説明

ディスク装置

【課題】光学検知器を有してディスクの搬入状態が検知されるとともにディスクの搬出完了位置を制御できるディスク装置において、異常なディスクや異物を排出するときに挿入口から落下する前に手で確実に取り去ることができるようにする。
【解決手段】ST31で搬出要求があり、ST32において光学検知器に故障があると判断したとき、またはST33において、イジェクト操作釦が長時間押圧されるなどして、通常のイジェクト操作と異なる搬出操作が行われたときに、ST36に移行して断続排出処理が行われる。この断続排出処理では、搬送モータが間欠的に動作し、ディスクや異物などが、筐体の挿入口から徐々にゆっくり排出される。よって、ディスクや異物が、挿入口から落下する前に、手で保持して取り去ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、挿入口からディスクを挿入するスロットインタイプのディスク装置に係り、特に、ディスクが回転駆動部に正常に搬入されて保持されているかを検知でき、且つディスクを排出するときにそのディスクが搬出完了位置へ至ったか否かを検知することができる検知部を備えたディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用などのスロットインタイプのディスク装置は、筐体の前面にスリット状の挿入口が開口しており、CD(コンパクト・ディスク)などのディスクが、前記挿入口から1枚ずつ挿入される。筐体の内部には、搬送ローラを有する搬送機構が設けられており、挿入口から挿入されたディスクが、搬送機構によって筐体内に設けられた回転駆動部に向けて搬入される。
【0003】
この種のディスク装置では、筐体内の挿入口の内側に複数の光学検知器などで構成された検知部が設けられている。挿入口から挿入されたディスクは前記検知部で検知され、この検知動作に基づいて搬送機構が始動する。また、搬送機構でディスクが搬入されるときに、複数の光学検知器などの検知動作に基づいて、正常な寸法のディスクが正常に搬入されているかの否かの判別が行われる。さらに、筐体内には装填完了を検知する装填完了検知部が設けられており、ディスクが回転駆動部で保持できる位置まで搬入されたと検知されたときに搬送機構による搬入動作が停止させられる。
【0004】
さらに、ディスクを搬出するときに、前記検知部の検知動作に基づいてディスクの排出状態が検知され、ディスクが、その一部が挿入口から突出する搬出完了位置に至ったときに、前記搬送機構による搬出動作が停止させられる。
【0005】
この種のスロットインタイプのディスク装置は、挿入口のみから筐体内へアクセス可能な構造であるため、前記検知部に設けられた複数の光学検知器の検知動作に基づいて、ディスクが正常に搬入されているかを判断し、規格よりも直径の小さいディスクや、カード状などのディスク以外の異物が挿入されたときにそれを検知して必ず挿入口から排出させることが必要である。
【0006】
しかし、搬送機構でディスクが排出されているときに、手の力で強引に素早くディスクを筐体内へ押し込んだときや、電源が落とされて検知部が機能していないときにディスクや異物を挿入口から強引に押し込んだときなどでは、その後に動作を開始したときに、筐体の内部にディスクや異物が存在しているか否かの判別がつかなくなる。このような場合には、イジェクト操作を行っても搬送機構が始動しなかったり、または、搬送機構が始動しても、制御不能となって排出動作を自動的に停止させることができないことが有り得る。
【0007】
または、正常なディスクが正常に搬入されて回転駆動部に装填されている状態で、検知部の光学検知器が突然に故障となって動作不能となったときには、イジェクト操作を行ってディスクを排出させようとしたときに、排出動作が制御不能となり、ディスクを搬出完了位置で正確に停止させることができなくなる。
【0008】
以下の特許文献1では、ディスクの排出動作の制御が不能となったときに、イジェクト操作釦を押し続けると、その間、搬送機構が継続的に動作して、ディスクなどを挿入口から排出されることが可能なディスク装置が開示されている。
【0009】
また、以下の特許文献2には、規格よりも小径なディスクやディスク以外の異物を筐体内から排出する際に、挿入口からの排出量が短すぎるときにイジェクト操作釦を押し続けることで、さらに搬送機構の動作を継続させて、ディスクや異物を挿入口から排出させるというディスク装置が開示されている。
【特許文献1】特開2000−090529号公報
【特許文献2】特開2000−315347号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、特許文献1と特許文献2に記載のディスク装置では、筐体内からディスクや異物を排出させるときに、イジェクト操作釦を押し続けることが必要である。そのため、ディスクや異物が完全に排出するまで片手で操作し続けることになって、操作が煩雑となる。また運転中の操作では危険である。
