説明

デッキ材

【課題】様々な種類の固定具を適用することができ、上下方向の向き等を適宜入れ替えることにより、敷設対象面において存在する諸条件に対し柔軟に対応することができる、極めて汎用性の高いデッキ材を提供する。
【解決手段】表面2、裏面3、左側部4、右側部5、及び、端面6によって構成され、長手方向について断面形状が一定となる長尺のデッキ材1において、左側部4、右側部5のそれぞれに、長手方向に延在する第1の凹溝8と第2の凹溝9が上下に並列して形成され、左側部4(右側部5)を構成する側面4a,4b(5a,5b)のうち、第2の凹溝9が形成されている側面4b(5b)が、第1の凹溝8が形成されている側面4a(5a)よりも外側へ少なくとも3mm以上張り出した位置にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物のテラスやバルコニーなどに配設されるデッキ材に関し、特に、建築廃材などの木粉とプラスチックとの混合材を原料として成形されるデッキ材に関する。
【背景技術】
【0002】
テラスやバルコニーなどの床面(敷設対象面)上にデッキ材を配列固定する方法として、従来より様々な方法が知られている。例えば、デッキ材の一方の側部に突条を形成し、反対側の側部には、当該突条と相補的な形状の凹溝を形成し、先に床面上に固定したデッキ材の側部の凹溝内に、その隣に配置するデッキ材の突条を嵌合して両者を接合し、当該デッキ材の反対側の側部を、釘或いは木ネジを用いて床面に固定する、という方法や、様々な種類の固定具(特開2006−63747号公報に掲載されているような連結金具、或いは、意匠登録第1301266号公報に掲載されているような床板用連結具等)を用いて、デッキ材を床面上に固定する方法が知られている。
【特許文献1】特開2007−291603号公報
【特許文献2】特開2007−126917号公報
【特許文献3】特開2006−305981号公報
【特許文献4】特開2006−192741号公報
【特許文献5】特開2006−177036号公報
【特許文献6】特開2006−063747号公報
【特許文献7】実用新案登録第3050920号公報
【特許文献8】意匠登録第1301266号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、一方の側部に突条を形成し、反対側の側部には、当該突条と相補的な形状の凹溝を形成したデッキ材は、右側部と左側部とで形状が異なっているため、床面上に配列する際の向きが必然的に固定されることになり、敷設対象面の寸法や形状が標準的ではなく、デッキ材の幅寸法との関係で半端な寸法が残ってしまうような場合等において、融通が利かず、汎用性が低いという問題がある。
【0004】
これに対し、特開2006−63747号公報に掲載されているような連結金具、或いは、意匠登録第1301266号公報に掲載されているような床板用連結具との組み合わせにおいて使用されるデッキ材は、右側部と左側部とが同一形状となっているため、例えば、敷設対象面の端部において、デッキ材の幅寸法の半分の寸法の空きが生じてしまったような場合、一つのデッキ材を、幅方向中央位置で切断して得られる二つの断片の双方とも、当該空きスペースに対し適用することができる。つまり、右側部と左側部とが同一形状である場合には、その分だけ融通が利き、汎用性が高くなる。
【0005】
しかしながら、固定具(連結金具、床板用連結具等)を用いて隣接するデッキ材同士を接合しようとすると、両者間に所定の大きさの隙間が形成され、この隙間から固定具が露呈して、美観が損なわれてしまう、というような問題が生じることがある。
【0006】
本発明は、上記のような問題を解決すべくなされたものであって、様々な種類の固定具を適用することができ、しかも、上下方向の向き或いは左右方向の向きを適宜入れ替えることにより、敷設対象面において存在する諸条件に対し柔軟に対応することができる、極めて汎用性の高いデッキ材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るデッキ材は、表面、裏面、二つの側部(左側部及び右側部)、及び、端面によって構成され、長手方向について断面形状が一定となる長尺のデッキ材において、側部のそれぞれには、長手方向に延在する第1の凹溝と第2の凹溝が上下に並列して形成され、側部を構成する側面のうち、第2の凹溝が形成されている側面が、第1の凹溝が形成されている側面よりも外側へ少なくとも3mm以上張り出した位置にあることを特徴としている。
【0008】
