説明

デジタルコンテンツを送信するためのユーザ端末、方法、及びシステム

【課題】デジタルコンテンツを送信するためのユーザ端末、方法、及びシステムを提供する。
【解決手段】デジタルコンテンツプロバイダが提供するデジタルコンテンツを受信するユーザ端末と、前記受信されたデジタルコンテンツのデジタル著作権管理(DRM)情報を変更するデジタル著作権管理(DRM)部と、前記変更されたDRM情報を含む前記デジタルコンテンツをエンコードするコンテンツ処理部と、外部端末に前記エンコードされたデジタルコンテンツを送信する通信部と、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルコンテンツを送信するためのユーザ端末、方法、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルコンテンツは、例えば、電子書籍(e−book)、ダウンロード可能な音楽/動画ファイルなどの様々な種類のコンテンツを含む。エレクトロニック・ブック(electronic book)としても知られている電子書籍は、電子記録可能な媒体に記録されたデジタル書籍である。ユーザは電子書籍を購入し、ユーザ端末に書籍のコンテンツをダウンロードする。コンテンツプロバイダは、電子書籍にデジタル著作権管理(DRM:Digital Rights Management)を適用することがある。特に、コンテンツプロバイダは、一般的にDRMの流動性(liquidity)を認めていない。したがって、ユーザが他のユーザとデジタルコンテンツを共有したり、他のユーザにデジタルコンテンツを譲渡することはできない。この不便さは個人間だけでなく、企業間でも発生する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、ユーザが電子書籍などのデジタルコンテンツを購入し、再購入、共有、譲渡などの様々な機能をデジタルコンテンツに適用することのできるデジタルコンテンツを送信するためのユーザ端末、方法、及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の追加的な特徴は、以下の説明に詳細に開示されており、一部は説明から明らかになり、また、本発明の実施によって理解されるだろう。
【0005】
本発明の一実施形態に係るデジタルコンテンツプロバイダが提供するデジタルコンテンツを送信するユーザ端末は、デジタル著作権管理(DRM)情報を変更するDRM部と、前記変更されたDRM情報を含む前記提供されたデジタルコンテンツをエンコードするコンテンツ処理部と、第1外部端末に前記エンコードされたデジタルコンテンツを送信する通信部と、を含む。
【0006】
本発明の一実施形態に係るデジタルコンテンツの送信方法は、デジタルコンテンツプロバイダが提供するデジタルコンテンツのDRM情報を変更することと、前記変更されたDRM情報を含む前記デジタルコンテンツをエンコードすることと、第1外部端末に前記エンコードされたデジタルコンテンツを送信することとを含む。
【0007】
本発明の一実施形態に係るデジタルコンテンツを送信するシステムは、デジタルコンテンツを提供するデジタルコンテンツプロバイダと、前記デジタルコンテンツを前記デジタルコンテンツプロバイダから受信し、前記受信したデジタルコンテンツのDRM情報を変更し、前記変更されたDRM情報を含む前記デジタルコンテンツを送信するユーザ端末と、前記変更されたDRM情報を含む前記デジタルコンテンツを受信する第1外部端末と、を含む。
【0008】
なお、上述した一般的な説明及び以下の詳細な説明は例示的なものであり、特許請求の範囲に記載された本発明の更なる説明の提供を意図すると理解されるべきである。他の特徴及び実施形態は、以下の詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザが電子書籍などのデジタルコンテンツを購入し、再購入、共有、譲渡などの様々な機能をデジタルコンテンツに適用することのできるデジタルコンテンツを送信するためのユーザ端末、方法、及びシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るデジタルコンテンツを送信するためのシステムを示す図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に係る初期のデジタル著作権管理(DRM)領域を有するデジタルコンテンツの概略構成を示す図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態に係るDRM領域を示す図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態に係るDRM領域を示す図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態に係るDRM領域を示す図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態に係るDRM領域を示す図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態に係るDRM領域を示す図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態に係るDRM領域を示す図である。
【図9】図9は、本発明の一実施形態に係る第1ユーザ端末によるデジタルコンテンツの送信方法を示すフローチャートである。
【図10】図10は、本発明の一実施形態に係るDRM情報拡張に基づいてデジタルコンテンツを購入して送信する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、本発明の実施形態が示されている添付図面を参照しながら、以下に詳細に説明される。しかし、本発明は多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載された実施形態に限定して解釈されるものではない。むしろ、これらの実施形態は、この開示により十分に当業者に本発明の範囲を伝えるように示されている。図面においては、サイズ、層及び領域の相対的なサイズは、明確化するために誇張して図示されることがある。図面の同じ参照符号は同じ構成について示す。
【0012】
また、様々な要素、構成要素、領域、層及び/またはセクションを表すために、第1、第2、第3等の用語が用いられるが、これらの要素、構成要素、領域、層及び/またはセクションは、これらの用語によって制限されるものではない。これらの用語は、別の領域、層またはセクションから1つの要素、構成要素、領域、層またはセクションを区別するために使用される。従って、後述する第1の要素、構成要素、領域、層またはセクションを、本発明の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層またはセクションと称することがある。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係るデジタルコンテンツを送信するためのシステムを示す図である。
