説明

デジタルペンを用いた文書管理システムおよび文書管理方法

【課題】計算機を使用できない環境ならびに紙文書を使用する環境下において、計算機の操作なしに、ユーザからのペンによる紙文書への書き込み指示によって実行可能な、電子文書管理システム内の文書分類方法を提供する。
【解決手段】紙面上での記入位置と記入時刻を取得可能なデジタルペンにネットワークを介して接続可能な手書き入力部、印刷元の電子文書と印刷文書の対応付けおよびそれら文書の保管を行う文書管理部、印刷された紙文書と当該紙文書への手書き記入の管理を行う手書き記入管理部、紙面上への記入が通常の記入であるかそれとも文書分類指示であるかを判断可能な計算部を有すことを特徴とする文書管理システムであって、紙面上への記入が文書分類指示であると判断された場合には、当該文書に対応する電子文書を同一フォルダに格納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルペンを用いた文書管理システムおよび文書管理方法に係り、特に、電子的な文書管理システムにおいて、複数の電子文書をまとめて管理する際の情報管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子文書管理システムが普及している現代においても、紙を用いた業務は依然として残り、紙文書は大量に使用されている。これは、(1)束ねる・綴じるなど整理しやすい、(2)他の作業と併行しての記録・閲覧が容易、(3)持ち運びやすい、(4)安価である、といった電子文書にはない紙文書の利便性に起因するものである。紙文書の情報を電子文書管理システム内で電子的に管理することで、電子文書の多機能性・高効率性、および紙文書の利便性の両者を兼ね備えた情報管理が可能になる。
【0003】
近年、デジタルペンと呼ばれる、紙への手書き記入を電子化するペンデバイスにより、紙文書の情報を電子的に管理することができるようになってきている。これには、例えば、紙面上での位置を特定するために紙上にユニークに配置されたドットパターンと、ドットパターンを読み取るためのカメラをペン先に備えた電子ペンにより構成され、紙上での電子ペンの位置を記録し、計算機上に入力する方法がある(特許文献1参照)。このような入力デバイスの発達により、紙文書の情報を容易に電子化することができるようになっている。
【0004】
紙文書を使用後に保管する際には、意味のあるグループごとに複数の紙文書をまとめて保管するのが便利である。例えば、業務で使用される見積書、注文書、請求書を、I.一業務ごとにまとめて保管する(案件ごとに、見積書・注文書・請求書で1グループ)、II.文書の種類ごとにまとめて保管する(見積書ごと、注文書ごと、請求書ごとに1グループ)ことにより文書への一括・多角的・直感的アクセスが可能になり、様々な利点が生まれる。例えば、監査対応時に迅速な文書提示が行え、作業時間の大幅な短縮が可能となる、などがある。そのため、このような紙文書の分類作業に対応した文書管理技術が必要となる。
【0005】
これまでの文書管理技術では、計算機からの手動操作により、文書分類を行っていたため、会議や外出先等で紙文書を利用した後、その都度文書管理システムにログインする必要がある、あるいは文書管理システム内から対象文書を検索する必要があるなどの手間が生じていた。
【0006】
また、紙文書の使用環境とは異なる環境で文書分類を行うため直感的ではなく、後々の想起が必要となり、二度手間となるなどの問題があった。
【0007】
上記問題を解決する従来技術として、文書に付加された情報を利用し、分類のための文書属性情報を抽出することで自動分類する技術がある。例えば、特許文献2に開示されている技術では、あらかじめ決められた抽出規則に基づいて文書中のテキストから文字列を抽出し、文書の格納先をユーザに提示する。また、特許文献3に開示されている技術では、文書に付加された属性を自動的に抽出し、文書分類を繰り返し行うことで、階層的に文書を分類して格納する。
【0008】
しかし、これらの従来技術では、文書属性情報の抽出精度が完全ではなく、抽出誤りが発生した場合に、ユーザが期待する文書分類が行われないことがあるといった問題があった。
【0009】
また、特許文献4に開示されている技術では、2枚の印刷物を跨ぐデジタルペンの貼付ストロークを検出することで、電子書類の貼付け内容を管理する。しかし、この従来技術では、文書の分類作業に関しては、配慮されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第01/71473号公報
【特許文献2】特開2008−234078号公報
【特許文献3】特開2007−199843号公報
【特許文献4】特開2008−20973号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Mohamed Cheriet et al., 「Character Recognition Systems」, Wiley Interscience, 2007
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものである。
すなわち、本発明は、電子文書を管理する計算機を使用できない環境ならびにドット付紙文書を使用する環境下において、計算機の操作なしに、ユーザからのペンによる紙文書への書き込み指示によって実行可能な、電子文書管理システム内の文書分類方法を提供することを第1の課題とする。
また、本発明は、一度分類された文書グループに対して、その分類状態の解除をユーザからのペン操作により容易にできる文書分類解除方法を提供することを第2の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願の開示する発明のうち代表的なものは以下の通りである。
本発明の文書管理システムは、電子文書に関する情報を保持・管理すると共に、前記電子文書をドット付紙文書として印刷した際の印刷記録、および前記印刷したドット付紙文書と前記電子文書とを関連付ける印刷文書情報を管理するドット付紙文書管理手段と、前記ドット付紙文書の紙面上で記入された分類指示の情報とペンのIDと該紙面のIDを取得し、前記ドット付紙文書管理手段へ転送可能な少なくとも1つのデジタルペンとを備え、前記ドット付紙文書管理手段は、前記デジタルペンから与えられる前記紙文書の文書分類指示の有無を判断し、複数の前記紙文書に対して前記文書分類指示が与えられた場合に、前記文書分類指示に基き当該複数の紙文書に対応する複数の前記電子文書を少なくとも1つの文書グループとして保存することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、ユーザは文書分類の作業に要する時間を短縮できる。例えば、会議中や外出先などの計算機を使用できない環境下においても、ユーザは、紙文書の使用時に、使用している場所で、使用しているまとまりごとに文書を分類できるため、ユーザは計算機の操作なしに、電子文書管理システム内の文書分類を行うことができ、文書分類の作業に要する時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例に係る、文書管理システム全体の構成図である。
【図2】本発明で使用するデジタルペンの説明図である。
【図3A】本発明の実施例における情報管理部の構成図である。
【図3B】本発明の実施例における文書管理サーバを実現するプログラムの機能ブロックの例を示す図である。
【図3C】本発明の実施例におけるドット付き印刷管理サーバを実現するプログラムの機能ブロックの例を示す図である。
