説明

ディスク記録及び/又は再生装置

【課題】 シャッタ部材を備えたディスクカートリッジとシャッタ部材を備えることなく構成されたディスクカートリッジのいずれをも安定した装着を実現する。
【解決手段】 シャッタ部材115を備えた第1のディスクカートリッジ101と、シャッタ部材を備えない第2のディスクカートリッジ201が選択的に装着され、カートリッジホルダ2に第1のディスクカートリッジ101が装着されたときには、シャッタ部材115の移動を規制するシャッタ部材支持機構5により第1のディスクカートリッジを押圧支持し、第2のディスクカートリッジ201がカートリッジホルダ2に装着されたときには、負荷付与機構10から負荷を与えて押圧支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク等のディスク状記録媒体を収納したディスクカートリッジが装着されるディスク記録及び/又は再生装置に関し、特に、カートリッジ本体に収納したディスク状記録媒体を外方に臨ませる一部を内外周に亘って外方に臨ませる記録及び/又は再生用開口部を開閉するシャッタ部材を備えたディスクカートリッジと、記録及び/又は再生用開口部を開閉するシャッタ部材を備えることがなく、記録及び/又は再生用開口部を開放したままの状態のディスクカートリッジが選択的に装着されるディスク記録及び/又は再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光ディスク等のディスク状記録媒体をカートリッジ本体に回転可能に収納し、ディスク状記録媒体をカートリッジ本体に収納したままの状態で記録及び/又は再生装置に装着されるディスクカートリッジが広く用いられている。この種のディスクカートリッジは、ディスク状記録媒体をカートリッジ本体に収納することにより、ディスク状記録媒体の保護を図り、ディスク記録及び/又は再生装置への装脱を容易に行うことを可能としている。
【0003】
この種のディスクカートリッジにあっては、カートリッジ本体に収納した例えば光ディスクの信号記録領域の一部を、光ディスクの内外周に亘って外方に臨ませる記録及び/又は再生用開口部が設けられている。記録及び/又は再生用開口部には、ディスク記録及び/又は再生装置側に設けた記録再生手段を構成する光ピックアップ装置や磁気ヘッド装置が臨み、これら光ピックアップ装置及び/又は磁気ヘッド装置により光ディスクの信号記録領域を走査することによって、光ディスクに対する情報信号の記録又は再生が行われる。
【0004】
ところで、カートリッジ本体に設けた記録及び/又は再生用開口部が開放されたままの状態に置かれると、ディスクカートリッジの保管時に塵埃がカートリッジ本体内に侵入し、光ディスクを汚損させ、さらにディスク記録及び/又は再生装置への装脱時等の取り扱い時に、カートリッジ本体内に侵入する異物により光ディスクを損傷させてしまうおそれがある。
【0005】
このような問題点を解消するため、ディスクカートリッジには、記録及び/又は再生用開口部を開閉するシャッタ部材が設けられている。シャッタ部材が設けられることにより、ディスク記録及び/又は再生装置に装着されない保管時等において、記録及び/又は再生用開口部がシャッタ部材により閉塞された状態に置かれるので、カートリッジ本体に収納した光ディスクの確実な保護を図ることができる。
【0006】
ところで、ディスク状記録媒体、特に、光学手段を用いて情報の記録又は再生を行うようにした光ディスクにあっては、高記録密度化が図られるとともに、高容量化が図られている。その結果、光ディスクにあっては、小型化を図りながら高容量化を実現し、人の掌に乗る程度に小型化されたものが提案されている。本願出願人は、この種の光ディスクを収納したディスクカートリッジとして、特願2004−140491号の明細書及び図面(特許文献1)において提案している。
【0007】
【特許文献1】特願2004−140491号の明細書及び図面
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
光ディスクを収納したディスクカートリッジにあっては、小型化が図られたものであっても、カートリッジ本体に収納した光ディスクの保護を図るため、カートリッジ本体に設けた記録及び/又は再生用開口部を閉塞するためのシャッタ部材を設けることが望ましい。
【0009】
しかし、シャッタ部材を設けることにより、ディスクカートリッジの製造が複雑となり、さらには部品点数の増加により、組み立てが困難となるばかりか、製造コストが増加してしてしまう。
【0010】
また、光ディスクを収納したディスクカートリッジにあっては、記録及び/又は再生用開口部をシャッタ部材により閉塞してまで光ディスクの保護を図る必要のないものもある。例えば、再生専用型の光ディスクにあっては、記録型の光ディスクのように極めて高いレベルで塵埃等からの保護が要求されないものもある。
【0011】
シャッタ部材を設けることなく、記録及び/又は再生用開口部を開放したディスクカートリッジにあっては、ディスク記録及び/又は再生装置に装着されない保管時には、収納ケースに収納することによって、ディスクカートリッジに収納した光ディスクの保護を図ることもできる。
【0012】
そこで、光ディスク等のディスク状記録媒体を収納したディスクカートリッジにあっては、一のディスク記録及び/又は再生装置に選択的に装着されながら、一方のディスクカートリッジにはシャッタ部材が設けられ、他方のディスクカートリッジにはシャッタ部材が設けられないものが並存することが想定される。
【0013】
シャッタ部材が設けられたディスクカートリッジが装着されるディスク記録及び/又は再生装置には、シャッタ部材の移動を規制し、シャッタ部材を記録及び/又は再生用開口部を開放した位置に保持し、あるいは、ディスクカートリッジに設けられたシャッタ部材を記録及び/又は再生用開口部を閉塞した位置にロックするシャッタ部材ロック機構のロックを解除するシャッタ部材支持機構が設けられる。この種のシャッタ部材支持機構は、弾性力等を用いてシャッタ部材を押圧支持して移動を規制し、記録及び/又は再生用開口部を開放した状態に維持するようにしている。
【0014】
シャッタ部材を備えたディスクカートリッジは、ディスク記録及び/又は再生装置に装着されるときに、シャッタ部材支持機構により押圧支持されているので、安定した状態でカートリッジホルダに保持されて装着させることが可能となる。
【0015】
一方、シャッタ部材を備えることなく記録及び/又は再生用開口部が開放された状態にあるディスクカートリッジは、シャッタ部材支持機構により押圧支持されるようなシャッタ部材が設けられていないので、十分な支持が図られないままカートリッジホルダに挿入されることになり、確実にしかも安定した状態でカートリッジホルダに装着することができなくなる。
【0016】
そこで、本発明の目的は、シャッタ部材を備えたディスクカートリッジ及びシャッタ部材が設けられていないディスクカートリッジのいずれが装着された場合であっても、安定した装着を実現できるディスク記録及び/又は再生装置を提供することにある。
【0017】
また、本発明の他の目的は、シャッタ部材を備えたディスクカートリッジ及びシャッタ部材が設けられていないディスクカートリッジのいずれが装着された場合であっても、ほぼ同一の負荷を与えて支持できるディスク状記録媒体の記録又は再生を行うことができるディスク記録及び/又は再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、ディスク状記録媒体を回転可能に収納され、ディスク状記録媒体の一部を内外周に亘って外方に臨ませる記録及び/又は再生用開口部が、当該ディスク記録及び/又は再生装置への挿入方向と平行な一の側面側から中央部に向かって形成されたカートリッジ本体と、カートリッジ本体に移動可能に支持されて記録及び/又は再生用開口部を開閉するシャッタ部材とを備える第1のディスクカートリッジと、ディスク状記録媒体を回転可能に収納するとともに、ディスク状記録媒体の一部を内外周に亘って外方に臨ませる記録及び/又は再生用開口部が当該ディスク記録及び/又は再生装置への挿入方向と平行な一の側面側から中央部に向かって形成されたカートリッジ本体を備える第2のディスクカートリッジとが選択的に装着されるカートリッジホルダを備えるディスク記録及び/又は再生装置であり、カートリッジホルダに第1のディスクカートリッジが装着されたときには、シャッタ部材を押圧支持し、このシャッタ部材の移動を規制するシャッタ部材支持機構と、カートリッジホルダに第2のディスクカートリッジが装着されたとき、第2のディスクカートリッジを押圧して第2のディスクカートリッジに負荷を与える負荷付与機構と、シャッタ部材支持機構に関連され、カートリッジホルダに第1のディスクカートリッジが挿入されたときには、シャッタ部材支持機構の変位により移動操作されて負荷付与機構を変位させて第1のディスクカートリッジに付与される負荷を解除し、カートリッジホルダに第2のディスクカートリッジが挿入されたときには、負荷付与機構による負荷を第2のディスクカートリッジに付与させる負荷付与制御機構とを備える。
