説明

デュアルコア・ファイバーを用いた光ファイバー・センシング技術の改良

試験サンプルの光ファイバー・センシングに利用される光ファイバーは、第1のコア(16)及び第2のコア(14)を備える。第2のコア(14)は、一般に、第1のコア(16)内に同軸状に配置され、第1のコアより小さなサイズにされる。第2のコア(14)は、試験サンプルの非線形の光励起のために、レーザー(12)からのパルス状のレーザー・エネルギーを伝達することが可能である。従来のシングルモード・ファイバー及びマルチモード・ファイバーと比べて検出効率を改善するために、非線形の光フィードバック信号が、第1のコア及び第2のコアの両方に収集される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
政府による支援の記述
本発明は、米国国立ガン研究所及び米国保健研究所により与えられた助成金第NOI−CO−97111号による政府の支援の下になされた。本発明において、政府は一定の権利を有する。
【0002】
関連出願へ相互参照
本発明は、2002年12月18日出願に係る米国仮特許出願第60/434,604号に基づく優先権を主張する。上記出願の開示内容は、参照により本明細書に援用される。
【0003】
発明の分野
本発明は、光ファイバー・センシングに関し、より詳細には、従来のシングルモード・ファイバー及びマルチモード・ファイバーに比べて高い検出効率を有するデュアルコア・ファイバーに関する。
【0004】
発明の背景
当業者に知られているように、光ファイバーによるセンシング技術は急速に発展し、最近では、生物学及び生物医学の研究において広く利用されている。これらの研究の多くは、従来の一光子蛍光(OPF)測定技術を用いる。しかし、二光子蛍光(TPF)測定技術を含む多光子蛍光の利用には、幾つかの既知の利点がある。ファイバー・チップの近傍における非線形の励起体積をより小さくすることにより、特定の部位における局所的な検出が可能になる。近赤外線を利用することにより、高エネルギーの紫外線光子による励起とは違って、生体細胞及び薬剤に対する光損傷を最小化することが可能である。二光子励起と蛍光放射との波長の大きな乖離は、背景ノイズの検出の排除を促進する。更に、単一のレーザー源が、幅広い種類の蛍光体を励起するために利用され得る。二光子励起は、分子が2つの入射光子を同時に吸収するために引き起こされる。この励起は、基底状態の電子を蛍光体の励起状態へと遷移させる。個々の遷移に2つの光子が必要とされるため、励起の可能性は、同時の入射する光の強度の二乗に依存する。従って、効果的な励起には、通常、超短パルスのレーザービームが必要とされる。
【0005】
近年における、従来の画像システムに対する光ファイバ及び光ファイバ素子の導入は、更なる利点をもたらした。例えば、別の方法では生体組織による強い散乱及び吸収を受けてしまう励起レーザービームを、光ファイバーを通して、目的となる生体サンプルに深く届けることが可能である。更に、光ファイバーを利用することにより、光の束及びレーザー源は、現在では、試験されるサンプルから離れた場所に設置され得る。
【0006】
しかし、従来の光ファイバーの利用は、物理的な限界に起因する多数の不利益をもたらす。一般に、シングルモード・ファイバーに対してマルチモード・ファイバーを利用する場合には、最適な励起と最適な収集との間のトレードオフが存在する。即ち、シングルモード・ファイバーは、光ファイバの出口端において、マルチモード・ファイバーより高いレーザーのピーク強度を作り出す。より高いレーザーのピーク強度は、非線形の光の励起率を増加させる。しかし、シングルモード・ファイバーは開口数が小さいため、マルチモード・ファイバーが、蛍光のような光信号に対する一層優れた収集効率を有する。
【0007】
従って、関連する技術分野において、蛍光の収集効率を損なうことなく、出口端において高いレーザーのピーク強度を提供することができる、多光子蛍光測定技術で利用されるための光ファイバーを提供する必要が存在する。更に、従来技術の欠点を克服することができる、二光子蛍光測定に利用されるデュアルコア光ファイバーを提供する必要が存在する。
【0008】
発明の概要
本発明の原理によれば、有利な構造を有する光ファイバーと、光ファイバー・センシング方法とが提供される。光ファイバーは、第1のコア及び第2のコアを備える。第2のコアは、一般に、第1のコア内に同軸状に配置され、第1のコアより小さいサイズにされる。第2のコアは、試験サンプルを非線形に光励起させるために、レーザーからパルス状のレーザー・エネルギーを伝達することが可能である。非線形の光のフィードバック信号は、従来のシングルモード及びマルチモードのファイバーに比べて検出効率を高めるよう、第1のコア及び第2のコア内に集められ得る。
【0009】
本発明の更なる適用領域は、以下の詳細な説明から明らかになる。詳細な説明及び特定の例は、本発明の好ましい実施の形態を示しており、例示のみを意図するものであって、本発明の範囲を限定する意図はないことが理解されるべきである。
【0010】
本発明は、詳細な説明及び添付の図面により、更に完全に理解される。
好ましい実施の形態の詳細な説明
以下の好ましい実施の形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用又は利用を限定する意図はない。
【0011】
図1及び2において、シングル光ファイバーによる標本の励起及び検出を提供するための二光子蛍光検出に利用されるデュアルコア光ファイバー10が、本発明の原理に従って提供される。即ち、デュアルコア光ファイバー10は、シングル光ファイバーにおける励起率及び収集効率の最適化を可能とする。レーザー源12は、従来の手段により、デュアルコア光ファイバー10に動作可能に結合される。レーザー源12は、一般的なパルス・レーザーのような任意の従来の設計であってよい。検出システム(図示せず)は、スペクトロメータ及び光子カウンタを含み得る。非限定的な例として、ここで利用されるレーザー源は、80MHzの繰返し周波数でパルス幅80fs、波長830nmのパルスを提供するTi:sapphireレーザーである。
【0012】
更に図1及び2において、デュアルコア光ファイバー10は、レーザー源12から内側コア14を通して超短レーザー・パルスを伝達するようになされる。内側コア14を通じた超短レーザー・パルスの伝達は、例えばフェムト秒パルスに関して、シングルモード光ファイバーと同様であり、高い非線形の光励起率をもたらすシングルモードの伝達を維持することが理解されるべきである。しかし、デュアルコア光ファイバー10は、更に、二光子蛍光を受信又は収集する、内側コア14の周囲に同軸の構成で配置された外側コア16を含む。外側コア16は、クラッディング18に囲まれる。その名の通り、外側コア16は、内側コア14の半径Aよりも大きな半径Bを有する(図2)。更に、外側コア16は、高い収集効率を保証する大きな開口数を有する。デュアルコア光ファイバー10の全体的な検出感度は、大幅に改善されることが実証されている。
【0013】
信号レベルを判断するにあたり、開口数(NA)と分散効果とのトレードオフを評価するために、以下の事項を考慮する必要がある。一般に、検出される二光子蛍光力Pは、以下の数式1により与えられる。即ち、
【0014】
【数1】

