説明

ディスク記録及び/又は再生装置

【課題】ディスクの挿入、抜去時に上記駆動軸と従動軸の間に挟まれているディスクが重力等により傾くのを防止する。
【解決手段】ディスク記録及び/又は再生装置は、フロントパネルとディスク収容部3の間に配置したシャッタ64の開口部64aを通して挿入されてきたディスク171を駆動軸30と従動軸31の間に挟んでこれら駆動軸30と従動軸31を回転させることによってディスク171をディスク収容部3内のトレイ2上に挿入し、或いはトレイ上から抜去する構成になっている。ディスク171の挿入、抜去時に駆動軸30と従動軸31の間に挟まれているディスクが重力により傾くのを阻止するディスク保持部材191を上記シャッタ64に設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスク収容部内に複数枚のディスクを収容し、これらディスクの記録及び/又は再生を行なうディスク記録及び/又は再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
音声を再生する目的で車両に搭載されるディスクの記録及び/又は再生装置としては、ディスクプレーヤがある。このディスクプレーヤは、複数枚のCD(コンパクトディスク)等のディスク状記録媒体をマガジンに収納し、マガジン単位でまとめて複数枚のディスクを一度に交換する方式になっている。このため、大形化するので本体部分をトランク内に収容する一方、車室内には操作に必要な部分のみが設置されている。しかし、車両の走行中にディスクを交換することはできず、停車してトランクを開けて行なうことが必要になり、面倒である。
【0003】
このため、近年では車室内に収容する車載用のディスクプレーヤが開発されている。車載用のディスクプレーヤは複数枚のディスクを収容できるものが要求されており、車室内のインダッシュの定められた空間に収容される。従って、車載用のディスクプレーヤを小形化することが重要な課題となっている。
【0004】
上記車載用のディスクプレーヤは、例えば図41に示したように、1DINサイズ等と呼ばれる一定の寸法の略直方体の形状の筐体(ケース)201内に例えば6枚のディスク202を個別に載せるディスク受板(以下、トレイという)203を6枚重ねてディスク収容部204を構成している。6枚のディスク202は筐体201の前面に昇降可能に取付けたシャッタ205の開口部206から個別に挿入されて、上記筐体201の前面に設けた駆動軸207と従動軸208の間に挟まれて上記ディスク収容部204内に挿入されて上記駆動軸207と従動軸208の背後に位置するトレイ203上に載置される。6枚のトレイ203を順次、上記駆動軸207と従動軸208の背後に位置させて6枚のトレイ203にそれぞれディスク202を載置する。
【0005】
6枚のトレイ203はガイド支柱209を介して昇降自在に重ね合わされていて、再生する際には、選択されたディスク202が載った選択トレイ及びそれよりも上方のトレイを全て上昇させ、選択トレイの下に形成した空間に、ディスク202を装着して回転させるためのターンテーブル210及び光学ピックアップ211を挿入してディスク202の再生を行うようになっている。
【0006】
上記シャッタ205は、ディスク202をディスク収容部204に挿入し、或いはディスク202をディスク収容部204から抜き出すとき(以下、ディスク挿抜時という)には上記開口部206が上記駆動軸207と従動軸208の前方に位置し、ディスク挿抜時以外のディスク202の再生時等においては、上記シャッタ205は、下降して上記開口部206が上記駆動軸207と従動軸208の前方からずれて、上記駆動軸207と従動軸208の前方を塞いでディスク202の挿抜を不可能にしてディスク202を保護するようになっている。(例えば、特許文献1)
【特許文献1】特開2001−101755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記従来のディスクプレーヤは、図42に示すように、ディスク202の挿入、抜去時に上記駆動軸207と従動軸208の間に挟まれているディスク202が重力により傾いて、所定のトレイ203上に円滑に挿入することができなくなり、またディスク202の端部が垂れ下がった状態になって視覚的にユーザー等に不安定感等を与えるという問題点があったために、これら問題点を解決することがこの種のディスクプレーヤの解決しなければならない課題とされていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、フロントパネルとディスク収容部の間に配置したシャッタの開口部を通してディスクを駆動軸と従動軸の間に挟んでこれら駆動軸と従動軸を回転させることによって上記ディスクをディスク収容部内のトレイ上に挿入し、トレイ上から抜去するディスク記録及び/又は再生装置において、
上記ディスクの挿入、抜去時に上記駆動軸と従動軸の間に挟まれているディスクが重力により傾くのを阻止するディスク保持部材を上記シャッタに設けた。
【0009】
請求項2〜4の発明は、請求項1のディスク記録及び/又は再生装置において、
上記ディスク保持部を、上記シャッタの開口部を折り曲げることにより形成した。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明は、ディスク保持部材をシャッタに設けたので、駆動軸または従動軸を支持する軸受等にディスク保持部材を設けなくてもシャッタでディスクが傾くのを防止することができる。
【0011】
請求項2〜4の発明は、ディスク保持部材をシャッタと一体的に形成したので、ディスク保持部材とシャッタを独立別個に形成する場合に比べて、部品点数の削減を図ることができる。また、シャッタを組付ければディスク保持部材も自ずと組付けられた状態になるので組付工程の削減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明のディスク記録及び/又は再生装置の実施の形態を説明する。この実施の形態は、音声を再生するディスクプレーヤに本発明を適用したものである。
【0013】
先ず、本発明の要部であるディスク保持部材の構成について説明する。図1,図2は本発明の要部であるディスク保持部材191の近傍の断面図である。シャッタ64の開口部64aを介して挿入されたディスク171の先端は駆動軸30と従動軸31の間に挿入され、これら駆動軸30と従動軸31の回転によってディスク収容部3内に送り込まれて所定のトレイ2上に載置される。ディスク保持部材191は、ディスク171の挿入、抜去時に該ディスク171の下面を面で支えて上記駆動軸30と従動軸31の間に挟まれているディスク171が重力により傾くのを阻止する。
【0014】
上記ディスク保持部材191は、上記シャッタ64の開口部64aの上下縁部を駆動軸30及び従動軸31側に向けて折り曲げ、或いは他部材を取付けることにより形成されている。そして、上記シャッタ64の開口部64aから挿入されてきたディスク171を上記ディスク保持部材191で水平状態に支持して、上記ディスク171を所定のトレイ2上にガイドする。
【0015】
図3は、上記ディスク保持部材191の他の実施例を示す。この実施例において、上記ディスク保持部材191は、上記シャッタ64の開口部64aの上下縁部を駆動軸30及び従動軸31と反対側のフロントパネル(図示省略)側に向けて折り曲げ、或いは他部材を取付けることにより形成されていて、シャッタ64の前方においてディスク171を水平状態に支持する構成になっている。
【0016】
図4はディスク保持部材の他の例を示す。この例において、上記ディスク保持部材191は、駆動軸30を支持する樹脂製の軸受33と一体的に形成されている。
【0017】
図5に示すように、上記軸受33は、駆動軸30の中央部の小径部を回転自在に嵌合支持する断面略C形状の溝33aと、ケース1への取付部33bとを備えている。上記取付部33bは一対の脚部33c,33dを備えていて、これら脚部33c,33dの間でケース1側に設けた軸受取付部を挟着するなどしてケース1側に垂直に取付けられる。上記ディスク保持部材191は、上記取付部33bの上端部に該取付部33bに対して略直角に形成されている。