【図4A】本発明の実施例におけるユーザ情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図4B】ユーザ情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図5A】電子文書情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図5B】電子文書情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図5C】電子文書情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図6A】本発明の実施例における印刷情報のデータ構造の例を示す図である。
【図6B】印刷情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図6C】印刷情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図6D】印刷情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図6E】印刷情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図6F】印刷情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図7A】本発明の実施例における文書グループ情報のデータ構造の例を示す図である。
【図7B】文書グループ情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図8】本発明の実施例におけるフォルダ構造情報のデータ構造の例を示す図である。
【図9A】本発明の実施例におけるストローク情報のデータ構造の例を示す図である。
【図9B】ストローク情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図9C】ストローク情報のデータ構造の他の例を示す図である。
【図9D】本発明の実施例における各データベースの参照関係の説明図である。
【図10】本発明の実施例における文書分類作業の説明図である。
【図11】本発明の実施例における文書分類作業を説明する図である。
【図12】本発明の実施例における文書分類例を説明するタイムチャートである。
【図13】本発明の実施例における文書分類例の説明図である。
【図14】本発明の実施例における他の文書分類例の説明図である。
【図15】本発明の実施例における他の文書分類例の説明図である。
【図16】本発明の実施例における他の文書分類例の説明図である。
【図17】本発明の実施例における文書分類指示判定のフローチャートである。
【図18】本発明の実施例における文書分類指示判定のフローチャートである。
【図19】本発明の実施例における文書分類処理の全体を示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施例におけるグループ化型指定記入形状の例を示す図である。
【図21】本発明の実施例における文書分類解除例の説明図である。
【図22】文書分類解除の他の例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の一実施形態によれば、紙面上での記入位置と記入時刻を取得可能なデジタルペンによって紙面上への書き込みを電子化可能な手書き入力部、印刷元の電子文書と印刷文書の対応付けおよびそれら文書の保管を行う文書管理部、印刷された紙文書と当該紙文書への手書き記入の管理を行う手書き記入管理部、紙面上への記入が通常の記入であるかそれとも文書分類指示であるかを判断可能な計算部を有すことを特徴とする文書管理システムであって、紙面上への記入が文書分類指示であると判断された場合には、当該文書に対応する電子文書を同一フォルダ内に分類する。
【0017】
また、他の実施形態によれば、上記文書管理システムでおいて、デジタルペンによる記入がなされた文書が既にいずれかの文書グループに分類された分類済文書であるかを判断する文書管理部、さらに紙面上への記入が通常の記入であるか文書分類解除指示であるかを判断する計算部を有し、文書分類指示に引き続いてなされた文書分類解除指示であった場合には、当該文書グループに対応する電子文書の集合を、現在のフォルダへの格納状態から元の格納状態へ戻す。
【0018】
また、他の実施形態によれば、上記文書管理システムにおいて、文書分類の際に、既にフォルダ内に格納された複数の文書グループを対象に更なる分類処理を行う場合には、現在の文書分類階層構造の中に新たな部分的文書分類階層構造を作成し、ユーザの意図に沿い、あるいはユーザが意識することなく新しい文書分類階層構造を作成する。
【実施例】
【0019】
以下、本発明の一実施例になるデジタルペンを用いた文書管理システムおよび文書管理方法について、図面を用いて詳細に説明する。
本発明の実施には、ユーザのペンによるドット付紙文書に対する書き込みを電子的にシステム内に取り込むための手書き電子化デバイス、ユーザのドット付紙文書に対する書き込みが、文書分類を指示するための書き込みであるのか、その他のドット付紙文書に対する書き込みであるのかを判断する判定処理、文書分類状態やフォルダの階層構造を管理するためのデータ構造、が必要となる。
【0020】
以下ではまず、システム構成とデータ構造について説明する。次に、文書分類作業の具体例について説明する。最後に、各処理の詳細について説明する。
【0021】
[システム構成]
本発明の一実施例になる文書管理システムの構成図を、図1に示す。本実施例の文書管理システムは、ネットワーク140を介して、システム全体の情報を管理する文書管理サーバ100と、システムを利用するユーザの端末(PC端末110またはネットワーク接続可能な通信端末である携帯端末120)、印刷装置130、およびドット付印刷管理サーバ150が接続される。PC端末110および携帯端末120は合わせて1つ以上接続される。以下、PC端末110と携帯端末120を合わせてクライアント端末と呼ぶことにする。
【0022】
文書管理サーバ100は、システムの管理、制御に必要な情報を格納する各種情報DBを管理する情報管理部101、プログラムを用いて各種演算処理を行う計算部102、ネットワーク140を介してクライアント端末や印刷装置とのデータ通信を行う通信部103、及びプログラムや各種データを保持するメモリ等を備えている。PC端末110は入力部112、転送部113を備えている。携帯端末120は転送部122を備えている。ドット付印刷管理サーバ150は、ドット計算部151及び印刷管理部152を備えている。なお、携帯端末120及びドット付印刷管理サーバ150も、文書管理サーバ100やPC端末110と同様に、CPU、メモリ、通信インターフェース等で構成される情報処理機能及び通信を備えている。
【0023】
文書管理サーバ100は、プログラムを計算部102で実行することで実現される機能として、次のような手段を備えている。
【0024】
(1)デジタルペンによる紙面への書き込み情報が複数の電子文書を1つのグループに分類するためにクライアントから与えられる紙文書への記入情報、すなわち文書分類指示であるか否かを判断する文書分類指示判断手段、
(2)文書分類指示記入が与えられた場合に、文書分類対象となる複数の電子文書を1つの前記フォルダに保存する電子文書分類手段、
(3)フォルダの階層構造を管理可能なフォルダ構造管理手段、
(4)文書分類対象が分類済文書であった場合に、フォルダを階層化もしくは1つのフォルダに再分類する電子文書再分類手段、
(5)文書分類指示記入が与えられた文書分類対象のうち、どれか1つを当該文書グループの代表文書もしくは代表文書グループとする代表文書管理手段、
(6)既にフォルダに分類された分類済文書への書き込み情報が当該文書グループの文書分類状態を解除するための文書分類解除指示記入であるか否かを判断する文書分類解除指示判断手段、
(7)デジタルペンによる紙面への書き込み情報が、複数の電子文書をいずれの型にグループ化するものかを判定する、文書分類グループ化型指示判定手段。
【0025】