【0019】
このディスク記録及び/又は再生装置に用いられるシャッタ部材支持機構としては、カートリッジホルダに挿入される第1のディスクカートリッジに設けたシャッタ部材により弾性変位される弾性部材からなるシャッタ部材支持片を備える。このシャッタ部材支持片は、カートリッジホルダに挿入されるディスクカートリッジにより押圧されて、ディスクカートリッジから離間する方向に弾性変位される。
【0020】
また、負荷付与制御機構は、カートリッジホルダに挿入される第1又は第2のディスクカートリッジに応じて変位量を異にするシャッタ部材支持機構の変位量に応じて移動量が制御され、カートリッジホルダに挿入される第1又は第2のディスクカートリッジに付与される負荷を制御する。
【0021】
本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置に装着される第1のディスクカートリッジには、シャッタ部材が記録及び/又は再生用開口部を閉塞した位置にあるとき、シャッタ部材に設けた係合孔に係合し、このシャッタ部材を記録及び/又は再生用開口部を閉塞した位置にロックするシャッタロック機構を備えるものがある。このシャッタロック機構は、第1のディスクカートリッジがカートリッジホルダに挿入されたとき、シャッタ部材に設けた係合孔に係合するシャッタ部材支持機構により変位されてシャッタ部材への係合を解除し、シャッタ部材のカートリッジ本体に対する移動を可能とする。
【0022】
さらに、本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置は、カートリッジホルダに、上下面を反転して第1又は第2のディスクカートリッジが誤挿入されたとき、シャッタ部材支持機構が第1のディスクカートリッジに設けたシャッタ部材により変位され、シャッタ部材への係合により初期位置側に復帰する位置に対応して、誤挿入される第1又は第2のディスクカートリッジのカートリッジホルダへの更なる挿入を規制する誤挿入規制部を備える。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置は、シャッタ部材を備えた第1のディスクカートリッジ又はシャッタ部材を備えることなく構成された第2のディスクカートリッジのいずれが挿入された場合であっても、シャッタ部材支持機構又は負荷付与機構によりディスクカートリッジを支持することができるので、安定した状態でカートリッジホルダに装着し保持することができる。
【0024】
また、第1又は第2のディスクカートリッジのいずれかが装着されるとき、シャッタ部材支持機構又は負荷付与機構のいずれか一方により第1又は第2のディスクカートリッジが押圧支持されるので、いずれのディスクカートリッジが装着された場合であっても、ほぼ同一の負荷をディスクカートリッジに付与し、ディスクカートリッジの種類を問わず一定の条件でカートリッジホルダに装着して保持することができる。
【0025】
さらに、誤挿入規制部を備えることにより、ディスクカートリッジの誤挿入が防止でき、誤挿入されるディスクカートリッジの保護を図り、さらには装置側のシャッタ部材支持機構、負荷付与機構等の機構部の保護を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置を図面を参照して説明する。
【0027】
本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置は、光ディスクの如きディスク状記録媒体を収納したカートリッジ本体に設けた記録及び/又は再生用開口部を開閉するシャッタ部材を設けた第1のディスクカートリッジと、記録及び/又は再生用開口部を開閉するシャッタ部材を設けることなく構成された第2のディスクカートリッジが選択的に装着可能とされたものである。
【0028】
本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置の説明に先立って、この装置に選択的に装着される第1及び第2のディスクカートリッジを説明する。
【0029】
第1のディスクカートリッジ101は、シャッタ部材102が設けられたディスクカートリッジであって、図1及び図2に示すように、上下一対のハーフ103,104を突き合わせ結合して形成したカートリッジ本体105を備え、このカートリッジ本体105内にディスク状記録媒体である光ディスク106を回転可能に収納している。
【0030】
第1のディスクカートリッジ101は、例えばテレビジョンゲームを実行するプログラムデータやビデオデータが記録された光ディスク106を収納したものであり、しかも、極めて小型に構成されている。このディスクカートリッジ101は、例えば、直径を60mm程度とする小径の光ディスク106を収納したものであって、片手の掌に収納し得る程度の大きさに形成されている。
【0031】
なお、ここに示す第1のディスクカートリッジ101は、プログラムデータ等の情報信号が予め記録された再生専用型の光ディスク106を収納したものである。
【0032】
第1のディスクカートリッジ101を構成するカートリッジ本体105は、図1及び図2に示すように、このディスクカートリッジ101が装着されるディスク記録及び/又は再生装置への挿入端側となる前面を円弧状部107として形成している。この円弧状部107は、カートリッジ本体105内に構成されたディスク収納部108に収納された光ディスク106の中心を中心として半径を一定にしたほぼ半円の円弧状に形成されている。すなわち、円弧状部107は、カートリッジ本体105に収納された光ディスク106の半円に相当する部分と対向するような半円として形成されている。
【0033】
カートリッジ本体105の円弧状部107に連続する相対向する側面は、互いに平行な側面109,110として形成され、円弧状部107と対向する背面は、なだらかに湾曲して連続した背面部111として形成されている。すなわち、カートリッジ本体105の背面側は、カートリッジ本体105の前面側に構成された半円状の円弧状部107より大きな半径である円弧状部107より曲率が小さい背面部111とされている。
【0034】
第1のディスクカートリッジ101は、挿入端側をほぼ半円の円弧状部107とし、更に円弧状部107と対向する背面も背面部111としているので、収納する光ディスク106に対し一層の小型化が実現されている。
【0035】
そして、カートリッジ本体105の下面側を構成する下ハーフ104の中央部には、図2に示すように、カートリッジ本体105に収納した光ディスク106の中心部に形成したセンター穴106a及びその周縁を外方に臨ませる円形の中央開口部112が形成されている。中央開口部112には、このディスクカートリッジ101が装着されるディスク記録及び/又は再生装置側に設けられたディスク回転駆動機構の一部、例えばターンテーブルが進入する。
【0036】
カートリッジ本体105の下面側を構成する下ハーフ104には、図2に示すように、記録及び/又は再生用開口部であるヘッド部用開口部113が形成されている。ヘッド部用開口部113は、カートリッジ本体105の一の側面109側に位置し、カートリッジ本体105に収納された光ディスク106の信号記録領域の一部を内外周に亘って外方に臨ませる足る大きさの矩形状に形成されている。すなわち、ヘッド部用開口部113は、カートリッジ本体105の円弧状部107が形成された前面以外の直線状の平坦な面とされた一の側面109に臨んで形成されている。また、ヘッド部用開口部113は、図2に示すように、下ハーフ104の一の側面109側は切り欠かれて開放されている。
【0037】
そして、第1のディスクカートリッジ101には、図1及び図2に示すように、ヘッド部用開口部113を開閉するシャッタ部材115が移動可能に取り付けられている。シャッタ部材115は、ヘッド部用開口部113を閉塞する足る大きさの矩形状に形成した平板状のシャッタ部116と、シャッタ部116の基板部側に形成された断面コ字状に形成された支持部117とを備える。
【0038】
シャッタ部材115は、シャッタ部116をヘッド部用開口部113上に延長し、カートリッジ本体105の一の側面109側に位置する上ハーフ103の一部を支持部117により支持して、ヘッド部用開口部113を開閉する図2中矢印A方向及び矢印B方向に移動可能に取り付けられている。
【0039】
また、シャッタ部材115には、後述するように、ディスク記録及び/又は再生装置側に設けられるシャッタ部材支持機構の一部が係合する係合孔118が設けられている。この係合孔118は、支持部117のカートリッジ本体105の一の側面109に対向する部分に形成されている。
【0040】