である。ただし、ηは蛍光体の量子収量であり、Φ(z)はファイバーの開口数(NA)により決定された蛍光収集効率であり、
【0015】
【数2】

はファイバー端からの距離zにおけるレーザーのピーク強度であり、Cはファイバーのカップリング効率であり、Pは平均入射レーザー・パワーであり、Rはレーザー・パルスの繰返し率であり、τoutはファイバーによる伝達後の励起パルス持続時間であり、W(z)は位置zにおけるレーザービーム径である。シングルモード・ファイバー又はマルチモード・ファイバーのいずれかである従来のシングルコア・ファイバーについて、数式1の解析解は、
【0016】
【数3】

となる。ただし、nはサンプルの屈折率であり、λはレーザー波長であり、aはファイバーのコア径である。
【0017】
シングルモード・ファイバーにおいて、材料分散は、出力におけるパルスを、
【0018】
【数4】

に引き伸ばす。ただし、Lはファイバー長であり、τinは入射パルス持続時間であり、
【0019】
【数5】

は分散長であり、βはグループ速度の分散を表す。
【0020】
一方、ステップ・インデックス型マルチモード・ファイバーについて、マルチモード歪みは、一般に、材料分散よりはるかに大きい。そのため、物質分散は以下の計算において無視され得る。ファイバーの出力端において引き伸ばされるパルス持続時間は、以下の数式により与えられる。即ち、
【0021】
【数6】

