説明

デジタルドキュメント処理

【課題】ハードウェア資源、ソフトウェアのオーバーヘッド、ならびに処理時間の点で不十分である。
【解決手段】複数の所定データ形式の一つでソースデータを表し、かつ視覚映像を表す情報を含み、外部アプリケーションで生成された、入力ストリームを受け取るための適応可能な前部と、ジェネリックオブジェクトのライブラリと、前記視覚映像の内部表現を生成する解釈モジュールと、前記内部表現を処理するため、かつ、視覚映像をいかなるアプリケーションからも独立してデジタルドキュメント処理システムの外部へ提供するように出力装置を動作させるのに適した出力データストリームを生成するためのレンダリングエンジンを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデータ処理システムに関する。より詳しくは、本発明は、(ここで定められるような)「デジタルドキュメント」を処理するための方法及びシステムに関し、ならびに、そのような方法及びシステムを組み込む装置に関する。通常、本発明は、例えば画像表示としてまたはハードコピーとして、ソースドキュメントの出力表現を生成することに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景 ここで用いられるような用語「デジタルドキュメント(digital document)」は、典型的には、視覚的に表示又は再生されることにより(例えば、画像表示装置又はプリンタにより)、あるいはテキスト音声変換によるなどして、全部又は一部が最終的には人間のユーザーへの幾つかの形式の出力になることを意図されたデータ処理システムにより処理されるいずれかのタイプのデータのデジタル表現を示すのに用いられる。デジタルドキュメントは、表示可能ないずれかの特徴を含んで良く、これらに制限されないが、テキスト、グラフィックイメージ、動画のグラフィックイメージ、フルモーションのビデオ画像、インタラクティブアイコン(interactive icon)、ボタン、メニュー、あるいはハイパーリンクを含む。デジタルドキュメントは、聴覚(音)の要素のように視覚でない要素を含んでも良い。
【0003】
パーソナルコンピューターシステムのようなデータ処理システムは、幾つかのローカル又はリモートソースのいずれか一つからもたらされ、また幅広い種類のデータ形式(「ファイル形式」)のいずれか一つで存在し得る「デジタルドキュメント」を処理することを要求されるのが典型的である。画像表示としてであろうと、プリントコピーとしてであろうと、このドキュメントを出力したものを生成するためには、例えば、コンピューターシステムが元のデータファイルを翻訳し、関連する出力装置(例えば、モニター、あるいは他の画像表示装置又はプリンタ)と互換性のある出力を生成する必要がある。通常、この処理は、データファイルを翻訳するのに適合したアプリケーションプログラム、コンピューターのオペレーティングシステム、所望の出力装置に特有のソフトウェア「ドライバ」、そして場合によっては(特に、モニター、又は他の画像表示装置のために)、拡張カードの形態の追加のハードウェアを含むことになる。
【0004】
出力を生成するためのデジタルドキュメントの処理に対するこの従来のアプローチは、ハードウェア資源、ソフトウェアのオーバーヘッド、ならびに処理時間の点で不十分であり、ワイヤレス電気通信システムを含む低電力のポータブルデータ処理システム、あるいはネットワーク端末のような低コストのデータ処理システム等に対しては、完全には適合しない。従来のデジタルドキュメント処理システムでは、(ハードウェアとソフトウェアの両方の構成要素を含む)複数のシステム構成要素を構成して所望の手段で対話する必要性と、異なるシステム(例えば、フォーマティング、色再生等の違い)による同一のソースマテリアルの処理の不一致とを含む他の問題に直面した。加えて、デジタルドキュメント処理に対するこの従来のアプローチは、ファイル形式の構成要素の共通性及び/又は再利用性を利用することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−076226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明の概略 従来の方法及びシステムの前記不都合を回避しあるいは減じる、デジタルドキュメント処理方法及びシステム、ならびに、そのような方法及びシステムを組み込む装置を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、様々な態様で、ここに添付された請求の範囲に定められる。本発明のさらなる態様及び特徴が、以下の記載から明らかになる。
【0008】