【0011】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、正常な検知動作が行われない状態で、筐体内からディスクや異物を排出するときに、操作者が異常な動作状態であることを認識しやすくなって、挿入口から突出したディスクや異物を手で取り出しやすくしたディスク装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、挿入口を有する筐体と、前記挿入口から挿入されたディスクを筐体の内部に向けて搬入する搬送機構と、前記搬送機構で搬入されたディスクの中心部を保持してディスクを回転させる回転駆動部と、前記挿入口と前記回転駆動部との間に配置された検知部と、
筐体内のディスクを排出するときに、前記検知部からの検知出力に基づいて、ディスクをその一部が前記挿入口から突出する搬出完了位置で停止させる制御部とを有しており、
前記制御部では、ディスクを搬出完了位置で停止させる制御ができない状態で、且つ排出要求があったときに、前記搬送機構を排出方向へ断続して動作させることを特徴とするものである。
【0013】
本発明のディスク装置では、ディスクや異物を搬出完了位置で停止させる制御ができないときに、ディスクや異物を挿入口から断続的な動作で排出する。ディスクや異物が時間をかけて排出されるために、操作者は異常な排出動作であることを容易に認識して、ディスクや異物を挿入口から脱落する前に取り去ることができる。
【0014】
例えば、本発明は、前記検知部には、正常なディスクが回転駆動部に装填されているときにディスクを検知する検知状態となる検知器を有し、前記制御部は、ディスクが排出されるときに前記検知器がディスクを検知しない非検知状態に切り換わったときに、前記搬送機構を停止させてディスクを搬出完了位置で停止させる制御を行うものであり、
前記制御部において、前記検知器が正常な検知動作ができない故障状態であると認識しているときに、ディスクを搬出完了位置で停止させる制御ができない状態であると判断する。
【0015】
または、制御部において、筐体内に挿入口から挿入された物が存在していると認識されているにもかかわらず前記検知器が非検知状態であるときに、ディスクを搬出完了位置で停止させる制御ができない状態であると判断する。この場合に、通常のイジェクト操作とは異なる操作を行うことで、前記搬送機構が断続的な排出動作を開始することが好ましい。
【0016】
さらに、本発明は、排出動作の途中まで継続的な排出動作が行われ、途中から断続的な排出動作に切換えられるものにできる。あるいは、排出動作の途中から、断続的な排出動作の休止時間が長くなる。または、排出動作の途中から、断続的な排出動作の駆動時間が短くなる。
【0017】
上記の排出制御を行うことで、ディスクや異物を挿入口から時間をかけて排出させることができ、排出途中のディスクや異物を手で保持して抜き取りやすくなる。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、筐体内に設けられた検知部が正常に動作制御できない状態で、ディスクや異物を排出するときに、これらが時間をかけて挿入口から排出されるために、ディスクや異物が挿入口から脱落する前に、手で取り去ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は本発明の実施の形態のディスク装置の概要を示す平面図、図2は検知部の検知動作の遷移を示す説明図である。図3ないし図8は、検知部の検知動作を示すフローチャートである。
【0020】
図1に示すディスク装置1は車載用であり、六面体の箱形状の筐体2を有している。筐体2は自動車の室内のインストルメントパネル内に埋設され、筐体2の前面3に設けられた化粧パネル部(図示せず)が、インストルメントパネルに現れる。前記化粧パネル部および前記前面3には、左右方向(X1−X2方向)に細長く延びるスリット状の挿入口が開口している。図1では、挿入口を左右方向に二分して筐体1の前後方向(Y1−Y2方向)に延びる中心線を、O−Oで示している。
【0021】
筐体2の内部には回転駆動部4が設けられている。この回転駆動部4は、回転軸5を有するスピンドルモータと、回転軸5の先端部に固定された回転テーブル6を有している。回転テーブル6は、ディスクDの下面が設置される支持面6aと、支持面6aの中心部から突出して、ディスクDの中心穴Da内に嵌入される凸部6bとを有している。また、回転駆動部4には、凸部6bが中心穴Da内に嵌入した状態で、ディスクDの下面を支持面6aに押し付けるクランパ(図示せず)が設けられている。
【0022】
また、筐体2の内部には、中心穴Daが回転テーブル6にクランプされたディスクDの下面に対向して、ディスクDの記録面に記録された信号を読み取り、または記録面に信号を記録する光ヘッド(図示せず)が設けられている。
【0023】