ドット付印刷管理サーバ150は、プログラムを実行することで実現される機能として、電子文書に対応付けてドットパターン情報を紙(例えば、普通紙)に印刷するドットパターンを生成するドット生成手段(ドット計算部)151と、ドット文書の印刷を制御するドット印刷制御手段と、電子文書ドット電子文書を印刷した際の印刷記録および印刷した紙文書と記文書格納手段の電子文書とを関連付ける印刷文書情報を管理する印刷文書情報管理手段(印刷管理部152)とを備えている。
【0026】
クライアント端末(110,120)にはドット付紙文書への書き込みを電子的に記録するデジタルペン200(200Aもしくは200B)が各々接続される。デジタルペンはユーザが単体で持ち運び自在であり、デジタルペンとクライアント端末の接続の方法は、有線接続手段であっても、無線通信手段によりローカルネットワーク141を経由して行うものであってもよく、その手段に依るものではない。ユーザは、デジタルペン200をクライアント端末から分離した状態で、ドット付紙文書210(210A,210B,―,210N)への書き込みを行うことが可能であり、ユーザがこのデジタルペン200をクライアント端末の所定の位置にセットするなどの所定の操作を行うことにより、デジタルペン内部の情報がクライアント端末へ転送される。デジタルペンからクライアント端末へ転送される情報には、文書分類指示の情報と、文書グループ型指示の情報とが含まれる。
【0027】
ドット付印刷管理サーバ150は、クライアント端末を経由したユーザからの印刷要求を受け、印刷装置130にドット付き印刷の要求を出す。その際に、デジタルペン200のペン先が紙面上を動いた位置を観測するためのドットパターン情報を紙に印刷するドットパターンをドット計算部151で計算する。印刷装置130は、クライアント端末を経由したユーザからの印刷要求を受けて、ドット計算部151で計算されたドットパターンに基いて、ドット付紙文書210を印刷する。このとき、ドット付印刷管理サーバ150の印刷管理部152は、印刷装置130で印刷するドット付紙文書の情報(印刷記録)、および、印刷した紙文書とドット付印刷管理サーバ150に記録保持される電子文書とを関連付けた印刷文書情報(電子文書のIDと印刷した紙面の紙固体ID等)を生成し、保持する。
【0028】
なお、ドット付印刷管理サーバの機能と文書管理サーバの機能を1つに纏め、ドット付紙文書管理手段として構成しても良い。
【0029】
また、クライアント端末がネットワークを介することなく文書管理サーバ上に実装されていても構わない。この場合は、デジタルペン200から文書管理サーバへ直接、情報が転送されることになる。
【0030】
ユーザの文書分類指示に基いて分類され情報管理部101に保存された電子文書について、ユーザは、クライアント端末を経由してアクセスすることで、所望の電子文書を容易に抽出し、利用することが可能になる。
【0031】
図2は、本発明の一実施形態における、デジタルペン200による紙面上の座標取得の説明図である。
デジタルペン200は、カメラ201、CPU、メモリを含む情報処理部202、記録部214、通信インターフェース(転送部)215、電池及び筆圧センサ(図示略)を備える。また、デジタルペン200は、インク又は黒鉛により筆記可能なペン先を備える。これにより、デジタルペンは、ドット付紙文書の紙面上での記入位置と記入時刻と記入に用いたペンのIDと記入した紙面の固体IDを取得可能である。
【0032】
すなわち、ユーザは、デジタルペン200を、位置検出用のドット211が印刷された用紙、すなわち、ドット付紙文書210と共に用いる。ここで、用紙210の一部211を拡大して、ドット213を説明する。用紙210には、紙面上での座標を得るために紙面上に一意に配列されたドットパターンすなわち、丸印で示した複数の小さなドット213のパターンが印刷されている。このドット213のパターンは、破線で示す仮想的な格子線の交点(基準点)212から上下左右にずれた位置に印刷されている。
【0033】
紙に文字、図形がデジタルペン200で書かれると、その文字や図形の筆跡は紙面上に視認可能な状態で残る。デジタルペン200は、ペン先が紙に接したことを筆圧センサが検出すると、カメラ201によって、紙上に印刷されたドット213を撮影する。デジタルペン200のカメラ201は、例えば、6×6個のドット213を含む領域を撮影する。すなわち、ユーザがデジタルペン200によって紙面へ書き込みを行う際に、カメラ201によってドットパターンを読み取り、ペン先が紙面上のどの座標を動いたかを記録し、書き込みを電子化する。これにより、ユーザの「文書分類指示」及び「文書グループ化型指示」の情報が取得される。なお、「文書グループ化型指示」の情報に関しては、デジタルペン200に別途操作ボタンを設けて指示できるようにしても良い。
【0034】
デジタルペン200の情報処理部202は、カメラ201で撮影したドットパターンから、当該ドットパターンが存在するドット付紙文書上の絶対座標を求める。この絶対座標は、広大な平面領域における当該ドットパターンが存在する座標である。この広大な平面領域は、ドットパターンを重複しないように配置できる全領域であり、これによりデジタルペン200が紙面上の任意の位置に書かれても、記入された紙面上の座標値を得ることができる。
その他、デジタルペンの座標取得の詳細は、例えば特許文献1に開示されている。なお、デジタルペンが消耗などで使用困難になった場合、同じユーザが同じペンIDを継続して使用可能にするために、デジタルペンが変わっても同じペンIDを設定できるようにしても良い。
【0035】
図3Aは、図1に記載の情報管理部101のデータベース構成を表した図である。文書管理サーバ100の情報管理部101は、以下に述べる情報を格納する各種情報DBを持つ。すなわち、クライアント端末を利用するユーザに関する情報を保持するユーザ情報DB301、電子文書に関する情報を保持する電子文書情報DB302、紙文書の印刷時の印刷情報および印刷した紙文書に関する情報を保持する印刷情報DB303、文書分類に関する情報を保持する文書グループ情報DB304、文書管理フォルダ構造の情報を保持するフォルダ構造情報DB305、紙文書に書き込まれたストロークに関する情報を保持するストローク情報DB306である。
【0036】
図3Bは、システム全体の処理を行うために、文書管理サーバ100のメモリに保持され、CPUで実行される各種プログラムの機能ブロック図を表した図である。文書管理サーバ100は、ドット付紙文書に与えられた書き込みが文書分類指示であるか否かを判定する文書分類指示判定プログラム311、文書分類解除指示であるか否かを判定する文書分類解除指示判定プログラム312、文書分類指示が与えられた場合に、記入が与えられた紙文書に対応する電子文書を同一フォルダに保存する電子文書分類プログラム313、現在の文書管理システム内のフォルダ構造および電子文書のグループ化情報を管理するフォルダ構造管理プログラム314、既にグループ化されている文書に対して文書分類指示が与えられた場合に、現在のグループ化の状態に応じて階層構造のフォルダを作成し文書を保存する電子文書再分類プログラム315、グループ化文書のうちどの文書が代表文書であるかを管理する代表文書管理プログラム316、デジタルペンによる紙面への書き込み情報が複数の電子文書をいずれの型にグループ化するものかを判定する文書分類グループ化型指示判定プログラム317を持つ。
【0037】
図3Cは、システム全体の処理を行うために、ドット付印刷管理サーバ150のメモリに保持され、CPUで実行される各種プログラムの機能ブロック図を表した図である。ドット付印刷管理サーバ150は、印刷要求を受けた際に、印刷情報を記録する印刷文書情報記録プログラム321、紙文書に印刷するドットパターンを生成するドット生成プログラム322、印刷装置にドット付紙文書の印刷要求を出すドット付印刷プログラム323を持つ。なお、図3B、図3Cの機能ブロックは、一例であり、複数のプログラムを1つに纏めたりあるいは1つのプログラムをさらに細分化して構成しても差し支えないことは言うまでもない。また、先にも述べたとおり、文書管理サーバ100及びドット付印刷管理サーバ150に代えて、ドット付印刷管理サーバの機能を実現するプログラムと文書管理サーバの機能を実現するプログラムとを備えた、ドット付紙文書管理手段として構成しても良い。