【0018】
そして、図4に示すように、上記ディスク保持部材191は、挿入されてきたディスク171を水平状態に支持して、上記ディスク171を所定のトレイ2上にガイドする。
【0019】
次にディスクプレーヤの全体の概略構成を説明し、後に各構成部分について説明する。
(A)ディスクプレーヤの全体の概略構成
図6、図7等に示すようにディスクプレーヤは大きく分けて外観形状を形成するケース1と、ケース1内の前面側に配置されるとともにディスク(以下、CDという)を収納するディスク収納部3と、ケース1の前面板1aの挿脱口4に設けられるとともに、ディスク収納部3内へCDを挿入したり排出したりするための移送手段5と、移送手段5の前面側に設けられるとともに前面板1aの挿脱口4を開閉する開閉手段6と、ケース1内の背面側に配置されるとともにディスク収納部3内のCDのうちのいずれか一枚を選択して再生する再生手段7と、ディスク収納部3の背面側の左右に設けられるとともに排出しようとするCDを移送手段5へ向かって押し出す押出手段8と、ケース1の左右の側板1b,1cの外側に主として設けられるとともに、ディスク収納部3や再生手段7等を操作するための操作手段9とで構成される。
【0020】
上記再生手段7は、ピックアップ昇降手段として昇降するピックアップ昇降台10の両側に配置されるとともにディスク収納部3内の複数のCDのうちの選択されたCDの上下に空間を形成するための空間形成手段11と、ピックアップ昇降台10の上に回動自在に設けられた第一アーム(以下、下アーム)13と第二アーム(以下、上アーム)12とによって構成されるとともに上記空間に入り込んで選択されたCDを挟持する挟持手段14と、上記下アーム13に取り付けられるとともに挟持したCDを回転駆動するディスク駆動手段15と、上記下アーム13に設けられるとともに回転するCDから情報を読み取るピックアップユニット16と、CDを挿脱するための状態である挿脱モードとCDを再生するための状態である再生モードとのうちの再生モードのときにのみ上記移送手段5の駆動力を挟持手段14へ伝えて回動させる回動力供給手段17と、挟持手段14がCDを挟持する時期を設定する規制手段18とで構成されている。
(B)ケース、ディスク収納部及びトレイ
ケース1は前面板1aと側板1b,1cと天井板1dと底板1eとで構成され、背面は開放されている。そして、側板1b,1cと底板1eとは一体化されている。
【0021】
図8に示すように、ディスク収納部3はディスク載置手段としての本実施の形態では6枚のトレイ2と、これら6枚のトレイ2を載せたディスク昇降台22とによって構成されており、ケース1内の前面側には支持手段として鉛直方向に沿う4本のガイド支柱23の両端が底板1e,天井板1dに結合して支持されている。
【0022】
図9(a)に示したように、上記トレイ2の両側の表裏両面には樹脂材2iを貼着して形成されている。夫々の樹脂材2iの中間部と背面側には側方へ突出する一対のピン2j,2kが形成されており、前面側のものは長く、背面側のものは短い。樹脂材2iの高さはCDの厚さと略同一の厚さに設定されており、樹脂材2iの上面には基板2aとの間にCDを挟むためのバネ手段としての板バネ2mの前面側が固着されている。板バネ2mの背面側の内側にはCDを押える押え部2nが形成される一方、背面側の外側には後述する分割カム82の下面によって下方へ押さえられる受け部2pと、後述する上段嵌入部82jの下面によって上方へ向かう力を受ける受け部2qとが形成されている。夫々の樹脂材2iの前面側及び背面側には、上記ガイド支柱23を挿通するためのガイド孔2rが樹脂材2i及び基板2aを貫通して形成されている。最上段のトレイ2における樹脂材2iの両端には、天井板1dと最上段のトレイ2との間に設ける付勢手段としてのコイルバネ24を受けるための円筒形のバネ受け2sが一体的に形成され、図8(b)に示すように、バネ受け2sの下端が内側へ少し突出して受け部2tが形成され、該受け部2tでコイルバネ24の下端を受けるようになっている。これは、長いバネを用いることによって圧縮長さが大きくなっても圧縮に要する荷重があまり大きくならないようにするために設けられている。
【0023】
一方、ディスク昇降台22は、左右端を上方へ屈曲させた形状に形成されている。水平な部分には上記ガイド支柱23を挿通するためのガイド孔22aが形成され、左右の鉛直な部分の外側にはディスク昇降台22を昇降させるための一対のピン22bが水平方向へ突出させて固着されている。これらの一対のピン22bは、ケース1の側板1b,1cに夫々形成された2本の鉛直スリット25に挿通されてケース1の外へ突出している。
【0024】
上記ディスク昇降台22と6枚のトレイ2とが、これらのガイド孔22a,2iにガイド支柱23を挿通させることで昇降自在に支持されている。そして、ケース1の天井板1d,底板1eには4本のバネガイド26の上端,下端が固着され、夫々のバネガイド26はバネ受け2sに挿通されている。そして、バネガイド26を囲繞するようにして設けられた付勢手段としてのコイルバネ24の下端がバネ受け2sの下端の上記受け部に当接している。
(C)移送手段
図7に示すように、移送手段5は、ケース1の前面板1aに設けられている。前面板1aには挿脱口4が形成されている。挿脱口4には駆動軸30と従動軸31とが回転自在に支持されている。駆動軸30の両端は回転自在に前面板1aに取り付けられている。従動軸31の両端は前面板1aの側面に鉛直方向へ長く形成された長孔32に挿通されている。駆動軸30,従動軸31の中間部を支持するため、図10、図11に示すように下方への移動が拘束された樹脂軸受33の背面側の溝33aに駆動軸30の中間部の小径部が回転自在に嵌め込まれる一方、図示しない一対のガイド突起と一対のガイド溝とを介して昇降自在な樹脂軸受34の背面側の溝34aに従動軸31の中間部の小径部が回転自在に嵌め込まれている。従動軸31には樹脂からなる一対のローラ35が取り付けられ、駆動軸30にはゴムからなる一対のローラ36が取り付けられ、いずれも図示しない止め輪により軸心方向へのスライドが拘束されている。従動軸31の両端には円周溝が形成され、前面板1aの側面に固着されたバネ掛ピン37と円周溝の部分とには、従動軸31を駆動軸30へ向かって付勢するためのバネ38の両端が係合している。
【0025】
上記駆動軸30を駆動するための手段について説明する。図11に示すように、駆動軸30の右端には歯車39が固着され、右側板1cの内側には歯車40と、歯車41と、相互に一体化した歯車42,43が回転自在に支持されている。底板1eの上には歯車43に噛み合うウォーム44と歯車45とが一体となって回転自在に支持され、底板1eに取り付けた移送用モータ46の出力軸に固着したウォーム47が歯車45と噛み合っている。
【0026】
ローラ35,36によるCDの挿入が完了したのちに更に数ミリメートルだけCDを押し込む操作が自動的に行なわれるようにするため、図10に示すように押込手段48が設けられている。図7に示すように、前面板1aにおける挿脱口4の上下には三対の長孔状のガイド孔49,50,51が水平方向に沿って形成されている。前面板1aの背面側の左右には一対のスライド台52が設けられ、スライド台52に固着された3本のガイドピン53,54,55が上記ガイド孔49,50,51に抜取不可能に挿通されている。夫々のスライド台52における背面側には鉛直軸56を介して樹脂製の縦ローラ57が回転自在に支持されている。一対のスライド台52を相互に接近する方向へ付勢するため、前面板1aに形成されたバネ掛部58とスライド台52に形成されたバネ掛部59との間には押込バネ60が設けられている。
【0027】