筐体2の前面3の内側には搬送機構7が設けられている。この搬送機構7には、軸方向が左右方向(X1−X2方向)に延びるローラ軸8と、ローラ軸5の外周に装着された合成ゴム製の搬送ローラ9とが設けられている。筐体2の内部には搬送モータMが設けられ、この搬送モータMの動力により、ローラ軸8および搬送ローラ9が、ディスク搬入方向と搬出方向に向けて回転させられる。搬送機構7には、搬送ローラ9に対向する合成樹脂製の摺動パッドが設けられ、搬送ローラ9が弾性部材で付勢されて摺動パッドに弾圧されている。挿入口から挿入されるディスクDは、搬送ローラ9と摺動パッドとで挟まれて、搬送ローラ9の回転力で搬送される。
【0024】
筐体2の前面3と搬送機構7との間には、挿入側検知部10が設けられている。この挿入側検知部10では、4箇所に光学検知器11A,11B,11C,11Dが設けられている。光学検知器11A,11B,11C,11Dのそれぞれは、搬入されるディスクDの一方の側に発光ダイオードなどの発光素子が配置され、他方の側にホトトランジスタなどの受光素子が配置されている。発光素子と受光素子との間にディスクDが存在していないときは、発光素子から発せられた光が受光素子で検知されて受光素子の検知出力がONになり、発光素子と受光素子との間にディスクDが存在していると、発光素子から発せられる光がディスクDで遮られて受光素子の検知出力がOFFとなる。
【0025】
すなわち、光学検知器11A,11B,11C,11Dのそれぞれは、受光素子からの検知出力がONのときが「非検知状態」であり、受光素子からの検知出力がOFFのときが「検知状態」である。
【0026】
挿入側検知部10では、光学検知器11Aと光学検知器11Cが、中心線O−OよりもX1側に位置し、光学検知器11Bと光学検知器11Dが、中心線O−OよりもX2側に位置している。光学検知器11Aが、前面3に最も近い位置にあり、それよりも奥側(Y1側)に光学検知器11Bが配置され、それよりも奥側に光学検知器11Cが配置され、最も奥側に光学検知器11Dが配置されている。
【0027】
最もX1側に位置している光学検知器11Cと、最もX2側に位置している光学検知器11Dの左右方向(X1−X2方向)の間隔は、12cm以下で且つ、8cmよりも長く設定されている。
【0028】
また、直径が12cmの正常なディスクDの中心穴Daが、回転テーブル6上に正常に装填されたときに、光学検知器11A,11B,11C,11Dのそれぞれが、ディスクDの外周縁よりも内側で且つディスクDの外周部に対向している。また、仮に直径が8cmのディスクが回転テーブルの上に保持されると、光学検知器11A,11B,11C,11Dの全てがディスクから外れる。
【0029】
筐体2の内部には、装填完了検知部12が設けられている。この装填完了検知部12は、直径が12cmの正常なディスクDの中心穴Daが、回転テーブル6上に正常に装填されたときに、ディスクDのY1側の外周縁で押される検知レバー13と、この検知レバー13によってONに切換えられるスイッチ14とで構成されている。なお、装填完了検知部は、ディスクDによって動作させられる複数の検知レバーや検知スライダが組み合わされて動作して、スイッチがONやOFFに切換えられるものであってもよい。
【0030】
また、光ヘッドをディスクDの下面に沿って移動させるスレット機構とローラ軸8とが、同じ搬送モータMによって駆動されるものがある。この機構では、ディスクDが正常な装填位置へ移動し、その後にスレット機構が動作して、光ヘッドが回転テーブル6に最も近づいたときにこの光ヘッドの位置を検知するスイッチが設けられ、このスイッチが動作したときに、ディスクDの正常な装填が完了したと判断される。
【0031】
挿入側検知部10に設けられた、光学検知器11A,11B,11C,11Dのそれぞれの検知出力は、検出部(検出回路)22により検出されて、CPUを主体としメモリなどを有する制御部21に与えられる。また前記装填完了検知部12からの検知出力も制御部21に与えられる。そして、搬送モータMは制御部21により駆動制御される。
【0032】
次に、ディスクDが搬入されるときの検知動作およびディスクが搬出されるときの検知動作を説明する。
【0033】
このディスク装置1では、直径が12cmのCD(コンパクト・ディスク)やDVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)あるいはCD−ROMなどのディスクDが挿入されたときに、そのディスクDが搬入されて回転テーブル6にクランプされる。ただし、それ以外の例えば直径が8cmの小径ディスクなどが挿入されると、異物であると判別されて排出される。
【0034】
