説明

ディスク状砥石

【課題】本発明では、塗膜等の除去作業において、砥石チップが突起物と衝突しても、砥石チップの破損を防止することができるディスク状砥石を提案することを目的とする。
【解決手段】ディスク状砥石1は、研削面側に複数の挿入孔21が形成されたディスク状の砥石台金20と、この砥石台金20の挿入孔21に回動自在に挿入されて使用される砥石チップ10とを備えている。砥石チップ10は、挿入孔20に挿入される軸部15と、この軸部15の一端側に設けられ表面に砥粒30が固着された研削部12を有する頭部11と、軸部15の他端側に設けられ砥石チップ10が砥石台金20から抜け落ちることを防止する係合部17とを備え、頭部11と砥石台金20との間に配置される弾性部材19をさらに備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗膜除去などの研削作業で使用されるディスク状砥石に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ディスク状砥石は、砥石チップが接着剤などにより砥石台金の研削面側に直接取り付けられるようになっている。また、円盤状の砥石台金と、この砥石台金にボルト状に形成した砥石チップとを備えるセグメント型砥石が知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−248769号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、工場の防水塗膜床や耐磨耗塗膜床の劣化による補修をする場合、各種装置の配置替えなどにより、装置の固定のために床面に打ち込まれたアンカーピンや釘等が床面と塗膜層との間に残留している場合がある。
これらの突起物は、砥石チップの保護のためには、作業前に取り除くことが望ましい。しかし、これらの突起物のうち、事前の目視で確認できるものは、作業前に取り除くことができるが、床面の表面から隠れている高さ1〜2mm程度の突起物は事前の目視で確認することができないため、除去することができない。
【0004】
このように突起物の除去が不完全なまま塗膜等の除去作業を行うと、特許文献1に開示されたセグメント砥石の構造では、研削部を金属台金にねじ止め固定しているため、砥石チップが突起物に衝突して直接砥石チップに衝撃を受ける。このとき、砥石チップは研削装置の動きに伴い高速で回転動作しているため、激しい衝撃を受けて、砥石チップの刃先が欠けたり、刃先を保持する基板や台座部分が割れたり、砥石チップが装着される砥石が取り付けられる研削装置が損傷したりしてしまう場合があり、高価な装置が一度に使用できなくなってしまうことがあった。
【0005】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであって、塗膜等の除去作業において、砥石チップが突起物と衝突しても、砥石チップの破損を防止することができるディスク状砥石を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明にかかるディスク状砥石は、研削面側に複数の挿入孔が形成されたディスク状の砥石台金と、この砥石台金の前記挿入孔に回動自在に挿入されて使用される砥石チップと、を備えたディスク状砥石であって、
前記砥石チップは、前記挿入孔に挿入される軸部と、この軸部の一端側に設けられ表面に砥粒が固着された研削部を有する頭部と、前記軸部の他端側に設けられ当該砥石チップが前記砥石台金から抜け落ちることを防止する係合部と、を備え、前記頭部と前記砥石台金との間に配置される弾性部材をさらに備えた構成とした。
【0007】
このように構成したディスク状砥石は、頭部と砥石台金との間に弾性部材を備えているため、研削作業において床面に存在する突起物が砥石チップと接触したときに、弾性部材が衝撃を吸収して、砥石チップに対する影響を小さくすることができる。
また、砥石チップは回動自在に固定されていることから、研削の際、砥石チップが回転しながら被研削面を研削していくため、砥石チップの砥粒を均一に使用することができ、砥石チップの耐用期間を実質的に延長させることができる。
【0008】
また、前記ディスク状砥石は、研削面側に複数の挿入孔が形成されたディスク状の砥石台金と、この砥石台金の前記挿入孔に回動自在に挿入されて使用される砥石チップと、を備え、前記砥石チップは、前記挿入孔に挿入される軸部と、この軸部の一端側に設けられる頭部と、前記軸部の他端側に設けられ当該砥石チップを前記砥石台金に係止するため係止部材と係合する係合部と、を有し、前記頭部は、前記軸部の一端側に取り付けられる金属頭部と、一面側に前記金属頭部と、この金属頭部の前記研削面側となる端面に設けた弾性部材と、この弾性部材の前記研削面側となる端面に設けられる表面に砥粒を有する金属板からなる研削部と、を備えた構成とした。
