説明

デジタル著作権管理のためのコンテンツ提供システム及びその方法

本発明はDRMコンテンツ提供方法及びシステムに関し、通信端末の特定のメインコンテンツの要請時に、コンテンツ供給機関がメインコンテンツ及びメインコンテンツに対応してあらかじめ設定されたサブコンテンツを含むDRMコンテンツを通信端末に伝送し、権利発行機関がサブコンテンツの再生を保証するための制約条件情報を有する権利客体を通信端末に伝送し、DRMコンテンツ及び権利客体の受信時に、通信端末が権利客体を分析し、サブコンテンツを再生し、サブコンテンツの再生が完了すれば、メインコンテンツを再生するように構成される。本発明によれば、DRMコンテンツ提供システムにおいて権利客体の制約条件情報を通じて、通信端末でサブコンテンツの再生を保証することができる。これにより、DRMコンテンツ提供システムにおいてサブコンテンツを提供するのに所要される資源の無駄使いを抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム及びその動作方法に関し、特にデジタル著作権管理(Digital Rights Management;DRM)のためのコンテンツ(contents)提供システム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、デジタル著作権管理技術は、デジタルコンテンツ(digital contents)に対する権利を安全に保護し、体系的に管理するための技術である。アナログコンテンツ(analog contents)とは異なって、デジタルコンテンツは、損失なしに複製されることができ、容易に再使用及び加工されて配布されることができる。この際、デジタルコンテンツは、比較的多くの資源で製作されるのに対し、比較的少ない費用と努力で複製及び配布できてしまう。これにより、デジタル著作権管理技術が次第に重要視されていて、デジタル著作権管理技術の適用範囲が次第に拡大されている。このようなデジタル著作権管理技術が適用された通信システムにおいて、コンテンツ提供者(contents provider)は、コンテンツ需要者(contents user)にデジタルコンテンツを提供することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、前述のような通信システムにおいて、コンテンツ提供者は、コンテンツ需要者の要求と関係なく、多数のデジタルコンテンツを提供することができる。例えば、コンテンツ提供者は、コンテンツ需要者によって要求される一般コンテンツと共に、任意の広告コンテンツを提供することができる。この際、コンテンツ需要者が広告コンテンツの利用を拒絶することによって、通信システムにおいて広告コンテンツを提供するのに所要される資源が浪費されてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、少なくとも前記課題を解決するためのものであって、デジタル著作権管理のためのコンテンツ提供システム及びその方法を提供する。
本発明によるDRMコンテンツ提供方法は、通信端末の特定のメインコンテンツの要請時に、コンテンツ供給機関が前記メインコンテンツ及び前記メインコンテンツに対応してあらかじめ設定されたサブコンテンツを含むDRMコンテンツを前記通信端末に伝送する過程と、権利発行機関が前記サブコンテンツの再生を保証するための制約条件情報を有する権利客体を前記通信端末に伝送する過程と、前記DRMコンテンツ及び権利客体の受信時に、前記通信端末が前記権利客体を分析して前記サブコンテンツを再生し、前記サブコンテンツの再生が完了すれば、前記メインコンテンツを再生する過程とを含むことを特徴とする。
【0005】
また、本発明によるDRMコンテンツ提供システムは、メインコンテンツ及び前記メインコンテンツに対応するサブコンテンツを含むDRMコンテンツを保存していて、前記メインコンテンツの要請時に、前記DRMコンテンツを伝送するコンテンツ供給機関と、前記DRMコンテンツで前記サブコンテンツの再生を保証するための制約条件情報を有する権利客体を保存していて、前記権利客体の要請時に、前記権利客体を伝送する権利発行機関と、前記DRMコンテンツ及び権利客体の受信時に、前記権利客体を分析して前記サブコンテンツを再生し、前記サブコンテンツの再生が完了すれば、前記メインコンテンツを再生する通信端末とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