【0038】
次に、情報管理部101の各データ構造について説明する。ユーザ情報の例を図4Aに示す。ユーザ情報400は、ユーザID401、ユーザ名402、該当ユーザが所有するペンのペンID403を持つ。他のユーザ情報の例を、図4Bに示す。ユーザ情報410は、ユーザID411、ユーザ名412、該当ユーザが所有するペンのペンID413を持つ。
【0039】
ユーザ情報を参照することで、ドット付紙文書に記入したペンのペンIDからユーザ(U02、03等)を特定することができる。また、使用するペンが変更になった場合には、ユーザ情報400のペンID403、ユーザ情報410のペンID413を変更することで、異なるペンでも同一のユーザが使用したものと判断できる。
【0040】
電子文書情報の例を、図5Aに示す。電子文書情報500は、電子文書ID501、電子文書名502、当該電子文書の作成ユーザID503、電子文書の作成日時504、電子文書の最終更新日時505を持つ。電子文書情報は電子文書作成時に、自動で生成される。他の日時に作成、更新された電子文書情報の例を、図5B、図5Cに示す。電子文書情報510は、電子文書ID511、電子文書名512、当該電子文書の作成ユーザID513、電子文書の作成日時514、電子文書の最終更新日時515を持ち、電子文書情報520は、電子文書ID521、電子文書名522、当該電子文書の作成ユーザID523、電子文書の作成日時524、電子文書の最終更新日時525を持つ。
【0041】
印刷情報の例を図6Aに示す。印刷情報600は、印刷された紙文書ごと固有に割り当てられた印刷ID601、紙文書の印刷元となる電子文書のID602、印刷ユーザID603、紙文書の紙面数である印刷枚数604、印刷紙面ごとに固有に割り当てられた紙固体ID605、印刷日時606、当該紙文書に書き込まれたストロークID607を持つ。他の日時に印刷された印刷情報の例を図6B〜図6Fに示す。印刷情報610〜650は、印刷情報600と同様に、印刷ID611〜651、紙文書の印刷元となる電子文書のID612〜652、印刷ユーザID613〜653、紙文書の紙面数である印刷枚数614〜654、印刷紙面ごとに固有に割り当てられた紙固体ID615〜655、印刷日時616〜656、当該紙文書に書き込まれたストロークID617〜657を持つ。印刷情報600〜650は、サーバ内の電子文書を印刷する際に自動で生成され、その都度新しい印刷IDが割り当てられる。印刷情報を参照することで、サーバ内にある印刷元となった電子文書と紙文書を紐づけることができる。
【0042】
文書グループ情報の例を図7Aに示す。文書グループ情報700は、分類された文書グループ固有のIDである文書グループID701、文書グループの代表文書もしくは代表文書グループのID702を持つ。代表文書は文書そのものか、もしくは既にグループ化された文書グループでもよく、代表文書/文書グループIDには、印刷情報の印刷文書IDあるいは文書グループ情報の文書グループIDが記述される。また、文書グループ情報は、当該文書グループに属する印刷文書もしくは文書グループのIDである所属文書ID703、文書分類指示を行ったユーザID704、文書分類指示の取得先のペンID705、グループ化型706を保持する。同じデジタルペンが使用された文書グループ情報の他の例を図7Bに示す。文書グループ情報710は、文書グループID711、ID712、所属文書ID713、ユーザID714、文書分類指示の取得先のペンID715、グループ化型716を保持する。
【0043】
グループ化型706、716は、文書分類指示取得時に作成されるフォルダ構造を表すものであり、次のいずれかが指定される。
【0044】
「FLAT_GROUPING」:分類対象文書を、既存フォルダのうちの代表フォルダとなるフォルダに追加する。
【0045】
「TREE_GROUPING」:分類対象文書を新しいフォルダを作成し保存する。分類対象文書が既に分類済みの分類済文書である場合は、分類済文書が保存されているフォルダの上位フォルダを作成して、フォルダを階層化する。
【0046】
「SINGLE_TREE_GROUPING」:分類指示あった分類対象文書のみを対象とし、対象となる文書を新しいフォルダを作成し分類する。
文書グループ情報を参照することで、印刷された紙文書がどの文書グループに所属するのかを管理することができる。
【0047】
フォルダ構造情報の例を図8に示す。フォルダ構造情報800は、フォルダID801、フォルダ名802、該当文書グループID803、当該フォルダが含まれる上位フォルダID804、当該フォルダが持つ0個以上の下位フォルダID805、当該フォルダ内に保存されている電子文書の印刷ID806、グループ化日時807を持つ。フォルダ構造情報は、上位フォルダと下位フォルダの関係で、相互に参照し合うことで文書管理システム内のフォルダ階層構造全体を表現する。
【0048】
ストローク情報の例を図9Aに示す。ストローク情報900は、ストロークID901、当該ストロークを記入したユーザID902およびペンID903、記入開始時刻904、記入終了時刻905を持つ。ストローク情報は、デジタルペンからネットワークを介して筆記情報が情報管理部に転送された際に生成され、ストロークIDは生成時に1ずつインクリメントされて割り当てられたシリアルIDとなる。ストローク情報の他の例を図9B,図9Cに示す。図9A〜図9Cに示した3つのストローク情報は、同じユーザIDが同じデジタルペンを使用して、ほぼ同じ時刻に連続して記入した連続したストロークIDS02,S03,S04を有している。
【0049】
図9Dに、以上に説明した、電子文書情報、印刷情報、文書グループ情報、フォルダ構造情報、ストローク情報の参照関係を示す。フォルダ構造情報2000、2010、2020が参照関係の最上位となる。フォルダ構造情報は、相互に上位フォルダと下位フォルダによって参照される。図9Dの例の場合、フォルダ構造情報2000の上位フォルダID2002がフォルダ構造情報2010のフォルダID2011(ID:F03)を参照し、下位フォルダID2003がフォルダ構造情報2020のフォルダID2021(ID:F05)を参照する。以下、全てのフォルダ構造情報が互いに参照しあうことで、全てのフォルダ階層を表現できる。
【0050】
また、フォルダ構造情報2020の該当文書グループID2022が文書グループ情報2040の文書グループID2041を参照する。所属文書ID2042が印刷情報2050、2060の印刷ID2051、2061を参照する。所属文書ID2042には1つないし複数の印刷IDまたは文書グループID、例えばP02,−,P03が記録される。さらに、印刷情報2050の電子文書ID2052が文書情報2070の電子文書ID2071を参照する。これは印刷された紙文書と元となる電子データの関係となる。また、印刷文書には様々な手書きストロークが書かれるが、これは該当ストロークID2053がストローク情報2080および2090のストロークID2081および2091を参照することで実現できる。印刷情報2050の該当ストロークID2053には、任意数のストロークID、例えばS02,−,S05が記録される。同様に、印刷情報2060の該当ストロークIDには、例えばS06が記録される。
【0051】
以上のフォルダ構造情報の参照関係を、図1の情報管理部101が管理することにより、文書分類構造、文書印刷履歴、印刷文書への記入を管理することが可能となる。
[文書分類作業]
次に、文書分類作業の流れについて、図10の文書分類作業の説明図および図11の文書分類作業のフローチャートを用いて説明する。文書分類指示判定手段は、デジタルペンによる紙面への書き込みが、複数の電子文書を1つのグループに分類するためにクライアント端末から与えられる紙文書への記入情報である文書分類指示であるか否かを判断し、この判断結果に基いて文書分類作業が行われる。
