説明

ディスポーザ排水処理システム

【課題】横主管での破砕物の詰まりをなくす。
【解決手段】ディスポーザ装置1として先水供給後に破砕処理を行うようにすると共に、縦管70に連結されるディスポーザ装置1の階層に応じて先水供給時間を異ならせる。上層階ほど先水供給時間を長目に設定し、この先水供給が終了した段階から破砕処理を行う。先水供給時間の調整、破砕処理開始タイミングの調整は、ディスポーザ装置1が連結される縦管70であって、ディスポーザ装置1が連結された横枝管76に至るまでの敷設長に応じて変える。上層階ほど先水供給時間を長くすることで、破砕水と破砕物とが横主管76に到達する時間をほぼ同じくすることができる。その結果、横主管76に流れ込んだ破砕物を破砕水によって排水処理槽78側に確実に押し流すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、高層の集合住宅等に敷設されるディスポーザ装置を使用したディスポーザ排水処理システムに関する。詳しくは、先水供給の後に破砕処理を行うディスポーザ装置を使用するとき、設置階数によって先水供給の時間を異ならせることで、共通に使用される排水系管体の詰まりを防止できるようにしたものである。また、設置階数によって破砕処理の開始時間を異ならせることで、共通に使用される排水系管体の詰まりを防止できるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
最近の集合住宅などには、それぞれの家庭内の生ごみなどを破砕処理した上で、集合住宅に設置された共同排水処理槽に排出するようにしたディスポーザ排水処理システムが設けられている場合ある。
【0003】
最近の集合住宅は高層化の傾向が強く、10階建て以上の住宅も珍しくない。高層住宅のディスポーザ排水処理システムでは、各階を貫いて共用される縦管を有し、それぞれの階層には縦管に連結された横枝管が配管されると共に、各横枝管には各家庭のキッチンシンクに設置されたディスポーザ装置が接続されて、この排水処理システムが構成される。
【0004】
このように高層化した場合、特に10階以上になると、図18以下に示すような現象が現れることが判明した。図18において、縦管70には各階層において複数の横枝管72が連結される。横枝管72のそれぞれにはディスポーザ装置(図示はしない)などが連結される。ディスポーザ装置はキッチンシンクの排水口に接続されて使用される。
【0005】
ディスポーザ装置は生ごみ(野菜ごみ、魚介類など)を破砕しながら、破砕水と共に横枝管72を介して縦管70側に排出する。縦管70側に排出された破砕水を含んだ破砕物は最終的には集合住宅に敷設された排水処理槽まで導かれる。
【0006】
このような縦管70を利用して破砕物などを排水処理槽に送り込む場合、縦管70がある程度の長さとなると、破砕水などの液状物は図18のように縦管70の内壁面を伝って内壁面に沿って流下し、破砕物などの固形物は図19に示すように縦管70の中心部を通って落下する。そのため、縦管70の末端部、つまり排水処理槽と縦管70を結ぶ横主管(図示はしない)と、縦管70との接続部のところには、破砕水よりも破砕物の方が先に落下することになる。
【0007】
その結果、横主管には破砕物が落下してから破砕水が到達するため、横主管が落下した破砕物によって詰まり易くなる。横主管に落下物が到達した時点では、破砕水が横主管に到達していないからである。一旦、横主管に破砕物が滞留してしまうと、滞留した破砕物を簡単には排水処理槽側に押し流すことができない。
【0008】
なお、高層住宅になると、縦管の長さも長くなり、それぞれの階に設置されたディスポーザ装置において使用する破砕水量が、低層階よりも高層階の方が多くなることから、できるだけ節水効果が得られるようにした技術が知られている(例えば特許文献1)。また、グラインダー式のディスポーザ装置が知られている(例えば特許文献2)。
【0009】
【特許文献1】特開2000−282530号公報
【特許文献2】特開2004−298809号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、上述した特許文献1には、縦管に複数のディスポーザ装置が連結されるとき、上流側のディスポーザ排水濃度が下流側のディスポーザ排水濃度よりも薄くなるようにした技術が開示されている。換言すれば、下流側の破砕水の水量を上流側の破砕水の水量よりも少なくなるように設定することで、下流側のディスポーザ装置の節水効果を期待するものである。
【0011】
しかし、特許文献1に開示されたディスポーザ装置では節水効果が期待できるものの、上層階からは破砕水と破砕物とが別々にそれぞれの流下経路を経て横主管側に到達することに因る横主管の詰まりが全く改善されない。
【0012】
それは、この種のディスポーザ装置にあっては、破砕水を供給しながら生ごみなどの破砕処理が行われるため、破砕物と破砕水とがほぼ同時に横枝管を介して縦管側に送り出される。しかし縦管内では破砕物と破砕水とが分離した状態で流下し、破砕水が横主管に到達する前に、破砕物の方が速く到達してしまうため、上述したような問題(横主管側の詰まり)を解決することができない。
【0013】