【0014】
図1を参照すると、デジタルコンテンツを送信するためのシステム5は、デジタルコンテンツプロバイダ100、第1ユーザ端末200、及び第2ユーザ端末300を含む。図1には、2つのユーザ端末として、第1ユーザ端末200及び第2ユーザ端末300を図示しているが、本発明の実施形態として、ユーザ端末が特定の数に限定されるものではない。第1ユーザ端末200のユーザは、第2ユーザ端末300のユーザと同一または異なってもよい。
【0015】
第1ユーザ端末200は、デジタルコンテンツプロバイダ100からデジタルコンテンツを購入し、外部端末である第2ユーザ端末300に、デジタルコンテンツを送信する。デジタルコンテンツは、デジタルコンテンツプロバイダ100を介さずに第1ユーザ端末200から第2ユーザ端末300に送信されてもよい。購入として説明したが、デジタルコンテンツは、贈与(gift)または貸付(loan)として提供され、第1ユーザ端末に受信されてもよい。
【0016】
デジタルコンテンツプロバイダ100を介さずにデジタルコンテンツの送信を可能とするために、デジタルコンテンツプロバイダ100は、デジタルコンテンツにデジタル著作権管理(DRM)領域(area)を追加(add)し、DRM領域に購入に関連するDRM情報を記録(record)する。第1ユーザ端末200は、購入したデジタルコンテンツのDRM情報を変更し、第2ユーザ端末300に変更されたDRM情報を含むデジタルコンテンツを送信する。本実施形態によれば、デジタルコンテンツは、DRM情報拡張(DRM information extension)を用いた多様なアプリケーションを含み得る。例えば、DRM情報拡張は、外部端末にユーザ端末のデジタルコンテンツを貸与し(rent)、転送し(transfer)、または譲渡(assign)するユーザ端末を通して、購入したデジタルコンテンツのDRM情報を変更する一連のプロセスであってもよい。
【0017】
デジタルコンテンツプロバイダ100は、コンテンツ管理部110、DRM生成部120、エンコーディング部130、プロバイダ通信部140、及びプロバイダ制御部150を含む。
【0018】
コンテンツ管理部110は、複数の利用可能なデジタルコンテンツの売上(sales)を格納し、管理することができる。コンテンツ管理部110は、ファイル形式でデジタルコンテンツを保存及び管理することができる。
【0019】
DRM生成部120は、第1ユーザ端末200の購入条件(condition)を用いたDRM情報を生成してもよい。具体的には、DRM生成部120は、デジタルコンテンツの販売条件及びデジタルコンテンツの購入条件を含むDRM情報を生成してもよい。生成されたDRM情報は、デジタルコンテンツに追加されてもよい。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態に係る初期のデジタル著作権管理(DRM)領域を有するデジタルコンテンツの概略構成を示す図である。
【0021】
図2に図示したように、デジタルコンテンツの構成は、コンテンツ領域21と初期のDRM領域(initial DRM area)22とを含み、初期のDRM領域22は、販売者領域(seller area)23と購入者領域(purchaser area)24とを含んでもよい。
【0022】
コンテンツ領域21は、購入者が購入したデジタルコンテンツのための領域である。例えば、購入者が電子書籍を購入した場合、コンテンツ領域21は、コンテンツ領域21に記録された電子書籍のコンテンツを含んでもよい。
【0023】
初期のDRM領域22は、DRM生成部120によって生成されたDRM情報のための領域である。販売条件は、販売者領域23に記録され、購入条件は、購入者領域24に記録される。購入者領域24がDRM部240によって変更される一方で、販売者領域23は、第1ユーザ端末200のDRM部240によって変更されてもよい。
【0024】
販売条件は、購入条件に関わらず、各デジタルコンテンツの管理者によって設定されることがある。管理者は、デジタルコンテンツプロバイダ100または権限の所有者(owner of rights)であってもよい。ユーザは、販売条件の下で、デジタルコンテンツを購入する。販売条件は、デジタルコンテンツプロバイダ100の管理者によって変更される場合がある。販売条件は、購入者の要求に応答して選択的に管理者によって変更されてもよく、またはデジタルコンテンツの購入条件に応じて変更されてもよい。
【0025】
具体的には、デジタルコンテンツの詳細な情報、デジタルコンテンツのライセンス数、デジタルコンテンツの送信可能数(transmissible number)、デジタルコンテンツのコピー可能数、及びデジタルコンテンツの譲渡可能数のうち、少なくとも一つが、販売者領域23に記録されてもよい。
【0026】
購入条件は、デジタルコンテンツを購入したユーザによって設定されることがある。デジタルコンテンツの最初の購入者の情報、デジタルコンテンツの現在の所有者の情報、現在所有しているデジタルコンテンツのライセンス数、デジタルコンテンツの現在取消可能な(withdrawable)ライセンス数、デジタルコンテンツの送信可能数、デジタルコンテンツのコピー可能数、デジタルコンテンツの譲渡可能数、及びデジタルコンテンツのレンタル期間(rental period)のうち、少なくとも一つが、購入者領域24に記録されてもよい。
【0027】
販売者領域23及び購入者領域24に記録された情報について、表1を参照して説明する。
【0028】
【表1】

【0029】
表1において、ライセンス数は、同一のデジタルコンテンツの購入量であり、例えば、3つの電子書籍が購入された場合、ライセンス数は3であってもよい。つまり、第1ユーザ端末200は、一度のダウンロードで、デジタルコンテンツプロバイダ100から3つのライセンスを取得することができる。これは、複数の同一の書籍がレンガやモルタルの書店(brick and mortar bookstore)で購入することのできるコンセプトに似ている。表1に示したDRM情報は、単一のデジタルコンテンツの情報であってもよい。
【0030】
再び図1を参照して説明すると、エンコーディング部130は、DRM生成部120で生成されたDRM情報を含むデジタルコンテンツをエンコードする。エンコーディング部130は、購入者の購入要求(purchase request)に応答して第1ユーザ端末200の認証情報(certification information)を用いてデジタルコンテンツをエンコードする。認証情報は、一意の番号(unique number)及び第1ユーザ端末200の個人証明書(personal certificate)のうち少なくとも一つを含み、第1ユーザ端末200の一意の番号は、例えば、国際移動体装置識別(IMEI:international mobile equipment identity)番号であってもよい。IMEI番号は、製造業者によって割り当てられた第1ユーザ端末200のシリアル番号であってもよい。