制御部21では、挿入側検知部10における光学検知器11A,11B,11C,11Dの検知出力の変化の遷移によって、正常なディスクDが正常に搬入されているか否かが判別される。図2は、直径12cmの正常なディスクDが搬入されるときの、それぞれの光学検知器11A,11B,11C,11Dの検知出力の遷移を説明している。図2では、それぞれの光学検知器11A,11B,11C,11Dの配置を模式的に示すとともに、ディスクを検知している「検知状態」の光学検知器にハッチングを付している。
【0035】
図2に示すように、直径が12cmの正常なディスクDが、搬送機構7によって正常に搬入されて、ディスクDの中心穴Daが回転テーブル6の上に装填されるときには、光学検知器11A,11B,11C,11Dの検知出力の組み合わせが、「レベル(0)」「レベル(1)」「レベル(2)」「レベル(3)」「レベル(4)」の順番で遷移する。
【0036】
「レベル(0)」は、ディスクDが、未だ挿入口から挿入されていない状態であり、全ての光学検知器11A,11B,11C,11Dが「非検知状態」である。
【0037】
「レベル(1)」では、光学検知器11Aまたは光学検知器11Bのいずれか一方が、「非検知状態」から「検知状態」に切り換わる。この「レベル(1)」に至ったとき、制御部21でディスクDが挿入されたと判断し、搬送モータMを始動して、ローラ軸8および搬送ローラ9がディスクDを搬入する方向へ回転させられる。
【0038】
「レベル(1)」と判断されるのは、上記の2通りだけであり、「レベル(0)」の次に、光学検知器Cのみが「検知状態」となったり、光学検知器11Dのみが「検知状態」となったときは、その時点で「搬入異常」と判断される。
【0039】
「レベル(2)」では、光学検知器11Aと光学検知器11Bが共に「検知状態」となる。または、光学検知器11Aと光学検知器11Cが共に「検知状態」となり、あるいは、光学検知器11Bと光学検知器11Dが共に「検知状態」となる。「レベル(2)」と判断されるのはこの3通りだけであり、光学検知器11Aと光学検知器11Dの2つだけが共に「検知状態」となったり、光学検知器11Bと光学検知器11Cの2つだけが共に「検知状態」となったり、または、光学検知器11Cと光学検知器11Dの2つだけが共に「検知状態」となったときは、その時点で「搬入異常」と判断する。
【0040】
「レベル(3)」では、光学検知器11Aと光学検知器11Bおよび光学検知器11Cの3つが「検知状態」となる。または、光学検知器11Aと光学検知器11Bおよび光学検知器11Dの3つが「検知状態」となる。「レベル(3)」と判断されるのはこの2通りだけであり、光学検知器11Cと光学検知器11Dおよび光学検知器11Aの3つのみが共に「検知状態」となったとき、または、光学検知器11Cと光学検知器11Dおよび光学検知器11Bの3つのみが共に「検知状態」となったときは、その時点で「搬入異常」と判断する。
【0041】
「レベル(4)」では、光学検知器11A,11B,11C,11Dの全てが同時に「検知状態」となる。
【0042】
制御部21では、挿入側検知部10の光学検知器11A,11B,11C,11Dの検知出力の組み合わせが、「レベル(0)」「レベル(1)」「レベル(2)」「レベル(3)」「レベル(4)」の順番で遷移しているときに、直径が12cmの正常なディスクDが正常に搬入されていると判断する。検知出力の組み合わせが前記の順番で遷移しないとき、例えば、「レベル(1)」から「レベル(3)」に飛んだとき、または「レベル(3)」から「レベル(2)」へ戻ってしまったときなどは、その時点で「搬入異常」と判断する。
【0043】
光学検知器11A,11B,11C,11Dの検知出力の組み合わせが「レベル(0)」「レベル(1)」「レベル(2)」「レベル(3)」の順番で遷移して「レベル(4)」となり、さらに装填完了検知部12によって、回転テーブル6上にディスクDが正常に装填されたことが検知されたときに、制御部21では「正常搬入動作完了」と判断する。
【0044】
図3のフローチャートは、ディスクの搬入動作をさらに詳しく説明しており、図4はディスクの搬出動作をさらに詳しく説明している。以下のフローチャートでは、各ステップを「ST」の符号で示している。
【0045】
挿入側検知部10のそれぞれの光学検知器11A,11B,11C,11Dでは、発光素子が常時点灯しているが、受光素子の検知出力は、制御部21において一定の周期で間欠的に読み出される。このとき、全ての光学検知器11A,11B,11C,11Dの検知出力が、制御部21で同時に取得される。図3では、受光素子の検知出力の間欠的な取得(監視)の周期をTaで示している。この周期Taは、5〜15(msec)程度であり、例えば8(msec)である。
【0046】
図3に示す搬入動作では、ST1(ステップ1)において、搬送モータMが始動してローラ軸8と搬送ローラ9とが回転し始めて搬入動作が開始されると、ST2で、制御部21内のタイマーが始動させられる。
【0047】