したがって、前述のような本発明によるDRMコンテンツ提供システム及びその方法は、権利客体の制約条件情報を通じて通信端末でサブコンテンツの再生を保証することができる。すなわち通信端末でサブコンテンツの再生を拒絶することを防止することができる。これにより、DRMコンテンツ提供システムにおいてサブコンテンツを提供するのに所要される資源の無駄使いを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施形態によるDRMコンテンツ提供システムの構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態によるDRMコンテンツ提供手続実行時に信号フローを示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態によるDRMコンテンツの権利客体のXMLスキーマを示す構造図である。
【図4】本発明の実施形態によるDRMコンテンツの権利客体のXMLスキーマを示す構造図である。
【図5】本発明の実施形態によるDRMコンテンツの権利客体のXMLスキーマを示す構造図である。
【図6】本発明の実施形態によるDRMコンテンツの権利客体のXMLスキーマを示す構造図である。
【図7】本発明の実施形態によるDRMコンテンツの権利客体のXMLスキーマを示す構造図である。
【図8】本発明の実施形態によるDRMコンテンツの権利客体のXMLスキーマを示す構造図である。
【図9】本発明の実施形態によるDRMコンテンツの権利客体のXMLスキーマを示す構造図である。
【図10】本発明の実施形態によるDRMコンテンツ提供システムにおいて通信端末の内部構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態による通信端末のDRMコンテンツ提供手続を示すフローチャートである。
【図12】図11におけるDRMコンテンツ再生手続を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明による好ましい実施形態を添付の図面を参照して詳しく説明する。下記の説明では、本発明による動作を理解するのに必要な部分だけが説明され、その他の部分の説明は、本発明の要旨を不明瞭にしないように省略されることを留意しなければならない。
下記説明で、“DRMコンテンツ”という用語は、通信システムにおいてデジタル著作権管理技術を通じて保護及び管理されるデジタルコンテンツを意味する。この際、DRMコンテンツは、少なくとも1つのデジタルコンテンツよりなる。“メインコンテンツ(main contents)”という用語は、DRMコンテンツに必須に構成されるデジタルコンテンツを意味する。すなわちメインコンテンツは、DRMコンテンツの少なくとも一部として構成される。この際、メインコンテンツは、テキストデータ、イメージデータまたはオーディオデータなどのうち少なくともいずれか1つよりなることができる。ここで、メインコンテンツは、例えば、写真、動画、MP3(Moving Picture experts group−1 audio layer 3)ファイルなどであることができる。“サブコンテンツ(sub contents)”という用語は、DRMコンテンツに選択的に構成されるデジタルコンテンツを意味する。すなわちサブコンテンツは、メインコンテンツと共にDRMコンテンツの一部として構成されてよく、または、DRMコンテンツの一部として構成されなくてもよい。この際、サブコンテンツは、テキストデータ、イメージデータまたはオーディオデータなどのうち少なくともいずれか1つよりなることができる。ここで、サブコンテンツは、特定のメインコンテンツから派生した広告コンテンツであることができ、例えば、写真、動画、MP3ファイルなどであることができる。
また、“権利客体(Rights Object)”という用語は、特定デジタルコンテンツを使用するのに要求されるライセンス(license)を意味する。このような権利客体は、特定デジタルコンテンツを使用するのに必須に要求される。この際、DRMコンテンツがサブコンテンツ及びメインコンテンツよりなる場合、権利客体は、サブコンテンツ及びメインコンテンツを順次に再生するための制約条件情報を含むことができる。
【0009】
図1は、本発明の実施形態によるDRMコンテンツ提供システムの構成を示す構成図である。この際、本実施形態においてDRMコンテンツ提供システムがOMA DRM(Open Mobile Alliance DRM)標準技術を基盤とする場合を仮定して説明する。
