データロガーとその動作方法
【課題】少ない電池の消費量でデータ収集を自動化できるデータロガーを提供する。
【解決手段】電源として電池を有し、データを収集・転送する手段として赤外線通信手段を有する防爆型データロガーであって、赤外線通信手段31を制御する制御手段30を備え、制御手段30は、赤外線通信手段が他の端末からデータを受信していないとき、赤外線通信手段及び制御手段への電源供給を間欠的供給に切換え、間欠的に起動した赤外線通信手段が他の端末からデータを受信したときは、電源供給を連続的供給に切換え、赤外線通信手段を通じて前記データの送り先にデータの再送を要求する。
【解決手段】電源として電池を有し、データを収集・転送する手段として赤外線通信手段を有する防爆型データロガーであって、赤外線通信手段31を制御する制御手段30を備え、制御手段30は、赤外線通信手段が他の端末からデータを受信していないとき、赤外線通信手段及び制御手段への電源供給を間欠的供給に切換え、間欠的に起動した赤外線通信手段が他の端末からデータを受信したときは、電源供給を連続的供給に切換え、赤外線通信手段を通じて前記データの送り先にデータの再送を要求する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データの収集や転送に用いるデータロガーと、その動作方法に関し、爆発などの危険性がある場所での使用を可能にしたものである。
【背景技術】
【0002】
爆発性雰囲気の生じる可能性がある場所(危険場所)で使用する電気機器は、厚生労働省が定めた防爆構造基準や国際基準に準拠した技術基準に適合していることが求められる。
下記特許文献1には、こうした危険場所で使用するデータロガーが開示されている。防爆型のこの装置は、計測器との赤外線通信を通じて計測データを収集し、また、赤外線通信により計測データを他の端末に転送する。
また、防爆型の装置は、電線を通じて給電すると、火花発生の危険性があるため、電池を電源としている場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−228221公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
危険場所でのデータ収集は、人の手を煩わさずに自動的に行われることが望ましい。データロガーを常に起動状態に保ち、計測器から出力されたデータを漏れなく受信するようにすれば、データ収集の自動化は可能であるが、この方式では電池の消耗が激しい。
本発明は、こうした事情を考慮して創案したものであり、少ない電池の消費量でデータ収集を自動化できるデータロガーを提供し、また、その動作方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、電源として電池を有し、データを収集・転送する手段として赤外線通信手段を有する防爆型データロガーであって、前記赤外線通信手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信していないとき、前記赤外線通信手段及び制御手段への電源供給を間欠的供給に切換え、間欠的に起動した前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信したときは、電源供給を連続的供給に切換え、前記赤外線通信手段を通じて前記データの送り先にデータの再送を要求することを特徴とする。
間欠的に起動した赤外線通信手段は、データを正常に受信できない可能性が高いため、再送要求を送ってデータを取得する。
【0006】
また、本発明の防爆型データロガーは、コネクタを持たないことを特徴とする。
コネクタを持たないので、危険場所で要求される防水・防塵構造が容易に実現できる。
【0007】
また、本発明は、電源として電池を有し、データを収集・転送する手段として赤外線通信手段を有する防爆型データロガーの動作方法であって、前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信していないとき、前記赤外線通信手段への電源供給を間欠的供給に切換え、間欠的に起動した前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信したときは、電源供給を連続的供給に切換え、前記赤外線通信手段を通じて前記データの送り先にデータの再送を要求することを特徴とする。
この方法により、電池の消費量を減らして、データ収集を自動化することができる。
また、本発明の防爆型データロガーの動作方法では、データロガーは、端末から計量データを受信したとき、同じデータを前記端末に返し、端末側は、データロガーに送信した計量データとデータロガーから受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了し、それらが不一致であれば、データロガーに計量データを再送信する。
この方法により、収集したデータの信頼性を高めることができる。
