説明

ディスク再生装置

【課題】 ビデオの設定値を初期化することなく、マルチチャンネルオーディオの各チャンネル毎の設定値のみを複数の設定値の中のユーザが所望する設定値で初期化することができるようにする。
【解決手段】 マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を記憶し、記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を表示して、表示されたマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を選択し、マルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が選択されたとき、マルチチャンネルオーディオの設定値を選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値で初期化するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスクに記録されたビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とを再生するディスク再生装置に係り、特にマルチチャンネルオーディオの設定のみを所望の設定値に初期化することができるディスク再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DVD等の光ディスクに記録されたビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とを再生するディスク再生装置は、マルチチャンネルオーディオの各チャンネル毎にイコライザ特性、音量レベル、遅延時間等の設定が可能であり、クラシック、ジャズ、ロック等を聴取するときに、ユーザが自分の好みに合わせてマルチチャンネルオーディオの各チャンネル毎のイコライザ特性、音量レベル、遅延時間等を設定して、マルチチャンネルオーディオのクラシック、ジャズ、ロック等を自分の好みで聴取することができるようになっている。しかし、ビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とを再生するディスク再生装置の設定を初期化すると、ビデオの設定、マルチチャンネルオーディオの設定がともに初期化され、ユーザが再び自分の好みに合わせてマルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定をしなおさなければならないという問題点があった。
背景技術としては、複数のチャンネルの中の所望のチャンネルを選択して、複数のチャンネルの各種信号処理の機能を制御し、複数のチャンネルのオーディオの信号の信号処理を同様にするようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
また、スピーカから音響出力を再生し、マイクロホンで集音した音響特性と、設定された音量、遅延時間、混合割合、周波数特性とを比較して、各チャンネルの音量、遅延時間、混合割合、イコライザ特性を制御して聴取位置での最適な音場を再生するようにしたものがあった(例えば、特許文献2参照)。
また、複数のスピーカの中の選択したスピーカから測定用パルス信号を出力し、マイクロホンによりその遅延時間を測定して、その遅延時間に基づいて各スピーカの3次元座標を推定し、聴取位置での最適な音場を再生するようにしたものがあった(例えば、特許文献3参照)。
また、各チャンネルに供給されたテスト信号のレベルとスピーカ信号とをマイクロホンにより集音して、各スピーカ信号のレベルと各スピーカの音響出力がマイクロホンに到達するまでの各到達時間とを調整するようにしたものがあった(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】実開平3−121800号公報
【特許文献2】特開2000−354300号公報
【特許文献3】特開2003−250200号公報
【特許文献4】特開平11−243599号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、背景技術で述べたもののうち最初のものにおいては、複数のチャンネルの中の所望のチャンネルを選択して、複数のチャンネルの各種信号処理の機能を制御し、複数のチャンネルのオーディオの信号の信号処理を同様にすることができたが、複数のチャンネルのオーディオ信号に対して信号処理機能の設定を同時に行うようにしたものであって、上記問題点を解決するようにしたものではなかった。
また、次のものにおいては、スピーカから音響出力を再生し、マイクロホンで集音した音響特性と、設定された音量、遅延時間、混合割合、周波数特性とを比較して、各チャンネルの音量、遅延時間、混合割合、イコライザ特性を制御して聴取位置での最適な音場を再生することができたが、複数のスピーカから出力された音響出力をマイクロホンにより集音して、聴取位置での音場を制御するようにしたものであって、上記問題点を解決するようにしたものではなかった。
また、更にその次のものにおいては、複数のスピーカの中の選択したスピーカから測定用パルス信号を出力し、マイクロホンによりその遅延時間を測定して、その遅延時間に基づいて各スピーカの3次元座標を推定し、聴取位置での最適な音場を再生することができたが、各スピーカから出力された測定用パルス信号をマイクロホンにより集音して、各チャンネルの遅延時間を調整するようにしたものであって、上記問題点を解決するようにしたものではなかった。
また、更にその次のものにおいては、各チャンネルに供給されたテスト信号のレベルとスピーカ信号とをマイクロホンにより集音して、各スピーカ信号のレベルと各スピーカの音響出力がマイクロホンに到達するまでの各到達時間とを調整することができたが、各スピーカの音響出力をマイクロホンで集音して、聴取位置での音響レベルと遅延時間とを一致させるようにしたものであって、上記問題点を解決するようにしたものではなかった。
本発明は、背景技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ビデオの設定値を初期化することなく、マルチチャンネルオーディオの各チャンネル毎の設定値のみを複数の設定値の中のユーザが所望する設定値で初期化することができるディスク再生装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため本発明においては、DVD等の光ディスクに記録されたビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とを再生するディスク再生装置であって、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を表示する表示手段と、前記表示手段により表示されたマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を選択する選択手段と、前記選択手段によりマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が選択されたとき、マルチチャンネルオーディオの設定値を前記選択手段により選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値で初期化する初期化手段とを備える。
前記表示手段は、前記記憶手段に記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順に表示するようにするとよい。
前記記憶手段は、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順に記憶するようにするとよい。