【0052】
まず、ユーザがクライアント端末1050からドット付印刷管理サーバ1040に対して、ネットワーク1020を介してドット付印刷要求を出し、ドット付印刷プログラム1041が起動される(図11のステップ1101)。このときの文書管理サーバ1060の情報管理部1030内の電子文書情報1001は図5A〜5Cの表500、510、520のようになり、印刷情報1002は図6A〜6Cの表600、610、620のようになる。電子文書(電子文書ID:D01、D02、D03)の印刷指示を受けて、ドット付印刷管理サーバ1040は印刷装置1000から、ドット付紙文書1003(印刷ID:P01)、1004(印刷ID:P02)、1005(印刷ID:P03)を印刷する(ステップ1102)。この際に、電子文書を印刷した際の印刷記録、および印刷した紙文書と電子文書とを関連付ける印刷文書情報が新たにドット付印刷管理サーバ内に作成され、登録される(ステップ1103)。
【0053】
次に、印刷された紙文書1003、1004、1005に対して、ユーザがデジタルペン1009(ペンID:XX-WW-BB-CC、図4A参照)で、所定の短い時間間隔δ以内に連続したストローク1006(ストロークID:S02)、1007(ストロークID:S03)、1008(ストロークID:S04)を書き込む(ステップ1104)。図10の例では、ストロークとしてチェックマークが書き込まれている。また、このチェックマークに続けてデジタルペンで記載された丸印は文書分類グループ化型の例えば「TREE_GROUPING」の指示である。このストロークに関する情報及び文書分類グループ化型に関する情報は、デジタルペン1009の記録部に保持される。このストローク情報の例は、図9A〜9Cの表900、910、920に示したとおりである。また、文書グループ情報の例は、図7A〜7Bの表700、710に示したとおりである。
【0054】
ユーザがこのデジタルペン1009をクライアント端末1050に接続すると、記録部に書き込まれたストローク群やグループ化型の情報はデジタルペンの転送部からクライアント端末1050を経由して文書管理サーバ1060に転送され、登録される(ステップ1105、1106)。登録されたストローク情報を文書分類指示判定プログラム1062により解析すると共に、グループ化型の情報を文書分類グループ化型指示判定プログラム317により解析し(ステップ1107)、文書分類指示であると判断されれば、文書分類(ステップ1108)が行われる。その際の文書グループ情報1010を図7Aの表700に、フォルダ構造情報1011を図8の表800に示す。この図10の例では、紙文書1003、1004、1005に対応する文書管理サーバ1060内の電子文書1013(印刷ID:P01)、1014(印刷ID:P02)、1015(印刷ID:P03)が、フォルダ1012(フォルダID:F04)に分類され、グループ化型は「TREE_GROUPING」となる。
[文書分類の例]
デジタルペンの操作(図11のステップ1107)に基き、文書管理サーバ1060において実行される文書分類(ステップ1108)のバリエーションを、図12〜図16に示す。
まず、複数の紙文書の「グループ化」のために、複数の異なる紙にあらかじめ定められた所定の時間間隔δ以内に連続して書き込みが与える例を、図12で説明する。図12における、紙文書の印刷情報を図6A〜6Cの表600、610、620に、ユーザ情報を図4Aの表400に示す。異なる日時に印刷された複数の紙文書1201(印刷ID:P01)、1202(印刷ID:P02)、1203(印刷ID:P03)に対して、デジタルペン1204(ペンID:XX-WW-BB-CC)で前ストロークに対して所定の時間間隔δ以内に、ストローク群及びグループ化型の指示マーク1205、1206、1207を記入することで、これらが文書分類指示となり、この文書分類指示に基いてフォルダ1208の中に印刷文書に対応した電子文書1209、1210、1211が保存される。なお、連続して書き込みが行われたか否かの具体的な判定処理については、後で説明する。このとき、文書グループ化情報1250(文書グループID:G01)の所属文書ID1253は「P01、P02、P03」となり、グループ化型は「TREE_GROUPING」となる。また、フォルダ構造情報1260(フォルダID:F04)の該当文書グループID1263は「G01」となり、格納文書ID1266は「P01、P02、P03」となる。
【0055】
次に、複数の紙文書の「グループ化」のために、異なる紙に同一表記文字列の書き込みを連続して与えられる例を、図13で説明する。図13の例における紙文書の印刷情報を図6D〜6Fの表630、640、650に示す。異なる日時に印刷された複数の紙文書1301(印刷ID:P01)、1302(印刷ID:P02)、1303(印刷ID:P03)に対して、デジタルペン1304(ペンID:XX-WW-BB-CC)で、連続した同表記のストローク群及びグループ化型の指示マーク1305、1306、1307を与えることで、これらが文書分類指示となる。この文書分類指示に基いてフォルダ1308が作成され、その中に印刷文書に対応した電子文書1309、1310、1311が格納される。このときフォルダ構造情報1360のフォルダ名1362は、ストローク群1305、1306、1307を文字認識した結果である「WBC」となる。文字認識手段は例えば、I.文字画像からの特徴量抽出、II.特徴量を比較し判別、の手順からなる。IおよびIIの方式の例として、非特許文献1に開示されているchaincodes(P.76)、k-Nearest-Neighbor Method(PP.140-142)などがある。但し、本発明で用いる文字認識手段はこれに限定されない。他の代替手段であってもよい。
【0056】
次に、例えば図12のフォルダ1208や図13のフォルダ1308のように、既に分類され「グループ化」されている複数の文書グループを、ユーザの指定したグループ型に変更する際の処理例を図14〜図15に示す。
まず、グループ型の指定により複数の文書グループを階層化する、「TREE_GROUPING」(フォルダの階層化)を行う例を図14で説明する。図14の例における電子文書情報は、図6A〜6Fの表600、610、620、630、640、650に示すものとする。ここでは、既に分類された文書グループ1401(文書グループID:G01)および1405(文書グループID:G02)があり、それぞれ文書フォルダ内ではフォルダ1411(フォルダ構造情報1470に対応、フォルダID:F04)、1412(フォルダ構造情報1480に対応、フォルダID:F05)内に保存されている。クライアント端末から文書分類指示が与えられた際に、文書分類対象が既に分類済の文書であった場合には、フォルダを階層化して保存する。すなわち、既に存在するフォルダのうちの1つに保存するそれらの代表文書1402(印刷ID:P01)、1406(印刷ID:P04)にユーザがデジタルペン1409で文書分類指示を与えることで、上位フォルダ1410(フォルダ構造情報1460に対応、フォルダID:F08)を作成し、階層化されたフォルダを作成する。このとき、階層化されたフォルダ内の文書グループ情報1450の所属文書ID1454は「G01、G02」となり、グループ化型1456は「TREE_GROUPING」となる。またフォルダ構造情報1460の下位フォルダID1465は「F04、F05」となり、フォルダ構造情報1470の上位フォルダ1475、フォルダ構造情報1480の上位フォルダ1485は、「F08」となる。
【0057】
次に、ユーザにより指定されたグループ型がFLAT_GROUPINGの場合は、分類対象文書および分類対象文書と同グループとなっている文書全てを取得し、既存のフォルダの代表フォルダに移動する。この例を図15で説明する。