縦ローラ57が配置された高さ位置のCDは縦ローラ57によって水平方向の位置決めがなされるが、縦ローラ57よりも下方及び上方のCDの位置決めは図10のように底板1eに立設された位置決めロッド61,62と天井板1dに垂下するように取り付けられた図示しない一対の位置決めロッド(位置決めロッド61,62の延長線上に配置され、位置決めロッド61,62との間には挿脱されるCDの通る空間が形成されている)により行われている。
(D)開閉手段
前面板1aの挿脱口4を開閉する開閉手段6について説明する。図7に示すように前面板1aの前面側にはシャッタ64が昇降自在に設けられている。シャッタ64にはCDを通過させるための開口部64aが形成され、シャッタ64が上昇すると開口部64aの中間高さ位置がローラ35,36の境界位置を占めて「開」になる一方、シャッタ64が下降すると「閉」になる。
【0028】
即ち、前面板1aの左右には上下で一対のガイドピン65が立設される一方、シャッタ64には鉛直方向へ長い一対のガイド孔64bが形成され、ガイド孔64bに挿通されたガイドピン65の先端には止め輪が嵌合されている。シャッタ64が上昇して「開」になったときにのみ一対のスライド台52の間隔が大きくなり得るようにするため、中央近傍の一対の上記ガイドピン54が他のガイドピン53,55よりも長く設定され、ガイドピン54を挿通するためのL字形のガイド孔64cがシャッタ64に形成されている。このガイド孔64cの上面には、何らかの理由で一対の縦ローラ57どうしの間隔を押し広げてCDが無理に排出されたときにはシャッタ64が強制的に上昇させられて「開」になるようにするため、ガイドレール部64dが形成されている。
【0029】
次に、シャッタ64を開閉するためのリンク機構について説明する。断面形状が略L字形の左右スライド板66の前面及び下面に左右方向へ長いガイド孔66aが形成される一方、当該ガイド孔66aへ挿通されたガイドピン67が前面板1a,底板1eに固着されている。シャッタ64の両側の下部にはカム孔64eが形成される一方、左右スライド板66の前面側の両端にはスライドピン66bが固着され、スライドピン66bがカム孔64eに挿通されている。左右スライド板66の下面と底面1eの下面とには図22(b)に示すように下方へ突出するバネ掛部66c,68が形成され、両者間には復帰バネ69が掛けられている。底板1eの左下面には前後方向へスライド自在に前後スライド板70が設けられている。即ち、前後スライド板70に一対のガイド孔70aが形成される一方、ガイド孔70aに挿通した図示しない頭付ピンが底板1eに固着されている。略L字形のレバー72の屈曲部が図10のように固定軸73を介して回動自在に底板1eの下面に取り付けられ、レバー72の先端には長孔72a,72aが夫々形成されている。そして、図7に示すように左右スライド板66,前後スライド板70に固着されたピン66d,70bが長孔72a,72aに遊嵌されている。前後スライド板70には後述する外スライダ140によって押圧される被押圧部70cが形成されている。
(E)再生手段
再生手段7は、ディスクプレーヤの奥行寸法をできるだけ小さくするため、ディスク収納部3の背後に接近して配置されている。再生手段7における挟持手段14は図7に示すようにピックアップ昇降台10の上に搭載されているので、最初にピックアップ昇降台10について説明する。
【0030】
ピックアップ昇降台10は水平板とその両側の鉛直板とを一体に形成したものであり、水平板の前面側にはCDがはい入り込むように円弧状の切欠部10aが形成されている。夫々の鉛直板にはピックアップ昇降台10を昇降させるための一対のピン77が水平方向へ突出させて固着されている。一対のピン77は同一高さに配置され、上記ディスク昇降台22の一対のピン22bよりも短くなっている。これらのピン77は、ケース1の側板1b,1cに形成された一対の鉛直スリット78に挿通されてケース1の外へ突出している。
【0031】
空間形成手段(制御手段)
図7示すように、ピックアップ昇降台10における両側の鉛直板の内側には、上下方向へ重なり合うトレイ2の間へ挿入して選択されたCDの上下に空間を形成する空間形成手段(制御手段)11として、樹脂からなる分割カム82が前後方向へスライド自在に設けられている。即ち、ピックアップ昇降台10における鉛直板の前面側上部にガイド孔10aが形成されるとともにガイド孔10aに挿通された頭付ガイドピン82aが分割カム82に固着される一方、図8(a)に示すように分割カム82の下部にガイド孔82bが形成されるとともにガイド孔82bに挿通された図7の頭付ガイドピン10bが鉛直板の前後方向での中間位置に固着されている。
【0032】
分割カム82は上記トレイ2へ向かって挿入し、トレイ2における両側の4本のピン2j,2kを押し上げることによってトレイ2を安定して支持しかつ再生するCDが載ったトレイ2の上下に空間を形成するものである。分割カム82は、前後方向の長さの異なる2枚の板にスリットを形成して貼り合せたような形状になっており、分割カム82をトレイ2の両側へ滑り込ませることにより、前面側はトレイ2の一対の長いピン2jを上動させ、背面側は一対の短いピン2kを上動させるように構成されている。
【0033】
即ち、以下のように構成されている。選択されたCDを載せる選択トレイ2及びこれより上方のトレイ2を上動させるために一対の第一分離制御部82c1,82c1が形成され、夫々の第一分離制御部82c1の上方には選択トレイ2よりも上方のトレイ2だけを上動させるための第二分離制御部82c2,82c2が形成されている。そして、第一分離制御部82c1と第二分離制御部82c2との間には選択トレイ2のみを保持する第三分離制御部82d,82dが夫々形成されている。選択トレイ2よりも上方のトレイ2のピン2j,2kの位置を保持する上面82fと、選択トレイ2よりも下方のトレイ2のピン2j,2kの位置を保持しかつ板バネ2mの受け部2pを押さえ込む位置制御手段としての下面82hとが分割カム82の移動方向に沿って形成されている。
【0034】
選択トレイ2及び選択トレイ2より上のトレイ2のピン2j,2kは第一,第二分離制御部82c1,82c2の前進によって押し上げられるため、本来は例えばθ=45゜等の一定の値に設定される。しかし、ここではコイルバネ24を圧縮しながらトレイ2が上昇することになり、トレイ2の位置が高くなるほどコイルバネ24の圧縮量が大きくなってトレイ2を押し上げる際に加わる負荷が大きくなる。換言すればコイルバネ24の圧縮の初期の段階では負荷が小さい。このため、図26(a)に示すように第一,第二分離制御部82c1,82c2の上部は例えばθ1=45゜とする一方、下部は例えばθ2=60゜とし、両者の中間部は弧状の面により形成されている。
【0035】
次に第三分離制御部82d,82dについて説明する。第三分離制御部82d,82dは、上段嵌入部82j,82jと、中段嵌入部82k,82kと、下段嵌入部82m,82mとで構成されている。上段嵌入部82j,82jは選択トレイ2の上下に空間を形成するためのものであり、中段嵌入部82k,82kは選択トレイ2及び選択CDを共に降下させて下アーム13のターンテーブル97上に選択CDを載せるためのものであり、下段嵌入部82m,82mは選択トレイ2のみを再び降下させて選択トレイ2を選択CDから離すためのものである。
【0036】
挟持手段
空間形成手段11により形成された選択CDの上下の空間へ向かって回動させて選択CDを挟持する挟持手段14について説明する。ピックアップ昇降台10の左側には下アーム13と上アーム12との基端部が回動自在に取り付けられている。即ち、以下のようになっている。図13に示すように下アーム13には中空軸86の下端近傍が固着され、この中空軸86の下端がピックアップ昇降台10を回動自在に貫通し、抜け止めのために中空軸86の下端には平座金93と止め輪94とが取り付けられている。そして、上アーム12の基端部には銅合金からなるスリーブ87が貫通して固着され、スリーブ87に中空軸86が挿通されることにより下アーム13に対して上アーム12が平行な状態で、降下して選択CDが挟持されるようになっている。中空軸86の上端には平座金88が挿通されるとともに止め輪が取り付けられており、平座金88とスリーブ87との間には上アーム12を下方へ付勢する挟持バネ89が設けられている。また、中空軸86まわりに下アーム13と上アーム12とが相対的に回動することなく同期して一体的に回動するように、図12に示すように下アーム13に立設した摺動ピン90が上アーム12に形成した孔91に摺動自在に挿通されている。挟持手段14が回動したときに下アーム13上の後述するディスク回転手段としてのターンテーブル97とCDとの位置決めの精度を上げるため、ピックアップ昇降台10上の中空軸86の中には底板1eに立設した支柱92が挿通されている。