ここに記載されたシステム及び方法は、ファイルタイプを決定してソースアプリケーションからの出力と結び付けるため、ならびにファイルタイプのファンクションとしてその出力を処理してオブジェクトとデータの視覚的表現内の構成要素を表す形状とを示す表示リストを生成するための適応可能な前部を用いるシステムを含む。それから、表示リストは、付随的に埋め込み型装置に設置できるレンダリングエンジンにより処理される。このレンダリングエンジンは、表示リスト内に含まれる構成要素を処理して、装置のディスプレイに表されるソースアプリケーションの出力の画像をレンダリングする。以下に記載されるように、適応可能な前部は、処理されるソースのファイル構造を決定し、それにより、複数の異なるファイルタイプ及びソースアプリケーションで動作することのできる装置を提供する。
【0009】
加えて、及び付随的に、ここに記載されるレンダリングエンジンは、装置のディスプレイに画像を連続的にレンダリングするために提供する。これは、表現内のより細かな特徴を、その表現内のより簡単にレンダリングされる特徴の後に現れるようにすることにより、より速く画像をレンダリングする画像表示インターフェースを提供する。加えて、ここに記載されるシステムが、ドキュメントを構成要素のオブジェクトにばらすと、それぞれのオブジェクトは、別々に、シェーディング、カラーリング、及び透明化のような特別な効果でオブジェクトを処理することを含む処理をされ、それにより、ここに記載されるシステムにより与えられる画像に層状の外観を提供する。
【0010】
第一の態様では、ここに記載されるシステム及び方法は、デジタルドキュメント処理システムであって、 複数の所定データ形式の一つでソースデータを表す入力バイトストリームを受け取るための機構と、 前記バイトストリームを解釈するための解釈機構と、 前記バイトストリームからの解釈されたコンテンツを、内部表現データ形式に変換するための変換機構と、 前記内部表現データを、出力装置を動作するのに適合した出力表現データを生成するように処理するための処理機構 を含むデジタルドキュメント処理システムに関する。
【0011】
第2の態様では、本発明は、ユーザーインターフェースにより用いられる対話式の画像表示が本発明の第一の態様によるデジタルドキュメント処理システムにより生成されるデータ処理システムのためのグラフィカルユーザーインターフェースに関し、ならびに、そのようなグラフィカルユーザーインターフェースを組み込むデータ処理システムに関する。
【0012】
さらなる態様では、本発明は、ハードウェア装置、データ処理システム、及び周辺装置を含む、本発明の第一の態様によるデジタルドキュメント処理システムを組み込む様々なタイプの装置に関する。
【0013】
さらに別の態様では、本発明は、幾つかの新規及び/又は向上した特徴の一つ以上を有するデータ処理システムのためのグラフィカルユーザーインターフェースに関し、ならびに、そのようなグラフィカルユーザーインターフェースを組み込むデータ処理システムに関する。
【0014】
本発明の態様が、単なる一例として、添付の図面を参照して記載される。
【0015】
本発明の前記及び他の目的ならびに利点が、以下のそのさらなる記載から、添付の図面を参照して、さらに十分に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明によるデジタルドキュメント処理システムのある態様を説明する機能ブロック線図である。
【図2】本発明のシステムをより詳細に示す機能ブロック線図である。
【図3】本発明によるデジタルドキュメント処理システムのある態様をさらに説明する機能ブロック線図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
好ましい態様の詳細な説明 ここに記載されるシステム及び方法が、ワードプロセッシングアプリケーションにより作成されるドキュメントのような、ソースアプリケーションの出力と結び付けられたファイルタイプを同定してその出力の画像表示の表現を生成するのによく適している態様であって、そしてその表現は、ハンドヘルド装置のような特定のプラットフォームのために適合したレンダリングエンジンによりレンダリングされる抽象的形態で与えられるものである態様を含む、幾つかの実例となる適用及び態様を参照して記載される。しかし、ここに記載されたシステム及び方法は、本発明のある態様の単なる例示であって、いずれかの手段に制限することとして理解されるべきでない。
【0018】
図1を参照すると、本発明による一つのシステム8が描かれる。特に、図1は、システム8、複数の実行処理を有するデータプロセッサ13、複数の出力ソースストリーム10、及び出力表示26を描く。データプロセッサ13は、PCワークステーション又はサーバのような従来のデータ処理プラットフォームを含むいずれか適当なデータ処理プラットフォームであることができる。データプロセッサで実行する処理は、ディスプレイにレンダリングされるべき、又はされて良い出力ソースを作成するいずれかのアプリケーションであって良い。例えば、描かれた処理は、画像表示でページとして表される.docファイルを生成するワードプロセッシングプログラムを含むことができる。同様に、処理13は、ブラウザによる表示のための、HTML、XML、ストリーミィングマルチメディア、又はPDFファイルを引き渡すウェブサーバを含むことができる。描かれた出力目標装置26は、処理により引き渡されるソースのためのディスプレイとして動作することのできるいずれか適当な装置であって良い。