前記選択手段によりマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が選択されたとき、前記選択手段により選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の利用回数に1を加算して前記記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶されている該ユーザ設定値の利用回数を更新するようにするとよい。
更に、マルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を設定する設定手段と、前記記憶手段のマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の記憶領域が不足したとき、利用回数が少なく、且つ、設定された日付が古いマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を前記記憶手段から消去する消去手段と、前記設定手段によりマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が設定されたとき、前記設定手段により設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を前記記憶手段に記憶して、マルチチャンネルオーディオの設定値を前記設定手段により設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値に変更する変更手段とを更に備える。
これらの手段により、ビデオの設定値を初期化することなく、マルチチャンネルオーディオの各チャンネル毎の設定値のみを複数の設定値の中のユーザが所望する設定値で初期化することができる。
【発明の効果】
【0005】
請求項1記載の発明に係るディスク再生装置によれば、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順に記憶し、記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順に表示して、表示されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が選択されたとき、選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の利用回数に1を加算して記憶し、記憶されている該ユーザ設定値の利用回数を更新して、マルチチャンネルオーディオの設定値を選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値で初期化するようにしているので、ユーザがよく利用するマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を容易に選択することができ、ビデオの設定値を初期化することなく、マルチチャンネルオーディオの各チャンネル毎の設定値のみを複数の設定値の中のユーザが所望する設定値で初期化することができる。また、マルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が設定されたときに、マルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の記憶領域が不足したとき、利用回数が少なく、且つ、設定された日付が古いマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を消去して、設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を記憶し、マルチチャンネルオーディオの設定値を設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値に変更するようにしているので、マルチチャンネルオーディオの各チャンネル毎の設定値をユーザが好みに合わせて設定することができ、設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を記憶することができる。
請求項2記載の発明に係るディスク再生装置によれば、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を記憶し、記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を表示して、表示されたマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を選択し、マルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が選択されたとき、マルチチャンネルオーディオの設定値を選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値で初期化するようにしているので、ビデオの設定値を初期化することなく、マルチチャンネルオーディオの各チャンネル毎の設定値のみを複数の設定値の中のユーザが所望する設定値で初期化することができる。
請求項3記載の発明に係るディスク再生装置によれば、記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順に表示するようにしているので、ユーザがよく利用するマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を容易に選択することができる。
請求項4記載の発明に係るディスク再生装置によれば、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順に記憶するようにしているので、記憶されているマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を利用回数順、日付順に読み出すことができる。
請求項5記載の発明に係るディスク再生装置によれば、マルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が選択されたとき、選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の利用回数に1を加算して記憶し、記憶されている該ユーザ設定値の利用回数を更新するようにしているので、ユーザがマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を選択する毎に、選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の利用回数を自動的に変更することができる。
請求項6記載の発明に係るディスク再生装置によれば、マルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が設定されたときに、マルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の記憶領域が不足したとき、利用回数が少なく、且つ、設定された日付が古いマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を消去して、設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を記憶し、マルチチャンネルオーディオの設定値を設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値に変更するようにしているので、マルチチャンネルオーディオの各チャンネル毎の設定値をユーザが好みに合わせて設定することができ、設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を記憶することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、適宜図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を詳述する。図1は本発明の一実施例のディスク再生装置の構成を示すブロック図であり、図2は本発明の一実施例のディスク再生装置のリモコン装置を示す説明図であり、図3は本発明の一実施例のディスク再生装置のマルチチャンネルオーディオの設定画面の表示例を示す説明図であり、図4は本発明の一実施例のディスク再生装置のマルチチャンネルオーディオの設定値の記憶例を示す説明図であり、図5は本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