さらに、本例の第1のディスクカートリッジ101には、ヘッド部用開口部113を閉塞した位置に移動されたシャッタ部材115の移動を規制するようにロックするシャッタ部材ロック機構119が設けられている。シャッタ部材ロック機構119は、カートリッジ本体105又は、シャッタ部材115に回動可能に支持されたロックレバー120を備える。このロックレバー120は、基端部側の枢支部120aを中心にして、先端側に設けたロック部121がカートリッジ本体105の一の側面109側に突出するように図1中矢印C方向に回動付勢されている。ロックレバー120は、図1中矢印C方向に回動付勢されることにより、ヘッド部用開口部113を閉塞した位置に移動されたシャッタ部材115に設けた係合孔118にロック部121を係合させ、このシャッタ部材115をヘッド部用開口部113を閉塞した位置にロックしている。
【0041】
シャッタ部材ロック機構119は、ロックレバー120が付勢部材の付勢力に抗して図1中反矢印C方向に回動され、ロック部121の係合孔118への係合が解除されることにより、シャッタ部材115のロックを解除し、ヘッド部用開口部113を開放する方向への移動を可能とする。
【0042】
なお、シャッタ部材115を備えた第1のディスクカートリッジ101においては、ヘッド部用開口部113を閉塞する方向にシャッタ部材115を移動付勢する付勢部材が設けられるものもある。
【0043】
また、カートリッジ本体105の一の側面109側には、ディスク記録及び/又は再生装置側に設けられるシャッタ部材移動操作片が進入する操作片進入溝122が設けられている。この操作片進入溝122は、図1に示すように、円弧状部107とされた前面側を開放して一の側面109に沿って形成されている。
【0044】
そして、カートリッジ本体105のシャッタ部材115が支持され一の側面109に対向する他の側面110側には、第1のディスクカートリッジ101が上下面を反転させてディスク記録及び/又は再生装置に装着される誤挿入を防止する誤挿入防止溝123が設けられている。この誤挿入防止溝123は、図1に示すように、円弧状部107とされた前面側を開放して一の側面110に沿って、この側面110の途中まで形成されている。
【0045】
この第1のディスクカートリッジ101は、上下面を反転させてディスク記録及び/又は再生装置に挿入されたような場合に、誤挿入防止片として機能するシャッタ部材移動操作片が誤挿入防止溝123に進入し係合することによって、装置内への更なる挿入が規制される。
【0046】
上述したようにシャッタ部材115を備える第1のディスクカートリッジ101と選択的に本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置に装着される第2のディスクカートリッジ201を、図3及び図4を参照して説明する。
【0047】
第2のディスクカートリッジ201は、シャッタ部材を設けることなくヘッド部用開口部を開放したままに構成したものである。第2のディスクカートリッジ201は、第1のディスクカートリッジ101と外形形状を共通にして形成されることにより、第1のディスクカートリッジ101が装着されるディスク記録及び/又は再生装置に選択的に装着可能とされている。そして、第2のディスクカートリッジ201は、その他の基本的な構成も上述した第1のディスクカートリッジ101と共通にする。したがって、以下の説明では、共通する部分には共通の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0048】
シャッタ部材を設けることなく構成された第2のディスクカートリッジ201も前述した第1のディスクカートリッジ101と同様に、図3及び図4に示すように、上下一対のハーフ103,104を突き合わせ結合したカートリッジ本体105を備え、このカートリッジ本体105内に光ディスク206を回転可能に収納している。
【0049】
このディスクカートリッジ201においても、カートリッジ本体105の下面側を構成する下ハーフ104の中央部には、図4に示すように、カートリッジ本体105に収納した光ディスク106の中心部に形成したセンター穴106a及びその周縁を外方に臨ませる円形の中央開口部112が形成されている。
【0050】
また、下ハーフ4には、図4に示すように、記録及び/又は再生用開口部を構成するヘッド部用開口部213が形成されている。このヘッド部用開口部213も、第1のディスクカートリッジ101に形成したヘッド部用開口部113と同様に、カートリッジ本体105の一の側面109側に位置し、中央開口部112に近接した位置から一の側面109に亘って矩形状に形成されている。このヘッド部用開口部213も、図4に示すように、一の側面109側に位置するカートリッジ本体105の外周縁側を開放して形成されている。
【0051】
そして、第2のディスクカートリッジ201は、シャッタ部材を設けることなく構成されているので、第1のディスクカートリッジ101のように、シャッタ部材を支持するための溝部等を設けることなく構成されている。
【0052】
第2のディスクカートリッジ201においても、カートリッジ本体105の一の側面109には、ディスク記録及び/又は再生装置側に設けられるシャッタ部材移動操作片が進入する操作片進入溝122が設けられている。これは、シャッタ部材115を設けた第1のディスクカートリッジ101の装着を可能としたディスク記録及び/又は再生装置側に設けたシャッタ部材移動操作片との干渉を防止して、この装置への挿入を可能とするものである。
【0053】
ところで、第2のディスクカートリッジ201は、ヘッド部用開口部213を閉塞するシャッタ部材を備えることなく構成されているので、後述するように、ディスク記録及び/又は再生装置に装着されたとき、シャッタ部材支持機構からの負荷を受けることがない。
【0054】
また、第2のディスクカートリッジ201には、ディスク記録及び/又は再生装置に装着されたとき、シャッタ部材支持機構からの押圧付勢力を回避するための押圧力回避部202が設けられている。押圧力回避部202は、図4に示すように、第2のディスクカートリッジ201がディスク記録及び/又は再生装置内の所定装着位置に装着されたとき、シャッタ部材支持機構の一部が進入可能な位置に設けられている。
【0055】
押圧力回避部202は、カートリッジ本体105の一の側面109の下ハーフ104側の部分に凹部として形成されている。この押圧力回避部202は、シャッタ部材支持機構からの押圧力を回避するためのものであるので、シャッタ部材支持機構の一部がカートリッジ本体105に接触しないようにするための形状及び深さを有する凹部として形成されている。
【0056】
また、第2のディスクカートリッジ201においても、第1のディスクカートリッジ101と同様に、カートリッジ本体105の一の側面109に対向する他の側面110側に、この第2のディスクカートリッジ201が上下面を反転させてディスク記録及び/又は再生装置に装着される誤挿入を防止する誤挿入防止溝123が設けられている。
【0057】
次に、上述のように構成された第1及び第2のディスクカートリッジ101,201が選択的に装着可能とされたディスク記録及び/又は再生装置を説明する。








このディスク記録及び/又は再生装置50は、図5及び図6に示すように、第1及び第2のディスクカートリッジ101,201のいずれかが選択的に装着されるディスクドライブ部51を備える。ディスクドライブ部51には、第1及び第2のディスクカートリッジ101,201に収納された光ディスク106又は206に対し情報信号の記録を行い又は記録された情報信号の再生を行う記録及び/又は再生部が内蔵されている。
【0058】
ディスクドライブ部51の表面側には、図5に示すように、光ディスク106又は206から再生された画像データや文字データを表示するディスプレイ部52が設けられている。
【0059】
また、ディスクドライブ部51には、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201を記録及び/又は再生部に装着するためのローディング機構が設けられている。ローディング機構1は、後述するように、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201を保持し、記録及び/又は再生部に装着させるためのカートリッジホルダ2が設けられている。このカートリッジホルダ2は、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201の挿脱を行う位置と、ディスクドライブ部51内に設けられた記録及び/又は再生部に光ディスク106,206を装着させる位置との間に亘って移動するようにベースに支持されている。
【0060】
ディスクドライブ部51には、カートリッジホルダ2を覆うカバー53が設けられている。カバー63は、カートリッジホルダ2が第1又は第2のディスクカートリッジ101,201を記録及び/又は再生部に装着する位置に回動されたとき、カートリッジホルダ2を覆ってディスクドライブ部51を閉塞する。
【0061】
なお、ディスクドライブ部51には、図示しないが、カートリッジホルダ2に保持されたディスクカートリッジ101,201をイジェクト操作するためのイジェクトボタンが設けられている。
【0062】