尚、二つの側部は、左右方向について鏡映対称的な形状となっていることが好ましく、また、第1の凹溝、及び、第2の凹溝は、入口付近の領域と、その領域の更に内部側において上下方向へ延長された領域とによって構成され、それらの領域の境界において、上顎部及び/又は下顎部が形成されていることが好ましい。
【0009】
更に、表面から第1の凹溝の天面までの高さ寸法と、裏面から第2の凹溝の底面までの高さ寸法が一致しており、第1の凹溝の高さ位置と、天地を入れ替えた場合における第2の凹溝の高さ位置とが一致するように構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るデッキ材は、様々な種類の固定具を適用することができるという効果を期待することができるほか、上下方向の向き或いは左右方向の向きを適宜入れ替えることにより、隣接するデッキ材間に形成される間隙の大きさや形態を変更することができ、これにより、敷設対象面において存在する諸条件に対し柔軟に対応することができるという効果を期待することができる。また、デッキ材間に形成される隙間から固定具が見えてしまうというような外観上の問題(美観の低下)についても、好適に回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面に沿って本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明に係るデッキ材1の斜視図、図2は、その断面図(長手方向と直交する方向についての断面図)である。このデッキ材1は合成樹脂製で、押出成形によって製造されている。従って、基本的には、図2に示す断面形状は、長手方向について一定である。
【0012】
図1、及び、図2に示されているように、このデッキ材1は、表面2、裏面3、左側部4、右側部5、端面6等によって構成されている。尚、表面2と裏面3は、全長及び全幅にわたって平行であり、このため、デッキ材1の厚さ寸法は全長及び全幅にわたって均一になっている。また、表面2と裏面3は、品質、性状等において相互に差は無く、図示されている通りの向きで、即ち、表面2が上方へ向かって露出する向きで使用することもできるし、天地を逆転し、裏面3が上方へ向かって露出する向きで使用することもできる。つまり、このデッキ材1においては、機能的な観点から表/裏の別が決まっている訳ではないが、ここでは、説明の便宜上、図1及び図2において上向きの面を「表面2」と呼び、下向きの面を「裏面3」と呼ぶこととする。また、デッキ材1の各構成要素の説明において、表面2が上向きであることを前提として、以下、「表面2に近い方」を「上方」と言い、「裏面3に近い方」を「下方」と言う。
【0013】
左側部4と右側部5は、左右方向について鏡映対称的な形状となっているが、品質、性状等において相互に差は無く、機能的な観点から右/左の別が決まっている訳ではない。ここでは、説明の便宜上、図1及び図2において左側に示されている側部を「左側部4」と呼び、右側に示されている側部を「右側部5」と呼ぶこととする。
【0014】
図1及び図2から明らかなように、このデッキ材1の内部には、複数の中空部7が形成されている。また、左側部4と右側部5には、二条の凹溝(第1の凹溝8、及び、第2の凹溝9)がそれぞれ形成されている。本発明に係るデッキ材1は、左側部4、右側部5形成されているこれらの凹溝(第1の凹溝8、及び、第2の凹溝9)、及び、それらの周辺部が、従来技術においては見ることができない特徴的な構造となっており、かかる特徴的な構造により、本発明に係るデッキ材1は、従来技術と比べて有利な効果を期待することができる。以下、この点について詳しく説明する。
【0015】
図3は、図2に示したデッキ材1の断面図における右側部5の拡大図である。図示されているように、第1の凹溝8は、デッキ材1の厚さ(高さ)方向についての中間線Cよりも上方に形成され、第2の凹溝9は、中間線Cよりも下方に形成されている。つまり、これらの凹溝は、上下に並列するように形成されている。
【0016】
第1の凹溝8が形成されている側面5aと、第2の凹溝9が形成されている側面5bはいずれも、表面2、及び、裏面3に対して90°の角度をもって延在している。つまり、表面2、及び、裏面3と直交する仮想平面上にある。但し、側面5aと側面5bは、同一平面上にある訳ではなく、図3に示されているように、左右方向(横幅方向)に所定量ずれた位置にある。より詳細には、側面5bは、側面5aよりも僅かに(図3に示す寸法差D分だけ)外側へ張り出した位置にある。尚、この寸法差Dは、少なくとも3mm以上に設定されることが好ましい。
【0017】