【0019】
したがって、図1は、本発明のシステム8が、形式の異なる出力ソースと同様に、複数の異なるアプリケーションの出力ソースに結び付くことができることを描く。システム8は、それぞれのソースの形式を同定することができ、そのソースをその形式のファンクションとして処理する。この処理されたソースは、目標装置26のディスプレイでの表示に適した形式で表されることができる。
【0020】
図2は、図1のシステム8をより詳細に描く。特に、図2は、複数のアプリケーションソース10と、入力モジュール11又は前部を含むシステム8と、処理されるアプリケーションソース10と結び付けられる視覚映像の内部表現を表す表示リスト14と、レンダリングモジュール18と、ジェネリックオブジェクトタイプのライブラリ19を描く。
【0021】
適応可能な前部11は、複数のドキュメントエージェント12を含む。それぞれのドキュメントエージェント12は、アプリケーションソース10と結び付けられるユニックスストリーム(Unix(登録商標) stream)又はジャバストリーム(Java(登録商標) stream)のようなストリームを受け取ることができるソフトウェア又はハードウェアモジュールであることができる。ドキュメントエージェント12は、ストリームをソートして、エージェント12がそのストリームの形式を認識するかどうかを決定することができる。もし、その形式がそのエージェント12に属するとして認識されるなら、エージェント12は入力ストリームを十分に処理し始めることができる。出力ソースのこの処理は、ソースを解析して、表示されるべき画像を表すソース内でトークンを同定することを含むことができる。これらのトークンは、テスト、フォント、ビットマップ、及び他のそのような識別子を含むことができる。
【0022】
描かれた態様では、前部11は、複数の異なるドキュメントエージェントを含み、それぞれが異なる形式の出力ソースと結び付けられる。複数のドキュメントエージェントを提供することにより、そしてそれぞれのドキュメントエージェント12が、処理されるべき出力ソースを調べることを可能にすることにより、図2のシステムは、複数のファイルの出力ソースを表示することができる多能性処理エンジンになる。
【0023】
ドキュメントエージェント12が出力ストリームを処理すると、エージェント12は、出力ソースで表される視覚映像をコード化した新しいデータファイル、表示リスト14を作成する。この表示リスト14は、視覚映像の内部表現からなる。表示リスト14は、表示リスト内の情報を処理して目標出力装置26に視覚映像を生成するレンダリングエンジン18に渡される。このために、ドキュメントエージェント12は、既知オブジェクトタイプのライブラリへのポインタのセットを含むファイルを作成することにより、視覚映像の内部表現を作成する。レンダリングエンジン18が動作すると、既知オブジェクトタイプのライブラリ19が参照されて、そのオブジェクトが、目標出力装置26に表示するためにライブラリ19から取り出される。
【0024】
図1及び図2は、システム8を機能ブロック要素からなるとして図式的に描くが、これらの要素は、目標装置26のようなデータプロセッサのプラットフォームで実行して、それにより本発明によるシステムとしてそのデータプロセッサを構成できるコンピュータプログラム又はコンピュータプログラムの部分として実現できることが当業者には明らかである。これらのプログラムは、C言語のコンピュータプログラムか、あるいはC++、フォートラン(Fortran)、ジャバ(Java(登録商標))、又はベーシック(Basic)を含むいずれかの高レベル言語かで記述されたコンピュータプログラムとして実行できる、ユニックスワークステーションのような従来のデータ処理システムで動作するソフトウェア構成要素として実現できる。加えて、マイクロコントローラ又はDSPが用いられる態様では、ここに記載されるシステムは、マイクロコードで記述されるか、あるいは、高レベル言語で記述されそして用いられるプラットフォームで実行できるマイクロコードにコンパイルされるかするコンピュータプログラムとして実現できる。
【0025】
図面の図3を参照すると、本発明を具体化したデジタルドキュメント処理システム8及びその動作の方法が、より詳細に説明される。
【0026】
通常、システム8は、既知形式のデータファイルからなるソースドキュメント10を処理する。システム8への入力は、ソースドキュメントのコンテンツを含むバイトストリームである。入力モジュール11は、ソースドキュメントのファイル形式を、例えば、ファイル名(特に、ファイル名の拡張子)からの又は特定ファイルタイプのコンテンツの既知特徴からのドキュメント内の明示ファイルタイプの識別といった様々な基準のいずれか一つに基づき同定する。入力バイトストリームは、ソースドキュメントのファイル形式に特有の「ドキュメントエージェント」12への入力である。ドキュメントエージェント12は、入力バイトストリームを解釈し、それをシステム8により用いられる標準的な形式に変換して、システム8で処理するのに適した「固有の」形式のソースデータの内部表現14にするのに適合される。システム8は、通常複数の異なるドキュメントエージェント12を含み、それぞれが、対応する複数の所定ファイル形式の一つを処理するのに適合される。