【0031】
プロバイダ通信部140は、通信ネットワーク10を介して第1ユーザ端末200に、エンコーディング部130からエンコードされたデジタルコンテンツを送信する。
【0032】
プロバイダ制御部150は、制御プログラム、ソフトウェア、プロセッサ等を用いてデジタルコンテンツプロバイダ100の動作を制御する。例えば、プロバイダ制御部150は、認証情報を用いてチャージ・プロセス(charging process)を実行してもよく、チャージ・プロセスが完了したときに認証情報を用いてデジタルコンテンツをエンコードするようにエンコーディング部130を制御してもよい。
【0033】
第1ユーザ端末200は、さらに、通信部210、メモリ部220、表示部230、DRM部240、コンテンツ処理部250、メモリ管理部260、及び制御部270を含んでもよい。
【0034】
第1ユーザ端末200は、デジタルコンテンツプロバイダ100からデジタルコンテンツを購入し、第2ユーザ端末300に購入したデジタルコンテンツを送信してもよい。
【0035】
通信部210は、デジタルコンテンツプロバイダ100と、第1ユーザ端末200及び第2ユーザ端末300との間の、有線または無線の通信をそれぞれサポートする。例えば、通信部210が、デジタルコンテンツプロバイダ100から購入したデジタルコンテンツを受信してもよい。
【0036】
制御部270は、制御プログラム、ソフトウェア、プロセッサ(processor)等を用いて第1ユーザ端末200の動作を制御する。
【0037】
メモリ部220には、ファイル形式でデジタルコンテンツプロバイダ100から購入したデジタルコンテンツが格納される。なお、本明細書において、用語「デジタルコンテンツ」は、便宜上、「ファイル」と同じ意味で使用される。また、メモリ部220には、第1ユーザ端末200を操作するための各種プログラムが格納されてもよい。
【0038】
表示部230は、第1ユーザ端末200の様々な機能を提供するためのユーザインターフェイス(UI)を表示する。具体的には、表示部230は、メモリ部220に格納されたデジタルコンテンツのファイル・リスト(file list)を表示してもよい。このとき、ファイル・リストはエフェクティブ・ファイル(effective file)を含んでもよい。例えば、メモリ部220に格納されたデジタルコンテンツが第2ユーザ端末300に送信され、第1ユーザ端末200では使用できない場合、デジタルコンテンツのファイル名を表示しないようにしてもよい。このとき、「送信」は、例えば、転送、コピー、及び譲渡等のデジタルコンテンツの動きに関連する操作であってもよい。送信されたデジタルコンテンツが、第2ユーザ端末300から取消されてもよい。
【0039】
DRM部240は、デジタルコンテンツのDRM情報を変更する。DRM部240は、デジタルコンテンツが購入された際にデジタルコンテンツに追加される、図2に示した初期のDRM領域22に基づくDRM情報を変更してもよい。
【0040】
DRM部240は、購入したデジタルコンテンツに含まれるDRM領域22の販売者領域23の情報、すなわち販売条件を分析し、ファイル送信条件を管理する。ファイル送信条件は、購入条件に含まれてもよく、または購入条件であってもよい。デジタルコンテンツ、すなわちファイルが第2ユーザ端末300に送信されると、DRM部240は、購入者領域24に格納された購入条件を変更し、デジタルコンテンツに変更された購入条件を含むDRM情報を格納する。また、第2ユーザ端末300に送信されたデジタルコンテンツが取消される場合には、DRM部240は、取消されたデジタルコンテンツのDRM情報を再び変更してもよい。
【0041】
コンテンツ処理部250は、通信部210によって受信されたデジタルコンテンツをエンコードまたはデコード(decode)する。コンテンツ処理部250は、認証情報を用いてデジタルコンテンツをデコードしてもよい。デジタルコンテンツプロバイダ100が、第1ユーザ端末200の一意の番号を用いてデジタルコンテンツをエンコードする場合、コンテンツ処理部250は、一意の番号を用いてデジタルコンテンツをデコードすることができる。
【0042】
コンテンツ処理部250は、例えば、購入したデジタルコンテンツが第2ユーザ端末300に送信された場合、第2ユーザ端末300から受信した情報を分析する。第2ユーザ端末300の情報は、一意の番号及び/または第2ユーザ端末300の個人証明書であってもよい。コンテンツ処理部250は、第2ユーザ端末300から受信した情報を用いて、DRM部240により変更されたDRM情報を含むデジタルコンテンツをエンコードしてもよい。
【0043】
メモリ管理部260は、例えば、DRM情報がDRM部240によって変更された場合、またはデジタルコンテンツがコンテンツ処理部250によってエンコードされた場合、デジタルコンテンツのステータス(status)を保存し、削除し、変更する。具体的には、エンコードされたデジタルコンテンツが第2ユーザ端末300に送信された場合、メモリ管理部260は、第1ユーザ端末において対応するデジタルコンテンツの使用を無効にするロック操作(locking operation)を実行し、デジタルコンテンツのステータスを「無効(DISABLE)」と設定してもよい。また、デジタルコンテンツが第2ユーザ端末300から取消されると、メモリ管理部260は、デジタルコンテンツのロックを解除し、デジタルコンテンツのステータスを「有効(ENABLE)」と設定してもよい。
【0044】
以下、図3から図5を参照し、変更前後のDRM領域について説明する。
【0045】
デジタルコンテンツは、第1ユーザ端末に最初に購入されて格納されたデジタルコンテンツを第1デジタルコンテンツと呼ぶとすると、第1デジタルコンテンツは、第2ユーザ端末に送信される。第2ユーザ端末に格納された第1デジタルコンテンツを、第2デジタルコンテンツと呼ぶ。第1ユーザ端末のDRM部は、第1デジタルコンテンツが送信されると、第1デジタルコンテンツのDRM情報を変更する。DRM部によって変更されたDRM情報を有する第1デジタルコンテンツは、「第1プライムデジタルコンテンツ(first prime digital content)」と呼ぶ。また、第2デジタルコンテンツのDRM情報は、DRM部によって変更される。このとき、第2デジタルコンテンツのDRM情報は、第1プライムデジタルコンテンツのDRM情報と異なるものであってもよい。
【0046】