第1の凹溝8は、入口付近の領域(側面5aから内部へ向かってそれぞれ延在する平行な天面8aと底面8bとの間の領域)と、その領域の奥方、即ち、更に内部側において、上下方向へ延長された領域(天面8aよりも上方へ抉られた延長天部8cと、底面8bよりも下方へ抉られた延長底部8dとの間の領域)とからなっている。また、天面8aと延長天部8cとの境界には、上顎部8eが形成され、底面8bと延長底部8dとの境界には、下顎部8fが形成されている。
【0018】
第2の凹溝9も、第1の凹溝8と同様に、入口付近の領域(側面5bから内部へ向かってそれぞれ延在する平行な天面9aと底面9bとの間の領域)と、その領域の奥方、即ち、更に内部側において、上下方向へ延長された領域(天面9aよりも上方へ抉られた延長天部9cと、底面9bよりも下方へ抉られた延長底部9dとの間の領域)とからなっている。また、天面9aと延長天部9cとの境界には、上顎部9eが形成され、底面9bと延長底部9dとの境界には、下顎部9fが形成されている。
【0019】
第1の凹溝8の入口付近の領域の高さ寸法H1(底面8bから天面8aまでの寸法)は、第2の凹溝9の入口付近の領域の高さ寸法H2(底面9bから天面9aまでの寸法)と一致している。また、表面2から第1の凹溝8の天面8aまでの高さ寸法H3は、裏面3から第2の凹溝9の底面9bまでの高さ寸法H4と一致している。
【0020】
尚、このデッキ材1の左側部4は、前述の通り、右側部5に対し、左右方向について鏡映対称的な形状となっており、右側部5に形成されている第1の凹溝8及び第2の凹溝9と対称的な形状の第1の凹溝8及び第2の凹溝9が形成されている。
【0021】
本発明に係るデッキ材1は、上記のような構成に係るものであるところ、図4に示すような固定具10、或いは、図5に示すような固定具20を用いることにより、根太或いはその他の敷設対象に対して、簡単に、かつ、しっかりと固定するとともに、隣接するデッキ材1同士を好適に接合することができる。
【0022】
尚、固定具10は、厚さ0.5〜1mm程度の金属板を折り曲げてなるものであり、図4に示されているように、水平な基部11と、一方の長手側縁を基部11から上方へ垂直に折り曲げて形成した上側係止部12と、基部11の一部を部分的に下方へ垂直に折り曲げて形成した下側係止部13と、上側係止部12とは反対側の側縁を基部11から上方へせり上がるように傾斜させた傾斜部14と、基部11の中央において、上側係止部12と下側係止部13との間に形成されたネジ挿通孔15とによって構成されている。
【0023】
また、固定具20は、図5に示されているように、基部21と、この基部21から左右両側方向(水平方向)へそれぞれ所定幅で突出させた第1の押さえ片22、及び、第2の押さえ片23と、脚部24と、基部21の天端面中央部から脚部24の底面まで垂直に貫通させたネジ挿通孔25とによって構成されている。
【0024】
本発明に係るデッキ材1を、図4に示す固定具10を用いて敷設対象に対して取り付ける場合、図6に示すように、まず、最初のデッキ材1を敷設対象(例えば、根太30)の上に載置し、位置決めをし、固定すべき側部(図6の例では右側部5)において露呈している二つの凹溝(第1の凹溝8、及び、第2の凹溝9)のうち、下側の凹溝(図6の例では第2の凹溝9)内に、固定具10の一部(上側係止部12、及び、基部11のうち、下側係止部13よりも上側係止部12側の部分)を進入させ、下側係止部13をデッキ材1の側面5bに当接させ、基部11を第2の凹溝9の底面9b上に載置した状態で、ネジ挿通孔15(図4参照)から下方斜め45°の方向へ皿ネジ31をねじ込み、皿ネジ31の先端を、デッキ材1の内部から根太30の内部まで到達させて、デッキ材1を根太30に対してしっかりと固定する。
【0025】
このようにすると、固定具10の傾斜部14、及び、基部11のうち、下側係止部13よりも傾斜部14側の部分がデッキ材1の側方へ向かって突出した状態となる。この突出状態の基部11によって、隣接するデッキ材1’の対向する側部を根太30に対して係止し、隣接するデッキ材1,1’同士を好適に接合することができる。
【0026】
具体的には、図6に示すように、固定具10及び皿ネジ31によって根太30上に固定したデッキ材1に隣接して配置しようとする他のデッキ材1’を、図2に示す状態から天地を逆にして、つまり、裏面3’を上向きに、表面2’を下向きにして根太30上に置き、既に固定されているデッキ材1の右側部5に向かってスライドさせていく。
【0027】