【0027】
システム8は、デジタルカメラ又はスキャナのような入力装置から受け取った入力に適用されても良い。この場合、入力バイトストリームは、「ソースドキュメント」自体からよりもむしろ入力装置から直接もたらされて良い。しかし、入力バイトストリームは、やはりこのシステムにより処理するのに適した予測可能なデータ形式であり、本発明の目的のために、このような入力装置からの入力は、「ソースドキュメント」とみなされて良い。
【0028】
ドキュメントエージェント12は、標準のオブジェクトのライブラリ16を用いて、ドキュメント内の様々なジェネリックオブジェクトの特定のインスタンスの特性を定義するパラメーターと、タイプがライブラリ16で定義されるようなものであるジェネリックオブジェクトの集合とでソースドキュメントのコンテンツを記述する内部表現14を生成する。内部表現は、そのシステムに固有のファイル形式で保存/格納されて良く、そしてシステム8へ入力可能なソースドキュメント10の範囲は、システム固有のファイル形式でのドキュメントを含んで良いことが理解される。内部表現14は、必要であれば、適当な変換エージェント(不図示)を用いて、いずれかの範囲の他のファイル形式に変換されることもできる。
【0029】
内部表現14で用いられるジェネリックオブジェクトは、典型的には、テキストと、(動画化されてもされなくても良く、あるいは2次元でも3次元でも良い)ビットマップグラフィックス及びベクトルグラフィックスと、ビデオと、音声と、ボタンやアイコンのような様々なタイプの対話式オブジェクトとを含む。通常、ジェネリックオブジェクトの特定のインスタンスを定義するパラメーターは、オブジェクトの物理的形状、サイズ、及び位置を決める次元座標と、(このシステムが動的ドキュメント構造及び/又は表示機能を扱うことを可能にする)特性が時間で変化するオブジェクトを規定するためのいずれか関連した時間的データとを含む。パラメーターは、テキストのオブジェクトのために、通常、文字列に適用されるべきフォント及びサイズも含む。オブジェクトのパラメーターは、透明性のような他の特性を規定しても良い。
【0030】
内部表現14の形式は、オブジェクトのタイプ及びそのパラメーターにより記述されるようなドキュメントの「構造」(あるいは「レイアウト」)を、様々なオブジェクトの「コンテンツ」から切り離し、例えば、テキストオブジェクトの文字列(コンテンツ)が、オブジェクトの次元のパラメーターから切り離され、グラフィックオブジェクトの画像データ(コンテンツ)が、その次元のパラメーターから切り離される。これは、ドキュメント構造が非常に圧縮した手段で規定されるのを可能にし、そして遠隔で格納されるために、また必要な時にのみシステムにより取り出されるためにコンテンツデータのためのオプションを提供する。
【0031】
内部表現14は、「高レベルの」記述で、ドキュメント及びその構成オブジェクトを記述する。
【0032】
内部表現データ14は、内部表現14により表されるドキュメントのコンテキスト特定表現20又は「ビュー」を生成する解析及びレンダリングモジュール18への入力である。要求されるビューは、ドキュメント全体又はその一部(サブセット)であることができる。そのパーサ(parser)/レンダラー(renderer)18は、生成されるべき特定のドキュメントビューの表示コンテキストと、いずれか関連する時間的パラメーターとを規定するビュー制御入力40を受け取る。例えば、システムは、ドキュメントの一部をズームしたビューを生成し、それからそのズームしたビューをドキュメントの隣接した部分を表示するためにパン又はスクロールすることを要求されて良い。このビュー制御入力40は、パーサ/レンダラー18により解釈されて、内部表現のどの部分が特定のビューを要求されるのか、そしてどのように、いつ、どのくらいビューが表示されるべきなのかを決める。
【0033】
コンテキスト特有の表現/ビュー20は、基本の形状及びパラメーターで表される。
【0034】
パーサ/レンダラー18は、ソースドキュメント10の要求されたビュー20を生成する時に、内部表現14の関連部分に追加の前処理機能を果たしても良い。このビュー表現20は、表示装置又はプリンタのような出力装置26(又は複数の出力装置)を動作するのに適した形式での最終出力24を生成すべく最終処理するための形状プロセッサモジュール22への入力である。
【0035】
パーサ/レンダラー18の前処理機能は、色補正、解像度の調整/向上、ならびにエイリアス除去を含むことができる。解像度の向上は、目標の出力装置により表示又は再生される時の、オブジェクトのコンテンツの読みやすさを保つスケーリング機能を含んで良い。解像度の調整は、コンテキスト依存であって良く、例えば、特定のオブジェクトの表示解像度は、表示ドキュメントのビューがパン又はスクロールされる間は減じられ、またドキュメントビューが静的である時は上げられて良い。
【0036】