また、本発明の防爆型データロガーの動作方法では、データロガーから計量データの転送を受けた端末は、同じデータをデータロガーに返し、データロガーは、前記端末に転送した計量データと前記端末から受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了し、それらが不一致であれば、前記端末に計量データを再転送する。
この方法により、転送したデータの信頼性を高めることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、電池の消費量を少なくして、データ収集の自動化を図ることができ、また、収集・転送するデータの信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る防爆型データロガーの側面図(a)、斜視図(b)、電池ボックスを示す図(c)
【図2】図1の防爆型データロガーのデータ収集時の形態を示す図
【図3】図1の防爆型データロガーのブロック図
【図4】図3のCPUの動作を示すフロー図
【図5】データロガーの間欠動作と計量値の受信タイムチャート
【図6】発光受光素子間の遣り取り示す図
【図7】データロガーからPCにデータを転送する状態を示す図
【図8】図7の場合のデータの遣り取りを示す図
【図9】連続動作中のデータロガーと秤との間のデータの遣り取りを示す図
【図10】データの信頼性を高めるための手順を示すフローチャート
【図11】データの信頼性を高めるための手順を示すタイムチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1(b)は、本発明の実施形態に係る防爆型データロガーの外形を示している。この装置20は、操作面を覆う防塵用のカバーの下に操作ボタン21が配置され、取得したデータ等を表示する表示部22が上方に配置されている。この装置20は、危険場所で使用されるため、電源に電池を用いている。電池ボックス23は、側面に収容されている。図1(c)には、引き出した電池ボックス23を示している。
電池ボックス23が配置された側面の反対側の側面には、赤外線通信手段24が収容されている。この装置20では、外部とのデータの授受が全て赤外線通信手段24で行われる。
【0011】
図2には、秤の表示器10と防爆型データロガー20との間で、赤外線通信手段24を通じてデータの遣り取りをしている様子を示している。
このように、外部とのデータの授受が全て赤外線通信手段24で行われるため、この装置20には、コネクタが存在しない。
【0012】
この防爆型データロガー20は、図3のブロック図に示すように、赤外線通信を制御する通信コントローラ31と、通信コントローラ31の制御の下に発光・受光を行う発光受光素子32と、通信コントローラ31を制御するCPU30と、取得したデータを保持する不揮発性メモリ35とを備えている。
発光受光素子32は、秤37の発光受光素子35との間で光信号を遣り取りする。
CPU30は、通信コントローラ31との間で遣り取りする信号をインターフェース34で変換している。秤37から取得したデータは不揮発性メモリ35に送られて記憶される。
また、CPU30は、赤外線通信での受信データが無い場合に、通信コントローラ31の電源スイッチ33をオン・オフして、通信コントローラ31に間欠受信を行わせ、電池の消耗を抑える。
【0013】
図4のフロー図は、間欠受信中のCPU30の動作を示している。
間欠受信のタイミングになると(ステップ1)、通信コントローラ31の電源SW33をオンにして(ステップ2)、通信コントローラ31から送られて来る受信データを待つ(ステップ3)。受信データが無く(ステップ4でNo)、一定時間が経過すれば(ステップ7でYes)、通信コントローラ31の電源スイッチ33をオフにする(ステップ8)。
また、ステップ4で受信データが有れば、通信コントローラ31を通じてデータの送り先にデータの再送を要求し(ステップ5)、計量データを受信して(ステップ6)、受信応答を返す(ステップ7)。受信した計量データは不揮発性メモリ35で保持される。
受信データの無い状態が一定時間経過するまで、ステップ3〜ステップ6の動作を繰り返し、受信データの無い状態が一定時間経過すれば(ステップ8でYes)、通信コントローラ31の電源スイッチ33をオフにする(ステップ9)。
【0014】
図5は、データロガー20の間欠動作と計量値の受信のタイムチャートを示している。
間欠的に起動した通信コントローラ31が「はかり」から計量値を受信したときは、電源供給を連続的供給に切換えて、通信コントローラ31を通じてデータの送り先にデータの再送を要求し、データを受信すると受信応答を返す。
また、図6は、データロガー20が低消費動作中に計量値を受信したときの発光受光素子32、35間のデータの遣り取りを示している。
なお、図9は、データロガー20が連続動作中に計量値を受信したときのデータの遣り取りを示している。
データロガー20の不揮発性メモリ35に格納された計量データは、非危険場所でPCやプリンタ等に転送される。