そこでこの発明は、このような従来の課題を解決したものであって、特に高層住宅に適用されるディスポーザ排水処理システムにおいて、横主管などでの破砕物の詰まりを解決したディスポーザ排水処理システムを提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述の課題を解決するため、請求項1に記載したこの発明では、建物の各階層を貫いて配設された縦管に連結されたディスポーザ装置のディスポーザ排水処理システムにおいて、
上記ディスポーザ装置は、破砕処理に先立って先水供給が行われると共に、
上記先水供給の供給時間を、上記縦管の下端部から、上記ディスポーザ装置と上記縦管との連結部に至るまでの敷設長に応じて、異ならせる
ことを特徴とする。
【0015】
また、請求項4に記載したこの発明では、建物の各階層を貫いて配設された縦管に連結されたディスポーザ装置のディスポーザ排水処理システムにおいて、
上記ディスポーザ装置は、先水供給の後に破砕処理を行うディスポーザ装置が使用されると共に、
上記縦管の下端部から上記ディスポーザ装置と上記縦管との連結部に至るまでの敷設長に応じて、上記破砕処理の開始時間を異ならせた
ことを特徴とする。
【0016】
この発明では、縦管を流下する破砕水の流下速度が、同じ縦管内を落下する破砕物の落下速度よりも遅いことに着目したものであって、ディスポーザ装置として先水供給の後に破砕処理を行うようにすると共に、ディスポーザ装置の設置階層に応じて先水供給の供給時間を異ならせるようにしたものである。つまり、上層階ほど先水の供給時間を長目に設定し、この先水供給が終了した段階から破砕処理を行うようにしたものである。
【0017】
換言すれば、この発明では先水供給の後に破砕処理を行うディスポーザ装置が使用されると共に、破砕処理の開始時間をディスポーザ装置の階層に応じて異ならせるようにしたものである。つまり、上層階ほど破砕処理開始タイミングを遅らせるようにしたものである。
【0018】
先水供給時間の調整、破砕処理開始タイミングの調整は、上記縦管の下端部から、上記ディスポーザ装置と上記縦管との連結部に至るまでの敷設長に応じて変える。
【0019】
上層階ほど先水供給時間を長くすることで、破砕水と破砕物とが縦管の下端部に到達する時間をほぼ同じくすることができる。その結果、縦管の下端部に至った破砕物を破砕水によって排水処理槽側に押し流すことができる。
【0020】
また、上層階ほど先水供給してから破砕処理するまでの開始時間を遅らせることで、破砕水と破砕物とが縦管の下端部に到達する時間をほぼ同じくすることができる。
【0021】
先水供給時間の調整や破砕処理開始タイミングの調整は、10階以上の上層階に対して行うと好ましい。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したようにこの発明では、縦管に連結されるディスポーザ装置の先水供給時間を、縦管に対するディスポーザ装置の取り付け階数に応じて異ならせるようにしたものである。上層階ほど先水供給時間を長目に設定し、この先水供給が終了した段階から破砕処理を行うことによって縦管の下端部にほぼ同時に破砕物と破砕水が到達するので、縦管の下端部に至った破砕物を破砕水によって押し流すことができる。その結果、特に縦管の下端部から下流側の配管の詰まりを改善できる。
【0023】
また、この発明では、ディスポーザ装置における破砕処理の開始時間をディスポーザ装置が設置される階層に応じて異ならせるようにしたものである。上層階ほど破砕処理開始タイミングを遅らせることによって、縦管の下端部にほぼ同時に破砕物と破砕水が到達するので、縦管の下端部に至った破砕物を破砕水によって押し流すことができる。その結果、特に縦管の下端部から下流側の配管の詰まりを改善できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
続いて、この発明に係るディスポーザ排水処理システムを高層の集合住宅に適用した場合について説明する。
【実施例1】
【0025】
図1はこの発明を適用した高層集合住宅に敷設されるディスポーザ排水処理システム10の一例を示す。
【0026】
集合住宅には、厨房排水を取り扱う共用の縦管70が各階層を貫いて敷設され、地下に埋設された横主管76の一端側に、縦管70の下端が連結されると共に、横主管76の他端側が地下に埋設された排水処理槽78に連結される。排水処理槽78は、排水管(図示はしない)に連結される。
【0027】
集合住宅に設置されたキッチンシンクにはディスポーザ装置1が取り付けられ、取り付けられたディスポーザ装置1はそれぞれ床面に設置された横枝管72を介して縦管70に設けられた連結管74に連結される。
【0028】
なお、以下説明する例では図1に示すように、1階から9階までを下層階、10階以上を上層階とし、上層階のうちでも10階から19階までを中層階、20階以上を高層階とする。これらの呼称はあくまで一例であって、8階や9階を基準にしてそれ以上の階数を上層階と呼称してもよい。
【0029】
それぞれの階層に設置されるディスポーザ装置1L、1M、1Hは、何れも同一のディスポーザ装置が設置されているものとする。この発明に適用できるディスポーザ装置1について図2および図3を参照して説明する。
【0030】