例えば、内部表現により表されるドキュメント10がマルチフレームの動画を含むような場合に、内部表現14のコンテンツの更新をトリガする目的で、レンダラー/パーサ18と内部表現14の間にフィードバック経路42があって良い。
【0037】
パーサ/レンダラー18からの出力表現20は、「基本の」オブジェクトでドキュメントを表す。それぞれのドキュメントオブジェクトのために、表現20は、少なくとも、物理的に長方形のバウンディングボックスと、そのバウンディングボックスにより境界をつけられたオブジェクトの実際の形状と、オブジェクトのデータコンテンツと、その透明性とでオブジェクトを規定するのが好ましい。
【0038】
形状プロセッサ22は表現20を解釈し、それを、例えば、プリンタのためにドットマップ、プロッタのためにベクトル命令のセット、あるいは表示装置のためにビットマップといった、目標の出力装置26に適切な出力のフレーム形式24に変換する。形状プロセッサ22への出力制御の入力44は、特定の出力装置26にとって適切な出力24を生成すべく形状プロセッサ22のために必要なパラメータを決める。
【0039】
形状プロセッサ22は、「形状」(すなわち、オブジェクトのアウトラインの形)、「塗り潰し」(オブジェクトのデータコンテンツ)、及び「アルファ」(オブジェクトの透明性)でビュー表現20により規定されるオブジェクトを完全に処理し、そして指定のビュー及び出力装置に適切なスケーリング及びクリッピングを行い、出力装置に適切なもので(典型的には、ほとんどのタイプの表示装置又はプリンタのために、走査変換等によりピクセルで)オブジェクトを表す。
【0040】
好ましくは、形状プロセッサ22は、走査変換したピクセルでオブジェクトの形状を決めるエッジバッファ(edge buffer)を含み、好ましくは、アウトライン形状にエイリアス除去を適用する。エイリアス除去は、出力装置26の特性により決められる手段で(すなわち、制御入力44に基づいて)、オブジェクトの境界を横切るグレースケールランプを適用することにより行われる。このアプローチは、形状クリッピング処理及び形状交差処理に有効なメモリを可能とする。
【0041】
ルックアップテーブルが、多階調応答曲線を決めるのに用いられ、非線形のレンダリング制御(ガンマ補正)を可能とする。
【0042】
形状プロセッサ22により処理される個々のオブジェクトが、合成出力フレーム24で結合される。最終出力の質は、出力制御入力44によって、ユーザーにより制御されることもできる。
【0043】
形状プロセッサ22は、形状プロセッサパイプラインの複数のインスタンスを用いることによる、複数のオブジェクト、複数のドキュメント、あるいは一つ以上のドキュメントの複数サブセットの並行処理に適する多段パイプラインアーキテクチャを有する。このパイプラインアーキテクチャは、必要であれば追加の処理機能(例えば、フィルタ機能)を設ける改変も容易にされる。複数の形状プロセッサ22からの出力が、複数の出力フレーム24を生成して良く、あるいは単一の出力フレーム24に結合されて良い。
【0044】
このシステムアーキテクチャは、本質的にはモジュール方式である。例えば、これは、追加のソースファイル形式を扱うのに、必要であるならその時には、さらなるドキュメントエージェントを追加できる。このモジュールのアーキテクチャは、ライブラリ16、パーサ/レンダラー18、あるいは形状プロセッサ22のような個々のモジュールが、他のモジュールへの変更を必要としないで改変又はアップグレードされることも可能にする。
【0045】
概して、このシステムアーキテクチャは、一つ以上のドキュメントエージェント12、12aによる、一つ以上のファイル形式の複数の入力ドキュメント10a、10b等又はドキュメントのサブセットの同時処理のための全部又は一部での並行処理にも適する。このシステムの統合されたモジュールの性質は、システムモジュールの複数のインスタンスが、必要であるならその時に、利用可能な処理及びメモリリソースによってのみ制限されてデータ処理システム又は装置内に生じることを可能にする。
【0046】
概してこのシステム及び特には形状プロセッサ22により提供される柔軟性のある並行処理の能力は、所定装置のための表示パスが、利用可能なバンド幅及びメモリのために最適化されるのを可能にする。表示の更新及び動画が改良され、より速くなり、メモリをあまり必要としなくなる。用いられるオブジェクト/パラメータードキュメントモデルは、決定的であり一貫性がある。このシステムは、十分に拡大縮小可能であり、このシステムの複数のインスタンスが複数のCPUにわたるのを可能にする。
【0047】
パーサ/レンダラー18及び形状プロセッサ22は、利用可能なメモリ及びバンド幅の利用を最適化する手段で、ビュー制御入力40に応じて動的に相互作用する。これは、特に、例えば表示がユーザーによりスクロールされ、あるいはパンされる時といった画像表示を動作する時の再描画に適用する。
【0048】