そして、ディスクドライブ部51のディスプレイ部52が設けられた表面側の両側には、記録及び/又は再生部により再生されるプログラムを実行するための複数の操作ボタン56,57が設けられ、さらに、ディスプレイ部52に表示される画像をスクロールするための制御キー58が設けられている。
【0063】
さらに、ディスクドライブ部51には、図示はしないが、ディスクドライブ部を制御するための記録又は再生を制御するための制御ボタンや電源スイッチ操作ボタン等が設けられている。














上述したディスク記録及び/又は再生装置に設けられる記録及び/又は再生部に第1又は第2のディスクカートリッジ101,201を装着するためのローディング機構を具体的に説明する。
【0064】
このローディング機構1は、図7に示すように、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201を保持し、これらディスクカートリッジ101,201に収納された光ディスク106,206を記録及び/又は再生部に装着させるためのカートリッジホルダ2を備える。カートリッジホルダ2は、図示はしないが、記録及び/又は再生部が設けられたベース上に位置して設けられている。このカートリッジホルダ2は、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201の挿脱を行う位置とベースに設けられた記録及び/又は再生部に光ディスク106,206を装着させる位置との間に亘って移動するようにベースに支持されている。
【0065】
カートリッジホルダ2は、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201の挿脱を行うためのカートリッジ挿脱口3を有し、このカートリッジ挿脱口3から挿入された第1又は第2のディスクカートリッジ101,201を保持し、装置内のカートリッジ装着部に装着し、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201に収納した光ディスク106,206を記録及び/又は再生部に装着させる。
【0066】
そして、カートリッジホルダ2の一の側面には、第1のディスクカートリッジ101が挿入されたとき、このディスクカートリッジ101に設けたシャッタ部材115に係合し、シャッタ部材115の移動を規制するシャッタ部材支持機構5が設けられている。シャッタ部材支持機構5は、図7に示すように、弾性部材である板バネにより形成されたシャッタ部材支持片6を備える。このシャッタ部材支持片6の先端側には、カートリッジホルダ2に挿入される第1又は第2のディスクカートリッジ101,201により押圧操作され、第1のディスクカートリッジ101に設けたシャッタ部材115に形成した係合孔118に係合する突部として形成された押圧操作部7が設けられている。
【0067】
シャッタ部材支持片6は、図7に示すように、先端側の押圧操作部7をカートリッジ挿脱口3側に位置させて、基端部側をカートリッジホルダ2の一の側面に固定して取り付けられている。なお、シャッタ部材支持片6は、押圧操作部7をカートリッジホルダ2内に突出させるようにしてカートリッジホルダ2の一の側面の外方側に取り付けられている。このシャッタ部材支持片6は、カートリッジホルダ2に挿入される第1又は第2のディスクカートリッジ101,201により押圧操作部7が押圧されることにより、カートリッジホルダ2に固定された基端部を中心にして図7中矢印E方向のカートリッジホルダ2から離間する方向に弾性変位される。
【0068】
ところで、シャッタ部材支持片6は、カートリッジホルダ2に第1のディスクカートリッジ101が挿入されたときには、少なくとも第2のディスクカートリッジ201が挿入されたときより大きく変位される。すなわち、カートリッジホルダ2に第1のディスクカートリッジ101が挿入されたときには、後述するように、押圧操作部7がヘッド部用開口部113を閉塞するシャッタ部材115上に乗り上げていくため、シャッタ部材が設けられることなく構成された第2のディスクカートリッジ201が挿入されたときより大きく変位するためである。
【0069】
そして、シャッタ部材支持片6は、カートリッジホルダ2に第1のディスクカートリッジ101が挿入されたとき、第1のディスクカートリッジ101に設けたシャッタ部材115上に乗り上げて弾性変位され、その後、さらに第1のディスクカートリッジ101がカートリッジホルダ2に挿入されることによりシャッタ部材115に設けた係合孔118に押圧操作部7を係合させるように弾性復帰してシャッタ部材115を支持し、カートリッジ本体105に対する移動を規制する。
【0070】
また、押圧操作部7は、シャッタ部材ロック機構119を設けた第1のディスクカートリッジ101がカートリッジホルダ2に挿入されたときには、係合孔118に係合するとき、ロック部121を押圧し、ロックレバー120を図1中反矢印C方向に回動させてシャッタ部材115のロックを解除し、カートリッジ本体105に対する移動を可能とする。
【0071】
カートリッジホルダ2のシャッタ部材支持機構5が設けられた一の側面には、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201に設けた操作片進入溝122に進入するシャッタ部材移動操作片8が設けられている。
【0072】
なお、シャッタ部材移動操作片8は、シャッタ部材支持機構5の押圧操作部7よりカートリッジホルダ2の内方に位置して設けられている。
【0073】
そして、シャッタ部材移動操作片8は、第1のディスクカートリッジ101がカートリッジホルダ2に挿入されたとき、シャッタ部材115を支持し、カートリッジ本体105に対し相対移動させてヘッド部用開口部113を開放する。また、シャッタ部材移動操作片8は、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201が上下面を反転させてカートリッジホルダ2に挿入されたときには、誤挿入防止溝123に係合して、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201のカートリッジホルダ2へのさらなる進入を防止し、誤挿入を防止する。
【0074】
さらに、本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置には、カートリッジホルダ2に第2のディスクカートリッジ201が挿入されたとき、このディスクカートリッジ201に負荷を与える負荷付与機構10が設けられている。この負荷付与機構10は、図7に示すように、シャッタ部材支持機構5が設けられるカートリッジホルダ2の一の側面に対向する他方の側面側に位置して設けられている。負荷付与機構10は、図7に示すように、支軸11を中心に回動可能に支持された回動レバー12を備える。回動レバー12は、一端側にカートリッジホルダ2内に進入する負荷付与部13が設けられている。
【0075】
そして、本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置には、カートリッジホルダ2に挿入されるディスクカートリッジの種類に応じて負荷付与機構10の位置を制御し、負荷付与機構10により、カートリッジホルダ2に挿入されるディスクカートリッジ101に負荷を付与し、又は負荷付与機構10による負荷の付与を解除するように制御する負荷付与制御機構15が設けられている。
【0076】
すなわち、負荷付与制御機構15は、シャッタ部材支持機構5に関連され、カートリッジホルダ2に第1のディスクカートリッジ101が挿入されたときに、シャッタ部材支持機構5の変位により移動操作されて負荷付与機構10の位置を変位させて第1のディスクカートリッジ101に付与される負荷を解除し、カートリッジホルダ2に第2のディスクカートリッジ201が挿入されたときには、負荷付与機構10による負荷を第2のディスクカートリッジ201に付与するように構成されている。
【0077】
このような機能を有するように構成される負荷付与制御機構15は、カートリッジホルダ2上に位置し、カートリッジホルダ2の一の側面側に配設されたシャッタ部材支持機構5と、カートリッジホルダ2の他方の側面側に配設された負荷付与機構10との間に亘って配設された制御レバー16を備える。制御レバー16は、カートリッジホルダ2に設けられた複数のスライドガイド軸17に長孔として形成されたスライドガイド孔18を係合させ、シャッタ部材支持機構5と負荷付与機構10との間を移動するように取り付けられている。すなわち、制御レバー16は、図7中矢印G方向及び矢印H方向に移動可能にカートリッジホルダ2に取り付けられている。
【0078】
制御レバー16の一端側には、シャッタ部材支持機構5のシャッタ部材支持片6に関連される制御レバー移動操作片19が設けられている。制御レバー移動操作片19は、制御レバー16の一端部を折り曲げて形成され、シャッタ部材支持片6の押圧操作部7が設けられた先端側に重なるように関連されている。
【0079】