図2に示すように、キッチンシンクSのほぼ中央底部に設けられた排水口Soには、その底部裏面側にディスポーザ装置1が取り付け固定される。図2に示すように、ディスポーザ装置1を構成するホッパー3の上部周面には水道水の供給口9とこの供給口9に連結された連結管10がそれぞれ接続される。ホッパー3の下部周面には排水管接続口21が設けられ、この排水管接続口21を介して破砕された生ごみや破砕時に使用した破砕水(破砕時に使用する水であるが、場合によってはホッパ3内を洗浄する水を含む場合もある)などが排水管39に排出される。
【0031】
排水管接続口21と排水管39との間には、周知のトラップ管例えばS字トラップ管40が接続される。この例では、このS字トラップ管40と排水管接続口21との間に分岐管41が設けられる。分岐管41はほぼT字状をなし、第1の分岐管41aは上述したS字トラップ管40に連結され、S字トラップ管40と鉛直状態で連結される第2の分岐管41b側には、洗浄水の吐出給水手段として機能する吐出給水部42が連結される。この吐出給水部42は、破砕物がS字トラップ管40内に滞留しないようにするために設けられたもので、洗浄水をS字トラップ管40に供給して管内に滞留した滞留物を排出すると共に、トラップ管内の洗浄を図る。
【0032】
図2の例では、キッチンシンクSとしては、その上部平坦面(溢れ縁)Saに対し、一段凹んだ低い部位に位置する段差部50が設けられたシンクを使用した場合である。段差部50には水栓管51が突出して取り付け固定される。水栓管51の取っ手52を操作することで、水道水の開栓および閉栓(止栓)が行われる。
【0033】
段差部50にはさらにディスポーザ装置1に供給される水道水に対するバキュームブレーカ60が設けられる。バキュームブレーカ60は、水道水とディスポーザ装置1側の水(汚水)とが直接混じり合わないようにするために設けられたものであって、水道水は一旦このバキュームブレーカ60に導かれ、そしてバキュームブレーカ60より吐水した水道水が、ディスポーザ装置1とS字トラップ管40に導かれる。
【0034】
そのため、水道本管53から分岐した第1の分岐管53aが水栓管51に連結され、水道本管53から分岐した第2の分岐管53bと第3の分岐管53cが、2連構成のバキュームブレーカ60に設けられた上水用の連結口(上水口)にそれぞれ接続される。
【0035】
第2の分岐管53bと第3の分岐管53cには破砕水開閉弁55、洗浄水開閉弁57が配設され、給水の制御が行われる。破砕水開閉弁55、洗浄水開閉弁57は、例えば電磁弁が用いられる。第2の分岐管53bに関連した吐水口と連結管10との間には導水管54が連結される。連結管10を介すことなく直接水道水供給口9に連結することもできる。第3の分岐管53cに関連した吐水口は導水管56を介して上述した吐出給水部42に連結される。
【0036】
このように水道管等を連結することで、バキュームブレーカ60を介してディスポーザ装置1の水道水供給口9と吐出給水部42との側に、それぞれ処理水(破砕処理用の水(破砕水)と、洗浄用の水(洗浄水))を供給できる。
【0037】
バキュームブレーカ60は大気開放型のもの(大気圧式ディスポーザ装置)が使用される。断水などによって汚水の水位上昇を招くような負圧が排水管側に作用しても、このバキュームブレーカ60によって上水系と汚水系を確実に分離できる。
【0038】
ディスポーザ装置1は筒状をなすホッパー3を有し、その内部に破砕ユニットが設けられる。破砕ユニットはモータ6によって回転駆動される。
【0039】
破砕ユニットとしては、ハンマーミルを使用して生ごみを粉砕する上述したハンマーミルタイプのものや、固定刃と回転刃を用いて生ごみを破砕するグラインダータイプのものなどを使用することができる。以下に示す実施例は、後者(グラインダータイプ)を使用したディスポーザ装置である。
【0040】
図3はグラインダータイプのディスポーザ装置1の具体例を示す。ベースフレーム2の上に生ごみ等が投入されるホッパー3が搭載され、ホッパー3の上端がキッチンシンクSの排水口Soに嵌合している。
【0041】
ホッパー3の内部には、ホッパー3に対して着脱可能に破砕ユニット4が装着される。破砕ユニット4は、後述する回転破砕刃が減速ユニット5の駆動軸5aに嵌合され、ベースフレーム2に取り付けたモータ6が減速ユニット5を介して破砕ユニット4の回転破砕刃を回転駆動する。破砕ユニット4に駆動力を伝達する駆動軸5aにあって、破砕ユニット4との嵌合部分は角軸状あるいはスプライン軸状、嵌合し易い形状となされている。
【0042】
ホッパー3は上端に投入開口部7が形成され、投入開口部7に蓋体8が着脱可能に取り付けられる。投入開口部7には上述した供給口9が設けられている。水道水は供給口9から蓋体8に供給され、そして蓋体8からホッパー3内へと給水され、これが破砕水として使用される。
【0043】
蓋体8は中蓋8aと上蓋8bを備える。中蓋8aは上部が開口し下部が有底の円筒形状で、底部11に水当て部12が突出形成されると共に、水当て部12の周囲に複数の給水口13が形成される。水当て部12と給水口13とで貯水部11aが形成される。
【0044】
複数の給水口13は、貯水部11aの底部11の内周側から外周側にかけて全面に形成される。給水口13は例えば放射状に配置することができる。
【0045】
貯水部11aは、中蓋8aの側部を外周面から内周面へと貫通した供給口18を備える。したがって蓋体8を投入開口部7に嵌め込んだとき、ホッパー3の供給口9と連通するように供給口18が形成される。