最初に、システムは、ドキュメントのビュー又はビュー内の一つ以上のオブジェクトの解像度が表示が改変される手段により動的に変化するような、拡大縮小可能遅延再描画モデルを実行する。先に記載したように、典型的には、これは、画面上で動かされている間は低解像度で表示され、静止時は最大解像度で表示されているオブジェクトを含む。このシステムは、この目的のために複数のレベルの表示の質を用いることができる。典型的には、これは、ドキュメントオブジェクトの予め作成された低解像度のビットマップ表現、及び/又は補間あり又はなしでの動的に作成され拡大縮小されるビットマップを含む。このアプローチは、利用可能なメモリ/バンド幅を最大限に利用する高応答性の表示を提供する。
【0049】
好ましくは、レンダラー/パーサ18及び形状プロセッサ22の相互作用は、表示されるページをゾーンに分割することも含む。それぞれのゾーンは、それと、そのゾーン内に含有された又は重複する全てのオブジェクトのリストを結び付けている。その後、再描画は、ゾーンに基づき処理され、したがって、このシステムは、再描画により影響される関連のゾーンと結び付けられたオブジェクトの処理のみを必要とする。このアプローチは、並行処理を容易にし、効率を向上し、冗長を減じる。ゾーンのこの利用は、(例えば、並んだ別々の表示画面による表示のために合成/モザイク出力を生成するために)異なる表示装置のための異なる出力を生成するためにこのシステムの利用を容易にする。
【0050】
透過的なオブジェクトを処理する能力は、このシステムの重要な特徴である。しかし、これは、最終出力フレームを作成するために、形状プロセッサ22で画面外バッファリングの利用を必要とする。典型的には、画面外バッファリングは、即時の表示領域よりも広い領域をカバーし、バッファ領域内である程度制限のあるパニング/スクローリングを可能としているが、全体のバッファは、所望の表示がこれらの制限の外に動く時には再びセンタリングされ、再作成される必要がある。好ましくは、このシステムは、順序付リストで索引を付けられたタイルの配列としてバッファコンテンツを定義することにより、そのようなバッファリング処理の効率を向上させる。所望の表示ビューが、バッファ領域の外に動く時には、もはや必要とされないこれらのタイルを捨て、表示の新しい領域をカバーするために新しいタイルを作成し、タイルリストを更新することが必要とされるのみである。これは、従来のバッファリング処理よりも速く、より効率的であり、複数のバッファリング及び画面外キャッシングの利用を容易にする。それは、(例えば、現在の再描画が中断され、新しい再描画がユーザー入力に応答して初期化されるように)解釈可能再描画機能も円滑にする。
【0051】
以上に記載したゾーンの及びタイルの技法は、原理的に独立であるが、都合で結合されて良く、すなわち、ゾーンが一以上のタイルに対応して良い。これは、並行処理を円滑にもし、システムリソースの利用も最適化する。
【0052】
このシステムは、CIE L★a★b 1976モデルのようなルミナンス/クロミナンスモデルに適した装置独立の色モデルを用いるのが好ましい。これは、グラフィックのオブジェクトの冗長を減じ、データの圧縮性を向上し、異なる出力装置間での色出力の一貫性を改善する。装置依存の色補正は、形状プロセッサ22への装置独立の制御入力44に基づき適用できる。
【0053】
図2は、ソースバイトストリームが受け取られる入力末端と、最終出力フレーム24がシステムからの出力である出力末端とを有するシステムを示す。しかし、システムは、例えば、データコンテンツを取り出すため、又は処理の最中に生成されたデータを保存/変換するためといった他の中間ステージでの中間の入力及び出力を含んで良いことが理解される。
【0054】
システム8は、多くの異なる手段で、様々なタイプのデータ処理システム及び装置に、また周辺装置に組み込まれて良い。
【0055】
通常の目的のデータ処理システム(「ホストシステム」)では、本発明のシステムは、ホストシステムのオペレーティングシステム及びアプリケーションといっしょに組み込まれて良く、あるいは全体的又は部分的にホストオペレーティングシステムに組み込まれて良い。
【0056】
例えば、本発明のシステムは、ブラウザ又はアプリケーションプログラムの利用を必要としないで、LCDディスプレイを有する携帯用データ処理装置上で様々なタイプのデータファイルの即時の表示を可能にする。この種のデータ処理装置は、携帯性のために小型で、低電力のプロセッサを必要とする。典型的には、これは、エレクトロニクスパッケージができるだけ小さく高集積化されるように、エイシック(ASIC)(特定用途向け集積回路、application specific integrated cuircit)に設計された新型のRISCタイプのコアプロセッサを用いる必要がある。また、このタイプの装置は、制限のあるランダムアクセスメモリを有し、典型的には、非揮発性データ記憶装置(例えば、ハードディスク)を有しない。
【0057】