ST3において、未だ「正常搬入動作完了」と判断されていないときには、ST4で、挿入側検知部10の全ての光学検知器11A,11B,11C,11Dの受光素子から検知出力を取得(監視)し、検知出力が図2に示す「レベル(1)」「レベル(2)」「レベル(3)」「レベル(4)」の順番で遷移しているか否かの判断を行う。検知出力が正常な順番で遷移しているときは正常な搬入動作が継続されていると判断し、検知出力が「レベル(1)」「レベル(2)」「レベル(3)」「レベル(4)」の順番で遷移していないときには、前述のように「搬入異常」と判断する。
【0048】
ST4において、「搬入異常」と判断されないときは、ST3に戻って「正常搬入動作完了」と判断されるまで搬入動作を継続する。ST4において「搬入異常」と判断されたときは、ST5において、挿入側検知部10からの検知出力の取得周期(監視周期)であるTa(msec)の時間を空けてから、ST6で、挿入側検知部10からの検知出力が「搬入異常」であるか否かを判断する。前記ST4からST10にかけて、Ta(msec)の周期を空けて、挿入側検知部10からの検知出力が4回取得され、4回の取得で連続して「搬入異常」であると判断されたら、ST11において「異常検出確定」と判定する。「異常検出確定」と判定されたら、ST12に移行し、搬送モータMを停止して、搬入動作が停止させられる。
【0049】
ST4、ST6、ST8、ST10の4回の検出出力のいずれかにおいて、「搬入異常」ではなく正常な搬入動作を継続していると判断されたときには、そのまま搬入動作が継続され、ST3において「正常搬入動作完了」と判断されたとき、すなわち、挿入側検知部10からの検知出力が「レベル(1)」「レベル(2)」「レベル(3)」「レベル(4)」の順番で遷移し、且つディスクDの中心穴Daが、回転テーブル6の中心に一致したことが装填完了検知部12で検知されたときに、ST12に移行して搬入動作が停止させられる。
【0050】
次に、図4に示す搬出処理ST20の処理動作について説明する。
搬出処理ST20では、ST21で搬送モータMが始動し、ローラ軸8と搬送ローラ9とが、ディスクを搬出する方向へ始動させられる。そして、ST22でタイマーが始動する。ST23では、搬入側検知部10の各光学検知器11A,11B,11C,11Dの受光素子からの検知出力を同時に取得し、ディスクDが所定の「搬出完了位置」に至ったか否かを判断する。
【0051】
図1に示すように、直径が12cmの正常なディスクDが正常に搬入されて、回転テーブル6上に正常にクランプされているとき、光学検知器11Dの検知出力は、常に「検知状態」を継続する。制御部21では、ディスクDの搬出動作において、光学検知器11Dが「検知状態」から「非検知状態」に切り換わったときに、ディスクDが「搬出完了位置」へ移動したと判断する。あるいは、光学検知器11Cが「検知状態」から「非検知状態」に切り換わったときに、または光学検知器11Cと光学検知器11Dの双方が共に「検知状態」から「非検知状態」に切り換わったときにに、ディスクDが「搬出完了位置」に至ったと判断してもよい。
【0052】
図4のST23において、ディスクDが「搬出完了位置」まで搬出されたと判断したときには、所定の取得周期(監視周期)であるTb(msec)の時間を空けて、ST24で再び検知出力を取得し、「搬出完了位置」が継続しているか否かを判別する。ST23からST27では、取得周期であるTb(msec)の時間を空けて、挿入側検知部10からの検知出力を3回取得する。この3回の取得の全てにおいて、「搬出完了位置」が連続しているときに、ディスクDが正常な「搬出完了位置」に至っていると判断し、ST28において搬送モータMを停止して、ディスクDの搬出動作を停止する。
【0053】
ST28により、搬出動作を停止をしたときに、「搬出完了位置」に至ったディスクDのY1側の端部は、停止している搬送ローラ9と摺動パッドとで挟まれており、挿入口からY2方向へ突出しているディスクDが、不用意に脱落するのを防止できる。
【0054】
なお、ST23、ST25、ST27の3回の検知出力の取得時のいずれかにおいて、「搬出完了位置」に至っていないと判断したときは、搬送モータMを駆動し続けて、ディスクDの搬出動作を継続する。
【0055】
搬出動作のときの、検知出力の取得周期であるTbは、5〜15(msec)程度であり、例えば前記Taと同じ時間である8(msec)である。
【0056】
図3の搬入動作では、ST4ないしST10おいて、一定の周期Ta(msec)の、4回の検知出力の取得タイミングで、連続して「搬入異常」と判断されたときにのみ、「異常検出確定」と判断することによって、正常なディスクの正常な搬入動作を、「異常搬入」と誤って判断する確率を低下させている。同様に、図4に示す搬出動作においても、ST23ないしST27において、一定の周期Tb(msec)の、3回の検知出力の取得タイミングで、3回連続して「搬出完了位置」と判断されたときに搬出動作を停止させることによって、ディスクDが未だ「搬出完了位置」に至っていないにもかかわらず、誤って搬出動作が停止させられる誤動作の発生を生じにくくしている。