である。数式3及び数式4を数式2に代入することにより、シングルモード・ファイバー又はステップ・インデックス型マルチモード・ファイバーで検出される相対的な二光子蛍光力を計算した。図3に示される通り、シングルモード・ファイバーは、二光子蛍光検出において、ステップ・インデックス型マルチモード・ファイバーより効率的である。この理由は、シングルモード・ファイバーの低い収集効率(開口数(NA))が、サンプルの高いピーク・パワーによって相殺される以上であるからである。
【0022】
この計算結果は、図4に示される実験結果と性質的に一致するが、シングルモード・ファイバーとステップ・インデックス型マルチモード・ファイバーとの間の計算された強度の比率は、実験結果の比率よりも1桁大きい。数式4は、励起パルスのエネルギーが全ての利用可能なモードに等しく配分されると仮定しているため、マルチモード・ファイバーにおいて計算された二光子蛍光の強度が低く見積もられていることから、この差は理解できる。図4は、また、二光子蛍光検出において、ステップ型マルチモード・ファイバーよりグレイデッド・インデックス型マルチモード・ファイバーのほうが効率的であることを示す。グレイデッド・インデックス型ファイバーのほうが、モード分散が小さいためである。
【0023】
二光子蛍光検出において、従来のシングルモード・ファイバー又は従来のマルチモード・ファイバーに比べ、デュアルコア光ファイバー10が最も効率的であることを示すには、以下のことに注意する必要がある。半径aの内側コア14及び半径bの外側コア16を有するデュアルコア光ファイバー10に対する収集効率Φ(z)は、以下の数式5により決定される。即ち、
【0024】
【数7】