図1を参照すれば、本実施形態のDRMコンテンツ提供システムは、コンテンツ供給機関(Contents Issuer;CI)110、権利発行機関(Rights Issuer;RI)120及び通信端末(communication terminal)130を含む。
【0010】
コンテンツ供給機関110は、DRMコンテンツを供給する。このようなコンテンツ供給機関110は、デジタルコンテンツを暗号化し、DRMコンテンツを生成及び保存している。例えば、コンテンツ供給機関110は、DRMコンテンツを技術仕様書であるOMA−TS−DRM−DCF−V2_0−200060303−Aに規定されたDCF(DRM Contents Format)で保存することができる。この際、コンテンツ供給機関110は、本発明の実施形態によってメインコンテンツ及びサブコンテンツを保存していて、メインコンテンツ別にサブコンテンツを対応させて保存することができる。例えば、コンテンツ供給機関110は、特定のメインコンテンツ及びそれに対応するサブコンテンツよりなるDRMコンテンツをマルチパートDCF(multipart DCF)で保存することができる。また、通信端末130が特定DRMコンテンツにアクセス(access)する時、コンテンツ供給機関110が当該DRMコンテンツを通信端末130に伝送する。この際、通信端末130が特定のメインコンテンツにアクセスする時、コンテンツ供給機関110は、本発明の実施形態によって当該メインコンテンツにサブコンテンツが対応しているか否かを判断する。また、当該メインコンテンツにサブコンテンツが対応していれば、コンテンツ供給機関110は、本発明の実施形態によって当該メインコンテンツ及びサブコンテンツを含むDRMコンテンツを通信端末130に伝送することができる。
【0011】
権利発行機関120は、DRMコンテンツ別に権利客体を供給する。このような権利発行機関120は、DRMコンテンツを復号化するための権利客体を保存している。この際、権利発行機関120は、メインコンテンツ及びサブコンテンツ別に権利客体を保存することができる。また、DRMコンテンツがメインコンテンツ及びサブコンテンツよりなる場合、権利発行機関120は、本発明の実施形態によって当該サブコンテンツ及びメインコンテンツを順次に再生するための制約条件情報を有するDRMコンテンツ別に権利客体を保存することができる。また、通信端末130が特定DRMコンテンツの権利客体にアクセスする時、権利発行機関120が当該DRMコンテンツの権利客体を通信端末130に伝送する。この際、通信端末130が特定のメインコンテンツの権利客体にアクセスする時、権利発行機関120は、本発明の実施形態によって当該メインコンテンツにサブコンテンツが対応しているか否かを判断することができる。また、当該メインコンテンツにサブコンテンツが対応していれば、権利発行機関130は、本発明の実施形態によって当該メインコンテンツを含むDRMコンテンツの権利客体を通信端末130に伝送することができる。
【0012】
通信端末130は、コンテンツ供給機関110及び権利発行機関120に各々アクセスし、DRMコンテンツ及び当該DRMコンテンツの権利客体を獲得することができる。この際、通信端末130のユーザによって購入されることによって、通信端末130がDRMコンテンツ及び当該DRMコンテンツの権利客体を獲得することができる。ここで、DRMコンテンツを獲得し、当該DRMコンテンツの権利客体を獲得しなければ、通信端末130は、当該DRMコンテンツを復号化することができない。これにより、通信端末130は、権利客体無しには、DRMコンテンツを使用することができない。また、DRMコンテンツ共有時に、通信端末130は、コンテンツ供給機関110と別途にDRMコンテンツを獲得することができるが、当該DRMコンテンツを使用するために権利発行機関120にアクセスしなければならない。
【0013】
また、通信端末130は、DRMコンテンツの権利客体を分析し、当該DRMコンテンツを再生する。すなわち通信端末130は、権利客体を利用して当該DRMコンテンツを復号化した後、当該DRMコンテンツを再生する。この際、DRMコンテンツがメインコンテンツ及びサブコンテンツよりなる場合、通信端末130は、本発明の実施形態によってサブコンテンツ及びメインコンテンツを順次に再生する。すなわち通信端末130は、権利客体の制約条件情報によってサブコンテンツを再生し、サブコンテンツの再生が完了すれば、メインコンテンツを再生する。
【0014】
以下、このようなDRMコンテンツ提供システムのDRMコンテンツ提供手続を説明する。図2は、本発明の実施形態によるDRMコンテンツ提供手続実行時の信号フローを示すフローチャートである。また、図3〜図9は、本発明の実施形態によるDRMコンテンツの権利客体のXMLスキーマを示す構造図である。