【0057】
このディスク装置1では、正常なディスクDのみならず、直径が小さすぎるディスクやカード状などの異物が挿入口から挿入されて、光学検知器11Aまたは光学検知器11Bのいずれかが「検知状態」になると、図2に示す「レベル(1)」となって、搬送モータMが始動し、ローラ軸8および搬送ローラ9が搬入方向へ回転し始める。そのため、正常なディスクD以外の異物であっても、搬送ローラ9によって筐体2の内部に送り込まれる。
【0058】
このとき、挿入側検知部10の光学検知器11A,11B,11C,11Dの検知出力が、図2に示す「レベル(0)」「レベル(1)」「レベル(2)」「レベル(3)」「レベル(4)」の順で遷移し、さらに装填完了検知部12がディスクDの装填完了を検知できたときにのみ、正常なディスクDが正常に搬入されて装填されたと判定され、それ以外の検知状態の遷移となると、図3に示すフローチャートに基づいて「以上検出確定」と判定されて排出される。
【0059】
しかし、この排出動作の途中で、小径のディスクやカードなどの異物が手で強引に筐体2の内部へ押し込まれて、光学検知器11Dが「検知状態」から「非検知状態」に切り換わることがあると、異物が筐体2の内部に存在しているのにもかかわらず、制御部21で、正常なディスクが「搬出完了位置」に至ったのと同じ認識となる。この場合、制御部21では、全ての動作を停止し、その後に排出動作に移行するためのフローが存在しなくなる。
【0060】
これは、周囲の一部が大きな損傷部を有するディスクDが挿入されたときも同じである。この場合には、図3のフローチャートに基づいて「異常検出確定」と判定されてディスクが搬出されるが、その搬出動作の開始直後に、損傷部が光学検知器11Dの位置に至り、光学検知器11Dが「非検知状態」となると、制御部21では、ディスクが正常に搬出されて「搬出完了位置」に至ったと認識して搬出動作を停止させてしまう。
【0061】
また、光学検知器11Dが故障して検知動作が不能になると、図2に示す検知出力の遷移が得られなくなるが、このときに故障している光学検知器11Dの出力のみを無視してディスクDの搬入を受け付けることも有り得る。この場合に、ディスクの排出の際に、光学検知器11Dの動作が不能であるため、ディスクDを「搬出完了位置」で停止させることができなくなる。
【0062】
このディスク装置1では、ディスクを搬出して「搬出完了位置」に停止させる制御を正常に行うことができないときに、搬送機構7を排出方向へ断続的に動作させて、ディスクや異物をゆっくり排出させるようにしている。この場合、ディスクや異物を「搬出完了位置」で止めることができないが、挿入口からディスクや異物が断続的にゆっくり排出されるために、操作者は、異常排出動作であると認識でき、ディスクや異物を、挿入口から落下する前に、手で保持して取り去りやすくなる。
【0063】
図5は、断続的な排出処理に移行するための、制御動作を示すフローチャートである。
断続排出処理ST30では、ST31において、操作部に設けられているイジェクト操作釦が押されて搬出要求が出されると、制御部21では、ST32において、ディスクの搬出動作の完了検知を行うための光学検知器11Dが故障状態と認識しているか否かを確認する。ST32において、光学検知器11Dが正常に動作していると判断したときは、ST33に移行し、通常とは相違する排出操作が行われているか否かを確認する。この実施の形態では、操作部に設けられたイジェクト操作釦が一定時間以上(例えば5秒以上または10秒以上)押し続けられていたら、通常とは相違する排出操作と認識する。ST33において、通常とは相違する排出操作が行われていないと判断したら、ST34の通常の搬出動作に移行する。
【0064】
ST34の通常の搬出動作においては、挿入側検知部10の検知出力が図2の「レベル(4)」に至っていると認識していないとき、筐体2内に搬出すべきディスクDが存在していないと判断して搬出動作は行われない。または、図2の光学検知器11Dの検知出力を監視し、光学検知器11Dが「非検知状態」であるときに、搬出すべきディスクDが存在していないと判断してもよい。
【0065】
逆に、挿入側検知部10の検知出力が図2の「レベル(4)」となっており、あるいは光学検知器11Dが「検知状態」となっているときは、ST34では、図4のフローチャートに基づいて、通常の搬出処理が行われ、ディスクDが「搬出完了位置」で停止し、ST35において搬出処理が停止する。
【0066】
前記ST32において、光学検知器11Dが故障状態であると認識しているときは、ST36に移行し、断続排出処理が行われてからST37で処理が終了する。光学検知器11Dなどが正常に動作しており、しかもST33において通常とは相違する排出操作が行われたときには、ST36に移行して断続排出処理が行われ、ST37で処理が終了する。
【0067】