【0037】
ディスク駆動手段
下アーム13の先端上面にはディスク駆動手段15が設けられている。即ち、図12に示すようにスピンドルモータ96が取り付けられ、スピンドルモータ96の出力軸にはCDの中央の孔へ嵌まり込むターンテーブル97が取り付けられている。一方、上アーム12の先端近傍には図39に示すように支持板98の一端が固着され、他端には円形の孔が形成されている。そして、樹脂によって形成されるとともに円板の下面に円に沿って畝状の凸部を形成したディスク保持手段としてのチャックプレート99が上方から孔に回転自在に嵌め込まれている。このチャックプレート99は、上アーム12の下面に一端が固着された図示しないバネ板の他端により抜け止めされている。
【0038】
ピックアップユニット
下アーム13の上面には、図14のようにピックアップユニット16も搭載されている。ピックアップユニット16の構成を以下に説明する。下アーム13と一体に形成されたガイドレール161を介して光ピックアップ162が下アーム13の長さ方向に沿って移動自在に設けられている。そして、光ピックアップ162をガイドレール161に沿って往復移動させるための手段が設けられている。下アーム13の上面には一対の軸受部材163を介してねじ軸164が回動自在に支持され、光ピックアップ162の図示しないめねじ部がねじ軸164に螺合している。このねじ軸164には上記スリーブ87の近傍に固定した走査用モータ165の出力軸が連動連結されている。即ち、ウォームホイール166とねじ歯車167とを一体化した歯車168が回転自在に支持され、出力軸のウォーム169がウォームホイール166に噛み合う一方、ねじ軸164に取り付けられたねじ歯車170がねじ歯車167に噛み合っている。
【0039】
回動力供給手段
上記移送用モータ46の駆動力で挟持手段14を回動させるための回動力供給手段17の構成を以下に説明する。ケース1の左の側板1bの内側には図11のように歯車列103が設けられている。即ち、歯車列103は、歯車103a〜103hによって構成されている。一方、上記駆動軸30の左端にも歯車104が固着されている。左の側板1bの内側には、鉛直方向へ移動自在にプレート105が設けられている。即ち、プレート105の上部には鉛直方向へ長いガイド孔105aが形成され、ガイド孔105aに挿通されたガイドピン106(図33参照)が左の側板1bに固着されてガイドピン106には止め輪が取り付けられている。プレート105の下部とケース1の底板1eとにはバネ掛け部105b,107が形成され、プレート105を下方へ付勢する復帰バネ108が両者間に設けられている。プレート105には上記歯車103hの軸109(側板1bに固着されている)を挿通する逃げ孔105cが形成されており、軸109にはレバー110の基端部が回動自在に取り付けられている。このレバー110の先端にはレバー110を貫通する移動軸111が固着され、移動軸111には歯車103hと噛み合う歯車112が回転自在に取り付けられている。プレート105における逃げ孔105cの上方にはカム孔105dが形成され、移動軸111の貫通端部がカム孔105dに挿通されている。つまりプレート105を上動させると、カム孔105dが上動し、カム孔105dに挿通されている移動軸111は前面側へ移動することから、移動軸111に取り付けられた歯車112が、駆動軸30の歯車104とも噛み合うことになる。このプレート105を上動させるため、レバー113の中間部がピン114を介して左の側板1bの内側に回動自在に支持され、レバー113の一端がピン115を介して回動自在にプレート105の下部に結合されている。レバー113の他端はディスク昇降台22のピン22bが挿通される左の側板1bの一対のガイド孔25の前面側のものの下部に臨んでいる。つまり、ディスク昇降台22が最下位置にきて再生モードになると、ピン22bがレバー113の他端を下方へ押して歯車112が歯車104と噛み合う。
【0040】
次に、歯車列103の最上部の歯車103aと挟持手段14の下アーム13とが以下のようにして連動連結されている。図7に示すように前後方向へ長い鉛直部と鉛直部の背面側に一体に形成された水平部とからなるスライドバー116が設けられている。スライドバー116における鉛直部の両端近傍には一対のガイド孔116aが形成され、図10のように一対のガイド孔116aに挿通された一対のガイドピン117が左の側板1bの内側に固着されるとともに止め輪が取り付けられている。このようにして前後方向へスライド自在なスライドバー116における前面側の下部には図11のようにラック116bが形成されて上記歯車103aと噛み合う一方、背面側の水平部の先端には下方へ突出する係合ピン116cの上端が固着されている。この係合ピン116cは、図12のように上記下アーム13の基端部に一体に形成されるとともに上アーム12の高さまで延長した水平部の長孔13aに遊嵌されている。この長孔13aは図14のようにスリーブ87の軸心を通りかつスリーブ87と直角な半径方向の直線に沿って長く形成されている。
【0041】
ディスクプレーヤには、ディスク収納部3内にCDを挿入したり排出したりする挿脱モードの状態と、CDを再生する再生モードの状態との2つの操作状態があり、前者の場合は挟持手段14は図35のようにB位置を占め、後者の場合は図36のようにA位置を占める。B位置とA位置との間での挟持手段14の回動は上記のように回動力供給手段17を介して行なわれる。しかし、選択CDと下アーム13上のターンテーブル97との位置決めを高精度に行なう必要があるので、図15の位置決め手段118が設けられている。
【0042】
位置決め手段118の構造を以下に説明する。図14,15に示すように下アーム13における中空軸86の近傍には、下方へ向かって突出する位置決めピン119の上端が固着されている。一方、挟持手段14が回動するときに位置決めピン119が移動する範囲と対応する部分のピックアップ昇降台10には円弧孔10cが形成され、円弧孔10cに位置決めピン119が遊嵌されている。ピックアップ昇降台10には下方へ突出してバネ掛け部10dが形成され、バネ掛け部10dと位置決めピン119との間にはトグルバネ120の両端が掛けられている。挟持手段14がB,A位置を占めるときに位置決めピン119が占める位置をb,a位置とすると、b,aの中間点であるc位置が位置決めピン119の運動の方向が変わる変曲点であり、c位置と対応する位置に上記バネ掛け部10dが配置されている。
【0043】
規制手段
上記挟持手段14の上アーム12は上記挟持バネ89により下方へ付勢されており、図12のようにこの挟持バネ89の付勢力で上アームが降下する時期を設定するための規制手段18が設けられている。即ち、以下のように構成されている。
【0044】