図2を参照すれば、本実施形態のDRMコンテンツ提供手続は、通信端末130が211段階でDRMコンテンツをコンテンツ供給機関110に要請することから出発する。この際、通信端末130は、特定のメインコンテンツを要請することができる。また、DRMコンテンツ要請時に、コンテンツ供給機関110が213段階で当該DRMコンテンツを検索し、通信端末130に伝送する。この際、特定のメインコンテンツを検索した結果、当該メインコンテンツにサブコンテンツが対応していれば、コンテンツ供給機関110は、当該メインコンテンツ及びサブコンテンツを含むDRMコンテンツを伝送することができる。また、DRMコンテンツ受信時に、通信端末130が215段階で当該DRMコンテンツを保存する。
【0015】
次に、通信端末130が217段階で当該DRMコンテンツの権利客体を権利発行機関120に要請する。この際、通信端末130は、特定のメインコンテンツの権利客体を要請することができる。また、特定DRMコンテンツの権利客体の要請時に、権利発行機関120が219段階で当該DRMコンテンツの権利客体を検索し、通信端末130に伝送する。この際、特定のメインコンテンツの権利客体を検索した結果、当該メインコンテンツにサブコンテンツが対応していれば、権利発行機関120は、当該メインコンテンツ及びサブコンテンツを含むDRMコンテンツの権利客体を伝送する。例えば、権利客体は、図3に示されたように、当該DRMコンテンツがメインコンテンツ及びサブコンテンツよりなることを示すことができる。この際、権利客体は、権利客体の背景、例えば、バージョン(version)及び識別子(RightsObjectID)を含む状況(context)要素と、サブコンテンツ及びメインコンテンツの識別子を含む協議(agreement)要素と、サブコンテンツ及びメインコンテンツの再生を許可するための許可(permission)要素とを含む。ここで、‘Asset−1’は、固有識別子‘ContentID1’を有するサブコンテンツのコンテンツ定義名(contents name)を示し、‘Asset−2’は、固有識別子‘ContentID2’を有するメインコンテンツのコンテンツ定義名を示す。すなわち権利客体は、許可要素を通じて通信端末130でサブコンテンツ及びメインコンテンツの再生が可能であることを示すことができる。
【0016】
また、権利客体は、図4に示されたように、当該メインコンテンツと共に、サブコンテンツの再生を保証するための制約条件情報(“constraint”)を含むことができる。すなわち権利客体は、許可要素に通信端末130でサブコンテンツ及びメインコンテンツの再生順序(order)を制限するための制約条件情報を含むことができる。この際、制約条件情報は、図5に示されたように、通信端末130でサブコンテンツの再生回数を制限するための制約回数(constraint “min count”)をさらに含むことができる。また、制約条件情報は、図6に示されたように、通信端末130でサブコンテンツの再生速度(reproduction speed)変更を制限するための制約変更データ(constraint “Not allowed”)をさらに含むことができる。また、制約条件情報は、図7に示されたように、通信端末130でサブコンテンツの再生速度(reproduction speed)を制限するための制約速度(constraint “speed”)をさらに含むことができる。また、制約条件情報は、図8に示されたように、通信端末130でサブコンテンツの再生判断基準を制限するための制約基準(constraint “completed”)をさらに含むことができる。
【0017】
次に、DRMコンテンツの権利客体の受信時に、通信端末130が221段階でこれを分析し、223段階で当該DRMコンテンツを再生する。この際、DRMコンテンツがメインコンテンツ及びサブコンテンツよりなる場合、通信端末130は、サブコンテンツ及びメインコンテンツを順次に再生する。すなわち通信端末130は、権利客体の制約条件情報によってサブコンテンツを再生し、サブコンテンツの再生が完了すれば、メインコンテンツを再生する。例えば、権利客体が図9に示されたように、制約変更データ(constraint “Not allowed”)、制約回数(constraint “min count”)及び制約基準(constraint “completed”)を含んでいれば、通信端末130は、サブコンテンツの70%以上を再生速度(reproduction speed)変更なしに少なくとも1回再生した後、メインコンテンツを再生しなければならない。言い換えれば、通信端末130は、サブコンテンツの再生時に、早送り(Fast Forward;FF)またはスキップ(skip)要求を無視する。
