請求項6に記載のチューナ制御方法。
【請求項9】
放送識別情報及びチャンネル番号により構成されるチャンネルコードを解釈し、チャンネル番号を解釈してチャンネルを選局するチューナに対して選局を指示するチューナ制御装置、及び前記チューナ制御装置とネットワークを介して接続する重複情報管理サーバにより実行されるチューナ制御方法であって、
前記重複情報管理サーバは、
同一チャンネル番号を含む複数のチャンネルコード、及びこれら各チャンネルコードに対応した操作情報により構成される重複情報を管理し、
前記重複情報を前記チューナ制御装置へ送信し、
前記チューナ制御装置は、
前記重複情報を前記重複情報管理サーバから受信し、
所定のチャンネルコードに基づく選局指示に対応して、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれている場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号及び前記所定のチャンネルコードに対応した操作情報を前記チューナに対して送信し選局を指示し、前記重複情報に前記所定のチャンネルコードが含まれていない場合には前記所定のチャンネルコードに含まれたチャンネル番号を前記チューナに対して送信し選局を指示し、
前記選局指示に基づきチャンネルを選局して映像を得る前記チューナから送信される前記映像を受信する、
ことを特徴とするチューナ制御方法。
【請求項10】
前記重複情報管理サーバは、複数の重複情報を管理し、これら複数の重複情報は、前記チューナを識別するためのチューナ識別情報及び前記チャンネルコードに基づく番組サービスの提供事業者を識別するためのサービス識別情報により区別された情報であり、
前記チューナ制御装置は、前記チューナ識別情報及び前記サービス識別情報を含む重複情報要求を前記重複情報管理サーバに対して送信し、
前記重複情報管理サーバは、前記複数の重複情報の中から、前記重複情報要求に含まれた前記チューナ識別情報及び前記サービス識別情報に対応する前記重複情報を選択し、選択した前記重複情報を前記チューナ制御装置へ送信し、
前記チューナ制御装置は、前記重複情報管理サーバから送信される前記重複情報を受信する、
ことを特徴とする請求項9に記載のチューナ制御方法。
【請求項11】
放送識別情報及びチャンネル番号により構成されるチャンネルコードを解釈し、チャンネル番号を解釈してチャンネルを選局するチューナに対して選局を指示するチューナ制御装置とネットワークを介して接続する重複情報管理サーバは、
同一チャンネル番号を含む複数のチャンネルコード、及びこれら各チャンネルコードに対応した操作情報により構成される複数の重複情報を管理し、これら複数の重複情報は、前記チューナを識別するためのチューナ識別情報及び前記チャンネルコードに基づく番組サービスの提供事業者を識別するためのサービス識別情報により区別された情報であり、
前記チューナ制御装置から送信された、前記チューナ識別情報及び前記サービス識別情報を含む重複情報要求を受信し、
前記複数の重複情報の中から、前記重複情報要求に含まれた前記チューナ識別情報及び前記サービス識別情報に対応した重複情報を選択し、
選択した前記重複情報を前記チューナ制御装置へ送信する、
ことを特徴とする重複情報管理サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−278559(P2009−278559A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−129994(P2008−129994)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】