まず、図1の本発明の一実施例のディスク再生装置の構成を示すブロック図を基に説明する。
ディスク再生装置1は、光ディスク2の記録面にレーザ光を照射してその反射光を検出し、光ディスク2に記録されたビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とを読み出す光ピックアップ3と、光ディスク2を回転させるスピンドルモータ4と、光ピックアップ3を光ディスク2の半径方向に移動させるスレッドモータ5と、スピンドルモータ4を駆動して光ディスク2の回転速度をサーボ制御し、スレッドモータ5の回転方向と回転速度とをサーボ制御し、光ピックアップ3により検出されたトラッキング誤差信号に基づいて光ピックアップ3のトラッキングをサーボ制御し、光ピックアップ3により検出されたフォーカス誤差信号に基づいて光ピックアップ3のフォーカスをサーボ制御するサーボ回路6と、光ピックアップ3により読み出されたビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とのRF(Radio Frequency)信号を増幅するRF増幅回路7と、RF増幅回路7により増幅されたビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とのRF信号を基準クロック信号に基づいて同期検出してアナログ信号のビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とをデジタル信号に変換し、デジタル信号に変換されたビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とを復調して、復調されたビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号との誤りを訂正するデジタル信号処理回路8と、ビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号との各ビットストリームに基づいてビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とを分離するストリーム分離部9と、所定の圧縮方式、例えば、MPEG(Moving Picture Expert Group)方式等で圧縮されたビデオ信号を伸長して元のビデオ信号に復号するビデオデコーダ10と、ビデオデコーダ10により復号されたデジタル信号のビデオ信号を所定の信号方式に従ったビデオ信号、例えばNTSC(National Television System Committee)方式のビデオ信号に符号化して、符号化されたデジタル信号のビデオ信号をアナログ信号に変換するエンコーダ/DA(Digital−Analog)変換回路11と、文字情報信号をビデオ信号に重畳して、文字情報をモニタ装置30の画面に表示するOSD(On−Screen Character Display)回路12と、所定の圧縮方式、例えば、AC−3(Audio Compression−3、米国ドルビーラボラトリーズ社の商標)方式等で圧縮されたマルチチャンネルオーディオ信号を伸長して、元のマルチチャンネルオーディオ信号に復号するオーディオデコーダ13と、復号されたデジタル信号のマルチチャンネルオーディオ信号をアナログ信号に変換するDA(Digital−Analog)変換回路14と、マルチチャンネルオーディオ信号をスピーカシステム40に出力するオーディオ信号出力回路15と、ディスク再生装置1のシステム全体を制御するマイコン16と、マルチチャンネルオーディオの設定値を記憶する不揮発性メモリのフラッシュROM(Read−Only Memory)17と、日付と時刻とを管理する時計回路18と、リモコン装置20から送信された赤外線信号のリモコン信号を受信して、所定の電気信号に変換するリモコン受信部19とで構成されている。
また、リモコン装置20には、図2に示すように、メニュ画面の表示を指令するメニュキー20a、メニュ画面等に表示された選択項目を選択するカーソルキー20b、カーソルキー20bにより選択された選択項目の選択を決定する決定キー20c等の複数の操作キーが設けられていて、それらの操作キーを操作することによりディスク再生装置1を所望動作させることができるようになっている。
以上のように構成されたディスク再生装置について、以下その動作について説明する。
リモコン装置20のメニュキー20aの操作によりディスク再生装置1の各種項目を設定するメニュ画面の表示が指令され、リモコン装置20のカーソルキー20bと決定キー20cとの操作によりモニタ装置30の画面に表示されたメニュ画面(図示せず)のマルチチャンネルオーディオの設定が選択されると、マイコン16は、OSD回路12に制御信号を送出して、フラッシュROM17に記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値、新規設定、メーカ設定値のマルチチャンネルオーディオの選択画面をモニタ装置30の画面30aに表示し、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順に表示する(図3(a)参照)。
モニタ装置30の画面30aに表示されたマルチチャンネルオーディオの選択画面の複数のユーザ設定値のいずれかが選択されると(図3(a)参照)、マイコン16は、選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の利用回数に1を加算し、フラッシュROM17に記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順にソートして、選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値をフラッシュROM17に記憶し、フラッシュROM17に記憶されているマルチチャンネルオーディオの該ユーザ設定値の利用回数を更新する。例えば、モニタ装置30の画面30aに表示されたマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値の3番目の利用回数が2回の「ジャズ」が選択された場合(図3(a)参照)、選択されたユーザ設定値の「ジャズ」の利用回数に1が加算されて利用回数が3回になり、フラッシュROM17に記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値(図4(a)参照)が利用回数順、日付順にソートされて、選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値がフラッシュROM17に記憶される(図4(b)参照)。そして、マイコン16は、オーディオ信号出力回路15に制御信号を送出して、ディスク再生装置1のマルチチャンネルオーディオの設定値を選択されたマルチオーディオチャンネルのユーザ設定値で初期化する。
また、モニタ装置30の画面30aに表示されたマルチチャンネルオーディオのメーカ設定値が選択されると(図3(a)参照)、マイコン16は、オーディオ信号出力回路15に制御信号を送出して、ディスク再生装置1のマルチチャンネルオーディオの設定値をフラッシュROM17に記憶されているメーカ設定値(図4(a)参照)で初期化する。