【0018】
このようなDRMコンテンツ提供システムにおいて、通信端末130の内部構成を説明すれば、次の通りである。図10は、本発明の実施形態によるDRMコンテンツ提供システムにおいて通信端末の内部構成を示すブロック図である。この際、本実施形態で通信端末130が携帯電話である場合を仮定して説明する。
図10を参照すれば、本実施形態の通信端末130は、通信部410、入力部420、メモリ430、制御部440、オーディオ処理部450及び表示部460を含む。
【0019】
通信部410は、通信端末130の通信機能を行う。このような通信部410は、送信される信号の周波数を上昇変換及び増幅する送信機と、受信される信号を低雑音増幅し、周波数を下降変換する受信機などを含む。
入力部420は、数字及び文字情報を入力するためのキー及び各種機能を設定するための機能キーよりなる。この際、入力部420は、例えば、キーパッド(keypad)、ジョグダイヤル(jog dial)、タッチパッド(touch pad)、ジョイ・スティック(joy stick)などで具現されることができる。
メモリ430は、プログラムメモリ及びデータメモリで構成されることができる。プログラムメモリは、通信端末130の一般的な動作を制御するためのプログラムを保存する。この際、プログラムメモリは、本発明の実施形態によってDRMコンテンツ提供のためのプログラムを保存する。データメモリは、プログラム実行中に発生するデータを保存する機能を行う。
【0020】
制御部440は、通信端末130の全般的な動作を制御する機能を行う。このような制御部440は、送信される信号を符号化及び変調する送信機と、受信される信号を復調及び復号化する受信機などを備えるデータ処理部を含む。この際、データ処理部は、モデム(MODEM)及びコーデック(CODEC)で構成されることができる。ここで、コーデックは、パケットデータなどを処理するデータコーデックと音声などのオーディオ信号を処理するオーディオコーデックを備える。また、制御部440は、本発明の実施形態によってDRMエージェント(DRM Agent)として動作することができる。すなわち制御部440は、本発明の実施形態によってコンテンツ再生モードを行うことができる。また、制御部440は、通信部410を通じてコンテンツ供給機関110及び権利発行機関120にアクセスし、DRMコンテンツ及び当該DRMコンテンツの権利客体を獲得することができる。また、制御部440は、DRMコンテンツをメモリ430に保存することができる。さらに、制御部440は、権利客体を分析し、当該DRMコンテンツを再生することができる。
【0021】
オーディオ処理部450は、データ処理部のオーディオコーデックで出力される受信オーディオ信号をスピーカー(SPK)を通じて再生するか、またはマイク(MIC)から発生する送信オーディオ信号をデータ処理部のオーディオコーデックに伝送する機能を行う。
表示部460は、制御部440で出力されるユーザデータを表示する。このような表示部460は、LCDを使用することができ、このような場合、表示部460は、LCD制御部、映像データを保存することができるメモリ及びLCD表示素子などを備えることができる。この際、LCDをタッチスクリーン(touch screen)方式で具現する場合、入力部として動作することもできる。
【0022】
以下、このような通信端末130のDRMコンテンツ提供手続を説明する。図11は、本発明の実施形態による通信端末のDRMコンテンツ提供手続を示すフローチャートである。
図11を参照すれば、本実施形態で通信端末130のDRMコンテンツ提供手続は、制御部440が511段階でコンテンツ再生モードを行うことから出発する。この際、制御部440は、513段階で、特定のメインコンテンツをコンテンツ供給機関110に要請する。また、DRMコンテンツが受信されれば、制御部440が515段階でこれを感知し、517段階で当該DRMコンテンツを保存する。その後、制御部440は、519段階で当該メインコンテンツの権利客体を権利発行機関120に要請する。また、権利客体が受信されれば、制御部440が521段階でこれを感知し、523段階で権利客体を分析し、525段階で当該DRMコンテンツを再生する。
【0023】
この際、制御部440がDRMコンテンツを再生する手続をさらに詳細に説明すれば、次の通りである。図12は、図11でDRMコンテンツ再生手続を示すフローチャートである。