図3は、本発明の一実施形態に係るDRM領域を示す図である。図3は、デジタルコンテンツが購入されたときにデジタルコンテンツに追加される初期のDRM領域30における、販売者領域31及び購入者領域32のDRM情報の例を示している。初期のDRM領域30は、デジタルコンテンツプロバイダ100によって作成され、デジタルコンテンツに含まれて第1ユーザ端末200に送信される。これにより、デジタルコンテンツの購入が完了する。
【0047】
販売者領域31に記録された販売条件は、デジタルコンテンツの購入可能なライセンス数が「1」であり、デジタルコンテンツは無制限に送信可能であり、一回につき(per time)最大で2名に送信可能であり、譲渡可能であることを示している。
【0048】
購入者領域32に記録された購入条件は、デジタルコンテンツの購入者は「端末1」であり、デジタルコンテンツの現在の所有者は「端末1」であり、現在所有しているライセンス数が「1」であり、現在取消可能なライセンス数が「0」であり、デジタルコンテンツの順次(sequentially)送信可能数が「2」であり、デジタルコンテンツのレンタル期間が無期限であることを示している。
【0049】
現在取消可能なライセンス数が「0」である場合、デジタルコンテンツは、他のユーザ端末にまだ送信されていないことを示す。順次送信可能数が「2」である場合、デジタルコンテンツは、2人のユーザに最大で送信することができることを示す。従って、ユーザAがユーザBにデジタルコンテンツを送信すると、順次送信可能数が「1」に減少する。ユーザBがユーザCに同じデジタルコンテンツを送信すると、順次送信可能数が「0」に減少し、デジタルコンテンツをもはや送信することができなくなり、デジタルコンテンツを取消す必要が出てくる。レンタル期間は、デジタルコンテンツを所有する端末のユーザによって設定されてもよい。本発明の一実施形態としてこれに限定されるものではないが、ユーザAからユーザBに送信されるとき、デジタルコンテンツを2名のユーザに送信可能な権限とともに、順次送信可能数の「2」が、ユーザBに提供されてもよい。さらに、ユーザBからデジタルコンテンツを受信した2名のユーザは、それぞれデジタルコンテンツを2名のユーザに送信可能な権限が提供されてもよい。
【0050】
図4は、以下に説明するように、第1ユーザ端末から第2ユーザ端末に送信されたデジタルコンテンツに含まれるDRM領域を示す図である。図4に示すDRM情報は、図3に示す初期のDRM領域30に格納されたDRM情報の変更により生成されたDRM情報であってもよい。
【0051】
図4を参照すると、第2ユーザ端末に送信されたデジタルコンテンツのDRM領域40は、販売者領域41及び購入者領域42を含む。販売者領域41は、第1ユーザ端末にデジタルコンテンツが最初に購入されたときと同じであってもよい。
【0052】
購入者領域42は、デジタルコンテンツの購入者が「端末1」であり、現在の所有者が「端末2」であることを示している。デジタルコンテンツが第1ユーザ端末から貸与されたものであるため、現在所有しているライセンス数及び現在取消可能なライセンス数は、それぞれ「1」及び「0」であることが示されている。購入者領域42の購入条件は、第1ユーザ端末のDRM部240による購入者領域32の購入条件の変更の結果生成された購入条件であってもよい。
【0053】
順次送信可能数が「1」であり、購入条件が購入者領域32の購入条件の変更の結果生成されている場合、第2ユーザ端末は、外部端末にデジタルコンテンツを一回送信することができる。
【0054】
第1ユーザ端末がレンタル期間を設定して第2ユーザ端末にデジタルコンテンツを送信する場合、第2ユーザ端末に格納されたデジタルコンテンツは、レンタル期間の満了時に削除されることがある。レンタル期間の満了後、第1ユーザ端末が「無効」に設定したデジタルコンテンツの状態(state)が、第1ユーザ端末がデジタルコンテンツを利用できるように「有効」に変更されてもよい。デジタルコンテンツのレンタル期間は、図4に図示したように、2010年10月1日期限として設定されており、第2ユーザ端末は、2010年10月1日迄に、第1ユーザ端末にデジタルコンテンツを戻す(return)必要がある。
【0055】
図5は、本発明の一実施形態に係るDRM領域を示す図である。
【0056】
図5は、デジタルコンテンツが第2ユーザ端末に送信されたときの、第1ユーザ端末のDRM領域を示している。例えば、図5に示す変更されたDRM情報は、第1ユーザ端末200に格納されたデジタルコンテンツに含まれる情報であってもよい。
【0057】
図5に図示したように、デジタルコンテンツが第2ユーザ端末に送信されたとき、第1ユーザ端末に格納されているデジタルコンテンツのDRM領域50は、販売者領域51及び購入者領域52を含む。販売者領域51は、第1ユーザ端末のユーザが最初にデジタルコンテンツを購入したときと同じであってもよい。
【0058】
購入者領域52は、デジタルコンテンツの購入者は「端末1」であり、現在の所有者は「端末2」であることを示している。現在所有しているライセンス数は「1」であり、現在取消可能なライセンス数は「0」であり、デジタルコンテンツが第2ユーザ端末に貸与されたか、送信されたことを示している。購入者領域52の購入条件は、DRM部により、図3に示した購入者領域32の購入条件の変更の結果生成された購入条件であってもよい。
【0059】
第1ユーザ端末は、現在所有しているライセンス数が0であるため、これ以上デジタルコンテンツを送信することができないことがわかる。
【0060】
レンタル期間が無期限である場合、送信されたデジタルコンテンツは、第1ユーザ端末から削除される必要があり、デジタルコンテンツが第2ユーザ端末に送信されるとき、第1ユーザ端末に格納されたデジタルコンテンツが削除されてもよい。一方、レンタル期間が所定期間に設定されている場合は、第1ユーザ端末に格納されたデジタルコンテンツは削除されずに、上述したように、無効の状態、すなわちロックされた状態としてもよい。無効の状態は、デジタルコンテンツが第2ユーザ端末から通常通り取消すことができない状況に備えるためである。
【0061】
第1ユーザ端末が、第2ユーザ端末にデジタルコンテンツを譲渡する場合、図4及び図5に示すコンテンツ購入者が「端末2」に変更され、第1ユーザ端末におけるデジタルコンテンツが削除されてもよい。
【0062】
複数のライセンスが購入され、複数の外部端末にデジタルコンテンツが送信された場合に変更されるDRM領域について、以下、図6〜図8を参照して説明する。
【0063】
図6は、本発明の一実施形態に係るDRM領域を示す図である。
【0064】
図6は、デジタルコンテンツが購入された場合に、デジタルコンテンツに追加される初期のDRM領域60を示している。初期のDRM領域60は、デジタルコンテンツプロバイダによって作成され、デジタルコンテンツに含まれて、第1ユーザ端末に送信される。