図7は、データロガー20に格納された計量データをPC40に転送するときの様子を示している。このとき、PC40に接続された赤外線変換器41がデータロガー20の赤外線通信手段24に向けて配置される。データロガー20の操作面からデータ転送の操作が行われると、図8のタイムチャートに示すように、データロガー20は、不揮発性メモリ35で保持された第1の計量データをPC40に送り、PC40が受信応答(ACK)を返すと、第2の計量データをPC40に送る。こうしてデータロガー20の不揮発性メモリ35で保持された複数の計量データがPC40に送られる。
不揮発性メモリ35は、電池が切れてもデータを保持し続ける。そのため、電池が切れてもデータが消えることはない。
このように、このデータロガー20は、低消費動作を行いながら、「はかり」から送られた計量値を確実に取得することができる。
【0015】
また、収集・転送するデータの確実性を高めるため、次のような手順を採る。
即ち、データを収集する場合に、データロガーは、端末から計量データを受信すると、同じデータを端末に返す。
これを受けた端末側は、データロガーに送信した計量データとデータロガーから受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了する。一方、それらが不一致であれば、データロガーに計量データを再送信する。
また、データロガーが、保持しているデータをPCなどの端末に転送する場合は、データロガーから計量データの転送を受けた端末が、同じデータをデータロガーに返す。
これを受けたデータロガーは、PCに転送した計量データとPCから受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了する。一方、それらが不一致であれば、PCに計量データを再転送する。
こうした動作により、低消費化を図りながら、収集・転送するデータの信頼性を高めることができる。
この場合の動作を図10のフロー図、及び図11のタイムチャートに示している。
また、こうした動作は、自動的に行われるため、爆発などの危険がある場所に、データロガーの操作のために人が留まることは、不要になる。
また、このデータロガー20は、コネクタを持たないため、防水・防塵構造が採り易い。
なお、ここで示した構成は、本発明の一例であり、本発明は、それだけに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明の防爆型データロガーは、電池の消費量を少なくして、データ収集の自動化を図ることができ、各種の爆発性雰囲気の中で使用することができる。
【符号の説明】
【0017】
10 表示器
20 防爆型データロガー
21 操作ボタン
22 表示部
23 電池ボックス
24 赤外線通信手段
30 CPU
31 通信コントローラ
32 発光受光素子
33 電源スイッチ
34 インターフェース
35 発光受光素子
37 秤
40 PC
41 赤外線変換器
【技術分野】
【0001】
本発明は、データの収集や転送に用いるデータロガーと、その動作方法に関し、爆発などの危険性がある場所での使用を可能にしたものである。
【背景技術】
【0002】
爆発性雰囲気の生じる可能性がある場所(危険場所)で使用する電気機器は、厚生労働省が定めた防爆構造基準や国際基準に準拠した技術基準に適合していることが求められる。
下記特許文献1には、こうした危険場所で使用するデータロガーが開示されている。防爆型のこの装置は、計測器との赤外線通信を通じて計測データを収集し、また、赤外線通信により計測データを他の端末に転送する。
また、防爆型の装置は、電線を通じて給電すると、火花発生の危険性があるため、電池を電源としている場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−228221公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
危険場所でのデータ収集は、人の手を煩わさずに自動的に行われることが望ましい。データロガーを常に起動状態に保ち、計測器から出力されたデータを漏れなく受信するようにすれば、データ収集の自動化は可能であるが、この方式では電池の消耗が激しい。
本発明は、こうした事情を考慮して創案したものであり、少ない電池の消費量でデータ収集を自動化できるデータロガーを提供し、また、その動作方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、電源として電池を有し、データを収集・転送する手段として赤外線通信手段を有する防爆型データロガーであって、前記赤外線通信手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信していないとき、前記赤外線通信手段及び制御手段への電源供給を間欠的供給に切換え、間欠的に起動した前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信したときは、電源供給を連続的供給に切換え、前記赤外線通信手段を通じて前記データの送り先にデータの再送を要求することを特徴とする。
間欠的に起動した赤外線通信手段は、データを正常に受信できない可能性が高いため、再送要求を送ってデータを取得する。