【0046】
水当て部12は底部11に対して立設した壁面が、供給口18と対向する部位に形成される。水当て部12は、横方向においては供給口18からの水の放出方向に対して略直角に配置される。また、上下方向においては、上方が奥側に位置する方向に傾斜した斜面が形成される。蓋体8内に給水された水を、満遍なく周囲に分散させてホッパー3内に落下させるためである。
【0047】
ホッパー3の内部には、排水管接続口21へ向かって傾斜した底板22が設けられ、底板22の中心には減速ユニット5の駆動軸5aが通る孔22aが形成される。
【0048】
蓋体8を投入開口部7に装着した状態で蓋体8を所定方向に所定角度だけ回転させることで、蓋体8が閉状態となる。閉状態になると蓋体8がホッパー3にロックされる。蓋体8がロックした状態でディスポーザ装置1は稼働状態となる。蓋体8のロック状態はホッパー3の外周面に取着された検知手段24によって検知される。検知手段24は磁気センサ(近接センサ)などが使用され、したがって蓋体8には対応する位置に磁石(図示はしない)が装着固定されている。
【0049】
ディスポーザ装置1はモータ6の回転駆動などを制御する制御系を備える。制御系はCPUなどを搭載した制御部25を有する。詳細は後述する。
【0050】
ハウジング31内に装着される破砕ユニット4として、この例では特許文献2に開示されている構造に近似した破砕刃が使用される。したがってこの破砕ユニット4は、第1回転破砕刃26、第2固定破砕刃27、第3回転破砕刃28、第4固定破砕刃29および第5回転破砕刃30が重ね合わされたユニットとして使用される。
【0051】
ハウジング31は円筒形状で、その外径はホッパー3の内径とほぼ等しく構成される。破砕ユニット4はホッパー3の投入開口部7側から装着される。ハウジング31には円弧状の金属棒で構成された着脱用のハンドル31cを備える。ハンドル31cはハウジング31の上端側に直径方向に延在して取り付けられる。
【0052】
第1回転破砕刃26は、軸受部32の側部の片側から水平に延びる1本の攪拌アームで構成される。
【0053】
第2固定破砕刃27は、180度間隔で水平に延びる平板状の2本のアームを備え、その両側面に形成されたエッジが破砕刃として機能する。
【0054】
第3回転破砕刃28は、中心から120度間隔で放射状に延びる3本のアームを備える。各アームはその底面側に所定のピッチを有する櫛歯部が形成される。
【0055】
第4固定破砕刃29は、中心から等間隔で接線方向に放射状に延びる8本のアームをリングで囲んだ形状である。8本のアームのうち、例えば6本のアームにはその上面に、第3回転破砕刃28と歯合する櫛歯部が形成され、これらが第3回転破砕刃28と歯合する。第4固定破砕刃29の櫛歯部は、上段の破砕刃から送り込まれた生ごみを、第3回転破砕刃28の櫛歯部との協働で破砕する。
【0056】
リングの外周には180度間隔で放射方向に突出するタブ29aが形成される。タブ29aはハウジング31の縦溝31bに嵌合して、第4固定破砕刃29の回転を規制する。
【0057】
第5回転破砕刃30は円板形状で、中心のハブを除く全面に多数のスリットが配列されて構成される。この例では、複数のスリット群で構成され、隣接するスリット群同士が略平行に配列されている。
【0058】
第5回転破砕刃30の上面は平面で、第4固定破砕刃29の各アームの底面に接しながら回転する。また、スリットは第5回転破砕刃30を表裏貫通し、スリットの上面側開口縁部には鋭利なエッジが形成される。したがって、第3回転破砕刃28の櫛歯部と、第4固定破砕刃29の櫛歯部により破砕されて第5回転破砕刃30の上面に落下した生ごみはスリットに引っ掛かり、第5回転破砕刃30が回転することでこのスリットに押し付けられ、そしてスリットのエッジ部分によって破砕される。細かく破砕された生ごみは、スリットを通って破砕水と共に落下し、そしてホッパー3の底板22を通り排水管接続口21から外部へと排出される。
【0059】
蓋体8の開閉操作に関連して破砕水開閉弁55、洗浄水開閉弁57がそれぞれ制御されて破砕水および洗浄水に対する給水制御が行われる。図4はディスポーザ装置1の制御系の一例である。
【0060】
制御部25は、装置全体の制御を司るもので、CPUの他に、所定の処理プログラムが格納されたメモリ手段(ROM)、ワーキング用のメモリ手段(RAM)などで構成される。
【0061】
制御部25からは所定タイミングごとに、破砕水開閉弁55、洗浄水開閉弁57の開閉や、駆動モータ6等に対する駆動状態が制御される。
【0062】
ハウジング31内に生ごみが投下された段階で、蓋体8が開口部7に装着され、装着後蓋体8を所定方向に所定角度だけ回転させることで蓋体8がホッパー3にロックされる。ホッパー3のロック位置には検知手段24が設けられているので、蓋体8の近接および離間が検知手段24より検知される。
【0063】
制御部25ではこの検知手段24からの信号に基づいてロック検知信号(蓋体8の近接)とロック解除信号(蓋体8の離間)が生成される。
【0064】