【0065】
販売者領域61に記録された販売条件は、デジタルコンテンツの購入可能なライセンス数が「10」であり、デジタルコンテンツは無制限に送信可能であり、一回につき最大で2名に送信可能であり、譲渡可能であることを示している。
【0066】
購入者領域62に記録された購入条件は、デジタルコンテンツの購入者は「端末1」であり、デジタルコンテンツの現在の所有者は「ARRAY」であり、現在所有しているライセンス数が「10」であり、現在取消可能なライセンス数が「0」であり、デジタルコンテンツの順次送信可能数が「2」であり、デジタルコンテンツのレンタル期間が無期限であることを示している。
【0067】
図7は、本発明の一実施形態に係るDRM領域を示す図である。図7は、第1ユーザ端末から第2ユーザ端末に送信されたデジタルコンテンツに含まれるDRM領域を説明するための図である。
【0068】
第2ユーザ端末に送信されたデジタルコンテンツのDRM領域70は、販売者領域71及び購入者領域72を含む。販売者領域71は、第1ユーザ端末が最初にデジタルコンテンツを購入したときと同じであってもよい。購入者領域72は、デジタルコンテンツの購入者が「端末1」であり、現在の所有者が「端末2」であり、現在所有しているライセンス数が「1」であり、現在取消可能なライセンス数が「0」であり、順次送信可能数が「1」であり、レンタル期間が2010年10月1日期限に設定されていることを示している。
【0069】
図8は、本発明の一実施形態に係るDRM領域を示す図である。図8は、デジタルコンテンツが第2ユーザ端末に送信された場合に、第1ユーザ端末に格納されているデジタルコンテンツの変更されたDRM情報の例を示している。
【0070】
図8を参照すると、第1ユーザ端末に格納されたデジタルコンテンツのDRM領域80は、販売者領域81及び購入者領域82を含む。販売者領域81は、第1ユーザ端末が最初にデジタルコンテンツを購入したときと同じであってもよい。購入者領域82は、デジタルコンテンツの購入者が「端末1」であり、現在の所有者が「ARRAY」であることを示している。本実施形態において、「ARRAY」は、多数の端末を含み、例えば10端末であり、そのうちの一つが「端末2」であってもよい。購入者領域82は、現在所有しているライセンス数が「9」であり、現在取消可能なライセンス数が「1」であり、デジタルコンテンツの順次送信可能数が「2」であり、デジタルコンテンツのレンタル期間が無期限であることを示している。デジタルコンテンツ(例えば、一つの電子書籍)が、図8に示したように、第2ユーザ端末に貸与されると、第1ユーザ端末に格納されたデジタルコンテンツは削除または無効の状態に変更しなければならない。また、レンタル期間が無期限の場合には、第1ユーザ端末に格納されたデジタルコンテンツを削除する必要がある。
【0071】
しかし、図6に示すように、複数のライセンスが購入された場合、現在所有しているライセンス数が「0」になるまで、デジタルコンテンツは第1ユーザ端末から削除されなくともよく、デジタルコンテンツの購入条件が以下のように変更されてもよい。
【0072】
図6に示すように、初期のDRM情報の現在の所有者は、10ライセンスを有する「ARRAY」である。デジタルコンテンツが「ARRAY」のうち第2ユーザ端末に送信されると、現在の所有者が「端末2」に変更され、現在所有しているライセンス数及び現在取消可能なライセンス数が、それぞれ「9」及び「1」に変更される。デジタルコンテンツが外部端末に送信される場合は、現在所有しているライセンス数が減少し、図8に示すように、現在取消可能なライセンス数が増加する。現在所有しているライセンス数が「1」になれば、デジタルコンテンツが9回送信されたことを意味する。
【0073】
この場合に、所定のレンタル期間を有するデジタルコンテンツが一回又はそれ以上送信されるとき、デジタルコンテンツは、第1ユーザ端末から削除されずに、無効の状態を維持してもよい。また、デジタルコンテンツが第2ユーザ端末に譲渡される場合、現在所有しているライセンス数及び現在取消可能なライセンス数が調整されてもよく、デジタルコンテンツに対応する権限が、第2ユーザ端末に付与されてもよい。第2ユーザ端末は、第1ユーザ端末と同じ方法で、外部端末にデジタルコンテンツを貸与または譲渡してもよい。
【0074】
図9は、本発明の一実施形態に係る第1ユーザ端末によるデジタルコンテンツの送信方法を示すフローチャートである。図9には、連続的に(serially)実行されることが図示されているが、当業者は、図9に示された方法の一部又は少なくとも一部を利用することにより、図9に示された方法と同時に(contemporaneously)、または図示された順序とは異なる順序で実行可能であることを理解できるだろう。
【0075】
DRM情報拡張及び拡張されたDRM情報(extended DRM information)を用いてデジタルコンテンツを送信する第1ユーザ端末は、図1を参照して説明した第1ユーザ端末200であってもよい。図9に示した方法は、第1ユーザ端末200の制御部270又はプロセッサによって実行されてもよい。デジタルコンテンツプロバイダ及び第2ユーザ端末は、それぞれ、デジタルコンテンツプロバイダ100及び図3に示した第2ユーザ端末300であってもよい。
【0076】
操作(operation)900において、第1ユーザ端末は、デジタルコンテンツプロバイダに購入要求を送信する。
【0077】
操作905において、デジタルコンテンツプロバイダは、第1ユーザ端末に認証情報を要求する。
【0078】
操作910において、第1ユーザ端末は、デジタルコンテンツプロバイダに、認証情報として、第1ユーザ端末の一意の番号または個人証明書、またはそれらの組み合わせを送信する。
【0079】
操作915において、デジタルコンテンツプロバイダは、認証情報を用いて認証し、チャージ・プロセスを実行する。
【0080】
操作920において、デジタルコンテンツプロバイダは、一例として、第1ユーザ端末のユーザが定めた購入条件を用いてDRM情報を生成する。
【0081】
操作925において、デジタルコンテンツプロバイダは、操作920で生成されたDRM情報を含むデジタルコンテンツをエンコードし、第1ユーザ端末にエンコードされたデジタルコンテンツを送信する。これにより、デジタルコンテンツの売買(sale and purchase)が完了する。
【0082】
操作930において、第1ユーザ端末は、購入したデジタルコンテンツを第1ユーザ端末に格納する。
【0083】
操作935において、第2ユーザ端末は、第1ユーザ端末に、デジタルコンテンツの送信を要求する。このとき、「送信」は、例えば、転送、コピー、譲渡等のデジタルコンテンツの動きに関連する操作である。
【0084】
操作940において、第1ユーザ端末は、第2ユーザ端末の認証情報を要求する。
【0085】