また、モニタ装置30の画面30aに表示されたマルチチャンネルオーディオの新規設定が選択されると(図3(a)参照)、マイコン16は、OSD回路12に制御信号を送出して、マルチチャンネルオーディオの各チャンネル設定画面をモニタ装置30の画面30aに表示する(図3(b)参照)。モニタ装置30の画面30aに表示されたマルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定項目のいずれかが選択されると、マイコン16は、OSD回路12に制御信号を送出して、選択されたマルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定値の設定画面をモニタ装置30の画面30aに表示する(図3(c)参照)。そして、マルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定値が設定されると、マイコン16は、設定されたマルチチャンネルオーディオの設定値に時計回路18の日付情報を付加し、フラッシュROM17のマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の記憶領域が不足しているか否かを判別して、フラッシュROM17のマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の記憶領域が不足している場合、フラッシュROM17に記憶されているマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の中の利用回数が少なく、且つ、設定された日付が古いマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値をフラッシュROM17から消去し、マルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を利用回数順、日付順にソートして、設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値をフラッシュROM17に記憶し(図4(c)参照。図中では、一例として、ユーザ設定値の「タンゴ」が新規に設定されている)、オーディオ信号出力回路15に制御信号を送出して、ディスク再生装置1のマルチチャンネルオーディオの設定値を設定されたユーザ設定値に変更する。
また、図5の本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャート基に説明する。
モニタ装置の画面に表示されたメニュ画面のマルチチャンネルオーディオの設定が選択されると、ステップS1からステップS2に進み、ステップS2で、フラッシュROMに記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値、新規設定、メーカ設定値のマルチチャンネルオーディオの選択画面がモニタ装置の画面に表示され、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値が利用回数順、日付順に表示されて、ステップS3に進む。
ステップS3で、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値のいずれかが選択されたか否かが判断され、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値のいずれかが選択された場合、ステップS13に進み、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値のいずれもが選択されない場合、ステップS4に進む。
ステップS4で、マルチチャンネルオーディオのメーカ設定値が選択されたか否かが判断され、マルチチャンネルオーディオのメーカ設定値が選択された場合、ステップS14に進み、マルチチャンネルオーディオのメーカ設定値が選択されない場合、ステップS5に進む。
ステップS5で、マルチチャンネルオーディオの新規設定が選択されたか否かが判断され、マルチチャンネルオーディオの新規設定が選択された場合、ステップS6に進み、マルチチャンネルオーディオの新規設定が選択されない場合、ステップS15に進んでマルチチャンネルオーディオの設定を終了する。
ステップS6で、マルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定画面がモニタ装置の画面に表示され、ステップS7に進む。
ステップS7で、マルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定項目のいずれかが選択されたか否かが判断され、マルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定項目のいずれかが選択された場合、ステップS8に進み、マルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定項目のいずれもが選択されない場合、ステップS6に戻って、ステップS6からステップを繰り返す。
ステップS8で、選択されたマルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定値の設定画面がモニタ装置の画面に表示されて、ステップS9に進む。
ステップS9で、マルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定値の設定が終了したか否かが判断され、マルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定値の設定が終了した場合、ステップS10に進み、マルチチャンネルオーディオの各チャンネルの設定値の設定が終了していない場合、ステップS6に戻って、ステップS6からのステップを繰り返す。
ステップS10で、フラッシュROMのマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の記憶領域が不足したか否かが判断され、フラッシュROMのマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の記憶領域が不足した場合、ステップS11に進み、フラッシュROMのマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の記憶領域が不足していない場合、ステップS12に進む。
ステップS11で、フラッシュROMに記憶されているマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の中の利用回数が少なく、且つ、設定された日付が古いマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値がフラッシュROMから消去され、ステップS12に進む。
ステップS12で、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値が利用回数順、日付順にソートされて、設定されたユーザ設定値がフラッシュROMに記憶され、ディスク再生装置のマルチチャンネルオーディオの設定値が設定されたユーザ設定値に変更されて、ステップS15に進んで処理を終了する。
ステップS13で、選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の利用回数に1が加算され、フラッシュROMに記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数の設定値が利用回数順、日付順にソートされて、選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値がフラッシュROMに記憶され、ディスク再生装置のマルチチャンネルオーディオの設定値が選択されたユーザ設定値で初期化されて、ステップS15に進んで処理を終了する。
ステップS14で、ディスク再生装置のマルチチャンネルオーディオの設定値がフラッシュROMに記憶されているメーカ設定値で初期化され、ステップS15に進んで処理を終了する。