標準のデスクトップ計算機システム(PC)に用いられるような従来のオペレーティングシステムモデルは、デジタルドキュメントを処理しまた有用な出力を生成するのに高出力の中央演算処理装置と大量のメモリを必要とし、このタイプのデータ処理装置には全く相応しくない。特に、従来のシステムは、統合された手段で、複数のファイル形式の処理を提供しない。反対に、本発明は、全てのファイル形式のために共通の処理及びパイプラインを利用し、これにより、消費電力量及びシステムのリソースの用法に関して優れた効果がある高集積のドキュメント処理システムを提供する。
【0058】
本発明のシステムは、従来のシステムモデルより少ないオーバーヘッドでのドキュメント処理及び出力を可能にするために携帯用データ処理装置のバイオス(BIOS)レベルで集積されて良い。代わりに、本発明は、トランスポートプロトコルスタックのすぐ上の最も低いシステムレベルで実行されて良い。例えば、このシステムは、(例えば、TCP/IPシステムのパケットレベルで作業する)ネットワークトラフィックのインライン処理を提供するために、ネットワークデバイス(カード)又はシステムに組み込まれて良い。
【0059】
特定の装置では、本発明のシステムは、所定セットのデータファイル形式と、例えば、装置の映像表示部及び/又は少なくとも一つのタイプのプリンタといった所定の出力装置とで動作すべく構成される。
【0060】
本システムを用いて良い携帯用データ処理装置の例には、「パルムトップ(palmtop)」コンピューター、携帯用デジタル補助装置(PDA、主要なユーザーインターフェースが、スタイラス装置により直接ユーザーが対話するグラフィック表示を含むタブレットタイプのPDAを含む)、インターネット可能な携帯電話、及び他の通信装置等が含まれる。
【0061】
このシステムは、例えば拡張された電話及び「シン」ネットワーククライアント端末(例えば、制限のある構内処理及び格納リソースのネットワーク端末)といった低費用のデータ処理端末と、対話式/インターネット可能ケーブルTVシステムでの利用のための「セットトップボックス」とに組み込まれても良い。
【0062】
本発明のシステムは、データ処理システムのオペレーティングシステムと統合されると、オペレーティングシステム(OS)のために新しいグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)の基礎を形成しても良い。このシステムにより処理されそして表示されるドキュメントは、オペレーティングシステムの基礎をなす機能にユーザーインターフェースを提供するメニュー、ボタン、アイコン等のような対話型の特徴を含むことができる。拡張により、完全なOS/GUIが、システムの「ドキュメント」で表現され、処理され、そして表示されることができる。OS/GUIは、複数の「チャプター(chapter)」を有する単一のドキュメントからなることができる。
【0063】
このシステムは、制限されないが以下に含まれる様々な新しい及び/又は向上したGUIの特徴を可能及び/又は容易にする。
【0064】
− ナビゲーションの目的のため、及びユーザーの動作(履歴)を記録するためのドキュメントのサムネイル画像の利用;例えば、ネットワークコンテンツをブラウズしている時の。
− ポインティング装置及び/又はタッチスクリーン技術を用いたドキュメントの対話機能及びジェスチャベースの命令;例えば、 ページをめくるためにページを横切ってポインタをドラッグし(「ページめくり」)、ページの角をめくりかえして、次のページの基礎をなす部分を見るためにポインタをドラッグする(「ページカール」)といった、有形のドキュメント又は本で用いられる動作に類似したジェスチャによりドキュメントの対話を可能にすること、 ツールをドラッグすることによりツールバーからのツールの選択を可能にし、そして表示の所定部分にツールをドラッグすることにより選択解除を可能にすること、 「OK」、「削除」、及び「選択」のために「クリック」、「バツ印」、及び「円」の動作といった、特定のOS命令を示すための記号的なカーソル動作、及び 従来の「プルーフリーダー」の注釈に基づいた命令を編集すること。
− 回転又は風景画書式及び肖像画書式の間で切り替わることによりドキュメントのビューをリフォーマットすること。
− ユーティリティ及びツール;例えば、 基礎をなすドキュメントの範囲を拡大し、そしてその拡大したビューはドキュメントのビットマップ表現にというよりもむしろソースドキュメントの内部表現14に基づくものであり、かつ背景及び/又は前景の色といったドキュメントのパラメーターを改変できる浮遊した仮想の「拡大鏡」、ポインティング装置/タッチスクリーンを用いるテキスト入力のための浮遊した仮想の半透明キーボード、及び 様々なユーザーの選択可能なユニットのいずれかを用いて繰り返し拡大縮小可能である浮遊した仮想の半透明ルーラ。
− 代わりのメニュー又は「タブページ」のドラッグアウト/プルダウン機能。
− ページのスクローリング/パニング機能に適用された物理的な慣性/運動量のシミュレーション(例えば、ページのズームされた表示が、表示をスクロールするためにドラッグされ、そして放される時に、その動いている表示は、放された後で徐々に減速する)。
【0065】
このタイプのGUIの特徴は、新しい又は向上した機能性を提供し、及び/又はユーザーインターフェースの主観的な質を改善する。
【0066】