また、ディスポーザ装置1は、先水供給された後に破砕処理が実施されるタイプのものである。先水供給とは、ディスポーザ装置1がハウジング31内に投入された生ごみを破砕動作するのに先立って、供給口9や、吐出給水部42から、給水を行うことを指す。制御部25によって先水供給時間あるいは先水供給後の破砕処理の開始時間が調整される。先水供給時間を調整することは、破砕処理開始時間を調整することになるので、以下の説明では先水供給時間を調整する場合について説明する。
【0065】
制御部25にはこの先水供給時間を調整するための調整手段80からの設定信号が供給される。先水供給時間は数段階の調整ができるようになっている。そのため、この例では調整手段80としてディップスイッチが使用されている。
【0066】
先水供給時間の調整について以下説明する。上述したように、縦管70を流れ下る破砕物は縦管70の中心部を落下し、破砕水は縦管70の内壁面を伝って内壁面に沿って流れ落ちる。そのため、横主管76には先に破砕物が到達する。横主管76に到達した破砕物だけでは排水処理槽78側に流れないので管内に堆積する。破砕物が落下してからしばらくしてから、破砕水が流下してくる。堆積した破砕物が少しの量の破砕物であれば、しばらくしてから流下してきた破砕水によって堆積した破砕物を押し流すことができる。しかし、多目の破砕物が管内に堆積すると、最早破砕水だけでは堆積した破砕物を排水処理槽78側に押し流すことができなくおそれがある。破砕物と破砕水とが一緒であれば、管内に堆積することなく破砕物を押し流すことができる。
【0067】
そうするためには、破砕物が落下し始める前に破砕水を縦管70側に流す必要がある。しかも上層階ほど早めに縦管70側に破砕水を流さなければならない。実験によると、破砕物と破砕水が分離して流れ落ち始め、縦管70の下端部に位置する横主管76への到達時間に差が出始めるのは、8階程度の高さ(敷設長)からである。
【0068】
したがってディスポーザ装置1が連結される縦管70の横主管76からの敷設長を基準にして、先水供給時間を調整する必要がある。下層階(地上階から9階位まで)に設置されるディスポーザ装置1Lを1つの単位グループとしたとき、この下層階に設置されるディスポーザ装置1Lの先水供給時間tlを基準の先水供給時間とすると、中層階(10階から19階位まで)に設置されるグループ化されたディスポーザ装置1Mにおける先水供給時間tmは、
tm>tl ・・・・(1)
に設定する。そして高層階(20階以上)に設置される同じくグループ化されたディスポーザ装置1Hにあっては、その先水供給時間thは、中層階の先水供給時間tmよりもさらに長目に設定される。
th>tm ・・・・(2)
先水供給時間の調整例を図5に示す。実線折線Laに示すように、この例では、
tl=5sec
tm=10sec
th=15sec
のように設定した。
【0069】
こうすることで、下層階に設置されたディスポーザ装置1Lでは、破砕処理に先行して先水供給が5secだけ行われてから破砕処理が開始する。同様に中層階に設置されたディスポーザ装置1Mでは、破砕処理に先行して10secの先水供給が行われ、高層階に設置されたディスポーザ装置1hでは破砕処理に先行して先水供給が15secだけ行われてから破砕処理が開始する。
【0070】
このようにディスポーザ装置1の連結位置(ディスポーザ装置1の設置されている階層)に応じて、先水供給時間を異ならせることで、破砕物と破砕水との横主管76への到達時間差が発生するような場合でも、予め先水供給を行って、破砕水を先に流しておけば、破砕物を堆積あるいは滞留させることなく排出できる。
【0071】
図5に示す先水供給時間の設定は一例である。集合住宅によっては階層間の高さ(床面から床面までの高さ)が異なるからである。先水供給時間の調整は、図5の折線Laよりももっと細かくすることもできる。例えば図5鎖線折線Lbのように階層をさらに細かく分割して調整することも可能であり、そうすることによって、よりきめ細やかに節水できる。
【0072】
図6以下に給水制御と破砕処理の関係を示す。給水制御として、ハウジング31内へ給水制御(本体給水制御)に加えて、S字トラップ管40への給水制御(洗浄給水制御)を行う例を、図6〜図12に示す。
【0073】
(下層階での使用例)
図6は下層階に設置されたディスポーザ装置1Lの使用例を示す。
【0074】
図6Aのように蓋体8に対するロック検知信号が生成されると、制御部25からの制御信号によってまず破砕水開閉弁55が開状態に制御されてホッパー3内への給水が開始される(図6B)。そして、この給水開始より所定時間tl経過したのち、破砕処理が所定時間Taだけ行われる(図6C)。破砕処理の期間中は本体給水が継続され、破砕水を使用しながら破砕処理が行われる。そのため、本体給水時間はTbとなる。この破砕処理開始前の本体給水が先水供給処理となる。破砕処理が終了してから所定時間Tcの間だけ、トラップ管40側に洗浄水が供給され、トラップ管40などに対する洗浄処理が行われる(図6D)。
【0075】
下層階に設置されたディスポーザ装置1Lの場合には、横主管76からディスポーザ装置1Lが連結された縦管70までの敷設長は、余り長くないので、縦管70側に送り込まれた破砕物と破砕水が分離して流下するような顕著な分離状態は発生しない。そのため、先水供給時間tlはデフォルト値(5sec程度)のままである。つまり、平屋や2〜3階建ての家屋などに設置されるときの先水供給時間と同じである。
【0076】