ピックアップ昇降台10の上面であって上記挟持手段14と分離カム82との間には円筒板124が立設されている。この円筒板124はスリーブ87を中心とする円筒の一部である部分円筒を形成しており、図37,図38のように円筒板124には周方向に長い水平部125aと軸方向に長い鉛直部125bとからなるL字形のガイド孔125が形成されている。一方、上アーム12の基端部にはスリーブ87を中心とする半径方向の外側へ向かって突出するガイドピン12aが固着され、ガイドピン12aはガイド孔125に挿入されている。このため、図12において挟持手段14が待機位置のB位置を占めるときと、B位置から再生位置のA位置を占める直前まではガイドピン12aがガイド孔125の水平部125aに位置するため、挟持バネ89の付勢力が加わっていても上アーム12は降下することなく挟持手段14は開の状態を維持する一方、挟持手段14がA位置にくると、ガイドピン12aが鉛直部125bに位置するため、挟持バネ89の付勢力で上アーム12が降下してガイドピン12aも鉛直部125bの下端まで下がることになる。
【0045】
挟持手段14が図12のA位置まで回動してガイドピン12aがガイド孔125の鉛直部125bまで回動してきても直ちに挟持手段14が挟持動作をせずに、指令を与えて初めて挟持動作するようにするため、ガイドピン12aの下動を一時的に規制する第一規制手段と、規制後に上記分離カム82が前進し、選択CD及び選択トレイ2が降下して上記ターンテーブル97の上に載ったときに規制を解除して選択CDを挟持させる第二規制手段が設けられている。即ち、以下のように構成されている。上記ピックアップ昇降台10の上面であって上記円筒板124と上記分離カム82との間には図12,図35に示すように軸受板126が分離カム82と平行に立設されている。軸受板126の内側には図12に示すように回動軸129を介して回動自在に拘束レバー127の中間部が支持され、拘束レバー127の前面側には外側へ向かって突出するピン127aが固着され、背面側は内側へ向かって曲げられてガイド孔125の鉛直部125bに臨んでいる。そして、図35に示すようにこの拘束レバー127の背面側を下方へ向かって付勢するバネ128が設けられている。一方、拘束レバー127の前面側のピン127aは図37のように分離カム82の内側下部に形成されたカム溝82rに遊嵌されている。このカム溝82rにおける背面側の上部には逃げ部が形成されており、分離カム82が前面側へ移動して選択トレイ2のピン2j,2kが中段嵌入部82k,82kにはいるとピン127aがカム溝82rの逃げ部に逃げ得る状態となって拘束レバー127がバネ128により回動し、挟持バネ89の付勢力により上アーム12が降下するように設定されている。
(F)押出手段
押出手段8はケース1の内部の左右に設けられている。これらは略同一の構成なので一方についてのみ説明する。図24に示すように、回動することによってCDを押し出すための押出レバー132が、ケース1の天井板1dから下方へ突出する固定軸133に回動自在に取り付けられている。押出レバー132の高さは上記ローラ35,36の間の高さと同一に設定されている。そして、固定軸133を囲繞するようにして設けられた復帰バネ134の両端が、押出レバー132に形成されたバネ掛け部132aと天井板1dに形成されたバネ掛け部とに掛けられている。一方、今までに述べた分離カム82の前面側へ移動することによる空間形成の作用とは反対の方向である背面側へ移動することで押出レバー132が回動するように構成されている。即ち、以下のようになっている。図12に示すように上記軸受板126の外側には前後方向へ一定量だけスライド自在にプレート135が設けられている。つまり、軸受板126に一対のガイド孔126aが形成される一方、夫々のガイド孔126aに挿通したガイドピン135aがプレート135に固着されている。プレート135の前面側端は内側へ折り曲げられて押出レバー132と一体の被押圧部132bと係合しうるようになっており、背面側端は外側へ折り曲げられて分離カム82の背後へ向かって突出している。
(G)操作手段
最後に、操作手段9について説明する。この操作手段9は、挿脱モードのときにはディスク昇降台22を昇降させて各段のトレイ2上のCDの挿脱を可能にし、更には上記開閉手段6を開いたり押出手段8を動作させたりし、再生モードのときにはディスク昇降台22を最下位置に保持した状態でピックアップ昇降台10を昇降させて選択されたCDを選択し、更には空間形成手段11を動作させかつ規制手段18を動作させる。
【0046】
図7,図16に示すようにケース1の左右の側板1b,1cの外側には、前後方向へスライド自在に内スライダ139と外スライダ140とが設けられている。左右対称なので、一方について説明する。内,外スライダ139,140の上下にガイド孔139a,140aが形成され、側板に固着したガイドピン158,159がガイド孔139aとガイド孔140aとの双方に挿通され、ガイドピン158,159には止め輪が取り付けられている。内スライダ139の背面側には、鉛直スリット78から突出するピックアップ昇降台10の一対のピン77を6段階に昇降させるための一対の階段スリット141が形成されている。内スライダ139の前面側には、鉛直スリット25から突出するディスク昇降台22の一対のピン22bを6段階に昇降させるための一対の階段スリット142が形成されるとともに夫々の階段スリット142の下には再生モードのときにディスク昇降台22を最下位置に保持してピックアップ昇降台10のみを昇降させるための床面スリット143が連続して形成されている。一方、外スライダ140には長いピンであるディスク昇降台22の一対のピン22bが入り込むスリットのみが形成されている。即ち、一対のピン22bを階段スリット142内に入れて上下動させるための四角形状の一対の挿脱モード用スリット144と、床面スリット143内に入れて最下位置に保持するための水平線状の一対の再生モード用スリット145と、外スライダ140をいずれかの方向へスライドさせることによりテーパ面146a,146bによりピン22bを上動又は下動させて一対の階段スリット142と床面スリット143との間で一対のピン22bの位置を入れ替えるための45゜に傾斜した切換用スリット146とが連通して形成されている。再生モード用スリット145どうしの上下方向の位置を同一にすると、スリットどうしが重なって連通してしまうことから、再生モード用スリット145,挿脱モード用スリット144,床面スリット143,階段スリット142と、これらに挿入するピン22bの高さが相互に異なっている。
【0047】
外スライダ140の背面側の上部は内側へ向かって直角に曲げられ、突出部140bが形成されている。外スライダ140と共にこの突出部140bが移動できるように、内スライダ139及び側板1bの背面側には逃げ切欠139b,逃げスリット147が形成されている。ピックアップ昇降台10と共に昇降する分離カム82の高さ位置に拘らず分離カム82が外スライダ140と一体にスライドさせられるようにするため、図7のように分離カム82の背面側の外側の面には鉛直方向沿って係合溝82sが形成され、当該係合溝82sに突出部140bがスライド自在に嵌め込まれている。また、左側の外スライダ140における前面側にはケース1の底板1eの下へ向かって折り曲げて係合部140cが形成されている。この係合部140cは、外スライダ140が背面側へスライドする際に上記被押圧部70cを背面側へ押圧し、復帰バネ69の付勢力に抗してシャッタ64を開くようになっている。
【0048】
次に、上記内スライダ139,外スライダ140の右側のものと左側のものとを同期して同時にスライドさせるための駆動機構について説明する。図7,図11に示すようにケース1の底板1eの下であって背面側には二対の軸受を介して2本の連結軸148,149が回転自在に支持されている。夫々の連結軸148,149の両端にはピニオン150,151が固着され、これらのピニオン150,151は内スライダ139,外スライダ140の背面側の下部に形成されたラック139c,140dと噛み合っている。連結軸148,149には歯車152,153が固着されており、この歯車152,153には操作用モータ154,155が個別に連動連結されている。即ち、以下のようになっている。ケース1内の背面側の右側に配置されている上記軸受板126の内側の上下位置に操作用モータ155,154が取り付けられ、これらのモータ155,154の出力軸が軸受板126の内側に設けた2組の減速手段156,157を介して歯車152,153に連動連結されている。