である。ただし、NAは、外側コア16の開口数である。数式5を数式1に代入することにより、デュアルコア・ファイバーに対する二光子蛍光力
【0025】
【数8】

の解析解が得られる。即ち、λb>πaの場合に
【0026】
【数9】

であり、λb<πaの場合に
【0027】
【数10】

である。
【0028】
次に、デュアルコア・ファイバー内で検出された二光子蛍光信号と、従来のシングルモード・ファイバー内で検出された二光子蛍光信号との比率が計算される。図5を特に参照すると、高い開口数(NA)を有する外側コア16を備えるデュアルコア光ファイバー10を利用することにより、二光子蛍光信号が著しく増加していることがわかる。例えば、内側コア14が、従来のシングルモード・ファイバーと同様の2μmの半径と0.11の開口数(NA)とを有し、サンプル溶液の屈折率が1.33であると仮定すると、100μmの半径と0.65の開口数(NA)とを有する外側コア16について、増加係数は39倍である。同様に、外側コア16が15μmの半径と0.65の開口数(NA)を有する場合には、本発明に関する増加係数は29倍である。この増加された二光子蛍光信号は、組織内の極めて低濃度の蛍光プローブ分子のバイオセンシングのような多くの適用において非常に重要である検出感度を著しく高めることを可能とする。
【0029】
本発明の有用性を実証するため、二光子蛍光検出に基づく本発明に係る光ファイバー・センシング技術の実験結果を以下に示す。本発明は、目標とされたデンドリマー・ベースの薬剤送達物質の培養KB細胞(頚癌のHeLa細胞ラインから派生したサブライン)への取り込みのバイオセンシングに成功した。利用された世代5のデンドリマー(G5)は、細胞内のデンドリマーの存在を光センシングするための蛍光色素であるフルオレセイン・イソチオシアネート(FI)と、デンドリマーがFA受容体陽性KB細胞により選択的に取り込まれることを可能とする葉酸(FA)とに結合される。次に、G5−FI−FA及び制御G5−FIデンドリマーのKB細胞への結合が調べられる。まず、KB細胞の存在しないG5−FI及びG5−FI−FAの標準溶液の二光子蛍光が測定され、図6aに示されるような予期されたような線形の濃度依存関係が提示される。次に、異なる濃度のデンドリマー溶液で処理された培養KB細胞のペレットの二光子蛍光力が測定される。測定された蛍光は、KB細胞に結合されたデンドリマー分子の数を量的に決定するために利用される。図6bに示す通り、結合は、細胞を処理するために利用される濃度の関数である。KB細胞に結合されるG5−FI−FAの総数は、G5−FIよりもはるかに大きい。G5−FIは細胞に非特異的に取り込まれるため、これは予期されていたことである。結合パラメータ及び飽和動態は、以前のフローサイトメトリーのデータと一致する。従って、ファイバーによるバイオセンシング技術は、腫瘍への薬剤の摂取のリアルタイムの生体内監視の実用的な方法であると思われる。
【0030】
図7に示す通り、本発明に従うデュアルコア光液晶ファイバー(DCPCF)100が提供される。デュアルコア光液晶ファイバー100は、デュアルコア・ファイバーの一例に過ぎない。デュアルコア光液晶ファイバー100は、中央に設置されたコア102へのシングルモードの誘導を際限なく保証するよう設計される。中心のコアを取り囲む小さな空気穴を有する光液晶構造は、より大きな空気穴を有するシリカの被膜で覆われる。従って、一層小さな空気穴を有するPC構造は、内側の硬いコアと比べて非常に高いNAを有する外側コアとして役立つ。これにより、シングルモードの二光子励起と、マルチモードの二光子蛍光収集とが可能となる。
【0031】
サンプルとしてローダミン6Gゲルを利用して、シングルモード・ファイバー及びデュアルコア光液晶ファイバー100による二光子蛍光励起及び検出の比較研究が実行された。外側コアがあるために、デュアルコア光液晶ファイバー100は、伝播モード、即ち別の方法ではシングルモード・ファイバーの通常のクラッディング部において失われてしまうような光をサポートすることが可能である。空間フィルタリングにより、DCPCFの出力励起光の約40%が内部コアにあることがわかった。図8は、シングルモード・コアにおける等しい平均励起出力に対して、本発明が、検出される蛍光レベルの30倍以上の改良を達成することを示す。ファイバーの外側コアの光により励起された二光子蛍光は、内側コアの光により励起された二光子蛍光より2桁少ないため、内側コア内の平均力の関数としての比較が正当化される。デュアルコア光液晶ファイバー100を用いた二光子蛍光検出のこの重大な改良は、著しく改良された感度を有する生体内バイオセンシングへのファイバー10の適用を提案する。
【0032】
デュアルコア・ファイバーは、試験サンプルに励起光を集中させるため、例えば屈折率分布(GRIN)レンズのようなレンズに結合され得る。励起光は、試験サンプルの蛍光を励起させる。レンズで集められた蛍光は、一般に、色収差(CA)のために、ファイバー端における励起ビームより大きなショット(又は焦点がぼやけた蛍光構成)を形成する。しかし、本発明のデュアルコア構造のために、蛍光は、(CAにより焦点をぼやかされたとしても、)外側コアに入り、高い収集効率を保証することができる。この特徴は、シングルモード・ファイバーに対するデュアルコア・ファイバーのもう1つの利点である。デュアルコア・ファイバーでは、ほぼ全ての蛍光を収集し得るのに対して、シングルモード・ファイバーに収集される蛍光の量は非常に少ないため、この適用においてシングルモード・ファイバーは本質的に役に立たない。
【0033】
要するに、従来のファイバーにおいて、光は、コアと呼ばれる屈折率の高い領域に導かれ、コアは、クラッディングと呼ばれる屈折率の低い領域に囲まれていることが知られている。既存のファイバーには、シングルモード・ファイバーとマルチモード・ファイバーの2種類がある。それらは長年にわたり標準的な技術であり、これらのファイバーの様々な種類が商業的に入手可能である。シングルモードに対してマルチモードを利用する場合、最適な励起と最適な収集とのトレードオフの関係があることが知られている。この問題を解決するため、本発明では、デュアルコア・ファイバーを利用することにより、レーザーからの励起光を、標準的なシングルモード・ファイバーでの伝播と本質的に同様に、中心のコアに導く。この中心のコアは、第2のコア及び外側のクラッディング層に囲まれる。この構造により、第2のコアは、マルチモード伝播をサポートすることが可能となり、それにより、ファイバーに戻る蛍光の収集効率が従来のシングルモード・ファイバーより高くなる。本発明に係るデュアルコア・ファイバーを利用することにより、例えば非線形の光励起の高い効率、及び高い蛍光収集のようなシングルモード・ファイバーとマルチモード・ファイバーの両方のメリットを同時に利用しながら、シングルモード・ファイバーの低い収集効率、及びマルチモード・ファイバーの非線形の光励起の効率の悪さのような、それぞれの欠点を回避することが可能である。