【0058】
FLAT_GROUPINGの場合は、どれか1つを当該文書グループの代表文書もしくは代表文書グループとする。例えば、最も早い時刻に前記文書分類指示が与えられた文書を当該文書グループの代表文書とする。図15の例では、既に分類された文書グループ1501(文書グループID:G01)と、文書グループ1505(文書グループID:G02)の各代表文書1502(印刷ID:P01)と1506(印刷ID:P04)にデジタルペン1509で分類指示及びグループ化型の指示マークを与えることで、既に存在するフォルダ1510(「20081104」)に印刷文書1502(印刷ID:P01)、1503(印刷ID:P02)、1504(印刷ID:P03)、1506(印刷ID:P04)、1507(印刷ID:P05)、1508(印刷ID:P06)を保存する。保存先となるフォルダは、最も早い時刻に文書分類指示が与えられた(図12の文書グループ1260に相当する)文書グループ情報1550(文書グループID:G01)に属するフォルダ構造情報1560(フォルダID:F04)である。このとき、(図13のフォルダ1308に相当する)「WBC」は空フォルダとなるため自動削除される。
【0059】
ユーザにより指定されたグループ化型が、SINGLE_TREE_GROUPINGの場合は、分類対象文書のみを取得し、新しいフォルダを作成し、保存する。この例を図16に示す。図16の例では、既に分類済の文書グループ1601(文書グループID:G01)と1605(文書グループID:G02)の代表文書1602(印刷ID:P01)及び1606(印刷ID:P04)に各々デジタルペン1609で分類指示を与えることで、分類指示を与えた文書のみ、つまり印刷文書1602と1606のみの情報を、新しいフォルダ1610(「20081228」(フォルダID:F09))のフォルダ構造情報1660に格納する。このとき文書グループ情報1650のグループ化型1656は「SINGLE_TREE_GROUPING」となる。
[文書分類の判定処理]
次に、図11のステップ1107の文書分類指示判定処理、及び図12〜図16の[文書分類の例]で述べた処理を纏めた、詳細なフローチャートを図17に示す。まず、時刻順に登録されたストロークで未処理のもののうち最も時刻が古いもの、つまりストローク情報のストロークIDが最小のものを参照する(ステップ1701)。次に、参照ストロークの記入開始時刻と、参照ストロークと前ストロークとの記入終了時刻の差がδ以内でかつ印刷IDが異なる紙文書記入されていた場合に、参照ストロークおよび前ストロークを文書分類指示として登録する。(ステップ1702、ステップ1703)。また、グループ化型の指示マークについても同様にして登録する。この処理を上記ステップ1702の条件を満たす限り繰り返し、最終的に文書分類指示があれば、文書分類処理を実行する(ステップ1705)。以上の処理を、残りストロークがなくなるまで繰り返す。
【0060】
次に、文書分類指示判定処理の変形例を説明する。上記図17の例では、ある短時間に連続した記入が与えられることで、文書分類指示と判定したが、図13の例のように、異なる印刷IDを持つ紙文書に同一文字列の記入が与えられた場合にも、文書分類指示と判断する方法もある。この場合の判定処理のフローチャートを図18に示す。まず、未処理のストロークに対して文字認識を行う(ステップ1801)。このときに異なる印刷IDの文書に対して、同一文字列があるかを判断する(ステップ1802)。同一文字列があれば、次に同一文字列を作っているストロークを参照し(ステップ1803)、それが全未処理ストロークの中でストロークIDが連続しているかを判断する(ステップ1804)。連続していた場合は、当該ストロークを文書分類指示であると判定し、文書分類処理を実行する(ステップ1805)。
[文書分類処理]
次に、図17の文書分類処理1705および図18の文書分類処理1805の詳細なフローチャートを図19に示す。まず、文書グループ情報を参照し、分類対象文書で既に文書グループに所属している文書数を調べる(ステップ1901)。分類対象文書がすべて未分類の文書であれば、グループ化型をSINGLE_TREE_GROUPINGとする(ステップ1902)。また、対象文書のうちの一つが既にグループ化されている文書であれば、グループ化型をFLAT_GROUPINGとする(ステップ1903)。その他の場合は、ユーザにより指定されたグループ型によって以後の処理が決定される(ステップ1904)。グループ型がFLAT_GROUPINGの場合は、分類対象文書および分類対象文書と同グループとなっている文書全てを取得し、既存のフォルダの代表フォルダに移動する。また、当該処理の際に、空になったフォルダがあれば削除する。代表フォルダは、既存フォルダが1つの場合はそのフォルダ、2つ以上の場合は、最も早い時刻に分類指示が与えられた分類対象文書が属するフォルダとなる(ステップ1905、1906)。グループ化型が、TREE_GROUPINGの場合は、分類対象文書が分類されているフォルダもしくは分類対象文書が未分類文書であれば分類対象文書を取得する。そして、新たに上位フォルダとなる文書を作成してその中に保存する。上位フォルダの作成場所は、当該フォルダもしくは分類対象文書が同フォルダ内に存在すれば、その中に作成し、異なるフォルダ内に存在すれば、最も早い時刻に分類指示が与えられた分類対象文書が存在するフォルダの上位フォルダとする(ステップ1907、1908)。グループ化型が、SINGLE_TREE_GROUPINGの場合は、分類対象文書のみを取得し、新しいフォルダを作成し、保存する。フォルダの作成場所はシステムの最上位フォルダとする(ステップ1909、1910)。
【0061】
文書分類処理時における、文書グループ情報のグループ型の指定は、基本的には、ユーザがデジタルペンで紙文書へ文書分類指示を行う際に関連付けて行われる。例えば、上記実施例で述べたように、グループ化型を指定するための書き込み形状であるグループ化型指定記入形状をあらかじめ定めておき、ストローク情報の記入に続いて行われたグループ化型指定記入形状を判定することで、グループ化型を設定する。グループ化型指定記入形状の例を図20の(a)〜(F)に示す。なお、グループ化型指定記入形状は図20に挙げたものに限らず、1ストロークで記入できる形状であれば、その形状は問わない。また、デジタルペンによるストローク情報の記入とグループ化型の指定の記入には、同じ形状を使用しそれらの位置関係で両者を区別してもよく、形状のみで両者を区別できるようにしても良い。
【0062】
また、文書グループ情報のグループ化型を指定する他の方法として、文書管理システム内で事前にユーザが設定した「グループ型」に固定しておくことも考えられる。また、デジタルペンに別途設けたボタンによって、切り替えてもよい。
[文書分類解除処理]
次に、既にグループ化された分類済文書グループに対する、文書分類状態解除の方法を以下に示す。
上記文書分類の作業時、例えば、会議中に、一旦行った文書分類を変更したい場合や、文書分類の誤りを修正したい場合がある。このような時は、一旦行った文書分類を解除し、改めて、新規に文書分類の作業を行うことになる。
【0063】
文書分類解除は、文書分類を行った際の紙文書への書き込みを短時間に再度行うことで実現される。つまり、文書分類指示を与えた分類済文書に対して、引き続いてデジタルペンにより指示を与えたものが文書分類解除指示となる。文書分類解除指示判断手段は、既にフォルダに分類された分類済文書への書き込み情報が当該文書グループの文書分類状態を解除するための文書分類解除指示であるか否かを判断する。そして、文書分類解除指示であれば、当該文書グループの文書分類状態を解除する。
【0064】