【0049】
次に、斯かるディスクプレーヤの作用を説明する。
【0050】
(H)作用の全体構成
ディスクプレーヤの作用は、ディスク収納部3へのCDの挿入とディスク収納部3からのCDの排出と、ディスク収納部3にストックされた複数のCDのうちの一枚を選択して再生するCDの再生との3つの作用によって構成される。
【0051】
(I)CDの挿入
CDをディスク収納部3へ挿入する場合は、トレイ2に付されている番号(上から下へ向かって1〜6の番号が付されている)を選択して図示しない番号ボタンの例えば「2」のボタンを押したのちに図示しない挿入ボタンを押す。操作用モータ154の出力軸の回転が減速手段156,連結軸148に伝わり一対の内スライダ139がスライドする動きと、操作用モータ155の出力軸の回転が減速手段157,連結軸149に伝わり一対の外スライダ140がスライドする動きとが別個独立に行われる。外スライダ140の一対の挿脱モード用スリット144内に一対のピン22bが入り込んで、例えば図17のように一対のピン22bが挿脱モードにおけるモード切換位置にあるときにボタンが押されると、内スライダ139が後退することにより図18(a)に示すように一対のピン22bが階段スリット142の下から2番目まで上昇してそれと共にディスク昇降台22も上昇して上から2番目のトレイ2上のCDが押出レバー132の高さに設定される。なお、このとき、ピックアップ昇降台10も同時に上昇するが、これは不要な動きとなる。内スライダ139を更に後退させれば、ピン22bと共にピックアップ昇降台10が上昇し、順次に3〜6番目のトレイ2が押出レバー132の高さになる。
【0052】
次に、図18(a)の待機位置から挿脱モード用スリット144の前後方向での中間位置にピン22bが来るまで外スライダ140が後退すると、外スライダ140の係合部140cが底板1eの下で図7に示す被押圧部70cを背面側へ押圧するため、前後スライド板70の動きがレバー72を介して左右スライド板66へ伝わり、復帰バネ69の付勢力に抗して左右スライド板66が左方へ移動し、シャッタ64が上昇して図22(b)のように挿脱口4が開放される。
【0053】
以上の動作によりシャッタ64が開き、上記のように既に上から2番目のトレイ2が押出レバー132と同一高さになっているので、図22(a)のように上下のローラ35,36の間へCD171を挿入しようとすると、シャッタ64の手前中央に配置した図示しないセンサがCD171を検出し、移送用モータ46が回転を始める。移送用モータ46の回転力が歯車を介してローラ36に伝わるため、図23のようにバネ38によりローラ36へ付勢されるローラ35との間にCD171が噛み込まれ、ローラ35,36の回転によってCDは上から2番目のトレイ2の上に挿入されるが、CD171がローラ35,36から離れた状態までしか挿入されないので、残りの数mmは押込バネ60によって中央方向へ付勢される一対の縦ローラ57により押し込まれる。CD171はトレイ2上では一対の板バネ2mの押さえ部2nによりトレイ2上に保持される。CD171がローラ35,36から離れると、図示しないリミットスイッチが動作して移送用モータ46の回転が止まると同時に外スライダ140が前進して図18(a)の待機位置へ戻るため、背後側へ向かって押圧されていた被押圧部70cが開放され、復帰バネ69の作用でシャッタ64が閉じる。
【0054】
一対のピン22bが階段スリット142の他の高さ位置(下から1,3〜6番目)を占める場合も上記と同じ動作でCDを挿入できる。
【0055】
(J)CDの排出
CDをディスク収納部2から排出する場合は例えば「2」の番号ボタンと排出ボタンとを押す。すると挿入時と同様に例えば図17の挿脱モードの切換位置から図18(a)の待機位置へピン22bが移動し、上から2番目のトレイ2上のCDが押出レバー132の高さに設定される。そして上記と同様に図18(b)の位置にピン22bが来るまで外スライダ140が後退するとシャッタ64が開く。ここまでの動作はCDの挿入時と全く同じである。
【0056】
次に、図19に示すように挿入モード用スリット144の前面側にピン22bが来るまで外スライダ140が更に後退すると、図24に示すように外スライダ140の背後側の突出部140bを介して外スライダ140と連動する分離カム82が後退し、分離カム82の背面がプレート135の背後側を押して後退させる。すると、プレート135の前面側が押出レバー132の被押圧部132bを背面側へ押し、押出レバー132が回動して上から2番目のCD171の両側を押し出す。排出ボタンを押すと同時に移送用モータ46が回転してローラ35,36は既に回転しているので、押し出されたCD171が図25のようにローラ35,36間に挟まれて排出される。排出によりCD171が落下するのを防止するため、CD171の背面側の一部がローラ35,36に挟まれているときに図示しないリミットスイッチがこれを検出し、移送用モータ46の回転が停止する。このあとは手動でCD171を一対のローラ35,36間から抜き取ることになる。CD171が抜き取られたことを図示しないセンサが検出すると、外スライダ140が前進し、ピン22bが図19の位置から図18(a)の待機位置へ戻る。
【0057】
すると、分離カム82からプレート135へ加わっていた背面側への力が除去されるため、押出レバー132は復帰バネ134の付勢力により回動して図24(a)に実線で示す元の位置へ復帰し、続いてCDの挿入後と同様にシャッタ64が閉じる。
【0058】
一対のピン22bが階段スリット142の他の高さ位置(下から1,3〜6番目)を占める場合も上記と同じ動作でCDを排出できる。
【0059】
(K)CDの再生
CDの再生を行うには、選択されたCDの番号を付した番号ボタンの例えば「2」のボタンと再生ボタンとを押す。すると、上記の図18(a)の状態から内スライダ139が前進することにより図17のようにピン22bが挿脱モード用スリット144の最下位置まで降下してモード切換位置に来た後、外スライダ140が前進する。すると、切換スリット146の上テーパ面146b(図16(c)参照)が押圧されることによってピン22bが降下して内スライダ139の床面スリット143へ移動すると同時に、このピン22bは外スライダ140の再生モード用スリット145内へ移動して図20(a)のように再生モードに切り換わる。この切り換え時には、ピックアップ昇降台10の一対のピン77は階段スリット141の最下位置に止まったままである。このときのピン22bの位置は、再生モードにおける挿脱モードへの切換位置であり、この状態から外スライダ140を後退させると切換スリット146の下テーパ面146aが押圧されることによってピン22bが上昇して図17のように上記の挿脱モードにおけるモード切換位置へ戻ることができる。
【0060】
図20(a)に示すピン22bの外スライダ140に対する位置はモード切換位置であるだけでなくピックアップ昇降台10の高さのみを変えて再生するCDを選択するCD選択位置でもある。つまり、図20(a)の位置から内スライダ139のみを後退させれば、一対のピン22bは相対的に床面スリット143の中を前進するように見えて実際には鉛直スリット25の最下位置に保持されるためディスク昇降台22は最下の再生位置から動くことはないが、他方の一対のピン77は外スライダ140に隠れて見えないが相対的に階段スリット141に沿って上昇するように見えて実際には鉛直スリット78の中を段階的に上昇する。つまり、内スライダ139を後退させることにより床面スリット143の位置に付された番号1〜6の位置に一対のピン22bを位置させると、一対のピン77は上下方向に付された番号1〜6の高さまで昇降し、当該番号のCDを再生できる状態となる。図24(a)は6番のCDを再生できる状態であり、図20(b)は1番のCDを再生できる状態である。
【0061】