図12を参照すれば、制御部440は、611段階で当該DRMコンテンツにサブコンテンツが存在するか否かを判断する。この際、DRMコンテンツにサブコンテンツが存在するものと判断されれば、制御部440は、613段階でサブコンテンツの再生回数(reproduction “min count”);N)を1に設定し、615段階で、サブコンテンツを再生する。ここで、権利客体の制約条件情報が制約速度(constraint “speed”)を保存していれば、制御部440は、サブコンテンツを制約速度(constraint “speed”)に相当する再生速度(reproduction speed)で再生する。例えば、権利客体に図7に示されたように、‘<speed>1x/<speed>’で制約速度(constraint “speed”)が設定されていれば、制御部440は、サブコンテンツを1倍速で再生する。または、権利客体の制約条件情報が制約速度(constraint “speed”)を保存していなければ、制御部440は、サブコンテンツをあらかじめ設定されたデフォルト(default)速度に相当する再生速度(constraint speed)で再生する。
【0024】
次に、サブコンテンツ再生中に再生速度(reproduction speed)を変更するための要求が発生すれば、制御部440が617段階でこれを感知し、619段階で権利客体の制約条件情報を通じて制約速度(constraint “speed”)が設定されているか否かを判断する。また、619段階で、権利客体に制約速度(constraint “speed”)が設定されていないものと判断されれば、制御部440は、621段階で権利客体の制約条件情報を通じて制約変更データ(constraint “Not allowed”)が設定されているか否かを判断する。例えば、権利客体に図6に示されたように、‘<Not allowed>FF,skip</Not allowed>’で制約変更データ(constraint “Not allowed”)が設定されているか否かを判断する。この際、621段階で権利客体に制約変更データ(constraint “Not allowed”)が設定されていないものと判断されれば、制御部440は、623段階で再生速度(constraint speed)を変更した後、615段階〜621段階を繰り返して行うことができる。一方、621段階で権利客体に制約変更データ(constraint “Not allowed”)が設定されているものと判断されれば、制御部440は、再生速度(constraint speed)を維持する。
【0025】
次いで、サブコンテンツ再生中に再生停止が発生すれば、制御部440が625段階でこれを感知し、627段階でサブコンテンツの再生比率が制約基準(constraint “completed”)を超過したか否かを判断する。例えば、権利客体に図8に示されたように、‘<completed>70%</completed>’で制約基準(constraint “completed”)が設定されていれば、制御部440は、サブコンテンツの再生比率が70%を超過したか否かを判断する。この際、627段階でサブコンテンツの再生比率が制約基準(constraint “completed”)以下のものと判断されれば、制御部440は、サブコンテンツの再生が失敗したものと決定し、当該再生回数(reproduction “min count”)によって615段階〜627段階を繰り返して行うことができる。一方、627段階で、サブコンテンツの再生比率が制約基準(constraint “completed”)を超過したものと判断されれば、制御部440は、サブコンテンツの再生が完了したものと決定することができる。
【0026】
続いて、627段階でサブコンテンツの再生比率が制約基準(constraint “completed”)を超過したものと判断されれば、制御部440は、629段階でサブコンテンツの再生回数(reproduction “min count”)が制約回数(constraint “min count”)に到達したか否かを判断する。例えば、権利客体に図5に示されたように‘<min count>1/<min count>’で制約回数(constraint “min count”)が設定されていれば、制御部440は、サブコンテンツの再生回数(reproduction “min count”)が1に到達したか否かを判断する。この際、629段階でサブコンテンツの再生回数(reproduction “min count”)が制約回数(constraint “min count”)に到逹しないものと判断されれば、制御部440は、631段階でサブコンテンツの再生回数(reproduction “min count”)を1だけ増加させた後、615段階〜629段階を繰り返して行うことができる。最後に、629段階でサブコンテンツの再生回数(reproduction “min count”)が制約回数(constraint “min count”)に到逹したものと判断されれば、制御部440は、633段階でメインコンテンツを再生した後、図11にリターンする。