なお、実験の結果、破砕処理時間Taは30sec〜60sec程度である。この程度の時間に設定すれば、1回に出る生ごみ量を充分に破砕処理できるからである。本体給水時間Tbは35sec〜65sec程度となる。洗浄処理時間Tcは5sec〜10sec程度に設定されている。
【0077】
破砕処理に必要な破砕水の水量は、毎分8リットル程度が好ましい。この例では先水供給時の水量も毎分8リットルに設定してあるが、これよりも少なくすることも可能である。例えば、先水供給時のみ毎分2〜3リットルに水量を絞ることもできる。一方、洗浄処理は破砕処理の後処理(追水供給)であるので、先水供給時の水量よりも少なく設定されている。洗浄処理時における追水供給水量として、この例では毎分2〜3リットル程度に設定されている。
【0078】
(中層階での使用例)
図7は、中層階に設置されるディスポーザ装置1Mの使用例である。この例でも蓋体8のロックが検知されると、先水供給の後に破砕処理が実行され、破砕処理が終了してから追水供給としての洗浄処理が行われる(図7A,B,C,D)。そして、破砕処理時間Taおよび洗浄処理時間Tcやそのときの使用水量などは、(下層階での使用例)と同じである。
【0079】
ただし、先水供給時間tmは、中層階用の時間に設定される。上述した例によると、tm=10secである(tm>tl)。このため、本体給水時間Tb'は、40sec〜70sec程度となる。ディスポーザ装置1Mが連結される縦管70の横主管76に至るまでの敷設長が長くなり、縦管70内で破砕物と破砕水が分離して流下するような現象が顕著になるからである。
【0080】
先水供給時間tmを設定することで、破砕物と破砕水との横主管76への到達時間がほぼ同じか、破砕水の方が早く到達する。
【0081】
(高層階での使用例)
図8は、高層階に設置されるディスポーザ装置1Hの使用例である。この例でも蓋体8のロックが検知されると、先水供給の後に破砕処理が実行され、破砕処理が終了してから追水供給としての洗浄処理が行われる(図8A,B,C,D)。そして、破砕処理時間Taおよび洗浄処理時間Tcやそのときの使用水量などは、(下層階での使用例)と同じである。
【0082】
一方、先水供給時間thは、高層階用の時間に設定される。上述した例によると、th=15secである(th>tm)。このため、本体給水時間Tb”は、45sec〜75sec程度となる。ディスポーザ装置1Hが連結される縦管70の横主管76に至るまでの長さが中層階よりもさらに長くなり、縦管70内で破砕物と破砕水が分離して流下するような現象がさらに顕著になるからである。
【0083】
先水供給時間thを長目に設定することで、破砕物と破砕水との横主管76への到達時間がほぼ同じか、破砕水の方が早く到達する。
【0084】
このように破砕処理が開始される前に事前給水を行うことで、ホッパー3内および横枝管72を経由して縦管70に破砕水が流れ込む。破砕水によってまず第1に、ハウジング31の内壁および破砕ユニット4の表面が滑らかになる。内壁等が破砕水で濡らされることで、その後に続く破砕処理時に生ごみがホッパー3の内壁などに付着するのを防止できる。
【0085】
第2に、上層階に設置されたディスポーザ装置1の場合には、先水供給された破砕水は破砕物が縦管70から落下する前に、横枝管72および縦管70を伝わって横主管76側へと流れ込む。その流下途中から破砕処理が実行され、破砕物が横枝管72を介して縦管70側に破砕水と共に流れ込む。縦管70に流れ込んだ破砕物は横主管76側に落下する。横主管76側に破砕物が到達するとほぼ同時か、それよりも前に先水供給として流下した破砕水が横主管76側に到達しているので、横主管76に到達した破砕物は破砕水と共に横主管76を流れ下り、排水処理槽78内に流れ込む。
【0086】
破砕物と共に横枝管72側に流下した破砕水は、破砕物よりも多少遅れて横主管76側に到達するので、この遅れた破砕水も加わって破砕物を排水処理槽78側に押し流すため、破砕物が特に横主管76側に滞留したりすることはない。したがってディスポーザ装置1が連結される縦管70の横主管76からの敷設長の長短に拘わらず、横主管76の詰まりを回避できる。
【0087】
図9から図11までは、トラップ管40に対する洗浄処理を破砕処理の前後に行うようにした例であり、図9は(下層階での使用例)を示す。その処理タイミング等は図6と全く同じであるので、図9A〜図9Dの説明は割愛する。
【0088】
トラップ管40に対する破砕処理前の洗浄処理の時間は先水供給の時間tlと同じに設定されている。洗浄処理に必要な水量は、上述した例と同じく毎分2〜3リットル程度である。
【0089】
また、このように破砕処理前の洗浄処理に使用される水は、先水供給のための水(破砕水)としても利用できるため、先水供給のための水量(本体給水用の水量)は、破砕処理時の水量よりも少なく設定した方が好ましい。その水量を、洗浄処理に必要な水量と同じ量とすることで、節水を期待できる。
【0090】
図10は、(中層階での使用例)であり、図7と同じ処理となるので、その説明は割愛する。同様に、図11は、(高層階での使用例)であり、図8と同じ処理となる。図9、図10および図11の例においても、先水供給の時間は、(th>tm>tl)のように設定されるのはもちろんである。
【0091】