【0009】
このように構成したディスク状砥石は、頭部の研削部に突起物が接触するとその衝撃を弾性部材により吸収して砥石チップの破損を確実に防止しつつ、突起物を除去することができる。
【0010】
また、研削面側に複数の挿入孔が形成されたディスク状の砥石台座と、この砥石台座の前記挿入孔に回動自在に挿入されて使用される砥石チップと、を備えたディスク状砥石であって、前記砥石チップは、前記挿入孔に挿入される軸部と、この軸部の一端側に設けられ表面に砥粒が固着された研削部を有する頭部と、前記軸部の他端側に設けられ当該砥石チップが前記砥石台座から抜け落ちることを防止する係合部と、を備え、前記砥石台座は、弾性部材からなるものであってもよい。
【0011】
このように構成したディスク状砥石は、砥石台座が弾性部材であるため、弾性部材を砥石チップごとに設けることなく、砥石チップの破損を確実に防止することができる。
【0012】
また、前記挿入孔は、前記軸部の挿通部分から連続して、前記頭部の一部を収容する凹部を設けてもよい。
【0013】
このように構成したディスク状砥石は、砥石チップが挿入孔に挿入されると、砥石台金に設けられた凹部に砥石チップの頭部の一部が嵌りこむようになって、研削部の位置が砥石台金または砥石台座から突出するようになるため、突起物と研削部を除いた頭部との砥石台金または砥石台座との接触を避けることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るディスク状砥石によれば、除去する塗膜等の内側に突起物が存在しても、突起物による砥石チップの破損を防止しつつ、その突起物の除去を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[第1実施形態]
次に、第1実施形態に係るディスク状砥石について適宜図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図1は、第1実施形態に係るディスク状砥石の砥石チップと砥石台金とを一部断面として表す斜視図である。図2の(a)〜(c)は、第1実施形態に係るディスク状砥石の砥石チップがアンカーを除去する様子を示す断面図である。
【0016】
図1に示すように、ディスク状砥石1は、円盤状の砥石台金20と、この砥石台金20に回動自在に係合する砥石チップ10とを備えている。
【0017】
砥石チップ10は、頭部11と、この頭部11に連続して形成された軸部15と、この軸部15の他端側に設けた係合部としての係合凹部17およびC型止め輪(係合部材)18とを備えている。
頭部11は、軸部15より径大であって、ボルト頭状に形成されており、台座部13と、この台座部13の研削面側に設けた研削部12とから構成されている。
台座部13は、短円柱の一端に円錐台をあわせたボルト頭状に形成された金属部材である。
研削部12は、台座部13の円錐台部分に例えばダイヤモンドなどの砥粒30が公知の方法で固着されている。すなわち、研削部12である平面部12aおよび傾斜部12bの表面に砥粒30を多層配置して、ロー付けなどにより一体焼結されて固着されている。
【0018】
軸部15は、円柱状の金属部材であって、一端は台座部13と接合され、他端付近は、後記するC型止め輪(係合部材)18が係合する係合凹部17が設けられている。
軸部15は、挿入孔21の入口部分から挿入されると、砥石台金20の挿入孔21を挿通して挿入孔21の出口部分から他端付近が露出するように、挿入孔21の厚み方向より長くなるように形成されている。また、軸部15は、挿入孔21内で回動自在となる直径に形成されている。
【0019】
C型止め輪(係合部材)18は、略C字状に形成された金属あるいは弾性部材であり、係合凹部17に係合して、軸部15が砥石台金20から抜け出るのを防止するものである。
C型止め輪(係合部材)18は、公知のものであって、挿入孔21および軸部15より大径に形成されており、軸部15の一部を包み込むように軸部15の係合凹部17の周囲から嵌り込んでいる。
【0020】
ゴム(弾性部材)19は、円環状であって、外径は、台座部13の外径と略同径となっており、内径は、軸部15の外径と略同径となっている。
このゴム(弾性部材)19は、軸部15の他端から挿入されて、台座部13と砥石台金20との間に、それぞれの表面と当接するように配置される。
【0021】