また、制御レバー16の他端側には、負荷付与機構10を構成する回動レバー12の他端部が連結されている。回動レバー12は、他端部に設けた連結ピン20を制御レバー16の他端側に長孔として形成した連結孔21に係合させて取り付けられている。このように制御レバー16に連結された回動レバー12は、制御レバー16が、図7中矢印G方向又は矢印H方向に移動することにより、支軸11を中心にして図7中矢印K方向又は矢印L方向に回動される。
【0080】
ところで、制御レバー16は、この制御レバー16とカートリッジホルダ2との間に張設された引っ張りバネ22により、図7中矢印H方向の制御レバー移動操作片19がシャッタ部材支持片6上に圧接する方向に移動付勢されている。すなわち、制御レバー16は、押圧操作部7がカートリッジホルダ2内に突出ようにシャッタ部材支持片6の先端側を押圧支持している。
【0081】
そして、制御レバー16が図7中矢印H方向に移動付勢されることにより、回動レバー12は、支軸11を中心に図7中矢印L方向の負荷付与部13をカートリッジホルダ2内に突出させる方向に回動付勢される。その結果、負荷付与制御機構15は、回動付勢された回動レバー12により、カートリッジホルダ2に挿入されるディスクカートリッジ101を押圧して負荷を付与することができる。
【0082】
また、制御レバー16は、カートリッジホルダ2に第1のディスクカートリッジ101が挿入され、このディスクカートリッジ101に設けられたシャッタ部材115によりシャッタ部材支持片6が図7中矢印E方向に弾性変位されると、シャッタ部材支持片6の先端部で制御レバー移動操作片19が押圧され、引っ張りバネ22の付勢力に抗して図7中矢印G方向に移動される。制御レバー16が図7中矢印G方向に移動されると、回動レバー12は、支軸11を中心に図7中矢印K方向の負荷付与部13をカートリッジホルダ2内から離脱させる方向に回動され、カートリッジホルダ2に挿入される第1のディスクカートリッジ101に対し負荷を与える状態を解除する。
【0083】
このように、負荷付与制御機構15は、シャッタ部材支持機構5の変位量の違いにより、負荷付与機構10を制御し、カートリッジホルダ2に挿入されるディスクカートリッジ101,201に負荷を与えるか否かを選択する。したがって、カートリッジホルダ2に挿入される第1又は第2のディスクカートリッジ101,201により、シャッタ部材支持機構5の変位量が可変されることにより、カートリッジホルダ2に挿入される第1又は第2のディスクカートリッジ101,201に応じて負荷を付与するか否かの選択が行われる。
【0084】
また、本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置には、カートリッジホルダ2に挿入される第1又は第2のディスクカートリッジ101,201に応じて変位量を異にするシャッタ部材支持機構5の変位量に応じて移動位置が可変される負荷付与制御機構15の制御レバー16を各移動位置を固定する制御レバーロック機構25が設けられている。
【0085】
制御レバーロック機構25は、カートリッジホルダ2上に取り付けられ、カートリッジホルダ2に挿入される第1又は第2のディスクカートリッジ101,201により押圧されてスライドするスライドレバー26と、このスライドレバー26に設けた係合突起27が選択的に係合する第1及び第2の係合溝28,29とからなる。
【0086】
スライドレバー26は、カートリッジホルダ2上に移動可能に取り付けられる。すなわち、スライドレバー26は、カートリッジホルダ2に設けられた一対のスライドガイド軸31,31に長孔として形成されたスライドガイド孔32,32を係合させ、カートリッジホルダ2に対する第1又は第2のディスクカートリッジ101,201の挿脱方向に移動可能に取り付けられている。このスライドレバー26の一端側には、カートリッジホルダ2に挿入される第1又は第2のディスクカートリッジ101,201の挿入端側によって押圧操作される押圧操作片33が設けられている。押圧操作片33は、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201のカートリッジホルダ2への挿入端側となる円弧状部107に対応する円弧状に形成されている。そして、スライドレバー26は、カートリッジホルダ2との間に張設された引っ張りバネ34により図7中矢印M方向の第1又は第2のディスクカートリッジ101,201をカートリッジホルダ2に挿入する方向とは逆方向の排出する方向に移動付勢されている。
【0087】
係合突起27が選択的に係合する第1及び第2の係合溝28,29は、制御レバー16の一部を切り欠くようにして形成されている。これら第1及び第2の係合溝28,29は、制御レバー16の移動方向と直交するスライドレバー26の移動方向に亘って形成されている。そして、第1の係合溝28は、カートリッジホルダ2に第1のディスクカートリッジ101が挿入され、シャッタ部材115により押圧操作部7が押圧されてシャッタ部材移動操作片8が図7中矢印E方向に弾性変位され、制御レバー16が図7中矢印G方向に移動したとき、スライドレバー26に設けた係合突起27と開口端が対向するように形成されている。また、第2の係合溝29は、シャッタ部材移動操作片8が弾性変位されることなく制御レバー16が初期位置あるとき、スライドレバー26に設けた係合突起27と開口端が対向するように形成されている。
【0088】
なお、第1及び第2の係合溝28,29の基端部側は、係合突起27が進入する一連に連続した溝部30として形成されている。すなわち、第1及び第2の係合溝28,29は、溝部30から分岐するように形成されている。
【0089】
制御レバー16は、カートリッジホルダ2に挿入される第1又は第2のディスクカートリッジ101,201によりスライドされるスライドレバー26に設けた係合突起27が第1又は第2の係合溝28,29に進入し係合することにより、シャッタ部材115により移動された位置又は初期位置に固定される。
【0090】
また、本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置には、カートリッジホルダ2に装着された第1又は第2のディスクカートリッジ101,201を、カートリッジホルダ2からイジェクトするためのイジェクトレバー35が設けられている。イジェクトレバー35は、支軸36を中心に回動可能にベースに取り付けられている。そして、イジェクトレバー35は、カートリッジホルダ2に挿入される第1又は第2のディスクカートリッジ101,201により押圧されて回動されることにより、このイジェクトレバー35に関連されたバネ部材に、カートリッジホルダ2に装着された第1又は第2のディスクカートリッジ101,201をカートリッジホルダ2から排出する方向の力が蓄積される。イジェクトレバー35は、バネ部材に蓄積されたバネ力が開放されて回動されることにより、カートリッジホルダ2に装着された第1又は第2のディスクカートリッジ101,201をイジェクトする。
【0091】
上述したように構成された本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置に第1又は第2のディスクカートリッジ101,201を装着する状態を説明する。
【0092】
まず、シャッタ部材115が設けられた第1のディスクカートリッジ101を装着する状態を説明する。
【0093】
第1のディスクカートリッジ101を装着するには、円弧状部107側を挿入端としてカートリッジ挿脱口3からカートリッジホルダ2に挿入する。
【0094】
ここで用いる第1のディスクカートリッジ101は、カートリッジホルダ2への挿入端側が半円状の円弧状部107とされているので、カートリッジホルダ2への挿入初期の状態では、押圧操作部7が円弧状部107に対向し、第1のディスクカートリッジ101に接触することなく離間された状態にあり、シャッタ部材支持機構5は不作動状態にある。
【0095】
そして、第1のディスクカートリッジ101が、図8に示すように、さらにカートリッジホルダ2の途中まで挿入されると、押圧操作部7がシャッタ部材115上に乗り上げていき、シャッタ部材支持片6が図8中矢印E方向に弾性変位される。シャッタ部材支持片6の弾性変位によって、制御レバー16が図8中矢印G方向に移動される。制御レバー16は、図8中矢印G方向に移動されることにより、負荷付与機構10を構成する回動レバー12を、支軸11を中心にして図8中矢印K方向に回動し、負荷付与部13をカートリッジホルダ2内から逃がし、カートリッジホルダ2に挿入された第1のディスクカートリッジ101に負荷を与えないように制御する。
【0096】
このとき、スライドレバー26は、第1のディスクカートリッジ101の円弧状部107によって押圧操作片33が押圧され、図8に示すように、係合突起27が制御レバー16に設けた第1の係合溝28の開口端に臨む位置までスライドされる。
【0097】
さらに第1のディスクカートリッジ101をカートリッジホルダ2内に挿入していくと、図9に示すように、シャッタ部材支持片6の先端部に設けた押圧操作部7がシャッタ部材115に設けた係合孔118に係合する。すなわち、押圧操作部7がシャッタ部材115上に乗り上げて大きく弾性変位されていたシャッタ部材支持片6が初期位置側に弾性復帰し、押圧操作部7を係合孔118に係合させ、シャッタ部材115の移動を規制する。