【0006】
また、本発明の防爆型データロガーは、コネクタを持たないことを特徴とする。
コネクタを持たないので、危険場所で要求される防水・防塵構造が容易に実現できる。
【0007】
また、本発明は、電源として電池を有し、データを収集・転送する手段として赤外線通信手段を有する防爆型データロガーの動作方法であって、前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信していないとき、前記赤外線通信手段への電源供給を間欠的供給に切換え、間欠的に起動した前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信したときは、電源供給を連続的供給に切換え、前記赤外線通信手段を通じて前記データの送り先にデータの再送を要求することを特徴とする。
この方法により、電池の消費量を減らして、データ収集を自動化することができる。
また、本発明の防爆型データロガーの動作方法では、データロガーは、端末から計量データを受信したとき、同じデータを前記端末に返し、端末側は、データロガーに送信した計量データとデータロガーから受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了し、それらが不一致であれば、データロガーに計量データを再送信する。
この方法により、収集したデータの信頼性を高めることができる。
また、本発明の防爆型データロガーの動作方法では、データロガーから計量データの転送を受けた端末は、同じデータをデータロガーに返し、データロガーは、前記端末に転送した計量データと前記端末から受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了し、それらが不一致であれば、前記端末に計量データを再転送する。
この方法により、転送したデータの信頼性を高めることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、電池の消費量を少なくして、データ収集の自動化を図ることができ、また、収集・転送するデータの信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る防爆型データロガーの側面図(a)、斜視図(b)、電池ボックスを示す図(c)
【図2】図1の防爆型データロガーのデータ収集時の形態を示す図
【図3】図1の防爆型データロガーのブロック図
【図4】図3のCPUの動作を示すフロー図
【図5】データロガーの間欠動作と計量値の受信タイムチャート
【図6】発光受光素子間の遣り取り示す図
【図7】データロガーからPCにデータを転送する状態を示す図
【図8】図7の場合のデータの遣り取りを示す図
【図9】連続動作中のデータロガーと秤との間のデータの遣り取りを示す図
【図10】データの信頼性を高めるための手順を示すフローチャート
【図11】データの信頼性を高めるための手順を示すタイムチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1(b)は、本発明の実施形態に係る防爆型データロガーの外形を示している。この装置20は、操作面を覆う防塵用のカバーの下に操作ボタン21が配置され、取得したデータ等を表示する表示部22が上方に配置されている。この装置20は、危険場所で使用されるため、電源に電池を用いている。電池ボックス23は、側面に収容されている。図1(c)には、引き出した電池ボックス23を示している。
電池ボックス23が配置された側面の反対側の側面には、赤外線通信手段24が収容されている。この装置20では、外部とのデータの授受が全て赤外線通信手段24で行われる。
【0011】
図2には、秤の表示器10と防爆型データロガー20との間で、赤外線通信手段24を通じてデータの遣り取りをしている様子を示している。
このように、外部とのデータの授受が全て赤外線通信手段24で行われるため、この装置20には、コネクタが存在しない。
【0012】
この防爆型データロガー20は、図3のブロック図に示すように、赤外線通信を制御する通信コントローラ31と、通信コントローラ31の制御の下に発光・受光を行う発光受光素子32と、通信コントローラ31を制御するCPU30と、取得したデータを保持する不揮発性メモリ35とを備えている。
発光受光素子32は、秤37の発光受光素子35との間で光信号を遣り取りする。
CPU30は、通信コントローラ31との間で遣り取りする信号をインターフェース34で変換している。秤37から取得したデータは不揮発性メモリ35に送られて記憶される。
また、CPU30は、赤外線通信での受信データが無い場合に、通信コントローラ31の電源スイッチ33をオン・オフして、通信コントローラ31に間欠受信を行わせ、電池の消耗を抑える。
【0013】
図4のフロー図は、間欠受信中のCPU30の動作を示している。
間欠受信のタイミングになると(ステップ1)、通信コントローラ31の電源SW33をオンにして(ステップ2)、通信コントローラ31から送られて来る受信データを待つ(ステップ3)。受信データが無く(ステップ4でNo)、一定時間が経過すれば(ステップ7でYes)、通信コントローラ31の電源スイッチ33をオフにする(ステップ8)。