操作945において、第2ユーザ端末は、第1ユーザ端末へ認証情報として、第2ユーザ端末の一意の番号、個人証明書、またはそれらの組み合わせを送信する。
【0086】
操作950において、第1ユーザ端末は、第2ユーザ端末から受信した認証情報を用いて認証プロセスを実行し、DRM情報をチェック(check)し、デジタルコンテンツが送信可能かどうかを判断する。操作950において、第1ユーザ端末は、デジタルコンテンツが送信可能であるとき、第1ユーザ端末に格納されるデジタルコンテンツのDRM情報及び第2ユーザ端末に送信されるデジタルコンテンツのDRM情報を変更する。DRM情報は、例えば、購入時のライセンス数、現在所有しているライセンス数、譲渡性などの購入条件に基づき変更されてもよい。
【0087】
操作955において、第1ユーザ端末は、第2ユーザ端末に、変更されたDRM情報を含むデジタルコンテンツを送信する。
【0088】
操作960において、第1ユーザ端末は、操作955におけるデジタルコンテンツの送信が失敗したかどうかを判断する。
【0089】
操作965において、操作960で送信が失敗したと判断した場合、第1ユーザ端末は、操作950で変更されたDRM情報を前の状態(previous state)に戻す。
【0090】
操作970において、第1ユーザ端末が第2ユーザ端末から送信完了報告を受信すると、第1ユーザ端末はデジタルコンテンツの送信が成功したかを判断する。
【0091】
操作975ににおいて、第1ユーザ端末は、操作955は、送信されたデジタルコンテンツの譲渡であったかを判断する。
【0092】
操作980において、操作975でデジタルコンテンツの送信が第2ユーザ端末へのデジタルコンテンツの譲渡であると判断した場合、第1ユーザ端末は操作930で格納されたデジタルコンテンツを削除する。
【0093】
操作985において、操作975でデジタルコンテンツの送信がデジタルコンテンツの貸与であると判断した場合、第1ユーザ端末は、操作930で格納されたデジタルコンテンツの状態を無効に設定してもよく、操作950で変更されたDRM情報を、操作930で格納されたデジタルコンテンツに適用してもよい。
【0094】
ステップ990において、ライセンスの送信(license transfer)が完了されている場合、第1ユーザ端末は、第2ユーザ端末に使用許可(usage permission)を送信する。これにより、第2ユーザ端末に送信されたデジタルコンテンツのDRM情報は、第2ユーザ端末がデジタルコンテンツを使用することができるように拡張される(extended)。
【0095】
操作995において、操作990で拡張されたDRM情報のレンタル期間が満了した場合、デジタルコンテンツは、第2ユーザ端末から取消される。操作955におけるデジタルコンテンツの送信がデジタルコンテンツの譲渡である場合、操作995は実行されない。
【0096】
図10は、本発明の一実施形態に係るDRM情報拡張に基づいてデジタルコンテンツを購入して送信する方法を示すフローチャートである。図10には、連続的に実行されることが図示されているが、当業者は、図10に示された方法の一部又は少なくとも一部を用いることにより、図10に示された方法と同時に、または図示された順序とは異なる順序で実行可能であることを理解できるだろう。
【0097】
本実施形態において、デジタルコンテンツプロバイダ、第1ユーザ端末、第2ユーザ端末、第3ユーザ端末、及び第4ユーザ端末は、それぞれ、図1〜図9を参照して説明した、デジタルコンテンツプロバイダ100、第1ユーザ端末200、第2ユーザ端末300、及び外部端末であってもよい。
【0098】
操作1010において、第1ユーザ端末は、デジタルコンテンツプロバイダに、取り出しを希望する所望のデジタルコンテンツを通知し、取り出される(retrieved)デジタルコンテンツの購入を要求する。第1ユーザ端末のユーザは、例えば、デジタルコンテンツのライセンス数が1であり、デジタルコンテンツの送信可能数が5であり、デジタルコンテンツが譲渡可能である等の、取り出されるデジタルコンテンツの購入条件を定めてもよい。
【0099】
操作1020において、デジタルコンテンツプロバイダは、第1ユーザ端末のユーザにより設定された購入条件を用いてDRM情報を生成し、第1ユーザ端末に生成したDRM情報を含めたデジタルコンテンツを送信する。デジタルコンテンツプロバイダは、第1ユーザ端末の認証情報を用いて認証及びデジタルコンテンツをエンコードし、第1ユーザ端末にエンコードされたデジタルコンテンツを送信する。
【0100】
操作1030において、第1ユーザ端末は、第2ユーザ端末に、購入したデジタルコンテンツを送信する。このとき、第1ユーザ端末は、貸与のために購入したデジタルコンテンツを送信してもよい。第1ユーザ端末は、第2ユーザ端末の認証情報をチェックし、デジタルコンテンツが送信可能である場合に、DRM情報を変更するかどうかを判断する。デジタルコンテンツが送信可能である場合、第1ユーザ端末は、第2ユーザ端末の認証情報を用いてデジタルコンテンツをエンコードし、第2ユーザ端末にエンコードされたデジタルコンテンツを送信する。第1ユーザ端末に格納されたデジタルコンテンツは、削除または無効の状態に設定され、第2ユーザ端末がデジタルコンテンツを使用できるようになる。
【0101】
操作1040において、第2ユーザ端末に送信されたデジタルコンテンツのレンタル期間が満了すると、デジタルコンテンツは取消され、第1ユーザ端末に戻される。
【0102】
操作1050において、第1ユーザ端末は、複数の端末にデジタルコンテンツを送信してもよい。このとき、第1ユーザ端末に格納されたデジタルコンテンツは削除されず、デジタルコンテンツのDRM情報が変更されてもよい。
【0103】
つまり、操作1050において、第1ユーザ端末は、DRM情報に基づき、第3ユーザ端末に、購入したデジタルコンテンツを送信してもよい。操作1020において生成され、送信されたDRM情報に、「譲渡可能」の購入条件が含まれている場合、第1ユーザ端末は、第3ユーザ端末にデジタルコンテンツを譲渡することができる。
【0104】
操作1060において、第3ユーザ端末は、第4ユーザ端末に、譲渡されたデジタルコンテンツを送信する。
【0105】
操作1070において、第4ユーザ端末に送信されるデジタルコンテンツのレンタル期間が満了すると、デジタルコンテンツが第3ユーザ端末に戻されてもよい。第4ユーザ端末に格納されたデジタルコンテンツは削除されてもよく、第3ユーザ端末に格納されたデジタルコンテンツのDRM情報(例えば、現在所有しているライセンスの数)が適宜変更されてもよい。
【0106】
本発明の一実施形態は、電子書籍、音楽ファイル、ムービーファイル(movie files)などのデジタルコンテンツと同様に、アプリケーションストアから送信及び購入されるプログラムを含んでもよい。例えば、アプリケーションストアから購入されたプログラムは、本発明の一実施形態として、送信または取消されてもよい。また、本発明の一実施形態は、ファイルのエンコーディングの範囲(file encoding range)に応じて様々な種類のコンテンツに適用されてもよい。