そして、デッキ材1’を、その側面4a’が固定具10の下側係止部13に当接するまで(図6において破線で示す位置まで)スライドさせると、突出状態の固定具10の基部11及び傾斜部14が、第1の凹溝8’内に進入するとともに、基部11の突出部分によって、第1の凹溝8’の天面8a’が上方から押さえつけられた状態となり、デッキ材1’における上下方向への移動が規制されることになる。その状態で、デッキ材1’の右側部(図示せず)に対して、固定具10及び皿ネジ31を用いた同様の固定処置を行うことにより、デッキ材1’における水平方向及び上下方向への移動を規制することができ、デッキ材1’を根太30に対してしっかりと固定することができ、かつ、隣接するデッキ材1,1’同士を好適に接合することができる。
【0028】
このように、先に固定したデッキ材1と、後から隣接させて固定するデッキ材1’の天地を入れ替えた場合でも、対向する二つの凹溝(デッキ材1の第2の凹溝9と、デッキ材1’の第1の凹溝8’)に対して一つの固定具10を適用できるのは、それら二つの凹溝の高さ位置が一致している(図3に示されているように、表面2から第1の凹溝8の天面8aまでの高さ寸法H3と、裏面3から第2の凹溝9の底面9bまでの高さ寸法H4とが一致している)からである。
【0029】
また、上記のような方法、手順でデッキ材1,1’を根太30上に固定した場合、隣接するデッキ材1,1’間には、図6に示すように、固定具10の下側係止部13の厚さ寸法に対応した僅かな間隙が形成されることになるが、図3に示すように、側面5aと側面5bは横幅方向に所定量ずれた位置にあり(側面5bは、側面5aよりも寸法差D分だけ外側へ張り出した位置にあり)、このため、隣接するデッキ材1,1’間に形成される間隙は、上方と下方とで位置がずれることになる。その結果、デッキ材1,1’の上方から見ると、下方の間隙は死角となり、下方の間隙に配置されている固定具10も死角に入るため、デッキ材1,1’の上方から見えなくなる。このため、美観が損なわれるという問題を回避することができ、外観性を向上させることができる。
【0030】
尚、必ずしも、隣接して配置するデッキ材1,1’のいずれか一方の天地を入れ替えなければならない訳ではなく、図7に示すように、隣接配置するデッキ材1,1’の上下の向きを揃えて(いずれのデッキ材1,1’においても、横幅寸法の大きい裏面3,3’側を下向きにして)、根太30上に配置、固定するようにしてもよい。但し、この場合、デッキ材1,1’間には、図6の場合と比べて大きな間隙が形成されることになるため、図7に示すような断面形状を呈する合成樹脂製の目地材32を嵌合して、間隙を埋めることが好ましい。
【0031】
本発明に係るデッキ材1を、図5に示すような固定具20を用いて敷設対象に対して取り付ける場合、図8に示すように、まず、最初のデッキ材1を敷設対象(根太30)の上に載置し、位置決めをし、固定すべき側部において露呈している二つの凹溝(第1の凹溝8、及び、第2の凹溝9)のうち、下側の凹溝(図8の例では第2の凹溝9)内に、固定具20の第1の押さえ片22を進入させ、脚部24をデッキ材1の側面5bに当接させ、この状態で、ネジ挿通孔25から鉛直下方向へ皿ネジ31をねじ込み、皿ネジ31の先端を、根太30の内部まで到達させて、デッキ材1を根太30に対してしっかりと固定する。
【0032】
このようにすると、固定具20の第2の押さえ片23が側方へ向かって突出した状態となる。この突出状態の第2の押さえ片23によって、隣接するデッキ材1’の対向する側部を根太30に対して係止し、隣接するデッキ材1,1’同士を好適に接合することができる。
【0033】
具体的には、図8に示すように、固定具20及び皿ネジ31によって根太30上に固定したデッキ材1に隣接して配置しようとする他のデッキ材1’を、上下の向きを揃えて根太30上に置き、既に固定されているデッキ材1の右側部5に向かってスライドさせていく。
【0034】
そして、デッキ材1’を、その側面4b’が固定具20の脚部24に当接するまで(図8において破線で示す位置まで)スライドさせると、突出状態の固定具20の第2の押さえ片23が、第2の凹溝9’内に進入するとともに、第2の押さえ片23によって、第2の凹溝9’の底面9b’が上方から押さえつけられた状態となり、デッキ材1’における上下方向への移動が規制されることになる。その状態で、デッキ材1’の右側部(図示せず)に対して、固定具20及び皿ネジ31を用いた同様の固定処置を行うことにより、デッキ材1’における水平方向及び上下方向への移動を規制することができ、デッキ材1’を根太30に対してしっかりと固定することができ、かつ、隣接するデッキ材1,1’同士を好適に接合することができる。
【0035】