一方、611段階で、DRMコンテンツにサブコンテンツが存在しないものと判断されれば、制御部440は、633段階でメインコンテンツを再生した後、図11にリターンする。
【0027】
本発明によれば、DRMコンテンツ提供システムにおいて権利客体の制約条件情報を通じて通信端末でサブコンテンツの再生を保証することができる。すなわち通信端末でサブコンテンツの再生を拒絶することを防止することができる。これにより、DRMコンテンツ提供システムにおいてサブコンテンツを提供するのに所要される資源の無駄使いを抑制することができる。
【0028】
なお、本明細書と図面に開示された本発明の実施形態は、本発明の技術内容を容易に説明し、本発明の理解を助けるために特定例を提示したものに過ぎず、本発明の範囲を限定しようとするものではない。すなわち本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であることは本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に自明だろう。
【符号の説明】
【0029】
110 コンテンツ供給機関
120 権利発行機関
130 通信端末
410 通信部
420 入力部
430 メモリ
440 制御部
450 オーディオ処理部
460 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DRMコンテンツ提供方法において、
通信端末の特定のメインコンテンツの要請時に、コンテンツ供給機関が前記メインコンテンツ及び前記メインコンテンツに対応してあらかじめ設定されたサブコンテンツを含むDRMコンテンツを前記通信端末に伝送する過程と、
権利発行機関が前記サブコンテンツの再生を保証するための制約条件情報を有する権利客体を前記通信端末に伝送する過程と、
前記DRMコンテンツ及び権利客体の受信時に、前記通信端末が前記権利客体を分析して前記サブコンテンツを再生し、前記サブコンテンツの再生が完了すれば、前記メインコンテンツを再生する過程と、を含むことを特徴とするDRMコンテンツ提供方法。
【請求項2】
前記権利客体は、
前記権利客体の背景及び識別子を含む状況要素と、
前記サブコンテンツ及びメインコンテンツの識別子を含む協議要素と、
前記サブコンテンツ及びメインコンテンツの再生を許可し、前記制約条件情報を有する許可要素と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のDRMコンテンツ提供方法。
【請求項3】
前記制約条件情報は、
前記通信端末で前記サブコンテンツの再生速度を制限するための制約速度を含むことを特徴とする請求項1に記載のDRMコンテンツ提供方法。
【請求項4】
前記再生過程は、
前記サブコンテンツを前記制約速度で再生する過程を含むことを特徴とする請求項3に記載のDRMコンテンツ提供方法。
【請求項5】
前記制約条件情報は、
前記通信端末で前記サブコンテンツの再生回数を制限するための制約回数を含むことを特徴とする請求項1に記載のDRMコンテンツ提供方法。
【請求項6】
前記再生過程は、
前記サブコンテンツの再生時に、前記サブコンテンツの再生回数をカウントする過程と、
前記サブコンテンツの再生停止時に、前記再生回数を前記制約回数と比較する過程と、
前記再生回数が前記制約回数以下なら、前記サブコンテンツを繰り返し再生し、そうでなければ、前記メインコンテンツを再生する過程と、を含むことを特徴とする請求項5に記載のDRMコンテンツ提供方法。
【請求項7】
前記制約条件情報は、
前記通信端末で前記サブコンテンツの再生比率を制限するための制約基準を含むことを特徴とする請求項1に記載のDRMコンテンツ提供方法。
【請求項8】
前記再生過程は、
前記サブコンテンツの再生停止時に、前記サブコンテンツの再生比率を前記制約基準と比較する過程と、