ここでは上記のように2番のCDが選択されているので、図21(a)に示すように一対のピン77が上から2番目の位置まで上昇する。以上の動作で再生するCDが再生しうる状態になり、以後の動作は何番のCDが選ばれた場合も同じであり、外スライダ140の動きと移送用モータ46の駆動によって動作する。
【0062】
再生する2番のCDが選択された図21(a)の待機状態の後の作用を以下に説明する。図21(b)の外スライダ140上のD位置をピン22bが占めるときつまりは図21(a)の状態は待機状態であり、このとき分離カム82は図27の位置にあり、外スライダ140が前進してピン22bが第一段階としてE位置に来ると、分離カム82が前進して図26(a)のように上から2段目と3段目とのトレイ2のピン2k同士の間へ分離カム82の背面側の下部先端が入り込み(ピン2jについても前面側の下部先端が入り込んで、以下ピン2kと同様の作用となる)、上から2段目のトレイ2のピン2kが第一分離制御部82c1を摺動して上段嵌入部82jの上に載り、分離カム82の上部先端が上から1段目と2段目とのトレイ2のピン2k同士の間へ入り込んで図28の状態となり、第三段階としてピン22bがG位置に来ると、上から1段目のトレイ2のピン2kは第二分離制御部82c2を摺動して分離カム82の上面82fに載る。このため、第三段階でピン22bがG位置にくると、図29のように上から2番目の選択トレイ2の上と下とに空間が形成される。
【0063】
ピン22bが図21(b)のG位置まで来たことが図示しないセンサにより検出されると、移送用モータ46が回転を開始する。上記のように再生モードに切り換わったときに一対のピン22bが床面スリット143内に入り込んで回動力供給手段17のレバー113を下方へ押した状態になっているので、図33(a)の状態からレバー113がピン114を中心として反時計方向へ回動し、プレート105が上昇してレバー110が軸109を中心に時計方向へ回動し、図33(b)のように歯車112が歯車103hに噛み合いながら歯車104とも噛み合う状態に既になっている。従って、移送用モータ46の回転が駆動軸30と歯車列103とを介してラック116bを有するスライドバー116に伝わり、図34のようにスライドバー116が後退する。するとスライドバー116の背面側下部の係合ピン116cが長孔13aに遊嵌されていることから挟持手段14が前面側へ向かって回動し、図15(a)の位置決めピン119が変曲点であるc位置を越えると、トグルバネ120の付勢力が反対方向へ作用して図15(b)のように位置決めピン119がa位置まで回動し、図29に示すように選択されたCD2の上下に上アーム12,下アーム13と共にチャックプレート99,ターンテーブル97が入り込む。これを平面図で示すと、図35の状態から図36の状態になる。挟持手段14の回動を検出する図示しないリミットスイッチにより移送用モータ46の回転が止まる。
【0064】
第四段階としてピン22dが図21(b)のHの位置に来るまで外スライダ140が前進すると、選択トレイ2のピン2kが中段嵌入部82kの中へ降下するため、選択トレイ2及び選択CDが降下して図30のように選択CDがターンテーブル97の上に載る。また、これと略同時に外スライダ140と共に分離カム82が前進することによって規制手段18が動作し、挟持バネ89の作用によって挟持手段14の上アーム12が下動し、選択されたCDがターンテーブル97とチャックプレート99との間に挟持される。即ち、挟持の作用を詳述すると以下のようになる。ピン22bがGの位置にあって挟持手段14が待機位置Bを占めるときは図37のようにガイドピン12aはガイド孔125の水平部125aに位置し、挟持手段14が再生位置Aを占めるときは図38(a)のようにガイドピン12aはガイド孔125の鉛直部125bに移動するが、ピン127aは分離カム82のカム溝82rの逃げ部へは逃げられないためにガイドピン12aは拘束レバー127の背面側に阻止されて降下できない。次に、ピン22bがH位置まで移動すると、分離カム82も前進するために図38(b)に示すようにピン127aはカム溝82rの逃げ部へ逃げることが可能になり、バネ128で付勢される拘束レバー127のピン127aが分離カム82のカム溝82rの逃げ部へ向かって上動し、拘束レバー128の背面側が下がる。このため、図39のように挟持バネ89によって付勢されていた上アーム12が降下して上記のように選択CD171が挟持される。
【0065】
底板1eに立設した支柱92を把持手段14の回動中心である中空軸86に挿通することで挟持手段14の回動中心は底板1eの上で高精度に位置決めされ、かつトグルバネ120で位置決めピン119をピックアップ昇降台10に押圧した状態で保持するので、ターンテーブル97,チャックプレート99は円周方向の軌跡上で高精度に位置決めされる。一方、CD171が載るトレイ2を案内するガイド支柱23も支柱92と同様に底板1e上に立設されているため、CD171も底板1eの上で高精度に位置決めされている。従って、再生されるCDの中心と、ターンテーブル97の中心と、チャックプレート99の中心とが高精度で一致し、CD171の挟持が確実に行われる。
【0066】
最後の第五段階としてピン22bが図21(b)のI位置に来るまで外スライダ140が前進すると、図26(a)のように選択トレイ2のピン2kが下段嵌入部82mまで降下し、それまでは選択CD171と接触していた選択トレイ2が図31のように降下して選択CD171から離れると同時に、図32のように選択CD171を押さえていた板バネ2mの受け部2qが分離カム82の背面側の上段嵌入部82jの下面に押されて押し上げられ選択CD171を開放する。このとき選択トレイ2より下方のトレイ2は分離カム82の下面82hによって押さえられており、選択トレイ2より上方のトレイ2はコイルバネ24によって下方へ付勢されているので、車両の振動する影響を受けてトレイ2が振動するのが防止される。
【0067】
以上のようにして選択CDが挟持手段14に挟持されたあとは、挟持手段14が図36のようにA位置に保持された状態でCDの再生が行われる。まずスピンドルモータ96が回転するとターンテーブル97を介してCDが回転する。次にピックアップユニット16の走査用モータ165が回転するとその回転がねじ軸164に伝わり、光ピックアップ162がねじ軸164に沿ってCDの半径方向の内側から外側へ向かって移動し、CDの再生が行われる。
【0068】
CDの再生が行われた後はねじ軸164が逆回転して光ピックアップ162が元の位置へ戻ると走査用モータ165の回転が停止し、スピンドルモータ96の回転も停止する。その後は上記と逆の手順で外スライダ140が後退し、分離カム82も後退する。そして、図26(b)に示すようにピン127aがH位置からG位置へ戻ると、図38(b)の位置にあった拘束レバー127のピン127aが図38(a)のように分離カムの逃げ部から外れて下動し、拘束レバー127の背面側が上がる。このため、挟持手段14から外側へ向かって突出するガイドピン12aがガイド孔125の鉛直部125bに沿って押し上げられ、挟持手段14は回動し得る状態になる。このあとは図示しないセンサがガイドピン12aの上動したことを検出し、移送用モータ46が上記とは逆方向へ回転して挟持手段14が背面側へ回動する。そして、図15(b)のb位置を占めていた位置決めピン119が変曲点であるc位置を越えると、トグルバネ120の付勢力が反対方向へ作用して図15(a)のように位置決めピン119がb位置まで回動し、挟持手段14は待機位置であるB位置へ戻る。挟持手段14の回動を検出する図示しないリミットスイッチにより移送用モータ46の回転は止まる。挟持手段14は待機位置Bに位置していてもトグルバネ120により背面側へ付勢されているので、両車の振動による影響を受けることはない。このあと、外スライダ140が後退してピン22bが図21(b)の待機位置Dまで戻ると、分離カム82も後退して第1〜3番目のトレイ2の全てが降下し、6枚のトレイ2が分離されない図27の状態に戻る。
【0069】