【0107】
本発明の一実施形態は、コンピュータによって実現される様々な操作を実装するためのプログラム命令を含む、非一時的な(non−transitory)、コンピュータ可読媒体(computer−readable media)に記録されてもよい。また、媒体は、プログラム命令、データファイル、及びデータ構造等を、単独または組み合わせて含んでもよい。媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計され、構築されたものであってもよく、また、コンピュータソフトウェア分野の当業者によく理解され、利用可能なものであってもよい。
【0108】
本発明の一実施形態は、ユーザがデジタルコンテンツプロバイダから購入したデジタルコンテンツを他のユーザに提供するために、デジタルコンテンツを送信することのできるユーザ端末、方法、及びシステムを提供する。このとき、ユーザはデジタルコンテンツプロバイダを介さずにデジタルコンテンツのデジタル著作権管理(DRM)情報を変更し、他のユーザに、変更されたDRM情報を含むデジタルコンテンツを送信する。従って、他のユーザにデジタルコンテンツを提供することがより便利に可能となる。
【0109】
さらに、本発明の一実施形態は、複数のユーザ端末間でデジタルコンテンツを送信するユーザ端末、方法、及びシステムを提供する。デジタルコンテンツの送信は、不正コピー(unauthorized copying)に対立するものとして、送信と取消のコンセプトの下に行うことにより、デジタルコンテンツの管理効率(management efficiency)を高めることができる。
【0110】
また、本発明の一実施形態は、デジタルコンテンツプロバイダが、デジタルコンテンツの伝達率(transmissibility)、デジタルコンテンツのライセンス数、及びデジタルコンテンツのレンタル期間等を含む様々な条件を設定することのできるデジタルコンテンツを送信するためのユーザ端末、方法、及びシステムを提供する。デジタルコンテンツを送信するための方法及びシステムは、デジタルコンテンツプロバイダ間の競争を可能にするため、より活発なデジタルコンテンツ市場の形成につながる。例えば、会社Aは、低価格で、制限のある伝達率を有するデジタルコンテンツを提供し、会社Bは、高価格で、制限のない伝達率を有するデジタルコンテンツを提供してもよい。
【0111】
本発明は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変形が可能であることは当業者には明らかであろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内に入る発明の修正及び変形をカバーするものであることは明らかである。
【0112】
(関連出願の相互参照)
本願は、ここにその全ての目的が完全に開示されるように参照により組み込まれる、2010年8月13日出願の韓国特許出願No.10-2010-0078113の優先権及びその利益を主張する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルコンテンツプロバイダが提供するデジタルコンテンツを送信するユーザ端末であって、前記ユーザ端末は、
提供されたデジタルコンテンツのデジタル著作権管理(DRM)情報を変更するデジタル著作権管理(DRM)部と、
前記変更されたDRM情報を含む前記提供されたデジタルコンテンツをエンコードするコンテンツ処理部と、
第1外部端末に前記エンコードされたデジタルコンテンツを送信する通信部と、
を含むことを特徴とするユーザ端末。
【請求項2】
前記DRM部は、前記デジタルコンテンツプロバイダによって前記デジタルコンテンツに追加された初期のDRM領域を含むことを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
【請求項3】
前記初期のDRM領域は、変更可能な購入者領域と変更されない販売者領域とを含み、前記DRM部は、前記変更可能な購入者領域に記録されたDRM情報を変更することを特徴とする請求項2に記載のユーザ端末。
【請求項4】
前記販売者領域は、前記デジタルコンテンツの詳細な情報、前記デジタルコンテンツの購入量、前記デジタルコンテンツの送信可能数、及び前記デジタルコンテンツの譲渡可能数のうち少なくとも1つまたはその組み合わせを含むことを特徴とする請求項3に記載のユーザ端末。
【請求項5】
前記購入者領域は、前記デジタルコンテンツの最初の購入者の情報、前記デジタルコンテンツの現在の所有者の情報、現在所有している前記デジタルコンテンツのライセンス数、前記デジタルコンテンツの現在取消可能な数、前記デジタルコンテンツの送信可能数、前記デジタルコンテンツの譲渡可能数、及び前記デジタルコンテンツのレンタル期間のうち少なくとも一つまたはその組み合わせを含むことを特徴とする請求項3に記載のユーザ端末。
【請求項6】
前記第1外部端末は、前記受信したエンコードされたデジタルコンテンツを、第2外部端末に送信することを特徴とする請求項3に記載のユーザ端末。
【請求項7】
前記エンコードされたデジタルコンテンツは、第2外部端末にコピー、送信、及び譲渡され、前記第1外部端末から取消されることを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
【請求項8】
前記エンコードされたデジタルコンテンツが前記第1外部端末に送信される場合、前記ユーザ端末によって前記デジタルコンテンツの使用を無効にするロック操作を実行するメモリ管理部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
【請求項9】
前記エンコードされたデジタルコンテンツが前記第1外部端末から取消される場合、前記DRM部は、前記変更されたDRM情報を変更することを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
【請求項10】
前記ユーザ端末は、前記デジタルコンテンツプロバイダから一度のダウンロードで前記デジタルコンテンツの複数のライセンスを取得することを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
【請求項11】
前記デジタルコンテンツプロバイダは、一意の番号または前記ユーザ端末の個人証明書の少なくとも一つを用いて前記デジタルコンテンツをエンコードすることを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
【請求項12】