以上、本発明を実施するための最良の形態について詳述したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当業者の通常の知識の範囲内でその変形や改良が可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施例のディスク再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例のディスク再生装置のリモコン装置を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施例のディスク再生装置のマルチチャンネルオーディオの設定画面の表示例を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施例のディスク再生装置のマルチチャンネルオーディオの設定値の記憶例を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0008】
1 ディスク再生装置
2 光ディスク
3 光ピックアップ
4 スピンドルモータ
5 スレッドモータ
6 サーボ回路
7 RF増幅回路
8 デジタル信号処理回路
9 ストリーム分離部
10 ビデオデコーダ
11 エンコーダ/DA変換回路
12 OSD回路
13 オーディオデコーダ
14 DA変換回路
15 オーディオ信号出力回路
16 マイコン
17 フラッシュROM
18 時計回路
19 リモコン受信部
20 リモコン装置
30 モニタ装置
30a 画面
40 スピーカシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DVD等の光ディスクに記録されたビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とを再生するディスク再生装置であって、
マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順に記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順に表示する表示手段と、前記表示手段により表示されたマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を選択する選択手段と、前記選択手段によりマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が選択されたとき、前記選択手段により選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の利用回数に1を加算して前記記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶されている該ユーザ設定値の利用回数を更新する更新手段と、前記選択手段によりマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が選択されたとき、マルチチャンネルオーディオの設定値を前記選択手段により選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値で初期化する初期化手段と、マルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を設定する設定手段と、前記記憶手段のマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の記憶領域が不足したとき、利用回数が少なく、且つ、設定された日付が古いマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を前記記憶手段から消去する消去手段と、前記設定手段によりマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が設定されたとき、前記設定手段により設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を前記記憶手段に記憶して、マルチチャンネルオーディオの設定値を前記設定手段により設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値に変更する変更手段とを備えたことを特徴とするディスク再生装置。
【請求項2】
DVD等の光ディスクに記録されたビデオ信号とマルチチャンネルオーディオ信号とを再生するディスク再生装置であって、
マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を表示する表示手段と、前記表示手段により表示されたマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を選択する選択手段と、前記選択手段によりマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が選択されたとき、マルチチャンネルオーディオの設定値を前記選択手段により選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値で初期化する初期化手段とを備えたことを特徴とするディスク再生装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記記憶手段に記憶されているマルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順に表示する表示手段であることを特徴とする請求項2記載のディスク再生装置。
【請求項4】
前記記憶手段は、マルチチャンネルオーディオの複数のユーザ設定値を利用回数順、日付順に記憶する記憶手段であることを特徴とする請求項2記載のディスク再生装置。
【請求項5】
前記選択手段によりマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が選択されたとき、前記選択手段により選択されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の利用回数に1を加算して前記記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶されている該ユーザ設定値の利用回数を更新する更新手段を更に備えたことを特徴とする請求項2記載のディスク再生装置。
【請求項6】
マルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を設定する設定手段と、前記記憶手段のマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値の記憶領域が不足したとき、利用回数が少なく、且つ、設定された日付が古いマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を前記記憶手段から消去する消去手段と、前記設定手段によりマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値が設定されたとき、前記設定手段により設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値を前記記憶手段に記憶して、マルチチャンネルオーディオの設定値を前記設定手段により設定されたマルチチャンネルオーディオのユーザ設定値に変更する変更手段とを更に備えたことを特徴とする請求項2記載のディスク再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−180116(P2006−180116A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−369949(P2004−369949)
【出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】