【0098】
なお、押圧操作部7が係合孔118に係合した状態にあるときも、第1のディスクカートリッジ101には、シャッタ部材支持片6からの押圧支持力が付与された状態に置かれている。すなわち、本例においては、押圧操作部7が係合孔118に係合した状態におかれたときにも、シャッタ部材支持片6が僅かに弾性変位された状態にあって、第1のディスクカートリッジ101を押圧支持している。
【0099】
押圧操作部7が係合孔118に係合したとき、ロック部121が押圧操作部7により押圧され、ロックレバー120が図1中反矢印C方向に回動され、シャッタ部材115のロックを解除し、カートリッジ本体105に対し相対移動が可能な状態とする。
【0100】
そして、押圧操作部7が係合孔118に係合まで第1のディスクカートリッジ101がカートリッジホルダ2に挿入されるとき、スライドレバー26も第1のディスクカートリッジ101によって押圧されて挿入方向にスライドされ、図9に示すように、係合突起27を第1の係合溝28に係合させる。その結果、制御レバー16は、シャッタ部材支持片6が初期位置側に弾性復帰しても、シャッタ部材支持片6によって移動された位置に固定される。制御レバー16が図9中矢印G方向に移動された状態に固定されるので、負荷付与機構10から第1のディスクカートリッジ101に負荷が付与されることが規制されている。
【0101】
押圧操作部7が係合孔118に係合した状態からさらに第1のディスクカートリッジ101をカートリッジホルダ2内に挿入していくと、図10に示すように、シャッタ部材移動操作片8がカートリッジ本体105に設けた操作片進入溝122に進入していき、ロックが解除されたシャッタ部材115を押圧支持する。ここから、さらに第1のディスクカートリッジ101をカートリッジホルダ2に挿入していくと、シャッタ部材115に対しカートリッジ本体105が相対移動され、ヘッド部用開口部113が開放され、カートリッジホルダ2内の所定の装着位置に装着された状態となる。
【0102】
このとき、係合突起27が第1の係合溝28に係合された状態にあるので、制御レバー16は、シャッタ部材支持片6によって移動された位置に固定され、負荷付与機構10から第1のディスクカートリッジ101に負荷が付与されることが規制された状態とされている。
【0103】
また、シャッタ部材115は、押圧操作部7が係合孔118に係合し、シャッタ部材移動操作片8により押圧支持された状態に置かれるので、自由な移動が規制され、確実にヘッド部用開口部113を開放した位置に保持され、さらに、シャッタ部材ロック機構119を設けた第1のディスクカートリッジ101にあっては、ロック部121を係合孔118から離脱した位置に保持しておく。
【0104】
さらに、第1のディスクカートリッジ101がカートリッジホルダ2内の装着位置まで挿入されるとき、イジェクトレバー35が支軸36を中心にして、図10中矢印P方向に回動され、このイジェクトレバー35に関連されたバネ部材に付勢力が蓄積された状態になる。
【0105】
そして、カートリッジホルダ2に装着された第1のディスクカートリッジ101をイジェクトするには、ディスク記録及び/又は再生装置に設けたイジェクト操作機構を操作し、バネ部材に蓄積された付勢力を開放し、イジェクトレバー35を図11中矢印Q方向に回動させる。イジェクトレバー35が図11中矢印Q方向に回動すると、第1のディスクカートリッジ101は、イジェクトレバー35に押圧され、カートリッジホルダ2から排出される方向に移動される。このとき、押圧操作部7が係合孔118に係合した状態にあるので、シャッタ部材115の移動が規制され、カートリッジ本体105のみがカートリッジホルダ2から排出される方向に移動し、図11に示すように、ヘッド部用開口部113がシャッタ部材115により閉塞された状態となる。
【0106】
また、第1のディスクカートリッジ101が、イジェクトレバー35により押圧されてカートリッジホルダ2からイジェクトされる位置に至るまで、第1の係合溝28に係合突起27が係合された状態にあるので、制御レバー16は、シャッタ部材支持片6によって移動された位置に固定され、負荷付与機構10から第1のディスクカートリッジ101に負荷が付与されることが規制された状態とされている。
【0107】
図11に示すように、第1のディスクカートリッジ101がイジェクト位置に移動された後、カートリッジホルダ2から取り出すときには、押圧操作部7が係合孔118から離脱してシャッタ部材115上に乗り上げ、シャッタ部材支持片6を大きく変位させる。さらに、第1のディスクカートリッジ101をカートリッジホルダ2から引き出すと、押圧操作部7がシャッタ部材115上から離脱し、シャッタ部材支持片6が初期位置側に弾性復帰する。シャッタ部材支持片6の初期位置への弾性復帰により、図7に示すように、制御レバー16も引っ張りバネ22の付勢力を受けて初期位置に復帰し、さらに、負荷付与機構10の回動レバー12も、負荷付与部13をカートリッジホルダ2内に突出させる初期位置に復帰する。また、制御レバーロック機構25のスライドレバー26も初期位置に復帰する。
【0108】
上述のように、本例のディスク記録及び/又は再生装置においては、カートリッジホルダ2に第1のディスクカートリッジ101が装着されたとき、負荷付与機構10からの負荷が第1のディスクカートリッジ101に付与されないように制御されるので、第1のディスクカートリッジ101は、従来のディスク記録及び/又は再生装置に装着する場合と同様に、シャッタ部材支持機構5からの負荷を受けてカートリッジホルダ2に装着された状態に置かれる。
【0109】
次に、ヘッド部用開口部213を閉塞するシャッタ部材を設けることなく構成された第2のディスクカートリッジ201を装着する状態を説明する。
【0110】
第2のディスクカートリッジ201を装着するには、第1のディスクカートリッジ101を装着する場合と同様に、円弧状部107側を挿入端としてカートリッジ挿脱口3からカートリッジホルダ2に挿入する。
【0111】
第2のディスクカートリッジ201も、第1のディスクカートリッジ101と同様に、カートリッジホルダ2への挿入端側が半円状の円弧状部107とされているので、カートリッジホルダ2への挿入初期の状態では、押圧操作部7が円弧状部107に対向し、第1のディスクカートリッジ101に接触することなく離間された状態にあり、シャッタ部材支持機構5は不作動状態にある。
【0112】
そして、第2のディスクカートリッジ201にあっては、図12に示すように、ヘッド部用開口部213に押圧操作部7が臨む位置まで挿入したときにおいても、押圧操作部7がヘッド部用開口部213側に突出することにより、シャッタ部材支持片6は弾性変位されることなく初期位置に置かれる。
【0113】
特に、ここで用いる第2のディスクカートリッジ201に設けられるヘッド部用開口部213の一の側面109側は開放されているので、ヘッド部用開口部213に臨む押圧操作部7に押圧力が加えられ、シャッタ部材支持片6が弾性変位されることはない。
【0114】
そして、第2のディスクカートリッジ201がカートリッジホルダ2に装着され、押圧操作部7がヘッド部用開口部213に対向する位置まで挿入されたときに、押圧操作部7の押圧操作が行われることがないので、シャッタ部材支持片6が弾性変位され、制御レバー16を引っ張りバネ22の付勢力に抗して移動することなく初期位置に置く。制御レバー16が初期位置に置かれることから、負荷付与機構10を構成する回動レバー12は、制御レバー16を付勢する引っ張りバネ22の付勢力を受けて支軸11を中心にして図14中矢印L方向に回動された状態にあって、負荷付与部13をカートリッジホルダ2内に突出させ、カートリッジホルダ2に挿入された第2のディスクカートリッジ201をカートリッジホルダ2の一の側面側に押圧し、この第2のディスクカートリッジ201に負荷を与えている。
【0115】
そして、第2のディスクカートリッジ201が、図12に示すように、ヘッド部用開口部213を押圧操作部7に臨ませる位置まで挿入されるとき、スライドレバー26も第2のディスクカートリッジ201の円弧状部107によって押圧操作片33が押圧され、図12に示すように、係合突起27が制御レバー16に設けた第2の係合溝29の開口端に臨む位置までスライドされる。
【0116】
なお、本例の第2のディスクカートリッジ201は、押圧操作部7がヘッド部用開口部213に臨むようにカートリッジホルダ2内に挿入されるとき、押圧操作部7が円弧状部107側に位置する一の側面9上に一旦当接してからヘッド部用開口部213内に臨むようになる。このとき、シャッタ部材支持片6が僅かに弾性変位され、制御レバー16が引っ張りバネ22の付勢力に抗して図13中矢印G方向に移動されるが、制御レバー16は、制御レバーロック機構25によりロックされることなく移動が可能な状態にあるので、さらに第2のディスクカートリッジ201がカートリッジホルダ2内に挿入され、押圧操作部7がヘッド部用開口部213に臨むようになると、引っ張りバネ22の付勢力を受けて図12中矢印H方向に移動し初期位置に保持される。その結果、回動レバー12は、支軸11を中心にして図13中矢印L方向に回動された状態となり、負荷付与部13をカートリッジホルダ2内に突出させ、カートリッジホルダ2に挿入された第2のディスクカートリッジ201をカートリッジホルダ2の一の側面側に押圧し、この第2のディスクカートリッジ201に負荷を与えた状態を維持する。