前記コンテンツ処理部は、前記一意の番号または前記第1外部端末の前記個人証明書の少なくとも一つを用いて前記デジタルコンテンツをエンコードすることを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
【請求項13】
デジタルコンテンツの送信方法であって、前記方法は、
デジタルコンテンツプロバイダが提供するデジタルコンテンツのデジタル著作権管理(DRM)情報を変更することと、
前記変更されたDRM情報を含む前記デジタルコンテンツをエンコードすることと、
第1外部端末に前記エンコードされたデジタルコンテンツを送信することと、を含むことを特徴とするデジタルコンテンツの送信方法。
【請求項14】
前記DRM情報は、前記デジタルコンテンツプロバイダによって前記デジタルコンテンツに追加された初期のDRM領域を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
初期のDRM領域は、変更可能な購入者領域と変更されない販売者領域とを含み、前記DRM情報を変更することは、前記変更可能な購入者領域に記録されたDRM情報を変更することを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記販売者領域は、前記デジタルコンテンツの詳細な情報、前記デジタルコンテンツの購入量、前記デジタルコンテンツの送信可能数、及び前記デジタルコンテンツの譲渡可能数のうち少なくとも1つまたはその組み合わせを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記購入者領域は、前記デジタルコンテンツの最初の購入者の情報、前記デジタルコンテンツの現在の所有者の情報、現在所有している前記デジタルコンテンツのライセンス数、前記デジタルコンテンツの現在取消可能な数、前記デジタルコンテンツの送信可能数、前記デジタルコンテンツの譲渡可能数、及び前記デジタルコンテンツのレンタル期間のうち少なくとも一つまたはその組み合わせを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記エンコードされたデジタルコンテンツは、第2外部端末にコピー、送信、及び譲渡され、前記第1外部端末から取消されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記エンコードされたデジタルコンテンツが前記第1外部端末に送信される場合、前記デジタルコンテンツの使用を無効にするロック操作を行うことをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記エンコードされたデジタルコンテンツが前記第1外部端末から取消される場合、前記変更されたDRM情報を変更することをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記デジタルコンテンツの複数のライセンスは、一度のダウンロードで前記デジタルコンテンツプロバイダから取得され、前記複数のライセンス数は前記デジタルコンテンツの提供量を示すことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項22】
前記デジタルコンテンツプロバイダは、一意の番号または前記デジタルコンテンツプロバイダから前記デジタルコンテンツを受信するユーザ端末の個人証明書の少なくとも一つを用いて前記デジタルコンテンツをエンコードすることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項23】
前記デジタルコンテンツをエンコーディングすることは、一意の番号または前記第1外部端末の個人証明書の少なくとも一つを用いて前記デジタルコンテンツをエンコードすることを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項24】
デジタルコンテンツを送信するシステムであって、前記システムは、
デジタルコンテンツを提供するデジタルコンテンツプロバイダと、
前記デジタルコンテンツを前記デジタルコンテンツプロバイダから受信し、前記受信したデジタルコンテンツのデジタル著作権管理(DRM)情報を変更し、前記変更されたDRM情報を含む前記デジタルコンテンツを送信するユーザ端末と、
前記変更されたDRM情報を含む前記デジタルコンテンツを受信する第1外部端末と、
含むことを特徴とするシステム。
【請求項25】
前記ユーザ端末は、
前記受信したデジタルコンテンツの前記DRM情報を変更するDRM部と、
前記変更されたDRM情報を含む前記デジタルコンテンツをエンコードするコンテンツ処理部と、
前記第1外部端末に前記エンコードされたデジタルコンテンツを送信する通信部と、
を含むことを特徴とする請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記デジタルコンテンツプロバイダは、
前記ユーザ端末によって受信された前記デジタルコンテンツの購入条件を用いて前記DRM情報を生成するDRM生成部と、
前記ユーザ端末の識別情報を用いて前記生成されたDRM情報を含む前記デジタルコンテンツをエンコードするエンコーディング部と、
前記ユーザ端末に、前記エンコードされた前記デジタルコンテンツを送信する通信部と、
を含むことを特徴とする請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記変更されたDRM情報を含む前記デジタルコンテンツを受信する第2外部端末をさらに含むことを特徴とする請求項24に記載のシステム。
【請求項28】
前記第2外部端末は、前記第1外部端末から送信されたデジタルコンテンツを受信し、前記第1外部端末は、修正されたDRM情報を含めて前記受信したDRM情報を含むデジタルコンテンツを変更することを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記第1外部端末は、前記受信したDRM情報を含むデジタルコンテンツを、前記第2外部端末に送信した後、削除または無効にすることを特徴とする請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記修正されたDRM情報を含む前記デジタルコンテンツは、レンタル期間の満了後に前記第2外部端末から取消されることを特徴とする請求項29に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−43418(P2012−43418A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−176074(P2011−176074)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(505463102)パンテック カンパニー リミテッド (89)
【Fターム(参考)】