なお、ST33における「通常とは違う排出操作」は、イジェクト操作釦を所定時間以上継続して押し続けること以外に、イジェクト操作釦が一定の時間内に規定回数以上繰り返して押されたときに設定されてもよい。あるいは、イジェクト操作釦と他のいずれかの操作釦が一緒に押圧されたとき、またはイジェクト操作釦以外の複数個の操作釦が一緒に押圧されたときなどに、「通常とは違う排出操作」が設定されたと認識してもよい。
【0068】
図6ないし図8は、図5のST36において「断続排出処理」を実行するときのフローチャートを実施の形態別に示している。
【0069】
図6に示す第1の実施の形態の断続排出処理ST40の要求が出されると、ST41において排出ガードタイマーによる時間計測が開始される。この排出ガードタイマーは、断続排出処理のトータル時間を決めるものであり、筐体2の内部のディスクやカード状などの異物を挿入口から排出するのに十分な時間(例えば20秒ないし1分程度)が設定される。
【0070】
ST42で、搬送モータMが始動して、ローラ軸8と搬送ローラ9が搬出方向へ回転し始めると、これと同時に、ST43において、搬送モータMの動作タイマーが始動する。この動作タイマーは、断続排出処理において、搬送モータMが動作する間の時間を決めるものであり、例えば0.5〜5秒程度に設定される。
【0071】
搬送モータMが動作するときに、ST44において、排出ガードタイマーで設定された断続排出処理のトータル時間が経過しているか否か判断される。ST44において、未だ断続排出処理のトータル時間が経過していないと判断されると、ST45に移行し、ST43で計測を開始した搬送モータMの動作時間が経過したか否かを判断する。動作時間が経過していると判断すると、ST46に移行して搬送モータMを停止させる。そして、ST47で、断続排出処理での搬送モータMの停止時間(中断時間)を決めるタイマーが始動する。この停止時間は、例えば0.5〜5秒程度に設定される。
【0072】
ST48では、断続排出処理のトータル時間が経過しているか否か判断され、経過していないと判断されると、ST49に移行する。ST49において、ST47で計測を開始した搬送モータMの停止時間(中断時間)が経過したと判断されると、ST42の処理に戻る。
【0073】
つまり、ST41で計測が開始された断続排出処理のトータル時間が経過するめでの間、ST42からST49までの処理動作が繰り返され、搬送モータMが動作と停止(中断)を繰り返す。よって、筐体2内のディスクや異物は、挿入口から少しずつ間欠的に送り出される。操作者は、挿入口から断続的に少しずつ突出するディスクや異物を見ることで、通常の排出処理ではないと認識できる。また、断続排出処理では、ディスクや異物が自動的にゆっくり断続的に排出されるため、イジェクト操作釦などを押し続ける必要がなく、運転中などにおいても安全である。そして、ゆっくり排出されるディスクや異物を、挿入口から落下する前に取り去りやすくなる。
【0074】
図6のST44またはST48において、ST41で計測を開始した断続排出処理のトータル時間が経過したと判断されると、ST50に移行して搬送モータMを停止させ、ST51で断続排出処理が終了させられる。
【0075】
図7に示す第2の実施の形態の断続排出処理ST60には、図6に示す第1の実施の形態の断続排出処理40と同じST42ないしST51の動作処理が含まれている。
【0076】
図7に示す断続排出処理ST60では、ST61において、排出ガードタイマーによる時間計測が開始される。この排出ガードタイマーは、断続排出処理のトータル時間を決めるものであり、図6のST41における処理に相当している。ST62では、搬送モータMの連続動作が開始され、ローラ軸8と搬送モータMが排出方向へ連続して回転し、ディスクや異物や挿入口に向けて連続的に送り出される。これと同時に、ST63において、搬送モータMの連続動作の時間の計測が開始される。ST64において、搬送モータMの連続動作時間が経過すると、ST42ないしST51の断続排出処理に移行する。
【0077】
図7に示す断続排出処理では、最初にディスクや異物が搬送ローラ9によって連続的に搬出され、ディスクや異物が挿入口に近づいた後に、断続的な搬出動作に移行する。排出操作を行った後に、ディスクや異物が挿入口から出始めるまでの時間を短くすることにより、筐体2内のディスクや異物が排出されていることを早めに知ることができ、しかもその後は、断続排出でゆっくり排出されるため、ディスクや異物を手で保持して取り出しやすくなる。
【0078】
図8に示す第3の実施の形態の断続排出処理ST70には、図6に示す第1の実施の形態の断続排出処理と同じST41ないしST51に示す処理が含まれている。
【0079】
図8に示す断続排出処理ST70では、ST43の次に、ST71として、モータMの動作タイマーの計測時間を短縮する処理が設けられている。また、ST47の次に、ST72として、停止タイマーの計測時間を延長する処理が設けられている。
【0080】