図12は、破砕処理の前に洗浄処理を行うときは、この洗浄処理に使用する水を先水供給用の水としても利用する例である。したがってこの場合には、下層階におけるディスポーザ装置1Lでは洗浄処理時間は先水供給時間tlに設定される(図12D)。
【0092】
同じく、中層階におけるディスポーザ装置1Mでは洗浄処理時間は先水供給時間tmに設定され、高層階におけるディスポーザ装置1Hでは洗浄処理時間は先水供給時間thに設定される。そして、図12Bに示すように、破砕処理を行っているときだけ本体側への給水が行われる。洗浄処理に使用する水量は、破砕処理の前であっても、毎分2〜3リットルとした。
【0093】
図13は、トラップ管40に対する洗浄処理を行うための構成がないディスポーザ排水処理システムに適用した場合である。したがって、この場合には本体給水のみであって、破砕処理前に先水供給が行われる(図12B,C)。
【0094】
図13の例は、先水供給でも破砕処理時に使用する水量(毎分8リットル程度)に設定されているので、破砕処理後の洗浄処理に使用する水量もまた破砕処理時の水量となるように設定されている。図13は下層階に設置されるディスポーザ装置1Lについての本体給水による先水供給例(tl)である。図示を省略するが、他のディスポーザ装置1M,1Hにあっても同様に、本体給水による先水供給(tm,th)が行われる。
【0095】
図14は、破砕処理後の洗浄処理に使用する水量を減量した例である。この例では、破砕処理後の洗浄処理に使用する水量は毎分2〜3リットルに設定されている。図14では下層階に設置されるディスポーザ装置1Lを例示してあるが、他のディスポーザ装置1M,1Hにあっても同様である。
【0096】
図13および図14にあって、破砕処理前の先水供給の水量を毎分2〜3リットルに設定して節水構成とすることも可能である。
【0097】
上述した実施例は何れも、ディスポーザ装置として先水供給後に破砕処理を行うようにすると共に、縦管70に連結されるディスポーザ装置1の階層に応じて先水供給時間を異ならせたものである。
【0098】
もちろん、破砕処理の開始時間をディスポーザ装置1の階層に応じて異ならせても同じ結果が得られる。つまり、上層階ほど破砕処理開始タイミングを遅らせてもよい。
【0099】
遅延時間の一例を説明する。下層階に設置されるディスポーザ装置1Lの破砕開始時間を先水供給開始から時間tl(上例と同じく5sec程度)とする。中層階では、時間tlよりもさらに5sec遅らせ、先水供給開始から時間tm経過後に破砕を開始する。そして、高層階では、さらにそれより5sec遅らせる。つまり、先水供給開始から時間th経過後に破砕を開始する。
【0100】
このように上層階ほど破砕処理開始タイミングを遅らせることで、破砕処理前に供給される先水供給量が、ディスポーザ装置が連結された縦管70の敷設長に応じて増えるので、ディスポーザ装置の設置階数に拘わらず、破砕水と破砕物の横主管への到達時間をほぼ同じか、破砕水が早めに到達させることができる。これによって、横主管内での破砕物等による詰まりを改善できる。
【実施例2】
【0101】
図15、図16、図17に示す実施例は、図6、図7、図8に示した実施例に対し、節水効果をも意図した態様を示す例である。
【0102】
図15A〜Dは、図6に示す下層階に設置されたディスポーザ装置1Lの使用例と同一で、この使用例が図16A〜Dに示す中層階に設置されたディスポーザ装置1Mの使用例や、図17A〜Dに示す高層階に設置されたディスポーザ装置1Hの使用例に対する基準となる。
【0103】
この例では、中層階の先水給水時間tmの間において給水動作(本体給水)が成される時間は、下層階の給水時間tlと同等な時間だけである。給水時間tlが経過したのちは、本体給水、破砕処理、洗浄給水の何れの動作も行わない待ち時間tm'となる。(図16B)
【0104】
同様に、高層階の先水給水時間thの間において給水動作(本体給水)が成される時間は、下層階の給水時間tlと同等な時間だけである。給水時間tlが経過したのちは、本体給水、破砕処理、洗浄給水の何れの動作も行わない待ち時間th'となる。(図17B)
【0105】
中層階の先水給水時間tm、高層階の先水給水時間thは、何れも、図6、図7に示した例と同等の時間に設定されている。
【0106】
このようにすることで、中層階(高層階)において、検知手段24が蓋体8のロック状態を検知すると、所定時間tlの間だけ、給水が行われる。所定時間tlが経過したのちは、ディスポーザ装置1M(1H)は、本体給水、破砕処理、洗浄給水の何れの動作も行わない待ち時間tm'(th')となる。
【0107】
所定時間tlの間に行われた給水の水は、待ち時間tm'(th')の間に横枝管72M(72H)及び縦管70を流下し、待ち時間tm'(th')が経過する頃に横主管76へと至る。待ち時間tm'(th')が経過すると、破砕処理並びに本体給水が開始されるが、この破砕処理の初期に生成される破砕物が横主管76へ至る頃には所定時間tlの間に行われた給水の水が横主管76へと至っているので、破砕処理の初期に生成される破砕物は、この水によって横主管76内を流下する。
【0108】
また、破砕処理の初期後に生成される破砕物が横主管76へ至る頃には、破砕処理の初期に成された本体給水の水が横主管76に至っているので、破砕処理の初期後に生成される破砕物は、破砕処理の初期に成された本体給水の水によって横主管76を流下する。