図21の例では、分類済文書グループ2101の分類済文書2102、2103、2104に対して、デジタルペン2109により文書分類指示と同様の書き込み2105、2106、2107を与えることで、これら書き込みが文書分類解除指示となる。ユーザからクライアント端末を経由してこのような文書分類解除指示が与えられると、文書分類解除処理が行われ、フォルダ2110(フォルダID:F08)が削除される。このとき、フォルダ2110に関するフォルダ構造情報2160と、分類済文書グループ2102、2103、2104に関する文書グループ情報2150が削除される。
【0065】
また、図22の例では、分類済文書グループ2201の代表文書2202と分類済文書グループ2205の代表文書2206に対して、各々デジタルペン2209により、文書分類指示と同様の書き込み22210と2211が与えられることによって、文書分類解除指示であると判断される。書き込みが与えられた紙文書が当該文書グループの代表文書であるかは、当該文書グループの文書グループ情報2250の代表文書/文書グループIDを参照することでわかる。文書分類解除指示が与えられた場合には、当該文書グループが保存されているフォルダ2213と2214の上位フォルダ2212が削除される。このとき上位フォルダ2212に関するフォルダ構造情報2260と文書グループ情報2250も削除される。また、フォルダ2213に関するフォルダ構造情報2270の上位フォルダID2274とフォルダ2214に関するフォルダ構造情報2280の上位フォルダID2284が「F08」→「--」と変更される。
【0066】
以上述べた通り、本発明によれば、ユーザがデジタルペンによるドット付紙文書へ書き込み指示を行うことにより、電子文書管理システムの計算機を操作することなく、電子文書管理システム内に格納された文書データの分類を行うことができる。ユーザは、例えば、会議中や外出先などの計算機を使用できない環境下においても、ドット付紙文書の使用時に、デジタルペンにより、任意のまとまりごとにドット付紙文書を分類できる。この分類処理の情報は、デジタルペンを経由して電子文書管理システムに入力され、ドット付紙面上への記入が通常の記入であるかそれとも文書分類指示であるかが自動的に判定処理され、文書分類指示やグループ化の指示であると判断された場合には、当該文書に対応する電子文書の格納データを更新する。これにより、ユーザは、任意の場所で、計算機の操作なしに、電子文書管理システム内の文書の分類やグループ化を行うことができ、文書分類の作業に要する時間を短縮できる。
【符号の説明】
【0067】
100…文書管理サーバ、101…情報管理部、111、140…ネットワーク、141…ローカルネットワーク、200…デジタルペン、201…カメラ、210…用紙、212…格子線の交点、ドット…213、1003、1004、1005…紙文書、1006、1007、1008…ストローク、1013、1014、1015…電子文書、1012…フォルダ、1201、1202、1203…紙文書、1205、1206、1207…ストローク、1204…デジタルペン、1208…フォルダ、1209、1210、1211…電子文書、1301、1302、1303…紙文書、1305、1306、1307…ストローク、1304…デジタルペン、1308…フォルダ、1309、1310、1311…電子文書、1401、1405…文書グループ、1402、1403、1404、1406、1407、1408…紙文書、1409…デジタルペン、1410…上位フォルダ、1411、1412…フォルダ、1501、1505…文書グループ、1502、1503、1504、1506、1507、1508…紙文書、1509…デジタルペン、1510…フォルダ1601、1605…文書グループ、1602、1603、1604、1606、1607、1608…紙文書、1609…デジタルペン、1610…フォルダ、2000、2010、2020…フォルダ構造情報、2040…文書グループ情報、2050、2060…印刷情報、2070…電子文書情報、2080、2090…ストローク情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子文書に関する情報を保持・管理すると共に、前記電子文書をドット付紙文書として印刷した際の印刷記録、および前記印刷したドット付紙文書と前記電子文書とを関連付ける印刷文書情報を管理するドット付紙文書管理手段と、
前記ドット付紙文書の紙面上で記入された分類指示の情報とペンのIDと該紙面のIDを取得し、前記ドット付紙文書管理手段へ転送可能な少なくとも1つのデジタルペンとを備え、
前記ドット付紙文書管理手段は、前記デジタルペンから与えられる前記紙文書の文書分類指示の有無を判断し、複数の前記紙文書に対して前記文書分類指示が与えられた場合に、前記文書分類指示に基き当該複数の紙文書に対応する複数の前記電子文書を少なくとも1つの文書グループとして保存することを特徴とする文書管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の文書管理システムにおいて、
前記デジタルペンによる前記分類指示の情報は、前記紙文書の文書分類指示を与える該紙面上での記入位置と記入時刻の情報を含むストローク情報と、前記文書グループのグループ化型に関する情報であることを特徴とする文書管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の文書管理システムにおいて、
前記ドット付紙文書は、前記紙面上での座標を得るために該紙面上に一意に配列されたドットパターンを有し、
前記デジタルペンは、前記ドットパターンを読み取るためのカメラを有し、該デジタルペンによって前記紙面へ書き込みがされる際に、前記カメラによって前記ドットパターンを読み取り、ペン先が前記紙面上を動いた座標のデータを記録し、前記書き込みのデータを電子化することを特徴とする文書管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の文書管理システムにおいて、
前記ドット付紙文書管理手段と前記デジタルペンとを接続可能な少なくとも1つのクライアント端末を備え、
前記ドット付紙文書管理手段は、前記クライアント端末からの前記文書分類指示を受け取った場合に、文書分類の対象となる複数の前記電子文書を少なくとも1つのフォルダに保存することを特徴とする文書管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の文書管理システムにおいて、
前記ドット付紙文書管理手段は、前記クライアント端末から前記文書分類指示が与えられた際に、前記文書分類対象が分類済文書であった場合には、複数の前記電子文書を、前記フォルダを階層化して保存、もしくは既存フォルダのうちの1つに保存することを特徴とする文書管理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の文書管理システムにおいて、
前記ドット付紙文書管理手段は、前記文書分類指示が与えられた文書分類対象のうち、最も早い時刻に前記文書分類指示が与えられた文書を当該文書グループの代表文書とすることを特徴とする文書管理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の文書管理システムにおいて、
前記ドット付紙文書管理手段は、既にフォルダに分類された分類済文書への書き込み情報が前記文書分類指示に引き続いてデジタルペンによりなされた当該文書グループの文書分類状態を解除するための文書分類解除指示であるか否かを判定し、前記書き込み情報が分類解除指示であれば、当該文書グループの文書分類状態を解除することを特徴とする文書管理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の文書管理システムにおいて、
前記ドット付紙文書管理手段と前記デジタルペンとを接続可能な少なくとも1つのクライアント端末を備え、
前記ドット付紙文書管理手段は、前記クライアント端末から前記紙文書へ与えられる書き込みが、異なる複数の紙面上にあらかじめ定められた時間内に連続して与えられた書き込みであるか、もしくは、異なる複数の紙面上に連続して与えられた同一表記文字列の書き込みである場合、当該複数の紙文書に対応する複数の前記電子文書を少なくとも1つの文書グループとして保存することを特徴とする文書管理システム。