【0117】
さらに第2のディスクカートリッジ201をカートリッジホルダ2内に挿入していくと、スライドレバー26も第2のディスクカートリッジ201によって押圧されて挿入方向にスライドされ、図13に示すように、スライドレバー26に設けた係合突起27が第2の係合溝29に係合していく。係合突起27が第2の係合溝29に係合すると、制御レバー16は引っ張りバネ22により図14中矢印H方向に移動された初期位置に固定される。
【0118】
押圧操作部7がヘッド部用開口部213に臨む位置からさらに第2のディスクカートリッジ201がカートリッジホルダ2内に挿入されていくと、図14に示すように、押圧操作部7がヘッド部用開口部213に臨む位置からカートリッジ本体105の一の側面109の背面部111側に位置する部分に乗り上げていく。このとき、押圧操作部7がカートリッジ本体105の一の側面109によって押圧されるので、シャッタ部材支持片6は図14中矢印E方向に弾性変形するように押圧される。ここで、制御レバー16に対し引っ張りバネ22の付勢力に抗して図14中矢印G方向に移動する力が付与されるが、制御レバー16は、スライドレバー26に設けた係合突起27が第2の係合溝29に係合しているので初期位置に移動された状態を維持する。
【0119】
ここで、押圧操作部7がカートリッジ本体105の一の側面109の背面部111側に位置する部分に乗り上げて押圧されて生ずるシャッタ部材支持片6の弾性変位は、弾性部材により形成されたシャッタ部材支持片6自体の変形、若しくは係合突起27と第2の係合溝29との間のクリアランスにより吸収される。その結果、制御レバー16は、引っ張りバネ22の付勢力に抗して図14中矢印G方向に移動する力が付与されても初期位置に移動された状態を維持する。
【0120】
さらに第2のディスクカートリッジ201をカートリッジホルダ2内に挿入すると、図15に示すように、押圧操作部7が一の側面109に形成した押圧力回避部202に進入し、図14中矢印E方向に弾性変位されていたシャッタ部材支持片6が図15に示すように弾性復帰する。このとき、第2のディスクカートリッジ201は、カートリッジホルダ2内の所定の装着位置に装着された状態となる。
【0121】
このとき、制御レバー16は、引っ張りバネ22の付勢力を受けて図15中矢印H方向に移動され、回動レバー12を支軸11を中心にして図15中矢印L方向に回動させ、負荷付与部13をカートリッジホルダ2内に突出させ、負荷付与部13によりカートリッジホルダ2に装着された第2のディスクカートリッジ201をカートリッジホルダ2の一の側面側に押圧した状態としている。
【0122】
このように、シャッタ部材支持機構5により押圧支持されるシャッタ部材115が設けられていない第2のディスクカートリッジ201が装着された場合であっても、この第2のディスクカートリッジ201は、負荷付与機構10から負荷が付与された状態でカートリッジホルダ2に装着されるので、シャッタ部材115が設けられた第1のディスクカートリッジ101が装着された場合と同様に、負荷が付与されてカートリッジホルダ2に装着され、安定した装着が実現される。
【0123】
なお、押圧操作部7が押圧力回避部202に進入した装着位置まで第2のディスクカートリッジ201が挿入されるとき、第1のディスクカートリッジ101を装着したときと同様に、イジェクトレバー35が支軸36を中心にして、図15中矢印P方向に回動され、このイジェクトレバー35に関連されたバネ部材に付勢力が蓄積された状態になる。
【0124】
ところで、押圧操作部7がカートリッジ本体105の一の側面109の背面部111側に位置する部分に乗り上げてシャッタ部材支持片6を弾性変形させるときの変形量を小さくするため、押圧操作部7が乗り上げる部分に凹部を設けるようにしてもよい。
【0125】
図15に示すようにカートリッジホルダ2に装着された第2のディスクカートリッジ201をイジェクトするためには、ディスク記録及び/又は再生装置に設けたイジェクト操作機構を操作し、バネ部材に蓄積された付勢力を開放し、イジェクトレバー35を図16中矢印Q方向に回動させる。イジェクトレバー35が図16中矢印Q方向に回動すると、第2のディスクカートリッジ201は、イジェクトレバー35に押圧され、カートリッジホルダ2から排出される方向に移動される。
【0126】
そして、第2のディスクカートリッジ201が、イジェクトレバー35により押圧されて、図16に示すように、カートリッジ本体105の背面部111側をカートリッジホルダ2からイジェクトされる位置に移動されるまで、スライドレバー26に設けた係合突起27が第2の係合溝29に係合している。係合突起27が第2の係合溝29に係合していることにより、制御レバー16は初期位置に移動された状態を維持する。制御レバー16が初期位置にあることにより、第2のディスクカートリッジ201は負荷付与機構10により押圧支持され負荷が与えられた状態にある。したがって、第2のディスクカートリッジ210は、イジェクトレバー35により押圧されてイジェクト位置に移動されるまで負荷が与えられるので、カートリッジホルダ2からの急峻な飛び出しが防止される。
【0127】
イジェクト位置に移動された第2のディスクカートリッジ201は、カートリッジ本体105の背面部111を把持してカートリッジホルダ2から取り出すことができる。
【0128】
上述したように、本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置は、シャッタ部材115を備えた第1のディスクカートリッジ101又はシャッタ部材115を備えることなく構成された第2のディスクカートリッジ201のいずれがカートリッジホルダ2に装着された場合であっても、シャッタ部材支持機構5又は負荷付与機構10によりディスクカートリッジ101,201を支持することができるので、安定した状態でカートリッジホルダ2に装着し保持することができる。
【0129】
また、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201のいずれかがカートリッジホルダ2に装着されるとき、シャッタ部材支持機構5又は負荷付与機構10のいずれか一方により第1又は第2のディスクカートリッジ101,201が押圧支持されるので、いずれのディスクカートリッジ101,201が装着された場合であっても、ほぼ同一の負荷をディスクカートリッジ101,201に付与し、ディスクカートリッジ101,201の種類を問わず一定の条件でカートリッジホルダ2に装着して保持することができる。
【0130】
また、本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置においては、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201が上下面を反転してカートリッジホルダ2に挿入されると、シャッタ部材移動操作片8がカートリッジ本体105に設けた誤挿入防止溝123に進入して係合することにより、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201のカートリッジホルダ2内へのさらなる挿入が防止され、カートリッジホルダ2への誤挿入が防止される。
【0131】
上述した本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置は、シャッタ部材115を備えた第1のディスクカートリッジ101が装着されたときには、シャッタ部材支持機構5により第1のディスクカートリッジ101を押圧支持し、シャッタ部材を備えることなく構成された第2のディスクカートリッジ201が装着されたときには、負荷付与機構10から負荷を付与して第2のディスクカートリッジ201を押圧支持するようにしているので、いずれのディスクカートリッジ101,201が装着された場合であって、カートリッジホルダ2に確実に装着して支持して置くことができる。
【0132】
また、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201が装着されたときには、
シャッタ部材支持機構5又は負荷付与機構10のいずれか一方により装着されたディスクカートリッジ101,201を支持するので、第1又は第2のディスクカートリッジ101,201のいずれかが装着された場合であっても、ほぼ同一の負荷を付与して一定の条件でカートリッジホルダ2に装着して保持することができる。
【0133】