上から2番目以外の他のCDを再生する場合は、図21(a)の状態から内スライダ139を前進又は後退させて図中の内スライダ139に付された1,3,4,5,6のいずれかの位置へピン22bを相対的に移動させたのちに、外スライダ140をスライドさせて図21(b)の外スライダ140上のD〜Iの位置をピン22bに順次合わせることにより、上記と同じ動作を繰り返すことができる。
【0070】
なお、上記実施の形態においては、トレイ2は、一枚の板状に形成されていてディスク171の直径方向の全域を支持するものであるが、図40に示すようにトレイ2は、左右一対のトレイ構成体2a,2bに分割されていて、これら一対のトレイ構成体2a,2bでディスク171の左右の側部を支持するものであってもよい。また、上記実施の形態はディスクの記録及び/又は再生装置を音声の再生のためのディスクプレーヤに適用した場合について示したが、音声の記録用の装置あるいは記録及び再生用の装置、又は音声に限らず映像の記録及び/又は再生のための装置に適用してもよい。また、トレイの重なる方向が鉛直方向である場合として示したが、トレイの重なる方向を水平方向にすることもできる。更に、ディスクの大きさは12cmのものを用いるが、8cm等の他の大きさのものにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の要部(ディスク保持部材)部分の断面図。
【図2】(a)はシャッタの正面図、(b)はシャッタの平面図、(c)は(a)のC−C断面図。
【図3】ディスク保持部材の他の実施例の断面図。
【図4】ディスク保持部材の他の例の断面図。
【図5】(a)は他の例のディスク保持部材の斜視図、(b)は側面図、(c)は断面図。
【図6】ディスクプレーヤの外観斜視図。
【図7】ディスクプレーヤの分解斜視図。
【図8】(a)はディスクプレーヤにおけるディスク収容部の分解斜視図、(b)はトレイの要部の一部を破断して示す斜視図。
【図9】ディスクプレーヤにおけるディスク収容部に係り、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図10】ケースの前面側の内部を背面側から見た斜視図。
【図11】移送手段及び回動力供給手段等の分解斜視図。
【図12】再生手段の斜視図。
【図13】挟持手段の要部断面図。
【図14】ピックアップユニットの平面図。
【図15】位置決め手段に係り、(a)は挟持手段が待機位置に位置決めされた場合の背面図、(b)は再生位置に位置決めされた場合の背面図。
【図16】操作手段に係り、(a)はピックアップ昇降台及びトレイ昇降台の正面図、(b)は内スライダの正面図、(c)は外スライダの正面図。
【図17】ディスクの挿入,排出を行うための挿脱モード状態であってモード切換位置を示す操作手段の作用説明図。
【図18】上から2番目のディスクを挿脱する場合に係り、(a)は2番目のディスクが選択された待機状態の操作手段の作用説明図、(b)はシャッタが開いた状態の操作手段の作用説明図。
【図19】上から2番目のディスクを排出する場合における押出レバーが回動した状態の操作手段の作用説明図。
【図20】ディスクの再生を行うための再生モード状態に係り、(a)は上から6番目のディスクを再生する場合の操作手段の作用説明図、(b)は上から1番目のディスクを再生する場合の操作手段の作用説明図。
【図21】上から2番目のディスクを再生する場合に係り、(a)はピンがD位置の待機状態にあるときの操作手段の作用説明図、(b)はピンがI位置の再生状態にあるときの操作手段の作用説明図。
【図22】ディスク挿入時のディスクプレーヤに係り、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図23】ディスク挿入時のディスクプレーヤの側面断面図。
【図24】ディスク排出時の押出手段に係り、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図25】ディスク排出時の押出手段の側面断面図。
【図26】分離カムの作用に係り、(a)はトレイの動きとの関係を示す作用説明図、(b)はピンとの関係を示す作用説明図。
【図27】分離カムがトレイの分離を始める前の状態を示す側面図。
【図28】分離カムにより、トレイが2分離された状態を示す側面図。
【図29】分離カムにより、トレイが3分離された状態を示す側面図。
【図30】トレイが3分離された後に再生トレイのみが降下して再生ディスクがターンテーブル上に載り挟持手段に挟持された状態を示す側面図。
【図31】再生ディスクが挟持手段に挟持された後に再生トレイのみが再び降下して再生ディスクから離れた状態を示す側面図。
【図32】再生時に再生トレイの板バネが上がって再生ディスクが開放された状態を示す説明図。
【図33】回動力供給手段に係り(a)は回動力が供給されない状態の作用説明図、(b)は供給される状態の作用説明図。
【図34】回動力が挟持手段に供給されている状態を示す作用説明図。
【図35】挟持手段が待機位置を占める状態を示す作用説明図。
【図36】挟持手段が再生位置を占める状態を示す作用説明図。
【図37】挟持手段が待機位置を占めるときの挟持時期設定手段に係り、(a)は作用説明図、(b)は要部の斜視図。
【図38】挟持手段が再生位置を占めるときの挟持時期設定手段に係り、(a)は挟持を阻止している状態を示す作用説明図、(b)は阻止を解除した状態を示す作用説明図。
【図39】挟持時期設定手段による阻止の解除により挟持手段がディスクを挟持した状態を示す作用説明図。
【図40】トレイが左右に分割されているタイプのディスク記録及び/又は再生装置を示す斜視図。
【図41】従来例の斜視図。
【図42】従来例の断面図。
【符号の説明】
【0072】
2…トレイ(ディスク受板)、3…ディスク収容部、30…駆動軸、31…従動軸、64…シャッタ、64a…開口部、171…ディスク、181…フロントパネル、182…ディスク挿入口、191…ディスク保持部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントパネルとディスク収容部の間に配置したシャッタの開口部を通して挿入されてきたディスクを駆動軸と従動軸の間に挟んでこれら駆動軸と従動軸を回転させることによって上記ディスクをディスク収容部内のトレイ上に挿入し、トレイ上から抜去するディスク記録及び/又は再生装置において、
上記ディスクの挿入、抜去時に上記駆動軸と従動軸の間に挟まれているディスクが重力により傾くのを阻止するディスク保持部材を上記シャッタに設けたことを特徴とするディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項2】
上記ディスク保持部材は、上記シャッタの開口部を折り曲げることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項3】
上記ディスク保持部材は、上記シャッタの開口部の上下縁部を駆動軸及び従動軸側に向けて折り曲げることにより形成されていることを特徴とする請求項2に記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項4】
上記ディスク保持部材は、上記シャッタの開口部の上下縁部を駆動軸及び従動軸と反対側のフロントパネル側に向けて折り曲げることを特徴とする請求項2に記載のディスク記録及び/又は再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公開番号】特開2007−317356(P2007−317356A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−203820(P2007−203820)
【出願日】平成19年8月6日(2007.8.6)
【分割の表示】特願2004−1115(P2004−1115)の分割
【原出願日】平成16年1月6日(2004.1.6)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】