また、ステップ4で受信データが有れば、通信コントローラ31を通じてデータの送り先にデータの再送を要求し(ステップ5)、計量データを受信して(ステップ6)、受信応答を返す(ステップ7)。受信した計量データは不揮発性メモリ35で保持される。
受信データの無い状態が一定時間経過するまで、ステップ3〜ステップ6の動作を繰り返し、受信データの無い状態が一定時間経過すれば(ステップ8でYes)、通信コントローラ31の電源スイッチ33をオフにする(ステップ9)。
【0014】
図5は、データロガー20の間欠動作と計量値の受信のタイムチャートを示している。
間欠的に起動した通信コントローラ31が「はかり」から計量値を受信したときは、電源供給を連続的供給に切換えて、通信コントローラ31を通じてデータの送り先にデータの再送を要求し、データを受信すると受信応答を返す。
また、図6は、データロガー20が低消費動作中に計量値を受信したときの発光受光素子32、35間のデータの遣り取りを示している。
なお、図9は、データロガー20が連続動作中に計量値を受信したときのデータの遣り取りを示している。
データロガー20の不揮発性メモリ35に格納された計量データは、非危険場所でPCやプリンタ等に転送される。
図7は、データロガー20に格納された計量データをPC40に転送するときの様子を示している。このとき、PC40に接続された赤外線変換器41がデータロガー20の赤外線通信手段24に向けて配置される。データロガー20の操作面からデータ転送の操作が行われると、図8のタイムチャートに示すように、データロガー20は、不揮発性メモリ35で保持された第1の計量データをPC40に送り、PC40が受信応答(ACK)を返すと、第2の計量データをPC40に送る。こうしてデータロガー20の不揮発性メモリ35で保持された複数の計量データがPC40に送られる。
不揮発性メモリ35は、電池が切れてもデータを保持し続ける。そのため、電池が切れてもデータが消えることはない。
このように、このデータロガー20は、低消費動作を行いながら、「はかり」から送られた計量値を確実に取得することができる。
【0015】
また、収集・転送するデータの確実性を高めるため、次のような手順を採る。
即ち、データを収集する場合に、データロガーは、端末から計量データを受信すると、同じデータを端末に返す。
これを受けた端末側は、データロガーに送信した計量データとデータロガーから受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了する。一方、それらが不一致であれば、データロガーに計量データを再送信する。
また、データロガーが、保持しているデータをPCなどの端末に転送する場合は、データロガーから計量データの転送を受けた端末が、同じデータをデータロガーに返す。
これを受けたデータロガーは、PCに転送した計量データとPCから受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了する。一方、それらが不一致であれば、PCに計量データを再転送する。
こうした動作により、低消費化を図りながら、収集・転送するデータの信頼性を高めることができる。
この場合の動作を図10のフロー図、及び図11のタイムチャートに示している。
また、こうした動作は、自動的に行われるため、爆発などの危険がある場所に、データロガーの操作のために人が留まることは、不要になる。
また、このデータロガー20は、コネクタを持たないため、防水・防塵構造が採り易い。
なお、ここで示した構成は、本発明の一例であり、本発明は、それだけに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明の防爆型データロガーは、電池の消費量を少なくして、データ収集の自動化を図ることができ、各種の爆発性雰囲気の中で使用することができる。
【符号の説明】
【0017】
10 表示器
20 防爆型データロガー
21 操作ボタン
22 表示部
23 電池ボックス
24 赤外線通信手段
30 CPU
31 通信コントローラ
32 発光受光素子
33 電源スイッチ
34 インターフェース
35 発光受光素子
37 秤
40 PC
41 赤外線変換器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源として電池を有し、データを収集・転送する手段として赤外線通信手段を有する防爆型データロガーであって、
前記赤外線通信手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信していないとき、前記赤外線通信手段及び制御手段への電源供給を間欠的供給に切換え、間欠的に起動した前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信したときは、電源供給を連続的供給に切換えて、前記赤外線通信手段を通じて前記データの送り先にデータの再送を要求することを特徴とする防爆型データロガー。