砥石台金20は、円盤状の金属部材であって、中心部には、駆動装置(図示しない)と接続するための駆動装置取付孔22が形成されている。砥石台金20は、この駆動装置取付孔22を介して駆動装置(図示しない)と接続される。本実施形態では、駆動装置取付孔22に駆動装置(図示しない)に設けられた回転駆動可能な軸部を挿通させて固定手段により固定して接続している。なお、このとき、砥石台金20の下方が研削面と向き合うように配置される。そして、砥石台金20の研削面側には、駆動装置取付孔22から放射状に挿入孔21が複数個形成されており、砥石チップ10の軸部15が挿通して取り付けられるようになっている。
【0022】
本実施例では、挿入孔21は複数列形成されており、目的に応じて、砥石チップ10の挿入位置を適宜選択しうるようになっている。
砥石チップ10は、軸部15がゴム(弾性部材)19を挿入した状態で挿入孔21に挿通され、出口部分から露出した他端付近の係合凹部17にC型止め輪(係合部材)18を係合して、C型止め輪(係合部材)18とゴム(弾性部材)19および頭部11とにより砥石台金20を挟み込むようにして、砥石台金20から抜け落ちないように回動自在に係合するようになっている。
なお、このとき、砥石チップ10は砥石台金20に回転可能に係合されており、研削の際は、挿入孔21内で軸部15が回転することにより、砥石チップ10自身が回転するようになっている。
【0023】
このように構成されたディスク状砥石1は、以下のように使用される。
駆動装置(図示しない)の電源が入れられると、駆動装置(図示しない)の軸部が回転動作をすることにより、砥石台金20は回転動作を始め、このような砥石台金20の回転動作により、研削面に当接した砥石チップ10の研削部12と研削面との間に摩擦が生じ、この摩擦により研削面の表面が研削される。また、このとき、個々の砥石チップ10自身も挿入孔21内で回転自在な状態である。このため、研削部12は、均一に使用されてほぼ均一に磨耗する。
また、このとき、軸部15はC型止め輪(係合部材)18により砥石台金20に係止されているので、砥石チップ10が砥石台金20から抜け出ることはない。
【0024】
次に、砥石チップ10とアンカーAとの関係についてさらに図2を参照して説明する。
駆動装置(図示しない)の電源を入れると、砥石台金20は高速回転し、砥石チップ10の研削部12の平面部12aがゴム(弾性部材)19を介して、研削面側に押し付けられながら研削面が研削される。
【0025】
そして、アンカーAは床面から高さ方向に突出しているため、砥石チップ10が移動すると、図2(a)に示すように、傾斜部12bでアンカーAの端部に当接することとなる。このとき、塗膜を研削するより大きな衝撃が砥石チップ10に伝わるが、ゴム(弾性部材)19がその衝撃を吸収して、砥石チップ10に対する衝撃の影響を最小限とする。そして、駆動装置(図示しない)を作業方向に移動させていくと、図2(b)に示すように、アンカーAを傾斜部12bから平面部12aにより削り取り、図2(c)に示すように、研削面の表面から突出していたアンカーAは完全に削り取られて、研削面の表面は平坦になる。
以上のような第1実施形態のディスク状砥石1によれば、次のような効果を奏する。
【0026】
砥石チップ10にゴム(弾性部材)19が備えられていることにより、アンカーAと接触した時に、このゴム(弾性部材)19が衝撃を吸収して砥石チップ10に対する衝撃を小さくすることができる。
【0027】
また、砥石チップ10の破損を防止しつつ、アンカーAを研削除去することができる。
【0028】
また、ゴム(弾性部材)19がクッションとなって衝撃を吸収することにより、駆動装置(図示しない)に対する衝撃も吸収されて軽減され、駆動装置(図示しない)の破損も防止することができる。
[第2実施形態]
【0029】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態のディスク状砥石1を変更したものであるので、その他の第1実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。参照する図面において、図3は、第2実施形態に係るディスク状砥石に砥石チップが装着された様子を示す拡大断面図である。
【0030】
図3に示すように、第2実施形態に係るディスク状砥石41は、砥石チップ40と砥石台金20とを備えている。砥石チップ40は、頭部61と軸部15と、係合部である係合凹部17およびC型止め輪(係合部材)18とを備えている。頭部61は、軸部15の一端に接合された金属頭部62と、この金属頭部62を覆うように設けたゴム(弾性部材)49と、このゴム(弾性部材)49の一端側(研削面側)に設けた研削部12とを備えている。ここでは、研削部12の下方に固着されたゴム(弾性部材)49は、ゴム(弾性部材)49の一部をくり抜いて形成された凹部に、金属頭部62と軸部15とが嵌め込まれた状態として接着剤などにより固定されるように設けている。なお、研削部12には、円錐台形状の金属板に砥粒30が公知の方法により固着されている。