本発明のシステムは、例えば、ハードコピー装置(プリンタ及びプロッタ)と、表示装置(例えば、デジタルプロジェクタ)と、ネットワーキング装置と、入力装置(カメラ、スキャナ等)と、また多機能周辺装置(MFP)といったような周辺装置に組み込まれても良い。
【0067】
システムは、プリンタに組み込まれると、そのプリンタが、ホストシステムにより提供される特定のアプリケーション又はドライバを必要とせずに、生データファイルをホストデータ処理システムから受け取り、そして元のデータファイルのコンテンツを正確に再現することを可能にする。これは、特定のタイプのプリンタを動作するのにコンピューターシステムを構成する必要を避ける。本システムは、プリンタによる出力に適したソースドキュメントのドットマップの画像を直接生成する(これは、システムがプリンタ自体に組み込まれるか、ホストシステムに組み込まれるかによる)。同様の検討が、プロッタのような他のハードコピー装置にあてはまる。
【0068】
このシステムは、プロジェクタのような表示装置に組み込まれると、デバイスが、ホストシステムのアプリケーション又はドライバを利用せずに、そしてホストシステム及び/又は表示装置の特定の構成を必要とせずに正確に元のデータファイルのコンテンツを表示することも可能にする。これらのタイプの周辺装置が、本システムを備えると、いずれかのタイプのデータ通信ネットワークを経由して、いずれかのソースからデータファイルを受け取り、そして出力することが可能になる。
【0069】
前記のものから、本発明のシステムは、例えば、ロム(ROM)で実行され、及び/又はエイシック(AISC)か他のシングルチップシステムかに集積されるといったように「ハードワイヤード」されて良く、あるいはファームウェア(フラッシュ性イーピーロム(ePROM)のようにプログラム可能ロム(ROM))として、又は、構内又は遠隔で格納され、特定の装置により要求されると取り出されそして実行されるソフトウェアとして実行されて良いことが理解される。
【0070】
改良及び改変が、本発明の範囲から外れないで組み込まれて良い。
【符号の説明】
【0071】
8…システム、 10…ソースドキュメント、 11…入力モジュール、 12…ドキュメントエージェント、 13…データプロセッサ、 14…表示リスト、内部表現、 16、19…ライブラリ、 18…パーサ/レンダラー、 20…ビュー、 22…形状プロセッサ、 24…最終出力、 26…出力表示、 40…ビュー制御入力、 42…フィードバック経路、 44…出力制御入力。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の所定データ形式の一つでソースデータを表し、かつ視覚映像を表す情報を含み、外部アプリケーションで生成された、入力ストリームを受け取るための適応可能な前部と、
ジェネリックオブジェクトのライブラリと、
1)前記デジタルドキュメント中のジェネリックオブジェクトの特定のインスタンスを表現する複数の構造インスタンスを識別し、2)前記ライブラリから選択されて前記識別された構造インスタンスに特有のパラメータを有するジェネリックオブジェクトのインスタンスとして、前記識別された構造インスタンスを保存し、3)前記識別された構造インスタンスと関連付けられたコンテンツを識別することにより、前記視覚映像の内部表現を生成する解釈モジュールと、
前記内部表現を処理するため、かつ、視覚映像をいかなるアプリケーションからも独立してデジタルドキュメント処理システムの外部へ提供するように出力装置を動作させるのに適した出力データストリームを生成するためのレンダリングエンジンを含む
ことを特徴とするデジタルドキュメント処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のデジタルドキュメント処理システムにおいて、
前記ソースデータは、デジタルドキュメントのコンテンツ及び構造を決める
ことを特徴とするデジタルドキュメント処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載のデジタルドキュメント処理システムにおいて、
4)前記構造インスタンスに対応する前記保存されたジェネリックオブジェクトのインスタンスから分離して前記識別されたコンテンツを保存することにより、前記解釈モジュールが内部表現を生成する
ことを特徴とするデジタルドキュメント処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−33190(P2012−33190A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223132(P2011−223132)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【分割の表示】特願2001−576584(P2001−576584)の分割
【原出願日】平成13年4月17日(2001.4.17)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】