【0109】
この実施例2の場合には、中層階、高層階でのディスポーザ使用における節水を図りつつ、横主管における詰まりを改善できる。実施例1,2に開示したグループ化する階層数は任意である。
【産業上の利用可能性】
【0110】
この発明に係るディスポーザ排水処理システムは、高層住宅のディスポーザ排水処理システムに適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】この発明に係るディスポーザ排水処理システムの一例を示す概念図である。
【図2】この発明に適用できるディスポーザ装置の設置例を示す要部の構成図である。
【図3】この発明に適用できるディスポーザ装置の一例を示す要部の断面図である。
【図4】この発明に係るディスポーザ排水処理システムの制御系を示す要部構成図である。
【図5】先水供給時間の調整例を示す図である。
【図6】下層階のディスポーザ装置に適用される先水供給時間の設定例を示すタイミングチャートである。
【図7】中層階のディスポーザ装置に適用される先水供給時間の設定例を示すタイミングチャートである。
【図8】高層階のディスポーザ装置に適用される先水供給時間の設定例を示すタイミングチャートである。
【図9】下層階のディスポーザ装置に適用される先水供給時間の設定例と洗浄給水の関係を示すタイミングチャートである。
【図10】中層階のディスポーザ装置に適用される先水供給時間の設定例と洗浄給水の関係を示すタイミングチャートである。
【図11】高層階のディスポーザ装置に適用される先水供給時間の設定例と洗浄給水の関係を示すタイミングチャートである。
【図12】各階層のディスポーザ装置に適用される先水供給時間の設定例と洗浄給水の関係を示すタイミングチャートである。
【図13】洗浄給水のないディスポーザ装置を使用したときの先水供給時間の設定例を示すタイミングチャートである(その1)。
【図14】洗浄給水のないディスポーザ装置を使用したときの先水供給時間の設定例を示すタイミングチャートである(その2)。
【図15】下層階のディスポーザ装置に適用される先水供給時間の設定例を示すタイミングチャートである。
【図16】中層階のディスポーザ装置に適用される先水供給時間の設定例を示すタイミングチャートである。
【図17】高層階のディスポーザ装置に適用される先水供給時間の設定例を示すタイミングチャートである。
【図18】縦管を流下する破砕物と破砕水との関係のうち破砕水の流下状態を示す図である。
【図19】縦管を流下する破砕物と破砕水との関係のうち破砕物の流下状態を示す図である。
【符号の説明】
【0112】
1(1L、1M、1H)・・・ディスポーザ装置
3・・・ホッパー
4・・・破砕ユニット
26,28,30・・・回転破砕刃
27,29・・・固定破砕刃
31・・・ハウジング
8・・・蓋体
9・・・供給口
18・・・供給口
21・・・排出接続口
55・・・破砕水開閉弁
57・・・洗浄水開閉弁
S・・・キッチンシンク
39・・・排水管
40・・・S字トラップ管
70・・・縦管
72(72L、72M、72H)・・・横枝管
76・・・横主管
78・・・排水処理槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の各階層を貫いて配設された縦管に連結されたディスポーザ装置のディスポーザ排水処理システムにおいて、
上記ディスポーザ装置は、破砕処理に先立って先水供給が行われると共に、
上記先水供給の供給時間を、上記縦管の下端部から、上記ディスポーザ装置と上記縦管との連結部に至るまでの敷設長に応じて異ならせる
ことを特徴とするディスポーザ排水処理システム。
【請求項2】
上記先水供給の時間は、上層階に設置されたディスポーザ装置ほど長目に設定される
ことを特徴とする請求項1記載のディスポーザ排水処理システム。
【請求項3】
上記先水供給の時間は、隣設する複数の階層をグループ単位として、該グループ単位ごとに異ならせる
ことを特徴とする請求項1記載のディスポーザ排水処理システム。
【請求項4】
建物の各階層を貫いて配設された縦管に連結されたディスポーザ装置のディスポーザ排水処理システムにおいて、
上記ディスポーザ装置は、先水供給の後に破砕処理を行うディスポーザ装置が使用されると共に、
上記縦管の下端部から上記ディスポーザ装置と上記縦管との連結部に至るまでの敷設長に応じて、上記破砕処理の開始時間を異ならせた
ことを特徴とするディスポーザ排水処理システム。
【請求項5】
上記破砕処理の開始時間は、上層階に設置されたディスポーザ装置ほど遅めに設定される
ことを特徴とする請求項4記載のディスポーザ排水処理システム。
【請求項6】
上記破砕処理の開始時間は、隣設する複数の階層をグループ単位として、該グループ単位ごとに異ならせる
ことを特徴とする請求項4記載のディスポーザ排水処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−238116(P2008−238116A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−85552(P2007−85552)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000006301)マックス株式会社 (1,275)
【Fターム(参考)】