なお、本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置に装着される第2のディスクカートリッジ201は、カートリッジホルダ2に装着されたとき、装置側に設けられるシャッタ部材支持機構5からの負荷を受けないように構成されたものであれば、上述の例に限られるものではない。したがって、本発明に用いられるディスクカートリッジは、挿入端側を半円状に構成したものに限られるものではなく、矩形状に形成されたものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置に装着される第1のディスクカートリッジを上ハーフ側から見た斜視図である。
【図2】第1のディスクカートリッジを下ハーフ側から見た斜視図である。
【図3】本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置に装着される第2のディスクカートリッジを上ハーフ側から見た斜視図である。
【図4】第2のディスクカートリッジを下ハーフ側から見た斜視図である。
【図5】本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置の一例をディスプレイ側から見た斜視図である。
【図6】ディスク記録及び/又は再生装置の一例をカートリッジホルダを設けた側から見た斜視図である。
【図7】本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置を構成するカートリッジホルダを含むディスクカートリッジのローディング機構を示す平面図である。
【図8】カートリッジホルダに第1のディスクカートリッジを挿入した状態を示す平面図である。
【図9】シャッタ部材支持機構を第1のディスクカートリッジに設けたシャッタ部材に係合させた状態を示す平面図である。
【図10】第1のディスクカートリッジをカートリッジホルダに装着した状態を示す平面図である。
【図11】カートリッジホルダに装着された第1のディスクカートリッジをイジェクトした状態を示す平面図である。
【図12】カートリッジホルダに第2のディスクカートリッジを挿入した状態を示す平面図である。
【図13】第2のディスクカートリッジをカートリッジホルダの途中まで挿入した状態を示す平面図である。
【図14】第2のディスクカートリッジをカートリッジホルダにさらに挿入した状態を示す平面図である。
【図15】第2のディスクカートリッジをカートリッジホルダに装着した状態を示す平面図である。
【図16】カートリッジホルダに装着された第2のディスクカートリッジをイジェクトした状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0135】
101 第1のディスクカートリッジ、 115 シャッタ部材、 118 係合孔、 201 第2のディスクカートリッジ、 2 カートリッジホルダ、 5 シャッタ部材支持機構、 6 シャッタ部材支持片、 7 押圧操作部、 10 負荷付与機構、 12 回動レバー、 13 負荷付与部、 15 負荷付与制御機構、 16 制御レバー、 25 制御レバーロック機構、 27 係合突起、 28 第1の係合溝、 29 第2の係合溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスク状記録媒体を回転可能に収納され、上記ディスク状記録媒体の一部を内外周に亘って外方に臨ませる記録及び/又は再生用開口部が、当該ディスク記録及び/又は再生装置への挿入方向と平行な一の側面側から中央部に向かって形成されたカートリッジ本体と、上記カートリッジ本体に移動可能に支持されて上記記録及び/又は再生用開口部を開閉するシャッタ部材とを備える第1のディスクカートリッジと、ディスク状記録媒体を回転可能に収納するとともに、上記ディスク状記録媒体の一部を内外周に亘って外方に臨ませる記録及び/又は再生用開口部が当該ディスク記録及び/又は再生装置への挿入方向と平行な一の側面側から中央部に向かって形成されたカートリッジ本体を備える第2のディスクカートリッジとが選択的に装着されるカートリッジホルダを備えるディスク記録及び/又は再生装置において、
上記カートリッジホルダに上記第1のディスクカートリッジが装着されたときには、上記シャッタ部材を押圧支持し、上記シャッタ部材の移動を規制するシャッタ部材支持機構と、
上記カートリッジホルダに上記第2のディスクカートリッジが装着されたとき、上記第2のディスクカートリッジを押圧して上記第2のディスクカートリッジに負荷を与える負荷付与機構と、
上記シャッタ部材支持機構に関連され、上記カートリッジホルダに上記第1のディスクカートリッジが挿入されたときには、上記シャッタ部材支持機構の変位により移動操作されて上記負荷付与機構を変位させて上記第1のディスクカートリッジに付与される負荷を解除し、上記カートリッジホルダに第2のディスクカートリッジが挿入されたときには、上記負荷付与機構による負荷を上記第2のディスクカートリッジに付与させる負荷付与制御機構と
を備えることを特徴とするディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項2】
上記シャッタ部材支持機構は、上記カートリッジホルダに挿入される上記第1のディスクカートリッジに設けたシャッタ部材により弾性変位され、上記第1のディスクカートリッジを押圧支持することを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項3】
上記シャッタ部材支持機構は、弾性部材からなるシャッタ部材支持片を有し、上記シャッタ部材支持片は、上記カートリッジホルダに挿入されるディスクカートリッジにより押圧されて、上記ディスクカートリッジから離間する方向に弾性変位されることを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項4】
上記シャッタ部材支持片は、上記カートリッジホルダに挿入される第1のディスクカートリッジに設けたシャッタ部材上に乗り上げて弾性変位され、上記シャッタ部材への係合により弾性復帰することを特徴とする請求項2記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項5】
上記シャッタ部材支持機構と上記負荷付与機構は、上記カートリッジホルダの一方の側及び他方の側にそれぞれ位置して設けられていることを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項6】
上記負荷付与制御機構は、上記カートリッジホルダに挿入される第1又は第2のディスクカートリッジに応じて変位量を異にする上記シャッタ部材支持機構の変位量に応じて移動量が制御され、上記カートリッジホルダに挿入される第1又は第2のディスクカートリッジに付与される負荷を制御することを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項7】
上記負荷付与制御機構は、上記カートリッジホルダに挿入される第1又は第2のディスクカートリッジに応じて変位量を異にする上記シャッタ部材支持機構の変位量に応じて移動位置が制御され、上記第1又は第2のディスクカートリッジの上記カートリッジホルダへの挿入操作中、上記移動された位置に固定されることを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項8】
上記第1のディスクカートリッジには、上記シャッタ部材が上記記録及び/又は再生用開口部を閉塞した位置にあるとき、上記シャッタ部材に設けた係合孔に係合して上記シャッタ部材を上記記録及び/又は再生用開口部を閉塞した位置にロックするシャッタロック機構を備え、
上記シャッタロック機構は、上記第1のディスクカートリッジが上記カートリッジホルダに挿入されたとき、上記係合孔に係合する上記シャッタ部材支持機構により変位されて上記シャッタ部材への係合を解除し、上記シャッタ部材の上記カートリッジ本体に対する移動を可能とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項9】
上記カートリッジホルダに、上下面を反転して上記第1又は第2のディスクカートリッジが誤挿入されたとき、上記シャッタ部材支持機構が上記第1のディスクカートリッジに設けたシャッタ部材により変位され、上記シャッタ部材への係合により初期位置側に復帰する位置に対応して、上記誤挿入される上記第1又は第2のディスクカートリッジの上記カートリッジホルダへの更なる挿入を規制する挿入規制部を備えることを特徴とする請求項2記載のディスク記録及び/又は再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−172520(P2006−172520A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−359013(P2004−359013)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】