【0034】
本発明の説明は本質的に例示に過ぎず、本発明の骨子から逸脱することのない変更は、本発明の範囲内であることが意図される。そのような変更は、本発明の趣旨及び範囲を逸脱するものとはみなされない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、本発明の原理に従うデュアルコア光ファイバーを示す断面図である。
【図2】図2は、デュアルコア光ファイバーの端を示す図である。
【図3】図3は、シングルモード・ファイバーとステップ・インデックス型マルチモード・ファイバーとの間の二光子蛍光検出効率の比較の計算結果を示すグラフである。
【図4】図4は、異なるシングルモード及びマルチモード・ファイバーを用いた二光子蛍光検出効率の実験結果を示すグラフである。
【図5】図5は、デュアルコア光ファイバーで検出された二光子蛍光信号に対する増加係数の計算結果を示すグラフである。
【図6a】図6aは、G5−F1及びG5−F1−FAの濃度の関数として、二光子蛍光力を示すグラフである。
【図6b】図6bは、G5−F1及びG5−F1−FAのKBセルへの結合に関する容量反応曲線を示すグラフである。
【図7】図7は、本発明に係るデュアルコア光液晶ファイバーのSEMである。
【図8】図8は、デュアルコア光結晶ファイバー及びシングルモード・ファイバーを用いた二光子蛍光を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験サンプルの光ファイバー・センシングに利用される光ファイバーであって、パルス状のレーザー・エネルギーを出力するレーザーに接続可能であり、
第1のコアと、
一般的に前記第1のコア内に同軸状に配置され、前記第1のコアより小さなサイズであって、前記試験サンプルの非線形の光励起のために前記レーザーからの前記パルス状のレーザー・エネルギーを受信することができる第2のコアと、
を備える光ファイバー。
【請求項2】
請求項1記載のファイバーであって、前記第1のコアが第1の径を有し、前記第2のコアが第2の径を有し、前記第1の径が前記第2の径よりも大きいファイバー。
【請求項3】
請求項2記載のファイバーであって、前記第1のコアが前記第2のコアより大きな開口数を有するファイバー。
【請求項4】
試験サンプルの蛍光の測定方法であって、
第1のコアと、該第1のコア内に一般に同軸状に配置される第2のコアとを有する光ファイバーを設けるステップと、
前記第2のコアを通じて前記試験サンプルにパルス状のレーザーを放射し、それに応じて前記試験サンプルの非線形の光励起を引き起こすステップと、
前記第1のコア及び前記第2のコアを通じて、前記試験サンプルからの非線形の光信号を収集するステップと、
を備える方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法であって、前記第1のコア及び前記第2のコアを通じて前記試験サンプルから非線形の光信号を収集する前記ステップが、感度の高い生体内バイオセンシング及びイメージングと、環境的及び化学的な変化の監視に利用され得る方法。
【請求項6】
生物学的な活動を監視する方法であって、
生物学的に活動している目標物に取り付けられた発光プローブを設けるステップと、
前記目標物の活動に基づく前記プローブによる発光の変化を監視するステップであって、第1のコアと、一般に前記第1のコア内に同軸状に配置される第2のコアとを有する光ファイバーを設け、前記第2のコアを通じて前記目標物にパルス状のレーザーを放射して、発光を作り出すために該レーザーに応じて前記目標物の非線形の光励起を引き起こし、前記第1のコア及び前記第2のコアを通じて前記発光を収集することにより、前記発光が監視されるステップと、
を備える方法。
【請求項7】
試験サンプルを試験する方法であって、
励起光を出力するステップと、
外側コアと、一般に前記外側コア内に同軸状に配置され内側コアとを有する光ファイバーを通じて、前記励起光を送信するステップと、
前記励起光を前記試験サンプルに一般的に集中させるために、前記光ファイバーの端に配置されたレンズを通して、前記光ファイバーから前記励起光を送信するステップと、
前記励起光に応じて、前記試験サンプルから蛍光を励起するステップと、
前記レンズ及び前記光ファイバーを通して前記試験サンプルから前記蛍光を収集するステップであって、前記レンズの色収差が前記蛍光のデフォーカスをもたらし、前記外側コアが、検出効率を改良するために前記デフォーカスされた蛍光の少なくとも一部を収集するステップと、
を備える方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法であって、前記光ファイバーを通して前記励起光を送信する前記ステップが、前記内側コアのみを通して前記励起光を送信するステップを含む方法。
【請求項9】
請求項7記載の方法であって、前記レンズを通して前記光ファイバーから前記励起光を送信する前記ステップが、屈折率分布レンズを通して前記光ファイバーから前記励起光を送信するステップを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2006−510906(P2006−510906A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−562329(P2004−562329)
【出願日】平成15年12月18日(2003.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2003/040683
【国際公開番号】WO2004/057386
【国際公開日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(500376829)ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティー オブ ミシガン (2)
【Fターム(参考)】