このように構成された砥石チップ40は、研削部12の台座部となる位置にゴム(弾性部材)49が配置され、周面に金属部材が使用されていないことから、仮にアンカーAが接触したとしても、ゴム(弾性部材)49が衝撃力を吸収することにより、砥石チップ40が破損することがない。
【0031】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図4は、第3実施形態に係るディスク状砥石を示すものであって、(a)は、第3実施形態に係るディスク状砥石に砥石チップが装着された様子を示す拡大断面図であり、(b)は、第3実施形態に係るディスク状砥石に砥石チップが挿入される様子を示す断面分解斜視図である。
【0032】
図4(a)に示すように、第3実施形態に係るディスク状砥石51の砥石台金70には、砥石台金70の研削面側に凹部72が形成され、この凹部72から連続して挿入孔71が形成されて、砥石チップ10が挿入される挿入部73となっている。
ここで、凹部72は、砥石チップ10の台座部13およびゴム(弾性部材)19を収容することができる直径で形成されている。
そして、図4(b)に示すように、挿入孔71に軸部15が挿入されると、軸部15は挿入孔71を挿通して砥石台金20の下面から突き抜けるとともに、台座部13およびゴム(弾性部材)19は、凹部72に嵌りこんで研削部12のみが砥石台金70の研削面側の表面から突出するようになっている。
このような構成からなるディスク状砥石51によれば、研削部12のみが砥石台金70の研削面側の表面から突出しているため、仮に、アンカーAが研削部12より高さ方向に突出していたとしても、台座部13にアンカーAが接触することがなくなる。なお、ここでは、砥石チップ10を挿入部73に挿通させる構成を示したが,図3で示す砥石チップ40を挿通する構成としてもよい。
【0033】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図5は、第4実施形態に係るディスク状砥石の砥石チップと砥石台座とを一部断面として表す斜視図である。
第4実施形態に係るディスク状砥石81の砥石チップ80は、研削部12と台座部13とからなる頭部11と、頭部11に接続される軸部85とを主に有している。軸部85は、頭部11と反対側の端部に雄ねじ部からなる係合部82が形成され、この係合部82にナット(係合部材)83の雌ねじ部が嵌りこむようになっている。
そして、頭部11とナット(係合部材)83とで砥石台座90を挟み込むようにして、砥石チップ80が後記する砥石台座90から抜け落ちないように構成されている。
【0034】
砥石台座90は、ガラスエポキシ樹脂(弾性部材)により構成されている。
また、砥石台座90は、所定厚みの円盤状に形成され、この中心部に駆動装置(図示しない)と接続するための駆動装置取付孔92と、駆動装置取付孔92から放射状に複数の砥石チップ80の挿入孔91とを有している。
ここで、砥石台座90は、厚みが異なる2種類の円盤状の弾性部材90a、90bとを重ね合わせて構成されており、頭部11側となる弾性部材90aは他方の弾性部材90bより弾性率が高くなっている。
軸部85は、ナット(係合部材)83と砥石台座90との間に隙間が形成されることにより、砥石チップ80が挿入孔91内で回動自在となっている。
【0035】
このような構成からなるディスク状砥石81によれば、ゴム(弾性部材)19を砥石チップ10ごとに設ける必要がなくなり、構成が簡素化される。
また、砥石台座90は、弾性部材90aと弾性部材90bとの二層からなっていることから、低弾性率の弾性部材90aが、突起物と衝突した際の砥石チップ80への衝撃を効率よく吸収する一方で、高弾性率の弾性部材90bにより、砥石チップ80が突起物と衝突した後の揺れを吸収してすばやく砥石台座90の回転を水平に戻すことができる。
また、作業する床面などに小さな段差があっても、砥石台座90がその段差に倣って研削することができる。
【0036】
本発明は、前記各実施形態に限定されることなく、さまざまな形態で実施される。
前記した各実施形態では、ゴム(弾性部材)19、49は適宜変更可能で、スポンジ、ウレタン、シリコンゴム、合成ゴム、ガラス繊維、エポキシ樹脂の複合基材などであってもよい。
また、台座部13と軸部15との接続手段は、例えば、台座部13に雌ねじ部分が設けられ、軸部15の先端に設けた雄ねじ部分が嵌りこむようなねじ機構による接続が考えられる。また、このようなねじ構造に限らず、台座部13に軸部15とほぼ同径の凹部を設けて軸部15の一端を嵌め込んで固定することにより接続するようにしてもよい。