【請求項9】
請求項7に記載の文書管理システムにおいて、
前記分類済文書への書き込みが、異なる紙面上にあらかじめ定められた時間内に連続して与えられた書き込みであり、かつ同一文書グループ内の文書もしくは代表文書に対して与えられた書き込みである場合、当該文書グループの文書分類状態を解除することを特徴とする文書管理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の文書管理システムにおいて、
前記ドット付紙文書管理手段と前記デジタルペンとを接続可能な少なくとも1つのクライアント端末を備え、
前記ドット付紙文書管理手段は、システム全体の情報を管理する文書管理サーバと、ドット付印刷管理サーバとを備え、
前記ドット付印刷管理サーバは、紙文書に印刷するためのドットパターン情報を計算すると共に、印刷装置で印刷されるドット付紙文書の情報、および、前記印刷される紙文書と前記電子文書とを関連付けた印刷文書情報を生成し、保持することを特徴とする文書管理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の文書管理システムにおいて、
前記文書管理サーバは、
前記デジタルペンによる前記紙面への書き込み情報が前記複数の電子文書を1つのグループに分類するために前記クライアント端末から与えられる文書分類指示記入であるか否かを判断する文書分類指示判断手段と、
前記文書分類指示記入が与えられた場合に、文書分類対象となる複数の電子文書を1つの前記フォルダに保存する電子文書分類手段と、
フォルダの階層構造を管理可能なフォルダ構造管理手段と、
文書分類対象が分類済文書であった場合に、フォルダを階層化もしくは1つのフォルダに再分類する電子文書再分類手段と、
前記文書分類指示記入が与えられた文書分類対象のうち、どれか1つを当該文書グループの代表文書もしくは代表文書グループとする代表文書管理手段と、
既にフォルダに分類された分類済文書への書き込み情報が前記文書分類指示に引き続いてデジタルペンによりなされた当該文書グループの文書分類状態を解除するための文書分類解除指示記入であるか否かを判断する文書分類解除指示判断手段と、
前記デジタルペンによる紙面への書き込み情報が、複数の電子文書をいずれの型にグループ化するものかを判定する、文書分類グループ化型指示判定手段とを備えることを特徴とする文書管理システム。
【請求項12】
請求項2に記載の文書管理システムにおいて、
前記文書グループのグループ化型に関する情報は、文書分類指示取得時に作成されるフォルダ構造を表すものであり、
分類対象文書を、既存フォルダのうちの代表フォルダとなるフォルダに追加するフラットグルーピングと、
分類対象文書を新しいフォルダを作成し保存すると共に、前記分類対象文書が既に分類済みの分類済文書である場合は、分類済文書が保存されているフォルダの上位フォルダを作成して、フォルダを階層化するツリーグルーピングと、
分類指示あった分類対象文書のみを対象とし、対象となる文書を新しいフォルダを作成し分類するシングルツリーグルーピングのいずれかのグループ化型が指定されることを特徴とする文書管理システム。
【請求項13】
文書管理システムにより複数の電子文書を管理する文書管理方法であって、
前記文書管理システムは、
電子文書に関する情報を保持・管理すると共に、前記電子文書をドット付紙文書として印刷した際の印刷記録、および前記印刷したドット付紙文書と前記電子文書とを関連付ける印刷文書情報を管理するドット付紙文書管理手段と、
前記ドット付紙文書の紙面上で記入された分類指示の情報とペンのIDと該紙面のIDを取得し、前記ドット付紙文書管理手段へ転送可能な少なくとも1つのデジタルペンとを備え、
前記ドット付紙文書管理手段は、前記デジタルペンから与えられる前記紙文書の文書分類指示の有無を判断し、
複数の前記紙文書に対して前記文書分類指示が与えられた場合に、前記文書分類指示に基き当該複数の紙文書に対応する複数の前記電子文書を少なくとも1つの文書グループとして保存することを特徴とする文書管理方法。
【請求項14】
請求項13に記載の文書管理方法において、
前記ドット付紙文書は、前記紙面上での座標を得るために該紙面上に一意に配列されたドットパターンを有し、
前記デジタルペンによって前記紙面へ書き込みがされる際に、該デジタルペンのカメラによって前記ドットパターンを読み取り、ペン先が前記紙面上を動いた座標のデータを記録し、前記書き込みのデータを電子化することを特徴とする文書管理方法。
【請求項15】
請求項13に記載の文書管理方法において、
前記文書管理システムは、前記ドット付紙文書管理手段と前記デジタルペンとを接続可能な少なくとも1つのクライアント端末を備え、
クライアント端末からの前記文書分類指示を受け取った場合に、文書分類対象となる前記複数の電子文書を1つのフォルダに保存することを特徴とする文書管理方法。
【請求項16】
請求項15に記載の文書管理方法において、
前記クライアント端末から前記文書分類指示が与えられた際に、前記文書分類対象が分類済文書であった場合には、複数の前記電子文書を、前記フォルダを階層化して保存、もしくは既存フォルダのうちの1つに保存することを特徴とする文書管理方法。
【請求項17】
請求項13に記載の文書管理方法において、
前記文書分類指示が与えられた文書分類対象のうち、最も早い時刻に前記文書分類指示が与えられた文書を当該文書グループの代表文書とすることを特徴とする文書管理方法。
【請求項18】
請求項13に記載の文書管理方法において、
既にフォルダに分類された分類済文書への書き込み情報が前記文書分類指示に引き続いてデジタルペンによりなされた当該文書グループの文書分類状態を解除するための文書分類解除指示であるか否かを判断し、
前記書き込み情報が書分類解除指示であれば、当該文書グループの文書分類状態を解除することを特徴とする文書管理方法。
【請求項19】
請求項13に記載の文書管理方法において、
前記文書管理システムは、前記ドット付紙文書管理手段と前記デジタルペンとを接続可能な少なくとも1つのクライアント端末を備え、
前記クライアント端末から前記紙文書へ与えられる書き込みが、異なる複数の紙面上にあらかじめ定められた時間内に連続して与えられた書き込みであるか、もしくは、異なる複数の紙面上に連続して与えられた同一表記文字列の書き込みである場合、当該複数の紙文書に対応する複数の前記電子文書を少なくとも1つの文書グループとして保存することを特徴とする文書管理方法。
【請求項20】
請求項18に記載の文書管理方法において、
前記分類済文書への書き込みが、異なる紙面上にあらかじめ定められた時間内に連続して与えられた書き込みであり、かつ同一文書グループ内の文書もしくは代表文書に対して与えられた書き込みである場合、当該文書グループの文書分類状態を解除することを特徴とする文書管理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図6D】
image rotate

【図6E】
image rotate

【図6F】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9A】
image rotate

【図9B】
image rotate

【図9C】
image rotate

【図9D】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate


【公開番号】特開2011−3064(P2011−3064A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−146424(P2009−146424)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】