図8に示す断続排出処理ST70では、搬送モータMの断続動作を継続するにしたがって、モータMの動作時間が徐々に短くなり、且つモータMの停止時間(中断時間)が徐々に長くなる。よって、ディスクや異物は、挿入口からの突出量が多くなるにしたがって、少しだけ突出し長い中断するように排出される。よって、挿入口付近で長く留まることができ、挿入口から落下するのをなるべく防止できるようになっている。
【0081】
なお、図7に示す断続排出処理において、後段の断続排出処理の際に、図8に示すように、搬送モータMの動作時間を徐々に短くし、搬送モータMの停止時間を徐々に長くする処理を行ってもよい。
【0082】
また、図8の処理では、ST71のみを設け、搬送モータMの停止時間(中断時間)は一律であるが、搬送モータMの動作時間が徐々に短くなるように制御し、またはST72のみを設け、搬送モータMの動作時間は一律であるが、搬送モータMの停止時間(中断時間)が徐々に長くなるように制御してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の実施の形態のディスク装置の概要を示す平面図、
【図2】挿入側検知部に設けられた光学検知器による検知動作の説明図、
【図3】ディスク搬入時の動作処理を示すフローチャート、
【図4】ディスク搬出時の動作処理を示すフローチャート、
【図5】断続排出処理に移行する動作処理を示すフローチャート、
【図6】第1の実施の形態の断続排出処理を示すフローチャート、
【図7】第2の実施の形態の断続排出処理を示すフローチャート、
【図8】第3の実施の形態の断続排出処理を示すフローチャート、
【符号の説明】
【0084】
1 ディスク装置
2 筐体
3 前面
4 回転駆動部
6 回転テーブル
7 搬送機構
8 ローラ軸
9 搬送ローラ
10 挿入側検知部
11A,11B,11C,11D 光学検知器
12 搬送完了検知部
21 制御部
D ディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入口を有する筐体と、前記挿入口から挿入されたディスクを筐体の内部に向けて搬入する搬送機構と、前記搬送機構で搬入されたディスクの中心部を保持してディスクを回転させる回転駆動部と、前記挿入口と前記回転駆動部との間に配置された検知部と、
筐体内のディスクを排出するときに、前記検知部からの検知出力に基づいて、ディスクをその一部が前記挿入口から突出する搬出完了位置で停止させる制御部とを有しており、
前記制御部では、ディスクを搬出完了位置で停止させる制御ができない状態で、且つ排出要求があったときに、前記搬送機構を排出方向へ断続して動作させることを特徴とするディスク装置。
【請求項2】
前記検知部には、正常なディスクが回転駆動部に装填されているときにディスクを検知する検知状態となる検知器が設けられ、前記制御部は、ディスクが排出されるときに前記検知器がディスクを検知しない非検知状態に切り換わったときに、前記搬送機構を停止させてディスクを搬出完了位置で停止させる制御を行うものであり、
前記制御部において、前記検知器が正常な検知動作ができない故障状態であると認識しているときに、ディスクを搬出完了位置で停止させる制御ができない状態であると判断する請求項1記載のディスク装置。
【請求項3】
前記検知部には、正常なディスクが回転駆動部に装填されているときにディスクを検知する検知状態となる検知器が設けられ、前記制御部は、ディスクが排出されるときに前記検知器がディスクを検知しない非検知状態に切り換わったときに、前記搬送機構を停止させてディスクを搬出完了位置で停止させる制御を行うものであり、
制御部において、筐体内に挿入口から挿入された物が存在していると認識されているにもかかわらず前記検知器が非検知状態であるときに、ディスクを搬出完了位置で停止させる制御ができない状態であると判断する請求項1記載のディスク装置。
【請求項4】
通常のイジェクト操作とは異なる操作を行うことで、前記搬送機構が断続的な排出動作を開始する請求項3記載のディスク装置。
【請求項5】
排出動作の途中まで継続的な排出動作が行われ、途中から断続的な排出動作に切換えられる請求項1ないし4のいずれかに記載のディスク装置。
【請求項6】
排出動作の途中から、断続的な排出動作の休止時間が長くなる請求項1ないし4のいずれかに記載のディスク装置。
【請求項7】
排出動作の途中から、断続的な排出動作の駆動時間が短くなる請求項1、2、3、4、6のいずれかに記載のディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−293584(P2008−293584A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−137711(P2007−137711)
【出願日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】