第3の実施形態では、ディスク状砥石51の凹部72は、台座部13および弾性部材19を凹部72内に収容することができるように、これらより大径であればよく、台座部13および弾性部材19と凹部72の内壁との間に隙間が形成されていてもよい。このような隙間が形成されていることにより、研削部12がアンカーAと接触した際の衝撃を幅方向に分散することができ、砥石チップ10および駆動装置(図示しない)の破損をさらに確実に防止することができる。
第4の実施形態では、ディスク状砥石80の砥石台座80は、弾性率の異なる弾性部材を二層重ね合わせて構成したが、これに限らず、単一の弾性部材で構成してもよく、被研削物の変更に合わせて適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係るディスク状砥石と砥石台金とを一部断面として示す斜視図である。
【図2】(a)〜(c)は、本発明の第一実施形態に係るディスク状砥石の砥石チップがアンカーを除去する様子を示す断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るディスク状砥石に砥石チップが装着された状態を示す拡大断面図である。
【図4】(a)は、本発明の第3実施形態に係るディスク状砥石に砥石チップが装着された様子を示す拡大断面図であり、(b)は、第3実施形態に係るディスク状砥石に砥石チップが挿入される様子を示す断面分解斜視図である。
【図5】本発明の第4実施形態に係るディスク状砥石の砥石チップと弾性部材と砥石台金とを一部断面として表す斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
1、41、51、81 ディスク状砥石
10、40、50、80 砥石チップ
11 頭部
12 研削部
12a 平面部
12b 傾斜部
13 台座部
15、85 軸部
19、49、59 ゴム(弾性部材)
20、70 砥石台金
21、71、91 挿入孔
30 砥粒
72 凹部
90 砥石台座
90a 弾性部材
90b 弾性部材
A アンカー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
研削面側に複数の挿入孔が形成されたディスク状の砥石台金と、この砥石台金の前記挿入孔に回動自在に挿入されて使用される砥石チップと、を備えたディスク状砥石であって、
前記砥石チップは、前記挿入孔に挿入される軸部と、この軸部の一端側に設けられ表面に砥粒が固着された研削部を有する頭部と、前記軸部の他端側に設けられ当該砥石チップが前記砥石台金から抜け落ちることを防止する係合部と、を備え、
前記頭部と前記砥石台金との間に配置される弾性部材をさらに備えたことを特徴とするディスク状砥石。
【請求項2】
研削面側に複数の挿入孔が形成されたディスク状の砥石台金と、この砥石台金の前記挿入孔に回動自在に挿入されて使用される砥石チップと、を備えたディスク状砥石であって、
前記砥石チップは、前記挿入孔に挿入される軸部と、この軸部の一端側に設けられる頭部と、前記軸部の他端側に設けられ当該砥石チップが前記砥石台金から抜け落ちることを防止するための係合部と、を有し、
前記頭部は、前記軸部の一端側に取り付けられる金属頭部と、この金属頭部の前記研削面側となる端面に設けた弾性部材と、この弾性部材の前記研削面側となる端面に設けられる表面に砥粒を有する金属板からなる研削部と、を備えることを特徴とするディスク状砥石。
【請求項3】
研削面側に複数の挿入孔が形成されたディスク状の砥石台座と、この砥石台座の前記挿入孔に回動自在に挿入されて使用される砥石チップと、を備えたディスク状砥石であって、
前記砥石チップは、前記挿入孔に挿入される軸部と、この軸部の一端側に設けられ表面に砥粒が固着された研削部を有する頭部と、前記軸部の他端側に設けられ当該砥石チップが前記砥石台座から抜け落ちることを防止する係合部と、を備え、
前記砥石台座は、弾性部材からなることを特徴とするディスク状砥石。
【請求項4】
前記挿入孔は、前記軸部の挿通部分から連続して、前記頭部の一部を収容する凹部を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のディスク状砥石。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−216330(P2007−216330A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−38781(P2006−38781)
【出願日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(000142919)株式会社呉英製作所 (21)
【Fターム(参考)】