前記再生比率が前記制約基準を超過すれば、前記サブコンテンツの再生が完了したものと決定し、そうでなければ、前記サブコンテンツの再生が失敗したものと決定する過程と、を含むことを特徴とする請求項7に記載のDRMコンテンツ提供方法。
【請求項9】
前記制約条件情報は、
前記通信端末で前記サブコンテンツの再生速度変更を制限するための制約変更データを含むことを特徴とする請求項1に記載のDRMコンテンツ提供方法。
【請求項10】
前記再生過程は、
前記サブコンテンツ再生中に前記サブコンテンツの再生速度変更を要求する時、前記制約変更データによって前記再生速度変更が可能であるか否かを判断する過程と、
前記再生速度変更が可能なら、前記再生速度を変更し、そうでなければ、前記再生速度を維持する過程と、を含むことを特徴とする請求項9に記載のDRMコンテンツ提供方法。
【請求項11】
メインコンテンツ及び前記メインコンテンツに対応するサブコンテンツを含むDRMコンテンツを保存していて、前記メインコンテンツの要請時に、前記DRMコンテンツを伝送するコンテンツ供給機関と、
前記DRMコンテンツで前記サブコンテンツの再生を保証するための制約条件情報を有する権利客体を保存していて、前記権利客体の要請時に、前記権利客体を伝送する権利発行機関と、
前記DRMコンテンツ及び権利客体の受信時に、前記権利客体を分析して前記サブコンテンツを再生し、前記サブコンテンツの再生が完了すれば、前記メインコンテンツを再生する通信端末と、を含むことを特徴とするDRMコンテンツ提供システム。
【請求項12】
前記権利客体は、
前記権利客体の背景及び識別子を含む状況要素と、
前記サブコンテンツ及びメインコンテンツの識別子を含む協議要素と、
前記サブコンテンツ及びメインコンテンツの再生を許可し、前記制約条件情報を有する許可要素と、を含むことを特徴とする請求項11に記載のDRMコンテンツ提供システム。
【請求項13】
前記制約条件情報は、
前記通信端末で前記サブコンテンツの再生速度を制限するための制約速度を含むことを特徴とする請求項11に記載のDRMコンテンツ提供システム。
【請求項14】
前記通信端末は、
前記サブコンテンツを前記制約速度で再生することを特徴とする請求項13に記載のDRMコンテンツ提供システム。
【請求項15】
前記制約条件情報は、
前記通信端末で前記サブコンテンツの再生回数を制限するための制約回数を含むことを特徴とする請求項11に記載のDRMコンテンツ提供システム。
【請求項16】
前記通信端末は、
前記サブコンテンツの再生時に、前記サブコンテンツの再生回数をカウントし、前記サブコンテンツの再生停止時に、前記再生回数を前記制約回数と比較し、前記再生回数が前記制約回数以下なら、前記サブコンテンツを繰り返し再生し、そうでなければ、前記メインコンテンツを再生することを特徴とする請求項15に記載のDRMコンテンツ提供システム。
【請求項17】
前記制約条件情報は、
前記通信端末で前記サブコンテンツの再生比率を制限するための制約基準を含むことを特徴とする請求項11に記載のDRMコンテンツ提供システム。
【請求項18】
前記通信端末は、
前記サブコンテンツの再生停止時に、前記サブコンテンツの再生比率を前記制約基準と比較し、前記再生比率が前記制約基準を超過すれば、前記サブコンテンツの再生が完了したものと決定し、そうでなければ、前記サブコンテンツの再生が失敗したものと決定することを特徴とする請求項17に記載のDRMコンテンツ提供システム。
【請求項19】
前記制約条件情報は、
前記通信端末で前記サブコンテンツの再生速度変更を制限するための制約変更データを含むことを特徴とする請求項11に記載のDRMコンテンツ提供システム。
【請求項20】
前記通信端末は、
前記サブコンテンツ再生中に前記サブコンテンツの再生速度変更を要求する時、前記制約変更データによって前記再生速度変更が可能であるか否かを判断し、前記再生速度変更が可能なら、前記再生速度を変更し、そうでなければ、前記再生速度を維持することを特徴とする請求項19に記載のDRMコンテンツ提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−514784(P2012−514784A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544376(P2011−544376)
【出願日】平成21年12月31日(2009.12.31)
【国際出願番号】PCT/KR2009/008015
【国際公開番号】WO2010/077112
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】