【請求項2】
請求項1に記載の防爆型データロガーであって、コネクタを持たないことを特徴とする防爆型データロガー。
【請求項3】
電源として電池を有し、データを収集・転送する手段として赤外線通信手段を有する防爆型データロガーの動作方法であって、
前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信していないとき、前記赤外線通信手段への電源供給を間欠的供給に切換え、間欠的に起動した前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信したときは、電源供給を連続的供給に切換えて、前記赤外線通信手段を通じて前記データの送り先にデータの再送を要求することを特徴とする防爆型データロガーの動作方法。
【請求項4】
請求項3に記載の防爆型データロガーの動作方法であって、
前記データロガーは、前記端末から計量データを受信したとき、同じデータを前記端末に返し、
前記端末側は、前記データロガーに送信した計量データと前記データロガーから受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了し、それらが不一致であれば、前記データロガーに前記計量データを再送信することを特徴とする防爆型データロガーの動作方法。
【請求項5】
請求項3または4に記載の防爆型データロガーの動作方法であって、
前記データロガーから計量データの転送を受けた端末は、同じデータを前記データロガーに返し、
前記データロガーは、前記端末に転送した計量データと前記端末から受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了し、それらが不一致であれば、前記端末に前記計量データを再転送することを特徴とする防爆型データロガーの動作方法。
【請求項1】
電源として電池を有し、データを収集・転送する手段として赤外線通信手段を有する防爆型データロガーであって、
前記赤外線通信手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信していないとき、前記赤外線通信手段及び制御手段への電源供給を間欠的供給に切換え、間欠的に起動した前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信したときは、電源供給を連続的供給に切換えて、前記赤外線通信手段を通じて前記データの送り先にデータの再送を要求することを特徴とする防爆型データロガー。
【請求項2】
請求項1に記載の防爆型データロガーであって、コネクタを持たないことを特徴とする防爆型データロガー。
【請求項3】
電源として電池を有し、データを収集・転送する手段として赤外線通信手段を有する防爆型データロガーの動作方法であって、
前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信していないとき、前記赤外線通信手段への電源供給を間欠的供給に切換え、間欠的に起動した前記赤外線通信手段が他の端末からデータを受信したときは、電源供給を連続的供給に切換えて、前記赤外線通信手段を通じて前記データの送り先にデータの再送を要求することを特徴とする防爆型データロガーの動作方法。
【請求項4】
請求項3に記載の防爆型データロガーの動作方法であって、
前記データロガーは、前記端末から計量データを受信したとき、同じデータを前記端末に返し、
前記端末側は、前記データロガーに送信した計量データと前記データロガーから受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了し、それらが不一致であれば、前記データロガーに前記計量データを再送信することを特徴とする防爆型データロガーの動作方法。
【請求項5】
請求項3または4に記載の防爆型データロガーの動作方法であって、
前記データロガーから計量データの転送を受けた端末は、同じデータを前記データロガーに返し、
前記データロガーは、前記端末に転送した計量データと前記端末から受信したデータとを比較して、それらが一致していればOKを返答して終了し、それらが不一致であれば、前記端末に前記計量データを再転送することを特徴とする防爆型データロガーの動作方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−14301(P2012−14301A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−148400(P2010−148400)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(390041346)新光電子株式会社 (38)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(390041346)新光電子株式会社 (38)
【Fターム(参考)】
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