但し、必ずしも、隣接して配置するデッキ材1,1’の上下の向きを揃えなければならない訳ではなく、図9に示すように、隣接配置するデッキ材1,1’の上下の向きを入れ替えて、根太30上に配置、固定するようにしてもよい。
【0036】
尚、図8及び図9に示すデッキ材1,1’の間には、図7に示したデッキ材1,1’の間と同様に、大きな間隙が形成されることになるため、図7に示したような断面形状を呈する合成樹脂製の目地材32を嵌合して、それらの間隙を埋めることが好ましい。
【0037】
また、図8及び図9の例では、デッキ材1,1’の各凹溝(第1の凹溝8、及び、第2の凹溝9)のうち、それぞれ下側の凹溝内に固定具20の押さえ片(第1の押さえ片22、及び、第2の押さえ片23)を進入させてデッキ材1,1’を根太30に対して固定しているが、図10に示すように、脚部24が長い固定具40を用いた場合には、デッキ材1,1’の上側の凹溝(図10の例では、第2の凹溝9,9’)内に固定具40の押さえ片を進入させて、デッキ材1,1’を根太30に対して固定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係るデッキ材1の斜視図。
【図2】本発明に係るデッキ材1の断面図。
【図3】図2に示したデッキ材1の断面図における右側部5の拡大図。
【図4】本発明に係るデッキ材1を固定するための固定具10の斜視図。
【図5】本発明に係るデッキ材1を固定するための固定具20の斜視図。
【図6】図4の固定具10を用いたデッキ材1,1’の固定方法の説明図。
【図7】図4の固定具10を用いたデッキ材1,1’の固定方法の説明図。
【図8】図5の固定具20を用いたデッキ材1,1’の固定方法の説明図。
【図9】図5の固定具20を用いたデッキ材1,1’の固定方法の説明図。
【図10】固定具40を用いたデッキ材1,1’の固定方法の説明図。
【符号の説明】
【0039】
1,1’:デッキ材、
2,2’:表面、
3,3’:裏面、
4:左側部、
4a’:側面、
4b’:側面、
5:右側部、
5a:側面、
5b:側面、
6:端面、
7:中空部、
8,8’:第1の凹溝、
8a,8a’:天面、
8b:底面、
8c:延長天部、
8d:延長底部、
8e:上顎部、
8f:下顎部、
9,9’:第2の凹溝、
9a:天面、
9b,9b’:底面、
9c:延長天部、
9d:延長底部、
9e:上顎部、
9f:下顎部、
10:固定具、
11:基部、
12:上側係止部、
13:下側係止部、
14:傾斜部、
15:ネジ挿通孔、
20:固定具、
21:基部、
22:第1の押さえ片、
23:第2の押さえ片、
24:脚部、
25:ネジ挿通孔、
30:根太、
31:皿ネジ、
32:目地材、
40:固定具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面、裏面、二つの側部、及び、端面によって構成され、長手方向について断面形状が一定となる長尺のデッキ材において、
前記側部のそれぞれには、長手方向に延在する第1の凹溝と第2の凹溝が上下に並列して形成され、
前記側部を構成する側面のうち、前記第2の凹溝が形成されている側面が、前記第1の凹溝が形成されている側面よりも外側へ少なくとも3mm以上張り出した位置にあることを特徴とするデッキ材。
【請求項2】
前記二つの側部が、左右方向について鏡映対称的な形状となっていることを特徴とする、請求項1に記載のデッキ材。
【請求項3】
前記第1の凹溝、及び、第2の凹溝が、入口付近の領域と、その領域の更に内部側において上下方向へ延長された領域とからなり、それらの領域の境界において、上顎部及び/又は下顎部が形成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のデッキ材。
【請求項4】
前記表面から前記第1の凹溝の天面までの高さ寸法と、前記裏面から前記第2の凹溝の底面までの高さ寸法が一致しており、前記第1の凹溝の高さ位置と、天地を入れ替えた場合における前記第2の凹溝の高さ位置とが一致するように構成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のデッキ材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−116712(P2010−116712A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−290401(P2008−290401)
【出願日】平成20年11月12日(2008.11.12)
【出願人】(504470831)ハンディテクノ株式会社 (15)
【Fターム(参考)】